JP2021023045A - モータ - Google Patents

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吉田 達也
Tatsuya Yoshida
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Abstract

【課題】コギングトルクの低減を図りつつ、小型かつ簡単な構成を有するモータの提供。【解決手段】12個のティースを有するステータ2と、ロータとを有し、ステータ2は、供給される電流系統が異なる3相のコイル組を有し、各コイル組は、一続きの導線で形成されたコイル部と渡り線部とを有し、ロータの極数は、10または14であり、各相のコイル組はY結線されて、両端に端子が接続されており、4個のコイル部を有しており、2個のコイル部が周方向に隣り合うとともに、残りの2個は、中心軸を挟んで反対側に配置され、隣り合う同相のコイル部同士および中心軸を挟んで反対側に配置されたコイル部同士は導線の巻き方向が異なり、端子が接続されるコイル部の導線の巻き方向は隣り合う異なる相のコイル部の巻き方向と異なり、周方向配列したときの中央の相のコイル組の入力側と出力側の端子をそれぞれ、第1接続部および第2接続部で入れ替える。【選択図】図4

Description

本発明は、10極12スロットまたは14極12スロットのDCブラシレスモータに関する。
従来、10極12スロット、14極12スロットのモータが提案されている。このような、モータでコギングトルクを低減するため、機械角180度の位置に配置される同相の第一巻線と第二巻線とは互いに異極となるように異方向に巻回して配置し、第一巻線と円周方向に隣接する同相の第三巻線は第1巻線と異極となるように異方向に巻回される。さらに、第三巻線と円周方向に隣接する異相の巻線は第三巻線と同方向に巻回される。このような巻線方式の場合、巻線、結線処理等の導線の処理が煩雑である。
そこで、すべてのコイルを同方向で巻回し、多層プリント配線基板を用いて、隣り合う同相の巻線の電流の向きを逆向き、隣り合う異相の巻線の電流の向きを同じにする構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2007/052385号
しかしながら、前記多層プリント配線基板を用いる場合、配線パターンが複雑であるとともに、基板の実装面積が圧迫される。そのため、制御用の電子部品を実装することが困難になる。そのため、制御用の基板と、前記多層プリント配線基板との両方が必要になる場合があり、結果、モータの小型化が困難になる。
そこで、本発明は、コギングトルクの低減を図りつつ、小型かつ簡単な構成を有するモータを提供することを目的とする。
本発明の例示的なモータは、上下に延びる中心軸周りに回転するロータと、前記ロータと径方向に対向するステータと、を有する。前記ステータは、コアバックと、12個のティースと、を有するステータコアと、少なくとも前記ティースを覆うインシュレータと、Y結線されるとともに位相が異なる3相の電流がそれぞれ供給される3組のコイル組と、第1端子と、第2端子と、第3端子と、第4端子と、第5端子と、を有する。前記コアバックは、環状に配置される。前記ティースは、前記コアバックから径方向に延びる。前記12個のティースは、前記ステータの所定位置に配置された第1ティース、前記第1ティースを基準として周方向一方側に向かう配列方向に順に配列された前記第2ティース、第3ティース、第4ティース、第5ティース、第6ティース、第7ティース、第8ティース、第9ティース、第10ティース、第11ティースおよび第12ティースである。各前記コイル組は、一続きの導線で形成されたコイル部と、渡り線部と、を有する。前記コイル部は、前記ティースに前記インシュレータを介して導線を巻き付けることにより形成される。前記ロータの極数は、10または14である。第1相のコイル組は、前記第1ティースに第1巻き方向で導線を巻きつけた第1コイル部と、前記第2ティースに前記第1巻き方向と逆向きの第2巻き方向で導線を巻き付けた第2コイル部と、前記第7ティースに前記第2巻き方向で導線を巻き付けた第3コイル部と、前記第8ティースに前記第1巻き方向で導線を巻き付けた第4コイル部と、を有する。第2相のコイル組は、前記第3ティースに前記第1巻き方向で導線を巻き付けた第5コイル部と、前記第4ティースに前記第2巻き方向で導線を巻き付けた第6コイル部と、前記第9ティースに前記第2巻き方向で導線を巻き付けた第7コイル部と、前記第10ティースに前記第1巻き方向で導線を巻き付けた第8コイル部と、を有する。第3相のコイル組は、前記第5ティースに前記第1巻き方向で導線を巻き付けた第9コイル部と、前記第6ティースに前記第2巻き方向で導線を巻き付けた第10コイル部と、前記第11ティースに前記第2巻き方向で導線を巻き付けた第11コイル部と、前記第12ティースに前記第1巻き方向で導線を巻き付けた第12コイル部と、を有する。前記第1コイル部の一端は、前記第1端子と接続し、他端は、前記渡り線部を介して前記第2コイル部の一端と接続し、前記第2コイル部の他端は、前記渡り線部を介して前記第3コイル部の一端と接続し、前記第3コイル部の他端は、前記渡り線部を介して前記第4コイル部の一端と接続し、前記第4コイル部の他端は、中性点と接続する。前記第5コイル部の一端は、前記第2端子と接続し、他端は、前記渡り線部を介して前記第6コイル部の一端と接続し、前記第6コイル部の他端は、前記渡り線部を介して前記第7コイル部の一端と接続し、前記第7コイルの他端は、前記渡り線部を介して前記第8コイル部の一端と接続し、前記第8コイル部の他端は、前記第4端子と接続する。前記第9コイル部の一端は、前記第3端子と接続し、他端は、前記渡り線部を介して前記第10コイル部の一端と接続し、前記第10コイル部の他端は、前記渡り線部を介して前記第11コイル部の一端と接続し、前記第11コイル部の他端は、前記渡り線部を介して前記第12コイル部の一端と接続し、前記第12コイル部の他端は、中性点と接続する。前記ステータは、さらに、前記第4端子と前記第5端子とを接続する導線を有する第1接続部と、前記第2端子と前記中性点とを接続する導線を有する第2接続部と、を有する。
例示的な本発明のモータによれば、コギングトルクの低減を図りつつ、小型かつ製造が容易であるモータを提供することができる。
図1は、本発明にかかるモータの一例の断面図である。 図2は、図1に示すモータのステータおよびロータを軸方向下方から見た図である。 図3は、環状に形成する前の直線状に配置されたステータを示す図である。 図4は、コイル組の巻線パターンを示す概略図である。 図5は、モータ制御装置の機能ブロック図である。 図6は、コイル組の結線状態を示す図である。 図7は、インバータ回路を切り替えたときの通電パターンと各コイル部の磁極を示す図である。 図8は、W−Vパターンのときのステータの励磁状態とロータの位置を示す図である。 図9は、U−Vパターンのときのステータの励磁状態とロータの位置を示す図である。 図10は、U−Wパターンのときのステータの励磁状態とロータの位置を示す図である。 図11は、V−Wパターンのときのステータの励磁状態とロータの位置を示す図である。 図12は、V−Uパターンのときのステータの励磁状態とロータの位置を示す図である。 図13は、W−Uパターンのときのステータの励磁状態とロータの位置を示す図である。 図14は、本発明にかかるモータの変形例の断面図である。 図15は、図14に示すモータのステータおよびロータを軸方向下方から見た図である。
以下に本発明の例示的な実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明にかかるモータの一例の断面図である。図2は、図1に示すモータのステータおよびロータを軸方向下方から見た図である。図3は、環状に形成する前の直線状に配置されたステータ2を示す図である。図4は、コイル組23の巻線パターンを示す概略図である。図5は、モータ制御装置7の機能ブロック図である。図6は、コイル組の結線状態を示す図である。図2に示すモータAは、ハウジング3の図示を省略している。
なお、以下の説明では、上下に延びるシャフト4の中心を中心軸Cxとする。そして、中心軸Cxに沿う方向を軸方向とし、中心軸Cxと直交する方向を径方向とし、中心軸Cxを中心とする円の円周方向を周方向として説明する。また、モータAが図1に示す状態を基準とし、軸方向に沿って上下を定義する。
<1. モータAの構成>
本実施形態にかかるモータAは、DCブラシレスモータである。図1、図2に示すとおり、モータAは、ロータ1と、ステータ2と、ハウジング3と、シャフト4と、軸受5と、回路基板6と、モータ制御装置7(図5参照)と、を有する。ステータ2は、ハウジング3に固定される。ロータ1には、シャフト4が、取り付けられる。そして、シャフト4は、2個の軸受5を介して回転可能にハウジング3に支持される。ロータ1は、マグネット12を備え、ステータ2の径方向内方に配置される。すなわち、本実施形態にかかるモータAは、ステータ2の内側にロータ1が回転可能に配置されるインナーロータ型のDCブラシレスモータである。
<2. ハウジング3>
