JP2021052038A - 基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】パーティクルを含まない清浄な処理液を処理ユニットに供給できる基板処理装置を提供する。【解決手段】基板処理装置1は、薬液タンク30と、薬液タンク30に接続された第1の循環配管31と、薬液タンク30内の薬液を第1の循環配管31に送り出すポンプと、第1の循環配管31に分岐接続された第2の循環配管32と、第1の循環配管31において第2の循環配管32の接続位置P2よりも上流側の上流側部分33に介装されたフィルター39と、上流側部分33を流れる薬液の圧力を調整する圧力調整ユニットと、を含む。圧力調整ユニットは、第2の循環配管32の開度を調整するレギュレータ71を含む。レギュレータ71は、基板処理装置1の循環アイドル状態において、上流側部分33を流れる薬液の圧力を、基板処理装置1のレディ状態において上流側部分33を流れる薬液の圧力に一致するようにまたは近づける。【選択図】図5

Description

この発明は、基板処理装置に関する。処理対象になる基板の例には、半導体ウエハ、液晶表示装置用基板、有機EL(Electroluminescence)表示装置などのFPD(Flat Panel Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板、太陽電池用基板などが含まれる。
半導体装置や液晶表示装置などの製造工程では、半導体ウエハや液晶表示装置用ガラス基板などの基板を処理する基板処理装置が用いられる。特許文献1には、基板を一枚ずつ処理する枚葉式の基板処理装置が開示されている。
このような基板処理装置は、特許文献1および特許文献2に記載のように、処理ユニットと、処理ユニットに対して供給される処理液を貯留する処理液タンクと、処理液タンク内の処理液を循環させる循環配管と、処理液タンク内の処理液を循環配管に送るポンプと、循環配管を流れる処理液を濾過するフィルターとを備えている。
特開2013−175552号公報 特開2007−266211号公報
本願発明者らは、循環配管として、処理液タンクに接続され、処理ユニットに処理液を供給する外循環配管と、外循環配管に分岐接続された内循環配管との2つの循環配管を設けることを検討している。
この場合において、外循環配管において内循環配管の接続位置よりも上流側の上流側部分に、フィルターを介装することが考えられる。内循環配管および/または外循環配管を流れる処理液を清浄に保つためには、フィルターのパーティクルの捕捉能力を一定に維持し続ける必要がある。
フィルターのパーティクルの捕捉能力は、フィルターに加わる圧力の変動に伴って変化する。フィルターのパーティクルの捕捉能力がそれまでよりも低くなる場合には、それまでフィルターによって捕捉されていたパーティクルが、フィルターから漏れ出し、その下流側を汚染するおそれがある。
フィルターのパーティクルの捕捉能力の低下の要因は、それだけではない。フィルターに多量のパーティクルが供給されて、フィルターが目詰まりすることによっても、フィルターのパーティクルの捕捉能力は低くなる。
また、内循環配管および/または外循環配管を流れる処理液のパーティクルの量を計測できれば、パーティクルを多量に含む処理液を、内循環配管および/または外循環配管から排除することも可能である。
そこで、この発明の目的の一つは、パーティクルを含まない清浄な処理液を処理ユニットに供給できる基板処理装置を提供することである。
この発明の第1の局面は、基板に向けて処理液を吐出する吐出口を有する処理ユニットと、前記吐出口に供給される処理液を貯留する処理液タンクと、上流端および下流端が前記処理液タンクに接続された外循環配管であって、前記処理液タンク内の処理液を循環させる外循環流路を、前記処理液タンクと共に形成する外循環配管と、前記処理液タンク内の処理液を前記外循環配管に送り出すポンプと、前記外循環配管に分岐接続され、前記吐出口に連通する吐出口連通配管と、前記外循環配管において前記吐出口連通配管が接続されている第1の接続位置よりも上流側に分岐接続され、前記外循環配管内の処理液を前記処理液タンクに戻す内循環配管であって、前記外循環配管において前記内循環配管が接続されている第2の接続位置よりも上流側の第2の上流側部分および前記処理液タンクと共に、前記処理液タンク内の処理液を循環させる内循環流路を形成する内循環配管と、前記第2の上流側部分に介装されたフィルターと、前記第2の上流側部分を流れる処理液の圧力を調整する圧力調整ユニットと、前記圧力調整ユニットを制御する制御装置とを含み、前記制御装置が、前記外循環流路において処理液が循環せずに前記内循環流路において処理液が循環する一方循環状態における、前記第2の上流側部分を流れる処理液の圧力が、前記外循環流路および前記内循環流路の双方において処理液が循環する双循環状態における前記第2の上流側部分を流れる処理液の圧力に一致するようにまたは近づくように、前記圧力調整ユニットを制御する、基板処理装置を提供する。
フィルターのパーティクルの捕捉能力は、フィルターに加わる圧力の大きさによって変化する。フィルターに圧力が加わった状態では、フィルターに圧力が加わっていない状態と比較して、より小さなサイズのパーティクルを捕捉可能である。そして、フィルターに対して加わる圧力が増大するのに従って、より一層小さなサイズのパーティクルを捕捉可能である。逆に言うと、フィルターに加わる圧力が減少すると、捕捉可能なパーティクルのサイズは大きくなり、フィルターのパーティクルの捕捉能力は低下する。つまり、フィルターに加わる圧力の変動により、フィルターのパーティクルの捕捉能力がそれまでと変化する。フィルターのパーティクルの捕捉能力がそれまでよりも低くなる場合には、それまでフィルターによって捕捉されていたパーティクルが、フィルターから二次側に流出するおそれがある。
その一方、フィルターに加わる圧力が大きすぎると、フィルターでの流量および/または流速が許容を超えてしまい、その結果、パーティクルがフィルターを通り抜けてしまうおそれがある。フィルターによってパーティクルを好適に捕獲するために、フィルターに加わる圧力を、一定に維持する必要がある。
この構成によれば、内循環流路において処理液が循環する一方循環状態において第2の上流側部分を流れる処理液の圧力が、外循環流路および内循環流路の双方において処理液が循環する双循環状態において第2の上流側部分を流れる処理液の圧力に一致するようにまたは近づくように、圧力調整ユニットが制御される。一方循環状態においてフィルターに加わる圧力が、双循環状態においてフィルターに加わる圧力に一致するか近いので、フィルターのパーティクルの捕捉能力を、処理液の循環状態によらずに、フィルターのパーティクルの捕捉能力を一定に保つことができる。
これにより、フィルターに加わる圧力の変化に伴って、捕捉されていたパーティクルがフィルターから漏れ出すことを抑制または防止できる。ゆえに、パーティクルを含まない清浄な処理液を処理ユニットに供給できる。
この発明の一実施形態では、前記圧力調整ユニットが、前記内循環配管の開度を調整する開度調整ユニットを含む。
この構成によれば、圧力調整ユニットによって内循環配管の開度を調整することにより、第2の上流側部分を流れる処理液の圧力が調整される。これにより、簡単な構成で、第2の上流側部分を流れる処理液の圧力を調整できる。
また、この発明の一実施形態では、前記基板処理装置の動作状態として、前記外循環流路および前記内循環流路において前記双循環状態が実行される実行可能状態と、前記実行可能状態とは異なる状態であって、前記基板処理装置への電力供給を維持する待機状態とが、選択的に実行可能に設けられており、前記待機状態が、前記外循環流路および前記内循環流路において前記一方循環状態を実現する循環待機状態を含む。
この構成によれば、基板処理装置の循環待機状態において内循環流路において第2の上流側部分を流れる処理液の圧力が、基板処理装置の実行可能状態において内循環流路において第2の上流側部分を流れる処理液の圧力に一致するようにまたは近づくように、圧力調整ユニットが制御される。基板処理装置の循環待機状態においてフィルターに加わる圧力が、基板処理装置1の実行可能状態においてフィルターに加わる圧力に一致するか近いので、フィルターのパーティクルの捕捉能力を、基板処理装置の動作状態が循環待機状態であるか実行可能状態であるかによらずに、一定または近くに保つことができる。
この発明の一実施形態では、前記待機状態が、前記基板処理装置への電力供給を維持しながら、前記ポンプの駆動が停止されて、前記外循環流路および前記内循環流路における処理液の循環が停止された循環停止待機状態をさらに含む。
この構成によれば、基板処理装置には、待機状態として、外循環流路において処理液が循環せずに内循環流路において処理液が循環する循環待機状態と、ポンプの駆動を停止する(外循環流路および内循環流路の双方において処理液の循環を停止する)循環停止待機状態とが用意されている。
循環待機状態中は、外循環流路に処理液が循環せずに、内循環流路における処理液が循環している。そのため、メンテナンス作業の対象部位が、内循環流路の処理液循環に影響ない部位である場合(たとえば、処理ユニットや搬送ロボットに対するメンテナンス作業である場合)には、基板処理装置を循環待機状態に設けながら、基板処理装置に対するメンテナンス作業を行うことが可能である。
一方、メンテナンス対象が内循環流路の処理液循環に影響ある部位である場合、内循環流路に処理液循環させながら、メンテナンス作業を行うことはできない。そのため、この場合には、基板処理装置の動作状態を循環停止待機状態に設ける。
このように、基板処理装置の待機状態をメンテナンス部位に応じて複数に分けることが可能である。そのため、ポンプが停止状態になっている期間を短縮することが可能である。ゆえに、基板処理装置の稼働率を向上させることができる。
この発明の一実施形態では、前記基板処理装置が、前記内循環配管に介装され、前記内循環配管を開閉する内循環バルブと、前記外循環配管において前記第2の接続位置よりも下流側の第2の下流側部分に分岐接続され、前記外循環配管内の処理液を排出する排液配管と、前記第2の下流側部分において前記排液配管が接続されている第3の接続位置よりも上流側の処理液の案内先を、前記第2の下流側部分における前記第3の接続位置よりも下流側と、前記排液配管との間で切り換える第1の切り換えユニットとをさらに含み、前記循環停止待機状態から前記実行可能状態への移行時において、前記制御装置が、前記ポンプを駆動開始させ、前記内循環バルブを閉じ、かつ前記第1の切り換えユニットを、前記第2の下流側部分における前記第3の接続位置よりも上流側の処理液を前記排液配管に案内するように駆動することにより、前記第2の上流側部分内の処理液および前記第2の下流側部分内の処理液を、前記排液配管を介して排出する工程を実行する。
基板処理装置の循環停止待機状態では、ポンプの駆動が停止している。この状態では、処理液の循環が停止しており、フィルターにおける処理液の移動がない。このとき、フィルターに圧力が加わらない。そのため、フィルターのパーティクルの捕捉能力が低い。そのため、基板処理装置の循環停止待機状態では、フィルターによって捕捉されていたパーティクルが、フィルターから二次側に流出して、当該の二次側に蓄積している。フィルターから二次側にパーティクルが蓄積している状態で、ポンプの駆動が開始されて処理液の循環が開始されると、フィルターの二次側に蓄積されていたパーティクルが、外循環流路および/または内循環流路の全域に拡散するおそれがある。
この構成によれば、循環停止待機状態から実行可能状態への移行の際に、第2の上流側部分内の処理液および第2の下流側部分内の処理液が、排液配管を介して基板処理装置外に排出される。これにより、パーティクルを含む処理液によって内循環流路および/または外循環流路が汚染されるのを抑制または防止できる。
この発明の一実施形態では、前記基板処理装置が、前記循環待機状態と前記循環停止待機状態とを含む複数の待機状態の中から、ユーザーによって前記待機状態の種別を選択可能な選択ユニットをさらに含む。
この構成によれば、ユーザーによる選択ユニットの操作により、循環待機状態および循環停止待機状態を選択的に実行できる。
この発明の一実施形態では、前記基板処理装置が、前記基板処理装置に関する所定の状態を検知する検知ユニットをさらに含み、前記循環待機状態において前記検知ユニットによって前記所定の状態が検知された場合に、前記制御装置が前記ポンプの駆動を停止して、前記外循環流路における処理液の循環を停止させる工程をさらに実行する。
この構成によれば、循環待機状態において検知ユニットによって所定の状態が検知された場合に、ポンプの駆動が停止される。すなわち、この場合、内循環流路における処理液の循環が停止させられる。循環待機状態では、基板処理装置に対するメンテナンス作業を行うことが可能である。基板処理装置に関して所定の状態が発生した場合に、そのメンテナンス作業を続行すると、メンテナンス担当者に危険が生じたり、基板処理装置に不具合が生じたりするおそれがある。
したがって、所定の状態を検知可能な構成を採用し、このような所定の状態が発生したときには、外循環流路における、その後の処理液の循環を停止することにより、メンテナンス担当者に危険が生じたり、基板処理装置に不具合が生じたりすることを未然に防止できる。
この発明の一実施形態では、前記処理ユニットが複数設けられており、前記外循環配管が、複数の前記処理ユニットに対して共通に処理液を供給する第1の循環配管を含み、前記吐出口連通配管が、対応する前記処理ユニットに一対一対応で設けられた供給配管を含む。
この構成によれば、処理ユニットに一対一対応で設けられた供給配管が第1の循環配管に分岐接続されることにより、第1の循環流路を流れる処理液が、供給配管を介して処理ユニットに供給される。
この発明の第2の局面は、基板に向けて処理液を吐出する吐出口を有する処理ユニットと、前記吐出口に供給される処理液を貯留する処理液タンクと、上流端および下流端が前記処理液タンクに接続された外循環配管であって、前記処理液タンク内の処理液を循環させる外循環流路を、前記処理液タンクと共に形成する外循環配管と、前記処理液タンク内の処理液を前記外循環配管に送り出すポンプと、前記外循環配管に分岐接続され、前記吐出口に連通する吐出口連通配管と、前記外循環配管において前記吐出口連通配管が接続されている第1の接続位置よりも上流側に分岐接続され、前記外循環配管内の処理液を前記処理液タンクに戻す内循環配管であって、前記外循環配管において前記内循環配管が接続されている第2の接続位置よりも上流側の第2の上流側部分および前記処理液タンクと共に、前記処理液タンク内の処理液を循環させる内循環流路を形成する内循環配管と、前記第2の上流側部分の途中部に並列に接続された第1の並列配管および第2の並列配管と、前記第1の並列配管および前記第2の並列配管にそれぞれ介装された第1のフィルターおよび第2のフィルターと、前記第2の上流側部分において、前記第1の並列配管および第2の並列配管が接続されている第4の接続位置よりも上流側の処理液の案内先を、前記第1の並列配管と、前記第2の並列配管との間で切り換える第2の切り換えユニットとを含み、前記ポンプの駆動が停止している状態から前記ポンプの駆動を開始させる際において、制御装置が、前記第2の切り換えユニットを制御して、前記第4の接続位置よりも上流側の処理液の案内先を前記第2の並列配管に設定し、前記第2の並列配管への案内先の設定から所定期間が経過した後に、制御装置が、前記第2の切り換えユニットを制御して、前記第4の接続位置よりも上流側の処理液の案内先を前記第1の並列配管に切り換える、基板処理装置を提供する。
ポンプの駆動が停止している状態において、機器の交換や配管の改造等を行うことがある。改造等後の機器等にパーティクルが付着していることがある。この状態で、ポンプの駆動開始により処理液の循環が開始されると、改造等後の機器等に付着していた多量のパーティクルが、フィルターに供給されると、フィルターに目詰まりが生じ、その結果、当該フィルターのパーティクルの捕捉能力が低下し、パーティクルがフィルターから漏れ出すおそれがある。
この構成によれば、ポンプの駆動を開始させる際に、第4の接続位置よりも上流側の処理液の案内先が、第2の並列配管に設定される。そして、その後所定期間が経過した後に、第4の接続位置よりも上流側の処理液の案内先が、第1の並列配管に切り換えられる。すなわち、ポンプの駆動開始時と、それ以降以外で、第2の上流側部分内の処理液中のパーティクルを捕捉するフィルターを、第1のフィルターと第2のフィルターとの間で切り換えている。ポンプの駆動開始時に、通常使用する第1のフィルターと異なる第2のフィルターによってパーティクルを捕獲することにより、通常使用する第1のフィルターに目詰まりが生じることを抑制できる。これにより、第1のフィルターからのパーティクルの漏れ出しを抑制または防止できる。ゆえに、パーティクルを含まない清浄な処理液を処理ユニットに供給できる。
