JP2021059891A - パネル構造体 - Google Patents

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佐々木 清人
Kiyoto Sasaki
清人 佐々木
浩之 大場
Hiroyuki Oba
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Abstract

【課題】 地面等に対して略直立して設置される支柱に対して支柱の上下方向に沿って板状パネルが取り付けられたパネル構造体に於いて、パネルの縁を囲繞する枠体に対して飛来物の衝突などによる力が作用しても、枠体がパネルから容易に脱落又は落下せず、施工作業が容易な構造を提供すること。【解決手段】 本発明のパネル構造体は、板状パネルの縁を受容して板状パネルの両面に対してそれぞれ対向する一対の内側面を有する凹部構造を有し、内側面のそれぞれに連結した端部を有する枠体を含み、枠体の端部のそれぞれに対して、支柱又は該支柱に固定された別の枠体に穿たれた貫通孔を貫通してネジ等が締結されることにより、枠体が支柱又は別の枠体に取り付けられ、板状パネルの一方の側の貫通孔の板状パネルの面に垂直な方向の径が板状パネルの他方の側の貫通孔の対応する径よりも長く形成される。【選択図】 図2

Description

本発明は、道路脇、線路脇、路盤、地面など(以下、「地面等」と称する。)の上に於いて概ね鉛直方向に延在するように設置される遮音壁などに利用される板状のパネルを保持するパネル構造体に係り、より詳細には、かかるパネル構造体に於けるパネルの縁を囲繞する枠体を支柱又は別の枠体に固定する構造に係る。
地面等の上に於いて概ね鉛直方向に延在するように設置される遮音壁や透光板等のパネル構造体に於いては、それが破損などした場合に、構成部品の脱落などによる建築限界内にある他の物への加害性を減らすべく、構成部品の飛散防止や脱落防止などの措置を講じる必要がある。また、道路脇の構造物については、その構造物に飛来物が衝突した際においても、その部品や構成要素を建築限界外の路面に落下させてはならないという規制も設けられている。そこで、従前より、上記の如きパネル構造体に関して、枠体に保持される板状のパネルができるだけ脱落しないようにする種々の構成が提案されている。例えば、特許文献1に於いては、四角形の遮音板の周縁に枠材で囲繞する枠体に於いて、枠材に遮音板の縁部を挿入させる凹溝を形成し、凹溝の開口部にて、該凹溝の内方へ対向して突出した舌片と押し縁とを設け、更に、凹溝の舌片側の壁に蟻溝状のくぼみが設けられ、そのくぼみ内に、遮音板の縁部に面外に突出するよう貼着された突片を収容した構成が提案されている。かかる構成に於いては、遮音板に凹溝から引き抜かれるような力がかかったときに、遮音板の縁部上の突片が凹溝の開口部の舌片に係合して、遮音板の縁部が枠材から抜けることが防止されるようになっている。特許文献2に於いては、縦方向に湾曲した枠体に平板状のパネルを取り付ける構造に於いて、枠体に対してパネルを固定するべく、横方向の枠体に沿ってパネルの一方の面の縁に当接するよう規制部材に設け、縦方向の枠体に於いて、パネルの縦方向の周縁部分を規制部材に対してパネルを押し付ける押付部材を設け、パネルと枠体との密着性を向上し、パネルが枠体から容易に脱落しないようになった構成が提案されている。更に、特許文献3に於いては、道路脇等に設置される防音壁パネルであって、道路側にて略鉛直方向に延在する吸音パネルが取り付けられ、その反対側に略鉛直方向に延在する太陽電池パネルが取り付けられた構造に於いて、太陽電池パネルを吸音パネルに対して間隔をあけて取り付ける取付金具を有し、取付金具に於いては、吸音パネルが、固定力を相対的に大きいリベットなどの固定手段と、その鉛直方向下方にて、固定力の相対的に小さい弱固定手段とでそれぞれ取り付けられた構成が提案されている。かかる構成に於いては、道路側の吸音パネルを上下に折り曲げるような力がかかった場合に弱固定手段に於いて、吸音パネルが取付金具から先に外れることにより、吸音パネルが変形しても、その力の太陽電池パネルへの伝達が抑制され、太陽電池パネルの破損が抑制できるようになっている。