ハウジング3の内部にロータ1およびステータ2が配置される。ハウジング3の材質としては、金属や樹脂が用いられる。図1で示すモータは、ハウジング3内にステータ2が圧入などで固定されている。ただし、ハウジング3にステータ2が圧入固定される構造に限らず、ステータ2が樹脂製のハウジングによってモールド成型される構造であっても良い。ハウジング3は、モータAが用いられる機器(以下、実機と称する)等への固定に、用いられる。
ハウジング3は、ステータハウジング部31と、カバー部32とを有する。ステータハウジング部31は、有蓋筒状であり、ハウジング平板部311と、ハウジング筒部312と、第1軸受収容部313と、を有する。ハウジング平板部311は、中心軸Cxと直交する方向に拡がる。ハウジング筒部312は、ハウジング平板部311の径方向外縁から軸方向下方に延びる。ハウジング筒部312の内側面にステータ2が固定される。
第1軸受収容部313は、ハウジング平板部311の径方向中央に配置され、軸方向において上方に突出する。第1軸受収容部313は、中心が中心軸と一致する筒状の内側面314を有する。第1軸受収容部313の内部には、軸受5が収容される。なお、第1軸受収容部313は上方に突出するがこれに限定されず、下方、つまり、ハウジング3の内部に向かって突出する構成であってもよい。
ハウジング筒部312の軸方向下端は、下方に開口する。カバー部32はハウジング筒部312の下端部と接触し、ハウジング筒部312の開口を塞ぐ。カバー部32は、カバー平板部321と、カバー突出部322と、第2軸受収容部323と、を有する。カバー平板部321は、中心軸Cxと直交する方向に拡がる。カバー突出部322は、カバー平板部321の径方向外縁から軸方向上方に延びる筒状である。カバー突出部322は、ハウジング筒部312の外側面と接触する。ハウジング筒部312とカバー突出部322とは、圧入によって固定される。これにより、カバー部32とステータハウジング部31とが固定される。
なお、ステータハウジング部31とカバー部32との固定は、ハウジング筒部312とカバー突出部322との圧入に限定されず、両部材を強固に固定できる方法を広く採用できる。また、カバー突出部322は、ハウジング筒部312の外側に配置される構成に限定されず、ハウジング筒部312の内側に配置されてもよい。
第2軸受収容部323は、カバー平板部321の径方向中央に配置され、軸方向において上方に突出する。第2軸受収容部323は、中心が中心軸と一致する筒状の内側面324を有する。第2軸受収容部323の内部には軸受5が収容される。なお、第2軸受収容部323は上方、つまり、ハウジング3の内部に向かって突出するがこれに限定されず、下方に向かって、つまり、ハウジング3の外部に向かって突出してもよい。
<3. 軸受5>
軸受5は、シャフト4を回転可能に支持する。本実施形態において、モータAは2つの軸受5を備える。一方の軸受5は、シャフト4のロータコア11より軸方向上方を回転可能に支持する。他方の軸受5は、シャフト4のロータコア11より軸方向下方を回転可能に支持する。本実施形態において、2個の軸受5はいずれも同じ構成の玉軸受である。
軸受5は、外輪と、内輪と、複数のボールと(いずれも不図示)、を備える。軸受5の外輪は、第1軸受収容部313の内側面314および第2軸受収容部323の内側面324に固定される。また、内輪は、シャフト4に固定される。なお、軸受5の数および種類はこれに限定されない。軸受5の構成は、シャフト4を中心軸Cx周りに回転可能に支持できる構成を広く採用できる。
<4. ロータ1およびシャフト4の構成>
シャフト4の外側面にロータ1が固定される。図1、図2に示すとおり、シャフト4は、円柱状である。シャフト4は、例えば、鋼材、ステンレス等の金属であってもよいし、セラミック等であってもよい。ロータ1が強固に固定できるとともに、ロータ1の回転時にねじれ、たわみ等の変形が発生しにくい構成を広く採用できる。
図1、図2に示すとおり、ロータ1は、ロータコア11と、10個のマグネット12とを有する。ロータコア11は、磁性体である。ロータコア11は、磁性板を軸方向に積層した積層体であるが、これに限定されない。例えば、磁性体の紛体を焼結して同一の部材として形成した成形体であってもよい。ロータコア11は、軸方向に延びる円柱状であり径方向中央に軸方向に延びる貫通孔110を有する。
シャフト4は、ロータコア11の貫通孔110を貫通するとともに、貫通孔110内に固定される。つまり、シャフト4は、ロータコア11を軸方向に貫通するとともに、ロータコア11に固定される。なお、シャフト4のロータコア11への固定方法としては、圧入、溶接等を挙げることができるが、これに限定されない。シャフト4とロータコア11とを固定できる方法を広く採用することができる。
10個のマグネット12は、ロータコア11の径方向外面に配置される。本実施形態のロータ1では、10個のマグネット12を周方向に並べて配置する。マグネット12のN極またはS極は、径方向の外側に配置される。そして、周方向に隣り合うマグネット12は、磁極が異なる。つまり、ロータ1の径方向外面は、N極とS極とが周方向に交互に配置される。なお、本実施形態では、10個のマグネット12を周方向に並べて配置したが、これに限定されない。例えば、円筒形の磁性体に対し、周方向にN極とS極とを交互に着磁させたマグネットを用いてもよい。なお、以下の説明において、マグネットおよび磁性体に着磁させた領域を磁極と称する場合がある。つまり、本実施形態のロータ1は、10個の磁極が周方向に並んで形成される。なお、マグネット12あるいは磁極の個数は、10個に限定されず、14個であってもよい。磁極の数は、ステータ2のティース27よりも2個少ないまたは2個多い。すなわち、ロータ1の極数は、10または14である。
マグネット12は、例えば、樹脂のモールド等によって、ロータコア11に固定される。なお、マグネット12の固定方法は、樹脂のモールドに限定されず、接着、溶着、機械的な固定方法等、ロータ1の回転に悪影響を与えない又は与えにくい方法が採用される。
上述のとおり、ロータ1は、シャフト4に固定される。そして、シャフト4は、軸受5を介してハウジング3に回転可能に支持される。そのため、ロータ1はシャフト4と一体的に回転可能である。
<5. ステータ>
図1、図2に示すとおり、ステータ2は、ロータ1の径方向外方に、隙間を介して配置される。すなわち、ステータ2は、ロータ1と径方向に対向する。図1から図4に示すとおり、ステータ2は、ステータコア21と、インシュレータ22と、コイル組23と、第1端子241と、第2端子242と、第3端子243と、第4端子244と、第5端子245と、第1接続部251と、第2接続部252と、を有する。
<5.1 ステータコア21>
図1に示すとおり、ステータコア21は、電磁鋼板を軸方向に積層した積層体であるが、これに限定されない。例えば、単一の部材であってもよい。ステータコア21は12個のコアバック26と、12個のティース27と、を有する。12個のコアバック26は、周方向に連結されて環状となる。すなわち、コアバック26は、環状に配置される。12個のティース27は、それぞれ、1つのコアバック26と連結しコアバック26の径方向内面から径方向内方に向かって突出する。すなわち、ティース27は、コアバック26から径方向に延びる。
12個のティース27は、周方向に等間隔で配列される。ステータ2のスロット数は12であり、ロータ1の磁極数は10である。そのため、モータAは、10極12スロットのDCブラシレスモータである。上述したとおり、磁極数は14極であってもよく、この場合、14極12スロットのDCブラシレスモータとなる。
12個のティース27は、ステータ2の所定位置に配置された第1ティース271、第1ティース271を基準として周方向一方側に向かう配列方向(図2における、反時計回り方向)に順に配列された、第2ティース272、第3ティース273、第4ティース274、第5ティース275、第6ティース276、第7ティース277、第8ティース278、第9ティース279、第10ティース2710、第11ティース2711および第12ティース2712である。なお、第12ティース2712の反時計回り方向の隣は、第1ティース271である。
<5.2 インシュレータ22>
インシュレータ22は、コアバック26およびティース27を被覆する。すなわち、インシュレータ22は、少なくともティース27を覆う。インシュレータ22は、樹脂の成形体である。12個のティース27のそれぞれにインシュレータ22を取り付けたのち、インシュレータ22を介してティース27に導線を巻き付けることでコイル部28が形成される。すなわち、コイル部28は、ティース27にインシュレータ22を介して導線を巻き付けることにより形成される。インシュレータ22は、樹脂の成型体であるが、これに限定されない。ステータコア21と後述するコイル部28とを絶縁することができる構成を広く採用できる。