この場合、第1のフィルターが、フィルターリング性能において、第2のフィルターと異なっていることが好ましい。とくに、第2のフィルターの目が、第1のフィルターの目よりも粗いことが望ましい。19の孔径D1が小さいと、孔40内に捕捉されたパーティクル42が孔40を占める割合が大きくなるため、第1流通用フィルタ19の目詰まりが起きやすい。すなわち、第1流通用フィルタ19の孔径D1が小さくなるのに従
この場合、ポンプの駆動開始時には、第2のフィルターによって比較的大きなパーティクルを捕獲し、それ以外では、第1のフィルターによって比較的小さなパーティクルを捕獲できる。そのため、ポンプの駆動開始時において、第2のフィルターによって捕捉されるパーティクルの量を抑えることができるから、第2のフィルターのパーティクルの目詰まり、および第2のフィルターからのパーティクルの漏れ出しを抑制できる。
この発明の第3の局面は、基板に向けて処理液を吐出する吐出口を有する処理ユニットと、前記吐出口に供給される処理液を貯留する処理液タンクと、上流端および下流端が前記処理液タンクに接続された外循環配管であって、前記処理液タンク内の処理液を循環させる外循環流路を、前記処理液タンクと共に形成する外循環配管と、前記処理液タンク内の処理液を前記外循環配管に送り出すポンプと、前記外循環配管に分岐接続され、前記吐出口に連通する吐出口連通配管と、前記外循環配管において前記吐出口連通配管が接続されている第1の接続位置よりも上流側に分岐接続され、前記外循環配管内の処理液を前記処理液タンクに戻す内循環配管であって、前記外循環配管において前記内循環配管が接続されている第2の接続位置よりも上流側の第2の上流側部分および前記処理液タンクと共に、前記処理液タンク内の処理液を循環させる内循環流路を形成する内循環配管と、前記第2の上流側部分のうち当該第2の上流側部分に介装される機器の下流側に設定された機器下流領域に介装され、当該機器下流領域の汚染状態を計測する汚染状態計測装置とを含む、基板処理装置を提供する。
この構成によれば、第2の上流側部分の機器下流領域に介装された汚染状態計測装置によって、機器に起因して発生したパーティクルが計測される。汚染状態計測装置によって、機器に起因して発生したパーティクルの有無だけでなく、機器に起因して発生したパーティクルの量も計測可能である。また、汚染状態計測装置が、機器から発生したパーティクルが流れる機器下流領域に介装されているので、機器から発生したパーティクルの量を正確に計測できる。
ゆえに、パーティクルを含まない清浄な処理液を処理ユニットに供給できる。
この発明の一実施形態では、前記機器が、前記第2の上流側部分に複数介装され、かつ各機器に対応して前記機器下流領域が設けられており、前記汚染状態計測装置が、前記第2の上流側部分に複数介装されており、前記汚染状態計測装置が各機器下流領域に対応している。
この構成によれば、汚染状態計測装置が各機器下流領域に対応して設けられている。複数の汚染状態計測装置の計測値に基づいて、パーティクル発生源になっている機器を特定することが可能である。
この発明の一実施形態では、前記基板処理装置が、前記第2の上流側部分の各機器下流領域に分岐接続された排液配管と、各機器下流領域において、前記第2の上流側部分において前記排液配管が接続されている第5の接続位置よりも上流側の処理液の案内先を、前記第2の上流側部分における前記第5の接続位置よりも下流側と、当該排液配管との間で切り換える第3の切り換えユニットとをさらに含む。
この構成によれば、各機器下流領域に排液配管が分岐接続されている。パーティクル発生源になっている機器が特定されている場合に、その機器に対応する機器下流領域に排液配管を介して処理液を排出することが可能である。この場合、パーティクルを含む処理液を、パーティクル発生源になっている機器に対応する機器下流領域を介して直接排液することが可能である。これにより、第2の上流側部分の他の部分や内循環配管にパーティクルが拡散することを抑制または防止できる。
この発明の一実施形態では、前記基板処理装置が、複数の前記第3の切り換えユニットを制御する制御装置をさらに含み、前記制御装置が、前記機器下流領域を流れる処理液に含まれるパーティクルの数が閾値を超えている場合に、当該機器下流領域の案内先を前記排液配管に切り換えて、前記第2の上流側部分における当該機器下流領域よりも上流側の処理液を基板処理装置外に排出するように、当該排液配管に対応する前記第3の切り換えユニットを制御する。
この構成によれば、機器下流領域を流れる処理液に含まれるパーティクルの数(汚染状態計測装置の計測値やそれに基づく計算値)が閾値を超えている場合に、その機器下流領域に対応する機器がパーティクル発生源であると判断される。そして、当該機器下流領域に対応する排液配管を介してパーティクルを含む処理液を排出することにより、第2の上流側部分の他の部分や内循環配管にパーティクルが拡散することを抑制または防止できる。
この発明の一実施形態では、前記基板処理装置が、複数の前記第3の切り換えユニットを制御する制御装置をさらに含み、前記制御装置が、互いに隣接する前記機器下流領域を流れる処理液に含まれるパーティクルの数同士の差が閾値を超えている場合に、パーティクルの数が多い方の前記機器下流領域の案内先を前記排液配管に切り換えて、前記第2の上流側部分における当該機器下流領域よりも上流側の処理液を基板処理装置外に排出するように、当該排液配管に対応する前記第3の切り換えユニットを制御する。
この構成によれば、互いに隣接する前記機器下流領域を流れる処理液に含まれるパーティクルの数(汚染状態計測装置の計測値やそれに基づく計算値)が閾値を超えている場合に、パーティクルの数が多い方の機器下流領域に対応する機器がパーティクル発生源であると判断される。そして、当該機器下流領域に対応する排液配管を介して、パーティクルを含む処理液を排出することにより、第2の上流側部分の他の部分や内循環配管にパーティクルが拡散することを抑制または防止できる。
この発明の一実施形態では、前記基板処理装置が、前記第2の上流側部分の前記機器下流領域と、前記内循環配管とを接続するバイパス配管であって、前記第2の上流側部分における前記バイパス配管の接続位置の上流側の部分、および前記外循環配管において前記第2の接続位置よりも下流側の第2の下流側部分における前記バイパス配管の接続位置の下流側の部分と共に、前記処理液タンク内の処理液を循環させるバイパス循環流路を形成するバイパス配管と、各機器下流領域において、前記第2の上流側部分において前記バイパス配管が接続されている第6の接続位置よりも上流側の処理液の案内先を、前記第2の上流側部分における前記第6の接続位置よりも下流側と、当該バイパス配管との間で切り換える第4の切り換えユニットとをさらに含む。
この構成によれば、各機器下流領域に、当該機器下流領域と内循環配管とを接続するバイパス配管が分岐接続されている。パーティクル発生源になっている機器が特定されている場合に、その機器に対応する機器下流領域にバイパス配管を介して内循環配管に案内することが可能である。この場合、パーティクルを含む処理液を、パーティクル発生源になっている機器に対応する機器下流領域から内循環配管にダイレクトに案内することが可能である。パーティクルを含む処理液は、バイパス配管に介装されているフィルターを通ることにより、清浄化される。これにより、第2の上流側部分の他の部分や内循環配管にパーティクルが拡散することを抑制または防止できる。
この発明の一実施形態では、前記基板処理装置が、複数の前記第4の切り換えユニットを制御する制御装置をさらに含み、
前記制御装置が、前記機器下流領域を流れる処理液に含まれるパーティクルの数が閾値を超えている場合に、当該機器下流領域の案内先を前記バイパス配管に切り換えるように、当該バイパス配管に対応する前記第4の切り換えユニットを制御する。
この構成によれば、機器下流領域を流れる処理液に含まれるパーティクルの数(汚染状態計測装置の計測値やそれに基づく計算値)が閾値を超えている場合に、その機器下流領域に対応する機器がパーティクル発生源であると判断される。そして、当該機器下流領域に対応するバイパス配管を介してパーティクルを含む処理液を内循環配管に案内することにより、第2の上流側部分の他の部分や内循環配管にパーティクルが拡散することを抑制または防止できる。
この発明の一実施形態では、前記基板処理装置が、複数の前記第4の切り換えユニットを制御する制御装置をさらに含み、前記制御装置が、互いに隣接する前記機器下流領域を流れる処理液に含まれるパーティクルの数同士の差が閾値を超えている場合に、パーティクルの数が多い方の前記機器下流領域の案内先を前記バイパス配管に切り換えるように、当該バイパス配管に対応する前記第4の切り換えユニットを制御する。
この構成によれば、互いに隣接する前記機器下流領域を流れる処理液に含まれるパーティクルの数(汚染状態計測装置の計測値やそれに基づく計算値)が閾値を超えている場合に、パーティクルの数が多い方の機器下流領域に対応する機器がパーティクル発生源であると判断される。そして、当該機器下流領域に対応するバイパス配管を介してパーティクルを含む処理液を内循環配管に案内することにより、第2の上流側部分の他の部分や内循環配管にパーティクルが拡散することを抑制または防止できる。
この発明の一実施形態では、前記基板処理装置が、複数の前記第4の切り換えユニットを制御する制御装置をさらに含み、前記ポンプの駆動が停止している状態から前記ポンプの駆動を開始させる際において、前記制御装置が、前記第6の接続位置が、より上流側に位置している前記バイパス配管から順に、前記バイパス配管が開くように、複数の前記第4の切り換えユニットを制御する。
ポンプの駆動が停止している状態において、機器の交換や配管の改造等を行うことがある。交換後の機器や改造後の配管にパーティクルが付着していることがある。この状態で、ポンプの駆動開始により処理液の循環が開始されると、交換後の機器や改造後の配管に付着していた多量のパーティクルが、外循環流路および/または内循環流路の全域に拡散するおそれがある。
この構成によれば、ポンプの駆動が停止している状態からポンプの駆動を開始させる際において、第6の接続位置がより上流側に位置する配管から順にバイパス配管を開く。そのため、処理液が循環する流路を段階的に拡大できる。これにより、バイパス配管を順に開くことにより、第2の上流側部分の他の部分や内循環配管へのパーティクルの拡散を抑制または防止しながら、内循環流路に処理液を循環させることができる。
この発明の一実施形態では、前記基板処理装置が、各バイパス配管に介装されたフィルターをさらに含む。
この構成によれば、各バイパス配管を流れる処理液からフィルターによってパーティクルが除去されて、処理液が清浄化される。各バイパス配管にフィルターが介装されているので、パーティクルを含む処理液から、パーティクルを効率よく除去できる。
この発明の一実施形態では、前記処理ユニットにおける基板処理の実行中において、前記機器下流領域を流れる処理液に含まれるパーティクルの数が閾値を超えている場合には異常状態を報知し、かつ実行中の基板処理の終了後に、前記処理ユニットに対する処理液の供給を停止する。
この構成によれば、処理ユニットにおける基板処理の実行中に、前記機器下流領域を流れる処理液に含まれるパーティクルの数(汚染状態計測装置の計測値やそれに基づく計算値)が閾値を超えている場合に異常状態を報知する。そして、実行中の基板処理は継続し、実行中の基板処理が終了した後に、基板処理ユニットへの処理液の供給が停止される。
これにより、スループットを極端に低下させることなく、パーティクルを含む処理液が基板に供給されることを抑制または防止できる。
この発明の一実施形態では、前記ポンプが、往復移動可能に設けられた移動部材と、一端が筐体に対して固定され、他端が前記移動部材に固定されたベローズとを含むベローズポンプを含み、前記外循環配管および/または前記内循環配管内の処理液を基板処理装置外に排出する場合に、前記制御装置が、前記ベローズポンプの移動部材のストローク時間が通常時よりも長くなるように前記ベローズポンプを制御する。
ベローズポンプは、上流側から流れてくるパーティクルや、ベローズの表面で発生したパーティクルを捕捉し、ベローズ内に溜め込む性質がある。そして、ベローズポンプからパーティクルが少しずつ排出されることにより、長期に亘って処理液が汚染され続けるおそれがある。
この構成によれば、ベローズポンプの移動部材のストローク時間を通常時よりも長くすることで、ベローズに溜まったパーティクルがベローズポンプ外に排出される。外循環配管および/または内循環配管内の処理液を、排液配管を介して基板処理装置外に排出する場合に、ベローズポンプの移動部材のストローク時間が通常時よりも長くなるようにベローズポンプが駆動される。これにより、ベローズポンプ内のパーティクルを基板処理装置外に排出できる。
また、このような手法をベローズポンプの駆動開始時に実行することにより、ベローズポンプの駆動開始時から、清浄な処理液を、外循環流路および/または内循環流路に循環させることができる。これにより、ベローズポンプの駆動開始時に必要な処理液量を削減可能である。
前記基板処理装置が、前記第2の上流側部分に介装されたヒーターと、前記ヒーターの上流側および下流側の少なくとも一方に設けられた気体抜き部とをさらに含んでいてもよい。
外循環流路および内循環流路において処理液の循環が停止した場合に、ヒーター内に溜まった処理液が気化することがある。処理液の気化によってヒーター内の圧力が上昇し、これに起因して、ヒーターの破損が発生することがある。
この構成によれば、ヒーターの上流側および下流側の一方に気体抜き部を設けるので、処理液が気化した場合であっても、発生した気体は、気体抜き部からヒーター外に流出し、ヒーター内の圧力が上昇しない。これにより、外循環流路および内循環流路において処理液の循環が停止した場合のヒーターの破損を抑制または防止できる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る基板処理装置を上から見た模式図である。 図2は、前記基板処理装置に備えられた処理ユニットの内部を水平に見た模式図である。 図3は、前記基板処理装置のハードウェアを示すブロック図である。 図4は、前記基板処理装置によって行われる基板の処理の一例を説明するための工程図である。 図5は、前記基板処理装置の薬液供給装置を示す模式図である。 図6は、図5に示すポンプの構成を説明するための図である。 図7は、図5に示すフィルターの構成を説明するための図である。 図8は、図3に示す表示入力装置におけるメンテナンス画面の一例を示す図である。 図9は、レディ状態における前記薬液供給装置の薬液の流れを説明するための図である。 図10は、循環停止アイドル状態における前記薬液供給装置の薬液の流れを説明するための図である。 図11は、循環アイドル状態における前記薬液供給装置の薬液の流れを説明するための図である。 図12は、前記基板処理装置の動作状態の、レディ状態からアイドル状態への移行を説明するための流れ図である。 図13は、循環停止アイドル状態において行われる処理の流れを説明するための図である。 図14は、循環停止アイドル状態からレディ状態への移行直後の薬液の流れを説明するための図である。 図15は、循環アイドル状態において行われる処理の流れを説明するための図である。 図16は、循環アイドル状態からレディ状態への移行直後の薬液の流れを説明するための図である。 図17は、ポンプのストローク時間と、付着するパーティクルの数との関係を説明するための図である。 図18は、本発明の第2の実施形態に係る基板処理装置の薬液供給装置を示す模式図である。 図19は、レディ状態における前記薬液供給装置の薬液の流れを説明するための図である。 図20は、循環停止アイドル状態からレディ状態への移行直後の薬液の流れを説明するための図である。 図21Aは、本発明の第3の実施形態に係る基板処理装置の薬液供給装置を示す模式図である。 図21Bは、本発明の第3の実施形態の変形例を示す模式図である。 図21Cは、本発明の第4の実施形態に係る基板処理装置の薬液供給装置を示す模式図である。 図22は、レディ状態の薬液供給装置において実行される処理の内容を説明するための流れ図である。 図23は、パーティクル発生源の特定のための第1の手法を説明するための流れ図である。 図24は、パーティクル発生源の特定のための第2の手法を説明するための流れ図である。 図25は、本発明の第5の実施形態に係る基板処理装置の薬液供給装置を示す模式図である。 図26は、レディ状態の薬液供給装置において実行される処理の内容を説明するための流れ図である。 図27は、循環停止アイドル状態からレディ状態への移行直後の薬液の流れを説明するための図である。 図28は、図27の次の状態を示す図である。 図29は、図28の次の状態を示す図である。
