JP2021124452A - 温度計保護筒、温度計測器具及び蒸気配管構造物並びに温度計保護筒の設置方法 - Google Patents

温度計保護筒、温度計測器具及び蒸気配管構造物並びに温度計保護筒の設置方法 Download PDF

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Abstract

【課題】溶接されるべき部分に未溶着部が発生することを抑制できる温度計保護筒、温度計測器具及び蒸気配管構造物並びに温度計保護筒の設置方法を提供する。
【解決手段】温度計保護筒は、軸線X1方向に延在する棒状とされ先端11側が蒸気配管に形成された貫通孔に挿入される筒本体10と、筒本体10の基端12側が軸線X1方向に直交する半径方向に拡径するように形成され、蒸気配管の外周面側に配置される管台部30と、を備え、管台部30は、筒本体10の基端12側から先端11側に向かう方向で外周側から縮経した開先面31と、開先面31の筒本体10側の端部から、筒本体10の先端11側から基端12側に向かう方向で軸線X1方向に沿って延びるとともに筒本体10の外周面との間に隙間を空けて対向するストレート面32と、を有し、開先面31及びストレート面32によって突出するよう形成された開先部35を備えている。
【選択図】図3

Description

本開示は、温度計保護筒、温度計測器具及び蒸気配管構造物並びに温度計保護筒の設置方法に関する。
発電プラントなどに用いられる大型のボイラは、中空形状をなして鉛直方向に設置される火炉を有し、この火炉壁に複数の燃焼バーナが火炉の周方向に沿って配設されている。また、ボイラは、火炉の鉛直方向上方に煙道が連結されており、この煙道に蒸気を生成するための熱交換器が配置されている。そして、燃焼バーナが火炉内に燃料と空気(酸化性ガス)との混合気を噴射することで火炎が形成され、燃焼ガスが生成されて煙道に流れる。燃焼ガスが流れる領域に熱交換器が設置され、熱交換器を構成する伝熱管内を流れる水や蒸気を加熱して過熱蒸気が生成される。
ボイラを有する発電プラントに使用される蒸気配管には、蒸気温度を測定するための温度計が設置される。このとき、温度計を温度が高く圧力も高い蒸気から保護するために、温度計を温度計保護筒に収容して蒸気配管に設置することがある。
温度計保護筒を蒸気配管に設置する構造としては、例えば、蒸気配管の管壁に貫通孔を形成するとともに、貫通孔の周囲において蒸気配管の外周面から内周面に到達しない程度まで深座ぐりを施して、貫通孔に温度計保護筒を挿入して深座ぐり部を埋めるように溶接を施すものがある。
また、温度計保護筒として使用されるものではないが、特許文献1には、発電プラント等の配管に設けられる計装ノズル(サンプリングノズル)が開示されている。特許文献1の計装ノズルは、配管とスタブの一端が溶接で接続されスタブの他端と計装ノズルとが溶接で接続されている。
特開平9−311198号公報
貫通孔に温度計保護筒を挿入して深座ぐり部に溶接を施す構造では、深座ぐりの先端部(底部)において溶接の未溶着部が発生する場合がある。また、その未溶着部は切り欠き状であり、応力が集中しやすくなる可能性がある。そのため、内圧によって蒸気配管に作用する応力が切り欠き状の未溶着部に集中すると、未溶着部を起点として、き裂が発生する可能性がある。このように、蒸気配管の一部にき裂が発生した場合には、き裂が伸展することで蒸気配管の外周面に損傷が発生して、その損傷部分から蒸気が漏出する可能性がある。
また、特許文献1に開示されている計装ノズルは、計装ノズルとスタブとが、いわゆるすみ肉溶接の形態で溶接されており、段差に設けられたR部の終端(R部、スタブ及び溶接部の境界付近)にて溶金が完全に溶け込まない未溶着部が発生する場合がある。特許文献1に開示されている計装ノズルの構造上、R部の終端は最も応力が集中しやすい箇所となっているので、このような箇所に未溶着部があれば、その未溶着部を起点として、き裂が発生する可能性がある。このように、蒸気配管の一部にき裂が発生した場合には、き裂が伸展することで蒸気配管の外周面に損傷が発生して、その損傷部分から蒸気が漏出する可能性がある。
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであって、溶接されるべき部分に未溶着部が発生することを抑制できる温度計保護筒、温度計測器具及び蒸気配管構造物並びに温度計保護筒の設置方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示の温度計保護筒、温度計測器具及び蒸気配管構造物並びに温度計保護筒の設置方法は以下の手段を採用する。
すなわち、本開示の一態様に係る温度計保護筒は、軸線方向に延在する棒状とされ先端側が蒸気配管に形成された貫通孔に挿入される筒本体と、該筒本体の基端側が前記軸線方向に直交する半径方向に拡径するように形成され、前記蒸気配管の外周面側に配置される管台部と、を備え、前記管台部は、前記筒本体の前記基端側から前記先端側に向かう方向で外周側から縮経した開先面と、該開先面の前記筒本体側の端部から、前記筒本体の前記先端側から前記基端側に向かう方向で前記軸線方向に沿って延びるとともに前記筒本体の外周面との間に隙間を空けて対向するストレート面と、を有し、前記開先面及び前記ストレート面によって突出するように形成された開先部を備えている。
