JP2021027049A - 燃料電池用膜電極接合体及び固体高分子形燃料電池 - Google Patents

燃料電池用膜電極接合体及び固体高分子形燃料電池 Download PDF

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Abstract

【課題】高い発電特性を示す電極触媒層を有する燃料電池用膜電極接合体を提供する。【解決手段】高分子電解質膜1と、高分子電解質膜1を挟持する一対の電極触媒層2、3とを備える。一対の電極触媒層2、3の少なくとも一方は、貴金属成分からなる触媒を担持した粒子と、高分子電解質と、1μm以上15μm以下の範囲内に含まれる平均繊維長を有した繊維状物質と、酸化物系触媒物質とを含む。酸化物系触媒物質は、Ta、Nb、Ti、Zrから構成される群から選択される少なくとも一つの遷移金属元素を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池用膜電極接合体及び固体高分子形燃料電池に関する。
燃料電池は、水素を含有する燃料ガスと酸素を含む酸化剤ガスとを用いて、触媒を含む電極で水の電気分解の逆反応を起こさせ、熱と同時に電気を生み出す発電システムである。この発電システムは、従来の発電方式と比較して高効率で低環境負荷、低騒音などの特徴を有し、将来のクリーンなエネルギー源として注目されている。燃料電池は、用いるイオン伝導体の種類によってタイプがいくつかあり、プロトン伝導性高分子膜を用いた燃料電池は、固体高分子形燃料電池と呼ばれる。
燃料電池のなかでも固体高分子形燃料電池は、室温付近で使用可能なことから、車載用電源や家庭据置用電源などへの使用が有望視されており、近年、様々な研究開発が行われている。固体高分子形燃料電池は、高分子電解質膜の各面に電極触媒層を配置させた膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly:以下、MEAと称すことがある)を、一対のセパレータで挟持した電池である。
一方のセパレータには、電極の一方に水素を含有する燃料ガスを供給するためのガス流路が形成されており、他方のセパレータには、電極の他方に酸素を含む酸化剤ガスを供給するためのガス流路が形成されている。
ここで、燃料ガスが供給される上述した一方の電極を燃料極、酸化剤ガスが供給される上述した他方の電極を空気極とする。これらの電極は、高分子電解質、白金系の貴金属などの触媒を担持したカーボン粒子(触媒担持粒子)を有する電極触媒層、及びガス通気性と電子伝導性とを兼ね備えたガス拡散層を備えている。これらの電極を構成するガス拡散層は、セパレータと対向するように、すなわち電極触媒層とセパレータとの間に配置される。
電極触媒層に対しては、燃料電池の出力密度を向上させるため、ガス拡散性を高める取り組みがなされてきた。その一つが電極触媒層中の細孔に関するものである。電極触媒層中の細孔は、セパレータからガス拡散層を通じた先に位置し、複数の物質を輸送する通路の役割を果たす。細孔は、燃料極では、酸化還元の反応場である三相界面に燃料ガスを円滑に供給するだけでなく、生成したプロトンを高分子電解質膜内で円滑に伝導させるための水を供給する機能を果たす。細孔は、空気極では、酸化剤ガスの供給と共に、電極反応で生成した水を円滑に除去する機能を果たす。
現在の固体高分子形燃料電池には、高価な白金が電極触媒として用いられており、本格普及には、代替材料の開発が強く求められている。特に、空気極では、燃料極よりも多くの白金を使用しているため、空気極において高い酸素還元触媒能を示す白金代替材料(非白金触媒)の開発が盛んである。
空気極における非白金触媒の例として、例えば特許文献1には、遷移金属である鉄の窒化物と貴金属の混合物が記載されている。また、特許文献2には、遷移金属であるモリブデンの窒化物が記載されている。しかし、特許文献1及び特許文献2で記載されているような触媒物質は、酸性電解質中での酸素還元能が不充分であり、且つ、触媒物質が溶解する場合がある。
特開2005−44659号公報 特開2005−63677号公報
本発明は、固体高分子形燃料電池に用いられた場合に、高い発電特性を示す電極触媒層を有した燃料電池用膜電極接合体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための燃料電池用膜電極接合体は、高分子電解質膜と、前記高分子電解質膜を挟持する一対の電極触媒層と、を備える。前記一対の電極触媒層のうちの少なくとも一方は、貴金属成分からなる触媒を担持した粒子と、高分子電解質と、1μm以上15μm以下の範囲内に含まれる平均繊維長を有した繊維状物質と、酸化物系触媒物質と、を含む。前記酸化物系触媒物質は、Ta、Nb、Ti、Zrから構成される群から選択される少なくとも一つの遷移金属元素を含む。
本発明によれば、固体高分子形燃料電池に用いられた場合に、高い発電特性を示す電極触媒層を備えることができる。
一実施形態の燃料電池用電極触媒層における燃料電池用電極触媒層を有する膜電極接合体の構造を模式的に示す分解斜視図。 図1の膜電極接合体を備えた固体高分子形燃料電池の構造を模式的に示す分解斜視図。
以下に、本開示の実施形態について添付図面を参照して説明する。
ここで、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なる。また、以下に示す実施形態は、本開示の技術的思想を具体化するための構成を例示するものであって、本開示の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造等が下記のものに特定されるものではない。本開示の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
〔膜電極接合体〕
本実施形態の膜電極接合体11は、図1に示すように、高分子電解質膜1と、高分子電解質膜1を上下から挟持する一対の電極触媒層2、3とを備える。
また、各電極触媒層2、3は、少なくとも貴金属成分からなる触媒を担持した粒子と高分子電解質とを備える。一対の電極触媒層2、3の少なくとも一方の電極触媒層(以下、第1電極触媒層とも記載する)は、酸化物系触媒物質と繊維状物質とを有する。
第1電極触媒層が含有する酸化物系触媒物質は、Ta、Nb、Ti、Zrから構成される群から選択される少なくとも一つの遷移金属元素を含む。酸化物系触媒物質は、置換原子としてPを導入した窒化物を部分酸化したものが好ましく、遷移金属元素がTiであることがより好ましい。すなわち、酸化物系触媒物質は、置換原子であるPを含む遷移金属元素の窒化物の一部が酸化された物質からなる。
第1電極触媒層において、触媒を担持した粒子における担体の質量(MA)に対する、酸化物系触媒物質の質量(MB)の比(MB/MA)は、0.1倍以上10倍以下の範囲内に含まれることが好ましく、0.8倍以上4倍以下の範囲内に含まれることがより好ましい。
