JP2021087108A - 固体撮像素子、撮像システム、および、固体撮像素子の制御方法 - Google Patents

固体撮像素子、撮像システム、および、固体撮像素子の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】TDI処理を行う固体撮像素子において、画素の微細化を容易にする。【解決手段】画素回路は、可視光成分および不可視光成分を各々が含む複数の混合信号と可視光を光電変換した複数の可視光信号とを生成する。アナログデジタル変換器は、複数の混合信号と複数の可視光信号とのそれぞれをデジタル信号に変換する。演算回路は、複数の混合信号のそれぞれに含まれる不可視光成分の積算値を示す積算データをデジタル信号から生成する。【選択図】図20

Description

本技術は、固体撮像素子に関する。詳しくは、赤外線画像を撮像する固体撮像素子、撮像システム、および、固体撮像素子の制御方法に関する。
従来より、FA(Factory Automation)や空撮、医療の分野において、時間遅延積分(TDI:Time Delay Integration)センサが用いられている。このTDIセンサは、被写体の移動速度に合わせて時間をずらしながら、電荷量を積分するTDI処理を行うセンサである。例えば、赤外線光源を点滅させながら、TDI処理を行って赤外線画像を撮像する固体撮像素子が提案されている(例えば、非特許文献1参照。)。この固体撮像素子では、赤外線および可視光を光電変換した混合信号を保持する浮遊拡散層と、可視光のみを光電変換した可視光信号を保持する浮遊拡散層と、それらの信号の差分を出力する回路とが画素ごとに設けられている。
Chen Cao1, et al., A Two-Tap NIR Lock-In Pixel CMOS Image Sensor with Background Light Cancelling Capability for Non-Contact Heart Rate Detection, 2018 Symposium on VLSI Circuits.
上述の従来技術では、混合信号と可視光信号との差分を求めることにより、可視光成分の除去を図っている。この可視光成分の除去により赤外線画像が得られる。しかしながら、上述の固体撮像素子では、可視光成分の除去のために画素ごとに浮遊拡散層を2つ設ける必要があり、画素ごとに浮遊拡散層が1つの場合と比較して画素の微細化が困難になるという問題がある。
本技術はこのような状況に鑑みて生み出されたものであり、TDI処理を行う固体撮像素子において、画素の微細化を容易にすることを目的とする。
本技術は、上述の問題点を解消するためになされたものであり、その第1の側面は、可視光成分および不可視光成分を各々が含む複数の混合信号と可視光を光電変換した複数の可視光信号とを生成する画素回路と、前記複数の混合信号と前記複数の可視光信号とのそれぞれをデジタル信号に変換するアナログデジタル変換器と、前記複数の混合信号のそれぞれに含まれる前記不可視光成分の積算値を示す積算データを前記デジタル信号から生成する演算回路とを具備する固体撮像素子、および、その制御方法である。これにより、デジタル信号から積算データが生成されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、前記複数の混合信号は、第1および第2の混合信号を含み、前記複数の可視光信号は、第1および第2の可視光信号を含み、前記デジタル信号は、前記第1および第2の混合信号を変換した第1および第2の混合データと前記第1および第2の可視光信号を変換した第1および第2の可視光データとを含み、前記演算回路は、前記第1の混合データと前記第1の可視光データとの差分を差分データとして求める第1の減算処理と、前記差分データと前記第2の混合データとを加算して加算データを取得する加算処理と、前記加算データと前記第2の可視光データとの差分を求める第2の減算処理とを順に行ってもよい。これにより、加算、減算、加算の順の演算によって積算データが生成されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、前記複数の混合信号は、第1および第2の混合信号を含み、前記複数の可視光信号は、第1および第2の可視光信号を含み、前記デジタル信号は、前記第1および第2の混合信号を変換した第1および第2の混合データと前記第1および第2の可視光信号を変換した第1および第2の可視光データとを含み、前記演算回路は、前記第1の混合データと前記第2の混合データとを加算して加算データを取得する加算処理と、前記加算データと前記第1の可視光データとの差分を差分データとして取得する第1の減算処理と、前記差分データと前記第2の可視光データとの差分を求める第2の減算処理とを順に行ってもよい。これにより、加算、減算、減算の順の演算によって積算データが生成されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、フレームメモリをさらに具備し、前記演算回路は、前記アナログデジタル変換器からの前記デジタル信号と前記フレームメモリから読み出されたリードデータとを加算して加算データとして出力する加算器と、前記リードデータと前記デジタル信号との差分を差分データとして出力する減算器と、前記加算データと前記差分データとのいずれかを選択して前記フレームメモリに出力するセレクタとを備えてもよい。これにより、加算器および減算器の演算によって積算データが生成されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、不可視光を照射する不可視光源を前記画素回路と同期して動作させる同期制御部をさらに具備することもできる。これにより、不可視光源からの不可視光成分が積算されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、前記画素回路と前記アナログデジタル変換器の一部は、所定の受光チップに配置され、前記アナログデジタル変換器の残りと前記演算回路とは、前記受光チップに積層された回路チップに配置されてもよい。これにより、積層構造の固体撮像素子において、積算データが生成されるという作用をもたらす。
また、本技術の第2の側面は、不可視光を照射する不可視光源と、可視光成分および不可視光成分を各々が含む複数の混合信号と可視光を光電変換した複数の可視光信号とを生成する画素回路と、前記複数の混合信号と前記複数の可視光信号とのそれぞれをデジタル信号に変換するアナログデジタル変換器と、前記複数の混合信号のそれぞれに含まれる前記不可視光成分の積算値を示す積算データを前記デジタル信号から生成する演算回路とを具備する撮像システムである。これにより、不可視光源の照射した不可視光成分の積算データがデジタル信号から生成されるという作用をもたらす。
本技術の第1の実施の形態における撮像システムの一構成例を示すブロック図である。 本技術の第1の実施の形態における撮像システムの利用例を説明するための図である。 本技術の第1の実施の形態における固体撮像素子の積層構造の一例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態における受光チップの一構成例を示すブロック図である。 本技術の第1の実施の形態における回路チップの一構成例を示すブロック図である。 本技術の第1の実施の形態における画素AD(Analog to Digital)変換部の一構成例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態におけるADC(Analog to Digital Converter)の一構成例を示すブロック図である。 本技術の第1の実施の形態における画素回路、差動入力回路および正帰還回路の一構成例を示す回路図である。 本技術の第1の実施の形態における信号処理回路の一構成例を示すブロック図である。 本技術の第1の実施の形態における演算回路の一構成例を示す回路図である。 