以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1に示すように、本発明の実施形態に係る建築物側面図作成システム1は、撮影部2、撮影方向案内表示部3、撮影位置案内表示部4、遠景警告表示部5、マーカ設置案内表示部6、変換部7及び出力部8を備える。本実施形態に係る建築物側面図作成システム1は、例えば、撮影部2としてカメラが内蔵されたスマートフォン又はタブレット端末等の単一の携帯情報端末として構成される。また、本実施形態に係る建築物側面図作成システム1は、撮影部2、撮影方向案内表示部3、撮影位置案内表示部4、遠景警告表示部5及びマーカ設置案内表示部6を備えたカメラと、変換部7及び出力部8とを備えた情報端末とで構成される。以下、建築物側面図作成システム1が撮影部2としてカメラを備えた単一の携帯情報端末として構成される例を中心に説明する。
建築物側面図作成システム1は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read OnlyMemory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスク及び液晶ディスプレイ等を有する携帯情報端末である。建築物側面図作成システム1では、ROMに記憶されているプログラムがRAMにロードされ、CPUで実行されることで、上記の撮影方向案内表示部3、撮影位置案内表示部4、遠景警告表示部5、マーカ設置案内表示部6、変換部7及び出力部8のそれぞれの動作が実行される。つまり、本発明は、以下に説明するように、携帯情報端末等のコンピュータ装置に、撮影方向案内表示部3、撮影位置案内表示部4、遠景警告表示部5、マーカ設置案内表示部6、変換部7及び出力部8の動作を実行させるためのコンピュータプログラムでもある。
撮影部2は、建築物に対して設置された寸法の基準となる基準器が撮影画像に含まれるように建築物の側面を撮影して建築物の側面の撮影画像を取得する。撮影部2は、例えば、建築物側面図作成システム1を構成する携帯情報端末に内蔵されたCCD(Charge-Coupled Device)イメージセンサ又はCMOS(ComplementaryMOS)イメージセンサによりデジタル写真を撮影するデジタルカメラである。撮影部2は、撮影方向案内表示部3、撮影位置案内表示部4、遠景警告表示部5及びマーカ設置案内表示部6を備える。
撮影方向案内表示部3は、建築物に対して同じ位置の撮影部2により撮影される複数の撮影画像のそれぞれが互いに重複する重複部を有して撮影されるようにユーザに対して撮影方向案内表示を表示する。つまり、自在に位置を変更可能な航空機による航空写真から建築物の平面画像(オルソ画像)を得る場合と異なり、地上から撮影された建築物の撮影画像から建築物の側面図を得るためには、障害物等により必ずしも自由に撮影部2の位置を変更できないため、建築物に対して同じ位置の撮影部2から撮影方向を変えつつ複数の撮影画像が互いに重複する重複部を有するように撮影する必要が生じる場合がある。そのため、撮影方向案内表示部3は、必要に応じて撮影方向案内表示を表示する。
撮影位置案内表示部4は、建築物の側面に対して撮影部2の位置からの撮影部2の撮影方向がなす角度が閾値以下であるときに、ユーザに対して撮影部2の位置の変更を促す撮影位置案内表示を表示する。つまり、建築物の撮影画像から建築物の側面図を得るためには、建築物の側面と撮影部の位置からの撮影部の撮影方向がなす角度が小さくなり過ぎると、後に歪み補正を行い、撮影画像を正射投影画像に変換することが難しくなることがある。そのため、撮影位置案内表示部4は、必要に応じて撮影位置案内表示を表示する。
遠景警告表示部5は、撮影部2により撮影される撮影画像に含まれる遠景の割合が閾値以上であるときに、ユーザに対して撮影部2の位置及び撮影方向のいずれかの変更を促す遠景警告表示を表示する。つまり、撮影画像に遠景が含まれない航空写真から建築物の平面画像を得る場合と異なり、建築物の撮影画像から建築物の側面図を得るためには、撮影画像が適切に正射投影画像に変換されるように撮影画像に含まれる距離が無限大の遠景の割合が大きくなり過ぎないようにする必要がある。そのため、遠景警告表示部5は、必要に応じて遠景警告表示を表示する。
マーカ設置案内表示部6は、撮影部2により撮影される複数の撮影画像のそれぞれに建築物の同一位置であることを認識可能な特徴点が含まれないとき及び撮影部により撮影される複数の撮影画像のそれぞれに同じパターンが含まれるときのいずれかのときに、建築物に対してマーカの設置を促すマーカ設置案内表示を表示する。
