JP2021046781A - 仮設建物の組立式枠体 - Google Patents

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JP2021046781A JP2020150317A JP2020150317A JP2021046781A JP 2021046781 A JP2021046781 A JP 2021046781A JP 2020150317 A JP2020150317 A JP 2020150317A JP 2020150317 A JP2020150317 A JP 2020150317A JP 2021046781 A JP2021046781 A JP 2021046781A
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Abstract

【課題】比較的大型の仮設建物であっても、高所での作業を最小限にとどめ、容易に組立及び解体が可能な仮設建物の組立式枠体を提供する。【解決手段】屋根骨格1と、屋根骨格1を支持する柱部材2と、屋根骨格1に対して柱部材2を倒伏状態と直立状態とに揺動可能に接続する第2接続具とを有する。そして、柱部材2が倒伏状態で接続された屋根骨格1が吊り上げられることにより、第2接続具に形成された係止溝44に柱部材2に形成されたボルト22が進入して柱部材2が直立状態で固定支持される。【選択図】図9

Description

本発明は仮設建物の組立式枠体に関し、より詳細には組立及び解体が容易な仮設建物の組立式枠体に関するものである。
組立式の仮設建物としては、例えば建設工事現場などで現場に近い敷地内に設置される建築資材を予め保管しておくための資材テントや、野外イベントなどで設置される仮設ステージなどがある。また、林業においても木の伐採及び搬出現場の近くに仮設の倉庫を設けて伐採及び搬出用の機材の保管や搬出した伐採木の保管及び乾燥などに用いることが考えられる。
例えば特許文献1では、運搬、設置及び撤収作業が容易に行え、強風等にも耐えられる比較的大型のテントが提案されている。
特開昭63−130876号公報
しかしながら比較的大型のテントなど仮設建物を組み立てる場合、少なからぬ作業人員が必要となると共に高所での組立作業が生じ危険でもあった。
そこで本発明はこのような従来の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、比較的大型の仮設建物であっても、高所での作業を最小限にとどめ、容易に組立及び解体が可能な仮設建物の組立式枠体を提供することにある。
また本発明の他の目的は、少ない作業人数でしかも小限の高所作業で容易に組立及び解体が可能な仮設建物の組立方法を提供することにある。
前記目的を達成する第1発明に係る仮設建物の組立式枠体は、屋根骨格と、前記屋根骨格を支持する柱部材と、前記屋根骨格に対して前記柱部材を倒伏状態と直立状態とに揺動可能に接続する第1接続具と、倒伏状態から直立状態となった前記柱部材を直立状態で固定支持する第1固定支持機構とを有する仮設建物の組立枠体であって、前記柱部材が倒伏状態から直立状態にされることで前記屋根骨格が持ち上げられ、前記柱部材は前記第1固定支持機構によって直立状態で固定支持されることを特徴とする。
前記構成の組立式枠体において、前記第1固定支持機構が、前記第1接続具に形成された係止溝と、前記屋根部材又は前記柱部材に形成された棒状突起とを備え、前記棒状突起が前記係止溝に進入することによって前記柱部材が直立状態で固定支持される構成としてもよい。
また前記構成の組立式枠体において、前記第1固定支持機構が、前記棒状突起が前記係止溝から抜け出るのを阻止する抜出阻止部材をさらに備える構成としてもよい。
また前記構成の組立式枠体において、前記抜出阻止部材は、通常状態では前記棒状突起の前記係止溝からの抜出を阻止する位置にあり、前記棒状突起の前記係止溝への進入を許容し、前記棒状突起の前記係止溝からの抜出を阻止する構成としてもよい。ここで、前記抜出阻止部材は、前記棒状突起の前記係止溝への進入方向に対して傾斜した傾斜面を有し、前記棒状突起が前記係止溝に進入する際に前記棒状突起が前記傾斜面に当接して前記抜出阻止部材を移動させて前記棒状突起の前記係止溝への進入を可能とする構成としてもよい。
また前記構成の組立式枠体において、前記屋根骨格に略水平に設けられたレールに沿って移動可能なホイストをさらに有し、倒伏状態の前記柱部材に、前記ホイストから巻き出されたワイヤーが接続され、前記ワイヤーが前記ホイストに巻き取られることによって前記柱部材が倒伏状態から直立状態にされる構成としてもよい。
また前記目的を達成する第2発明に係る仮設建物の組立式枠体は、屋根骨格と、前記屋根骨格を支持する柱部材と、前記屋根骨格に対して前記柱部材を倒伏状態と直立状態とに揺動可能に接続する第2接続具とを有する仮設建物の組立枠体であって、前記柱部材が倒伏状態で接続された前記屋根骨格が吊り上げられることにより、自重によって倒伏状態から直立状態となった前記柱部材を直立状態で固定支持する固定支持機構を有することを特徴とする。
前記構成の組立式枠体において、前記固定支持機構が、前記第2接続具に形成された係止溝と、前記屋根部材又は前記柱部材に形成された棒状突起とを備え、前記棒状突起が前記係止溝に進入することによって前記柱部材が直立状態で固定支持される構成としてもよい。
前記構成の組立式枠体において、前記固定支持機構が、前記棒状突起が前記係止溝に進入して前記柱部材が直立状態で固定支持された状態から、前記棒状突起が前記係止溝から退出すると、前記棒状突起の前記係止溝への再度の進入を阻止する進入阻止部材をさらに備える構成としてもよい。
前記構成の組立式枠体において、前記第2接続具が、前記棒状部材が当接し前記柱部材を直立状態に維持して前記係止溝に案内する当接部を有する構成としてもよい。
前記構成の組立式枠体において、前記柱部材が、直立状態における下端部に車輪を有する構成としてもよい。