また、本開示の一態様に係る温度計測器具は、温度計と、上記の温度計保護筒と、を備え、前記筒本体は、前記基端の端面から前記先端側に向かう方向に穿設された挿入穴を有し、前記温度計は、前記挿入穴に挿入されて固定されている。
また、本開示の一態様に係る蒸気配管構造物は、貫通孔が形成された蒸気配管と、上記の温度計保護筒とを備え、前記温度計保護筒は、前記筒本体の前記先端側が前記貫通孔に挿入されるとともに前記開先部が前記蒸気配管の外周面に突き合わされ、前記開先部の前記開先面と前記蒸気配管の外周面との間に溶接部が形成されて前記蒸気配管に接続されている。
また、本開示の一態様に係る温度計保護筒の設置方法は、軸線方向に延在する棒状とされ先端側が蒸気配管に形成された貫通孔に挿入される筒本体と、該筒本体の基端側が前記軸線方向に直交する半径方向に拡径するように形成され、前記蒸気配管の外周面側に配置される管台部と、を備え、前記管台部は、前記筒本体の前記基端側から前記先端側に向かう方向で外周側から縮経した開先面と、該開先面の前記筒本体側の端部から、前記筒本体の前記先端側から前記基端側に向かう方向で前記軸線方向に沿って延びるとともに前記筒本体の外周面との間に隙間を空けて対向するストレート面と、を有し、前記開先面及び前記ストレート面によって突出するように形成された開先部を備えている温度計保護筒の設置方法であって、前記蒸気配管に形成された前記貫通孔に前記筒本体を挿入する第1工程と、前記管台部の前記開先部と前記蒸気配管の外周面との間を溶接して溶接部を形成する第2工程と、を含む。
本開示によれば、溶接されるべき部分に未溶着部が発生することを抑制できる温度計保護筒、温度計測器具及び蒸気配管構造物並びに温度計保護筒の設置方法を提供することができる。
ボイラ発電プラントにおける蒸気、復水、給水系統を表す概略図である。 本開示の一実施形態に係る温度計保護筒の側面図である。 本開示の一実施形態に係る温度計保護筒の縦断面図である。 図2に示す矢印Aの方向から温度計保護筒を見た図である。 蒸気配管に挿入されている温度計保護筒を蒸気配管の軸線方向から見た断面図である。 蒸気配管に挿入されている温度計保護筒を蒸気配管の軸線方向と直交する方向から見た断面図である。 蒸気配管に接続された温度計保護筒を蒸気配管の軸線方向から見た断面図である。 蒸気配管に接続された温度計保護筒を蒸気配管の軸線方向と直交する方向から見た断面図である。 応力集中部の概念を表す参考図である。
[ボイラ発電プラントについて]
まず、本開示の一実施形態に係る温度計保護筒が設置されるボイラ発電プラントについて図1を用いて説明する。
図1は、ボイラ発電プラントにおける蒸気、復水、給水系統を表す概略図である。
ボイラ発電プラントは、ボイラの熱交換器102,103,104と、ボイラが生成した蒸気によって回転駆動される蒸気タービン110と、蒸気タービン110に連結され、蒸気タービン110の回転に応じて発電を行う発電機115とを備える。
蒸気タービン110は、例えば、高圧タービン111と中圧タービン112と低圧タービン113とから構成され、後述する再熱器105,106からの蒸気が中圧タービン112に流入したのちに低圧タービン113に流入する。
低圧タービン113には、復水器114が連結されており、低圧タービン113を回転駆動した蒸気がこの復水器114で冷却水(例えば、海水)により冷却されて復水となる。復水器114は、給水ラインL1を介して節炭器107に連結されている。
給水ラインL1には、例えば、復水ポンプ(CP)121、低圧給水ヒータ122、ボイラ給水ポンプ(BFP)123、高圧給水ヒータ124が設けられている。
低圧給水ヒータ122と高圧給水ヒータ124には、蒸気タービン111,112,113を駆動する蒸気の一部が抽気されて、図示しない抽気ラインを介して高圧給水ヒータ124と低圧給水ヒータ122に熱源として供給され、節炭器107へ供給される給水が加熱される。
以下、ボイラが貫流ボイラの場合を例にして説明をする。
節炭器107は、火炉壁101の各蒸発管に連結されている。節炭器107で加熱された給水は、火炉壁101の蒸発管を通過する際に、火炉内の火炎から輻射を受けて加熱され、汽水分離器126へと導かれる。汽水分離器126にて分離された蒸気は、過熱器102,103,104へと供給され、汽水分離器126にて分離されたドレン水は、ドレン水ラインL2を介して復水器114へと導かれる。
燃焼ガスが燃焼ガス通路(煙道)13を流れるとき、この燃焼ガスは、過熱器102,103,104、再熱器105,106、節炭器107で熱回収される。一方、ボイラ給水ポンプ(BFP)123から供給された給水は、節炭器107によって予熱された後、火炉壁101の各蒸発管を通過する際に加熱されて蒸気となり、汽水分離器126に導かれる。
汽水分離器126で分離された蒸気は、過熱器102,103,104に導入され、燃焼ガスによって過熱される。
過熱器102,103,104で生成された過熱蒸気は、蒸気ラインL3を介して高圧タービン111に供給され、この高圧タービン111を回転駆動する。
