以下、図面を参照しながら、端末装置、サーバ装置、制御方法及びプログラムの実施の形態について説明する。
<第1実施形態>
[全体構成]
図1は、第1実施形態における教育支援システム100の構成を示す。教育支援システム100は、特定の生徒に閲覧させるファイルの共有を好適に実行可能なシステムである。教育支援システム100は、学校において使用される学校端末10と、ファイル共有に関する管理を行うサーバ装置20と、生徒の保護者などの関係者が使用する関係者端末30とを含む。学校端末10とサーバ装置20、及びサーバ装置20と関係者端末30は、夫々、ネットワーク5を通じてデータ通信を行う。
学校には、学校端末10として、教師などの職員(学校関係者)が用いる職員端末10Aと、学校内において生徒が用いる生徒端末10Bとが設けられる。
職員端末10Aは、サーバ装置20へのファイルのアップロードに用いられる端末である。具体的には、職員端末10Aは、アップロードするファイル(「アップロードファイルFu」とも呼ぶ。)と、当該アップロードファイルFuを閲覧させる生徒を指定する情報(「閲覧者指定情報Is」とも呼ぶ。)とを含むアップロード情報「D1」を、サーバ装置20へ送信する。ここで、アップロードファイルFuは、例えば、特定の生徒に対する学習の指導用に教師が生成したファイルであり、例えば、動画データ、音声データ、又はテキストデータなどである。また、閲覧者指定情報Isは、サーバ装置20が生徒を一意に特定可能な情報であればよく、後述する生徒IDであってもよく、生徒の氏名であってもよく、クラス及びクラス番号等の組み合わせであってもよい。職員端末10Aは、教師などの各職員が個別に使用する個人用端末であってもよく、職員が共有して使用する共用端末であってもよい。
好適には、職員端末10Aは、教師などの職員の操作に基づき、アップロードファイルFuを生成する。この場合、職員端末10Aは、カメラ及び音声入力装置などと接続しており、当該カメラが生成した画像データと音声入力装置が生成した音声データとの少なくとも一方に基づく動画データや音声データなどを生成する。なお、職員端末10Aは、職員端末10A以外の装置が生成したアップロードファイルFuを受信し、受信したアップロードファイルFuを含むアップロード情報D1をサーバ装置20に送信してもよい。職員端末10Aは、「端末装置」の一例である。
生徒端末10Bは、生徒が学校内で用いる端末であり、サーバ装置20から配信情報「D2」を受信する。なお、配信情報D2は、アップロードファイルFuそのものであってもよく、アップロードファイルFuが動画データである場合にはアップロードファイルFuのストリーミング再生を行うための情報であってもよい。そして、生徒端末10Bは、配信情報D2に基づき、アップロードファイルFuに関する再生又は表示を行う。
また、生徒端末10Bは、使用する生徒から質問に関する入力を受け付け、入力された質問に関する情報(「質問情報」とも呼ぶ。)を職員端末10Aに送信する。質問情報は、例えば、生徒が生徒端末10B等により作成した動画データ、音声データ又はテキストデータである。この質問情報は、例えば職員端末10A等により表示又は再生されることで、職員端末10A等を操作する職員によるアップロードファイルFuの生成に好適に用いられる。
サーバ装置20は、職員端末10Aからアップロード情報D1を受信した場合に、アップロード情報D1に含まれるアップロードファイルFuに関する配信情報D2の配信処理を行う。このとき、サーバ装置20は、閲覧権限を有する者(「閲覧権限者」とも呼ぶ。)のみを対象として、配信情報D2の配信を行う。閲覧権限者は、アップロード情報D1に含まれる閲覧者指定情報Isが示す生徒により予め指定された者であって、例えば、生徒本人のみであってもよく、生徒及び生徒の関係者(例えば保護者)であってもよい。この場合、サーバ装置20は、アップロード情報D1の受信後、配信情報D2を閲覧権限者の端末へ自動配信(即ちプッシュ型配信)してもよく、閲覧権限者の端末から所定の要求があった場合に配信情報D2を当該端末に配信(即ちプル型配信)してもよい。
また、サーバ装置20は、学校内の各生徒のテスト結果に関する情報(「テスト結果情報」とも呼ぶ。)を職員端末10Aから受信した場合に、テスト結果に関する分析を行い、その分析結果を示す情報(「分析結果情報」とも呼ぶ。)を職員端末10Aに送信する。この分析結果情報は、例えば、職員端末10Aにより表示又は再生されることで、職員端末10Aを操作する職員によるアップロードファイルFuの生成に好適に用いられる。なお、分析結果情報は、印刷された状態又は記憶媒体に記憶された状態で学校の職員に郵送されてもよい。この場合、学校の職員は、郵送された分析結果情報を参照し、職員端末10A等によりアップロードファイルFuを生成する。
関係者端末30は、閲覧権限者として設定された生徒の関係者が使用する端末であり、ネットワーク5を通じ、サーバ装置20から配信情報D2を受信する。そして、生徒端末10Bは、配信情報D2に基づきアップロードファイルFuに関する表示又は再生を行う。
なお、図1では、学校端末10、サーバ装置20及び関係者端末30は、夫々、ノート型パソコンとして表示されているが、これに限定されず、デスクトップ型パソコンであってもよく、タブレット型端末であってもよい。
[装置構成]
図2(A)は、学校端末10の構成を示すブロック図である。図示のように、学校端末10は、通信部13、記憶部14、入力部15、制御部16、及び出力部17を備える。これらの構成要素は、バス19により相互に接続されている。
通信部13は、制御部16の制御に基づき、サーバ装置20等の外部装置と通信を行う。記憶部14は、RAM、ROMなどのメモリにより構成される。記憶部14には、制御部16により実行される様々な処理のプログラムが記憶される。制御部16は、それらのプログラムを実行することにより、学校端末10全体を制御する。また、記憶部14は、制御部16が様々な処理を実行する際の作業メモリとして機能する。
