JP2021055776A - 変速機の操作装置、車両、及び変速機の操作方法 - Google Patents

変速機の操作装置、車両、及び変速機の操作方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ギヤ段の変更を確実に行うことができる変速機の操作装置を提供する。【解決手段】セレクト方向に並んでそれぞれシフト方向に移動可能に配置されており、隣り合う第一シフトブロック及び第二シフトブロックを少なくとも含む複数のシフトブロックと、複数のシフトブロックのうち目標シフトブロックと係合した状態でシフト方向に移動することにより目標シフトブロックをシフト方向における目標シフト方向に移動させるレバーと、レバーを駆動する駆動部と、を備え、駆動部は、目標シフトブロックが第一シフトブロックである場合、レバーを目標シフト方向に向けて第一シフトブロック及び第二シフトブロックに押し付けて、レバーを第一シフトブロック及び第二シフトブロックに押し付けた状態を維持しながら、レバーをセレクト方向において第二シフトブロックから第一シフトブロックに向かう方向に移動させる。【選択図】図1

Description

本開示は、変速機の操作装置、車両、及び変速機の操作方法に関する。
従来、複数のギヤ段を有する変速機が搭載された車両が知られている。このような車両の変速機は、運転手の操作又は車両の走行状態(例えば、車速)に基づいて選択されたギヤ段への変更操作を機械的に行う変速機の操作装置を備えている(特許文献1参照)。
特許文献1に開示された変速機の操作装置は、レバーと、複数のフォーク軸と、複数のフォーク軸に対応して設けられた複数のフォークヘッドと、を備えている。
このような特許文献1に開示された変速機の操作装置の場合、レバーをセレクト方向に移動させることにより、選択されたギヤ段に対応するフォークヘッドを選択する。その後、レバーをシフト方向に移動させることにより、選択されたギヤ段に対応するフォークヘッド及びフォーク軸をシフト方向に移動させることにより、変速機のギヤ段を選択されたギヤ段に変更する。
特開2016−17529号公報
上述のような変速機の操作装置において、ギヤ段の変更を確実に行うことができる構成が求められている。
本開示の目的は、ギヤ段の変更を確実に行うことができる変速機の操作装置、車両、及び変速機の操作方法を提供することである。
本開示の一態様に係る変速機の操作装置は、セレクト方向に並んでそれぞれシフト方向に移動可能に配置されており、隣り合う第一シフトブロック及び第二シフトブロックを少なくとも含む複数のシフトブロックと、複数のシフトブロックのうち目標シフトブロックと係合した状態でシフト方向に移動することにより目標シフトブロックをシフト方向における目標シフト方向に移動させるレバーと、レバーを駆動する駆動部と、を備え、駆動部は、目標シフトブロックが第一シフトブロックである場合、レバーを目標シフト方向に向けて第一シフトブロック及び第二シフトブロックに押し付けて、レバーを第一シフトブロック及び第二シフトブロックに押し付けた状態を維持しながら、レバーをセレクト方向において第二シフトブロックから第一シフトブロックに向かう方向に移動させる。
本開示の一態様に係る車両は、上述の変速機の操作装置を備える。
本開示の一態様に係る変速機の操作方法は、セレクト方向に並んでそれぞれシフト方向に移動可能に配置されており、隣り合う第一シフトブロック及び第二シフトブロックを少なくとも含む複数のシフトブロックと、複数のシフトブロックのうち目標シフトブロックと係合した状態でシフト方向に移動することにより目標シフトブロックをシフト方向における目標シフト方向に移動させるレバーと、レバーを駆動する駆動部と、を備える変速機の操作装置を備えた車両において実施される変速機の操作方法であって、目標シフトブロックが第一シフトブロックである場合に、レバーを目標シフト方向に向けて第一シフトブロック及び第二シフトブロックに押し付けるステップと、レバーを第一シフトブロック及び第二シフトブロックに押し付けた状態を維持しながら、レバーをセレクト方向において第二シフトブロックから第一シフトブロックに向かう方向に移動させるステップと、を含む。
本開示によれば、ギヤ段の変更を確実に行うことができる変速機の操作装置、車両、及び変速機の操作方法を提供できる。
図1は、実施形態に係る車両を概略的に示した模式図である。 図2は、実施形態に係る変速機の操作装置の操作対象である変速機を概略的に示した模式図である。 図3は、シンクロ機構の要部を示した断面図である。 図4は、実施形態に係る変速機の操作装置を概略的に示した模式図である。 図5は、変速制御の第1例を説明するためのフローチャートである。 図6Aは、ギヤ段をニュートラル状態から2速に変更する際のシフトブロック及びインターナルレバーを示す図である。 図6Bは、ギヤ段をニュートラル状態から2速に変更する際のシフトブロック及びインターナルレバーを示す図である。 図6Cは、ギヤ段が2速に変更された状態のシフトブロック及びインターナルレバーを示す図である。 図7Aは、ギヤ入れが失敗した状態のシフトブロック及びインターナルレバーを示す図である。 図7Bは、図7Aに示す状態からインターナルレバーが第二シフト方向に移動した状態を示す図である。 図7Cは、図7Bに示す状態からインターナルレバーが第二セレクト方向に移動した状態を示す図である。 図7Dは、図7Cに示す状態からインターナルレバーが第一シフト方向に移動した状態を示す図である。 図7Eは、図7Dに示す状態からインターナルレバーが第一セレクト方向に移動した状態を示す図である。 図7Fは、ギヤ段が2速に変更された状態のシフトブロック及びインターナルレバーを示す図である。 図8は、変速制御の第2例を説明するためのフローチャートである。 図9Aは、インターナルレバーがニュートラル状態から第一セレクト方向に移動した状態を示す図である。 図9Bは、図9Aに示す状態から、インターナルレバーが第一シフト方向に移動した状態を示す図である。 図9Cは、図9Bに示す状態から、インターナルレバーが第一セレクト方向に移動した状態を示す図である。 図9Dは、図9Cに示す状態から、インターナルレバーが第一シフト方向に移動した状態を示す図である。
以下、本開示に係る実施形態の一例を図面に基づいて詳細に説明する。尚、後述の実施形態に係る変速機の操作装置は、本開示に係る変速機の操作装置の一例であり、本開示は後述の実施形態により限定されない。
[実施形態]
図1〜図9Dを参照して、本実施形態に係る車両1、変速機の操作装置3、及び変速機の操作方法について説明する。
<車両>
先ず、図1を参照して本実施形態に係る車両1について説明する。図1は、車両1の模式図である。