特開2014−77290 特開2018−204271 特開2013−174091
上記の如き、地面等に対して略直立して設置される支柱の上下方向に沿って板状のパネルが取り付けられたパネル構造体に於いて、パネルを支柱に対して固定するための枠体がパネルの縁を囲繞するように設けられている場合に、枠体に対して飛来物が衝突するなどして、パネルの面に対して概ね垂直方向に力の成分が枠体に作用しても、枠体がパネルから容易に脱落しないようになっていることが好ましい。ところで、特に、枠体が凹部構造を成す略コの字形状を有し、その凹部構造にパネルの縁が嵌入される構成のパネル構造体に於いては、パネルを安定的に支持するために、一つの形態として、パネルの縁を挟持する枠体の一対の内側面(パネルの両面のそれぞれに対向する一対の部分)に接続された端面の各々に対して、ボルト又はビスなどのネジ或いはリベットなどの棒状の締結部品(以下、「ネジ等」と総称する。)を支柱又は別の枠体に穿たれた孔に通して締結することにより、パネルを挟持する枠体が支柱又は別の枠体に対して固定される構造が採用される。そのような構造のパネル構造体に於いて、一対の内側面に於けるネジ等により支柱又は別の枠体に固定された枠体がパネルの面に対して概ね垂直方向に力を受けると、枠体は、力の方向に圧縮されるように屈曲又は湾曲するところ、その際、力の打撃を受けた側(打撃側)のネジ等の締結構造がその反対側のネジ等の締結構造よりも相対的に強い張力或いはせん断力を受けることとなり、そこに於いて、もし、その打撃側のネジ等の締結構造が先に破断してしまうと、枠体に付与された力によって、反対側のネジ等の締結構造を支点とした枠体の回転運動が発生し、枠体がパネルから脱離することとなり得る。そして、枠体がパネルから脱離してから、反対側のネジ等の締結構造も破断してしまうと、枠体が脱落してしまうこととなり得る。
上記の如きパネルの縁を挟持する枠体がパネルの両側にてネジ等の締結構造によって支柱又は別の枠体に固定されている構造に於いて、上に説明されたような枠体に力が作用したときのその枠体のパネルからの脱落を防止するための一つの方策としては、枠体の回転運動を防止するべく打撃側のネジ等の締結構造が先に破断しないような構成を採用することが考えられる。即ち、枠体が打撃を受けて枠体が屈曲しても打撃側のネジ等の締結構造が容易に破断しないような構成であれば、枠体の屈曲変形後も打撃側に付与された力をパネルの両側面に於けるネジ等の締結構造で受けられることとなり、枠体のパネルから脱離する方向の回転運動を防ぎ、枠体がパネルを挟持した状態を維持できることが期待される。本発明に於いては、この知見が利用される。
かくして、本発明の一つの課題は、上記の如きパネルの縁を挟持する枠体がパネルの両側にてそれぞれネジ等の締結構造によって支柱又は別の枠体に固定されているパネル構造体に於いて、飛来物の衝突などにより、枠体に対して力が作用しても、枠体がパネルから容易に脱落又は落下しないようになった新規な構造を提供することである。
本発明によれば、上記の課題は、地面等に対して略直立して設置される支柱に対して前記支柱の上下方向に沿って板状パネルが取り付けられたパネル構造体であって、
前記板状パネルの縁を囲繞し前記支柱に対して固定される枠体にして、前記板状パネルの縁を受容して前記板状パネルの両面に対してそれぞれ対向する一対の内側面を有する凹部構造を有し、前記内側面のそれぞれに連結した端部を有する枠体を含み、
