JP2021014661A - 下肢用着圧サポーター - Google Patents

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香 森中
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Abstract

【課題】装着時における足先の冷えを低減することができる着圧サポーターを提供する。【解決手段】下肢10に装着して用いられ、装着時に下肢10の脹脛部31における長手方向の全長に亘って延在して下肢10の全周回をサポートする下肢用着圧サポーター100であって、装着時に脹脛部31における長手方向の全長に当接する後面サポート部110と、後面サポート部110の周方向における一方の端部と後面サポート部110の周方向における他方の端部とを繋ぎ、装着時に下肢10の脛部32における長手方向の全長に当接する前面サポート部120と、を有し、後面サポート部110は、前面サポート部120よりも伸縮性が低く、非装着時に、全周長に対する後面サポート部110の周方向における長さの割合が、後面サポート部110の長手方向におけるいずれの位置においても50%以上70%以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、下肢用着圧サポーターに関する。
昨今、働く女性の脚に関する悩み(下腿の疲労等)を解消するため、収縮性の大きい素材を用い、装着時に脹脛部の長手方向における全長に亘って着圧力をかけ、足先に向かって締付圧力が大きくなる着圧ストッキングが開発されている。(特許文献1)
また、特許文献2に係る着圧サポーターでは、装着時に脹脛部に当接する領域を構成する生地を、装着時に脛部に当接する領域を構成する生地よりも伸縮性の低い生地とし、圧迫力による刺激で足の疲労回復を早めるようにした着圧ハイソックスが開示されている。
実開平3−85025号公報 特開2005−325486号公報
特許文献1で開示される着圧ストッキングを装着した場合、下腿の血液やリンパの還流が促され、下腿の疲労等を解消することはできる。
しかし、この場合、脹脛部にかかる着圧力よりも、脹脛部よりも硬い脛部にかかる着圧力が大きくなる。そのため、下腿の疲労等の解消に寄与する脹脛部にかかる着圧力を所望の大きさにしようとすると、下腿全体の着圧力が大きくなってしまい、装着時に足先に流れる血流量の低下を招き、ひいては足先の冷えを招いてしまう。また特許文献2のような非装着時における全周長に対する前者の生地が周方向に占める割合が80%程度の着圧ハイソックスでは、装着時に足先に流れる血流量の低下に起因する足先の冷えを招いてしまう(本願の図6におけるサンプルCを参照)。
本発明は、これらの課題に注目し、装着時に脹脛部に当接する領域を構成する生地を、装着時に脛部に当接する領域を構成する生地よりも伸縮性が低い生地としつつも、装着時における足先の冷えを低減することができる着圧サポーターに関する。
発明者の検討の結果、下腿の疲労等を解消しつつ、さらに装着時における足先の冷えを低減するためには、装着時に脹脛部に当接する領域を構成する生地を、装着時に脛部に当接する領域を構成する生地よりも伸縮性が低い生地とするとともに、非装着時における全周長に対する脹脛部に当接する領域を構成する生地が周方向に占める割合が重要となることが判明した。
したがって、本発明は、下肢に装着して用いられ、装着時に前記下肢の脹脛部における長手方向の全長に亘って延在して前記下肢の全周回をサポートする下肢用着圧サポーターであって、装着時に前記脹脛部における長手方向の全長に当接する後面サポート部と、前記後面サポート部の周方向における一方の端部と前記後面サポート部の周方向における他方の端部とを繋ぎ、装着時に前記下肢の脛部における長手方向の全長に当接する前面サポート部と、を有し、前記後面サポート部は、前記前面サポート部よりも伸縮性が低く、非装着時に、全周長に対する前記後面サポート部の周方向における長さの割合が、前記後面サポート部の長手方向におけるいずれの位置においても50%以上70%以下である、下肢用着圧サポーターに関する。
本発明によれば、装着することによって下腿の疲労を回復しつつも、装着時における足先の冷えが低減される着圧サポーターを提供することができる。
図1は、下肢用着圧サポーターを下肢に装着した状態を横から見た側面図である。 図2は、非装着状態における下肢用着圧サポーターを示す図である。 図3は、下肢用着圧サポーターを装着した円柱を、後面サポート部における長手方向の所定の位置で切断した断面を模式的に示す図である。 図4は、エアパック式接触圧測定器を用いた着圧力測定における測定箇所を示す図である。 図5(a)〜図5(c)は、下肢用着圧サポーターを装着した場合における下腿の全周長が最長となる高さにおける着圧力および足首部における着圧力の測定結果を示した図であり、図5(a)は、非装着時の周方向における後面サポート部の面積割合を50%とした下肢用着圧サポーターを、図5(b)は、同割合を65%とした下肢用着圧サポーターを、図5(c)は同割合を80%とした下肢用着圧サポーターを装着した場合を示す図である。 図6は、足先皮膚温変化量を示した図である。 図7は、足底屈筋力変化量を示した図である。 図8は、各対象品の装着感に係る官能評価の結果を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。
本実施形態に係る下肢用着圧サポーター100(図1参照)の各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素がひとつづきに編成された生地で形成されていること、一つの構成要素が別に編成された生地で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等を許容する。