車両1は、例えば、トラックであって、エンジン11と、クラッチ12と、変速機(トランスミッション)2と、プロペラシャフト13と、終減速機(デファレンシャル)14と、ドライブシャフト15と、駆動輪16と、を備えている。クラッチ12から終減速機14までは、動力伝達系の一例に該当する。
車両1では、駆動源であるエンジン11の回転力が、クラッチ12を介して変速機2に伝達され、変速機2により所定の変速比に変速される。変速機2で変速された回転力は、プロペラシャフト13を介して終減速機14に伝達され、終減速機14からドライブシャフト15を介して駆動輪16に伝達される。本実施形態に係る変速機の操作装置3は、変速機2のギヤ段を、機械的に切り替える装置である。
エンジン11は、制御装置(不図示)によって、エンジン回転数(出力回転数)及びエンジン出力トルク(出力トルク)が制御される。エンジン11の出力軸の近傍には、エンジン11の回転数を検出するエンジン回転数センサ111(図2参照)が設けられている。
<変速機>
次に、図2を参照して、変速機2の構成について説明する。図2は、変速機2を概略的に示した模式図である。
図2には、前進7段及び後進1段のギヤ段(走行段)を有する変速機2が例示されている。但し、変速機2の構成要素(ギヤ段等)の具体的な数や配置は、変速機2の概略を説明するための例示に過ぎない。
変速機2は、クラッチ12(図1参照)を介して伝達されたエンジン11の回転力を、複数あるギヤ段(走行段)の変速比に変速して、プロペラシャフト13を介して終減速機14側へ伝達する。変速機2におけるギヤ段の切り替えは、運転手による手動操作(マニュアル操作)と、自動制御により行われる自動操作とがあるが、本実施形態の変速機2では自動制御を前提とする。
変速機2では、変速機の操作装置3における制御装置374(後述)の自動制御により車両1の走行状態(例えば、車速等)に応じて自動的に最適なギヤ段に選択される。尚、本開示では、ギヤ段の選択及びギヤ段の切り換えが、制御装置374により自動的に行われる構成を前提とする。但し、ギヤ段の選択は、運転手のレバー操作に基づいて行われてもよい。
図2に示すように、変速機2は、インプットシャフト21と、アウトプットシャフト22と、カウンタシャフト23と、複数のギヤ段をなすメインギヤ24と、カウンタギヤ25と、を備えている。又、各メインギヤ24に対応して、複数のシンクロ機構26(26A〜26D)が設けられている。このような変速機2の各エレメント21〜26は、ギヤボックス27内に収納されている。
インプットシャフト21は、クラッチ12を介してエンジン11に接続されている。インプットシャフト21には、インプットメインギヤ21Aが一体回転するように設けられている。
アウトプットシャフト22は、インプットシャフト21と同軸上に配置され、プロペラシャフト13を介して終減速機14に接続されている。アウトプットシャフト22には、入力側(図2における左側)から順にメインギヤ24A〜24Hが回転自在に設けられている。尚、メインギヤ24A〜24Hを総称するときは、単にメインギヤ24と表記する。
カウンタシャフト23は、インプットシャフト21及びアウトプットシャフト22と平行に配置されている。カウンタシャフト23には、入力側から順にインプットメインギヤ21Aと噛み合うインプットカウンタギヤ23Aの他、複数のカウンタギヤ25A〜25Hが一体回転するように設けられている。尚、カウンタギヤ25A〜25Hを総称するときは、単にカウンタギヤ25と表記する。
アウトプットシャフト22側のメインギヤ24A〜24Hと、カウンタシャフト23側のカウンタギヤ25A〜25Hとは、互いに対応するもの同士が噛み合っており、それぞれ「ギヤ段」(変速ギヤ)をなしている。尚、カウンタギヤ25Aは、アイドラギヤ23Bを介してメインギヤ24Aと噛み合っており、アウトプットシャフト22を逆回転させる。
メインギヤ24とカウンタギヤ25との組み合わせである「ギヤ段」のうち、メインギヤ24A及びカウンタギヤ25Aの組み合わせは、リバース(Rev)に対応する。メインギヤ24B及びカウンタギヤ25Bの組み合わせは、1速(1st)に対応する。メインギヤ24C及びカウンタギヤ25Cの組み合わせは、2速(2nd)に相当する。メインギヤ24D及びカウンタギヤ25Dの組み合わせは、3速(3rd)に対応する。
又、メインギヤ24E及びカウンタギヤ25Eの組み合わせは、4速(4th)に対応する。メインギヤ24F及びカウンタギヤ25Fの組み合わせは、5速(5st)に対応する。メインギヤ24G及びカウンタギヤ25Gの組み合わせは、6速(6th)に対応する。メインギヤ24H及びカウンタギヤ25Hの組み合わせは、7速(7th)に対応する。
<シンクロ機構>
アウトプットシャフト22上には、各メインギヤ24間の配置に合わせて、複数のシンクロ機構26A〜26Dが設けられている。シンクロ機構26A〜26Dは、変速機2におけるギヤ段の切り替えを円滑に行うために、変速時の入力側と出力側との回転数差を摩擦により同期させるものである。いずれのシンクロ機構26A〜26Dも、それぞれ共通の構成である。尚、シンクロ機構26A〜26Dを総称するときは、単にシンクロ機構26と表記する。
図3は、シンクロ機構26の構成の要部を例示した断面図である。図3に示すように、シンクロ機構26は、シンクロハブ261と、カップリングスリーブ262と、ドグクラッチ263と、シンクロナイザリング264と、を有する。図3では、シンクロハブ261及びカップリングスリーブ262の軸方向の中心線CLより片側半分の一部のみ図示したが、中心線CLを境に左右対称となるもう片側半分も存在する。
シンクロハブ261は、アウトプットシャフト22(図2参照)に対して、一体的に回転するように固定されている。アウトプットシャフト22の中心軸は、シンクロハブ261の中心軸と一致している。アウトプットシャフト22の中心軸は、Y方向に延在している。
カップリングスリーブ262は、シンクロハブ261の外周に対して、Y方向に移動可能にスプライン係合されている。又、カップリングスリーブ262には、外周面にある凹溝262aに対して、それぞれ対応するシフトフォーク36(後述、図4参照)の先端が係合されている。シフトフォーク36は、シフトロッド35(後述、図4参照)に一体に取り付けられている。
ドグクラッチ263は、メインギヤ24と一体に設けられている。ドグクラッチ263は、メインギヤ24と別体のものを後から固定してもよい。メインギヤ24は、ドグクラッチ263を介してカップリングスリーブ262と噛み合う。又、メインギヤ24のシンクロハブ261側の端部は、コーン形状であり、その外周面は、先端に向けて縮径する外側摩擦面241となっている。尚、ドグクラッチ263及び外側摩擦面241は、メインギヤ24毎にそれぞれ設けられている。
