JP2021016883A - 回転電機用ロータの製造方法 - Google Patents

回転電機用ロータの製造方法 Download PDF

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Takehiko Adachi
毅彦 安立
裕次 中井
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裕次 中井
雅大 石川
Masahiro Ishikawa
雅大 石川
典明 瀧川
Noriaki Takigawa
典明 瀧川
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Abstract

【課題】テーパ部の軸方向の範囲を低減する。【解決手段】軸方向の少なくとも一端側が開口する中空の形状を有し一端側に軸方向外側に向けて外径が徐々に低減していくテーパ面(710)を有するシャフト素材(700)、及び、成形部材(92)のうちの少なくともいずれか一方を、軸まわりに回転させた回転状態を形成し、回転状態において、シャフト素材に対する成形部材の相対位置を変化させて、シャフト素材におけるテーパ面に、成形部材を軸方向に押し付ける成形工程(ステップS502)を含み、成形工程は、更に、回転状態において、シャフト素材におけるテーパ面に軸方向内側から繋がる表面(705)に、成形補助部材(93)を径方向に押し付けることを含む、回転電機(1)用ロータ(30)の製造方法が開示される。【選択図】図4A

Description

本開示は、回転電機用ロータの製造方法に関する。
成形ローラを公転させながら素管の半径方向と軸方向とに送って、素管の端部に先端へ向けて次第に縮径するテーパ部と小径のストレート部とを成形する技術が知られている。
特開2004−160536号公報
しかしながら、上記のような従来技術では、テーパ部の軸方向の範囲を効果的に低減することが難しい。テーパ部の軸方向の範囲を低減できると、回転電機用ロータの軸方向の長さを効率的に低減できる。
そこで、1つの側面では、本発明は、テーパ部の軸方向の範囲を低減することを目的とする。
1つの側面では、軸方向の少なくとも一端側が開口する中空の形状であって、前記一端側に軸方向外側に向けて外径が徐々に低減していくテーパ面を有するシャフト素材、及び、成形部材のうちの少なくともいずれか一方を、軸まわりに回転させた回転状態を形成し、前記回転状態において、前記シャフト素材に対する前記成形部材の相対位置を変化させて、前記シャフト素材における前記テーパ面に、前記成形部材を軸方向に押し付ける成形工程を含み、
前記成形工程は、更に、前記回転状態において、前記シャフト素材における前記テーパ面に軸方向内側から繋がる表面に、成形補助部材を径方向に押し付けることを含む、回転電機用ロータの製造方法が提供される。
1つの側面では、本発明によれば、テーパ部の軸方向の範囲を低減することが可能となる。
本実施例によるモータの断面構造を概略的に示す断面図である。 本実施例によるロータの製造方法の流れを示す概略フローチャートである。 図2に示す準備工程における本実施例によるロータシャフト形成部材の状態を概略的に示す断面図である。 図2に示す第1成形工程後の本実施例によるロータシャフト形成部材の状態を概略的に示す断面図である。 図2に示す第2成形工程後の本実施例によるロータシャフト形成部材の状態を概略的に示す断面図である。 図2に示す噴出孔形成工程後の本実施例によるロータシャフト形成部材の状態を概略的に示す断面図である。 図2に示す嵌合工程後の本実施例によるロータシャフト形成部材の状態を概略的に示す断面図である。 一方側の端部に対する第1成形工程及び第2成形工程の説明図である。 他方側(一方側の端部を成形した後の他方側)に対する第1成形工程及び第2成形工程の説明図である。 一方側の端部に対する第1成形工程及び第2成形工程に関連したロータシャフト形成部材の単品状態を模式的に示す図である。 一方側の端部に対する第1成形工程及び第2成形工程に関連したロータシャフト形成部材の単品状態を模式的に示す図である。 図5BのA部の拡大図である。 図5BのB部の拡大図である。 図5BのC部の拡大図である。 横割れの発生原理の説明図である。 成形補助部材を用いない場合の不都合の説明図である。
以下、添付図面を参照しながら各実施例について詳細に説明する。
ここでは、回転電機用ロータの製造方法の説明に先立って、当該製造方法が好適な回転電機用ロータを備えるモータについて、図1を参照して概説する。
図1は、本実施例によるモータ1の断面構造を概略的に示す断面図である。図1には、モータ1の回転軸12が図示されている。以下の説明において、軸方向とは、モータ1の回転軸(回転中心)12が延在する方向を指し、径方向とは、回転軸12を中心とした径方向を指す。従って、径方向外側とは、回転軸12から離れる側を指し、径方向内側とは、回転軸12に向かう側を指す。また、周方向とは、回転軸12まわりの回転方向に対応する。
モータ1は、例えばハイブリッド車両や電気自動車で使用される車両駆動用のモータであってよい。ただし、モータ1は、他の任意の用途に使用されるものであってもよい。
モータ1は、インナロータタイプであり、ステータ21がロータ30の径方向外側を囲繞するように設けられる。ステータ21は、径方向外側がモータハウジング10に固定される。ステータ21は、例えば円環状の軟磁性体の積層鋼板からなり、ステータ21の内周部には、コイル22が巻回される複数のスロット(図示せず)が形成される。
ロータ30は、ステータ21の径方向内側に配置される。ロータ30は、ロータコア32と、ロータシャフト34とを備える。ロータコア32は、ロータシャフト34の径方向外側に固定され、ロータシャフト34と一体となって回転する。ロータシャフト34は、モータハウジング10にベアリング14a、14bを介して回転可能に支持される。なお、ロータシャフト34は、モータ1の回転軸12を画成する。ロータシャフト34は、車輪に動力を伝達する動力伝達機構(図示せず)に連結されてよい。
ロータコア32は、例えば円環状の軟磁性体の積層鋼板からなる。ロータコア32の内部には、永久磁石321が埋め込まれてよい。あるいは、永久磁石321は、ロータコア32の外周面に埋め込まれてもよい。なお、永久磁石321が設けられる場合、永久磁石321の配列等は任意である。
ロータコア32の軸方向の両側には、エンドプレート35A、35Bが取り付けられる。エンドプレート35A、35Bは、ロータコア32を支持する支持機能の他、ロータ30のアンバランスの調整機能(切削等されることでアンバランスを無くす機能)を有してよい。
ロータシャフト34は、図1に示すように、中空部34Aを有する。中空部34Aは、ロータシャフト34の軸方向の全長にわたり延在する。
ロータシャフト34は、図1に示すように、軸方向で、ロータコア32が設けられる区間SC1の部位と、ベアリング14a、14bが設けられる区間SC2の部位と、後述する第1噴出孔341及び第2噴出孔342が設けられる区間SC3の部位とを含む。区間SC2は、軸方向の両端部にそれぞれ延在し、区間SC3は、軸方向で区間SC1と区間SC2との間に延在する。従って、区間SC3における区間SC1側の境界は、ロータコア32の軸方向の端面位置に対応する。
