JP2021092153A - ターボチャージャ用コンプレッサハウジング及びその製造方法 - Google Patents

ターボチャージャ用コンプレッサハウジング及びその製造方法 Download PDF

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竜 大須賀
知之 磯谷
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Abstract

【課題】コストを低減しつつ、シール性の向上が図られるターボチャージャ用コンプレッサハウジングを提供する。【解決手段】ターボチャージャ用コンプレッサハウジング1はスクロールピース2とシュラウドピース3とを含む複数のピースに分割されてなる。スクロールピース2とシュラウドピース3とは、スクロールピース2に設けられた被圧入部53aにシュラウドピース3に設けられた圧入部53bが圧入されて互いに組付けられる。さらに、スクロールピース2とシュラウドピース3の一方に設けられた被圧接部541a、542aにスクロールピース2とシュラウドピース3の他方に設けられた圧接部541b、542bが圧接されて塑性流動して第1塑性流動部541と第2塑性流動部542とが環状に形成されている。第1塑性流動部541と第2塑性流動部542との間の環状の間隙543aにはシール剤が充填されてシール剤充填部543が形成されている。【選択図】図8

Description

本発明は、ターボチャージャ用コンプレッサハウジング及びその製造方法に関する。
自動車等の内燃機関に搭載されるターボチャージャは、コンプレッサインペラとタービンインペラとを有し、これらがハウジングに収容されている。コンプレッサインペラはコンプレッサハウジングの内部に形成された空気流路に配されている。空気流路には、コンプレッサインペラに向けて空気を吸い込む吸気口と、コンプレッサインペラから吐出された空気を昇圧させるディフューザ通路と、ディフューザ通路を通過した圧縮空気が流れ込む吐出スクロール室とを有する。吐出スクロール室は圧縮空気を内燃機関側へ吐出する。
そして、自動車等の内燃機関には、クランクケース内に発生したブローバイガスを吸気通路に還流させ、クランクケース内やヘッドカバー内を浄化させるブローバイガス還流装置(以下、PCVという)を備えたものがある。この場合、ブローバイガスに含まれるオイル(オイルミスト)がPCVからターボチャージャにおけるコンプレッサの上流側の吸気通路に流出することがある。
このとき、コンプレッサの出口空気圧力が高いとその空気温度も高くなるため、PCVから流出したオイルが蒸発を起因とする濃縮・高粘度化によってターボチャージャ用コンプレッサハウジングのディフューザ面やそれに対向する軸受ハウジングの表面等にデポジットとなって堆積することがある。そして、堆積したデポジットによってディフューザ通路が狭められ、ターボチャージャの性能低下を招き、さらには内燃機関の出力低下を招くおそれがある。
従来は、上述したようなディフューザ通路におけるデポジットの堆積を防止するため、コンプレッサの出口空気温度をある程度抑制していた。そのため、ターボチャージャの性能を充分に発揮することができず、また内燃機関の出力を充分に高めることができなかった。
特許文献1には、ディフューザ通路におけるデポジットの堆積を防止するために、ターボチャージャ用コンプレッサハウジング内に冷媒流路を設けて当該冷媒流路に冷媒を流通させることにより、ディフューザ面を冷却してハウジング内の空気流路を通過する圧縮空気の温度上昇を抑制する構成が開示されている。特許文献1に開示の構成では、ターボチャージャ用ハウジングを第1ピース、第2ピース及び第3ピースによって形成するとともに、これらのピースを互いに組付けることによって冷媒流路が画定されるように構成されている。
特開2016−176353号公報
しかしながら、特許文献1に開示の構成では、冷媒流路の液密性を保つために、第1ピースと第2ピースとの間にシール部材としてのOリングを保持するための保持部を形成するとともに保持部にシール部材を嵌め込み、さらにOリングを第1ピースと第2ピースとで挟持する必要がある。そのため、部品点数の増加によるコストの増加や、組み付け作業性の低下を招く。
一方、コスト及び作業性の低減のために、シール材としてのOリングを使用せずにシュラウドピースをスクロールピースに圧入して、両者間で互いに圧接される部分を塑性流動させることによりシール部を形成することが考えられる。かかる構成では、シール部におけるシール性能の信頼性を確保するには、十分な塑性流動量を確保する必要があり、塑性流動させる部分に高い支持剛性が要求される。しかしながら、十分な肉厚を確保しにくい部位を含む場合には、高い支持剛性を担保することができず、十分なシール性を確保することが困難となる場合があり、シール部におけるシール性の向上が求められる。
なお、冷媒流路を有しないターボチャージャ用コンプレッサハウジングにおいて、スクロールピースとシュラウドピースとに分割形成して圧入により両者組み付ける場合にも、両者の圧入部においてシール性の向上が求められることがある。この場合も、上述のような課題が存在する。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、コストを低減しつつ、シール性の向上が図られるターボチャージャ用コンプレッサハウジングを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、コンプレッサインペラが収容されるターボチャージャ用コンプレッサハウジングであって、