シンクロナイザリング264は、シンクロハブ261とドグクラッチ263との間に設けられている。シンクロナイザリング264は円筒形状であり、その内周面は、メインギヤ24の外側摩擦面241と摩擦係合するテーパー状の内側摩擦面264aとなっている。
シンクロナイザリング264の内側摩擦面264aは、シンクロナイザリング264がドグクラッチ263側に押し付けられたとき、メインギヤ24の外側摩擦面241と接触する。このときの摩擦力によって、シンクロナイザリング264は、メインギヤ24との回転速度差を減らしながら同期させる。
又、シンクロナイザリング264の外周面には、径方向外側に向けて突出する歯264bが複数個設けられている。歯264bの数については、本実施形態では特に限定されない。歯264bの手前側には、カップリングスリーブ262のスプラインにあるチャンファ262bに係脱するチャンファ264cが設けられている。
以上のような構成を有する変速機2の場合、インプットシャフト21の回転力が、インプットメインギヤ21Aからインプットカウンタギヤ23Aに伝達され、カウンタシャフト23を回転させる。カウンタシャフト23の回転は、各カウンタギヤ25A〜25Hから各メインギヤ24A〜24Hに伝達され、各メインギヤ24A〜24Hをアウトプットシャフト22上で回転させる。ギヤが接続された段では、メインギヤ24と一体のドグクラッチ263とシンクロ機構26のシンクロナイザリング264が回転する。
シンクロナイザリング264がドグクラッチ263側へ押し付けられると、シンクロナイザリング264の内側摩擦面264aとメインギヤ24の外側摩擦面とが摩擦係合する。この摩擦力によって、シンクロ機構26のシンクロハブ(不図示)の回転が、カップリングスリーブ262及びシンクロナイザリング264を介してメインギヤ24に伝達されて回転の同期がなされる。同期が完了した後、カップリングスリーブ262が、シンクロナイザリング264を介してドグクラッチ263と噛み合うことで変速動作は完了する。
次に、図2及び図3に示すシンクロ機構26の動作について、2速及び3速に対応するシンクロ機構26Bを例に挙げて説明する。シンクロ機構26Bでは、図3においてカップリングスリーブ262がY方向−側に移動すると、メインギヤ24Cのドグクラッチ263とスプライン係合する。
すると、カウンタギヤ25Cからメインギヤ24Cに回転力が伝達され、アウトプットシャフト22は2速で回転する。一方、カップリングスリーブ262がY方向+側に移動して、メインギヤ24Dのドグクラッチ263とスプライン係合すると、カウンタギヤ25Dからメインギヤ24Dに回転力が伝達され、アウトプットシャフト22は3速で回転する。
シンクロ機構26A、26C〜26Dの動作は、シンクロ機構26Aの動作と同様であるため、説明は省略する。
<変速機の操作装置>
次に、図4を参照して、本実施形態に係る変速機の操作装置3の構成について説明する。変速機の操作装置3は、上述のような変速機2における複数のギヤ段を機械的に切り替えるための装置である。以下の説明において、変速機2のギヤ段を、第一のギヤ段から第二のギヤ段に変更する場合、第一のギヤ段を変更前のギヤ段と称し、第二のギヤ段を変更先のギヤ段と称することもある。変更先のギヤ段は、目標ギヤ段とも称する。尚、図4に示した各部品の相対的な位置関係や大きさは、あくまで説明の便宜上のものである。
図4には、X軸及びY軸が記されている。以下の説明では、図4におけるコントロールロッド31の軸方向を「X方向」(セレクト方向)とし、X方向の手前側を「X方向+側」、X方向の奥側を「X方向−側」とする。又、コントロールロッド31の軸方向と直交する水平方向を「Y方向」(シフト方向)とし、Y方向の右側を「Y方向+側」、左側を「Y方向−側」とする。
尚、図4におけるY方向−側は、図2及び図3において矢印で示すY方向−側(紙面左側)と一致する。又、図4におけるY方向+側は、図2及び図3において矢印で示すY方向+側(紙面右側)と一致する。
図4におけるコントロールロッド31の軸回りの回転方向のうち、時計回り方向を「C1方向」とし、反時計回り方向を「C2方向」とする。そのほか、以下の説明では、コントロールロッド31のX方向(セレクト方向)の変速操作を「セレクト操作」とし、Y方向(シフト方向)の変速操作を「シフト操作」とする。
図4に示すように、変速機の操作装置3は、コントロールロッド31と、インターナルレバー32と、シフトブロック34と、シフトロッド35と、駆動部37と、を備えている。
<コントロールロッド>
コントロールロッド31は、コントロールボックス33に収納されている。コントロールロッド31は、コントロールボックス33内でX方向に延びている。コントロールロッド31は、X方向に移動可能且つ軸回りに回転可能に、コントロールボックス33に支持されている。尚、コントロールボックス33の形状や大きさは特に限定されるものではなく、コントロールロッド31を移動及び回転を含む変位が可能な状態で収納し支持できるものであればよい。
<インターナルレバー>
インターナルレバー32は、レバーの一例に該当する。インターナルレバー32は、コントロールボックス33に収納されている。インターナルレバー32は、コントロールボックス33内でコントロールロッド31のX方向における中間部に固定されている。よって、インターナルレバー32も、コントロールロッド31と共に、X方向に移動可能かつ軸回りに回転可能に支持されている。インターナルレバー32は、先端が下方を向く状態で、基端がコントロールロッド31に一体に固定されている。
具体的には、インターナルレバー32は、コントロールロッド31の軸方向における中間部に挿通させた状態で、コントロールロッド31に固定された筒胴部321を備えている。筒胴部321の一端面側には、レバー部322が一体に設けられている。インターナルレバー32は、レバー部322の先端部323が下方へ向く状態で配置されている。
インターナルレバー32の先端部323は、組付状態において、シフトブロック34(後述)のセレクト空間341に配置されている。
インターナルレバー32は、コントロールロッド31のX方向の移動に伴って、X方向に移動する。又、インターナルレバー32は、コントロールロッド31の軸回りの回転に伴って、同じ方向に回転する。このように作動するインターナルレバー32の先端部323は、シフトブロック34のシフトブロック要素34A〜34Dのうちの目標ギヤ段に対応するシフトブロック要素(以下、「目標シフトブロック要素」と称する。)に選択的に係合する。
インターナルレバー32は、目標シフトブロック要素に係合した状態で、コントロールロッド31が軸回りに回転することにより、シフトロッド要素35A〜35Dのうち目標シフトブロック要素に対応するシフトロッド要素(以下、「目標シフトロッド要素」と称する。)を軸方向(シフト方向)に移動させる。