入力部15は、学校端末10に入力される情報を生成する。入力部15は、例えば、マウス、ボタン、タッチパネル、カメラ、マイクなどの音声入力装置等であってもよく、これらのデバイスに接続するためのインターフェースであってもよい。
出力部17は、制御部16の制御に基づき、所定の表示及び音出力を行う。出力部17は、例えば、ディスプレイ、プロジェクタ、スピーカ、ヘッドホン等であってもよく、これらのデバイスに接続するためのインターフェースであってもよい。
制御部16は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)などのプロセッサ(コンピュータ)により構成され、学校端末10の各構成要素を制御する。制御部16は、記憶部14に記憶されるプログラムに基づき、所定の処理を行う。例えば、職員端末10Aの制御部16は、入力部15により指定されたアップロードファイルFuと、入力部15により指定された生徒を示す閲覧者指定情報Isとを含むアップロード情報D1を生成する。そして、職員端末10Aの制御部16は、通信部13を介し、生成したアップロード情報D1を、サーバ装置20へ送信する。職員端末10Aの制御部16は、「第1取得手段」、「第2取得手段」、「送信手段」、及びプログラムを実行する「コンピュータ」の一例である。
なお、関係者端末30についても、図2(A)に示した学校端末10と同様の構成を有する。
図2(B)は、サーバ装置20の構成を示すブロック図である。サーバ装置20は、通信部21と、記憶部22と、制御部23とを備える。なお、これらの構成要素は、バス29を介して相互に接続されている。
通信部21は、制御部23の制御に基づき、ネットワーク5を通じて職員端末10A、生徒端末10B及び関係者端末30と通信を行う。
記憶部22は、RAM、ROMなどのメモリにより構成される。記憶部22には、制御部23により実行される様々な処理のプログラムが記憶される。また、記憶部22は、制御部23が様々な処理を実行する際の作業メモリとして機能する。記憶部22は、生徒情報27と、学習履歴DB(DataBase)28と、配信用ファイルDB29とを有する。
生徒情報27は、サーバ装置20によって管理される各生徒に関する情報である。生徒情報27は、生徒が予め設定したアップロードファイルFuの配信に関する情報を含んでおり、制御部23が実行するアップロードファイルFuの配信処理に好適に用いられる。生徒情報27のデータ構造については後述する。
学習履歴DB28は、サーバ装置20によって管理される各生徒のテスト結果などの学習結果の履歴を記憶する。学習履歴DB28は、職員端末10Aから供給されるテスト結果情報に基づき制御部23により更新される。学習履歴DB28は、制御部23による分析結果情報の生成に好適に用いられる。
配信用ファイルDB29は、アップロード情報D1に含まれるアップロードファイルFuと閲覧者指定情報Isとを紐付けて記憶したデータベースである。配信用ファイルDB29は、職員端末10Aから供給されるアップロード情報D1に基づき制御部23により更新される。
制御部23は、CPU、GPUなどのコンピュータにより構成され、サーバ装置20の各構成要素を制御する。制御部23は、記憶部22に記憶されるプログラムに基づき、所定の処理を行う。
本実施形態では、制御部23は、通信部21を介し、職員端末10Aからテスト結果情報を受信した場合に、学習履歴DB28の更新を行う。また、制御部23は、所定のタイミングにおいて、学習履歴DB28を参照し、各生徒の学習状況に関する分析を行い、その分析結果を示す分析結果情報を、通信部21を介して職員端末10Aに送信する。
また、制御部23は、通信部21を介してアップロード情報D1を受信した場合に、アップロード情報D1に含まれるアップロードファイルFu及び閲覧者指定情報Isを配信用ファイルDB29に記憶する。また、制御部23は、生徒情報27を参照し、配信用ファイルDB29に記憶したアップロードファイルFuの配信処理を行う。この配信処理の詳細については後述する。制御部23は、受信手段、配信手段及びプログラムを実行するコンピュータの一例である。
[データ構造]
図3は、生徒情報27のデータ構造の一例である。図3に示す生徒情報27は、主に、「生徒ID」、「学年」、「クラス」、「番号」、「氏名」、「配信先」、「配信希望」、「関係者情報」、「閲覧権限」の各項目を有する。生徒情報27の各レコードは、生徒毎に設けられる。
「生徒ID」は、各生徒に割り当てられる固有の識別番号である。「学年」は、対象の生徒が属する学年を示す。「クラス」は、対象の生徒が属するクラスを示し、「番号」は、対象の生徒に割り当てられたクラス番号を示す。「氏名」は、対象の生徒の氏名を示す。
「配信先」は、アップロード情報D1に含まれる閲覧者指定情報Isにより対象の生徒が指定された場合に、サーバ装置20が当該アップロード情報D1に含まれるアップロードファイルFuを配信するための配信先となる通信アドレスを示す。通信アドレスは、例えばeメールアドレスである。「配信希望」は、アップロード情報D1に含まれる閲覧者指定情報Isにより対象の生徒が指定された場合に、当該アップロード情報D1に含まれるアップロードファイルFuの配信の希望の有無を示す。
「関係者情報」は、対象の生徒の関係者に関する情報である。ここでは、「関係者情報」には、対象の生徒の関係者に割り当てられた固有の識別番号である関係者IDと、当該関係者に情報を通知するための配信先(即ち通信アドレス)とが含まれている。関係者は、例えば、対象の生徒の保護者である。なお、関係者ID及び上述の生徒IDは、例えば、サーバ装置20がユーザ認証を行う際のアカウント情報(ログインID)として用いられる。