上記コンプレッサインペラに向けて空気を吸い込む吸気口と、
上記コンプレッサインペラを周方向に囲むシュラウド面を有するシュラウド部と、
上記コンプレッサインペラの外周側において周方向に形成され、上記コンプレッサインペラから吐出される空気を昇圧させるディフューザ部と、
上記ディフューザ部を通過した圧縮空気を外部へ導くスクロール室と、を備え、
上記ターボチャージャ用コンプレッサハウジングは、少なくとも上記吸気口及び上記スクロール室の一部を有するスクロールピースと、少なくとも上記スクロール室の一部、上記ディフューザ部の一部及び上記シュラウド部を有するシュラウドピースとを含む複数のピースに分割されてなり、
上記スクロールピースと上記シュラウドピースとは、上記スクロールピースに設けられた被圧入部に上記シュラウドピースに設けられた圧入部が圧入されて互いに組付けられるとともに、
上記スクロールピースと上記シュラウドピースの一方に設けられた被圧接部に上記スクロールピースと上記シュラウドピースの他方に設けられた圧接部が圧接されて、該圧接部及び上記被圧接部が塑性流動してなる塑性流動部が環状に形成されており、
上記塑性流動部として、第1塑性流動部と、該第1塑性流動部よりも上記圧入部の圧入方向の後方側に位置する第2塑性流動部とを有し、
上記第1塑性流動部と上記第2塑性流動部との間には、環状の間隙が形成されているとともに、該間隙にシール剤が充填されてなるシール剤充填部が形成されている、ターボチャージャ用コンプレッサハウジングにある。
上記一態様のターボチャージャ用コンプレッサハウジングによれば、スクロールピースとシュラウドピースの間には、第1塑性流動部と第2塑性流動部とを有する塑性流動部が形成されているとともに、第1塑性流動部と第2塑性流動部との間の間隙にシール剤が充填されてなるシール剤充填部が設けられている。従って、スクロールピースとシュラウドピースの間のシール性は、シール剤充填部によって確保することができる。それゆえ、塑性流動部はシール剤充填部においてシール剤が充填される領域を形成できればよく、塑性流動部によるシール性は補助的なものとなる。そのため、塑性流動部単体でシール性を確保する場合に比べて、塑性流動部に要求されるシール性が緩和されるため、塑性流動部を形成する際に要求される支持剛性も緩和されることとなる。従って、塑性流動部を形成する領域が十分な肉厚を確保しにくい部位を含んでいても、シール剤充填部と塑性流動部とによって高いシール性を確保することができるため、全体としてシール性の向上が図られる。そして、シール部にOリングなどの別部品を用いた場合に比べてコスト低減を図ることができる。
以上のごとく、本態様によれば、コストを低減しつつ、シール性の向上が図られるターボチャージャ用コンプレッサハウジングを提供することができる。
実施例1における、ターボチャージャ用コンプレッサハウジングの上面図。 図1における、II-II線位置での断面図。 実施例1における、スクロールピースの断面斜視図。 実施例1における、シュラウドピースの斜視図。 実施例1における、シュラウドピースの断面斜視図。 図1における、(a)II-II線位置での断面一部拡大図、(b)VI-VI線位置での断面一部拡大図。 実施例1における、組み付け前のスクロールピース及びシュラウドピースの断面一部拡大図。 実施例1における、ターボチャージャ用コンプレッサハウジングの製造方法を説明するための要部拡大概念図。 実施例1における、ターボチャージャ用コンプレッサハウジングの製造方法を説明するための概念図。 実施例1における、ターボチャージャ用コンプレッサハウジングの製造方法を説明するための他の概念図。 変形例1における、ターボチャージャ用コンプレッサハウジングの断面図。
本明細書において「周方向」とはコンプレッサインペラの回転方向、「軸方向」とはコンプレッサインペラの回転軸の方向、「径方向」とは、コンプレッサインペラの回転軸を中心とする仮想円の半径方向であって、径方向外側とは当該仮想円の中心から円周に向かって延びる直線の方向をいうものとする。
上記第1塑性流動部は、上記圧接部として上記スクロールピースに形成された第1圧接部を有するとともに、上記被圧接部として上記シュラウドピースに形成された第1被圧接部を有しており、上記第2塑性流動部は、上記圧接部として上記シュラウドピースに形成された第2圧接部を有するとともに、上記被圧接部として上記スクロールピースに形成された第2被圧接部を有していることが好ましい。この場合には、スクロールピースにシュラウドピースを組み付ける際に、第1圧接部541b及び第2圧接部542bが圧接された状態で移動する距離が短くなるため、塑性流動部の分散の防止することができる。
上記スクロールピースには、上記間隙に連通して上記間隙にシール剤を注入可能に形成されたシール剤注入孔を有することが好ましい。この場合には、上記間隙に容易にシール剤を充填することができ作業性が向上する。
上記ディフューザ部に沿って周方向に形成されるとともに、上記ディフューザ部を冷却する冷媒を流通させる冷媒流路を備え、
上記冷媒流路は、上記スクロールピース及び上記シュラウドピースにおける互いの対向部にそれぞれ形成された第1冷媒流路形成部と第2冷媒流路形成部とにより構成された環状の空間として形成されており、
上記シール剤充填部、上記第1塑性流動部及び上記第2塑性流動部は、上記冷媒流路の外周側をシールする外周シール部を形成している、ことが好ましい。