以下では、この発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る基板処理装置を上から見た模式図である。
基板処理装置1は、半導体ウエハなどの円板状の基板Wを一枚ずつ処理する枚葉式の装置である。基板処理装置1は、基板Wを収容するキャリアCを保持するロードポートLPと、ロードポートLP上のキャリアCから搬送された基板Wを処理液や処理ガスなどの処理流体で処理する複数の処理ユニット2と、ロードポートLP上のキャリアCと処理ユニット2との間で基板Wを搬送する搬送ロボットと、基板処理装置1を制御する制御装置3とを備えている。
搬送ロボットは、ロードポートLP上のキャリアCに対して基板Wの搬入および搬出を行うインデクサロボットIRと、複数の処理ユニット2に対して基板Wの搬入および搬出を行うセンターロボットCRと、を含む。インデクサロボットIRは、ロードポートLPとセンターロボットCRとの間で基板Wを搬送し、センターロボットCRは、インデクサロボットIRと処理ユニット2との間で基板Wを搬送する。センターロボットCRは、基板Wを支持するハンドH1を含み、インデクサロボットIRは、基板Wを支持するハンドH2を含む。
基板処理装置1は、後述する吐出バルブ23などの流体機器を収容する複数(たとえば4つ)の流体ボックス4を含む。処理ユニット2および流体ボックス4は、基板処理装置1の外壁1aの中に配置されており、基板処理装置1の外壁1aで覆われている。後述する薬液タンク30等を収容する薬液キャビネット5は、基板処理装置1の外壁1aの外に配置されている。薬液キャビネット5は、基板処理装置1の側方に配置されていてもよいし、基板処理装置1が設置されるクリーンルームの下(地下)に配置されていてもよい。
複数の処理ユニット2は、平面視においてセンターロボットCRを取り囲むように配置された複数(たとえば4つ)のタワーTWを形成している。センターロボットCRは、いずれのタワーTWにもアクセス可能である。各タワーTWは、上下に積層された複数(たとえば3つ)の処理ユニット2を含む。4つの流体ボックス4は、それぞれ、4つのタワーTWに対応している。薬液キャビネット5内の薬液は、いずれかの流体ボックス4を介して、当該流体ボックス4に対応するタワーに含まれる全ての処理ユニット2に供給される。
図2は、基板処理装置1に備えられた処理ユニット2の内部を水平に見た模式図である。
処理ユニット2は、内部空間を有する箱型のチャンバー6と、チャンバー6内で基板Wを水平に保持しながら基板Wの中央部を通る鉛直な回転軸線A1まわりに回転させるスピンチャック10と、基板Wから排出された処理液を受け止める筒状のカップ14と含む。
チャンバー6は、基板Wが通過する搬入搬出口が設けられた箱型の隔壁8と、搬入搬出口を開閉するシャッター9と、フィルターによってろ過された空気であるクリーンエアーのダウンフローをチャンバー6内に形成するFFU7(ファン・フィルター・ユニット)とを含む。センターロボットCRは、搬入搬出口を通じてチャンバー6に基板Wを搬入し、搬入搬出口を通じてチャンバー6から基板Wを搬出する。
スピンチャック10は、水平な姿勢で保持された円板状のスピンベース12と、スピンベース12の上方で基板Wを水平な姿勢で保持する複数のチャックピン11と、チャックピン11およびスピンベース12を回転させることにより回転軸線A1まわりに基板Wを回転させるスピンモータ13とを含む。スピンチャック10は、複数のチャックピン11を基板Wの外周面に接触させる挟持式のチャックに限らず、非デバイス形成面である基板Wの裏面(下面)をスピンベース12の上面に吸着させることにより基板Wを水平に保持するバキューム式のチャックであってもよい。
カップ14は、回転軸線A1に向かって斜め上に延びる筒状の傾斜部14aと、傾斜部14aの下端部(外端部)から下方に延びる円筒状の案内部14bと、上向きに開いた環状の溝を形成する液受部14cとを含む。傾斜部14aは、基板Wおよびスピンベース12よりも大きい内径を有する円環状の上端を含む。傾斜部14aの上端は、カップ14の上端に相当する。カップ14の上端は、平面視で基板Wおよびスピンベース12を取り囲んでいる。
処理ユニット2は、スピンチャック10が基板Wを保持する保持位置よりもカップ14の上端が上方に位置する上位置(図2に示す位置)と、カップ14の上端が保持位置よりも下方に位置する下位置との間で、カップ14を鉛直に昇降させるカップ昇降ユニット15を含む。処理液が基板Wに供給されるとき、カップ14は上位置に配置される。基板Wから外方に飛散した処理液は、傾斜部14aによって受け止められた後、案内部14bによって液受部14c内に集められる。
処理ユニット2は、スピンチャック10に保持されている基板Wの上面に向けてリンス液を下方に吐出するリンス液ノズル16を含む。リンス液ノズル16は、リンス液バルブ18が介装されたリンス液配管17に接続されている。処理ユニット2は、リンス液ノズル16から吐出されたリンス液が基板Wに供給される処理位置とリンス液ノズル16が平面視で基板Wから離れた退避位置との間でリンス液ノズル16を水平に移動させるノズル移動ユニットを備えていてもよい。
リンス液バルブ18が開かれると、リンス液が、リンス液配管17からリンス液ノズル16に供給され、リンス液ノズル16から吐出される。リンス液は、たとえば、純水(脱イオン水:Deionized water)である。リンス液は、純水に限らず、炭酸水、電解イオン水、水素水、オゾン水、アンモニア水(たとえば0.1〜100ppm)および希釈濃度(たとえば、10〜100ppm程度)の塩酸水のいずれかであってもよい。
処理ユニット2は、スピンチャック10に保持されている基板Wの上面に向けて薬液を下方に吐出する吐出口21aを有する吐出ノズル21を含む。吐出ノズル21は、吐出バルブ23が介装された供給配管(吐出口連通配管)22に接続されている。吐出ノズル21に対する薬液の供給および供給停止は、吐出バルブ23によって切り換えられる。
吐出バルブ23が開かれると、供給配管22から吐出ノズル21に薬液が供給され、吐出ノズル21の吐出口21aから薬液が吐出される。吐出ノズル21に供給される薬液は、IPA等の有機溶剤である。また、吐出ノズル21に供給される薬液は、SPMや硫酸等の硫酸含有液であってもよい。その他、吐出ノズル21に供給される薬液は、酢酸、硝酸、塩酸、フッ酸、リン酸、酢酸、アンモニア水、過酸化水素水、有機酸(たとえばクエン酸、蓚酸など)、有機アルカリ(たとえば、TMAH:テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドなど)、界面活性剤、および腐食防止剤の少なくとも1つを含む液であってもよい。これ以外の液体が吐出ノズル21に供給されてもよい。
吐出バルブ23は、供給配管22から吐出ノズル21への薬液の供給が実行される吐出実行状態と、供給配管22から吐出ノズル21への薬液の供給が停止される吐出停止状態との間で切り替わる。吐出停止状態は、弁体が弁座から離れた状態であってもよい。図示はしないが、吐出バルブ23は、薬液が流れる内部流路を取り囲む環状の弁座を含むバルブボディと、内部流路に配置されており、弁座に対して移動可能な弁体とを含む。吐出バルブ23は、空気圧で開度が変更される空気作動バルブ(air operated valve)であってもよいし、電力で開度が変更される電動バルブであってもよい。とくに説明しない限り、他のバルブについても同様である。
処理ユニット2は、吐出ノズル21の吐出口21aから吐出された薬液が基板Wの上面に供給される処理位置と吐出ノズル21が平面視で基板Wから離れた退避位置との間で吐出ノズル21を水平に移動させるノズル移動ユニット26を含む。ノズル移動ユニット26は、たとえば、カップ14のまわりで鉛直に延びる揺動軸線A2まわりに吐出ノズル21を水平に移動させる旋回ユニットである。
図3は、基板処理装置1のハードウェアを示すブロック図である。
制御装置3は、コンピュータ本体3aと、コンピュータ本体3aに接続された周辺装置3dとを含む、コンピュータである。コンピュータ本体3aは、各種の命令を実行するCPU3b(central processing unit:中央処理装置)と、情報を記憶する主記憶装置3cとを含む。周辺装置3dは、プログラムP等の情報を記憶する補助記憶装置3eと、リムーバブルメディアRMから情報を読み取る読取装置3fと、ホストコンピュータHC等の他の装置と通信する通信装置3gとを含む。
制御装置3は、表示入力装置(選択ユニット)3hに接続されている。表示入力装置3hは、ユーザーやメンテナンス担当者などの操作者が基板処理装置1に情報を入力するときに操作される。情報は、表示入力装置3hの画面に表示される。表示入力装置3hは、たとえばタッチパネル式の表示装置であってよい。入力装置および表示装置が、互いに分離して設けられていてもよい。入力装置は、キーボード、ポインティングデバイス、およびタッチパネルのいずれかであってもよいし、これら以外の装置であってもよい。
CPU3bは、補助記憶装置3eに記憶されたプログラムPを実行する。補助記憶装置3e内のプログラムPは、制御装置3に予めインストールされたものであってもよいし、読取装置3fを通じてリムーバブルメディアRMから補助記憶装置3eに送られたものであってもよいし、ホストコンピュータHCなどの外部装置から通信装置3gを通じて補助記憶装置3eに送られたものであってもよい。
補助記憶装置3eおよびリムーバブルメディアRMは、電力が供給されていなくても記憶を保持する不揮発性メモリーである。補助記憶装置3eは、たとえば、ハードディスクドライブ等の磁気記憶装置である。リムーバブルメディアRMは、たとえば、コンパクトディスクなどの光ディスクまたはメモリーカードなどの半導体メモリーである。リムーバブルメディアRMは、プログラムPが記録されたコンピュータ読取可能な記録媒体の一例である。リムーバブルメディアRMは、一時的ではない有形の記録媒体である。
補助記憶装置3eは、複数のレシピを記憶している。レシピは、基板Wの処理内容、処理条件、および処理手順を規定する情報である。複数のレシピは、基板Wの処理内容、処理条件、および処理手順の少なくとも一つにおいて互いに異なる。制御装置3は、ホストコンピュータHCによって指定されたレシピにしたがって基板Wが処理されるように基板処理装置1を制御する。制御装置3は、以降に述べる基板処理例を実行するようにプログラムされている。
図4は、基板処理装置1によって行われる基板Wの処理の一例を説明するための工程図である。以下では、図1、図2および図4を参照する。
基板処理装置1によって基板Wが処理されるときは、チャンバー6内に基板Wを搬入する搬入工程が行われる(図4のステップS1)。
具体的には、吐出ノズル21が基板Wの上方から退避しており、カップ14が下位置に位置している状態で、センターロボットCR(図1参照)が、基板WをハンドH2で支持しながら、ハンドH2をチャンバー6内に進入させる。その後、センターロボットCRは、基板Wの表面が上に向けられた状態でハンドH2上の基板Wをスピンチャック10の上に置く。スピンモータ13は、基板Wがチャックピン11によって把持された後、基板Wの回転を開始させる。センターロボットCRは、基板Wをスピンチャック10の上に置いた後、ハンドH2をチャンバー6の内部から退避させる。
次に、薬液を基板Wに供給する薬液供給工程が行われる(図4のステップS2)。
具体的には、ノズル移動ユニット26が、吐出ノズル21を処理位置に移動させ、カップ昇降ユニット15が、カップ14を上位置まで上昇させる。その後、吐出バルブ23が開かれ、吐出ノズル21が薬液の吐出を開始する。吐出ノズル21が薬液を吐出しているとき、ノズル移動ユニット26は、吐出ノズル21の吐出口21aから吐出された薬液が基板Wの上面中央部に着液する中央処理位置と、吐出ノズル21から吐出された薬液が基板Wの上面外周部に着液する外周処理位置と、の間で吐出ノズル21を移動させてもよいし、薬液の着液位置が基板Wの上面中央部に位置するように吐出ノズル21を静止させてもよい。
吐出ノズル21から吐出された薬液は、基板Wの上面に着液した後、回転している基板Wの上面に沿って外方に流れる。これにより、基板Wの上面全域を覆う薬液の液膜が形成され、基板Wの上面全域に薬液が供給される。特に、ノズル移動ユニット26が吐出ノズル21を中央処理位置と外周処理位置との間で移動させる場合は、基板Wの上面全域が薬液の着液位置で走査されるので、薬液が基板Wの上面全域に均一に供給される。これにより、基板Wの上面が均一に処理される。吐出バルブ23が開かれてから所定時間が経過すると、吐出バルブ23が閉じられ、吐出ノズル21からの薬液の吐出が停止される。その後、ノズル移動ユニット26が吐出ノズル21を退避位置に移動させる。
次に、リンス液の一例である純水を基板Wの上面に供給するリンス液供給工程が行われる(図4のステップS3)。
具体的には、リンス液バルブ18が開かれ、リンス液ノズル16が純水の吐出を開始する。基板Wの上面に着液した純水は、回転している基板Wの上面に沿って外方に流れる。基板W上の薬液は、リンス液ノズル16から吐出された純水によって洗い流される。これにより、基板Wの上面全域を覆う純水の液膜が形成される。リンス液バルブ18が開かれてから所定時間が経過すると、リンス液バルブ18が閉じられ、純水の吐出が停止される。
次に、基板Wの高速回転によって基板Wを乾燥させる乾燥工程が行われる(図4のステップS4)。
具体的には、スピンモータ13が基板Wを回転方向に加速させ、薬液供給工程およびリンス液供給工程での基板Wの回転速度よりも大きい高回転速度(たとえば数千rpm)で基板Wを回転させる。これにより、液体が基板Wから除去され、基板Wが乾燥する。基板Wの高速回転が開始されてから所定時間が経過すると、スピンモータ13が回転を停止する。これにより、基板Wの回転が停止される。
次に、基板Wをチャンバー6から搬出する搬出工程が行われる(図4のステップS5)。
具体的には、カップ昇降ユニット15が、カップ14を下位置まで下降させる。その後、センターロボットCR(図1参照)が、ハンドH2をチャンバー6内に進入させる。センターロボットCRは、複数のチャックピン11が基板Wの把持を解除した後、スピンチャック10上の基板WをハンドH2で支持する。その後、センターロボットCRは、基板WをハンドH2で支持しながら、ハンドH2をチャンバー6の内部から退避させる。これにより、処理済みの基板Wがチャンバー6から搬出される。
図5は、基板処理装置1の薬液供給装置CS1を示す模式図である。図6は、ポンプ37の構成を説明するための図である。図7は、フィルター39の構成を説明するための図である。図5では、流体ボックス4を一点鎖線で示しており、薬液キャビネット5を二点鎖線で示している。一点鎖線で囲まれた領域に配置された部材は流体ボックス4内に配置されており、二点鎖線で囲まれた領域に配置された部材は薬液キャビネット5内に配置されている。
基板処理装置1の薬液供給装置CS1は、基板Wに供給される薬液を貯留する薬液タンク(処理液タンク)30と、薬液タンク30内の薬液を循環させる循環配管とを含む。
図5に示すように、循環配管は、上流端31aおよび下流端31bが薬液タンク30に接続された第1の循環配管(外循環配管)31と、第1の循環配管31において分岐接続され、第1の循環配管31内の薬液を薬液タンク30に戻すリターン配管である第2の循環配管(内循環配管)32とを含む。第1の循環配管31は、第2の循環配管32が接続されている接続位置P2(第2の接続位置)よりも上流側の上流側部分(第2の上流側部分)33と、接続位置P2よりも下流側の下流側部分(第2の下流側部分)34とを含む。図5の例では、薬液タンク30と、第1の循環配管31とによって、薬液タンク30内の薬液を循環させる第1の循環流路C1が形成される。図5の例では、薬液タンク30と、上流側部分33と、第2の循環配管32とによって、薬液タンク30内の薬液を循環させる第2の循環流路C2が形成される。図5の例では、第1の循環流路C1は、流体ボックス4まで延びている。
第1の実施形態では、第1の循環流路C1が外循環流路を構成し、第2の循環流路C2が、外循環流路の内側で循環する内循環流路を構成している。
また、図5の例では、第1の循環流路C1は、流体ボックスまで延びる外循環流路を構成している。換言すると、第1の循環流路C1は、複数の処理ユニット2に対して薬液を共通して供給する。そして、処理ユニット2に一対一対応で設けられた供給配管(吐出口連通配管)22が第1の循環配管31に分岐接続されることにより、第1の循環流路C1を流れる薬液が、供給配管22を介して処理ユニット2に供給される。