「閲覧権限」は、対象の生徒が指定されたアップロードファイルFuを閲覧可能な閲覧権限者を示す。ここで、「閲覧権限」が「本人のみ」の場合には、対象の生徒のみが、対象の生徒が指定されたアップロードファイルFuの閲覧権限者となることを示す。一方、「閲覧権限」が「本人及び関係者」の場合には、対象の生徒及び関係者が、対象の生徒が指定されたアップロードファイルFuの閲覧権限者となることを示す。
生徒情報27のデータ構造は、図3に示す構成に限定されない。例えば、生徒情報27は、ユーザ認証に必要なパスワードを示す項目などをさらに有してもよい。また、「閲覧権限」には、アップロードファイルFuを閲覧可能な端末の端末ID(例えばMACアドレス等)が登録されてもよい。
ここで、生徒情報27の生成方法について補足説明する。サーバ装置20は、例えば、生徒端末10Bを使用する各生徒が予め指定した情報に基づき、生徒情報27の「配信先」、「配信希望」、「関係者情報」、「閲覧権限」の各項目の内容を生成する。例えば、サーバ装置20は、各生徒が生徒IDを指定してログイン可能なウェブサイトのサーバ装置として機能する場合、当該ウェブサイトにおいて、上述の各項目に登録すべき内容の入力を受け付ける。
[配信処理]
次に、サーバ装置20によるアップロードファイルFuの配信処理について、具体的に説明する。
(1)概要説明
まず、アップロードファイルFuの閲覧制御の概要について、引き続き図3を参照して説明する。
概略的には、サーバ装置20は、職員端末10Aからアップロード情報D1を受信した場合、アップロード情報D1の閲覧者指定情報Is及び生徒情報27を参照することで、アップロード情報D1に含まれるアップロードファイルFuの閲覧権限者を特定する。そして、サーバ装置20は、閲覧権限者の端末に対してのみ、対象のアップロードファイルFuに対応する配信情報D2の送信を行う。この場合、サーバ装置20は、閲覧権限者の端末からの要求によらずに配信情報D2の送信(所謂プッシュ型配信)を行ってもよく、閲覧権限者の端末からの要求に基づき配信情報D2の送信(所謂プル型配信)を行ってもよい。
まず、配信情報D2のプッシュ型配信を行う場合について説明する。
サーバ装置20は、アップロード情報D1を職員端末10Aから受信した場合、受信したアップロード情報D1に含まれるアップロードファイルFu及び閲覧者指定情報Isを配信用ファイルDB29に記憶する。また、サーバ装置20は、アップロード情報D1に含まれる閲覧者指定情報Isが示す生徒に対応する生徒情報27のレコードを参照することで、対象となる生徒の配信希望の有無及び配信先(即ち通信アドレス)等の情報を取得する。そして、サーバ装置20は、参照したレコードの「配信希望」が「有り」の場合、「配信先」として登録された通信アドレスに対し、受信したアップロード情報D1に含まるアップロードファイルFuを含む配信情報D2を送信する。また、サーバ装置20は、参照したレコードの「閲覧権限」が関係者を含む場合には、「関係者情報」に登録された関係者の配信先に対し、上述の配信情報D2の送信をさらに行う。
次に、配信情報D2のプル型配信を行う場合について説明する。
プル型配信の第1の例では、サーバ装置20は、配信用ファイルDB29に登録されたいずれかのアップロードファイルFuに対する配信要求を、生徒端末10B等の端末から受信する。この場合、サーバ装置20は、配信要求があったアップロードファイルFuに紐付けられた閲覧者指定情報Is及び生徒情報27を参照することで、配信要求があったアップロードファイルFuに対する閲覧権限者を認識する。そして、サーバ装置20は、配信要求元の端末のユーザが閲覧権限者に該当するか否か判定する。この場合、サーバ装置20は、例えば、配信要求元の端末に対するユーザ認証を実行し、当該ユーザ認証に基づき特定された生徒ID又は関係者IDに基づき、配信要求元の端末のユーザが閲覧権限者に該当するか否か判定する。例えば、サーバ装置20は、参照したレコードの「閲覧権限」が「本人のみ」の場合には、参照したレコードに記録された生徒IDに対応する端末から要求があったと判定した場合に限り、配信情報D2を送信する。一方、サーバ装置20は、参照したレコードの「閲覧権限」が「本人及び関係者」の場合には、参照したレコードに記録された生徒ID又は関係者IDに対応する端末から要求があったと判定した場合に、配信情報D2を送信する。
プル型配信の第2の例では、サーバ装置20は、ユーザ認証が必要なウェブサイトのウェブサーバとして機能する場合、ログイン時のユーザ認証により、ウェブサイトにアクセスするユーザの生徒ID又は関係者IDを認識する。次に、サーバ装置20は、認証したユーザ向けの画面の表示情報を生成する場合、認証したユーザが閲覧権限者となるアップロードファイルFuを、生徒情報27及び配信用ファイルDB29を参照することで特定する。そして、サーバ装置20は、特定したアップロードファイルFuに対する配信情報D2を受信するためのURL等を、認証したユーザ向けの画面に表示する。この第2の例については、図5を参照して後述する。
(2)処理フロー
図4は、アップロードファイルFuのアップロード及び配信処理に関する処理手順を示すフローチャートの一例である。職員端末10A、生徒端末10B及びサーバ装置20は、図4のフローチャートの処理を、職員端末10Aがアップロードを行うアップロードファイルFu毎に実行する。
まず、職員端末10Aは、サーバ装置20にアップロードすべきアップロードファイルFuの指定を受け付ける(ステップS11)。この場合、職員端末10Aは、ファイルを選択するためのGUIなどを表示し、職員が選択したファイルをアップロードファイルFuとして認識する。なお、アップロードファイルFuとして選択されるファイルは、職員端末10Aの記憶部14に記憶されてもよく、職員端末10Aと有線又は無線により通信可能な外部装置に記憶されてもよい。
