JP2021050497A - 転圧機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】機体の変動要因のうち、機体の減速制御に係る減速態様の精度を向上させることができる転圧機械を提供する。【解決手段】機体に設けられ、路面を締め固めるローラと機体を減速させる減速装置とを備えた転圧機械において、減速装置を制御するコントローラを有し、コントローラは機体の減速態様を判定する減速態様判定部と減速装置を制御する減速制御部とを含み、減速態様判定部は機体の質量の変動量に応じて減速態様を判定し(S20〜S40)、減速制御部は減速態様判定部によって判定される減速態様に従って減速装置を制御する(S50)。【選択図】図3

Description

本発明は転圧機械に係り、特に減速制御による減速精度を向上させる技術に関する。
タイヤローラ等の転圧機械には、路面の舗装工事等で舗装材を締め固めるために機体の前部及び後部に車輪を兼ねた転圧ローラ(例えば転圧タイヤや鉄輪)が備えられている。このような転圧機械は、アスファルト混合物等の舗装材を敷きつめた路面を一定速度で走行しながら、転圧ローラによって舗装材を締め固めることで転圧作業を行う。
このような路面の舗装工事においては、転圧機械を操縦するオペレータ以外にも路面の完成度のチェックをする作業者や近隣を歩行する歩行者、該歩行者が施工範囲に入らないように歩行者に案内する案内員など(以下、作業者等という)、複数の作業者が転圧機械の近くで作業をしている。
したがって、転圧機械の進行方向に作業者等が立入ることにより、転圧機械と作業者等とが衝突するような場合が考えられる。
そこで、障害物を検出するセンサを用い、障害物を検出すると直ちに転圧機械を減速及び停止させる技術が開発されている(特許文献1)。
特開2019−12394号公報
ところで、転圧機械を減速するにあたって、減速度合いや減速を開始する時期は、機体の制動距離や停止時期を左右する。このため、例えばローラと路面の抵抗値や機体の質量等、変動する可能性のあるもの(機体の変動要因)については可能性としてあり得る最大値を想定して設計検討をし、減速度合いや減速を開始する時期を決定している。
ここで、上記特許文献1に開示される技術について鑑みると、機体の速度や障害物との距離を基に減速を開始する時期を算出しているが、機体の変動要因を加味して若干余裕を持たせた距離に設定している(段落0029)。
したがって、このような変動要因が機体の減速度を想定より高くするような場合は、まだ減速する必要がないときにまで機体を減速及び停止することとなる。このような不必要な減速及び停止は、転圧作業の作業性を低下させることや路面を荒らすこととなるため、好ましいことではない。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、機体の減速制御に係る減速態様の精度を向上させることができる転圧機械を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の転圧機械は、機体に設けられ、路面を締め固めるローラと、前記機体を減速させる減速装置と、を備えた転圧機械において、前記減速装置を制御するコントローラ、を有し、前記コントローラは、前記機体の減速態様を判定する減速態様判定部と、前記減速装置を制御する減速制御部と、を含み、前記減速態様判定部は、前記機体の質量の変動量に応じて前記減速態様を判定し、前記減速制御部は、前記減速態様判定部によって判定される前記減速態様に従って前記減速装置を制御することを特徴とする。
これにより、機体の質量の変動量に応じて減速態様を判定し、減速態様に従って減速装置を制御することで、例えば機体の質量が、減速態様を判定するうえで指標とする質量より減少したときには、指標とする質量における制動力や減速開始時期より低下及び遅らせるような減速度や減速開始時期といった減速態様にして機体を減速することが可能とされる。
その他の態様として、液体を貯留するタンクを備え、前記タンク内に貯留されている前記液体の量である貯留量を検出する貯留量検出センサを有し、前記減速態様判定部は、前記貯留量検出センサによって検出される前記貯留量の変動量に応じて前記減速態様を判定するのが好ましい。
これにより、貯留量検出センサによって検出される貯留量の変動量に応じて減速態様を判定することで、機体の質量の変動要因である水タンク11の水の貯留量に応じて減速態様を判定することが可能とされる。
その他の態様として、前記機体と該機体の進行方向に位置する障害物との距離を検出する障害物センサを有し、前記減速態様判定部は、前記障害物センサによって検出される前記機体と前記障害物との距離に基づいて前記減速態様を判定するのが好ましい。
