JP2021082073A - 農産物の作付け計画提供システム、作付け計画提供方法、およびプログラム - Google Patents

農産物の作付け計画提供システム、作付け計画提供方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】農作物の安定的な供給を実現するための農地の作付け計画を提供することを目的とする。【解決手段】農産物の作付け計画を提供する作付け計画提供システムであって、農地の環境データと、当該農地にて生産された農産物の出荷量データとを収集する収集手段と、前記収集手段にて収集された農地の環境データと当該農地にて生産された農産物の出荷量データとを学習用データとして学習モデルにて学習を行い、第1の学習済モデルを生成する第1の学習手段と、農地の新たな環境データを前記第1の学習済モデルの入力データとして用いて、当該農地にて生産される農産物の出荷量を推定する第1の推定手段と、前記第1の推定手段にて推定された農産物の出荷量と、当該農産物の需要データとに基づき、農産物の作付け計画を決定する決定手段とを有する。【選択図】 図5

Description

本発明は、農産物の作付け計画提供システム、作付け計画提供方法、およびプログラムに関する。
近年の世界人口の増加や気候変動に起因する食料価格変動や輸入食品の安全問題等を受け、人々の食の将来に対する不安は広まっており、食料安全保障の達成について世界的に求められている。このような状況において、食料の安定的な供給を確保するために、農業出荷の増大を目的として、限られた農地を適正に活かすことが重要となる。
例えば、特許文献1では、農作物の安定的な供給を実現するために、現在出荷中の農作物の出荷情報から農作物の種類、品種、供給可能時期毎に最低出荷量を予測し、需要者への供給配分を決定する農作物需給管理システムに関する技術が開示されている。
特開2005−151851号公報
従来技術では、既に出荷中の出荷情報に基づき安定的な需給配分の決定を行うものであり、各農地が出荷する農作物の種類や品種については各農地の決定に委ねられる。限られた農地をより適正に活かすためには、需要に合わせて出荷する農作物の種類や品種を決定し、供給が全体として最適となるよう各農地の作付けを計画する必要がある。しかし、作付け計画は個々の就農者それぞれの経験に基づいて行われてきたため、過剰供給、供給不足といった問題を引き起こしている。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、経験に依存せず、限られた農地において農作物の安定的な供給を実現するための農地の作付け計画を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本願発明は以下の構成を有する。すなわち、農産物の作付け計画を提供する作付け計画提供システムであって、農地の環境データと、当該農地にて生産された農産物の出荷量データとを収集する収集手段と、前記収集手段にて収集された農地の環境データと当該農地にて生産された農産物の出荷量データとを学習用データとして学習モデルにて学習を行い、第1の学習済モデルを生成する第1の学習手段と、農地の新たな環境データを前記第1の学習済モデルの入力データとして用いて、当該農地にて生産される農産物の出荷量を推定する第1の推定手段と、前記第1の推定手段にて推定された農産物の出荷量と、当該農産物の需要データとに基づき、農産物の作付け計画を決定する決定手段とを有する。
本発明により、農作物の安定的な供給を実現するための農地の作付け計画を提供することが可能となる。
本発明の一実施形態に係るシステム構成の例を示す図。 本発明の一実施形態に係るハードウェア構成の例を示す図。 本発明の一実施形態に係るソフトウェア構成の例を示す図。 本発明の学習モデルを説明するための図。 本発明の一実施形態に係るシステムの動作の概要を説明するための図。 本発明の一実施形態に係る学習フェーズの処理のフローチャート。 第1の実施形態に係る推定フェーズの処理のフローチャート。 第2の実施形態に係る推定サーバーの処理のフローチャート。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る作付け計画提供システムの全体構成の例を示す図である。図1において、環境データ収集エージェント102、およびクライアント端末103は、ローカルネットワーク101を介してインターネット100に通信可能に接続される。インターネット100上には、需給管理サーバー104、データ収集サーバー105、および推定サーバー106が設けられる。各ネットワーク上の装置は互いに通信可能であるものとする。
環境データ収集エージェント102は、各農地に設置され、接続されたセンサーを用いて温度や湿度、土壌などの農地に関する環境データを取得、収集して外部に送信する。なお、図1では、環境データ収集エージェント102は、1つのみが示されているが、農地の数に応じて複数の環境データ収集エージェント102が備えられてもよい。クライアント端末103は、例えば、デスクトップパソコン、ノートパソコン、モバイルパソコン、PDA(パーソナルデータアシスタント)や、いわゆるスマートフォンのようなプログラムの実行環境が内蔵された携帯端末などである。クライアント端末103では、Webブラウザ(インターネットブラウザや、World Wide Webの利用に供するブラウザ)等のプログラムを実行する環境が内蔵されている。
需給管理サーバー104は、農地の作付け計画を提供するサーバーであり、農地データの管理と、農作物の需給データの管理などを行う。データ収集サーバー105は、各種収集データの保存と取り出しを提供するサーバーであり、農地データに関連づけられた環境データ、出荷実績データが蓄積される。推定サーバー106は、出荷データの推定を行うサーバーであり、推定対象となる農地の農地データを受け取り、事前にデータ収集サーバー105のデータを用いた学習により生成された学習済モデルを用いて、該当農地における農作物の出荷量を推定する。各サーバーはそれぞれ複数台のサーバーで冗長化されたクラウドサービスとしてインターネット上に公開されてもよいが、本実施形態では説明を簡略化するため、各サーバーをそれぞれ1台の構成として示して説明する。