次に、職員端末10Aは、ステップS11で指定したアップロードファイルFuに紐付ける生徒の指定を受け付ける(ステップS12)。これにより、職員端末10Aは、閲覧者指定情報Isを生成する。この場合、例えば、職員端末10Aは、アップロードファイルFuに紐付ける生徒を指定する入力があった場合に、指定された生徒を一意に特定可能な閲覧者指定情報Isを生成する。この場合、職員端末10Aは、指定可能な生徒の一覧を表示し、当該一覧から選択された生徒に対応する閲覧者指定情報Isを生成してもよい。
そして、職員端末10Aは、ステップS11で指定されたアップロードファイルFu及びステップS12で指定された生徒を示す閲覧者指定情報Isを含むアップロード情報D1を、サーバ装置20に送信する(ステップS13)。
サーバ装置20は、ステップS13で職員端末10Aが送信したアップロード情報D1を受信し、アップロード情報D1に含まれるアップロードファイルFuを閲覧者指定情報Isに紐付けて配信用ファイルDB29に記憶する(ステップS21)。次に、サーバ装置20は、ステップS21で受信したアップロードファイルFuの配信(プッシュ型配信)の要否判定を行う(ステップS22)。例えば、サーバ装置20は、閲覧者指定情報Isが示す生徒に対応する生徒情報27のレコードの「配信希望」を参照することで、上述の要否判定を行う。
そして、サーバ装置20は、ステップS21で受信したアップロードファイルFuの配信が必要と判定した場合(ステップS22;Yes)、当該アップロードファイルFuに相当する配信情報D2を、指定された配信先へ送信する(ステップS23)。この場合、サーバ装置20は、参照する生徒情報27のレコードの「配信先」を参照することで、配信情報D2の配信先を特定する。なお、サーバ装置20は、参照する生徒情報27のレコードの「閲覧権限」が関係者を含む場合には、「関係者情報」に登録された関係者を、更なる配信先として、配信情報D2の配信を行うとよい。
そして、ステップS23の処理後、又は、アップロードファイルFuの配信が不要と判定した場合(ステップS22;No)、サーバ装置20は、アップロードファイルFuの配信要求があるか否か判定する(ステップS24)。
一方、生徒端末10B又は関係者端末30は、配信用ファイルDB29に記憶された特定のアップロードファイルFuに対する配信要求を、サーバ装置20に対して送信する(ステップS31)。
そして、サーバ装置20は、生徒端末10B又は関係者端末30から特定のアップロードファイルFuに対する配信要求を受信した場合(ステップS24;Yes)、当該生徒端末10B又は関係者端末30の使用者が当該アップロードファイルFuに対する閲覧権限を有するか否か判定する(ステップS25)。この場合、サーバ装置20は、配信要求の要求元の端末の使用者の生徒ID又は関係者IDと、対象のアップロードファイルFuの閲覧者として指定された生徒に対応する生徒情報27の「閲覧権限」、「生徒ID」及び「関係者情報」とに基づき、閲覧権限の有無を判定する。そして、サーバ装置20は、対象の使用者がアップロードファイルFuの閲覧権限を有すると判定した場合(ステップS25;Yes)、当該アップロードファイルFuに対応する配信情報D2を、配信要求元の生徒端末10B又は関係者端末30に送信する(ステップS26)。即ち、この場合、サーバ装置20は、配信情報D2のプル型配信を行う。一方、サーバ装置20は、対象の使用者がアップロードファイルFuの閲覧権限を有しないと判定した場合(ステップS25;No)、配信情報D2の送信を行うことなく、フローチャートの処理を終了する。
生徒端末10B又は関係者端末30は、ステップS31でアップロードファイルFuの配信要求をサーバ装置20に送信後、使用者が当該アップロードファイルFuの閲覧権限を有する場合に、サーバ装置20から配信情報D2を受信する(ステップS32)。この場合、生徒端末10B又は関係者端末30は、受信した配信情報D2に基づき、アップロードファイルFuの表示又は再生を行う。
(3)表示例
配信情報D2のプル型配信を行う場合に生徒端末10Bが表示する具体的な表示例について説明する。
図5は、生徒端末10Bがサーバ装置20から受信する表示情報に基づき表示する個別学習画面の一例である。
図5の例では、サーバ装置20は、生徒毎に個別の個別学習画面を表示するためのウェブサーバとして機能する。そして、まず、サーバ装置20は、生徒端末10Bから所定のURLに対するアクセス等を検知した場合に、生徒端末10Bから供給される入力情報に基づきユーザ認証を行う。そして、サーバ装置20は、ユーザ認証により特定した生徒に対して表示すべき個別学習画面の表示情報を生成し、当該表示情報を生徒端末10Bに送信することで、図5に示す個別学習画面を生徒端末10Bに表示させる。ここでは、サーバ装置20は、ユーザ認証に基づき、アクセスを行った職員端末10Aの使用者が生徒ID「AAAAA1」の3年A組の生徒「山田 太一」であることを認識し、当該生徒に提示すべき表示情報を生成する。
サーバ装置20は、図5に示す個別学習画面上に、「先生からの動画を見る」と題されたタブ51と「先生に質問動画を送る」と題されたタブ52とをそれぞれ表示する。なお、図5では、タブ51が選択された状態となっており、この場合、サーバ装置20は、配信用ファイルDB29に登録されたアップロードファイルFuのうち、対象の生徒が閲覧権限者となるアップロードファイルFuを表示するための表示欄61及び表示欄62を、個別学習画面上に設けている。ここで、表示欄61は、前回のテスト結果に基づき、対象の生徒を指導する教師が生成した指導動画であるアップロードファイルFuの表示欄である。また、表示欄62は、対象の生徒が教師に対して行った質問に基づき、当該教師が生成した動画であるアップロードファイルFuの表示欄である。