つまり、建築物の側面がガラス、水面及び鏡面等の反射面である場合のように複数の撮影画像のそれぞれに建築物の同一位置であることを認識可能な特徴点が含まれないときには、複数の撮影画像を互いに重ね合わせて建築物の側面図を作成することが難しい。また、建築物の側面が窒業系サイディングのように同様のパターンが反復している壁面の場合は、本来異なる位置を同じ特徴点とみなしてしまい、複数の撮影画像を互いに重ね合わせて建築物の側面図を作成することが難しい。そのため、マーカ設置案内表示部6は、必要に応じてマーカ設置案内表示を表示する。
変換部7は、撮影部2により取得された撮影画像を建築物に対して設置された寸法の基準となる基準器を含む正射投影画像に変換する。正射投影画像への変換は、中心投影画像である撮影画像に対して投影点を無限遠にして、平面上に平面と直交する平行線で投影することにより実行される。
出力部8は、変換部7により変換された正射投影画像に含まれる基準器を用いて、正射投影画像に寸法表示を付加し、建築物の側面図として出力する。寸法表示の付加は、例えば、正射投影画像に含まれる基準器の寸法に基づいて、正射投影画像に含まれる建築物の側面の寸法を推定することにより実行される。
以下、本実施形態の建築物側面図作成システム1の動作及び本実施形態の建築物側面図作成システム1により実行される建築物側面図作成方法について説明する。図2に示すように、建築物に対して寸法の基準となる基準器を設置する基準器設置工程が実行される(S1)。
図3に示すように、基準器100は、例えば、垂直方向及び水平方向の寸法を表示する。基準器100は、例えば、建築物の側面に貼付されることにより建築物に対して設置される。これにより、基準器100が建築物の側面に対して傾斜することが防止される。基準器100は、日光の反射率が大き過ぎると基準器100が表示する寸法を読み取ることが困難となるため、艶消しの白色及び黒色等で着色されている。基準器100は、鉛直方向を基準に水平方向及び垂直方向を合わせるための手段を備えていてもよい。
図2に示すように、建築物側面図作成システム1の撮影部2により、基準器設置工程で設置された基準器100が撮影画像に含まれるように建築物の側面を撮影して建築物の側面の撮影画像を取得する撮影工程が実行される(S2)。本実施形態では、撮影工程は、例えば、建築物側面図作成システム1を構成し、作業員等のユーザが所持する携帯情報端末に内蔵されたカメラにより地上から実行される。撮影工程は、以下に説明するように実行される。
図4及び図5に示すように、建築物側面図作成システム1の撮影方向案内表示部3により、建築物Bに対して同じ位置の撮影部2により撮影される複数の撮影画像のそれぞれが互いに重複する重複部201のラップ率(重複率)が適切であるか否かが判定される(S11)。ラップ率とは、一つの撮影画像の面積に対して、一つの撮影画像が隣接する他の撮影画像と互いに重複している重複部201の面積の割合である。ラップ率は、好ましくは、例えば、50〜60%に設定される。
図4及び図5に示すように、重複部201のラップ率が適切でないときには(S11)、建築物側面図作成システム1の撮影方向案内表示部3により、建築物Bに対して同じ位置の撮影部2により撮影される複数の撮影画像のそれぞれが互いに重複する重複部201を有して撮影されるように、ユーザに対して、建築物側面図作成システム1を構成する携帯情報端末の表示画面200に撮影方向案内表示202を表示する撮影方向案内表示工程が実行される(S12)。
また、撮影方向案内表示部3は、ユーザに対して携帯情報端末の表示画面200にラップ率を示すラップ率表示203を表示する。図5の例では、ラップ率表示203が表示するラップ率が低過ぎるため、撮影方向案内表示部3により、ラップ率が増加する方向に撮影方向を変更することを促す撮影方向案内表示202が表示されている。基準器設置工程で建築物Bの側面Pには基準器100が設置されており、撮影工程では基準器100が撮影画像に含まれるように建築物Bが撮影される。基準器100は、例えば、2以上の撮影画像に含まれていればよい。
図4及び図6に示すように、建築物Bの側面Pに対して撮影部2の位置からの撮影部2の撮影方向がなす角度が閾値以下であるときには(S13)、建築物側面図作成システム1の撮影位置案内表示部4により、ユーザに対して表示画面200に撮影部2の位置の変更を促す撮影位置案内表示204を表示する撮影位置案内表示工程が実行される(S14)。