[ハードウェア構成]
図2は、本実施形態に係る各装置のハードウェア構成の例を示す。ここでは、各サーバー、およびクライアント端末103は、同一のハードウェアの構成を備える情報処理装置にて実現可能であるものとしてまとめて説明する。しかし、これらはそれぞれが異なるハードウェア構成を備えていてもよい。
情報処理装置のCPU(Central Processing Unit)202は、情報処理装置全体の制御を司る制御部である。CPU202は、ROM(Read Only Memory)203またはHDD(Hard Disc Drive)205に格納されているアプリケーションプログラムやOS(Operating System)を読み出して実行する。また、CPU202は、RAM(Random Access Memory)204にプログラム実行に必要な情報やファイル等を一時的に格納する制御を行う。ROM203は、不揮発性の記憶手段であり、内部に基本I/Oプログラム等のプログラムを記憶する。RAM204は、一時記憶手段であり、CPU202やGPU209の主メモリやワークエリア等として機能する。HDD205は、外部記憶手段の一つで大容量メモリとして機能する記憶装置であり、アプリケーションプログラムやOS等のプログラムを格納している。
NIC(Network Interface Controller)206は、ネットワークインターフェースであり、各ネットワークを介して外部装置とのデータのやり取りを行う。入力部207は、入力を受け付けるためのインターフェース(I/F)であり、例えば、キーボードやマウス等が該当する。表示部208は、出力表示手段であり、各プログラムの出力画面等を表示する。入力部207と表示部208が一体となったタッチパネルディスプレイなどが用いられてもよい。
GPU(Graphics Processing Unit)209は、画像処理や機械学習などのベクトル演算に特化した演算装置である。GPU209はデータをより多く並列処理することで効率的な演算を行うことができるため、ディープラーニングのような機械学習による学習モデルを用いて複数回に渡り学習を行う場合にはGPU209で処理を行うことが有効である。本実施形態では、後述する学習処理には、CPU202に加えてGPU209を用いる。具体的には、学習モデルを含む学習プログラムを実行する場合に、CPU202とGPU209が協働して演算を行うことで学習を行う。なお、学習処理は、CPU202またはGPU209のみにより演算が行われても良い。また、後述する学習済モデルを用いた推定処理においても、学習処理と同様にGPU209を用いても良い。情報処理装置が備える各部位は、システムバス201を介して互いに通信可能に接続される。
環境データ収集エージェント102のCPU212は、環境データ収集エージェント102全体の制御を司る制御部である。CPU212は、ROM213またはHDD215に格納されているアプリケーションプログラムやOSを実行する。また、CPU212は、RAM214にプログラム実行に必要な情報やファイル等を一時的に格納する制御を行う。ROM213は、不揮発性の記憶手段であり、内部に基本I/Oプログラム等のプログラムを記憶する。RAM214は、一時記憶手段であり、CPU212の主メモリやワークエリア等として機能する。HDD215は、外部記憶手段の一つで大容量メモリとして機能する記憶装置であり、アプリケーションプログラムやOS等の本発明に係るプログラムを格納している。
NIC216は、ネットワークインターフェースであり、各ネットワークを介して外部装置とのデータのやり取りを行う。センサー217は、外部の環境データを感知、測定するための検知手段であり、例えば、温度センサー、湿度センサー、土壌センサーなど、農地の環境データを検出する際に用いられる。センサー217の種類、数、性能は、本実施形態を制限するものではなく、農作物の生育に関わる環境データとして利用可能なセンサーを組み合わせて利用してよい。環境データ収集エージェント102が備える各部位はシステムバス211を介して互いに通信可能に接続される。環境データ収集エージェント102は、設置型の装置であってもよいし、移動機構を備えた移動式の装置であってもよい。例えば、環境データ収集エージェント102は、遠隔操縦もしくは自律式の移動体であってもよい。
[ソフトウェア構成]
図3は、本実施形態に係る各装置のソフトウェア構成の例を示す図である。ここでは、本実施形態に係るソフトウェアの構成のみを示し、本実施形態に直接関係しない構成については、説明を省略する。また、各ソフトウェアに対応するプログラムは、各装置のHDDやROM等に格納され、CPUやGPUなどにより読み出されて実行されることで実現される。
環境データ収集エージェント102は、データ送信部301、およびデータ取得部302を有する。データ取得部302は、センサー217が感知、測定した値を環境データとして取得する。センサー217が測定対象に応じて複数設けられている場合には、各値を環境データとしてまとめて取得する。取得された環境データは、データ送信部301に渡される。データ送信部301は、データ取得部302から受け取った環境データを、各ネットワークを介してデータ収集サーバー105のデータ収集/提供部331に送信する。なお、環境データの送信タイミングは、予め設定された時間間隔にて行われてもよいし、所定のデータ量が蓄積されたタイミングで行われてもよい。
表1は、環境データ収集エージェント102のデータ取得部302が取得し、データ送信部301からデータ収集サーバー105へ送信される環境データの構成例を示す。環境データには、環境データを取得した対象の農地を識別するための農地ID、データの取得日時、各種センサーで感知、測定した値が含まれる。本実施形態では、土壌センサーから取得した値である、温度、湿度、土壌pH値、土壌水分量などの情報が含まれる。センサー217から取得する値については土壌センサーに限らず、気温センサーや光センサーなどから取得できる、農作物の生育に影響する様々な値を含めることができる。農地IDは、予め土地に対して割り当てられた値が用いられてもよい。更には、農地を示すために位置情報や範囲情報が更に含まれてもよい。