かかる構成によれば、冷媒流路を備えるターボチャージャ用コンプレッサハウジングにおいて、十分な肉厚を確保しにくい部位を含む冷媒流路の外周側においても、支持剛性を高めることなく、主にシール剤充填部によってシール性を確保しつつ、第1塑性流動部及び第2塑性流動部によって補助的にシール性が高められるため、コストを低減しつつ、冷媒流路におけるシール性の向上が図られる。
本発明の他の態様は、上記ターボチャージャ用コンプレッサハウジングの製造方法であって、
ダイカストにより上記スクロールピース及び上記シュラウドピースを成形するダイカスト工程と、
機械加工により上記スクロールピース及び上記シュラウドピースに、上記被圧接部及び上記圧接部を形成する機械加工工程と、
上記被圧入部に上記圧入部を圧入して上記スクロールピースに上記シュラウドピースを組み付けるとともに、上記被圧接部に上記圧接部を圧接して上記被圧接部及び上記圧接部を塑性流動させて上記第1塑性流動部と上記第2塑性流動部とを形成する組付工程と、
上記第1塑性流動部と上記第2塑性流動部との間の上記間隙に上記シール剤を注入して上記シール充填部を形成するシール剤注入工程とを含む、ターボチャージャ用コンプレッサハウジングの製造方法にある。
これによれば、上述のターボチャージャ用コンプレッサハウジングを製造することができる。そして、被圧接部及び圧接部は、機械加工工程における機械加工により形成されるため、ダイカストによる鋳肌に比べて表面をある程度粗くできることから、組付工程において圧接部及び被圧接部を塑性流動させやすくして、第1塑性流動部と第2塑性流動部におけるシール性を高めることができる。
上記機械加工工程において、上記圧接部は、上記コンプレッサインペラの回転軸を含む断面において、径方向に突出した山形状をなし、圧入方向始端側に位置する始端側斜面と、圧入方向終端側に位置する終端側斜面とを有するとともに、上記断面において、上記終端側斜面と上記回転軸とがなす角の鋭角側の角度が、上記始端側斜面と上記回転軸とがなす角の鋭角側の角度より大きくなるように機械加工されて形成されることが好ましい。この場合には、機械加工工程での機械加工により、圧接部において終端側斜面が始端側斜面に比べて回転軸に対して立ち上がることとなるため、始端側斜面の傾斜角度と圧接部の突出量を維持したまま圧接部の幅を狭くすることができる。これにより、組付工程において組付け性を悪化させることなく圧接部を塑性流動させやすくなる。その結果、組付工程で形成された塑性流動部においてミクロの隙間をより確実に埋めることができ、シール性を一層向上させることができる。または、塑性流動部における塑性流動量を維持したまま圧接部の幅を狭くすることで、機械加工工程での機械加工において圧接部及び被圧接部の寸法公差を緩和できるため、生産性を向上でき低コスト化を図ることができる。
(実施例1)
以下、上記ターボチャージャ用コンプレッサハウジングの実施例について、図1〜図10を用いて説明する。
図2に示すように、ターボチャージャ用コンプレッサハウジング1には、コンプレッサインペラ13が収容され、吸気口11、シュラウド部20、ディフューザ部30、スクロール室12が備えられる。
吸気口11は、コンプレッサインペラ13に向けて空気を吸い込むように構成されている。
シュラウド部20は、コンプレッサインペラ13を周方向に囲むとともにコンプレッサインペラ13に対向するシュラウド面22を有する。
ディフューザ部30は、コンプレッサインペラ13の外周側において周方向に形成され、コンプレッサインペラ13から吐出される空気を昇圧させる。
スクロール室12は、ディフューザ通路15を通過した圧縮空気を外部へ導く。
そして、ターボチャージャ用コンプレッサハウジング1は、スクロールピース2とシュラウドピース3とを含む複数のピースに分割されてなる。
スクロールピース2は、吸気口11及びスクロール室12の一部を少なくとも有する。
シュラウドピース3は、スクロール室12の一部、ディフューザ部30の一部及びシュラウド部20を少なくとも有する。
スクロールピース2とシュラウドピース3とは、図3に示すスクロールピース2に設けられた被圧入部53aに、図4及び図5に示すシュラウドピース3に設けられた圧入部53bが図6(a)及び(b)に示すように圧入されて互いに組付けられる。
そして、図6(a)及び(b)に示すように、スクロールピース2とシュラウドピース3の一方に設けられた被圧接部541a、542aにスクロールピース2とシュラウドピース3の他方に設けられた圧接部541b、542bが圧接されて、圧接部541b、542b及び被圧接部541a、542aが塑性流動してなる塑性流動部541、542が環状に形成されている。
塑性流動部541、542として、第1塑性流動部541と、第1塑性流動部541よりも圧入部53bの圧入方向の後方側Y2に位置する第2塑性流動部542とが備えられる。
第1塑性流動部541と第2塑性流動部542との間には環状の間隙543aが形成されているとともに、間隙543aにシール剤が充填されてなるシール剤充填部543が形成されている。
以下、本例のターボチャージャ用コンプレッサハウジング1について、詳述する。
図2に示すように、ターボチャージャ用コンプレッサハウジング1は、互いに別部材として形成されたスクロールピース2、シュラウドピース3及び外周環状ピース4により分割形成された3ピース構造を有している。