これにより、障害物センサによって検出される機体と障害物との距離に基づいて減速態様を判定することで、例えば機体が障害物に接触する可能性がある距離を検出したとき、機体が障害物に接触する前に機体を減速及び停止させる減速態様を判定することが可能とされる。
その他の態様として、前記減速態様判定部は、前記機体の質量が減少するに従って減速を開始する時期を遅くするのが好ましい。
これにより、機体の質量が減少するに従って減速を開始する時期を遅くすることで、減速制御が開始する時期を遅らせて不必要な時期での減速制御の作動を抑制することが可能とされる。
その他の態様として、前記減速態様判定部は、前記機体の重量を上昇させる錘部材の有無に基づいて前記機体の質量の変動量に応じた前記減速態様を判定するのが好ましい。
これにより、機体の重量を上昇させる錘部材の有無に基づいて機体の質量の変動量に応じた減速態様を判定することで、機体の質量の変動要因である錘部材の有無に応じた減速態様を判定することが可能とされる。
本発明の転圧機械によれば、機体の質量の変動量に応じて減速態様を判定し、減速態様に従って減速装置を制御したので、例えば機体の質量が、減速態様を判定するうえで指標とする質量より減少したときには、減速装置による減速度や減速開始時期を、指標とする質量における制動力や減速開始時期より低下及び遅らせるような減速態様にして機体を減速することができる。
これにより、機体の減速制御に係る減速態様の精度を向上させることができる。
機体の側面図である。 減速制御に係るコントローラの接続構成が示されたブロック図である。 コントローラが実行する、減速制御における制御手順のルーチンを示すフローチャートである。 機体質量算出部による機体質量における算出手順のルーチンを示すフローチャートである。 機体の速度が9km/hのときにおける、機体質量と限界距離との関係を示すグラフである。 機体の速度と距離との関係性を説明する説明図である。
以下、図面に基づき本発明の一実施形態について説明する。
図1を参照すると、機体1の側面図が示されている。機体1は、前後に転圧ローラ(ローラ)3を備えたタイヤローラであり、転圧ローラ3を駆動することで、前後進して路面100を締め固めることが可能である。この機体1は、エンジン5、HST(減速装置)7、制動装置(減速装置)9、水タンク(タンク)11及びバラスト(錘部材)12を備えている。
エンジン5は、例えば軽油を燃料として燃焼して駆動力を生成するディーゼルエンジンである。HST(Hydraulic Static Transmission)7は、エンジン5の駆動力によって駆動し、転圧ローラ3の回転数やトルクを調整する変速機である。これにより、HST7は、エンジン5の駆動力を利用して転圧ローラ3を駆動することや、エンジン5の駆動力を遮断することで転圧ローラ3を減速する所謂HSTブレーキを作動させることが可能である。
制動装置9は、転圧ローラ3の回転を制動する摩擦ブレーキ装置であり、機体1を駐機する際に使用することで機体1を確実に停止させることが可能である。
水タンク11は、機体1のフレーム内部に形成されたタンクであり、例えば最大で4000L(最大貯留量M)の水(液体)を貯留することが可能である。この水タンク11に貯留される水は、噴霧ノズル13から転圧ローラ3に噴霧する水噴霧や散水ノズル15から機体1の後方に散水する後方散水、給水ポンプ17から他の機体に水を供給する水供給によって消費される。また、水タンク11は、給水ポンプ17を水供給とは反対方向に駆動することで河川等から水を取り込むことや、水タンク11の上側に設けられた給水口11aを開放して水を注ぐことで水を補給することが可能である。
バラスト12は、機体1のフレームに固定された例えば2tほどの重さの金属製の錘であり、機体1の質量を大きくする目的で取り付けられる。このように機体1の質量を大きくすることで、転圧ローラ3から路面100に加わる圧力を上昇させて転圧作業の作業効率を向上することが可能である。このバラスト12は、例えば機体1の生産工程で取り付けられ、機体1にバラスト12が取り付けられていることを後述する記憶部37に記憶している。
この機体1には、速度センサ21、赤外線センサ(障害物センサ)23及び水残量センサ(貯留量検出センサ)25が設けられている。速度センサ21は、転圧ローラ3の回転軸に設けられ、転圧ローラ3の単位時間あたりの回転数を検出するセンサであり、機体1の速度を検出することが可能である。赤外線センサ23は、機体1の前側及び後側に設けられたセンサであり、機体1の進行方向に位置する障害物101の有無や障害物101との距離を検出することが可能である。
