JP2021081203A - 航法計算装置、航法計算方法、及び、航法計算プログラム - Google Patents

航法計算装置、航法計算方法、及び、航法計算プログラム Download PDF

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【課題】信頼性の向上が可能な航法計算装置、航法計算方法、及び、航法計算プログラムを提供すること。【解決手段】航法計算装置1は、第1受信機11の第1搬送波位相観測値φ1と第2受信機12の第2搬送波位相観測値φ2とに基づいて第1姿勢角A1を算出する姿勢角算出部13と、慣性センサ14の検出結果に基づいて第2姿勢角A2を算出する航法計算部15と、姿勢角A1,A2を比較して搬送波位相観測値φ1,φ2が正常かを判定する第1判定部16と、を備え、航法計算部15は、第1判定部16によって搬送波位相観測値φ1,φ2が正常であると判定された場合、搬送波位相観測値φ1,φ2の何れかを慣性航法の計算の補正に用い、姿勢角算出部13は、第1姿勢角A1を算出できない場合、搬送波位相観測値φ1,φ2のうち異なるタイミングで取得された複数の何れかの搬送波位相観測値に基づいて姿勢角A1に代わる姿勢角A3を算出する。【選択図】図1

Description

本発明は、航法計算装置、航法計算方法、及び、航法計算プログラムに関する。
慣性センサ(Inertial Measuring Unit;IMU)によって検出される移動体の角速度及び加速度に基づいて当該移動体の位置、速度、及び、姿勢角等を算出する航法計算装置には、高い信頼性が求められている。しかしながら、航法計算装置は、慣性センサによる検出結果を積分しながら慣性航法の計算を行っているため、航法計算装置によって算出された移動体の位置、速度、及び、姿勢角等には、積分に伴うドリフト誤差が発生してしまうという問題があった。
このような問題に対する解決策は、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1に開示された航法計算システムは、複数の受信アンテナと、姿勢角計算手段と、慣性センサと、慣性航法手段と、検定処理手段と、を備える。複数の受信アンテナは、それぞれ衛星測位システムからの信号を受信する。姿勢角計算手段は、複数の受信アンテナにより受信された信号を基に算出された複数の搬送波位相観測値に基づいて、第1の姿勢角を算出する。慣性航法手段は、慣性センサによる検出結果に基づいて慣性航法計算を行うことにより、第2の姿勢角を算出する。検定処理手段は、第1の姿勢角と第2の姿勢角とを比較することにより、第1の姿勢角の算出に用いられた搬送波位相観測値が正常であるか否かの判定を行う。ここで、慣性航法手段は、検知処理手段によって正常と判定された搬送波位相観測値を、慣性航法の計算の補正に用いる。それにより、積分に伴うドリフト誤差が抑制される。
その他、特許文献2にも、特許文献1と類似の構成が開示されている。また、特許文献3にも慣性航法計算に関する技術が開示されている。
特開2012−208033号公報 国際公開第2017/090359号 特開2012−207919号公報
しかしながら、関連技術の航法計算システムでは、障害物等の影響で衛星測位システムからの信号を受信することができずに搬送波位相観測値の算出において不具合が発生した場合、姿勢角計算手段が第1の姿勢角を算出することができない可能性がある。この場合、検定処理手段は、第1及び第2の姿勢角を比較することができないため、搬送波位相観測値に異常がある旨の判定を下すことができない。それにより、関連技術の航法計算システムは、実際には異常のある搬送波位相観測値を誤って慣性航法の計算の補正に用いてしまう可能性がある。そのため、関連技術の航法計算システムは、信頼性を低下させてしまうという課題があった。
本開示の目的は、上述した課題を解決する航法計算装置、航法計算方法、及び、航法計算プログラムを提供することにある。
一実施の形態によれば、航法計算装置は、複数の衛星機器からの信号を受信して第1搬送波位相観測値及び第1疑似距離観測値を算出する第1受信機と、前記複数の衛星機器からの信号を受信して第2搬送波位相観測値及び第2疑似距離観測値を算出する第2受信機と、前記第1受信機によって算出された第1搬送波位相観測値と、前記第2受信機によって算出された第2搬送波位相観測値と、に基づいて第1姿勢角を算出する姿勢角算出部と、自装置の加速度及び角速度を検出する慣性センサと、前記慣性センサによる検出結果を用いて慣性航法の計算を行うことにより、少なくとも第2姿勢角を算出する航法計算部と、前記第1及び前記第2姿勢角を比較することにより、前記第1及び前記第2搬送波位相観測値が正常であるか否かを判定する第1判定部と、を備え、前記航法計算部は、前記第1判定部によって前記第1及び前記第2搬送波位相観測値が正常であると判定された場合、前記第1及び前記第2搬送波位相観測値の何れかを、前記慣性航法の計算の補正に用いるように構成され、前記姿勢角算出部は、前記第1姿勢角を算出できない場合、前記第1及び前記第2搬送波位相観測値のうち異なるタイミングで取得された何れか一方の複数の搬送波位相観測値に基づいて、第3姿勢角を算出し、前記第1姿勢角として出力するように構成されている。