高圧タービン111から排出された蒸気は、蒸気ラインL4を介して再熱器105,106に導入されて再度過熱される。再度過熱された蒸気は、蒸気ラインL5を介して中圧タービン112を経て低圧タービン113に供給され、中圧タービン112及び低圧タービン113を回転駆動する。
各蒸気タービン111,112,113の回転軸は、発電機115を回転駆動して、発電が行われる。低圧タービン113から排出された蒸気は、復水器114で冷却されることで復水となり、給水ラインL1を介して再び節炭器107に送られる。
上記のようなボイラ発電プラントの各蒸気ラインを構成する蒸気配管50には、蒸気温度を測定するための温度計が複数個所に設置される。例えば、温度計は、同図において各蒸気ライン上の箇所Pに設置される。なお、同図の箇所Pは例示であり、全ての設置箇所を示したものではない。
温度計を蒸気配管50に設置するにあたって、蒸気配管50の内部を流通する蒸気の温度や圧力、流体によって作用する力等から温度計を保護するために、温度計を温度計保護筒1に収容して蒸気配管50に設置する。温度計には、例えば熱電対や測温抵抗体などが使用される。
[温度計保護筒について]
次に、温度計保護筒1について図2から図4を用いて説明する。
図2は、温度計保護筒1の側面図である。図3は、温度計保護筒の縦断面図である。図4は、図2に示す矢印Aの方向から温度計保護筒を見た図である。
温度計保護筒1は、材質が金属(例えば、クロム含有合金鋼など)とされている。好ましくは、温度計保護筒1は、後述する蒸気配管50と同一または同類の材質がよい。
図2及び図3に示すように、温度計保護筒1は、軸線X1方向に延びて先端11側が若干量の先細りをした筒本体10と、筒本体10と一体に形成された管台部30とを備えている。
なお、ここで言う「一体」とは、同一の材料によって連続的に形成されており、部材として分割されていないことを意味している。
筒本体10の外径は、後述する蒸気配管50に形成された貫通孔51の内径との間に僅かな隙間(例えば1mm程度)をもって挿入可能な寸法とされ、例えばΦ30mm〜Φ70mm程度とされている。
筒本体10の内部には、温度計(図示せず)が挿入される温度計挿入穴(挿入穴)15が基端12側の端面(同図において上面)から先端11側に向かって穿設されている。
温度計挿入穴15は、先端11側が閉止され、基端12側の端面が開口している。これによって、熱電対などの温度計を基端12側の端面から挿入して先端11側で固定できるようになっている。これにより、熱電対が挿入された温度計保護筒1は温度計測器具として機能することになる。
管台部30は、筒本体10の基端12側において、軸線X1方向と直交する半径方向(以下、単に「半径方向」という。)の外側に筒本体10が張り出すように拡径して形成されている。
後述の図5から図8で示すように、温度計保護筒1は、蒸気配管50に設けた貫通孔51に対して、筒本体10を蒸気配管50の内側に挿入することで、筒本体10の先端11が蒸気配管50内部側に突出した状態で設置される。一方、管台部30は、蒸気配管50の外部側に配置される。このとき、管台部30に形成された開先面31と蒸気配管50の外周面との間で溶接による溶接部60を形成することで、温度計保護筒1は蒸気配管50に対して接合され固定される。
管台部30の外径は、後述する蒸気配管50に形成された貫通孔51の内径よりも大径とされ、例えばΦ50mm〜Φ150mm程度とされる。これは、蒸気配管50に形成された貫通孔51から溶接部60を離間させるためである。
管台部30の下部(後述する蒸気配管50に臨む部分)には、開先面31及びストレート面32が形成されている。
開先面31は、筒本体10の基端12から先端11に向かう方向で管台部30の外周面から筒本体10側に縮径する傾斜面とされている。開先面31は、後述するストレート面32と鋭角の関係をもつ。開先面31は、管台部30の外周面から筒本体10側の先端11に向かい、軸線X1を中心とした周方向において円環状に形成されている(図4参照)。
ストレート面32は、管台部30と筒本体10の接続部分付近にて、開先面31の先端(開先面31の筒本体10側の端部)に接続されるとともに、筒本体10の先端11から基端12に向かう方向で軸線X1方向に沿って延びている面であり、軸線X1を中心とした周方向において円環状に形成されている(図4参照)。このとき、ストレート面32は、管台部30と接続部分付近にある筒本体10の円筒状の外周面に対して隙間を空けて平行又は略平行に対向している。ストレート面32は、軸線X1方向の長さ寸法が2mm以上5mm以下とされることが好ましい。これは、後述する円環状の開先部35を形成するために必要な寸法とされている。
管台部30と接続部分付近にある筒本体10の円筒状の外周面とそれに対向するストレート面32との間の隙間は、後述するラウンド面34の半径によって一義的に定められる。
先端が開先面31に接続されているストレート面32の基端(筒本体10の基端12側の端部)は、半円弧状のラウンド面34を介して折り返すような形状で筒本体10の外周面に接続されている。