本実施例では、一例として、ロータシャフト34は、区間SC2において、外周面が径方向内側に凹む形態である。ベアリング14a、14bは、ロータシャフト34の外周面の凹部34Bに設けられる。なお、凹部34Bは、図1に示すように、軸方向でロータシャフト34の両端部に位置する。
ロータシャフト34は、第1噴出孔341を有する。第1噴出孔341は、中空部34Aから外部へと径方向に貫通する。すなわち、第1噴出孔341は、中空部34Aに開口する開口341aと、コイル22のコイルエンド22Aに対向する開口341bとを有し、開口341a及び開口341b間に延在する。第1噴出孔341の開口341bは、コイル22のコイルエンド22Aに対向する態様で、ロータコア32に対し軸方向にずれた位置に配置される。なお、第1噴出孔341は、周方向に複数個形成されてもよい。
ロータシャフト34は、更に、第1噴出孔341とは異なる軸方向の位置に、第2噴出孔342を有する。第2噴出孔342は、中空部34Aから外部へと径方向に貫通する。すなわち、第2噴出孔342は、中空部34Aに開口する開口342aと、コイル22のコイルエンド22Bに対向する開口342bとを有し、開口342a及び開口342b間に延在する。第2噴出孔342の開口342bは、コイル22のコイルエンド22Bに対向する態様で、ロータコア32に対し軸方向にずれた位置に配置される。なお、第2噴出孔342は、周方向に複数個形成されてもよい。
ロータシャフト34内は、油供給源60に接続される。油供給源60は、ポンプ64を含んでよい。この場合、ポンプ64の種類や駆動態様は任意である。例えば、ポンプ64は、モータ1の回転トルクにより動作するギアポンプであってもよい。ロータシャフト34内には、ロータシャフト34の一端(図の右側の端部)側から油が供給される。なお、ポンプ64は、モータハウジング10内に配置されてもよい。
図1では、一例として、油供給源60は、管路部材62と、管路部材62の一端(図の右側の端部)側に接続されるポンプ64とを含む。
管路部材62は、中空に形成され、内部が油路801を画成する。すなわち、管路部材62は、油路801として機能する中空部62Aを有する。中空部62Aは、管路部材62の軸方向の全長にわたり延在する。ただし、中空部62Aは、一端側(図の左側の端部であって、ポンプ64側とは逆側の端部)は開口しない。すなわち、管路部材62は、一端(図の左側の端部)が閉塞される。
管路部材62は、中空部34Aの内周面に対して径方向で隙間を有する態様でロータシャフト34内に延在する。具体的には、管路部材62は、外径r4を有する。外径r4は、中空部34Aの内周面の、区間SC1、SC3での内径r1、r3よりも有意に小さい。外径r4は、例えば中空部34Aの内周面の、区間SC2での内径r2と略等しい。
なお、管路部材62は、ロータシャフト34と一体に回転する態様でロータシャフト34に固定されてもよいし、ロータシャフト34に対して回転が可能な態様でモータハウジング10に固定されてもよい。
管路部材62は、内部から外部へと径方向に貫通する吐出孔63を備える。吐出孔63は、ロータコア32の軸方向の略中心位置に対応する軸方向の位置に設けられる。
次に、図1に示す矢印R1〜R6を参照して、油供給源60からの油の流れについて概説する。図1には、油の流れが矢印R1〜R6で模式的に示されている。
油供給源60から供給される油は、管路部材62の中空部62Aを通って軸方向に流れ(矢印R1参照)、吐出孔63から径方向外側へと吐出される(矢印R2参照)。吐出孔63から径方向外側へと吐出された油は、ロータシャフト34の中空部34Aの内周面に当たり、中空部34Aの内周面を伝って第1噴出孔341及び第2噴出孔342へと軸方向に流れる(矢印R3、R4参照)。なお、この場合、中空部34Aの内周面を伝って軸方向外側へと流れる油は、区間SC1においてロータコア32の径方向内側から熱を奪うことができ、ロータコア32を効率的に冷却できる。
中空部34Aの内周面を伝って軸方向外側へと流れた油は、モータ1の回転時の遠心力の作用により、第1噴出孔341を通って径方向外側へと吐出される(矢印R5参照)。第1噴出孔341の開口341bは、上述のようにコイルエンド22Aに径方向で対向する。従って、第1噴出孔341を通って径方向外側へと吐出された油は、コイルエンド22Aに当たり、コイルエンド22Aを効率的に冷却できる。
また、中空部34Aの内周面を伝って軸方向外側へと流れた油は、遠心力の作用により、第2噴出孔342を通って径方向外側へと吐出される(矢印R6参照)。第2噴出孔342の開口342bは、上述のようにコイルエンド22Bに径方向で対向する。従って、第2噴出孔342を通って径方向外側へと吐出された油は、コイルエンド22Bに当たり、コイルエンド22Bを効率的に冷却できる。
このように、図1に示すモータ1では、ロータシャフト34の中空部34Aの内周面を伝う油の流れを促進することが可能となる。この結果、ロータシャフト34の中空部34Aの内周面を伝う油によりロータコア32を径方向内側から効率的に冷却できるとともに、第1噴出孔341及び第2噴出孔342を介してコイルエンド22A、22Bを効率的に冷却できる。
特に、図1に示すモータ1では、ロータシャフト34の中空部34Aの内周面は、区間SC1での内径r1が、区間SC2での内径r2よりも有意に大きい。すなわち、ロータシャフト34の中空部34Aの内周面は、ロータコア32が設けられる区間SC1において拡径されている。これにより、ロータシャフト34の軽量化が図られるとともに、ロータシャフト34の中空部34Aの内周面と永久磁石321との間の径方向の距離を短くでき(内径r1≒内径r2の場合に比べて短くでき)、磁石冷却性能を効果的に高めることができる。
なお、図1では、特定の構造のモータ1が示されるが、モータ1の構造は、中空部34Aを有するロータシャフト34を備える限り、任意である。従って、例えば、管路部材62は省略されてもよい。また、図1では、特定の冷却方法が開示されているが、モータ1の冷却方法は任意である。従って、例えば、ロータコア32に油路が形成されてもよいし、モータハウジング10内の油路により径方向外側からコイルエンド22A、22Bに向けて油が滴下されてもよい。また、図1では、内径r1は軸方向に沿って一定であるが、変化してもよい。この場合、例えば、軸方向で吐出孔63と略同じ位置で内径r1が局所的に小さくされてもよい。この場合、吐出孔63から供給される油を、コイルエンド22A、22Bに均等に分配することが容易となる。あるいは、第1噴出孔341及び第2噴出孔342が形成される箇所で、内径r2よりも小さくならない範囲で内径r1が小さくされてもよい。この場合、区間SC1における油の溜まりが促進され、コイルエンド22A、22Bに定量の油を供給しやすくすることができる。
次に、図2以降を参照して、モータ1のロータ30の製造に好適なロータ製造方法について説明する。
図2は、ロータ30の製造方法の流れを示す概略フローチャートである。図3A〜図3Eは、図2に示す工程におけるロータシャフト形成部材700の状態を概略的に示す断面図である。なお、図2は、概略フローチャートであり、実際には追加の工程等が含められてよい。