前記枠体の前記端部のそれぞれに対して、前記支柱又は該支柱に固定された別の枠体に穿たれた貫通孔を貫通してネジ等が締結されることにより、前記枠体が前記支柱又は前記別の枠体に取り付けられ、
前記板状パネルの一方の側の貫通孔の前記板状パネルの面に垂直な方向の径が前記板状パネルの他方の側の貫通孔の対応する径よりも長くなっているパネル構造体によって達成される。
上記に於いて、「地面等」とは、上記の如く、道路脇、線路脇、路盤、地面、屋内外の床面など、任意の水平な面であってよい。「支柱」は、金属材、木材、石材、コンクリート材、硬質の樹脂材或いは複合材から成る棒状の部材であって、その「地面等」上にて任意の態様にて、例えば、地面等に差し込まれて或いは地面等に配置又は設置された台座等に支持されるなどして、略鉛直方向に直立して配置されてよい。「板状パネル」は、上記の如く、防音パネル、吸音パネル、防風パネル、看板、区画用パネル、太陽光発電パネルなどの任意の板状構造のパネル部材であってよい。「枠体」とは、上記の如く、板状パネルの縁を囲繞し、板状パネルを支柱に対して固定的に保持する部材であり、金属材、硬質の樹脂材、複合材など、この分野で使用される任意の材料にて形成されてよい。また、枠体は、板状パネルの少なくとも一部の縁に取り付けられるようになっていてよく、板状パネルの(略水平方向に延在する)上辺又は下辺の全長若しくは一部分或いは(略縦方向に延在する)左辺又は右辺の全長若しくは一部分に選択的に取り付けられていてもよい。枠体は、支柱に直接に取り付けられてもよく、或いは、「別の枠体」に取り付けられて、その別の枠体を介して支柱に対して固定されてもよい。「別の枠体」とは、例えば、枠体が板状パネルの上辺又は下辺に取り付けられるときには、板状パネルの左辺又は右辺に取り付けられ、枠体が板状パネルの左辺又は右辺に取り付けられるときには、板状パネルの上辺又は下辺に取り付けられてよい。かかる別の枠体も金属材、硬質の樹脂材、複合材など、この分野で使用される任意の材料にて形成されてよく、枠体が別の枠体を介して支柱に対して固定されるときには、別の枠体は、任意の態様にて支柱に取り付けられて固定されてよい。そして、本発明の構成に於いて、枠体は、上記の如く、板状パネルの縁を受容して板状パネルの両面に対してそれぞれ対向する一対の内側面を有する凹部構造に形成され、内側面のそれぞれに連結した端部(端面或いは締結用の手段が形成された端部)を有し、ネジ等(ボルト又はビスなどのネジ或いはリベットなどの棒状の締結部品)が、支柱又は該支柱に固定された別の枠体に穿たれた貫通孔を貫通して、枠体の一対の端部のそれぞれに対して締結されることにより、枠体が支柱又は別の枠体に取り付けられ、かくして、枠体が支柱に対して固定される。なお、通常、板状パネルの面と枠体の凹部構造の内側面との間には、ゴムなどにより形成された変形可能な充填部材又はガスケットが介在させられ、これにより、板状パネルが枠体に対して固定的に支持されてよい。
そして、上記の如きパネル構造体に於いて、本発明では、特に、支柱又は該支柱に固定された別の枠体に穿孔される貫通孔が、板状パネルの一方の側の貫通孔の板状パネルの面に垂直な方向の径が板状パネルの他方の側の貫通孔の対応する径よりも長くなるように、形成される。かかる構成によれば、枠体に於いて径の長い貫通孔が形成されている側に対して飛来物などの衝突又は打撃による力が作用した場合、既に述べた如く、枠体がその力の方向に圧縮するように屈曲又は湾曲変形するところ、力の打撃側のネジ等が貫通している貫通孔の板状パネルの面に垂直な方向の径が長いので、枠体の変形中に於いては、ネジ等の締結構造(ネジ等が枠体の端部に対して嵌入した構造)に作用する力は、打撃側のネジ等を、貫通孔内に沿って摺動することとなり、ネジ等は、直ぐに破断することなく保存されることとなる。