図2及び図3に示すように、スクロールピース2は、吸気口11、第1スクロール室形成部121、外周部125、第1冷媒流路形成部51を有する。図2及び図5に示すように、シュラウドピース3は、第2スクロール室形成部122、シュラウド部20、ディフューザ部30及び第2冷媒流路形成部52を有する。図2に示すように、外周環状ピース4は、第3スクロール室形成部123と外周環状ピース挿入部41を有する。
図2、図3に示すように、スクロールピース2において、吸気口11は筒状の吸気口形成部10により軸方向Yに貫通形成されている。第1スクロール室形成部121は、スクロール室12における吸気側Y1の壁面を構成している。図2に示すように、外周部125は、第1スクロール室形成部121の吸気側Y1と反対側Y2に位置しており、ターボチャージャ用コンプレッサハウジング1の外周部125を形成している。外周部125の内側には外周環状ピース4が取り付けられている。
図2に示すように、シュラウドピース3において、第2スクロール室形成部122は、スクロール室12における内周側の壁面を形成している。シュラウド部20は、コンプレッサインペラ13に対向するシュラウド面22を形成している。ディフューザ部30はシュラウド面22からスクロール室12に向かって延びるディフューザ面34を形成している。ディフューザ面34と対向面37との間にディフューザ通路15が形成されている。対向面37は、コンプレッサハウジング1が取り付けられる軸受ハウジング7において、ディフューザ面34と所定距離をおいて対向する位置に形成されており、ディフューザ面34と対向面37とは互いに略平行となっている。ディフューザ通路15は、コンプレッサインペラ13の外周側において周方向に形成され、コンプレッサインペラ13から吐出される空気を昇圧させる。図5に示すように、シュラウドピース3の吸気側Y1の先端における外周縁は面取りされて第3面取り部591が形成されている。
図3に示すように、スクロールピース2における吸気口形成部10の吸気側Y1と反対側Y2には、被圧入部53aが設けられている。被圧入部53aは円筒内周面となっている。また、図4に示すように、シュラウドピース3における吸気側Y1には、圧入部53bが設けられている。圧入部53bは円筒外周面となっている。
シュラウドピース3の圧入部53bがスクロールピース2の被圧入部53aの内側に圧入されて、図2に示すように、シュラウドピース3がスクロールピース2に組み付けられる。圧入部53bと被圧入部53aとは、互いに周方向の全域において当接している。これにより、後述の冷媒流路5の内周側をシールする内周シール部53が形成されている。なお、圧入部53bと被圧入部53aとの締め代は、必要な抜け荷重が得られ、かつ破損することがない範囲とすることができる。なお、本例では、スクロールピース2及びシュラウドピース3をアルミニウム合金製としている。
図2に示すように、シュラウドピース3がスクロールピース2に組み付けられることにより、スクロールピース2における第1冷媒流路形成部51と、シュラウドピース3の第2冷媒流路形成部52とにより冷媒流路5が形成される。図2、図3に示すように、スクロールピース2における第1冷媒流路形成部51は、第1スクロール室形成部121の内側に位置しており、冷媒流路5の吸気側Y1の壁面である第1壁面511を有している。本例では、第1壁面511は軸方向Yに垂直な平面となっている。なお、第1壁面511は必ずしも平面でなくてもよく、吸気側Y1に凹んだ凹状であってもよい。図3に示すように、第1壁面511と被圧入部53aとをつなぐ角部は面取りされて第1面取り部581が形成されている。
図2に示すように、シュラウドピース3における第2冷媒流路形成部52は、ディフューザ部30の吸気側Y1に設けられている。図5に示すように、第2冷媒流路形成部52は、吸気側Y1と反対側Y2に凹んだ凹状に形成された第2壁面521を有している。本例では、第2壁面521は、軸方向Yに平行な断面においてU字型を成しているとともに、シュラウド面22の径方向外側において周方向に延びる環状の凹部を形成している。図2に示すように、第2冷媒流路形成部52は、第2壁面521の径方向外側に、径方向に平行な壁面である第2当接面562を有している。第2当接面562は、スクロールピース2における第1当接面561に当接している。そして、第1冷媒流路形成部51と第2冷媒流路形成部52とによって構成された環状の空間50が冷媒流路5となっている。冷媒流路5は、ディフューザ部30に沿って周方向に形成されるとともに、ディフューザ部30を冷却する冷媒を流通させる。なお、図3に示すように、スクロールピース2における第1当接面561と後述の第2被圧接部542aとをつなぐ角部(第2被圧接部542aのY2側の端部)は面取りされて第2面取り部582が形成されている。
図2に示すように、冷媒流路5は、第1冷媒流路形成部51と第2冷媒流路形成部52との境界部において、冷媒流路5の内周側に位置する内周シール部53と、冷媒流路5の外周側に位置する外周シール部54とによりシールされている。内周シール部53は、上述のように、被圧入部53aに圧入部53bを圧入して形成されている。
図2に示すように、外周シール部54は、シール剤充填部543と塑性流動部541、542とからなる。図6(a)及び(b)に示すように、塑性流動部541、542として、第1塑性流動部541と第2塑性流動部542とが環状に形成されている。
第1塑性流動部541は、図6(a)及び(b)に示すように、シュラウドピース3の外周面に形成された第1被圧接部541aにスクロールピース2の内周面に形成された第1圧接部541bを圧接させることにより、両者を塑性流動させて形成される。これにより、第1塑性流動部541においてミクロな隙間が埋められることとなる。