水残量センサ25は、水タンク11に貯留されている水の量(貯留量)を検出するセンサであり、例えばトルネード式のレベル計25aが検出する水タンク11の貯留量を電気的な信号に変換して後述するコントローラ27に入力することが可能である。なお、水残量センサ25は、静電容量を検出するセンサや圧力センサ、フロートセンサ等のセンサを用いてもよく、水タンク11の貯留量を検出することができればよい。
図2を参照すると、減速制御に係るコントローラ27の接続構成がブロック図で示されている。コントローラ27は、エンジン5の運転制御をはじめとして総合的な制御を行うための制御装置であり、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)、中央処理装置(CPU)等を含んで構成されている。
このコントローラ27の入力側には、速度センサ21、赤外線センサ23及び水残量センサ25が電気的に接続されており、速度センサ21からは機体1の速度に関する情報が入力され、赤外線センサ23からは機体1の進行方向に障害物101が位置するか否か及び障害物101と機体1との距離に関する情報が入力され、水残量センサ25からは水タンク11に貯留されている水の量に関する情報が入力される。
一方、コントローラ27の出力側には、HST7及び制動装置9が電気的に接続されており、HST7を制御することで機体1を減速することができ、制動装置9を制御することで機体1を駐機状態にして確実に停止させることができる。
また、コントローラ27は、障害物有無判定部31、障害物距離判定部33、機体質量算出部(減速態様判定部)35、記憶部37、減速開始時期判定部(減速態様判定部)39及び減速制御部41を備えている。
障害物有無判定部31は、赤外線センサ23によって機体1の進行方向に障害物101が位置しているか否かを判定する判定部である。障害物距離判定部33は、赤外線センサ23によって機体1と障害物101との距離Lを判定する判定部である。
機体質量算出部35は、機体1の質量(機体質量M)を算出する算出部である。記憶部37は、機体1の最大質量Mmax、バラスト12の有無及びバラスト12の質量(バラスト質量M)並びに最大貯留量Mを記憶する記憶部である。ここで、機体1の最大質量Mmaxとは、水タンク11や図示しない燃料タンクが満タンであり、オペレータが搭乗し、その他バラスト12以外で機体1が重くなる要因のものをすべて搭載した状態を仮定した質量のことを示す。
減速開始時期判定部39は、機体1と障害物101との衝突を回避するために機体1の減速を開始しなければならない時期における機体1と障害物101との距離(限界距離Llim)を判定する判定部である。減速制御部41は、HST7及び制動装置9を制御して機体1を減速及び停止させる制御部である。
図3を参照すると、コントローラ27が実行する、減速制御の制御手順を示すルーチンがフローチャートで示されており、以下、同フローチャートに沿い説明する。
ステップS10では、障害物有無判定部31により機体1の進行方向に障害物101が位置しているか否かを判定する。ステップS10の判別結果が偽(No)で機体1の進行方向に障害物101が位置していないと判定すると、本ルーチンを終了し、ステップS10の判別結果が真(Yes)で機体1の進行方向に障害物101が位置していると判定すると、ステップS20に移行する。
ステップS20では、機体質量算出部35により機体質量Mを算出する。
図4を参照すると、機体質量算出部35による機体質量Mの算出手順を示すルーチンがフローチャートで示されており、以下、同フローチャートに沿い説明する。なお、説明の便宜上、機体質量Mの算出のために使用する仮設定値として、第1設定質量M及び第2設定質量Mを用いる。
ステップS110では、記憶部37に記憶された情報から、機体1にバラスト12が取り付けられているか否かを判別する。ステップS110の判別結果が偽(No)で機体1にバラスト12が取り付けられていないと判別すると、ステップS120に移行し、最大質量Mmaxの値を第1設定質量MとしてステップS140に移行する。
ここで、本実施形態では、機体1にはバラスト12が取り付けられているため、ステップS110の判別結果が真(Yes)となり、ステップS130に移行する。ステップS130では、最大質量Mmaxにバラスト質量M(変動量)を加算した値を第1設定質量MとしてステップS140に移行する。