サーバ装置20は、表示欄61又は表示欄62が選択されたことを検知した場合、選択された表示欄に対応するアップロードファイルFuに関する配信情報D2を、生徒端末10Bに送信する。これにより、生徒端末10Bは、選択された表示欄に、配信情報D2に基づく動画の再生を行う。
このように、サーバ装置20は、各生徒に個別に表示する学習個別画面上に、対象の生徒に閲覧権限があるアップロードファイルFuのリンク等を表示する。これにより、サーバ装置20は、職員端末10AによりアップロードされたアップロードファイルFuを、職員端末10Aにより指定された生徒等に限定して好適に閲覧させることができる。
なお、タブ52が選択された場合、サーバ装置20は、個別学習画面上に、質問動画を生成するための各種ユーザインターフェースを表示する。例えば、この場合、サーバ装置20は、個別学習画面上に、質問動画の送り先の教師等を指定するための指定欄、及び、質問動画の生成に必要な各操作ボタン等を表示する。上述の操作ボタンは、例えば、撮影開始ボタン及び撮影終了ボタンを含む。そして、サーバ装置20は、教師を指定した質問動画のデータを生徒端末10Bから受信した場合、当該データを職員端末10Aに送信する。
[変形例]
次に、上述の第1実施形態に好適な変形例について説明する。以下に示す変形例は、任意に組み合わせて上述の実施形態に適用されてもよい。
(変形例1)
生徒は、学校外で使用する端末を使用し、配信情報D2の受信等を行ってもよい。
図6は、変形例1に係る教育支援システム100Aの構成例である。図6に示す教育支援システム100Aは、学校内で使用される生徒端末10Bに加えて、生徒が学校外で使用する生徒端末10Cを有する。
生徒端末10Cは、生徒が自宅で使用可能な端末であり、例えば図2に示す学校端末10と同様の構成を有する。生徒端末10Cは、図4のフローチャートのステップS31において、生徒端末10B又は関係者端末30と同様、アップロードファイルFuの配信要求の送信をサーバ装置20に対して行い、その応答としてサーバ装置20から配信情報D2を受信し、配信情報D2に基づく表示等を行う。
なお、本変形例において、生徒端末10Bが学校と生徒の自宅間で持ち運び自在な端末である場合には、生徒端末10Bは、生徒端末10Cとして機能してもよい。
(変形例2)
教育支援システム100は、学校での教師と生徒とのファイルの共有を対象とするものに限られず、塾などの民間教育機関での講師と生徒とのファイル共有を対象とするものであってもよい。
この場合、例えば、職員端末10Aは、民間教育機関の講師等の職員が使用する端末であって、アップロードファイルFu及び閲覧者指定情報Isを含むアップロード情報D1をサーバ装置20に送信する。また、生徒端末10Bは、民間教育機関の生徒が使用する端末であって、サーバ装置20から配信情報D2の受信及び配信情報D2に基づく出力を行う。関係者端末30は、民間教育機関の生徒の保護者等が使用する端末であって、生徒端末10Bと同様、サーバ装置20から配信情報D2の受信及び配信情報D2に基づく出力を行う。この態様によれば、塾などの民間教育機関の講師は、生成した指導用のファイルを、第三者の閲覧を制限しつつ、指導対象となる生徒に好適に閲覧させることができる。
<第2実施形態>
図7は、第2実施形態における教育支援システム100Bの構成を示す。第2実施形態における教育支援システム100Bは、民間教育機関の講師が主に使用する講師端末31を有する。以後において、第1実施形態における教育支援システム100と同様の教育支援システム100Bの構成要素については、適宜同一符号を付し、その説明を省略する。
第2実施形態では、学校の授業において特定の単元に関する単元テストの実施後、各生徒は復習テストを実施する。この復習テストは、生徒毎の単元テストの結果に基づいて生成された生徒毎に異なるテストであってもよく、実施された単元テストに対して予め用意された生徒毎に共通のテストであってもよい。また、この復習テストは、授業中に実施されてもよく、宿題として実施されてもよい。そして、職員端末10Aは、各生徒の復習テストの解答を示した解答情報「D11」を、サーバ装置20へ送信する。この場合、解答情報D11は、例えば、各生徒により解答が記入された復習テストの電子データである。なお、復習テストが紙媒体である場合には、解答が記入された復習テストのスキャンデータであってもよい。なお、解答情報D11は、学校の先生による採点済みの復習テストの解答を示す情報であってもよい。
サーバ装置20は、解答情報D11を職員端末10Aから受信した場合、受信した解答情報D11を学習履歴DB28に記憶する。また、サーバ装置20は、講師端末31から後述のアップロード情報D12が送信された場合には、当該アップロード情報D12を配信用ファイルDB29に記憶する。
講師端末31は、例えば、図2(A)に示す学校端末10と同一のブロック構成を有する。なお、講師端末31は、ノート型パソコンとして表示されているが、これに限定されず、デスクトップ型パソコンであってもよく、タブレット型端末であってもよい。講師端末31は、学習履歴DB28に記憶された解答情報D11をサーバ装置20から受信することで、対象の生徒が実施した復習テストの解答結果を表示する。この場合、講師端末31の使用者である民間教育機関の講師は、対象の生徒に対する解答結果を参照し、対象の生徒に対するコメントを示す動画データ(「コメント動画」とも呼ぶ。)を生成する。なお、講師は、講師端末31上でコメント動画を生成してもよく、他の機器に基づきコメント動画を生成してもよい。前者の場合、講師端末31は、例えば、カメラ及び音声入力装置などと接続しており、当該カメラが生成した画像データと音声入力装置が生成した音声データとに基づき、コメント動画を生成する。