本技術の第1の実施の形態における1フレーム目を保持する際の演算回路の状態の一例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態における2フレーム目と1フレーム目との差分を演算する際の演算回路の状態の一例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態における3フレーム目とリードデータとを加算する際の演算回路の状態の一例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態における4フレーム目とリードデータとの差分を演算する際の演算回路の状態の一例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態における1フレーム目を保持する際の固体撮像素子の状態の一例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態における2フレーム目と1フレーム目との差分を演算する際の固体撮像素子の状態の一例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態における3フレーム目とリードデータとを加算する際の固体撮像素子の状態の一例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態における4フレーム目とリードデータとの差分を演算する際の固体撮像素子の状態の一例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態におけるTDI処理の一例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態における固体撮像素子の制御を説明するための図である。 本技術の第1の実施の形態における撮像システムの動作の一例を示すフローチャートの一例である。 本技術の第2の実施の形態における1フレーム目を保持する際の演算回路の状態の一例を示す図である。 本技術の第2の実施の形態における2フレーム目と1フレーム目とを加算する際の演算回路の状態の一例を示す図である。 本技術の第2の実施の形態における3フレーム目とリードデータとの差分を演算する際の演算回路の状態の一例を示す図である。 本技術の第2の実施の形態における4フレーム目とリードデータとの差分を演算する際の演算回路の状態の一例を示す図である。 本技術の第2の実施の形態における1フレーム目を保持する際の固体撮像素子の状態の一例を示す図である。 本技術の第2の実施の形態における1フレーム目と2フレーム目とを加算する際の固体撮像素子の状態の一例を示す図である。 本技術の第2の実施の形態における3フレーム目とリードデータとの差分を演算する際の固体撮像素子の状態の一例を示す図である。 本技術の第2の実施の形態における4フレーム目とリードデータとの差分を演算する際の固体撮像素子の状態の一例を示す図である。
以下、本技術を実施するための形態(以下、実施の形態と称する)について説明する。説明は以下の順序により行う。
1.第1の実施の形態(デジタル信号から積算データを生成する例)
2.第2の実施の形態(デジタル信号から積算データを生成し、発光制御信号の周波数を低減した例)
<1.第1の実施の形態>
[撮像システムの構成例]
図1は、本技術の第1の実施の形態における撮像システムの一構成例を示すブロック図である。この撮像システムは、近赤外線画像を撮像するためのシステムであり、撮像装置100および近赤外光源500を備える。
撮像装置100は、光学部110、固体撮像素子200、記憶部120、同期制御部130および通信部140を備える。
光学部110は、入射光を集光して固体撮像素子200に導くものである。固体撮像素子200は、画像データを撮像するものである。この固体撮像素子200は、画像データ(言い換えれば、フレーム)を記憶部120に信号線209を介して供給する。
記憶部120は、フレームを記憶するものである。通信部140は、フレームを記憶部120から読み出して外部に送信するものである。
同期制御部130は、固体撮像素子200と近赤外光源500とを同期して動作させるものである。この同期制御部130は、所定周波数の垂直走査信号を信号線208を介して供給する。ここで、垂直走査信号は、フレームの撮像タイミングを示す周期信号である。また、同期制御部130は、垂直走査信号に同期した発光制御信号を信号線209を介して近赤外光源500に供給する。発光制御信号として、例えば、周波数が垂直同期信号の半分の周期信号が用いられる。
なお、同期制御部130を撮像装置100内に設けているが、撮像装置100の外部に配置することもできる。
近赤外光源500は、同期制御部130の制御に従って近赤外光を照射するものである。なお、近赤外光源500により近赤外光を照射しているが、不可視光を照射するものであれば、紫外光の光源など、近赤外光源500以外の光源を設けることもできる。また、近赤外光源500は、特許請求の範囲に記載の不可視光源の一例である。
図2は、本技術の第1の実施の形態における撮像システムの利用例を説明するための図である。同図に例示するように、撮像装置100および近赤外光源500は、ベルトコンベア510が設けられた工場などで用いられる。
ベルトコンベア510は、一定の速度で、被写体511を所定の方向に移動させるものである。撮像装置100は、近赤外光源500とともにベルトコンベア510の近傍に固定され、近赤外光源500を点滅させつつ被写体511を撮像して赤外線画像の画像データを生成する。この画像データは、例えば、欠陥の有無などの検査に用いられる。これにより、特に暗所でのFAが実現される。
なお、撮像システムは、一定速度で移動する被写体511を撮像しているが、この構成に限定されない。空撮など、被写体に対して撮像システムが一定速度で移動して撮像する構成であってもよい。また、血流を観測するために、光学式の心拍計に撮像システムを適用することもできる。
[固体撮像素子の構成例]
図3は、本技術の第1の実施の形態における固体撮像素子200の積層構造の一例を示す図である。この固体撮像素子200は、回路チップ202と、その回路チップ202に積層された受光チップ201とを備える。これらのチップは、ビアなどの接続部を介して電気的に接続される。なお、ビアの他、Cu−Cu接合やバンプにより接続することもできる。
図4は、本技術の第1の実施の形態における受光チップ201の一構成例を示すブロック図である。受光チップ201には、画素アレイ部210および周辺回路212が設けられる。
画素アレイ部210には、複数の画素回路220が二次元格子状に配列される。また、画素アレイ部210は、複数の画素ブロック211に分割される。これらの画素ブロック211のそれぞれには、例えば、4行×2列の画素回路220が配列される。
周辺回路212には、例えば、DC(Direct Current)電圧を供給する回路などが配置される。
図5は、本技術の第1の実施の形態における回路チップ202の一構成例を示すブロック図である。この回路チップ202には、DAC(Digital to Analog Converter)251、画素駆動回路252、時刻コード生成部253、画素AD変換部254および垂直走査回路255が配置される。さらに回路チップ202には、制御回路256、信号処理回路400、画像処理回路260、出力回路257が配置される。
DAC251は、所定のAD変換期間内に亘って参照信号をDA(Digital to Analog)変換により生成するものである。例えば、のこぎり刃状のランプ信号が参照信号として用いられる。DAC251は、参照信号を画素AD変換部254に供給する。
時刻コード生成部253は、AD変換期間内の時刻を示す時刻コードを生成するものである。時刻コード生成部253は、例えば、カウンタにより実現される。カウンタとして、例えば、グレイコードカウンタが用いられる。時刻コード生成部253は、時刻コードを画素AD変換部254へ供給する。
画素駆動回路252は、画素回路220のそれぞれを駆動してアナログの画素信号を生成させるものである。
画素AD変換部254は、画素回路220のそれぞれのアナログ信号(すなわち、画素信号)をデジタル信号に変換するAD変換を行うものである。この画素AD変換部254は、複数のクラスタ300により分割される。クラスタ300は、画素ブロック211ごとに設けられ、対応する画素ブロック211内のアナログ信号をデジタル信号に変換する。
画素AD変換部254は、AD変換によりデジタル信号を配列した画像データをフレームとして生成し、信号処理回路400に供給する。このフレームにおいて、水平方向に配列されたデジタル信号の集合を以下、「ライン」と称する。ラインのそれぞれには、垂直方向におけるラインの位置を示すアドレスである行アドレスが割り当てられている。
垂直走査回路255は、画素AD変換部254を駆動してAD変換を実行させるものである。
信号処理回路400は、フレームに対して所定の信号処理を行うものである。信号処理として、TDI処理を含む各種の処理が実行される。この信号処理回路400は、処理後のフレームを画像処理回路260に供給する。