前記構成の組立式枠体において、前記柱部材が倒伏状態で接続された前記屋根骨格を吊り上げるためのホイストをさらに有する構成としてもよい。
ここで、前記ホイストは前記屋根骨格に略水平に設けられたレールに沿って移動可能で、前記柱部材が直立状態の前記組立式枠体よりも上方位置に配置された、前記組立式枠体を吊り上げるための係止具に、前記ホイストから巻き出されたワイヤーが接続され、前記ワイヤーが前記ホイストに巻き取られることによって前記屋根骨格が吊り上げられる構成としてもよい。
また前記目的を達成する本発明に係る枠体の組立方法は、組立場所において前記屋根骨格が地組みされる第1A工程と、地組みされた前記屋根骨格に倒伏状態の前記柱部材が前記第1接続具によって接続される第2A工程と、前記柱部材が倒伏状態から直立状態にされることで前記屋根骨格が持ち上げられる第3A工程と、前記柱部材が前記第1固定支持機構によって直立状態で固定支持される第4A工程とを有する特徴とする。
また前記目的を達成する他の発明に係る枠体の組立方法は、組立場所において前記屋根骨格が地組みされる第1B工程と、地組みされた前記屋根骨格に倒伏状態の前記柱部材が前記第2接続具によって接続される第2B工程と、倒伏状態の前記柱部材が接続された前記屋根骨格が吊り上げられて、前記柱部材が自重によって倒伏状態から直立状態になる第3B工程と、吊り上げられた前記屋根骨格が下ろされて、前記第2固定支持機構によって前記柱部材の直立状態が固定支持される第4B工程とを有することを特徴とする。
第1発明に係る仮設建物の組立式枠体によれば、柱部材が倒伏状態から直立状態にされることで屋根骨格が持ち上げられ、柱部材は第1固定支持機構によって直立状態で固定支持されるので、比較的大型の仮設建物であっても高所での作業が最小限となり、また組立及び解体が容易になる。
また第2発明に係る仮設建物の組立式枠体によれば、倒伏状態の柱部材が接続された屋根骨格が吊り上げられることによって、柱部材が自重によって倒伏状態から直立状態になり、固定支持機構によって柱部材の直立状態が固定支持されるので、比較的大型の仮設建物であっても高所での作業が最小限となり、また組立及び解体が容易になる。
また本発明に係る仮設建物の組立方法によれば、少ない作業人数でしかも最小限の高所作業で容易に組立及び解体ができる。
第2発明に係る組立式枠体FR2の組立後の前面図である。 第2発明に係る組立式枠体FR2の組立後の右側面図である。 側部接続板4の前面図である。 垂木部材、桁部材、柱部材を取り付けた側部接続板4の前面図である。 第2発明に係る組立式枠体を地組した状態の前面図である。 図5の組立式枠体FR2が吊り上げられる途中図である。 図5の組立式枠体FR2が吊り上げられた前面図である。 図5の組立式枠体FR2の柱部材が直立状態で固定された前面図である。 図5の組立式枠体FR2が吊り上げられる途中での側部接続板の前面図である。 図5の組立式枠体FR2が吊り上げられたときの側部接続板の前面図である。 図5の組立式枠体FR2の柱部材が直立状態で固定されたときの側部接続板の前面図である。 図5の組立式枠体FR2が組み立てられたときの進入阻止部材の状態を示す側部接続板の前面図である。 組み立てられた組立式枠体FR2が吊り上げられ解体されるときの進入阻止部材及び柱部材を動きを示す図である。 第2発明に係る組立式枠体FR2を仮設ステージとして用いる場合に、ホイストを用いて照明部材の吊り上げに使用する説明図である。 第2発明で使用するクランプの一例を示す前面図及び右側面である。 図15のクランプの使用状態を示す前面図及び右側面図である。 図15のクランプを使用例を示す図である。 側部接続板5の前面図である。 垂木部材、桁部材、柱部材を取り付けた側部接続板5の前面図である。 第1発明に係る組立式枠体FR2を地組した状態の前面図である。 柱部材が直立状態で固定された組立式枠体FR2の前面図である。 ボルト22が係止溝55の進入する状態および抜出阻止部材57でボルト22の係止溝55からの抜出が阻止される状態を説明する部分拡大前面図である。
以下、本発明に係る組立式枠体及びその組立方法について図に基づいて説明するが、本発明はこれらの実施形態に何ら限定されるものではない。なお、本明細書における前後方向、左右方向、上下方向は、図に示される前後方向、左右方向、上下方向をいうものとする。
(第2発明)
まず請求項7〜12に係る第2発明の組立式枠体について説明する。図1に、第2発明に係る組立式枠体(以下、単に「枠体」と記すことがある。)FR2の一例を示す組立後の前面図を示し、図2に右側面図を示す。
枠体FR2は、切妻形状の屋根骨格1と、屋根骨格1の平面視の四隅に設けられ屋根骨格1を支持する4本のラチス状の柱部材2と、筋交い部材73a,73b及び筋交い部材74a,74bと,パイプ状でよい補強部材75,76とを有する。
屋根骨格1は、パイプ管から構成されてよい棒状の棟木部材11と桁部材13及びラチス状の垂木部材12を有し、棟木部材11は軸方向が前後方向となるように配置され、棟木部材11には前後方向に所定間隔、より詳細には垂木部材12の長手方向端部の前後方向の間隔に対応した位置に略三角形状の上部接続板61が固定されている。そして、棟木部材11の前後方向両端部に、棟木部材11を中心として左右対称に垂木部材12の一方端が上部接続板61によって棟木部材11に接続されている。垂木部材12の他方端にはそれぞれ側部接続板(第2接続具)4が固定されている。そして、上部接続板61の下方で側部接続板4と略同一高さの位置に、中央接続板62が、一方端が上部接続板61又は側部接続板4に固定され他方端が中央接続板62に固定された3本の支持ロッド71a,71b,72によって支持されている。また、棟木部材11の前後方向略中央部に滑車16(図2に図示)が取り付けられている。この滑車16は地組された屋根骨格1を吊り上げる際に使用される。詳細は後述する。
