JP2021046811A - Horizontal scroll compressor - Google Patents
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Description
本発明は、気体冷媒などの圧縮性流体を圧縮する横置き型スクロール圧縮機に関する。 The present invention relates to a horizontal scroll compressor that compresses a compressible fluid such as a gaseous refrigerant.
横置き型スクロール圧縮機は、旋回スクロールが固定スクロールの軸心周りに公転することで、旋回スクロールと固定スクロールとによって区画される圧縮室の容積を変化させ、圧縮性流体の一例として挙げられる気体冷媒を吸入、圧縮及び吐出するように構成されている。横置き型スクロール圧縮機では、特開2006−226147号公報(特許文献1)に記載されるように、気体冷媒に含まれる潤滑油によって、旋回スクロールを固定スクロールの軸心周りに公転させるクランク機構などが収容されるクランク室が潤滑されている。 In the horizontal scroll compressor, the swivel scroll revolves around the axis of the fixed scroll to change the volume of the compression chamber partitioned by the swivel scroll and the fixed scroll, which is an example of a compressible fluid gas. It is configured to suck, compress and discharge the refrigerant. In the horizontal scroll compressor, as described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2006-226147 (Patent Document 1), a crank mechanism that revolves a swivel scroll around the axis of a fixed scroll by a lubricating oil contained in a gaseous refrigerant. The crank chamber where such things are housed is lubricated.
気体冷媒に含まれる潤滑油としては、圧縮室で圧縮された気体冷媒からオイルセパレータによって分離された潤滑油が利用される。このとき、オイルセパレータによって分離された潤滑油は、固定スクロールの上部に形成された油路を通ってクランク室の上部へと供給されるが、その近傍に形成された吸入ポートから吸入された気体冷媒によって流されて、固定スクロール及び旋回スクロールの外周端付近の空間へと供給され易い。このため、クランク室へと供給される潤滑油の絶対量が減り、クランク室における可動部などの潤滑が不足しがちである。なお、従来技術においては、吸入ポートの形成位置を工夫することによって、上記のような不具合を発生し難くしているが、吸入ポートから固定スクロール及び旋回スクロールの外端部付近の空間に導入される気体冷媒が減り、横置き型スクロール圧縮機の機械的効率の低下を招くおそれがあった。 As the lubricating oil contained in the gaseous refrigerant, the lubricating oil separated from the gaseous refrigerant compressed in the compression chamber by the oil separator is used. At this time, the lubricating oil separated by the oil separator is supplied to the upper part of the crank chamber through the oil passage formed in the upper part of the fixed scroll, but the gas sucked from the suction port formed in the vicinity thereof. It is easily flowed by the refrigerant and supplied to the space near the outer peripheral end of the fixed scroll and the swivel scroll. For this reason, the absolute amount of lubricating oil supplied to the crank chamber is reduced, and lubrication of moving parts and the like in the crank chamber tends to be insufficient. In the prior art, the above-mentioned problems are less likely to occur by devising the formation position of the suction port, but the suction port is introduced into the space near the outer end of the fixed scroll and the swivel scroll. There was a risk that the amount of gaseous refrigerant would be reduced, leading to a decrease in the mechanical efficiency of the horizontal scroll compressor.
そこで、本発明は、機械的効率の低下を抑制しつつクランク室の潤滑性能を向上させた、横置き型スクロール圧縮機を提供することを目的とする。 Therefore, an object of the present invention is to provide a horizontal scroll compressor in which the lubrication performance of the crank chamber is improved while suppressing a decrease in mechanical efficiency.
横置き型スクロール圧縮機は、ハウジングと、ハウジングに固定された固定スクロールと、固定スクロールの軸心周りに公転可能に配置された旋回スクロールと、旋回スクロールを固定スクロールの軸心周りに公転させる駆動力伝達機構と、を備えている。そして、旋回スクロールのスラスト力を受けるハウジングの円環形状のスラスト受け面の下部に、内周端部から外周端部に向けて延びる第1の溝部が形成され、旋回スクロールの底板の下部に位置する外周面から背面にかけて、テーパ形状の第2の溝部が形成されている。 The horizontal scroll compressor is a housing, a fixed scroll fixed to the housing, a swivel scroll arranged so as to revolve around the axis of the fixed scroll, and a drive that revolves the swivel scroll around the axis of the fixed scroll. It is equipped with a force transmission mechanism. A first groove extending from the inner peripheral end to the outer peripheral end is formed at the lower part of the ring-shaped thrust receiving surface of the housing that receives the thrust force of the swivel scroll, and is located at the lower part of the bottom plate of the swivel scroll. A tapered second groove is formed from the outer peripheral surface to the back surface.
