JP2021144465A - プランジャポンプの監視装置および食品移送システム - Google Patents

プランジャポンプの監視装置および食品移送システム Download PDF

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久徳 北村
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鉄也 吉尾
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尚志 住友
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Abstract

【課題】プランジャポンプの摺動部材が破損に至る前に、例えば当該摺動部材の交換等のメンテナンスを促すことが可能なプランジャポンプの監視装置および食品移送システムを提供する。【解決手段】プランジャポンプの監視装置3は、相対的に摺動する摺動部材を備え、食品を移送するプランジャポンプ2とともに用いられる装置である。プランジャポンプの監視装置は、摺動部材の摺動条件に基づいて、摺動部材の摩耗の進行度を推定する推定部321を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、プランジャポンプの監視装置および食品移送システムに関する。
食品加工装置の1つに、乳化分散装置がある(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の乳化分散装置は、プランジャポンプ機構と、均質ディスク機構とを備える。プランジャポンプ機構は、被処理流体を均質ディスク機構に送り出すことができる。このプランジャポンプ機構は、電気モータの駆動により回転する3つのクランクシャフトと、これらのクランクシャフトにそれぞれ連結される連結棒と、ピストンに設けられたピストンピンと、連結棒とピストンピンとを摺動可能に連結する軸受け部材とを備える。
特開2009−299877号公報
しかしながら、特許文献1に記載の乳化分散装置では、プランジャポンプ機構を使用し続けていくと、いずれは、軸受け部材に摩耗等の経時的な劣化が生じてくるおそれがある。そして、そのままプランジャポンプ機構を使用し続けた場合、軸受け部材が破損に至り、プランジャポンプ機構の使用が不可となるという問題があった。また、プランジャポンプ機構の使用不可な状態が長期間続くと、乳化分散装置の生産効率が低下するという問題もあった。
本発明の目的は、プランジャポンプの摺動部材が破損に至る前に、例えば当該摺動部材の交換等のメンテナンスを促すことが可能なプランジャポンプの監視装置および食品移送システムを提供することにある。
本発明のプランジャポンプの監視装置の一つの態様は、相対的に摺動する摺動部材を備え、食品を移送するプランジャポンプとともに用いられるプランジャポンプの監視装置であって、
前記摺動部材の摺動条件に基づいて、前記摺動部材の摩耗の進行度を推定する推定部を備えることを特徴とする。
本発明の食品移送システムの一つの態様は、相対的に摺動する摺動部材を備え、食品を移送するプランジャポンプと、
前記プランジャポンプとともに用いられる、上記のプランジャポンプの監視装置とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、食品攪拌用監視装置により、現在の摺動部材における摩耗の進行度がどの程度であるのかを推定することができる。そして、摩耗の進行度の程度によっては、摺動部材が機能を果たせなくなる以前に、例えば当該摺動部材の交換等のメンテナンスを促すことができる。これにより、メンテナンスを省略した場合に生じ得る、プランジャポンプの使用不可状態や、プランジャポンプの稼働率の低下等を防止することができる。
本発明の食品移送システムの実施形態を示す外観図である。 図1に示す食品移送システムの制御ブロック図である。 図1に示す食品移送システムにおけるプランジャポンプのスリーブユニットおよびシリンダユニットを示す垂直断面図である。 図1に示す食品移送システムにおけるディスクユニットを示す垂直断面図である。 図1に示す食品移送システムのプランジャポンプの監視装置が実行する制御プログラムを示すフローチャートである。 図5に示すフローチャートに含まれるサブルーチン(摩耗対応処理)のフローチャートである。