<シフトブロック>
シフトブロック34は、Y方向(シフト方向)に移動可能な複数のシフトブロック要素34A〜34Dを有する。シフトブロック要素34A〜34Dはそれぞれ、変速機2のギヤ段に対応している。
具体的には、シフトブロック要素34Aは、変速機2のリバース及び1速に対応している。又、シフトブロック要素34Bは、変速機2の2速及び3速に対応している。又、シフトブロック要素34Cは、変速機2の4速及び5速に対応している。又、シフトブロック要素34Dは、変速機2の6速及び7速に対応している。
シフトブロック要素34A〜34Dは、ニュートラル位置にある状態(以下、「ニュートラル状態」と称する。)で、X方向(セレクト方向)に直線上に並んでいる。シフトブロック要素34A〜34Dの上面にはそれぞれ、上記したインターナルレバー32の先端部323が遊びを持って係合する係合溝が設けられている。このような係合溝は、セレクト空間341を構成している。
インターナルレバー32の先端部323は、コントロールロッド31のX方向(セレクト方向)の移動に応じて、セレクト空間341内をX方向(セレクト方向)に移動し、制御装置374(後述)により選択された目標ギヤ段に対応する目標シフトブロック要素の係合溝に係合する。又、目標シフトブロック要素は、コントロールロッド31の軸回りの回転に基づいて、Y方向(シフト方向)に移動する。
<シフトロッド>
シフトロッド35は、Y方向(シフト方向)に移動可能な複数のシフトロッド要素35A〜35Dを有する。シフトロッド要素35A〜35Dは、互いに平行な状態で、Y方向(シフト)に延在している。シフトロッド要素35A〜35Dは、ギヤボックス27(図2参照)内で、コントロールロッド31と直交する向きに配置されている。
シフトロッド要素35Aには、シフトブロック要素34Aが固定されている。シフトロッド要素35Aは、シフトロッド要素35Aに固定されたシフトフォーク36を介してシンクロ機構26Aに接続されており、ギヤ段をリバース又は1速に選択的に切り替える。
具体的には、シフトブロック要素34Aがインターナルレバー32によりY方向−側に移動させられると、シフトロッド要素35AがY方向−側に移動して、変速機2のギヤ段がリバースとなる。一方、シフトブロック要素34Aがインターナルレバー32によりY方向+側に移動させられると、シフトロッド要素35AがY方向+側に移動して、変速機2のギヤ段が1速となる。
シフトロッド要素35Bには、シフトブロック要素34Bが固定されている。シフトロッド要素35Bは、シフトロッド要素35Bに固定されたシフトフォーク(不図示)を介してシンクロ機構26Bに接続されており、ギヤ段を2速又は3速に選択的に切り替える。
具体的には、シフトブロック要素34Bがインターナルレバー32によりY方向−側に移動させられると、シフトロッド要素35BがY方向−側に移動して、変速機2のギヤ段が2速となる。一方、シフトブロック要素34Bがインターナルレバー32によりY方向+側に移動させられると、シフトロッド要素35BがY方向+側に移動して、変速機2のギヤ段が3速となる。
シフトロッド要素35Cには、シフトブロック要素34Cが固定されている。シフトロッド要素35Cは、シフトロッド要素35Cに固定されたシフトフォーク(不図示)を介してシンクロ機構26Cに接続されており、ギヤ段を4速又は5速に選択的に切り替える。
具体的には、シフトブロック要素34Cがインターナルレバー32によりY方向−側に移動させられると、シフトロッド要素35CがY方向−側に移動して、変速機2のギヤ段が4速となる。一方、シフトブロック要素34Cがインターナルレバー32によりY方向+側に移動させられると、シフトロッド要素35CがY方向+側に移動して、変速機2のギヤ段が5速となる。
シフトロッド要素35Dには、シフトブロック要素34Dが固定されている。シフトロッド要素35Dは、シフトロッド要素35Dに固定されたシフトフォーク(不図示)を介してシンクロ機構26Dに接続されており、ギヤ段を6速又は7速に選択的に切り替える。
具体的には、シフトブロック要素34Dがインターナルレバー32によりY方向−側に移動させられると、シフトロッド要素35DがY方向−側に移動して、変速機2のギヤ段が6速となる。一方、シフトブロック要素34Dがインターナルレバー32によりY方向+側に移動させられると、シフトロッド要素35DがY方向+側に移動して、変速機2のギヤ段が7速となる。
<駆動部>
駆動部37は、インターナルレバー32を駆動させる。駆動部37は、セレクト用アクチュエータ371と、シフト用アクチュエータ372と、シフト量検出部373と、制御装置374と、を有する。
<セレクト用アクチュエータ>
セレクト用アクチュエータ371は、インターナルレバー32を、X方向(セレクト方向)に移動させるためのアクチュエータである。セレクト用アクチュエータ371は、コントロールロッド31に接続されている。
ギヤ段を目標ギヤ段に変更するギヤ段変更動作において、セレクト用アクチュエータ371は、制御装置374の制御下で、コントロールロッド31を、軸方向における第一方向(図4におけるX方向+側)又は軸方向における第二方向(図4におけるX方向−側)に移動させる。
コントロールロッド31を、軸方向における第一方向に移動すると、インターナルレバー32の先端部323が、セレクト空間341内でセレクト方向における第一方向に移動する。
又、コントロールロッド31を、軸方向における第二方向に移動すると、インターナルレバー32の先端部323が、セレクト空間341内でセレクト方向における第二方向に移動する。
このように、コントロールロッド31が軸方向に移動すると、コントロールロッド31と共にインターナルレバー32がセレクト方向(X方向)に移動する。その結果、インターナルレバー32の先端部323は、目標ギヤ段に対応する目標シフトブロック要素の係合溝まで移動する。
<シフト用アクチュエータ>
シフト用アクチュエータ372は、インターナルレバー32を、Y方向(シフト方向)に移動させるためのアクチュエータである。シフト用アクチュエータ372は、コントロールロッド31に接続されている。
ギヤ段を目標ギヤ段に変更するギヤ段変更動作において、インターナルレバー32の先端部323が、目標ギヤ段に対応する目標シフトブロック要素の係合溝まで移動した後、シフト用アクチュエータ372は、制御装置374の制御下で、コントロールロッド31を、コントロールロッド31の中心軸を中心とした第一方向(図4の矢印C1の方向)又は第二方向(図4の矢印C2の方向)に回転させる。
コントロールロッド31が第一方向に回転すると、インターナルレバー32も第一方向に回転して、目標シフトブロック要素がシフト方向における第一方向に移動する。
