JP2021091341A - 車体側部構造 - Google Patents

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Yoshitaka Izumi
佳孝 泉
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Abstract

【課題】従来と比較してバッテリパックの容量を増加させると共に、側突荷重の吸収性能を向上させること。【解決手段】各サイドシル12の上部42をフロアクロスメンバ18に固定し、フロアクロスメンバ18の下方に、バッテリパック16を各サイドシル12の内側壁48に対峙して搭載し、各サイドシル12の軸直断面内には、バルクヘッド72が配置され、このバルクヘッド72は、横配列の孔群92と、縦配列の孔群90とをそれぞれ有し、バルクヘッド72の上下方向に沿った断面寸法において、バルクヘッド72の車幅方向外側の断面寸法(T1)は、バルクヘッド72の車幅方向内側の断面寸法(T2)よりも小さくなっている(T1<T2)。【選択図】図3

Description

本発明は、床下に駆動用バッテリを搭載する自動車の車体側部構造に関する。
例えば、特許文献1には、床下に駆動用バッテリを配置する電気自動車において、サイドシル内に配置されたエネルギ吸収部材によって側突荷重を吸収することが開示されている。
このエネルギ吸収部材は、サイドシルの車両上下方向に沿った中央位置に配置され、サイドシルの軸方向に沿って延在するように設けられている。また、エネルギ吸収部材の車幅方向内側には、フロアクロスメンバが設けられている。
また、特許文献2には、サイドシルの軸直内部断面一杯に拡張されたバルクヘッドが開示されている。このバルクヘッドの中央部には、開口部からなるビード形状が設けられている。特許文献2では、このバルクヘッドを変形させて側突荷重を吸収することができる、としている。
米国特許第8702161号明細書 特開平9−30452号公報
ところで、特許文献1に開示された側突荷重吸収構造では、エネルギ吸収部材がサイドシルの車両上下方向に沿った中央に配置されているため、バッテリパックの上下方向に沿った高さ寸法を小さくする必要がある。
仮に、バッテリパックの上下方向に沿った高さ寸法を大きくすると、バッテリパックの下面が路面と近接してバッテリパックの下面が路面に接触するおそれがある。この結果、特許文献1に開示された側突荷重吸収構造では、バッテリの容量増加を達成することが困難である。
また、特許文献2に開示された側突荷重吸収構造では、サイドシルに入力された側突荷重によってバルクヘッドを変形させるために、サイドシルの車幅方向内側にバルクヘッドの上下方向一杯の高さ寸法を有するフロアクロスメンバを配置する必要がある。しかしながら、フロアクロスメンバの上下方向に沿った高さ寸法が大き過ぎて邪魔部材となるため、サイドシルに沿ってバッテリパックを搭載することが困難となる。
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、従来と比較してバッテリパックの容量を増加させると共に、側突荷重の吸収性能を向上させることが可能な車体側部構造を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、車幅方向外側に配置され、車両前後方向に沿って延びる左右一対のサイドシルと、床下に配置され、内部に収納されたバッテリを含むバッテリパックと、車幅方向に沿って配置され、左右一対のサイドシル間を繋ぐフロアクロスメンバと、を備え、前記各サイドシルの上部を前記フロアクロスメンバに固定し、前記フロアクロスメンバの下方に、前記バッテリパックを前記各サイドシルの内側壁に対峙して搭載し、前記各サイドシルの軸直断面内には、バルクヘッドが配置され、前記バルクヘッドは、横配列の孔群と、縦配列の孔群とをそれぞれ有し、前記バルクヘッドの上下方向に沿った断面寸法において、前記バルクヘッドの車幅方向外側の断面寸法は、前記バルクヘッドの車幅方向内側の断面寸法よりも小さいことを特徴とする。
本発明では、従来と比較してバッテリパックの容量を増加させると共に、側突荷重の吸収性能を向上させることが可能な車体側部構造を得ることができる。