中央接続板62にはホイスト式天井クレーン(以下、単に「ホイスト」と記すことがある。)15のレール14が前後方向に略水平に固定支持されている。具体的にはレール14は、鉛直方向に隔てて平行に配置され水平な2本のパイプ管141a,141bが板状の接続板142で接続された構造を有し、上側パイプ管141aが中央接続板62に固定支持されている。また上側パイプ管141aには棟木部材11に一方端が接続された2本の支持補強ロッド17a,17bの他方端が接続され、レール14の支持補強がなされている。レール14は屋根骨格1の前後方向後端から前端を超えて前方に突出する長さを有し、下側パイプ管141bの下端部には前後方向の全域にわたってラック143が形成されている。そしてレール14の下側パイプ管141bに懸垂式のホイスト15が移動可能に設けられている。ホイスト15にはトロリーモーターM1と巻上モータM2とが装備されている。トロリーモーターM1の出力軸にはホイスト15に内蔵された不図示のピニオンが取り付けられ、ピニオンはレール14の下端部に設けられたラック143に歯合している。トロリーモーターM1の回動によってピニオンが回動してホイスト15はレール14に沿って前後方向に移動する。
巻上モータM2の出力軸にはホイスト15に内蔵された不図示のワイヤードラムが取り付けられ、ワイヤードラムの外周には所定の長さを有するワイヤーW1が後端をワイヤードラムに固定された状態で巻き付けられている。巻上モータM2の回動によってワイヤードラムが回動してワイヤーW1はホイスト15から巻き出され及びホイスト15に巻き取られる。ワイヤーW1の先端にはフックF1が取り付けられ物品等へのワイヤーW1の取り付けを容易にしている。トロリーモーターM1と巻上モータM2のオン・オフは有線又は無線による通信により作業者が行うことができる。
ホイスト15は仮設建物への資材などの物品の搬入及び搬出に用いられる外、仮設建物を仮設ステージとして使用する場合には、後述するように照明装置などの上方での固定設置にも用いることが可能である。また後述する仮設建物の組立の際に、屋根骨格1を吊り上げるのに用いることができる。このときワイヤーW1は棟木部材11の前後方向略中央部に取り付けられた滑車16(図2に図示)を経由して屋根骨格1よりも上方位置の係止具82(図6に図示)に固定されるので、屋根骨格1は略水平状態を維持しながら吊り上げられる。
このような構造の地組された屋根骨格1の平面視における四隅に4本のラチス状の柱部材2が側部接続板4を介して取り付けられる。図3に側部接続板4の前面図を示す。左右の側部接続板4は対称形状であるので、代表して右側の側部接続板4について説明する。側部接続板4は略三角形状を有するステンレス鋼などの金属材などでよいプレートである。図3において側部接続板4の左方向に向かって上方に傾斜した上側縁41に沿って所定間隔を隔てて垂木部材12を固定するための2つの固定孔411が形成されている。また側部接続板4の左側縁42の中央よりも上部位置には、支持ロッド71bの厚みを逃がすための三角形状の切欠き部421が形成されると共に、切欠き部421の右側には支持ロッド71bを固定するための2つの固定孔422が略水平方向に並んで形成されている。側部接続板4の鉛直な右側縁43の上端部、すなわち右側縁43と上側縁41とで構成される角部には略円弧状の切欠き部46が形成され、桁部材13の接続固定が可能とされている。また、側部接続板4の右側部には鉛直な右側縁43に沿って鉛直方向に長い長孔431が形成されている。そして、側部接続板4の右側縁43の下端部には切欠き部432が形成されている。切欠き部432の上側面433は右方に向かって上方に傾斜し、切欠き部432の左側面は鉛直で長孔431の左側面と同一直線上に位置し、後述する柱部材2のボルト(棒状突起)22が当接する当接面434を構成する。切欠き部432の上側面433には係止溝44が形成され、係止溝44の左側面は当接面434と一体に連続する。
側部接続板4の前面の係止溝44の左上方位置に台形状プレートからなる進入阻止部材45が軸452を中心に揺動可能に取り付けられている。進入阻止部材45は、柱部材2に取り付けられたボルト22が係止溝44に進入可能な位置(図3では実線で示す。)とボルト22の係止溝44への進入を阻止する位置(図3では破線で示す。)とに軸452を中心に揺動可能であり、軸452の左下位置に設けられたストッパーとしての突起453によって進入阻止位置が規定される。進入阻止部材45は傾斜面451を有し、進入阻止部材45が進入阻止位置となったとき、前面視において、進入阻止部材45は係止溝44を覆い、進入阻止部材45の傾斜面451は切欠き部432の傾斜面433の少なくとの一部と重なり、進入阻止部材45の傾斜面451と切欠き部432の傾斜面433とは連続一体の傾斜面を形成する。
なお、前面視において、進入阻止位置にある進入阻止部材45は係止溝44のすべてを覆う必要はなく、少なくとも係止溝44の開口部を覆えば足り、このような作用を有する限り進入阻止部材45の形状に特に限定はない。
図4に示すように、側部接続板4への桁部材13の取り付けは、側部接続板4の切欠き部46に桁部材13の端部が位置するように配置され、側部接続板4の後面側に取り付けられた不図示クランプにより側部接続板4に桁部材13が取り付けられる。また、側部接続板4への垂木部材12の取り付けは、垂木部材12の端部にクランプ12Cによって垂木部材12の外周面から軸方向に対して垂直に突出するように取り付けられたボルト121が、側部接続板4に形成された固定孔411に挿通され、側部接続板4から突出したボルト121の端部にナット12Nが螺合されることによって行われる。また、側部接続板4への支持ロッド71bの取り付けは、支持ロッド71bの端部の平板状部711に形成された貫通孔(不図示)と側部接続板4に形成された固定孔422とを同軸上に重ね合わせた後、貫通孔と固定孔422とにボルトを挿通しボルトに端部にナットを螺合されることによって行われる。なお、上記各部材の側部接続板4への取り付けは上記方法に限定されるものではなく、溶接など従来公知の取り付け方法を用いることができるが、本実施形態のような組立及び解体可能である方法が望ましい。