図1、図2に示すとおり、インシュレータ22は、第1壁部221と、第2壁部222とを有する。第1壁部221は、コアバック26の軸方向上端面を覆うとともに軸方向上方に延びる。第1壁部221の径方向外面には、導線を配線する第1配線溝223が形成される。また、第2壁部222は、コアバック26の軸方向下端面を覆うとともに軸方向下方に延びる。第2壁部222の径方向外面には、導線を配線する第2配線溝224が形成される。すなわち、インシュレータ22は、コアバック26の軸方向の両端を覆う第1壁部221および第2壁部222を有する。また、第1壁部221および第2壁部222は導線を配線する配線溝223、224を有する。
<5.3 端子>
第1端子241、第2端子242、第3端子243、第4端子244、第5端子245、第6端子246および第7端子247は、例えば、真鍮等の金属で形成されたピン形状である。なお、ピン形状の端子の表面には、第1接続部251、第2接続部252、第3接続部253、コイル部28が接続されたときに、電食の発生を抑える表面処理が施されていてもよい。ピン形状の端子を用いることで、コイル部28の導線の一端の被覆を剥離し、端子に巻き付けた後、はんだ付け、導電性接着剤による接着等により固定する、いわゆる、絡げによる固定が可能である。
すなわち、各々の端子241、242、243、244、245、246、247は、ピン形状の端子であり、各端子241、242、243、244、245、246、247に対して、導線が巻き付けられるとともに半田付けにて固定される。このため、簡単な構成で導線を端子に取り付けることが可能である。
図2、図3に示すとおり、第1端子241は、第1ティース271と連結されるコアバック26を覆うインシュレータ22に配置される。さらに詳しくは、第1ティース271と接続するコアバック26を覆うインシュレータ22の第2壁部222の軸方向下端から下方に延びる端子配置部225に配置される。端子配置部225には、凹部が設けられており、第1端子241は凹部に挿入されて、固定される。第1端子241は、例えば、圧入により第2壁部222に固定される。なお、第1端子241の固定は、圧入に限定されず、接着、溶着等であってもよい。以下、各端子の固定方法は、同様に第2壁部222に強固に固定できる方法で固定されるものとする。なお、インサートモールドで形成されてもよい。
同様に、第2端子242は、第3ティース273と連結されるコアバック26を覆うインシュレータ22の端子配置部225に配置される。第3端子243は、第5ティース275と連結されるコアバック26を覆うインシュレータ22の端子配置部225に配置される。第4端子244は、第10ティース2710と連結されるコアバック26を覆うインシュレータ22の端子配置部225に配置される。第5端子245は、第4ティース274と連結されるコアバック26を覆うインシュレータ22の端子配置部225に配置される。すなわち、第2壁部222には、第1端子241から第5端子245が配置される。
また、第6端子246は、第8ティース278と連結されるコアバック26を覆うインシュレータ22の端子配置部225に配置される。第7端子247は、第12ティース2712と連結されるコアバック26を覆うインシュレータ22の端子配置部225に配置される。
図2、図3に示すとおり、第7端子247は、第12ティース2712と連結されるコアバック26を覆うインシュレータ22に配置される。さらに詳しくは、第12ティース2712と接続するコアバック26を覆うインシュレータ22の第2壁部222の径方向下端から下方に延びる端子配置部225に配置される。端子配置部225には、凹部が設けられており、第7端子247は凹部に挿入されて、固定される。なお、インサートモールドで形成されてもよい。
図2に示すとおり、第1ティース271から第6ティース276と、第12ティース2712から第7ティース277とは、軸方向に見て線対称の位置に配置される。そして、第1端子241、第2端子242、第3端子243、第5端子245は、第1ティース271から第6ティース276側に配置される。また、第4端子244、第6端子246、第7端子247は、第12ティース2712から第7ティース277側に配置される。すなわち、第1端子241、第2端子242、第3端子243、第5端子245は、第1ティース271から第6ティース276のうちいずれかを覆うインシュレータ22に配置される。また、第4端子244は、第7ティース277から第12ティース2712のうちいずれかを覆うインシュレータ22に配置される。
<5.4 コイル組23>
ステータ2に備えられたコイル組23は、電流が供給されるタイミングによって3系統(以下、3相とする)に分けられる。この3相を、それぞれ、U相、V相、W相とする。つまり、ステータ2は、U相のコイル組23Uと、V相のコイル組23Vと、W相のコイル組23Wとを有する。なお、区別が不要の場合、単にコイル組23と示す場合がある。
各相のコイル組23は、4個のコイル部28と、渡り線部29とを有する(図4参照)。4個のコイル部28が渡り線部29によって接続されることで、各相のコイル組23は一続きの導線で形成される。すなわち、各コイル組23U、23V、23Wは、一続きの導線で形成されたコイル部28と、渡り線部29と、を有する。そして、3相のコイル組23U、23V、23Wは、それぞれの一端を中性点Nで接続するY結線される(図5、図6等参照)。すなわち、3組のコイル組23U、23V、23Wは、Y結線されるとともに位相が異なる3相の電流がそれぞれ供給される。
図4に示すとおり、各コイル部28の導線の巻回し方向は、ティース27を径方向外方から中心に向かって見たとき、時計回り方向と、反時計回り方向とがある。本実施形態では、ティース27を径方向外方から中心に向かって見たとき、時計回り方向を第1巻き方向Wd1とし、反時計回り方向を第2巻き方向Wd2とする。
U相のコイル組23Uは、第1コイル部281、第2コイル部282、第3コイル部283、第4コイル部284および各コイル部28を接続する渡り線部291を有する。U相のコイル組23Uにおいて、第1コイル部281は、第1ティース271にインシュレータ22を介して第1巻き方向Wd1で導線を巻きつけて形成される。第2コイル部282は、第2ティース272にインシュレータ22を介して第2巻き方向Wd2で導線を巻き付けて形成される。第3コイル部283は、第7ティース277にインシュレータ22を介して第2巻き方向Wd2で導線を巻き付けて形成される。第4コイル部284は、第8ティース278にインシュレータ22を介して第1巻き方向Wd1で導線を巻き付けて形成される。
すなわち、第1相のコイル組23Uは、第1ティース271に第1巻き方向Wd1で導線を巻きつけた第1コイル部281と、第2ティース272に第1巻き方向Wd1と逆向きの第2巻き方向Wd2で導線を巻き付けた第2コイル部282と、第7ティース277に第2巻き方向Wd2で導線を巻き付けた第3コイル部283と、第8ティース278に第1巻き方向Wd1で導線を巻き付けた第4コイル部284と、を有する。
図4に示すとおり、第1コイル部281の一端は、第1端子241に接続され、他端は、渡り線部291を介して第2コイル部282の一端と接続する。第1コイル部281の一端の第1端子241への接続は、絡げにより行われる。
第2コイル部282の他端は、渡り線部291を介して第3コイル部283の一端と接続する。第3コイル部283の他端は、渡り線部291を介して第4コイル部284の一端と接続する。第4コイル部284の他端は第6端子246と接続される。すなわち、第6端子246は、第4コイル部284の他端と接続する。後述するとおり、第6端子246は中性点Nと同電位の端子である。すなわち、第4コイル部284の他端は中性点と接続する。
なお、U相のコイル組23Uのコイル部同士を接続する渡り線部291は、インシュレータ22の第1壁部221に設けられた第1配線溝223に配線される。V相のコイル組23Vの渡り線部292およびW相のコイル組23Wの渡り線部293も同様に、第1壁部221に設けられた第1配線溝223に配線される。すなわち、各相のコイル組23U、23V、23Wの渡り線部291、292、293の導線は、第1壁部221の第1配線溝223に配線される。
V相のコイル組23Vは、第5コイル部285、第6コイル部286、第7コイル部287、第8コイル部288および各コイル部28を接続する渡り線部292を有する。V相のコイル組23Vにおいて、第5コイル部285は、第3ティース273にインシュレータ22を介して第1巻き方向Wd1で導線を巻きつけて形成される。第6コイル部286は、第4ティース274にインシュレータ22を介して第2巻き方向Wd2で導線を巻き付けて形成される。第7コイル部287は、第9ティース279にインシュレータ22を介して第2巻き方向Wd2で導線を巻き付けて形成される。第8コイル部288は、第10ティース2710にインシュレータ22を介して第1巻き方向Wd1で導線を巻き付けて形成される。
すなわち、第2相のコイル組23Vは、第3ティース273に第1巻き方向Wd1で導線を巻き付けた第5コイル部285と、第4ティース274に第2巻き方向Wd2で導線を巻き付けた第6コイル部286と、第9ティース279に第2巻き方向Wd2で導線を巻き付けた第7コイル部287と、第10ティース2710に第1巻き方向Wd1で導線を巻き付けた第8コイル部288と、を有する。
