JP2021036079A - 高分子電解質膜シート、高分子電解質膜ロール、触媒層付電解質膜、膜電極接合体、電気化学式水素ポンプおよび水電解装置 - Google Patents
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Abstract
Description
1.アノードに供給された水素が電圧印加により酸化され、プロトンと電子を生成する。
2.プロトンは、電解質膜中のイオン交換基を介してカソードに伝導する。
3.電子は、電圧印加により外部回路を通ってアノードからカソードへ伝導する。
4.プロトンと電子が、カソードで結合して再び水素を生成することで、カソード側で水素を圧縮する。
イオン性基含有芳香族炭化水素系ポリマーからなる、電気化学式水素ポンプ用または水電解装置用の高分子電解質膜であって:
80℃、相対湿度25%雰囲気下での単位面積当たりのプロトン伝導度が0.12S/cm2以上;
80℃、相対湿度90%の雰囲気下での単位面積当たりのプロトン伝導度が8S/cm2以上;
80℃、相対湿度90%雰囲気下での水素透過度が3.0×10−7cm3・(cm2・s・cmHg)−1以下;
25℃、相対湿度60%の雰囲気下での幅10mmの膜の引張破断強度が100000N以上;
引張破断伸度が150%以上;
である高分子電解質膜である。
本発明の電解質膜は、イオン性基含有芳香族炭化水素系ポリマーからなるものである。イオン性基含有芳香族炭化水素系ポリマーとは、主鎖に芳香環を有するポリマーであり、芳香環には炭化水素系芳香環だけでなく、ヘテロ環も含むものとする。芳香族炭化水素系ポリマーを用いることにより、従来のパーフルオロ系ポリマーからなる電解質膜にはない、高引張破断強度と低水素透過性を両立した、電気化学式水素ポンプまたは水電解装置に適した電解質膜を得ることができる。
ここでケトン基に誘導されうる保護基とは、有機合成で一般的に用いられる保護基があげられ、後の段階で除去することを前提に、一時的に導入される置換基を表し、脱保護により元のケトン基に戻すことのできるものである。
なかでも、化合物の臭いや反応性、安定性等の点で、前記一般式(U1)および(U2)において、EがOである構成単位とすることが最も好ましい。すなわち、ケトン部位をケタール部位で保護/脱保護する方法が最も好ましい。
本発明で使用するブロックポリマーとしては、イオン性基を含有するセグメント(A1)と、イオン性基を含有しないセグメント(A2)のモル組成比(A1/A2)が0.2以上であることが好ましく、0.33以上であることがより好ましく、0.5以上であることがさらに好ましい。また、5以下であることが好ましく、3以下であることがより好ましく、2以下であることがさらに好ましい。A1/A2が、0.2未満あるいは5を越える場合には、低加湿条件下でのプロトン伝導性が不足したり、耐熱水性や物理的耐久性が不足したりする傾向がある。
(1)プロトン置換し、純水で十分に洗浄した電解質膜の膜表面の水分を拭き取った後、100℃にて12時間以上真空乾燥し、乾燥重量を求める。
(2)電解質に5wt%硫酸ナトリウム水溶液を50mL加え、12時間静置してイオン交換する。
(3)0.01mol/L水酸化ナトリウム水溶液を用いて、生じた硫酸を滴定する。指示薬として市販の滴定用フェノールフタレイン溶液0.1w/v% を加え、薄い赤紫色になった点を終点とする。
(4)下記式によりイオン交換容量を求める。
〔水酸化ナトリウム水溶液の濃度(mmol/ml)×滴下量(ml)〕/試料の乾燥重量(g)
イオン性基を含有するセグメント(A1)およびイオン性基を含有しないセグメント(A2)を構成するオリゴマーの合成方法は、実質的に十分な分子量が得られる方法であれば特に限定されるものではないが、例えば芳香族活性ジハライド化合物と2価フェノール化合物の芳香族求核置換反応、またはハロゲン化芳香族フェノール化合物の芳香族求核置換反応を利用して合成することができる。
本発明の高分子電解質膜は、一例として、基材上に高分子電解質膜前駆体溶液を流延塗布して高分子電解質膜を成形する工程を有する製造方法により製造することができる。