柱部材2の先端部には、側部接続板4の長孔431の上部の円弧状部と係止溝44の上部の円弧状部の中心間距離と同じ間隔で軸方向に隔てて2本のボルト(棒状突起)21,22がクランプ2Cによって柱部材2の外周面から軸方向に対して垂直に突出するように取り付けられている。側部接続板4への柱部材2の取り付けは、ボルト21が側部接続板4に形成された長孔431に挿通され、側部接続板4から突出したボルト21の端部にナット21Nが螺合されることによって行われる。なお、このときナット21Nの締め付けはボルト21が長孔431内を移動可能で且つ柱部材2がボルト21を中心として揺動可能となるよう調整される。
以上の部材の組立は地上で行うことができる。図5に、屋根骨格1及び柱部材2が地組みされた枠体FR2の前面図を示す。そして図5に加え図6〜図12を用いて枠体FR2の組立について説明する。
まず、平面視において屋根骨格1の前後方向及び左右方向の略中央部の位置で、枠体FR2を組み立てた状態において屋根骨格1の棟木部材11よりも上方位置に、枠体FR2を吊り上げるための係止具82が配置される。この実施形態では、図6に示すように、櫓81が組立てられて、櫓81を構成する長尺の棒状部材の先端部に係止具82が設けられている。なお、枠体設置の周囲に係止具82を取り付けることが可能な高さのある建造物や木などの自然物などがある場合にはそれらを利用してもよい。もちろんクレーンなどの重機を用いても構わない。
図2に示すホイスト15からワイヤーW1が巻き出され、棟木部材11の前後方向略中央部に取り付けられた滑車16(図2に図示)を経由してワイヤーW1の先端に取り付けられたフックF1が係止具82に固定される。その後、ホイスト15の巻上モータM2が駆動されてワイヤードラムにワイヤーW1が巻き取られることによって、屋根骨格1は略水平状態を維持しながら吊り上げられ、柱部材2はボルト21を中心として屋根骨格1の左右方向中心方向に回動する。柱部材2の下端部には車輪Whが取り付けられているので、屋根骨格1の吊り上げに伴う柱部材2の自重による前記中心方向への回動は円滑に行われる。図9に側部接続板4に対する柱部材2の動きを示す。前述のように柱部材2は側部接続板4の長孔431にボルト21によって揺動可能に取り付けられているので、屋根骨格1と共に側部接続板4が上方に吊り上げられると、柱部材2に取り付けられたボルト21が側部接続板4の長孔431の円弧状の下端に当接した状態で柱部材2はボルト21を中心として屋根骨格1の左右方向中央方向(図9において左方向)に屋根骨格1が吊り上げられるに従って揺動する。
図7及び図10に示すように、屋根骨格1は、少なくとも側部接続板4の切欠き部432の当接面434に柱部材2のボルト22が当接するまで吊り上げられる。このとき柱部材2のボルト21は長孔431の円弧状の下端に当接し、ボルト22は切欠き部432の当接面434に当接するので柱部材2は側部接続板4によって直立状態に支持される。
次いで、屋根骨格1の吊り上げが停止され、すなわちホイスト15によるワイヤーW1の巻き取りが停止され、反対に所定量巻き出されワイヤーW1が緩められる。すると、図8及び図11に示すように、柱部材2が直立状態を維持したままで屋根骨格1が自重により下方に移動する。このときの屋根骨格1の移動量は、側部接続板4に形成された長孔431の下端から上端までのボルト21の相対的移動量に相当する。ボルト21が長孔431の下端から上端に相対的に移動するとき、ボルト22は当接面434に沿って移動して係止溝44に進入し係止溝44の円弧状の上端に当接する。これにより柱部材2は側部接続板4によって直立状態に固定支持される。すなわち本実施形態では柱部材のボルト22と側部接続板4の係止溝44とが固定支持機構を構成する。通常、屋根骨格1の重量によりボルト22と係止溝44との係合状態は維持されるが、ボルト22にナット22Nを螺合してボルト22の係止溝44からの外れを確実に防止するのが望ましい。
そして図12に示すように進入阻止部材45が軸452を中心にナット22N(ナット22Nが取り付けられない場合はボルト22)に当接するまで回動される。これは、後述する枠体FR2の解体時に係止溝44から外れたボルト22が再び係止溝44に進入しないようにするためである。そして図1及び図2に示すように、組み立てられた枠体FR2の強度を上げるために、隣り合う柱部材2間にパイプ管など棒状部材からなる筋交い73a,73b及び筋交い74a,74bが取り付けられ、柱部材2の下端部を前後方向及び左右方向に接続するパイプ管など棒状部材からなる補強部材75,76が取り付けられる。
(枠体FR2の解体)
枠体FR2の解体は、前述の枠体FR2の組立と逆の手順で行われる。なお、本実施形態は、ボルト22が係止溝44から外れる高さまで枠体FR2が一旦吊り上げられた後、吊り下ろされることによって進入阻止部材45が自重で進入阻止位置に揺動して、枠体FR2が吊り下ろされることによって柱部材2は基本的に外力を必要とせず直立状態から倒伏状態となる。
図12及び図13に基づいて進入阻止部材45の動作を説明する。図12に示すように、組み立てられた枠体FR2、すなわち側部接続板4によって直立状態に維持された柱部材2ではボルト22が係止溝44に係入し、進入阻止部材45が、ボルト22に螺合されたナット22Nの中心軸を通る水平面よりも上方の外周に当接している。次に、枠体FR2が解体される場合、枠体FR2がボルト22が係止溝44から外れる高さまで一旦吊り上げられる。図13に示すように、枠体FR2が吊り上げられボルト22が係止溝44から外れることによって、ボルト22に螺合されたナット22Nと進入阻止部材45との当接状態が解消され、進入阻止部材45は自重によって軸452を中心に揺動し、突起453に当接して進入阻止位置となる。進入阻止部材45が進入阻止位置となると、前面視において進入阻止部材45は係止溝44を覆い、進入阻止部材45の傾斜面451は切欠き部432の傾斜面433の少なくとも一部と重なり連続一体の傾斜面を形成する。
