JP2021003170A - 遊技機 - Google Patents

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小倉 敏男
Toshio Ogura
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Abstract

【課題】状態に応じて好適に可変表示パターンを選択可能な遊技機を提供する。【解決手段】特別状態として、第1特別状態と、該第1特別状態とは第1始動条件および第2始動条件の少なくともいずれかの成立しやすさが異なる第2特別状態と、を含み、可変表示パターン選択手段は、可変表示を開始するときの第1保留記憶手段が記憶する第1保留記憶の数である第1保留記憶数と第2保留記憶手段が記憶する第2保留記憶の数である第2保留記憶数との組み合わせに応じて、異なる選択割合により複数の可変表示パターンのうちから可変表示パターンを選択し、可変表示の実行回数に起因して成立する所定条件が成立しているか否かに応じて、異なる選択テーブルにもとづいて可変表示パターンを選択し、所定条件が成立する可変表示の実行回数は、第1識別情報と第2識別情報とのいずれの可変表示であるかに応じて異なる。【選択図】図8−26

Description

本発明は、第1始動条件が成立したことにもとづいて第1識別情報の可変表示を実行可能であり、第2始動条件が成立したことにもとづいて第2識別情報の可変表示を実行可能なパチンコ機等の遊技機に関する。
遊技機として、遊技媒体である遊技球を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技球が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、識別情報を可変表示(「変動」ともいう。)可能な可変表示装置が設けられ、可変表示装置において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となった場合に、遊技状態(遊技機の状態。よって、具体的には、遊技機が制御されている状態。)を変更して、所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある(いわゆるパチンコ機)。
また、所定の遊技媒体を1ゲームに対して所定数の賭数を設定した後、遊技者がスタートレバーを操作することにより可変表示装置による識別情報の可変表示を開始し、遊技者が各可変表示装置に対応して設けられた停止ボタンを操作することにより、その操作タイミングから予め定められた最大遅延時間の範囲内で識別情報の可変表示を停止し、全ての可変表示装置の可変表示を停止したときに導出された表示結果に従って入賞が発生し、入賞に応じて予め定められた所定の遊技媒体が払い出され、特定入賞が発生した場合に、遊技状態を所定の遊技価値を遊技者に与える状態にするように構成されたものがある(いわゆるスロット機)。
なお、遊技価値とは、遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状態が、打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態になるための権利を発生させたりすることや、賞球払出の条件が成立しやすくなる状態になることである。
パチンコ遊技機では、始動入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて可変表示装置において開始される特別図柄(識別情報)の可変表示の表示結果として、あらかじめ定められた特定の表示態様が導出表示された場合に、「大当り」が発生する。なお、導出表示とは、図柄(最終停止図柄)を最終的に停止表示させることである。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば、10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば、15ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば、29秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。以下、各々の大入賞口の開放期間をラウンドということがある。また、ラウンドにおける遊技をラウンド遊技ということがある。
また、可変表示装置において、最終停止図柄(例えば、左中右図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、特定の表示結果と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、可変表示装置に変動表示される図柄の表示結果が特定の表示結果でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
そのような遊技機において、例えば、特許文献1には、可変表示を開始するときの第1保留記憶数と第2保留記憶数との組み合わせに応じて、異なる選択割合により複数の可変表示パターンのうちから可変表示パターンを選択することが記載されている。
特開2015−000307号公報
特許文献1に記載された遊技機では、合計保留記憶数が同じであっても可変表示パターンの選択割合を異ならせることができ、遊技に対する興趣を向上させることができるが、様々な遊技状態や演出状態に制御される構成に適用するとなると、改善の余地がある。
そこで、本発明は、状態に応じて好適に可変表示パターンを選択することができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本願発明に係る遊技機は、第1始動条件が成立したこと(例えば、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したこと)にもとづいて第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示を実行可能であり、第2始動条件が成立したこと(例えば、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したこと)にもとづいて第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示を実行可能な遊技機であって、第1識別情報の可変表示に関する情報を第1保留記憶として記憶する第1保留記憶手段(例えば、第1特図保留記憶部)と、第2識別情報の可変表示に関する情報を第2保留記憶として記憶する第2保留記憶手段(例えば、第2特図保留記憶部)と、可変表示を開始するときに、複数の選択テーブル(例えば、各変動パターン決定テーブル選択テーブル。図8−29〜図8−32参照)のうちのいずれかにもとづいて、複数の可変表示パターンのうちから可変表示パターンを選択する可変表示パターン選択手段(例えば、CPU103が変動パターン設定処理(S111)を実行する部分)と、可変表示パターン選択手段によって選択された可変表示パターンに従って可変表示を実行する可変表示実行手段(例えば、CPU103が特別図柄変動処理(S112)を実行する部分)と、通常状態(例えば、低ベース状態)よりも第1始動条件および第2始動条件の少なくともいずれかが成立しやすい特別状態(例えば、中ベース状態や高ベース状態)に制御可能な状態制御手段と、を備え、特別状態として、第1特別状態と、該第1特別状態とは第1始動条件および第2始動条件の少なくともいずれかの成立しやすさが異なる第2特別状態と、を含み(例えば、中ベース状態と高ベース状態とを含む。また、第1中ベース状態と第2中ベース状態とを含む)、可変表示パターン選択手段は、可変表示を開始するときの第1保留記憶手段が記憶する第1保留記憶の数である第1保留記憶数と第2保留記憶手段が記憶する第2保留記憶の数である第2保留記憶数との組み合わせに応じて、異なる選択割合により複数の可変表示パターンのうちから可変表示パターンを選択し(例えば、CPU103が、ステップ048IWS102において、いずれかの変動パターン決定テーブル選択テーブルを用いて、第1保留記憶数と第2保留記憶数とにもとづいて変動パターン決定テーブルを選択する部分や、ステップ048IWS103において、選択した変動パターン決定テーブルを用いて変動パターンを決定する部分。図8−25〜図8−32参照)、可変表示の実行回数に起因して成立する所定条件が成立しているか否かに応じて(例えば、序盤モードから中盤モードへの移行条件や、中盤モードから終盤モードへの移行条件が成立しているか否かに応じて)、異なる選択テーブルにもとづいて可変表示パターンを選択し、所定条件が成立する可変表示の実行回数は、第1識別情報と第2識別情報とのいずれの可変表示であるかに応じて異なる(例えば、CPU103が、ステップ048IWS208〜048IWS211を実行する部分。中ベース状態において第2特別図柄の変動回数が7以上となることと、第1特別図柄の変動回数と第2特別図柄の変動回数との和が11以上となることとの少なくともいずれかが達成されたときに、序盤モードから中盤モードへの移行条件が成立する。)ことを特徴としている。
そのような構成によれば、状態に応じて好適に可変表示パターンを選択することができる。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 パチンコ遊技機の正面図である。 遊技盤及び賞球ユニットの分解斜視図である。 遊技盤及び賞球ユニットの分解斜視図である。 遊技盤の背面図である。 賞球ユニットの構造を示す正面図である。 (A)は第1誘導状態の振分部材を示す図であり、(B)は第2誘導状態の振分部材を示す図である。 (A)は振分部材の動作パターンと振分部材の動作パターンを示す図であり、(B)はスライド部材の動作パターンの決定割合を示す図である。 図8−4におけるA−A断面図である。 図8−4におけるB−B断面図である。 遊技球の進入対象と各スイッチの検出状況の関係を示す図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 各遊技状態において入賞可能な入賞口と各入賞口における賞球数を示す図である。 パチンコ遊技機の背面斜視図である。 表示モニタの正面図である。 演出制御コマンドを例示する図である。 各乱数を示す説明図である。 変動パターンを例示する図である。 (A)は表示結果判定テーブルを示す説明図であり、(B)及び(C)は大当り種別判定テーブルを示す説明図であり、(D)は小当り種別判定テーブルを示す説明図である。 (A)は各種大当り種別の説明図であり、(B)は中ベース状態と高ベース状態の終了条件の説明図である。 遊技制御用タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 普通電動役物入出球管理処理を示すフローチャートである。 普通電動役物入出球エラー処理を示すフローチャートである。 演出制御用CPUにおいて第1〜第3普電エラーコマンドを受信したときに実行されるエラー報知演出を示す画像表示装置の表示画面図である。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 変動パターン決定テーブル選択処理を示すフローチャートである。 変動パターン決定テーブル選択処理を示すフローチャートである。 通常変動パターン決定テーブルおよび特殊変動パターン決定テーブルの特徴を示す説明図である。 低ベース用変動パターン決定テーブル選択テーブルの一例を示す説明図である。 中ベース用変動パターン決定テーブル選択テーブルの一例を示す説明図である。 高ベース用変動パターン決定テーブル選択テーブルの一例を示す説明図である。 特別機会用変動パターン決定テーブル選択テーブルの一例を示す説明図である。 変動開始時時短終了判定処理を示すフローチャートである。 変動中時短終了判定処理を示すフローチャートである。 時短状態終了までのタイミングチャートである。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 小当り開放前処理を示すフローチャートである。 小当り開放中処理を示すフローチャートである。 小当り終了処理を示すフローチャートである。 ベース値算出処理を示すフローチャートである。 各状況において賞球数を賞球数カウンタに加算するか否かの説明図である。 演出モード選択画面の一例を示す説明図である。 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 通常示唆演出および特別示唆演出の実行例を示す説明図である。 通常示唆演出設定処理を示すフローチャートである。 通常示唆演出決定テーブルを示す説明図である。 特別示唆演出設定処理を示すフローチャートである。 特別示唆演出決定テーブルを示す説明図である。 背景切替演出設定処理を示すフローチャートである。 背景切替演出決定テーブルを示す説明図である。 中ベース状態における画面表示例を示す説明図である。 変動中時短終了判定処理の変形例を示すフローチャートである。
本発明に係る遊技機を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図はずれ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図はずれ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(はずれ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「はずれ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組み合わせの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組み合わせとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組み合わせの確定飾り図柄(「非リーチはずれ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチはずれ」となる)ことがある。また、表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組み合わせでない所定のリーチ組み合わせ(「リーチはずれ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチはずれ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、はずれ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「はずれ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「はずれ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「はずれ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組み合わせが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部048IWに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部048IWにおける遊技機につき、図8−1〜図8−41を参照して説明する。
まず、図8−1は、本特徴部048IWにおけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
本特徴部048IWでは、遊技領域は、該遊技領域の略中央位置に配設された画像表示装置5の周囲を囲うセンター飾り枠の左側の左遊技領域151SG002Lと右側の右遊技領域151SG002Rとに分かれており、打球操作ハンドルにて弱めに打ち出された(左打ち)遊技球は左遊技領域151SG002Lを流下し、打球操作ハンドルにより強めに打ち出された(右打ち)遊技球はセンター飾り図柄の上方に形成された上方経路151SG002Cを通過して右遊技領域151SG002Rを流下するようになっている。
また、左遊技領域151SG002Lには、一般入賞口151SG010と入賞球装置6Aとが配置されており、右遊技領域151SG002Rには、遊技球が内部を通過可能な入賞ユニット151SG700が配置されている。このため、遊技球は、左遊技領域151SG002Lを流下することによって一般入賞口151SG010と入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口Aに入賞可能となっており、右遊技領域151SG002Rを流下することによって入賞ユニット151SG700内に設けられた第1始動入賞口B、第2始動入賞口、大入賞口、通過ゲート、普電入賞口等(いずれも詳細は後述)に入賞可能となっている。尚、本特徴部048IWにおいて第1始動入賞口A入賞した遊技球は、第1始動口Aスイッチ151SG022A(図8−11参照)にて検出された後に遊技盤2の背面側に誘導されて排出される。一般入賞口151SG010に入賞した遊技球は、第7カウントスイッチ151SG023G(図8−11参照)にて検出された後に遊技盤2の背面側に誘導されて排出される。そして、該第1始動口Aスイッチ151SG022Aにおいて遊技球が検出されたことにもとづいて第1特別図柄の可変表示が実行されるようになっている。
尚、本特徴部048IWにおける入賞球装置6Aの下方には左遊技領域151SG002Lや右遊技領域151SG002Rを流下してきた遊技球が進入する第1アウト口が形成されており、該第1アウト口に進入した遊技球は、第1アウトスイッチ151SG041Aにて検出された後に遊技盤2の背面側に誘導されて排出される。
図8−2〜図8−5に示すように、入賞ユニット151SG700は、遊技盤2に対して前方から取り付けられる前部ユニット151SG700Aと、遊技盤2に対して後方から取り付けられる後部ユニット151SG700Bと、から主に構成されている。
図8−5に示すように、入賞ユニット151SG700の上端部には開口部151SG700aが形成されており、該開口部151SG700aから遊技球が入賞ユニット151SG700内に進入可能となっている。そして、入賞ユニット151SG700内には、開口部151SG700aから該入賞ユニット151SG700内に進入した遊技球が流下可能な第1遊技球流路151SG711及び第2遊技球流路151SG712が形成されている。
第1遊技球流路151SG711の上流部には、該第1遊技球流路151SG711から第1分岐路151SG711bが分岐する第1分岐部151SG711aが設けられており、第1遊技球流路151SG711の中流部には、該第1遊技球流路151SG711から第2分岐路151SG711dが分岐する第2分岐部151SG711cが設けられている。更に、第1遊技球流路151SG711の下流部には、該第1遊技球流路151SG711から第3分岐路151SG711fが分岐する第3分岐部151SG711eが設けられている。
入賞ユニット151SG700の下部には、特別可変入賞球装置151SG701が設けられている。該特別可変入賞球装置151SG701は、ソレノイド151SG082(図8−11参照)の駆動によって開閉駆動させる大入賞口扉を備え、該大入賞口によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口を形成する。大入賞口は、入賞ユニット151SG700の下部において、上向きに開放するように形成されている。尚、大入賞口扉は、ソレノイド151SG082の駆動によって大入賞口を閉鎖する閉鎖位置と、大入賞口を開放する開放位置との間で前後方向にスライド移動可能となっている。
特別可変入賞球装置151SG701では、ソレノイド151SG082がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)し易くする。その一方で、ソレノイド151SG082がオフ状態であるときに大入賞口扉が第1大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が第1大入賞口を通過(進入)できなくする。このように第1大入賞口は、遊技球が通過(進入)し易い遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。尚、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)し難い一部開放状態を設けてもよい。
尚、前述した第1遊技球流路151SG711や第2遊技球流路151SG712を特別可変入賞球装置151SG701まで流下してきた遊技球は、大入賞口が開放状態であれば該大入賞口を通過し、大入賞口が閉鎖状態であれば大入賞口扉上を第1アウト口に向けて流下する。大入賞口を通過(進入)した遊技球は、大入賞口内に設けられた第1カウントスイッチ151SG023Aを通過することで、該第1カウントスイッチ151SG023Aによって検出される。第1カウントスイッチ023Aを通過した遊技球は、第2カウントスイッチ151SG023Bまたは第3カウントスイッチ151SG023Cにて検出された後に遊技盤2の背面側に誘導されて排出されるようになっている。
また、図8−5に示すように、普電入賞口の下方には、第1遊技球流路151SG711側とアウト用流路151SG714側とに連通する連通口が形成されており、第1遊技球流路151SG711を流下する遊技球の一部は、該連通口を通過してアウト用流路151SG714に向けて流下するようになっている。
尚、本特徴部048IWにおける遊技盤2の背面側(後部ユニット151SG700B)には、後述する第1リンク機構151SG720及び第2リンク機構151SG730が設けられており、遊技盤の背面側にはアウト用流路151SG714を形成するための十分なスペースが存在しない。このため、本特徴部048IWにおけるアウト用流路151SG714は遊技盤2の前方側(前部ユニット151SG700A)に形成されている。