まず、ロータ30の製造方法は、ロータシャフト形成部材700を準備する準備工程(ステップS500)を含む。ロータシャフト形成部材700は、上述したロータシャフト34を形成するための部材である。準備工程で準備されるロータシャフト形成部材700は、一定の外径の円筒状の管部材(シームレス材、電縫管、又は鍛造等の塑性加工によるパイプ材等)であってよい。なお、この段階でのロータシャフト形成部材700は、径方向外側に取代部(余肉部)702を有する。図3A等では、取代部702とそれ以外の部分(非取代部)との間の境界が、点線703で模式的に示される。
ロータシャフト形成部材700は、好ましくは、鍛造(例えば冷間鍛造)により製造される。これにより、ロータシャフト形成部材700の内周面を高精度に製造でき(例えば区間SC1の内径r1の精度を高めることができ)、上述のロータシャフト34の中空部34Aの内周面を伝う油の流れを効果的に促進できる。
また、ロータシャフト形成部材700の材料は、炭素鋼であるが、好ましくは、炭素含有量(質量パーセント濃度)が0.3%以上の炭素鋼である。一般的に、炭素鋼は含有されている炭素量が多くなると、引張強さや硬さが増す反面、成形性が悪くなる。具体的には、炭素含有量が高くなるほど、後述の第1成形工程等で割れが生じやすいが、本実施例では、後述のように第1成形工程を工夫することで、かかる割れの可能性を低減できる。
ロータシャフト形成部材700の板厚(図3Aの寸法B0参照)に関して、以下で説明する製造方法は、比較的厚肉のロータシャフト形成部材700を成形するのに好適である。ロータシャフト形成部材700が厚肉になるほど(すなわち板厚が大きいほど)成形性が悪くなり、後述の第1成形工程等で割れが生じやすい。この点、本実施例では、後述のように第1成形工程を工夫することで、かかる割れの可能性を低減できる。従って、本実施例では、ロータシャフト形成部材700の板厚は、5mmから10mmの範囲内である。板厚が5mm未満の場合、圧縮歪が小さくなり横割れが生じ難いが、高速回転するロータシャフト34として、強度が足りず、高速回転を望めない。他方、板厚が5mm以上の場合、高速回転可能なロータシャフト34を形成できる。また、板厚が10mmよりも大きい場合、外周面と内周面との距離が長いので内周面に圧縮応力が生じ難く成形の荷重が高くなりすぎるので、成形が困難となる。他方、板厚が10mm以下の場合、成形性が比較的良好となり、成形の荷重が高くなりすぎることがない。このように、ロータシャフト形成部材700の板厚が5mmから10mmの範囲内である場合、適切な成形性を確保しつつ、高速回転可能なロータシャフト34を形成できる。なお、ロータシャフト形成部材700の板厚は、典型的には、どの部分も同じである(すなわち一定である)。
また、ロータシャフト形成部材700の外径(図3Aの寸法A0参照)に関して、上述のように、ロータシャフト形成部材700の外径が比較的大きい場合、磁石冷却性能を効果的に高めることができる等、有利である。他方、ロータシャフト形成部材700の外径が大きすぎると、ロータシャフト形成部材700の端部に、凹部34B(図1参照)に対応する凹部341E(図3C)を成形する際、比較的小さい外径の凹部34Bを成形(縮径)することが難しくなる。なお、ロータシャフト34の高速回転を可能とするためには、ベアリング14bの周速度を抑えることが有利となり、凹部34Bの外径の小径化は、ロータシャフト34の高速回転時のベアリング14bの周速度を抑える観点(ロータシャフト34の高速回転時のベアリング14bの発熱等を抑える観点)から有利となる。この点等を考慮して、本実施例では、ロータシャフト形成部材700は、外径が50mmから100mmの範囲内である。
次いで、ロータ30の製造方法は、図3Bに示すように、ロータシャフト形成部材700の端部に、テーパ面710と、外径(図3Bの寸法A1参照)が略一定の周面712を形成する第1成形工程(ステップS501)を含む。第1成形工程は、フローフォーミングにより実現されてよい。第1成形工程の詳細は、後述する。
第1成形工程後における周面712の外径(図3Bの寸法A1参照)は、第1成形工程前のロータシャフト形成部材700の外径(図3Aの寸法A0参照)よりも有意に小さい。第1成形工程後における周面712の外径(図3B)は、好ましくは、外径が30mmから70mmの範囲内である。すなわち、ロータシャフト形成部材700の一方側の端部においては、第1成形工程によって、第1成形工程前の外径50mmから100mmの範囲内から、外径30mmから70mmの範囲内へと、縮径が実現される。
ここで、第1成形工程後における周面712の外径(図3Bの寸法A1参照)は、ロータシャフト34の外径に略対応し、従って、ベアリング14bの径を決める。ベアリング14bの径が小さい場合、ベアリング14b等の軸受部品がロータシャフト34の高速回転に対応可能となる(周速度を抑えることができる)。この点、本実施例では、第1成形工程による縮径により、軸方向中心側の部位が比較的大きい外径を有しつつ、軸方向の端部(凹部34B)において、ロータシャフト34の高速回転時にもベアリング14bの周速度を抑えることが可能となるような比較的小さい外径(すなわち外径30mmから70mmの範囲内の外径)を有するロータシャフト34を実現できる。
次いで、ロータ30の製造方法は、図3Cに示すように、ロータシャフト形成部材700の端部に、直角面714を形成する第2成形工程(ステップS502)を含む。直角面714は、テーパ面710を利用して形成される。テーパ面710を利用して直角面714を形成する場合は、テーパ面710の軸方向の範囲が短くなり、その分だけベアリング14a、14bの配置を軸方向の内側に寄せることができる。この結果、モータ1の体格の軸方向の短縮を図ることができる。第2成形工程は、フローフォーミングにより実現される。第2成形工程の一例は、後述する。
第2成形工程が終了すると、ロータシャフト形成部材700の一方側の端部に、凹部34Bに対応する凹部341Eが形成される。ロータシャフト形成部材700の他方側の端部にも、凹部34Bに対応する凹部341Eが形成される場合は(ステップS503で“NO”)、ステップS501の第1成形工程及びステップS502の第2成形工程が、ロータシャフト形成部材700の他方側の端部に対しても実行される。ロータシャフト形成部材700の一方側の端部にのみ、凹部34Bに対応する凹部341Eが形成される場合や、ロータシャフト形成部材700の両側の端部に、凹部34Bに対応する凹部341Eが形成された場合は(ステップS503で“YES”)、次の工程に進む。なお、本実施例では、ロータシャフト形成部材700の両側の端部に、凹部34Bに対応する凹部341Eが形成される。
次いで、ロータ30の製造方法は、ロータシャフト形成部材700の外周面705を切削する平滑化工程(ステップS504)を含む。本実施例では、平滑化工程は、取代部702を除去することで、ロータシャフト形成部材700の外周面705をロータシャフト34の外周面へと仕上げるための工程である。すなわち、図3A等に示す点線703で境界付けられる取代部702を除去する。なお、ロータシャフト形成部材700に係る素管が鍛造により製造される場合等であって、ロータシャフト形成部材700の外周面705を精度良く初期的に製造できる場合は、平滑化工程は省略されてもよい。この場合、取代部702は不要である。
