JP2021056743A - マスフローコントローラ、流体制御装置、及び半導体製造装置 - Google Patents

マスフローコントローラ、流体制御装置、及び半導体製造装置 Download PDF

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雄大 岩下
卓郎 村田
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卓郎 村田
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崇浩 野澤
俊裕 田井
Shunsuke Tai
俊裕 田井
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Abstract

【課題】エージング時間を短縮することで、稼働率を高めることができるマスフローコントローラを提供する【解決手段】流体が通過する流体流路11と、流体流路11を通過する流体の質量流量を測定する熱式の流量センサユニット20と、流体流路11を通過する流体の流量を調整する調整バルブ40と、流量センサユニット20で測定された流体の質量流量が所定値になるように調整バルブ40の開度を制御する制御部30と、を有する、マスフローコントローラであって、流量センサユニット20を外部から加熱する加熱手段50をさらに有し、制御部30は、マスフローコントローラの起動直後のエージングにおいて、加熱手段50により流量センサユニット20を所定時間加熱する。【選択図】図1

Description

本発明は、マスフローコントローラ、流体制御装置、及び半導体製造装置に関する。
従来、半導体製造プロセスに用いられるプロセスガス等の質量流量制御装置として、マスフローコントローラ(MFC)が用いられており、特に精密な流量測定のために熱式MFCが多く用いられている。
この熱式MFCは、熱式の流量センサで測定した流量に基づいて調整弁をフィードバック制御し、一次側から供給された流体(ガス等)を、指示された流量だけ二次側へ送出する装置である。
熱式流量センサは、流量測定のためにMFCを通過する流体の一部を流すセンサ流路を有し、その途中の上流側と下流側に設けた発熱抵抗体で通電加熱しつつ、両発熱抵抗体の抵抗値差として検出される温度差から、センサ流路を流れる流体の質量流量を測定する。
センサ流路は、他の大部分の流体を流すバイパス流路と並列に接続され、センサ流路とバイパス流路との流量の比率は既知で圧力によらずほぼ一定であるため、センサの検出流量から、MFCを流れる流体の質量流量が算出できる(たとえば特許文献1)。
特開2016−162064号公報
このようなMFCは、起動直後に、該MFCの各部に通電して待機するエージング(暖気)を行う必要がある。その理由は、起動時に熱式の流量センサや制御部のPCBなどが、通電することにより発熱するため、MFC全体の温度が上昇するが、昇温中はMFCの零点が安定せず、正確な質量流量の制御が行えないためである。
この零点変化の原因としては、MFC全体の温度変化によって、流量センサの微小コイルからなる発熱抵抗体の抵抗値が変化するためと考えられている。
従来は、温度センサを搭載した一部のMFCにおいて、エージング終点を判定する機構は無く、起動後に数十分間待機することでエージング完了としていた。
さらに、このエージングは、MFCを起動する際に毎回行う必要があるため、その間はMFCを使用できないという問題があった。
本発明の目的は、このような課題を解決し、エージング終点の判定機構を備え、このエージング時間を短縮することで、稼働率を高めることができるマスフローコントローラ(MFC)を提供することにある。
本発明のマスフローコントローラは、
流体が通過する流体流路と、
前記流体流路を通過する流体の質量流量を測定する熱式の流量センサユニットと、
前記流体流路を通過する流体の流量を調整する調整バルブと、
前記流量センサユニットで測定された流体の質量流量が所定値になるように前記調整バルブの開度を制御する制御部と、
を有する、マスフローコントローラであって、
前記流量センサユニットを外部から加熱する加熱手段をさらに有し、
前記制御部は、前記マスフローコントローラの起動直後に、該マスフローコントローラの各部に通電して待機するエージングを実施し、該エージングにおいて、前記加熱手段により前記流量センサユニットを所定時間加熱することを特徴とする。