このように、ステップS110〜S130では、機体1にバラスト12が取り付けられている場合には(ステップS110でYes)、最大質量Mmaxにバラスト質量Mを加算した値を第1設定質量Mとして設定することで(ステップS130)、機体質量Mの算出においてバラスト12の質量を加算して算出することができる。特に、上記したように、バラスト12の質量は2tであるので、バラスト質量Mを加算することにより、機体質量Mの誤差を最大で2t低減することができる。
ステップS140では、水残量センサ25によって検出される水タンク11に貯留されている水の量に関する情報から水タンク11が満タンか否かを判別する。ステップS140の判別結果が真(Yes)で水タンク11が満タンであると判別すると、ステップS150に移行し、第1設定質量Mの値を第2設定質量MとしてステップS170に移行する。また、ステップS140の判別結果が偽(No)で水タンク11が満タンではないと判別すると、ステップS160に移行する。
ステップS160では、最大貯留量Mから水タンク11内の貯留量を減算して、最大貯留量Mに対する水の減少量(変動量、水消費量M)を算出し、第1設定質量Mから水消費量Mを減算した値を第2設定質量MとしてステップS170に移行する。
そして、ステップS170では、ステップS150またはステップS160にて設定した第2設定質量Mを機体質量Mとし、機体質量算出部35による機体質量Mの算出ルーチンを終了する。
ところで、第1設定質量Mは、ステップS110の判別結果次第で機体1の最大質量Mmaxにバラスト質量Mを加算しているので、水タンク11が満タンのときにおける機体1の質量である。すなわち、第1設定質量Mは、機体1が最大限重くなった場合の質量である。
したがって、ステップS140〜ステップS170では、水タンク11が満タンではない場合には(ステップS160でYes)、ステップS120またはステップS130にて設定した第1設定質量Mから水消費量Mを減算して第2設定質量Mとし、さらに第2設定質量Mを機体質量Mとすることで(ステップS160、S170)、機体質量Mの算出精度を高めることができる。特に、本実施形態に係る機体1は、水タンク11に最大で4000Lの水を貯留することが可能なため、水消費量Mを減算することにより、機体質量Mの誤差を最大で4t低減することができる。
図3の減速制御のフローに戻り、ステップS20で機体質量Mを算出したあと、ステップS30に移行する。ステップS30では、減速開始時期判定部39により減速開始時期を判定する。
図5を参照すると、限界距離Llimの判定の一例として、機体1の速度が9km/hのときにおける、機体質量M(縦軸)と限界距離Llim(横軸)との関係がグラフで示されている。
減速開始時期判定部39は、速度センサ21によって検出した機体1の速度に関する情報から、機体1の速度が9km/hであるとき、図5のようなグラフが成り立つ。ここで、機体1の速度をV、機体質量Mのときの加速度をaとすると、限界距離Llimについての下記式(1)が成り立つ。
Figure 2021050497
また、機体質量Mが最大質量Mmaxのときの加速度をamax(定数)とすると、aについての下記式(2)が成り立つ。
Figure 2021050497
このように、機体質量算出部35によって算出した機体質量Mを用いて加速度を求め、速度センサ21によって検出した機体1の速度をVに代入することで、限界距離Llimを算出することができる。
したがって、減速開始時期判定部39は、機体1と障害物101との距離Lが限界距離Llimのときを減速開始時期として判定し、ステップS40に移行する。
ステップS40では、距離Lが限界距離Llim以下か否か、すなわち減速開始時期か否かを判別する。ステップS40の判別結果が偽(No)で減速開始時期ではないと判別すると、本ルーチンを終了する。一方、ステップS40の判別結果が真(Yes)で減速開始時期であると判別すると、ステップS50に移行する。ステップS50では、減速制御部41によりHST7及び制動装置9を制御して機体1を減速及び停止し、本ルーチンを終了する。
したがって、ステップS30〜50では、機体質量Mに基づいて限界距離Llimを算出することで減速開始時期を判定し(ステップS30)、距離Lが限界距離Llim、すなわち減速開始時期の場合は(ステップS40でYes)、機体1を減速させることができる。これにより、機体1の減速制御が終了して以降、当該ルーチンは繰り返し実行される。
図6を参照すると、機体1の速度(縦軸)と距離L(横軸)との関係性を説明する説明図が示されており、以下、図6に基づき、本発明にかかる作用及び効果について説明する。