本発明の実施形態に係る車体側部構造が適用された車体側部の平面図である。 図1のII−II線に沿った縦断面図である。 サイドシルの軸直方向の拡大断面図である。 サイドシルのアウタパネルを取り外した状態であって、サイドシルの内側壁に設けられた荷重吸収部材及びバルクヘッドを示す斜視図である。 (a)は、バルクヘッドを車両後方且つ上方から見た部分拡大斜視図、(b)は、(a)のVB−VB線に沿った端面図である。 バルクヘッドを車両後方且つ下方から見た部分拡大斜視図である。 バルクヘッドを車両前方且つ上方から見た部分拡大斜視図である。 バルクヘッドを車両前方且つ下方から見た部分拡大斜視図である。 (a)は、側突荷重によってバルクヘッドの横配列の孔群が座屈して初期荷重を吸収する状態を示す説明図、(b)、(c)は、それぞれ、バルクヘッドの縦配列の孔群が座屈して後期荷重が吸収される状態を示す説明図である。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
なお、各図中において、「前後」は、車両前後方向、「左右」は、車幅方向(左右方向)、「上下」は、車両上下方向(鉛直上下方向)をそれぞれ示している。
本発明の実施形態に係る車体側部構造は、例えば、床下に駆動用バッテリを搭載する、電気自動車、ハイブリッド車、燃料電池車等からなる車両10に適用される。この車両10は、高圧のバッテリと、電動機(走行用モータ)と、バッテリからの電力を制御して電動機に供給するPDU(Power Drive Unit)等の電気機器等を備えている。
図1に示されるように、車両10は、車幅方向外側にそれぞれ配置され、車両前後方向に沿って延びる左右一対のサイドシル12、12と、各サイドシル12の車幅方向内側に跨って配置されるフロアパネル14と、フロアパネル14のパネル下に配置されるバッテリパック16(図2参照)と、車幅方向に沿って配置され、左右一対のサイドシル12、12間を繋ぐフロアクロスメンバ18とを備えて構成されている。
図2に示されるように、バッテリパック16は、バッテリケース20と、このバッテリケース20の室内に収納される複数のバッテリ(図示せず)とを含む。なお、バッテリケース20内に配置された配管、ケーブル等の図示を省略している。
複数のバッテリは、車両前後方向に沿って所定間隔離間し、車幅方向に沿って並設されている。また、バッテリパック16の内部には、隣接するバッテリの間に設けられ車幅方向に沿って延在する複数のバッテリパッククロスメンバ24(図2参照)が並設されている。各バッテリパッククロスメンバ24は、車両前後方向に沿った所定の離間間隔でそれぞれ均等に配置されている。バッテリケース20は、上下方向に2分割された上側ケースと下側ケースとによって構成されている。
このバッテリパッククロスメンバ24は、後記する荷重支持部26に入力された側突荷重を車幅方向に沿って伝達するものである。なお、本実施形態では、バッテリパッククロスメンバ24が、下側ケースの内側底面に一体的に形成されているが、これに限定されるものでない。例えば、別体で構成されたバッテリパッククロスメンバ24を、下側ケースの内側底面に対して並設して固定するようにしてもよい。
バッテリパッククロスメンバ24は、後記する荷重支持部26と車幅方向に沿って対峙する位置に配置されている(図2参照)。
各バッテリパッククロスメンバ24の上下方向における上部側は、各サイドシル12の底面側とその上下方向において一部が重畳(ラップ)するように設けられている。この重畳する部分において、サイドシル12に入力された側突荷重を、後記する荷重支持部26を介して各バッテリパッククロスメンバ24に対して円滑に伝達することができる。
フロアクロスメンバ18は、フロアパネル14上に配置される複数のクロスメンバを備えている。図1に示されるように、複数のクロスメンバは、フロアパネル14の車両前後方向の中央部に配置されるセンタクロスメンバ34aと、このセンタクロスメンバ34aよりも車両前方に配置されるフロントクロスメンバ34bと、センタクロスメンバ34aよりも車両後方に配置されるリヤクロスメンバ34cとから構成されている。
フロアクロスメンバ18は、軸直断面がハット状を呈し、車両前方端部及び車両後方端部に車幅方向に沿って延在するフランジ部を有している。このフランジ部には、ボルトを介して、バッテリパッククロスメンバ24に締結(結合)される締結部が設けられている。