第1分岐部151SG711aには、後述する第1リンク機構151SG720の駆動によって第1分岐路151SG711bに遊技球が進入不能なように閉鎖する閉鎖位置と第1分岐路151SG711bに遊技球が進入可能なように開放する開放位置との間で揺動可能な第1揺動部材151SG702が設けられている。尚、第1揺動部材151SG702における閉鎖位置とは、第1遊技球流路151SG711を流下する遊技球を阻害しないよう第1遊技球流路151SG711上から退避する位置であり、第1揺動部材151SG702における開放位置とは、第1遊技球流路151SG711を流下する遊技球を受けて該遊技球を第1分岐路151SG711bに向けて誘導可能なように第1遊技球流路151SG711上に突出する位置である。
また、第2分岐部151SG711cには、後述する第2リンク機構151SG730の駆動によって第2分岐路151SG711dに遊技球が進入不能なように閉鎖する閉鎖位置と第2分岐路151SG711dに遊技球が進入可能なように開放する開放位置との間で揺動可能な第2揺動部材151SG703が設けられている。尚、第2揺動部材151SG703における閉鎖位置とは、第1遊技球流路151SG711を流下する遊技球を阻害しないよう第1遊技球流路151SG711上から退避する位置であり、第2揺動部材151SG703における開放位置とは、第1遊技球流路151SG711を流下する遊技球を受けて該遊技球を第2分岐路151SG711dに向けて誘導可能なように第1遊技球流路151SG711上に突出する位置である。
更に、第3分岐部151SG711eには、普通電動役物としてのスライド部材151SG704が設けられている。該スライド部材151SG704は、ソレノイド151SG081(図8−11参照)の駆動によって第1遊技球流路151SG711に突出することで遊技球を受けて該遊技球を第3分岐路151SG711fに誘導する突出位置と、第1遊技球流路151SG711から退避することで遊技球の第1遊技球流路151SG711での流下を阻害しない退避位置と、の間で前後方向にスライド可能に設けられている。つまり、第3分岐路151SG711fは、スライド部材151SG704が退避位置に位置しているときには遊技球が進入不能または進入困難な状態であり、スライド部材151SG704が突出位置に位置しているときには遊技球が進入可能または進入容易な状態である。
このように、本特徴部048IWにおいて第1遊技球流路151SG711を流下する遊技球は、該第1遊技球流路151SG711から第1分岐路151SG711b、第2分岐路151SG711d、第3分岐路151SG711fのいずれかに進入可能となっている。このうち第1分岐路151SG711bに進入した遊技球は、該第1分岐路151SG711bが形成する第1始動入賞口Bに入賞し、該第1分岐路151SG711bに設けられている第1始動口Bスイッチ151SG022Bにて検出される。第2分岐路151SG711dに進入した遊技球は、該第2分岐路151SG711dが形成する第2始動入賞口に入賞し、該第2分岐路151SG711dに設けられている第2始動口スイッチ151SG022Cにて検出される。
尚、本特徴部048IWにおける普通電動役物としては、退避位置と突出位置とで前後方向にスライド移動するスライド部材151SG704を設ける形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、普通電動役物としては、第1状態(例えば、スライド部材151SG704が退避位置に位置している状態)と第2状態(例えば、スライド部材151SG704が突出位置に位置している状態)とで第3分岐路151SG711fを遊技球が進入困難な状態と進入容易な状態とに変化させることが可能な形態であれば、例えば、第3分岐路151SG711fをスライド移動によって開閉可能な蓋体や、揺動することで第3分岐路151SG711fを遊技球が進入困難な状態と進入容易な状態とに変化可能な部材(所謂電動チューリップ)等であってもよい。
第1始動口Bスイッチ151SG022Bや第2始動口スイッチ151SG022Cにて検出された後の遊技球は、図8−5に示すように、入賞ユニット151SG700の右部に設けられたアウト用流路151SG714を流下する。そして、第1遊技球流路151SG711から流入してきた遊技球を含むアウト用流路151SG714を流下する遊技球は、入賞ユニット151SG700の下端部(アウト用流路151SG714の最下流部)に形成された第2アウト口に進入することで151SG041Bによって検出された後に遊技盤2の背面側に向けて排出される。尚、本特徴部048IWにおける第2アウト口は、図8−5に示すように、入賞ユニット151SG700内に設けられているため、右遊技領域151SG002Rを流下する遊技球(入賞ユニット151SG700内を流下する遊技球)のみが進入可能なアウト口である。
つまり、第2アウトスイッチ151SG041Bは、第1始動入賞口Bや第2始動入賞口に入賞した後にアウト用流路151SG714を流下する遊技球を検出可能である一方で、第1始動入賞口Aに入賞した遊技球については検出不能となっている。
また、第3分岐路151SG711fに進入した遊技球は、該第3分岐路151SG711fが形成する普電入賞口に入賞し、該第3分岐路151SG711fに設けられている第4カウントスイッチ151SG023Dにて検出される。第4カウントスイッチ151SG023Dにて検出された後の遊技球は、第3分岐路151SG711fを介して遊技盤2の背面側に進入する。
尚、第3分岐路151SG711fを介して進入可能な遊技盤2の背面側には、図8−6(A)及び図8−6(B)に示すように、遊技球を検出可能な第5カウントスイッチ151SG023Eと第6カウントスイッチ151SG023Fとが左右に並設されているとともに、振分部材151SG025が設けられている。振分部材151SG025は、ソレノイド151SG086(図8−11参照)の駆動によって左右に移動することによって、遊技球の第6カウントスイッチ151SG023Fへの進入(第6カウントスイッチ151SG023Fによる遊技球の検出)を規制するとともに第5カウントスイッチ151SG023Eへの進入(第5カウントスイッチ151SG023Eによる遊技球の検出)を誘導する第1誘導状態と、遊技球の第5カウントスイッチ151SG023Eへの進入(第5カウントスイッチ151SG023Eによる遊技球の検出)を規制するとともに第6カウントスイッチ151SG023Fへの進入(第6カウントスイッチ151SG023Fによる遊技球の検出)を誘導する第2誘導状態と、に変化可能となっている。
尚、第3分岐路151SG711fから第5カウントスイッチ151SG023Eに進入した(第5カウントスイッチ151SG023Eによって検出された)遊技球は、第1リンク機構151SG720(図8−8参照)を駆動させることによって第1揺動部材151SG702を閉鎖位置から開放位置に移動させる。尚、第1リンク機構151SG720を駆動させた後の遊技球は遊技盤2の背面側を流下することで排出され、該遊技球が流下したことにもとづいて第1リンク機構151SG720が第1揺動部材151SG702を開放位置から閉鎖位置に移動させるようになっている。
具体的には、図8−8(A)及び図8−8(B)に示すように、第1リンク機構151SG720は、後部ユニット151SG700Bに内蔵された機構であり、主に第1リンク部材151SG721、第2リンク部材151SG722、第3リンク部材151SG723、第4リンク部材151SG724、第5リンク部材151SG725から構成されている。
このうち第1リンク部材151SG721は、第5カウントスイッチ151SG023Eの下方に配置されているとともに、前方側の一端が遊技球を受け止め可能な形状に形成されており、後方側の他端が第2リンク部材151SG722の下端部に連動可能に接続されている。また、第1リンク部材151SG721は、図示しない左右方向を向く枢軸によって上下方向に揺動可能となっている。
第2リンク部材151SG722は、上下方向に長寸である棒状の部材であり、上下方向にスライド移動可能に設けられている。そして、第2リンク部材151SG722の上端部には第3リンク部材151SG723の後方側の一端が連動可能に接続されており、第3リンク部材151SG723の前方側の他端には第4リンク部材151SG724の後方側の一端、第4リンク部材151SG724の前方側の他端には第5リンク部材151SG725がそれぞれ連動可能に接続されている。
このため、図8−8(A)及び図8−8(B)に示すように第1リンク部材151SG721が一端で第5カウントスイッチ151SG023Eを通過した遊技球を受け止めることで揺動する(他端が上方に向けて移動する)ことによって第2リンク部材151SG722が上方に向けてスライド移動すると、該第2リンク部材151SG722の上方へのスライド移動に連動して第3リンク部材151SG723、第4リンク部材724、第5リンク部材151SG725が動作し、該第5リンク部材151SG725の動作によって第1揺動部材151SG702が閉鎖位置から開放位置に移動する。
尚、第1リンク部材151SG721の一端から遊技球が流下すると、後部ユニット151SG700Bと第2リンク部材151SG722間に設けられているバネ151SG726の復元力によって第2リンク部材151SG722が下方に向けてスライド移動する。このとき、該第2リンク部材151SG722の下方へのスライド移動に連動して第3リンク部材151SG723、第4リンク部材724、第5リンク部材151SG725が動作し、該第5リンク部材151SG725の動作によって第1揺動部材151SG702が開放位置から閉鎖位置に移動する。
また、第3分岐路151SG711fから第6カウントスイッチ151SG023Fに進入した(第6カウントスイッチ151SG023Fによって検出された)遊技球は、第2リンク機構151SG730を駆動させることによって第2揺動部材151SG703を閉鎖位置から開放位置に移動させる。尚、第2リンク機構151SG730を駆動させた後の遊技球は、遊技盤2の背面側を流下することで排出され、該遊技球が流下したことにもとづいて第2リンク機構151SG730が第2揺動部材151SG703を開放位置から閉鎖位置に移動させるようになっている。
具体的には、図8−9(A)及び図8−9(B)に示すように、第2リンク機構151SG730は、後部ユニット151SG700Bに内蔵された機構であり、主に第1リンク部材151SG731、第2リンク部材151SG732、第3リンク部材151SG733、第4リンク部材151SG734、第5リンク部材151SG735から構成されている。
このうち第1リンク部材151SG731は、第5カウントスイッチ151SG023Eの下方に配置されているとともに、前方側の一端が遊技球を受け止め可能な形状に形成されており、後方側の他端が第2リンク部材151SG732の下端部に連動可能に接続されている。また、第1リンク部材151SG731は、図示しない左右方向を向く枢軸によって上下方向に揺動可能となっている。
第2リンク部材151SG732は、上下方向に長寸である棒状の部材であり、上下方向にスライド移動可能に設けられている。そして、第2リンク部材151SG732の上端部には第3リンク部材151SG733の後方側の一端が連動可能に接続されており、第3リンク部材151SG733の前方側の他端には第4リンク部材151SG734の後方側の一端、第4リンク部材151SG734の前方側の他端には第5リンク部材151SG735がそれぞれ連動可能に接続されている。
このため、図8−8(A)及び図8−8(B)に示すように第1リンク部材151SG731が一端で第5カウントスイッチ151SG023Eを通過した遊技球を受け止めることで揺動する(他端が上方に向けて移動する)ことによって第2リンク部材151SG732が上方に向けてスライド移動すると、該第2リンク部材151SG732の上方へのスライド移動に連動して第3リンク部材151SG733、第4リンク部材724、第5リンク部材151SG735が動作し、該第5リンク部材151SG735の動作によって第1揺動部材151SG702が閉鎖位置から開放位置に移動する。
尚、第1リンク部材151SG731の一端から遊技球が流下すると、後部ユニット151SG700Bと第2リンク部材151SG732間に設けられているバネ151SG736の復元力によって第2リンク部材151SG732が下方に向けてスライド移動する。このとき、該第2リンク部材151SG732の下方へのスライド移動に連動して第3リンク部材151SG733、第4リンク部材734、第5リンク部材151SG735が動作し、該第5リンク部材151SG735の動作によって第1揺動部材151SG702が開放位置から閉鎖位置に移動する。
図8−5に戻り、第1遊技球流路151SG711における第2分岐部151SG711cと第3分岐部151SG711eとの間には、遊技球を検出可能なゲートスイッチ151SG021が設けられている。尚、本特徴部048IWにおいて遊技球がゲートスイッチ151SG021にて検出された場合、CPU103は普通図柄の可変表示を実行可能となっており、普通図柄の可変表示結果が当りの組み合わせで導出表示されたことにもとづいて前述したスライド部材151SG704が複数の動作パターンのいずれかにて動作するとともに、振分部材151SG025が特定の動作パターンにて動作するようになっている。
具体的には、図8−7(A)に示すように、スライド部材151S704は、普通図柄の可変表示結果が当りとなったことにもとづいて、ソレノイド151SG081の駆動により動作パターンA〜動作パターンEのいずれかにて動作する。尚、本特徴部048IWにおけるスライド部材151SG704は、普通図柄の可変表示結果が当りとなったことにもとづいて動作する場合以外では、退避位置に配置されている。
動作パターンAは、普通図柄の可変表示結果が当りとなったことにもとづいてスライド部材151SG704を16msに亘り突出位置に維持した後に退避位置に移動させる動作パターンである。動作パターンBは、普通図柄の可変表示結果が当りとなったことにもとづいてスライド部材151SG704を2000msに亘り突出位置に維持した後に退避位置に移動させる動作パターンである。動作パターンCは、普通図柄の可変表示結果が当りとなったことにもとづいてスライド部材151SG704を16msに亘り突出位置に維持した後に1000msに亘って退避位置に維持、2000msに亘って突出位置に維持し、最後に退避位置に移動させる動作パターンである。動作パターンDは、普通図柄の可変表示結果が当りとなったことにもとづいてスライド部材151SG704を16msに亘り突出位置に維持した後に2000msに亘って退避位置に維持、2000msに亘って突出位置に維持し、最後に退避位置に移動させる動作パターンである。そして、動作パターンEは、普通図柄の可変表示結果が当りとなったことにもとづいてスライド部材151SG704を16msに亘り突出位置に維持した後に5000msに亘って退避位置に維持、5000msに亘って突出位置に維持し、最後に退避位置に移動させる動作パターンである。
一方、振分部材151SG025は、普通図柄の可変表示結果が当りとなったことにもとづいて、4msに亘って第1誘導状態(図8−6(A)参照)を維持した後に16msに亘って第2誘導状態、4996msに亘って第1誘導状態、5000msに亘って第2誘導状態をそれぞれ維持し、第1誘導状態となる。
尚、図8−5に示すように、突出位置に配置されているスライド部材151SG704によって第3分岐路151SG711fに進入した遊技球は、所定距離を流下した後に振分部材151SG025によって振り分けられるようになっているので、スライド部材の動作パターンが動作パターンA〜動作パターンDである場合には、遊技球は第1誘導状態である振分部材151SG025に到達することによって第5カウントスイッチ151SG023Eを通過するように振り分けられる。一方で、スライド部材151SG704の動作パターンが動作パターンEである場合には、遊技球は第2誘導状態である振分部材151SG025に到達することによって第6カウントスイッチ151SG023Fを通過するように振り分けられる。
前述したように、第5カウントスイッチ151SG023Eを通過した遊技球は、第1リンク機構151SG720を動作させることによって第1揺動部材151SG702を閉鎖位置から開放位置に移動させ、第6カウントスイッチ151SG023Fを通過した遊技球は、第2リンク機構151SG730を動作させることによって第2揺動部材151SG703を閉鎖位置から開放位置に移動させるので、図8−7(A)に示すように、振分部材151SG025が4996msに亘って第1誘導状態であるときに遊技球が振分部材151SG025に到達することによって第1始動入賞口Bに遊技球が入賞可能となり、振分部材151SG025が5000msに亘って第2誘導状態であるときに遊技球が振分部材151SG025に到達することによって第2始動入賞口に遊技球が入賞可能となる。
尚、本特徴部048IWでは、スライド部材151SG704の動作パターンA〜動作パターンEの決定割合は、普通図柄の可変表示結果が当りとなったときの遊技状態に応じて異なっている。具体的には、図8−7(B)に示すように、本特徴部048IWにおける遊技状態としては、大当り遊技状態や小当り遊技状態を除くと低ベース状態と、時短制御を伴う第1中ベース状態、第2中ベース状態及び高ベース状態が設けられている。このうち第1中ベース状態、第2中ベース状態及び高ベース状態とは、本特徴部048IWにおける時短状態であるが、スライド部材151SG704の動作パターンA〜動作パターンEの決定割合が異なっている。以下、第1中ベース状態と第2中ベース状態とを総称して中ベース状態ともいう。また、第1中ベース状態と第2中ベース状態と高ベース状態とを総称して時短状態または非低ベース状態ともいう。
具体的には、遊技状態が低ベース状態(通常状態)である場合は、スライド部材151SG704の動作パターンとして、100%の割合で動作パターンAが決定され、0%の割合で動作パターンBが決定され、0%の割合で動作パターンCが決定され、0%の割合で動作パターンDが決定され、0%の割合で動作パターンEが決定される。遊技状態が第1中ベース状態である場合は、スライド部材151SG704の動作パターンとして、0%の割合で動作パターンAが決定され、50%の割合で動作パターンBが決定され、25%の割合で動作パターンCが決定され、24%の割合で動作パターンDが決定され、1%の割合で動作パターンEが決定される。遊技状態が第2中ベース状態である場合は、スライド部材151SG704の動作パターンとして、0%の割合で動作パターンAが決定され、40%の割合で動作パターンBが決定され、30%の割合で動作パターンCが決定され、25%の割合で動作パターンDが決定され、5%の割合で動作パターンEが決定される。遊技状態が高ベース状態である場合は、スライド部材151SG704の動作パターンとして、0%の割合で動作パターンAが決定され、0%の割合で動作パターンBが決定され、20%の割合で動作パターンCが決定され、30%の割合で動作パターンDが決定され、50%の割合で動作パターンEが決定される。
つまり、本特徴部048IWにおける低ベース状態とは、図8−12(A)に示すように、遊技球を左遊技領域151SG002Lに打ち出すことによって第1始動入賞口Aと一般入賞口とに入賞可能な遊技状態であり、第1中ベース状態、第2中ベース状態および第2高ベース状態とは、遊技球を右遊技領域151SG022Rに打ち出すことによって第1始動入賞口B、第2始動入賞口及び普電入賞口に入賞可能な遊技状態である。尚、遊技状態が第1中ベース状態や、第2中ベース状態、高ベース状態であるかは、後述する第1中ベース状態フラグや第2中ベース状態フラグ、高ベース状態フラグがセットされているか否かによって判定すればよい。
尚、本特徴部048IWでは、図8−7(B)に示すように、遊技状態が低ベース状態である場合は、スライド部材151SG704の動作パターンとして動作パターンEが決定されない、すなわち、低ベース状態において普図当りが発生した場合については遊技球が普電入賞口に入賞しても第1始動入賞口Bのみが開放されるため、該第1始動入賞口Bへの始動入賞にもとづく可変表示結果が小当りとなる確率が極めて低い形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技状態が低ベース状態である場合であってもスライド部材151SG704の動作パターンとして動作パターンEが決定される場合を設けてもよい。このようにすることで、低ベース状態において普図当りが発生すると、遊技球が普電入賞口に入賞することで第2始動入賞口が開放される場合があるので、第1始動入賞口Bへの始動入賞に基づく可変表示よりも該第2始動入賞口への始動入賞に基づく可変表示において小当りとなるか否かに遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、本特徴部048IWでは、図8−12(B)に示すように、遊技球が第1始動入賞口Aに入賞した場合には賞球として3球の遊技球が払い出され、遊技球が第1始動入賞口Bに入賞した場合には賞球として1球の遊技球が払い出され、遊技球が第2始動入賞口に入賞した場合には賞球として3球の遊技球が払い出され、遊技球が大入賞口に入賞した場合には賞球として15球の遊技球が払い出され、遊技球が一般入賞口に入賞した場合には賞球として3球の遊技球が払い出され、遊技球が普電入賞口に入賞した場合には賞球として1球の遊技球が払い出されるようになっている。このため、低ベース状態、第1中ベース状態、第2中ベース状態および高ベース状態のうち、本特徴部048IWにおける低ベース状態とは、第1中ベース状態、第2中ベース状態および高ベース状態よりも打ち出した遊技球100球あたりの賞球数の割合(ベース値)が低くなる遊技状態である。例えば、低ベース状態におけるベース値は0.35(35%)、第1中ベース状態、第2中ベース状態および高ベース状態におけるベース値は0.9(90%)に設定されている。