7≦T1/T2≦15 (式1)
T1/T2が7未満の場合、電解質膜のカールにより、特にロール搬送時に膜面に傷がついたり、膜厚が不均一になったりする場合があり、15より大きい場合、ハンドリングが悪くなったり、コストが高くなったりする場合がある。コストの点からは、T1/T2は12以下であることがより好ましく、10以下であることがさらに好ましい。
電気化学式水素ポンプ、水電解装置に使用されるセルは、本発明の電解質膜の両面に触媒層、電極基材及びセパレータが順次積層された構造である。このうち、電解質膜の両面に触媒層を積層させたもの(即ち、触媒層/電解質膜/触媒層の層構成のもの)は触媒層付電解質膜(CCM)と称され、電解質膜の両面に触媒層及びガス拡散基材を順次積層させたもの(即ち、ガス拡散基材/触媒層/電解質膜/触媒層/ガス拡散基材の層構成のもの)は、膜電極複合体(MEA)と称されている。
以下の(i)〜(iv)に記載の中和滴定法により測定した。測定は3回行って、その平均値を取った。
(i)プロトン置換し、純水で十分に洗浄した電解質膜の膜表面の水分を拭き取った後、100℃にて12時間以上真空乾燥し、乾燥重量を求めた。
(ii)電解質に5重量%硫酸ナトリウム水溶液を50mL加え、12時間静置してイオン交換した。
(iii)0.01mol/L水酸化ナトリウム水溶液を用いて、生じた硫酸を滴定した。指示薬として市販の滴定用フェノールフタレイン溶液0.1w/v%を加え、薄い赤紫色になった点を終点とした。
(iv)イオン交換容量は下記の式により求めた。
〔水酸化ナトリウム水溶液の濃度(mmol/mL)×滴下量(mL)〕/試料の乾燥重量(g)〕
(2)プロトン伝導度
膜状の試料を25℃の純水に24時間浸漬した後、80℃、相対湿度25〜95%の恒温恒湿槽中にそれぞれのステップで30分保持し、定電位交流インピーダンス法でプロトン伝導度を測定した。
ポリマーの数平均分子量、重量平均分子量をGPCにより測定した。紫外検出器と示差屈折計の一体型装置として東ソー社製HLC−8022GPCを、またGPCカラムとして東ソー社製TSK gel SuperHM−H(内径6.0mm、長さ15cm)2本を用い、N−メチル−2−ピロリドン溶媒(臭化リチウムを10mmol/L含有するN−メチル−2−ピロリドン溶媒)にて、サンプル濃度0.1重量%、流量0.2mL/min、温度40℃で測定し、標準ポリスチレン換算により数平均分子量、重量平均分子量を求めた。
ミツトヨ社製グラナイトコンパレータスタンドBSG−20にセットしたミツトヨ社製ID−C112型を用いて測定した。
下記条件のガスクロマトグラフィー(GC)により定量分析した。
カラム:DB−5(J&W社製) L=30m Φ=0.53mm D=1.50μm
キャリヤー:ヘリウム(線速度=35.0cm/sec)
分析条件
Inj.temp.; 300℃
Detct.temp.; 320℃
Oven; 50℃×1min
Rate; 10℃/min
Final; 300℃×15min
SP ratio; 50:1
(6)核磁気共鳴スペクトル(NMR)
下記の測定条件で、1H−NMRの測定を行い、構造確認、およびイオン性基を含有するセグメント(A1)とイオン性基を含有しないセグメント(A2)のモル組成比の定量を行った。該モル組成比は、8.2ppm(ジスルホネート−4,4’−ジフルオロベンゾフェノン由来)と6.5〜8.0ppm(ジスルホネート−4,4’−ジフルオロベンゾフェノンを除く全芳香族プロトン由来)に認められるピークの積分値から算出した。
共鳴周波数 :270MHz(1H−NMR)
測定温度 :室温
溶解溶媒 :DMSO−d6
内部基準物質:TMS(0ppm)
積算回数 :16回
(7)引張強伸度測定
検体となる高分子電解質膜を25℃、60%RHに24時間放置した後、装置にセットし、以下の条件にて引張強伸度測定を行った。引張強伸度は、試験回数5回の平均値で算出した。
荷重:50N
引張り速度:10mm/min
試験片:幅5mm×長さ50mm
サンプル間距離:20mm
試験温度:25℃、60%RH
試験数:n=5