本発明によれば、横置き型スクロール圧縮機に関して、機械的効率の低下を抑制しつつ、クランク室の潤滑性能を向上させることができる。 According to the present invention, with respect to the horizontal scroll compressor, it is possible to improve the lubrication performance of the crank chamber while suppressing a decrease in mechanical efficiency.
以下、添付された図面を参照し、本発明を実施するための実施形態について詳述する。
図1は、横置き型スクロール圧縮機(以下「スクロール圧縮機」という)100の一例を示している。
Hereinafter, embodiments for carrying out the present invention will be described in detail with reference to the attached drawings.
FIG. 1 shows an example of a horizontal scroll compressor (hereinafter referred to as “scroll compressor”) 100.
スクロール圧縮機100は、例えば、車両用空調機器の冷媒回路に組み込まれ、冷媒回路から低圧の気体冷媒(圧縮性冷媒)を吸入して圧縮し、冷媒回路に高圧の気体冷媒を吐出する。スクロール圧縮機100は、ハウジング200と、低圧の気体冷媒を圧縮する圧縮機構300と、圧縮機構300に外部から回転駆動力を伝達する駆動力伝達機構400と、を備えている。ここで、ハウジング200の下部には、圧縮機構300及び駆動力伝達機構400の可動部などを潤滑する、所定量の潤滑油が貯留されている。
The
ハウジング200は、圧縮機構300及び駆動力伝達機構400を収容するフロントハウジング220と、フロントハウジング220の開口端に接合されるリアハウジング240と、を含んで構成されている。
The
フロントハウジング220の外周面は、リアハウジング240との接合面から離れるにつれて、その外径が4段階に縮径する段付円柱形状に形成されている。ここで、円柱形状とは、見た目で円柱形状であると認識できる程度でよく、例えば、その外周面に補強用のリブ、取付用のボスなどがあってもよい(形状については以下同様)。また、フロントハウジング220の内周面は、リアハウジング240との接合面から離れるにつれて、その外径が4段階に縮径する段付円柱形状に形成されている。従って、フロントハウジング220は、その外周面と内周面とが相似形となっており、その全体について略同一の外殻厚さを有する、4段階に縮径する円筒形状に形成されている。さらに、フロントハウジング220の周壁の所定箇所には、冷媒回路から低圧の気体冷媒を吸入する、吸入ポートP1が形成されている。なお、吸入ポートP1の詳細については後述する。
The outer peripheral surface of the
以下の説明においては、説明の便宜上、フロントハウジング220の段付円柱形状の内周面について、その大径部から小径部にかけて、第1内周面220A、第2内周面220B、第3内周面220C及び第4内周面220Dと称することとする。
In the following description, for convenience of explanation, regarding the stepped cylindrical inner peripheral surface of the
リアハウジング240は、フロントハウジング220との接合面から離れるにつれて、その中心部が外方へと膨出する半球形状をなしている。従って、リアハウジング240は、圧縮機構300と協働して所定容積を有する吐出室H1を形成する。また、リアハウジング240には、吐出室H1の気体冷媒から潤滑油を分離する、図示しない遠心分離式のオイルセパレータが組み込まれている。さらに、リアハウジング240の周壁の所定箇所には、オイルセパレータによって潤滑油が分離された高圧の気体冷媒を冷媒回路に吐出する、吐出ポートP2が形成されている。
The
フロントハウジング220及びリアハウジング240は、フロントハウジング220の開口端とリアハウジング240の開口端とを接合させた状態で、例えば、締結具の一例として挙げることができる、複数のボルト500によって分離可能に締結されている。
The
圧縮機構300は、フロントハウジング220の第1内周面220Aによって区画される円柱形状の空間に配置されている。圧縮機構300は、フロントハウジング220の大径側の開口を閉塞するように配置された固定スクロール320と、第1内周面220Aから第2内周面220Bへと移行する円環形状の段部220Eと固定スクロール320との間に配置された旋回スクロール340と、を含んで構成されている。
The