一実施の形態によれば、航法計算方法は、第1受信機を用いて、複数の衛星機器からの信号を受信して第1搬送波位相観測値及び第1疑似距離観測値を算出するステップと、第2受信機を用いて、前記複数の衛星機器からの信号を受信して第2搬送波位相観測値及び第2疑似距離観測値を算出するステップと、姿勢角算出部を用いて、前記第1受信機によって算出された第1搬送波位相観測値と、前記第2受信機によって算出された第2搬送波位相観測値と、に基づいて第1姿勢角を算出するステップと、慣性センサを用いて、自装置の加速度及び角速度を検出するステップと、航法計算部を用いて、前記慣性センサによる検出結果を用いて慣性航法の計算を行うことにより、少なくとも第2姿勢角を算出するステップと、第1判定部を用いて、前記第1及び前記第2姿勢角を比較することにより、前記第1及び前記第2搬送波位相観測値が正常であるか否かを判定するステップと、を備え、前記第2姿勢角を算出するステップでは、前記第1判定部によって前記第1及び前記第2搬送波位相観測値が正常であると判定された場合、前記第1及び前記第2搬送波位相観測値の何れかを、前記慣性航法の計算の補正に用いるように構成され、前記第1姿勢角を算出するステップでは、前記第1姿勢角を算出できない場合、前記第1及び前記第2搬送波位相観測値のうち異なるタイミングで取得された何れか一方の複数の搬送波位相観測値に基づいて、第3姿勢角を算出し、前記第1姿勢角として出力するように構成されている。
一実施の形態によれば、航法計算プログラムは、第1受信機を用いて、複数の衛星機器からの信号を受信して第1搬送波位相観測値及び第1疑似距離観測値を算出する処理と、第2受信機を用いて、前記複数の衛星機器からの信号を受信して第2搬送波位相観測値及び第2疑似距離観測値を算出する処理と、姿勢角算出部を用いて、前記第1受信機によって算出された第1搬送波位相観測値と、前記第2受信機によって算出された第2搬送波位相観測値と、に基づいて第1姿勢角を算出する処理と、慣性センサを用いて、自装置の加速度及び角速度を検出する処理と、航法計算部を用いて、前記慣性センサによる検出結果を用いて慣性航法の計算を行うことにより、少なくとも第2姿勢角を算出する処理と、第1判定部を用いて、前記第1及び前記第2姿勢角を比較することにより、前記第1及び前記第2搬送波位相観測値が正常であるか否かを判定する処理と、をコンピュータに実行させ、さらに、前記第2姿勢角を算出する処理では、前記第1判定部によって前記第1及び前記第2搬送波位相観測値が正常であると判定された場合、前記第1及び前記第2搬送波位相観測値の何れかを、前記慣性航法の計算の補正に用いるように構成され、前記第1姿勢角を算出する処理では、前記第1姿勢角を算出できない場合、前記第1及び前記第2搬送波位相観測値のうち異なるタイミングで取得された何れか一方の複数の搬送波位相観測値に基づいて、第3姿勢角を算出し、前記第1姿勢角として出力するように構成されている。
前記一実施の形態によれば、信頼性を向上させることが可能な航法計算装置、航法計算方法、及び、航法計算プログラムを提供することができる。
実施の形態1に係る航法計算装置の構成例を示すブロック図である。 姿勢角A1の算出に用いられた搬送波位相観測値φ1,φ2が正常であるか否かを判定する方法を説明するための図である。 車両(移動体)に搭載されたGPS受信機11,12による複数のGPS衛星機器からの信号の受信について説明するための図である。 所定周期のタイミングにおける、移動体の実際の位置と、GPS受信結果に基づいて算出される移動体の位置(観測値)と、の関係を示す概念図である。 実施の形態1に係る航法計算装置による姿勢角A3の算出方法を説明するための図である。 移動体の時速と、姿勢角A1,A3間の角度差と、の関係を示す図である。 姿勢角A1,A3間の角度差の正規分布を示す図である。 図1に示す航法計算装置の動作を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る航法計算装置の構成例を示すブロック図である。 図9に示す航法計算装置の動作を示すフローチャートである。 図1に示す航法計算装置の変形例の動作を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について説明する。なお、図面は簡略的なものであるから、この図面の記載を根拠として実施の形態の技術的範囲を狭く解釈してはならない。また、同一の要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明する。ただし、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、応用例、詳細説明、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(動作ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数等(個数、数値、量、範囲等を含む)についても同様である。
<実施の形態1>
図1は、実施の形態1に係る航法計算装置1の構成例を示すブロック図である。
図1に示す航法計算装置1は、例えば、車両、船舶、航空機、又は、ロケット等の移動体に搭載され、当該移動体の位置、速度、及び、姿勢角等を精度良く算出する装置である。以下、具体的に説明する。
図1に示すように、航法計算装置1は、GPS受信機11,12と、姿勢角算出部(姿勢角算出回路)13と、慣性センサ14と、航法計算部(航法計算回路)15と、第1判定部(第1判定回路)16と、を備える。なお、GPSは、Global Positioning Systemの略である。以下では、航法計算装置1を自装置とも称す。