図4に示すとおり、第5コイル部285の一端は、第2端子242に接続され、他端は、渡り線部292を介して第6コイル部286の一端と接続する。第6コイル部286の他端は、渡り線部292を介して第7コイル部287の一端と接続する。第7コイル部287の他端は、渡り線部292を介して第8コイル部288の一端と接続する。第8コイル部288の他端は第4端子244と接続する。
さらに、W相のコイル組23Wは、第9コイル部289、第10コイル部2810、第11コイル部2811、第12コイル部2812および各コイル部28を接続する渡り線部293を有する。W相のコイル組23Wにおいて、第9コイル部289は、第5ティース275にインシュレータ22を介して第1巻き方向Wd1で導線を巻きつけて形成される。第10コイル部2810は、第6ティース276にインシュレータ22を介して第2巻き方向Wd2で導線を巻き付けて形成される。第11コイル部2811は、第11ティース2711にインシュレータ22を介して第2巻き方向Wd2で導線を巻き付けて形成される。第12コイル部2812は、第12ティース2712にインシュレータ22を介して第1巻き方向Wd1で導線を巻き付けて形成される。
すなわち、第3相のコイル組23Wは、第5ティース275に第1巻き方向Wd1で導線を巻き付けた第9コイル部289と、第6ティース276に第2巻き方向Wd2で導線を巻き付けた第10コイル部2810と、第11ティース2711に第2巻き方向Wd2で導線を巻き付けた第11コイル部2811と、第12ティース2712に第1巻き方向Wd1で導線を巻き付けた第12コイル部2812と、を有する。
図4に示すとおり、第9コイル部289の一端は、第3端子243に接続され、他端は、渡り線部293を介して第10コイル部2810の一端と接続する。第10コイル部2810の他端は、渡り線部293を介して第11コイル部2811の一端と接続する。第11コイル部2811の他端は、渡り線部293を介して第12コイル部2812の一端と接続する。第12コイル部2812の他端は第7端子247と接続される。後述するとおり、第7端子247は中性点Nと同電位の端子である。すなわち、第12コイル部2812の他端は中性点と接続する。
<5.5 接続部>
第1接続部251、第2接続部252および第3接続部253は、導線で形成される。第1接続部251、第2接続部252および第3接続部253の導線は、コイル部28が形成される導線と同じ材料である。すなわち、第1接続部251および第2接続部252の導線は、接続するコイル組23V、23Wの導線と同じ材質で形成される。また、第3接続部253の導線は、接続するコイル組23U、23Wの導線と同じ材質で形成される。
接続部の導線とコイル部の導線とを同じ材料で形成することで、異材金属の接触を防止し、接触によるガルバニック電食を防止できる。これにより、長期間にわたって接続部251、252、253の導線とコイル部28の導線との接続を安定して維持させることが可能となる。
図4に示すとおり、第1接続部251の一端は、第4端子244に接続され、他端は、第5端子245に接続される。すなわち、第1接続部251は、第4端子244と第5端子245とを接続する導線を有する。そして、第1接続部251は、第1壁部221の第1配線溝223に配線される。なお、第1接続部251、第2接続部252および第3接続部253の各端子への接続は、コイル部の接続と同様、絡げによって行われる。第2接続部252の一端は、第2端子242に接続され、他端は、第7端子247に接続される。すなわち、第7端子247は、第12コイル部2812の他端および第2接続部252と接続する。なお、第7端子247は、中性点Nと同電位である。そのため、第2接続部252は、第2端子242と中性点Nとを接続する導線を有する。
図6に示すとおり、第6端子246と第7端子247とが第3接続部253で接続される。すなわち、第3接続部253は、第6端子246と第7端子247とを接続する導線を有する。これにより、U相のコイル組23UとW相のコイル組23Wとが接続される。また、第2端子242と第7端子247とが第2接続部252で接続されることで、V相のコイル組23VとW相のコイル組23Wとが接続される。つまり、第2接続部252および第3接続部253によって、U相のコイル組23U、V相のコイル組23VおよびW相のコイル組23WはY結線される。これにより、第2端子242、第6端子246、第7端子247、第2接続部252および第3接続部253は、中性点Nと同電位となる。
このような構成によって、U相のコイル組23UおよびV相のコイル組23Vの中性点N側の導線がいずれも第7端子247に接続される。このため、別途中性点を設けて、各相コイル組の中性点側の導線を接続する構成に比べて端子数を減らすことが可能である。
なお、中性点Nを構成する端子を別途設けて、第2端子242、第6端子246および第7端子247と中性点の端子とを接続部を介して接続してもよい。また、中性点Nと同電位の端子は、回路基板6との接続は不要である。そのため、コイル部と接続部とを電気的に接続できる構成であれば、ピン形状の端子でなくてもよい。
そして、第1端子241、第3端子243および第5端子245が、モータ制御装置7の後述するインバータ回路73に接続される。U相の電流は、第1端子241を介してU相のコイル組23Uに供給される。V相の電流は、第5端子245を介してV相のコイル組23Vに供給される。W相の電流は、第3端子243を介してW相のコイル組23Wに供給される。
ステータ2は、以上示した構成を有する。次に、ステータ2の製造工程について説明する。ステータコア21は、隣り合うコアバック26が連結された構成を有する。コアバック26の連結部分は、コアバック26に比べて薄く形成される。ステータコア21は、コアバック26を直線状に並べた状態で、コアバック26およびティース27にインシュレータ22を取り付け、ティース27のそれぞれに導線を巻き付けて、コイル部28を形成する。そして、隣り合うコアバック26を連結部分で折り曲げて、ティース27をコアバック26よりも径方向内方に配置する。そして、両端を固定具で固定することで、ステータコア21は環状に形成される。
ここで、導線のティースへの巻き付けについて説明する。図2、図4、図6等に示すとおり、第1ティース271から第6ティース276のそれぞれには、順に、第1コイル部281、第2コイル部282、第5コイル部285、第6コイル部286、第9コイル部289および第10コイル部2810が形成される。そして、第1コイル部281と第2コイル部282とは、U相のコイル組23Uに含まれる。第5コイル部285と第6コイル部286とは、V相のコイル組23Vに含まれる。第9コイル部289と第10コイル部2810とは、W相のコイル組23Wに含まれる。
第7ティース277から第12ティース2712のそれぞれには、順に、第3コイル部283、第4コイル部284、第7コイル部287、第8コイル部288、第11コイル部2811および第12コイル部2812が形成される。そして、第3コイル部283と第4コイル部284とは、U相のコイル組23Uに含まれる。第7コイル部287と第8コイル部288とは、V相のコイル組23Vに含まれる。第11コイル部2811と第12コイル部2812とは、W相のコイル組23Wに含まれる。
第1コイル部281、第5コイル部285および第9コイル部289の導線の巻き方向は、第1巻き方向Wd1である。第2コイル部282、第6コイル部286および第10コイル部2810の導線の巻き方向は、第2巻き方向Wd2である。第3コイル部283、第7コイル部287および第11コイル部2811の導線の巻き方向は、第2巻き方向Wd2である。第4コイル部284、第8コイル部288および第12コイル部2812の導線の巻き方向は、第1巻き方向Wd1である。
そのため、巻線工程では、導線を供給する3個のノズル(不図示)をそれぞれ第1ティース271、第3ティース273および第5ティース275に導線を巻き付け可能な位置に配置する。そして、3個のノズルから同時に導線を送り出しつつ、各ノズルを第1巻き方向Wd1に移動させる。これにより、インシュレータ22に覆われた第1ティース271、第3ティース273および第5ティース275に、それぞれ、第1コイル部281、第5コイル部285および第9コイル部289が形成される。
次に、ノズルを第2ティース272、第4ティース274および第6ティース276に導線を巻き付け可能な位置に移動させる。このとき、導線を、インシュレータ22の第1壁部221の第1配線溝223に配線する。
そして、3個のノズルから同時に導線を送り出しつつ、各ノズルを第2巻き方向Wd2に移動させる。これにより、インシュレータ22に覆われた第2ティース272、第4ティース274および第6ティース276に、それぞれ、第2コイル部282、第6コイル部286および第10コイル部2810が形成される。
第1配線溝223に配線される導線が渡り線部291、292、293である。なお、図3に示すとおり、第1配線溝223は上下に3か所設けられる。第1配線溝223それぞれに渡り線部291、292、293をそれぞれ配置することで、渡り線部同士が交錯することを防ぐ。