ラウンド面34は、例えば管台部30の最大外径が150mm、厚さ寸法(ストレート面32から管台部30の最外周面への半径方向における肉厚)が例えば25mmのとき、半径の寸法が3mm以上10mm以下とされることが好ましい。なお、半径の下限の3mmは製作容易な寸法の範囲の最小値であり、上限の10mmは寿命(例えば24万時間)を満足する寸法の範囲の最大値である。ラウンド面34の半径は、上記寸法の範囲内で、後述する蒸気配管50に形成された貫通孔51の内径よりもストレート面32が半径方向外側に位置するように決定される。
以上のように形成された開先面31及び筒本体10の外周面との間で隙間を設けて対向するストレート面32によって、管台部30の下部には、V字状に尖るように突出した開先部35が形成されている。開先部35は、開先面31やストレート面32と同様、軸線X1を中心とした周方向において円環状に形成されている。開先部35は、蒸気配管50への設置時において、蒸気配管50側に突出するように形成されている。これによって、蒸気配管50との溶接時における溶金の溶け込みを良好なものにすることができ、溶接されるべき部分に未溶着部の発生を抑制することができる。なお、開先部35の先端において、開先面31とストレート面32との間にルート面33を形成してもよい。
[蒸気配管構造について]
次に、温度計保護筒1が設置された蒸気配管50の構造について図5から図9を用いて説明する。
図5は、蒸気配管50に挿入され、蒸気配管50と溶接される前の温度計保護筒1を蒸気配管50の軸線方向から見た断面図である。すなわち、図5は、蒸気配管50の円周方向が見える断面図である。図6は、蒸気配管50に挿入され、蒸気配管50と溶接される前の温度計保護筒1を蒸気配管50の軸線方向と直交する方向から見た断面図である。すなわち、図6は、蒸気配管50の長手方向(軸線方向)が見える断面図である。図7は、蒸気配管50に溶接によって接続された温度計保護筒1を蒸気配管50の軸線方向から見た断面図である。図8は、蒸気配管50に溶接によって接続された温度計保護筒1を蒸気配管50の軸線方向と直交する方向から見た断面図である。図9は、応力集中部の概念を表す参考図である。
図5及び図6に示すように、温度計保護筒1は、蒸気ライン(図1のL3〜L5)を構成する蒸気配管50に形成された貫通孔51に先端11から軸線X1方向に挿入される(第1工程)。
蒸気配管50は、内部に高温高圧の蒸気が流通する配管とされている。蒸気配管50の肉厚は、例えば25mm〜130mmとされる。蒸気配管50には、温度計保護筒1を挿入するための貫通孔51が形成されている。
貫通孔51は、蒸気配管50の管壁をその厚さ方向に貫通する直管状の孔とされており、蒸気配管50の外部と内部とを連通している。
貫通孔51に挿入された温度計保護筒1は、開先面31及びストレート面32によって形成され蒸気配管50側へ突出した円環状の開先部35が蒸気配管50の外周面に突き合わされる。これにより、開先部35と蒸気配管50の外周面との間で溶接のための開先が形成される。
温度計保護筒1は、突き合わされた開先部35と蒸気配管50との間に所定の隙間(ルート間隔)が確保されて保持される。ルート間隔は、例えば2mm〜7mmとされている。
このとき、軸線X1方向に対して、ストレート面32が貫通孔51の内径よりも半径方向外側に位置しているので、開先部35の先端よりも半径方向内側に蒸気配管50の外周面が存在することになる(図5及び図6において点線の四角で囲ったB部)。円環状の開先部35の先端から貫通孔51までの蒸気配管50の外周面は、溶接開始時において開先部35の先端と蒸気配管50の外周面との隙間から流れ出る溶金の受け部分として機能する。また、開先部35を蒸気配管50の外周面に突き合わさせて溶接することで溶接開始時における溶金の溶け込みを良好なものにすることができる。これによって、溶接されるべき部分に未溶着部の発生を抑制して、不連続な溶接溶け込み形状の発生を抑制することができる。
蒸気配管50の内周面から突出する筒本体10の先端11側の寸法(突出量)は、63.5mm以上100mm以下で管理される。換言すれば、筒本体10の軸線X1方向の寸法は、突出量が上記寸法の範囲内となるように設定される。
突出量を100mm以下とすることで、筒本体10の先端11を蒸気配管50の内周面から必要以上に突出させてしまうことを回避でき、蒸気の主流から筒本体10の先端11を遠ざけて蒸気の主流に与える影響を低減できる。このため、筒本体10の径を大きくして温度計保護筒1の強度を確保できるとともに、蒸気のエロージョンへの耐久性を向上させることができる。なお、突出量の下限の63.5mmは、規格(ASME PTC 19.3TW)によって定められた寸法である。
その後、図7及び図8に示すように、溶接によって開先面31と蒸気配管50の外周面との間に溶金を盛ることで溶接部60を形成して温度計保護筒1と蒸気配管50とを接続する(第2工程)。
溶接部60を形成するにあたって、溶接止端61の位置は、管台部30の外周面の位置よりも軸線X1方向に対して半径方向外側に位置させておくことが好ましい。溶接止端61とは、溶接部60において蒸気配管50に接する部分の半径方向外側の端部である。この構成によって、図8に示すように、蒸気配管50の管材の内部に発生している応力集中部53よりも長手方向外側に距離を置いて溶接止端61を位置させることができる。
以下、応力集中部53について図9を用いて説明する。
