JP2021030285A - プレス曲げ加工用金型 - Google Patents

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一二 上野
Kazuji Ueno
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Abstract

【課題】本発明は、大型の金型であっても、容易かつ短時間で曲げ加工形状を変更することが可能で、かつ、芯出し作業を簡素化できるプレス加工用金型を提供する。【解決手段】本発明のプレス加工用金型は、金属板材料をパンチで押圧して行うプレス機による曲げ加工に使用するプレス加工用金型において、前記プレス加工用金型が、ベース部と、側部アタッチメントと、で構成され、前記ベース部が、凹形状に形成されて、前記側部アタッチメントが、前記パンチで押圧した際に前記金属板材料を当接させ所定の形状に変形させる形状に形成された肩部を備えたブロックに形成されて、前記ベース部内側面に密着して着脱可能に装着されること、を特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、プレス機における金属板材料のエアーベンディングによる曲げ加工に関して加工形状を容易に変更し高い精度の加工を行うことが可能な金型の技術に関する。
プレス加工は、素材を分離するせん断加工、板材の変形を行う曲げ、絞りあるいは成形加工、又は、ブロック材の変形を行う圧縮加工がある。本発明は、これらのうち、曲げ加工の型曲げに関するものである。曲げ加工に使用するプレス機の基本的な機構は、金型(下型又はダイとも呼ばれる)に金属板材料を載せ、パンチによって金属板材料を押圧し、金型に形成された形状に沿うように曲げて加工を行うものである。曲げ加工には、パーシャルベンディング、ボトミング、コイニングの三種類があり、パーシャルベンディング及びボトミングはエアーベンディングとして括られる。パーシャルベンディングは、たとえばV字型に形成された金型の開放端両肩部とパンチの先端とに金属板材料を接触させて曲げ加工を行う加工方法である。図11に従来のプレス機600とプレス加工用従来金型610によるパーシャルベンディングの一工程で、パンチ620が下死点に到達し、奥行調整具630に当接させた金属板材料Wに曲げ加工を施した状態を示した。ボトミングは、パンチとV字の両傾斜部とに金属板材料が広い面で接触する位置までパンチの先端を押圧させる曲げ加工方法で、「底押し」や「底突き」とも呼ばれる。
パーシャルベンディングは、曲げ角度の範囲を比較的自由に設定できるため、多品種少量や試作などに利用されることが多いという特徴がある一方で、角度の精度を安定して確保するためには、材料やプレス機の性能の違いによりプレス機の設定値を決定しなければならず、経験と高度な技術が必要となる。
一方、ボトミングは、比較的小さい押圧力で曲げ加工が可能で、曲げの高い精度が得られるため、活用の場面は多い。プレス機の設定は、パンチと金型の形状に依存するため、比較的容易であり、高度な技術は必要とならない。
ところで、従来パーシャルベンディングでは比較的広い範囲の曲げ角度に対応が可能であり、例えば、30度の角度の金型を使用した場合、180度から30度までの任意の曲げ角度で曲げ加工を行うことができるが、金属板材料の材質や厚みなどの条件によっては「そり」や加工品端部の「めくれ」が発生しやすくなる。これらの不良の発生を防止するためには材質や厚みに適合する形状の金型への交換が必要となる。ボトミングでは、加工形状が、金型の加工部の形状(角度)及び肩部の幅に依存するため、曲げ加工の角度を変更する度に、金型の変更が必要である。
大型の加工品を取り扱う場合には、図11に示すプレス加工用従来金型610では大型になるため交換には労力が必要であり容易ではない。特に、「芯出し作業」と呼ばれるパンチと金型とのセンター合わせには、大型であることと高重量のために手間と時間が掛かる。正確に芯出しができていない場合には、高い精度の曲げ加工を行うことができないだけではなく、パンチ及び金型の特定箇所に押圧力が集中するため、パンチ及び金型の耐久性が低下することになる。
金型の交換の簡素化又は金型の交換を不要にするために以下の先行技術が開示されている。
特許文献1では、下型として断面が半円状の棒状下型を2個製作して、当該下型の半円状部分が摺動可能な曲面を有する支持体を付設して、2個の凹曲面に金型を摺動回転可能に搭載したプレス機において、2個の棒状下型の金属接触面に金属板を乗せて、上型によって金属板を下型に押圧すると同時に、2個の棒状下型の金属接触面を内側に摺動回転させながら金属板を折り曲げるボトミングに属する加工方法を行うことで、準備する下型の数量を少なくし下型の簡素化又は交換を不要とする先行技術が開示されている。