また、以下の説明において、上下、左右、前後とは、下肢用着圧サポーター100を装着したヒトが起立している状態を基準として当該ヒトから見た方向を指す。
周方向とは、特に断りがない限り、下腿30においては下腿30の軸心を中心とする外周の周方向を指し、足40においては足40の長手方向(踵部42から足先44に向けた方向)を中心とする外周の周方向を指す(図1参照)。
実使用時の数値で特定される着圧力は、特に断りがない限り、下腿最大周囲長が33cm以上37cm以下である5人以上の日本人女性被験者(下肢の数は10以上)のそれぞれが下肢用着圧サポーター100を装着し、各被験者における下肢10の表面で測定された圧力の平均値によって定まる。当該着圧力の測定方法については、図4を用いて後述する。なお、以降の説明では、当該着圧力を「実使用時の着圧力」と定義する。
さらに、特に断りがない限り、モデル使用時の着圧力の高低および数値で特定される着圧力は、(株)七彩製の日本人女性の平均的人体寸法ダミー(20代女性パンティストッキング検品ボディMサイズ対応硬質(MPS−20))に下肢用着圧サポーター100を装着させ、当該ダミーの表面(特に、後述する前端または後端)で測定された圧力によっても説明することができる。当該着圧力の測定方法は特に限定されないが、本実施形態では、後述する(株)エイエムアイ・テクノ社製エアパック式接触圧測定器を用いている。なお、以降の説明では、当該着圧力を「モデル使用時の着圧力」と定義し、特段の説明がない限り、本発明における着圧力とは、このモデル使用時の着圧力を指す。
<本実施形態に係る下肢用着圧サポーターについて>
まず、図1および図2を用いて、本実施形態に係る下肢用着圧サポーター100を説明する。図1は、下肢用着圧サポーター100を下肢10に装着した状態を横から見た側面図であり、図2は、非装着状態における下肢用着圧サポーター100を示す図である。
図1に示す通り、本実施形態に係る下肢用着圧サポーター100は、下肢10に装着される。下肢10は、ヒトの下肢(脚)を指し、下肢10は、上から順に、大腿20、下腿30、足40で構成される。
下肢用着圧サポーター100は、装着時に、下腿30の上端から足40の足背41の遠位側の端部まで延在し、当該範囲において周方向の全周回をサポートする。
より具体的には、下肢用着圧サポーター100は、装着時に、下腿30の脹脛部31における長手方向の全長に当接する後面サポート部110(図1において濃い網掛けで示される部分)と、後面サポート部110の周方向における一方の端部と後面サポート部110の周方向における他方の端部とを繋いで装着時に下腿30の脛部32における長手方向の全長に当接する前面サポート部120(図1において薄い網掛けで示される部分)と、を有する。ここで、後面サポート部110における端部とは、半割り筒状の後面サポート部110の前縁であって後面サポート部110の長手方向に延在する部分を指す。前面サポート部120における端部も同様に、半割筒状の前面サポート部120の前縁であって前面サポート部120の長手方向に延在する部分を指す。
さらに、詳細については図2および図3を用いて後述するが、下肢用着圧サポーター100では、後面サポート部110が、前面サポート部120を構成する生地よりも伸縮性が低い生地で構成されている。そのため、下肢用着圧サポーター100の装着時において、脹脛部31が下肢用着圧サポーター100から受ける実使用時の着圧力と脛部32が下肢用着圧サポーター100から受ける実使用時の着圧力との差(以下、単に、実使用時の着圧力の前後差と表現する場合がある)が低減される。
なお、本実施形態では、後面サポート部110を前面サポート部120よりも低い伸縮性とするにあたり、後面サポート部110を編成する糸と前面サポート部120を編成する生地とを構成する糸とを同一の糸(例えば、ポリウレタン繊維を芯としてその周囲にナイロンを巻き付けた糸)とした上で、後面サポート部110を編成する際の編み目を、前面サポート部120を編成する際の編み目よりも細かくしている。
このような伸縮性の違いを実現する方法としては、本実施形態における方法に限らない。例えば、後面サポート部110の編み方に、前面サポート部120の編み方(リブ編み等)よりも伸縮性が低くなる編み方(タック編み等)を採用することもできる。さらに、編み上げた後に後面サポート部110の伸縮性を低下させるために樹脂を含侵させる方法や、後面サポート部110にパワーネット等の伸縮性の低い生地を張り付ける方法を採用することもできる。すなわち、後面サポート部110を前面サポート部120よりも低い伸縮性とするにあたっては、本実施形態における方法に限らず、伸縮性を異ならせる公知の方法であればいずれの方法を採用してもよいし、公知の方法を複数の方法を組み合わせてもよい。これは、後面サポート部110と前面サポート部120との伸縮性の違いを出す場合に限らず、本実施形態において伸縮性を異ならせる場合のいずれにおいても同様である。
また、下肢用着圧サポーター100では、装着時に、後面サポート部110および前面サポート部120が、脹脛部31の下端から足首部33の下端まで延在して下腿30に当接している。そして、後述する円柱200(図3参照)に下肢用着圧サポーター100を装着した場合に、足首部33の上端から脹脛部31の上端に向けて着圧力が段階的に低くなるように構成されている。そのため、下肢10に下肢用着圧サポーター100を装着した場合(図1に示す装着状態)には、足首部33の上端から脹脛部31の上端に向けて着圧力が均一になる。
これにより、下腿30の疲労を改善しつつも、装着時における足先44の冷えを抑制することができる。