図1〜図6を参照して、本発明のプランジャポンプの監視装置および食品移送システムの実施形態について説明する。なお、以下では、説明の都合上、図1、図3および図4中の上側を「上(または上方)」、下側を「下(または下方)」と言う。
図1、図2に示すように、食品移送システム1は、ホモゲナイザ10と、プランジャポンプの監視装置(以下単に「監視装置」と言う)3とを備える。ホモゲナイザ10は、流動性を有する食品FDを移送する装置である。監視装置3は、ホモゲナイザ10を監視する装置である。
図1に示すように、ホモゲナイザ10は、入口101から食品FDを受け入れて、食品FDに均質化の処理を施し、出口102から食品FDを送出する装置である。このホモゲナイザ10は、プランジャポンプ2と、ディスクユニット(均質化機構)4とを備える。
プランジャポンプ2は、食品FDを吸入圧縮して、高圧状態としてディスクユニット4に送り出す装置である。プランジャポンプ2は、モータ21と、クランクシャフト22と、連結棒23と、ピストン24と、スリーブユニット5と、シリンダユニット6とを有する。モータ21は、クランクシャフト22を回転駆動する。クランクシャフト22は、連結棒23を介して、ピストン24が接続されている。
図3に示すように、スリーブユニット5は、スリーブ51と、プランジャ52と、プランジャパッキン(パッキン)53と、プランジャブッシュ54と、スリーブ保持部55と、水冷パッキン(パッキン)56と、水冷パッキン保持部57とを有する。
スリーブ51は、筒状なす部材である。
スリーブ保持部55は、スリーブ51の外周側で、スリーブ51を保持する部材である。
また、スリーブ51には、柱状をなすプランジャ52が挿入されている。プランジャ52は、ピストン24に連結されており、モータ21の作動によって、スリーブ51内を往復動することができる。
プランジャパッキン(パッキン)53は、リング状をなし、スリーブ51とプランジャ52との間に、これらと同心的に配置されている。また、プランジャパッキン53は、スリーブ51に対して固定されている。そして、プランジャ52が往復動した際、プランジャパッキン53は、プランジャ52の外周部521に対して摺動する。従って、プランジャパッキン53およびプランジャ52は、いずれも、摺動部材11となる。
水冷パッキン保持部57は、筒状をなし、スリーブ51とプランジャ52との間に、これらと同心的に配置されている。また、水冷パッキン保持部57は、プランジャパッキン53よりも図3中の右側で、スリーブ51に対して固定されている。水冷パッキン保持部57の内側には、プランジャ52を冷却する冷媒が供給される。
プランジャブッシュ54は、筒状をなし、水冷パッキン保持部57とプランジャ52との間に、これらと同心的に配置されている。また、プランジャブッシュ54は、水冷パッキン保持部57に対して固定されており、プランジャ52を案内する。これにより、プランジャ52が安定して円滑に往復動することができる。また、プランジャ52が往復動した際、プランジャブッシュ54は、プランジャ52の外周部521に対して摺動する。プランジャブッシュ54も、摺動部材11の1つとなる。
水冷パッキン56は、リング状をなし、水冷パッキン保持部57とプランジャ52との間に、これらと同心的に配置されている。水冷パッキン56は、プランジャブッシュ54よりも図3中の右側で、水冷パッキン保持部57に対して固定されている。これにより、プランジャ52を冷却する冷媒が水冷パッキン保持部57の内側に供給された際、当該冷媒が水冷パッキン保持部57とプランジャ52との間から漏出するのを防止することができる。また、プランジャ52が往復動した際、水冷パッキン56は、プランジャ52の外周部521に対して摺動する。従って、水冷パッキン56は、摺動部材11となる。
スリーブユニット5には、シリンダユニット6が接続されている。シリンダユニット6は、ハウジング61と、吸引ポート62と、吐出ポート(排出ポート)63と、第1弁体64と、第1弁体支持部65と、第2弁体66と、第2弁体支持部67と、第1付勢部68と、第2付勢部69と、第3付勢部70と、バネ座71とを有する。
ハウジング61は、中空体で構成され、その中空部がポンプ室611を構成する。また、ポンプ室611は、スリーブユニット5のスリーブ51と連通する。