次いで、ロータ30の製造方法は、第1噴出孔341及び第2噴出孔342に対応する孔を形成する噴出孔形成工程(ステップS506)を含む。なお、第1噴出孔341及び第2噴出孔342は、準備工程においてロータシャフト形成部材700に既に形成されていてもよい。換言すると、第1噴出孔341及び第2噴出孔342を有するロータシャフト形成部材700が、準備工程で準備されてもよい。あるいは、第1噴出孔341及び第2噴出孔342は、準備工程から平滑化工程までの任意のタイミングで形成されてもよい。なお、噴出孔形成工程が終了すると、図3Dに示すようなロータシャフト34ができあがる。
次いで、ロータ30の製造方法は、図3Eに示すように、ロータシャフト34にロータコア32等を嵌合(一体化)する嵌合工程(ステップS508)を含む。なお、嵌合工程は、例えば圧入等により実現されてもよい。また、嵌合工程に代えて、ハイドロフォーミングが利用されてもよい。この場合、噴出孔形成工程は、ハイドロフォーミングの後に実行されてよい。
次いで、ロータ30の製造方法は、その他の後工程(ステップS510)を含む。その他の後工程は、回転バランスを調整する工程等を含んでよい。
このようにして、図2及び図3A〜図3Eを参照して説明したロータ30の製造方法によれば、内径r1が比較的大きい中空部34Aを有するロータシャフト34を製造でき、当該ロータシャフト34を備えるロータ30を製造できる。
次に、図4A以降を参照して、上述した第1成形工程及び第2成形工程を詳しく説明する。
図4Aは、一方側の端部に対する第1成形工程及び第2成形工程の説明図であり、図4Bは、他方側(一方側の端部を成形した後の他方側)に対する第1成形工程及び第2成形工程の説明図である。図4A及び図4Bには、軸Iの方向に沿ったX1側とX2側とが定義されている。X2側は、図4A及び図4Bのいずれの場合に対しても、成形する端部の側に対応する。図5A及び図5Bは、一方側の端部に対する第1成形工程及び第2成形工程に関連したロータシャフト形成部材700の単品状態を模式的に示す図であり、図5C〜図5Eは、図5BのA部、B部、及びC部のそれぞれの拡大図である。
図4Aでは、上から4つの状態が示される。一番上の状態S41は、第1成形工程の準備状態であり、状態S42は、絞り工程に係る状態であり、状態S43は、第1成形工程の最終工程(仕上げ工程)に係る状態であり、状態S44は、第2形成工程に係る状態である。
第1成形工程及び第2成形工程は、ともに、ロータシャフト形成部材700が軸Iまわりに高速で回転された状態(矢印R41参照)(第1回転状態及び第2回転状態の一例)で実行される。図4Aでは、一例として、ロータシャフト形成部材700の中空部には、軸Iまわりに回転可能な第1マンドレル400が挿通される。第1マンドレル400は、外径がロータシャフト34の内径r1と一致する大径部401と、外径がロータシャフト34の内径r2と一致する小径部402とを備える。ロータシャフト形成部材700の中空部には、ロータシャフト34の区間SC1、SC3に対応する区間に、第1マンドレル400の大径部401が位置し、ロータシャフト34の区間SC2に対応する区間に、第1マンドレル400の小径部402が位置する。
第1マンドレル400の小径部402の軸方向端部には、第2マンドレル403が接続される。第1マンドレル400と第2マンドレル403とは軸Iまわりを一体回転する。ロータシャフト形成部材700は、径方向外側が治具420により押さえられた状態(図中の力F1参照)で、治具420とともに、第1マンドレル400及び第2マンドレル403により軸Iまわりに回転される(矢印R41参照)。なお、図5Aには、成形前のロータシャフト形成部材700がロータシャフト形成部材700−0として示される。
第1成形工程は、第1成形部材91を用いて実行される。第1成形部材91は、回転軸I1まわりに回転可能な1つ以上の成形ローラ910を含む。1つ以上の成形ローラ910は、軸Iまわりに回転対称となる態様で配置される。なお、図4Aでは、成形ローラ910が2つ図示されているが、成形ローラ910の数は任意である。成形ローラ910は、軸Iに対して傾斜した押圧面911(第1押圧面の一例)を有する。押圧面911とは、成形の際にワーク(本例の場合は、ロータシャフト形成部材700)に作用する面である。押圧面911は、最も軸Iに近い端部912から径方向外側の端部913まで延在する。押圧面911は、端部913が端部912よりもX1側に位置する態様で傾斜される。なお、端部912は、軸Iに向かう側が凸状になる態様で湾曲されてよい。
第1成形部材91は、回転された状態のロータシャフト形成部材700に対して、軸Iに沿った方向に移動可能である。すなわち、第1成形部材91の成形ローラ910は、軸方向に沿った位置(以下、「軸方向の位置」と称する)が可変である。また、成形ローラ910は、軸Iまわりの径方向の位置(以下、「径方向の位置」と称する)が可変である。以下では、第1成形部材91の各位置(第2成形部材92の各位置も同様)とは、押圧面911の径方向内側の縁部(例えば端部912)の位置に基づく位置であってよい。
第1成形工程は、絞り工程と、仕上げ工程とを含む。
絞り工程及び仕上げ工程は、ともに、第1成形部材91が一端側から内側(図4Aの場合は、X2側からX1側)に向けて軸方向に移動しながらロータシャフト形成部材700の外周面705に対して径方向内側に力を与える点で、共通する。
絞り工程は、図4Aの状態S42に模式的に示すように、第1成形部材91の径方向の位置を一定に保ちながら、第1成形部材91の軸方向の位置をX2側の開始位置Ps1よりも内側(軸方向でX1側)の終了位置Pe1まで変化させることを含む。ある一の絞り工程における開始位置Ps1は、当該一の絞り工程において、ロータシャフト形成部材700に第1成形部材91が作用し始める位置(径方向内側に成形用の力を与え始める位置)である。ある一の絞り工程における終了位置Pe1は、当該一の絞り工程において、ロータシャフト形成部材700に第1成形部材91が径方向内側に力(成形用の力)を与える最後の位置である。
この場合、絞り工程は、一の絞り工程ごとに、第1成形部材91の径方向の位置(すなわち開始位置Ps1及び終了位置Pe1に係る径方向の位置)を径方向内側に徐々に変化させながら連続的に繰り返される。すなわち、絞り工程は、一の絞り工程ごとに、徐々に絞りが深くなる態様で、ロータシャフト形成部材700の端部の外径を徐々に小さくしていく。これにより、成形性が良好でない炭素鋼からなる厚肉のロータシャフト形成部材700を使用した場合でも、割れの可能性を低減しつつ絞りを深くすることができる。