尚、本特徴部048IWでは低ベース状態におけるベース値を0.35に設定したが、本発明はこれに限定されるものではなく、低ベース状態におけるベース値は第1中ベース状態、第2中ベース状態および高ベース状態よりも低い値であれば任意の値(例えば、0.4や0.2等)に設定してもよい。
また、本特徴部048IWでは第1中ベース状態、第2中ベース状態および高ベース状態におけるベース値を0.9に設定したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1中ベース状態、第2中ベース状態および高ベース状態におけるベース値は1を超えない範囲で低ベース状態におけるベース値よりも高い値であれば任意の値(例えば、0.8や0.7、0.6等)に設定してもよい。
尚、図8−5に示すように、入賞ユニット151SG700の左部には、第1遊技球流路151SG711や第2遊技球流路151SG712に進入したかった遊技球が流下する第3遊技球流路151SG713が形成されている。該第3遊技球流路151SG713を流下する遊技球は、前述した第1始動入賞口Bや第2始動入賞口、普電入賞口、大入賞口等に入賞することなく第3アウト口に進入し、第3アウトスイッチ151SG041Cに検出された後に遊技盤2の背面側に誘導され排出されるようになっている。
以上のように、本特徴部048IWにおけるパチンコ遊技機1では、図8−10に示すように、第1始動入賞口Aに入賞する遊技球は第1始動口Aスイッチ151SG022Aにてのみ検出されるようになっており、第1始動入賞口Bに入賞する遊技球は第1始動口Bスイッチ151SG022Bにて検出された後に第2アウトスイッチ151SG041Bにて検出されるようになっている。また、第2始動入賞口に入賞する遊技球は第2始動口スイッチ151SG022Cにて検出された後に第2アウトスイッチ151SG041Bにて検出されるようになっている。
更に、大入賞口に入賞する遊技球は、第1カウントスイッチ151SG023Aにて検出された後に第2カウントスイッチ151SG023Bまたは第3カウントスイッチ151SG023Cにて検出されるようになっており、普電入賞口に入賞する遊技球は、第4カウントスイッチ151SG023Dにて検出された後に第5カウントスイッチ151SG023Eまたは第6カウントスイッチ151SG023Fにて検出されるようになっており、一般入賞口151SG010に入賞する遊技球は、第7カウントスイッチ151SG023Gにて検出されるようになっている。
尚、本特徴部048IWにおける特別可変入賞球装置151SG701内には、図示しないソレノイドの駆動によって第1カウントスイッチ151SG023Aにて検出された遊技球を第2カウントスイッチ151SG023Bと第3カウントスイッチ151SG023Cとに振り分ける振分部材が設けられている。該振分部材は、小当り遊技中の特定の期間のみ遊技球を第2カウントスイッチ151SG023Bに向けて振り分けるように動作する。このため、本特徴部048IWにおける小当り遊技中は、遊技球が大入賞口に入賞したとしても必ずしもこれら遊技球が第2カウントスイッチ151SG023Bにて検出されるわけでは無いようになっている。
そして、第1アウト口に進入する遊技球は、第1アウトスイッチ151SG041Aにて検出されるようになっており、第2アウト口に進入する遊技球は、第2アウトスイッチ151SG041Bにて検出されるようになっており、第3アウト口に進入する遊技球は、第3アウトスイッチ151SG041Cにて検出されるようになっている。
以下の説明においては、入賞ユニット151SG700における普通電動役物としてのスライド部材151SG704、第3分岐路151SG711f、第5カウントスイッチ151SG023E、第6カウントスイッチ151SG023F、および、振分部材151SG025等を含み、可変入賞装置として機能する構成部を普通可変入賞装置ともいう。
次に、本特徴部048IWにおけるパチンコ遊技機1における構成について説明する。先ず、図8−11に示すように、主基板11に搭載されているスイッチ回路110には、前述したゲートスイッチ151SG021、第1始動口Aスイッチ151SG022A、第1始動口Bスイッチ151SG022B、第2始動口スイッチ151SG022C、第1カウントスイッチ151SG23A、第2カウントスイッチ151SG23B、第3カウントスイッチ151SG023C、第4カウントスイッチ151SG023D、第5カウントスイッチ151SG023E、第6カウントスイッチ151SG023F、第7カウントスイッチ151SG023G、第1アウトスイッチ151SG041A、第2アウトスイッチ151SG041B、第3アウトスイッチ151SG041Cが接続されている。
また、ソレノイド回路111には、前述したソレノイド151SG082、ソレノイド151SG081、ソレノイド151SG086がそれぞれ接続されている。
図8−11及び図8−13に示すように、本特徴部048IWにおける主基板11は、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケース151SG201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている。基板ケース151SG201には、後述するベース値を表示可能な表示モニタ151SG029が配置されている。該表示モニタ151SG029は、主基板11に接続されているとともに、基板ケース151SG201の上部に配置されている。つまり、表示モニタ151SG029は、基板ケース151SG201における主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11は、遊技機用枠3を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠3を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
図8−14に示すように、表示モニタ151SG029は、第1表示部151SG029A、第2表示部151SG029B、第3表示部151SG029C、第4表示部151SG029Dを備えている。第1表示部151SG029A〜第4表示部151SG29Dは、いずれも「8」の字を描く7つのセグメントによって構成される7セグメントと、7セグメントの右側方下部に配置されたドットによって構成されている。本特徴部048IWにおける表示モニタ151SG029の表示制御は、パチンコ遊技機1の試験時においてROM101やRAM102の全領域における試験対象外の領域を用いて実行されるようになっている。尚、本特徴部048IWにおける表示モニタ151SG029では、後述するベース値算出処理において算出した低ベース状態におけるベース値を表示可能となっている。
また、図8−1及び図8−11に示すように、本特徴部048IWにおけるパチンコ遊技機1の遊技盤2の所定位置(例えば、遊技領域の左方位置)には、第1特図の可変表示を実行可能な第1特別図柄表示装置151SG004A、第2特図の可変表示を実行可能な第2特別図柄表示装置151SG004B、第1保留記憶数を表示可能な第1保留表示器151SG025A、第2保留記憶数を表示可能な第2保留表示器151SG025B、普通図柄の可変表示を実行可能な普通図柄表示器151SG020、普図保留記憶数を表示可能な普図保留表示器151SG025C等が纏めて配置されている遊技情報表示部151SG200が設けられている。
図8−15(A)は、本実施の形態における特徴部048IWで用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図8−15(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図8−15(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置151SG004Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第1可変表示開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置151SG004Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第2可変表示開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、可変表示結果通知コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図8−15(B)に示すように、可変表示結果が「はずれ」であるか「大当り」であるか「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
可変表示結果通知コマンドでは、例えば図8−15(B)に示すように、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「はずれ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りD」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第5可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C05Hは、可変表示結果が「小当り」で大当り種別が「小当りA」となる旨の事前決定結果及び小当り種別決定結果を通知する第6可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C06Hは、可変表示結果が「小当り」で大当り種別が「小当りB」となる旨の事前決定結果及び小当り種別決定結果を通知する第7可変表示結果指定コマンドである。
コマンド8EXXHは、普通図柄表示器20における普通図柄を用いた普図ゲームにおける可変表示の開始を指定するとともに、普通図柄の可変表示結果を指定する普図可変表示開始コマンドである。普図可変表示開始コマンドでは、普通図柄の可変表示結果が「はずれ」であるか「当り」であるかの決定結果(事前決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
例えば、コマンド8E00Hは、普通図柄の可変表示の開始を指定するとともに、普通図柄の可変表示結果が「はずれ」となることを指定する第1普図可変表示開始コマンドである。また、コマンド8C01Hは、普通図柄の可変表示の開始を指定するとともに、普通図柄の可変表示結果が「当り」となることを指定する第2普図可変表示開始コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御が行われない遊技状態(低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる遊技状態(第1中ベース状態、第2中ベース状態または高ベース状態、すなわち時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。
コマンド96XXHは、パチンコ遊技機1においてエラー(異常)の発生および発生したエラー(異常)の種別を指定するエラー(異常)指定コマンドである。エラー(異常)指定コマンドでは、例えば、各エラー(異常)に対応するEXTデータが設定されることにより、演出制御基板12側において、いずれのエラー(異常)の発生が判定されたのかを特定することができ、特定したエラー(異常)の発生が、後述するエラー報知処理によって報知される。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、大当り遊技状態または小当り遊技状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置151SG004Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動入賞口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置151SG004Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動入賞口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、画像表示装置5などにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、画像表示装置5などにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動入賞口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動入賞口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドD0XXHは、遊技球が第3カウントスイッチ24Bを通過したことで第2カウントスイッチ151SG023Bがオンとなったことを通知するV入賞通知指定コマンドである。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105と、時刻情報を出力可能なリアルタイムクロック(RTC)106とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図8−16は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図8−16に示すように、この実施の形態の特徴部048IWでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1〜MR5は、CPU103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
図8−17は、本実施の形態における変動パターンを示している。本特徴部048IWでは、可変表示結果が「はずれ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。また、可変表示結果が「小当り」となる場合などに対応して、1の変動パターンが予め用意されている。尚、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。可変表示結果が「小当り」である場合に対応した変動パターンは、小当り変動パターンと称される。
非リーチはずれ変動パターンには、特図変動時間が短縮されない変動パターンPA1−1と、特図変動時間が短縮された変動パターンPA1−2、PA1−3、PA1−4とが設けられている。また、特図変動時間が短縮された各変動パターンは、それぞれ特図変動時間が異なり、変動パターンPA1−4(「第3短縮変動パターン」ともいう)<変動パターンPA1−3(「第2短縮変動パターン」ともいう)<変動パターンPA1−2(「第1短縮変動パターン」ともいう)の順に、特図変動時間が短い。
図8−17に示すように、本特徴部048IWでは、非リーチはずれ変動パターンとして、特図変動時間が異なる複数の変動パターンが設けられている。そして、詳細については後述するが、それらの非リーチはずれ変動パターンは、遊技状態や演出状態に応じて、選択される割合が割合ように構成されている。このような構成により、本特徴部048IWでは、遊技状態や演出状態に応じて好適に変動パターンを選択することができる。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本特徴部048IWでは、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けてもよい。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けてもよい。
図8−17に示すように、本特徴部048IWにおけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、本実施の形態におけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図変動時間が長く設定されている。
尚、本特徴部048IWでは、前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に可変表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
また、特定の状態に対応した変動パターンとして、変動パターンPD1−1、PD1−2、PD1−3、PD1−4およびPD1−5が設けられている。以下、それぞれ第1特殊変動パターン、第2特殊変動パターン、第3特殊変動パターン、第4特殊変動パターンおよび第5特殊変動パターンともいう。また、これらの変動パターンを総称して特殊変動パターンともいう。各特殊変動パターンの特徴や選択される状態はそれぞれ異なるが、詳細については後述する。
尚、本特徴部048IWにおいては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしてもよい。
また、本特徴部048IWでは、図8−17に示すように、変動パターン毎に変動内容(演出内容)が予め決定されている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定されている設定値に応じて同じ変動パターンであっても変動内容(演出内容)が異なるようにしてもよい。例えば、ノーマルリーチはずれの変動パターンPA2−1の場合は、設定されている設定値が1の場合は、ノーマルリーチはずれとなる変動パターンとし、設定されている設定値が2の場合は、擬似連演出を2回実行して非リーチはずれとなる変動パターンとして、設定されている設定値が3の場合は、擬似連演出を3回実行してスーパーリーチはずれとなる変動パターン…等とすればよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行し、RAM102をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種の処理が実行される。また、CPU103は、乱数生成プログラムを実行することで、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てを生成可能とされている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが記憶されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された、図8−18などに示す複数の判定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの可変表示における各図柄の変動態様となる変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルなどが記憶されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、例えば図8−18(A)に示す表示結果判定テーブル、図8−18(B)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、図8−18(C)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)図8−18(D)に示す小当り種別判定テーブル(第1特別図柄・第2特別図柄共通)の他、大当り変動パターン判定テーブル、小当り変動パターン判定テーブル、はずれ変動パターン判定テーブル、普図表示結果判定テーブル(図示略)、普図変動パターン決定テーブル(図示略)などが含まれている。
図8−18(A)は、表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。表示結果判定テーブルは、変動特図指定バッファが1(第1)である、つまり、第1特別図柄が可変表示の対象とされている場合と、変動特図指定バッファが2(第2)である、つまり、第2特別図柄が可変表示の対象とされている場合のそれぞれについて、大当りとする判定値と、小当りとする判定値が設定されている。
図8−18(A)に示すように、変動特図指定バッファが第1である場合には、1/200の割合で大当りに当選するとともに1/200の割合で小当りに当選するように判定値が設定されている。一方で、変動特図指定バッファが第2である場合には、1/200の割合で大当りに当選するとともに199/200で小当りに当選するように判定値が設定されている。すなわち、第2特別図柄の可変表示が実行されるときには、大当りおよび小当りのいずれかに必ず当選するため、第1特別図柄の可変表示が実行されるときよりも、有利度が高い(遊技者にとって有利になりやすい)。
尚、本特徴部048IWでは、CPU103は、図8−18(A)に示す表示結果判定テーブルを用いて可変表示結果を大当りまたは小当りとするか否かを判定するようになっているが、大当り判定テーブルと小当り判定テーブルとを別個に設け、大当りの判定は、変動特図指定バッファによらず第1特別図柄の可変表示である場合と第2特別図柄の可変表示である場合とで共通のテーブルを用いて行うようにし、小当りの判定は、変動特図指定バッファが第1である場合と第2である場合とで別個のテーブルを用いて行うようにしてもよい。
大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当りA〜大当りDのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。尚、本特徴部048IWでは、図8−18(B)及び図8−18(C)に示すように、大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)には、大当りAから大当りCまでの3種類の大当りが設けられているのに対し、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)には、大当りBから大当りDまでの3種類の大当りのみが設けられている。つまり、第1特別図柄の可変表示が行われるときに発生する大当りとしては、大当りAから大当りCまでの3種類の大当りのうちのいずれかとなる一方、第2特別図柄の可変表示が行われるときに発生する大当りとしては、大当りBから大当りDまでの3種類の大当りのうちのいずれかとなる。