画像処理回路260は、信号処理回路400からのフレームに対して、所定の画像処理を実行するものである。画像処理として、画像認識処理、黒レベル補正処理、画像補正処理やデモザイク処理などが実行される。この画像処理回路260は、処理後のフレームを出力回路257に供給する。
出力回路257は、画像処理後のフレームを外部に出力するものである。
制御回路256は、DAC251、画素駆動回路252、垂直走査回路255、信号処理回路400、画像処理回路260および出力回路257のそれぞれの動作タイミングを垂直同期信号VSYNCに同期して制御するものである。
[画素AD変換部の構成例]
図6は、本技術の第1の実施の形態における画素AD変換部254の一構成例を示す図である。この画素AD変換部254には、複数のADC310が二次元格子状に配列される。ADC310は、画素回路220ごとに配置される。画素回路220の行数および列数がN行(Nは、整数)およびM列(Mは、整数)である場合、N×M個のADC310が配置される。
クラスタ300のそれぞれには、画素ブロック211内の画素回路220の個数と同じ個数のADC310が配置される。画素ブロック211内に4行×2列の画素回路220が配列される場合、クラスタ300内にも4行×2列のADC310が配列される。
ADC310は、対応する画素回路220により生成されたアナログの画素信号に対してAD変換を行うものである。このADC310は、AD変換において、画素信号と参照信号とを比較し、その比較結果が反転したときの時刻コードを保持する。そして、ADC310は、保持した時刻コードをAD変換後のデジタル信号として出力する。
また、クラスタ300の列ごとにリピータ部360が配置される。クラスタ300の列数がM/2である場合、M/2個のリピータ部360が配置される。リピータ部360は、時刻コードを転送するものである。リピータ部360は、時刻コード生成部253からADC310へ時刻コードを転送する。また、リピータ部360は、ADC310から信号処理回路400へデジタル信号を転送する。このデジタル信号の転送は、デジタル信号の「読出し」とも呼ばれる。
また、同図において、かっこ内の数字は、ADC310のデジタル信号の読出し順序の一例を示す。例えば、1行目の奇数列のデジタル信号が1番目に読み出され、1行目の偶数列のデジタル信号が2番目に読み出される。2行目の奇数列のデジタル信号が3番目に読み出され、2行目の偶数列のデジタル信号が3番目に読み出される。以下、同様に、各行の奇数列、偶数列のデジタル信号が順に読み出される。
なお、画素回路220ごとに、ADC310を配置しているが、この構成に限定されない。複数の画素回路220が1つのADC310を共有する構成であってもよい。
[ADCの構成例]
図7は、本技術の第1の実施の形態におけるADC310の一構成例を示すブロック図である。このADC310は、差動入力回路320と、正帰還回路330と、ラッチ制御回路340と、複数のラッチ回路350とを備える。
また、画素回路220と差動入力回路320の一部とは、受光チップ201に配置され、差動入力回路320の残りと、その後段の回路とは、回路チップ202に配置される。
差動入力回路320は、画素回路220からの画素信号と、DAC251からの参照信号とを比較するものである。この差動入力回路320は、比較結果を示す比較結果信号を正帰還回路330に供給する。
正帰還回路330は、出力の一部を入力(比較結果信号)に加算し、出力信号VCOとしてラッチ制御回路340に供給するものである。
ラッチ制御回路340は、垂直走査回路255からの制御信号xWORDに従って、出力信号VCOが反転したときの時刻コードを複数のラッチ回路350に保持させるものである。
ラッチ回路350は、ラッチ制御回路340の制御に従って、リピータ部360からの時刻コードを保持するものである。ラッチ回路350は、時刻コードのビット数の分、設けられる。例えば、時刻コードが15ビットの場合、ADC310内に、15個のラッチ回路350が配置される。また、保持された時刻コードは、AD変換後のデジタル信号としてリピータ部360により読み出される。
同図に例示した構成により、ADC310は、画素回路220からの画素信号をデジタル信号に変換する。
[画素回路、差動入力回路および正帰還回路の構成例]
図8は、本技術の第1の実施の形態における画素回路220、差動入力回路320および正帰還回路330の一構成例を示す回路図である。
画素回路220は、リセットトランジスタ221、浮遊拡散層222、転送トランジスタ223、フォトダイオード224および排出トランジスタ225を備える。リセットトランジスタ221、転送トランジスタ223および排出トランジスタ225として、例えば、nMOS(n-channel Metal Oxide Semiconductor)トランジスタが用いられる。
フォトダイオード224は、光電変換により電荷を生成するものである。排出トランジスタ225は、画素駆動回路252からの駆動信号OFGに従ってフォトダイオード224に蓄積された電荷を排出させるものである。
転送トランジスタ223は、画素駆動回路252からの転送信号TXに従って、フォトダイオード224から浮遊拡散層222へ電荷を転送するものである。
浮遊拡散層222は、転送された電荷を蓄積して、電荷量に応じた電圧を生成するものである。
リセットトランジスタ221は、画素駆動回路252からのリセット信号RSTに従って、浮遊拡散層222を初期化するものである。
差動入力回路320は、pMOS(p-channel Metal Oxide Semiconductor)トランジスタ321、324および326と、nMOSトランジスタ322、323、325および327とを備える。これらのうちnMOSトランジスタ322、323および325は、受光チップ201に配置され、残りは回路チップ202に配置される。
nMOSトランジスタ322および325は、差動対を構成し、これらのトランジスタのソースは、nMOSトランジスタ323のドレインに共通に接続される。また、nMOSトランジスタ322のドレインは、pMOSトランジスタ321のドレインとpMOSトランジスタ321および324のゲートとに接続される。nMOSトランジスタ325のドレインは、pMOSトランジスタ324のドレインとpMOSトランジスタ326のゲートとリセットトランジスタ221のドレインとに接続される。また、nMOSトランジスタ322のゲートには、DAC251からの参照信号REFが入力される。
nMOSトランジスタ323のゲートには、所定のバイアス電圧Vbが印加され、nMOSトランジスタ323のソースには、所定の接地電圧が印加される。
pMOSトランジスタ321、324および326は、カレントミラー回路を構成する。pMOSトランジスタ321、324および326のソースには、電源電圧VDDHが印加される。この電源電圧VDDHは、後述する電源電圧VDDLよりも高い。
nMOSトランジスタ327のゲートには電源電圧VDDLが印加される。また、nMOSトランジスタ327のドレインは、pMOSトランジスタ326のドレインに接続され、ソースは、正帰還回路330に接続される。
正帰還回路330はpMOSトランジスタ331、332、334および335と、nMOSトランジスタ333、336および337とを備える。pMOSトランジスタ331および332とnMOSトランジスタ333とは、電源電圧VDDLに直列に接続される。また、pMOSトランジスタ331のゲートには、垂直走査回路255からの駆動信号INI2が入力される。pMOSトランジスタ332およびnMOSトランジスタ333の接続点は、nMOSトランジスタ327のソースに接続される。
nMOSトランジスタ333のソースには接地電圧が印加され、ゲートには、垂直走査回路255からの駆動信号INI1が入力される。
pMOSトランジスタ334および335は、電源電圧VDDLに直列に接続される。また、pMOSトランジスタ335のドレインは、pMOSトランジスタ332のゲートと、nMOSトランジスタ336および337のドレインとに接続される。pMOSトランジスタ335およびnMOSトランジスタ337のゲートには、垂直走査回路255からの制御信号TESTVCOが入力される。また、pMOSトランジスタ334およびnMOSトランジスタ336のゲートは、pMOSトランジスタ332およびnMOSトランジスタ333の接続点に接続される。
pMOSトランジスタ335およびnMOSトランジスタ337の接続点からは、出力信号VCOが出力される。また、nMOSトランジスタ336および337のソースには、接地電圧が印加される。