次に、3個のノズルを、第7ティース277、第9ティース279および第11ティース2711に導線を巻き付け可能な位置に移動させる。そして、3個のノズルから同時に導線を送り出しつつ、各ノズルを第2巻き方向Wd2に移動させる。これにより、インシュレータ22に覆われた第7ティース277、第9ティース279および第11ティース2711に、それぞれ、第3コイル部283、第7コイル部287および第11コイル部2811が形成される。
さらに、3個のノズルを、第8ティース278、第10ティース2710および第12ティース2712に導線を巻き付け可能な位置に移動させる。そして、3個のノズルから同時に導線を送り出しつつ、各ノズルを第1巻き方向Wd1に移動させる。これにより、インシュレータ22に覆われた第8ティース278、第10ティース2710および第12ティース2712に、それぞれ、第4コイル部284、第8コイル部288および第12コイル部2812が形成される。
本実施形態のステータ2では、第1ティース271から第6ティース276と、第12ティース2712から第7ティース277とは、軸方向に見て線対称の位置に配置される。そのため、第1ティース271から第6ティース276に導線を巻き付けた後に、第7ティース277から第12ティース2712に導線を巻き付けることができる。そのため、直線状のステータコア21では、U相のコイル組23U、V相のコイル組23VおよびW相のコイル組23Wの各コイル部を形成するときに、ノズルによる導線を巻き付ける方向が同じ方向に、同じ間隔で移動する。これにより、U相、V相、W相のコイル組を巻き付ける3本のノズルを同時に同じ方向で移動させることで導線を巻き付けることができ、巻線時間を短縮することができる。特に、3本のノズルを一つの駆動装置(モータ)で駆動できるため、簡易な巻線機で、同時巻線を実現できる。また、3本のノズルの相対位置を一定に保ったまま巻線作業を行うため、巻線工程を自動化する場合にも有利である。
以上示したとおり、それぞれ一続きの導線で形成されるU相のコイル組23U、V相のコイル組23VおよびW相のコイル組23Wを、一定の間隔で配置されたノズルを同時に移動させることで、形成することが可能である。そのため、巻線工程を簡略化することができる。上述したとおり、コアバック26同士の連結部分で折り曲げて環状にした後、固定具で固定して環状のステータコア21を形成する。
すなわち、10極12スロットや、14極12スロットのモータAにおいて、一つおきに配置されたティースに同時に同方向で導線を巻き付けることで、3相のコイル組23U、23V、23Wを同時に形成できる。これにより、巻線作業の作業効率を高めることができる。また、第4端子244と第5端子245とを導線である第1接続部251で、第2端子242と第7端子247(中性点N)とを導線である第2接続部252で接続することで、端子同士を接続するための配線パターンを備えた別の基板や多層プリント基板等が不要であり、モータAを小型化可能である。
その後、第1コイル部281の一端の導線を第1端子241に絡げて接続する。同様に、第5コイル部285の一端の導線を第2端子242に絡げて接続する。第9コイル部289の一端の導線を第3端子243に絡げて接続する。第4コイル部284の他端の導線を第6端子246に絡げて接続する。第8コイル部288の他端の導線を第4端子244に絡げて接続する。第12コイル部2812の他端の導線を第7端子247に絡げて接続する。なお、端子と導線との接続(固定)は、絡げに限定されない。例えば、ヒュージング、圧着、圧接等で固定してもよい。
さらに、第4端子244と第5端子245とが第1接続部251を介して接続される。第2端子242と第7端子247とが第2接続部252を介して接続される。第6端子246と第7端子247とが第3接続部253を介して接続される。第1接続部251、第2接続部252および第3接続部253は、インシュレータ22の第2壁部222の第2配線溝224に配線される。すなわち、第1接続部251、第2接続部252の導線は、第2壁部222の第2配線溝224に配線される。また、第3接続部253の導線は、第2壁部222の第2配線溝224に配線される。
第1接続部251および第2接続部252は、第1端子241から第5端子245が設けられる第2壁部222の第2配線溝224に配置される。そして、渡り線部291、292、293が第1壁部221の第1配線溝223に配置される。これにより、第1接続部251および第2接続部252が渡り線部を避けて配線しなくてよく、第1接続部251および第2接続部252を短くできる。
また、第1接続部251および第2接続部252が、渡り線部291、292、293と異なる壁部に配置される。そのため、第1接続部251および第2接続部252と渡り線部291、292、293と交錯することを防ぐ。これにより、ステータ2の製造を効率的に行うことが可能である。また、第1接続部251および第2接続部252が渡り線部291、292、293と交錯しないため、第1配線溝223、第2配線溝224の段数を少なくすることが可能である。これにより、ステータ2の軸方向一方側に接続部251、252および渡り線部291、292、293をまとめた場合に比べて、壁部221、222の合計の高さを低く抑えることが可能である。これにより、モータAの軸方向高さを抑えることができる。また、第3接続部253を第2壁部222に形成される第2配線溝224に配線する場合も同様である。
そして、図4に示すとおり、第2配線溝224は、第2壁部222に3個備えられる。第1接続部251、第2接続部252および第3接続部253がそれぞれ異なる第2配線溝224に配線されることで、第1接続部251、第2接続部252および第3接続部253同士を電気的に絶縁することができる。
以上示したとおり、ステータコア21を環状に形成した後に、第1接続部251、第2接続部252および第3接続部253を接続することで、接続部の撓みを抑制できる。
<6. モータ制御装置>
モータAのU相のコイル組23U、V相のコイル組23V及びW相のコイル組23Wに所定の順序及び所定の方向で通電する。これにより、各コイル部28には磁束が発生する。そして、各コイル部28に発生する磁束は、通電の有無及び通電方向によって、発生する向きが変化する。各コイル部28で発生する磁束と、マグネット12の磁束とが吸引および反発することで、ロータ1に周方向の力が発生する。これにより、ロータ1およびシャフト4が、ステータ2およびハウジング3に対して、回転する。シャフト4およびロータ1は中心軸Cx周りに回転する。すなわち、ロータ1は、上下に延びる中心軸Cx周りに回転する。
モータAには、ロータ1を回転させるためのモータ制御装置7を有する。図5に示すとおり、モータ制御装置7は、不図示の実機より、電力供給およびモータAの速度を決定する信号を受けて、モータAを駆動する。モータ制御装置は、駆動電源端子711と、制御電源端子712と、速度信号端子713と、制御回路72と、インバータ回路73とを有する。
駆動電源端子711、制御電源端子712および速度信号端子713は、いずれも、実機側の機器に接続される端子である。なお、駆動電源端子711、制御電源端子712および速度信号端子713は、不図示のコネクタに配置され、コネクタを介して電力または信号が供給されてもよい。駆動電源端子711は、実機からモータAの駆動に必要な駆動電力の供給を受ける。制御電源端子712は、実機から制御回路72の駆動に必要な制御電力の供給を受ける。速度信号端子713は、モータAの回転速度、回転方向等の情報を含む速度指令信号を実機から受信する。
インバータ回路73は、実機から供給される直流の駆動電力を、交流電力に変換し、各相のコイル組23U、23V、23Wに交流電力を供給する。インバータ回路73は、各相のコイル組23U、23V、23Wへ交流電力を供給するためのU相接続端子731、V相接続端子732およびW相接続端子733を備える。そして、各接続端子731、732、733には、第1端子241、第3端子243および第5端子245が接続される。これにより、インバータ回路73は、U相の電流をU相のコイル組23Uに、V相の電流をV相のコイル組23Vに、W相の電流をW相のコイル組23Wにそれぞれ供給する。また、U相のコイル組23U、V相のコイル組23VおよびW相のコイル組23Wを流れた電流は、各接続端子を介してインバータ回路73に戻る。
インバータ回路73は、バイポーラトランジスタ、FET、MOSFET、IGBT等のスイッチング素子を組み合わせた回路を有する。インバータ回路73は、従来周知の構成であるため、詳細な説明は省略する。
制御回路72は、実機から供給される制御電力によって駆動される。制御回路72は、実機からの速度指令信号に基づき、各スイッチング素子を駆動させるための信号をインバータ回路73に供給する。つまり、制御回路72は、インバータ回路73の所定のスイッチング素子をONまたはOFFすることができる。これにより、制御回路72は、インバータ回路73から各相のコイル組23U、23V、23Wへの電力の供給タイミングを決定する。例えば、インバータ回路73を用いることで、U相接続端子731からU相のコイル組23Uに電流を供給した後、V相のコイル組23Vに電流を供給し、V相接続端子732からインバータ回路73に戻すことができる。U相のコイル組23Uから電流を供給し、V相のコイル組23Vに供給する通電パターンをU−V通電パターンと称する。なお、各通電パターンの詳細については後述する。