図8−18(D)は、ROM101に記憶されている小当り種別判定テーブルを示す説明図である。小当り種別判定テーブルは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、小当りの種別を小当りAまたは小当りBに決定するために参照されるテーブルである。尚、本特徴部048IWでは、小当りAの小当り遊技中に遊技球が第2カウントスイッチ151SG023Bを通過した場合、すなわちV入賞大当りが発生した場合は、大当り種別が大当りEの大当り遊技が実行されるようになっており、小当りBの小当り遊技中に遊技球が第2カウントスイッチ151SG023Bを通過した場合、すなわちV入賞大当りが発生した場合は、大当り種別が大当りFの大当り遊技が実行されるようになっている。つまり、これら大当りE及び大当りFは、始動入賞時に抽出される当り種別判定用の乱数値MR2によって決定される大当り種別ではなく、小当りAと小当りBのいずれの小当り遊技中に遊技球が第2カウントスイッチ151SG023Bを通過したか否かによって決定される大当り種別である。
ここで、本特徴部048IWにおける大当り種別について、図8−19(A)及び図8−19(B)を用いて説明する。本特徴部048IWでは、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において遊技状態が低ベース状態に移行する大当りAと、大当り遊技状態の終了後において遊技状態が第1中ベース状態に移行する大当りB、大当り遊技状態の終了後において遊技状態が第2中ベース状態に移行する大当りC、大当りEおよび大当りFと、大当り遊技状態の終了後において遊技状態が高ベース状態に移行する大当りDが設けられている。
これら大当りA〜大当りFのうち、大当りA〜大当りCは、大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが4回(いわゆる4ラウンド)、繰返し実行される大当りである。
大当りDは、大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが15回(いわゆる15ラウンド)、繰返し実行される大当りであり、大当りEは、大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが9回(いわゆる9ラウンド)、繰返し実行される大当りであり、大当りFは、大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが14回(いわゆる14ラウンド)、繰返し実行される大当りである。
また、大当りB、大当りC、大当りEおよび大当りFの大当り遊技終了後に移行する中ベース状態(すなわち第1中ベース状態または第2中ベース状態)は、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示が合計で100回実行されるまで、或いは、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示が合計で100回実行される前に大当りが発生するまで時短制御が実行される。そして、大当りDの大当り遊技終了後に移行する高ベース状態は、第1特別図柄の可変表示が100回実行されるまで、第2特別図柄の可変表示が1回実行されるまで、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示が合計で100回実行されるまで、或いは、第1特別図柄の可変表示が100回実行されるまで、第2特別図柄の可変表示が1回実行されるまで、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示が合計で100回実行されるまでのいずれかの条件が成立する前に大当りが発生するまで時短制御が実行される。
尚、大当りBの大当り遊技終了時、CPU103は、大当り終了処理(S117)において時短フラグとともに遊技状態が第1中ベース状態であることを示す第1中ベース状態フラグをセットする。また、大当りC、大当りEおよび大当りFの大当り遊技終了時、CPU103は、大当り終了処理(117)において時短フラグとともに遊技状態が第2中ベース状態であることを示す第2中ベース状態フラグをセットする。また、大当りDの大当り遊技終了時、CPU103は、大当り終了処理(117)において時短フラグとともに遊技状態が高ベース状態であることを示す高ベース状態フラグをセットする。このようにすることで、CPU103は、普図当り時のスライド部材151SG704の動作パターンを、低ベース状態、第1中ベース状態、第2中ベース状態および高ベース状態の4つの遊技状態において異なる割合で決定することが可能となっている(図8−7(B)参照)。
前述したように、低ベース状態とは、遊技球を左遊技領域151SG002Lに打ち出すことによって第1始動入賞口Aと一般入賞口に入賞可能な遊技状態であり、第1中ベース状態、第2中ベース状態および高ベース状態とは、遊技球を右遊技領域151SG022Rに打ち出すことによって第1始動入賞口B、第2始動入賞口及び普電入賞口に入賞可能な遊技状態である。
尚、第1中ベース状態、第2中ベース状態および高ベース状態においては、「普図当り」となる確率が上昇することで通常状態(低ベース状態)よりもスライド部材151SG704が退避位置から突出位置に突出し易くなることで、普電入賞口に入賞した遊技球によって第1始動入賞口Bや第2始動入賞口が開放され、遊技球がこれらの第1始動入賞口Bや第2始動入賞口に入賞し易くなる。特に第1中ベース状態に比べて第2中ベース状態の方が(さらに第2中ベース状態に比べて高ベース状態の方が)、第2始動入賞口が頻繁に開放されることにより第2特別図柄の可変表示結果が第1特別図柄の可変表示結果よりも高い割合で小当りとなる。このため、第2中ベース状態(さらに高ベース状態)においては、遊技球が小当り遊技中にV入賞することにより大当りが発生することで、大当り遊技状態が通常状態を介すること無く連続的に発生し易い所謂連荘状態となる。
本特徴部048IWでは、大当り種別として大当りA〜大当りFの6種類が設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設ける大当り種別は7種類以上や5種類以下であってもよい。
また、本特徴部048IWでは、図8−19(B)に示すように、高ベース状態は、大当りが発生することを除けば、第1特別図柄の可変表示が100回実行されること、第2特別図柄の可変表示が1回実行されること、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示が合計で100回実行されることのいずれかが成立することにもとづいて終了する(遊技状態が低ベース状態に移行する)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、高ベース状態については、例えば、第2特別図柄の可変表示が100回実行されることにもとづいて低ベース状態に移行する、つまり、実質次の大当り(小当り経由の大当りを含む)が発生するまで高ベース状態が継続するようにしてもよい。
また本特徴部048IWでは、遊技状態が中ベース状態や高ベース状態である場合は、特別図柄の可変表示回数を条件に遊技状態が低ベース状態に移行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技状態が中ベース状態や高ベース状態である場合は、可変表示結果が小当りとなった回数が所定回数(例えば、10回)に達したことを条件に遊技状態が低ベース状態に移行してもよい。尚、図8−18(A)に示すように、本特徴部048IWでは、第2特別図柄の可変表示の方が第1特別図柄の可変表示よりも小当り確率が高く設定されているので、遊技状態が中ベース状態や高ベース状態である場合については、第2特別図柄の可変表示結果が小当りとなった回数が所定回数に達したことを条件に遊技状態が低ベース状態に移行してもよい。
次に、本特徴部048IWにおけるCPU103の動作について説明する。本特徴部048IWにおける遊技制御用タイマ割込み処理では、CPU103は、図8−20に示すように、S21〜S27に示すスイッチ処理、メイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理を実行した後、ベース値を算出するためのベース値算出処理(151SG028)と、各入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて賞球(遊技球)を払い出すための賞球払出処理(151SG029)を実行し、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図8−11に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、図示しない遊技制御用データ保持エリアが設けられている。遊技制御用データ保持エリアは、第1特図保留記憶部と、第2特図保留記憶部と、普図保留記憶部と、遊技制御フラグ設定部と、遊技制御タイマ設定部と、遊技制御カウンタ設定部と、遊技制御バッファ設定部とを備えている。
第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置151SG004Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置151SG004Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部は、通過ゲートを通過した遊技球がゲートスイッチ151SG021によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器151SG020により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部は、遊技球が通過ゲートを通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR1〜MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
本特徴部048IWでは、図8−20に示すように、遊技制御用タイマ割込み処理において、CPU103は、ステップS25の特別図柄プロセス処理の実行後に、普電入出球不一致フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ117FS100)。普電入出球不一致フラグは、普通可変入賞装置内において、普通可変入賞装置に進入(以下、入球と呼ぶ)した遊技球の個数と、普通可変入賞装置から第5カウントスイッチ151SG023Eの設置領域および第6カウントスイッチ151SG023Fの設置領域のそれぞれを通過して排出された(以下、出球と呼ぶ)遊技球の合計個数とが一致しない場合に、後述する図8−21の117FS076でセットされるフラグである。
そして、普電入出球不一致フラグがセットされていないと判定したときは、普通図柄プロセス処理(ステップS26)が実行された後、コマンド制御処理(ステップS27)が実行される。一方、普電入出球不一致フラグがセットされていると判定したときは、普通図柄プロセス処理(ステップS26)が実行されずに、コマンド制御処理(ステップS27)が実行される。これにより、普通可変入賞装置において入球個数と出球個数とが一致しなかったときには、普通図柄プロセス処理(ステップS26)の処理の進行が停止されることにより、普通図柄の制御の実行が制限される。
図8−21は、普通電動役物入出球管理処理を示すフローチャートである。普通電動役物入出球管理処理は、図8−20のスイッチ処理(S21)の一部を構成する処理として実行される普通電動役物入出球管理処理を示すフローチャートである。
普通電動役物入出球管理処理は、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する処理に加えて、普通可変入賞装置における入球および出球を関する処理である。
普通電動役物入出球管理処理では、まず、普通図柄プロセス処理の進行状況を確認することにより、現在の状態が普通電動役物(スライド部材151SG704)が開放中であるか否かが判定される(117FS061)。117FS061で開放中ではないときは、後述する117FS068に移行する。一方、117FS061で開放中であるときは、普通可変入賞装置の入口近傍にある第4カウントスイッチ151SG023Dで遊技球の入球が検出されたか否かが判定される(117FS062)。117FS062で入球が検出されたときは、RAM103に設けられた普電入球カウンタのカウント値が「+1」加算更新され(117FS063)、117FS062で入球が検出されなかったときは普電入球カウンタが更新されない。これにより、普通可変入賞装置の開放中における入球個数の合計値が計数される。
次に、普通可変入賞装置の出口近傍の2つの領域のうち、第1領域にある第5カウントスイッチ151SG023Eで遊技球の出球が検出されたか否かが判定される(117FS064)。117FS064で出球が検出されたときは、RAM103に設けられた普電出球カウンタのカウント値が「+1」加算更新され(117FS065)、117FS064で出球が検出されなかったときは普電出球カウンタが更新されない。これにより、普通可変入賞装置の開放中における出球個数の合計値が計数される。
次に、普通可変入賞装置の出口近傍の2つの領域のうち、第2領域にある第6カウントスイッチ151SG023Fで遊技球の出球が検出されたか否かが判定される(117FS066)。117FS066で出球が検出されたときは、RAM103に設けられた普電出球カウンタのカウント値が「+1」加算更新され(117FS067)、117FS067で出球が検出されなかったときは普電出球カウンタが更新されない。これにより、普通可変入賞装置の開放中における出球個数の合計値が計数される。その後、普通電動役物入出球管理処理が終了する。
また、普通可変入賞装置の遊技球の出口としては、前述したような第1領域と第2領域との2つの領域が設けられているが、普電出球カウンタは、これら2つの領域の出球を合算した合計値を計数するので、より正確な出球個数を計数することができる。
このように、普通電動役物入出球管理処理においては、普通可変入賞装置について、開放状態において、入球の合計個数と、出球の合計個数とがそれぞれ計数されることにより、普通可変入賞装置における入球と出球とを管理することが可能となる。
前述の117FS061で開放中ではないときは、普通図柄プロセス処理の進行状況を確認することにより、現在が普通電動役物後の閉鎖(閉鎖開始)タイミングであるか否かが判定される(117FS068)。117FS068で閉鎖(閉鎖開始)タイミングであるときは、普電出球待ちタイマをRAM103においてセットし(117FS069)、普通電動役物入出球管理処理を終了する。普電出球待ちタイマは、普通電動役物閉鎖時の直前に入球した等、正当な理由により普通可変入賞装置に正常に入球した遊技球の出球を特定時間に亘り待つための時間を計時する計時手段である。普電出球待ちタイマには、正当な理由により普通可変入賞装置に正常に入球した遊技球の出球を待つための時間として所定時間に相当するタイマ値がセットされ、その後、時間経過に応じて減算更新される。
前述の117FS068で閉鎖(閉鎖開始)タイミングでないときは、普電出球待ちタイマの計時中であるか否かが判定される(117FS070)。117FS070で普電出球待ちタイマの計時中でないときは、普通電動役物入出球管理処理を終了する。一方、117FS070で普電出球待ちタイマの計時中であるときは、普電出球待ちタイマにセットされたタイマ値が「−1」更新される(117FS071)。次に、普電出球待ちタイマのタイマ値が「0」になってタイムアウトしたか否かが判定される(117FS072)。117FS072でタイムアウトしていないときは、普通電動役物入出球管理処理を終了する。一方、117FS072でタイムアウトしたときは、普電出球待ちタイマを停止し(117FS073)、普電閉鎖後特定時間経過フラグがセットされる(117FS074)。普電閉鎖後特定時間経過フラグは、普通電動役物閉鎖の閉鎖時から特定時間が経過したことを示すフラグである。
次に、普電入球カウンタのカウント値と、普電出球カウンタのカウント値とが一致するか否かが判定される(117FS075)。これにより、普通可変入賞装置における入球個数と出球個数とが整合するか否かが確認される。117FS075で普電入球カウンタのカウント値と普電出球カウンタのカウント値とが一致するときには、正常な入球出球関係状態であるので、普通電動役物入出球管理処理が終了する。一方、117FS075で普電入球カウンタのカウント値と普電出球カウンタのカウント値とが一致しないときには、異常な入球出球関係状態であるので、普電入出球不一致フラグがセットされ(117FS076)、普通電動役物入出球管理処理が終了する。
このように、普通電動役物入出球管理処理においては、普通可変入賞装置における入球個数と出球個数とを管理することにより、入球出球関係の状態が正常であるか異常であるかを判定することができる。また、普通電動役物入出球管理処理においては、117FS068で、普通電動役物閉鎖時の直前に入球した等、正当な理由により普通可変入賞装置に正常に入球した遊技球の出球の検出を特定時間に亘り待つことにより、入球出球関係の状態の判定をより正確に行うことができる。
また、普電入球カウンタのカウント値と普電出球カウンタのカウント値とが一致せずに、117FS076で普電入出球不一致フラグがセットされたときは、図8−20の117FS100により、S26の普通図柄プロセス処理による所定制御が実行されなくなることにより、普通図柄に関する遊技が進行しなくなる(遊技が停止する)ので、普通可変入賞装置に進入した遊技媒体がいずれかの領域に振分けられて通過可能な第1領域および第2領域を備えた可変入賞装置に対する不正行為に対処することができる。
また、普通可変入賞装置に進入した遊技媒体がいずれかの領域に振分けられて通過可能な領域のうち、第1領域は第1特別図柄の可変表示を始動させるための第1揺動部材151SG702を開状態にすることが可能となる領域であり、第1領域は第2特別図柄の可変表示を始動させるための第2揺動部材151SG703を開状態にすることが可能となる領域であるので、第1特別図柄の可変表示と、第2特別図柄の可変表示とのそれぞれへの不正行為に対処することができる。
また、普電入球カウンタのカウント値と普電出球カウンタのカウント値とが一致せずに、117FS076で普電入出球不一致フラグがセットされたときでも、図8−20でS25の特別図柄プロセス処理は実行されることにより、普通図柄プロセス処理による所定制御が実行されなくなることにより、普通図柄の遊技が進行しなくなって停止しているときであっても、第1特別図柄および第2特別図柄の制御を制限しないので、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示を用いた遊技への影響を避けることができる。また、普電入球カウンタのカウント値と普電出球カウンタのカウント値とが一致せずに、117FS076で普電入出球不一致フラグがセットされたときには、普通図柄プロセス処理による所定制御が実行されなくなるだけであるので、特別図柄の可変表示による遊技以外のその他の遊技への影響も避けることができる。
なお、普電入球カウンタのカウント値と普電出球カウンタのカウント値とが一致せずに、117FS076で普電入出球不一致フラグがセットされたときに、S26の普通図柄プロセス処理全体を実行しない例を説明したが、これに限らず、S26の普通図柄プロセス処理の部分で処理がループして処理が進行しないようにしてもよい。また、このように、普電入出球不一致フラグがセットされたときに、S26の普通図柄プロセス処理全体が実行されないようにする場合において、出球が追加検出されたときに、普電入出球不一致フラグがリセットされるようにし、その場合においては、実行されなくなっていた普通図柄プロセス処理の実行が再開できるような処理を行うようにしてもよい。
また、普電入球カウンタのカウント値と普電出球カウンタのカウント値とが一致せずに、117FS076で普電入出球不一致フラグがセットされたときに、S26の普通図柄プロセス処理全体を実行しない例を説明したが、これに限らず、S26の普通図柄プロセス処理の一部を実行しないようにしてもよい。例えばS26の普通図柄プロセス処理のうち、普通図柄の変動表示に関する処理のみを実行しないようにしてもよい。このように、電入球カウンタのカウント値と普電出球カウンタのカウント値とが一致せずに、117FS076で普電入出球不一致フラグがセットされたときには、普通図柄に関する制御のうちの少なくも一部の制御(処理)を制限すればよい。一例として、普通図柄表示器151SG020に関する第1制御(例えば、普通図柄の可変表示制御等)を行うとともに、前記普通可変入賞装置に関する第2制御を行う(例えば、普通電動役物の作動制御等)普通識別情報遊技制御を実行する場合において、普電入出球不一致フラグがセットされたときには、普通識別情報遊技制御の少なくとも一部を制限すればよい(図8−21の117FS075N、図8−20のS26AでS26の普通図柄プロセス処理を実行しない等)。このように、普電入出球不一致フラグがセットされたときには、普通図柄プロセス処理におけるどの制御(プロセス)の実行を制限してもよい。
図8−22は、普通電動役物入出球エラー処理を示すフローチャートである。普通電動役物入出球エラー処理は、図8−20のメイン側エラー処理(S22)の一部を構成する処理として実行される普通電動役物入出球管理処理を示すフローチャートである。
普通電動役物入出球エラー処理は、S22において、パチンコ遊技機1の異常診断を行う処理の1つとして含まれる処理である。普通電動役物入出球エラー処理では、普通可変入賞装置における入球および出球の検出に基づいて、入球および出球に関する異常状態を判定して異常状態であるときに異常状態であることを報知可能とする処理が実行される。