換言すると、打撃側のネジ等に作用する力がネジ等の貫通孔内に於ける摺動によって逃がされることとなる。そうすると、枠体への打撃力は、板状パネルの両側のネジ等の締結構造にて支えることとなり、枠体の板状パネルから脱離する方向の回転運動が発生しにくくなり、枠体はパネルを挟持した状態に維持され、枠体の脱落が防止されることが期待される。なお、上記の如き枠体への打撃力による枠体の回転運動を抑制する効果は、枠体への打撃力が枠体に於いて径の長い貫通孔が形成されている側に作用した場合に発揮される。従って、本発明のパネル構造体は、枠体に於いて径の長い貫通孔が形成されている側が、枠体への打撃力を受けやすい側或いは飛来物が到来しやすい側(例えば、パネル構造体が道路脇や線路脇に設置される場合に於ける道路又は線路側)となるように設置されてよい。
上記の如きパネル構造体に於いて、別の態様として、枠体に於ける打撃力を受ける側(打撃側)のネジ等及びその締結構造が、その反対側のネジ等及びその締結構造よりも破断し難くなるように、打撃側のネジ等及びその締結構造が、その反対側のネジ等及びその締結構造よりも強くなるようにネジ等の材質や寸法が形成されていてもよい。かかる構成に於いても、打撃時に、その打撃側のネジ等の締結構造が直ぐに破断することなく維持され、枠体への打撃力は、板状パネルの両側のネジ等の締結構造にて支えられ、枠体の板状パネルから脱離する方向の回転運動が発生し難くなる効果が得られる。かかる構成は、板状パネルの一方の側の貫通孔の板状パネルの面に垂直な方向の径が、板状パネルの他方の側の貫通孔の対応する径よりも長くなるように、支柱又は該支柱に固定された別の枠体に貫通孔が形成される構成と組み合わせて採用されてよい。
上記の構成に於いて、枠体の凹部構造が板状パネルを囲繞した状態で、板状パネルの端に対向する凹部構造の内端面(板状パネルの面に略垂直な面)は、板状パネルの端から離隔されるように構成されていてよい。この場合、板状パネルが太陽電池パネルなどの電気コードを有するものである場合に、かかる電気コードを板状パネルの端と凹部構造の内端面との間に配線することが可能となり、枠体が屈曲変形した際にも、板状パネルの端と凹部構造の内端面との間に空間が残るので、電気コードがその導通を失うことなく保持されることが期待される。
かくして、上記の本発明によれば、パネル構造体に於いて、飛来物の衝突などにより、枠体に対して力が作用しても、枠体がパネルから容易に脱落又は落下しないようになった構造が提供されることとなる。もし板状パネルの一方の側の貫通孔の板状パネルの面に垂直な方向の径が板状パネルの他方の側の貫通孔の対応する径よりも長くなった構成が採用されておらず、また、ネジ等の締結構造の強度も板状パネルの両側で同一であったとすると、既に述べた如く、枠体に対して力が作用して枠体が屈曲する間に打撃側のネジ等に強い引張り力或いはせん断力が作用して、打撃側のネジ等の締結構造が先に破断してしまい、その後、残ったネジ等の締結構造を支点して、枠体が回転し、枠体が板状パネルから脱離してしまうこととなり得た。また、板状パネルの両側のネジ等の締結構造で枠体を支柱に対して支持している状態から一方の側のネジ等の締結構造のみで支持する状態となると、板状パネルの両側のネジ等の締結構造で支持している場合よりも、より小さい力で破断されてしまうこととなる。しかしながら、本発明の構成によれば、枠体に対して一方の側から力が作用した際、より長い間に亙って、板状パネルの両側のネジ等の締結構造が維持されることとなり、かくして、板状パネルの両側のネジ等の締結構造にて枠体を支柱に対して支持することとなるので、枠体が板状パネルから脱落してしまう可能性をより低減することが可能となる。
本発明のその他の目的及び利点は、以下の本発明の好ましい実施形態の説明により明らかになるであろう。