GPS受信機11は、少なくとも4つ以上のGPS衛星機器のそれぞれから搬送波による信号を受信し、それらの受信信号から、搬送波の位相を示す搬送波位相観測値φ1と、GPS衛星機器から自装置までの疑似距離を示す疑似距離観測値ρ1と、を算出する。
GPS受信機12は、少なくとも4つ以上のGPS衛星機器のそれぞれから搬送波による信号を受信し、それらの受信信号から、搬送波の位相を示す搬送波位相観測値φ2と、GPS衛星機器から自装置までの疑似距離を示す疑似距離観測値ρ2と、を算出する。
姿勢角算出部13は、所謂GPSコンパスであり、GPS受信機11により算出された搬送波位相観測値φ1と、GPS受信機12により算出された搬送波位相観測値φ2と、に基づいて自装置(換言すると、自装置を搭載した移動体)の姿勢角A1を算出する。
慣性センサ(Inertial Measuring Unit;IMU)14は、例えば、自装置の角速度を検出するジャイロと、自装置の加速度を検出する加速度計と、を備える。航法計算部15は、慣性センサ14による検出結果に基づいて慣性航法の計算を行うことにより、自装置の位置、速度、及び、姿勢角等を算出する。以下、航法計算部15により算出された姿勢角を、姿勢角算出部13により算出された姿勢角A1と区別するため、姿勢角A2と称す。航法計算部15による慣性航法の計算方式には、例えば、ストラップダウン方式が用いられる。なお、慣性センサ14と、航法計算部15と、によって、慣性航法装置(Inertial Navigation System;INS)が構成される。
第1判定部16は、姿勢角算出部13により算出された姿勢角A1と、航法計算部15により算出された姿勢角A2と、を比較することにより、姿勢角A1の算出に用いられた搬送波位相観測値φ1,φ2が正常であるか否かの判定を行う。
図2は、姿勢角A1の算出に用いられた搬送波位相観測値φ1,φ2が正常であるか否かを判定する方法を説明するための図である。図2を参照すると、姿勢角A1,A2間の差分が許容範囲内の場合、姿勢角A1の算出に用いられる搬送波位相観測値φ1,φ2が何れも正常であると判定する(図2の左図)。それに対し、姿勢角A1,A2間の差分が許容範囲外の場合、第1判定部16は、姿勢角A1の算出に用いられる搬送波位相観測値φ1,φ2の何れかに異常があると判定する(図2の右図)。
ここで、航法計算部15は、慣性センサ14による検出結果を積分しながら慣性航法の計算を行うことにより、自装置の位置、速度、及び、姿勢角等を算出している。そのため、航法計算部15により算出された自装置の位置、速度、及び姿勢角等には、積分に伴うドリフト誤差が発生してしまう。
そこで、航法計算部15は、第1判定部16によって姿勢角A1の算出に用いられた搬送波位相観測値φ1,φ2が正常と判定された場合、搬送波位相観測値φ1(又はφ2)及びそれに対応する疑似距離観測値ρ1(又はρ2)を慣性航法の計算の補正に用いる。それにより、航法計算部15は、積分に伴うドリフト誤差を補正して、自装置の位置、速度、及び、姿勢角等を精度良く算出することができる。なお、補正の方式には、疎結合方式や密結合方式を含む任意の方式が用いられる。
他方、航法計算部15は、第1判定部16によって姿勢角A1の算出に用いられた搬送波位相観測値φ1,φ2に異常があると判定された場合、搬送波位相観測値φ1,φ2及びそれらに対応する疑似距離観測値ρ1,ρ2を、慣性航法の計算の補正に用いない。
さらに、GPS受信機11,12の何れかが、障害物等の影響によりGPS衛星機器からの信号を受信することができずに、搬送波位相観測値及び疑似距離観測値の算出において不具合を生じさせる場合がある。
図3は、車両(移動体)に搭載されたGPS受信機11,12による複数のGPS衛星機器からの信号の受信について説明するための図である。
図3の例では、GPS受信機12が4つのGPS衛星機器の全てからの信号を受信できているに対し、GPS受信機11は、4つのGPS衛星機器のうち一つのGPS衛星機器からの信号を受信できていない。そのため、GPS受信機12が搬送波位相観測値φ2及び疑似距離観測値ρ2を正しく算出することができるのに対し、GPS受信機11は、搬送波位相観測値φ1及び疑似距離観測値ρ1の算出に不具合(算出しない場合を含む)を生じさせてしまう。
この場合、姿勢角算出部13は、GPS受信機11の算出結果に不具合があるため、姿勢角A1を算出することができない。そのため、第1判定部16は、姿勢角A1,A2の差分が許容範囲内であるか否かを判定することができない。つまり、第1判定部16は、搬送波位相観測値φ1に異常がある旨の判定を下すことができない。そのため、航法計算部15は、実際には異常のある搬送波位相観測値φ1及びそれに対応する疑似距離観測値ρ1を誤って慣性航法の計算の補正に用いてしまう可能性がある。
図4は、所定周期のタイミングにおける、移動体の実際の位置と、GPS受信結果に基づいて算出される移動体の位置(観測値)と、の関係を示す概念図である。
図4に示すように、タイミングn(nは整数),n+2では、移動体の実際の位置と、GPS受信結果に基づいて算出される移動体の位置と、が実質的に同一となっている。それに対し、タイミングn+1では、移動体の実際の位置と、GPS受信結果に基づいて算出される移動体の位置と、が互いに異なっている。また、移動体の実際の姿勢角と、GPS受信結果に基づいて算出される移動体の姿勢角(A1)と、も互いに異なっている。このとき、第1判定部16は、姿勢角A1と姿勢角A2との間の誤差が許容範囲外になるため、姿勢角A1の算出に用いられた搬送波位相観測値φ1,φ2の何れかに異常があると判定する。そのため、航法計算部15は、タイミングn+1のGPS受信結果に基づいて算出された搬送波位相観測値φ1,φ2及び疑似距離観測値ρ1,ρ2を慣性航法の計算の補正に用いない。しかしながら、タイミングn+3では、不具合の影響でGPS受信結果に基づく姿勢角A1の算出が行われていない。この場合、第1判定部16は、搬送波位相観測値φ1,φ2の何れかに異常がある旨の判定を下すことができない。そのため、航法計算部15は、異常のある搬送波位相観測値φ1又はφ2、及び、それに対応する疑似距離観測値ρ1又はρ2を、誤って慣性航法の計算の補正に用いてしまう可能性がある。