好ましくは、前記マスフローコントローラは、前記流量センサユニットの発熱抵抗体の抵抗値を測定する抵抗値測定回路をさらに有し、前記制御部は、測定された前記抵抗値が所定値になるまで前記加熱手段を作動させ、さらに前記抵抗値の変動が所定範囲内であることを確認してから、前記エージングを完了させる、構成を採用できる。
好ましくは、前記加熱手段は、通電により発熱する発熱線と、該発熱線を両側から挟む絶縁性のシートとを含むものである構成を採用できる。
前記加熱手段は、前記流量センサユニットの上面に貼り付けられている構成を採用できる。センサカバー上面部がセンサコイル部の近傍であり、上面中心部に昇温体の配置行えばコイルに対して均等な昇温を行える。
前記加熱手段は、前記流量センサユニットの上半分の前後左右の各側面に貼り付けられている構成を採用できる。前後左右に昇温体を配置することにより、昇温の均等性の向上と昇温効率の向上を図ることができる。
前記加熱手段は、前記流量センサユニットの前面の上部分に貼り付けられている構成を採用できる。カバー前面の上部分はセンサコイル近傍であり、後部に配置されているPCBによる放熱と相まってセンサコイルを前後面の両側から挟むようにして昇温することができる。
本発明の流体制御装置は、複数の流体機器が配列された流体制御装置であって、前記複数の流体機器は、上記いずれかに記載マスフローコントローラを含むものである。
本発明の半導体製造装置は、密閉されたチャンバ内においてプロセスガスによる処理工程を要する半導体の製造プロセスにおいて、前記プロセスガスの制御に上記いずれかに記載のマスフローコントローラを用いるものである。
本発明によれば、流量センサを外部から加熱する加熱手段を設け、マスフローコントローラの起動直後の所定時間、前記加熱手段により前記流量センサを加熱させることとしたので、起動直後のエージングの時間を短縮でき、稼働率が向上したマスフローコントローラを提供することができる。
特に、前記流量センサの前記発熱抵抗体の抵抗値を測定する抵抗値測定回路を有し、測定された抵抗値が一定になり、機器が安定したことを確認してエージングを完了できるので、流量測定精度がさらに向上したマスフローコントローラを提供することができる。
本発明の実施形態に係るMFCを概念的に示す縦断面図。 加熱手段の取り付け位置の一例を示す斜視図。 加熱手段の取り付け位置の他の一例を示す斜視図。 加熱手段の取り付け位置のさらに他の一例を示す斜視図。 加熱手段としてのラバーシートの一例を示す説明図。 流量センサのブリッジ回路の一例を示す説明図。 エージングのシーケンスの一例を示すフローチャート。 エージング時の抵抗値変化の一例を示す説明図。 エージング時の抵抗値変化の他の一例を示す説明図。 本発明の実施形態に係る流体制御装置を示す概略斜視図。 本発明の実施形態に係る半導体製造装置を示すブロック図。
(第1の実施形態)
以下、本発明の実施形態のMFCについて図面を参照して説明する。本実施形態は、加熱手段としてラバーヒータを用い、流量センサの上面に取りつけた実施形態である。
図1は、本実施形態のMFCを概念的に示す縦断面図である。
MFC1は、ボディ10と、流量センサユニット20と、制御部30と、流量調整バルブ40とを主に備える。
ボディ10は、ステンレス等の鋼材により構成され、外形が直方体形状をなし、その両端面には継手が取り付けられている。ボディ10には、流入路11aと、センサ流入路13aと、バイパス流路12と、センサ流出路13bと、弁室14と、流出路11bとが形成されている。
バイパス流路12へは、流入路11aを通過した流体が流入する。センサ流入路13aは、バイパス流路12の上流から分岐し、流量センサユニット20へ流体を流す。センサ流出路13bは、流量センサユニット20を通過した流体を流出させ、バイパス流路12の下流で合流する。
バイパス流路12およびセンサ流入路13aは、所定の流量比(例えば、1:2〜1:1000)で流体が流れるように構成されている。バイパス流路12内には、複数枚のバイパスシートが設けられている。弁室14内には、流量調整バルブ40のバルブ本体が配置されている。
流量センサユニット20は、熱式の流量センサユニットであり、センサベース本体21と、細管からなるセンサ流路22と、該センサ流路22の途中の上流側及び下流側に巻き付けられた発熱コイルからなる一対の発熱抵抗体23a,23bと、出力部であるブリッジ回路28を主に備える。