図7に示すように、組み付け前の状態において、第1被圧接部541aは円筒外周面となっており、コンプレッサインペラ13の回転軸13aを含む断面において直線状をなしている。また、組み付け前の状態において、第1圧接部541bは回転軸13aを含む断面において、スクロールピース2の内周面から径方向内側に突出する緩やかな山形状をなしている。これにより、第1塑性流動部541において第1圧接部541bが主に塑性流動することとなる。
本例では、図7に示すように、組み付け前の状態の第1圧接部541bは、回転軸13aを含む断面において、スクロールピース2の内周面に対して所定の大きさの突出量T1で突出している。突出量T1は、第1圧接部541bの頂点を含む領域が塑性流動可能な範囲であって、例えば、80〜120μmとすることができ、本例では100μmとしている。第1圧接部541bの軸方向Yの長さ、すなわち、軸方向Yにおける第1圧接部541bの形成範囲H1は特に限定されないが、例えば0.5〜1.5mmとすることができ、本例では、1.0mmとしている。なお、第1圧接部541bは複数形成されていてもよい。
図7に示すように、組み付け前の状態の第1圧接部541bは、圧入方向始端側(本例では吸気側Y1と反対である反対側Y2)に位置する始端側斜面541cと、圧入方向終端側(本例では吸気側Y1)の終端側斜面541dとを有する。そして、当該断面において、終端側斜面541dと回転軸13aとがなす角の鋭角側の角度θ2は、始端側斜面541cと回転軸13aとがなす角の鋭角側の角度θ1よりも大きくなっている。なお、図11に示す回転軸13aは同図上で第1圧接部541bの近傍に平行移動したものであって、実際の回転軸13aの位置を示したものではないが、図7におけるθ1、θ2はそれぞれ、実際の回転軸13aに対する始端側斜面541cの鋭角側の角度、終端側斜面541dの鋭角側の角度と一致している。
図7に示す始端側斜面541cと回転軸13aとがなす角の鋭角側の角度θ1は、例えば5〜15°とすることができ、本例では10°としている。また、図7に示す終端側斜面541dと回転軸13aとがなす角の鋭角側の角度θ2は、例えば30〜60°とすることができ、本例では45°としている。θ1、θ2はいずれも周方向に亘って一定となっている。
また、図6に示すように、第2塑性流動部542は、第1塑性流動部541よりも吸気側と反対側Y2に位置している。そして、第2塑性流動部542は、スクロールピース2の内周面に形成された第2被圧接部542aに、シュラウドピース3の外周面に形成された第2圧接部542bを圧接させて、両者を塑性流動させて形成される。これにより、第2塑性流動部542においてミクロな隙間が埋められることとなる。
図7に示すように、組み付け前の状態において、第2被圧接部542aは円筒内周面となっており、コンプレッサインペラ13の回転軸13aを含む断面において直線状をなしている。また、組み付け前の状態において、第2圧接部542bは回転軸13aを含む断面において、シュラウドピース3の外周面から径方向外側に突出する緩やかな山形状をなしている。これにより、第2塑性流動部542において第2圧接部542bが主に塑性流動することとなる。なお、第2圧接部542bが形成された壁面における吸気側Y1の端部の外周縁は面取りされて第4面取り部592が形成されている。
そして、回転軸13aを含む断面における第2圧接部542bの形状は、当該断面における第1圧接部541bの形状を上下及び左右に反転させた形状とすることができ、図7に示すように本例においてもこのように形成されている。すなわち、第2圧接部542bにおいては、圧入方向始端側となる吸気側Y1に始端側斜面542cが位置し、圧入方向終端側となる吸気側Y1と反対の反対側Y2に終端側斜面542dが位置する。そして、当該断面において、第2圧接部542bにおける始端側斜面542cと回転軸13aとがなす角の鋭角側の角度θ1、終端側斜面542dと回転軸13aとがなす角の鋭角側の角度θ2はそれぞれ、第1圧接部541bと同様となっている。また、第2圧接部542bの突出量T1、形成範囲H1も第1圧接部541bと同様となっている。なお、第2圧接部542bは複数形成されていてもよい。
本例では、始端側斜面541c、542c及び終端側斜面541d、542dは回転軸13aを含む断面において直線状としたが、回転軸13aを含む断面において厳密な直線状ではなく若干湾曲した形状であってもよい。
次に、第1塑性流動部541及び第2塑性流動部542の形成態様について説明する。
まず、図8(a)に示すように、シュラウドピース3をP方向(すなわち吸気側Y1の方向)にスクロールピース2に圧入することにより、図8(b)に示すように、第1圧接部541bの始端側斜面541cがシュラウドピース3の第4面取り部592に接触する。さらにシュラウドピース3を矢印Pの方向Y1に移動させて圧入することにより、図8(c)に示すように、符号M1で示す領域において主に第1圧接部541bが第1被圧接部541aに沿って塑性流動することとなる。これにより、第1塑性流動部541が形成されることとなる。第2塑性流動部542においても同様に、図8(c)に示すように、符号M2で示す領域において、主に第2圧接部542bが第2被圧接部542aに沿って塑性流動することとなる。これにより、第2塑性流動部542が形成されることとなる。