そこで、姿勢角算出部13は、搬送波位相観測値φ1,φ2の一方の算出の不具合により姿勢角A1を算出できない場合、搬送波位相観測値φ1,φ2の他方を異なるタイミングで複数取得し、それらの複数の観測値に基づいて姿勢角A3を算出する。具体的には、図5に示すように、姿勢角算出部13は、移動体の移動に伴って変化する搬送波位相観測値φ1又はφ2の変位(緯度経度、及び、高度のそれぞれの変位)から、姿勢角A3を算出する。
図3の例では、姿勢角算出部13が、搬送波位相観測値φ1の算出の不具合により姿勢角A1を算出することができないため、搬送波位相観測値φ2を異なるタイミングで複数(例えば2個)取得し、それらの複数の観測値に基づいて姿勢角A3を算出する。この姿勢角A3は、姿勢角A1に相当する。
なお、姿勢角A3の算出精度を向上させるには、航法計算装置1を搭載した移動体が移動中である必要がある。図6は、移動体の時速と、姿勢角A1,A3間の角度差と、の関係を示す図である。また、図7は、姿勢角A1,A3間の角度差の正規分布を示す図である。なお、図6及び図7は、航法計算装置1を搭載した車両(移動体)が1時間走行している期間中に、1秒毎に1つのサンプルを取得することによって得られた結果である。図6及び図7を参照すると、移動体の時速が0km付近では姿勢角A1,A3間の角度差が大きいが、移動体の時速が1km程度でもあれば姿勢角A1,A3間の角度差は急激に小さくなっていることが分かる。
この姿勢角A3は、姿勢角A1の代わりに用いられる。即ち、第1判定部16は、姿勢角算出部13により算出された姿勢角A3と、航法計算部15により算出された姿勢角A2と、を比較することにより、姿勢角A3の算出に用いられた搬送波位相観測値(図3の例ではφ2)が正常であるか否かを判定する。
その後、航法計算部15は、第1判定部16によって姿勢角A3の算出に用いられた搬送波位相観測値が正常であると判定された場合、当該搬送波位相観測値及びそれに対応する疑似距離観測値を慣性航法の計算の補正に用いる。図3の例では、航法計算部15は、搬送波位相観測値φ2及びそれに対応する疑似距離観測値ρ2を慣性航法の計算の補正に用いる。それにより、航法計算部15は、積分に伴うドリフト誤差を補正して、自装置の位置、速度、及び、姿勢角等を精度良く算出することができる。
他方、航法計算部15は、第1判定部16によって姿勢角A3の算出に用いられた搬送波位相観測値に異常があると判定された場合、当該搬送波位相観測値及びそれに対応する疑似距離観測値を、慣性航法の計算の補正に用いない。
このように、航法計算装置1では、通常は、姿勢角算出部13が、GPS受信機11,12のそれぞれによって算出された搬送波位相観測値に基づいて、姿勢角A1を算出している。さらに、姿勢角算出部13は、GPS受信機11,12の一方の搬送波位相観測値の算出に不具合がある場合でも、他方のGPS受信機によって異なるタイミングで算出された複数の搬送波位相観測値に基づいて、姿勢角A1に相当する姿勢角A3を算出する。この場合、航法計算装置1では、第1判定部16が、姿勢角算出部13によって算出された姿勢角A3と、航法計算部15によって算出された姿勢角A2と、を比較することで、姿勢角A3の算出に用いられた搬送波位相観測値が正常であるか否かの判定を行う。それにより、航法計算装置1は、姿勢角A1の未算出による第1判定部16の判定処理の未実施を防ぐことができるため、異常のある搬送波位相観測値及び疑似距離観測値を誤って慣性航法の計算の補正に用いるのを防ぐことができる。その結果、航法計算装置1は、自装置の位置、速度、及び、姿勢角等の算出精度を向上させることができる。換言すると、航法計算装置1は、信頼性を向上させることができる。
(フローチャート)
続いて、図8に示すフローチャートを用いて、航法計算装置1の動作について説明する。図8は、航法計算装置1の動作を示すフローチャートである。
まず、各GPS受信機11,12は、少なくとも4つ以上の複数のGPS衛星機器のそれぞれから搬送波による信号を受信する(ステップS101)。
その後、GPS受信機11は、複数のGPS生成機器のそれぞれから受信した信号に基づいて、搬送波位相観測値φ1及び疑似距離観測値ρ1を算出する(ステップS102)。また、GPS受信機12は、複数のGPS生成機器のそれぞれから受信した信号に基づいて、搬送波位相観測値φ2及び疑似距離観測値ρ2を算出する(ステップS102)。
その後、姿勢角算出部13は、GPS受信機11,12のそれぞれによって算出された搬送波位相観測値φ1,φ2に基づいて、自装置の姿勢角A1を算出する(ステップS103)。
姿勢角算出部13によって姿勢角A1が算出された場合(ステップS104のYES)、第1判定部16は、当該姿勢角A1と、慣性センサ14による検出結果を用いて航法計算部15によって算出された姿勢角A2と、の比較を行う(ステップS105)。