固定スクロール320は、フロントハウジング220の第1内周面220Aの開口端に嵌合される円板形状の底板322と、底板322の一面から旋回スクロール340に向かって延びるインボリュート形状のラップ324と、を有している。また、固定スクロール320は、第1内周面220Aの開口端において底板322の外周面から半径外方へと延び、フロントハウジング220とリアハウジング240との接合面に挟持される、薄板円環形状のフランジ326を更に有している。フランジ326の外周縁は、フロントハウジング220の開口端の外形に倣った形状に形成され、その板面の複数個所に、ボルト500の軸部が貫通可能な貫通孔が夫々形成されている。従って、固定スクロール320は、そのフランジ326を介して、フロントハウジング220とリアハウジング240との接合面に挟持されることで、フロントハウジング220の大径側の開口端を閉塞すると共に、リアハウジング240と協働して吐出室H1を区画する。
The
旋回スクロール340は、フロントハウジング220の段部220Eを臨む位置に配置される円板形状の底板342と、底板342の一面から固定スクロール320に向かって延びるインボリュート形状のラップ344と、を有している。底板342は、固定スクロール320の底板322より小さい外径を有し、その他面の外周部が、フロントハウジング220の段部220Eにスラスト力を伝達するように、薄板円環形状のスラストプレート510を介して段部220Eに当接されている。なお、スラストプレート510は、フロントハウジング220の段部220Eに対して固定されている。
The
そして、固定スクロール320及び旋回スクロール340は、ラップ324及び344の周方向の角度が互いにずれた状態で、ラップ324及び344の側壁が互いに部分的に接触するように噛み合わされている。このとき、固定スクロール320のラップ324の先端部に、旋回スクロール340の底板342の一面との気密性を確保する、図示しないチップシールを取り付けることができる。一方、旋回スクロール340のラップ344の先端部に、固定スクロール320の底板322の一面との気密性を確保する、図示しないチップシールを取り付けることができる。従って、圧縮機構300では、固定スクロール320と旋回スクロール340との間に、三日月形状の密閉空間である、気体冷媒を吸入して圧縮する圧縮室H2が区画されている。
The
固定スクロール320の底板322の中心部には、圧縮室H2によって圧縮された気体冷媒を吐出室H1へと吐出する吐出孔322Aが形成されている。吐出室H1を臨む底板322の他面には、圧縮室H2から吐出室H1へと気体冷媒の流通を許容するが、吐出室H1から圧縮室H2への気体冷媒の流通を阻止する、例えば、リードバルブからなる逆止弁328が取り付けられている。
At the center of the
固定スクロール320の底板322の外周面には、その全周に亘って凹溝322Bが形成され、ここにフロントハウジング220との気密性を確保するOリング322Cが嵌め込まれている。また、リアハウジング240の開口端面には、その全周に亘って凹溝240Aが形成され、ここにフロントハウジング220との気密性を確保するOリング240Bが嵌め込まれている。
A concave groove 322B is formed on the outer peripheral surface of the
駆動力伝達機構400は、駆動軸410と、クランクピン420と、偏心ブッシュ430と、バランサウェイト440と、電磁クラッチ450と、プーリ460と、を含んで構成されている。
The driving
駆動軸410は、小径部410A及び大径部410Bを有する段付円柱形状をなし、その小径部410Aの先端部がフロントハウジング220の小径側端部から外部に突出した状態で、フロントハウジング220に回転自由に収容されている。具体的には、駆動軸410の小径部410Aは、フロントハウジング220の第4内周面220Dの開口側端部に対して、ボールベアリング520によって回転自由に軸支されている。また、駆動軸410の大径部410Bは、フロントハウジング220の第3内周面220Cに対して、ローラベアリング530によって回転自由に軸支されている。駆動軸410の小径部410Aであって、ボールベアリング520と大径部410Bとの間に位置する部位は、例えば、メカニカルシールやリップシールなどのシール部材540によって、フロントハウジング220の第4内周面220Dとの気密性が確保されている。なお、駆動軸410は、ボールベアリング520やローラベアリング530などのころがり軸受に限らず、円筒形状のすべり軸受によって回転自由に軸支されていてもよい。
The
駆動軸410の大径部410Bの軸方向の端面であって、その軸心から偏心した位置には、ここから圧縮機構300に向かって延びる円柱形状のクランクピン420が立設されている。クランクピン420の外周面には、円柱形状の外形を有する偏心ブッシュ430が相対回転可能かつ偏心状態で固定されている。偏心ブッシュ430の外周面は、旋回スクロール340の底板342の他面(背面)からフロントハウジング220の小径側へと向かって延びる円環形状のボス部342Aに対して、その内周面に圧入されたすべり軸受550を介して回転自由に軸支されている。また、旋回スクロール340のボス部342Aの半径外方には、旋回スクロール340の公転に起因する振動を低減するために、旋回部分の重量などを考慮したバランサウェイト440が取り付けられている。