ブリッジ回路28は、図3に示すように、前記発熱抵抗体23a,23bと基準抵抗R1,R2とをこの順にダイヤモンド状に接続した回路であり、接続点P1〜P2間に入力電圧を加え、接続点P3〜P4間から出力電圧を得るようになっている。なお、ブリッジ回路28は、物理的には、制御部30のボードに設けられているが、機能的には流量センサユニット20の出力部と考えられるので、本明細書では、流量センサユニット20の構成要素として取り扱う。
なお、本実施形態では、接続点P1の上流に抵抗値測定回路としての電流測定部25を設けている。これらの機能は後述する。
制御部30は、流量センサユニット20からの信号に基づいて流体の流量を算出し、バイパス流路12を流れる流体が所定の流量となるように流量調整バルブ40へ制御信号を出力するフィードバック制御を行う。制御部30は、図4に示すように、増幅器31,AD変換器(図示省略),比較制御部32,DA変換器(図示省略)、増幅器(図示省略)を含む。なお、比較制御部32は、マイコンCPUにより実行されるプログラムであり、物理的なユニットではない。
流量調整バルブ40は、制御部30からの制御信号に基づいて流体の流路を開閉するバルブであり、バルブ本体と駆動アクチュエータとからなる。
ここで、本実施形態では、図2Aに示すように、加熱手段としてラバーヒータ50が、流量センサユニット20の上面に取りつけられている。流量センサユニット20の起動時の温度上昇を加速してエージング時間を短縮するためである。流量センサユニット20の上面部にラバーヒータ50を配置すれば、その近傍にある発熱抵抗体23a,23bに対して均等な加熱を行うことができる。
ラバーヒータ50は、一例を図2Dに示すように、2枚の絶縁性のラバーシート51a,51bの間に発熱線52をで挟んたもので、一端部からリード線53が2本延出している。これらのリード線2本の間に電源を供給することにより、発熱線52が発熱するようになっている。このラバーヒータ50は、全体の厚さが1〜1.5mm程度と薄く、柔軟性があり、様々なものに貼り付け可能である。市販のものが利用できる。特に、加熱可能範囲の広いシリコーンラバーヒータが好ましい。
このラバーヒータ50のリード線53は、制御部30のPCBに接続され、電源の供給を受けている。但し、制御部30の電源容量が足りないときは、別電源から供給し、制御部30はそのON/OFF制御のみを行うようにしてもよい。
尚、加熱手段としては、ラバーヒータに限られず、コイルヒータ等の各種ヒータや、ペルチェ素子等を用いてもよい。
本実施形態では、流量センサユニット20の各発熱抵抗体23a,23bの抵抗値Ra,Rbを測定する抵抗値測定回路(25)が設けられている。
具体的には、図3に示すように、ブリッジ回路28の接続点P1の上流に、抵抗値測定回路して、電流測定部25が設けられ、ブリッジ回路28全体を流れる電流を検出している。この電流測定部25は、例えば、被測定回路に挿入されたシャント抵抗に加わる電圧を測定する方式のものでもよい。
ブリッジ回路28に電圧を供給する定電圧電源(図示省略)の電圧がV0で電流測定部25による検出電流がIのとき、電流測定部25の電圧降下が無視できるとすると、ブリッジ回路全体(接続点P1〜P2間)の抵抗値Rは以下の式で与えられる。
Figure 2021056743
ブリッジ回路28の出力端子である接続点P3〜P4間を通過する電流は無視できると考えられるので、ブリッジ回路全体の抵抗値Rは、発熱抵抗体23a,23b(抵抗値Ra,Rb)を直列に繋いだ抵抗と、基準抵抗R1,R2を直列に繋いだ抵抗とを並列に接続した場合の抵抗値になり、以下の関係が成立つと考えられる。
Figure 2021056743
したがって、発熱抵抗体23a,23bの抵抗値Ra,Rbの合計は、算出された抵抗値Rと公知の抵抗R1,R2から以下の式で求められる。
Figure 2021056743
この合計値Ra+Rbの変化を、エージング完了の指標として用いる。
尚、基準抵抗R1,R2が、抵抗値Ra,Rbより十分大きい場合、上記式(3)から、Ra+RbはRに略等しくなるので、ブリッジ回路全体の抵抗値Rの変化を、エージング完了の指標として用いてもよい。
尚、抵抗値測定回路(25)は、上記のものに限らず、発熱抵抗体23a,23bの抵抗値Ra,Rbを測定できる公知の様々な回路を用いてもよい。
次に、このように構成された本実施形態のMFC1の動作について、図3及び図4を参照して説明する。