また、図5の例では、第1の循環配管31は、薬液タンク30から下流に延びる共通配管35と、共通配管35から分岐した複数の個別配管36とを含む。共通配管35の上流端は、薬液タンク30に接続されている。各個別配管36の下流端は、薬液タンク30に接続されている。共通配管35の上流端は、第1の循環配管31の上流端に相当する。各個別配管36の下流端は、第1の循環配管31の下流端に相当する。上流側部分33は、共通配管35に含まれている。接続位置P2は、共通配管35に設定されている。下流側部分34は、共通配管35の一部と、複数の個別配管36とを含む。
複数の個別配管36は、それぞれ、複数のタワーTWに対応している。図5は、1つの個別配管36の全体と残り3つの個別配管36の一部とを示している。図5は、同じタワーTWに含まれる3つの処理ユニット2を示している。同じタワーTWに含まれる3つの処理ユニット2に対応する3つの供給配管22は、同じ個別配管36に接続されている。換言すると、供給配管22は、第1の循環配管31において、接続位置P2よりも下流側に設定された接続位置(第1の接続位置)P1に分岐接続されている。
各個別配管36には、当該個別配管36を開閉するための第1の循環バルブ40が介装されている。第1の循環バルブ40が閉じられている状態では、共通配管35を流れる薬液は、各個別配管36には案内されない(すなわち、上流側部分33を流れる薬液は、下流側部分34に案内されない)。そして、第1の循環バルブ40が開かれることにより、共通配管35を流れる薬液が各個別配管36に案内される(すなわち、上流側部分33を流れる薬液が、下流側部分34に案内される)。
図5に示すように、基板処理装置1の薬液供給装置CS1は、薬液タンク30内の薬液を第1の循環配管31に送るポンプ37と、薬液タンク30内の薬液を加熱して、薬液タンク30内の薬液の温度を調整するヒーター38と、第1の循環配管31を流れる薬液から異物を除去するフィルター39とを含む。ポンプ37、ヒーター38およびフィルター39は、上流側部分33に、薬液タンク30側からこの順で介装されている。ヒーター38は、上流側部分33を流れる薬液を加熱するヒーターである。図5に図示していないが、上流側部分33に、流量計および温度センサーの少なくとも一つが介装されていてもよい。また、図5に図示していないが、供給配管22に、流量計、流量調整ユニットおよびヒーターの少なくとも一つが介装されていてもよい。さらに、図5に図示していないが、接続位置P1の下流側および後述する接続位置P3の上流側において、流量計、流量調整ユニットが介装されていてもよい。
ポンプ37は、たとえばベローズポンプである。この場合、図6に示すように、ポンプ37内には、一方側ポンプ室44と、他方側ポンプ室45とが、区画形成されている。一方側ポンプ室44は、一方のシリンダヘッド41、ポンプヘッド42およびそれらの間に介在されるシリンダ43によって形成されている。また、他方側ポンプ室45は、他方のシリンダヘッド41、ポンプヘッド42およびそれらの間に介在されるシリンダ43によって形成されている。
ポンプ37は、さらに、一方側ポンプ室44および他方側ポンプ室45内に配置された略円板状の移動部材46と、伸縮自在に形成された樹脂製のベローズ47とを含む。各ベローズ47の一端は、対応する移動部材46に接続されており、各ベローズ47の他端は、ポンプヘッド(筐体)42に固定されている。一方側ポンプ室44内には、ベローズ47によって、ベローズ47の外側の一方側エア室48と、ベローズ47の内側の一方側薬液室49とが、互いに隔離して形成されている。また、他方側ポンプ室45内には、ベローズ47によって、ベローズ47の外側の他方側エア室50と、ベローズ47の内側の他方側薬液室51とが、互いに隔離して形成されている。ポンプヘッド42には、一方側薬液室49内に薬液を導入するための一方側薬液導入ポート55と、他方側薬液室51内に薬液を導入するための他方側薬液導入ポート56と、一方側薬液室49および他方側薬液室51内から薬液を導出させるための薬液導出ポート57とが設けられている。
一方側エア室48が開放された状態で、他方側エア室50にエアが供給され、他方側エア室50内のエア圧が高まると、そのエア圧により、他方側ポンプ室45内の移動部材46がポンプヘッド42側へ移動する。これにより、他方側薬液室51の容積が縮小し、他方側薬液室51内の薬液が薬液導出ポート57から送出される。これと連動して、一方側ポンプ室44内の移動部材46がシリンダヘッド41側へ移動する。これにより、一方側薬液室49の容積が拡大し、一方側薬液導入ポート55から一方側薬液室49に薬液が吸い込まれる。これとは逆に、他方側エア室50が開放された状態で、一方側エア室48にエアが供給され、一方側エア室48内のエア圧が高まると、そのエア圧により、一方側ポンプ室44内の移動部材46がポンプヘッド42側へ移動する。これにより、一方側薬液室49の容積が縮小し、一方側薬液室49内の薬液が薬液導出ポート57から送出される。これと連動して、他方側ポンプ室45内の移動部材46がシリンダヘッド41側へ移動する。これにより、他方側薬液室51の容積が拡大し、他方側薬液導入ポート56から他方側薬液室51に薬液が吸い込まれる。このように、移動部材46がシリンダヘッド41側とポンプヘッド42側との間で往復移動することにより、薬液導出ポート57から薬液が送出され、薬液タンク30からの薬液を第1の循環配管31に送り出すことができる。
ポンプ37は、その駆動状態では、基板処理装置1の動作状態の種別(レディ状態であるか、循環停止アイドル状態であるか、循環アイドル状態であるか)に拘わらず、薬液タンク30内の薬液を一定の圧力で第1の循環配管31に送り続ける。基板処理装置1は、ポンプ37に代えて、薬液タンク30内の気圧を上昇させることにより薬液タンク30内の薬液を第1の循環配管31に押し出す加圧装置を備えていてもよい。ポンプ37および加圧装置は、いずれも、薬液タンク30内の薬液を第1の循環配管31に送るポンプの一例である。
図5に示すように、ヒーター38は、ジュール熱を発生させるヒーターである。ヒーター38の上流側および下流側の少なくとも一方には、気体抜き部(図示しない)が設けられている。第1の循環流路C1および第2の循環流路C2の双方において薬液の循環が停止した場合に、ヒーター38内に溜まった薬液が気化することがある。しかし、ヒーター38の上流側および下流側の一方に気体抜き部を設けるので、薬液が気化した場合であっても、発生した気体は、気体抜き部からヒーター38外に流出し、ヒーター38内の圧力が上昇しない。これにより、第1の循環流路C1および第2の循環流路C2の双方において薬液の循環が停止した場合のヒーター38の破損を抑制または防止できる。
図7に示すように、フィルター39は、フィルター本体61と、フィルター本体61を内部で保持するハウジング62とを含む。ハウジング62は開閉可能であり、フィルター本体61は、ハウジング62に取り外し可能に取り付けられている。フィルター本体61は、たとえば、一端が閉塞された筒状である。ハウジング62の内部は、フィルター本体61によって一次側空間(フィルター39の一次側)X1と二次側空間(フィルター39の二次側)X2とに仕切られている。
フィルター本体61は、たとえば標準閉塞タイプのフィルターである。フィルター39は、一次側空間X1内を流通する薬液をろ過して、その薬液からパーティクルを除去する。フィルター本体61の全域には、フィルター本体61の厚み方向にフィルター本体61を貫通する複数の孔63が形成されている。孔63は、フィルター本体61の厚み方向から見てたとえば正方形状であるが、フィルター本体61の厚み方向から見て、正角形状以外の多角形状や円形状や楕円形状であってもよい。
薬液が、一次側空間X1から二次側空間X2に向かって流れ、フィルター本体61の孔63を通過する。これにより、フィルター39によって薬液がろ過される。一次側空間X1を流れる薬液に含まれるパーティクルは、孔63を通過する際に、孔63を区画するフィルター本体61の壁面によって吸着され、孔63内に捕捉される。これにより、パーティクルが薬液中から除去される。
このようなタイプのフィルター39では、フィルター39のパーティクルの捕捉能力は、フィルター39に加わる圧力の変動に伴って変化する。フィルター39に圧力が加わった状態では、フィルター39に圧力が加わっていない状態と比較して、より小さなサイズのパーティクルを捕捉可能である。そして、フィルター39に対して加わる圧力が増大するのに従って、より一層小さなサイズのパーティクルを捕捉可能である。逆に言うと、フィルター39に加わる圧力が減少すると、捕捉可能なパーティクルのサイズは大きくなり、フィルター39のパーティクルの捕捉能力は低下する。つまり、フィルター39に加わる圧力の変動により、フィルター39のパーティクルの捕捉能力がそれまでと変化する。フィルター39のパーティクルの捕捉能力がそれまでよりも低くなる場合には、それまでフィルター39によって捕捉されていたパーティクルが、フィルター39から二次側に流出するおそれがある。
また、このようなタイプのフィルター39では、フィルター39を使用し続けることによってフィルター39が捕捉したパーティクルの数が徐々に増えると、フィルター39が徐々に目詰まりし、フィルター39の吸着性能が徐々に低下する。これにより、フィルター39によるパーティクルの捕捉性能が低減する。
図5および図7に示すように、基板処理装置1の薬液供給装置CS1は、フィルター39内の一次側の気泡(エア)を抜くためのエア抜き配管64と、フィルター39内の液体を排出するための排液配管66と、をさらに備えている。エア抜き配管64は、パーティクルの発生の原因になるフィルター39内の気泡を除去するために用いられる。具体的には、フィルター39の一次側(フィルター39のハウジング62の一次側空間X1内)に、エア抜き配管64および排液配管66の一端(上流端)が接続されている。エア抜き配管64の他端は、薬液タンク30に接続されている。エア抜き配管64には、エア抜き配管64を開閉するためのエア抜きバルブ65が介装されている。排液配管66の他端は、排液タンク80に接続されている。排液配管66には、排液配管66を開閉するための排液バルブ67が介装されている。
図5に示すように、基板処理装置1の薬液供給装置CS1は、第2の循環配管32に介装された第2の循環バルブ(内循環バルブ)70と、上流側部分33を流れる薬液の圧力を調整する圧力調整ユニットと、を含む。圧力調整ユニットは、第2の循環配管32の開度を調整する開度調整ユニットである。開度調整ユニットは、第2の循環配管32に介装されている。図5の例では、開度調整ユニットは、レギュレータ71である。レギュレータ71は、たとえば電空レギュレータである。開度調整ユニットは、レギュレータ71に限られず、リリーフバルブや電動ニードルバルブなどの電動バルブであってもよい。また、開度調整ユニットが第2の循環バルブ70に一体化されていてもよい。
圧力調整ユニットは、上流側部分33内の薬液の圧力を検出する圧力センサー72をさらに備える。圧力センサー72は、上流側部分33上の所定の検出位置P11で上流側部分33内の薬液の圧力を検出する。基板処理装置1の循環アイドル状態では、フィルター39を流れる薬液の圧力は、検出位置P11での薬液の圧力と概ね等しい。したがって、検出位置P11で圧力センサー72によって上流側部分33内の薬液の圧力を検出することは、フィルター39を流れる薬液の圧力を検出することと実質的に等価であるとみなすことができる。検出位置P11は、図5に示すように、フィルター39の上流であってもよいし、フィルター39の下流であってもよい。
図5に示すように、基板処理装置1の薬液供給装置CS1は、薬液タンク30から排出された薬液を溜めておくための排液タンク80をさらに含む。薬液タンク30には、排液タンク80に向けて延びた排出配管81が接続されている。排出配管81の途中部には、排出配管81を開閉する排出バルブ82が介装されている。薬液タンク30を貯留されている薬液を、それ以上基板Wの処理のために使用しない場合には、排出バルブ82が開かれる。これにより、薬液タンク30に貯留されている薬液が、薬液タンク30から排液タンク80に導かれ、排液タンク80に貯留される。
排液タンク80には、排液配管83が接続されている。排液タンク80に貯留された薬液は、排液配管83に介装された不図示のバルブを開くことによって機外の排液処理設備に送られ、この排液処理設備において排液処理される。
各個別配管36の下流側付近(すなわち、第1の循環配管31の下流端付近)には、分岐排液配管(排液配管)85の一端が分岐接続されている。分岐排液配管85の他端は、排液タンク80に接続されている。分岐排液配管85の途中部には、分岐排液配管85を開閉するための分岐排液バルブ86が介装されている。また、各個別配管36において分岐排液配管85の接続位置(第3の接続位置)P3よりも下流側には、個別配管36を開閉するための帰還バルブ89が介装されている。
分岐排液バルブ86と帰還バルブ89とによって、下流側部分34において接続位置P3よりも上流側の薬液の案内先を、下流側部分34における接続位置P3よりも下流側と、分岐排液配管(排液配管)85との間で切り換える第1の切り換えユニットが構成されている。第1の切り換えユニットとして、分岐排液バルブ86および帰還バルブ89に代えて、三方弁が採用されてもよい。
分岐排液バルブ86が閉じられている状態で帰還バルブ89が開かれることにより、個別配管36において分岐排液配管85の接続位置P3よりも上流側を流れる薬液が、当該接続位置P3よりも下流側を介して、薬液タンク30に案内される。一方、帰還バルブ89が閉じられている状態で分岐排液バルブ86が開かれることにより、個別配管36において分岐排液配管85の接続位置P3よりも上流側を流れる薬液が、分岐排液配管85を介して排液タンク80に案内される。
図5に示すように、基板処理装置1の薬液供給装置CS1は、薬液の新液を薬液タンクに補充する薬液補充配管87と、薬液補充配管87を開閉するための薬液補充バルブ88とを、さらに含む。
基板処理装置1は、電源投入された後、アイドル状態になる。その後、レディ化操作が行われることにより、レディ状態へと移行する。基板処理装置1のレディ状態において、基板処理装置1よる基板処理動作(ロット処理)が実現可能になる。
基板処理装置1に対してメンテナンス作業を施す必要がある場合(エラー時の点検、機器の交換や消耗品の交換等)、メンテナンス担当者は、レディ状態にある基板処理装置1を、アイドル状態へと移行させる。そして、アイドル状態にある基板処理装置1に対し、メンテナンス担当者がメンテナンス作業を行う。すなわち、基板処理装置1のアイドル状態においてのみ、基板処理装置1に対してメンテナンス作業が行える。そして、メンテナンス作業の終了後にレディ化操作が行われることにより、基板処理装置1の動作状態がレディ状態へと移行する。
基板処理装置1の動作状態は、処理ユニット2において処理を実行可能な動作状態であるレディ状態(実行可能状態、つまりは稼働状態)と、処理ユニット2において処理を実行不能な(準備ができていない)動作状態であるアイドル状態(待機状態)とを含む。基板処理装置1のレディ状態は、薬液供給装置CS1に関して言えば、処理ユニット2に対して薬液を供給可能な状態である。基板処理装置1のアイドル状態は、薬液供給装置CS1に関して言えば、処理ユニット2に対して薬液を供給不能(準備ができていない)な動作状態である。
基板処理装置1では、アイドル状態として、第1の循環流路C1および第2の循環流路C2の双方において薬液の循環を停止する循環停止アイドル状態(循環停止待機状態)と、第1の循環流路C1において薬液の循環を停止しながら、第1の循環流路C1において薬液の循環を継続する循環アイドル状態(循環待機状態)とが、用意されている。すなわち、基板処理装置1では、アイドル状態として、2種類のアイドル状態が用意されている。基板処理装置1のアイドル状態において、基板処理装置1への電力供給は維持されている。そのため、基板処理装置1のアイドル状態において、基板処理装置1の個々の駆動部品のメンテナンスに必要な動作(搬送ロボット等の動作)などを行わせることができる。
図8は、表示入力装置3hにおけるメンテナンス画面90の一例を示す図である。
基板処理装置1においてメンテナンス作業を行う場合、メンテナンス担当者は、表示入力装置3hにおけるメンテナンス画面90を操作する。メンテナンス画面90には、図8に示すように、基板処理装置1における基板搬送処理の停止操作のためのボタンと、レディ状態への復帰のために操作されるシステム再開ボタン91と、基板処理装置1のダウン(アイドル状態化)操作のためのボタンと、緊急停止ボタン92とが表示される。