Figure 2021082073
クライアント端末103は、ウェブブラウザ311を備える。ウェブブラウザ311は、各種操作画面を介してユーザーからの操作を受け付け、そのユーザー操作に従い、作付け計画や農地データ管理に関する要求を需給管理サーバー104のデータ受信部321に送信する。
需給管理サーバー104は、データ受信部321、農地データ管理部322、需給データ管理部323、およびデータ記憶部324を備える。データ受信部321は、需給管理サーバー104の各種インターフェースを提供し、環境データ収集エージェント102からの環境データや、クライアント端末103からの各種要求を受け付けて応答する。データ記憶部324は、需給管理サーバー104が扱う農地データや需給データを格納する。農地データ管理部322は、データ記憶部324に格納されている農地データを管理する。需給データ管理部323は、データ記憶部324に格納されている需給データを管理する。
表2は、本実施形態に係る需給管理サーバー104の農地データ管理部322で管理される農地データの構成例を示す。農地データには、農地を一意に識別するための農地ID、作付け面積、作付け農作物、作付けステータスなどの各農地に関する情報が含まれる。農地IDは、表1にて示した農地IDに対応する。作付けステータスは、現在作付け中であること(「作付け中」)や、新たな農作物を作付け可能であること(「空き」)などが示される。また、農地データは、クライアント端末103のウェブブラウザ311を介して、農地設定画面(不図示)等からユーザーの操作により登録、更新される。
Figure 2021082073
表3は、本実施形態に係る需給管理サーバー104の需給データ管理部323で管理される供給データの構成例を示す。供給データには、供給される予定の農作物種、出荷元農地の農地ID、出荷予定期間、推定出荷量、および実績出荷量の情報が含まれる。ここでは、各農地にて生産されている農作物の種別が、その出荷時期と、出荷量の予測値および実績値と関連付けられている。なお、本実施形態では、推定する情報を出荷量とした構成を例に挙げて説明するが、生産量に適用してもよい。この場合、例えば、生産量に対して所定の重み付けを行うことで出荷量を算出してもよい。需給データ管理部323は、供給データを参照することで、近い将来の特定の期間に出荷される農作物種毎の供給量を見積もることができる。供給データは、出荷量推定による作付け計画を決定した際に、需給データ管理部323によって登録、更新される。供給データの実績出荷量は、実際に対応する農作物の出荷が行われた際に、クライアント端末103のウェブブラウザ311を介して、供給実績登録画面(不図示)等からユーザーの操作により登録、更新される。このとき、需給データ管理部323は、実績出荷量が登録された供給データをデータ収集サーバー105のデータ収集/提供部331にデータ保存要求として送信する。この実績出荷量が登録された供給データは、後述の学習フェーズにおける学習用データの正解データとして使用される。
Figure 2021082073
表4は、本実施形態に係る需給管理サーバー104の需給データ管理部323で管理される需要データの構成例を示す。需要データは、予め決められた単位期間での農作物種別の需要量の情報であり、農作物種、および需用量が含まれる。需給データ管理部323は、需要データ(表4)と、前述の供給データ(表3)から見積もった供給量とを比べることで、需給バランスを計算することが可能となる。また、需要データは、期間によって変動するため、期間毎に異なる値を登録できることが望ましいが、本実施形態では説明簡略化のため、固定の値として説明する。需要データは、クライアント端末103のウェブブラウザ311を介して、需要データ設定画面(不図示)等からユーザーの操作により登録、更新される。
Figure 2021082073
データ収集サーバー105は、データ収集/提供部331、およびデータ記憶部332を備える。データ収集/提供部331は、データ収集サーバー105の各種インターフェースを提供し、需給管理サーバー104からのデータ保存の要求や、推定サーバー106からのデータ取得の要求を受け付けて応答する。収集した各種データは、データ記憶部332に格納される。
推定サーバー106は、推定部341、学習部342、学習用データ生成部343、およびデータ記憶部344を備える。推定部341は、需給管理サーバー104からの出荷量推定要求を受け付けると、出荷量を推定し応答する。ここでの推定処理は、出荷量推定要求に含まれる農地データに該当する環境データをデータ収集サーバー105のデータ収集/提供部331から取得し、学習済モデルに入力することで行われる。本実施形態に係る推定処理については後述する。学習部342は、学習用データ生成部343が生成したベクトル化済み学習データを使用して、学習モデルに対する学習を行う。本実施形態に係る学習処理については、後述する。学習用データ生成部343は、データ収集サーバー105のデータ収集/提供部331から収集データを取得し、本実施形態に係る学習処理に必要なデータの抽出、構造化、ベクトル化などの前処理を行い、学習用データとしてのベクトル化済み学習データを生成する。ベクトル化済み学習データ、学習済モデルは、データ記憶部344に格納される。
[学習モデル]
図4(a)は、本実施形態に係る出荷量推定の学習モデルを用いた入出力の構造を示す概念図である。学習モデル403は、推定部341が推定時、または、学習部342が学習時に使用するモデルに対応する。図4(a)に示す学習モデル403は、ニューラルネットワークにて示され、入力層、隠れ層、出力層を含んで構成されているものとする。入力データX401は、環境データ収集エージェント102が収集し、データ収集サーバー105に保持されている環境データである。出力データY402は、農作物の出荷量である。農作物の出荷量は、農地の気候や土壌の状態などの環境データによって左右されるのは明らかである。そのため、学習モデル403は環境データと出荷量との関係性をこれらの対となるデータから学習し、学習済モデルを生成する。
本実施形態に係る学習モデルは、推定する農作物の種類毎に定義、学習するものとし農作物の出荷量の推定を回帰問題として扱う。ただし、一つの学習モデルで扱う推定値の数は本発明を制限するものではなく、複数種の農作物の出荷量を推定するモデルとして定義することもできる。さらに、推定する出荷量を予め決めたクラスに分けて推定する分類問題として扱うこともできる。
機械学習の具体的なアルゴリズムとしては、最近傍法、ナイーブベイズ法、決定木、サポートベクターマシン(SVM)などが挙げられる。また、ニューラルネットワークを利用して、学習するための特徴量、結合重み付け係数を自ら生成する深層学習(ディープラーニング)も挙げられる。適宜、上記アルゴリズムのうち利用できるものを用いて本実施形態に適用することができる。
[動作概要]
図5(a)は、図4(a)で示した学習モデル403を利用した、本実施形態に係るシステムの動作概要を説明するための図である。図5(a)に示す動作が行われることで、ユーザーは特別な知識や計算なしに、近い将来のある期間における需要に合わせた最適な作付け計画を把握することが可能となる。
S501にて、クライアント端末103のウェブブラウザ311は、需給管理サーバー104のデータ受信部321に、農地IDを含む作付け計画の要求を送信する。
S502にて、需給管理サーバー104の農地データ管理部322は、クライアント端末103から作付け計画の要求を受け付けると、農地IDをキーとして該当の農地データを抽出する。ここで抽出されるデータは、表2にて示した農地データに対応する。そして、需給データ管理部323は、農地データを含む出荷量推定要求を推定サーバー106の推定部341に送信する。
S503にて、推定サーバー106の学習用データ生成部343は、需給管理サーバー104から出荷量推定要求を受け付けると、データ収集サーバー105のデータ収集/提供部331に、農地IDを含む環境データ取得要求を送信する。
S504にて、データ収集サーバー105のデータ収集/提供部331は、推定サーバー106から環境データ取得要求を受け付けると、データ記憶部332に蓄積されたデータから農地IDをキーとして環境データを抽出し、推定サーバー106に送信する。ここでの環境データは、表1にて示した環境データに対応し、環境データ収集エージェント102により収集され、データ収集サーバー105にて逐次蓄積されているものとする。抽出される環境データは、農地IDに対応する環境データのうち、直近のデータであってもよいし、所定の期間における環境データであってもよい。
S505にて、推定サーバー106の学習用データ生成部343は、S504で受信した環境データとS502で受信した農地データから、入力データX401となる環境データを生成する。そして、推定サーバー106の推定部341は、生成した入力データX401を学習済モデルに入力し、農作物種別に出力データY402としての推定出荷量を取得する。
S506にて、推定サーバー106は、S505で取得した推定出荷量を推定結果として、需給管理サーバー104に送信する。
S507にて、需給管理サーバー104の需給データ管理部323は、現在登録されている供給データ(表3)から農作物種別に合計出荷量を見積もり、それらと需要データ(表4)の差分を需給ギャップとして算出する。そして、需給データ管理部323は、S506で受信した推定出荷量のうち最適な作付け農作物を決定する。このとき、需給データ管理部323が使用する最適な作付け農作物の決定方法としては、各農作物種別に作付け効果を計算し、効果が最大となる農作物種を採用する。
表5は、本実施形態に係る需給管理サーバー104の需給データ管理部323で最適な作付け農作物を決定する際に算出する作付け効果データの例を示す。作付け効果データには、農作物種それぞれに対する、需要データの需要量、供給データの推定出荷量から算出した見積もり供給量、需要量と見積もり供給量の差分である需給ギャップ、推定出荷量、および作付け効果情報が含まれる。本実施形態で、作付け効果は、推定出荷量のうち、需給ギャップに適用できる値を採用している。
例えば、表5において、農作物種「にんじん」の需給ギャップ「10」に対して、推定出荷量「30」は、そのうちの「10」が需給ギャップに適用され、残りの「20」が余剰供給となるため、作付け効果としては「10」と算出されている。この場合作付け効果が最も大きい「じゃがいも」が最適な作付け農作物であると判断する。作付け効果の算出方法やアルゴリズムには本発明を制限するものではなく、少なくとも推定出荷量と需要データを基に算出されるものであればよい。例えば、余剰供給を許容する方法や、農作物種別の市場価格の高い農作物種を優先する方法、またそれらの組み合わせることで最適な作付け農作物を判断してもよい。
Figure 2021082073
最適な作付け農作物が決定されると、需給管理サーバー104は、農地データ管理部322において推定対象の農地データを更新し、需給データ管理部323にて供給データに決定した最適な作付け情報を登録する。
S508にて、需給管理サーバー104は、S501にて受信した要求に対する応答(作付け計画)として、S507で決定した最適な作付け農作物種をクライアント端末103に送信する。ここでは、農産物種それぞれの情報を提供してもよいし、作付け効果に関する情報を併せて提示してもよい。そして、本処理シーケンスを終了する。
[学習処理]
図6は、本実施形態に係る学習フェーズにおける学習処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
図6(a)は、学習フェーズにおけるデータ収集サーバー105の処理フローを示す。本処理フローは、本実施形態に係るデータ収集サーバー105のCPU202がROM203等に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。
S601にて、データ収集サーバー105は、データ収集/提供部331にて要求を受け付けたか否かを判定する。要求を受信した場合は(S601にてYES)S602へ進み、要求を受信していない場合は(S601にてNO)要求を受信するまで待機する。