ハウジング61を介して、互いに反対側には、吸引ポート62と吐出ポート63とが接続されている。食品FDは、吸引ポート62を介して、ポンプ室611に吸引される。その後、食品FDは、吐出ポート63を介して、ポンプ室611から排出される。
第1弁体64は、ポンプ室611への食品FDの吸引と、吸引停止とを切換える部材である。第1弁体64は、柱状をなし、第1弁体支持部65を介して移動可能に支持されている。この移動により、第1弁体64の切換え動作が行われる。また、第1弁体64は、移動に伴って、第1弁体支持部65の内周部651に対して摺動する。従って、第1弁体64および第1弁体支持部65は、いずれも、摺動部材11となる。
第2弁体66は、ポンプ室611からの食品FDの吐出と、吐出停止とを切換える部材である。第2弁体66は、柱状をなし、第2弁体支持部67を介して移動可能に支持されている。この移動により、第2弁体66の切換え動作が行われる。また、第2弁体66は、移動に伴って、第2弁体支持部67の内周部671に対して摺動する。従って、第2弁体66および第2弁体支持部67は、いずれも、摺動部材11となる。
本実施形態では、プランジャ52が図3中の右側に移動したときに、第1弁体64が開状態となり、食品FDの吸引が行われる。また、このとき、第2弁体66は、閉状態となり、食品FDの吐出が停止となる。
反対に、プランジャ52が図3中の左側に移動したときに、第2弁体66が開状態となり、食品FDの吐出が行われる。また、このとき、第1弁体64は、閉状態となり、食品FDの吸引が停止となる。
第1付勢部68は、第1弁体64とバネ座71との間に配置された圧縮コイルバネである。第1付勢部68は、第1弁体64が閉状態となる方向に付勢することができる。
第2付勢部69は、第2弁体66と吐出ポート63との間に配置された圧縮コイルバネである。第2付勢部69は、第2弁体66が閉状態となる方向に付勢することができる。
第3付勢部70は、第2弁体支持部67とバネ座71との間に配置された圧縮コイルバネである。第3付勢部70の付勢力により、バネ座71ごと、第1弁体支持部65をハウジング61内に押さえ付けることができる。第1弁体支持部65および第2弁体支持部67の位置が規制される、すなわち、位置決めされる。
シリンダユニット6の下流側には、ディスクユニット4が接続されている。ディスクユニット4は、シリンダユニット6から供給された食品FDを段階的に微細化して、食品FDの微粒子を均質化する装置である。図4に示すように、ディスクユニット4は、第1微細化ユニット4Aと、第2微細化ユニット4Bとを有する。
第1微細化ユニット4Aは、第1ハウジング41と、一対の第1ディスク42と、第1ハンドル43と、第1付勢部44と、第1押圧部45とを有する。
第1ハウジング41は、筒状をなす部材で構成されている。第1ハウジング41には、一対の第1ディスク42、第1押圧部45、第1付勢部44が順に挿入されている。
第1ディスク42同士の間には、数十μm〜数百μm程度の非常に狭い隙間421が形成されている。食品FDは、隙間421を通過することにより、剪断力が作用するとともに、第1ディスク42への衝突やキャビテーション等が発生する。その結果、食品FDが微細化される(均質化される)。
第1ハンドル43は、隙間421を調整操作する部材であり、第1ハウジング41に回転可能に支持されている。そして、第1ハンドル43を所定方向に回転操作することにより、第1付勢部44の付勢力を第1押圧部45を介して一方の第1ディスク42に伝達して、他方の第1ディスク42との間の隙間421を狭めることができる。また、第1ハンドル43を前記とは反対方向に回転操作することにより、第1付勢部44の付勢力を弱めることができ、よって、隙間421を広げることができる。
第1微細化ユニット4Aの下流側には、第2微細化ユニット4Bが接続されている。第2微細化ユニット4Bは、第2ハウジング46と、一対の第2ディスク47と、第2ハンドル48と、第2付勢部49と、第2押圧部50とを有する。
第2ハウジング46は、筒状をなす部材で構成されている。第2ハウジング46には、一対の第2ディスク47、第2押圧部50、第2付勢部49が順に挿入されている。
第2ディスク47同士の間には、隙間421と同様の、数十μm〜数百μm程度の非常に狭い隙間471が形成されている。食品FDは、隙間471を通過することにより、第1微細化ユニット4Aで微細化された粒子の再凝縮を防止することができる。そして、この食品FDは、出口102に向かう。