普通電動役物入出球エラー処理においては、まず、117FS076でセットされ得る普電入出球不一致フラグがセットされているか否かが判定される(117FS081)。117FS081で普電入出球不一致フラグがセットされていないときは、正常な状態であり、後述する117FS085に移行する。一方、117FS081で普電入出球不一致フラグがセットされていないときは、異常な状態であり、後述の117FS084でセットされる第1普電エラーコマンド設定済フラグがセットされているか否かが判定される(117FS082)。
117FS082で第1普電エラーコマンド設定済フラグがセットされているときは、既に普電入出球不一致フラグに基づくエラー処理が実行中であるので、後述する117FS085に移行する。一方、117FS082で第1普電エラーコマンド設定済フラグがセットされていないときは、第1普電エラーコマンドを送信するためのデータがセットされ(117FS083)、117FS085に移行する。これにより、セットされた第1普電エラーコマンドは、図8−20のS27において演出制御基板12に送信される。第1普電エラーコマンドは、普通可変入賞装置における入球と出球とが不一致である異常状態であることを示す演出制御コマンドである。
117FS085では、普通図柄プロセス処理の進行状況を確認することにより、現在が普通電動役物後の閉鎖中であるか否かが判定される(117FS085)。117FS085で閉鎖中でないときは、普通電動役物入出球エラー処理を終了する。一方、117FS085で閉鎖中であるときは、117FS074でセットされ得る普電閉鎖後特定時間経過フラグがセットされているか否かが判定される(117FS086)。普電閉鎖後特定時間経過フラグがセットされていないときは、普通電動役物入出球エラー処理を終了する。一方、普電閉鎖後特定時間経過フラグがセットされているときは、普通可変入賞装置における入口近傍に設けられた第4カウントスイッチ151SG023Dが入球を検出したか否かが判定される(117FS087)。
117FS087で入球を検出していないときは、後述する117FS089に進む。一方、117FS088で入球を検出したときは、第2普電エラーコマンドを送信するためのデータがセットされ(117FS088)、117FS089に移行する。これにより、セットされた第2普電エラーコマンドは、図8−20のS27において演出制御基板12に送信される。第2普電エラーコマンドは、普通可変入賞装置の閉鎖中において入球が検出された異常状態であることを示す演出制御コマンドである。
117FS089では、第5カウントスイッチ151SG023Eまたは第6カウントスイッチ151SG023Fが出球を検出したか否かが判定される(117FS089)。117FS089で出球を検出していないときは、普通電動役物入出球エラー処理を終了する。一方、117FS089で出球を検出したときは、第3普電エラーコマンドを送信するためのデータがセットされ(117FS090)、普通電動役物入出球エラー処理を終了する。これにより、セットされた第3普電エラーコマンドは、図8−20のS27において演出制御基板12に送信される。第3普電エラーコマンドは、普通可変入賞装置の閉鎖中において出球が検出された異常状態であることを示す演出制御コマンドである。
普通電動役物入出球エラー処理においては、普通可変入賞装置の入球および出球に関する異常状態が判定され、判定された異常状態の種類に応じて、第1〜第3普電エラーコマンドのようなエラーコマンドが送信される。このようなエラーコマンドが送信された場合、演出制御用CPU120では、受信したエラーコマンドの種類に応じたエラー報知(異常報知)をする演出制御が実行される。
図8−23は、演出制御用CPU120において第1〜第3普電エラーコマンドを受信したときに実行されるエラー報知演出を示す画像表示装置5の表示画面図である。
演出制御用CPU120が第1普電エラーコマンドを受信したときには、図6のコマンド解析処理(S75)において、図8−23(A)に示すような「普電ユニット入出球エラー」という第1エラー文字画像55を画像表示装置5において、各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示が実行される領域よりも下方の領域に表示する処理が実行される。これにより、普通可変入賞装置の入球出球に異常状態が生じたことが報知される。そのような表示がされるときには、異常状態が発生したことをスピーカから音声により出力する報知を合せて実行してもよい。
演出制御用CPU120が第2普電エラーコマンドを受信したときには、図6のコマンド解析処理(S75)において、図8−23(B)に示すような「普電ユニット入球エラー」という第2エラー文字画像56を画像表示装置5において、各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示が実行される領域よりも下方の領域に表示する処理が実行される。これにより、普通可変入賞装置の入球に異常状態が生じたことが報知される。そのような表示がされるときには、異常状態が発生したことをスピーカから音声により出力する報知を合せて実行してもよい。
演出制御用CPU120が第3普電エラーコマンドを受信したときには、図6のコマンド解析処理(S75)において、図8−23(C)に示すような「普電ユニット出球エラー」という第3エラー文字画像57を画像表示装置5において、各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示が実行される領域よりも下方の領域に表示する処理が実行される。これにより、普通可変入賞装置の出球に異常状態が生じたことが報知される。そのような表示がされるときには、異常状態が発生したことをスピーカから音声により出力する報知を合せて実行してもよい。
図8−23(A)〜(C)に示すように、普通可変入賞装置の入球と出球とに異常状態が生じた場合には、画像表示装置5での異常表示により異常内容を特定可能な報知がされるので、普通可変入賞装置に異常状態が生じたことを容易に認識することができる。
また、図8−22の117FS085、117FS086、117FS089、117FS090および図8−23(B)の普電入球エラーの報知等により、普通可変入賞装置が閉鎖された状態のように、普通電動役物開放制御のような所定制御が実行されていない状態において、普通可変入賞装置に遊技球が進入したことに基づいて、異常状態の発生が報知されることにより、所定制御が実行されていない状態における普通可変入賞装置への不正行為に対処することができる。
また、図8−22の117FS085〜117FS088および図8−23(C)の普電出球エラーの報知等により、普通可変入賞装置が閉鎖された状態のように、普通電動役物開放制御のような所定制御が実行されていない状態において、遊技球の出口となる第1領域(第5カウントスイッチ151SG023Eの設置領域)と第2領域(第6カウントスイッチ151SG023Fの設置領域)との少なくともいずれか一方を遊技球が通過したことに基づいて、異常状態の発生が報知されることにより、所定制御が実行されていない状態における普通可変入賞装置への不正行為に対処することができる。
また、図8−22の117FS086により普電閉鎖後特定時間経過フラグがセットされるまでは、117FS087〜117FS090のエラー報知関連処理が実行されないことにより、例えば、普通電動役物開放制御のような所定制御の実行が停止された直後(普通電動役物閉鎖直後)において普通可変入賞装置に遊技球が進入したときは異常状態の発生が報知されないことにより、たとえば、所定制御の実行停止直前に普通可変入賞装置に遊技球が進入した状態、および、普通可変入賞装置内の滞在期間が長引いて第1領域または第2領域を遊技球が通過した状態のような、不正行為に係らない遊技球の進入により異常状態の発生が報知されてしまうのを防ぐことができる。
図8−24は、CPU103が実行する特別図柄通常処理(S110)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理では、CPU103は、先ず、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(151SGS141)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置151SG004Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。
151SGS141にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(151SGS141;N)、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(151SGS142)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
151SGS142の処理に続いて、第1特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部のデータを更新する。具体的には、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(S143)。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「1」に更新した後(151SGS144)、151SGS149に移行する。
一方、151SGS141にて第1特図保留記憶数が「0」であるときには(151SGS141;Y)、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(151SGS145)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置151SG004Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、151SGS145の処理では、遊技制御カウンタ設定部にて第2保留記憶数カウンタが記憶する第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、151SGS145の処理は、151SGS141にて第1特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第1特図を用いた特図ゲームは、第2特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
尚、第1特図を用いた特図ゲームが第2特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されず、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)して始動入賞が発生した順に、特図ゲームの実行が開始されるようにしてもよい。この場合には、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第1特図と第2特図のいずれを用いた特図ゲームの実行を開始するかを決定できればよい。
151SGS145にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(151SGS145;N)、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(151SGS146)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
151SGS146の処理に続いて、第2特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部のデータを更新する。具体的には、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(151SGS147)。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新した後(151SGS148)、151SGS149に移行する。
151SGS149においては、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」、「小当り」、「はずれ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、図8−18(A)に示す表示結果判定テーブルを選択してセットする。続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データを、「大当り」や「小当り」、「はずれ」の各特図表示結果に割り当てられた判定値と比較して、特図表示結果を「大当り」、「小当り」、「はずれ」のいずれとするかを決定する(151SGS150)。
151SGS150にて特図表示結果を決定した後には、その特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(151SGS151)。そして、「大当り」であると判定された場合には(151SGS151;Y)、遊技制御フラグ設定部に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(151SGS152)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、変動特図指定バッファに応じた大当り種別判定テーブルを選択してセットする(151SGS153)。このとき、CPU103は、変動特図指定バッファの値が「1」である場合は、図8−18(B)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルを選択してセットし、変動特図指定バッファの値が「2」である場合は、図8−18(C)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルを選択してセットすれば良い。こうしてセットされた大当り種別判定テーブルを参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データが、大当り種別判定テーブルにおいて「大当りA」、「大当りB」、「大当りC」、「大当りD」の各大当り種別に割り当てられた判定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(151SGS154)。
151SGS154の処理にて大当り種別を決定することにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を、時間単出制御(時短制御)が行われる時短状態と、時短制御が行われない通常状態とのいずれの遊技状態に制御するかが、可変表示結果としての確定特別図柄が導出される以前に決定されることになる。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(151SGS155)、決定された大当り種別を記憶して151SGS156に進む。一例として、大当り種別が「大当りA」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、「大当りB」であれば「1」とし、「大当りC」であれば「2」とし、「大当りD」であれば「3」とすればよい。
一方、151SGS151にて「大当り」ではないと判定された場合には(151SGS151;N)、CPU103は、特図表示結果が「小当り」であるか否かを判定する(151SGS151a)。「小当り」であると判定された場合には(151SGS151a;Y)、遊技制御フラグ設定部に設けられた小当りフラグをオン状態にセットする(151SGS151b)。このときには、小当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、小当り種別判定テーブル(図8−18(D)参照)を選択してセットする(151SGS151c)。こうしてセットされた小当り種別判定テーブルを参照することにより、変動用乱数バッファに格納された当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データが、小当り種別判定テーブルにおいて「小当りA」、「小当りB」の各小当り種別に割り当てられた判定値のいずれと合致するかに応じて、小当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(151SGS151d)。
こうして決定された小当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた小当り種別バッファの格納値である小当り種別バッファ値を設定することなどにより(151SGS151e)、決定された小当り種別を記憶して151SGS156に進む。一例として、小当り種別が「小当りA」であれば小当り種別バッファ値を「0」とし、「小当りB」であれば「1」とすればよい。
151SGS156においては、大当り遊技状態に制御するか否か(大当りフラグがセットされているか否か)の事前決定結果、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果、更には、小当り遊技状態に制御するか否か(小当りフラグがセットされているか否か)の事前決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する。一例として、特図表示結果を「はずれ」とする旨の事前決定結果に対応して、はずれ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、151SGS151にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、151SGS154における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。即ち、大当り種別を「大当りA」とする決定結果に応じて「1」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「大当りB」とする決定結果に応じて「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。大当り種別を「大当りC」とする決定結果に応じて「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。大当り種別を「大当りD」とする決定結果に応じて「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、特図表示結果を「小当り」とする旨の事前決定結果に対応して、小当り図柄となる「2」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
151SGS156にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(151SGS157)、特別図柄通常処理を終了する。
尚、151SGS145にて第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(151SGS145;Y)、所定のデモ表示設定を行ってから(151SGS158)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、既に、客待ちデモ指定コマンドを送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
次いで、変動パターン設定処理について説明する。図8−25は、CPU103が実行する変動パターン設定処理(S111)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理では、CPU103は、先ず、第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示開示数カウンタの値との和が100であるか否かを判定する(ステップ048IWS101)。なお、第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示開示数カウンタの値との和が100であるということは、開始する変動表示が中ベース状態における最終変動であるということを意味する。
第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示開示数カウンタの値との和が100である場合(ステップ048IWS101のY)、すなわち開始する変動表示が中ベース状態における最終変動である場合には、CPU103は、開始する変動表示の変動パターンを、中ベース終了時用の変動パターンである第5特殊変動パターンに決定する(ステップ048IWS104)。その後、ステップS048IWS105に移行する
第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示開示数カウンタの値との和が100ではない場合(ステップ048IWS101のY)、すなわち開始する変動表示が中ベース状態における最終変動ではない場合には、CPU103は、変動パターン決定テーブルを選択するための変動パターン決定テーブル選択処理を実行する(ステップ048IWS102)。
次いで、CPU103は、変動パターン決定テーブル選択処理で選択した変動パターン決定テーブルを用いて、変動パターンを決定する(ステップ048IWS103)。
次いで、CPU103は、決定した変動パターンに対応した変動パターン指定コマンドの送信設定を行う(ステップ048IWS105)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動処理(S112)に対応した値である“2”に更新し(ステップ048IWS106)、変動パターン設定処理を終了する。