第1電極触媒層において、触媒を担持した粒子における担体の質量(MA)に対する、高分子電解質の質量(MC)の比(MC/MA)は、0.2倍以上2.8倍以下の範囲内に含まれることが好ましく、0.6倍以上1.2倍以下の範囲内に含まれることがより好ましい。
第1電極触媒層において、触媒を担持した粒子における担体の質量(MA)に対する、繊維状物質の質量(MD)の比(MD/MA)は、0.05倍以上1.0倍以下の範囲内に含まれることが好ましく、0.1倍以上0.4倍以下の範囲内に含まれることがより好ましい。
第1電極触媒層が含有する貴金属成分からなる触媒を担持する粒子は、疎水性被膜によって覆われていることが好ましい。
本願発明者は、以下の構成からなる第1電極触媒層が排水性を有していることを確認した。なお、第1電極触媒層が排水性を有する詳細なメカニズムは、以下のように推測される。なお、本発明は下記メカニズムに何ら拘束されるものではない。
第1電極触媒層では、繊維状物質が絡み合うことによって、第1電極触媒層の耐久性を低下させる電極触媒層のクラックの発生を抑制することが可能である。これにより、高い耐久性と機械特性を有した第1電極触媒層が得られる。また、貴金属成分からなる触媒を担持した粒子と、酸化物系触媒物質と、繊維状物質との絡み合いによって電極触媒層に細孔が形成される。第1電極触媒層を備える固体高分子形燃料電池を高電流域で駆動した場合には、細孔によって、電極反応で生成された水を排出することができ、反応ガスの拡散性を高めることができると推定される。一方、第1電極触媒層が繊維状物質を含まない場合、貴金属成分からなる触媒を担持した粒子と酸化物系触媒物質との絡み合いが生じないため、電極触媒層に細孔が形成されにくい。そのため、電極反応で生成された水の排出が困難であり、結果として、電極触媒層を備える固体高分子形燃料電池を高電流域で駆動した場合には、反応ガスの拡散性を高めることができないと推定される。
繊維状物質の平均繊維長が1μmに満たない場合は、電極触媒層の機械特性が低下する場合があると推定される。また、平均繊維長が15μmを超える場合は、インクとして分散できない場合があると推定される。すなわち、繊維状物質の平均繊維長が1μm以上であることによって、電極触媒層における機械特性の低下が抑えられる。また、繊維状物質の平均繊維長が15μm以下であることによって、電極触媒層を形成するためのインク中に繊維状物質が分散されやすくなる。
酸化物系触媒物質の質量が、触媒担持粒子における担体の質量の0.1倍未満の場合は、酸化物系触媒物質の触媒活性が少ない影響で、十分な電流を引き出すことが困難な場合があると推定される。すなわち、触媒を担持した粒子における担体の質量に対する、酸化物系触媒物質の質量の比が0.1倍以上であることによって、酸化物系触媒物質の触媒活性が小さくなることが抑えられ、これによって、十分な電流を生じさせることが可能である。
また、10倍を超える場合は、電極触媒層が厚くなった影響で、電流が減少する場合があると推定される。すなわち、触媒を担持した粒子における担体の質量に対する、酸化物系触媒物質の質量の比が10倍以下であることによって、電極触媒層が過剰に厚くなることが抑えられ、これによって、電流の減少を抑えることが可能である。
高分子電解質の質量が、触媒担持粒子における担体の質量の0.2倍未満の場合は、電極触媒層のプロトン伝導性が低下する影響で、十分な電流を引き出すことが困難な場合があると推察される。すなわち、触媒を担持した粒子における担体の質量に対する、高分子電解質の質量が0.2倍以上であることによって、電極触媒層のプロトン伝導性が低下することを抑え、これによって、十分な電流を生じさせることが可能である。
また、2.8倍を超える場合は、電極触媒層に形成される細孔が減少する影響で、反応ガスの拡散性を高めることができない場合があると推定される。すなわち、触媒を担持した粒子における担体の質量に対する、高分子電解質の質量が2.8倍以下であることによって、電極触媒層における細孔の減少を抑え、これによって、反応ガスの拡散性を高めることが可能である。
繊維状物質の質量が、触媒担持粒子における担体の質量の0.05倍未満の場合は、電極触媒層の機械特性が低下する場合があると推定される。すなわち、触媒を担持した粒子における担体の質量に対する、繊維状物質の質量の比が0.05倍以上であることによって、電極触媒層が有する機械特性の低下が抑えられる。また、1.0倍を超える場合は、電極触媒層が厚くなった影響で、電流が減少する場合があると推定される。すなわち、触媒を担持した粒子における担体の質量に対する、繊維状物質の質量の比が1.0倍以下であることによって、電極触媒層が過剰に厚くなることが抑えられ、これによって、電流の減少を抑えることが可能である。
本実施形態の膜電極接合体11によれば、従来のような電極触媒層の構成変更によって排水性を高める場合とは異なり、界面抵抗の増大による発電特性の低下が見られない。これにより、膜電極接合体11を備える固体高分子形燃料電池によれば、従来の膜電極接合体を備えた固体高分子形燃料電池と比較して、多くの生成水が生じる高電流域での発電特性が高くなる。
〔固体高分子形燃料電池〕
次に、図2を用いて、実施形態の膜電極接合体11を備えた固体高分子形燃料電池について説明する。
図2に示す固体高分子形燃料電池12は、一対のガス拡散層4、5を備える。ガス拡散層4は、膜電極接合体11の電極触媒層2と対向するように配置される。ガス拡散層5は、電極触媒層3と対向するように配置される。電極触媒層2とガス拡散層4とによって、空気極(カソード、正極)6が形成される。電極触媒層3とガス拡散層5とによって、燃料極(アノード、負極)7が形成される。
また、一組のセパレータ10a、10bが、ガス拡散層4、5の外側にそれぞれ配置される。すなわち、膜電極接合体11は、膜電極接合体11の厚さ方向において、一対のセパレータ10a,10bに挟まれている。セパレータ10a、10bは、ガス流通用のガス流路8a、8bと、冷却水流通用の冷却水流路9a、9bとを備えている。セパレータ10a,10bは、導電性及び不透過性を有する材料によって形成される。
燃料極7と向かい合うセパレータ10bのガス流路8bには、燃料ガスとして例えば水素ガスが供給される。一方、空気極6と向かい合うセパレータ10aのガス流路8aには、酸化剤ガスとして例えば酸素ガスが供給される。燃料ガスの水素と、酸化剤ガスの酸素とをそれぞれ触媒の存在下において電極反応させることにより、燃料極7と空気極6との間に起電力を生じさせることができる。