また、講師端末31は、復習テストを解説するための動画データ(「解説動画」とも呼ぶ。)を記憶している。解説動画は、復習テスト毎に複数設けられており、夫々固有のID(「解説動画ID」とも呼ぶ)と紐付けられている。例えば、解説動画は、復習テストに含まれる単元又は設問毎に用意された動画であってもよく、復習テストの点数又は得点率に応じて用意された動画であってもよい。
そして、講師端末31は、上述のコメント動画を、対象の生徒が実施した復習テストに関する1又は複数の解説動画と共に、アップロード情報「D12」としてサーバ装置20に送信する。また、このとき、講師端末31は、第1実施形態のアップロード情報D1と同様、動画を閲覧させる生徒を指定する閲覧者指定情報Isを、アップロード情報D12に含める。ここで、コメント動画に対してそれぞれ付加する解説動画は、例えば、対象の生徒が実施した復習テストの解答結果を参照した講師が講師端末31に対するユーザ入力により指定した1又は複数の解説動画である。
好適には、コメント動画には、当該コメント動画に付加する解説動画を視聴すべき旨を示すコメントが含まれるとよい。例えば、解説動画ID「10」と解説動画ID「B1」の各解説動画が添付されるコメント動画においては、「解説動画は、10番と、B1番を見ましょう」との音声が含まれるとよい。
講師端末31がサーバ装置20に送信したアップロード情報D12は、サーバ装置20の配信用ファイルDB29に記憶される。その後、サーバ装置20は、第1実施形態と同様、配信情報D2を、プル型配信又はプッシュ型配信により、閲覧者指定情報Isにより指定された生徒に対応する生徒端末10B又は/及び関係者端末30に送信する。この場合、配信情報D2は、アップロード情報D12と同様、コメント動画及び解説動画を含んでいる。
生徒端末10Bは、プル型配信又はプッシュ型配信により、コメント動画及び解説動画を含む配信情報D2をサーバ装置20から受信する。そして、生徒端末10Bは、受信したコメント動画及び解説動画の再生を行う。生徒端末10Bを使用する生徒は、動画の視聴後、実施した復習テストに関する理解度に関するアンケートにより、当該理解度の自己申告を行う。このアンケートは、例えば紙媒体の場合には、学校の職員により回収された後、スキャンなどにより電子化され、サーバ装置20にアップロードされる。このアンケートの電子データは、例えば学習履歴DB28などに記憶される。
図8は、第2実施形態に係るコメント動画及び解説動画のアップロード及び配信処理に関する処理手順を示すフローチャートの一例である。生徒端末10B(又は関係者端末30)、サーバ装置20及び講師端末31は、図8のフローチャートの処理を繰り返し実行する。
まず、職員端末10Aは、実施された復習テストに対する解答情報D11をサーバ装置20に送信し、サーバ装置20は、受信した解答情報D11を学習履歴DB28に記憶する。そして、サーバ装置20は、例えば、学習履歴DB28に記憶した解答情報D11の取得要求を講師端末31から受信した場合などに、当該解答情報D11を講師端末31へ送信する(ステップS61)。この場合、例えば、講師端末31は、ネットワーク5を介して学習履歴DB28を参照可能であり、任意の生徒に対する解答情報D11の取得要求を、サーバ装置20に送信する。他の例では、サーバ装置20は、職員端末10Aから解答情報D11を受信した場合に、当該解答情報D11を講師端末31に自動送信してもよい。
講師端末31は、サーバ装置20から解答情報D11を受信し、当該解答情報D11に基づく解答内容の表示を行う(ステップS51)。そして、講師端末31は、例えば、講師端末31と接続したカメラ及び音声入力装置などの出力に基づき、コメント動画を生成し、記憶する(ステップS52)。
次に、講師端末31は、生成したコメント動画に付加する解説動画を決定する(ステップS53)。例えば、講師端末31は、コメント動画に付加すべき解説動画の解説動画ID等を指定するユーザ入力を受け付けることで、解説動画を決定する。他の例では、講師端末31は、ステップS51で受信した解答情報D11に基づき、対象の生徒が実施した復習テストの解答に対する分析を行い、当該分析結果から上述の解説動画を決定してもよい。この場合、講師端末31は、例えば、解答情報D11に基づき、復習テストにおいて出題された分野毎の得点率を算出し、得点率が所定値以上低い分野に対応付けられた解説動画を、コメント動画に付加する解説動画として決定する。また、講師端末31は、ステップS52で生成されたコメント動画及びステップS53で決定された解説動画に紐づける生徒の指定を受け付けることで、閲覧者指定情報Isを生成する。
そして、講師端末31は、ステップS52で取得したコメント動画と、ステップS53で決定した解説動画と、上述の閲覧者指定情報Isとを含むアップロード情報D12を、サーバ装置20に送信する(ステップS54)。
サーバ装置20は、ステップS54で講師端末31が送信したアップロード情報D1を受信し、アップロード情報D1に含まれるコメント動画及び解説動画を閲覧者指定情報Isに紐付けて配信用ファイルDB29に記憶する(ステップS62)。次に、サーバ装置20は、ステップS62で受信したコメント動画及び解説動画の配信(プッシュ型配信)の要否判定を行う(ステップS63)。例えば、サーバ装置20は、閲覧者指定情報Isが示す生徒に対応する生徒情報27のレコードの「配信希望」を参照することで、上述の要否判定を行う。