S602にて、データ収集サーバー105は、S601にて受信した要求が推定サーバー106からのデータ要求であるか否かを判定する。受信した要求が推定サーバー106からのデータ要求である場合は(S602にてYES)S603へ進み、それ以外の要求である場合は(S602にてNO)S604へ進む。
S603にて、データ収集サーバー105は、データ記憶部332に記憶されているデータのうち、推定サーバー106に未提供の供給データとそれに関連する農地の環境データを取得し、推定サーバー106に送信する。そして、本処理フローを終了する。
S604にて、データ収集サーバー105は、S601にて受信した要求が需給管理サーバー104からのデータ保存要求であるか否かを判定する。受信した要求が需給管理サーバー104からのデータ保存要求である場合は(S604にてYES)S605へ進み、それ以外の要求である場合は(S604にてNO)S607へ進む。ここでのそれ以外の要求とは、環境データ収集エージェント102からのデータ保存要求が該当する。
S605にて、データ収集サーバー105は、需給管理サーバー104から供給データを受信する。ここで受信する供給データは、新たに更新された差分データのみを取得してもよいし、表3に示すような供給データ全体が取得されてもよい。
S606にて、データ収集サーバー105は、S605にて受信した供給データをデータ記憶部332に記憶する。そして、本処理フローを終了する。
S607にて、データ収集サーバー105は、環境データ収集エージェント102から環境データを受信する。ここで受信する環境データは、1回の検出にて得られるデータごとに取得してもよいし、複数の検出にて得られるデータをまとめて取得してもよい。
S608にて、データ収集サーバー105は、S607にて受信した環境データをデータ記憶部332に記憶する。そして、本処理フローを終了する。
上記のように各装置から収集、蓄積した各種データが推定サーバー106における学習処理の学習データとして用いられることとなる。
図6(b)は、学習フェーズにおける推定サーバー106の処理フローを示す。本処理フローは、本実施形態に係る推定サーバー106のCPU202がROM203等に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。
S611にて、推定サーバー106は、データ収集サーバー105に対して、供給データとそれに関連する農地の環境データを要求する。この要求に対応して、図6(a)のS603の処理がデータ収集サーバー105にて行われることとなる。
S612にて、推定サーバー106は、S611にて送信した要求の応答として各種データを受信したか否かを判定する。各種データを受信した場合(S612にてYES)S613へ進み、受信していない場合は(S612にてNO)受信するまで待機する。
S613にて、推定サーバー106は、受信したデータをデータ記憶部344に保持する。また、推定サーバー106は、供給データに関連する環境データを抽出、選定することで学習用データを生成し、データ記憶部344に保存する。本実施形態では、農作物種毎に学習済モデルを作成するため、学習用データ生成部343は、供給データをその農作物種別に取り出し、農作物種毎の学習データを生成する。このとき、学習用データ生成部343は、学習用データの値をベクトル化、正規化することで学習部342の学習アルゴリズムに最適な形式に加工、編集する。
表6は、本実施形態に係る推定サーバー106の学習用データ生成部343がデータを選定して生成した学習用データの構成例を示す。本実施形態に係る学習用データでは、学習モデルの入力データとなる環境データから選定した土壌データと、教師データとなる供給データから抽出した実績出荷量とを組として用いる。学習用データ生成部343は、農作物毎の供給データの各データから教師データとして実績出荷量を抽出するとともに、供給データの農地IDから該当の農地の環境データを入力データとして抽出する。
環境データ(表1)は、環境データ収集エージェント102によって定期的に取得されているため、ひとつの供給データについて複数の環境データが抽出される。本実施形態では、簡単のため、取得された複数の環境データの平均を算出し採用するものとする。ただし、入力データとして選定する環境データは、季節や、昼夜などの変化が農作物の育成に関係するため、作付けから出荷までの期間の日毎の平均値や、1日のうちの単位時間毎の平均値、また、最高値、最低値などを入力データの項目として追加してもよい。つまり、農作物の発育に影響すると想定される要素を任意に組み合わせてよい。また、農作物の種別に応じて、入力データの項目を変動させてもよい。そうすることで、より環境データの表現度が上がるため、学習モデルの精度向上を期待できる。
Figure 2021082073
S614にて、推定サーバー106は、学習用データの生成が完了した後、学習用データを学習部342の学習モデルに入力する。
S615にて、推定サーバー106は、入力された学習用データを用いて学習を行う。上述したように、本実施形態では、入力データである環境データを学習モデルに入力し、その出力データとして得られる出荷量と、教師データとしての実績出荷量との差分が小さくなるように、学習が進められる。
S616にて、推定サーバー106は、全ての学習用データを用いた学習が終了したか否かを判定する。学習が終了していない場合は(S616にてNO)S614へ戻り、未処理の学習用データの入力を継続する。全ての学習用データを用いた学習が終了した場合は(S616にてYES)、推定サーバー106は、学習結果として得られた学習モデルを、該当の農作物種に対応する学習済モデルとしてデータ記憶部344に保存する。そして、本処理フローを終了する。
なお、推定サーバー106にて学習を行うタイミングは、一定量の学習用データが蓄積されたタイミングであってもよいし、推定サーバー106のGPU209における処理負荷などを考慮して開始されてもよい。また、学習の結果として得られる学習済モデルは、学習が行われた後や所定のタイミングにて、推定処理に用いられるものとして更新されてよい。
[推定処理]