基板処理装置1における基板搬送処理の停止操作のためのボタンは、搬送停止ボタン93と、サイクル停止ボタン94とを含む。基板処理装置1のレディ状態において、搬送停止ボタン93が操作されると、基板搬送を実行中のセンターロボットCRやインデクサロボットIRの動きが停止する。サイクル停止ボタン94が操作されると、その時点において実行中の基板搬送処理が終了した後に、センターロボットCRやインデクサロボットIRの動きが停止する。
基板処理装置1のダウン操作のためのボタンは、循環停止アイドルボタン95と、循環アイドル状態に移行するための循環アイドルボタン96とを含む。基板処理装置1のレディ状態において循環停止アイドルボタン95が操作されると、基板処理装置1が循環停止アイドル状態に移行する。基板処理装置1のレディ状態において循環アイドルボタン96が操作されると、基板処理装置1が循環アイドル状態に移行する。すなわち、メンテナンス担当者によるメンテナンス画面90の操作により、循環アイドル状態および循環停止アイドル状態の選択が実行される。
図9は、レディ状態における薬液供給装置CS1の薬液の流れを説明するための図である。
基板処理装置1のレディ状態では、ポンプ37が駆動状態にある。第2の循環バルブ70および第1の循環バルブ40が開かれている。エア抜きバルブ65が開かれており、排液バルブ67が閉じられている。帰還バルブ89が開かれており、分岐排液バルブ86が閉じられている。また、排出バルブ82が閉じられている。
これにより、薬液タンク30内の薬液は、ポンプ37によって、第1の循環配管31の上流側部分33に送られ、上流側部分33から下流側部分34に流れる。上流側部分33内の薬液は、接続位置P2において下流側部分34に流れ、下流側部分34から薬液タンク30に戻る。この間に、薬液に含まれる異物がフィルター39によって除去される。また、薬液タンク30内の薬液が、レシピによって規定された温度になるようにヒーター38によって加熱されて下流側部分34に送り込まれる。これにより、 薬液タンク30内の薬液は、処理ユニット2内の雰囲気の温度(たとえば20〜26℃)よりも高い一定の温度に維持されつつ下流側部分34に送り込まれる。
上流側部分33内の薬液は、接続位置P2において下流側部分34だけでなく、上流側部分33にも案内される。上流側部分33に案内された薬液は、上流側部分33の下流端から薬液タンク30に戻される。
すなわち、レディ状態では、第1の循環流路C1を薬液が循環し、かつ第2の循環流路C2を薬液が循環する(双循環状態)。
仮に、基板処理装置1のレディ状態において、第2の循環流路C2において薬液の循環を停止させると、第2の循環配管32において薬液が移動せず、第2の循環配管32にパーティクルが蓄積されるおそれがある。そのようなパーティクルの蓄積を防止するため、基板処理装置1のレディ状態においても第2の循環流路C2において薬液の循環を止めていない。
図10は、循環停止アイドル状態における薬液供給装置CS1の薬液の流れを説明するための図である。
基板処理装置1の循環停止アイドル状態では、ポンプ37が駆動停止状態にある。第2の循環バルブ70および第1の循環バルブ40が閉じられている。その他のバルブも閉じられている。
循環停止アイドル状態では、ポンプ37の駆動が停止されているから、第1の循環流路C1および第2の循環流路C2の双方において、薬液の循環が停止されている。そして、循環停止アイドル状態では、第1の循環流路C1および第2の循環流路C2の途中部に薬液が滞留している。具体的には、上流側部分33の全域、下流側部分34における第1の循環バルブ40の上流側、および上流側部分33における第2の循環バルブ70の上流側に、薬液が滞留している。もちろん、ポンプ37や、ヒーター38、フィルター39にも薬液が滞留しているのは言うまでもない。
このとき、フィルター39の二次側空間X2に滞留する薬液には、パーティクルが多く含まれている可能性が高い。これは、ポンプ37の駆動停止により、フィルター39における薬液の移動がなく、フィルター39に圧力が加わらない。そのため、フィルター39によって捕捉されていたパーティクルが、二次側空間X2に流出し、二次側空間X2に滞留している薬液に蓄積されることが原因であると考えられる。
とくに、薬液が硫酸含有液である場合、配管内における薬液酸化に起因して発生するパーティクル量が多くなる。また、薬液がIPAである場合にも、配管(樹脂配管)の溶出に起因して発生するパーティクル量が多くなる。したがって、薬液が硫酸含有液やIPAである場合には、フィルター39の二次側空間X2に滞留する薬液に含まれるパーティクルの量が、より一層多くなる。
図11は、循環アイドル状態における薬液供給装置CS1の薬液の流れを説明するための図である。
薬液供給装置CS1の循環アイドル状態では、ポンプ37が駆動状態にある。第2の循環バルブ70が開かれており、第1の循環バルブ40が閉じられている。エア抜きバルブ65が開かれており、排液バルブ67が閉じられている。その他のバルブと閉じられている。
上流側部分33内の薬液は、接続位置P2において、下流側部分34には案内されず、第2の循環配管32にのみ案内される。第2の循環配管32に案内された薬液は、第2の循環配管32の下流端から薬液タンク30に戻される。
すなわち、循環アイドル状態では、第1の循環流路C1を薬液が循環せず、かつ第2の循環流路C2を薬液が循環する(一方循環状態)。
図12は、基板処理装置1の動作状態の、レディ状態からアイドル状態への移行を説明するための流れ図である。
基板処理装置1のレディ状態において、ダウン操作のためのボタンが操作(ステップS11)されることにより、基板処理装置1の動作状態が、レディ状態からアイドル状態へと移行する。選択操作されるボタンの種別により、移行先のアイドル状態を、循環停止アイドル状態および循環アイドル状態の間で選択される(ステップS12)。循環停止アイドルボタン95(図8参照)が操作されると、基板処理装置1が循環停止アイドル状態に移行する。循環アイドルボタン96(図8参照)が操作されると、基板処理装置1が循環アイドル状態に移行する。
循環停止アイドルボタン95が操作されると(ステップS12でYES)、制御装置3は、ポンプ37の駆動を停止し(ステップS13)、かつ第1の循環バルブ40および第2の循環バルブ70を閉じる(ステップS14)。制御装置3は、さらに、他のバルブも閉じる。これにより、基板処理装置1が循環停止アイドル状態に移行する。
一方、循環アイドルボタン96が操作されると(ステップS12でNO)、制御装置3は、ポンプ37の駆動を継続し(ステップS16)、かつ第1の循環バルブ40を閉じる(ステップS37)。そして、制御装置3は、上流側部分33を流れる薬液の圧力が、レディ状態における上流側部分33を流れる薬液の圧力に一致するようにまたは近づくように、レギュレータ71を制御する(ステップS18)。レギュレータ71による第2の循環配管32の開度の調整により、上流側部分33を流れる薬液の圧力が調整される。
具体的には、上流側部分33の検出位置P11の薬液の圧力が、圧力センサー72によって検出されている。制御装置3は、レディ状態における検出位置P11での薬液の圧力の値を記憶している。そして、制御装置3は、記憶している圧力の値に、検出位置P11での薬液の圧力が一致するまたは近づくように、レギュレータ71を制御する。これにより、上流側部分33を流れる薬液の圧力が、レディ状態において上流側部分33を流れる薬液の圧力の値またはその付近に維持される。
これにより、基板処理装置1が循環アイドル状態に移行する。
図13は、循環停止アイドル状態において行われる処理の流れを説明するための図である。図14は、循環停止アイドル状態からレディ状態への移行直後の薬液の流れを説明するための図である。
基板処理装置1の循環停止アイドル状態において、メンテナンス担当者は、メンテナンス作業を行う(図13のステップS21)。循環停止アイドル状態では、ポンプ37の駆動が停止されており、循環流路(第1の循環流路C1および第2の循環流路C2)の薬液の循環が停止されている。そのため、メンテナンス担当者は、循環停止アイドル状態において、処理ユニット2や搬送ロボット等に対するメンテナンス作業を行うことができる。また、メンテナンス担当者は、循環停止アイドル状態において、薬液供給装置CS1に関し、流体ボックス4や薬液キャビネット5の内部の機器や配管に対するメンテナンス作業(機器および配管の改造、修理および交換や、消耗品の交換。以下、これらを単に「機器等の改造等」という場合がある。)を行うことができる。しかし、循環停止アイドル状態においては、循環アイドル状態でメンテナンスできない薬液キャビネット5の内部の機器や配管に対するメンテナンス作業を行うことが望ましい。
基板処理装置1の循環停止アイドル状態において、システム再開ボタン91(図8参照)が操作されると(レディ化、図13のステップS22)、基板処理装置1の動作状態がレディ状態へと移行する(図13のステップS23)。具体的には、制御装置3は、図14に示すように、ポンプ37の駆動を再開し、かつ第1の循環バルブ40を開く。また、制御装置3は、レディ状態への移行直後において、図14に示すように、帰還バルブ89およびエア抜きバルブ65を閉じた状態で分岐排液バルブ86および排液バルブ67を開く。これにより、第1の循環流路C1および第2の循環流路C2に滞留していた薬液が、薬液タンク30に戻されずに、排液タンク80を介して排液される。このときの排液期間は、第1の循環流路C1および第2の循環流路C2内の滞留薬液の全てを、ポンプ37の駆動再開後に供給される新たな薬液で置換できるように、ポンプ37の供給能力、薬液粘性、配管径、配管長に基づいて設定されている。
分岐排液バルブ86の開成から所定期間が経過すると、制御装置3は、分岐排液バルブ86および排液バルブ67を閉じ、帰還バルブ89を開く。これにより、図9に示すレディ状態に復帰する(図13のステップS24)。このレディ状態において、処理ユニット2において基板Wに対する処理(生産ロット処理)が施される。
図15は、循環アイドル状態において行われる処理の流れを説明するための図である。図16は、循環アイドル状態からレディ状態への移行直後の薬液の流れを説明するための図である。
従来、基板処理装置のアイドル状態として、循環アイドル状態は設けられていなかった。そのため、基板処理装置のアイドル状態では、ポンプの駆動を停止し、循環流路における薬液の循環を停止させていた。ポンプの駆動停止状態では、フィルターに加わる圧力が零になるため、フィルターからパーティクルが流出する。そのため、循環流路における薬液の循環の再開後には、循環流路に多数のパーティクルが存在している。そのため、循環流路に薬液を予備的に循環させる予備循環や、循環流路内の薬液を入れ替えるフラッシングを行う必要がある。しかし、これら予備循環やフラッシングには、多大な時間を要している。そればかりか、フラッシングにおいて多量の薬液を消費していた。
基板処理装置1の循環アイドル状態では、ポンプ37の駆動停止がないので、循環アイドル状態からの再開後に、予備循環やフラッシングを行う必要がない。
基板処理装置1の循環アイドル状態において、メンテナンス担当者は、メンテナンス作業を行う(図15のステップS31)。循環アイドル状態では、ポンプ37が駆動しており、第2の循環流路C2において薬液の循環が停止されているが、第1の循環流路C1において薬液の循環が停止されている。そのため、メンテナンス担当者は、循環アイドル状態において、処理ユニット2や搬送ロボット等に対するメンテナンス作業を行うことができる。また、メンテナンス担当者は、循環アイドル状態において、薬液供給装置CS1に関し、流体ボックス4の内部の機器や配管、消耗品等に対するメンテナンス作業(機器等の改造等)を行うことができる。
しかし、循環アイドル状態において行われるメンテナンス作業は、循環流路の一部に薬液を循環させながら行う。そのため、薬液供給装置CS1に関して所定の状態が発生している場合には、その状態の種類によっては、そのメンテナンス作業を続行すると、メンテナンス担当者に危険が生じたり、薬液供給装置CS1に不具合が生じたりするおそれがある。そのため、循環アイドル状態において、ハードインターロックが用意されている。
具体的には、薬液キャビネット5には、薬液キャビネット5のカバー(図示しない)が開いていることを検知するための検知センサー(検知ユニット)100、および薬液キャビネット5内における漏液の発生を検知するための検知センサー(検知ユニット)101が設けられている。循環アイドル状態において、検知センサー100,101の検知出力の有無が、制御装置3によって監視されている。検知センサー100,101によって、薬液キャビネット5のカバーの開放や、薬液キャビネット5内における漏液の発生が検知されると、制御装置3は、ポンプ37の駆動を停止して、その後の第2の循環流路C2における薬液の循環を停止させる。これにより、メンテナンス担当者に危険が生じたり、薬液供給装置CS1に不具合が生じたりすることを未然に防止できる。
また、循環アイドル状態中のメンテナンス作業中において、メンテナンス担当者によって緊急停止ボタン92(図8参照)が操作された場合にも、制御装置3は、ポンプ37の駆動を停止して、その後の第2の循環流路C2における薬液の循環を停止させる。
基板処理装置1の循環停止アイドル状態において、システム再開ボタン91(図8参照)が操作されると(レディ操作、図15のステップS32)、基板処理装置1の動作状態がレディ状態へと移行する(図15のステップS33)。具体的には、制御装置3は、図16に示すように、第1の循環バルブ40を開く。また、制御装置3は、レディ状態への移行直後において、図16に示すように、帰還バルブ89を閉じた状態で分岐排液バルブ86を開く。これにより、上流側部分33および下流側部分34に滞留していた薬液が、薬液タンク30に戻されずに、排液タンク80を介して排液される。ポンプ37の駆動が続行されている状態から第1の循環バルブ40を開くことにより、第1の循環流路C1における薬液の循環を再開するので、薬液の循環の再開当初から、循環圧力が付与された薬液を、下流側部分34に流入させることができる。これにより、循環アイドル状態に要する排液時間を、循環停止アイドル状態から復帰させる場合(図14に示す状態)と比較して大幅に短縮できる(たとえば、約1/5〜約1/10)
分岐排液バルブ86の開成から所定期間が経過すると、制御装置3は、分岐排液バルブ86および排液バルブ67を閉じ、帰還バルブ89を開く。これにより、図9に示すレディ状態に復帰する(図15のステップS34)。このレディ状態において、処理ユニット2において基板Wに対する処理(生産ロット処理)が施される。
以上により第1の実施形態によれば、第2の循環流路C2において薬液が循環する、基板処理装置1の循環アイドル状態において(すなわち、第2の循環流路C2における薬液が循環する一方循環状態において)上流側部分33を流れる薬液の圧力が、基板処理装置1のレディ状態において(第1の循環流路C1および第2の循環流路C2の双方における薬液が循環する双循環状態において)上流側部分33を流れる薬液の圧力に一致するようにまたは近づくように、レギュレータ71が制御される。基板処理装置1の循環アイドル状態(一方循環状態)においてフィルター39に加わる圧力が、基板処理装置1のレディ状態(双循環状態)においてフィルター39に加わる圧力に一致するか近いので、フィルター39のパーティクルの捕捉能力を、基板処理装置1の動作状態が循環アイドル状態であるかレディ状態であるかによらずに、一定または近くに保つことができる。
これにより、フィルター39に加わる圧力の変化に伴って、捕捉されていたパーティクルがフィルター39から漏れ出すことを抑制または防止できる。ゆえに、パーティクルを含まない清浄な薬液を処理ユニット2に供給できる。
また、第1の実施形態では、レギュレータ71によって第2の循環配管32の開度を調整することにより、上流側部分33を流れる薬液の圧力が調整される。これにより、簡単な構成で、上流側部分33を流れる薬液の圧力を調整できる。
また、循環アイドル状態中は、第1の循環流路C1に薬液が循環せずに、第2の循環流路C2を薬液が循環している。そのため、メンテナンス作業の対象部位が、第2の循環流路C2の薬液循環に影響ない部位である場合(たとえば、処理ユニット2や搬送ロボット等に対するメンテナンス作業である場合)には、基板処理装置1を循環アイドル状態に設けながら、薬液供給装置CS1や処理ユニット2に対するメンテナンス作業を行うことが可能である。