特許文献2では、厚板の円筒順曲げに用いるプレス成形金型において、上型を構成するポンチと、同ポンチに対峙して設置位置を固定され同ポンチの下死点となる受け台と、同受け台を挟んで左右両側に対峙して配置され対向方向に往復動可能の第1、第2のダイスを設け、前記受け台、第1のダイス、および第2のダイスにより下型を構成したプレス成形金型を提供する先行技術が開示されている。
特許文献3では、プレス加工用金型において、摩耗の大きな箇所を他の箇所とは別体に製作し、両者を分解可能に結合してなる先行技術が開示されている。
特開2000−197918号公報 特開平11−129031号公報 特開平8−168832号公報
特許文献1では、下型に可動部を有するために、アダプタを用いた下型の交換を行う場合、芯出し作業に煩雑さを有する。また、大型の加工を行う場合、可動がスムーズに行われず曲げ加工精度が安定しない可能性がある。また、下型が可動して下型中心部分に間隔が生じる場合には、当該間隔に位置する加工品の部分に「そり」や「めくれ」という不具合が生じる可能性がある。
加工品が大型になるにしたがって、パンチの押圧力は大きくなる。特許文献2において、下型を所定の位置で固定するためには、油圧シリンダに導入する油圧は、高く設定できることが可能で、かつ、パンチの押圧力に応じて制御する必要があるが、パンチの押圧力が大きい分、油圧の微妙な変動などによっても油圧シリンダは軸方向に伸縮し下型が移動して、曲げ加工の精度が低下する可能性がある。
特許文献3では、金型の一部を取り外して別体の摩耗する箇所を交換するため、大型の金型の場合には、交換の煩雑さの課題は解決されない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、大型の金型であっても、容易かつ短時間で曲げ加工形状を変更することが可能で、かつ、芯出し作業を簡素化できるプレス加工用金型を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のプレス加工用金型は、金属板材料をパンチで押圧して行うプレス機による曲げ加工に使用するプレス加工用金型において、前記プレス加工用金型が、ベース部と、側部アタッチメントと、で構成され、前記ベース部が、凹形状に形成されて、前記側部アタッチメントが、前記パンチで押圧した際に前記金属板材料を当接させ所定の形状に変形させる形状に形成された肩部を備えたブロックに形成されて、前記ベース部内側面に密着して着脱可能に装着されること、を特徴とする。
また、本発明のプレス加工用金型は、前記ベース部内側面が、上端両側から斜め下パンチ中心軸CL線方向に向かって階段部を備えて、前記側部アタッチメントが、前記階段部水平面及び垂直面に対し密着して着脱可能に装着されること、を特徴とする。
また、本発明のプレス加工用金型は、前記階段部に装着された前記側部アタッチメントの一部が前記階段部水平面から突出する場合に、突出部分の下側に当接し、かつ、ベース部内側最底面に密着して装着される下部アタッチメントを備えたこと、を特徴とする。
また、本発明のプレス加工用金型は、下部アタッチメントに換えて前記ベース部最低面に設置し、又は、下部アタッチメントに積載させて、パンチで押圧した際に金属板材料の裏面を当接させ所定の形状に変形させる形状に形成された底当て部材を備えたこと、を特徴とする。
また、本発明のプレス加工用金型は、調整スペーサが、前記側部アタッチメントと前記ベース部内側垂直面との間に密着して着脱可能に挟着されること、を特徴とする。
また、本発明のプレス加工用金型は、前記側部アタッチメントが、下面と階段部側の側面とを入れ換えて前記ベース部内側面に装着可能であること、を特徴とする。
また、本発明のプレス加工用金型は、前記ベース部上面に金属板材料の側部位置決め部材を配設すること、を特徴とする。
本発明のプレス加工用金型によれば、パーシャルベンディングにおいて大型品の曲げ加工を行う際に使用する金型において、側部アタッチメントを交換するだけで済み、大きな重量を有するベース部の交換を行う必要がなく、芯出し作業を簡略化することができ、短時間で容易に曲げ加工形状の設定を変更することができる効果を奏する。
本発明のプレス加工用金型によれば、階段部を設けることによって、曲げ角度の範囲を広く設定することが可能になる効果を奏する。