貫通孔71が形成され長手方向に延びる仮想した平板70の長辺には、引張応力σfが負荷されている。このとき、既知の通り、平板70の中心線上に作用する応力σyは、貫通孔71の長手方向近傍で最大応力σmaxが発生する(いわゆる応力集中)。なお、最大応力σmaxは、貫通孔点72に発生する引張応力σfのおよそ3倍とされる。
蒸気配管50には内部を流通する蒸気の内圧によって貫通孔51の周方向にフープ応力が作用しており、図9に示した応力集中の現象を蒸気配管50に適用した場合、図8に示すように、蒸気配管50の軸線方向(長手方向)において、蒸気配管50の管材の内部かつ貫通孔51の近傍に応力集中部53が発生することになる。
本実施形態において、溶接止端61の位置は、蒸気配管50の管材の内部に発生している応力集中部53よりも軸線X1方向に対して半径方向外側なので、応力集中部53に発生している応力の一部を管台部30で担うことができる。これにより、開先面31及びストレート面32付近の溶接部60で発生する応力集中を緩和して、溶接部60の強度確保と寿命延長をすることができる。
本実施形態によれは、以下の効果を奏する。
管台部30は、開先面31と筒本体10の外周面との間に隙間を空けて対向するストレート面32とを有しているので、開先面31及びストレート面32によって突出した円環状の開先部35を形成することができる。これにより、開先部35を蒸気配管50の外周面に突き合わさせて溶接することで溶接開始時における溶金の溶け込みを良好なものにして、溶接されるべき部分に未溶着部があるような不連続な溶接溶け込み形状の発生を抑制する。これにより、負荷が印可された場合にも、応力が集中してき裂発生の起因となることを抑制することができる。
また、ストレート面32と筒本体10の外周面との間の隙間は、筒本体10が貫通孔51に挿入され開先面31が蒸気配管50に突き合わされたときに、軸線X1方向に対する半径方向においてストレート面32が貫通孔51よりも外側に位置するように設定されているので、温度計保護筒1を蒸気配管50に突き合わせた場合に、ストレート面32及び開先面31によって形成された円環状の開先部35の先端から貫通孔51までの距離の分だけ蒸気配管50の外周面が存在することになる。開先部35の先端から貫通孔51までの蒸気配管50の外周面は、溶接開始時において蒸気配管50へ突出した円環状の開先部35の先端と蒸気配管50の外周面との隙間から流れ出る溶金の受け部分として機能するので、溶金の溶け込みを更に良好なものにすることができる。
このようにして溶金の溶け込みを良好にすることで、溶接されるべき部分に未溶着部が発生することを抑制でき、ひいては負荷が印可された場合に未溶着部に応力が集中して未溶着部を起点として、き裂が発生・伸展することを抑制できる。
また、ストレート面32と筒本体10の外周面との間を半円弧状に接続するラウンド面34が形成されているので、ストレート面32と筒本体10の外周面との接続部分における応力集中を抑制できる。
また、筒本体10は、突出量が63.5mm以上100mm以下となるように設定されているので、筒本体10の先端11を蒸気配管50の中心軸線から遠ざけることができる。すなわち、筒本体10の先端11を主流から遠ざけることができる。これによって、筒本体10が主流に与える影響(流れの阻害等)が抑制される。また、主流に与える影響が突出量によって抑制されたので、その分だけ筒本体10を太くすることができ、温度計保護筒1の強度を向上させることができる。また、蒸気のエロージョンへの耐久性を向上することができる。
なお、仮に筒本体10の突出量が大きい場合、主流への影響を抑制するめに筒本体10を細径化することが考えられる。しかしながら、筒本体10を細径化することで温度計保護筒1の強度が低下してしまう。
また、温度計保護筒1は、管台部30の開先面31と蒸気配管50の外周面との間に溶接部60が形成されて蒸気配管50に接続されているので、溶接部60の全てを蒸気配管50の外周面上に形成することができる。これによって、溶接部60の欠陥の有無を非破壊法で検査することができるので、溶接部60の検査が容易に実施できるようになる。また、検査対象となる溶接部60の全てが蒸気配管50の外周面上に形成されるので検査の精度が向上する。また、蒸気配管50に座ぐりを設けて温度計保護筒との溶接を施す場合と比べて溶金の量を低減することができるので、温度計保護筒1の取り付け時や交換時の作業工数を削減することができる。
また、溶接部60は、溶接止端61が管台部30の外周面よりも軸線X1方向に対して半径方向外側に位置しているので、蒸気配管50の管材の内部かつ貫通孔51の近傍に発生する応力集中部53よりも半径方向外側に溶接部60の溶接止端61を位置させることができる。これによって、溶接部60が応力集中部53を覆うような形態となり、応力集中部53に発生している応力の一部を管台部30で担うことができる。これにより、溶接部60の耐力を向上させることができる。また、開先面31及びストレート面32付近の溶接部60で発生する応力集中を緩和して、溶接部60の強度確保と寿命延長をすることができる。
以上の通り説明した一実施形態は、例えば以下のように把握される。