(8)水素透過度測定
検体となる高分子電解質膜を境にして、片方には、水素ガスを供給し、もう片方を真空排気することで、圧力差を与え、水素ガスを透過させた。水素ガスが定常状態になった後に真空排気を止め、そのときより時間tの間に電解質膜を透過した水素ガスを計量管に貯えた。貯えたガスを熱伝導型検出器により、定量し、水素ガスに関する透過度Pを下式より求めた。
ここで、Qは水素ガス透過量(cm3)、Pは水素ガス透過度、phは水素ガスの高圧側圧力、plは水素ガスの低圧側圧力=0、Lは電解質膜の厚み(cm)、Aは電解質膜における水素ガスの透過面積(cm2)、tは透過ガスを貯蔵する時間(透過時間)(s)を表す。
測定温度:80℃
湿度:90%
試験ガス:乾燥水素と水蒸気の混合ガス
水素ガス分圧:44cmHg
ガス透過面積:15.2cm2
測定n数:2
(9)カール性
電解質膜を基材つきのまま、20cm角に切り出して水平面に置き、温度23℃±5℃、湿度50%±5%の調温調湿雰囲気下に24時間静置後、カールにより反り上がった電解質膜端部と水平面との距離=カール性を計測する。
田中貴金属工業株式会社製白金触媒TEC10E50Eとデュポン(DuPont)社製ナフィオン(登録商標)”(”Nafion(登録商標)”)を2:1の重量比となるように調整した触媒インクを市販のテフロン(登録商標)フィルムに白金量が0.3mg/cm2となるように塗布し、触媒層転写フィルムA100を作製した。この触媒層転写フィルムを5cm角にカットしたものを1対準備し、評価する高分子電解質膜を挟むように対向して重ね合わせ、加圧した状態から昇温させて、150℃、5MPaで3分間加熱プレスを行い、加圧した状態で40℃以下まで降温させてから圧力を開放し、電気化学式水素ポンプ用触媒層付電解質膜を得た。
市販のSGL社製ガス拡散電極24BCHを5cm角にカットしたものを1対準備し、前期電気化学式水素ポンプ用触媒層付電解質膜を挟むように対向して重ね合わせ、電気化学式水素ポンプ用膜電極接合体を得た。
前記触媒層転写フィルムA100と高分子電解質膜をそれぞれ20cm角にカットしたものを対向して重ね合わせ、加圧した状態から昇温させて、150℃、5MPaで3分間加熱プレスを行い、加圧した状態で40℃以下まで降温させてから圧力を開放し、テフロン(登録商標)フィルムを剥がした。そのテフロンフィルムを剥がした面に5cm×15cmの別のテフロンシートと20cm角にカットした電解質膜を順に20cmの辺が端部にそろうように重ね合わせ、再度加圧した状態から昇温させて、150℃、5MPaで3分間加熱プレスを行い、加圧した状態で40℃以下まで降温させてから圧力を開放し、剥離強度測定用触媒層付電解質膜を得た。さらに前記触媒層転写フィルムA200についても、同様にして剥離強度測定用触媒層付電解質膜を得た。
前記電気化学式水素ポンプ用膜電極接合体を英和(株)製 JARI標準セル“Ex−1”(電極面積25cm2)にセットし、セル温度40℃とし、一方の電極(水素供給極:カソード)に100%RHに加湿した水素を大気圧で1L/minの流速で供給した。
前記水電解装置用膜電極接合体を英和(株)製 JARI標準セル“Ex−1”(電極面積25cm2)にセットし、セル温度80℃とし、一方の電極(酸素発生極:アノード)に伝導度1μScm−1以下の純水を大気圧で0.2L/minの流速で供給した。
(下記一般式(G1)で表される2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジオキソラン(K−DHBP)の合成)
かき混ぜ機、窒素導入管、Dean−Starkトラップを備えた1000mL三口フラスコに、炭酸カリウム16.59g(アルドリッチ試薬、120mmol)、K−DHBP 25.8g(100mmol)および4,4’−ジフルオロベンゾフェノン20.3g(アルドリッチ試薬、93mmol)を入れ、窒素置換後、N−メチルピロリドン(NMP)300mL、トルエン100mL中にて160℃で脱水後、昇温してトルエン除去、180℃で1時間重合を行った。多量のメタノールで再沈殿することで精製を行い、イオン性基を含有しないオリゴマーa1(末端OM基、なおOM基のMはNaまたはKを表し、これ以降の表記もこれに倣う。)を得た。数平均分子量は10000であった。