次に、枠体FR2が吊り下ろされると、進入阻止部材45によってボルト22の係止溝44への進入が阻止されると同時に、進入阻止部材45の傾斜面451及び切欠き部432の傾斜面433によってボルト22は図13における右方向への誘導される。これにより柱部材2はボルト21を中心として枠体FR2の左右方向中央から離れる方向(図13の右方向)に揺動して枠体FR2が吊り下ろされるのに連動して倒伏状態になっていく。このとき柱部材2の下端部に設けられている車輪Whが地面を転がり枠体FR2の吊り下ろし作業の円滑化が図れる。
組み立てられた枠体FR2の屋根骨格の上面にはテント部材が張設される。なお、テント部材は、地組した屋根骨格に、滑車16を経由してワイヤーW1が上方に延出可能に、予め取り付けておき、枠体FR2の組立が完了した後、屋根骨格全体を覆うように取り付けるようにしてもよい。また枠体FR2の柱部材2で構成される側面にも必要によりテント部材が張設される。このように枠体FR2にテント部材が張設された仮設建物は仮設倉庫や仮設作業場、野外仮設ステージなどとして用いられる。あるいはまた山林での木の伐採及び搬出などに関連した仮設倉庫や仮設作業場、伐採木の保管及び乾燥建物としても用いられる。
枠体FR2に設置されたホイスト15は枠体FR2の組立に用いる外、仮設建物への部材の搬入及び搬出等に用いることができる。また、仮設建物を野外仮設ステージとして用いる場合には、照明具95(図14に図示)を吊り上げて固定することに用いることができる。図14を用いて具体例を説明する。
図14は、本発明の枠体FR2を用いた野外仮設ステージの前面図であって、左右の柱部材2の間隔よりも左右方向の長さが若干短く左右方向に延在するリフトハンガー90がホイスト15に固定設置されている。リフトハンガー90は、上下方向に所定幅の平面を有し左右方向に延在する基板91と、基板91に左右対称に取り付けられた2組の滑車92a,93aと滑車92b,93bとを有する。一方の滑車92a,92bは左右方向端部に設けられ、他方の滑車93a,93bは左右方向中央部近傍に設けられている。そして2組の滑車92a,93aと滑車92b,93bとの各々にリフトワイヤーW2a,W2bが架け渡されている。リフトワイヤーW2a,W2bは後端部がホイスト15のワイヤードラムに接続されている。ワイヤードラムから巻き出されたリフトワイヤーW2a,W2bは滑車93a,93bによってそれぞれリフトハンガー90の左右両端部方向に方向が変えられ、さらに滑車92a,92bによって下方向に方向が変えられる。リフトワイヤーW2a,W2bの各々の先端に設けられたフックF2a,F2bは、左右方向延在し複数の照明具95が左右方向に所定間隔で取り付けられた支持台枠94の上面のリングに接続されている。
ホイスト15の巻上モーターM2が駆動されリフトワイヤーW2a,W2bがワイヤードラムに巻き取られることによって支持台枠94が吊り上げられ仮設ステージ上方の所定位置の配置される。このような本発明の枠体FR2を用いた野外仮設ステージによれば、ホイスト15を用いて照明具95を取り付けた支持台枠94が前後方向に移動可能で且つ昇降可能であるので、照明具95を所定の高所位置に直接取り付けていた従来に比べて高所での作業を最小限に減らすことが可能となる。また、昇降可能な支持台枠94には照明具95の外、スピーカーや集音マイクなどの機器を設けることも可能である。またリフトハンガー90を取り付けたホイスト15をレール14に複数個取り付ければ、種々の照明形態が取り得るようになる。
また以上説明した実施形態ではパイプ管同士の接続手段として市販のクランプが使用可能である。ただし、市販のクランプでパイプ管同士を接続した場合、パイプ管の接続部分はクランプ部分がパイプ管の外周面から外方に突出しているため、例えば、複数のパイプ管がその外周面が同一平面に接するように配置され、当該複数のパイプ管上に平板が取り付けられるとき、平板の表面のクランプ部分に対応する位置に凸部が不可避的に生じる。そこで、このような凸部が平板表面に生じないようにするためには図15に示すクランプの使用が好ましい。
図15に示すクランプCは、一対の長方形状の挟持板8a,8bと、挟持板8a,8bを連結するボルトBと、ナットNとから構成される。挟持板8a,8bは同一形状であるので、代表して挟持板8aについて説明する。挟持板8aは長方形状の板部材であって四隅は丸み処理されている。挟持板8aの上側縁の左右方向中央部には円弧状の切欠き部83が形成され、また挟持板8aの下部の左右方向中央部にはボルトBの軸部が挿通可能な貫通孔84が形成されている。切欠き部83の半径はパイプ管P1の半径と同一又は若干大きく、切欠き部83の開口幅Dはパイプ管P1の直径よりも短く設定されている。また切欠き部83の下端から貫通孔84の上端までの距離Lはパイプ管P2の直径と同一又は若干大きく設定されている。
クランプCは、離隔対向した挟持板8a,8bの貫通孔84にボルトBの軸部が挿通され、ボルトBの軸部の先端にナットNが螺合されて組立られる。このような構成のクランプCによってパイプ管P1とパイプ管P2とを接続固定する場合、まず、離隔対向した挟持板8a,8bの切欠き部83にパイプ管P1が左右方向から挿通される。次いで、パイプ管P2が、パイプ管P1の下端とボルトBの軸部の上端との間に挿通される。この状態ではクランプCはパイプ管P1,P2に対して相対移動可能であり、パイプ管P1,P2の所定の固定位置に移動設置される。
次いで、図16に示すように、クランプCのボルトBに対してナットNが相対的に締め付けられる。これによって、ボルトBの頭部とナットNとの間隔が狭くなり、一対の挟持板8a,8bの下部は接近する方向に移動し、一対の挟持板8a,8bは“てこの原理”によってパイプ管P1とパイプ管P2とを挟持し固定する。すなわち、一対の挟持板8a,8bとボルトB、ナットNとの接触部が力点、一対の挟持板8a,8bとパイプ管P2との接触部が支点、一対の挟持板8a,8bの切欠き部83とパイプ管P1との接触部が作用点となって、一対の挟持板8a,8bの下部が接近する方向に移動することによって、一対の挟持板8a,8bの上端部が離れる方向に移動して、切欠き部83の開口部両端及び内周面がパイプ管P1の表面を摺動してパイプ管P1の表面に圧接しパイプ管P1は一対の挟持板8a,8bによって固定される。また同時に、パイプ管P2は挟持板8a,8bによる挟持によって主として固定される。