図6の例では、撮影部2の位置から建築物Bの側面Pの右側に撮影方向を変更しつつ撮影が行われていたが、建築物Bの右側の側面Pに対して撮影部2の位置からの撮影部2の撮影方向がなす角度が小さくなり過ぎ、後に歪み補正を行って撮影画像を正射投影画像に変換することが難しくなったため、撮影位置案内表示部4により、ユーザに対して撮影部2の位置の変更を促す撮影位置案内表示204が表示されている。建築物Bの側面Pに対して撮影部2の位置からの撮影部2の撮影方向がなす角度は、例えば、45°〜90°が好適である。つまり、角度の閾値は、例えば、45°に設定される。撮影方向が上下方向に変更される場合も同様である。また、撮影部2の位置の変更は、条件の良い場合でも5m程度の間隔で行われ、通常は2m程度の間隔で行われ、スペースが狭い等の理由で近距離での撮影が行われる場合には1m程度(1歩程度)の間隔で行われることが好適である。
図4及び図7に示すように、撮影部2により撮影される撮影画像に含まれる遠景の割合が閾値以上であるときには(S15)、建築物側面図作成システム1の遠景警告表示部5により、ユーザに対して撮影部2の位置及び撮影方向のいずれかの変更を促す遠景警告表示205を表示する遠景警告表示工程が実行される(S16)。図7の例では、撮影画像の半分以上に建築物Bの右側の距離が無限大の遠景が含まれてしまい、後に撮影画像が適切に正射投影画像に変換されない可能性が生じたため、遠景警告表示部5により、ユーザに対して撮影部2の位置及び撮影方向のいずれかの変更を促す遠景警告表示205が表示されている。
遠景の閾値は、例えば、5%〜30%に設定される。撮影部2により撮影される撮影画像に含まれる遠景の割合を少なくするには、例えば、建築物Bの南側の側面Pを撮影する場合に、東側又は西側の側面Pも撮像画像に含まれるような2以上の位置からの撮影を行ってもよい。1つの位置からの撮影であると、撮影画像を正射投影画像に変換することが難しい場合であっても、2以上の位置からの撮影により撮影画像を正射投影画像に変換できる可能性が高まる。
図4及び図8に示すように、撮影部2により撮影される複数の撮影画像のそれぞれに建築物Bの同一位置であることを認識可能な特徴点が含まれないとき及び撮影部2により撮影される複数の撮影画像のそれぞれに同じパターンが含まれるときのいずれかのときには(S17)、建築物側面図作成システム1のマーカ設置案内表示部6により、ユーザに対して建築物Bへのマーカの設置を促すマーカ設置案内表示206を表示するマーカ設置案内表示工程が実行される(S18)。
図8の例では、建築物Bの側面Pには窒素系サイディングによる同じパターンが含まれており、本来異なる位置を同じ特徴点とみなしてしまい、複数の撮影画像を互いに重ね合わせて建築物Bの側面図を作成することが難しいため、マーカ設置案内表示部6により、ユーザに対して建築物Bへのマーカの設置を促すマーカ設置案内表示206が表示されている。なお、マーカは上記の基準器100でもよいし、例えば、特徴点となり得る任意の白色及び黒色のパターンを有する表示板でもよい。
なお、建築物側面図作成システム1は、逆光により撮影画像のコントラストが変化し、複数の撮影画像を互いに重ね合わせて建築物Bの側面図を作成することが難しいときに、ユーザに対して撮影部2の位置及び撮影方向の変更を促す逆光警告表示を表示してもよい。また、建築物側面図作成システム1は、撮影画像に人、のぼり、水面及び植物等の運動体が含まれており、複数の撮影画像を互いに重ね合わせて建築物Bの側面図を作成することが難しいときに、ユーザに対して撮影部2の位置及び撮影方向の変更を促す運動体警告表示を表示してもよい。
以上のようにして撮影工程が実行された後、図2に示すように、建築物側面図作成システム1の変換部7により、撮影工程で取得され、重複部201で互いに重複された撮影画像を基準器を含む正射投影画像に変換する変換工程が実行される(S3)。変換工程では、変換部7は、撮影画像に対して投影点を無限遠にして、平面上に平面と直交する平行線で投影することにより、中心投影画像である撮影画像を正射投影画像に変換する。
図2及び図9に示されるように、建築物側面図作成システム1の出力部8により、変換工程で変換された正射投影画像に含まれる基準器100を用いて、正射投影画像に寸法表示Zを付加し、建築物Bの側面図として建築物側面図作成システム1を構成する携帯情報端末の表示画面200に出力する出力工程が実行される(S4)。出力部8は、正射投影画像に含まれる基準器100の寸法に基づいて、正射投影画像に含まれる建築物Bの側面Pの寸法を推定することにより、寸法表示Zを付加する。
本実施形態では、建築物側面図作成システム1において、撮影部2により、建築物Bに対して設置された寸法の基準となる基準器100が撮影画像に含まれるように建築物Bの側面Pが撮影されて建築物Bの側面Pの撮影画像が取得され、変換部7により、撮影部2により取得された撮影画像が基準器100を含む正射投影画像に変換され、出力部8により、変換部7により変換された正射投影画像に含まれる基準器100を用いて正射投影画像に寸法表示Zが付加されて建築物Bの側面図として出力される。これにより、寸法が未知である建築物Bの寸法を含む側面図を得ることができる。