なお、本実施形態のモータ制御装置7において、制御回路72およびインバータ回路73は、回路基板6に実装される。回路基板6の表面には、配線パターンが形成されており、インバータ回路73の接続端子は、配線パターンに接続される。そして、回路基板6は、スルーホール60を有し、第1端子241、第3端子243および第5端子245はスルーホール60に挿入されるとともに、配線パターンにはんだ付けされる。なお、図1では、第1端子241がスルーホール60に挿入された状態を示す。これにより、インバータ回路73のU相接続端子731と第1端子241、V相接続端子732と第5端子245およびW相接続端子733と第3端子243は、それぞれ、配線パターンを介して接続される。
このように、インバータ回路73と接続される第1端子241、第5端子245および第3端子243を、軸方向から見たときにステータ2の一方側に寄せて配置することで、回路基板自体の形状および(または)配線パターンを簡略化できる。また、インバータ回路73から各端子241、245、243までの距離の差を小さくすることも可能であり、絶縁のための構造を簡略化できる。
回路基板6には、ロータ1の位置を検出する位置検出素子61が実装される。位置検出素子61は、回転時のマグネット12の磁束の変化を検出して制御回路72に信号を送る。制御回路72は、位置検出素子61からの信号に基づいて、ロータ1の位置を取得し、ロータ1の位置に合わせて、通電パターンを決定し、インバータ回路73を制御する。
<7. 通電パターン>
通電パターンについて図面を参照して説明する。図7は、インバータ回路を切り替えたときの通電パターンと各コイル部の磁極を示す図である。図7は、ティース27ごとに、形成されるコイル部、コイル部の導線巻回し方向、各通電パターンで通電したときの磁束の方向を示す。なお、各コイル部の磁束の方向は、ロータ1と対向する方向の端部、すなわち、径方向内端の磁極がN極かS極かで示す。
以下に、通電パターンについて図面を参照して説明する。図8は、W−Vパターンのときのステータ2の励磁状態とロータ1の位置を示す図である。図9は、U−Vパターンのときのステータ2の励磁状態とロータ1の位置を示す図である。図10は、U−Wパターンのときのステータ2の励磁状態とロータ1の位置を示す図である。図11は、V−Wパターンのときのステータ2の励磁状態とロータ1の位置を示す図である。図12は、V−Uパターンのときのステータ2の励磁状態とロータ1の位置を示す図である。図13は、W−Uパターンのときのステータ2の励磁状態とロータ1の位置を示す図である。
例えば、W−Vパターンは、インバータ回路73からの電流がW相のコイル組23Wに供給されて、中性点Nを通り、V相のコイル組23Vを通って、インバータ回路73に戻る電力供給パターンを示す。そして、図7に示す通電パターンを上から順に適切なタイミングで切り替えることで、ロータ1を軸方向下方から見たときに反時計回り方向に回転させる。
図7、図8に示すとおり、W−Vパターンのとき、電流は第3端子243を介してW相のコイル組23Wに供給される。第3端子243から第9コイル部289、第10コイル部2810、第11コイル部2811、第12コイル部2812の順に電流が流れる。そして、電流は、第7端子247から第2接続部252を介して第2端子242に流れる。これにより、電流は、V相のコイル組23Vに供給される。そして、第5コイル部285、第6コイル部286、第7コイル部287および第8コイル部288の順に電流が流れる。そして、第4端子244から第1接続部251を介して第5端子245に流れ、第5端子245からインバータ回路73に戻る。
このとき、第3ティース273に配置された第5コイル部285の径方向内側はN極である。第4ティース274に配置された第6コイル部286の径方向内側はS極である。第5ティース275に配置された第9コイル部289の径方向内側はN極である。第6ティース276に配置された第10コイル部2810の径方向内側はS極である。
そして、第9ティース279に配置された第7コイル部287の径方向内側はS極である。第10ティース2710に配置された第8コイル部288の径方向内側はN極である。第11ティース2711に配置された第11コイル部2811の径方向内側はS極である。第12ティース2712に配置された第12コイル部2812の径方向内側はN極である。
図7、図9に示すとおり、U−Vパターンのとき、電流は第1端子241を介してU相のコイル組23Uに供給される。第1端子241から第1コイル部281、第2コイル部282、第3コイル部283、第4コイル部284の順に電流が流れる。そして、電流は、第6端子246から第3接続部253を介して第7端子247に流れ、第2接続部252を介して第7端子247から第2端子242に電流が流れる。これにより、電流は、V相のコイル組23Vに供給される。そして、第5コイル部285、第6コイル部286、第7コイル部287および第8コイル部288の順に電流が流れる。そして、第4端子244から第1接続部251を介して第5端子245に流れ、第5端子245からインバータ回路73に戻る。
このとき、第1ティース271に配置された第1コイル部281の径方向内側はN極である。第2ティース272に配置された第2コイル部282の径方向内側はS極である。第3ティース273に配置された第5コイル部285の径方向内側はN極である。第4ティース274に配置された第6コイル部286の径方向内側はS極である。
そして、第7ティース277に配置された第3コイル部283の径方向内側はS極である。第8ティース278に配置された第4コイル部284の径方向内側はN極である。第9ティース279に配置された第7コイル部287の径方向内側はS極である。第10ティース2710に配置された第8コイル部288の径方向内側はN極である。
同様に、図7、図10に示すとおりU−Wパターンのとき、電流は、第1端子241からU相のコイル組23Uに流れ込み、第7端子247からインバータ回路73に戻る。このとき、第11ティース2711に配置された第11コイル部2811の径方向内側はN極である。第12ティース2712に配置された第12コイル部2812の径方向内側はS極である。第1ティース271に配置された第1コイル部281の径方向内側はN極である。第2ティース272に配置された第2コイル部282の径方向内側はS極である。
そして、第5ティース275に配置された第9コイル部289の径方向内側はS極である。第6ティース276に配置された第10コイル部2810の径方向内側はN極である。第7ティース277に配置された第3コイル部283の径方向内側はS極である。第8ティース278に配置された第4コイル部284の径方向内側はN極である。
さらに、図7、図11に示すとおりV−Wパターンのとき、電流は、第5端子245からV相のコイル組23Vに流れ込み、第7端子247からインバータ回路73に戻る。このとき、第3ティース273に配置された第5コイル部285の径方向内側はS極である。第4ティース274に配置された第6コイル部286の径方向内側はN極である。第5ティース275に配置された第9コイル部289の径方向内側はS極である。第6ティース276に配置された第10コイル部2810の径方向内側はN極である。
そして、第7ティース277に配置された第3コイル部283の径方向内側はN極である。第8ティース278に配置された第4コイル部284の径方向内側はS極である。第11ティース2711に配置された第11コイル部2811の径方向内側はN極である。第12ティース2712に配置された第12コイル部2812の径方向内側はS極である。
さらに、図7、図12に示すとおりV−Uパターンのとき、電流は、第5端子245からV相のコイル組23Vに流れ込み、第6端子246からインバータ回路73に戻る。このとき、第1ティース271に配置された第1コイル部281の径方向内側はS極である。第2ティース272に配置された第2コイル部282の径方向内側はN極である。第3ティース273に配置された第5コイル部285の径方向内側はS極である。第4ティース274に配置された第6コイル部286の径方向内側はN極である。
そして、第7ティース277に配置された第3コイル部283の径方向内側はN極である。第8ティース278に配置された第4コイル部284の径方向内側はS極である。第9ティース279に配置された第7コイル部287の径方向内側はN極である。第10ティース2710に配置された第8コイル部288の径方向内側はS極である。
また、図7、図13に示すとおりW−Uパターンのとき、電流は、第3端子243からW相のコイル組23Wに流れ込み、第6端子246からインバータ回路73に戻る。このとき、第11ティース2711に配置された第11コイル部2811の径方向内側はS極である。第12ティース2712に配置された第12コイル部2812の径方向内側はN極である。第1ティース271に配置された第1コイル部281の径方向内側はS極である。第2ティース272に配置された第2コイル部282の径方向内側はN極である。