このようなクランプCによるパイプ管P1,P2の接続固定によれば、クランプ部分においてパイプ管P1の外周面からクランプCが外方に突出していない部分があるので、図17に示すように、複数のパイプ管P1が共通のパイプ管P2上に前後方向に所定間隔でその上端が同一平面上に位置するようにクランプCで配置されると、複数のパイプ管P1上に平板PLを設置したときにクランプCに起因する凸部が平板PLに生じることがない。
以上、このような構成の第2発明に係る枠体FR2によれば、屋根骨格1と倒伏状態の柱部材2とを地組みした後、枠体FR2を吊り上げる作業のみで柱部材2が直立状態に屋根骨格1に対して固定支持され、危険な高所作業が最小限に抑さえることが可能となる。
また枠体FR2の解体作業においても進入阻止部材45を用いることで柱部材2を確実に直立状態から倒伏状態にすることが可能となって解体作業の効率化が図れる。
(第1発明)
次に、請求項1〜6に係る第1発明の組立式枠体FR1について説明する。第1発明に係る枠体FR1が第2発明に係る枠体FR2と異なるところは、屋根骨格1に柱部材2を接続する側部接続板(第1接続具)5と、柱部材2を直立状態で固定支持する第1固定支持機構と、これらの構成に違いに起因する枠体FR1の組立・分解方法とである。以下、第1発明に係る枠体FR1について第2発明に係る枠体FR2と異なる構成について説明し、第2発明に係る枠体FR2と共通の構成についてはここでは説明を省略する。
(側部接続板(第1接続具))
図18に、第1発明に係る組立式枠体FR1の側部接続板(第1接続具)5の一例を示す前面図を示し、図19に、柱部材2、倒伏支持柱25、垂木部材12、桁部材13、支持ロッド71b、抜出阻止部材57を取り付けた側部接続版5の前面図を示す。側部接続板5は、第2発明と同様に、屋根骨格1の平面視における四隅に取り付けられ、4本のラチス状の柱部材2は側部接続板5を介して屋根骨格1に揺動可能に取り付けられる。左右の側部接続板4は対称形状であるので、代表して右側の側部接続板5について説明する。
側部接続板5は、所定幅を有する下側縁54と、下側縁54の右端から垂直上方に延びる右側縁53と、下側縁54の左端から左方に向かって上方に傾斜し、途中部において傾斜角度が変わり上側部52aと下側部52bとからなる左側縁52と、左側縁52の上端と右側縁53の上端とに接続する、左方向に向かって上方に傾斜した上側縁51とから構成される略五角形状で、ステンレス鋼などの金属材などでよいプレートである。
側部接続板5には、上側縁51に沿って所定間隔を隔てて垂木部材12(図19に図示)を固定するための2つの固定孔511が形成されている。また側部接続板5の左側縁52の上側部52aの右側には支持ロッド71b(図19に図示)を固定するための2つの固定孔522が並んで形成されている。側部接続板5の鉛直な右側縁53の上端部、すなわち右側縁53と上側縁51とで構成される角部には略円弧状の切欠き部56が形成され、桁部材13(図19に図示)の接続固定が可能とされている。
側部接続板5の略中央部には、倒伏支持柱25(図19に図示)を位置決め固定するための、二等辺三角形の頂点に相当する位置に3つの固定孔581a〜cと、2つ固定孔581a,bの左右方向同一位置で下方に所定距離隔てた位置に2つの固定孔582a,bが形成されている。
また、側部接続板5の右側上部には柱部材2を揺動可能に支持するための支持孔531が形成されている。そして、側部接続板5の右側縁53の下部には係止溝55が形成されている。係止溝55は、側部接続板5の右側縁53から左方向に延び、上壁と下壁とが左方に向かって互いに接近する方向に傾斜したガイド部55aと、ガイド部55aに連続する円弧形状の保持部55bとから構成される。係止溝55におけるガイド部55aの上下方向の最小幅及び円弧形状の保持部55bの直径は、後述する柱部材2のボルト(棒状突起)22の直径よりもわずかに大きく設定されている。
側部接続板5の係止溝55から左側に所定距離隔てた位置に、後述の抜出阻止部材57を揺動可能に取り付けるために内周壁に雌ネジが螺設された固定孔583が形成されている。また、左右方向位置が係止溝55と固定孔583との間で、上下方向位置が固定孔583よりも下方に抜出阻止部材57を抜出阻止位置で保持するストッパーピン59が取り付けられている。
(抜出阻止部材)
図18及び図19に示すように、抜出阻止部材57は逆台形状のステンレス鋼などの金属材などでよいプレートである。抜出阻止部材57は、右側縁が右方向に向かって上方に傾斜する傾斜面571とされ、傾斜面571と下側縁572との接続部分において、下端開口で上方に向かって延びる係止溝573が形成されている。係止溝573の左右方向の幅は柱部材2のボルト22の直径よりもわずかに大きく設定されている。また抜出阻止部材57の左側部には、抜出阻止部材57を側部接続板5に揺動可能に取り付けるための貫通孔574が形成されている。
抜出阻止部材57の側部接続板5への取り付けは、例えば、抜出阻止部材57の貫通孔574を、側部接続板5の固定孔583に中心軸が一致するように重ね合わせ、段付きネジ58Nを貫通孔574に挿通し固定孔583の内周壁の雌ネジに螺合させることによって、抜出阻止部材57は側部接続板5に揺動可能に取り付けられる。側部接続板5に取り付けられた抜出阻止部材57は自重によってストッパーピン59に当接して略水平状態が保持される。すなわち抜出阻止部材57は、ボルト22の係止溝55からの抜出を阻止する抜出阻止位置を保持する。抜出阻止部材57が抜出阻止位置にあるとき、抜出阻止部材57の傾斜面571は係止溝55のガイド部55aを封鎖し、抜出阻止部材57の係止溝573と側部接続板5の係止溝55とは、溝の形成方向が交差する状態(図19では略垂直に交差する状態)となる。係止溝573と係止溝55との重なり部分(空間部分)はボルト22を収容可能な空間に設定されている。