また、この際、絞り工程は、一の絞り工程ごとに、終了位置Pe1の軸方向の位置をX2側に徐々に変化させながら連続的に繰り返される(矢印R42参照)。すなわち、絞り工程は、一の絞り工程ごとに、その時点で絞りの最も深い位置がX2側に徐々に変化する態様で、繰り返される。なお、図5Aには、1回目の絞り工程後のロータシャフト形成部材700がロータシャフト形成部材700−1として示され、2回目の絞り工程後のロータシャフト形成部材700がロータシャフト形成部材700−2として示され、図5Bには、3回目の絞り工程後のロータシャフト形成部材700がロータシャフト形成部材700−3として示されている。これにより、成形性が良好でない炭素鋼からなる厚肉のロータシャフト形成部材700を使用した場合でも、割れの可能性を低減しつつ、次の仕上げ工程でテーパ面710へと仕上げやすい傾斜面750(図5C参照)を成形できる。また、ロータシャフト形成部材700の周面712の内径を徐々に内径r2に近づけることができる。なお、ロータシャフト形成部材700の周面712の内径を内径r2に一致させる段階は、絞り工程で実現されてもよいし、仕上げ工程で実現されてもよい。
なお、このようにして繰り返し実行される絞り工程において、開始位置Ps1の軸方向の位置は、常に一定であってもよい。例えば、状態S42に示すように、開始位置Ps1は、ロータシャフト形成部材700のX2側の縁部であってよい。ただし、変形例では、開始位置Ps1の軸方向の位置は、僅かに変化してもよい。
絞り工程の回数(繰り返して実行される回数)は、2回以上であり、絞りの深さ(すなわち内径r1と内径r2との差)等に応じて適合されてよい。また、各絞り工程では、成形ローラ910の回転軸I1の向き(軸Iに対する角度)は一定であるが、各絞り工程ごとに、又は、特定の絞り工程においてのみ、回転軸I1の向きが異なってもよい。
仕上げ工程は、上述のように絞り工程が繰り返し実行された後に、実行される。仕上げ工程は、図4Aの状態S43に模式的に示すように、第1成形部材91が一端側から内側(図4Aの場合は、X2側からX1側)に向けて軸方向に移動しながら、連続的に繰り返された絞り工程より成形された傾斜面750に成形ローラ910の押圧面911(例えば端部912)が沿うように、第1成形部材91の径方向の位置を径方向外側に徐々に変化させる(矢印R43参照)。これにより、連続的に繰り返された絞り工程より成形された傾斜面750に存在しうる凹凸(板厚の異なる部分)が均され、凹凸が低減されたテーパ面710(図5D参照)を形成できる。図5Bには、仕上げ工程後のロータシャフト形成部材700がロータシャフト形成部材700−4として示されている。なお、変形例では、仕上げ工程は、省略されてもよい。この場合、次の第2成形工程では、絞り工程により形成された傾斜面750をそのまま利用して、直角面714が形成されることになる。
なお、仕上げ工程は、絞り工程とは異なり、1回だけ実行されてもよいし、絞り工程と同様、複数回実行されてもよい。ただし、一の第1成形工程に含まれる仕上げ工程の数は、同一の第1成形工程に含まれる絞り工程の数よりも少なくてよい。また、仕上げ工程では、絞り工程で使用される第1成形部材91とは異なる成形部材(成形ローラ)が使用されてもよい。
第2成形工程は、第1成形工程で形状付けられたロータシャフト形成部材700の端部を更に形状付けする工程である。具体的には、第2成形工程は、上述のように、第1成形工程で形成されたテーパ面710を利用して、直角面714(図5E参照)を形成するための工程である。より具体的には、第2成形工程は、テーパ面710を軸方向内側(X1側)に後述の押圧面921で押圧することで、直角面714を形成するための工程である。
第2成形工程は、第2成形部材92と、成形補助部材93とを用いて実行される。
第2成形部材92は、回転軸I2まわりに回転可能な1つ以上の成形ローラ920を含む。回転軸I2は、軸Iに対して直交する方向に延在するが、軸Iに対して直角な押圧面921を有する限り、成形ローラ910の回転軸I1のように、傾斜されてもよい。1つ以上の成形ローラ920は、軸Iまわりに回転対称となる態様で配置される。なお、図4Aでは、成形ローラ920が1つ図示されているが、成形ローラ920の数は任意である。成形ローラ920は、軸Iに対して直角な押圧面921(第2押圧面の一例)を有する。押圧面921は、最も軸Iに近い端部922から径方向外側の端部923まで延在する。なお、押圧面921の端部922には角Rが付与されてよい。
第2成形部材92は、回転された状態のロータシャフト形成部材700に対して、軸Iに沿った方向に移動可能である。すなわち、第2成形部材92の成形ローラ920は、軸方向に沿った位置(以下、「軸方向の位置」と称する)が可変である。また、成形ローラ920は、軸Iまわりの径方向の位置(以下、「径方向の位置」と称する)は可変であるが、ロータシャフト形成部材700に成形ローラ920が作用している状態では、径方向の位置は一定であってよい。
成形補助部材93は、回転軸I3まわりに回転可能な1つ以上の成形補助ローラ930を含む。回転軸I3は、軸Iに平行であるが、軸Iに対して平行な当接面931を有する限り、軸Iに対して傾斜されてもよい。1つ以上の成形補助ローラ930は、軸Iまわりに回転対称となる態様で配置される。なお、図4Aでは、成形補助ローラ930が1つ図示されているが成形補助ローラ930の数は任意である。成形補助ローラ930は、軸Iに対して平行な当接面931を有する。当接面931は、軸Iに対して平行をなす状態でロータシャフト形成部材700の外周面705に作用する。当接面931は、ロータシャフト形成部材700のテーパ面710(図5D参照)の軸方向内側の終端位置(位置Pt)を含む範囲で、ロータシャフト形成部材700の外周面705に当接される。
成形補助部材93は、回転された状態のロータシャフト形成部材700に対して、ロータシャフト形成部材700の外周面705に対して径方向で当接した状態で維持される。すなわち、成形補助部材93の成形補助ローラ930は、ロータシャフト形成部材700に成形ローラ920が作用している状態では、径方向の位置は一定であってよい。この場合、径方向の位置は、上述した寸法A0(図3A参照)に対応する位置であってよい。
ここで、当接面931の径方向の位置が、上述した寸法A0(図3A参照)に対応する位置で維持される場合、ロータシャフト形成部材700の外周面705と当接面931との間の径方向の隙間は略“0”であり、接触(当接)が実現される状態である。ただし、本実施例では、ロータシャフト形成部材700は、第2成形部材92の作用により外周面705が径方向外側に膨らむ態様で変形(塑性変形)しようとするので(後出の図7のQ71部参照)、第2成形工程中、ロータシャフト形成部材700の外周面705と当接面931との間には、径方向の力(当該変形を抑えるための力)が発生する。すなわち、当接面931は、ロータシャフト形成部材700の外周面705を径方向内側へと押圧する押圧面としても機能する。
第2成形工程は、図4Aの状態S44に模式的に示すように、第2成形部材92の径方向の位置を一定に保ちながら、第2成形部材92の軸方向の位置をX2側の開始位置Ps2よりも内側(軸方向でX1側)の終了位置Pe2まで変化させる(矢印R44参照)ことを含む。第2成形工程における開始位置Ps2は、当該第2成形工程において、ロータシャフト形成部材700に第2成形部材92が作用し始める位置(成形用の力を与え始める位置)である。第2成形工程における終了位置Pe2は、当該第2成形工程において、ロータシャフト形成部材700に第2成形部材92が成形用の力を与える最後の位置である。