なお、画素回路220、差動入力回路320および正帰還回路330のそれぞれは、図7で説明した機能を持つのであれば、図8に例示した回路に限定されない。
[信号処理回路の構成例]
図9は、本技術の第1の実施の形態における信号処理回路400の一構成例を示すブロック図である。この信号処理回路400は、複数のセレクタ405と、複数の演算回路410と、フレームメモリ420とを備える。
セレクタ405は、クラスタ300の列ごと、言い換えれば、リピータ部360ごとに配置される。クラスタ300に2列のADC310が配列される場合、2列ごとにセレクタ405が配置される。また、演算回路410は、ADC310の列ごとに配置される。ADC310がM列である場合、M/2個のセレクタ405と、M個の演算回路410とが配置される。
前述したようにリピータ部360は、奇数列のデジタル信号と偶数列のデジタル信号とを順に出力する。
セレクタ405は、制御回路256の制御に従って、デジタル信号の出力先を選択するものである。リピータ部360により奇数列が出力された場合にセレクタ405は、その奇数列に対応する演算回路410にデジタル信号を出力する。一方、偶数列が出力された場合にセレクタ405は、その偶数列に対応する演算回路410にデジタル信号を出力する。
演算回路410は、セレクタ405からのデジタル信号に基づいて、時間をずらしながら、赤外光成分を積算するTDI処理を行うものである。
ここで、同期制御部130は、前述したように、垂直同期信号に同期して近赤外光源500を点滅させる。例えば、同期制御部130は、奇数個目のフレームの露光期間内に近赤外光源500を点灯させ、偶数個目のフレームの露光期間内に近赤外光源500を消灯させる。これにより、赤外光および可視光を含む混合光が奇数個目の露光期間内に固体撮像素子200に入射され、その露光期間内に、赤外光成分および可視光成分を含む画素信号が生成される。一方、偶数個目の露光期間内には、可視光が入射され、可視光成分を含み、近赤外光源500からの赤外光成分を含まない画素信号が生成される。
以下、赤外光成分および可視光成分を含むアナログの画素信号を「混合信号」と称する。一方、可視光成分を含み、近赤外光源500からの赤外光成分を含まないアナログの画素信号を「可視光信号」と称する。なお、混合信号には、近赤外光源500の赤外光成分と可視光成分との他、近赤外光源500以外の自然光源からの赤外光成分や紫外光成分が含まれることがある。同様に可視光信号内にも、可視光成分の他、自然光源からの赤外光成分や紫外光成分が含まれることがある。
また、混合信号をAD変換したデジタル信号を「混合データ」と称し、可視光信号をAD変換したデジタル信号を「可視光データ」と称する。
演算回路410は、TDI処理において、K(Kは、整数)個の混合データとK個の可視光データとから1ライン分のラインデータを生成する。演算回路410は、まず、K個のうち最初の混合データをフレームメモリ420に保持させる。そして、演算回路410は、フレームメモリ420から1ライン分のリードデータを読み出し、K個のうち最初の可視光データとリードデータとの差分を求め、その差分値によりフレームメモリ420を更新する。続いて演算回路410は、フレームメモリ420から更新後のリードデータを読み出し、2番目の混合データとリードデータとを加算し、加算値によりフレームメモリ420を更新する。さらに演算回路410は、フレームメモリ420から更新後のリードデータを読み出し、2番目の可視光データとリードデータとの差分を求め、その差分値によりフレームメモリ420を更新する。
演算回路410は、K組の混合データおよび可視光データについて、上述の処理を繰り返し、1ライン分のラインデータを生成する。演算回路410は、このようなラインデータの生成処理を繰り返し、1フレーム分(Nライン分など)のラインデータをフレームメモリ420に保持させる。
フレームメモリ420は、フレームを保持するものである。保持されたフレームは、TDIフレームとして画像処理回路260へ出力される。
[演算回路の構成例]
図10は、本技術の第1の実施の形態における演算回路410の一構成例を示す回路図である。この演算回路410は、バッファ411と、セレクタ412、413および416と、加算器414と、減算器415とを備える。
バッファ411は、セレクタ405からのデジタル信号を遅延させて出力するものである。
セレクタ412は、制御回路256の制御に従って、フレームメモリ420からのリードデータを、セレクタ413および減算器415のいずれかに出力するものである。
セレクタ413は、制御回路256の制御に従って、セレクタ412からのリードデータと、10進数で「0」の値のデータとのいずれかを選択して加算器414に出力するものである。
加算器414は、バッファ411からのデジタル信号と、セレクタ413からのデータとを加算し、加算データとしてセレクタ416に出力するものである。
減算器415は、セレクタ412からのリードデータと、バッファ411からのデジタル信号との差分を求め、差分データとしてセレクタ416に出力するものである。
セレクタ416は、制御回路256の制御に従って、加算器414からの加算データと、減算器415からの差分データとのいずれかをフレームメモリ420に出力するものである。
図11は、本技術の第1の実施の形態における1フレーム目を保持する際の演算回路410の状態の一例を示す図である。
画素AD変換部254は、近赤外光源500の点灯中に1フレーム目の混合データを生成する。この混合データは、前述したように、赤外光成分および可視光成分を含む。1フレーム目の赤外光成分をIR1とし、1フレーム目の可視光成分をV1とする。
バッファ411には、1フレーム目の対応する列内の混合データ(IR1+V1)が入力される。バッファ411は、その混合データを遅延させて加算器414へ出力する。
セレクタ413は、「0」のデータを選択し、加算器414へ出力する。加算器414は、混合データに「0」を加算し、セレクタ416に出力する。セレクタ416は、加算器414からのデータをフレームメモリ420に出力する。
上述の制御により、フレームメモリ420には、1ライン分の混合データ(IR1+V1)が保持される。
図12は、本技術の第1の実施の形態における2フレーム目と1フレーム目との差分を演算する際の演算回路410の状態の一例を示す図である。
画素AD変換部254は、近赤外光源500の消灯中に2フレーム目の可視光データを生成する。2フレーム目の可視光データ内の可視光成分は、1フレーム目の可視光成分V1と略同一の値とする。ここで、「略同一」とは、比較対象の2つの値が完全に同一であること、あるいは、それらの差が所定の許容値以内であることを意味する。
バッファ411には、2フレーム目の対応する列内の可視光データ(V1)が入力される。バッファ411は、その可視光データを遅延させて、減算器415へ出力する。
セレクタ412は、フレームメモリ420から混合データ(IR1+V1)を読み出し、リードデータとして減算器415に供給する。
減算器415は、リードデータ(IR1+V1)から、可視光データ(V1)を減算することにより、それらの差分データを求める。この減算により、可視光成分V1が除去される。
セレクタ416は、減算器415からの差分データ(IR1)をフレームメモリ420に出力する。
上述の制御により、フレームメモリ420に保持されていた1ライン分の混合データ(IR1+V1)は、差分データ(IR1)により更新される。
図13は、本技術の第1の実施の形態における3フレーム目とリードデータとを加算する際の演算回路410の状態の一例を示す図である。
画素AD変換部254は、近赤外光源500の点灯中に3フレーム目の混合データを生成する。この混合データは、前述したように、赤外光成分および可視光成分を含む。3フレーム目の赤外光成分をIR2とし、3フレーム目の可視光成分をV2とする。
バッファ411には、3フレーム目の対応する列内の混合データ(IR2+V2)が入力される。バッファ411は、その混合データを遅延させて、加算器414へ出力する。
セレクタ412は、フレームメモリ420から差分データ(IR1)を読み出し、セレクタ413を介して加算器414にリードデータとして供給する。
加算器414は、混合データ(IR2+V2)とリードデータ(IR1)とを加算し、加算データとしてセレクタ416に出力する。この加算データには、3フレーム目の赤外光成分IR2および可視光成分V2と、1フレーム目の赤外光成分IR1とが含まれる。
セレクタ416は、加算器414からの加算データ(IR1+IR2+V2)をフレームメモリ420に出力する。