例えば、姿勢角A1,A2間の差分(誤差)が許容範囲内である場合(ステップS106のYES)、第1判定部16は、姿勢角A1の算出に用いられる搬送波位相観測値φ1,φ2が何れも正常であると判定する(ステップS107)。この場合、航法計算部15は、姿勢角A1の算出に用いられた搬送波位相観測値φ1(又はφ2)及びそれに対応する疑似距離観測値ρ1(又はρ2)を慣性航法の計算の補正に用いる(ステップS108)。それにより、航法計算部15は、ドリフト誤差を補正して、自装置の位置、速度、及び、姿勢角等を精度良く算出することができる。
それに対し、姿勢角A1,A2間の差分(誤差)が許容範囲外である場合(ステップS106のNO)、第1判定部16は、姿勢角A1の算出に用いられる搬送波位相観測値φ1,φ2の何れかに異常があると判定する(ステップS109)。この場合、航法計算部15は、搬送波位相観測値φ1,φ2及びそれらに対応する疑似距離観測値ρ1,ρ2を慣性航法の計算の補正に用いない(ステップS110)。
さらに、姿勢角算出部13による姿勢角A1の算出処理において、搬送波位相観測値φ1,φ2の一方の算出の不具合により姿勢角A1が算出されない場合がある(ステップS104のNO)。この場合、姿勢角算出部13は、搬送波位相観測値φ1,φ2の他方を異なるタイミングで複数取得し、それらの複数の観測値に基づいて、姿勢角A1に相当する姿勢角A3を算出する(ステップS111)。
姿勢角算出部13によって姿勢角A3が算出された場合(ステップS112のYES)、第1判定部16は、当該姿勢角A3と、慣性センサ14による検出結果を用いて航法計算部15によって算出された姿勢角A2と、の比較を行う(ステップS105)。その後のステップS106〜S110の処理は、既に説明した通りであるため、省略する。
なお、姿勢角算出部13によって姿勢角A3も算出されなかった場合(ステップS112のNO)、航法計算部15は、搬送波位相観測値φ1,φ2及びそれらに対応する疑似距離観測値ρ1,ρ2を慣性航法の計算の補正に用いない(ステップS113)。
このように、航法計算装置1では、通常は、姿勢角算出部13が、GPS受信機11,12のそれぞれによって算出された搬送波位相観測値に基づいて、姿勢角A1を算出している。さらに、姿勢角算出部13は、GPS受信機11,12の一方の搬送波位相観測値の算出に不具合がある場合でも、他方のGPS受信機によって異なるタイミングで算出された複数の搬送波位相観測値に基づいて、姿勢角A1に相当する姿勢角A3を算出する。この場合、航法計算装置1では、第1判定部16が、姿勢角算出部13によって算出された姿勢角A3と、航法計算部15によって算出された姿勢角A2と、を比較することで、姿勢角A3の算出に用いられた搬送波位相観測値が正常であるか否かの判定を行う。それにより、航法計算装置1は、姿勢角A1の未算出による第1判定部16の判定処理の未実施を防ぐことができるため、異常のある搬送波位相観測値及び疑似距離観測値を誤って慣性航法の計算の補正に用いるのを防ぐことができる。その結果、航法計算装置1は、自装置の位置、速度、及び、姿勢角等の算出精度を向上させることができる。換言すると、航法計算装置1は、信頼性を向上させることができる。
<実施の形態2>
図9は、実施の形態2に係る航法計算装置2の構成例を示すブロック図である。
図9に示す航法計算装置2は、図1に示す航法計算装置1と比較して、第2判定部(第2判定回路)17をさらに備える。航法計算装置2のその他の構成については、航法計算装置1の場合と同様であるため、その説明を省略する。
第2判定部17は、第1判定部16によって正常であると判定された何れかの搬送波位相観測値の単位時間当たりの変化量と、それに対応する疑似距離観測値の単位時間当たりの変化量と、の差分に基づいて、当該疑似距離観測値が正常であるか否かを判定する。
例えば、第2判定部17は、第1判定部16によって正常と判定された搬送波位相観測値φ1の単位時間当たりの変化量と、搬送波位相観測値φ1に対応する疑似距離観測値ρ1の単位時間当たりの変化量と、を比較する。
ここで、搬送波位相観測値φ1の単位時間当たりの変化量と、搬送波位相観測値φ1に対応する疑似距離観測値ρ1の単位時間当たりの変化量と、の差分が許容範囲内である場合、第2判定部17は、疑似距離観測値ρ1が正常であると判定する。この場合、航法計算部15は、搬送波位相観測値φ1及び疑似距離観測値ρ1を慣性航法の計算の補正に用いる。それにより、航法計算部15は、ドリフト誤差を補正して、自装置の位置、速度、及び、姿勢角等を精度良く算出することができる。
他方、搬送波位相観測値φ1の単位時間当たりの変化量と、搬送波位相観測値φ1に対応する疑似距離観測値ρ1の単位時間当たりの変化量と、の差分が許容範囲外である場合、第2判定部17は、疑似距離観測値ρ1に異常があると判定する。この場合、航法計算部15は、搬送波位相観測値φ1及び疑似距離観測値ρ1を慣性航法の計算の補正に用いない。
なお、第2判定部17は、第1判定部16によって正常と判定された搬送波位相観測値φ2の単位時間当たりの変化量と、搬送波位相観測値φ2に対応する疑似距離観測値ρ2の単位時間当たりの変化量と、を比較しても良い。この場合、航法計算部15は、第2判定部17による判定結果に基づいて、搬送波位相観測値φ2及び疑似距離観測値ρ2を慣性航法の計算の補正に用いるか否かを決定する。
(フローチャート)
図10は、航法計算装置2の動作を示すフローチャートである。
以下では、主に、図8に示すフローチャートと異なる内容について説明する。