なお、非装着時における後面サポート部110の周方向の最長長さを、非装着時における後面サポート部110の周方向の最短長さの1.2倍以内とし、かつ非装着時の周方向における前面サポート部120の面積と非装着時の周方向における後面サポート部110の面積との合計面積に対して非装着時の周方向における後面サポート部110の面積が占める割合(以下、単に、周方向における後面サポート部110の面積割合と表現する場合がある)が、30%以上90%以下とする後述の下肢用着圧サポーター100においても、当該効果を奏する。
さらに、下肢用着圧サポーター100は、装着時における脹脛部31の上端から足首部33の手前までの実使用時の着圧力が、好ましくは10hPa以上30hPa以下、より好ましくは、15hPa以上25hPa以下となるように構成されている。
これにより、下腿30の疲労を改善しつつも、足先44の冷えを低減することができる。特に、当該着圧力が、15hPa以上25hPa以下となれば、装着時の圧迫感を低減しつつも、疲労回復の効果を高めることができる。
なお、非装着時における後面サポート部110の周方向の最長長さを、非装着時における後面サポート部110の周方向の最短長さの1.2倍以内とし、かつ非装着時の周方向における後面サポート部110の面積割合が、30%以上90%以下とする後述の下肢用着圧サポーター100においても、当該効果を奏する。
また、下肢用着圧サポーター100は、装着時における脹脛部31の上端から足首部33の手前までのモデル使用時の着圧力が、下腿30の全周長が最長となる高さ(脹脛部31または脛部32に相当する高さ)における前端(図4における測定箇所M1)においては、好ましくは10hPa以上30hPa以下、より好ましくは15hPa以上25hPa以下、さらに好ましくは21hPa以上24hPa以下となるように構成されている。さらに、下腿30の全周長が最長となる高さにおける後端(図示省略)においては、好ましくは15hPa以上35hPa以下、より好ましくは25hPa以上35hPa以下、さらに好ましくは29hPa以上33hPa以下となるように構成されている。特に、当該着圧力が、当該前端において21hPa以上24hPa以下、かつ当該後端において29hPa以上33hPa以下となれば、装着時の圧迫感を低減しつつも、疲労回復の効果を高めることができる。これにより、下腿30の疲労を改善しつつも、足先44の冷えを低減することができる。すなわち、本発明に係る下肢用着圧サポーター100の着圧力は、これらモデル使用時の着圧力を用いて表現することもできる。
なお、下腿30の全周長が最長となる高さにおいて、当該モデル使用時の着圧力に前後差が生じているのは、ヒトの下肢に装着した場合よりも、上述の(株)七彩製の日本人女性の平均的人体寸法ダミーの脹脛部における反発力が大きいことによる。
また、下肢用着圧サポーター100では、装着時に、後面サポート部110および前面サポート部120が、足首部33の上端から足首部33の下端まで延在している。そして、下肢用着圧サポーター100は、装着時における足首部33の上端から足40の手前までの実使用時の着圧力、すなわち、足首部33に係る実使用時の着圧力が、好ましくは10hPa以上30hPa以下、より好ましくは、15hPa以上25hPa以下となるように構成されている。
これにより、脹脛部31の上端から足首部33の下端までの中で最も細くなる足首部33に係る実使用時の着圧力を低減し、足先44に流れる血流量の低下を抑えて足先44の冷えを低減することができる。また、当該着圧力が、15hPa以上25hPa以下であれば、装着時の圧迫感を低減することができ、長時間に亘って装着した際のしびれや痛みなどを感じさせることなく快適な装着感を与えることができる。
なお、当該効果は、非装着時における後面サポート部110の周方向の最長長さを、非装着時における後面サポート部110の周方向の最短長さの1.2倍以内とし、かつ非装着時の周方向における後面サポート部110の面積割合が、30%以上90%以下とする後述の下肢用着圧サポーター100においても奏する。
また、下肢用着圧サポーター100は、装着時における足首部33の上端から足40の手前までのモデル使用時の着圧力、すなわち、足首部33にかかるモデル使用時の着圧力が、足首部33における前端(図4における測定箇所M2)においては、好ましくは5hPa以上12hPa以下、より好ましくは7hPa以上10hPa以下となるように構成されている。さらに、足首部33における後端(図示省略)においては、好ましくは10hPa以上20hPa以下、より好ましくは12hPa以上19hPa以下、さらに好ましくは15hPa以上18hPa以下となるように構成されている。特に、当該着圧力が、足首部33における前端において7hPa以上10hPa以下、かつ足首部33における後端において15hPa以上18hPa以下であれば、装着時の圧迫感を低減することができ、長時間に亘って装着した際のしびれや痛みなどを感じさせることなく快適な装着感を与えることができる。すなわち、本発明に係る下肢用着圧サポーター100の着圧力は、これらモデル使用時の着圧力を用いて表現することもできる。
なお、足首部33において、当該モデル使用時の着圧力に前後差が生じているのは、ヒトの下肢に装着した場合よりも、上述の(株)七彩製の日本人女性の平均的人体寸法ダミーの足首部における後端側の反発力が大きいことによる。
また、下肢用着圧サポーター100は、後面サポート部110の上端および前面サポート部120の上端から延在し、装着時に下肢用着圧サポーター100を下腿30に固定するための上アンカー部130を有する。