上述の制御により、フレームメモリ420に保持されていた1ライン分の差分データ(IR1)は、加算データ(IR1+IR2+V2)により更新される。
図14は、本技術の第1の実施の形態における4フレーム目と3フレーム目との差分を演算する際の演算回路410の状態の一例を示す図である。
画素AD変換部254は、近赤外光源500の消灯中に4フレーム目の可視光データを生成する。4フレーム目の可視光データ内の可視光成分は、3フレーム目の可視光成分V2と略同一の値とする。
バッファ411には、4フレーム目の対応する列内の可視光データ(V2)が入力される。バッファ411は、その可視光データを遅延させて、減算器415へ出力する。
セレクタ412は、フレームメモリ420から加算データ(IR1+IR2+V2)を読み出し、リードデータとして減算器415に供給する。
減算器415は、リードデータ(IR1+IR2+V2)から、可視光データ(V2)を減算することにより、それらの差分データを求める。この減算により、可視光成分V2が除去される。
セレクタ416は、減算器415からの差分データ(IR1+IR2)をフレームメモリ420に出力する。
上述の制御により、フレームメモリ420に保持されていた1ライン分の加算データ(IR1+IR2+V2)は、差分データ(IR1+IR2)により更新される。
図11乃至図14に例示した演算により、2組の混合データおよび可視光データから、それらの差分の積算データが得られる。この積算データは、1フレーム目の赤外光成分IR1と3フレーム目の赤外光成分IR2との積算値を示す。
演算回路410は、K組の混合データおよび可視光データについて、図11乃至図14に例示した演算を行い、1ライン分の積算データを生成する。例えば、Kを「4」とすると、8フレームに対して演算が実行される。その結果、1フレーム目、3フレーム目、5フレーム目および7フレーム目のそれぞれの赤外光成分を積算した1ライン分の積算データがTDIフレームのラインデータとして生成される。演算回路410は、ラインデータの生成を繰り返し、複数のラインデータを配列したTDIフレームを生成する。
図15は、本技術の第1の実施の形態における1フレーム目を保持する際の固体撮像素子200の状態の一例を示す図である。
複数の画素回路220は、近赤外光源500の点灯中に1フレーム目の画素信号(すなわち、混合信号)を生成する。この混合信号は、赤外光成分R1および可視光成分V1を含む。ADC310(不図示)のそれぞれは、対応する画素回路220の画素信号(混合信号)をAD変換して混合データを生成する。複数の行のいずれかの行(例えば、第1行)のADC310のそれぞれは、混合データを演算回路410に供給する。
各列の演算回路410は、混合データをフレームメモリ420に出力する。ここで、フレームメモリ420内には、複数のメモリ421が二次元格子状に配列されている。メモリ421は、画素回路220ごとに設けられる。演算回路410からの1フレーム目の混合データ(IR1+V1)は、1行目のメモリ421内に保持されるものとする。
図16は、本技術の第1の実施の形態における2フレーム目と1フレーム目との差分を演算する際の固体撮像素子200の状態の一例を示す図である。
複数の画素回路220は、近赤外光源500の消灯中に2フレーム目の画素信号(可視光信号)を生成する。2フレーム目の可視光信号内の可視光成分は、1フレーム目の可視光成分V1と略同一の値とする。ADC310(不図示)のそれぞれは、対応する画素回路220の画素信号(可視光信号)をAD変換して可視光データを生成する。複数の行のうち、1フレーム目で読み出された行に隣接する行(例えば、第2行)のADC310のそれぞれは、可視光データを演算回路410に供給する。
各列の演算回路410は、フレームメモリ420から混合データ(IR1+V1)をリードデータとして読み出し、減算により、そのリードデータと可視光データ(V1)との差分データを求める。この減算により、可視光成分V1が除去される。
フレームメモリ420内の1行目のメモリ421は、差分データ(IR1)により更新される。
図17は、本技術の第1の実施の形態における3フレーム目とリードデータとを加算する際の固体撮像素子200の状態の一例を示す図である。
複数の画素回路220は、近赤外光源500の点灯中に3フレーム目の画素信号(混合信号)を生成する。この混合信号は、赤外光成分R2および可視光成分V2を含む。ADC310(不図示)のそれぞれは、対応する画素回路220の画素信号(混合信号)をAD変換して混合データを生成する。複数の行のうち、2フレーム目で読み出された行に隣接する行(例えば、第3行)のADC310のそれぞれは、混合データを演算回路410に供給する。
各列の演算回路410は、フレームメモリ420から差分データ(IR1)をリードデータとして読み出し、混合データ(IR2+V2)と加算する。
フレームメモリ420内の1行目のメモリ421は、加算データ(IR1+IR2+V2)により更新される。
図18は、本技術の第1の実施の形態における4フレーム目とリードデータとの差分を演算する際の固体撮像素子200の状態の一例を示す図である。
複数の画素回路220は、近赤外光源500の消灯中に4フレーム目の画素信号(可視光信号)を生成する。4フレーム目の可視光信号内の可視光成分は、3フレーム目の可視光成分V2と略同一の値とする。ADC310(不図示)のそれぞれは、対応する画素回路220の画素信号(可視光信号)をAD変換して可視光データを生成する。複数の行のうち、1フレーム目で読み出された行に隣接する行(例えば、第4行)のADC310のそれぞれは、可視光データを演算回路410に供給する。
各列の演算回路410は、フレームメモリ420から加算データ(IR1+IR2+V2)をリードデータとして読み出し、減算により、そのリードデータと可視光データ(V2)との差分データを求める。この減算により、可視光成分V2が除去される。
フレームメモリ420内の1行目のメモリ421は、差分データ(IR1+IR2)により更新される。
図19は、本技術の第1の実施の形態におけるTDI処理の一例を示す図である。例えば、フレームメモリ420が初期化され、最初にフレームF1が撮像され、続いてフレームF2、F3、F4が順に撮像されたものとする。同図における矢印は、被写体の移動方向を示す。同図に例示するように、この被写体は、垂直方向に沿って、行アドレスが大きくなる方向に1ラインずつ移動するものとする。
同期制御部130は、近赤外光源500を点灯させ、固体撮像素子200にフレームF1を生成させる。固体撮像素子200内の信号処理回路400は、フレームF1のラインL1の各列の混合データをフレームメモリ420に保持する。近赤外光源500の点灯中であるため、混合データは、赤外光成分R1および可視光成分V1を含む。
次に同期制御部130は、近赤外光源500を消灯させ、固体撮像素子200にフレームF2を生成させる。信号処理回路400は、フレームF2のラインL2の各列の可視光データと、混合データ(IR1+V1)との差分データ(IR1)を求める。
続いて、同期制御部130は、近赤外光源500を点灯させ、固体撮像素子200にフレームF3を生成させる。近赤外光源500の点灯中であるため、フレームF3内の混合データは、赤外光成分R2および可視光成分V2を含む。信号処理回路400は、フレームF3のラインL3の各列の混合データと、差分データ(IR1)とを加算する。
同期制御部130は、近赤外光源500を消灯させ、固体撮像素子200にフレームF4を生成させる。信号処理回路400は、フレームF4のラインL4の各列の可視光データ(V2)と、加算データ(IR1+IR2+V2)との差分データ(IR1+IR2)を求める。
信号処理回路400は、K組の混合データおよび可視光データについて、上述の処理を繰り返し、1ライン分の積算データを生成する。Kが「4」である場合、フレームF8の可視光データと加算データとの差分演算により、TDIフレームの1ライン分の積算データが生成される。この積算データは、1フレーム目、3フレーム目、5フレーム目および7フレーム目の赤外光成分IR1、IR2、IR3およびIR4の積算値を示す。TDIフレームの2ライン目以降のラインデータも同様の制御により生成される。
被写体の移動速度が速い場合には、ブレを防止するために、露光時間を短くする必要がある。露光時間を短くすると、画像が暗くなるおそれがあるが、TDI処理を行うことにより、同じパターンの複数のラインを積算して明るさを向上させることができる。また、積算するライン数が多いほど、平滑化効果によりノイズが低減する。これらの明るさの向上とノイズ低減とにより、TDI処理を行わない場合と比較して、フレーム(すなわち、画像データ)の画質を向上させることができる。