固体高分子形燃料電池12において、一対のセパレータ10a、10bが、高分子電解質膜1、一対の電極触媒層2、3、及び、一対のガス拡散層4、5とを挟持する。図2に示す固体高分子形燃料電池12は、単セル構造を有した燃料電池の一例であるが、固体高分子形燃料電池は、セパレータ10a又はセパレータ10bを介して複数のセルが積層された構造を有してもよい。
〔電極触媒層の製造方法〕
次に、第1電極触媒層の製造方法における一例を説明する。
第1電極触媒層は、下記の第一工程と第二工程とを含む方法によって製造される。第一工程は、触媒担持粒子、酸化物系触媒物質、繊維状物質、高分子電解質、及び溶媒を含む触媒インクを製造する工程である。第二工程は、第一工程によって得られた触媒インクを基材上に塗布して溶媒を乾燥させることで、第1電極触媒層を形成する工程である。なお、第1電極触媒層ではない第2電極触媒層も同様の工程によって製造すればよい。ただし、第2電極触層は、第1電極触媒層が含む酸化物系触媒物質を含まない。そして、作製した一対の電極触媒層2、3を高分子電解質膜1において対向する各面に貼り付けることによって、膜電極接合体11が得られる。
〔詳細〕
以下、膜電極接合体11及び固体高分子形燃料電池12について更に詳細に説明する。
高分子電解質膜1としては、プロトン伝導性を有するものであれば良く、例えば、フッ素系高分子電解質膜、炭化水素系高分子電解質膜を用いることができる。フッ素系高分子電解質膜として、例えば、デュポン社製Nafion(登録商標)、旭硝子(株)製Flemion(登録商標)、旭化成(株)製Aciplex(登録商標)、ゴア社製Gore Select(登録商標)等を用いることができる。
また、炭化水素系高分子電解質膜としては、例えば、スルホン化ポリエーテルケトン、
スルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリエーテルエーテルスルホン、スルホン化ポリスルフィド、スルホン化ポリフェニレン等の電解質膜を用いることができる。特に、高分子電解質膜1として、デュポン社製Nafion(登録商標)系材料を用いることが好適である。
電極触媒層2、3は、触媒インクを用いて高分子電解質膜1の両面に形成される。電極触媒層2、3用の触媒インクは、触媒担持粒子と高分子電解質と溶媒を含む。また、改良電極触媒層用の触媒インクは、触媒担持粒子、酸化物系触媒物質、高分子電解質、及び溶媒を含む。
触媒インクに含まれる高分子電解質は、プロトン伝導性を有するものであれば良い。高分子電解質には、高分子電解質膜1と同様の材料を用いることができる。高分子電解質には、例えば、フッ素系高分子電解質、炭化水素系高分子電解質を用いることができる。フッ素系高分子電解質として、例えば、デュポン社製Nafion(登録商標)系材料等を用いることができる。また、炭化水素系高分子電解質としては、例えば、スルホン化ポリエーテルケトン、スルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリエーテルエーテルスルホン、スルホン化ポリスルフィド、スルホン化ポリフェニレン等の電解質を用いることができる。特に、フッ素系高分子電解質として、デュポン社製Nafion(登録商標)系材料を用いることが好適である。
本実施形態において用いられる貴金属成分からなる触媒としては、例えば、金属又は合金、金属酸化物もしくは金属複酸化物等を用いることができる。金属としては、白金、パラジウム、ルテニウム、イリジウム、ロジウムから構成される群から選ばれた1種又は2種以上の金属等が例示できる。なお、ここでいう複酸化物とは2種類の金属からなる酸化物のことである。
また、上述した触媒の平均粒子径は、0.5nm以上20nm以下の範囲内に含まれることが好ましく、1nm以上5nm以下の範囲内に含まれるがより好ましい。ここで、平均粒子径とは、カーボン粒子などの担体と、担体に担持された触媒とを含む触媒を担持した粒子では、X線回折法から求めた平均粒子径である。また、担体に担持されていない触媒では、粒度測定から求めた算術平均粒子径である。触媒粒子の平均粒子径が0.5nm以上20nm以下の範囲内に含まれる場合、触媒の活性及び安定性が向上するため好ましい。
上述の触媒を担持する電子伝導性の粉末、すなわち担体としては、一般的にカーボン粒子が使用される。カーボン粒子の種類は、微粒子状で導電性を有し、触媒におかされないものであれば限定されるものではない。カーボン粒子としては、例えば、カーボンブラックやグラファイト、活性炭、カーボンファイバー、カーボンナノチューブ、フラーレンを用いることができる。
カーボン粒子の平均粒子径は、10nm以上1000nm以下の範囲内に含まれることが好ましく、10nm以上100nm以下の範囲内に含まれることがより好ましい。ここで、平均粒子径とは、SEM像から求めた平均粒子径である。カーボン粒子の平均粒子径が10nm以上1000nm以下の範囲内に含まれる場合、触媒の活性及び安定性が向上するため好ましい。また、カーボン粒子の平均粒子径が10nm以上1000nm以下の範囲含まれる場合には、電子伝導パスが形成されやすくなり、また、2つの電極触媒層2、3のガス拡散性及び触媒の利用率が向上するため好ましい。
上述の触媒担持粒子は、疎水性被膜を備えたものでも良い。言い換えれば、触媒を担持した粒子は、疎水性被膜によって覆われてもよい。この場合、疎水性被膜は、十分に反応ガスを透過する膜厚を有することが好ましい。疎水性被膜の膜厚は、具体的には40nm以下であることが好ましい。これよりも厚くなると活性点への反応ガスの供給が阻害される場合がある。一方、疎水性被膜が40nm以下であれば十分に反応ガスが疎水性被膜を透過するため、触媒担持粒子に疎水性を付与することができる。
また、触媒担持粒子を覆う疎水性被膜の膜厚は、十分に生成水を撥水する膜厚であることが好ましい。疎水性被膜の膜厚は、具体的には2nm以上であることが好ましい。疎水性被膜がこれよりも薄くなると生成水が滞留し、活性点への反応ガスの供給が阻害される場合がある。すなわち、疎水性被膜が2nm以上の厚さを有することによって、生成水の滞留を抑え、これによって、活性点に対する反応ガスの供給が阻害されることが抑えられる。
触媒担持粒子を覆う疎水性被膜は、例えば、少なくとも一つの極性基を有するフッ素系化合物から形成される。極性基には、例えば、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシル基、エステル基、エーテル基、カーボネート基、アミド基などが挙げられる。極性基の存在により、電極触媒層の最表面にフッ素系化合物を固定化することができる。フッ素系化合物における極性基以外の部分は、疎水性及び化学的安定性の高さからフッ素及びカーボンからなる構造であることが好ましい。しかし、疎水性被膜が十分な疎水性及び化学的安定性を有するならばこのような構造に限られるものではない。