図2に示されるように、各サイドシル12は、鋼板で形成され、軸直断面において倒立略L字状を呈するアウタパネル12aと、軸直断面において略ハット状を呈し車幅方向外側に開口するインナパネル12bとによって構成されている。アウタパネル12aのフランジ部13aとインナパネル12bのフランジ部13bとが互いに接合されて、内部に閉断面40が形成されている。
また、図2に示されるように、各サイドシル12は、軸直断面において、車両上下方向に沿った上部42と下部44とから構成されている。サイドシル12の車幅方向内側において、上部42よりも下部44が車幅方向外側に向かって出っ張るように構成されている。これにより、バッテリケース20は、下方から各サイドシル12への搭載が容易となる。各サイドシル12の下部44の内側には、車幅方向の外側下方に向かって立ち下がるように傾斜する内側壁48が設けられている。閉断面40内における各サイドシル12の上部42の内部には、側突荷重を吸収する荷重吸収部材50が配置されている。
図4に示されるように、荷重吸収部材50は、車幅方向外側から側面視して、ハット断面を全体的に含むハット断面形状部52aと、ハット断面を部分的に含む波形断面形状部52bとを有する。ハット断面形状部52a及び波形断面形状部52bは、サイドシル12の閉断面40内で車両左右方向に沿って直線状に延出していると共に、車両前後方向に沿って直線状にそれぞれ離間して配置されている。ハット断面形状部52a及び波形断面形状部52bの車両前後方向の前方上端部及び後方上端部には、それぞれ鍔部54が設けられている。この鍔部54は、サイドシル12の上部42の上面(内壁面)に接合されている。
波形断面形状部52bは、車両前方側に位置する2つの形状体、及び、車両後方側に位置する2つの形状体によって構成されている。また、ハット断面形状部52aは、車両前方側に位置する波形断面形状部52bと、車両後方側に位置する波形断面形状部52bとの間に位置する2つの形状体で構成されている。
ハット断面形状部52a及び波形断面形状部52bには、車両前方端の鍔部54と車両後方端の鍔部54との間をハット断面に沿って延びるビード部56が設けられている(図4参照)。このビード部56は、側面視して傾斜面に沿って直線状に延び、互いに対向する傾斜面を上面視してサイドシル12の下部側に向かって窪む凹部によって形成されている。
さらに、図2に示されるように、各サイドシル12の下部44の下方には、バッテリパック16を支持すると共に、車幅方向外側端部がボルト58(図4参照)を介してサイドシル12の下部44に締結されるバッテリパック支持部材30が設けられている。また、サイドシル12の下部44の底壁には、バッテリケース20が取り付けられるバッテリケース取付部32が設けられている。このバッテリケース取付部32は、サイドシル12の下部44の底壁の上面に接合固定された締結ナットによって構成されている(図2参照)。
さらにまた、サイドシル12の車幅方向内側に位置し、閉断面40外における各サイドシル12の下部44の内側壁48の外側(インナパネル12bの下部側)には、側突荷重を支持する荷重支持部26が配置されている。荷重支持部26は、軸直断面が略L字状を呈し、垂直面からなる縦壁27aと、水平面からなる横壁27bとによって構成されている(図2参照)。
サイドシル12の下部44のバッテリパック16側には、荷重支持部26が配置されている。この荷重支持部26は、サイドシル12の下部44の内側壁48に沿って車両前後方向に沿って延在している。軸直断面において、荷重支持部26は、サイドシル12の内側壁48を覆う垂直面63を有している。この荷重支持部26の垂直面63と、車幅方向の外側下方に向かって立ち下がるサイドシル12の内側壁48との間で断面三角形状の閉断面を有する(図2参照)。
荷重支持部26は、バッテリパッククロスメンバ24に向けて膨出する膨出部66を有してもよい(図2参照)。この荷重支持部26は、サイドシル12に入力された側突荷重を車幅方向内側に沿ってバッテリパッククロスメンバ24に対して伝達すると共に、変形して衝撃吸収するものである。
図4に示されるように、閉断面40内におけるサイドシル12のインナパネル12bの内側壁48及び底壁(下壁)には、複数のバルクヘッド72が固定されている。各バルクヘッド72は、サイドシル12の上部42から下部44に向かって連続すると共に、車両前後方向に沿って所定間隔離間して配置されている。バルクヘッド72の上部42には、車幅方向に沿ってフロアクロスメンバ18と対峙する荷重吸収部材50の上部が接合されている。