そして、図8(c)に示すように、第1塑性流動部541と第2塑性流動部542との間には間隙543aが形成される。スクロールピース2には間隙543aに連通するようにシール剤注入孔544とエア抜き穴(図示せず)が形成されており、シール剤注入孔544から間隙543aにシール剤が充填されてシール剤充填部543が形成される。
図2、図3に示すように、スクロールピース2は、第1冷媒流路形成部51を貫通して、冷媒流路5に連通する貫通孔からなる冷媒供給部513及び冷媒排出部514を有する。冷媒供給部513は冷媒流路5に冷媒を供給し、冷媒排出部514は冷媒を排出するように構成されている。本例では、図2に示すように、冷媒供給部513及び冷媒排出部514は、第1壁面511から軸方向Yに平行に吸気側Y1に向けて形成されてさらに径方向外方に形成されている。
図2に示すように、スクロールピース2の外周部125の内側には、外周環状ピース4の外周環状ピース挿入部41が挿入されている。スクロールピース2における第1スクロール室形成部121と外周環状ピース4の第3スクロール室形成部123との間には、若干の隙間Bが存在して互いに当接しないように構成されている。これにより、外周環状ピース4が所定位置まで挿入されて、ディフューザ通路15が所定の幅で形成される。
本例のターボチャージャ用コンプレッサハウジング1の製造方法を以下に説明する。
まず、図9に示すように、スクロールピース2をダイカスト成形する。さらに、シュラウドピース3の外周部と外周環状ピース4の内周部とが連結部4aを介して連結されて一体となった一体ピース3bをダイカスト成形する。そして、機械加工によりスクロールピース2に被圧入部53a、第1圧接部541b、第2被圧接部542a及びシール剤注入孔544(図6(b)参照)を成形し、シュラウドピース3に圧入部53b、第1被圧接部541a、第2圧接部542bを成形し、第2壁面521の底部の切削加工部57を切削する。なお、シュラウドピース前駆体3aは、シュラウド面22が成形されておらず、シュラウドピース前駆体3aの内側面22aは円筒面となっている。
その後、図9に示すように矢印Pの方向に一体ピース3bの圧入部53bをスクロールピース2の被圧入部53aに圧入して、内周シール部53を形成するとともに、図7(a)〜図7(c)に示すように、一体ピース3bの第1被圧接部541a及び第2圧接部542bと、スクロールピース2の第1圧接部541b及び第2被圧接部542aとを圧接して塑性流動させて第1塑性流動部541及び第2塑性流動部542を形成する。そして、シール剤注入孔544(図6(b)参照)からシール剤を充填してシール剤充填部543を形成する。これにより、図10に示すように、内周シール部53と外周シール部54とによりシールされた環状の空間50としての冷媒流路5が形成される。その後、図10に示す連結部4aを切削して、シュラウドピース3と外周環状ピース4とがスクロールピース2に圧入された状態で両者を分離するとともに、内側面22aを機械加工してシュラウド面22を形成する。これにより、図2に示す本例のターボチャージャ用コンプレッサハウジング1が作製される。
なお、外周環状ピース4が圧入されてなる圧入部42の締め代は、圧入部53bの締め代よりも小さいことが好ましい。この場合には、一体ピース3bをスクロールピース2へ圧入する作業を容易に行うことができる。また、シュラウドピース3の圧入部53bと外周環状ピース4の圧入部42との同軸ずれを吸収することができる。
次に、本例のターボチャージャ用コンプレッサハウジング1の作用効果を詳述する。
本例のターボチャージャ用コンプレッサハウジング1によれば、スクロールピース2とシュラウドピース3の間には、第1塑性流動部541と第2塑性流動部542が形成されているとともに、第1塑性流動部541と第2塑性流動部542との間の間隙543aにシール剤が充填されてなるシール剤充填部543が設けられている。従って、スクロールピース2とシュラウドピース3の間のシール性は、シール剤充填部543によって確保することができる。それゆえ、塑性流動部541、542はシール剤充填部543においてシール剤が充填される領域を形成できればよく、塑性流動部541、542によるシール性は補助的なものとすることができる。そのため、塑性流動部541、542単体でシール性を確保する場合に比べて、塑性流動部541、542に要求されるシール性が緩和されるため、塑性流動部541、542を形成する際に要求される支持剛性も緩和されることとなる。従って、例えば、図6(a)において符号W1で示すような塑性流動部541、542を形成する領域が十分な肉厚を確保しにくい部位を含んでいても、シール剤充填部543と塑性流動部541、542とによって高いシール性を確保することができるため、全体としてシール性の向上が図られる。そして、シール部にOリングなどの別部品を用いた場合に比べてコスト低減を図ることができる。
また、本例では、第1塑性流動部541における第1圧接部541bはスクロールピース2に形成されており、第1被圧接部541aはシュラウドピース3に形成されている。そして、第2塑性流動部542における第2圧接部542bはシュラウドピース3に形成されており、第2被圧接部542aはスクロールピース2に形成されている。これにより、スクロールピース2にシュラウドピース3を組み付ける際に、第1圧接部541b及び第2圧接部542bが圧接された状態での移動距離が短くなるため、塑性流動部541、542の分散の防止することができる。
また、本例では、スクロールピース2には、間隙543aに連通して間隙543aにシール剤を注入可能に形成されたシール剤注入孔544を有する。これにより、間隙543aに容易にシール剤を充填することができ作業性が向上する。