本発明のプレス加工用金型によれば、側部アタッチメントの一部が、階段部から突出して装着される場合には、突出部分にパンチの押圧力が掛かると側部アタッチメントを固定しているボルトなどの固定部材をせん断する方向に力が掛かり、固定部材を疲労させることになるが、下部アタッチメントを側部アタッチメントに密着して装着させることによってせん断方向の力を下部アタッチメントで吸収することができ、固定部材の疲労を減少させることができる効果を奏する。
本発明のプレス加工用金型によれば、大型品の曲げ加工を行う際に使用する金型において、底当て部材に金属板材料が当接するまで、パンチを押圧することにより、精度の高い曲げ加工(ボトミング)を行うことを可能とし、かつ、「そり」や「めくれ」の不具合を防止することができる効果を奏する。
本発明のプレス加工用金型によれば、各種の厚みを有する複数の調整スペーサを積層させることにより、側部アタッチメントが金属板材料に当接する位置を多段階に調節することができる。したがって、側部アタッチメントを交換することなく、一種類の側部アタッチメントで複数種類の加工形状に対応することが可能であり、汎用性を備える効果を奏する。
本発明のプレス加工用金型によれば、一つの側部アタッチメントで二種類の加工形状に対応が可能であり、準備する側部アタッチメントの種類を少なくすることができ、不必要なアタッチメントの在庫を減少させる効果を奏する。
本発明のプレス加工用金型によれば、ベース部上面に金属板材料の側部方向の位置決め部材を配設することにより、曲げ加工の折り曲げ線に対して垂直方向に長尺の金属板材料の曲げ加工を行う場合に高い精度を確保することができる効果を奏する。
本発明に係るプレス加工用金型10を搭載したプレス機1を示した斜視図である。 側部アタッチメント11を装着した本発明に係るプレス加工用金型10の一例を示した模式図である。 本発明に係るプレス加工用金型10を使用して金属板材料Wの曲げ加工を行った際の動作フローを示した模式図である。 下部アタッチメント14を装着した本発明に係るプレス加工用金型10の他の一例を示した模式図である。 底当て部材15を装着した本発明にかかるプレス加工用金型10の他の一例を示した模式図である。 調整スペーサ12を装着した本発明にかかるプレス加工用金型10の他の一例を示した模式図である。 調整スペーサ12の正面図である。 厚型調整スペーサ126を装着した本発明に係るプレス加工用金型10の他の一例を示した平面視による模式図である。 側部アタッチメント11の下面と階段部182側の側面とを入れ換えて階段部182に装着した模式図である。 側部位置決め部材16を装着した本発明にかかるプレス加工用金型10の他の一例を示した平面視による模式図である。 従来のプレス機600とプレス加工用従来金型610による曲げ加工の一工程を示した模式図である。
本発明に係るプレス加工用金型を実施するための形態について、図を参照しつつ説明する。
図1は、本発明に係るプレス加工用金型10を搭載したプレス機1を示した斜視図である。プレス機1は、プレス加工用金型10と、パンチ20から構成される。パンチ20は、パンチ固定具202に取付けられ、プレス機1の垂直方向の押圧機構によって、待機位置と下死点の間を往復する。プレス加工用金型10とパンチ20とは、パンチ20が下死点に到達した際に、対象とする金属板材料Wが所定の形状に曲げ加工が施されるようにプレス加工用金型10及びパンチ20の形状が形成されている。曲げ加工は、プレス加工用金型10の上面に金属板加工材料を載せ位置を決めたうえで、上方向から水や油を使用する液圧プレス又は機械的な駆動機構によって、固定されたプレス加工用金型10にパンチ20を押圧することによって行う。
図中のプレス加工用金型10は、側部アタッチメント11を折り曲げ線方向に二個を連接させ、側部アタッチメント11を固定させるために複数の調整スペーサ12及び下部アタッチメント14を適宜装着させた長尺曲げ加工用に設定したものを示している。以下、側部アタッチメント11、下部アタッチメント14及び調整スペーサ12を、加工形状又は加工対象によって組み合わせた本発明に係るプレス加工用金型10の実施例について説明する。
図2は、側部アタッチメント11を装着した本発明に係るプレス加工用金型10の一例を示した模式図である。プレス加工用金型10は、ベース部18と側部アタッチメント11とで構成される。