一方、メンテナンス対象が第2の循環流路C2の薬液循環に影響ある部位である場合、第2の循環流路C2に薬液循環させながら、メンテナンス作業を行うことはできない。そのため、この場合には、基板処理装置1の動作状態を循環停止アイドル状態に設ける。
このように、アイドル状態をメンテナンス部位に応じて複数に分けることが可能である。そのため、ポンプ37が停止状態になっている期間を短縮することが可能である。現状、基板処理装置1に対するメンテナンスの大半が、その対象を、第2の循環流路C2の薬液循環に影響ない部位とするものである。そのため、基板処理装置1のアイドル状態として循環停止アイドル状態を採用することにより、基板処理装置1の稼働率を飛躍的に向上させることができる。
ところで、第1の実施形態において、アイドル状態(循環停止アイドル状態および/または循環アイドル状態)からのレディ状態への復帰後の排液時において、ポンプ37の移動部材46のストローク時間(移動部材46(図6参照)の1回の往復動作に要する時間)を、アイドル状態やレディ状態よりも長くなるようにしてもよい。
ポンプ37(ベローズポンプ)のベローズ47は、その表面積(つまり、薬液との接液面積)が大きいことに加えて樹脂製であるため、パーティクルが発生し易い。一方で、ポンプ37(ベローズポンプ)は、その構造上の特性により、発生したパーティクルを捕捉し、ベローズ47内に溜め込む性質がある。そして、レディ状態においてポンプ37の駆動により、ベローズ47内からパーティクルが少しずつ排出されることにより、循環流路(第1の循環流路C1および/または第2の循環流路C2)を循環する薬液が、長期間に亘って薬液が汚染され続けるおそれがある。
図17は、ポンプ37のストローク時間と、付着するパーティクルの数との関係を説明するための図である。図17では、ポンプ37の循環圧および循環流量は、それぞれ一定とする。
ポンプ37の移動部材46のストローク時間を、通常時のストローク時間(1.5秒)よりも長くする(2.0秒)ことにより、ポンプ37のベローズ47内にそれまで溜められていたパーティクルを、効果的にポンプ37外に排出することが可能である。
レディ状態への復帰後において、第1の循環流路C1および/または第2の循環流路C2内の薬液を、薬液供給装置CS1外に排出する場合に、制御装置3は、ポンプ37の移動部材46のストローク時間がアイドル状態やレディ状態よりも長くなるように、ポンプ37を制御する。これにより、ポンプ37内に溜められているパーティクルの量を抑制でき、ゆえに、ポンプ37からのパーティクルの発生を低減させることができる。
図18は、本発明の第2の実施形態に係る基板処理装置201の薬液供給装置CS2を示す模式図である。
第2の実施形態において、前述の第1の実施形態と共通する部分には、それぞれ、図1〜図17の場合と同一の参照符号を付し、説明を省略する。
第2の実施形態に係る薬液供給装置CS2が、第1の実施形態に係る薬液供給装置CS1と相違する主たる点は、上流側部分33の途中部に、第1の並列配管211Aおよび第2の並列配管211Bを設け、第1の並列配管211Aおよび第2の並列配管211Bに、それぞれ第1のフィルター239Aおよび第2のフィルター239Bを介装した点である。そして、第2のフィルター239Bを、レディ状態への移行時の専用のフィルターとした点である。以下、具体的に説明する。
第1の並列配管211Aには、第1のフィルター239Aと、第1の並列配管211Aを開閉するための第1の並列バルブ212Aとが、介装されている。第2の並列配管211Bには、第2のフィルター239Bと、第2の並列配管211Bを開閉するための第2の並列バルブ212Bとが、介装されている。第1のフィルター239Aおよび第2のフィルター239Bは、フィルター39(図7参照)と同様のフィルターである。
第1の並列バルブ212Aと第2の並列バルブ212Bとによって、上流側部分33において接続位置P4よりも上流側の薬液の案内先を、第1の並列配管211Aと、第2の並列配管211Bとの間で切り換える第2の切り換えユニットが構成されている。第2の切り換えユニットとして、第1の並列バルブ212Aおよび第2の並列バルブ212Bに代えて、三方弁が採用されてもよい。
第2の並列バルブ212Bが閉じられている状態で第1の並列バルブ212Aが開かれる。これにより、上流側部分33において、第1の並列配管211Aおよび第2の並列配管211Bの接続位置よりも上流側を流れる薬液が、第1の並列配管211Aに案内されて第1のフィルター239Aを通過する。
一方、第1の並列バルブ212Aが閉じられている状態で第2の並列バルブ212Bが開かれる。これにより、上流側部分33において、第1の並列配管211Aおよび第2の並列配管211Bの接続位置よりも上流側を流れる薬液が、第2の並列配管211Bに案内されて第2のフィルター239Bを通過する。
第1のフィルター239Aが、フィルターリング性能において、第2のフィルター239Bと異なっている。第2のフィルター239Bの孔63(図7参照)の径が、第1のフィルター239Aの孔63(図7参照)の径よりも大きい。すなわち、19の孔径D1が小さいと、孔40内に捕捉されたパーティクル42が孔40を占める割合が大きくなるため、第1流通用フィルタ19の目詰まりが起きやすい。すなわち、第1流通用フィルタ19の孔径D1が小さくなるのに従第2のフィルター239Bの目が、第1のフィルター239Aの目よりも粗いことが望ましい。
図18の例では、エア抜き配管の記載は省略しているが、各フィルター239A,239Bに、エア抜き配管64(図5参照)と同様のエア抜き配管が設けられていてもよい。また、各フィルター239A,239Bに、排液配管66(図5参照)と同様の排液配管が設けられていてもよい。
図19は、レディ状態における基板処理装置201の薬液の流れを説明するための図である。図20は、循環停止アイドル状態からレディ状態への移行直後の薬液の流れを説明するための図である。
基板処理装置201のレディ状態における薬液の流れは、図19に示すように、基板処理装置201のレディ状態(図9参照)と同様の流れになる。加えて、基板処理装置201のレディ状態では、図19に示すように、制御装置3は、第2の並列バルブ212Bを閉じかつ第1の並列バルブ212Aを開く。これにより、レディ状態では、上流側部分33において、第1の並列配管211Aおよび第2の並列配管211Bの接続位置P4(第4の接続位置)よりも上流側を流れる薬液が第1の並列配管211Aに案内されて第1のフィルター239Aを通過する。
一方、基板処理装置201の循環停止アイドル状態も、基板処理装置201の循環停止アイドル状態(図10参照)と同様の流れになる。循環停止アイドル状態では、ポンプ37の駆動が停止されているから、第1の循環流路C1および第2の循環流路C2の双方において、薬液の循環が停止されている。
また、前述のように、循環停止アイドル状態では、第1の循環流路C1および第2の循環流路C2の双方において薬液の循環が停止されているから、薬液キャビネット5の内部の機器等(機器、配管、消耗品等)に対するメンテナンス作業が行われる。このようなメンテナンス作業として、上流側部分33のうち、フィルター39よりも上流側の機器に対し改造等(改造、修理および交換)が行われることがある。改造等後の機器等にパーティクルが付着していることがある。この状態で、ポンプ37の駆動開始により薬液の循環が開始されると、改造等後の機器等に付着していた多量のパーティクルが、フィルター39に供給される結果フィルター39に目詰まりが生じ、その結果、当該フィルター39のパーティクルの捕捉能力が低下する。その結果、パーティクルがフィルター39から漏れ出すおそれがある。
循環停止アイドル状態からレディ状態への移行時には、図20に示すように、制御装置3は、第1の並列バルブ212Aを閉じかつ第2の並列バルブ212Bを開く。これにより、上流側部分33において第1の並列配管211Aおよび第2の並列配管211Bの接続位置よりも上流側を流れる薬液が、第2の並列配管211Bに案内されて第2のフィルター239Bを通過する。
レディ状態への移行から所定時間が経過すると、制御装置3は、第2の並列バルブ212Bを閉じかつ第1の並列バルブ212Aを開く。これにより、上流側部分33において第1の並列配管211Aおよび第2の並列配管211Bの接続位置よりも上流側を流れる薬液が、第1の並列配管211Aに案内されて第1のフィルター239Aを通過する。
以上により第2の実施形態によれば、レディ状態への移行時において、通常使用する第1のフィルター239Aと異なる第2のフィルター239Bによってパーティクルを捕獲することにより、通常使用する第1のフィルター239Aに目詰まりが生じることを抑制できる。これにより、第1のフィルター239Aからのパーティクルの漏れ出しを抑制または防止できる。ゆえに、パーティクルを含まない清浄な薬液を処理ユニット2に供給できる。
また、第2のフィルター239Bの目が、第1のフィルター239Aの目よりも粗いので、レディ状態への移行時には、第2のフィルター239Bによって比較的大きなパーティクルを捕獲し、それ以外では、第1のフィルター239Aによって比較的小さなパーティクルを捕獲できる。そのため、レディ状態への移行時において、第2のフィルター239Bによって捕捉されるパーティクルの量を抑えることができるから、第2のフィルター239Bのパーティクルの目詰まり、および第2のフィルター239Bからのパーティクルの漏れ出しを抑制できる。
図21Aは、本発明の第3の実施形態に係る基板処理装置301の薬液供給装置CS3を示す模式図である。
第3の実施形態において、前述の第1の実施形態と共通する部分には、それぞれ、図1〜図17の場合と同一の参照符号を付し、説明を省略する。
第3の実施形態に係る薬液供給装置CS3が、第1の実施形態に係る薬液供給装置CS1と相違する主たる点は、各供給配管22の途中部に、帰還配管(外循環配管)302を分岐接続させた点である。これにより、第3の実施形態では、第1の循環配管31のうち接続位置P1よりも上流側の部分と、供給配管22のうち接続位置P9よりも上流側の部分と、帰還配管302とによって、外循環配管が構成される。そして、第1の循環配管31のうち接続位置P1よりも下流側の部分によって、内循環配管が構成される。
図21Aの例では、各供給配管22に、吐出バルブ23だけでなく、ヒーター303、流量計304、流量調整バルブ305等も介装されている。帰還配管302は、供給配管22において、流量計304、流量調整バルブ305、ヒーター303のそれぞれの介装位置よりも下流側に設定された接続位置P9に分岐接続されている。帰還配管302の他端は、薬液タンク30に接続されている。薬液タンク30と、第1の循環配管31のうち接続位置P1の上流側部分と、供給配管22のうち接続位置P9の上流側部分と、帰還配管302とによって、薬液タンク30内の薬液を循環させる第3の循環流路C3が形成される。帰還配管302の途中部には、帰還配管302を開閉するための帰還バルブ306が介装されている。
第3の実施形態では、第3の循環流路C3が外循環流路を構成し、第1の循環流路C1が、外循環流路の内側で循環する内循環流路を構成している。
各供給配管22のうち接続位置P9よりも下流側部分には、当該下流側部分を開閉するための第2の吐出バルブ307が介装されている。第2の吐出バルブ307が閉じられている状態で帰還バルブ306が開かれることにより、供給配管22において接続位置P9よりも上流側を流れる薬液が、帰還配管302を介して薬液タンク30に案内される。一方、帰還バルブ306が閉じられている状態で第2の吐出バルブ307が開かれることにより、供給配管22において接続位置P9よりも上流側を流れる薬液が、吐出ノズル21の吐出口21aに案内される。
第3の実施形態では、図21Aに示すように、薬液供給装置CS3は、上流側部分33を流れる薬液の圧力を調整する圧力調整ユニットを含む。圧力調整ユニットは、下流側部分34の開度を調整する開度調整ユニットである。開度調整ユニットは、下流側部分34に介装されている。図21Aの例では、開度調整ユニットは、レギュレータ308である。レギュレータ308は、たとえば電空レギュレータである。開度調整ユニットは、レギュレータ308に限られず、リリーフバルブや電動ニードルバルブなどの電動バルブであってもよい。圧力調整ユニットは、上流側部分33内の薬液の圧力を検出する圧力センサー72をさらに備える。
基板処理装置1と同様、基板処理装置301の動作状態として、レディ状態、循環停止アイドル状態および循環アイドル状態が用意されている。基板処理装置301のレディ状態では、第2の循環流路C2および第3の循環流路C3の双方を薬液が循環している(総循環状態)。また、基板処理装置301の循環停止アイドル状態において、第2の循環流路C2および第3の循環流路C3の双方において薬液の循環が停止されている。さらに、基板処理装置301の循環アイドル状態において、第3の循環流路C3において薬液の循環を停止しながら、第2の循環流路C2において薬液の循環が継続されている。
基板処理装置301の循環アイドル状態において、第3の循環流路C3において薬液の循環が停止されている。そのため、メンテナンス担当者は、循環アイドル状態において、処理ユニット2や搬送ロボットに対するメンテナンス作業を行うことができる。また、メンテナンス担当者は、循環アイドル状態において、薬液供給装置CS3に関し、供給配管22および帰還配管302、ならびに供給配管22および帰還配管302に介装されている機器(たとえば、吐出バルブ23、ヒーター303、流量計304、流量調整バルブ305、帰還バルブ306、第2の吐出バルブ307)等に対してメンテナンス作業(改造等)を行うことができる。
第2の循環流路C2において薬液が循環する、基板処理装置301の循環アイドル状態において(すなわち、第2の循環流路C2における薬液が循環する一方循環状態において)上流側部分33を流れる薬液の圧力が、基板処理装置301のレディ状態において(第2の循環流路C2および第3の循環流路C3の双方における薬液が循環する双循環状態において)上流側部分33を流れる薬液の圧力に一致するようにまたは近づくように、レギュレータ71が制御される。基板処理装置301の循環アイドル状態(一方循環状態)においてフィルター39に加わる圧力が、基板処理装置301のレディ状態(双循環状態)においてフィルター39に加わる圧力に一致するか近いので、フィルター39のパーティクルの捕捉能力を、基板処理装置301の動作状態が循環アイドル状態であるかレディ状態であるかによらずに、一定または近くに保つことができる。
これにより、フィルター39に加わる圧力の変化に伴って、捕捉されていたパーティクルがフィルター39から漏れ出すことを抑制または防止できる。ゆえに、パーティクルを含まない清浄な薬液を処理ユニット2に供給できる。
図21Bは、本発明の第3の実施形態の変形例を示す模式図である。
図21Bに示す変形例が、図21Aに示す第3の実施形態と相違する点は、接続位置P9を、各吐出ノズル21の途中部に、つまり処理ユニット2の内部に配置している点である。図21Bに示す変形例では、供給配管22のうち接続位置P9よりも下流側の部分が、吐出口21aに連通する吐出口連通配管を構成する。図21Bに示す変形例では、第3の循環流路C3が、吐出ノズル21の途中部まで、つまり処理ユニット2の内部まで延びている。これにより、ヒーターによって加熱された薬液を第3の循環流路C3に循環させることにより、所望の高温に精度良く温度制御された薬液を、吐出ノズル21の吐出口から吐出することができる。
図21Cは、本発明の第4の実施形態に係る基板処理装置401の薬液供給装置CS4を示す模式図である。
第4の実施形態において、前述の第1の実施形態と共通する部分には、それぞれ、図1〜図17の場合と同一の参照符号を付し、説明を省略する。
第4の実施形態に係る薬液供給装置CS4が、第1の実施形態に係る薬液供給装置CS1と相違する主たる点は、上流側部分33のうち上流側部分33に介装される機器(たとえば、ポンプ37、ヒーター38、フィルター39)の下流側に設定された機器下流領域402に、当該機器下流領域402の汚染状態を計測する汚染状態計測装置403が介装されている点である。機器下流領域402は、上流側部分33において、対象となる機器の介装位置から、当該機器と下流側に隣接する機器の介装位置までの間の領域をいう
具体的には、各機器(ポンプ37、ヒーター38、フィルター39)に対応して機器下流領域402が設けられている。すなわち、複数の汚染状態計測装置403が、第2の上流側部分に介装されている。