ここで、図6では、障害物101の位置を地点Pとし、機体質量Mが8tのとき、すなわち、バラスト12が取り付けられておらず(ステップS110でNo)かつ水タンク11が空(ステップS140でNo、水消費量M=4t)のときの限界距離Llimに対応する位置を地点Pとする。
また、機体質量Mが12tのとき、すなわち、バラスト12が取り付けられておらず(ステップS110でNo)かつ水タンク11が満タン(ステップS140でYes)のとき、またはバラスト12が取り付けられており(ステップS110でYes)かつ水タンク11の貯留する水の量が2t(ステップS140でNo、水消費量M=2t)のときの限界距離Llimに対応する位置を地点Pとする。
またさらに、機体質量Mが14tのとき、すなわち、バラスト12が取り付けられており(ステップS110でYes)かつ水タンク11が満タン(ステップS140でYes)のときの限界距離Llimに対応する位置を地点Pとする。
例えば、機体質量算出部35による機体質量Mの算出をせず、機体質量Mに基づいて減速開始時期を判定しない場合を仮定すると、障害物101と機体1とが衝突することを防止するべく、機体質量Mが14tである場合を想定して限界距離Llimを固定値として設定することが考えられる。この場合、機体質量Mが8tのとき、機体1は、障害物101より地点P〜Pの距離、離間した位置で停止する(図6中の(1)参照)。
本発明においては、機体質量Mが8tのとき、機体質量Mが12tのとき及び機体質量Mが14tのとき、機体1は、いずれのときも地点Pで停止する。ここで、図6のグラフの傾きによると、機体質量Mが大きくなるほど傾きが小さくなる。すなわち、機体質量Mが大きくなるほど、慣性の法則により機体1の減速度は小さくなる。
したがって、機体質量算出部35による機体質量Mの算出をしたあと、機体質量Mに基づいて減速態様を判定、すなわち限界距離Llimを算出して減速開始時期を判定することで、機体1が必要以上に停止することを防止することができる。これにより、機体質量Mの変動量に応じて減速態様を判定することができる。
以上説明したように、本発明に係る転圧機械では、機体1に設けられ、路面100を締め固める転圧ローラ3と、機体1を減速させるHST7とを備えた転圧機械において、HST7を制御するコントローラ27を有する。
また、コントローラ27は、機体1の減速態様を判定する機体質量算出部35及び減速開始時期判定部39と、HST7を制御する減速制御部41とを含み、機体質量算出部35及び減速開始時期判定部39は、最大質量Mmaxに対する機体質量Mの変動量、すなわち水消費量Mやバラスト質量Mの有無による機体質量Mの変動量等に応じて減速開始時期等の減速態様を判定し(ステップS20〜S40)、減速制御部41は、機体質量算出部35及び減速開始時期判定部39によって判定される減速態様に従ってHST7を制御する(ステップS50)。
従って、機体質量Mの変動量に応じて減速態様を判定し、減速態様に従ってHST7を制御するようにしたので、例えば機体質量Mが、減速態様を判定するうえで指標とする最大質量Mmaxより減少したときには、HST7による減速度や減速開始時期を、指標とする機体質量Mにおける制動力や減速開始時期より低下及び遅らせるような減速態様にして機体1を減速することができる。
そして、水を貯留する水タンク11を備え、水タンク11内の水の貯留量を検出する水残量センサ25を有し、機体質量算出部35及び減速開始時期判定部39は、貯留量の変動量である水消費量Mに応じて減速態様を判定するようにしたので、機体1の質量の変動要因である水タンク11の水の貯留量に応じて減速態様を判定することができる。
特に、機体1と機体1の進行方向に位置する障害物101との距離Lを検出する赤外線センサ23を有し、減速開始時期判定部39は、赤外線センサ23によって検出される機体1と障害物101との距離Lに基づいて減速態様を判定するようにしたので、距離Lが、機体1が障害物101に接触する可能性がある距離である限界距離Llimであることを検出したとき、機体1が障害物101に接触する前に機体1を減速及び停止させる減速態様を判定することができる。
そして、減速開始時期判定部39は、減速態様として、機体質量Mが減少するに従って減速開始時期を遅くする、すなわち水消費量Mが大きくなるに従って減速開始時期判定部39が算出する限界距離Llimを短くするようにしたので、減速開始時期を遅らせて不必要な時期での減速制御の作動を抑制することができる。