コントロールロッド31が第二方向に回転すると、インターナルレバー32も第二方向に回転して、目標シフトブロック要素がシフト方向における第二方向に移動する。
このように、コントロールロッド31が回転すると、コントロールロッド31と共に、インターナルレバー32が回転する。その結果、インターナルレバー32の先端部323が係合する目標シフトブロック要素が、Y方向(シフト方向)に移動する。つまり、シフト用アクチュエータ372は、コントロールロッド31及びインターナルレバー32を回転させることにより、目標シフトブロック要素をシフト方向に移動させる。
<シフト量検出部>
シフト量検出部373は、検出部の一例に該当し、例えば、コントロールロッド31に設けられている。シフト量検出部373は、基準状態からのコントロールロッド31の回転量を検出する。基準状態は、コントロールロッド31の回転量がゼロの状態であってよい。コントロールロッド31の回転量がゼロの状態は、インターナルレバー32の先端部323が、目標シフトブロック要素の係合溝におけるY方向の中央部に位置している状態と捉えてよい。
このようなシフト量検出部373は、例えば、ロータリーエンコーダ等のセンサである。シフト量検出部373は、検出値を制御装置374に出力する。
<制御装置>
制御装置374は、セレクト用アクチュエータ371及びシフト用アクチュエータ372を制御するもので、公知のCPU、ROM、RAM、入力ポート、及び出力ポート等を備えている。制御装置374は、電送線378を介して、セレクト用アクチュエータ371、シフト用アクチュエータ372、及びシフト量検出部373に接続されている。尚、制御装置374は、車両の各種制御を行う制御装置であってもよいし、変速機の操作装置3専用に設けられた制御装置であってもよい。
制御装置374の具体的な機能については、変速機の操作装置3の変速制御の説明において詳述する。
<変速機の操作装置の変速制御の第1例>
以下、図5〜図7Dを参照して、本実施形態に係る変速機の操作装置3が実施する変速制御の第1例について説明する。以下で説明する変速制御は、制御装置374の制御下で実現される。
先ず、制御装置374が、本例の変速制御を実施する状況について説明する。車両1がトラックの場合、車両1の発進時において、制御装置374は、変速機2のギヤ段(以下、単に「ギヤ段」と称する。)をニュートラル状態から2速に変更する。
ここで、図6A〜図6Cを参照して、ギヤ段をニュートラル状態から2速に変更する際の、変速機の操作装置3の動作について説明する。
変速機2のニュートラル状態において、インターナルレバー32の先端部323は、図6Aに二点鎖線で示す位置(以下、「第一ニュートラル位置」と称する。)にある。
ギヤ段をニュートラル状態から2速(目標ギヤ段とも称する。)に変更するギヤ段変更動作(以下、単に「ギヤ段変更動作」と称する。)において、先ず、制御装置374は、セレクト用アクチュエータ371を駆動して、先端部323を、第一ニュートラル位置からX方向−側(図6Aの矢印A1の方向であって、第一セレクト方向とも称する。)に所定距離L1移動させる。ギヤ段変更動作において、インターナルレバー32の先端部323を目標ギヤ段に対応するシフトブロック要素までセレクト方向に移動する動作を、セレクト動作と称する。
第一セレクト方向は、セレクト動作において、インターナルレバー32の先端部323が、目標ギヤ段に対応するシフトブロック要素(以下、「目標シフトブロック要素」と称する。)に向かって移動する方向と捉えてよい。
例えば、ニュートラル状態から2速にギヤ段を変更する場合、第一セレクト方向は、セレクト方向(X方向)においてシフトブロック要素34Aからシフトブロック要素34Bに向かう方向を意味する。
一方、第二セレクト方向は、セレクト方向において第一セレクト方向と反対方向を意味する。ニュートラル状態から2速にギヤ段を変更する場合、第二セレクト方向は、シフトブロック要素34Bからシフトブロック要素34Aに向かう方向を意味する。
尚、ニュートラル状態から2速にギヤ段を変更する場合、シフトブロック要素34Bは、第一シフトブロック及び目標シフトブロックの一例に該当する。又、ニュートラル状態から2速にギヤ段を変更する場合、シフトブロック要素34Aは、第二シフトブロックの一例に該当する。
上述のセレクト動作の結果、先端部323は、図6Aに実線で示すように、2速に対応するシフトブロック要素34B(目標シフトブロック要素)の係合溝におけるシフト方向の中央部に移動する。
上記所定量は、ギヤ段をニュートラル状態から2速に変更する際、先端部323を、第一ニュートラル位置から第一セレクト方向に移動させる量として、制御装置374の記憶部(不図示)に記憶されている。
次に、制御装置374は、シフト用アクチュエータ372を駆動して、先端部323をY方向−側(図6Bの矢印A2の方向であって、第一シフト方向とも称する。)に移動させる。すると、先端部323のY方向−側の面である第一側面323aが、図6Bに示すように、シフトブロック要素34Bの係合溝の内面(具体的には、Y方向−側の内面)に当接する。
尚、第一シフト方向は、目標シフト方向の一例に該当する。第一シフト方向は、シフト動作において、インターナルレバー32の先端部323が、目標ギヤ段を実現するために目標シフトブロック要素を移動させる方向と捉えてよい。
ギヤ段をリバース、2速、4速、及び6速に変更する場合、第一シフト方向は、Y方向−側を意味する。一方、ギヤ段を1速、3速、5速、及び7速に変更する場合、第一シフト方向は、Y方向+側を意味する。第二シフト方向は、シフト方向において第一シフト方向と反対方向を意味する。
図6Bに示すように、先端部323の第一側面323aは、シフトブロック要素34Bのみと当接している。よって、先端部323は、シフト用アクチュエータ372の駆動力に基づいて、シフトブロック要素34Bを、図6Bに示す状態から第一シフト方向に更に移動させる。
その結果、シフトブロック要素34Bが図6Cに示す状態となり、ギヤ段が2速に変更される。具体的には、シフトブロック要素34Bが、図6Bに示す位置から図6Cに示す位置に移動すると、シフトブロック要素34Bと共に、シフトロッド要素35Bが第一シフト方向に移動する。
その結果、2速に対応するシンクロ機構26Bを介して、メインギヤ24Cがアウトプットシャフト22に接続される。そして、アウトプットシャフト22は、カウンタギヤ25Cからメインギヤ24Cを介して伝わる回転に基づいて、2速で回転する。尚、ギヤ段変更動作において、セレクト動作の後に、先端部323をシフト方向に移動する動作をシフト動作と称する。