本開示において、酸化物系触媒物質には、Ta、Nb、Ti、Zrから構成される群から選択される少なくとも一つを含む物質を使用することができる。酸化物系触媒物質は、空気極すなわち正極が備える電極触媒層において、白金の代替となる材料として用いられることが好ましい。
また、より好ましくは、これら遷移金属元素の窒化物に、置換原子としてPを導入し、酸素を含む雰囲気中で部分酸化した物質が使用できる。すなわち、酸化物系触媒物質は、リン(P)を含む繊維金属窒化物の一部が酸化された物質である。言い換えれば、酸化物系物質は、遷移金属原子、窒素原子、リン原子、及び、酸素原子を含む。すなわち、遷移金属窒化物において、遷移金属原子の一部がリン原子と置換されている。
具体的には、置換原子としてPを導入したTiの窒化物(TiNP)を、酸素を含む雰囲気中で部分酸化した物質(TiONP)である。この場合には、チタン窒化物(TiN)において、チタン原子の一部がリン原子と置換されている。また、チタン窒化物の一部が酸化されている。
繊維状物質としては、例えば、電子伝導性繊維及びプロトン伝導性繊維を用いることができる。電子伝導性繊維には、カーボンファイバー、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、及び、導電性高分子ナノファイバーなどを挙げることができる。導電性及び分散性の観点から、繊維状物質としてカーボンナノファイバーを用いることが好ましい。
プロトン伝導性繊維は、プロトン伝導性を有する高分子電解質を繊維状に加工した繊維であればよい。すなわち、プロトン伝導性繊維は、プロトン伝導性を有する高分子電解質によって形成された繊維である。プロトン伝導性繊維を形成するための材料には、フッ素系高分子電解質、及び、炭化水素系高分子電解質などを用いることができる。フッ素系高分子電解質には、例えば、デュポン社製のNafion(登録商標)、旭硝子(株)製のFlemion(登録商標)、旭化成(株)製のAciplex(登録商標)、及び、ゴア社製のGore Select(登録商標)などを用いることができる。炭化水素系高分子電解質には、スルホン化ポリエーテルケトン、スルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリエーテルエーテルスルホン、スルホン化ポリスルフィド、及び、スルホン化ポリフェニレンなどの電解質を用いることができる。これらのなかでも、高分子電解質としてデュポン社製のNafion(登録商標)を用いることが好ましい。
繊維状物質には、上述した繊維のうちの1種のみが用いられてもよいし、2種以上が用いられてもよい。繊維状物質として、電子伝導性繊維とプロトン伝導性繊維とを併せて用いてもよい。繊維状物質は、上述した繊維状物質のなかでも、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ、及び、電解質繊維から構成される群から選択される少なくとも1つを含むことが好ましい。
触媒インクの分散媒として使用される溶媒は、触媒担持粒子、酸化物系触媒物質、繊維状物質、高分子電解質を浸食することがなく、高分子電解質を流動性の高い状態で溶解又は微細ゲルとして分散できるものあれば特に限定されるものではない。しかしながら、溶媒には、揮発性の有機溶媒が少なくとも含まれていることが望ましい。触媒インクの分散媒として使用される溶媒は、アルコール類、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、極性溶剤等であってよい。アルコール類は、メタノール、エタノール、1‐プロパノール、2‐プロパノール、1‐ブタノール、2‐ブタノール、イソブチルアルコール、tert‐ブチルアルコール、ペンタノール等であってよい。ケトン系溶剤は、アセトン、メチルエチルケトン、ペンタノン、メチルイソブチルケトン、へプタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、アセトニルアセトン、ジイソブチルケトン等であってよい。エーテル系溶剤は、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、アニソール、メトキシトルエン、ジブチルエーテル等であってよい。極性溶剤は、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N‐メチルピロリドン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジアセトンアルコール、1‐メトキシ‐2‐プロパノール等であってよい。また、溶媒は、上述の材料のうち2種以上を混合させた混合溶媒であってもよい。
また、低級アルコールを用いた分散媒は発火の危険性が高いため、低級アルコールを分散媒として用いる場合は、低級アルコールと水との混合溶媒を用いることが好ましい。更に、分散媒には、高分子電解質となじみが良い水、すなわち高分子電解質に対する親和性が高い水が含まれていても良い。分散媒における水の添加量は、高分子電解質が分離して白濁を生じたり、ゲル化したりしない程度であれば特に制限されるものではない。
触媒担持粒子を触媒インクにおいて分散させるために、触媒インクに分散剤が含まれていても良い。分散剤としては、例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤等を挙げることができる。
アニオン界面活性剤の例として、アルキルエーテルカルボン酸塩、エーテルカルボン酸塩、アルカノイルザルコシン、アルカノイルグルタミン酸塩、アシルグルタメート、オレイン酸・N‐メチルタウリン、オレイン酸カリウム・ジエタノールアミン塩、アルキルエーテルサルフェート・トリエタノールアミン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェート・トリエタノールアミン塩、特殊変成ポリエーテルエステル酸のアミン塩、高級脂肪酸誘導体のアミン塩、特殊変成ポリエステル酸のアミン塩、高分子量ポリエーテルエステル酸のアミン塩、特殊変成リン酸エステルのアミン塩、高分子量ポリエステル酸アミドアミン塩、特殊脂肪酸誘導体のアミドアミン塩、高級脂肪酸のアルキルアミン塩、高分子量ポリカルボン酸のアミドアミン塩、ラウリン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム等のカルボン酸型界面活性剤、ジアルキルスルホサクシネート、スルホコハク酸ジアルキル塩、1,2‐ビス(アルコキシカルボニル)‐1‐エタンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩、α‐オレフィンスルホネート、直鎖アルキルベンゼンスルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、ポリナフチルメタンスルホン酸塩、ナフタレンスルホネート‐ホルマリン縮合物、アルキルナフタレンスルホネート、アルカノイルメチルタウリド、ラウリル硫酸エステルナトリウム塩、セチル硫酸エステルナトリウム塩、ステアリル硫酸エステルナトリウム塩、オレイル硫酸エステルナトリウム塩、ラウリルエーテル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、油溶性アルキルベンゼンスルホン酸塩、α‐オレフィンスルホン酸塩等のスルホン酸型界面活性剤、アルキル硫酸エステル塩、硫酸アルキル塩、アルキルサルフェート、アルキルエーテルサルフェート、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェート、アルキルポリエトキシ硫酸塩、ポリグリコールエーテルサルフェート、アルキルポリオキシエチレン硫酸塩、硫酸化油、高度硫酸化油等の硫酸エステル型界面活性剤、リン酸(モノ又はジ)アルキル塩、(モノ又はジ)アルキルホスフェート、(モノ又はジ)アルキルリン酸エステル塩、リン酸アルキルポリオキシエチレン塩、アルキルエーテルホスフェート、アルキルポリエトキシ・リン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、リン酸アルキルフェニル・ポリオキシエチレン塩、アルキルフェニルエーテル・ホスフェート、アルキルフェニル・ポリエトキシ・リン酸塩、ポリオキシエチレン・アルキルフェニル・エーテルホスフェート、高級アルコールリン酸モノエステルジナトリウム塩、高級アルコールリン酸ジエステルジナトリウム塩、ジアルキルジチオリン酸亜鉛等のリン酸エステル型界面活性剤等が挙げられる。
カチオン界面活性剤の例として、ベンジルジメチル{2‐[2‐(P‐1,1,3,3‐テトラメチルブチルフェノオキシ)エトキシ]エチル}アンモニウムクロライド、オクタデシルアミン酢酸塩、テトラデシルアミン酢酸塩、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、牛脂トリメチルアンモニウムクロライド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ヤシトリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド、ヤシジメチルベンジルアンモニウムクロライド、テトラデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ジオレイルジメチルアンモニウムクロライド、1‐ヒドロキシエチル‐2‐牛脂イミダゾリン4級塩、2‐ヘプタデセニルーヒドロキシエチルイミダゾリン、ステアラミドエチルジエチルアミン酢酸塩、ステアラミドエチルジエチルアミン塩酸塩、トリエタノールアミンモノステアレートギ酸塩、アルキルピリジウム塩、高級アルキルアミンエチレンオキサイド付加物、ポリアクリルアミドアミン塩、変成ポリアクリルアミドアミン塩、パーフルオロアルキル第4級アンモニウムヨウ化物等が挙げられる。
両性界面活性剤の例として、ジメチルヤシベタイン、ジメチルラウリルベタイン、ラウリルアミノエチルグリシンナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタイン、アミドベタイン、イミダゾリニウムベタイン、レシチン、3‐[ω‐フルオロアルカノイル‐N‐エチルアミノ]
‐1‐プロパンスルホン酸ナトリウム、N‐[3‐(パーフルオロオクタンスルホンアミド)プロピル]‐N,N‐ジメチル‐N‐カルボキシメチレンアンモニウムベタイン等が挙げられる。
非イオン界面活性剤の例として、ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド(1:2型)、ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド(1:1型)、牛脂肪酸ジエタノールアミド(1:2型)、牛脂肪酸ジエタノールアミド(1:1型)、オレイン酸ジエタノールアミド(1:1型)、ヒドロキシエチルラウリルアミン、ポリエチレングリコールラウリルアミン、ポリエチレングリコールヤシアミン、ポリエチレングリコールステアリルアミン、ポリエチレングリコール牛脂アミン、ポリエチレングリコール牛脂プロピレンジアミン、ポリエチレングリコールジオレイルアミン、ジメチルラウリルアミンオキサイド、ジメチルステアリルアミンオキサイド、ジヒドロキシエチルラウリルアミンオキサイド、パーフルオロアルキルアミンオキサイド、ポリビニルピロリドン、高級アルコールエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物、脂肪酸エチレンオキサイド付加物、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、グリセリンの脂肪酸エステル、ペンタエリスリットの脂肪酸エステル、ソルビットの脂肪酸エステル、ソルビタンの脂肪酸エステル、砂糖の脂肪酸エステル等が挙げられる。
上述した界面活性剤の中でも、アルキルベンゼンスルホン酸、油溶性アルキルベンゼンスルホン酸、α‐オレフィンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、油溶性アルキルベンゼンスルホン酸塩、α‐オレフィンスルホン酸塩等のスルホン酸型の界面活性剤は、カーボンの分散効果、分散剤の残存による触媒性能の変化等の観点から、分散剤として好適である。
触媒インク中における高分子電解質の量を多くすると細孔容積は一般に小さくなる。一方、触媒インク中におけるカーボン粒子の量を多くすると、細孔容積は大きくなる。また、分散剤を使用すると、細孔容積は小さくなる。
また、触媒インクには、必要に応じて分散処理が行われてもよい。触媒インクの粘度と、触媒インクに含まれる粒子のサイズとを、触媒インクの分散処理の条件によって制御することができる。分散処理は、様々な装置を採用して行うことができる。特に、分散処理の方法は限定されるものではない。例えば、分散処理としては、ボールミル及びロールミルによる処理、せん断ミルによる処理、湿式ミルによる処理、超音波分散処理等が挙げられる。また、分散処理には、遠心力によって攪拌を行うホモジナイザー等を採用しても良い。触媒インクに分散処理を行う分散時間が長くなることに伴い、触媒担持粒子の凝集体が破壊されるから、触媒インクを用いて形成された電極触媒層において、細孔容積は小さくなる。