ベース部18は、内側面に上端両側から斜め下パンチ20中心軸線方向に向かって階段部182を備える。階段部182を設けることによって、曲げ角度の範囲を広く設定することが可能になる。両側の階段部182は、異なる段差を備えていてもよいが、同じ段差に形成しておき、高さの異なる側部アタッチメント11を装着する方が加工形状の設定が容易であり、好ましい。また、本明細書における図では、すべて階段が一段のものを示したが、複数段であってもよい。
側部アタッチメント11は、金属板材料Wがパンチ20によって押圧された際に、金属板材料Wを所定の形状に変形させる形状に形成された肩部112を備える。肩部112は、スムーズに所定の曲げ角度に変形させるために丸め加工を施された形状に形成されている。肩部112の対角に位置する角部に隣接する二面は、階段部182に密着可能な形状に形成される。当該二面には、階段部182垂直面に固定するための嵌合穴114が設けられる。嵌合穴114には例えば、ボルトによって固定するためのネジ山を設けておく。側部アタッチメント11の一面が密着する階段部182垂直面には、ベース部18水平方向外側に向かって側部アタッチメント11の嵌合穴114に対応する貫通穴184が設けられる。肩部112をパンチ20側上方に向けて側部アタッチメント11を階段部182に密着させ、ベース部18外側から側部アタッチメント11に向けて、固定部材13例えば固定用のボルトを貫通穴184に挿通し、側部アタッチメント11に設けられたネジ山を備えた嵌合穴114に螺合して固定する。なお、側部アタッチメント11の固定方法はボルトやネジなどに限定されるものではない。また、側部アタッチメント11は、階段部182が複数段設けられている場合には、曲げ加工に適した高さの階段に装着される。曲げ加工に必要のない側部アタッチメント11であっても、曲げ加工の邪魔にならない場合には、装着したままであってもよい。
図3は、本発明に係るプレス加工用金型10を使用して金属板材料Wの曲げ加工を行った際の動作フローを示した模式図である。金属板材料Wに使用される材料は、鋼、銅やアルミニウム等の金属が多く使用される。最近では、環境負荷低減のために、チタン、マグネシウム又は高張力鋼板なども使用される。中・厚板分野では、プレス加工後に熱処理により強度を向上させるため、合金鋼やステンレス鋼などが使用される。
図3(a)は、側部アタッチメント11を装着したプレス加工用金型10に金属板材料Wを積載した図である。金属板材料Wの曲げ位置を正確に決めるために、奥行調整具30、いわゆるバックゲージが配設されている。奥行調整具(バックゲージ)30は、奥行調整具固定部材304に固定されるが、調整ネジ302によって奥行き方向に移動させることで位置調整が可能である。曲げ加工の対象物である金属板材料Wを奥行調整具30に押し当てることによって、奥行方向の曲げ位置を正確に決めることができる。図は、エアーベンディングのうちのパーシャルベンディングによる加工の状態を示している。
図3(b)は、パンチ20を金属板材料Wに当接するまで降下させた図である。図3(c)は、さらにパンチ20を降下させ、下死点にまで到達させて、金属板材料Wに対して曲げ加工を施した状態を示した図である。金属板材料Wの加工形状は、接触しているパンチ20の先端及び側部アタッチメント11の肩部112の形状と、パンチ20の下死点及び側部アタッチメント11の肩部112の位置関係に依存する。
通常、パンチ20の下に設置する金型、いわゆる下型は、曲げ加工を行う対象が大型化するに従って、大きな重量が必要となる。下型について、ベース部18と側部アタッチメント11とに分割することによって、パーシャルベンディングにおいて大型品の曲げ加工の加工形状を変更する際には、側部アタッチメント11を交換するだけで済む。ベース部18の交換を行わないことによって、ベース部18は常時センターが固定されているので、側部アタッチメント11についてのみ芯出し作業(センター合わせ)を行なえばよい。側部アタッチメント11の重量は比較的に軽く、芯出し作業を短時間で容易に行うことができる。
図4は、下部アタッチメント14を装着した本発明に係るプレス加工用金型10の他の一例を示した模式図である。側部アタッチメント11は、金属板材料Wの加工形状によって、複数用意しておくことが好ましい。
例えば、図4(a)のように両側の側部アタッチメント11の間隔を狭めることにより、曲げる角度を大きくすることが可能となる。側部アタッチメント11の間隔を狭めて階段部182に装着される際には、側部アタッチメント11の一部が階段部182水平面から突出する場合がある。側部アタッチメント11の一部が階段部182から突出した状態でパンチ20を金属板材料Wに押圧し曲げ加工を行うと、突出した部分に掛かる力は、テコの原理によって階段部182垂直面に接している面が上方向に移動する方向に負荷として掛かることになる。当該上方向の力は側部アタッチメント11の固定部材13(固定用ボルト)などのせん断方向と一致し、曲げ加工を繰り返すことによって、固定用ボルトが疲労することになる。