姿勢角A1又は姿勢角A3の算出に用いられた搬送波位相観測値が正常と判定された場合(ステップS107)、第2判定部17は、正常と判定された搬送波位相観測値に対応する疑似距離観測値が正常であるか否かの判定を行う。以下では、第2判定部17が、正常と判定された搬送波位相観測値φ1に対応する疑似距離観測値ρ1が正常であるか否かの判定を行う場合を例に説明する。
具体的には、第2判定部17は、正常と判定された搬送波位相観測値φ1の単位時間当たりの変化量と、疑似距離観測値ρ1の単位時間当たりの変化量と、の比較を行う(ステップS201)。
例えば、搬送波位相観測値φ1の単位時間当たりの変化量と、疑似距離観測値ρ1の単位時間当たりの変化量と、の差分が許容範囲内の場合(ステップS202のYES)、第2判定部17は、疑似距離観測値ρ1が正常であると判定する(ステップS203)。この場合、航法計算部15は、搬送波位相観測値φ1、及び、それに対応する疑似距離観測値ρ1、を慣性航法の計算の補正に用いる(ステップS108)。それにより、航法計算部15は、ドリフト誤差を補正して、自装置の位置、速度、及び、姿勢角等を精度良く算出することができる。
それに対し、搬送波位相観測値φ1の単位時間当たりの変化量と、疑似距離観測値ρ1の単位時間当たりの変化量と、の差分が許容範囲外の場合(ステップS202のNO)、第2判定部17は、疑似距離観測値ρ1に異常があると判定する(ステップS204)。この場合、航法計算部15は、搬送波位相観測値φ1及びそれに対応する疑似距離観測値ρ1、を慣性航法の計算の補正に用いない(ステップS110)。
図10に示すフローチャートのその他の処理については、基本的には図8に示すフローチャートの場合と同様であるため、その説明を省略する。
このように、航法計算装置2は、第2判定部17を用いることにより、第1判定部16によって正常と判定された搬送波位相観測値(例えばφ1)、に対応する疑似距離観測値(例えばρ2)が正常であるか否かの判定を行う。それにより、航法計算装置2は、自装置の位置、速度、及び、姿勢角等の算出精度をさらに向上させることができる。換言すると、航法計算装置1は、信頼性をさらに向上させることができる。
なお、本実施の形態では、第2判定部17が、第1判定部16によって正常と判定された搬送波位相観測値φ1に対応する疑似距離観測値ρ1が正常であるか否かの判定を行う場合を例に説明したが、これに限られない。第2判定部17は、第1判定部16によって正常と判定された搬送波位相観測値φ2、に対応する疑似距離観測値ρ2が正常であるか否かの判定を行ってもよい。
以上、図面を参照して、本開示の実施の形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等が可能である。
上記実施の形態1,2では、姿勢角算出部13が、姿勢角A1を算出できない場合にのみ、搬送波位相観測値φ1,φ2の一方を異なるタイミングで複数取得して姿勢角A3を算出する場合を例に説明したが、これに限られない。
例えば、航法計算装置1を搭載した車両が長期間トンネル内を走行している場合、その期間中、GPS受信結果に基づく慣性航法の計算の補正が行われないため、姿勢角A2にはドリフト誤差が蓄積され続けてしまう。この場合、大きなドリフト誤差を含む姿勢角A2と、姿勢角A1と、の間には許容範囲外の差分が生じてしまうため、たとえ車両がトンネルを抜け出したとしても、依然としてGPS受信結果に基づく慣性航法の計算の補正は行われなくなってしまう。
このような問題を解決するため、姿勢角算出部13は、姿勢角A1を算出できる場合でも、姿勢角A1とともに姿勢角A3を算出するようにしても良い。このとき、第1判定部16は、姿勢角A1,A3の差分が所定閾値以下の場合、かつ、これら姿勢角A1,A3と、航法計算部15によって算出された姿勢角A2と、の差分が許容範囲外の場合には、慣性センサの検出結果に異常があるものと判定する。そして、航法計算部15は、姿勢角A1,A3の差分が所定閾値以下の場合には、姿勢角A1,A3と姿勢角A2との差分が許容範囲外の場合でも、姿勢角A1,A3の算出に用いられた搬送波位相観測値及び疑似距離観測値を慣性航法の計算の補正に用いる。それにより、航法計算部15は、姿勢角A2に大きなドリフト誤差が蓄積されている場合でも、そのドリフト誤差を補正して、自装置の位置、速度、及び、姿勢角等を精度良く算出することができる。以下、図11のフローチャートを用いて詳細に説明する。
図11は、航法計算装置1の変形例の動作を示すフローチャートである。
以下では、主に、図8に示すフローチャートと異なる内容について説明する。
姿勢角算出部13は、GPS受信機11,12による受信結果に基づいて、自装置の姿勢角A1だけでなく姿勢角A3を算出する(ステップS301)。姿勢角A1,A3の算出方法については、既に説明した通りであるため省略する。
例えば、姿勢角算出部13によって姿勢角A1,A3が算出された場合(ステップS302のX)、第1判定部16は、姿勢角A1,A3の差分が所定の閾値以下であるか否かを判定する(ステップS303)。姿勢角A1,A3の差分が所定の閾値以下である場合(ステップS303のYES)、第1判定部16は、姿勢角A1,A3の算出に用いられた搬送波位相観測値及び疑似距離観測値が正常であると判定する(ステップS107)。この場合、航法計算部15は、姿勢角A1,A3と、姿勢角A2と、の差分に関わらず(即ち、許容範囲外の場合でも)、姿勢角A1,A3の算出に用いられた搬送波位相観測値及び疑似距離観測値を慣性航法の計算の補正に用いる(ステップS108)。それにより、航法計算部15は、姿勢角A2に大きなドリフト誤差が蓄積されている場合でも、そのドリフト誤差を補正して、自装置の位置、速度、及び、姿勢角等を精度良く算出することができる。