特に、上アンカー部130は、上アンカー本体131を有するとともに、上アンカー本体131と後面サポート部110の上端および前面サポート部120の上端とを繋ぎ、上アンカー本体131の周方向の幅よりも細幅となる上アンカー接続部132を有する。そして、本実施形態では、上アンカー接続部132を、上アンカー本体131よりも伸縮性を高くしている。
これにより、後面サポート部110および前面サポート部120の装着時における伸縮を、上アンカー本体131によって阻害され難くし、下肢用着圧サポーター100の実使用時における着圧力の前後差を低減する効果を高めることができる。
また、下肢用着圧サポーター100は、後面サポート部110の下端および前面サポート部120の下端から足背41の遠位側の端部まで延在している。そして、当該延在部分は、装着時に踵部42に当接する踵サポート部140と、装着時に下肢用着圧サポーター100を足背41の遠位側の端部に固定するための下アンカー部150と、を有するとともに、後面サポート部110の下端および前面サポート部120の下端と踵サポート部140および下アンカー部150を繋ぐ下アンカー接続部160を有する。下アンカー接続部160は、装着時に足蹠43と当接する。
これにより、本実施形態では、下肢用着圧サポーター100の装着時に足先44が露出する。そのため、下肢用着圧サポーター100を装着した際に足先44が圧迫されずに、冷え等の不快感が低減されつつも、開放感やリラックス感を与えることができる。さらには、装着者に対して足先44の冷え低減されていることを実感させ易くすることができる。なお、下肢用着圧サポーター100は、装着時に足先44が露出しないように構成されていてもよいが、装着時に足先44が露出するように構成されていることが好ましい。
次に、図2は、非装着状態における下肢用着圧サポーター100を示す図である。特に、図2において、後面サポート部110の長手方向に沿ったセンターライン(後面サポート部110の周方向における幅の中心を結んだライン)および前面サポート部120の長手方向に沿ったセンターライン(前面サポート部120の周方向における幅の中心を結んだライン)で下肢用着圧サポーター100が折り畳まれた状態が示されている。なお、図2で示される面の裏面は、図2で示される面といずれかのセンターラインを基準として線対称の構造となっている。
図2に示す下肢用着圧サポーター100において、下肢用着圧サポーター100の全周長(長さLb×2+長さLf×2)に対する後面サポート部110の周方向における長さ(長さLb×2)の割合(以下、単に、周方向における後面サポート部110の長さ割合と表現する場合がある)は、後面サポート部110の長手方向におけるいずれの位置においても65%となっている。これにより、下肢用着圧サポーター100の実使用時における着圧力の前後差が低減される。なお、当該着圧差が低減される理由については、図3を用いて後述する。
また、当該効果を奏するにあたっては、非装着時の周方向における後面サポート部110の面積割合が、50%以上70%以下であればよい。特に、同割合の下限は50%を超えていることが好ましく、同割合の上限は65%以下であることが好ましい。ここで、当該面積割合、すなわち、下肢用着圧サポーター100の全周長に対する後面サポート部110の周方向における長さの割合は、下肢用着圧サポーター100の長手方向における単位長さ当りの面積に対する後面サポート部110の長手方向における単位長さ当りの面積の割合と同義である。
さらに、当該効果を奏するにあたり、後面サポート部110については、長手方向に沿って連続的に形成されていることを要する。ただし、前面サポート部120については、長手方向に沿って連続的に形成されていることが好ましいが、必ずしも長手方向に沿って連続的に形成されている必要はなく、前面サポート部120の一部に孔が空いている等、前面サポート部120の一部が連続的に形成されていなくてもよい。なお、本実施形態において連続的に形成されるとは、形成される主体に隙間や開口がなく、当該主体が被覆する対象を全面被覆することを指す。
また、図2に示す通り、本実施形態における下肢用着圧サポーター100において、非装着時における後面サポート部110の周方向の長さ(長さLb×2)は、後面サポート部110の長手方向に沿って同一の長さとなっている。
これにより、脹脛部31の長手方向の長さの個人差によらず、下肢用着圧サポーター100に係る実使用時の着圧力の前後差を低減する効果を奏し易くすることができる。さらに、脹脛部31に対する長手方向の当該着圧力の変化を滑らかにし、下肢用着圧サポーター100の装着感を良くすることができる。
なお、当該効果を奏するにあたっては、非装着時における後面サポート部110の周方向の最長長さが、非装着時における後面サポート部110の周方向の最短長さの1.2倍以内(より好ましくは、1.1倍以内)であればよい。
そして、当該構成を採用した場合には、非装着時の周方向における後面サポート部110の割合が、必ずしも50%以上70%以下である必要はなく、当該割合が、30%以上90%以下(より好ましくは、50%以上80%以下)であればよい。このようにしても下肢用着圧サポーター100に係る実使用時の着圧力の前後差を低減することができる。