A
旋回スクロール340の自転を阻止する自転阻止機構として、フロントハウジング220の段部220Eには、ここから旋回スクロール340に向かって延びる、複数の自転阻止ピン560が圧入固定されている。複数の自転阻止ピン560は、駆動軸410の軸心に対して等距離かつ等間隔に配置されている。なお、図1に示すスクロール圧縮機100では、フロントハウジング220の段部220Eに4本の自転阻止ピン560が圧入固定されているが、その本数は任意とすることができる。
As a rotation prevention mechanism for preventing the rotation of the
旋回スクロール340の底板342の他面であって、フロントハウジング220の段部220Eから突出する自転阻止ピン560に対向する複数個所には、底板342の他面から一面へと向かって延びる円形孔342Bが夫々形成されている。そして、複数の自転阻止ピン560の先端部が、旋回スクロール340の円形孔342Bに内接しつつその軸心周りに公転するように嵌合されている。従って、旋回スクロール340は、その自転が阻止された状態で、固定スクロール320の軸心周りを公転する。なお、スラストプレート510の板面には、自転阻止ピン560が貫通する貫通孔が複数形成されている。
Circular holes 342B extending from the other surface of the
駆動軸410の先端部は、フロントハウジング220の小径部の外周面に遊転可能に取り付けられた電磁クラッチ450を介して、外部からの動力によって回転するプーリ460に連結されている。従って、電磁クラッチ450を動作させると、プーリ460と駆動軸410とが連結され、プーリ460の回転力によって駆動軸410が回転する。一方、電磁クラッチ450の動作を停止させると、プーリ460と駆動軸410とが切り離され、駆動軸410の回転が停止する。このように、電磁クラッチ450を適宜制御することで、スクロール圧縮機100の動作を制御することができる。
The tip of the
次に、スクロール圧縮機100の作用について説明する。
外部からの動力によって駆動軸410が回転すると、その回転力がクランクピン420及び偏心ブッシュ430を介して旋回スクロール340に伝達され、旋回スクロール340が自転を阻止された状態で固定スクロール320の軸心周りを公転する。その結果、圧縮機構300の圧縮室H2の容積が変化し、フロントハウジング220の吸入ポートP1から内部空間へと吸入された低圧の気体冷媒は、圧縮室H2で圧縮されながら中心部へと導かれる。圧縮機構300の中心部へと導かれた気体冷媒は、固定スクロール320の底板322に形成された吐出孔322A及び逆止弁328を介して、吐出室H1へと吐出される。吐出室H1へと吐出された高圧の気体冷媒は、オイルセパレータによって気体冷媒と潤滑油とに分離される。
Next, the operation of the
When the
そして、潤滑油が分離された気体冷媒は、リアハウジング240に形成された吐出ポートP2を介して、冷媒回路へと吐出される。一方、気体冷媒から分離された潤滑油は、固定スクロール320に形成された油路(図示せず)を介して、フロントハウジング220の第2内周面220Bによって区画される円柱形状の空間、即ち、駆動力伝達機構400のクランクピン420、偏心ブッシュ430などが配置されているクランク室へと供給される。このとき、固定スクロール320の油路から出た潤滑油は、吸入ポートP1から吸入された気体冷媒の一部と混合しつつ、フロントハウジング220の段部220Eの上部に形成された潤滑油供給路220Fを通って、クランク室へと供給される。そして、クランク室へと供給された潤滑油のミストを含む気体冷媒は、クランクピン420、偏心ブッシュ430、ローラベアリング530、シール部材540、すべり軸受550などの可動部を潤滑する。
Then, the gaseous refrigerant from which the lubricating oil is separated is discharged to the refrigerant circuit via the discharge port P2 formed in the
クランク室の可動部を潤滑した潤滑油は、フロントハウジング220の段部220Eの所定箇所に形成された潤滑油排出路(図示せず)を通って、フロントハウジング220の第1内周面220Aによって区画される円柱形状の空間の下部に戻される。ここに戻された潤滑油は、フロントハウジング220の吸入ポートP1から吸入された気体冷媒と混合し、圧縮機構300の潤滑に供される。