かき混ぜ機、窒素導入管、Dean−Starkトラップを備えた1000mL三口フラスコに、炭酸カリウム27.6g(アルドリッチ試薬、200mmol)、K−DHBP 12.9g(50mmol)および4,4’−ビフェノール9.3g(アルドリッチ試薬、50mmol)、ジソジウム 3,3’−ジスルホネート−4,4’−ジフルオロベンゾフェノン40.6g(96mmol)、および18−クラウン−6エーテル17.9g(和光純薬、82mmol)を入れ、窒素置換後、N−メチルピロリドン(NMP)300mL、トルエン100mL中にて170℃で脱水後、昇温してトルエン除去、180℃で1時間重合を行った。多量のイソプロピルアルコールで再沈殿することで精製を行い、前記式(G4)で示されるイオン性基を含有するオリゴマーa2(末端OM基)を得た。数平均分子量は29000であった。
かき混ぜ機、窒素導入管、Dean−Starkトラップを備えた500mL三口フラスコに、炭酸カリウム0.56g(アルドリッチ試薬、4mmol)、イオン性基を含有するオリゴマーa2(末端OM基)を29g(1mmol)を入れ、窒素置換後、N−メチルピロリドン(NMP)100mL、トルエン30mL中にて100℃で脱水後、昇温してトルエン除去し、イオン性基を含有しないオリゴマーa1’(末端フルオロ基)11g(1mmol)を入れ、105℃で24時間反応を行った。多量のイソプロピルアルコールで再沈殿することで精製を行い、ブロックコポリマーb1を得た。重量平均分子量は40万であった。
(下記式(G5)で表される疎水性オリゴマ−a3の合成)
(下記式(G6)で表される親水性モノマーa4の合成)
(下記式(G7)で表されるポリアリーレン系ブロックコポリマーb2の合成)
(下記式(G9)で表されるセグメントと下記式(G10)で表されるセグメントからなるリエーテルスルホン(PES)系ブロックコポリマー前駆体b3’の合成)
無水塩化ニッケル1.62gとジメチルスルホキシド15mLとを混合し、70℃に調整した。これに、2,2’−ビピリジル2.15gを加え、同温度で10分撹拌し、ニッケル含有溶液を調製した。
(式(G10)で表されるセグメントと下記式(G11)で表されるセグメントからなるPES系ブロックコポリマーb3の合成)
合成例5で得られたブロックコポリマー前駆体b3’0.23gを、臭化リチウム1水和物0.16gとN−メチル−2−ピロリドン8mLとの混合溶液に加え、120℃で24時間反応させた。反応混合物を、6mol/L塩酸80mL中に注ぎ込み、1時間撹拌した。析出した固体を濾過により分離した。分離した固体を乾燥し、灰白色の式(G10)で示されるセグメントと下記式(G11)で表されるセグメントからなるブロックコポリマーb3を得た。得られたポリアリーレンの重量平均分子量は18万であった。
合成例1にて得た22gのブロックコポリマーb1を80gのNMPに添加し、撹拌機で20,000rpm、3分間撹拌しポリマー濃度22質量%の透明な溶液を得た。ポリマーの溶解性は極めて良好であった。得られた溶液を、ガラス繊維フィルターを用いて加圧ろ過後、250μmのPETロール基材上に流延塗布し、150℃にて20分乾燥後、窒素下150℃で10分間熱処理し、ロール状のポリケタールケトン膜を得た。95℃、10重量%硫酸水溶液に24時間浸漬してプロトン置換、脱保護反応した後に、大過剰量の純水に24時間浸漬して充分洗浄し、高分子電解質膜を得た。得られた電解質膜のイオン交換容量は2.1meq/g、膜厚は25μm、カール性は40mmであった。その他、電解質膜の各種物性評価結果を表1に示す。
膜厚を50μm、基材の厚みを500μmにする以外は実施例1と同様の方法により電解質膜を作製した。
膜厚を175μm、基材の厚みを1.2mmにする以外は実施例1と同様の方法により電解質膜を作製した。