そこで、図4(b)に示すように、側部アタッチメント11の突出部分の下側に当接し、かつ、ベース部18内側最底面に密着して下部アタッチメント14を装着することによって、せん断方向の力を下部アタッチメント14で吸収させて、固定用ボルトの疲労を減少させることができる。
上記の実施例では、パーシャルベンディングについて本発明に係るプレス加工用金型10を使用した場合を説明してきた。しかしながら、より高い曲げ精度を得るためには、ボトミングに対応することが必要となる。図5は、底当て部材15を装着した本発明にかかるプレス加工用金型10の他の一例を示した模式図である。
図5(a)は、下部アタッチメント14に換えて、底当て部材15をベース部18最低面に装着したところを示している。底当て部材15の形状は、パンチ20の形状に対応しており、パンチ20の下死点を、金属板材料Wが底当て部材15に当接する位置に設定する。金属板材料Wの加工形状は、接触しているパンチ20の先端及び側部アタッチメント11の肩部112の形状と、底当て部材15において金属板材料Wが当接する位置の形状に依存する。下部アタッチメント14に換えて底当て部材15を装着することにより、パンチ20の往復ストロークの範囲を広く設定することができる。すなわち、金属板材料Wの曲げ角度の範囲を広く設定できる。
図5(b)は、下部アタッチメント14に積載させて底当て部材15を装着したところを示した。金属板材料Wの曲げ角度の設定によっては、側部アタッチメント11の一部が階段部182から突出する場合があり、前述のように下部アタッチメント14を側部アタッチメント11の突出部分に当接させてベース部18最低面に装着する必要がある。その際には、底当て部材15は、側面を側部アタッチメント11に、底面を下部アタッチメント14に当接させて装着することにより固定できる。底当て部材15が、金属板材料Wの下側に当接することにより、曲げ加工の精度が高くなるとともに、「そり」や「めくれ」の不具合を防止することができる。
図6は、調整スペーサ12を装着した本発明にかかるプレス加工用金型10の他の一例を示した模式図である。図7は、調整スペーサ12の正面図である。図6(a)に示すように、図7で示した調整スペーサ12の正面と背面のいずれか一方を側部アタッチメント11に、他方を階段部182垂直面に向けて、密着させて装着している。調整スペーサ12の装着は、固定用ボルトを緩め側部アタッチメント11と階段部182垂直面との間に隙間を作り、切欠き部122に固定用ボルトを嵌めて置く。必要枚数調整スペーサ12を側部アタッチメント11と階段部182垂直面との間に挟んだ後、固定用ボルトを締め付けることによって、側部アタッチメント11と階段部182垂直面とに押圧されて固定される。交換の度に側部アタッチメント11を取り外す必要がなく、加工形状の変更が容易である。基本は、図6(a)に示すように、同じ厚みの調整スペーサ12を同じ枚数左右両側に装着するが、図6(b)に示すように、各種の厚みを有する複数の調整スペーサ12を用意し積層させることにより、側部アタッチメント11が金属板材料Wに当接する位置を多段階に調節することができる。したがって、一種類の側部アタッチメント11で複数種類の加工形状に対応することが可能であり、汎用性を備えることができる。
側部アタッチメント11をパンチ20中心軸方向へ大きくせり出して固定させたい場合には、厚みの薄い調整スペーサ12を数多く装着するのは面倒である。そこで、図8に示すように二個の固定部材13(固定用ボルト)の間に嵌る長さで厚みを大きく形成したブロック形状の厚型調整スペーサ126を用意しておくことで交換時の手間を省くことができる。
図9は、側部アタッチメント11の下面と階段部182側の側面とを入れ換えて階段部182に装着した模式図である。側部アタッチメント11の肩部112に隣接する二辺を異なる長さに設定することにより、金属板材料Wに対して一個の側部アタッチメント11で二種類の加工形状に対応することが可能になる。図9(a)では、側部アタッチメント11の肩部112に隣接する長辺を垂直方向に向けて階段部182に装着している。加工の曲げ角度を大きく設定する際の装着方法である。なお、図9(a)では、側部アタッチメント11の一部が階段部182から突出していないため、下部アタッチメント14は必要ではない。図9(b)では、側部アタッチメント11の肩部112に隣接する短辺を垂直方向に向けて階段部182に装着している。加工の曲げ角度が小さく設定する場合の装着方法である。なお、図9(b)では、側部アタッチメント11の一部が階段部182から突出しているため、下部アタッチメント14が必要となる。上記のように、一つの側部アタッチメント11で二種類の加工形状に対応が可能であり、準備する側部アタッチメント11の種類を少なくできる。