触媒インク中の固形分含有量が多すぎる場合、触媒インクの粘度が高くなるため、電極触媒層2、3の表面にクラックが入りやすくなる。一方、触媒インク中の固形分含有量が少なすぎる場合、成膜レートが非常に遅く、生産性が低下してしまう。したがって、触媒インク中の固形分含有量は、1質量%(wt%)以上50質量%以下であることが好ましい。すなわち、触媒インク中の固形分含有量が1質量%以上であることによって、成膜レートが過剰に低くなることを抑え、これによって、生産性の低下を抑えることが可能である。触媒インク中の固形分含有用が50質量%以下であることによって、触媒インクの粘度が過剰に高くなることを抑え、これによって、電極触媒層2、3の表面にクラックが生じることが抑えられる。
触媒インク中の固形分は、触媒担持粒子と酸化物系触媒物質、繊維状物質、高分子電解質からなる。固形分のうち、触媒担持粒子及び酸化物系触媒物質、繊維状物質の含有量を多くすると、固形分含有量が同一であっても、高分子電解質の含有量がより多い場合に比べて粘度は高くなる。一方、固形分のうち、触媒担持粒子、酸化物系触媒物質、及び、繊維状物質の含有量を少なくすると、固形分含有量が同一であっても、高分子電解質の含有量がより多い場合に比べて、粘度は低くなる。したがって、固形分に占める触媒担持粒子、酸化物系触媒物質、及び、繊維状物質の割合は、10質量%以上80質量%以下の範囲内に含まれることが好ましい。また、触媒インクの粘度は、0.1cP以上500cP以下(0.0001Pa・s以上0.5Pa・s以下)程度であることが好ましく、5cP以上100cP以下(0.005Pa・s以上0.1Pa・s以下)であることがより好ましい。また、触媒インクの分散時に分散剤を添加することによって、触媒インクの粘度を制御することもできる。
また、触媒インクに造孔剤が含まれていても良い。造孔剤によれば、電極触媒層の形成後に造孔剤を除去することによって、電極触媒層に細孔を形成することができる。造孔剤には、酸、アルカリ、水に溶ける物質、ショウノウ等の昇華する物質、熱分解する物質等を挙げることができる。例えば、造孔剤が温水で溶ける物質であれば、電極触媒層を備える固体高分子形燃料電池の発電時に発生する水によって、電極触媒層から造孔剤を取り除いても良い。
酸、アルカリ、水に溶ける造孔剤としては、例えば、酸可溶性無機塩類、アルカリ水溶液に可溶性の無機塩類、酸又はアルカリに可溶性の金属類、水溶性無機塩類、水溶性有機化合物類等が挙げられる。酸可溶性無機塩類としては、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、
炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム等が例示できる。アルカリ水溶液に可溶性の無機塩類としては、アルミナ、シリカゲル、シリカゾル等が例示できる。酸又はアルカリに可溶性の金属類としては、アルミニウム、亜鉛、スズ、ニッケル、鉄等が例示できる。水溶性無機塩類としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム、炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、リン酸一ナトリウム等が例示できる。水溶性有機化合物類としては、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール等が例示できる。
上述した造孔剤は単独であるいは2種以上を組み合わせて用いても良いが、2種以上を組み合わせて用いることが好ましい。
触媒インクを基材上に塗布する塗布方法としては、例えば、ドクターブレード法、ディッピング法、スクリーン印刷法、ロールコーティング法等を採用することができる。
電極触媒層2、3の製造に用いる基材としては、転写シートを挙げることができる。基材として用いられる転写シートは、転写性が良い材質を有した材料によって形成されれば良い。転写シートを形成するための材料には、フッ素系樹脂を用いることができる。フッ素系樹脂は、例えば、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、テトラフルオロエチレン‐ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等であってよい。また、基材は、高分子シート又は高分子フィルムであってよい。高分子シート又は高分子フィルムを形成するための材料は、例えば、ポリイミド、ポリエチレンテレフタラート、ポリアミド(ナイロン(商標登録))、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテル・エーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、ポリエチレンナフタレート等であってよい。また、基材として転写シートを用いた場合には、高分子電解質膜1の両面に、溶媒を除去した塗膜である電極触媒層をそれぞれ接合した後に、電極触媒層から転写シートを剥離することによって、高分子電解質膜1の両面に電極触媒層2、3を備える膜電極接合体11を形成することができる。
ガス拡散層4、5を形成する材料としては、ガス拡散性と導電性とを有する材質の材料を用いることができる。例えば、ガス拡散層4、5として、ポーラスカーボン材を用いることができる。ポーラスカーボン材は、例えば、カーボンクロス、カーボンペーパー、不織布等であってよい。
セパレータ10a、10bとしては、カーボンタイプあるいは金属タイプのセパレータ等を用いることができる。なお、ガス拡散層4、5とセパレータ10a、10bはそれぞれ一体構造となっていても良い。すなわち、ガス拡散層4とセパレータ10aとは一体に成形されてもよく、また、ガス拡散層5とセパレータ10bとは一体に成形されてもよい。また、セパレータ10a、10bもしくは電極触媒層2、3が、ガス拡散層4、5の機能を果たす場合は、ガス拡散層4、5は省略されても良い。固体高分子形燃料電池12は、図示されないガス供給装置、冷却装置等の付随する装置を組み立てることにより製造される。
<作用その他>
上述したように本実施形態では、高加湿条件下において高い発電特性を示す膜電極接合体11と、当該膜電極接合体11の製造方法、当該膜電極接合体11を備える固体高分子形燃料電池12について説明している。本実施形態の膜電極接合体11の電極触媒層2、3において、繊維状物質の絡み合いによって、耐久性の低下を生じさせる電極触媒層でのクラックの発生を抑制し、これによって、高い耐久性と機械特性が得られる。
また、触媒担持粒子、酸化物系触媒物質、及び、繊維状物質の絡み合いによって電極触媒層に細孔が形成される。電極触媒層が有する細孔によって、固体高分子形燃料電池の駆動時において、高電流域では電極反応で生成した水を排出することができ、反応ガスの拡散性を高めることができる。
本実施形態に係る電極触媒層の製造方法によって製造された膜電極接合体は、低加湿条件下での保水性を阻害せずに、多くの生成水が生じる高電流域における排水性が改善され、また、高加湿条件下でも高い発電性能と耐久性を示す。また、本実施形態に係る電極触媒層の製造方法は、上述したような膜電極接合体を効率良く、かつ、経済的に容易に、すなわち安価に製造することができる。