さらに、本実施形態に係る下肢用着圧サポーター100のように、前面サポート部120を、周方向における端部(後面サポート部110に繋がる部分)の長手方向に沿って、前面サポート部120の他の領域よりも伸縮性が低く、かつ当該他の領域よりも細幅(全周長に対する周方向における長さの割合が、前面サポート部120の長手方向におけるいずれの位置においても20%以下であることが好ましい)の低伸縮性領域121を有するように構成してもよい。なお、本実施形態に係る下肢用着圧サポーター100とは異なるが、後面サポート部110を、周方向における端部(前面サポート部120に繋がる部分)の長手方向に沿って、後面サポート部110の他の領域よりも伸縮性が高く、かつ当該他の領域よりも細幅(全周長に対する周方向における長さの割合が、後面サポート部110の長手方向におけるいずれの位置においても20%以下であることが好ましい)の高伸縮性領域を有するように構成してもよい。特に、低伸縮性領域121(または高伸縮性領域)を設ける場合には、対象のサポート部の周方向における両端部に設けることが好ましい。
また、図2に示す通り、非装着時に、後面サポート部110および前面サポート部120の双方が、上方(図2の矢印が示す方向)に向かって後方(後面サポート部110側)に湾曲している。
これにより、装着時に、後面サポート部110および前面サポート部120の双方が上方に向かって非装着時よりも真っすぐに近くなるため、下肢用着圧サポーター100の下腿30に対するアンカー性を高めることができる。
なお、当該効果は、非装着時における後面サポート部110の周方向の最長長さを、非装着時における後面サポート部110の周方向の最短長さの1.2倍以内とし、かつ非装着時の周方向における後面サポート部110の割合が、30%以上90%以下とする上述の下肢用着圧サポーター100においても奏する。
また、本実施形態では、後面サポート部110のうちの装着時に足首部33に当接する領域(図2に示す領域111)の伸縮性を一定としている。
そして、足首部33の上端から脹脛部31の上端に向けて実使用時の着圧力を段階的に低くするにあたり、後面サポート部110のうちの領域111から繋がる領域を、上方に向けて伸縮性が段階的に高くなるように構成している。
特に、後面サポート部110は、領域111から繋がる領域(図2に示す領域112)における伸縮性の変化率が、領域112から繋がる領域(図2に示す領域113)における伸縮性の変化率よりも大きくなるように構成されている。なお、図2に示す通り、領域112における長手方向の長さは、領域113における長手方向の長さよりも長い。
<実使用時の着圧力の前後差が低減される理由ついて>
次に、図3を用いて、実使用時の着圧力の前後差が低減される理由を説明する。以下の説明では、着圧力の関係性を分かり易くするため、上述した(株)七彩製の日本人女性の平均的人体寸法ダミーを用いずに、後述する円柱200を用いている。図3は、下肢用着圧サポーター100を装着した円柱200を、後面サポート部110における長手方向の所定の位置で切断した断面を模式的に示す図である。なお、実使用時の着圧力の前後差が低減される理由の説明における着圧力とは、特段の説明がない限り、下肢用着圧サポーター100を円柱200に装着した場合における着圧力を指す。
まず、装着時に下肢用着圧サポーター100が円柱200の表面に与える周方向の着圧力は、前後方向および左右方向の双方で釣り合っている。そして、後面サポート部110は、前面サポート部120よりも伸縮性が低い生地で構成されている。そのため、装着時に後面サポート部110が円柱200の表面に与える着圧力は、装着時に前面サポート部120が円柱200の表面に与える着圧力よりも大きくなる。
より具体的には、図3に示す通り、例えば、位置P1において後面サポート部110が円柱200の表面に着与える着圧力F1の左右方向成分であるF1xは、位置P1と前後方向の位置が一致する位置P2において後面サポート部110が円柱200の表面に与える着圧力F2の左右方向成分であるF2xと同等となる。一方、F1xは、位置P1と左右方向の位置が一致する位置P4において前面サポート部120が円柱200の表面に与える着圧力F4の左右方向の成分であるF4xよりも大きくなる。同様に、F2xは、位置P2と左右方向の位置が一致する位置P5において前面サポート部120が円柱200の表面に与える着圧力F5の左右方向成分であるF5xよりも大きくなる。
すなわち、後面サポート部110が円柱200の表面に与える着圧力と前面サポート部120が円柱200の表面に与える着圧力との差は、主に、着圧力の左右方向の差で実現される。
そして、脹脛部31は脛部32よりも柔らかく、下肢用着圧サポーター100を下腿30に装着した場合に、脹脛部31は後面サポート部110から受ける力を吸収する。
そのため、下肢用着圧サポーター100の装着時における着圧力の前後差、すなわち、脹脛部31が下肢用着圧サポーター100から受ける着圧力と脛部32が下肢用着圧サポーター100から受ける着圧力との差が低減される。
なお、後面サポート部110の周方向における幅の中心である位置P3において後面サポート部110が円柱200の表面に与える着圧力F3についても、同様に、位置P3と左右方向の位置が一致する位置P6(前面サポート部120の周方向における幅の中心)において前面サポート部120が円柱200の表面に与える着圧力F6よりも大きくなる。
また、後面サポート部110の周方向のいずれの位置(例えば、位置P1〜位置P3)であっても、各位置における着圧力(例えば、着圧力F1〜着圧力F3)は互いに相関関係がある。そのため、下肢用着圧サポーター100の装着時における後面サポート部110の着圧力を評価するにあたっては、いずれの位置で着圧力を測定してもよいが、着圧力F3は左右方向成分を持たないため、位置P3が好適である。
同様に、前面サポート部120の周方向のいずれの位置(例えば、位置P4〜位置P6)であっても、各位置における着圧力(例えば、着圧力F4〜着圧力F6)は互いに相関関係がある。そのため、下肢用着圧サポーター100の装着時における前面サポート部120の着圧力を評価するにあたっても、いずれの位置で着圧力を測定してもよいが、着圧力F6は左右方向成分を持たないため、位置P6が好適である。