第2ハンドル48は、隙間471を調整操作する部材であり、第2ハウジング46に回転可能に支持されている。そして、第2ハンドル48を所定方向に回転操作することにより、第2付勢部49の付勢力を第2押圧部50を介して一方の第2ディスク47に伝達して、他方の第2ディスク47との間の隙間471を狭めることができる。また、第2ハンドル48を前記とは反対方向に回転操作することにより、第2付勢部49の付勢力を弱めることができ、よって、隙間471を広げることができる。
また、図2に示すように、プランジャポンプ2は、制御部25と、入力部26とを有する。
制御部25は、モータ21および入力部26と電気的に接続されており、これらの作動を制御することができる。制御部25は、CPU251と、記憶部252とを有する。CPU251は、例えば、記憶部252に予め記憶されている制御プログラムを実行することができる。制御プログラムには、例えば、モータ21の作動を制御して、食品FDの移送を実行するための移送用プログラム等が含まれる。
プランジャポンプ2では、入力部26を介して、種々の情報を入力することができる。入力部26から入力される情報の1つとして、食品FDを移送するための移送条件に含めることができる摺動部材11の摺動条件がある。摺動条件には、摺動部材11の摺動時間、摺動部材11の摺動速度、食品FDによるプランジャポンプ2内の圧力のうちの少なくとも1つが含まれる。また、その他に、摺動条件には、例えば、モータ21への印加周波数等も含めることもできる。そして、入力部26から入力された摺動条件は、記憶部252に記憶されて、移送用プログラムに反映される、すなわち、移送プログラムの一部として組み込まれる。なお、入力部26としては、特に限定されず、例えば、タッチパネル、キーボード、マウス等が挙げられる。
食品移送システム1では、プランジャポンプ2とともに、監視装置3が用いられる。図2に示すように、監視装置3は、プランジャポンプ2と電気的に接続されている。監視装置3は、制御部31と、報知部34とを有する。
制御部31は、CPU32と、記憶部33とを有する。CPU32は、例えば、記憶部33に予め記憶されている制御プログラムを実行することができる。制御プログラムには、例えば、プランジャポンプ2を監視するための監視用プログラム等が含まれる。また、制御部31は、報知部34と電気的に接続されており、報知部34の作動を制御することができる。
報知部34は、例えば、監視装置3による監視結果を報知することができる。報知部34での報知方法としては、特に限定されず、例えば、スピーカ等を用いた音声(振動含む)による報知方法、シグナルランプや液晶ディスプレイ等を用いた発光による報知方法、媒体への印刷による報知方法等が挙げられる。
プランジャポンプ2(ホモゲナイザ10)では、プランジャポンプ2の長期的な使用に伴って、摺動部材11に摩耗による経時的な劣化が生じてくる。そして、そのままプランジャポンプ2の使用を継続していった場合、摺動部材11が破損に至り、プランジャポンプ2の使用が不可となるおそれがある。また、プランジャポンプ2の使用不可な状態が長期間続くと、プランジャポンプ2の稼働率が低下するおそれもある。ここで、「摩耗」とは、摺動部材11に摩擦が生じて、摺動部材11が擦り減っていき、いずれは大きな破損に至るおそれがある現象のことを言う。
そこで、食品移送システム1では、前記のような不具合が解消されるよう構成されている。以下、この構成および作用について説明する。
監視装置3は、プランジャポンプ2(ホモゲナイザ10)を監視する装置であり、プランジャポンプ2の中でも、特に監視対象として、摺動部材11を監視することができる。
前述したように、相対的に摺動する摺動部材11としては、プランジャ52、プランジャパッキン53、プランジャブッシュ54、水冷パッキン56、第1弁体64、第1弁体支持部65、第2弁体66および第2弁体支持部67がある。これらの中でも、特に、プランジャ52およびプランジャパッキン53は、プランジャポンプ2を構成する部品の中で、摩耗による経時的な劣化が最も生じ易い消耗品の1つであり、監視装置3の監視対象に適している。
本実施形態では、監視装置3は、プランジャ52、プランジャパッキン53、プランジャブッシュ54、水冷パッキン56、第1弁体64、第1弁体支持部65、第2弁体66および第2弁体支持部67の全ての摺動部材11に対し、監視可能に構成されている。