各機器下流領域402に対応して、一つの汚染状態計測装置403が設けられている。汚染状態計測装置403は、各機器下流領域402を流れる薬液に含まれる、パーティクルの量を計測する。具体的には、汚染状態計測装置403は、各機器下流領域402において単位時間当りに含まれるパーティクルの量を計測する。汚染状態計測装置403による計測結果は、制御装置3に出力される。汚染状態計測装置403は、たとえば、パーティクルカウンタ、全反射蛍光X線分析装置(TRXRF)、エネルギー分散型X線分析装置(EDX:Energy Dispersive X−ray spectrometer)、走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)、および画像認識異物検査装置の少なくとも一つを含む。
各機器下流領域402において個別排液配管(排液配管)404が分岐接続されている。各個別排液配管404の下流端は、排液タンク80に接続されている。個別排液配管404には、個別排液配管404を開閉するための個別排液バルブ405が介装されている。
図21Cの例では、各機器下流領域402において、当該機器下流領域402に対応する個別排液配管404の接続位置(第5の接続位置)P5が、汚染状態計測装置403による計測位置P12よりも下流側に配置されている。より具体的には、計測位置P12は、対応する各機器(ポンプ37、ヒーター38、フィルター39)から下流側に小間隔(たとえば10センチメートル)隔てた位置に配置されている。接続位置P5は、対応する各機器(ポンプ37、ヒーター38、フィルター39)から下流側に所定間隔(たとえば15センチメートル)隔てた位置に配置されている。また、計測位置P12および接続位置P5が、対応する各機器(ポンプ37、ヒーター38、フィルター39)から同程度の間隔を隔てて配置されていてもよい。さらには、接続位置P5が、計測位置P12よりも上流側に配置されていてもよい。
各機器下流領域402には、機器下流領域402を開閉するための機器下流バルブ406が介装されている。
第4の実施形態では、個別排液バルブ405と機器下流バルブ406とによって、各機器下流領域402における接続位置P5よりも上流側の薬液の案内先を、当該各機器下流領域402における接続位置P5よりも下流側と、個別排液配管404との間で切り換える第3の切り換えユニットが構成されている。第3の切り換えユニットとして、個別排液バルブ405および機器下流バルブ406に代えて、三方弁が採用されてもよい。
各機器下流領域402において、当該機器下流領域402に対応する機器下流バルブ406が閉じられている状態で、当該機器下流領域402に対応する個別排液バルブ405が開かれることにより、機器下流領域402を流れる薬液が、当該機器下流領域402に対応する個別排液配管404を介して、排液タンク80に案内される。
一方、各機器下流領域402において、当該機器下流領域402に対応する個別排液バルブ405が閉じられている状態で、当該機器下流領域402に対応する機器下流バルブ406が開かれることにより、機器下流領域402を流れる薬液が、当該機器下流領域402に対応する各機器(ポンプ37、ヒーター38)の下流側に隣り合う機器に案内される。
図22は、レディ状態の薬液供給装置CS4において実行される処理の内容を説明するための流れ図である。
薬液供給装置CS4のレディ状態では、制御装置3が、各機器下流領域402を流れる薬液に含まれるパーティクルの量を、常時監視している(ステップS41)。そして、制御装置3は、汚染状態計測装置403による計測結果に基づいて、パーティクル発生源(パーティクル発生源となっている機器)を特定する。
そして、制御装置3は、特定したパーティクル発生源(パーティクル発生源となっている機器)に対応する機器下流領域402を特定し、当該機器下流領域402に対応する個別排液バルブ405を開く(ステップS42)。このとき、それ以外の個別排液バルブ405は、閉じられたままの状態にある(ステップS42)。
図23は、パーティクル発生源の特定のための第1の手法を説明するための流れ図である。
制御装置3は、汚染状態計測装置403の計測出力に基づいて、汚染状態計測装置403による計測値が、予め定める第1の閾値を超えているか否かを調べる(ステップS51)。そして、汚染状態計測装置403による計測値が第1の閾値を超えている場合には(ステップS51でYES)、制御装置3は、その汚染状態計測装置403に対応する機器下流領域402を、パーティクル発生源として特定する。
また、パーティクル発生源の特定は、第1の手法だけでなく、次に述べる第2の手法によっても実現できる。
図24は、パーティクル発生源の特定のための第2の手法を説明するための流れ図である。
制御装置3は、汚染状態計測装置403の計測出力に基づいて、互いに隣接する汚染状態計測装置403による計測値の差が第2の閾値を超えているか否かを調べる(ステップS61)。そして、互いに隣接する汚染状態計測装置403による計測値の差が第2の閾値を超えている場合には(ステップS61でYES)、制御装置3は、計測値が高い方の汚染状態計測装置403に対応する機器下流領域402を、パーティクル発生源として特定する。
また、図23に示す第1の手法および図24に示す第2の手法において、計測値と閾値との大小関係に基づくのではなく、計測値に基づいて演算された演算値と閾値との大小関係に基づいて、パーティクル発生源の特定が行われてもよい。
この第4の実施形態によれば、上流側部分33の機器下流領域402に介装された汚染状態計測装置403によって、機器に起因して発生したパーティクルが計測される。汚染状態計測装置403によって、機器に起因して発生したパーティクルの有無だけでなく、機器に起因して発生したパーティクルの量も計測可能である。また、汚染状態計測装置403が、機器から発生したパーティクルが通過する機器下流領域402に介装されているので、機器から発生したパーティクルの量を正確に計測できる。
ゆえに、パーティクルを含まない清浄な薬液を処理ユニット2に供給できる。
また、汚染状態計測装置403が各機器下流領域402に対応して設けられている。複数の汚染状態計測装置403の計測値に基づいて、パーティクル発生源になっている機器を特定することが可能である。
また、各機器下流領域402に個別排液配管404が分岐接続されている。パーティクル発生源になっている機器が特定されている場合に、その機器に対応する機器下流領域402に個別排液配管404を介して薬液を排出することにより、パーティクルを含む薬液を、パーティクル発生源になっている機器に対応する機器下流領域402を介して直接排液することが可能である。
この第4の実施形態では、基板処理装置401のレディ状態のうち処理ユニット2における基板処理の実行中に、機器下流領域402を流れる薬液に含まれるパーティクルの数(汚染状態計測装置403の計測値やそれに基づく計算値)が第1の閾値よりも高い第3の閾値を超えている場合に、表示入力装置3hおよびアラーム装置(図示しない)の少なくとも一方が、薬液の汚染(異常状態)を警告し、基板処理を中止するようにしてもよい。複数の機器下流領域402においてパーティクルの数が第1の閾値を超える場合にも、同様に扱われる。この場合、実行中の基板処理がある場合には、直ちには中止せず、その後に中止される。
このような処理は、第4の実施形態に係る基板処理だけでなく、次に述べる第5の実施形態に係る基板処理でも実行されてもよい。
図25は、本発明の第5の実施形態に係る基板処理装置501の薬液供給装置CS5を示す模式図である。
第5の実施形態において、前述の第4の実施形態と共通する部分には、それぞれ、図21C〜図24の場合と同一の参照符号を付し、説明を省略する。
第5の実施形態に係る薬液供給装置CS5が、第4の実施形態に係る薬液供給装置CS4と相違する主たる点は、各機器下流領域402に、個別排液配管404に代えて、機器下流領域402と第2の循環配管32とを接続するバイパス配管502が設けられている点である。なお、最も下流側の機器下流領域402に対応するバイパス配管502は、設けられていない。
各バイパス配管502の下流端は、第2の循環配管32に接続されている。複数のバイパス配管502のうち、上流側部分33において、上流端が、より上流側に接続されるバイパス配管502ほど、下流端が、より下流側に配置される。バイパス配管502と、上流側部分33におけるバイパス配管502の接続位置(第6の接続位置)P61の上流側の部分と、第2の循環配管32におけるバイパス配管502の接続位置P62の下流側の部分とによって、薬液タンク30内の薬液を循環させるバイパス循環流路CB1,CB2(図27〜図28参照)が形成される。各バイパス配管502には、当該バイパス配管502を開閉するためのバイパスバルブ503と、当該バイパス配管502を流れる薬液から異物を除去するバイパスフィルター504とが介装されている。バイパスフィルター504は、フィルター39(図7参照)と同様のフィルターである。
図25の例では、各機器下流領域402において、当該機器下流領域402に対応するバイパス配管502の接続位置P61が、汚染状態計測装置403による計測位置P12よりも下流側に配置されている。より具体的には、バイパス配管502の接続位置P61は、対応する各機器(ポンプ37、ヒーター38、フィルター39)から下流側に所定間隔(たとえば15センチメートル)隔てた位置に配置されている。また、計測位置P12および接続位置P61が、対応する各機器(ポンプ37、ヒーター38、フィルター39)から同程度の間隔を隔てて配置されていてもよい。さらには、接続位置P61が、計測位置P12よりも上流側に配置されていてもよい。
第5の実施形態では、バイパスバルブ503と機器下流バルブ406とによって、各機器下流領域402における接続位置P6よりも上流側の薬液の案内先を、各機器下流領域402における接続位置P6よりも下流側と、バイパス配管502との間で切り換える第4の切り換えユニットが構成されている。第4の切り換えユニットとして、バイパスバルブ503および機器下流バルブ406に代えて、三方弁が採用されてもよい。
各機器下流領域402において、当該機器下流領域402に対応する機器下流バルブ406が閉じられている状態で、当該機器下流領域402に対応するバイパスバルブ503が開かれることにより、機器下流領域402を流れる薬液が、当該機器下流領域402に対応するバイパス配管502を介して、第2の循環配管32に案内される。
一方、各機器下流領域402において、当該機器下流領域402に対応するバイパスバルブ503が閉じられている状態で、当該機器下流領域402に対応する機器下流バルブ406が開かれることにより、機器下流領域402を流れる薬液が、当該機器下流領域402に対応する各機器(ポンプ37、ヒーター38)の下流側に隣り合う機器に案内される。
図26は、レディ状態の薬液供給装置CS5において実行される処理の内容を説明するための流れ図である。
薬液供給装置CS5のレディ状態では、制御装置3が、各機器下流領域402を流れる薬液に含まれるパーティクルの量を、常時監視している(ステップS61)。そして、制御装置3は、汚染状態計測装置403による計測結果に基づいて、パーティクル発生源(パーティクル発生源となっている機器)を特定する。このパーティクル発生源の特定のための手法としては、図23に示す第1の手法および図24に示す第2の手法を採用できる。
そして、制御装置3は、特定したパーティクル発生源(パーティクル発生源となっている機器)に対応する機器下流領域402を特定し、当該機器下流領域402に対応するバイパスバルブ503を開く(ステップS62)。このとき、それ以外のバイパスバルブ503や第2の循環バルブ70は、閉じられたままの状態にある(ステップS62)。
この第5の実施形態によれば、第4の実施形態に関連して述べた作用効果に加えて、次の作用効果を奏する。
すなわち、各機器下流領域402に、当該機器下流領域402と第2の循環配管32とを接続するバイパス配管502が分岐接続されている。パーティクル発生源になっている機器が特定されている場合に、その機器に対応する機器下流領域402にバイパス配管502を介して第2の循環配管32にダイレクトに案内することが可能である。この場合、パーティクルを含む薬液を、パーティクル発生源になっている機器に対応する機器下流領域402から第2の循環配管32にダイレクトに案内することが可能である。パーティクルを含む薬液は、バイパス配管502に介装されているバイパスフィルター504を通ることにより、清浄化される。これにより、上流側部分33の他の部分や第2の循環配管32にパーティクルが拡散することを抑制または防止できる。
図27〜図29は、第5の実施形態において、循環停止アイドル状態からレディ状態への移行直後の薬液の流れを説明するための図である。
循環停止アイドル状態において、機器の交換や配管の改造等を行うと、交換後の機器や改造後の配管にパーティクルが付着していることがある。この状態で、レディ状態に移行して、循環流路において薬液の循環が開始されると、交換後の機器や改造後の配管に付着していた多量のパーティクルが、第1の循環流路C1および/または第2の循環流路C2の全域に拡散するおそれがある。
循環停止アイドル状態からレディ状態への移行時には、図27〜図29に示すように、接続位置P61が、より上流側に位置しているバイパス配管502から順に、バイパス配管502が開かれる。まず、図27に示すように、上流側のバイパス配管502(ポンプ37に対応するバイパス配管502)に薬液が流される。これにより、バイパス循環流路CB1(図27参照)を薬液が循環する。
バイパス循環流路CB1を流れる薬液が清浄になった後に、図28に示すように、下流側のバイパス配管502(ヒーター38に対応するバイパス配管502)に薬液が流される。これにより、バイパス循環流路CB2(図28参照)を薬液が循環する。
バイパス循環流路CB2を流れる薬液が清浄になった後に、図29に示すように、第2の循環流路C2への薬液の流入が許容される。これにより、第2の循環流路C2を薬液が循環する。
循環停止アイドル状態からレディ状態への移行の際に、接続位置P61がより上流側に位置するバイパス配管502から順に開くことにより、薬液が循環する循環流路を、バイパス循環流路CB1→バイパス循環流路CB2→第2の循環流路C2の順に、段階的に拡大することができる。これにより、上流側部分33の他の部分や第2の循環配管32へのパーティクルの拡散を抑制または防止しながら、第2の循環流路C2に薬液を循環させることができる。
以上、この発明の5つの実施形態について説明したが、この発明はさらに他の形態で実施することもできる。
たとえば、第1の実施形態において、レギュレータ71が、第2の循環配管32の開度でなく、上流側部分33の開度を調整してもよい。
また、前述の第1および第3の実施形態において、圧力センサー72は、フィルター39の下流側に配置されていてもよい。また、上流側部分33の圧力を検出しなくても、レギュレータ71による上流側部分33の圧力調整を良好に行える場合には、圧力センサー72を省略してもよい。
また、第1および第3の実施形態において、レギュレータ71,308が、レディ状態および循環停止アイドル状態の双方で流量を調整してもよい。
また、第2、第4および第5の実施形態において、基板処理装置の動作状態として、循環アイドル状態が設けられていなくてもよい。
また、レディ状態への移行時における第1の循環流路C1および/または第2の循環流路C2内の薬液の排出方法として、分岐排液配管85を介して薬液を排出するのではなく、薬液タンク30に薬液を一旦戻し、その後薬液タンク30内の薬液を排液するようにしてもよい。
また、第1の循環配管31の各個別配管36の下流端が薬液タンク30に接続されるわりに、複数の個別配管36が接続された下流配管の下流端が、薬液タンク30に接続されてもよい。
また、各帰還配管302の下流端が薬液タンク30に接続されるわりに、複数の帰還配管302が接続された帰還共通配管の下流端が、薬液タンク30に接続されてもよいし、各帰還配管302の下流端が第1の循環配管31に接続されていてもよい。
また、ポンプ37として、ベローズポンプ以外のポンプが採用されてもよい。
また、薬液タンク30に貯留される液体は、薬液に限らず、リンス液などの他の液体であってもよい。
また、同じ個別配管36に接続されている供給配管22の数は、2本未満であってもよいし、4本以上であってもよい。
第1の循環配管31に設けられている個別配管36の数は、3本未満であってもよいし、5本以上であってもよい。
また、第1〜第5の実施形態において、上流側部分32に介装されたヒーター38の下流側に気体抜き部600が設けられていてもよい。図5に破線で示すように、気体抜き部は、リリーフ配管601と、リリーフ配管601に介装されたリリーフバルブ602とを含む。リリーフ配管601の上流端は、上流側部分32におけるヒーター38の下流側に接続されている。リリーフ配管601の下流端は、排液タンク80に接続されている。