開始位置Ps2は、開始位置Ps1と同じであってもよいが、テーパ面710の開始位置(すなわち、仕上げ工程で形成されたテーパ面710のX1側の端部の位置)であってよいし、テーパ面710の開始位置よりも僅かに軸方向に内側であってもよい。終了位置Pe2は、第1マンドレル400の大径部401に対して所定距離だけ近づいた位置であってよい。この場合、所定距離は、直角面714に係る所望の厚み(ロータシャフト34の厚み)に対応してよい。なお、図5Bには、第2成形工程後のロータシャフト形成部材700がロータシャフト形成部材700−5として示されている。
第2成形工程は、第1成形工程の絞り工程とは異なり、1回だけ実行されてもよいし、絞り工程と同様、複数回実行されてもよい。ただし、第2成形工程の数は、第1成形工程に含まれる絞り工程の数よりも有意に少なくてよい。
本実施例においては、第2成形工程は、図4Aの状態S44に模式的に示すように、ロータシャフト形成部材700の外周面705(テーパ面710に軸方向内側から繋がる表面)に、成形補助部材93を径方向に当接させることを含む。成形補助部材93は、図7を参照して後述するように、第2成形部材92による直角面714の成形の際に生じる不都合(肉引け等)を低減する機能を有する。ロータシャフト形成部材700に対する成形補助部材93の当接状態は、好ましくは、ロータシャフト形成部材700に第2成形部材92が作用している全期間にわたり維持される。ただし、変形例では、ロータシャフト形成部材700に対する成形補助部材93の当接状態は、ロータシャフト形成部材700に第2成形部材92が作用している全期間のうちの、一部においてのみ実現されてもよい。
一方側の端部に対する第2成形工程が終了すると、他方側(成形した側とは異なる側)の端部を成形するために、ワークであるロータシャフト形成部材700を軸方向に反転して、図4Bに示すように、他方側の端部に対する第1成形工程及び第2成形工程が実行される。具体的には、ロータシャフト形成部材700に対して第1マンドレル400がX1側に移動し、ロータシャフト形成部材700が取り出される。第1マンドレル400から外されたロータシャフト形成部材700は、軸方向に反転されて、次の第1成形工程及び第2成形工程用の第1マンドレル400A(後述)及び第2マンドレル403Aにセットされる。
図4Bでは、上から4つの状態が示される。一番上の状態S51は、第1成形工程の準備状態であり、状態S52は、絞り工程に係る状態であり、状態S53は、第1成形工程の最終工程に係る状態であり、状態S54は、第2形成工程に係る状態である。
第1成形工程及び第2成形工程は、ともに、ロータシャフト形成部材700が軸Iまわりに高速で回転された状態(矢印R41参照)で実行される。
図4Bでは、一例として、ロータシャフト形成部材700の中空部には、軸Iまわりに回転可能な第1マンドレル400Aと、第2マンドレル403Aとが挿通される。第1マンドレル400Aは、外径がロータシャフト34の内径r2よりも大きい大径部401Aと、外径がロータシャフト34の内径r2と一致する小径部402Aとを備える。なお、一方側の端部の成形の際に利用した第1マンドレル400は、第1マンドレル400Aとしても利用できるように構成されてもよい。第1マンドレル400Aの小径部402Aの軸方向端部には、外径がロータシャフト34の内径r2と一致する第2マンドレル403Aが接続される。第1マンドレル400Aと第2マンドレル403Aとは軸Iまわりを一体回転する。ロータシャフト形成部材700は、径方向外側が治具420により押さえられた状態で、治具420とともに、第1マンドレル400A及び第2マンドレル403Aにより軸Iまわりに回転される(矢印R41参照)。
他方側(成形した側とは異なる側)の端部を成形する際の第1成形工程及び第2成形工程は、上述した一方側の端部を形成する際の第1成形工程及び第2成形工程と実質的に同じであるので、詳細な説明は省略する。
他方側の端部に対する第2成形工程が終了すると、ワークであるロータシャフト形成部材700が取り出され、次の工程(図2のステップS504の平滑化工程)で利用される。
次に、図6を参照して、本実施例の効果について説明する。
図6は、横割れの発生原理の説明図であり、600は、素管(ブランク)を表し、602は、端部を絞り成形した後のワークを模式的に示す。
一般的なフローフォーミングは、矢印R60で模式的に示すように、成形ローラ(図示せず)がワークの端部を押圧しながら往復動する態様で実現される。ワークの端部は、成形の際に長手方向(往復動する方向)に伸びる。なお、この際、増肉はされず、端部の体積自体は同じである。かかる変形の際、ワークの端部には、長手方向の引張応力が発生し、塑性ひずみが増大する。そして、引張応力が過大となり又は延性限界に達すると、横割れ(図6に模式的に割れ線606が図示)が生じるものと推定される。
この点、本実施例によれば、上述のように、絞り工程の際、成形ローラ910がワーク(ロータシャフト形成部材700)に対して押圧しながら往復動するのではなく、成形ローラ910がロータシャフト形成部材700を押圧しながら軸方向外側から内側に向けて移動するだけである。すなわち、本実施例では、絞り工程において、成形ローラ910がロータシャフト形成部材700を押圧しながら軸方向内側から外側に向けて移動することはない。
これにより、一般的なフローフォーミングで生じるような不都合を低減できる。すなわち、横割れの可能性を低減できる。これは、本実施例では、上述のように成形ローラ910がロータシャフト形成部材700を押圧しながら軸方向外側から内側に移動するだけであるので、一般的なフローフォーミングの場合に比べて、引張応力が低減され、塑性ひずみが低減されるためと推定される。
このようにして、本実施例によれば、成形性が比較的良くないロータシャフト形成部材700を用いた場合でも、成形部の横割れを効果的に低減することが可能となる。すなわち、成形部の横割れを効果的に低減できる製造方法を実現できる。
従って、本実施例においては、第1成形工程で実現される成形(縮径)は、縮径率が40%以上80%以下となる態様で実現できる。縮径率は、縮径率×素材の外径=縮径後の外径、という関係式で表現でき、図3A及び図3Bに示す例では、縮径率=A1/A0×100[%]である。
縮径率が40%以上の場合、縮径後の周面712の外径(図3Bの寸法A1参照)が小さくなりすぎず、剛性の高い高速回転可能なロータシャフト34を成形できる。また、縮径率が40%未満の場合、第1成形工程前のロータシャフト形成部材700の外径と第1成形工程後における周面712の外径(図3Bの寸法A1参照)との差が非常に大きくなり、かかる差が比較的大きい場合でも好適である第1成形工程によっても、成形が困難となる。この場合、小径部と大径部を別部品で成形し、その後、小径部と大径部に係る2部品を接合して形成する方法もあるが、かかる方法は、部品点数やコストの増加を招く。また、縮径率が80%を超える場合、第1成形工程前のロータシャフト形成部材700の外径と第1成形工程後における周面712の外径(図3Bの寸法A1参照)との差が十分小さく、切削や通常の塑性加工により成形する方が、有利でありうる。換言すると、本実施例による第1成形工程によれば、縮径率が40%以上80%以下となる成形を実現でき、この結果、比較的大きい外径(すなわち外径50mmから100mmの範囲内)のロータシャフト形成部材700を用いて、軸方向中心側の部位の大径化を図ることでモータ1の冷却性能を高めつつ、軸方向の端部においては、ベアリング14bの高速回転が可能となるような比較的小さい外径(すなわち外径30mmから70mmの範囲内の外径)を有するロータシャフト34を実現できる。