本特徴部048IWでは、変動パターンを決定するための変動パターン決定テーブルが複数種類設けられている。各変動パターン決定テーブルでは、1または複数の変動パターンが予め設定されており、設定されている変動パターンには変動パターン判定用の乱数値MR3に対応する判定値が割り当てられている。ステップ048IWS103では、CPU103は、複数種類の変動パターン決定テーブルのうちのいずれかを用いて、変動パターン判定用の乱数値MR3に対応する判定値が割り当てられた変動パターンに決定する。
また、本特徴部048IWでは、変動パターンを決定する際に用いる変動パターン決定テーブルを選択するための変動パターン決定テーブル選択テーブルが複数種類設けられている。各変動パターン決定テーブル選択テーブルでは、第1保留記憶数と第2保留記憶数とに対応して、いずれかの変動パターン決定テーブルが設定されている(図29〜図32参照)。ステップ048IWS102の変動パターン決定テーブル選択処理では、CPU103は、複数種類の変動パターン決定テーブル選択テーブルのいずれかを用いて、第1保留記憶数と第2保留記憶数とにもとづいて変動パターン決定テーブルを選択する。
また、詳細については後述するが、本特徴部048IWでは、変動パターン決定テーブル選択処理において、遊技状態や演出状態に応じて、複数種類の変動パターン決定テーブル選択テーブルのうちのいずれかを選択する。
つまり、本特徴部048IWでは、遊技状態や演出状態に応じて複数種類のうちのいずれかの変動パターン決定テーブル選択テーブルを選択し、選択した変動パターン決定テーブル選択テーブルを用いて変動パターン決定テーブルを選択し、選択した変動パターン決定テーブルを用いて変動パターンを決定する。
例外的に、第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示開示数カウンタの値との和が100である場合、すなわち開始する変動表示が中ベース状態における最終変動である場合には、変動パターン決定テーブル選択テーブルや変動パターン決定テーブルが選択されることなく、中ベース終了時用の変動パターンである第5特殊変動パターンに決定する。つまり、遊技状態や演出状態、第1保留記憶数、第2保留記憶数、さらに可変表示結果に関わらず、共通の変動パターンに決定する。このような構成により、特定のタイミング(本例では中ベース状態における最終変動)においては、共通の変動パターンを選択することで共通の期間で演出(例えば、中ベース状態に制御されている期間の遊技結果に関する表示など)を実行することができ、興趣を向上させることができる。また、可変表示結果に関わらず、共通の変動パターン(すなわち共通の変動期間)であるため、変動パターンの違いにより、大当りであることや、はずれであることが見分けられないようにすることができる。
なお、本特徴部048IWでは、中ベース状態における最終変動である場合に、遊技状態や演出状態、第1保留記憶数、第2保留記憶数、さらに可変表示結果に関わらず、共通の変動パターンに決定するように構成されているが、例えば、高ベース状態における最終変動である場合に、遊技状態や演出状態、第1保留記憶数、第2保留記憶数、さらに可変表示結果に関わらず、共通の変動パターンに決定するようにしてもよい。
次いで、変動パターン決定テーブル選択処理について説明する。図8−26、図8−27は、CPU103が変動パターン設定処理において実行する変動パターン決定テーブル選択処理(ステップ048IWS102)を示すフローチャートである。
変動パターン決定テーブル選択処理では、CPU103は、先ず、遊技状態が低ベース状態であるか否かを判定する(ステップ048IWS201)。そして、低ベース状態ではない場合には、ステップ048IWS205aに移行する。
遊技状態が低ベース状態であると判定した場合(ステップ048IWS201のY)には、CPU103は、開始する変動表示が第1特別図柄の変動表示であるか否かを判定する(ステップ048IWS202)。そして、第1特別図柄の変動表示である場合には、CPU103は、第1低ベース用変動パターン選択テーブルを用いて、変動パターン決定テーブルを選択する(ステップ048IWS203)。一方、第1特別図柄の変動表示ではない場合、すなわち第2特別図柄の変動表示である場合には、CPU103は、第2低ベース用変動パターン選択テーブルを用いて、変動パターン決定テーブルを選択する(ステップ048IWS204)。
遊技状態が低ベース状態ではないと判定した場合(ステップ048IWS201のN)には、CPU103は、遊技状態が中ベース状態であるか否かを判定する(ステップ048IWS205a)。そして、中ベース状態ではない場合には、ステップ048IWS213に移行する。
遊技状態が中ベース状態であると判定した場合(ステップ048IWS205aのY)には、CPU103は、遊技状態が第2中ベース状態であるか否かを判定する(ステップ048IWS205b)。そして、第2中ベース状態ではない場合には、ステップ048IWS207に移行する。
遊技状態が第2中ベース状態であると判定した場合(ステップ048IWS205bのY)には、CPU103は、第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示開示数カウンタの値との和が70であるか否かを判定する(ステップ048IWS206)。そして、第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示開示数カウンタの値との和が70である場合には、ステップ048IWS216に移行する。
第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示開示数カウンタの値との和が70ではない場合(ステップ048IWS206のN)には、CPU103は、開始する変動表示が第1特別図柄の変動表示であるか否かを判定する(ステップ048IWS207)。そして、第1特別図柄の変動表示ではない場合、すなわち第2特別図柄の変動表示である場合には、CPU103は、第3中ベース用変動パターン選択テーブルを用いて、変動パターン決定テーブルを選択する(ステップ048IWS212)。
開始する変動表示が第1特別図柄の変動表示である場合(ステップ048IWS207のY)には、CPU103は、第2特図可変表示開示数カウンタの値が7以上であるかを判定する(ステップ048IWS208)。そして、7以上である場合には、CPU103は、第2中ベース用変動パターン選択テーブルを用いて、変動パターン決定テーブルを選択する(ステップ048IWS211)。
第2特図可変表示開示数カウンタの値が7以上ではない場合(ステップ048IWS208のN)には、CPU103は、第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示開示数カウンタの値との和が11以上であるか否かを判定する(ステップ048IWS209)。そして、第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示開示数カウンタの値との和が11以上である場合には、CPU103は、第2中ベース用変動パターン選択テーブルを用いて、変動パターン決定テーブルを選択する(ステップ048IWS211)。詳細については後述するが、ステップ048IWS211の処理により、中ベース状態における背景画像に関するモードが中盤モードであるときに、第2中ベース用変動パターン選択テーブルが用いられる。
第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示開示数カウンタの値との和が11以上ではない場合(ステップ048IWS210のN)には、CPU103は、第1中ベース用変動パターン選択テーブルを用いて、変動パターン決定テーブルを選択する(ステップ048IWS210)。詳細については後述するが、ステップ048IWS210の処理により、中ベース状態における背景画像に関するモードが序盤モードであるときに、第1中ベース用変動パターン選択テーブルが用いられる。
遊技状態が中ベース状態ではないと判定した場合(ステップ048IWS205aのN)、すなわち遊技状態が高ベース状態である場合には、CPU103は、開始する変動表示が第1特別図柄の変動表示であるか否かを判定する(ステップ048IWS213)。そして、第1特別図柄の変動表示である場合には、CPU103は、第1高ベース用変動パターン選択テーブルを用いて、変動パターン決定テーブルを選択する(ステップ048IWS214)。一方、第1特別図柄の変動表示ではない場合、すなわち第2特別図柄の変動表示である場合には、CPU103は、第2高ベース用変動パターン選択テーブルを用いて、変動パターン決定テーブルを選択する(ステップ048IWS215)。
遊技状態が第2中ベース状態であって、第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示開示数カウンタの値との和が70である場合(ステップ048IWS206のY)には、CPU103は、開始する変動表示が第1特別図柄の変動表示であるか否かを判定する(ステップ048IWS216)。そして、第1特別図柄の変動表示である場合には、CPU103は、第1特別機会用変動パターン選択テーブルを用いて、変動パターン決定テーブルを選択する(ステップ048IWS217)。一方、第1特別図柄の変動表示ではない場合、すなわち第2特別図柄の変動表示である場合には、CPU103は、第2特別機会用変動パターン選択テーブルを用いて、変動パターン決定テーブルを選択する(ステップ048IWS218)。
ここで、本特徴部048IWで用いられる変動パターン決定テーブルについて説明する。図8−28は、通常変動パターン決定テーブルおよび特殊変動パターン決定テーブルの特徴を示す説明図である。
本特徴部048IWでは、変動パターン決定テーブルとして、第1通常変動パターン決定テーブル、第2通常変動パターン決定テーブル、第3通常変動パターン決定テーブルおよび第4通常変動パターン決定テーブル(以下、これらを総称して通常変動パターン決定テーブルともいう)が設けられている。
通常変動パターン決定テーブルでは、特別図柄の可変表示結果と変動パターン判定用の乱数値MR3とに対応付けて、図8−17に示すような、非リーチはずれ変動パターンやリーチはずれ変動パターン、大当り変動パターン、小当り変動パターンが予め設定されている。
図8−28(1)に示されるように、通常変動パターン決定テーブルにおいては、第1通常変動パターン決定テーブル>第2通常変動パターン決定テーブル>第3通常変動パターン決定テーブル>第4通常変動パターン決定テーブルの順に、テーブルに設定された変動パターン群の変動時間が長くなるように構成されている(本例では、変動パターン群のうちの非リーチはずれ変動パターンの変動時間が長い)。つまり、通常変動パターン決定テーブルごとに、そのテーブルを用いたときに決定される変動パターン(変動時間)の傾向が異なるように構成されている。
例えば、第1通常変動パターン決定テーブルでは、非リーチはずれ変動パターンとして変動パターンPA1−1(変動時間:12000ms)が設定され、第2通常変動パターン決定テーブルでは、非リーチはずれ変動パターンとして第1短縮変動パターンPA1−2(変動時間:9000ms)が設定され、第3通常変動パターン決定テーブルでは、非リーチはずれ変動パターンとして第2短縮変動パターンPA1−3(変動時間:6000ms)が設定され、第4通常変動パターン決定テーブルでは、非リーチはずれ変動パターンとして第3短縮変動パターンPA1−3(変動時間:3000ms)が設定されている。このような構成により、変動パターンを決定する際に、第1通常変動パターン決定テーブルを用いる場合には、第2通常変動パターン決定テーブルを用いる場合に比べて、変動時間が長くなる傾向がある。また、変動パターンを決定する際に、第4通常変動パターン決定テーブルを用いる場合には、第3通常変動パターン決定テーブルを用いる場合に比べて、変動時間が短くなる傾向がある。
なお、本特徴部048IWでは、各通常変動パターン決定テーブルにおいて、決定される変動パターン(変動時間)の傾向が異なるように、変動時間が異なる非リーチはずれ変動パターンがそれぞれ設定されているが、このような構成に代えて、または加えて、変動時間が異なるリーチはずれ変動パターンがそれぞれ設定されているようにしてもよいし、可変表示結果がはずれであるときの非リーチはずれ変動パターンとリーチはずれ変動パターンとの決定割合が異なるようにしてもよい。
また、本特徴部048IWでは、特定の状態で用いる変動パターン決定テーブルとして、第1特殊変動パターン決定テーブル、第2特殊変動パターン決定テーブル、第3特殊変動パターン決定テーブルおよび第4特殊変動パターン決定テーブル(以下、これらを総称して特殊変動パターン決定テーブルともいう)も設けられている。
特殊変動パターン決定テーブルでは、図8−17に示すような、特殊変動パターンが予め設定されている。
図8−28(2)に示されるように、特殊変動パターン決定テーブルのうち、第1特殊変動パターン決定テーブル用いた場合には、変動時間が3000msと極めて短い第1特殊変動パターンに決定され、第2特殊変動パターン決定テーブルを用いた場合には、変動時間が120000msと長い第2特殊変動パターンに決定され、第3特殊変動パターン決定テーブルを用いた場合には、変動時間が9000msとやや短い第3特殊変動パターンに決定され、第4特殊変動パターン決定テーブルを用いた場合には、変動時間が120000msと長い第4特殊変動パターンに決定される。
本特徴部048IWでは、特殊変動パターン決定テーブルと変動パターンとは、1対1で対応づけられている。つまり、特殊変動パターン決定テーブルを用いた場合には、特別図柄の可変表示結果に関わらず、共通の変動パターン(変動時間)に決定される。このような構成により、変動パターンの違いにより、大当りであることや、はずれであることが見分けられないようにすることができる。なお、このような構成に限らず、例えば、特殊変動パターン決定テーブルにおいて、特殊変動パターンに加えて、リーチはずれ変動パターンや大当り変動パターン、小当り変動パターンが予め設定され、特別図柄の可変表示結果に応じていずれかに決定されるようにしてもよい。
次いで、本特徴部048IWで用いられる変動パターン決定テーブル選択テーブルについて説明する。図8−29〜図8−32は、変動パターン決定テーブル選択テーブルを示す説明図である。
図8−29は、低ベース用変動パターン決定テーブル選択テーブルの一例を示す説明図である。図8−29に示す例のうち、図8−29(1)は、低ベース状態であって第1特別図柄の変動表示が実行されるときに用いられる(ステップ048IWS203で用いられる)第1低ベース用変動パターン決定テーブル選択テーブルの一例であり、図8−29(2)は、低ベース状態であって第2特別図柄の変動表示が実行されるときに用いられる(ステップ048IWS204で用いられる)第2低ベース用変動パターン決定テーブル選択テーブルの一例である。
ステップ048IWS203において、図8−29(1)に示す第1低ベース用変動パターン決定テーブル選択テーブルを用いる場合には、第2保留記憶数、第1保留記憶数の順に判定し、いずれかの変動パターン決定テーブルを選択する。例えば、第2保留記憶数を0と判定した場合、第1保留記憶数を0または1と判定すると、第1通常変動パターン決定テーブルを選択し、第1保留記憶数を2と判定すると、第2通常変動パターン決定テーブルを選択し、第1保留記憶数を3と判定すると、第3通常変動パターン決定テーブルを選択する。なお、第1特別図柄の変動表示を開始するタイミングであるため、第1保留記憶数は上限数の4とはならない。また、第2保留記憶数を1〜4のいずれかと判定した場合、第1保留記憶数に関わらず、第4通常変動パターン決定テーブルを選択する。
上述したように、本特徴部048IWでは、第2特別図柄の可変表示が実行されるときには、大当りおよび小当りのいずれかに必ず当選するため、第1特別図柄の可変表示が実行されるときよりも、有利度が高い(遊技者にとって有利になりやすい)。一方で、本特徴部048IWでは、第1特別図柄の変動表示は、第2特別図柄の変動表示に優先して実行されるように構成されている。よって、第2保留記憶が記憶されていても、第1保留記憶も記憶されていれば、第1保留記憶が全て消化されるまで第2特別図柄の変動表示は実行されず、遊技者にとってもどかしい状況ともいえる。
そこで、本特徴部048IWでは、図8−29(1)に示すように、低ベース状態において第1特別図柄の変動表示が開始されるときに、第2保留記憶が記憶されていない場合には、第1保留記憶数が多くなるほど変動時間が短くなる(例えば、変動時間9000msの第1短縮変動パターンや変動時間6000msの第2短縮変動パターンが選択される)一方で、第2保留記憶が記憶されている場合には、第1保留記憶数に関わらず変動時間が極めて短くなる(例えば、変動時間3000msの第3短縮変動パターンが選択される)ように構成されている。このような構成により、低ベース状態において第2保留記憶が記憶されている場合には、第1特別図柄の変動表示を早々に終了させて、第2保留記憶にもとづく第2特別図柄の変動表示を実行させることができる。すなわち、状態に応じて好適に変動パターンを選択することができる。
ステップ048IWS204において、図8−29(2)に示す第2低ベース用変動パターン決定テーブル選択テーブルを用いる場合には、第1保留記憶数、第2保留記憶数の順に判定し、いずれかの変動パターン決定テーブルを選択する。なお、本特徴部048IWでは、第1特別図柄の変動表示は、第2特別図柄の変動表示に優先して実行されるように構成されているため、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1保留記憶は存在しない。よって、第1保留記憶数を0と判定し、次いで、第2保留記憶数を判定するが、図8−29(2)に示すように、第2保留記憶数を0〜3のいずれと判定する場合にも、第1特殊変動パターン決定テーブルを選択する。なお、第2特別図柄の変動表示を開始するタイミングであるため、第2保留記憶数は上限数の4とはならない。
第1特殊変動パターン決定テーブルは第1特殊変動パターンと1対1で対応付けられているため、低ベース状態であって第2特別図柄の変動表示が実行されるときには、変動時間が3000msと極めて短い第1特殊変動パターンに決定される。このような構成により、低ベース状態において第2保留記憶が記憶されている場合には、第2保留記憶を早々に消化することができる(換言すれば第2特別図柄の変動表示が実行されることによる利益を早々に受けることができる)。すなわち、状態に応じて好適に変動パターンを選択することができる。
図8−30は、中ベース用変動パターン決定テーブル選択テーブルの一例を示す説明図である。なお、詳細については後述するが、中ベース状態では、背景画像に関するモードとして、序盤モード、中盤モードおよび終盤モードが設けられており、これらのモードは序盤モード、中盤モード、終盤モードの順に遷移する。
図8−30に示す例のうち、図8−30(1)は、中ベース状態かつ序盤モードであって第1特別図柄の変動表示が実行されるときに用いられる(ステップ048IWS210で用いられる)第1中ベース用変動パターン決定テーブル選択テーブルの一例であり、図8−30(2)は、中ベース状態かつ中盤モードであって第1特別図柄の変動表示が実行されるときに用いられる(ステップ048IWS211で用いられる)第2中ベース用変動パターン決定テーブル選択テーブルの一例であり、図8−30(3)は、中ベース状態であって第2特別図柄の変動表示が実行されるときに用いられる(ステップ048IWS212で用いられる)第3中ベース用変動パターン決定テーブル選択テーブルの一例である。
ステップ048IWS210において、図8−30(1)に示す第1中ベース用変動パターン決定テーブル選択テーブルを用いる場合には、第2保留記憶数、第1保留記憶数の順に判定し、いずれかの変動パターン決定テーブルを選択する。また、ステップ048IWS211において、図8−30(2)に示す第2中ベース用変動パターン決定テーブル選択テーブルを用いる場合にも、第2保留記憶数、第1保留記憶数の順に判定し、いずれかの変動パターン決定テーブルを選択する。
図8−30(1)に示す第1中ベース用変動パターン決定テーブル選択テーブルと、図8−30(2)に示す第2中ベース用変動パターン決定テーブル選択テーブルとを比較すると、第1中ベース用変動パターン決定テーブル選択テーブルの方が、変動時間が長い変動パターンに決定されやすい変動パターン決定テーブルが選択されるように構成されている。このような構成により、中ベース状態における演出状態(本例では、背景画像に関するモード)に応じて、決定される変動パターンの傾向を変化させることができる。さらに中ベース状態における演出状態(本例では、背景画像に関するモード)に応じて、変動パターンの傾向を変化させることで、第2始動入賞の発生を調整することができる。すなわち、状態に応じて好適に変動パターンを選択することができる。
また、ステップ048IWS212において、図8−30(3)に示す第3中ベース用変動パターン決定テーブル選択テーブルを用いる場合には、第1保留記憶数、第2保留記憶数の順に判定し、いずれかの変動パターン決定テーブルを選択する。本特徴部048IWでは、第1特別図柄の変動表示は、第2特別図柄の変動表示に優先して実行されるように構成されているため、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1保留記憶は存在しない。よって、第1保留記憶数を0と判定し、次いで、第2保留記憶数を判定するが、図8−30(3)に示すように、第2保留記憶数を0〜3のいずれと判定する場合にも、第1特殊変動パターン決定テーブルを選択する。
第1特殊変動パターン決定テーブルは第1特殊変動パターンと1対1で対応付けられているため、中ベース状態であって第2特別図柄の変動表示が実行されるときには、変動時間が3000msと極めて短い第1特殊変動パターンに決定される。このような構成により、中ベース状態において第2保留記憶が記憶されている場合には、第2保留記憶を早々に消化することができる(換言すれば第2特別図柄の変動表示が実行されることによる利益を早々に受けることができる)。すなわち、状態に応じて好適に変動パターンを選択することができる。