特に、本実施形態では、ドローン等の無人航空機及びレーザスキャナー等の高価な測量装置の使用が不要であり、検尺及び測量等の労力を必要とせずに、撮影画像のみから寸法が未知である建築物Bの寸法を含む側面図を得ることができる。そのため、天候により制限を受ける場合及び被災家屋が対象である場合等のように、時間を要する検尺及び測量等が難しい状況においても、単独のユーザにより、短時間で容易に建築物Bの寸法を含む側面図を得ることができる。さらに、通常の家屋であれば、4つの側面Pのそれぞれについて基準器100を1つ設置すればよいため、撮影作業の省力化が図れる。
建築物Bの撮影画像から建築物Bの側面図を得るためには、自在に位置を変更可能な航空機による航空写真から建築物Bの平面画像を得る場合と異なり、障害物等により、建築物Bに対して同じ位置の撮影部2から撮影方向を変えつつ複数の撮影画像が互いに重複する重複部201を有するように撮影する必要が生じる場合があるが、本実施形態によれば、撮影方向案内表示部3により、建築物Bに対して同じ位置の撮影部2により撮影される複数の撮影画像のそれぞれが互いに重複する重複部201を有して撮影されるようにユーザに対して撮影方向案内表示202が表示されるため、ユーザの技量に関わらず、適切な撮影画像を取得し易い。つまり、検尺及び測量の手戻り(撮り直し)を低減できる。また、建築物Bが被災家屋のような建築物Bの周辺の撮影条件に制約(撮像画像の位置合わせが困難)な場合でも柔軟な計測が可能となる。また、放射状の撮影により、常に側面Pと垂直を保って撮影しなくともよいので、汎用性が高い。
建築物Bの撮影画像から建築物Bの側面図を得るためには、建築物Bの側面Pと撮影部2の位置からの撮影部2の撮影方向がなす角度が小さくなり過ぎないようにする必要があるが、本実施形態によれば、撮影位置案内表示部4により、建築物Bの側面Pに対して撮影部2の位置からの撮影部2の撮影方向とがなす角度が所定の角度以下であるときに、ユーザに対して撮影部2の位置の変更を促す撮影位置案内表示204が表示されるため、ユーザの技量に関わらず、適切な撮影画像を取得し易い。つまり、検尺及び測量の手戻りを低減できる。
建築物Bの撮影画像から建築物Bの側面図を得るためには、撮影画像に遠景が含まれない航空写真から建築物Bの平面画像を得る場合と異なり、撮影画像が適切に正射投影画像に変換されるように撮影画像に含まれる遠景の割合が大きくなり過ぎないようにする必要があるが、本実施形態によれば、遠景警告表示部5により、撮影部2により撮影される撮影画像に含まれる遠景が所定の割合以上であるときにユーザに対して撮影部2の位置及び撮影方向のいずれかの変更を促す遠景警告表示205が表示されるため、ユーザの技量に関わらず、適切な撮影画像を取得し易い。つまり、検尺及び測量の手戻りを低減できる。
複数の撮影画像のそれぞれに建築物Bの同一位置であることを認識可能な特徴点が含まれないとき及び複数の撮影画像のそれぞれに同じパターンが含まれるときには、複数の撮影画像を互いに重ね合わせて建築物Bの側面図を作成することが難しいが、この構成によれば、マーカ設置案内表示部6により、撮影部2により撮影される複数の撮影画像のそれぞれに建築物Bの同一位置であることを認識可能な特徴点が含まれないとき及び撮影部2により撮影される複数の撮影画像のそれぞれに同じパターンが含まれるときのいずれかのときに、ユーザに対して建築物Bへのマーカの設置を促すマーカ設置案内表示206が表示されるため、ユーザの技量に関わらず、適切な撮影画像を取得し易い。つまり、検尺及び測量の手戻りを低減できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態では、撮影部2は地上に位置し、地上から建築物Bを撮影したが、例えば、撮影部2は、はしご、昇降台及び他の建築物の上部に配置され、地上よりも高い高度から建築物Bを撮影してもよい。また、撮影部2はドローン等の無人航空機に搭載され、地上よりも高い高度から建築物Bを撮影してもよい。
また、建築物Bが橋脚のように高い場合には、基準器100は、建築物Bの側面P付近で伸縮可能な棒材の先端から吊下げられてもよい。また、建築物Bが橋脚のように高い場合には、基準器100は、伸縮可能な棒材の先端に取り付けられて、棒材が側面Pに立て掛けられてもよい。また、撮影部2が三脚等に固定される場合には、撮影部2の撮影方向の変更は上下方向及び左右方向に±45°等の所定の角度だけ変更可能でもよい。