図3、図4に示されるように、このバルクヘッド72は、バルクヘッド本体部74と、傾斜片76と、内側接合片78(図5参照)と、下側接合片80(図5参照)と、上側舌片82と、下側舌片84と、浮かし形状部86(図3参照)とを有する。
図3に示されるように、バルクヘッド本体部74は、車幅方向に沿って平坦面を有する平板からなり、サイドシル12のインナパネル12b側に配置されている。バルクヘッド本体部74の上下方向に沿った断面寸法において、バルクヘッド本体部74の車幅方向外側の断面寸法T1は、バルクヘッド本体部74の車幅方向内側の断面寸法T2よりも小さくなっている(T1<T2)。
また、バルクヘッド本体部74は、車両前後方向からみて略上下方向に沿って配置された3つの円形状孔部88a〜88cを有する縦配列の孔群90と、略水平方向に沿って配置された2つの円形状孔部88c、88dを有する横配列の孔群92とを備えている。図3に示されるように、車幅方向外側の断面寸法T1は、横配列の孔群92を構成する円形状孔部88dの中心を通る上下方向に沿った一点鎖線の高さ寸法によって設定されている。また、車幅方向内側の断面寸法T2は、縦配列の孔群90を構成する3つの円形状孔部88a〜88cの中心を通る一点鎖線の上下方向の高さ寸法によって設定されている。
縦配列の孔群90は、車両前後方向からみて、バルクヘッド本体部74の車幅方向内側に配置されている。また、横配列の孔群92は、車両前後方向からみて、バルクヘッド本体部74の車幅方向外側、且つ、下方に配置されている。なお、バルクヘッド本体部74の内側下部に配置された円形状孔部88cは、縦配列の孔群90及び横配列の孔群92のいずれにも属している。さらに、サイドシル12の下部に設けられるバッテリケース取付部32は、横配列の孔群92の隣接する一対の大なる円形状孔部88cと円形状孔部88dとの間に配置されている(図2参照)。
また、バルクヘッド本体部74は、異径の円形状孔部からなる複数の強度調整孔94、94を有する。小径の強度調整孔94は、横配列の孔群92の2つの円形状孔部88c、88dの間に配置された円形状孔部88eで構成されている。小径の強度調整孔94(88e)の上方には、大径の強度調整孔94が配置されている。この強度調整孔94は、横配列の孔群92の車幅方向外側に位置する円形状孔部88dと、縦配列の孔群90(88a〜88c)との間に上下方向に沿って配置されている。強度調整孔94の孔径を適宜変更することで、側突荷重の吸収量を適宜調整することができる。
傾斜片76は、車幅方向の外側下方に向かって立ち下がるように傾斜する傾斜面を有し、バルクヘッド本体部74に連続すると共に、バルクヘッド本体部74から車両後方側(又は車両前方側)向けて折曲して構成されている(図5〜図8参照)。内側接合片78は、バルクヘッド本体部74の車幅方向内側に連続すると共に、バルクヘッド本体部74から車両前方側(又は車両後方側)に向けて折曲して構成されている。
この内側接合片78は、サイドシル12の内側壁48の車幅方向外側面に接合されている。下側接合片80は、バルクヘッド本体部74の下面に連続すると共に、バルクヘッド本体部74から車両前方側(又は車両後方側)に向けて折曲して構成されている。この下側接合片80は、サイドシル12の底壁の上面に接合されている。傾斜片76及び内側接合片78を含むバルクヘッド本体部74は、水平方向に沿った横断面がクランク状を呈している(図5(b)参照)。
上側舌片82及び下側舌片84は、それぞれ傾斜片76の上端及び下端にそれぞれ連続し、上側及び下側に向かってそれぞれ延出している(図5(a)、図6〜図8参照)。この上側舌片82及び下側舌片84は、それぞれ、サイドシル12のインナパネル12bのフランジ部13bとアウタパネル12aのフランジ部13aでそれぞれ挟持されている(図3参照)。すなわち、サイドシル12のインナパネル12bのフランジ部13bと、上側舌片82(下側舌片84)と、アウタパネル12aのフランジ部13aとからなる三者が一体的に接合されている。
図3に示されるように、浮かし形状部86は、横配列の孔群92の下方に位置し、サイドシル12の底壁であるバッテリケース取付部32から所定間隔だけ上方に向けて隆起している。これにより、バッテリケース取付部32と浮かし形状部86との間には、所定のクリアランス96が設けられている。