なお、各サポート部における着圧力を測定するにあたっては、複数の位置で測定した結果の平均値を導出するようにしてもよく、この場合にも、複数の位置に位置P3または位置P6が含まれることが好ましい。
以下に実施例を挙げ、下肢用着圧サポーター100について、上述の実使用時の着圧力の前後差を低減できている点、および上述した非装着時の周方向における後面サポート部110の面積割合(または、長さ割合)の妥当性を検証する。ただし、以下の実施例の記載は、上述の内容に何ら限定を加えるものではない。なお、以下の実施例においても、必要に応じて上述の実施形態の説明で用いた符号を添えて説明する。また、以下の実施例における着圧力とは、特段の説明がない限り、上述の実使用時の着圧力を指す。
日本人女性5人(下腿最大周囲長:33cm以上37cm以下)を被験者とし、5人分の計10本の下肢に対して下肢用着圧サポーター100を装着させ、各下肢における着圧力(実使用時の着圧力)を測定した。
なお、本実施例における着圧力の測定には、各測定箇所において、測定対象面(本実施例では、被験者の下腿表面)と下肢用着圧サポーター100との間に0.15mlのエアが注入された直径20mmのエアパックを挟み込み、装着後のエアパック内におけるエアの容量に基づいて着圧力を推定する、(株)エイエムアイ・テクノ製エアパック式接触圧測定器を用いた。
また、本実施例では、被験者を椅子に座らせた上で両膝を正面に向けて足裏を床につけ、かつ膝の角度を90度にした状態で着圧力を測定している。
また、本実施例では、図4に示す通り、下腿30の全周長が最長となる高さにおける前端(測定箇所M1)および後端(図示省略)、の2カ所に、足首部33における前端(測定箇所M2)および後端(図示省略)の2カ所を加えた4カ所において着圧力を測定した。ここで、前端とは、前面サポート部120の幅方向の真ん中を指し、後端とは、後面サポート部110の幅方向の真ん中を指す。
また、本実施例における下肢用着圧サポーター100には、非装着時の周方向における後面サポート部110の面積割合が50%となるもの、同割合が65%となるもの、および同割合が80%となるものの計3種類を準備した。
上述の方法で測定した着圧力を図5(a)〜図5(c)に示す。なお、図5(a)〜図5(c)は、下肢用着圧サポーター100を装着した場合における下腿30の全周長が最長となる高さにおける着圧力および足首部33における着圧力の測定結果を示した図であり、図5(a)は、非装着時の周方向における後面サポート部110の面積割合を50%とした下肢用着圧サポーター100を、図5(b)は、同割合を65%とした下肢用着圧サポーター100を、図5(c)は同割合を80%とした下肢用着圧サポーター100を装着した場合を示す図である。
なお、図5(a)〜図5(c)において、脹脛と記載された着圧力のうち網掛けなしで示される着圧力は、下腿30の全周長が最長となる高さにおける上記前端で測定された着圧力であり、脹脛と記載された着圧力のうち網掛けで示される着圧力は、同高さにおける、上記後端で測定された着圧力である。さらに、足首と記載された着圧力のうち網掛けなしで示される着圧力は、足首部33における上記前端で測定された着圧力であり、足首と記載された着圧力のうち網掛けで示される着圧力は、足首部33における上記後端で測定された着圧力である。
図5(a)〜図5(c)に示される通り、下肢用着圧サポーター100における非装着時の周方向における後面サポート部110の割合を50%としたもの、同割合を65%としたもの、および動割合を80%としたもののいずれにおいても、装着時における前後の着圧差が低減されていることが分かる。
ただし、図5(a)および図5(b)に示される通り、上記割合を50%または65%とし場合において脹脛と記載した箇所の着圧力は、15hPa以上25hpa以下の範囲に収まっているが、図5(c)に示される通り、上記割合を80%とした場合において脹脛と記載した箇所の着圧力は、当該範囲から外れている。
これにより、下肢用着圧サポーター100において、非装着時の周方向における後面サポート部110の割合を50%以上70%以下とすることが好適である点が確認された。
日本人女性5人を被験者とし、モデル負荷として30分間立った状態を維持させ、その後に回復行為として30分間座った状態を維持させる実験を行った。なお、回復行為としては、下肢に何も装着しないパターン(以下、未処理)、非装着時の周方向における後面サポート部110の割合が異なる3種類の下肢用着圧サポーター100(以下、サンプルA〜サンプルC)を下肢に装着した3パターン、従来品の着圧サポーター(以下、従来品)を下肢に装着したパターンの計5パターンを設けた。ここで、サンプルAとは、非装着時の周方向における後面サポート部110の割合を50%としたものを指し、サンプルBとは、同割合を65%としたものを指し、同割合を80%としたものを指す。
本実施例では、モデル負荷直後を基準とした回復行為の終了直後における足先44の皮膚温の変化量(以下、足先皮膚温変化量)、およびモデル負荷前を基準とした回復行為の終了直後における足底屈筋力の変化量(以下、足底屈筋力変化量)を測定した。なお、足底屈筋力とは、座位で下肢を伸ばした状態(長座位)において足先を足底(足の裏)の方向へ曲げる力を指す。また、未処理の場合を除き、これらの測定は、装着した着圧サポーターを外して行っている。
さらに、本実施例では、各対象品の装着感に係る官能評価も行った。
図6は、足先皮膚温変化量を示した図である。なお、各パターンにおける足先皮膚温変化量は、被験者5人分の下肢10本分の平均値である。