また、固体撮像素子200は、赤外光成分を積算することにより、赤外線画像のTDIフレームを生成することができる。これにより、暗所でのFAを実現することができる。
ここで、混合信号と可視光信号とを別々の浮遊拡散層に保持して、それらの差分を出力するアナログの画素回路により、可視光成分を除去する比較例を考える。この比較例では、画素ごとに浮遊拡散層を2つ設ける必要があるため、画素回路の回路規模が増大し、画素の微細化が困難になるおそれがある。これに対して、固体撮像素子200では、混合信号および可視光信号をAD変換し、演算回路410(言い換えれば、デジタル回路)で、可視光成分を除去している。このため、図8に例示したように画素回路220内の浮遊拡散層は1つでよく、比較例と比較して画素回路220の回路規模を削減し、画素を容易に微細化することができる。
なお、信号処理回路400は、4つのラインの赤外光成分を積算しているが、積算するライン数は、2以上であれば、4つに限定されない。また、信号処理回路400は、最初の4フレームについて先頭のラインから4ラインを積分しているが、この構成に限定されない。例えば、被写体の移動方向が逆の場合、信号処理回路400は、最初の4フレームについて最後のラインから4ラインを積分すればよい。
図20は、本技術の第1の実施の形態における固体撮像素子の制御を説明するための図である。同期制御部130は、固体撮像素子200と同期して近赤外光源500を動作させ、近赤外光を照射させる。
固体撮像素子200内の画素駆動回路252は、同期制御部130の制御に従って、画素回路220を駆動する。近赤外光源500が点灯中に画素回路220は、可視光および赤外光を含む混合光を光電変換し、可視光成分および赤外光成分を各々が含む複数の画素信号(混合信号)を生成する。一方、近赤外光源500が消灯中に画素回路220は、可視光を光電変換し、可視光成分を各々が含む複数の画素信号(可視光信号)を生成する。
例えば、奇数番目のフレームF1およびF3の露光中に近赤外光源500が点灯し、偶数番目のフレームF2およびF4の露光中に近赤外光源500が消灯したものとする。この場合、フレームF1およびF3のそれぞれが画素ごとに混合信号を含み、フレームF2およびF4のそれぞれが画素ごとに可視光信号を含む。
画素AD変換部254内のADC310のそれぞれは、複数の混合信号と、複数の可視光信号とを順にデジタル信号に変換する。
演算回路410は、TDI処理により、複数の混合信号のそれぞれに含まれる赤外光成分の積算値を示す積算データをデジタル信号から生成する。例えば、TDI処理において、演算回路410は、フレームF1の混合データをフレームメモリ420に保持する。また、演算回路410は、その混合データと、フレームF2の可視光データとをの差分を差分データとして求め、差分データによりフレームメモリ420を更新する。そして、演算回路410は、その差分データとフレームF3の混合データとを加算して加算データを取得し、加算データによりフレームメモリ420を更新する。続いて、演算回路410は、加算データと可視光データとをの差分を差分データとして求め、その差分データによりフレームメモリ420を更新する。
[撮像システムの動作例]
図21は、本技術の第1の実施の形態における撮像システムの動作の一例を示すフローチャートの一例である。この動作は、例えば、赤外線画像を撮像するための所定のアプリケーションが実行されたときに開始される。
近赤外光源500は、固体撮像素子200の制御に従って点灯する(ステップS901)。固体撮像素子200内のADC310は、赤外光成分および可視光成分を含む画素信号をAD変換する(ステップS902)。演算回路410は、1フレーム目の混合データをフレームメモリ420に保持させる(ステップS903)。
近赤外光源500は、固体撮像素子200の制御に従って消灯する(ステップS904)。固体撮像素子200内のADC310は、可視光成分を含む画素信号をAD変換する(ステップS905)。演算回路410は、フレームメモリ420に保持されたデータから可視光データを減算して差分データを求める(ステップS906)。
そして、固体撮像素子200は、赤外光成分の積算回数がK回であるか否かを判断する(ステップS907)。積算回数がK回である場合に(ステップS907:Yes)、固体撮像素子200は、フレームメモリ420に保持されたライン数がNであるか否かを判断する(ステップS911)。ライン数がNである場合に(ステップS911:Yes)、固体撮像素子200は、TDIフレームを生成するための処理を終了する。ライン数がN未満である場合に(ステップS911:No)、固体撮像素子200は、アクセス先のフレームメモリ420内の行アドレスを変更してステップS901以降を繰り返し実行する。
積算回数がK未満である場合に(ステップS907:No)、近赤外光源500は、固体撮像素子200の制御に従って点灯する(ステップS908)。固体撮像素子200内のADC310は、赤外光成分および可視光成分を含む画素信号をAD変換する(ステップS909)。演算回路410は、差分データと可視光データとを加算し、加算データによりフレームメモリ420を更新する(ステップS910)。ステップS910の後に、撮像システムは、ステップS904以降を繰り返し実行する。
このように、本技術の第1の実施の形態によれば、演算回路410が、赤外光成分を積算した積算データをデジタル信号(混合データおよび可視光データ)から生成するため、アナログの画素回路が赤外光成分を積算する必要がなくなる。これにより、画素回路の回路規模を削減し、画素を容易に微細化することができる。
<2.第2の実施の形態>
上述の第1の実施の形態では、演算回路410は、ラインごとに近赤外光源500を点滅させて加算と減算とを交互に行うことにより、TDIフレームを生成していた。しかしこの構成では、1フレーム中のライン数が増大するほど、点滅間隔を短く(言い換えれば、発光制御信号の周波数を高く)する必要がある。この第2の実施の形態の演算回路410は、加算および減算のそれぞれを2回連続して行うことにより、発光制御信号の周波数を1/2に低減した点において第1の実施の形態と異なる。
図22は、本技術の第2の実施の形態における1フレーム目を保持する際の演算回路410の状態の一例を示す図である。第2の実施の形態では、第1の実施の形態と比較して周波数が1/2の発光制御信号が供給される。これにより、近赤外光源500は、2フレームに亘って連続して点灯し、次の2フレームに亘って連続して消灯する動作を繰り返す。
画素AD変換部254は、近赤外光源500の点灯中に1フレーム目の混合データを生成する。この混合データは、赤外光成分IR1および可視光成分V1を含む。
バッファ411には、1フレーム目の対応する列内の混合データ(IR1+V1)が入力される。バッファ411は、その混合データを遅延させて加算器414へ出力する。
セレクタ413は、「0」のデータを選択し、加算器414へ出力する。加算器414は、混合データに「0」を加算し、セレクタ416に出力する。セレクタ416は、加算器414からのデータをフレームメモリ420に出力する。
上述の制御により、フレームメモリ420には、1ライン分の混合データ(IR1+V1)が保持される。
図23は、本技術の第2の実施の形態における2フレーム目と1フレーム目とを加算する際の演算回路410の状態の一例を示す図である。
画素AD変換部254は、近赤外光源500の点灯中に2フレーム目の混合データを生成する。この混合データは、赤外光成分および可視光成分を含む。2フレーム目の赤外光成分をIR2とし、2フレーム目の可視光成分をV2とする。
バッファ411には、2フレーム目の対応する列内の混合データ(IR2+V2)が入力される。バッファ411は、その混合データを遅延させて加算器414へ出力する。
セレクタ412は、フレームメモリ420から混合データ(IR1+V1)を読み出し、セレクタ413を介して加算器414にリードデータとして供給する。
加算器414は、混合データ(IR2+V2)とリードデータ(IR1+V1)とを加算し、加算データとしてセレクタ416に出力する。この加算データには、1フレーム目の赤外光成分IR1および可視光成分V1と、2フレーム目の赤外光成分IR2および可視光成分V2とが含まれる。
セレクタ416は、加算器414からの加算データ(IR1+IR2+V1+V2)をフレームメモリ420に出力する。