図7は、推定フェーズにおける推定サーバー106の処理フローを示す。本処理フローは、本実施形態に係る推定サーバー106のCPU202がROM203等に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。
S701にて、推定サーバー106の推定部341は、農地データを含む出荷量の推定要求を需給管理サーバー104から受信したか否かを判定する。推定要求を受信した場合(S701にてYES)S702へ進み、受信していない場合は(S701にてNO)受信するまで待機する。
S702にて、学習用データ生成部343は、推定要求にて示される農地データに含まれる農地IDに該当する環境データを、データ収集サーバー105から取得する。ここで取得される環境データは、例えば、農地IDに対応する環境データのうち、直近の環境データであってもよいし、現時点から一定の期間内にて測定された環境データであってもよい。
S703にて、推定サーバー106は、学習フェーズ(図6(b)のS613)と同様に入力データの抽出、加工処理を行い、推定用入力データを生成する。推定用入力データは、推定対象農地の環境データを表す、前述の学習用データ(表6)から教師データを除いた形の1レコードのデータであり、学習済モデルに対する入力データとなる。
S704にて、推定部341は、データ記憶部344から学習済モデルを読み込み、S703で受け取った推定用入力データを学習済モデルに入力する。ここで用いられる学習済モデルは、図6にて示した学習処理の結果として生成されているものとする。
S705にて、推定部341は、推定用入力データを用いて推定処理を行い、その推定結果の出力データとして推定出荷量を取得する。
S706にて、推定部341は、S705にて取得された推定出荷量を推定要求に対する応答として需給管理サーバー104に送信する。そして、本処理フローを終了する。
ここでの推定結果に基づき、需給管理サーバー104は、作付け計画を決定することとなる(図5(a)のS507)。
以上、本実施形態では、農地の環境データとその実績出荷量データを蓄積し、それを学習に用いる。そして、学習処理の結果として得られる学習済みモデルを使用することで、環境データが取得できる任意の農地における農作物別の出荷量の推定を行う。需給管理サーバー104は、この推定出荷量を利用することで、前述の作付け効果データを算出することが可能となり、最適な作付け計画を決定することができる。ユーザーは、提供された作付け計画を参照して、農作物の安定的な供給を行うための情報として利用できるという効果が得られる。
<第2の実施形態>
第1の実施形態では、推定サーバー106で推定した推定出荷量と予め定めた需要データから作付け効果データを算出することにより、農地全体の安定供給を目的とした最適な作付け計画を決定している。この形態の場合、需要データを提供する際に想定される出荷時の需要量が用いられるため、これと実際の出荷時の需要量との乖離があると、結果として最適な需給とはならない。また、作付け計画を決定する上では、より市場価値の高い農作物を選択することで、収益の最大化を目的とした最適化も考えられる。
そこで本実施形態では、過去の市況データをもとに農作物別に出荷時の需要データを推定し、それを作付け計画の決定に利用する実施形態について説明する。本実施形態では、第1の実施形態にて述べた出荷量の推定も併せて行う。なお、第1の実施形態と重複する構成については、説明を省略し、差分に着目して説明を行う。
表7は、データ収集サーバー105のデータ収集/提供部331が市況データサーバー(不図示)から取得し、データ記憶部332に保持する市況データの構成例を示す。市況データは、市況データサーバー(不図示)によって公開されているものとして説明する。データ収集サーバー105は、月次や期間指定また農作物種指定などにより該当期間の市況データを定期的に取得し、農作物種別に記憶する。
Figure 2021082073
市況データには、期間、対応する期間の市場における需用量を示す取引量、および市場価格が含まれる。表7の例では、期間が月単位であり、ある農作物種における月次の取引量、市場価格が示されている。なお、期間は、農作物ごとに異なっていてもよい。また、取引量の単位も農作物ごとに異なっていてよい。
[学習モデル]
図4(b)は、本実施形態に係る需要データ推定の学習モデルを用いた入出力の構造を示す概念図である。学習モデル413は、推定部341が推定時、または、学習部342が学習時に使用するモデルに対応する。図4(b)に示す学習モデル413は、ニューラルネットワークにて示され、入力層、隠れ層、出力層を含んで構成されているものとする。入力データX411は、データ収集サーバー105に保持されている過去の市況データである。出力データY412は、次期の市況データであり、推定された将来の需要データである。本実施形態においては、推定サーバー106が、この市況データを時系列データとし、過去データを入力としてその推移の特徴から直近のデータの回帰を行う時系列予測モデルを作成することで、需要データの推定を行う。
需要データ推定モデルのアルゴリズムとしては、時系列に特有のAuto Regressionや、ニューラルネットワークによる深層学習(ディープラーニング)を用いたLSTM(Long Short−Term Memory)などが挙げられる。また、時系列データとしてではなく、別途気温等を入力とした回帰問題として扱うこともできる。アルゴリズムは適宜、利用できるものを用いて本実施形態に適用することができる。
[動作概要]
図5(b)は、図4(b)で示した学習モデル413を利用した、本実施形態に係るシステムの動作を説明するための図である。図5(b)に示す動作が行われることで、ユーザーは特別な知識や計算なしに、最適な作付け計画のための近い将来の需要データを取得することが可能となる。
S511にて、需給管理サーバー104は、需給データ管理部323にて需要データ推定要求を推定サーバー106の推定部341に送信する。ここで需要データ推定要求には、対象となる期間(推定時期)や、推定対象となる農作物の種類が指定されてもよい。