The lubricating oil that lubricates the movable part of the crank chamber passes through a lubricating oil discharge path (not shown) formed at a predetermined position on the
ところで、フロントハウジング220の吸入ポートP1は、ここから吸入された気体冷媒の一部を使用して、オイルセパレータによって気体冷媒から分離された潤滑油をクランク室へと導くように、旋回スクロール340の背面を跨ぐ位置に形成されている。また、吸入ポートP1は、固定スクロール320及び旋回スクロール340の外周端付近の空間へと主に気体冷媒を導くことが要求されるため、フロントハウジング220の第1内周面220Aに沿った方向、要するに、その接線方向に延びている。従って、吸入ポートP1から吸入された気体冷媒の大部分は、フロントハウジング220の第1内周面220Aに沿って流通することとなる。この場合、固定スクロール320に形成された油路から出た潤滑油は、吸入ポートP1から吸入された気体冷媒の一部と混合して流通するが、その気体冷媒の通流方向がフロントハウジング220の第1内周面220Aに沿っているので、クランク室へと供給される潤滑油が少なくなってしまう。従来技術のスクロール圧縮機100では、旋回スクロール340の背面側の開口面積を大きくして潤滑不足を起こり難くしているが、固定スクロール320及び旋回スクロール340の外周端付近へと導入される気体冷媒が減り、例えば、圧縮機構300の機械的効率を低下させる要因となっていた。
By the way, the suction port P1 of the
そこで、図2に示すように、フロントハウジング220の段部220Eの下部に、その内周端から外周端へと向かって延びる第1の溝部220Gを形成する。また、旋回スクロール340の底板342の下部に位置する外周面から背面にかけて、底板342の他面に向かうにつれて幅が徐々に狭くなるテーパ形状の第2の溝部342Cを形成する。ここで、第1の溝部220Gは、全長に亘って同一形状の断面を有し、旋回スクロール340の旋回位置にかかわらず、少なくとも第1内周面220Aによって区画される円柱形状の空間を臨む位置まで延びていればよい。また、第2の溝部342Cは、正面視で左右対称なテーパ形状であってもよい。
Therefore, as shown in FIG. 2, a
フロントハウジング220の第1内周面220Aによって区画される円柱形状の空間の下部には、図2及び図3に示すように、潤滑油OILが貯留されている。旋回スクロール340が旋回すると、第1内周面220Aによって区画される円柱形状の空間の下部に溜まっている潤滑油OILを掻き上げて、第2の溝部342Cから第1の溝部220Gへと潤滑油OILを供給する。このとき、第2の溝部342Cは、旋回スクロール340の背面に向かうにつれて幅が徐々に狭くなるテーパ形状を有しているため、その幅が広い方から潤滑油OILが入り込み、その幅が狭い方から潤滑油OILが出て行くので、いわゆるポンプ作用が期待でき、第2の溝部342Cから第1の溝部220Gへと潤滑油OILを導入し易くなる。
As shown in FIGS. 2 and 3, the lubricating oil OIL is stored in the lower part of the cylindrical space partitioned by the first inner
そして、第1の溝部220Gへと導入された潤滑油OILは、その内周端の開口からクランク室へと供給され、クランクピン420、偏心ブッシュ430、ローラベアリング530、シール部材540、すべり軸受550などの可動部を潤滑した後、重力によって第1内周面220Aによって区画される円柱形状の空間の下部へと戻される。
Then, the lubricating oil OIL introduced into the
従って、フロントハウジング220の吸入ポートP1から吸入された気体冷媒によって潤滑油OILが流されてクランク室に十分供給されなくても、フロントハウジング220の段部220Eに形成された第1の溝部220G、及び旋回スクロール340に形成された第2の溝部342Cによって潤滑油OILが半強制的にクランク室へと供給される。このため、クランク室の潤滑性能を向上させることができる。また、半強制的に潤滑油OILがクランク室へと供給されるため、フロントハウジング220に形成する吸入ポートP1の位置を最適化することができ、圧縮機構300の機械的効率を向上させることもできる。さらに、付加的な効果として、スクロール圧縮機100を組み立てるときに、旋回スクロール340に形成された第2の溝部342Cが下方になるようにすることで、その位置決めが容易になって製造効率を向上させることもできる。
Therefore, even if the lubricating oil OIL is not sufficiently supplied to the crank chamber by the gaseous refrigerant sucked from the suction port P1 of the