図4に示されるように、フロアクロスメンバ18の車幅方向端部に隣接するインナパネル12bの部位には、車両前後方向に沿って延びる帯状の補強部材98が配置されている。この帯状の補強部材98は、軸直断面が略U字状を呈し、インナパネル12bの上壁から内側壁48にわたって被覆している。インナパネル12bとバルクヘッド72とは、帯状の補強部材98を間に挟んで固定されている。また、フロアクロスメンバ18(センタクロスメンバ34a)とバルクヘッド72とは、車両前後方向に沿ってオフセットした位置に配置されている。
バッテリパック16の下方側には、該バッテリケース20の下面周囲を四面にわたって覆って保護(補強)するバッテリパック支持部材30が配置されている(図2参照)。車幅方向両側に配置された各バッテリパック支持部材30は、サイドシル12の下部44の下方に位置し、バッテリケース20の底面と略面一となるように構成されている(図2参照)。バッテリパック支持部材30の車幅方向外側端部は、複数のボルト58を介して、各サイドシル12の下部44の下面にそれぞれ取り付けられている。
バッテリパック支持部材30の車幅方向外側には、サイドシル取付部102が設けられている(図2参照)。このサイドシル取付部102は、ボルト58が挿通される貫通孔104を有するカラー部材からなり、バッテリパック支持部材30の上面から上方に向かって突出するように設けられている。
本実施形態に係る車体側部構造が適用された車両10は、基本的に以上のように構成されるものであり、次にその作用効果について説明する。
本実施形態では、サイドシル12の軸直方向の閉断面40内に、バルクヘッド72が配置されている。このバルクヘッド72は、円形状孔部88a〜88cで配置された縦配列の孔群90と、円形状孔部88c、88dで配置された横配列の孔群92とをそれぞれ有している。また、図3に示されるように、バルクヘッド72の上下方向に沿った断面寸法において、バルクヘッド72の車幅方向外側の断面寸法(T1)は、バルクヘッド72の車幅方向内側の断面寸法(T2)よりも小さくなっている(T1<T2)。
図9(a)に示されるように、サイドシル12に入力された側突荷重Fによって、バルクヘッド72の横配列の孔群92が座屈して折れて初期荷重を吸収する。バルクヘッド72の車幅方向外側の断面寸法(T1)は、車幅方向内側の断面寸法(T2)と比較して小さくなっているため、初期荷重が小さく、バルクヘッド72の上方に配置されたフロアクロスメンバ18のみで側突荷重(初期荷重)を吸収することができる。続いて、図9(b)に示されるように、バルクヘッド72の縦配列の孔群90が座屈して折れて後期荷重を吸収する。バルクヘッド72の車幅方向内側の断面寸法(T2)は、車幅方向外側の断面寸法(T1)と比較して大きくなっているため、大きな後期荷重を吸収することができる。さらに、図9(c)に示されるように、後期荷重によってバルクヘッド72は、車幅方向内側に圧壊変形しているため、バルクヘッド72の下方に位置するバッテリパッククロスメンバ24の車幅方向外側端部に干渉(当接)して大きな側突荷重(後期荷重)を吸収することができる。
この結果、本実施形態では、従来と比較してバッテリパック16の容量を増加させると共に、側突荷重の吸収性能を向上させることができる。
また、本実施形態において、バルクヘッド72は、車幅方向外側にいくにつれて下方に傾斜する傾斜片76を有している。また、バルクヘッド72の縦配列の孔群90は、車幅方向内側に配置され、横配列の孔群92は、車幅方向外側、且つ、下方に配置されている。これにより、本実施形態では、バルクヘッド72を車幅方向外側から車幅方向内側に向かって潰れ残りを発生させることなく座屈変形させることで、側突荷重の吸収性能をより一層向上させることができる。なお、本実施形態では、車両前後方向からみたバルクヘッド72の形状として、傾斜片76を有する略三角形状に構成しているが、例えば、車両前後方向から見て略L字状に構成してもよい。
さらに、本実施形態において、サイドシル12の下部44の底壁には、バッテリケース20が取り付けられるバッテリケース取付部32が設けられている(図2参照)。このバッテリケース取付部32は、横配列の孔群92の隣接する一対の孔間(図2に示す円形状孔部88cと円形状孔部88dとの間)に配置されている。バッテリケース取付部32は、サイドシル12の下部44の底壁の上面に接合された締結ナットによって他の部位と比較して硬くすることができるが、バルクヘッド72の横配列の孔群92の一対の円形状孔部88c、88eの間に配置されているため、バッテリケース取付部32の座屈変形を阻害することがない。