すなわち、本開示の一態様に係る温度計保護筒(1)は、軸線(X1)方向に延在する棒状とされ先端(11)側が蒸気配管(50)に形成された貫通孔(51)に挿入される筒本体(10)と、該筒本体(10)の基端(12)側が前記軸線(X1)方向に直交する半径方向に拡径するように形成され、前記蒸気配管(50)の外周面側に配置される管台部(30)と、を備え、前記管台部(30)は、前記筒本体(10)の前記基端(12)側から前記先端(11)側に向かう方向で外周側から縮経した開先面(31)と、該開先面(31)の前記筒本体(10)側の端部から、前記筒本体(10)の前記先端(11)側から前記基端(12)側に向かう方向で前記軸線(X1)方向に沿って延びるとともに前記筒本体(10)の外周面との間に隙間を空けて対向するストレート面(32)と、を有し、前記開先面(31)及び前記ストレート面(32)によって突出するように形成された開先部(35)を備えている。
本態様に係る温度計保護筒(1)によれば、管台部(30)は、筒本体(10)の基端(12)側から先端(11)側に向かう方向で外周側から筒本体(10)側に縮経した開先面(31)と、開先面(31)の筒本体(10)側の端部から、筒本体(10)の先端(11)側から基端(12)側に向かう方向で軸線(X1)方向に沿って延びるとともに筒本体(10)の外周面との間に隙間を空けて対向するストレート面(32)とを有しているので、開先面(31)及びストレート面(32)によって管台部(30)から突出した開先部(35)を形成することができる。これにより、突出した開先部(35)を蒸気配管(50)の外周面に突き合わさせて溶接することで溶接開始時における溶金の溶け込みを良好なものにすることができる。また、ストレート面(32)と筒本体(10)の外周面との間には隙間が設けられているので、突出した開先部(35)の先端に突き合わされる蒸気配管(50)の外周面上の位置を隙間の分だけ開先部(35)よりも筒本体(10)側に延ばすことができる。これにより、突出した開先部(35)よりも筒本体(10)側に延びた蒸気配管(50)の外周面は、溶接開始時において開先部(35)の先端と蒸気配管(50)の外周面との隙間から流れ出る溶金の受け部分として機能するので、溶金の溶け込みを更に良好なものにして、未溶着部の発生を抑制することができる。
このようにして溶金の溶け込みを良好にすることで、溶接されるべき部分に未溶着部があるような不連続な溶接溶け込み形状が発生することを抑制でき、ひいては負荷が印可された場合にも応力が集中して、未溶着部を起点としてき裂が発生・伸展することを抑制できる。
また、本開示の一態様に係る温度計保護筒(1)において、前記開先部(35)には、前記蒸気配管(50)の外周面との間で溶接部(60)が形成される。
本態様に係る温度計保護筒(1)によれば、開先部(35)には、蒸気配管(50)の外周面との間で溶接部(60)が形成されるので、開先部(35)と蒸気配管(50)の外周面とを溶接して接続することができる。
また、本開示の一態様に係る温度計保護筒(1)において、前記ストレート面(32)と前記筒本体(10)の外周面との間の前記隙間は、前記筒本体が前記貫通孔(51)に挿入され前記開先部(35)が前記蒸気配管(50)の外周面に突き合わされたときに、前記半径方向において前記ストレート面(32)が前記貫通孔(51)よりも外側に位置するように設定されている。
本態様に係る温度計保護筒(1)によれば、ストレート面(32)と筒本体(10)の外周面との間の隙間は、筒本体(10)が貫通孔(51)に挿入され開先部(35)が蒸気配管(50)に突き合わされたときに、温度計保護筒(1)の半径方向においてストレート面(32)が貫通孔(51)よりも外側に位置するように設定されているので、温度計保護筒(1)を蒸気配管(50)に突き合わせた場合に、ストレート面(32)及び開先面(31)によって突出した開先部(35)の先端から貫通孔(51)までの距離の分だけ蒸気配管(50)が存在することになる。開先部(35)の先端から貫通孔(51)までの蒸気配管(50)の外周面は、溶接開始時において開先部(35)の先端と蒸気配管(50)の外周面との隙間から流れ出る溶金の受け部分として機能するので、溶金の溶け込みを更に良好なものにすることができて、溶接されるべき部分に未溶着部があるような不連続な溶接溶け込み形状が発生することを抑制できる。
また、本開示の一態様に係る温度計保護筒(1)は、前記開先部(35)の前記ストレート面(32)と該ストレート面(32)に対して前記隙間を空けて対向する前記筒本体(10)の外周面との間を半円弧状に接続するラウンド面(34)が形成されている。
本態様に係る温度計保護筒(1)によれば、ストレート面(32)と筒本体(10)の外周面との間を半円弧状に接続するラウンド面(34)が形成されているので、ストレート面(32)と筒本体(10)の外周面との接続部分における応力集中を抑制できる。
また、本開示の一態様に係る温度計保護筒(1)において、前記蒸気配管(50)の内周面から突出する部分の前記軸線(X1)方向に沿った寸法が63.5mm以上100mm以下となるように設定されている。