図10は、側部位置決め部材16を装着した本発明にかかるプレス加工用金型10の他の一例を示した平面視による模式図である。曲げ加工の折り曲げ線に対して垂直方向に長尺の金属板材料Wは、バックゲージの一方しか使用できない場合がある。その際には、ベース部18上面に金属板材料Wの側部位置決め部材16を配設して、金属板材料Wの側部を側部位置決め部材16に押し当てて位置決めを行うことによって高い精度を確保することができる。また、設計において側部方向に寸法基準を設けた場合には、側部位置決め部材16を基準にして金型に対する金属板材料Wの位置決めを行えば、曲げ加工品は設計に忠実な寸法精度を得ることができるため有効である。
これらの実施例は、本発明に係るプレス加工用金型の実施例の一部であり、これらに限定されるものではなく、発明の範囲内において種々の設計変更が可能である。
本発明に係るプレス加工用金型は、プレス機における金属板材料のエアーベンディングによる曲げ加工に活用が可能である。
1 プレス機
10 プレス加工用金型
11 側部アタッチメント
112 肩部
114 嵌合穴
12 調整スペーサ
122 切欠き部
126 厚型調整スペーサ
13 固定部材(固定用ボルト)
14 下部アタッチメント
15 底当て部材
16 側部位置決め部材
18 ベース部
182 階段部
184 貫通穴
20 パンチ
202 パンチ固定具
30 奥行調整具(バックゲージ)
302 調整ネジ
304 奥行調整具固定部材
600 従来のプレス機
610 プレス加工用従来金型
620 パンチ
630 奥行調整具(バックゲージ)
W 金属板材料
CL パンチ中心軸


Claims (7)

  1. 金属板材料をパンチで押圧して行うプレス機による曲げ加工に使用するプレス加工用金型において、
    前記プレス加工用金型が、
    ベース部と、
    側部アタッチメントと、
    で構成され、
    前記ベース部が、
    凹形状に形成されて、
    前記側部アタッチメントが、
    前記パンチで押圧した際に前記金属板材料を当接させる肩部を備えたブロック形状に形成されて、前記ベース部内側面に密着して着脱可能に装着されること、
    を特徴とするプレス加工用金型。
  2. 前記ベース部が、
    内側面に階段部を備えて、
    前記側部アタッチメントが、
    前記階段部水平面及び垂直面に対し密着して着脱可能に装着されること、
    を特徴とする請求項1に記載するプレス加工用金型。
  3. 前記階段部に装着された前記側部アタッチメントの一部が前記階段部水平面から突出する場合に、突出部分の下側に当接し、かつ、ベース部内側最底面に密着して装着される下部アタッチメントを備えたこと、
    を特徴とする請求項2に記載するプレス加工用金型。
  4. 下部アタッチメントに換えて前記ベース部最低面に設置し、又は、下部アタッチメントに積載させて、パンチで押圧した際に金属板材料の裏面を当接させ所定の形状に変形させる形状に形成された底当て部材を備えたこと、
    を特徴とする請求項3に記載するプレス加工用金型。
  5. 調整スペーサが、
    前記側部アタッチメントと前記ベース部内側垂直面との間に密着して着脱可能に挟着されること、
    を特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載するプレス加工用金型。
  6. 前記側部アタッチメントが、
    下面と階段部側の側面とを入れ換えて前記ベース部内側面に装着可能であること、
    を特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載するプレス加工用金型。
  7. 前記ベース部上面に金属板材料の側部位置決め部材を配設すること、
    を特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載するプレス加工用金型。
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