さらにまた、本実施形態において、バルクヘッド72は、浮かし形状部86を有し、この浮かし形状部86は、横配列の孔群92の下方に位置し、バッテリケース取付部32から上方に向けて隆起している。本実施形態では、バルクヘッド72に浮かし形状部86を設けることで、側突荷重の入力時に横配列の孔群92を折れ易くすることができる。
さらにまた、本実施形態において、インナパネル12b側に配置されるバルクヘッド72は、傾斜片76に連続する上側舌片82及び下側舌片84を有している。これらの上側舌片82及び下側舌片84は、インナパネル12bのフランジ部13bとアウタパネル12aのフランジ部13aでそれぞれ挟持されている。これにより、本実施形態では、上側舌片82及び下側舌片84を介して、傾斜片76を有するバルクヘッド72をサイドシル12の閉断面40内に容易に配置することができる。
さらにまた、本実施形態において、バルクヘッド72の水平方向に沿った横断面がクランク状を呈し(図5(b)参照)、インナパネル12bの内側壁48及び底壁にそれぞれ接合(固定)している。これにより、本実施形態では、前記した初期荷重吸収モード及び後期荷重吸収モードからなる側突荷重吸収モードを得るために、サイドシル12に対してバルクヘッド72を強固に固定することができる。
さらにまた、本実施形態において、フロアクロスメンバ18の車幅方向端部に隣接する部位に、インナパネル12bの上壁から内側壁48にわたって覆うと共に、車両前後方向に沿って延びる帯状の補強部材98が配置されている。この補強部材98を挟んでインナパネル12bとバルクヘッド72とが固定されている。これにより、本実施形態では、フロアクロスメンバ18とバルクヘッド72とを車幅方向に沿って直線状に配置しなくても、補強部材98でバルクヘッド72を車内側から支えることで、フロアクロスメンバ18とバルクヘッド72とを車両前後方向に沿ってオフセットした位置に配置することができる。
さらにまた、本実施形態では、バルクヘッド72の横配列の孔群92に強度調整孔94を設けることで、後期荷重によるサイドシル12のバッテリパック16側への変形量を制御(抑制)することができる。すなわち、初期荷重によって座屈変形する横配列の孔群92を構成する円形状孔部88dと、縦配列の孔群90(88a〜88c)との間に上下方向に沿って異径の強度調整孔94をそれぞれ配置することで、初期荷重から後期荷重への座屈変形を円滑に促進することができると共に、強度調整孔94で側突荷重を吸収することでバッテリケース20側への側突荷重の伝達量を抑制することができる。
さらにまた、本実施形態において、各サイドシル12は、車幅方向の外側下方に向かって立ち下がるように傾斜する傾斜面46を有する内側壁48が設けられている。荷重支持部26は、この内側壁48を覆う垂直面63を有している。また、内側壁48の内側には、車幅方向の外側下方に向かって立ち下がるように傾斜する傾斜片76を有するバルクヘッド72が固定されている。
これにより、本実施形態では、サイドシル12に入力された側突荷重により、バルクヘッド72が荷重支持部26の垂直面63に向けて回動することで、側突荷重を好適に吸収することができる。
さらにまた、本実施形態において、荷重支持部26は、バッテリパッククロスメンバ24に向けて膨出する膨出部66を有している。
これにより、本実施形態では、膨出部66を設けて荷重支持部26の一部だけ膨出させているため軽量化することができると共に、膨出部66を介して側突荷重を確実にバッテリパッククロスメンバ24に伝達することができる。また、荷重支持部26にバッテリパッククロスメンバ24に向けて膨出する膨出部66を設けることで、この膨出部66がバッテリパック16内の配管・ケーブル等に当接しにくくなる。
10 車両
11 バッテリ
12 サイドシル
12a アウタパネル
12b インナパネル
13a、13b フランジ部
16 バッテリパック
18 フロアクロスメンバ
20 バッテリケース
24 バッテリパッククロスメンバ
26 荷重支持部
32 バッテリケース取付部
40 閉断面
42 (サイドシルの)上部
44 (サイドシルの)下部
48 内側壁
63 垂直面
66 膨出部
72 バルクヘッド
76 傾斜片
82 上側舌片
84 下側舌片
86 浮かし形状部
90 縦配列の孔群