なお、フロントハウジング220の段部220Eに形成された第1の溝部220Gは、旋回スクロール340の旋回方向に向かって斜めに延びていてもよい。このようにすれば、旋回スクロール340の旋回方向に向かって掻き上げられた潤滑油OILが第1の溝部220Gに導入されたとき、その勢いを利用してクランク室へと供給することができる。
The
以上、本発明を実施するための実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で種々の変形が可能であることに留意されたい。 Although the embodiments for carrying out the present invention have been described above, the present invention is not limited to the above-described embodiments, and various modifications can be made within the scope of the technical idea of the present invention. Please note.
その一例を挙げると、スクロール圧縮機100の圧縮機構300は、外部からの動力によって動作する構成に限らず、ハウジング200に収容された電動モータによって動作する構成であってもよい。この場合、駆動力伝達機構400は、駆動軸410、クランクピン420、偏心ブッシュ430、バランサウェイト440、及び電動モータを備えている。また、リアハウジング240に組み込まれたオイルセパレータは、遠心式のオイルセパレータに限らず、慣性衝突式などの公知のオイルセパレータであってもよい。
As an example, the
100 スクロール圧縮機
200 ハウジング
220E 段部(スラスト受け面)
220G 第1の溝部
320 固定スクロール
340 旋回スクロール
342 底板
342C 第2の溝部
400 駆動力伝達機構
100
Claims (3)
前記ハウジングに固定された固定スクロールと、
前記固定スクロールの軸心周りに公転可能に配置された旋回スクロールと、
前記旋回スクロールを前記固定スクロールの軸心周りに公転させる駆動力伝達機構と、
を備え、
前記旋回スクロールのスラスト力を受ける前記ハウジングの円環形状のスラスト受け面の下部に、内周端部から外周端部に向けて延びる第1の溝部が形成され、
前記旋回スクロールの底板の下部に位置する外周面から背面にかけて、テーパ形状の第2の溝部が形成された、
横置き型スクロール圧縮機。 With the housing
With a fixed scroll fixed to the housing,
A swivel scroll that is revolved around the axis of the fixed scroll,
A driving force transmission mechanism that revolves the swivel scroll around the axis of the fixed scroll, and
With
A first groove extending from the inner peripheral end portion toward the outer peripheral end portion is formed in the lower portion of the ring-shaped thrust receiving surface of the housing that receives the thrust force of the swivel scroll.
A tapered second groove was formed from the outer peripheral surface located at the lower part of the bottom plate of the swivel scroll to the back surface.
Horizontal scroll compressor.
請求項1に記載の横置き型スクロール圧縮機。 The width of the tapered second groove gradually narrows toward the back surface of the swivel scroll.
The horizontal scroll compressor according to claim 1.
請求項1又は請求項2に記載の横置き型スクロール圧縮機。 The first groove portion extends obliquely in the turning direction of the turning scroll.
The horizontal scroll compressor according to claim 1 or 2.
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20220810 |