図2に示すように、CPU32は、摺動部材11の摺動条件に基づいて、摺動部材11の摩耗の進行度(以下単に「摩耗」と言うことがある)を推定する推定部(摩耗推定部)321としての機能を有する。
推定部321は、摺動部材11の摺動条件に基づいて、摩耗の量を演算する。摩耗の量としては、例えば、摺動部材11が摩耗によって機能を発揮することが不可能となる(例えば破損する)までの残り時間とすることができる。いか、この残り時間を「使用可能時間」と言う。
前述したように、摺動条件には、摺動部材11の摺動時間(運転時間)、摺動部材11の摺動速度、摺動部材11(プランジャ52)の往復回数、モータ21の周波数や電流値、食品FDによるプランジャポンプ2内の圧力のうちの少なくとも1つが含まれる。例えば、摺動条件に摺動部材11の摺動時間を用いた場合、摩耗は、摺動部材11の摺動時間に比例することから、摩耗の量を演算する際の演算式として、摺動部材11の摺動時間の関数とすることができる。この関数は、例えば、実験またはシミュレーション等で求められる。
また、摺動条件に摺動部材11の摺動速度を用いた場合、摺動条件に摺動時間、プランジャ52の往復回数、モータ21の周波数や電流値を用いた場合、摺動条件にプランジャポンプ2内の圧力を用いた場合も同様に、各摺動条件における演算式(関数)を、実験またはシミュレーション等で求めることができる。
そして、推定部321は、演算式から得られた結果を、実際の摩耗の進行度として推定する。これにより、摺動条件を反映した摩耗の進行度、すなわち、摺動条件の影響を受ける摩耗の進行度を、迅速、かつ、できる限り正確に求めることができる。
推定部321は、前記演算式から得らえた演算結果、すなわち、摩耗進行度α1が第1閾値β1を越えた場合、摩耗の進行度が第1段階となったと推定する。
また、推定部321は、第1段階を推定した後、前記演算式から得らえた演算結果、すなわち、摩耗進行度α2が第2閾値β2を越えた場合、摩耗の進行度が第2段階となったと推定する。第2段階における使用可能時間は、第1段階における使用可能時間よりも短くなる。
第1閾値β1および第2閾値β2は、それぞれ、記憶部33に予め記憶されている。また、第1閾値β1および第2閾値β2は、それぞれ、適宜変更可能である。
報知部34は、摩耗の進行度が推定されるたびに、当該摩耗の進行度に関する情報を報知する。換言すれば、報知部34は、摩耗の進行度が第1段階となったと推定された場合、その旨を報知し、摩耗の進行度が第2段階となった推定された場合、その旨を報知する。このように、報知部34は、摩耗の進行度(レベル)に応じて、当該摩耗の進行度に関する情報を段階的に報知することができる。これにより、例えば、ホモゲナイザ10を操作するユーザ(操作者)は、現在の摺動部材11の摩耗の進行度が、どの程度であるのかを認識することができる。
また、報知部34は、摩耗の進行度に関する情報として、摺動部材11の交換を促す情報を報知する。これにより、摺動部材11が機能を果たせなくなる前に、新たな、すなわち、交換用の摺動部材11を手配することができる。そして、新たな摺動部材11が届き次第、プランジャポンプ2に設置されている摺動部材11と交換することができる。これにより、プランジャポンプ2の使用不可状態を防止して、プランジャポンプ2を継続して使用することができる。また、プランジャポンプ2の稼働率の低下も防止することができる。
前述したように、監視装置3は、プランジャ52、プランジャパッキン53、プランジャブッシュ54、水冷パッキン56、第1弁体64、第1弁体支持部65、第2弁体66および第2弁体支持部67の全ての摺動部材11を監視することができる。従って、監視装置3は、各摺動部材11の交換を促す情報を必要に応じて報知することができる。
以上のように、食品移送システム1では、監視装置3により、摺動部材11が機能を果たせなくなる以前、例えば当該摺動部材11の交換等のメンテナンスを促すことが可能となる。これにより、プランジャポンプ2の使用不可状態や、プランジャポンプ2の稼働率の低下等の不具合を未然に防止することができる。また、プランジャポンプ2のMTBF(Mean Time Between Failure:稼働時間/故障回数)を上げることができ、プランジャポンプ2の信頼性が向上する。