また、本実施例によれば、第2成形工程を有するので、直角面714を形成できる。これにより、直角面714を有さずにテーパ面710のままで仕上げられる場合に比べて、内径r2を有する区間の開始位置を、区間SC1(図1参照)に近づけることができる。この結果、ベアリング14a、14bの配置する位置を軸方向内側に寄せることが容易となり、直角面714を有さずにテーパ面710のままで仕上げられる場合(すなわち第2成形工程が実行されない場合)に比べて、ロータコア32の軸方向の長さが同じである条件下で、ロータ30の軸方向の長さを短縮できる。
図7は、成形補助部材93を用いない場合の不都合の説明図であり、成形補助部材93を用いない場合の図5BのC部に対応する拡大図である。
ここでは、図7と図5Eとを対比して、本実施例による更なる効果を説明する。
成形補助部材93を用いない場合、図7に示すように、直角面714の径方向内側の角付近で“肉引け”が生じるとともに(Q70部参照)、直角面714の径方向外側の角(位置Ptに対応する箇所)付近で径方向外側への“余肉”が生じる(Q71部参照)。これは、第2成形部材92の成形ローラ920による成形の際に、位置Pt付近の肉が径方向外側に移動し、その分だけ“肉引け”が生じるためである。
このような“肉引け”が生じると、“肉引け”に係る部位の割れ(強度不足)が発生しやすくなり、また、内径精度の悪化をもたらす。なお、“余肉”については、取代部702(図3A等参照)とともに除去可能であるが、“肉引け”をもたらす点が問題となる。
この点、本実施例によれば、成形補助部材93を用いるので、このような“肉引け”に起因した不都合を低減できる。すなわち、成形補助部材93が、ロータシャフト形成部材700における位置Ptを含む外周面705に当接された状態で第2成形部材92の成形ローラ920が作用するので、位置Pt付近の肉が径方向外側に移動できず、“肉引け”を効果的に低減できる。また、位置Pt付近の肉が径方向外側に移動しないように成形補助部材93がロータシャフト形成部材700の外周面705を実質的に径方向内側へと押圧することになるので、直角面714に係る部位の圧縮応力を増加できる。これにより、直角面714に係る部位の割れ(強度不足)を低減できる。
このようにして、本実施例によれば、テーパ面710から直角面714を形成することでロータ30の軸方向の長さの短縮を図りつつ、テーパ面710から直角面714を形成する際に生じる不都合(“肉引け”等)を成形補助部材93により低減できる。
以上、各実施例について詳述したが、特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。また、前述した実施例の構成要素を全部又は複数を組み合わせることも可能である。
例えば、上述した実施例では、第1成形工程を備えているが、第1成形工程は省略されてもよい。この場合、テーパ面710に対応するテーパ面は、例えば鍛造等により形成されてもよい。
また、上述した実施例では、第2成形工程において、成形補助部材93は、第2成形部材92の成形ローラ920による成形中にロータシャフト形成部材700の外周面705に作用するが、これに限られない。例えば、成形補助部材93は、第2成形部材92の成形ローラ920による成形後にロータシャフト形成部材700の外周面705に作用してもよい。すなわち、成形補助部材93は、第2成形部材92の成形ローラ920による成形後に形成される“余肉”(図7のQ71部参照)を径方向内側に押し込むように機能してもよい。この場合、成形補助部材93は、第2成形部材92の成形ローラ920が直角面714に対して軸方向に当接した状態で、“余肉”(図7のQ71部参照)を径方向内側に押し込むように機能してもよい。
また、上述した実施例では、第2成形工程において、直角面714が成形されるが、これに限られない。すなわち、直角面714に代えて、直角よりも僅かに緩やかな(ただし、テーパ面710よりも急勾配な)テーパ面が成形されてもよい。
<付記>
以上の実施例に関し、更に以下を開示する。なお、以下で記載する効果のうちの、一の形態に対する追加的な各形態に係る効果は、当該追加的な各形態に起因した付加的な効果である。
(1)一の形態は、軸方向の少なくとも一端側が開口する中空のシャフト素材(700)であって、前記一端側に軸方向外側に向けて外径が徐々に低減していくテーパ面(710)を有するシャフト素材、及び、成形部材(92)のうちの少なくともいずれか一方を、軸まわりに回転させた回転状態を形成し、前記回転状態において、前記シャフト素材に対する前記成形部材の相対位置を変化させて、前記シャフト素材における前記テーパ面に、前記成形部材を軸方向に押し付ける成形工程(ステップS502)を含み、
前記成形工程は、更に、前記回転状態において、前記シャフト素材における前記テーパ面に軸方向内側から繋がる表面(705)に、成形補助部材(93)を径方向に押し付けることを含む、回転電機(1)用ロータ(30)の製造方法である。
本形態によれば、テーパ面の軸方向の範囲(すなわちテーパ部の軸方向の範囲)を低減できる。すなわち、軸受の配置を軸方向内側に寄せることが容易となり、ロータコアの軸方向の長さが同じである場合に、回転電機用ロータの軸方向の長さを短縮できる。また、成形補助部材を利用することで、シャフト素材におけるテーパ面に成形部材を軸方向に押し付ける成形に起因して生じる不都合(テーパ面の角部での肉引け等)を、低減できる。
(2)また、本形態においては、好ましくは、前記成形補助部材は、前記テーパ面の軸方向内側の終端位置(Pt)を含む前記表面に押し付けられる。
この場合、シャフト素材におけるテーパ面に成形部材を軸方向に押し付ける成形時に生じやすい変形(テーパ面の軸方向内側の終端位置が径方向外側に変形しようとする変形)を効果的に低減でき、その結果、テーパ面の角部での肉引けを効果的に低減できる。また、テーパ面に係る部位(成形部材により成形された部位)の圧縮応力を効果的に高めることができる。
(3)また、本形態においては、好ましくは、前記成形部材は、軸方向に対して直角をなす状態で前記シャフト素材に作用する押圧面(921)を有する。
この場合、テーパ面の軸方向の範囲(すなわちテーパ部の軸方向の範囲)を効果的に低減できる。
(4)他の一の形態は、軸方向の少なくとも一端側が開口する中空のシャフト素材(700)、及び、第1成形部材(91)のうちの少なくともいずれか一方を、軸まわりに回転させた第1回転状態を形成し、前記第1回転状態において、前記シャフト素材に対する前記第1成形部材の相対位置を変化させて、前記シャフト素材における前記一端側に、軸方向外側に向けて外径が徐々に低減していくテーパ面(710)を成形する第1成形工程(ステップS501)と、