また、本例では、ディフューザ部30に沿って周方向に形成されるとともに、ディフューザ部30を冷却する冷媒を流通させる冷媒流路5を備え、
冷媒流路5は、スクロールピース2及びシュラウドピース3における互いの対向部にそれぞれ形成された第1冷媒流路形成部51と第2冷媒流路形成部52とにより構成された環状の空間50として形成されており、
シール剤充填部543、第1塑性流動部541及び第2塑性流動部542は、冷媒流路5の外周側をシールする外周シール部54を形成している。
かかる構成によれば、冷媒流路5を備えるターボチャージャ用コンプレッサハウジング1において、十分な肉厚を確保しにくい部位を含む冷媒流路5の外周側においても、支持剛性を高めることなく、主にシール剤充填部543によってシール性を確保しつつ、第1塑性流動部541及び第2塑性流動部542によって補助的にシール性が高められるため、コストを低減しつつ、冷媒流路5におけるシール性の向上が図られる。
本例では、ターボチャージャ用コンプレッサハウジング1の製造方法は、
ダイカストによりスクロールピース2及びシュラウドピース3を成形するダイカスト工程と、
機械加工によりスクロールピース2及びシュラウドピース3に、被圧接部541a、542a及び圧接部541b、542bを形成する機械加工工程と、
被圧入部53aに圧入部53bを圧入してスクロールピース2にシュラウドピース3を組み付けるとともに、被圧接部541a、542aに圧接部541b、542bを圧接して圧接部541b、542b及び被圧接部541a、542aを塑性流動させて第1塑性流動部541と第2塑性流動部542とを形成する組付工程と、
第1塑性流動部541と第2塑性流動部542との間の間隙543aにシール剤を注入してシール剤充填部543を形成するシール剤注入工程とを含む。
これにより、被圧接部541a、542a及び圧接部541b、542bは、機械加工工程における機械加工により形成されるため、ダイカストによる鋳肌に比べて表面をある程度粗くできることから、組付工程において圧接部541b、542b及び被圧接部541a、542aを塑性流動させやすくして、第1塑性流動部541と第2塑性流動部542におけるシール性を一層高めることができる。
上記機械加工工程において、圧接部541b、542bは、コンプレッサインペラ13の回転軸13aを含む断面において、径方向に突出した山形状をなし、圧入方向始端側に位置する始端側斜面541c、542cと、圧入方向終端側に位置する終端側斜面541d、542dとを有するとともに、上記断面において、終端側斜面541d、542dと回転軸13aとがなす角の鋭角側の角度θ2が、始端側斜面541c、542cと回転軸13aとがなす角の鋭角側の角度θ1より大きくなるように機械加工されて形成される。これにより、機械加工工程での機械加工により、圧接部541b、542b(第1圧接部541b、第2圧接部542b)において終端側斜面541d、542dが始端側斜面541c、542cに比べて回転軸13aに対して立ち上がることとなるため、始端側斜面541c、542cの傾斜角度と圧接部541b、542bの突出量を維持したまま圧接部541b、542bの幅を狭くすることができる。これにより、組付工程において組付け性を悪化させることなく圧接部541b、542b及び被圧接部541a、542aを塑性流動させやすくなる。その結果、組付工程で形成された塑性流動部541、542においてミクロの隙間をより確実に埋めることができ、シール性を一層向上させることができる。または、塑性流動部541、542における塑性流動量を維持したまま圧接部541b、542bの幅を狭くすることで、機械加工工程での機械加工において圧接部541b、542b及び被圧接部541a、542aの寸法公差を緩和できるため、生産性を向上でき低コスト化を図ることができる。
また、本例のターボチャージャ用コンプレッサハウジング1では、図10に示すように、一体ピース3bにおける外周環状ピース4となる部分をスクロールピース2に対して軸方向に当接させることなく隙間Bを形成している。そのため、一体ピース3bの圧入時に、第1当接面561を第2当接面562に当接させることができる。これにより、一体ピース3bの軸方向圧入位置をより一層精度良く決めることができる。すなわち、最終的なシュラウドピース3の軸方向の位置決めをより一層精度良く行うことができる。
本例では、ターボチャージャ用コンプレッサハウジング1は、スクロールピース2、シュラウドピース3及び外周環状ピース4からなる3ピース構造とし、スクロール室12はこれらの3つのピース2、3、4を互いに組み付けて形成されている。これにより、スクロール室12の断面形状を円形状にしつつ、スクロール室形成部120を型抜き可能なアンダーカットのない形状にすることができる。その結果、給気の圧縮効率を向上できるとともに、ダイカストにより容易に成形することができる。
なお、図11に示す変形例1のように、外周環状ピース4の構成を軸受ハウジング7のシールプレート40に設けて、ターボチャージャ用コンプレッサハウジングをスクロールピース2とシュラウドピース3とからなる2ピース構造としてもよい。
なお、冷媒流路5の外周側における外周シール部54に設けたシール剤充填部543、第1塑性流動部541及び第2塑性流動部542と同様の構成を、冷媒流路5の内周側における内周シール部53側にさらに設けてもよい。