上述の制御により、フレームメモリ420に保持されていた1ライン分の混合データ(IR1+V1)は、加算データ(IR1+IR2+V1+V2)により更新される。
図24は、本技術の第2の実施の形態における3フレーム目とリードデータとの差分を演算する際の演算回路の状態の一例を示す図である。
画素AD変換部254は、近赤外光源500の消灯中に3フレーム目の可視光データを生成する。3フレーム目の可視光データ内の可視光成分は、1フレーム目の可視光成分V1に近い値V1'とする。
バッファ411には、3フレーム目の対応する列内の可視光データ(V1')が入力される。バッファ411は、その可視光データを遅延させて減算器415へ出力する。
セレクタ412は、フレームメモリ420から加算データ(IR1+IR2+V1+V2)を読み出し、リードデータとして減算器415に供給する。
減算器415は、リードデータ(IR1+IR2+V1+V2)から、可視光データ(V1')を減算することにより、それらの差分データを求める。この減算により、可視光成分V1が除去される。
セレクタ416は、減算器415からの差分データ(IR1+IR2+V2)をフレームメモリ420に出力する。
上述の制御により、フレームメモリ420に保持されていた1ライン分の加算データ(IR1+IR2+V1+V2)は、差分データ(IR1+IR2+V2)により更新される。
図25は、本技術の第2の実施の形態における4フレーム目とリードデータとの差分を演算する際の演算回路の状態の一例を示す図である。
画素AD変換部254は、近赤外光源500の消灯中に4フレーム目の可視光データを生成する。4フレーム目の可視光データ内の可視光成分は、2フレーム目の可視光成分V1に近い値V2'とする。
バッファ411には、4フレーム目の対応する列内の可視光データ(V2')が入力される。バッファ411は、その可視光データを遅延させて減算器415へ出力する。
セレクタ412は、フレームメモリ420から差分データ(IR1+IR2+V2)を読み出し、リードデータとして減算器415に供給する。
減算器415は、リードデータ(IR1+IR2+V2)から、可視光データ(V2')を減算することにより、それらの差分データを求める。この減算により、可視光成分V2が除去される。
セレクタ416は、減算器415からの差分データ(IR1+IR2)をフレームメモリ420に出力する。
上述の制御により、フレームメモリ420に保持されていた1ライン分の加算データ(IR1+IR2+V2)は、差分データ(IR1+IR2)により更新される。
8フレームから1ラインを生成する場合、続いて演算回路410は、差分データと5フレーム目の混合データとを加算し、加算データと6フレーム目の混合データとを加算する。そして、演算回路410は、加算データと7フレーム目の可視光データとの差分を演算し、差分データと8フレーム目の可視光データとの差分を演算する。これにより、8フレームからTDIフレームの1ラインが生成される。TDIフレームの2ライン以降も同様の演算により生成される。このように、加算および減算のそれぞれが2回ずつ実行される。
図26は、本技術の第2の実施の形態における1フレーム目を保持する際の固体撮像素子200の状態の一例を示す図である。
複数の画素回路220は、近赤外光源500の点灯中に1フレーム目の画素信号(混合信号)を生成する。この混合信号は、赤外光成分R1および可視光成分V1を含む。ADC310(不図示)のそれぞれは、対応する画素回路220の画素信号(混合信号)をAD変換して混合データを生成する。複数の行のいずれかの行(例えば、第1行)のADC310のそれぞれは、混合データを演算回路410に供給する。
各列の演算回路410は、混合データをフレームメモリ420に出力する。演算回路410からの1フレーム目の混合データ(IR1+V1)は、1行目のメモリ421内に保持されるものとする。
図27は、本技術の第2の実施の形態における1フレーム目と2フレーム目とを加算する際の固体撮像素子200の状態の一例を示す図である。
複数の画素回路220は、近赤外光源500の点灯中に2フレーム目の画素信号(混合信号)を生成する。この混合信号は、赤外光成分R2および可視光成分V2を含む。ADC310(不図示)のそれぞれは、対応する画素回路220の画素信号(混合信号)をAD変換して混合データを生成する。複数の行のうち、1フレーム目で読み出された行に隣接する行(例えば、第2行)のADC310のそれぞれは、混合データを演算回路410に供給する。
各列の演算回路410は、フレームメモリ420から混合データ(IR1+V1)をリードデータとして読み出し、2フレーム目の混合データ(IR2+V2)と加算する。
フレームメモリ420内の1行目のメモリ421は、加算データ(IR1+IR2+V1+V2)により更新される。
図28は、本技術の第2の実施の形態における3フレーム目とリードデータとの差分を演算する際の固体撮像素子200の状態の一例を示す図である。
複数の画素回路220は、近赤外光源500の消灯中に3フレーム目の画素信号(可視光信号)を生成する。3フレーム目の可視光信号内の可視光成分は、3フレーム目の可視光成分V1に近い値V1'とする。ADC310(不図示)のそれぞれは、対応する画素回路220の画素信号(可視光信号)をAD変換して可視光データを生成する。複数の行のうち、2フレーム目で読み出された行に隣接する(例えば、第3行)のADC310のそれぞれは、可視光データを演算回路410に供給する。
各列の演算回路410は、フレームメモリ420から加算データ(IR1+IR2+V1+V2)をリードデータとして読み出し、減算により、そのリードデータと可視光データ(V1')との差分データを求める。この減算により、可視光成分V1が除去される。
フレームメモリ420内の1行目のメモリ421は、差分データ(IR1+IR2+V2)により更新される。
図29は、本技術の第2の実施の形態における4フレーム目とリードデータとの差分を演算する際の固体撮像素子200の状態の一例を示す図である。
複数の画素回路220は、近赤外光源500の消灯中に4フレーム目の画素信号(可視光信号)を生成する。4フレーム目の可視光信号内の可視光成分は、2フレーム目の可視光成分V2に近い値V2'とする。ADC310(不図示)のそれぞれは、対応する画素回路220の画素信号(可視光信号)をAD変換して可視光データを生成する。複数の行のうち、3フレーム目で読み出された行に隣接する行(例えば、第4行)のADC310のそれぞれは、可視光データを演算回路410に供給する。
各列の演算回路410は、フレームメモリ420から差分データ(IR1+IR2+V2)をリードデータとして読み出し、減算により、そのリードデータと可視光データ(V2')との差分データを求める。この減算により、可視光成分V2が除去される。
フレームメモリ420内の1行目のメモリ421は、差分データ(IR1+IR2)により更新される。
図22乃至図29に例示したように、演算回路410は、1フレーム目の混合データと2フレーム目との混合データとを加算する。そして、演算回路410は、加算データと3フレーム目の可視光データとの差分を差分データとして取得し、その差分データと4フレーム目の可視光データとの差分を求める。このように、演算回路410は、加算および減算のそれぞれを2回連続して行う。このため、発光制御信号の周波数を第1の実施の形態と比較して1/2にすることができる。
上述したように、本技術の第2の実施の形態では、演算回路410は、加算および減算のそれぞれを2回連続して行うため、加算および減算を1回ずつ行う第1の実施の形態と比較して発光制御信号の周波数を1/2にすることができる。
なお、上述の実施の形態は本技術を具現化するための一例を示したものであり、実施の形態における事項と、特許請求の範囲における発明特定事項とはそれぞれ対応関係を有する。同様に、特許請求の範囲における発明特定事項と、これと同一名称を付した本技術の実施の形態における事項とはそれぞれ対応関係を有する。ただし、本技術は実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において実施の形態に種々の変形を施すことにより具現化することができる。
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって、限定されるものではなく、また、他の効果があってもよい。
なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1)可視光成分および不可視光成分を各々が含む複数の混合信号と可視光を光電変換した複数の可視光信号とを生成する画素回路と、