(通常動作)
各流量センサユニット20において、ブリッジ回路28の接続点P1〜P2間に電圧Vin(図3ではV0と略等しい)を加え、上流側と下流側の発熱抵抗体23a、23bに通電して発熱させるとともに、これらの発熱抵抗体23a、23bの抵抗値Ra,Rb(温度に比例する)を検出する。センサ流路22内に流体が流れると、上流側の発熱抵抗体23aは、流れてくる流体で冷やされて温度の上昇が抑えられ、下流側の発熱抵抗体23bは、上流側の発熱抵抗体23aで加熱された流体が流れてくるので、温度の上昇が大きく、その結果、両発熱抵抗体23a、23bの間で温度差が生ずる。この温度差は、ある流量の範囲では流体の質量流量に比例すると見なせる。ブリッジ回路28は、この温度差の指標となる発熱抵抗体23a、23bの抵抗値差Ra−Rbを、接続点P3〜P4間の出力電圧Voutに変換して出力している。
(基準抵抗R1とR2が等しい場合、Vout=Vin×(Rb−Ra)/(Ra+Rb)となり、VoutはRb−Raにほぼ比例する。)
流量センサユニット20のブリッジ回路28からの出力側信号線は、図3及び図1のように、オペアンプからなる増幅器31に入力される。増幅された出力信号は、AD変換器(図示省略)でデジタル化される。デジタル化された信号は、さらに処理されて流量値が算出される。算出された流量値は、比較制御部32に入力される。
比較制御部32は、算出された流量値と外部のコントローラ(図示省略)から入力された流量設定値とを比較し、制御信号を出力する。この制御信号は、算出された流量値と流量設定値との単なる差分信号でもよいが、差分とその積分と微分に基づくPID制御信号であることが好ましい。
この制御信号は、DA変換器(図示省略)でアナログ電圧に変換され、さらにオペアンプからなる増幅器(図示省略)で増幅されて、流量調整バルブ40を駆動する。
このような、フィードバック制御を行うことにより、MFCを流れる流体の質量流量が所定値になるように調整する。
(エージング動作)
MFCの電源を入れた直後は、制御部30は、加熱手段としてのラバーヒータ50に通電し、流量センサユニット20を加熱する。
このエージング動作のフローチャートを図4に示し、流量センサの抵抗値変化を図5に示す。
まず、ラバーヒータ50を作動させない場合を考えると、図5の曲線Aのように、通電により発熱抵抗体23a,23bの温度が上昇し、一定の温度で熱平衡状態になって安定する。これに従って、熱抵抗効果により抵抗値Ra+Rbも初期値Rから上昇し、所定値Rsになって安定する(EP0点)。このように抵抗値Ra+Rbが安定するには時間がかかる。
そこで、センサユニットへの通電開始と同時に、ラバーヒータをONすると、図5の曲線Bのように、発熱抵抗体23a,23bの温度は急上昇し、抵抗値Ra+Rbも急上昇する。
制御部30は、前記のように、電流測定部25の測定値Iから前記式(1)及び(3)に従って発熱抵抗体23a,23bの合計抵抗値Ra+Rbを算出し、これが、前記ヒータなしでの安定した抵抗値である目標値Rsになった時点で、ラバーヒータ50をOFFにする。
すると、発熱抵抗体23a,23bの温度は、ラバーヒータ50からの余熱の伝導でオーバーシュートしたり、新たな熱の供給がなくなってアンダーシュートしたりして、新たな熱平衡状態になるまで変動する場合がある。
制御部30は、合計抵抗値Ra+Rbをさらにモニターし、その値が安定(例えば、所定時間内のRa+Rbの変動が目標値Rsから所定範囲内)するのを確認した時点で、エージングを完了する(EP1点)。
エージングが完了すると、制御部30は、MFCに流体を流さない状態での流量センサユニット20の出力を読み込んで記憶するゼロ点調整を行い、それ以降、前記した通常動作を行う。
本実施形態では、加熱手段としてラバーヒータ50を流量センサユニット20の上面に取りつけ、MFCの起動直後の所定時間前記流量センサを加熱させることとしたので、起動直後のエージングの時間を短縮でき、稼働率を向上させるとこができる。特に、前記流量センサの前記発熱抵抗体の抵抗値を測定する抵抗値測定回路(50)を設け、測定された抵抗値が一定になることを確認してエージングを完了することにしたので、機器が安定した状態で流量測定でき、精度がさらに向上したMFCを提供することができる。
尚、本実施形態では、ラバーヒータ50を流量センサユニット20の上面に貼り付けた構成を採用したが、本発明のヒータ配置箇所はこれに限られない。