高分子電解質膜にデュポン(DuPont)社製フッ素系電解質膜 NRE−211CS(膜厚25μm)の各種物性を測定した。水素圧縮評価において、電圧が安定せず、圧縮後に一部膜破れが観測された。また、水電解評価では酸素中の水素濃度が上昇したため安全面を考慮し評価を中止した。
高分子電解質膜にデュポン(DuPont)社製フッ素系電解質膜 NR−212(膜厚50μm)の各種物性を測定した。水素圧縮評価において、電圧が安定せず、圧縮後に一部膜破れが観測された。また、水電解評価では酸素中の水素濃度が上昇したため安全面を考慮し評価を中止した。
高分子電解質膜にデュポン(DuPont)社製フッ素系電解質膜 N−117(膜厚175μm)の各種物性を測定した。
膜厚を30μm、基材の厚みを188μmにする以外は実施例1と同様の方法により電解質膜を作製した。カール性は92mmであり、膜面にはロール搬送中についた線状のキズが見られたため、電解質膜の物性は測定が困難だった。
膜厚を10μm、基材の厚みを100μmにする以外は実施例1と同様の方法により電解質膜を作製した。水素圧縮評価において、電圧が安定せず、圧縮後に一部膜破れが観測された。また、水電解評価では酸素中の水素濃度が上昇したため安全面を考慮し評価を中止した。
膜厚を250μm、基材の厚みを2mmにする以外は実施例1と同様の方法により電解質膜を作製した。プロトン伝導度が低く、電気化学式水素ポンプと水電解装置用の電解質膜として使えなかった。
ブロックコポリマーb1の代わりにブロックコポリマーb2を使用する以外は、実施例2と同様の方法により電解質膜を作製した。引張破断伸度が低く、電気化学式水素ポンプと水電解装置用の電解質膜として使えなかった。
ブロックコポリマーb1の代わりにブロックコポリマーb3を使用する以外は、実施例2と同様の方法により電解質膜を作製した。引張破断伸度が低く、電気化学式水素ポンプと水電解装置用の電解質膜として使えなかった。
市販のSGL社製ガス拡散電極24BCHを5cm角にカットしたものを1対準備し、前記電気化学式水素ポンプ用触媒層付電解質膜を挟むように対向して重ね合わせ、電気化学式水素ポンプ用膜電極接合体を得た。
Claims (11)
- イオン性基含有芳香族炭化水素系ポリマーからなる、電気化学式水素ポンプ用または水電解装置用の高分子電解質膜であって:
80℃、相対湿度25%雰囲気下での単位面積当たりのプロトン伝導度が0.12S/cm2以上;
80℃、相対湿度90%の雰囲気下での単位面積当たりのプロトン伝導度が8S/cm2以上;
80℃、相対湿度90%雰囲気下での水素透過度が3.0×10−7cm3・(cm2・s・cmHg)−1以下;
25℃、相対湿度60%の雰囲気下での幅10mmの膜の引張破断強度が100000N以上;
引張破断伸度が150%以上;
である高分子電解質膜。 - 膜厚が20μm以上200μm以下である、請求項1に記載の高分子電解質膜。
- 請求項1または2に記載の高分子電解質膜が基材上に連続的に成形されてなる高分子電解質膜シート。
- 前記基材が下記(式1)を満たす、請求項3に記載の高分子電解質膜シート。
7≦T1/T2≦15(式1)
(T1:基材の厚み、T2:高分子電解質膜の厚み) - 請求項4または5に記載の高分子電解質膜シートがロール状に巻回されてなる高分子電解質膜ロール。
- 請求項1または2に記載の高分子電解質膜に触媒層を付してなる触媒層付電解質膜。
- 前記高分子電解質膜と前記触媒層の間の剥離強度が5N/cm以上である、請求項6に記載の触媒層付電解質膜。
- 請求項1または2に記載の高分子電解質膜を用いて構成される膜電極接合体。
- 請求項1または2に記載の高分子電解質膜を用いて構成される電気化学式水素ポンプ。
- 請求項1または2に記載の高分子電解質膜を用いて構成される水電解装置。
- 基材上に高分子電解質膜前駆体溶液を流延塗布して高分子電解質膜を成形する工程を有する高分子電解質膜の製造方法であって、前記基材として下記(式1)を満たす厚みの基材を用いることを特徴とする高分子電解質膜の製造方法。
7≦T1/T2≦15(式1)
(T1:基材の厚み、T2:高分子電解質膜の厚み)
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