他方、姿勢角A1,A3の差分が所定の閾値を超える場合(ステップS303のNO)、第1判定部16は、姿勢角A1,A3のうち姿勢角A2との差分が許容範囲内の姿勢角を抽出する(ステップS105→ステップS106のYES→ステップS107)。航法計算部15は、第1判定部16によって抽出された姿勢角の算出に用いられた搬送波位相観測値及び疑似距離観測値を慣性航法の計算の補正に用いる(ステップS108)。
なお、ステップS302において、姿勢角A1,A3の何れか一方のみが算出された場合(ステップS302のY)、第1判定部16は、姿勢角算出部13によって算出された姿勢角(A1又はA3)と、姿勢角A2と、の比較を行う(ステップS105)。その後のステップS106〜S110の処理は、実施の形態1で既に説明した通りであるため、省略する。
また、ステップS302において、姿勢角A1,A3の何れも算出されなかった場合(ステップS302のZ)、航法計算部15は、搬送波位相観測値φ1,φ2及びそれらに対応する疑似距離観測値ρ1,ρ2を慣性航法の計算の補正に用いない(ステップS113)。
図11では、航法計算装置1に設けられた姿勢角算出部13が姿勢角A1,A3を共に算出する場合を例に説明したが、これに限られない。当然ながら、航法計算装置2に設けられた姿勢角算出部13が姿勢角A1,A3を共に算出するように構成されても良い。
また、上記実施の形態1,2では、GPS衛星機器から受信した信号に基づいて姿勢角A1,A3が算出される場合を例に説明したが、これに限られない。例えば、移動体の速度に応じた周波数のパルスとして出力される車速パルスに基づいて姿勢角A1,A3が算出されてもよい。
さらに、上記実施の形態1,2では、本開示をハードウェアの構成として説明したが、本開示は、これに限定されるものではない。本開示は、航法計算装置1,2による計算処理を、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することが可能である。
また、上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non−transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体は、例えば、磁気記録媒体、光磁気記録媒体、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリを含む。磁気記録媒体は、例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブなどである。光磁気記録媒体は、例えば光磁気ディスクなどである。半導体メモリは、例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory)などである。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
<関連技術と上記実施の形態1,2に係る航法計算装置との差異>
特許文献2に開示された異常値判定装置は、異常値判定装置を搭載した車両が移動中にのみ単体のGPS受信機により受信した情報に基づいて姿勢角を算出している。それに対し、上記実施の形態1,2に係る航法計算装置は、当該航法計算装置を搭載した移動体が移動中の場合だけでなく停止中の場合でも、複数のGPS受信機により受信した信号に基づいて姿勢角を算出することができる。
1 航法計算装置
2 航法計算装置
11 GPS受信機
12 GPS受信機
13 姿勢角算出部
14 慣性センサ
15 航法計算部
16 第1判定部
17 第2判定部

Claims (8)

  1. 複数の衛星機器からの信号を受信して第1搬送波位相観測値及び第1疑似距離観測値を算出する第1受信機と、
    前記複数の衛星機器からの信号を受信して第2搬送波位相観測値及び第2疑似距離観測値を算出する第2受信機と、
    前記第1受信機によって算出された第1搬送波位相観測値と、前記第2受信機によって算出された第2搬送波位相観測値と、に基づいて第1姿勢角を算出する姿勢角算出部と、
    自装置の加速度及び角速度を検出する慣性センサと、
    前記慣性センサによる検出結果を用いて慣性航法の計算を行うことにより、少なくとも第2姿勢角を算出する航法計算部と、
    前記第1及び前記第2姿勢角を比較することにより、前記第1及び前記第2搬送波位相観測値が正常であるか否かを判定する第1判定部と、
    を備え、
    前記航法計算部は、前記第1判定部によって前記第1及び前記第2搬送波位相観測値が正常であると判定された場合、前記第1及び前記第2搬送波位相観測値の何れかを、前記慣性航法の計算の補正に用いるように構成され、
    前記姿勢角算出部は、前記第1姿勢角を算出できない場合、前記第1及び前記第2搬送波位相観測値のうち異なるタイミングで取得された何れか一方の複数の搬送波位相観測値に基づいて、第3姿勢角を算出し、前記第1姿勢角として出力するように構成されている、
    航法計算装置。
  2. 前記第1判定部は、前記第1姿勢角と前記第2姿勢角との差分が許容範囲内である場合に前記第1及び前記第2搬送波位相観測値が正常であると判定し、前記第1姿勢角と前記第2姿勢角との差分が許容範囲外である場合に前記第1及び前記第2搬送波位相観測値に異常があると判定する、