そして、第5ティース275に配置された第9コイル部289の径方向内側はN極である。第6ティース276に配置された第10コイル部2810の径方向内側はS極である。第7ティース277に配置された第3コイル部283の径方向内側はN極である。第8ティース278に配置された第4コイル部284の径方向内側はS極である。
以上示したとおり、本実施形態のモータAでは、電流を流すことで、2個のコイル部を挟んで4個ずつのコイル部に電流が流れる。そして、電流が流れる4個のコイル部では、電流の相にかかわらず、隣り合うコイル部の径方向内側の磁極が異なる。
本実施形態のモータAでは、U相のコイル組23Uのコイル部、V相のコイル組23Vのコイル部、W相のコイル組のコイル部をそれぞれ2個ずつ周方向に配列する。そして、中心軸を挟んで対称の位置に配置されたコイル部同士は同じ相のコイル部であるとともに、導線の巻き方向が異なる。
そして、第1接続部251で第4端子244と第5端子245とを接続し、インバータ回路73のV相接続端子732と第5端子245とが接続される。これにより、V相のコイル組23Vの中性点N側、すなわち、インバータ回路73側のコイル部を調整する。
以上のように、各相のコイル組のコイル部の導線の巻きを工夫するとともに、V相の接続を接続部で調整することで、巻線が容易であるとともに、コギングトルクを抑制して、トルク変動が少ない出力が可能である。
なお、本実施形態では、モータAは、マグネット12が10個でコイル部28が12個、つまり、10極12スロットのインナーロータ型ブラシレスDCモータであるが、14極のロータを用いた場合でも、同様に、コギングトルクを低減することが可能である。
<8.変形例等>
本発明にかかるモータの変形例について図面を参照して説明する。図14は、本発明にかかるモータの変形例の断面図である。図15は、図14に示すモータのステータおよびロータを軸方向下方から見た図である。図14、15に示すモータBは、カバー部33、ステータ8およびロータ9が図1のモータAとそれぞれ異なる。これ以外の点について、モータBは、モータAと同じ構成を有する。そのため、モータBにおいて、実質上、モータAと同じ部分には、同じ符号を付すとともに同じ部分の詳細な説明は省略する。
図14、図15に示すとおり、モータBは、ロータ9のマグネット92がステータ8の径方向外方を回転するアウターロータ型DCブラシレスモータである。
カバー部33は、カバー平板部34と、軸受保持部35と、を有する。カバー平板部34は、中心軸Cxと直交する方向に延びる板状である。カバー平板部34は、ステータ8の軸方向下方に配置される。カバー平板部34は、径方向中央に軸方向に貫通する貫通孔341を有する。カバー平板部34の貫通孔341には、軸受保持部35が貫通する。
軸受保持部35は、保持筒部351と、フランジ部352とを有する。保持筒部351は、中心軸Cxに沿って延びる筒体である。保持筒部351の中心は、中心軸Cxと重なる円筒である。保持筒部351は、カバー平板部34の貫通孔341を貫通して固定される。フランジ部352は、保持筒部351の外側面の下端から径方向に拡がる。保持筒部351を貫通孔341に挿入したときに、フランジ部352は、カバー平板部34の下面と接触する。これにより、軸受保持部35は、カバー平板部34に固定される。なお、カバー平板部34と軸受保持部35とは、圧入により固定してもよい。また、フランジ部352をカバー平板部34に溶接、接着等で固定してもよい。また、これら以外にも、カバー平板部34に軸受保持部35を強固に固定できる方法を広く採用できる。
保持筒部351の内側面には、軸受5の外輪が固定される。保持筒部351は、軸受5を介してシャフト4を回転可能に支持する。
ステータ8は、ステータコア81と、インシュレータ82と、コイル組83とを有する。なお、第1端子241から第7端子247は、モータAと同じ構成であるため、同じ符号を付す。
ステータコア81は、コアバック86と、12個のティース87を有する。12個のティース87は、ステータコア21のティース27と同様、周方向に配列される。各ティース87は、コアバック86の外側面から径方向外方に延びる。そして、ティース87の径方向外縁から周方向に延びるティース先端部871を有する。すなわち、ステータコア81は、ティース87のコアバック86と径方向反対側の端部から周方向に延びるティース先端部871を有する。
インシュレータ82は、ティース87を覆う。インシュレータ82は、第1壁部821と、第2壁部822とを有する。第1壁部821は、ティース先端部871の軸方向上端面を覆うとともに軸方向上方に延びる。第1壁部821の径方向外面には、導線を配線する第1配線溝823が形成される。また、第2壁部822は、ティース先端部871の軸方向下端面を覆うとともに軸方向下方に延びる。第2壁部822の径方向外面には、導線を配線する第2配線溝824が形成される。すなわち、インシュレータ82は、ティース先端部871の軸方向の両端を覆う第1壁部821および第2壁部822を有する。第1壁部821および第2壁部822は、それぞれ、導線を配線する第1配線溝823および第2配線溝824を有する。
本変形例では、U相のコイル組、V相のコイル組およびW相のコイル組をまとめてコイル組83と称する。モータBのコイル組83は、12個のコイル部88を有する。12個のコイル部88は、モータAのコイル部28と対応する。つまり、12個のコイル部88は、4個ずつ、U相のコイル組、V相のコイル組およびW相のコイル組に分けられる。各相のコイル組のコイル部の配置は、モータAと同様である。
直線状のステータコア81のそれぞれのティース87をインシュレータ82で覆う。直線状のステータコア81は、ステータコア21とは異なり、ティース先端部871同士が連結される。そして、各ティース87にインシュレータ82を介して導線を巻き付けてコイル部88を形成する。なお、コイルの巻き付け方法は、モータAと同じである。そして、U相、V相、W相の各コイル組が形成された後、ティース先端部871同士の間に設けられた連結部分を折り曲げて、コアバック86を径方向内方に配置してティース先端部871を環状に形成する。
そして、第1端子241、第2端子242、第3端子243、第4端子244、第5端子245、第6端子246および第7端子247は、ティース先端部871の下端を覆う第2壁部822に設けられる。第1端子241、第2端子242、第3端子243、第4端子244、第5端子245、第6端子246および第7端子247は軸方向下方に延びる。すなわち、第2壁部822には、第1端子241から第5端子245が配置される。また、各相のコイル組の渡り線部(不図示)は、第1壁部821の第1配線溝823に配線される。すなわち、各相のコイル組83の渡り線部の導線は、第1壁部821の第1配線溝823に配線される。
ステータ8は、不図示の第1接続部、第2接続部および第3接続部を有する。第1接続部、第2接続部および第3接続部は、導線を有する。第1接続部は、第1接続部251と同様、第4端子244と第5端子245を接続する。第2接続部は、第2端子242と第7端子247とを接続する。第3接続部は、第6端子246と第7端子247とを接続する。そして、第1接続部、第2接続部および第3接続部は、いずれも、第2壁部822の第2配線溝824に配線される。すなわち、第1接続部、第2接続部の導線は、第2壁部822の第2配線溝824に配線される。
ステータコア81は、径方向中央に軸方向に貫通する貫通部を有する。軸受保持部35はステータコア81の貫通部に圧入される。これにより、軸受保持部35にステータコア81が固定される。このとき、ステータコア81の中心は、中心軸Cxと重なる。これにより、ステータ8とロータ9との中心が中心軸Cxに一致する。
ロータ9は、ロータフレーム91と、マグネット92と、ロータコア93とを有する。
ロータフレーム91は、ロータ平板部911と、ロータ筒部912と、シャフト固定部913とを有する。ロータ平板部911は、中心軸Cxと直交する方向に拡がる板状である。ロータ筒部912は、ロータ平板部911の径方向外縁から軸方向下方に延びる筒状である。ロータ筒部912の内側面には、ロータ9のロータコア93が固定される。
ロータコア93は、マグネット92を保持する。ロータコア93は、円筒状であり、ロータコア93は、ロータ筒部912と接触して固定される。ここで、マグネット92は、14個である。つまり、モータBは、14極12スロットのアウターロータ型のDCブラシレスモータである。
シャフト固定部913は、ロータ平板部911の径方向中央部から軸方向上方に延びる筒状である。シャフト4がシャフト固定部913に挿入されるとともに、固定されることで、ロータフレーム91は、シャフト4に固定される。なお、シャフト4とシャフト固定部913との固定は、圧入を挙げることができるが、これに限定されない。シャフト4とシャフト固定部913とを強固に固定できる方法を広く採用できる。
モータBでは、モータAと同様、電流が供給されるコイル部は、相に関係なく隣り合うコイル部の磁極が異なる。この構成によって、モータBではコギングトルクの発生が抑制される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の趣旨の範囲内であれば、実施形態は種々の変形が可能である。