そして、サーバ装置20は、上述の配信が必要と判定した場合(ステップS63;Yes)、ステップS62で受信したコメント動画及び解説動画を含む配信情報D2を、指定された配信先へ送信する(ステップS64)。この場合、サーバ装置20は、参照する生徒情報27のレコードの「配信先」を参照することで、配信情報D2の配信先を特定する。なお、サーバ装置20は、参照する生徒情報27のレコードの「閲覧権限」が関係者を含む場合には、「関係者情報」に登録された関係者を、更なる配信先として、配信情報D2の配信を行うとよい。
そして、ステップS64の処理後、又は、上述の配信が不要と判定した場合(ステップS63;No)、サーバ装置20は、コメント動画及び解説動画の配信要求があるか否か判定する(ステップS65)。
一方、生徒端末10B又は関係者端末30は、配信用ファイルDB29に記憶された特定のコメント動画及び解説動画に対する配信要求を、サーバ装置20に対して送信する(ステップS71)。
そして、サーバ装置20は、生徒端末10B又は関係者端末30から特定のコメント動画及び解説動画に対する配信要求を受信した場合(ステップS65;Yes)、当該生徒端末10B又は関係者端末30の使用者が閲覧権限を有するか否か判定する(ステップS66)。この場合、サーバ装置20は、配信要求の要求元の端末の使用者の生徒ID又は関係者IDと、対象のコメント動画及び解説動画の閲覧者として指定された生徒に対応する生徒情報27の「閲覧権限」、「生徒ID」及び「関係者情報」とに基づき、閲覧権限の有無を判定する。そして、サーバ装置20は、対象の使用者が閲覧権限を有すると判定した場合(ステップS66;Yes)、配信情報D2を、配信要求元の生徒端末10B又は関係者端末30に送信する(ステップS67)。即ち、この場合、サーバ装置20は、配信情報D2のプル型配信を行う。一方、サーバ装置20は、対象の使用者が閲覧権限を有しないと判定した場合(ステップS66;No)、配信情報D2の送信を行うことなく、フローチャートの処理を終了する。
生徒端末10B又は関係者端末30は、ステップS31でコメント動画及び解説動画の配信要求をサーバ装置20に送信後、使用者が閲覧権限を有する場合に、サーバ装置20から配信情報D2を受信する(ステップS72)。この場合、生徒端末10B又は関係者端末30は、受信した配信情報D2に基づき、コメント動画及び解説動画の再生を行う。
なお、第1実施形態の(変形例1)は、第2実施形態に対しても好適に適用される。この場合、生徒は、学校外で使用する端末を使用し、配信情報D2の受信等を行う。
<第3実施形態>
図9は、第3実施形態における教育支援システム100Cの構成を示す。第3実施形態における教育支援システム100Cは、テスト結果に関する分析結果に基づき、生徒端末10Bに配信情報D2として送信する復習用教材(復習用資料)と解説動画との組み合わせを決定する点で、第1実施形態及び第2実施形態と異なる。以後において、第1実施形態における教育支援システム100又は第2実施形態における教育支援システム100Aと同様の教育支援システム100Bの構成要素については、適宜同一符号を付し、その説明を省略する。
第3実施形態では、サーバ装置20は、学校内の各生徒のテスト結果に関する情報であるテスト結果情報「D13」を職員端末10Aから受信し、学習履歴DB28に記憶する。そして、サーバ装置20は、学習履歴DB28に記憶したテスト結果情報D13が示すテスト結果に関する分析を行い、その分析結果を示す分析結果情報を生成する。この分析結果情報は、分析結果のカテゴリ(「分析結果カテゴリ」とも呼ぶ。)を示す情報を含んでいる。サーバ装置20は、生成した分析結果情報に相当する分析結果情報「D14」を講師端末31に送信する。なお、分析結果情報D14には、職員端末10Aから受信したテスト結果情報が含まれてもよい。
講師端末31は、サーバ装置20から受信する分析結果情報D14に基づく表示を行う。この場合、講師端末31の使用者である民間教育機関の講師は、分析結果情報が示す分析結果を参照し、対象の生徒に対するコメントを示すコメント動画を生成する。そして、講師端末31は、生成したコメント動画と対象の生徒を示す閲覧者指定情報Isとを含むアップロード情報「D15」を、サーバ装置20に送信する。講師端末31は、「指導者が使用する端末装置」の一例であり、コメント動画は、「ファイル」の一例である。
また、サーバ装置20は、テスト実施後に生徒が取り組むべき復習用教材のデータ(「復習用教材データ」とも呼ぶ。)と、学校で行われたテスト又は復習用教材に関する解説動画とを、配信用ファイルDB29に記憶している。復習用教材データは、当該復習用教材データを配信された生徒が閲覧すべき解説動画と関連付けられている。また、サーバ装置20は、講師端末31から受信するアップロード情報D15に含まれるコメント動画を閲覧者指定情報Isと関連付けて配信用ファイルDB29に記憶する。
そして、サーバ装置20は、配信情報D2として、当該配信情報D2の配信先の生徒が実施すべき復習用教材に関する復習用教材データと、当該復習用教材に関連付けられた解説動画と、当該生徒に対するコメント動画とを、生徒端末10Bに送信する。このとき、サーバ装置20は、配信情報D2に含めるべき復習用教材データを、当該配信情報D2の配信先の生徒のテスト結果に対する分析結果に基づき決定する。
図10(A)は、分析結果と、復習用教材データと、解説動画との対応付けを示すテーブルの一例である。図10(A)に示すテーブルは、「分析結果カテゴリ」、「復習用教材データ」、「解説動画1」、「解説動画2」の各項目を含む。
「分析結果カテゴリ」は、分析結果情報が示す分析結果カテゴリを示す。ここでは、分析結果カテゴリは、「A」、「B」、「C」、「D」の少なくとも4つ存在する。分析結果カテゴリは、例えば、対象の生徒が最も苦手な(得点率が低い)分野又は観点毎に分けられてもよい。