S512にて、推定サーバー106の推定部341は、需要データ推定要求を受け付けると、その需要データ推定要求にて示される情報に基づいて生成される入力データX411を学習済モデルに入力し、農作物種別に次期需要データを取得する。ここでの学習済モデルは、時系列予測モデルによるものであり、また、農作物種別に応じて異なるものが用いられてよい。
S513にて、推定サーバー106は、S512で取得した次期需要データを、S511にて受信した需要データ推定要求の応答として需給管理サーバー104に送信する。なお、S512で取得した次期需要データは、応答用の形式に編集した上で送信されてもよい。
S514にて、需給管理サーバー104は、S513で受信した次期需要データを需給データ管理部323において推定需要データとしてデータ記憶部324に記憶する。
表8は、需給管理サーバー104の需給データ管理部323で管理される推定需要データの例である。本実施形態では、第1の実施形態にて述べた需要データ(表4)に代えて、推定需要データを用いる。つまり、第1の実施形態では、需要データをユーザーが設定していたが、本実施形態では、推定サーバー106の推定処理により得られる推定需要データが用いられる。推定取引量は、市況データの取引量推移から推定された出荷期間時の市場の取引量であり、需要データの需要量と同等に使用する。推定市場価格は、市況データの市場価格推定から推定された出荷期間時の市場価格である。
Figure 2021082073
S515にて、需給管理サーバー104は、需給データ管理部323にて現在登録されている供給データから農作物種別に合計出荷量を見積もり、それらと推定需要データの差分を需給ギャップとして算出する。そして、需給管理サーバー104は、S513で受信した推定出荷量のうち最適な作付け農作物を決定する。このとき、需給データ管理部323が使用する最適な作付け農作物の決定方法としては、各農作物種別に作付け効果を計算し、効果が最大となる農作物種を採用する。つまり、この工程が開始される時点では、第1の実施形態の図5(a)にて述べたS501〜S506の処理が完了しているものとする。したがって、本実施形態での作付け計画の決定は、第1の実施形態のS507と同様のタイミングにおいて、需要データを推定需要データに置き換えて行われる。
表9は、本実施形態に係る、需給管理サーバー104の需給データ管理部323で最適な作付け農作物を決定する際に算出する作付け効果データの例を示す。作付け効果データには、推定需要データ(表8)の推定取引量、また推定需要データの推定市場価格が含まれる。本実施形態では、推定取引量を使用して第1の実施形態の方法と同様に作付け効果を算出するとともに、それに推定市場価格を乗じた値を採用する。また、作付け効果の算出方法やアルゴリズムには本発明を制限するものではなく、少なくとも推定出荷量と推定需要データを基に算出されるものであればよい。
Figure 2021082073
[処理フロー]
図8は、本実施形態に係る推定サーバー106による処理のフローチャートである。各処理フローは、本実施形態に係る推定サーバー106のCPU202がROM203等に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。
(学習処理)
図8(a)は、学習フェーズにおける推定サーバー106の処理フローを示す。なお、本学習処理は、第1の実施形態の図6(b)にて示した学習処理とは独立して行われ、学習結果として得られる学習済モデルも別のものとなる。
S801にて、推定サーバー106の学習用データ生成部343は、データ収集サーバー105に市況データを要求する。ここでの市況データの要求には、対象となる農作物種別などが指定されてもよい。
S802にて、推定サーバー106は、S801にて送信した要求の応答としてデータを受信したか否かを判定する。データを受信した場合(S802にてYES)S803へ進み、受信していない場合は(S802にてNO)受信するまで待機する。
S803にて、推定サーバー106は、市況データの取引量、市場価格を特徴量とする時系列学習用データとして生成し、データ記憶部344に保存する。また、需要データ推定モデルを農作物種毎に作成するため、学習用データ生成部343は、市況データをその農作物種別に取り出し、農作物種毎の学習用データを生成する。
S804にて、推定サーバー106は、学習用データの生成が完了した後、学習用データを学習部342の学習モデル413に入力する。
S805にて、推定サーバー106は、入力された学習用データを用いて学習を行う。ここでは、学習モデル413に市況データを入力することで学習が進められる。
S806にて、推定サーバー106は、全ての学習用データを用いた学習が終了したか否かを判定する。学習が終了していない場合は(S806にてNO)S804へ戻り、未処理の学習用データの入力を継続する。全ての学習用データを用いた学習が終了した場合は(S806にてYES)、推定サーバー106は、学習結果として得られた学習モデルを、該当の農作物種に対応する学習済モデルとしてデータ記憶部344に保存する。そして、本処理フローを終了する。
需要データを推定するための学習モデルの学習タイミングは、市況データの更新に合わせて定期的に行い、最新の市況データの情報が反映されていることが望ましい。例えば、本実施形態では、市況データの記録が月単位となっているため、月次で学習を行う。
(推定処理)
図8(b)は、推定フェーズにおける推定サーバー106の処理フローを示す。なお、本学習処理は、第1の実施形態の図7にて示した推定処理とは独立して行われ、推定処理にて用いられる学習済モデルも別のものとなる。推定サーバー106は、需給管理サーバー104からの要求に応じて需要データの推定を行う。
S811にて、推定サーバー106の推定部341は、需要データ推定要求を需給管理サーバー104から受信したか否かを判定する。需要データ推定要求を受信した場合(S811にてYES)S812へ進み、受信していない場合は(S811にてNO)受信するまで待機する。
S812にて、推定部341は、データ記憶部344から、需要データを推定するための学習済モデルを読み込み、次期間を入力として指定する。ここでの学習済モデルは、図8(a)の学習処理の結果として生成されているものとする。これにより、推定部341は、次月の需要データを推定し、その出力として推定需要データを取得する。