ところで、上述のような変速機の操作装置3において、例えば、シフトブロック要素34の形状、シフトブロック要素34A〜34D同士の隙間、及び/又はインターナルレバー32をセレクト用アクチュエータ371の駆動力に抗して付勢するスプリング(不図示)の付勢力には、ばらつきが存在する。このようなばらつき、又は、他の要因に起因して、ギヤ段変更動作におけるセレクト動作において、先端部323が目標位置からずれてしまう可能性がある。
ここで、セレクト動作における目標位置とは、セレクト動作の後にシフト動作を行った場合に、先端部323が目標シフトブロック要素のみを第一シフト方向に移動させることができる、先端部323のセレクト方向における位置と捉えてよい。
セレクト動作において先端部323が目標位置からずれると、シフト動作において、先端部323の第一側面323aが、目標シフトブロック要素であるシフトブロック要素34Bだけでなく、目標シフトブロック要素ではないシフトブロック要素34Aにも当接して、ギヤ入れが失敗する可能性が有る(図7A参照)。
図7Aは、ギヤ入れが失敗した状態の、先端部323及びシフトブロック34を示す模式図である。図7Aにおいて、先端部323の第一側面323aにおけるシフトブロック要素34Aに近い側の端部が、シフトブロック要素34Aに当接している。この状態では、変速機の操作装置3は、ギヤ段を2速に変更するためのギヤ段変更動作におけるシフト動作を完了できない。
そこで、本実施形態に係る変速機の操作装置3は、図7Aに示すようなギヤ入れの失敗が発生した場合に、変速制御の第1例を実施する。以下、図5及び図7A〜図7Eを参照して、変速制御の第1例について説明する。
図5に示す制御処理は、制御装置374が、ギヤ入れの失敗を検出した場合(「ギヤ入れのリトライ時」とも称する。)に、実施される。
制御装置374は、例えば、シフト量検出部373の検出値に基づいて、ギヤ入れの失敗が発生したことを検出する。具体的には、ギヤ段変更動作のシフト動作において、シフト量検出部373が検出したコントロールロッド31の回転量が、回転量閾値より小さい場合に、制御装置374は、ギヤ入れの失敗が発生したと判断する。
ここで、コントロールロッド31の回転量が回転量閾値より小さい状態とは、シフト動作における目標シフトブロック要素(本例の場合、シフトブロック要素34B)の第一シフト方向への移動量が、目標ギヤ段(本例の場合、2速)に対応するシンクロ機構26(本例の場合、シンクロ機構26B)を作動させるために必要な移動量よりも小さい状態に該当する。
制御装置374は、ギヤ入れの失敗を検出した場合に、図5のステップS101において、シフト用アクチュエータ372を駆動して、インターナルレバー32の先端部323を、Y方向+側(第二シフト方向)に移動させる。この際、制御装置374は、先端部323を、ギヤ入れが失敗した位置からセレクト方向に移動させず、第二シフト方向にのみ移動させる。すると、先端部323は、図7Bに示す位置に移動する。尚、図5のステップS101において、セレクト用アクチュエータ371は、作動していない。図7Bに示す先端部323の位置は、シフト方向における中立位置の一例に該当する。
次に、図5のステップS102において、制御装置374は、セレクト用アクチュエータ371を駆動して、先端部323を第二セレクト方向(X方向+側)に所定距離移動させる。その結果、先端部323は、図7Cに示す位置に移動する。
ステップS102において、制御装置374は、例えば、先端部323のセレクト方向における中心位置が、シフトブロック要素34Aとシフトブロック要素34Bとの境界に位置するように、先端部323を第二セレクト方向に移動させる。
上記所定距離は、第一所定距離の一例に該当し、予め決められている値であってよい。ステップS102において、シフト用アクチュエータ372は、作動していない。
尚、上述のステップS101及びステップS102の制御処理は、一つのステップにおいて実現されてもよい。つまり、制御装置374は、シフト用アクチュエータ372及びセレクト用アクチュエータ371を同時に駆動して、先端部323を、図7Aに示す位置から図7Cに示す位置に移動させてもよい。
次に、ステップS103において、制御装置374は、シフト用アクチュエータ372を駆動して、先端部323を、第一シフト方向(Y方向−側)に移動させる。制御装置374は、先端部323の第一側面323aが、シフトブロック要素34A及びシフトブロック要素34Bに当接するまで、先端部323を第一シフト方向に移動させる。その結果、先端部323は、図7Dに示す位置に移動する。尚、ステップS103において、セレクト用アクチュエータ371は、作動していない。
次に、ステップS104において、制御装置374は、先端部323を第一シフト方向に移動させるようにシフト用アクチュエータ372を駆動しつつ、先端部323を第一セレクト方向に移動させるようにセレクト用アクチュエータ371を駆動する。
つまり、ステップS104において、制御装置374は、先端部323の第一側面323aを第一シフト方向(目標シフト方向)に向けてシフトブロック要素34A及びシフトブロック要素34Bに押し付けた状態で、先端部323を第一セレクト方向に移動させる。
次に、ステップS105において、制御装置374は、目標シフトブロック要素であるシフトブロック要素34Bの第一シフト方向への移動量が、移動量閾値よりも大きいか否かを判定する。移動量閾値は、予め設定された値であってよい。
換言すれば、ステップS105において、制御装置374は、先端部323の第一側面323aが第一シフト方向に向けてシフトブロック要素34Bのみを押す状態(図7E参照)になったか否かを判定する。
シフト用アクチュエータ372が、シフトブロック要素34A及びシフトブロック要素34Bを同時に第一シフト方向に移動させることができる駆動力を備えていなければ、先端部323がシフトブロック要素34A及びシフトブロック要素34Bを押す状態における、シフトブロック要素34Bの第一シフト方向への移動量はゼロである。
一方、先端部323が第一セレクト方向に移動して、先端部323が目標シフトブロック要素であるシフトブロック要素34Bのみを押す状態になると、シフト用アクチュエータ372の駆動力に基づいて、先端部323がシフトブロック要素34Bを第一シフト方向に移動させる。
この結果、シフトブロック要素34Bの第一シフト方向への移動量が、移動量閾値を超える。つまり、第一シフト方向への移動量が移動量閾値を超えた状態を検出することにより、制御装置374は、先端部323が第一シフト方向に向けてシフトブロック要素34Bのみを押す状態になったか否かを判定できる。
シフトブロック要素34Bの第一シフト方向への移動量が移動量閾値よりも大きい場合(ステップS105において“YES”)、制御装置374は、制御処理をステップS106に遷移させる。