図1は、支柱に取り付けられた本実施形態によるパネル構造体の全体的な模式的な斜視図である。 図2(A)は、本実施形態によるパネル構造体の横枠体の近傍の模式的な断面図であり、図2(B)は、本実施形態によるパネル構造体の縦枠体の模式的な断面図である。図2(C)、(D)は、本実施形態によるパネル構造体の横枠体と縦枠体の連結部近傍の模式的な斜視図である。(C)は、横枠体と縦枠体を締結するネジ等の装着前であり、(D)は、ネジ等の装着後である。構造をわかりやすく示すために、充填材及びガスケットは省略されている。 図3(A)、(B)は、横枠体を縦枠体に締結するネジの貫通する孔が板状パネルの両側で同じである構造に於いて、飛来物が横枠体に打撃した場合の横枠体の変形と運動を模式的に描いた横枠体の断面図である。図3(C)、(D)は、本実施形態による横枠体を縦枠体に締結するネジの貫通する孔の打撃側が長孔に形成されている構造に於いて飛来物が横枠体に打撃した場合の横枠体の変形と運動を模式的に描いた横枠体の断面図である。 図4(A)、(B)は、横枠体に飛来物が打撃した場合の変形前と変形後の横枠体の状態の上面図である。
1…パネル構造体
2…支柱
3T…上側横枠体
3B…下側横枠体
4L、4R…縦枠体
5…パネル
5e…パネル外縁
5p…パネル面
5c…パネル内方
6…枠材(横枠体)
7a、7b…内側面
7c…内端面
8…締結用孔
8a…ネジ等(打撃側)
8b…ネジ等(非打撃側)
9…ガスケット(弾性材)
10…充填材(弾性材)
10a…シーラー
11F、11R…突出部
15…枠材(縦枠体)
16…非打撃側貫通孔
17…打撃側貫通孔
C…凹部構造
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を幾つかの好ましい実施形態について詳細に説明する。図中、同一の符号は、同一の部位を示す。
パネル構造体の構成
図1を参照して、本実施形態のパネル構造体1に於いては、地面等に直立して設置又は配置された支柱2の間に於いて、板状のパネル5が、その面が略鉛直方向に沿うように取り付けられる。図示していないが、地面等は、道路脇、路盤、地面、屋外の床面など、任意の水平な面であってよく、支柱2は、金属材、木材、石材、コンクリート材、硬質の樹脂材或いは複合材から成る棒状の部材であって、その地面等上にて任意の態様にて、例えば、地面等に差し込まれて或いは地面等に配置又は設置された台座等に支持されるなどして、略鉛直方向に直立して配置されてよい。パネル5は、防音パネル、吸音パネル、防風パネル、看板、区画用パネル、太陽光発電パネルなどの任意の板状構造のパネル部材であってよい。そして、パネル5の各辺縁は、上側横枠体3T、下側横枠体3B、縦枠体4L、4Rにて囲繞されており、パネル5は、それらの枠体を介して支柱に対して固定される。なお、図示の例では、縦枠体4L、4Rが支柱2に結合され、縦枠体4L、4Rに対してパネル5の縦縁と横枠体3T、3Bが締結されるようになっているが、横枠体3T、3Bの端部が支柱2に直接に締結されるようになっていてもよい。
枠体の構造
次に、図2(A)、(C)、(D)を参照して、パネル5の各辺を囲む横枠体3T、3B(図では、3Tのみ例示)に於いては、より詳細には、パネル5の縁を囲繞する枠材6が、凹部構造Cに形成される。凹部構造Cに於いては、パネル5の両面と、それらに各々対向する内側面7a、7bとの間に、例えば、ゴム材又は樹脂材などの弾性材からなる充填材10、ガスケット9が介在させられ、これにより、パネル5が枠体に対して固定的に支持されることとなる。なお、充填材10、ガスケット9は、図示の如く、凹部構造Cの内側面7a、7b上に設けられた突出部11F、11Rにより位置決めされてよい。また、充填材10の縁に、ゴム材などから形成されていてよいシール材10aが適用されて、パネル5が枠材6に対して封止されてよい。更に、パネル5の端面に対向する凹み構造Cの内端面7cに於いても弾性部材からなる充填材10bが配置されてよい。