S813にて、推定サーバー106は、S812にて取得した推定需要データを、S811にて受信した需要データ推定要求に対する応答として需給管理サーバー104に送信する。そして、本処理フローを終了する。
ここでの推定結果に基づき、需給管理サーバー104は、作付け計画を決定することとなる(図5(b)のS515)。
以上、本実施形態では、市況データをもとに需要データを推定する。これにより、第1の実施形態の効果に加え、目標とする需要量を過去のデータから自動で需要データを見積もることができる。また、市場価格を加味した作付け計画の決定も可能となる。
なお、上述した各処理部のうち、出荷量の推定については、機械学習された学習済モデルを用いて処理を実行したが、これに限定するものではない。例えば、ルックアップテーブル(LUT)等のルールベースの処理により、出荷量の推定を行ってもよい。その場合には、例えば、入力データと出力データとの関係をLUTとして予め作成しておき、推定サーバー106のメモリに格納していてよい。出荷量の推定の処理を行う場合には、この格納されたLUTを参照して、出力データを取得することができる。つまり、上述した処理部と同等の処理をするためのプログラムとして、LUTを用いてCPUあるいはGPUなどが協働することにより、上述した処理部の処理を実現してよい。
<その他の実施形態>
本発明は上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムをネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピューターにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
102…環境データ収集エージェント、103…クライアント端末、104…需給管理データ、105…データ収集サーバー、106…推定サーバー

Claims (9)

  1. 農産物の作付け計画を提供する作付け計画提供システムであって、
    農地の環境データと、当該農地にて生産された農産物の出荷量データとを収集する収集手段と、
    前記収集手段にて収集された農地の環境データと当該農地にて生産された農産物の出荷量データとを学習用データとして学習モデルにて学習を行い、第1の学習済モデルを生成する第1の学習手段と、
    農地の新たな環境データを前記第1の学習済モデルの入力データとして用いて、当該農地にて生産される農産物の出荷量を推定する第1の推定手段と、
    前記第1の推定手段にて推定された農産物の出荷量と、当該農産物の需要データとに基づき、農産物の作付け計画を決定する決定手段と
    を有することを特徴とする作付け計画提供システム。
  2. 前記第1の学習手段は、農産物の種別ごとに学習を行い、学習済モデルを生成することを特徴とする請求項1に記載の作付け計画提供システム。
  3. 農産物の取引量および市場価格を含む過去のデータを取得する取得手段と、
    前記取得手段にて取得されたデータを学習用データとして学習モデルにて学習を行い、第2の学習済モデルを生成する第2の学習手段と、
    前記第2の学習手段にて生成された学習済モデルを用いて、所定の時期における農産物の取引量および市場価格を含む需要データを推定する第2の推定手段と
    を更に備え、
    前記決定手段は、前記第1の推定手段にて推定された農産物の出荷量と、前記第2の推定手段にて推定された需要データに基づき、農産物の作付け計画を決定することを特徴とする請求項1または2に記載の作付け計画提供システム。
  4. 前記第2の学習手段にて用いられる学習モデルは、時系列予測モデルであることを特徴とする請求項3に記載の作付け計画提供システム。
  5. 前記第2の学習手段は、農産物の種別ごとに学習を行い、学習済モデルを生成することを特徴とする請求項3または4に記載の作付け計画提供システム。
  6. 前記決定手段は、前記第1の推定手段にて推定された農産物の出荷量と当該農産物の需要データとに基づき、農産物ごとに作付けの効果を示す値を算出し、当該値に基づいて、農産物の作付け計画を決定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の作付け計画提供システム。
  7. 前記環境データは、農地ごとに検出される温度、湿度、土壌pH値、および土壌水分量の少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の作付け計画提供システム。
  8. 農産物の作付け計画を提供する作付け計画提供方法であって、
    農地の環境データと、当該農地にて生産された農産物の出荷量データとを収集する収集工程と、
    前記収集工程にて収集された農地の環境データと当該農地にて生産された農産物の出荷量データとを学習用データとして学習モデルにて学習を行い、第1の学習済モデルを生成する第1の学習工程と、
    農地の新たな環境データを前記第1の学習済モデルの入力データとして用いて、当該農地にて生産される農産物の出荷量を推定する第1の推定工程と、
    前記第1の推定工程にて推定された農産物の出荷量と、当該農産物の需要データとに基づき、農産物の作付け計画を決定する決定工程と
    を有することを特徴とする作付け計画提供方法。
  9. コンピューターを、
    農地の環境データと、当該農地にて生産された農産物の出荷量データとを収集する収集手段、
    前記収集手段にて収集された農地の環境データと当該農地にて生産された農産物の出荷量データとを学習用データとして学習モデルにて学習を行い、第1の学習済モデルを生成する第1の学習手段、
    農地の新たな環境データを前記第1の学習済モデルの入力データとして用いて、当該農地にて生産される農産物の出荷量を推定する第1の推定手段、
    前記第1の推定手段にて推定された農産物の出荷量と、当該農産物の需要データとに基づき、農産物の作付け計画を決定する決定手段
    として機能させるためのプログラム。
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