例えば、図2Bのように、加熱手段(ラバーヒータ50)を、前記流量センサユニットの上半分の前後左右の各側面に貼り付けてもよい。前後左右に昇温体を配置することにより、昇温の均等性の向上と昇温効率の向上を図ることができる。
また、図2Cのように、加熱手段(ラバーヒータ50)を、前記流量センサユニットの前面の上部分に貼り付けてもよい。カバー前面の上部分はセンサコイル近傍であり、後部に配置されているPCBによる放熱と相まってセンサコイルを前後面の両側から挟むようにして昇温することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、MFCの構成は第1の実施形態と同一であるが、エージングにおいて、目標値Rsより低い抵抗値Rs2に到達した時点でヒータをOFFにし、しかも、OFFにする際に、一気にゼロにしないで徐々に出力を下げることとした。
これにより、ヒータOFF後の抵抗値のオーバーシュートやその後のアンダーシュートを抑え、早く抵抗値が目標値Rsから所定の範囲内に落ち着くようにしたものである。
図6において、本実施形態のエージングにおける抵抗値Ra+Rbの変化を曲線Cに示す。比較のため、曲線Aにヒータなしの場合の抵抗値Ra+Rbの変化を示す。
制御部30は、前記のように、電流測定部25の測定値Iから前記式(1)及び(3)に従って発熱抵抗体23a,23bの合計抵抗値Ra+Rbを算出し、合計抵抗値Ra+Rbが目標値Rsより低い抵抗値Rs2でヒータをOFFにする。
すると、発熱抵抗体23a,23bの合計抵抗値Ra+Rbは、ラバーヒータからの余熱の伝導のため上昇を継続するが、目標値Rsを超えるオーバーシュート量は小さくなる。また、ヒータをOFFするとき、徐々に出力を下げるようにしたので、新たな熱の供給の消失によるアンダーシュートが小さく、早く平衡状態になる。
制御部30は、第1の実施形態と同様に、抵抗値Ra+Rbをさらにモニターし、その値が安定(所定時間内のRa+Rbの変動が目標値Rsから所定範囲内)するのを確認した時点で、エージングを完了する。これにより、第1の実施形態の場合より早くエージングを完了できる場合がある(EP2点)。
尚、上記各実施形態では、抵抗値の変化によってエージングの終点を判定する形態を記載したが、センサユニットの温度を測定する温度センサを設け、温度によってエージングの終点を判定してもよい。
次に、本発明の流体制御装置について説明する。
図7は、本発明の一実施形態に係る流体制御装置の概略斜視図である。
図7に示す流体制御装置には、幅方向W1、W2に沿って配列され長手方向G1、G2に延びる金属製のベースプレートBSが設けられている。なお、W1は正面側、W2は背面側、G1は上流側、G2は下流側の方向を示している。ベースプレートBSには、複数の流路ブロック992を介して各種流体機器991A〜991Eが設置され、複数の流路ブロック992には、上流側G1から下流側G2に向かって流体が流通する図示しない流路がそれぞれ形成されている。
ここで、「流体機器」とは、流体の流れを制御する流体制御装置に使用される機器であって、流体流路を画定するボディを備え、このボディの表面で開口する少なくとも2つの流路ロを有する機器である。具体的には、開閉弁(2方弁)991A、レギュレータ991B、プレッシャーゲージ991C、開閉弁(3方弁)991D、マスフローコントローラ991E等が含まれるが、これらに限定されるわけではない。なお、導入管993は、上記した図示しない流路の上流側の流路口に接続されている。
本発明は、上記したマスフローコントローラ991Eに適用可能である。
次に、本発明の半導体製造装置について説明する。
図8は、本発明の一実施形態に係る半導体製造装置のブロック図である。
図8に示す半導体製造装置980は、原子層堆積法(ALD:Atomi c Layer Deposition 法)による半導体製造プロセスを実行するための装置であり、981はプロセスガス供給源、982はガスボックス、983はタンク、984は開閉バルブ、985は制御部、986は処理チャンバ、987は排気ポンプを示している。例えば、ALD法等においては、基板に膜を堆積させる処理プロセスに使用する処理ガスをより大きな流量で安定的に供給することが求められている。
ガスボックス982は、正確に計量したプロセスガスを処理チャンバ986に供給するために、開閉バルブ、レギュレータ、マスフローコントローラ等の各種の流体機器を集積化してボックスに収容した集積化ガスシステム(流体制御装置)である。