図8−31は、高ベース用変動パターン決定テーブル選択テーブルの一例を示す説明図である。図8−31に示す例のうち、図8−31(1)は、高ベース状態であって第1特別図柄の変動表示が実行されるときに用いられる(ステップ048IWS214で用いられる)第1高ベース用変動パターン決定テーブル選択テーブルの一例であり、図8−31(2)は、高ベース状態であって第2特別図柄の変動表示が実行されるときに用いられる(ステップ048IWS215で用いられる)第2高ベース用変動パターン決定テーブル選択テーブルの一例である。
ステップ048IWS214において、図8−31(1)に示す第1高ベース用変動パターン決定テーブル選択テーブルを用いる場合には、第2保留記憶数、第1保留記憶数の順に判定し、いずれかの変動パターン決定テーブルを選択する。例えば、第2保留記憶数を0〜3のいずれかと判定すると、第1保留記憶数が0〜3のいずれの場合も第2特殊変動パターン決定テーブルを選択し、第2保留記憶数を4と判定すると、第1保留記憶数が0〜3のいずれの場合も第3特殊変動パターン決定テーブルを選択する。
上述したように、本特徴部048IWでは、高ベース状態に制御されているときには、第2始動入賞が発生しやすくなる。そこで、本特徴部048IWでは、図8−31(1)に示すように、高ベース状態において第1特別図柄の変動表示が開始されるときに、第2保留記憶数が上限数の4に達していない場合には、第2始動入賞を発生させる(すなわち第2保留記憶数を増やす)機会を確保するために、第1特別図柄の変動時間が長くなる(例えば、変動時間が120000msと長い第2特殊変動パターンが選択される)一方で、第2保留記憶数が上限数の4に達している場合には、それ以上第2始動入賞を発生させる必要がないため、第1特別図柄の変動時間が短くなる(例えば、変動時間が9000msとやや短い第3特殊変動パターンが選択される)ように構成されている。
このような構成により、高ベース状態において第2保留記憶数が上限数に達していないときには、第1特別図柄の変動時間を長くすることで、第2始動入賞を発生させる(すなわち第2保留記憶数を増やす)機会を確保する一方で、第2保留記憶数が上限数に達しているときには、第1特別図柄の変動時間を不必要に長くすることを避けることができる。すなわち、状態に応じて好適に変動パターンを選択することができる。
ステップ048IWS215において、図8−31(2)に示す第2高ベース用変動パターン決定テーブル選択テーブルを用いる場合には、第1保留記憶数、第2保留記憶数の順に判定し、いずれかの変動パターン決定テーブルを選択する。なお、本特徴部048IWでは、第1特別図柄の変動表示は、第2特別図柄の変動表示に優先して実行されるように構成されているため、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1保留記憶は存在しない。よって、第1保留記憶数を0と判定し、次いで、第2保留記憶数を判定するが、図8−31(2)に示すように、第2保留記憶数を0〜3のいずれと判定する場合にも、第2特殊変動パターン決定テーブルを選択する。
第2特殊変動パターン決定テーブルは第2特殊変動パターンと1対1で対応付けられているため、高ベース状態であって第2特別図柄の変動表示が実行されるときには、変動時間が120000msと長い第2特殊変動パターンに決定される。第2特別図柄の変動表示が実行されるということは、第2保留記憶数が上限数に達していないということであるため、第2特殊変動パターンに決定して第1特別図柄の変動時間を長くすることで、第2始動入賞を発生させる(すなわち第2保留記憶数を増やす)機会を確保することができる。すなわち、状態に応じて好適に変動パターンを選択することができる。
図8−32は、特別機会用変動パターン決定テーブル選択テーブルの一例を示す説明図である。図8−32に示す例のうち、図8−32(1)は、第2中ベース状態かつ第1特別図柄の変動回数と第2特別図柄の変動回数との和が70となるタイミングであり、第1特別図柄の変動表示が実行されるときに用いられる(ステップ048IWS217で用いられる)第1特別機会用変動パターン決定テーブル選択テーブルの一例であり、図8−32(2)は、第2中ベース状態かつ第1特別図柄の変動回数と第2特別図柄の変動回数との和が70となるタイミングであり、第2特別図柄の変動表示が実行されるときに用いられる(ステップ048IWS218で用いられる)第2特別機会用変動パターン決定テーブル選択テーブルの一例である。
ステップ048IWS217において、図8−32(1)に示す第1特別機会用変動パターン決定テーブル選択テーブルを用いる場合には、第2保留記憶数、第1保留記憶数の順に判定し、いずれかの変動パターン決定テーブルを選択する。例えば、第2保留記憶数を0〜3のいずれかと判定すると、第1保留記憶数が0〜3のいずれの場合も第4特殊変動パターン決定テーブルを選択し、第2保留記憶数を4と判定すると、第1保留記憶数が0の場合には第1通常変動パターン決定テーブル、第1保留記憶数が1の場合には第2通常変動パターン決定テーブル、第1保留記憶数が2の場合には第3通常変動パターン決定テーブル、第1保留記憶数が3の場合には第4通常変動パターン決定テーブルを選択する。
上述したように、本特徴部048IWでは、第2中ベース状態に制御されているときには、第1中ベース状態に制御されているときよりも、第2始動入賞が発生しやすくなる。そこで、本特徴部048IWでは、図8−32(1)に示すように、第2中ベース状態に制御され、第1特別図柄の変動回数と第2特別図柄の変動回数との和が70となるタイミング(以下、チャンスタイミングや特別機会ともいう)において第1特別図柄の変動表示が開始されるときに、第2保留記憶数が上限数の4に達していない場合には、第2始動入賞を発生させる(すなわち第2保留記憶数を増やす)機会を確保するために、第1特別図柄の変動時間が長くなる(例えば、変動時間が120000msと長い第4特殊変動パターンが選択される)一方で、第2保留記憶数が上限数の4に達している場合には、それ以上第2始動入賞を発生させる必要がないため、第1特別図柄の変動時間が長くならない(例えば、第4特殊変動パターンが選択されない)ように構成されている。
このような構成により、第2中ベース状態に制御され、第1特別図柄の変動回数と第2特別図柄の変動回数との和が70となるチャンスタイミング(特別機会)において、第2保留記憶数が上限数に達していないときには、第1特別図柄の変動時間を長くすることで、第2始動入賞を発生させる(すなわち第2保留記憶数を増やす)機会を確保する一方で、第2保留記憶数が上限数に達しているときには、第1特別図柄の変動時間を不必要に長くすることを避けることができる。すなわち、状態に応じて好適に変動パターンを選択することができる。また、チャンスタイミング(特別機会)において、第2保留記憶数が上限数の4に達していない場合には、共通の変動パターンを選択することで共通の期間で演出(例えば、中ベース状態に制御されている期間の遊技結果に関する表示など)を実行することができ、興趣を向上させることができる。また、可変表示結果に関わらず、共通の変動パターン(すなわち共通の変動期間)であるため、変動パターンの違いにより、大当りであることや、はずれであることが見分けられないようにすることができる。
ステップ048IWS219において、図8−32(2)に示す第2特別機会用変動パターン決定テーブル選択テーブルを用いる場合には、第1保留記憶数、第2保留記憶数の順に判定し、いずれかの変動パターン決定テーブルを選択する。なお、本特徴部048IWでは、第1特別図柄の変動表示は、第2特別図柄の変動表示に優先して実行されるように構成されているため、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1保留記憶は存在しない。よって、第1保留記憶数を0と判定し、次いで、第2保留記憶数を判定するが、図8−32(2)に示すように、第2保留記憶数を0〜3のいずれと判定する場合にも、第1特殊変動パターン決定テーブルを選択する。
第1特殊変動パターン決定テーブルは第1特殊変動パターンと1対1で対応付けられているため、第2中ベース状態に制御され、第1特別図柄の変動回数と第2特別図柄の変動回数との和が70となるチャンスタイミング(特別機会)において、第2特別図柄の変動表示が実行されるときには、変動時間が3000msと極めて第1特殊変動パターンに決定される。このような構成により、チャンスタイミング(特別機会)において第2保留記憶が記憶されている場合には、第2保留記憶を早々に消化することができる(換言すれば第2特別図柄の変動表示が実行されることによる利益を早々に受けることができる)。すなわち、状態に応じて好適に変動パターンを選択することができる。
本特徴部048IWでは、変動パターン決定テーブル選択テーブルを用いて変動パターン決定テーブルを選択することによって、変動表示を開始するときの第1保留記憶数と第2保留記憶数との組み合わせに応じて、異なる選択割合により変動パターンを選択するように構成されている。加えて、低ベース状態、中ベース状態および高ベース状態のいずれの遊技状態であるかに応じて、異なる変動パターン決定テーブル選択テーブルを用いるように構成されている。このような構成により、遊技状態(すなわち第2始動入賞の発生しやすさ)に応じて好適に変動パターン(変動時間)を選択することができる。例えば、第2始動入賞の発生しやすい遊技状態では、変動時間が長い変動パターンを選択することで、第2始動入賞が発生する機会を確保することができる。
なお、本特徴部048IWでは、第1中ベース状態と第2中ベース状態とで、異なる変動パターン決定テーブル選択テーブルを用いるようには構成されていないが、このような構成に限らず、それぞれ対応する変動パターン決定テーブル選択テーブルを用いるようにしてもよい。この場合、第2中ベース状態において用いられる変動パターン決定テーブル選択テーブルは、第1中ベース状態において用いられる変動パターン決定テーブル選択テーブルよりも、変動時間が長い変動パターンに決定されやすい(例えば、第3通常変動パターン決定テーブルに代えて第2通常変動パターン決定テーブルが選択される)ようにしてもよい。このようにすることにより、第1中ベース状態よりも第2始動入賞が発生しやすい第2中ベース状態において、第2始動入賞が発生する機会を確保することができる。
また、本特徴部048IWでは、第1中ベース状態よりも第2始動入賞が発生しやすい第2中ベース状態では、チャンスタイミング(特別機会)が設けられており、変動時間が120000msと長い第4特殊変動パターンを選択することが可能であるように構成されている。このような構成により、遊技状態(すなわち第2始動入賞の発生しやすさ)に応じて、好適に変動パターン(変動時間)を選択することができる。
次いで、変動開始時時短終了判定処理について説明する。図8−33は、変動開始時に1回実行される変動開始時時短終了判定処理の一例を示すフローチャートである。変動開始時時短終了判定処理は、例えば特別図柄変動処理(ステップS112)内で実行されればよい。変動開始時時短終了判定処理には、変動開始時に時短フラグを管理する処理が含まれている。
変動開始時時短終了判定処理では、CPU103は、まず、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ020IWS001)。時短フラグがセットされていなければ(ステップ020IWS001;No)、変動開始時時短終了判定処理を終了する。
時短フラグがセットされていれば(ステップ020IWS001;Yes)、CPU103は、開始する変動表示が時短状態における最終変動(以下、時短最終変動ともいう)であるか否かを判定する(ステップ020IWS002)。時短最終変動ではない場合には、変動開始時時短終了判定処理を終了する。
なお、ステップ020IWS002において時短最終変動であるか否かは、次のように判定することができる。例えば、後述する第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示回数カウンタの値の和が99である場合に、開始する変動表示が時短最終変動であると判定する。さらに、遊技状態が高ベース状態であるときには、開始する変動表示が第1特別図柄の変動表示であって第1特図可変表示回数カウンタの値が99である場合、または開始する変動表示が第2特別図柄の変動表示である場合に、開始する変動表示が時短最終変動であると判定する。
時短最終変動である場合には、CPU103は、時短フラグをリセットする(ステップ020IWS003)。次いで、CPU103は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を判定する(ステップ020IWS004)。
第2保留記憶数が上限値に達していると判定した場合には、CPU103は、第1中ベース状態フラグや第2中ベース状態フラグ、高ベース状態フラグがセットされていればこれらフラグをリセットし(ステップ020IWS005)、変動開始時時短終了判定処理を終了する。なお、ステップ020IWS005では、第1特図可変表示回数カウンタの値および第2特図可変表示回数カウンタの値を0にリセットする。
第2保留記憶数が上限値に達していないと判定した場合には、CPU103は、時短延長フラグをセットする(ステップステップ020IWS006)。その後、変動開始時時短終了判定処理を終了する。
図8−34は、変動中時短終了判定処理の一例を示すフローチャートである。変動中時短終了判定処理は、変動中に時短状態の終了条件が成立したか否かを判定し、終了条件成立時に時短状態を終了させるための処理であり、特別図柄変動処理(ステップS112)内で繰り返し実行される。
変動中時短終了判定処理では、CPU103は、まず、時短延長フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ020IWS101)。時短延長フラグがセットされていなければ(ステップ020IWS101;No)、変動開始時変動中時短終了判定処理を終了する。
時短延長フラグがセットされていれば(ステップ020IWS101;Yes)、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を判定する(ステップ020IWS102)。第2保留記憶数が上限値に達していなければ(ステップ020IWS102;No)、変動中時短終了判定処理を終了する。
時短延長フラグがセットされる時短最終変動において、第2保留記憶数が上限値に達した場合(ステップ020IWS102;Yes)、CPU103は、時短状態の終了条件が成立したと判定し、時短延長フラグをリセットする(ステップ020IWS103)。また、CPU103は、第1中ベース状態フラグや第2中ベース状態フラグ、高ベース状態フラグがセットされていればこれらフラグをリセットし(ステップ020IWS104)、変動中時短終了判定処理を終了する。なお、ステップ020IWS104では、第1特図可変表示回数カウンタの値および第2特図可変表示回数カウンタの値を0にリセットする。
本特徴部048IWでは、時短状態における最終変動(時短最終変動)において、変動開始時に時短フラグがリセットされるようになっている(ステップ020IWS002〜S003の処理に相当)。ただし、変動開始時に第2保留記憶数が上限値に達している場合には、時短フラグがリセットされて直ちに時短状態(高ベース制御)が終了する一方で、変動開始時に第2保留記憶数が上限値に達していない場合には、時短フラグがリセットされるものの直ちに時短状態(高ベース制御)が終了する訳ではなく、第2保留記憶数が上限値となるまで時短延長フラグがセットされた状態となる。そして、時短延長フラグがセットされている間は、時短状態(高ベース制御)が継続するようになっている。このように、本特徴部048IWでは、時短フラグを決まったタイミング(時短最終変動時)でリセットしているので、時短フラグをリセットする制御が容易になり、挙動の安定が望める。なお、時短最終変動中においては、時短延長フラグにより、時短状態の判定や管理を行うことになる。
なお、時短フラグや時短延長フラグは、普通図柄プロセス処理で参照され、いずれかがオンである場合に普通図柄プロセス処理において高ベース制御(普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率を高める制御等)が実行される。時短フラグ及び時短延長フラグがオフとなった場合、普通図柄プロセス処理における高ベース制御は終了し、時短状態が終了する。
図8−35は、時短状態終了までのタイミングチャートである。図8−35には、時短最終変動の開始時に第2保留記憶数が上限数に達していないと判定され、時短最終変動に第2保留記憶数が上限数に達したと判定された場合の例が示されている。
図8−35に示すように、時短最終変動の開始タイミングであるタイミングt1において、時短フラグがオフにリセットされるとともに、時短延長フラグがオンにセットされる。その後、タイミングt2において、第2保留記憶数が上限数になると、時短延長フラグがオフにリセットされ、時短状態(高ベース制御)が終了する。そして、タイミングt3において時短最終変動が終了した後は、第2保留記憶数分の第2特別図柄の変動表示が実行される。
時短状態中及び、時短終了後溜まっていた第2保留記憶数分の第2特別図柄の変動表示が実行される間は、ステップS29の情報出力処理により主基板(遊技制御基板)31からホール管理用コンピュータ等の遊技機外部に時短中信号が出力される。また、このとき、遊技盤6の所定位置等に設けられた右打ちをする状態であることを示す右打ちLED(右打ちランプ)がオンとなっている。タイミングt4において第2保留記憶数分の第2特別図柄の変動表示が終了すると、時短中信号や右打ちLEDがオフとなる。このようにすることで、好適に外部機器にて連チャン回数や出玉を把握することができる。また、遊技者に適切な遊技方法を報知することができる。時短中信号を外部出力するタイミングは、主基板31から演出制御基板80に出力される右打ちコマンド(時短状態であることを示すコマンドや、時短状態終了後の第2特別図柄の保留消化中であることを示すコマンド)の出力タイミングと同期させてもよい。
本特徴部048IWでは、可変入賞球装置(普通電動役物)に遊技球が入賞したことに基づいて、非電動役物が開放して、第1始動入賞口や第2始動入賞口に遊技球が入賞可能となり、非電動役物が開放した場合、規定数(例えば2個)の遊技球が入賞するまで開放状態となるように構成されている。このような遊技機において、時短最終変動の終了タイミングで時短状態を終了させると、時短最終変動で、第2保留記憶数を上限にしつつ非電動役物(第2始動入賞口)が開放した状態で時短状態を終了させ、時短状態終了後に、溜まっている第2保留記憶数分の第2特別図柄の変動表示が実行された後に、開放している非電動役物(第2始動入賞口)に規定数の遊技球を入賞させることができてしまう。すなわち、時短状態が終了して通常状態(低ベース状態)に移行した後に、第2保留記憶数の上限数(本例では4)以上の第2特別図柄の変動表示が実行される事態が生じてしまう。そこで、本特徴部048IWでは、時短最終変動の開始時に第2保留記憶数が上限であると判定したタイミング、または時短最終変動の実行中に第2保留記憶数が上限になったタイミングで時短状態を終了させることで、可変入賞球装置(普通電動役物)へ入賞する遊技球を減らすことができ、第2保留記憶数を上限にしつつ非電動役物(第2始動入賞口)が開放した状態で時短状態を終了させることを困難にすることができる。すなわち、時短状態が終了して通常状態(低ベース状態)に移行した後に、第2保留記憶数の上限数(本例では4)以上の第2特別図柄の変動表示が実行される事態が生じることを防止することができる。
図8−36及び図8−37は、CPU103が実行する特別図柄停止処理(S113)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU103は、S32の特別図柄変動処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示装置151SG004Aや第2特別図柄表示装置151SG004Bに停止図柄を導出表示する制御を行う(151SGS171)。尚、変動特図指定バッファ値が第1特図を示す「1」である場合には、第1特別図柄表示装置151SG004Aでの第1特別図柄の可変表示を終了させ、変動特図指定バッファ値が第2特図を示す「2」である場合には、第2特別図柄表示装置151SG004Bでの第2特別図柄の可変表示を終了させる。また、演出制御基板12に図柄確定コマンドを送信する制御を行う(151SGS172)。そして、大当りフラグがセットされているか否かを判定し(151SGS173)、大当りフラグがセットされていない場合(151SGS173;N)には、151SGS180に移行する。
一方、大当りフラグがセットされている場合(151SGS173;Y)には、CPU103は、時短フラグや第1中ベース状態フラグ、第2中ベース状態フラグ、高ベースフラグがセットされていればこれらフラグをクリアし(151SG174)、演出制御基板12に、記憶されている大当りの種別に応じて当り開始1指定コマンド(大当りA)、当り開始2指定コマンド(大当りB)、当り開始3指定コマンド(大当りC)当り開始4指定コマンド(大当りD)を送信するための設定を行う(151SGS175)。尚、151SGS175において設定された当り開始指定コマンドは、前述したコマンド制御処理(S27)にて演出制御基板12に送信される。
更にCPU103は、演出制御基板12に通常状態を示す遊技状態指定コマンドを送信するための設定を行う(151SGS176)。