まず、図6に示される通り、未処理の場合には、足先皮膚温変化量がマイナス0.25℃となっている。そして、回復行為においてサンプルAを装着した場合には、足先皮膚温変化量がマイナス0.3℃となっている。さらに、回復行為においてサンプルBを装着した場合には同変化量が略0の値となっている。すなわち、これらの場合には、足先皮膚温変化量が、マイナス0.5℃以上0℃以下の範囲の値となっている。これにより、回復行為において、サンプルAまたはサンプルBを装着した場合には、足先への血流が阻害され難く、足先の冷えの発生を抑制できていることが分かる。
一方、回復行為においてサンプルCを装着した場合には、足先皮膚温変化両がマイナス1.1℃となっている。さらに、回復行為において従来品を装着した場合には、足先皮膚温変化量がマイナス1.75℃となっている。すなわち、これらの場合には、足先皮膚温変化量が、マイナス2℃以上マイナス1℃以下の範囲の値となっている。これにより、回復行為においてサンプルCまたは従来品を装着した場合には、未処理の場合と比較して足先の冷えが顕著になっていることが分かる。これは、装着した着圧サポーターによる下腿への着圧力が大きく、足先への血流が阻害されたためと考えられる。
以上のことから、足先への血流量が阻害され難くする観点においては、非装着時の周方向における後面サポート部110の割合を50%以上70%以下とすることが好適である点が確認された。
さらに、同割合が50%から65%となる方向に向かって足先皮膚温変化量が小さくなり、かつ同割合が80%から65%となる方向に向かってどう変化量が小さくなる傾向にある。これにより、同割合の下限が50%を超えていることがより好適である点、および当該割合の上限が65%以下であることがより好適である点が確認された。
図7は、足底屈筋力変化量を示した図である。なお、各パターンにおける足底屈筋力変化量は、被験者5人分の下肢10本分の平均値である。
図7に示す通り、未処理の場合には、足底屈筋力変化量がマイナスの値となっている。これは、回復行為において従来品を装着した場合も同様である。すなわち、回復行為において従来品を装着した場合には、下腿の疲労が回復していないことが分かる。
一方、回復行為においてサンプルA〜サンプルCのいずれかを装着した場合には、足底屈筋力変化量がプラスの値となっている。すなわち、回復行為においてサンプルA〜サンプルCのいずれかを装着した場合には、下腿の疲労が回復していることが分かる。
これにより、回復行為においてサンプルAまたはサンプルBを装着した場合において、下腿の疲労が回復していることが確認された。
なお、図示は省略するが、モデル負荷直後を基準とした回復行為の終了直後における下腿30の体積の変化量は、サンプルA〜サンプルCのいずれにおいてもマイナス値となった。すなわち、回復行為においてサンプルA〜サンプルCのいずれを装着した場合であっても下腿の浮腫みが改善された。
以上のことから、着圧サポーターで前提として求められる効果、すなわち、疲労回復の効果や下腿に対する浮腫みの改善効果が、非装着時の周方向における後面サポート部110の割合を50%以上70%以下とした下肢用着圧サポーター100を装着することにより奏されることが確認された。
また、図8は、各対象品(サンプルA〜サンプルC、もしくは従来品)の装着感に係る官能評価の結果を示す図である。なお、当該官能評価では、履きやすさ、フィット性、脹脛(前側)の圧迫感、脹脛(後ろ側)の圧迫感、足首(前側)の圧迫感、足首(後ろ側)の圧迫感、締め付け感の心地よさ、および履き心地の計8項目を調査し、図8に示される各項目の官能評価値は、被験者5人分の官能評価値の平均値である。
図8に示される通り、フィット性に関しては、いずれの対象品においても略同等の官能評価値となっている。
一方、フィット性を除く官能評価値については、いずれの項目においても、サンプルAおよびサンプルBのそれぞれが、サンプルCおよび従来品の双方を上回っている。
以上のことから、官能評価の観点においても、非装着時の周方向における後面サポート部110の割合を50%以上70%以下とすることが好適である点が確認された。
上述の(株)七彩製の日本人女性の平均的人体寸法ダミー(20代女性パンティストッキング検品ボディMサイズ対応硬質(MPS−20))に、実施例2におけるサンプルA〜サンプルCを装着させ、上述のモデル使用時の着圧力を測定した。
本実施例における着圧力の測定には、実施例1における測定方法と同様に、(株)エイエムアイ・テクノ社製エアパック式接触圧測定器を用いた。さらに、測定箇所についても、実施例1と同様に、上記ダミーにおける下腿の全周長が最長となる高さにおける前端および後端の2カ所に、当該ダミーにおける下腿の足首部における前端および後端の2カ所を加えた4カ所において着圧力を測定した。
上述の方法で測定した着圧力を以下の表1に示す。なお、表1に示される着圧力のそれぞれは、着圧力を6回測定し、1回目の測定値を除き、かつ2回目以降の測定値のうちの最大値および最小値を除いた、計3回分の測定値の平均値を示している。
Figure 2021014661
表1における脹脛部の行に示す通り、非装着時の周方向における後面サポート部110の割合が50%となるサンプルAを装着した場合における脹脛部の前端にかかる着圧力、および同割合が65%となるサンプルBを装着した場合における同着圧力は、いずれも、上述の10hPa以上30hPa以下の範囲に収まっている。同様に、サンプルAを装着した場合における脹脛部の後端にかかる着圧力、およびサンプルBを装着した場合における同着圧力は、いずれも、上述の15hPa以上35hPa以下の範囲に収まっている。
一方、非装着時の周方向における後面サポート部110の割合が80%となるサンプルCを装着した場合における脹脛部の前端にかかる着圧力は、10hPa以上30hPa以下の範囲に収まっていない。同様に、サンプルCを装着した場合における脹脛部の後端に係る着圧力も、15hPa以上35hPa以下の範囲に収まっていない。