    請求項1に記載の航法計算装置。
  3. 前記航法計算部は、前記第1判定部によって前記第1及び前記第2搬送波位相観測値に異常があると判定された場合、前記第1及び前記第2搬送波位相観測値を、前記慣性航法の計算の補正に用いないように構成されている、
    請求項1又は2に記載の航法計算装置。
  4. 前記第1判定部によって正常であると判定された前記第1及び前記第2搬送波位相観測値の一方の単位時間当たりの変化量と、前記第1及び前記第2疑似距離観測値の一方の単位時間当たりの変化量と、の差分に基づいて、前記第1及び前記第2疑似距離観測値の前記一方が正常であるか否かを判定する第2判定部をさらに備え、
    前記航法計算部は、前記第1判定部によって前記第1及び前記第2搬送波位相観測値が正常であると判定され、かつ、前記第2判定部によって前記第1及び前記第2疑似距離観測値の前記一方が正常であると判定された場合、前記第1及び前記第2搬送波位相観測値の前記一方と、前記第1及び前記第2疑似距離観測値の前記一方と、を前記慣性航法の計算の補正に用いるように構成されている、
    請求項1〜3の何れか一項に記載の航法計算装置。
  5. 前記航法計算部は、前記第1判定部によって前記第1及び前記第2搬送波位相観測値に異常があると判定された場合、又は、前記第2判定部によって前記第1及び前記第2疑似距離観測値の前記一方に異常があると判定された場合、前記第1及び前記第2搬送波位相観測値と、前記第1及び前記第2疑似距離観測値と、を前記慣性航法の計算の補正に用いないように構成されている、
    請求項4に記載の航法計算装置。
  6. 前記姿勢角算出部は、前記第1姿勢角を算出できる場合でも、前記第1及び前記第2搬送波位相観測値のうち異なるタイミングで取得された何れか一方の複数の搬送波位相観測値に基づいて、前記第3姿勢角を算出するように構成され、
    前記航法計算部は、前記第1姿勢角及び前記第3姿勢角の差分が所定の閾値以下の場合、前記第1及び前記第3姿勢角と、前記第2姿勢角と、のそれぞれの差分が許容範囲内であるか否かに関わらず、前記第1及び前記第2搬送波位相観測値の何れかを、前記慣性航法の計算の補正に用いるように構成されている、
    請求項1〜5の何れか一項に記載の航法計算装置。
  7. 第1受信機を用いて、複数の衛星機器からの信号を受信して第1搬送波位相観測値及び第1疑似距離観測値を算出するステップと、
    第2受信機を用いて、前記複数の衛星機器からの信号を受信して第2搬送波位相観測値及び第2疑似距離観測値を算出するステップと、
    姿勢角算出部を用いて、前記第1受信機によって算出された第1搬送波位相観測値と、前記第2受信機によって算出された第2搬送波位相観測値と、に基づいて第1姿勢角を算出するステップと、
    慣性センサを用いて、自装置の加速度及び角速度を検出するステップと、
    航法計算部を用いて、前記慣性センサによる検出結果を用いて慣性航法の計算を行うことにより、少なくとも第2姿勢角を算出するステップと、
    第1判定部を用いて、前記第1及び前記第2姿勢角を比較することにより、前記第1及び前記第2搬送波位相観測値が正常であるか否かを判定するステップと、
    を備え、
    前記第2姿勢角を算出するステップでは、前記第1判定部によって前記第1及び前記第2搬送波位相観測値が正常であると判定された場合、前記第1及び前記第2搬送波位相観測値の何れかを、前記慣性航法の計算の補正に用いるように構成され、
    前記第1姿勢角を算出するステップでは、前記第1姿勢角を算出できない場合、前記第1及び前記第2搬送波位相観測値のうち異なるタイミングで取得された何れか一方の複数の搬送波位相観測値に基づいて、第3姿勢角を算出し、前記第1姿勢角として出力するように構成されている、
    航法計算方法。
  8. 第1受信機を用いて、複数の衛星機器からの信号を受信して第1搬送波位相観測値及び第1疑似距離観測値を算出する処理と、
    第2受信機を用いて、前記複数の衛星機器からの信号を受信して第2搬送波位相観測値及び第2疑似距離観測値を算出する処理と、
    姿勢角算出部を用いて、前記第1受信機によって算出された第1搬送波位相観測値と、前記第2受信機によって算出された第2搬送波位相観測値と、に基づいて第1姿勢角を算出する処理と、
    慣性センサを用いて、自装置の加速度及び角速度を検出する処理と、
    航法計算部を用いて、前記慣性センサによる検出結果を用いて慣性航法の計算を行うことにより、少なくとも第2姿勢角を算出する処理と、
    第1判定部を用いて、前記第1及び前記第2姿勢角を比較することにより、前記第1及び前記第2搬送波位相観測値が正常であるか否かを判定する処理と、
    をコンピュータに実行させ、さらに、
    前記第2姿勢角を算出する処理では、前記第1判定部によって前記第1及び前記第2搬送波位相観測値が正常であると判定された場合、前記第1及び前記第2搬送波位相観測値の何れかを、前記慣性航法の計算の補正に用いるように構成され、
    前記第1姿勢角を算出する処理では、前記第1姿勢角を算出できない場合、前記第1及び前記第2搬送波位相観測値のうち異なるタイミングで取得された何れか一方の複数の搬送波位相観測値に基づいて、第3姿勢角を算出し、前記第1姿勢角として出力するように構成されている、
    航法計算プログラム。
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