92 横配列の孔群
94 強度調整孔
98 補強部材
T1、T2 断面寸法
F 側突荷重

Claims (10)

  1. 車幅方向外側に配置され、車両前後方向に沿って延びる左右一対のサイドシルと、
    床下に配置され、内部に収納されたバッテリを含むバッテリパックと、
    車幅方向に沿って配置され、左右一対のサイドシル間を繋ぐフロアクロスメンバと、
    を備え、
    前記各サイドシルの上部を前記フロアクロスメンバに固定し、
    前記フロアクロスメンバの下方に、前記バッテリパックを前記各サイドシルの内側壁に対峙して搭載し、
    前記各サイドシルの軸直断面内には、バルクヘッドが配置され、
    前記バルクヘッドは、横配列の孔群と、縦配列の孔群とをそれぞれ有し、
    前記バルクヘッドの上下方向に沿った断面寸法において、前記バルクヘッドの車幅方向外側の断面寸法は、前記バルクヘッドの車幅方向内側の断面寸法よりも小さいことを特徴とする車体側部構造。
  2. 請求項1記載の車体側部構造において、
    前記バルクヘッドは、少なくとも車幅方向外側にいくにつれて下方に傾斜する傾斜片を有し、
    前記縦配列の孔群は、車幅方向内側に配置され、
    前記横配列の孔群は、車幅方向外側、且つ、下方に配置されることを特徴とする車体側部構造。
  3. 請求項2記載の車体側部構造において、
    前記各サイドシルの下部には、バッテリケースが取り付けられるバッテリケース取付部が設けられ、
    前記バッテリケース取付部は、前記横配列の孔群の隣接する一対の孔間に配置されていることを特徴とする車体側部構造。
  4. 請求項3記載の車体側部構造において、
    前記バルクヘッドは、浮かし形状部を有し、
    前記浮かし形状部は、前記横配列の孔群の下方に位置し、前記バッテリケース取付部から上方に向けて隆起していることを特徴とする車体側部構造。
  5. 請求項2記載の車体側部構造において、
    前記各サイドシルは、車幅方向外側に開口する断面略ハット状のインナパネルと、倒立略L字状断面のアウタパネルとを有し、
    前記インナパネルのフランジ部と前記アウタパネルのフランジ部とを結合して車両前後方向に延びる閉断面を構成し、
    前記インナパネル側に配置される前記バルクヘッドは、前記傾斜片に連続する上側舌片及び下側舌片を有し、
    前記上側舌片及び前記下側舌片は、前記インナパネルのフランジ部と前記アウタパネルのフランジ部でそれぞれ挟持されていることを特徴とする車体側部構造。
  6. 請求項5記載の車体側部構造において、
    前記バルクヘッドは、水平方向に沿った横断面がクランク状を呈し、
    前記バルクヘッドは、前記インナパネルの内側壁及び下壁にそれぞれ固定されていることを特徴とする車体側部構造。
  7. 請求項6記載の車体側部構造において、
    前記フロアクロスメンバの車幅方向端部に隣接する部位には、前記インナパネルの上壁から前記内側壁にわたって覆うと共に、車両前後方向に沿って延びる帯状の補強部材が配置され、
    前記補強部材を挟んで前記インナパネルと前記バルクヘッドとが固定されていることを特徴とする車体側部構造。
  8. 請求項1記載の車体側部構造において、
    前記バルクヘッドの前記横配列の孔群の間には、側突荷重の吸収量を調整する強度調整孔が設けられていることを特徴とする車体側部構造。
  9. 請求項1記載の車体側部構造において、
    前記各サイドシルの前記内側壁は、下方に向かうにつれて車幅方向外側に傾斜する傾斜壁からなり、
    前記各サイドシルの下部側で内壁外側には、側突荷重を伝達する荷重支持部が配置され、
    前記荷重支持部は、前記各サイドシルの前記内側壁を覆う垂直面を有し、
    前記バルクヘッドは、前記内側壁に結合されていると共に、車幅方向の外側下方に向かって立ち下がるように傾斜する傾斜片を有することを特徴とする車体側部構造。
  10. 請求項9記載の車体側部構造において、
    前記バッテリパックの内部には、側突荷重を車幅方向に沿って伝達可能なバッテリパッククロスメンバが配置され、
    前記荷重支持部は、前記バッテリパッククロスメンバに向けて膨出する膨出部を有することを特徴とする車体側部構造。
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