以上のことから、非装着時の周方向における後面サポート部110の割合を50%以上70%以下とした下肢用着圧サポーター100のモデル使用時の着圧力のうちの脹脛部の前端にかかる着圧力が、10hPa以上30hPa以下の範囲に収まり、かつ当該モデル使用時の着圧力のうちの脹脛部の後端にかかる着圧力が、15hPa以上35hPa以下の範囲に収まることが確認された。
さらに、サンプルBを装着した場合における脹脛部の前端にかかる着圧力が、上述の21hPa以上24hPa以下の範囲に収まることも確認された。同様に、サンプルBを装着した場合における脹脛部の後端にかかる着圧力が、上述の29hPa以上33hPa以下の範囲に収まることも確認された。
また、表1における足首部の行に示す通り、サンプルAを装着した場合における足首部の前端にかかる着圧力、およびサンプルBを装着した場合における同着圧力は、いずれも、上述の5hPa以上12hPa以下の範囲に収まっている。同様に、サンプルAを装着した場合における足首部の後端にかかる着圧力、およびサンプルBを装着した場合における同着圧力は、いずれも、上述の10hPa以上20hPa以下の範囲に収まっている。
一方、サンプルCを装着した場合における足首部の前端にかかる着圧力は、5hPa以上12hPa以下の範囲に収まっていない。同様に、サンプルCを装着した場合における足首部の後端に係る着圧力も、10hPa以上20hPa以下の範囲に収まっていない。
以上のことから、非装着時の周方向における後面サポート部110の割合を50%以上70%以下とした下肢用着圧サポーター100のモデル使用時の着圧力のうちの足首部の前端にかかる着圧力が、5hPa以上12hPa以下の範囲に収まり、かつ当該モデル使用時の着圧力のうちの足首部の後端にかかる着圧力が、10hPa以上20hPa以下の範囲に収まることが確認された。
さらに、サンプルBを装着した場合における足首部の前端にかかる着圧力、およびサンプルBを装着した場合における同着圧力が、上述の7hPa以上10hPa以下の範囲に収まることも確認された。また、サンプルBを装着した場合における足首部の後端にかかる着圧力が、上述の15hPa以上18hPa以下の範囲に収まることも確認された。
10 下肢
20 大腿
30 下腿
31 脹脛部
32 脛部
33 足首部
40 足
41 足背
42 踵部
43 足蹠
44 足先
100 下肢用着圧サポーター
110 後面サポート部
111 領域
112 領域
113 領域
120 前面サポート部
121 低伸縮性領域
130 上アンカー部
131 上アンカー本体
132 上アンカー接続部
140 踵サポート部
150 下アンカー部
160 下アンカー接続部
200 円柱
Lf 長さ
Lb 長さ
P1 位置
P2 位置
P3 位置
P4 位置
P5 位置
P6 位置
M1 測定箇所
M2 測定箇所
M3 測定箇所
M4 測定箇所
F1 着圧力
F1x 力
F1y 力
F2 着圧力
F2x 力
F2y 力
F3 着圧力
F4 着圧力
F4x 力
F4y 力
F5 着圧力
F5x 力
F5y 力
F6 着圧力

Claims (6)

  1. 下肢に装着して用いられ、装着時に前記下肢の脹脛部における長手方向の全長に亘って延在して前記下肢の全周回をサポートする下肢用着圧サポーターであって、
    装着時に前記脹脛部における長手方向の全長に当接する後面サポート部と、
    前記後面サポート部の周方向における一方の端部と前記後面サポート部の周方向における他方の端部とを繋ぎ、装着時に前記下肢の脛部における長手方向の全長に当接する前面サポート部と、を有し、
    前記後面サポート部は、前記前面サポート部よりも伸縮性が低く、
    非装着時に、全周長に対する前記後面サポート部の周方向における長さの割合が、前記後面サポート部の長手方向におけるいずれの位置においても50%以上70%以下である、
    下肢用着圧サポーター。
  2. 非装着時における前記後面サポート部の周方向の最長長さが、非装着時における前記後面サポート部の周方向の最短長さの1.2倍以内である、
    請求項1に記載の下肢用着圧サポーター。
  3. 前記後面サポート部および前記前面サポート部は、さらに、装着時に前記脹脛部の下端から前記下肢の足首部の手前まで延在して前記下肢に当接し、
    前記後面サポート部および前記前面サポート部が、長手方向に対して垂直に切断した断面席が一定となる円柱に対して装着した場合における前記足首部の上端から前記脹脛部の上端に向けて着圧力が段階的に低くなるように構成された、
    請求項1又は2に記載の下肢用着圧サポーター。
  4. 装着時に前記下肢の下腿における全周長が最長となる位置で前記脹脛部の後端部にかかる着圧力が、15hPa以上35hPa以下である、
    請求項3に記載の下肢用着圧サポーター。
  5. 前記後面サポート部および前記前面サポート部は、さらに、前記足首部の下端まで延在して前記下肢に当接し、
    装着時に前記足首部の後端部にかかる着圧力が、10hPa以上20hPa以下である、
    請求項4に記載の下肢用着圧サポーター。
  6. 前記後面サポート部の長手方向に沿ったセンターラインおよび前記前面サポート部の長手方向に沿ったセンターラインで折り畳まれた非装着時の状態において、前記後面サポート部および前記前面サポート部の双方が、上方に向かって後方に湾曲している、
    請求項1乃至5のいずれか一項に記載の下肢用着圧サポーター。
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