つまり、白金担持カーボン触媒(触媒担持粒子)、すなわち白金触媒を担持したカーボン粒子と、酸化物系触媒物質と、繊維状物質と、高分子電解質とを溶媒に分散させた触媒インクを用いて電極触媒層を形成することによって、上述の膜電極接合体を製造することができる。
したがって、複雑な製造工程を伴うことなく製造することができると共に、上述の手順で作製した電極触媒層を用いることで保水性及び反応ガスの拡散性を共に向上させること
ができる。そのため、例えば加湿器等の特別な手段を設けることなく電極触媒層の製造を運用することができ、結果として、コスト削減を図ることができる。
なお、高分子電解質膜1の両面に形成される電極触媒層2、3のうち一方のみを、第1電極触媒層としてもよい。その場合、上述したように第1電極触媒層は、電極反応により水が発生する空気極(カソード)、すなわち正極を形成する電極触媒層であることが好ましい。
以上、本開示の実施形態を詳述してきたが、実際には、上記の実施形態に限られるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲の変更があっても本開示に含まれる。
以下に、本実施形態における固体高分子形燃料電池用の第1電極触媒層及び膜電極接合体の製造方法について、具体的な実施例及び比較例を挙げて説明する。ただし、本実施形態は下記の実施例及び比較例によって制限されるものではない。
以下の実施例及び比較例では、一対の電極触媒層をともに第1電極触媒層とした場合を例示している。なお上述したように、一対の電極触媒層のうち一方のみが、第1電極触媒層であってもよい。
<実施例1>
〔触媒インクの調整〕
担持密度が50質量%である白金担持カーボン触媒(触媒担持粒子)と、酸化物系触媒物質(TiONP)と、平均繊維径が150nmであり、且つ、平均繊維長が6μmであるカーボン繊維と、25質量%高分子電解質溶液とを溶媒中で混合し、遊星型ボールミルを用いて溶媒に対する分散処理を行った。このとき、分散時間を30分間に設定し、触媒インクを調整した。調整した触媒インクにおける出発原料の組成比を以下のように設定した。すなわち、カーボン担体:酸化物系触媒物質:カーボン繊維:高分子電解質において、質量比を1:1.4:0.2:0.8に設定した。触媒インクの溶媒として、超純水と1‐プロパノールとを混合した溶媒を用いた。溶媒において、超純水と1‐プロパノールとの体積比を1:1に設定した。また、触媒インクにおける固形分含有量が12質量%となるように触媒インクを調整した。
〔基材〕
転写シートを構成する基材として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)シートを用いた。
〔基材上への電極触媒層の形成方法〕
ドクターブレード法により、上記調整した触媒インクを基材上に塗布し、大気雰囲気中において80℃で乾燥させた。触媒インクの塗布量を、燃料極(アノード)を形成する電極触媒層では白金担持量が0.05mg/cmであるように、また、空気極(カソード)を形成する電極触媒層では白金担持量が0.1mg/cmであるようにそれぞれ調整した。
〔膜電極接合体の作製〕
アノード用の電極触媒層を形成した基材、及び、カソード用の電極触媒層を形成した基材を、5cm×5cmの四角形状にそれぞれ打ち抜き、高分子電解質膜の両面に転写した。すなわち、高分子電解質膜において対向する一対の面において、第1の面にアノード用の電極触媒層を転写し、かつ、第2の面にカソード用の電極触媒層を転写した。この際に、転写温度を130℃に設定し、転写圧力を5.0×10Paに設定した。これにより、実施例1の膜電極接合体を作製した。
<比較例1>
〔触媒インクの調整〕
担持密度が50質量%である白金担持カーボン触媒(触媒担持粒子)と、平均繊維径が150nmであり、且つ、平均繊維長が6μmであるカーボン繊維と、25質量%高分子電解質溶液とを溶媒中で混合し、遊星型ボールミルを用いて溶媒に対する分散処理を行った。このとき、分散時間を30分間に設定し、触媒インクを調整した。調整した触媒インクにおける出発原料の組成比を以下のように設定した。すなわち、カーボン担体:カーボン繊維:高分子電解質において、質量比を1:0.2:0.8に設定した。触媒インクの溶媒として、超純水と1‐プロパノールとを混合した溶媒を用いた。溶媒において、体積比を1:1に設定した。また、触媒インクにおける固形分含有量が12質量%となるように触媒インクを調整した。
〔基材〕
転写シートを構成する基材として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)シートを用いた。
〔基材上への電極触媒層の形成方法〕
ドクターブレード法により、上記調整した触媒インクを基材上に塗布し、大気雰囲気中において80℃で乾燥させた。触媒インクの塗布量を、燃料極(アノード)を形成する電極触媒層では白金担持量が0.05mg/cmであるように、また、空気極(カソード)を形成する電極触媒層では白金担持量が0.1mg/cmであるようにそれぞれ調整した。
〔膜電極接合体の作製〕
アノード用の電極触媒層を形成した基材、及び、カソード用の電極触媒層を形成した基材を、5cm×5cmの四角形状にそれぞれ打ち抜き、高分子電解質膜の両面に転写した。すなわち、高分子電解質膜において対向する一対の面において、第1の面にアノード用の電極触媒層を転写し、かつ、第2の面にカソード用の電極触媒層を転写した。この際に、転写温度を130℃に設定し、転写圧力を5.0×10Paに設定した。これにより、比較例1の膜電極接合体を作製した。
<比較例2>
〔触媒インクの調整〕
担持密度が50質量%である白金担持カーボン触媒(触媒担持粒子)と、酸化物系触媒物質(TiONP)と、25質量%高分子電解質溶液とを溶媒中で混合し、遊星型ボールミルを用いて溶媒に対する分散処理を行った。このとき、分散時間を30分間に設定し、触媒インクを調整した。調整した触媒インクにおける出発原料の組成比を以下のように設定した。すなわち、カーボン担体:酸化物系触媒物質:高分子電解質において、質量比を1:1.4:0.8に設定した。触媒インクの溶媒として、超純水と1‐プロパノールとを混合した溶媒を用いた。溶媒において、超純水と1‐プロパノールとの体積比を1:1に設定した。また、触媒インクにおける固形分含有量が12質量%となるように触媒インクを調整した。
〔基材〕
転写シートを構成する基材として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)シートを用いた。
〔基材上への電極触媒層の形成方法〕