前記複数の混合信号と前記複数の可視光信号とのそれぞれをデジタル信号に変換するアナログデジタル変換器と、
前記複数の混合信号のそれぞれに含まれる前記不可視光成分の積算値を示す積算データを前記デジタル信号から生成する演算回路と
を具備する固体撮像素子。
(2)前記複数の混合信号は、第1および第2の混合信号を含み、
前記複数の可視光信号は、第1および第2の可視光信号を含み、
前記デジタル信号は、前記第1および第2の混合信号を変換した第1および第2の混合データと前記第1および第2の可視光信号を変換した第1および第2の可視光データとを含み、
前記演算回路は、前記第1の混合データと前記第1の可視光データとの差分を差分データとして求める第1の減算処理と、前記差分データと前記第2の混合データとを加算して加算データを取得する加算処理と、前記加算データと前記第2の可視光データとの差分を求める第2の減算処理とを順に行う
前記(1)記載の固体撮像素子。
(3)前記複数の混合信号は、第1および第2の混合信号を含み、
前記複数の可視光信号は、第1および第2の可視光信号を含み、
前記デジタル信号は、前記第1および第2の混合信号を変換した第1および第2の混合データと前記第1および第2の可視光信号を変換した第1および第2の可視光データとを含み、
前記演算回路は、前記第1の混合データと前記第2の混合データとを加算して加算データを取得する加算処理と、前記加算データと前記第1の可視光データとの差分を差分データとして取得する第1の減算処理と、前記差分データと前記第2の可視光データとの差分を求める第2の減算処理とを順に行う
前記(1)記載の固体撮像素子。
(4)フレームメモリをさらに具備し、
前記演算回路は、
前記アナログデジタル変換器からの前記デジタル信号と前記フレームメモリから読み出されたリードデータとを加算して加算データとして出力する加算器と、
前記リードデータと前記デジタル信号との差分を差分データとして出力する減算器と、
前記加算データと前記差分データとのいずれかを選択して前記フレームメモリに出力するセレクタと
を備える前記(1)から(3)のいずれかに記載の固体撮像素子。
(5)不可視光を照射する不可視光源を前記画素回路と同期して動作させる同期制御部をさらに具備する前記(1)から(4)のいずれかに記載の固体撮像素子。
(6)前記画素回路と前記アナログデジタル変換器の一部は、所定の受光チップに配置され、
前記アナログデジタル変換器の残りと前記演算回路とは、前記受光チップに積層された回路チップに配置される
前記(1)から(5)のいずれかに記載の固体撮像素子。
(7)不可視光を照射する不可視光源と、
可視光成分および不可視光成分を各々が含む複数の混合信号と可視光を光電変換した複数の可視光信号とを生成する画素回路と、
前記複数の混合信号と前記複数の可視光信号とのそれぞれをデジタル信号に変換するアナログデジタル変換器と、
前記複数の混合信号のそれぞれに含まれる前記不可視光成分の積算値を示す積算データを前記デジタル信号から生成する演算回路と
を具備する撮像システム。
(8)可視光成分および不可視光成分を各々が含む複数の混合信号と可視光を光電変換した複数の可視光信号とを生成する信号生成手順と、
前記複数の混合信号と前記複数の可視光信号とのそれぞれをデジタル信号に変換するアナログデジタル変換手順と、
前記複数の混合信号のそれぞれに含まれる前記不可視光成分の積算値を示す積算データを前記デジタル信号から生成する演算手順と
を具備する固体撮像素子の制御方法。
100 撮像装置
110 光学部
120 記憶部
130 同期制御部
140 通信部
200 固体撮像素子
201 受光チップ
202 回路チップ
210 画素アレイ部
211 画素ブロック
212 周辺回路
220 画素回路
221 リセットトランジスタ
222 浮遊拡散層
223 転送トランジスタ
224 フォトダイオード
225 排出トランジスタ
251 DAC
252 画素駆動回路
253 時刻コード生成部
254 画素AD変換部
255 垂直走査回路
256 制御回路
257 出力回路
260 画像処理回路
300 クラスタ
310 ADC
320 差動入力回路
321、324、326、331、332、334、335 pMOSトランジスタ
322、323、325、327、333、336、337 nMOSトランジスタ
330 正帰還回路
340 ラッチ制御回路
350 ラッチ回路
360 リピータ部
400 信号処理回路
405、412、413、416 セレクタ
410 演算回路
411 バッファ
414 加算器
415 減算器
420 フレームメモリ
421 メモリ
500 近赤外光源
510 ベルトコンベア
511 被写体

Claims (8)

  1. 可視光成分および不可視光成分を各々が含む複数の混合信号と可視光を光電変換した複数の可視光信号とを生成する画素回路と、
    前記複数の混合信号と前記複数の可視光信号とのそれぞれをデジタル信号に変換するアナログデジタル変換器と、
    前記複数の混合信号のそれぞれに含まれる前記不可視光成分の積算値を示す積算データを前記デジタル信号から生成する演算回路と
    を具備する固体撮像素子。
  2. 前記複数の混合信号は、第1および第2の混合信号を含み、
    前記複数の可視光信号は、第1および第2の可視光信号を含み、
    前記デジタル信号は、前記第1および第2の混合信号を変換した第1および第2の混合データと前記第1および第2の可視光信号を変換した第1および第2の可視光データとを含み、
    前記演算回路は、前記第1の混合データと前記第1の可視光データとの差分を差分データとして求める第1の減算処理と、前記差分データと前記第2の混合データとを加算して加算データを取得する加算処理と、前記加算データと前記第2の可視光データとの差分を求める第2の減算処理とを順に行う
    請求項1記載の固体撮像素子。
  3. 前記複数の混合信号は、第1および第2の混合信号を含み、
    前記複数の可視光信号は、第1および第2の可視光信号を含み、
    前記デジタル信号は、前記第1および第2の混合信号を変換した第1および第2の混合データと前記第1および第2の可視光信号を変換した第1および第2の可視光データとを含み、
    前記演算回路は、前記第1の混合データと前記第2の混合データとを加算して加算データを取得する加算処理と、前記加算データと前記第1の可視光データとの差分を差分データとして取得する第1の減算処理と、前記差分データと前記第2の可視光データとの差分を求める第2の減算処理とを順に行う
    請求項1記載の固体撮像素子。
  4. フレームメモリをさらに具備し、
    前記演算回路は、
    前記アナログデジタル変換器からの前記デジタル信号と前記フレームメモリから読み出されたリードデータとを加算して加算データとして出力する加算器と、
    前記リードデータと前記デジタル信号との差分を差分データとして出力する減算器と、
    前記加算データと前記差分データとのいずれかを選択して前記フレームメモリに出力するセレクタと
    を備える請求項1記載の固体撮像素子。
  5. 不可視光を照射する不可視光源を前記画素回路と同期して動作させる同期制御部をさらに具備する請求項1記載の固体撮像素子。
  6. 前記画素回路と前記アナログデジタル変換器の一部は、所定の受光チップに配置され、
    前記アナログデジタル変換器の残りと前記演算回路とは、前記受光チップに積層された回路チップに配置される
    請求項1記載の固体撮像素子。
  7. 不可視光を照射する不可視光源と、
    可視光成分および不可視光成分を各々が含む複数の混合信号と可視光を光電変換した複数の可視光信号とを生成する画素回路と、
    前記複数の混合信号と前記複数の可視光信号とのそれぞれをデジタル信号に変換するアナログデジタル変換器と、
    前記複数の混合信号のそれぞれに含まれる前記不可視光成分の積算値を示す積算データを前記デジタル信号から生成する演算回路と
    を具備する撮像システム。
  8. 可視光成分および不可視光成分を各々が含む複数の混合信号と可視光を光電変換した複数の可視光信号とを生成する信号生成手順と、
    前記複数の混合信号と前記複数の可視光信号とのそれぞれをデジタル信号に変換するアナログデジタル変換手順と、
    前記複数の混合信号のそれぞれに含まれる前記不可視光成分の積算値を示す積算データを前記デジタル信号から生成する演算手順と
    を具備する固体撮像素子の制御方法。
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