更にまた、枠材6に於いて、それに交差する方向の縦枠体4L、4Rと連結するためのネジ孔又はリベット孔であってよい締結用孔8が設けられる。一方、縦枠体4L、4Rの枠材15に於いては、図2(B)、(C)、(D)に描かれている如く、貫通孔16、17が穿孔されており、かかる貫通孔16、17に対して枠材6の締結用孔8を整合し、枠材15の側からネジ等8b、8aを貫通孔16、17に通して締結用孔8に固定することによって、横枠体3T、3Bの枠材6が縦枠体4L、4Rの枠材15に対して固定される。そして、縦枠体4L、4Rの枠材15は、任意の手法にて支柱2に固定されてよい。なお、ネジ等8a、8bが通る貫通孔16、17は、支柱2に設けられ、横枠体3T、3Bの枠材6が直接に支柱2に固定されてもよい。また、別の態様として、図2(A)の例示の枠材6が、縦枠体4L、4Rの枠材であり、枠材15が横部材3T、3Bであってもよい。その場合、貫通孔16、17を有する枠材15の両端が支柱2へ固定されることとなる。
本実施形態の改良
上記の如く、枠材6の凹部構造にパネル5の縁が嵌入し支持される構造に於いて、枠材6の側面が飛来物などの衝突により打撃を受けると、枠材6に於いて、図3(A)、3(C)に示す如く、力成分の方向、即ち、パネル5の面に略垂直な方向に圧縮する変形が生ずることがある。その際、図4(A)、(B)を比較して理解されるように、飛来物の打撃力によって、枠材6が上面から見て「く」の字状にも変形したとすると、枠材6の打撃側(飛来物の衝突した側)の両端間の距離が縮まるため、打撃側のネジ等8aは、飛来物の衝突した側と反対側(非打撃側)のネジ等8bよりも長く(δ)引っ張られることにもなる。このような場合、従前に於いて一般的なように、枠材6を枠材15に固定するネジ等の通る貫通孔16、17(図3(A)に於いて点線で描かれている。)が共に略円形に形成されている場合、図3(A)の如く、枠材6の打撃側に於いて、締結用孔8が貫通孔17とずれてしまい、或いは、図4(B)の如く、ネジ等8aが貫通孔17の位置にて強く引っ張られることとなり、ネジ等8aは、引張り力又はせん断力が作用することで破断してしまうことがある。そうすると、枠材6を枠材15に対して保持している締結手段は、非打撃側のネジ等8bだけになるところ、飛来物が更に枠材6を押したときには、その力によって、非打撃側のネジ等8bを支点として、枠材6がパネル5から離脱する方向に回転運動Mが生じてしまうことが起き得る。また、非打撃側のネジ等8bだけ飛来物の打撃力を受ける場合、パネル5の両側のネジ等8a、8bで打撃力を受ける場合よりも強度が弱いため、枠材6の回転運動後に、非打撃側のネジ等8bも破断してしまうことがあり、そうすると、枠材6がパネル構造体1から脱落してしまうことも起き得る。
そこで、上記のような飛来物の衝突から生ずる一連の状態を回避すべく、本実施形態に於いては、飛来物の衝突後に打撃側のネジ等8aの破断が回避されるように、図2(B)、(C)にて描かれている如く、枠材15の、飛来物の打撃側の貫通孔17が、非打撃側の貫通孔16に比して、パネル5の面に対して略垂直方向に径が長くなった長孔に形成される。かかる構成の場合、図3(C)に例示されている如く、枠材6の側面への飛来物の衝突によりパネル5の面に略垂直な方向に圧縮する変形が生じても、打撃側のネジ等8aは、貫通孔17(点線)内を長孔に沿って摺動し、破断されずに保存されやすくなる。そして、飛来物が更に枠材6を押したとしても、その力はパネル5の両側にてネジ等8a、8bで支えられることとなるので、枠材6に於けるパネル5から離脱する方向の回転運動は抑制され、また、パネル5の両側のネジ等8a、8bにて抗力fが発生できるので、より強い抗力にて飛来物の打撃力に対抗でき、かくして、枠材6はパネル5に嵌合した状態により確実に保持され、枠材6がパネル構造体1から脱落することが防止されることが期待される。