シフトブロック要素34Bの第一シフト方向への移動量が移動量閾値以下の場合(ステップS105において“NO”)、制御装置374は、制御処理をステップS104に遷移させる。制御装置374は、シフトブロック要素34Bの第一シフト方向への移動量が移動量閾値よりも大きい状況になるまで、ステップS104及びステップS105を繰り返す。
ステップS106において、制御装置374は、セレクト用アクチュエータ371を停止する。そして、制御装置374は、シフト用アクチュエータ372の駆動を維持して、先端部323を第一シフト方向に移動させる。その結果、先端部323は、図7Fに示す位置に移動する。
図7Fに示す状態において、ギヤ段が2速に変更される。シフトブロック要素34Bが、図7Fに示す位置に移動すると、シフトブロック要素34Bと共に、シフトロッド要素35Bが第一シフト方向に移動する。その結果、2速に対応するシンクロ機構26Bを介して、メインギヤ24Cがアウトプットシャフト22に接続される。そして、アウトプットシャフト22は、カウンタギヤ25Cからメインギヤ24Cを介して伝わる回転に基づいて、2速で回転する。
尚、上述の変速制御の第1例は、ギヤ段をニュートラル状態から2速にギヤ段を変更する動作に限らず、種々のギヤ段変更動作に適用できる。具体的には、変速制御の第1例は、1速から2速にギヤ段を変更する動作、3速から4速にギヤ段を変更する動作、及び5速から6速にギヤ段を変更する動作にも適用できる。
又、変速制御の第1例は、シフトアップに係るギヤ段変更動作に限らず、シフトダウンに係るギヤ段変更動作にも適用できる。具体的には、2速から1速にギヤ段を変更する動作、4速から3速にギヤ段を変更する動作、及び6速から5速にギヤ段を変更する動作に適用できる。
<変速機の操作装置の変速制御の第2例>
次に、図8及び図9A〜図9Dを参照して、変速機の操作装置3が実施する変速制御の第2例について説明する。以下で説明する変速制御は、制御装置374の制御下で実現される。
本例の変速制御は、例えば、ギヤ段をニュートラル状態から2速に変更するギヤ段変更動作において実施される。尚、本例の変速制御は、上述の変速制御の第1例と異なり、ギヤ入れの失敗の有無に関係なく、通常のギヤ段変更動作において実施される。
先ず、図8のステップS201において、制御装置374は、セレクト用アクチュエータ371を駆動して、インターナルレバー32の先端部323を、X方向−側(第一セレクト方向)に、所定距離移動させる。その結果、先端部323は、図9Aに二点鎖線で示すニュートラル位置から、図9Aに実線で示す位置に移動する。
ステップS201において、制御装置374は、例えば、先端部323のセレクト方向における中心位置が、シフトブロック要素34Aとシフトブロック要素34Bとの境界に位置するように、先端部323を第一セレクト方向に移動させる。
上記所定距離は、予め決められている値であってよい。ステップS201において、シフト用アクチュエータ372は、作動していない。
次に、ステップS202において、制御装置374は、シフト用アクチュエータ372を駆動して、先端部323を、第一シフト方向(Y方向−側)に移動させる。具体的には、制御装置374は、先端部323の第一側面323aが、シフトブロック要素34A及びシフトブロック要素34Bに当接するまで、先端部323を第一シフト方向に移動させる。その結果、先端部323は、図9Bに示す位置に移動する。尚、ステップS202において、セレクト用アクチュエータ371は、作動していない。
次に、ステップS203において、制御装置374は、先端部323を第一シフト方向に移動させるようにシフト用アクチュエータ372を駆動しつつ、先端部323を第一セレクト方向に移動させるようにセレクト用アクチュエータ371を駆動する。つまり、制御装置374は、先端部323の第一側面323aを第一シフト方向に向けてシフトブロック要素34A及びシフトブロック要素34Bに押し付けた状態で、先端部323を第一セレクト方向に移動させる。
次に、ステップS204において、制御装置374は、シフトブロック要素34Bの第一シフト方向への移動量が、移動量閾値よりも大きいか否かを判定する。移動量閾値は、予め設定された値であってよい。
換言すれば、ステップS204において、制御装置374は、先端部323の第一側面323aが第一シフト方向に向けてシフトブロック要素34Bのみを押す状態(図9C参照)になったか否かを判定する。
シフトブロック要素34Bの第一シフト方向への移動量が移動量閾値よりも大きい場合(ステップS204において“YES”)、制御装置374は、制御処理をステップS205に遷移させる。
シフトブロック要素34Bの第一シフト方向への移動量が移動量閾値以下の場合(ステップS204において“NO”)、制御装置374は、制御処理をステップS203に遷移させる。
ステップS205において、制御装置374は、セレクト用アクチュエータ371を停止する。そして、制御装置374は、シフト用アクチュエータ372の駆動を維持して、先端部323を第一シフト方向に移動させる。その結果、先端部323は、図9Dに示す位置に移動する。
図9Dに示す状態において、ギヤ段が2速に変更される。目標シフトブロック要素であるシフトブロック要素34Bが、図9Dに示す位置に移動すると、シフトブロック要素34Bと共に、シフトロッド要素35Bが第一シフト方向に移動する。その結果、2速に対応するシンクロ機構26Bを介して、メインギヤ24Cがアウトプットシャフト22に接続される。そして、アウトプットシャフト22は、カウンタギヤ25Cからメインギヤ24Cを介して伝わる回転に基づいて、2速で回転する。
尚、上述の変速制御の第2例は、ギヤ段をニュートラル状態から2速にギヤ段を変更する動作に限らず、種々のギヤ段変の変更動作に適用できる。具体的には、変速制御の第1例は、1速から2速にギヤ段を変更する動作、3速から4速にギヤ段を変更する動作、及び5速から6速にギヤ段を変更する動作にも適用できる。
又、変速制御の第1例は、シフトアップに係るギヤ段の変更動作に限らず、シフトダウンに係るギヤ段の変更動作にも適用できる。具体的には、2速から1速にギヤ段を変更する動作、4速から3速にギヤ段を変更する動作、及び6速から5速にギヤ段を変更する動作に適用できる。
又、上述の変速制御の第2例の変形例として、制御装置374は、ステップS201の制御処理を省略してもよい。このような変形例の場合、制御装置374は、先端部323が図9Aに二点鎖線で示すニュートラル位置にある状態で、シフト用アクチュエータ372を駆動して、先端部323を、第一シフト方向(Y方向−側)に移動させる。
そして、制御装置374は、先端部323の第一側面323aが、シフトブロック要素34Aのみに当接するまで、先端部323を第一シフト方向に移動させる。その後、制御装置374は、上述のステップS203〜ステップS205と同様の制御処理を実施する。