図19に示すように、側部接続板5への垂木部材12、桁部材13,支持ロッド71bの取り付けは図4に示した第2発明と同じである。側部接続板5への柱部材2の取り付けは、柱部材2の先端部にクランプ2Cによって柱部材2の外周面から軸方向に対して垂直に突出するように取り付けられたボルト21が側部接続板5に形成された固定孔531に挿通され、側部接続板5から突出したボルト21の端部にナット21Nが螺合されることによって行われる。なお、このときナット21Nの締め付けは柱部材2がボルト21を中心として揺動可能となるよう調整される。
側部接続板5への倒伏支持柱25の位置決め固定において、側部接続板5の裏面側に突出するように位置決めピン25Pが固定孔581cに取り付けられ、倒伏支持柱25の上端を位置決めピン25Pに当接させることによって倒伏支持柱25の上端位置が規定される。そして、倒伏支持柱25の上下方向2カ所において倒伏支持柱25の外周を囲むように2つのU字ボルト(不図示)が取り付けられ、U字ボルトの両端が2組の固定孔581a,581b及び固定孔582a,582bに挿通されナット25Nで固定される。
(組立)
図20に示すように、第1発明に係る枠体FR1も第2発明に係る枠体FR2と同様に地上において行うことができる。一方で、枠体FR2と異なって、枠体FR1の場合は、倒伏支持柱25によって屋根骨格1が地上から所定高さの位置で保持される。そして、前後の柱部材2間に略水平に接続された補強部材76の前後方向略中央に滑車77a,77bが取り付けられる。また、ホイスト15がレール14に沿って前後方向略中央部に移動されると共に、ホイスト15から巻き出されたワイヤーW1が滑車77aと滑車77bに掛け渡され、先端のフックF1がワイヤーW1の巻き出し基部に留められる。つまり、ワイヤーW1は滑車77aと滑車77bによって閉ループを形成する。また、屋根骨格1および柱部材2で構成される側面にテント部材(不図示)が張設される。これにより、枠体FR1の設置後に屋根骨格1などの高所においてテント部材を張設する必要がなくなり作業の安全性が向上する。
次に、ホイスト15の巻上モータM2が駆動されてワイヤードラムにワイヤーW1が巻き取られる。これにより、左右の柱部材2が、側部接続板5に取り付けられたボルト21を中心として互いに近づく方向に揺動し、屋根骨格1は柱部材2の内方への揺動によって持ち上げられる。柱部材2の下端部には車輪Whが取り付けられているので、柱部材2の揺動は円滑に行われる。
そして図21に示すように、側部接続板5に取り付けられたボルト21を中心として左右の柱部材2は倒伏状態から互いに近づく方向に揺動して直立状態となる。このとき、側部接続板5に形成されている係止溝55に柱部材2のボルト22が進入する。より詳細には、図22の拡大図に示すように、係止溝55のガイド部55aを封鎖している抜出阻止部材57の傾斜面571に、柱部材2のボルト22が当接する。そして、ボルト22が係止溝55内に進入するとともに、抜出阻止部材57は段付きネジ58Nを中心として自由端側(図22の右端側)がボルト22の進入によって上方に持ち上げられる。つまり抜出阻止部材57はボルト22の係止溝55内への進入を可能とする。
そして、柱部材2が直立状態になると、抜出阻止部材57の傾斜面571とボルト22との当接が解消して、抜出阻止部材57が段付きネジ58Nを中心として自由端側(図22の右端側)が自重によって下方(時計回り)に揺動してボルト22は抜出阻止部材57の係止溝573内に係止される。係止溝573の右内壁はボルト22の進入方向に対して略垂直に設定されている。このため、係止溝573に係止されたボルト22は係止溝55からの抜出は不能となる。すなわち柱部材2は第1固定支持機構によって直立状態が固定支持される。なお、本実施形態では柱部材2のボルト22と、側部接続板5の係止溝55と、抜出阻止部材57とが第1固定支持機構を構成する。その後、ワイヤーW1は滑車77aと滑車77bから外されてホイスト15に巻き取られる。また、滑車77a,77bも必要により補強部材76から取り外される。
一方、組み立てられた枠体FR1を解体する場合には、組立の手順と逆の手順で解体される。まず、滑車77a,77bが補強部材76に取り付けられ、ワイヤーW1がホイスト15から巻き出されて滑車77aと滑車77bとに掛け渡され、先端のフックF1がワイヤーW1の巻き出し基部に留められる。次に、抜出阻止部材57の自由端側(図22の右端側)が作業者などによって上方に持ち上げられ、柱部材2のボルト22は係止溝55から抜出可能状態とされ、係止溝55からボルト22が完全に外れるまで人力等により柱部材2が外方に回転される。柱部材2のボルト22が係止溝55から外れると、柱部材2には屋根骨格1の重さによって倒伏方向に力が加わるので、ホイスト15による巻き出し制御によって柱部材2は直立状態から徐々に倒伏状態とされる。
以上説明した実施形態では1本のワイヤーW1が環状にして左右の柱部材2に接続され、ホイスト15で巻き取ることによって柱部材2を倒伏状態から直立状態に移動させたが、例えば、図14に示したようにワイヤーW1を2本のワイヤーW2a,ワイヤーW2bに分岐させて、左右の柱部材2にそれぞれワイヤーW2aとワイヤーW2bを接続してホイスト15で巻き取ってもよい。あるいは、2つのホイストを用いて各々のホイストから巻き出したワイヤーを左右の柱部材2に接続して2つのホイストでそれぞれ巻き取ってもよい。あるいはまた、ホイストを用いることなく、人力によって各々の柱部材2を倒伏状態から直立状態に移動させてもよい。
また本発明において、屋根骨格1に特に限定はなく、例えば陸屋根や片流れ、鋸屋根などであっても構わない。