薬液(処理液)の循環が停止した場合に、ヒーター内に溜まった薬液(処理液)が気化することがある。薬液(処理液)の気化によってヒーター内の圧力が上昇し、これに起因して、ヒーターの破損が発生することがある。
図5に破線で示す変形例では、ヒーター38の下流側に気体抜き部600を設けるので、薬液が気化した場合であっても、発生した気体は、気体抜き部600から流出し、ヒーター38内の圧力が上昇しない。これにより、薬液(処理液)の循環が停止した場合のヒーター38の破損を抑制または防止できる。
この変形例において、リリーフ配管601下流端が、排液タンク80でなく、薬液タンク30に接続されていてもよい。また、気体抜き部600は、ヒータ38の下流側でなく、ヒーター38の上流側に設けられていてもよい。
基板処理装置1,201,301,401,501は、円板状の基板Wを処理する装置に限らず、多角形の基板Wを処理する装置であってもよい。
前述の全ての構成の2つ以上が組み合わされてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 :基板処理装置
2 :処理ユニット
3 :制御装置
3h :表示入力装置(選択ユニット)
21a :吐出口
22 :供給配管(吐出口連通配管)
30 :薬液タンク(処理液タンク)
31 :第1の循環配管(外循環配管、内循環配管)
32 :第2の循環配管(内循環配管)
33 :上流側部分(第2の上流側部分)
34 :下流側部分(第2の下流側部分)
35 :共通配管
36 :個別配管
37 :ポンプ(機器)
38 :ヒーター(機器)
39 :フィルター(機器)
70 :第2の循環バルブ(内循環バルブ)
71 :レギュレータ(開度調整ユニット、圧力調整ユニット)
72 :圧力センサー(圧力調整ユニット)
85 :分岐排液配管(排液配管)
86 :分岐排液バルブ(第1の切り換えユニット)
89 :帰還バルブ(第1の切り換えユニット)
100 :検知センサー(検知ユニット)
101 :検知センサー(検知ユニット)
201 :基板処理装置
211A :第1の並列配管
211B :第2の並列配管
212A :第1の並列バルブ(第2の切り換えユニット)
212B :第2の並列バルブ(第2の切り換えユニット)
239A :第1のフィルター
239B :第2のフィルター
301 :基板処理装置
302 :帰還配管(外循環配管)
303 :ヒーター
304 :流量計
305 :流量調整バルブ
306 :帰還バルブ
307 :第2の吐出バルブ
308 :レギュレータ(開度調整ユニット、圧力調整ユニット)
401 :基板処理装置
402 :機器下流領域
403 :汚染状態計測装置
404 :個別排液配管(排液配管)
405 :個別排液バルブ(第3の切り換えユニット)
406 :機器下流バルブ(第3の切り換えユニット、第4の切り換えユニット)
501 :基板処理装置
502 :バイパス配管
503 :バイパスバルブ(第4の切り換えユニット)
C1 :第1の循環流路(外循環流路、内循環流路)
C2 :第2の循環流路(内循環流路)
C3 :第3の循環流路(外循環流路)
CS1 :薬液供給装置
CS2 :薬液供給装置
CS3 :薬液供給装置
CS4 :薬液供給装置
CS5 :薬液供給装置
P1 :接続位置(第1の接続位置)
P2 :接続位置(第2の接続位置)
P3 :接続位置(第3の接続位置)
P4 :接続位置(第4の接続位置)
P5 :接続位置(第5の接続位置)
P61 :接続位置(第6の接続位置)
P9 :接続位置(第1の接続位置)
W :基板

Claims (23)

  1. 基板に向けて処理液を吐出する吐出口を有する処理ユニットと、
    前記吐出口に供給される処理液を貯留する処理液タンクと、
    上流端および下流端が前記処理液タンクに接続された外循環配管であって、前記処理液タンク内の処理液を循環させる外循環流路を、前記処理液タンクと共に形成する外循環配管と、
    前記処理液タンク内の処理液を前記外循環配管に送り出すポンプと、
    前記外循環配管に分岐接続され、前記吐出口に連通する吐出口連通配管と、
    前記外循環配管において前記吐出口連通配管が接続されている第1の接続位置よりも上流側に分岐接続され、前記外循環配管内の処理液を前記処理液タンクに戻す内循環配管であって、前記外循環配管において前記内循環配管が接続されている第2の接続位置よりも上流側の第2の上流側部分および前記処理液タンクと共に、前記処理液タンク内の処理液を循環させる内循環流路を形成する内循環配管と、
    前記第2の上流側部分に介装されたフィルターと、
    前記第2の上流側部分を流れる処理液の圧力を調整する圧力調整ユニットと、
    前記圧力調整ユニットを制御する制御装置とを含み、
    前記制御装置が、前記外循環流路において処理液が循環せずに前記内循環流路において処理液が循環する一方循環状態における、前記第2の上流側部分を流れる処理液の圧力が、前記外循環流路および前記内循環流路の双方において処理液が循環する双循環状態における前記第2の上流側部分を流れる処理液の圧力に一致するようにまたは近づくように、前記圧力調整ユニットを制御する、基板処理装置。
  2. 前記圧力調整ユニットが、前記内循環配管の開度を調整する開度調整ユニットを含む、請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 前記基板処理装置の動作状態として、前記外循環流路および前記内循環流路において前記双循環状態が実行される実行可能状態と、前記実行可能状態とは異なる状態であって、前記基板処理装置への電力供給を維持する待機状態とが、選択的に実行可能に設けられており、
    前記待機状態が、前記外循環流路および前記内循環流路において前記一方循環状態を実現する循環待機状態を含む、請求項1または2に記載の基板処理装置。
  4. 前記待機状態が、前記基板処理装置への電力供給を維持しながら、前記ポンプの駆動が停止されて、前記外循環流路および前記内循環流路における処理液の循環が停止された循環停止待機状態をさらに含む、請求項3に記載の基板処理装置。
  5. 前記内循環配管に介装され、前記内循環配管を開閉する内循環バルブと、
    前記外循環配管において前記第2の接続位置よりも下流側の第2の下流側部分に分岐接続され、前記外循環配管内の処理液を排出する排液配管と、
    前記第2の下流側部分において前記排液配管が接続されている第3の接続位置よりも上流側の処理液の案内先を、前記第2の下流側部分における前記第3の接続位置よりも下流側と、前記排液配管との間で切り換える第1の切り換えユニットとをさらに含み、
    前記循環停止待機状態から前記実行可能状態への移行時において、前記制御装置が、前記ポンプを駆動開始させ、前記内循環バルブを閉じ、かつ前記第1の切り換えユニットを、前記第2の下流側部分における前記第3の接続位置よりも上流側の処理液を前記排液配管に案内するように駆動することにより、前記第2の上流側部分内の処理液および前記第2の下流側部分内の処理液を、前記排液配管を介して排出する工程を実行する、請求項4に記載の基板処理装置。
  6. 前記循環待機状態と前記循環停止待機状態とを含む複数の待機状態の中から、ユーザーによって前記待機状態の種別を選択可能な選択ユニットをさらに含む、請求項4または5に記載の基板処理装置。
  7. 前記基板処理装置に関する所定の状態を検知する検知ユニットをさらに含み、
    前記循環待機状態において前記検知ユニットによって前記所定の状態が検知された場合に、前記制御装置が前記ポンプの駆動を停止して、前記外循環流路における処理液の循環を停止させる工程をさらに実行する、請求項3〜6のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  8. 前記処理ユニットが複数設けられており、
    前記外循環配管が、複数の前記処理ユニットに対して共通に処理液を供給する第1の循環配管を含み、
    前記吐出口連通配管が、対応する前記処理ユニットに一対一対応で設けられた供給配管を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  9. 基板に向けて処理液を吐出する吐出口を有する処理ユニットと、
    前記吐出口に供給される処理液を貯留する処理液タンクと、
    上流端および下流端が前記処理液タンクに接続された外循環配管であって、前記処理液タンク内の処理液を循環させる外循環流路を、前記処理液タンクと共に形成する外循環配管と、
    前記処理液タンク内の処理液を前記外循環配管に送り出すポンプと、
    前記外循環配管に分岐接続され、前記吐出口に連通する吐出口連通配管と、
    前記外循環配管において前記吐出口連通配管が接続されている第1の接続位置よりも上流側に分岐接続され、前記外循環配管内の処理液を前記処理液タンクに戻す内循環配管であって、前記外循環配管において前記内循環配管が接続されている第2の接続位置よりも上流側の第2の上流側部分および前記処理液タンクと共に、前記処理液タンク内の処理液を循環させる内循環流路を形成する内循環配管と、
    前記第2の上流側部分の途中部に並列に接続された第1の並列配管および第2の並列配管と、
    前記第1の並列配管および前記第2の並列配管にそれぞれ介装された第1のフィルターおよび第2のフィルターと、
    前記第2の上流側部分において、前記第1の並列配管および第2の並列配管が接続されている第4の接続位置よりも上流側の処理液の案内先を、前記第1の並列配管と、前記第2の並列配管との間で切り換える第2の切り換えユニットとを含み、
    前記ポンプの駆動が停止している状態から前記ポンプの駆動を開始させる際において、制御装置が、前記第2の切り換えユニットを制御して、前記第4の接続位置よりも上流側の処理液の案内先を前記第2の並列配管に設定し、
    前記第2の並列配管への案内先の設定から所定期間が経過した後に、制御装置が、前記第2の切り換えユニットを制御して、前記第4の接続位置よりも上流側の処理液の案内先を前記第1の並列配管に切り換える、基板処理装置。
  10. 前記第1のフィルターが、フィルターリング性能において前記第2のフィルターと異なっている、請求項9に記載の基板処理装置。
  11. 基板に向けて処理液を吐出する吐出口を有する処理ユニットと、
    前記吐出口に供給される処理液を貯留する処理液タンクと、
    上流端および下流端が前記処理液タンクに接続された外循環配管であって、前記処理液タンク内の処理液を循環させる外循環流路を、前記処理液タンクと共に形成する外循環配管と、
    前記処理液タンク内の処理液を前記外循環配管に送り出すポンプと、
    前記外循環配管に分岐接続され、前記吐出口に連通する吐出口連通配管と、
    前記外循環配管において前記吐出口連通配管が接続されている第1の接続位置よりも上流側に分岐接続され、前記外循環配管内の処理液を前記処理液タンクに戻す内循環配管であって、前記外循環配管において前記内循環配管が接続されている第2の接続位置よりも上流側の第2の上流側部分および前記処理液タンクと共に、前記処理液タンク内の処理液を循環させる内循環流路を形成する内循環配管と、
    前記第2の上流側部分のうち当該第2の上流側部分に介装される機器の下流側に設定された機器下流領域に介装され、当該機器下流領域の汚染状態を計測する汚染状態計測装置とを含む、基板処理装置。
  12. 前記機器が、前記第2の上流側部分に複数介装され、かつ各機器に対応して前記機器下流領域が設けられており、
    前記汚染状態計測装置が、前記第2の上流側部分に複数介装されており、
    前記汚染状態計測装置が各機器下流領域に対応している、請求項11に記載の基板処理装置。
  13. 前記第2の上流側部分の各機器下流領域に分岐接続された排液配管と、
    各機器下流領域において、前記第2の上流側部分において前記排液配管が接続されている第5の接続位置よりも上流側の処理液の案内先を、前記第2の上流側部分における前記第5の接続位置よりも下流側と、当該排液配管との間で切り換える第3の切り換えユニットとをさらに含む、請求項12に記載の基板処理装置。
  14. 複数の前記第3の切り換えユニットを制御する制御装置をさらに含み、
    前記制御装置が、前記機器下流領域を流れる処理液に含まれるパーティクルの数が閾値を超えている場合に、当該機器下流領域の案内先を前記排液配管に切り換えて、前記第2の上流側部分における当該機器下流領域よりも上流側の処理液を基板処理装置外に排出するように、当該排液配管に対応する前記第3の切り換えユニットを制御する、請求項13に記載の基板処理装置。
  15. 複数の前記第3の切り換えユニットを制御する制御装置をさらに含み、
    前記制御装置が、互いに隣接する前記機器下流領域を流れる処理液に含まれるパーティクルの数同士の差が閾値を超えている場合に、パーティクルの数が多い方の前記機器下流領域の案内先を前記排液配管に切り換えて、前記第2の上流側部分における当該機器下流領域よりも上流側の処理液を基板処理装置外に排出するように、当該排液配管に対応する前記第3の切り換えユニットを制御する、請求項13に記載の基板処理装置。
  16. 前記第2の上流側部分の前記機器下流領域と、前記内循環配管とを接続するバイパス配管であって、前記第2の上流側部分における前記バイパス配管の接続位置の上流側の部分、および前記外循環配管において前記第2の接続位置よりも下流側の第2の下流側部分における前記バイパス配管の接続位置の下流側の部分と共に、前記処理液タンク内の処理液を循環させるバイパス循環流路を形成するバイパス配管と、
    各機器下流領域において、前記第2の上流側部分において前記バイパス配管が接続されている第6の接続位置よりも上流側の処理液の案内先を、前記第2の上流側部分における前記第6の接続位置よりも下流側と、当該バイパス配管との間で切り換える第4の切り換えユニットとをさらに含む、請求項12に記載の基板処理装置。
  17. 複数の前記第4の切り換えユニットを制御する制御装置をさらに含み、
    前記制御装置が、前記機器下流領域を流れる処理液に含まれるパーティクルの数が閾値を超えている場合に、当該機器下流領域の案内先を前記バイパス配管に切り換えるように、当該バイパス配管に対応する前記第4の切り換えユニットを制御する、請求項16に記載の基板処理装置。
  18. 複数の前記第4の切り換えユニットを制御する制御装置をさらに含み、
    前記制御装置が、互いに隣接する前記機器下流領域を流れる処理液に含まれるパーティクルの数同士の差が閾値を超えている場合に、パーティクルの数が多い方の前記機器下流領域の案内先を前記バイパス配管に切り換えるように、当該バイパス配管に対応する前記第4の切り換えユニットを制御する、請求項16に記載の基板処理装置。
  19. 複数の前記第4の切り換えユニットを制御する制御装置をさらに含み、
    前記ポンプの駆動が停止している状態から前記ポンプの駆動を開始させる際において、前記制御装置が、前記第6の接続位置が、より上流側に位置している前記バイパス配管から順に、前記バイパス配管が開くように、複数の前記第4の切り換えユニットを制御する、請求項16に記載の基板処理装置。
  20. 各バイパス配管に介装されたフィルターをさらに含む、請求項16〜19のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  21. 前記処理ユニットにおける基板処理の実行中において、前記機器下流領域を流れる処理液に含まれるパーティクルの数が閾値を超えている場合には異常状態を報知し、かつ実行中の基板処理の終了後に、前記処理ユニットに対する処理液の供給を停止する、請求項11〜20のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  22. 前記ポンプが、往復移動可能に設けられた移動部材と、一端が筐体に対して固定され、他端が前記移動部材に固定されたベローズとを含むベローズポンプを含み、
    前記外循環配管および/または前記内循環配管内の処理液を基板処理装置外に排出する場合に、前記制御装置が、前記ベローズポンプの移動部材のストローク時間が通常時よりも長くなるように前記ベローズポンプを制御する、請求項5、14および15のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  23. 前記第2の上流側部分に介装されたヒーターと、
    前記ヒーターの上流側および下流側の少なくとも一方に設けられたエア抜き部とをさらに含む、請求項1〜22のいずれか一項に記載の基板処理装置。
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