本態様に係る温度計保護筒(1)によれば、筒本体(10)は、蒸気配管(50)の内周面から突出する部分の軸線(X1)方向に沿った寸法が63.5mm以上100mm以下となるように設定されているので、筒本体(10)の先端(11)を蒸気配管(50)の中心軸線から遠ざけることができる。すなわち、筒本体(10)の先端(11)を主流から遠ざけることができる。これによって、筒本体(10)が主流に与える影響(流れの阻害等)が抑制される。また、主流に与える影響が突出量によって抑制されたので、その分だけ筒本体(10)を太くすることができ、温度計保護筒(1)の強度を向上させることができる。
また、本開示の一態様に係る温度計測器具は、温度計と、上記の温度計保護筒(1)と、を備え、前記筒本体(10)は、前記基端(12)の端面から前記先端(11)側に向かう方向に穿設された挿入穴(15)を有し、前記温度計は、前記挿入穴(15)に挿入されて固定されている。
本態様に係る温度計測器具は、温度計と、上記の温度計保護筒(1)と、を備え、筒本体(10)は、基端(12)の端面から先端(11)側に向かう方向に穿設された挿入穴(15)を有し、温度計は、挿入穴(15)に挿入されて固定されているので、温度計を温度計保護筒(1)で保護しながら温度を計測することができる。
また、本開示の一態様に係る蒸気配管構造物は、貫通孔(51)が形成された蒸気配管(50)と、上記の温度計保護筒(1)とを備え、前記温度計保護筒(1)は、前記筒本体(10)の前記先端(11)側が前記貫通孔(51)に挿入されるとともに前記開先部(35)が前記蒸気配管(50)の外周面に突き合わされ、前記開先部(35)の前記開先面(31)と前記蒸気配管(50)の外周面との間に溶接部(60)が形成されて前記蒸気配管(50)に接続されている。
本態様に係る蒸気配管構造物によれば、温度計保護筒(1)は、筒本体(10)の先端(11)側が貫通孔(51)に挿入されるとともに開先部(35)が蒸気配管(50)に突き合わされ、開先部(35)の開先面(31)と蒸気配管(50)の外周面との間に溶接部(60)が形成されて蒸気配管(50)に接続されているので、溶接部(60)の全てを蒸気配管(50)の外周面上に形成することができる。これによって、溶接部(60)の欠陥有無を非破壊法で検査することができるので、溶接部(60)の検査が容易に実施できるようになる。また、検査対象となる溶接部(60)の全てが蒸気配管(50)の外周面上に形成されるので検査の精度が向上する。
また、蒸気配管(50)に座ぐりを設けて温度計保護筒との溶接を施す場合と比べて溶金の量を低減することができるので、温度計保護筒の取り付け時や交換時の作業工数を削減することができる。
また、本開示の一態様に係る蒸気配管構造物において、前記ストレート面(32)と前記筒本体(10)の外周面との間の前記隙間は、前記半径方向において前記ストレート面(32)が前記貫通孔(51)よりも外側に位置するように設定されている。
本態様に係る蒸気配管構造物によれば、ストレート面(32)と筒本体(10)の外周面との間の隙間は、半径方向においてストレート面(32)が貫通孔(51)よりも外側に位置するように設定されているので、ストレート面(32)及び開先面(31)によって形成された開先部(35)の先端から貫通孔(51)までの距離の分だけ蒸気配管(50)が存在することになる。開先部(35)の先端から貫通孔(51)までの蒸気配管(50)の外周面は、溶接開始時において開先部(35)の先端と蒸気配管(50)の外周面との隙間から流れ出る溶金の受け部分として機能するので、溶金の溶け込みを更に良好なものにすることができる。
また、本開示の一態様に係る蒸気配管構造物において、前記溶接部(60)は、前記蒸気配管(50)に接する部分の前記半径方向の外側の端部(61)が前記管台部(30)の外周面よりも前記半径方向の外側に位置している。
本態様に係る蒸気配管構造物によれば、溶接部(60)は、蒸気配管(50)に接する部分の半径方向の外側の端部(61)が管台部(30)よりも半径方向の外側に位置しているので、蒸気配管(50)の管材の内部かつ貫通孔(51)の近傍に発生する応力集中部(53)よりも半径方向の外側に溶接部(60)の端部(61)を位置させることができる。これによって、応力集中部(53)に発生している応力の一部を管台部(30)で担うことができる。このため、蒸気配管(50)の耐力を向上させることができる。また、溶接部(60)で発生する応力集中を緩和して、溶接部(60)の強度確保と寿命延長をすることができる。
また、本開示の一態様に係る温度計保護筒(1)の設置方法は、軸線(X1)方向に延在する棒状とされ先端(11)側が蒸気配管(50)に形成された貫通孔(51)に挿入される筒本体(10)と、該筒本体(10)の基端(12)側が前記軸線(X1)方向に直交する半径方向に拡径するように形成され、前記蒸気配管(50)の外周面側に配置される管台部(30)と、を備え、前記管台部(30)は、前記筒本体(10)の前記基端(12)側から前記先端(11)側に向かう方向で外周側から縮経した開先面(31)と、該開先面(31)の前記筒本体(10)側の端部から、前記筒本体(10)の前記先端(11)側から前記基端(12)側に向かう方向で前記軸線(X1)方向に沿って延びるとともに前記筒本体(10)の外周面との間に隙間を空けて対向するストレート面(32)と、を有し、前記開先面(31)及び前記ストレート面(32)によって突出するように形成された開先部(35)を備えている温度計保護筒(1)の設置方法であって、前記蒸気配管(50)に形成された前記貫通孔(51)に前記筒本体(10)を挿入する第1工程と、前記管台部(30)の前記開先部(35)と前記蒸気配管(50)の外周面との間を溶接して溶接部(60)を形成する第2工程と、を含む。