前記第1成形工程の後に、前記シャフト素材及び第2成形部材(92)のうちの少なくともいずれか一方を、軸まわりに回転させた第2回転状態を形成し、前記第2回転状態において、前記シャフト素材に対する前記第2成形部材の相対位置を変化させて、前記第1成形工程により成形された前記テーパ面に、前記第2成形部材を軸方向に押し付ける第2成形工程(ステップS502)と、
前記第2成形工程の後に、前記シャフト素材をロータコア(32)と一体化する一体化工程(ステップS508)とを含み、
前記第2成形部材は、軸方向に対して直角をなす状態で前記シャフト素材に作用する第2押圧面(921)を有し、
前記第2成形工程は、更に、前記第2回転状態において、前記シャフト素材における前記テーパ面に軸方向内側から繋がる表面(705)に、成形補助部材(93)を径方向に押し付けることを含む、回転電機(1)用ロータ(30)の製造方法である。
本形態によれば、第1成形部材を利用してテーパ面を成形した後に、テーパ面の軸方向の範囲(すなわちテーパ部の軸方向の範囲)を低減できる。これにより、軸受の配置を軸方向内側に寄せることが容易となり、ロータコアの軸方向の長さが同じである場合に、回転電機用ロータの軸方向の長さを短縮できる。また、成形補助部材を利用することで、シャフト素材におけるテーパ面に成形部材を軸方向に押し付ける成形に起因して生じる不都合(テーパ面の角部での肉引け等)を低減できる。
(5)また、本形態においては、好ましくは、前記第1成形工程は、前記シャフト素材に対して前記第1成形部材が前記一端側から内側に向けて軸方向に相対的に移動しながら前記シャフト素材の外周面に対して径方向内側に力を与える工程を連続的に含み、
前記第1成形部材は、軸方向に対して傾斜した状態で前記シャフト素材に作用する第1押圧面(911)を有する。
この場合、シャフト素材に対して第1成形部材が内側から一端側に向けて軸方向に相対的に移動しながらシャフト素材の外周面に対して径方向内側に力を与える工程で生じるような不都合(引張応力等による横割れ)の可能性を低減できる。従って、成形性が比較的良くない素材を用いた場合でも、成形部の横割れを効果的に低減できる。
(6)また、本形態においては、好ましくは、前記成形補助部材は、軸方向に平行をなす状態で前記シャフト素材に作用する押圧面(931)を有する。
この場合、シャフト素材におけるテーパ面に成形部材を軸方向に押し付ける成形時に、テーパ面の軸方向内側の終端位置が径方向外側に変形しようとする変形を効果的に低減できる。
(7)また、本形態においては、好ましくは、前記シャフト素材は、炭素の含有量が0.3%以上の炭素鋼により形成される。
この場合、炭素の含有量が比較的多いが故に成形性が良好でない炭素鋼を用いた場合でも、成形部の横割れを効果的に低減できる。
1 モータ
10 モータハウジング
12 回転軸(回転中心)
14a ベアリング
14b ベアリング
21 ステータ
22 コイル
22A コイルエンド
22B コイルエンド
30 ロータ
32 ロータコア
34 ロータシャフト
34A 中空部
34B 凹部
35A エンドプレート
35B エンドプレート
60 油供給源
62 管路部材
62A 中空部
63 吐出孔
64 ポンプ
91 第1成形部材
92 第2成形部材
93 成形補助部材
321 永久磁石
341 第1噴出孔
341E 凹部
342 第2噴出孔
400、400A 第1マンドレル
401、401A 大径部
402、402A 小径部
403、403A 第2マンドレル
420 治具
700 ロータシャフト形成部材
702 取代部(余肉部)
705 外周面
710 テーパ面
712 周面
714 直角面
750 傾斜面
910 成形ローラ
911 押圧面
920 成形ローラ
921 押圧面
930 成形補助ローラ
931 当接面

Claims (7)

  1. 軸方向の少なくとも一端側が開口する中空の形状であって、前記一端側に軸方向外側に向けて外径が徐々に低減していくテーパ面を有するシャフト素材、及び、成形部材のうちの少なくともいずれか一方を、軸まわりに回転させた回転状態を形成し、前記回転状態において、前記シャフト素材に対する前記成形部材の相対位置を変化させて、前記シャフト素材における前記テーパ面に、前記成形部材を軸方向に押し付ける成形工程を含み、
    前記成形工程は、更に、前記回転状態において、前記シャフト素材における前記テーパ面に軸方向内側から繋がる表面に、成形補助部材を径方向に押し付けることを含む、回転電機用ロータの製造方法。
  2. 前記成形補助部材は、前記テーパ面の軸方向内側の終端位置を含む前記表面に押し付けられる、請求項1に記載の回転電機用ロータの製造方法。
  3. 前記成形部材は、軸方向に対して直角をなす状態で前記シャフト素材に作用する押圧面を有する、請求項1又は2に記載の回転電機用ロータの製造方法。
  4. 軸方向の少なくとも一端側が開口する中空のシャフト素材、及び、第1成形部材のうちの少なくともいずれか一方を、軸まわりに回転させた第1回転状態を形成し、前記第1回転状態において、前記シャフト素材に対する前記第1成形部材の相対位置を変化させて、前記シャフト素材における前記一端側に、軸方向外側に向けて外径が徐々に低減していくテーパ面を成形する第1成形工程と、
    前記第1成形工程の後に、前記シャフト素材及び第2成形部材のうちの少なくともいずれか一方を、軸まわりに回転させた第2回転状態を形成し、前記第2回転状態において、前記シャフト素材に対する前記第2成形部材の相対位置を変化させて、前記第1成形工程により成形された前記テーパ面に、前記第2成形部材を軸方向に押し付ける第2成形工程と、
    前記第2成形工程の後に、前記シャフト素材をロータコアと一体化する一体化工程とを含み、
    前記第2成形部材は、軸方向に対して直角をなす状態で前記シャフト素材に作用する第2押圧面を有し、
    前記第2成形工程は、更に、前記第2回転状態において、前記シャフト素材における前記テーパ面に軸方向内側から繋がる表面に、成形補助部材を径方向に押し付けることを含む、回転電機用ロータの製造方法。
  5. 前記第1成形工程は、前記シャフト素材に対して前記第1成形部材が前記一端側から内側に向けて軸方向に相対的に移動しながら前記シャフト素材の外周面に対して径方向内側に力を与える工程を連続的に含み、
    前記第1成形部材は、軸方向に対して傾斜した状態で前記シャフト素材に作用する第1押圧面を有する、請求項4に記載の回転電機用ロータの製造方法。
  6. 前記成形補助部材は、軸方向に平行をなす状態で前記シャフト素材に作用する押圧面を有する、請求項1から5のうちのいずれか1項に記載の回転電機用ロータの製造方法。
  7. 前記シャフト素材は、炭素の含有量が0.3%以上の炭素鋼により形成される、請求項1〜6のうちのいずれか1項に記載の回転電機用ロータの製造方法。
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