本発明に係る仮設建物の組立式枠体FR2によれば、倒伏状態の柱部材2が接続された屋根骨格1が吊り上げられることによって、柱部材2が自重によって倒伏状態から直立状態になり、固定支持機構によって柱部材2の直立状態が固定支持されるので、比較的大型の仮設建物であっても高所での作業が最小限となり、また組立及び解体が容易になり有用である。
1 屋根骨格
2 柱部材
4 側部接続板(第2接続具)
5 側部接続板(第1接続具)
14 レール
15 ホイスト
21 ボルト(棒状突起)
22 ボルト(棒状突起)
44 係止溝
45 進入阻止部材
57 抜出阻止部材
55 係止溝
431 長孔
433 傾斜面
434 当接面(当接部)
451 傾斜面
571 傾斜面
573 係止溝
FR1,FR2 組立枠体
Wh 車輪
W1 ワイヤー

Claims (14)

  1. 屋根骨格と、
    前記屋根骨格を支持する柱部材と、
    前記屋根骨格に対して前記柱部材を倒伏状態と直立状態とに揺動可能に接続する第1接続具と、
    倒伏状態から直立状態となった前記柱部材を直立状態で固定支持する第1固定支持機構と、
    を有する仮設建物の組立枠体であって、
    前記柱部材が倒伏状態から直立状態にされることで前記屋根骨格が持ち上げられ、
    前記柱部材は前記第1固定支持機構によって直立状態で固定支持されることを特徴とする仮設建物の組立式枠体。
  2. 前記第1固定支持機構が、
    前記第1接続具に形成された係止溝と、前記屋根部材又は前記柱部材に形成された棒状突起とを備え、
    前記棒状突起が前記係止溝に進入することによって前記柱部材が直立状態で固定支持される請求項1記載の仮設建物の組立式枠体。
  3. 前記第1固定支持機構が、前記棒状突起が前記係止溝から抜け出るのを阻止する抜出阻止部材をさらに備える請求項2記載の仮設建物の組立式枠体。
  4. 前記抜出阻止部材は、通常状態では前記棒状突起の前記係止溝からの抜出を阻止する位置にあり、前記棒状突起の前記係止溝への進入を許容し、前記棒状突起の前記係止溝からの抜出を阻止する請求項3に記載の仮設建物の組立式枠体。
  5. 前記抜出阻止部材は、前記棒状突起の前記係止溝への進入方向に対して傾斜した傾斜面を有し、前記棒状突起が前記係止溝に進入する際に前記棒状突起が前記傾斜面に当接して前記抜出阻止部材を移動させて前記棒状突起の前記係止溝への進入を可能とする請求項4に記載の仮設建物の組立式枠体。
  6. 前記屋根骨格に略水平に設けられたレールに沿って移動可能なホイストをさらに有し、
    倒伏状態の前記柱部材に、前記ホイストから巻き出されたワイヤーが接続され、前記ワイヤーが前記ホイストに巻き取られることによって前記柱部材が倒伏状態から直立状態にされる請求項1〜5のいずれかに記載の仮設建物の組立式枠体。
  7. 屋根骨格と、
    前記屋根骨格を支持する柱部材と、
    前記屋根骨格に対して前記柱部材を倒伏状態と直立状態とに揺動可能に接続する第2接続具と、
    を有する仮設建物の組立枠体であって、
    前記柱部材が倒伏状態で接続された前記屋根骨格が吊り上げられることにより、自重によって倒伏状態から直立状態となった前記柱部材を直立状態で固定支持する第2固定支持機構を有することを特徴とする仮設建物の組立式枠体。
  8. 前記第2固定支持機構が、
    前記第2接続具に形成された係止溝と、前記屋根部材又は前記柱部材に形成された棒状突起とを備え、
    前記棒状突起が前記係止溝に進入することによって前記柱部材が直立状態で固定支持される請求項7記載の仮設建物の組立式枠体。
  9. 前記第2固定支持機構が、前記棒状突起が前記係止溝に進入して前記柱部材が直立状態で固定支持された状態から、前記棒状突起が前記係止溝から退出すると、前記棒状突起の前記係止溝への再度の進入を阻止する進入阻止部材をさらに備える請求項8記載の仮設建物の組立式枠体。
  10. 前記第2接続具が、前記棒状部材が当接し前記柱部材を直立状態に維持して前記係止溝に案内する当接部を有する請求項7又は8記載の仮設建物の組立式枠体。
  11. 前記屋根骨格に略水平に設けられたレールに沿って移動可能なホイストをさらに有し、
    前記柱部材が直立状態の前記組立式枠体よりも上方位置に配置された、前記組立式枠体を吊り上げるための係止具に、前記ホイストから巻き出されたワイヤーが接続され、前記ワイヤーが前記ホイストに巻き取られることによって前記屋根骨格が吊り上げられる請求項7〜10のいずれかに記載の仮設建物の組立式枠体。
  12. 前記柱部材が、直立状態における下端部に車輪を有する請求項1〜11のいずれかに記載の仮設建物の組立式枠体。
  13. 請求項1〜6のいずれかに記載の仮設建物の枠体の組立方法であって、
    組立場所において前記屋根骨格が地組みされる第1A工程と、
    地組みされた前記屋根骨格に倒伏状態の前記柱部材が前記第1接続具によって接続される第2A工程と、
    前記柱部材が倒伏状態から直立状態にされることで前記屋根骨格が持ち上げられる第3A工程と、
    前記柱部材が前記第1固定支持機構によって直立状態で固定支持される第4A工程と、
    を有する特徴とすることを特徴とする仮設建物の枠体の組立方法。
  14. 請求項7〜12のいずれかに記載の仮設建物の枠体の組立方法であって、
    組立場所において前記屋根骨格が地組みされる第1B工程と、
    地組みされた前記屋根骨格に倒伏状態の前記柱部材が前記第2接続具によって接続される第2B工程と、
    倒伏状態の前記柱部材が接続された前記屋根骨格が吊り上げられて、前記柱部材が自重によって倒伏状態から直立状態になる第3B工程と、
    吊り上げられた前記屋根骨格が下ろされて、前記第2固定支持機構によって前記柱部材の直立状態が固定支持される第4B工程と、
    を有することを特徴とする仮設建物の枠体の組立方法。
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