そして、機体質量算出部35及び減速開始時期判定部39は、機体1の重量を上昇させるバラスト12の有無に基づいて機体1の質量の変動量に応じた減速態様を判定するようにしたので、機体1の質量の変動要因であるバラスト12の有無に応じた減速態様を判定することができる。
以上で本発明に係る転圧機械の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、本実施形態では、水残量センサ25及び記憶部37によって水消費量Mやバラスト質量Mを検出及び記憶し、これらの変動量から機体質量Mの変動量を算出するようにしたが、転圧ローラ3の回転軸に機体質量Mを検出する質量センサを設けるようにしてもよい。
また、本実施形態では、機体質量算出部35による機体質量Mの算出手順(図4)で最大質量Mmaxにバラスト質量Mを加算することや(ステップS130)、最大質量Mmaxから水消費量Mを減算するようにしたが(ステップS106)、最大質量Mmaxにバラスト質量Mを加算した値を指標値とし、各場合(ステップS110、S140)に応じて減算するようにしてもよく、最大質量Mmaxから水消費量Mを減算した値を指標値とし、各場合(ステップS110、S140)に応じて加算するようにしてもよい。
また、本実施形態では、ステップS20で算出した機体質量Mに基づいて限界距離Llimを算出して減速開始時期を判定するようにしたが、例えば機体質量Mの増加率に比例してHST7や制動装置9の制動力を高め、減速度が一定になるような減速態様であってもよい。
また、本実施形態では、バラスト12の有無を記憶部37に記憶するようにしたが、オペレータが任意で設定するようにしてもよい。
また、本実施形態では、機体1の進行方向に障害物101が位置していることを赤外線センサ23が検出したとき(ステップS10)減速態様を制御するようにしたが、通常走行時におけるHST7による所謂HSTブレーキの減速度を機体質量Mに応じて変更するようにしてもよい。
また、本実施形態では、図3,4のフローを用いてコントローラ27による減速制御手順を説明したが、同フローの順番は一例であり、本発明を実施可能な程度に順番を入れ替えるようにしてもよい。同様に、図5、6のグラフの数値や、上記式(1)、(2)の数式についても一例であり、適宜変更するようにしてもよい。
1 機体
3 転圧ローラ(ローラ)
7 HST(減速装置)
9 制動装置(減速装置)
11 水タンク(タンク)
12 バラスト(錘部材)
23 赤外線センサ(障害物センサ)
25 水残量センサ(貯留量検出センサ)
27 コントローラ
35 機体質量算出部(減速態様判定部)
39 減速開始時期判定部(減速態様判定部)
41 減速制御部

Claims (5)

  1. 機体に設けられ、路面を締め固めるローラと、
    前記機体を減速させる減速装置と、を備えた転圧機械において、
    前記減速装置を制御するコントローラを有し、
    前記コントローラは、
    前記機体の減速態様を判定する減速態様判定部と、
    前記減速装置を制御する減速制御部と、を含み、
    前記減速態様判定部は、前記機体の質量の変動量に応じて前記減速態様を判定し、
    前記減速制御部は、前記減速態様判定部によって判定される前記減速態様に従って前記減速装置を制御することを特徴とする転圧機械。
  2. 液体を貯留するタンクを備え、
    前記タンク内に貯留されている前記液体の量である貯留量を検出する貯留量検出センサを有し、
    前記減速態様判定部は、前記貯留量検出センサによって検出される前記貯留量の変動量に応じて前記減速態様を判定する、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の転圧機械。
  3. 前記機体と該機体の進行方向に位置する障害物との距離を検出する障害物センサを有し、
    前記減速態様判定部は、前記障害物センサによって検出される前記機体と前記障害物との距離に基づいて前記減速態様を判定する、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の転圧機械。
  4. 前記減速態様判定部は、前記機体の質量が減少するに従って減速を開始する時期を遅くする、
    ことを特徴とする、請求項3に記載の転圧機械。
  5. 前記減速態様判定部は、前記機体の重量を上昇させる錘部材の有無に基づいて前記機体の質量の変動量に応じた前記減速態様を判定する、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の転圧機械。
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