また、食品移送システム1では、制御部31と報知部34との配置関係については、特に限定されない。例えば、工場内でホモゲナイザ10が使用されている場合、制御部31が食品移送システム1の製造メーカのオペレータ室に配置され、報知部34がホモゲナイザ10と同じ工場内に配置されていてもよい。この場合、制御部31からの遠隔操作よって、報知部34を作動させることができる。また、制御部31および報知部34の双方がホモゲナイザ10と同じ工場内に配置されていてもよい。この場合、例えば、第1閾値β1や第2閾値β2を変更する際、ホモゲナイザ10のユーザは、自身で、その変更作業を迅速に行うことができる。
次に、前記不具合を解消するための制御プログラムについて、図5、図6に示すフローチャートに基づいて説明する。この制御プログラムは、記憶部33に予め記憶されており、CPU32で実行される。
図5に示すように、まず、ホモゲナイザ10の作動を開始する(ステップS101)。次いで、摩耗対応処理のサブルーチンを実行する(ステップS200)。次いで、ホモゲナイザ10の作動を停止する(ステップS102)。なお、摩耗対応処理の実行中に、ホモゲナイザ10の作動停止指示があれば、摩耗対応処理も停止する。
摩耗対応処理のフローチャートを図6に示す。
図6に示すように、まず、推定部321が摩耗進行度α1を演算する(ステップS201)。
次いで、推定部321は、摩耗進行度α1が第1閾値β1を越えたか否かを判断する(ステップS202)。
ステップS202での判断の結果、摩耗進行度α1が第1閾値β1を越えたと判断された場合には、推定部321は、摩耗の進行度が第1段階であると推定する(ステップS203)。また、ステップS202での判断の結果、摩耗進行度α1が第1閾値β1を越えていないと判断された場合には、ステップS201に戻り、以降のステップを順次実行する。
次いで、報知部34は、第1段階にある摩耗の進行度に関する情報、すなわち、摺動部材11の交換を促す情報を報知する(ステップS204)。この報知をユーザが確認した場合、ユーザは、例えば、交換用の摺動部材11があれば当該摺動部材11に交換したり、交換用の摺動部材11がなければ当該摺動部材11を手配したり、摺動部材11の交換を見送ったりする等の選択をすることができる。
次いで、摺動部材11の交換がされたか否かを判断する(ステップS205)。この判断は、交換ボタン(交換完了ボタン)がユーザによって押圧されたか否かで行われる。なお、交換ボタンは、プランジャポンプ2の入力部26の一部として含まれている。
ステップS205での判断の結果、交換ボタンが押圧されたと判断された場合には、摩耗進行度α1を初期化する、すなわち、摩耗進行度α1をクリア(ゼロ)にする(ステップS206)。ステップS206実行後、ステップS201に戻り、以降のステップを順次実行する。
また、ステップS205での判断の結果、交換ボタンが押圧されていないと判断された場合には、推定部321が摩耗進行度α2を演算する(ステップS207)。
ステップS207実行後、推定部321は、摩耗進行度α2が第2閾値β2を越えたか否かを判断する(ステップS208)。
ステップS208での判断の結果、摩耗進行度α2が第2閾値β2を越えたと判断された場合には、推定部321は、摩耗の進行度が第2段階であると推定する(ステップS209)。また、ステップS208での判断の結果、摩耗進行度α2が第2閾値β2を越えていないと判断された場合には、ステップS207に戻り、以降のステップを順次実行する。
次いで、報知部34は、第2段階にある摩耗の進行度に関する情報、すなわち、摺動部材11の交換を促す情報を報知する(ステップS210)。この報知をユーザが確認した場合、ステップS204のときと同様に、ユーザは、例えば、交換用の摺動部材11があれば当該摺動部材11に交換したり、交換用の摺動部材11がなければ当該摺動部材11を手配したり、摺動部材11の交換を見送ったりする等の選択をすることができる。
次いで、摺動部材11の交換がされたか否かを判断する(ステップS211)。この判断は、前記交換ボタンがユーザによって押圧されたか否かで行われる。
ステップS211での判断の結果、交換ボタンが押圧されたと判断された場合には、摩耗進行度α2を初期化する(ステップS212)。ステップS212実行後、ステップS201に戻り、以降のステップを順次実行する。
また、ステップS211での判断の結果、交換ボタンが押圧されていないと判断された場合には、ホモゲナイザ10の作動を強制的に停止する(ステップS213)。
以上のような制御プログラムを実行することにより、前記不具合を解消することができる。