実施の形態に於いては、実験的に枠材6に片側から強い打撃を与えた場合、打撃側と非打撃側のネジ等が略同時に破断するように長孔の径が調整されてよい。また、別の態様として、枠材6に片側から強い打撃を与えた場合に、打撃側と非打撃側のネジ等が略同時に破断するようにネジ等の材質や寸法が形成されていてもよい。実際、図示の例の構造に於いて、横から枠材に飛来物を衝突させるシミュレーションを実施したところ、パネルの両側の貫通孔が略円形の場合には、図3(B)の如き回転運動が生じ、非打撃側のネジを捻るようにして、枠材が脱落する様子が観察された。一方、打撃側の貫通孔17を長孔にした場合或いは打撃側のネジ等の強度を増大して、打撃側と非打撃側のネジ等が略同時に破断するようにした場合には、飛来物の力は、枠材をパネルの面に垂直な方向に平行に押していくような状態となり、枠材がパネルから脱落する様子は観察されなくなった。
例えば、道路脇に設置されるパネル構造体など、一方の側に於いて飛来物が衝突する可能性又は頻度が高い場合には、その飛来物が衝突する可能性又は頻度が高い側の貫通孔を長孔に形成し、或いは、ネジ等の引張り強度又はせん断強度が高くなるように調整されてよい。なお、上記の如く貫通孔を長孔にする構造は、パネルの両側に適用されてもよい。
本実施形態のパネル構造体に於いて、パネル5が太陽光発電パネルなども電線やコードを有するときには、上記の構造によれば、枠材6の内端面7cとパネル5の上縁との間に空間SPが保持されるので、電線やコードを配線するための空間は、保持できることとなる。また、パネル5が太陽光発電パネルのときに、枠材がアース用の導通路になっている場合、上記の構成によれば、横枠体と縦枠体も互いに分離しないこととなるので、アースの導通が保証されることとなる。
かくして、本実施形態に於いては、上記の如く、パネル構造体に於いて、飛来物の衝突などにより、枠体に対して力が作用しても、枠体がパネルから容易に脱落又は落下しないようになった構造が提供されることとなる。本実施形態の構造に於いては、枠体を連結するためのネジ等のための貫通孔を長孔に形成しておくだけでよく、パネル構造体の組立施工時には、枠体の凹部構造に(充填材やガスケットを装着した状態で)パネルを装入し、枠体をネジ等にて締結するといった作業となるので、施工作業が容易である。また、パネルには、特段の加工を必要としない点でも有利である。
以上の説明は、本発明の実施の形態に関連してなされているが、当業者にとつて多くの修正及び変更が容易に可能であり、本発明は、上記に例示された実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の概念から逸脱することなく種々の装置に適用されることは明らかであろう。

Claims (1)

  1. 地面等に対して略直立して設置される支柱に対して前記支柱の上下方向に沿って板状パネルが取り付けられたパネル構造体であって、
    前記板状パネルの縁を囲繞し前記支柱に対して固定される枠体にして、前記板状パネルの縁を受容して前記板状パネルの両面に対してそれぞれ対向する一対の内側面を有する凹部構造を有し、前記内側面のそれぞれに連結した端部を有する枠体を含み、
    前記枠体の前記端部のそれぞれに対して、前記支柱又は該支柱に固定された別の枠体に穿たれた貫通孔を貫通してネジ等が締結されることにより、前記枠体が前記支柱又は前記別の枠体に取り付けられ、
    前記板状パネルの一方の側の貫通孔の前記板状パネルの面に垂直な方向の径が前記板状パネルの他方の側の貫通孔の対応する径よりも長くなっているパネル構造体。
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