尚、このような変形例を実施する場合、先端部323の第一側面323aがシフトブロック要素34Aのみに当接した状態において、シフト用アクチュエータ372の駆動力が大きいと、先端部323が、シフトブロック要素34Aを第一シフト方向に移動させてしまう可能性がある。つまり、目標ギヤ段に対応する目標シフトブロック要素(例えば、シフトブロック要素34B)以外のシフトブロック要素34Aが移動してしまう可能性がある。
そこで、上述の変形例を実施する場合には、先端部323の第一側面323aがシフトブロック要素34Aのみに当接した状態において、先端部323が、目標シフトブロック要素以外のシフトブロック要素(例えば、シフトブロック要素34A)を第一シフト方向に移動させることを規制する機構を設けると好ましい。このような機構を設けることにより、目標シフトブロック要素(シフトブロック要素34B)以外のシフトブロック要素(例えば、シフトブロック要素34A)が第一シフト方向に移動することを抑制できる。
<本実施形態の作用・効果>
以上のような構成を有する本実施形態の場合、ギヤ段変更動作において、制御装置374は、先端部323を第一シフト方向に向けてシフトブロック要素34A及びシフトブロック要素34Bに押し付けた状態で、先端部323を第一セレクト方向に移動させる。そして、先端部323が、目標シフトブロック要素であるシフトブロック要素34Bのみを第一セレクト方向に押す状態になった場合に、セレクト用アクチュエータ371を停止して、先端部323を第一シフト方向にのみ移動させる。このように、本実施形態によれば、変速機2のギヤ段を目標ギヤ段に確実に変更することができる。
本開示に係る変速機の操作装置は、種々の変速機に適用できる。
1 車両
11 エンジン
111 エンジン回転数センサ
12 クラッチ
13 プロペラシャフト
14 終減速機
15 ドライブシャフト
16 駆動輪
2 変速機
21 インプットシャフト
21A インプットメインギヤ
22 アウトプットシャフト
23 カウンタシャフト
23A インプットカウンタギヤ
23B アイドラギヤ
24、24A、24B、24C、24D、24E、24F、24G、24H メインギヤ
241 外側摩擦面
25、25A、25B、25C、25D、25E、25F、25G、25H カウンタギヤ
26、26A、26B、26C、26D シンクロ機構
261 シンクロハブ
262 カップリングスリーブ
262a 凹溝
262b チャンファ
263 ドグクラッチ
264 シンクロナイザリング
264a 内側摩擦面
264b 歯
264c チャンファ
27 ギヤボックス
3 変速機の操作装置
31 コントロールロッド
32 インターナルレバー
321 筒胴部
322 レバー部
323 先端部
323a 第一側面
33 コントロールボックス
34 シフトブロック
341 セレクト空間
34A、34B、34C、34D シフトブロック要素
35、35A、35B、35C、35D シフトロッド
36 シフトフォーク
37 駆動部
371 セレクト用アクチュエータ
372 シフト用アクチュエータ
373 シフト量検出部
374 制御装置
378 電送線

Claims (6)

  1. セレクト方向に並んでそれぞれシフト方向に移動可能に配置されており、隣り合う第一シフトブロック及び第二シフトブロックを少なくとも含む複数のシフトブロックと、
    前記複数のシフトブロックのうち目標シフトブロックと係合した状態で前記シフト方向に移動することにより前記目標シフトブロックを前記シフト方向における目標シフト方向に移動させるレバーと、
    前記レバーを駆動する駆動部と、を備え、
    前記駆動部は、前記目標シフトブロックが前記第一シフトブロックである場合、前記レバーを前記目標シフト方向に向けて前記第一シフトブロック及び前記第二シフトブロックに押し付けて、前記レバーを前記第一シフトブロック及び前記第二シフトブロックに押し付けた状態を維持しながら、前記レバーを前記セレクト方向において前記第二シフトブロックから前記第一シフトブロックに向かう方向に移動させる、
    変速機の操作装置。
  2. 前記駆動部は、目標ギヤ段へのギヤ入れが失敗したと判定した場合に、前記レバーを前記シフト方向における中立位置まで移動させ、前記レバーを前記セレクト方向において前記第一シフトブロックから前記第二シフトブロックに向かう方向に第一所定距離移動させた後、前記レバーを前記目標シフト方向に向けて前記第一シフトブロック及び前記第二シフトブロックに押し付ける、請求項1に記載の変速機の操作装置。
  3. 前記レバーの前記目標シフト方向への移動量に関する情報を検出する検出部を、更に備え、
    前記駆動部は、前記検出部の検出値に基づいて、前記目標ギヤ段へのギヤ入れが失敗したか否かを判定する、請求項2に記載の変速機の操作装置。
  4. 前記駆動部は、前記レバーを前記第一シフトブロック及び前記第二シフトブロックに押し付けた状態を維持しながら、前記レバーを前記セレクト方向において前記第二シフトブロックから前記第一シフトブロックに向かう方向に移動させた状態で、前記第一シフトブロックの前記目標シフト方向への移動量が、移動量閾値を超えた場合に、前記レバーの前記セレクト方向への移動を停止し、前記レバーを前記目標シフト方向にのみ移動させる、請求項1〜3の何れか一項に記載の変速機の操作装置。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載の変速機の操作装置を備えた、
    車両。
  6. セレクト方向に並んでそれぞれシフト方向に移動可能に配置されており、隣り合う第一シフトブロック及び第二シフトブロックを少なくとも含む複数のシフトブロックと、
    前記複数のシフトブロックのうち目標シフトブロックと係合した状態で前記シフト方向に移動することにより前記目標シフトブロックを前記シフト方向における目標シフト方向に移動させるレバーと、
    前記レバーを駆動する駆動部と、を備える変速機の操作装置を備えた車両において実施される変速機の操作方法であって、
    前記目標シフトブロックが前記第一シフトブロックである場合に、前記レバーを前記目標シフト方向に向けて前記第一シフトブロック及び前記第二シフトブロックに押し付けるステップと、
    前記レバーを前記第一シフトブロック及び前記第二シフトブロックに押し付けた状態を維持しながら、前記レバーを前記セレクト方向において前記第二シフトブロックから前記第一シフトブロックに向かう方向に移動させるステップと、を含む
    変速機の操作方法。
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