以上、本発明のプランジャポンプの監視装置および食品移送システムを図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、プランジャポンプの監視装置および食品移送システムを構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、食品移送システム1は、ディスクユニット4が省略された構成となっていてもよい。この場合、食品移送システム1は、プランジャポンプ2と、監視装置3とを備える構成となる。
また、前記実施形態では、推定部321は、閾値を2段階に分けて、摩耗の進行度を推定しているが、閾値を3段階以上に分けて、摩耗の進行度を推定してもよい。
1 食品移送システム
2 プランジャポンプ
21 モータ
22 クランクシャフト
23 連結棒
24 ピストン
25 制御部
251 CPU
252 記憶部
26 入力部
3 プランジャポンプの監視装置(監視装置)
31 制御部
32 CPU
321 推定部(摩耗推定部)
33 記憶部
34 報知部
4 ディスクユニット(均質化機構)
4A 第1微細化ユニット
41 第1ハウジング
42 第1ディスク
421 隙間
43 第1ハンドル
44 第1付勢部
45 第1押圧部
4B 第2微細化ユニット
46 第2ハウジング
47 第2ディスク
471 隙間
48 第2ハンドル
49 第2付勢部
50 第2押圧部
5 スリーブユニット
51 スリーブ
52 プランジャ
521 外周部
53 プランジャパッキン(パッキン)
54 プランジャブッシュ
55 スリーブ保持部
56 水冷パッキン(パッキン)
57 水冷パッキン保持部
6 シリンダユニット
61 ハウジング
611 ポンプ室
62 吸引ポート
63 吐出ポート(排出ポート)
64 第1弁体
65 第1弁体支持部
651 内周部
66 第2弁体
67 第2弁体支持部
671 内周部
68 第1付勢部
69 第2付勢部
70 第3付勢部
71 バネ座
10 ホモゲナイザ
11 摺動部材
FD 食品
S101、S102、S200〜S213 ステップ
α1、α2 摩耗進行度
β1 第1閾値
β2 第2閾値

Claims (9)

  1. 相対的に摺動する摺動部材を備え、食品を移送するプランジャポンプを監視する装置であって、
    前記摺動部材の摺動条件に基づいて、前記摺動部材の摩耗の進行度を推定する推定部を備えることを特徴とするプランジャポンプの監視装置。
  2. 前記摺動条件には、前記摺動部材の摺動時間、前記摺動部材の摺動速度、摺動部材11の摺動速度、前記摺動部材の往復回数、モータの周波数、モータの電流値、前記食品による前記プランジャポンプ内の圧力のうちの少なくとも1つが含まれる請求項1に記載のプランジャポンプの監視装置。
  3. 前記推定部は、前記摺動部材の摺動条件に基づいて、前記摩耗の量を演算し、その演算結果を前記摩耗の進行度として推定する請求項1または2に記載のプランジャポンプの監視装置。
  4. 前記推定部は、
    前記演算結果が第1閾値を越えた場合、前記摩耗の進行度が第1段階であると推定し、
    前記第1段階を推定した後、前記演算結果が第2閾値を越えた場合、前記摩耗の進行度が第2段階であると推定する請求項3に記載のプランジャポンプの監視装置。
  5. 前記摩耗の進行度に関する情報を報知する報知部を備える請求項1〜4のいずれか1項に記載のプランジャポンプの監視装置。
  6. 前記報知部は、前記摩耗の進行度に関する情報として、前記摺動部材の交換を促す情報を報知する請求項5に記載のプランジャポンプの監視装置。
  7. 前記報知部は、前記摩耗の進行度に応じて、前記情報を複数回報知する請求項6に記載のプランジャポンプの監視装置。
  8. 前記摺動部材には、往復動するプランジャ、該プランジャの外周部を摺動するパッキンのうちの少なくとも1つが含まれる請求項1〜7のいずれか1項に記載のプランジャポンプの監視装置。
  9. 相対的に摺動する摺動部材を備え、食品を移送するプランジャポンプと、
    前記プランジャポンプとともに用いられる、請求項1〜8のいずれか1項に記載のプランジャポンプの監視装置とを備えることを特徴とする食品移送システム。

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