「復習用教材データ」は、対応する分析結果カテゴリに属するテスト結果となった生徒が取り組むべき復習用教材データの識別情報(ここではファイル名)を示す。この場合、複数の分析結果カテゴリに対して同一の復習用教材データが関連付けられてもよい。
「解説動画1」及び「解説動画2」は、対応する分析結果カテゴリに属するテスト結果の生徒が閲覧すべき解説動画の識別情報(ここではファイル名)を示す。解説動画は、対応する復習用教材データに対する解説を示す動画データであってもよく、分析対象となったテストに対する解説を示す動画データであってもよい。なお、分析結果カテゴリに対して1又は3以上の解説動画が関連付けられてもよい。また、複数の分析結果カテゴリに対して同一の解説動画が関連付けられてもよい。
サーバ装置20は、例えば、図10(A)に示すテーブルを予め記憶しておくことで、配信情報D2の送信先となる生徒のテスト結果に対する分析結果に基づき、当該配信情報D2に含める復習用教材データ及び解説動画を好適に決定することができる。
図10(B)は、配信情報D2のデータ構造の一例を示す。第3実施形態に係る配信情報D2は、復習用教材データと、解説動画と、コメント動画とを含む。このように、サーバ装置20は、配信情報D2として、対象の生徒用に講師端末31がサーバ装置20に供給したコメント動画に加えて、分析結果カテゴリに基づき決定した復習用教材データ及び解説動画を含める。これにより、サーバ装置20は、テスト結果に基づき民間教育機関の講師が作成したコメント動画に加えて、対象の生徒のテスト結果に応じた適切な復習用教材データと、テスト又は復習用教材に関する解説動画とを、生徒端末10Bに供給することができる。
図11は、第3実施形態に係るコメント動画のアップロード及び配信処理に関する処理手順を示すフローチャートの一例である。生徒端末10B、サーバ装置20及び講師端末31は、図11のフローチャートの処理を繰り返し実行する。
まず、サーバ装置20は、職員端末10Aから生徒毎のテスト結果情報D13を受信し、当該テスト結果情報D13が示すテスト結果の分析を行う(ステップS90)。そして、サーバ装置20は、ステップS90での分析の結果を示す分析結果情報を含む分析結果情報D14を、講師端末31へ送信する(ステップS91)。
講師端末31は、サーバ装置20から分析結果情報D14を受信し、当該分析結果情報D14に基づき、テスト結果及び/又はテストの分析結果の表示を行う(ステップS81)。そして、講師端末31は、例えば、講師端末31と接続したカメラ及び音声入力装置などの出力に基づき、コメント動画を生成し、記憶する(ステップS82)。そして、講師端末31は、生成したコメント動画及び閲覧者指定情報Isを含むアップロード情報D15を、サーバ装置20に送信する。
サーバ装置20は、ステップS83で講師端末31が送信したアップロード情報D1を受信し、アップロード情報D15に含まれるコメント動画を閲覧者指定情報Isに紐付けて配信用ファイルDB29に記憶する(ステップS92)。次に、サーバ装置20は、配信情報D2の配信(プッシュ型配信)の要否判定を行う(ステップS93)。例えば、サーバ装置20は、閲覧者指定情報Isが示す生徒に対応する生徒情報27のレコードの「配信希望」を参照することで、上述の要否判定を行う。
そして、サーバ装置20は、上述の配信が必要と判定した場合(ステップS93;Yes)、ステップS92で受信したコメント動画と、ステップS90で実行した分析に基づき判定した分析結果カテゴリに対応する復習用教材データ及び解説動画とを含む配信情報D2を生徒端末10Bに送信する(ステップS94)。この場合、サーバ装置20は、参照する生徒情報27のレコードの「配信先」を参照することで、配信情報D2の配信先を特定する。
そして、ステップS94の処理後、又は、上述の配信が不要と判定した場合(ステップS93;No)、サーバ装置20は、配信情報D2の配信要求があるか否か判定する(ステップS95)。
一方、生徒端末10Bは、配信情報D2の配信要求を、サーバ装置20に対して送信する(ステップS101)。
そして、サーバ装置20は、生徒端末10Bから配信要求を受信した場合(ステップS95;Yes)、当該生徒端末10Bが閲覧権限を有するか否か判定する(ステップS96)。この場合、サーバ装置20は、配信要求の要求元の端末の使用者の生徒IDと、対象のコメント動画の閲覧者として指定された生徒に対応する生徒情報27の「生徒ID」とに基づき、閲覧権限の有無を判定する。そして、サーバ装置20は、対象の使用者が閲覧権限を有すると判定した場合(ステップS96;Yes)、配信情報D2を、配信要求元の生徒端末10Bに送信する(ステップS97)。即ち、この場合、サーバ装置20は、配信情報D2のプル型配信を行う。一方、サーバ装置20は、対象の使用者が閲覧権限を有しないと判定した場合(ステップS96;No)、配信情報D2の送信を行うことなく、フローチャートの処理を終了する。
生徒端末10Bは、ステップS101で配信要求をサーバ装置20に送信後、使用者が閲覧権限を有する場合に、サーバ装置20から配信情報D2を受信する(ステップ102)。この場合、生徒端末10Bは、受信した配信情報D2に基づき、復習用教材データを用いて復習用教材を表示したり、コメント動画及び解説動画の再生を行ったりする。
なお、第1実施形態の(変形例1)は、第3実施形態に対しても好適に適用される。この場合、生徒は、学校外で使用する端末を使用し、配信情報D2の受信等を行う。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。すなわち、本願発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。また、引用した上記の特許文献等の各開示は、本書に引用をもって繰り込むものとする。