本発明は、空気調和機に備えられる送風装置や洗濯機のドラムなどを駆動するモータとして各種機器に用いることができる。
1 ロータ
11 ロータコア
110 貫通孔
12 マグネット
2 ステータ
21 ステータコア
22 インシュレータ
221 第1壁部
222 第2壁部
223 第1配線溝
224 第2配線溝
225 端子配置部
23 コイル組
23U U相のコイル組
23V V相のコイル組
23W W相のコイル組
241 第1端子
242 第2端子
243 第3端子
244 第4端子
245 第5端子
246 第6端子
247 第7端子
251 第1接続部
252 第2接続部
253 第3接続部
26 コアバック
27 ティース
271 第1ティース
272 第2ティース
273 第3ティース
274 第4ティース
275 第5ティース
276 第6ティース
277 第7ティース
278 第8ティース
279 第9ティース
2710 第10ティース
2711 第11ティース
2712 第12ティース
28 コイル部
281 第1コイル部
282 第2コイル部
283 第3コイル部
284 第4コイル部
285 第5コイル部
286 第6コイル部
287 第7コイル部
288 第8コイル部
289 第9コイル部
2810 第10コイル部
2811 第11コイル部
2812 第12コイル部
29 渡り線部
291 渡り線部
292 渡り線部
293 渡り線部
3 ハウジング
31 ステータハウジング部
311 ハウジング平板部
312 ハウジング筒部
313 第1軸受収容部
314 内側面
32 カバー部
321 カバー平板部
322 カバー突出部
323 第2軸受収容部
324 内側面
33 カバー部
34 カバー平板部
341 貫通孔
35 軸受保持部
351 保持筒部
352 フランジ部
4 シャフト
5 軸受
6 回路基板
60 スルーホール
61 位置検出素子
7 モータ制御装置
72 制御回路
73 インバータ回路
731 U相接続端子
732 V相接続端子
733 W相接続端子
8 ステータ
81 ステータコア
82 インシュレータ
821 第1壁部
822 第2壁部
823 第1配線溝
824 第2配線溝
83 コイル組
86 コアバック
87 ティース
871 ティース先端部
88 コイル部
9 ロータ
91 ロータフレーム
911 ロータ平板部
912 ロータ筒部
913 シャフト固定部
92 マグネット
93 ロータコア
A モータ
B モータ

Claims (9)

  1. 上下に延びる中心軸周りに回転するロータと、
    前記ロータと径方向に対向するステータと、を有するモータであって、
    前記ステータは、
    コアバックと、12個のティースと、を有するステータコアと、
    少なくとも前記ティースを覆うインシュレータと、
    Y結線されるとともに位相が異なる3相の電流がそれぞれ供給される3組のコイル組と、
    第1端子と、
    第2端子と、
    第3端子と、
    第4端子と、
    第5端子と、を有し、
    前記コアバックは、環状に配置され、
    前記ティースは、前記コアバックから径方向に延び、
    前記12個のティースは、前記ステータの所定位置に配置された第1ティース、前記第1ティースを基準として周方向一方側に向かう配列方向に順に配列された前記第2ティース、第3ティース、第4ティース、第5ティース、第6ティース、第7ティース、第8ティース、第9ティース、第10ティース、第11ティースおよび第12ティースであり、
    各前記コイル組は、一続きの導線で形成されたコイル部と、渡り線部と、を有し、
    前記コイル部は、前記ティースに前記インシュレータを介して導線を巻き付けることにより形成され、
    前記ロータの極数は、10または14であり、
    第1相のコイル組は、前記第1ティースに第1巻き方向で導線を巻きつけた第1コイル部と、前記第2ティースに前記第1巻き方向と逆向きの第2巻き方向で導線を巻き付けた第2コイル部と、前記第7ティースに前記第2巻き方向で導線を巻き付けた第3コイル部と、前記第8ティースに前記第1巻き方向で導線を巻き付けた第4コイル部と、を有し、
    第2相のコイル組は、前記第3ティースに前記第1巻き方向で導線を巻き付けた第5コイル部と、前記第4ティースに前記第2巻き方向で導線を巻き付けた第6コイル部と、前記第9ティースに前記第2巻き方向で導線を巻き付けた第7コイル部と、前記第10ティースに前記第1巻き方向で導線を巻き付けた第8コイル部と、を有し、
    第3相のコイル組は、前記第5ティースに前記第1巻き方向で導線を巻き付けた第9コイル部と、前記第6ティースに前記第2巻き方向で導線を巻き付けた第10コイル部と、前記第11ティースに前記第2巻き方向で導線を巻き付けた第11コイル部と、前記第12ティースに前記第1巻き方向で導線を巻き付けた第12コイル部と、を有し、
    前記第1コイル部の一端は、前記第1端子と接続し、他端は、前記渡り線部を介して前記第2コイル部の一端と接続し、
    前記第2コイル部の他端は、前記渡り線部を介して前記第3コイル部の一端と接続し、
    前記第3コイル部の他端は、前記渡り線部を介して前記第4コイル部の一端と接続し、
    前記第4コイル部の他端は、中性点と接続し、
    前記第5コイル部の一端は、前記第2端子と接続し、他端は、前記渡り線部を介して前記第6コイル部の一端と接続し、
    前記第6コイル部の他端は、前記渡り線部を介して前記第7コイル部の一端と接続し、
    前記第7コイルの他端は、前記渡り線部を介して前記第8コイル部の一端と接続し、
    前記第8コイル部の他端は、前記第4端子と接続し、
    前記第9コイル部の一端は、前記第3端子と接続し、他端は、前記渡り線部を介して前記第10コイル部の一端と接続し、
    前記第10コイル部の他端は、前記渡り線部を介して前記第11コイル部の一端と接続し、
    前記第11コイル部の他端は、前記渡り線部を介して前記第12コイル部の一端と接続し、
    前記第12コイル部の他端は、中性点と接続し、
    前記ステータは、
    前記第4端子と前記第5端子とを接続する導線を有する第1接続部と、
    前記第2端子と前記中性点とを接続する導線を有する第2接続部と、を有するモータ。
  2. 前記通電パターン決定部が前記第2動作モードで動作するときに、
    前記第1端子、前記第2端子、前記第3端子、前記第5端子は、前記第1ティースから前記第6ティースのうちいずれかを覆う前記インシュレータに配置され、
    前記第4端子は、前記第7ティースから前記第12ティースのうちいずれかを覆う前記インシュレータに配置される請求項1に記載のモータ。
  3. 前記インシュレータは、前記コアバックの軸方向の両端を覆う第1壁部および第2壁部を有し、
    前記第1壁部および前記第2壁部は導線を配線する配線溝を有し、
    前記第2壁部には、前記第1端子から前記第5端子が配置され、
    前記各相コイル組の前記渡り線部の導線は、前記第1壁部の前記配線溝に配線され、
    前記第1接続部、前記第2接続部の導線は、前記第2壁部の前記配線溝に配線される請求項1または請求項2に記載のモータ。
  4. 前記ステータコアは、前記ティースの前記コアバックと径方向反対側の端部から周方向に延びるティース先端部を有し、
    前記インシュレータは、前記ティース先端部の軸方向の両端を覆う第1壁部および第2壁部を有し、
    前記第1壁部および前記第2壁部は導線を配線する配線溝を有し、
    前記第2壁部には、前記第1端子から前記第5端子が配置され、
    前記各相コイル組の前記渡り線部の導線は、前記第1壁部の前記配線溝に配線され、
    前記第1接続部、前記第2接続部の導線は、前記第2壁部の前記配線溝に配線される請求項1または請求項2に記載のモータ。
  5. 前記第4コイル部の他端と接続する第6端子と、
    前記第12コイル部の他端および前記第2接続部と接続する第7端子と、
    前記第6端子と前記第7端子とを接続する導線を有する第3接続部と、をさらに有する請求項1から請求項4のいずれかに記載のモータ。
  6. 前記第4コイル部の他端と接続する第6端子と、
    前記第12コイル部の他端および前記第2接続部と接続する第7端子と、
    前記第6端子と前記第7端子とを接続する導線を含む第3接続部と、をさらに有し、
    前記第3接続部の導線は、前記第2壁部の前記配線溝に配線される請求項3または請求項4に記載のモータ。
  7. 前記第3接続部の導線は、接続する前記コイル組の導線と同じ材質で形成される請求項5または請求項6に記載のモータ。
  8. 前記第1接続部および前記第2接続部の導線は、接続する前記コイル組の導線と同じ材質で形成される請求項1から請求項7のいずれかに記載のモータ。
  9. 前記各々の端子は、ピン形状の端子であり、
    前記各端子に対して、前記導線が
    巻き付けられるとともに半田付けにて固定される請求項1から請求項8のいずれかに記載のモータ。
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