ドクターブレード法により、上記調整した触媒インクを基材上に塗布し、大気雰囲気中において80℃で乾燥させた。触媒インクの塗布量を、燃料極(アノード)を形成する電極触媒層では白金担持量が0.05mg/cmであるように、また、空気極(カソード)を形成する電極触媒層では白金担持量を0.1mg/cmであるようにそれぞれ調整した。
〔膜電極接合体の作製〕
アノード用の電極触媒層を形成した基材、及び、カソード用の電極触媒層を形成した基材を、5cm×5cmの四角形状にそれぞれ打ち抜き、高分子電解質膜の両面に転写した。すなわち、高分子電解質膜において対向する一対の面において、第1の面にアノード用の電極触媒層を転写し、かつ、第2の面にカソード用の電極触媒層を転写した。この際に、転写温度を130℃に設定し、転写圧力を5.0×10Paに設定した。これにより、比較例2の膜電極接合体を作製した。
<評価>
〔発電特性〕
実施例1及び比較例1、2の膜電極接合体の各々を挟持するように、ガス拡散層であるカーボンペーパーを貼りあわせてサンプルを作製した。そして各サンプルを、発電評価セル内に設置し、燃料電池測定装置を用いて電流電圧測定を行った。測定時のセル温度を65℃に設定し、運転条件を以下に示す高加湿と低加湿とに設定した。また、燃料ガスとして水素を用い、かつ、酸化剤ガスとして空気を用いた。この際に、水素の流量を水素利用率が90%となる流量に設定し、空気の流量を酸素利用率が40%となる流量に設定した。なお、背圧を50kPaに設定した。
〔運転条件〕
条件1(高加湿):相対湿度 アノード:90%RH、カソード:80%RH
条件2(低加湿):相対湿度 アノード:90%RH、カソード:30%RH
〔測定結果〕
実施例1の膜電極接合体を備える固体高分子形燃料電池は、比較例1、2の膜電極接合体を備える固体高分子形燃料電池よりも、高加湿の運転条件下で優れた発電性能を示した。また、実施例1の膜電極接合体は、高加湿の運転条件下においても、低加湿の運転条件下と同等の発電性能を有することが認められた。特に、実施例1の膜電極接合体によれば、電流密度が1.5A/cm付近での発電性能が向上した。
高加湿の運転条件下において、実施例1の膜電極接合体を備える固体高分子形燃料電池では、電流密度1.5A/cmにおけるセル電圧が、比較例1の膜電極接合体を備える固体高分子形燃料電池における1.5A/cmの電流密度でのセル電圧と比べて0.26V高いことが認められた。高加湿の運転条件下において、実施例1の膜電極接合体を備える固体高分子形燃料電池では、電流密度1.5A/cmにおけるセル電圧が、比較例2の膜電極接合体を備える固体高分子形燃料電池における1.5A/cmの電流密度でのセル電圧と比べて0.22V高いことが認められた。
実施例1の膜電極接合体を備える固体高分子形燃料電池の発電性能と、比較例1、2の膜電極接合体を備える固体高分子形燃料電池の発電特性との測定結果から、実施例1の膜電極接合体によれば、排水性が高まり、これによって、高加湿の運転条件下における発電特性が、低加湿の運転条件下と同等であることが確認された。
また、低加湿の運転条件下では、実施例1の膜電極接合体を備える高分子形燃料電池では、1.5A/cmの電流密度でのセル電圧が、比較例1の膜電極接合体を備える固体高分子形燃料電池における1.5A/cmの電流密度でのセル電圧と比べて0.28V高いことが認められた。また、低加湿の運転条件下において、実施例1の膜電極接合体を備える固体高分子形燃料電池では、1.5A/cmの電流密度でのセル電圧が、比較例2の膜電極接合体を備える固体高分子形燃料電池における1.5A/cmの電流密度でのセル電圧と比べて0.24V高いことが認められた。
実施例1の膜電極接合体を備える固体高分子形燃料電池の発電性能と、比較例1、2の膜電極接合体を備える固体高分子形燃料電池の発電特性との測定結果から、実施例1の膜電極接合体によれば、電極反応で生成した水の排水性が高く、低加湿条件下における保水性が阻害されないことが確認された。
1…高分子電解質膜
2…電極触媒層
3…電極触媒層
4…ガス拡散層
5…ガス拡散層
6…空気極(カソード)
7…燃料極(アノード)
8a、8b…ガス流路
9a、9b…冷却水流路
10a、10b…セパレータ
11…膜電極接合体
12…固体高分子形燃料電池

Claims (9)

  1. 高分子電解質膜と、前記高分子電解質膜を挟持する一対の電極触媒層と、を備え、
    前記一対の電極触媒層のうちの少なくとも一方は、貴金属成分からなる触媒を担持した粒子と、高分子電解質と、1μm以上15μm以下の範囲内に含まれる平均繊維長を有した繊維状物質と、酸化物系触媒物質と、を含み、
    前記酸化物系触媒物質は、Ta、Nb、Ti、Zrから構成される群から選択される少なくとも一つの遷移金属元素を含む
    燃料電池用膜電極接合体。
  2. 前記粒子、前記高分子電解質、前記繊維状物質、及び、前記酸化物系触媒物質を含む前記電極触媒層は、固体高分子形燃料電池における正極用の電極触媒層を含む
    請求項1に記載の燃料電池用膜電極接合体。
  3. 前記酸化物系触媒物質は、前記遷移金属元素の窒化物が置換原子であるPを含み、かつ、当該窒化物が部分酸化された物質である
    請求項1又は2に記載の燃料電池用膜電極接合体。
  4. 前記遷移金属元素が、Tiである
    請求項1から3のいずれか一項に記載の燃料電池用膜電極接合体。
  5. 前記貴金属成分からなる触媒を担持した粒子における担体の質量(MA)に対する、前記酸化物系触媒物質の質量(MB)の比(MB/MA)が、0.1倍以上10倍以下の範囲内に含まれる
    請求項1から4のいずれか一項に記載の燃料電池用膜電極接合体。
  6. 前記貴金属成分からなる触媒を担持した粒子における担体(MA)の質量に対する、前記高分子電解質の質量(MC)の比(MC/MA)は、0.2倍以上2.8倍以下の範囲内に含まれる
    請求項1から5のいずれか一項に記載の燃料電池用膜電極接合体。
  7. 前記貴金属成分からなる触媒を担持した粒子における担体の質量(MA)に対する、前記繊維状物質の質量(MD)の比(MD/MA)は、0.05倍以上1.0倍以下の範囲内に含まれる
    請求項1から6のいずれか一項に記載の燃料電池用膜電極接合体。
  8. 前記貴金属成分からなる触媒を担持した粒子は、疎水性被膜によって覆われている
    請求項1から7のいずれか一項に記載の燃料電池用膜電極接合体。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載の燃料電池用膜電極接合体と、
    前記燃料電池用膜電極接合体を挟持する一対のガス拡散層と、
    前記一対のガス拡散層を挟む一対のセパレータと、を備える
    固体高分子形燃料電池。
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