タンク983は、ガスボックス982から供給される処理ガスを一時的に貯留するバッフアとして機能する。
開閉バルブ984は、上記した変位拡大機構を内蔵したダイヤフラムバルブである。
制御部985は、開閉バルブ984への操作ガスの供給制御による流量調整制御を実行する。
処理チャンバ986は、ALD法による基板への膜形成のための密閉処理空間を提供する。
排気ポンプ987は、処理チャンバ986内を真空引きする。
本発明は、上記したガスボックス982(流体制御装置)の構成要素としてのマスフローコントローラに適用可能である。
上記のようなシステム構成によれば、制御部985から開閉バルブ984に制御指令を送れば、処理ガスの流量制御が可能になる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されない。当業者であれば、本発明の範囲内で、種々の追加や変更等を行うことができる。
1 :マスフローコントローラ(MFC)
10 :ボディ
11 :流体流路
11a :流入路
11b :流出路
12 :バイパス流路
13a :センサ流入路
13b :センサ流出路
14 :弁室
20 :流量センサユニット
21 :センサベース本体
22 :センサ流路
23a,23b:発熱抵抗体(発熱コイル)
25 :電流測定部(抵抗値測定回路)
28 :ブリッジ回路
30 :制御部
31 :増幅器
32 :比較制御部
40 :流量調整バルブ
50 :ラバーヒータ(加熱手段)
51a,51b:ラバーシート
52 :発熱線
53 :リード線
980 :半導体製造装置
981 :プロセスガス供給源
982 :ガスボックス
983 :タンク
984 :開閉バルブ
985 :制御部
986 :処理チャンバ
987 :排気ポンプ
991A〜991E :流体機器
992 :流路ブロック
993 :導入管
BS :ベースプレート
P1〜P4:接続点
R1,R2:基準抵抗R1,R2
Ra,Rb:発熱抵抗体23a,23bの抵抗値

Claims (8)

  1. 流体が通過する流体流路と、
    前記流体流路を通過する流体の質量流量を測定する熱式の流量センサユニットと、
    前記流体流路を通過する流体の流量を調整する調整バルブと、
    前記流量センサユニットで測定された流体の質量流量が所定値になるように前記調整バルブの開度を制御する制御部と、
    を有する、マスフローコントローラであって、
    前記流量センサユニットを外部から加熱する加熱手段をさらに有し、
    前記制御部は、前記マスフローコントローラの起動直後に、該マスフローコントローラの各部に通電して待機するエージングを実施し、該エージングにおいて、前記加熱手段により前記流量センサユニットを所定時間加熱する
    ことを特徴とする、マスフローコントローラ。
  2. 前記流量センサユニットの発熱抵抗体の抵抗値を測定する抵抗値測定回路をさらに有し、前記制御部は、測定された前記抵抗値が所定値になるまで前記加熱手段を作動させ、さらに前記抵抗値の変動が所定範囲内であることを確認してから、前記エージングを完了させる、請求項1に記載のマスフローコントローラ。
  3. 前記加熱手段は、通電により発熱する発熱線と、該発熱線を両側から挟む絶縁性のシートとを含むものである、請求項1に記載のマスフローコントローラ。
  4. 前記加熱手段は、前記流量センサユニットの上面に貼り付けられている、請求項1に記載のマスフローコントローラ。
  5. 前記加熱手段は、前記流量センサユニットの上半分の前後左右の各側面に貼り付けられている、請求項1に記載のマスフローコントローラ。
  6. 前記加熱手段は、前記流量センサユニットの前面の上部分に貼り付けられている、請求項1に記載のマスフローコントローラ。
  7. 複数の流体機器が配列された流体制御装置であって、
    前記複数の流体機器は、請求項1〜6のいずれかに記載マスフローコントローラを含む、流体制御装置。
  8. 密閉されたチャンバ内においてプロセスガスによる処理工程を要する半導体の製造プロセスにおいて、前記プロセスガスの制御に請求項1〜6のいずれかに記載のマスフローコントローラを用いる、半導体製造装置。
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