以上のごとく、本例及び変形例によれば、コストを低減しつつ、シール性の向上が図られるターボチャージャ用コンプレッサハウジングを提供することができる。
本発明は上記実施例及び変形例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施例及び変形例に適用することが可能である。
1 ターボチャージャ用コンプレッサハウジング
5 冷媒流路
13 コンプレッサインペラ
20 シュラウド部
30 ディフューザ部
51 第1冷媒流路形成部
52 第2冷媒流路形成部
53a 被圧入部
53b 圧入部
541 第1塑性流動部
541a 第1被圧接部
541b 第1圧接部
542 第2塑性流動部
542a 第2被圧接部
542b 第2圧接部
541c、542c 始端側斜面
541d、542d 終端側斜面
543 シール剤充填部
543a 間隙
544 シール剤注入孔

Claims (6)

  1. コンプレッサインペラが収容されるターボチャージャ用コンプレッサハウジングであって、
    上記コンプレッサインペラに向けて空気を吸い込む吸気口と、
    上記コンプレッサインペラを周方向に囲むシュラウド面を有するシュラウド部と、
    上記コンプレッサインペラの外周側において周方向に形成され、上記コンプレッサインペラから吐出される空気を昇圧させるディフューザ部と、
    上記ディフューザ部を通過した圧縮空気を外部へ導くスクロール室と、を備え、
    上記ターボチャージャ用コンプレッサハウジングは、少なくとも上記吸気口及び上記スクロール室の一部を有するスクロールピースと、少なくとも上記スクロール室の一部、上記ディフューザ部の一部及び上記シュラウド部を有するシュラウドピースとを含む複数のピースに分割されてなり、
    上記スクロールピースと上記シュラウドピースとは、上記スクロールピースに設けられた被圧入部に上記シュラウドピースに設けられた圧入部が圧入されて互いに組付けられるとともに、
    上記スクロールピースと上記シュラウドピースの一方に設けられた被圧接部に上記スクロールピースと上記シュラウドピースの他方に設けられた圧接部が圧接されて、該圧接部及び上記被圧接部が塑性流動してなる塑性流動部が環状に形成されており、
    上記塑性流動部として、第1塑性流動部と、該第1塑性流動部よりも上記圧入部の圧入方向の後方側に位置する第2塑性流動部とを有し、
    上記第1塑性流動部と上記第2塑性流動部との間には環状の間隙が形成されているとともに、該間隙にシール剤が充填されてなるシール剤充填部が形成されている、ターボチャージャ用コンプレッサハウジング。
  2. 上記第1塑性流動部は、上記圧接部として上記スクロールピースに形成された第1圧接部を有するとともに、上記被圧接部として上記シュラウドピースに形成された第1被圧接部を有しており、
    上記第2塑性流動部は、上記圧接部として上記シュラウドピースに形成された第2圧接部を有するとともに、上記被圧接部として上記スクロールピースに形成された第2被圧接部を有している、請求項1に記載のターボチャージャ用コンプレッサハウジング。
  3. 上記スクロールピースには、上記間隙に連通して上記間隙にシール剤を注入可能に形成されたシール剤注入孔を有する、請求項1又は2に記載のターボチャージャ用コンプレッサハウジング。
  4. 上記ディフューザ部に沿って周方向に形成されるとともに、上記ディフューザ部を冷却する冷媒を流通させる冷媒流路を備え、
    上記冷媒流路は、上記スクロールピース及び上記シュラウドピースにおける互いの対向部にそれぞれ形成された第1冷媒流路形成部と第2冷媒流路形成部とにより構成された環状の空間として形成されており、
    上記シール剤充填部、上記第1塑性流動部及び上記第2塑性流動部は、上記冷媒流路の外周側をシールする外周シール部を形成している、請求項1〜3のいずれか一項に記載のターボチャージャ用コンプレッサハウジング。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のターボチャージャ用コンプレッサハウジングの製造方法であって、
    ダイカストにより上記スクロールピース及び上記シュラウドピースを成形するダイカスト工程と、
    機械加工により上記スクロールピース及び上記シュラウドピースに、上記被圧接部及び上記圧接部を形成する機械加工工程と、
    上記被圧入部に上記圧入部を圧入して上記スクロールピースに上記シュラウドピースを組み付けるとともに、上記被圧接部に上記圧接部を圧接して上記被圧接部及び上記圧接部を塑性流動させて上記第1塑性流動部と上記第2塑性流動部とを形成する組付工程と、
    上記第1塑性流動部と上記第2塑性流動部との間の上記間隙に上記シール剤を注入して上記シール剤充填部を形成するシール剤注入工程とを含む、ターボチャージャ用コンプレッサハウジングの製造方法。
  6. 上記機械加工工程において、上記圧接部は、上記コンプレッサインペラの回転軸を含む断面において、径方向に突出した山形状をなし、圧入方向始端側に位置する始端側斜面と、圧入方向終端側に位置する終端側斜面とを有するとともに、上記断面において、上記終端側斜面と上記回転軸とがなす角の鋭角側の角度が、上記始端側斜面と上記回転軸とがなす角の鋭角側の角度より大きくなるように機械加工されて形成される、請求項5に記載のターボチャージャ用コンプレッサハウジングの製造方法。
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