1 温度計保護筒
10 筒本体
11 先端
12 基端
15 温度計挿入穴(挿入穴)
30 管台部
31 開先面
32 ストレート面
33 ルート面
34 ラウンド面
35 開先部
50 蒸気配管
51 貫通孔
53 応力集中部
60 溶接部
61 溶接止端
70 平板
71 貫通孔
72 貫通孔点
101 火炉壁(伝熱管)
102 第1過熱器(熱交換器)
103 第2過熱器(熱交換器)
104 第3過熱器(熱交換器)
105 第1再熱器(熱交換器)
106 第2再熱器(熱交換器)
107 節炭器(熱交換器)
111 高圧タービン
112 中圧タービン
113 低圧タービン
114 復水器
121 復水ポンプ(CP)
122 低圧給水ヒータ
123 ボイラ給水ポンプ(BFP)
124 高圧給水ヒータ
126 汽水分離器
L1 給水ライン
L2 ドレン水ライン
L3〜L5 蒸気ライン

Claims (10)

  1. 軸線方向に延在する棒状とされ先端側が蒸気配管に形成された貫通孔に挿入される筒本体と、
    該筒本体の基端側が前記軸線方向に直交する半径方向に拡径するように形成され、前記蒸気配管の外周面側に配置される管台部と、
    を備え、
    前記管台部は、
    前記筒本体の前記基端側から前記先端側に向かう方向で外周側から縮経した開先面と、
    該開先面の前記筒本体側の端部から、前記筒本体の前記先端側から前記基端側に向かう方向で前記軸線方向に沿って延びるとともに前記筒本体の外周面との間に隙間を空けて対向するストレート面と、
    を有し、
    前記開先面及び前記ストレート面によって突出するように形成された開先部を備えている温度計保護筒。
  2. 前記開先部には、前記蒸気配管の外周面との間で溶接部が形成される請求項1に記載の温度計保護筒。
  3. 前記ストレート面と前記筒本体の外周面との間の前記隙間は、前記筒本体が前記貫通孔に挿入され前記開先部が前記蒸気配管の外周面に突き合わされたときに、前記半径方向において前記ストレート面が前記貫通孔よりも外側に位置するように設定されている請求項1又は2に記載の温度計保護筒。
  4. 前記開先部の前記ストレート面と該ストレート面に対して前記隙間を空けて対向する前記筒本体の外周面との間を半円弧状に接続するラウンド面が形成されている請求項1から3のいずれかに記載の温度計保護筒。
  5. 前記筒本体は、前記蒸気配管の内周面から突出する部分の前記軸線方向に沿った寸法が63.5mm以上100mm以下となるように設定されている請求項1から4のいずれかに記載の温度計保護筒。
  6. 温度計と、
    請求項1から5のいずれかに記載の温度計保護筒と、
    を備え、
    前記筒本体は、前記基端の端面から前記先端側に向かう方向に穿設された挿入穴を有し、
    前記温度計は、前記挿入穴に挿入されて固定されている温度計測器具。
  7. 貫通孔が形成された蒸気配管と、
    請求項1から5のいずれかに記載の温度計保護筒と、
    を備え、
    前記温度計保護筒は、前記筒本体の前記先端側が前記貫通孔に挿入されるとともに前記開先部が前記蒸気配管の外周面に突き合わされ、前記開先部の前記開先面と前記蒸気配管の外周面との間に溶接部が形成されて前記蒸気配管に接続されている蒸気配管構造物。
  8. 前記ストレート面と前記筒本体の外周面との間の前記隙間は、前記半径方向において前記ストレート面が前記貫通孔よりも外側に位置するように設定されている請求項7に記載の蒸気配管構造物。
  9. 前記溶接部は、前記蒸気配管に接する部分の前記半径方向の外側の端部が前記管台部の外周面よりも前記半径方向の外側に位置している請求項7又は8に記載の蒸気配管構造物。
  10. 軸線方向に延在する棒状とされ先端側が蒸気配管に形成された貫通孔に挿入される筒本体と、
    該筒本体の基端側が前記軸線方向に直交する半径方向に拡径するように形成され、前記蒸気配管の外周面側に配置される管台部と、
    を備え、
    前記管台部は、
    前記筒本体の前記基端側から前記先端側に向かう方向で外周側から縮経した開先面と、
    該開先面の前記筒本体側の端部から、前記筒本体の前記先端側から前記基端側に向かう方向で前記軸線方向に沿って延びるとともに前記筒本体の外周面との間に隙間を空けて対向するストレート面と、
    を有し、
    前記開先面及び前記ストレート面によって突出するように形成された開先部を備えている温度計保護筒の設置方法であって、
    前記蒸気配管に形成された前記貫通孔に前記筒本体を挿入する第1工程と、
    前記管台部の前記開先部と前記蒸気配管の外周面との間を溶接して溶接部を形成する第2工程と、
    を含む温度計保護筒の設置方法。
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