そして、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、画像表示装置5において報知する時間)に相当する値を設定する(151SGS177)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、大当りA〜大当りCの場合には4回、大当りDの場合には15回)をセットする(151SGS178)。そして、後述する第1特図可変表示回数カウンタ及び第2特図可変表示回数カウンタの値を0にリセットするとともに(151SGS179a)、別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理(S114)に対応した値である“4”に更新し(151SGS179b)、時短延長フラグがセットされていればリセットして(020IWS210)、当該特別図柄停止処理を終了する。
一方、151SGS180においてCPU103は、小当りフラグがセットされているか否かを判定する。小当りフラグがセットされていない場合(151SGS180;N)には、151SGS198に移行する。一方、小当りフラグがセットされている場合は(151SGS180;Y)、CPU103は、演出制御基板12に、記憶されている小当りの種別に応じて当り開始5指定コマンド(小当りA)または当り開始6指定コマンド(小当りB)を送信するための設定を行う(151SGS181)。尚、151SGS181において設定された当り開始指定コマンドは、前述したコマンド制御処理(S27)にて演出制御基板12に送信される。
そして、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、画像表示装置5において報知する時間)に相当する値を設定する(151SGS182)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、小当りの場合には2回)をセットし(151SGS183)、時短フラグがセットされているか否か、つまり、中ベース状態(第1中ベース状態もしくは第2中ベース状態)または高ベース状態において小当りに当選したか否かを判定する(151SGS184)。時短フラグがセットされていない場合、つまり、低ベース状態(通常状態)において小当りに当選した場合は(151SGS184;N)、低ベース時小当りフラグをセットして151SGS186に進む(151SGS185)。尚、時短フラグがセットされている場合、つまり、中ベース状態(第1中ベース状態もしくは第2中ベース状態)または高ベース状態において小当りに当選した場合は(151SGS184;Y)、151SGS185の処理を経由せずに151SGS186に進む。
そして、CPU103は、151SGS186において、時短フラグがセットされているか否か、つまり、遊技状態が中ベース状態(第1中ベース状態もしくは第2中ベース状態)または高ベース状態であるか否かを判定する。時短フラグがセットされていない場合(151SGS186;N)は、151SGS196に進み、時短フラグがセットされている場合(151SGS186;Y)は、変動特図指定バッファの値が1であるか否か、つまり、実行した可変表示が第1特別図柄の可変表示であるか否かを判定する(151SGS187)。変動特図指定バッファの値が1である場合(151SGS187;Y)は、中ベース状態(第1中ベース状態もしくは第2中ベース状態)または高ベース状態中における第1特別図柄の可変表示回数を示す第1特図可変表示回数カウンタの値を+1して151SGS190に進む(151SGS188)。また、変動特図指定バッファの値が2である場合(151SGS187;N)は、中ベース状態(第1中ベース状態もしくは第2中ベース状態)または高ベース状態中における第2特別図柄の可変表示回数を示す第2特図可変表示回数カウンタの値を+1して151SGS190に進む(151SGS189)。
次いで、151SGS190においてCPU103は、第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示開示数カウンタの値の和が100であるか否かを判定する。第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示開示数カウンタの値の和が99以下である場合(151SGS190;N)は、更に遊技状態が高ベース状態であるか否か、つまり、高ベース状態フラグがセットされているか否かを判定する(151SGS191)。遊技状態が高ベース状態である場合(151SGS191;Y)は、第1特図可変表示回数カウンタの値が100であるか否かを判定する(151SGS192)。第1特図可変表示回数カウンタの値が99以下である場合(151SGS191;N)は、第2特図可変表示回数カウンタの値が1であるか否かを判定する(151SGS193)。第2特図可変表示回数カウンタの値が0である場合(151SGS193;N)は、151SGS196に進む。
また、第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示回数カウンタの値の和が100である場合(151SGS190;Y)、遊技状態が高ベース状態であって(151SGS191;Y)、第1特図可変表示回数カウンタの値が100である場合(191SGS192;Y)、または第2特図可変表示回数カウンタの値が1である場合(181SGS193;Y)は、時短フラグ、第1中ベース状態フラグ、第2中ベース状態フラグ、高ベース状態フラグのうちセットされているフラグをクリアし(151SGS194)、第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示回数カウンタの値を0にリセットして151SGS196に進む(151SGS195)。
151SG161においてCPU103は、時短フラグのセット状態に対応した遊技状態指定コマンドの送信設定を行う。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(S118)に対応した値である“8”に更新し(151SGS197)、時短延長フラグがセットされていればリセットして(020IWS210)、当該特別図柄停止処理を終了する。
一方、151SGS198において、CPU103は、時短フラグがセットされているか否か、つまり、遊技状態が中ベース状態(第1中ベース状態もしくは第2中ベース状態)または高ベース状態であるか否かを判定する。時短フラグがセットされていない場合(151SGS198;N)は、151SGS208に進み、時短フラグがセットされている場合(151SGS198;Y)は、変動特図指定バッファの値が1であるか否か、つまり、実行した可変表示が第1特別図柄の可変表示であるか否かを判定する(151SGS199)。変動特図指定バッファの値が1である場合(151SGS199;Y)は、中ベース状態(第1中ベース状態もしくは第2中ベース状態)または高ベース状態中における第1特別図柄の可変表示回数を示す第1特図可変表示回数カウンタの値を+1して151SGS202に進む(151SGS200)。また、変動特図指定バッファの値が2である場合(151SGS199;N)は、中ベース状態(第1中ベース状態もしくは第2中ベース状態)または高ベース状態中における第2特別図柄の可変表示回数を示す第2特図可変表示回数カウンタの値を+1して151SGS202に進む(151SGS201)。
次いで、151SGS202においてCPU103は、第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示開示数カウンタの値の和が100であるか否かを判定する。第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示開示数カウンタの値の和が99以下である場合(151SGS202;N)は、更に遊技状態が高ベース状態であるか否か、つまり、高ベース状態フラグがセットされているか否かを判定する(151SGS203)。遊技状態が高ベース状態である場合(151SGS203;Y)は、第1特図可変表示回数カウンタの値が100であるか否かを判定する(151SGS204)。第1特図可変表示回数カウンタの値が99以下である場合(151SGS204;N)は、第2特図可変表示回数カウンタの値が1であるか否かを判定する(151SGS205)。第2特図可変表示回数カウンタの値が0である場合(151SGS205;N)は、151SGS208に進む。
また、第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示開示数カウンタの値の和が100である場合(151SGS202;Y)、遊技状態が高ベース状態であって(151SGS203;Y)、第1特図可変表示回数カウンタの値が100である場合(191SGS204;Y)、または第2特図可変表示回数カウンタの値が1である場合(181SGS205;Y)は、時短フラグ、第1中ベース状態フラグ、第2中ベース状態フラグ、高ベース状態フラグのうちセットされているフラグをクリアし(151SGS206)、第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示回数カウンタの値を0にリセットして151SGS208に進む(151SGS207)。
151SG208においてCPU103は、時短フラグのセット状態に対応した遊技状態指定コマンドの送信設定を行う。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(S110)に対応した値である“0”に更新し(151SGS209)、時短延長フラグがセットされていればリセットして(020IWS210)、当該特別図柄停止処理を終了する。
図8−38は、CPU103が実行する小当り開放前処理(S118)を示すフローチャートである。小当り開放前処理において、CPU103は、先ず小当り表示時間タイマを−1し(151SGS211)、該小当り表示時間タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(151SGS212)。小当り表示時間タイマがタイマアウトしていない場合は(151SGS212;N)、小当り開放前処理を終了する一方、小当り表示時間タイマがタイマアウトした場合は(151SGS212;Y)、大入賞口を開放状態とするための開放時間タイマに予め定められている期間(例えば、1秒)に応じた値をセットする(151SGS213)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放中処理(S119)に対応した値である“9”に更新し(S204)、当該小当り開放前処理を終了する。
図8−39は、CPU103が実行する小当り開放中処理(S119)を示すフローチャートである。小当り開放中処理において、CPU103は、先ず開放時間タイマの値を−1する(151SGS221)。そして、CPU103は、開放時間タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(151SGS222)。
開放時間タイマがタイマアウトした場合は(151SGS222;Y)、151SGS235に移行し、開放時間タイマがタイマアウトしていない場合は(151SGS222;N)、大入賞口の開放タイミングであるか否かを判定する(151SGS223)。大入賞口の開放タイミングである場合(151SGS223;Y)は、CPU103は大入賞口扉用のソレノイド151SG082を駆動させることで大入賞口を開放状態に制御する(151SGS224)。そして、大入賞口開放中指定コマンドの送信設定を行い(151SGS225)、151SGS226に移行する。尚、151SGS225において送信設定を行った大入賞口開放中指定コマンドは、前述したコマンド制御処理にて演出制御基板12に送信される。大入賞口の開放タイミングでない場合は(151SGS223;N)、151SGS224及び151SGS225を経由せずに151SGS226に移行する。
151SGS226において、CPU103は、大入賞口の閉鎖タイミングであるか否かを判定する。大入賞口の閉鎖タイミングである場合は(151SGS226;Y)、CPU103は大入賞口扉用のソレノイド151SG082を駆動させることで大入賞口を閉鎖状態に制御する(151SGS227)。そして、大入賞口開放後指定コマンドの送信設定を行い(151SGS228)、151SGS229に移行する。尚、151SGS228において送信設定を行った大入賞口開放中指定コマンドは、前述したコマンド制御処理にて演出制御基板12に送信される。大入賞口の閉鎖タイミングでない場合は(151SGS226;N)、151SGS227及び151SGS228を経由せずに151SGS229に移行する。
151SGS229において、CPU103は、第2カウントスイッチ151SG023Bがオンとなったか否かを判定する。第2カウントスイッチ151SG023Bがオンとなっていない場合は(151SGS229;N)、小当り開放中処理を終了し、第2カウントスイッチ151SG023Bがオンとなっている場合は(151SGS229;Y)、既に第2カウントスイッチ151SG023Bがオンとなったこと、すなわち遊技球が第2カウントスイッチ151SG023Bを通過したことを示すV入賞フラグがセットされているか否かを判定する(151SGS230)。V入賞フラグがセットされている場合は(151SGS230;Y)、小当り開放中処理を終了し、V入賞フラグがセットされていない場合は(151SGS230;N)、V入賞フラグをセットする(151SGS231)。
そして、CPU103は、演出制御基板12に対するV入賞通知コマンドの送信設定を行う(151SGS232)。尚、V入賞通知コマンドは前述したコマンド制御処理(S27)において演出制御基板12に送信される。また、CPU103は、大入賞口が開放状態であれば、大入賞口扉用のソレノイド151SG082を駆動させることで大入賞口を閉鎖状態に制御し(151SGS233)、開放時間タイマをクリアする(151SGS234)。
そして、151SGS235において、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を小当り終了処理(S120)に対応した値である“10”に更新し、当該小当り開放中処理を終了する。
図8−40は、CPU103が実行する小当り終了処理(S120)を示すフローチャートである。小当り終了処理において、CPU103は、小当り終了表示タイマが動作中であるか否かを判定する(151SGS241)。小当り終了表示タイマが動作中でない場合は(151SGS241;N)、小当りフラグをクリアし(151SGS242)、演出制御基板12に対して小当りに応じた当り終了指定コマンドの送信設定を行う(151SGS243)。尚、当り終了指定コマンドは、前述したコマンド制御処理(S27)において演出制御基板12に送信される。そして、小当り終了表示タイマに小当り終了表示時間に応じた値をセットし(151SGS244)、小当り終了処理を終了する。
一方、小当り終了表示タイマが動作中である場合は(151SGS241;Y)、小当り終了表示タイマの値を−1する(151SGS245)。そして、小当り終了表示時間が経過したか否か、つまり、小当り終了表示タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(151SGS246)。小当り終了表示時間が経過していない場合は(151SGS246;N)、CPU103は第2カウントスイッチ151SG023Bがオンとなったか否かを判定する(151SGS247)。第2カウントスイッチ151SG023Bがオンとなっていない場合は(151SGS247;N)、小当り終了処理を終了し、第2カウントスイッチ151SG023Bがオンとなっている場合は(151SGS247;Y)、既に第2カウントスイッチ151SG023Bがオンとなったこと、すなわち遊技球が第2カウントスイッチ151SG023Bを通過したことを示すV入賞フラグがセットされているか否かを判定する(151SGS248)。V入賞フラグがセットされている場合は(151SGS248;Y)、小当り終了処理を終了し、V入賞フラグがセットされていない場合は(151SGS248;N)、V入賞フラグをセットする(151SGS249)。
そして、CPU103は、演出制御基板12に対するV入賞通知コマンドの送信設定を行う(151SGS250)。尚、V入賞通知コマンドは前述したコマンド制御処理(S27)において演出制御基板12に送信される。また、CPU103は、時短フラグがセットされているか否かを判定する(151SG251)。時短フラグがセットされている場合(151SGS251;Y)は、小当り終了処理を終了し、時短フラグがセットされていない場合(151SG251;N)は、低ベース時小当りフラグをセットして小当り終了処理を終了する(151SGS252)。
また、151SGS246において小当り終了表示時間が経過した場合は(151SGS246;Y)、CPU103は、V入賞フラグがセットされているか否かを判定する(151SGS253)。V入賞フラグがセットされている場合は(151SGS253;Y)、CPU103はV入賞フラグをクリアするとともに大当りフラグをセットする(151SGS254、151SGS255)。そして、CPU103は、当該V入賞が発生した小当り種別にもとづいて大当り種別を「大当りE」と「大当りF」とから決定する(151SGS256)。尚、大当り種別は、図8−18(D)に示すように、当該V入賞が発生した小当り種別が「小当りA」である場合は、大当り種別を「大当りE」に決定し、当該V入賞が発生した小当り種別が「小当りB」である場合は、大当り種別を「大当りF」に決定する。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(151SGS257)、決定された大当り種別を記憶する。一例として、大当り種別が「大当りE」であれば大当り種別バッファ値を「4」とし、「大当りF」であれば「5」とすればよい。
151SGS257の実行後、CPU103は、低ベース時小当りフラグがセットされていればクリアする(151SGS258)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理(S114)に対応した値である“4”に更新し(151SGS259)、小当り終了処理を終了する。
つまり、本特徴部048IWでは、小当り遊技中だけでなく、小当り遊技終了後の小当り終了表示時間が経過するまでの期間において遊技球が第2カウントスイッチ151SF023Bを通過するようになっているため、小当り遊技終了直前に大入賞口に遊技球が入賞した場合であっても、該遊技球が第2カウントスイッチ151SG023Bを通過することで小当り終了処理の終了後に大当り遊技が実行されるようになっている。
尚、151SGS253においてV入賞フラグがセットされていない場合は(151SGS;N)、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S110)に対応した値である“0”に更新し(151SGS260)、小当り終了処理を終了する。
図8−41は、図8−20に示すベース値算出処理(151SGS028)を示すフローチャートである。ベース値算出処理においてCPU103は、先ず、遊技状態が大当り遊技状態であるか否かを判定する(151SGS261)。大当り遊技状態である場合(151SGS261;Y)はベース値算出処理を終了し、大当り遊技状態でない場合(151SGS261;N)は、更に遊技状態が小当り遊技状態であるか否かを判定する(151SGS262)。
遊技状態が小当り遊技状態でない場合(151SGS262;N)、CPU103は、遊技状態が低ベース状態(通常状態)であるか否かを判定する。低ベース状態でない場合、つまり、中ベース状態(第1中ベース状態もしくは第2中ベース状態)または高ベース状態である場合(151SGS263;N)は、ベース値算出処理を終了する。また、遊技状態が低ベース状態である場合(151SGS263;Y)は、第1始動口Aスイッチ151SG022AがONとなったか否か、つまり、遊技球が第1始動入賞口Aに入賞して第1始動口Aスイッチ151SG022Aにて検出されたか否かを判定する(151SGS264)。
第1始動口Aスイッチ151SG022AがONとなった場合(151SGS264)、CPU103は、賞球払出処理において払い出される賞球数の合計を示す賞球数カウンタの値を+3するとともに遊技盤2上から排出された遊技球数を示すアウト数カウンタの値を+1して151SGS267に進む(151SGS265、151SGS266)。尚、第1始動口AスイッチがOFFである場合(151SGS264;N)は、151SGS265及び151SGS266の処理を実行せずに151SGS267に進む。
151SGS267においてCPU103は、第1始動口Bスイッチ151SG022BがONとなったか否か、つまり、遊技球が第1始動入賞口Bに入賞して第1始動口Bスイッチ151SG022Bにて検出されたか否かを判定する。第1始動口Bスイッチ151SG022BがONとなった場合(151SGS267;Y)は、賞球数カウンタの値を+1するとともにアウト数カウンタの値を+0する(151SGS268、151SGS269)。また、アウト数カウンタの値を+0する(アウト数カウンタの値を加算せずに)ともに、入賞ユニット151SG700内に残留している遊技球数を示す残留数カウンタの値を+1して151SGS274に進む(151SGS273、151SG273a)。尚、第2始動口スイッチ151SG022CがOFFである場合(151SGS267;N)は、151SGS272及び151SGS273aの処理を実行せずに151SGS274に進む。
151SGS274においてCPU103は、第4カウントスイッチ151SG023DがONとなったか否か、つまり、遊技球が普電入賞口に入賞して第4カウントスイッチ151SG023Dに検出されたか否かを判定する。第4カウントスイッチ151SG023DがONとなった場合(151SGS274;Y)は、賞球数カウンタの値を+1して151SGS276に進み、第4カウントスイッチ151SG023DがOFFである場合(151SFS274;N)は、151SGS275の処理を実行せずに151SGS276に進む。
151SGS276においてCPU103は、第7カウントスイッチ151SG023GがONとなったか否か、つまり、一般入賞口151SG010に遊技球が入賞して第7カウントスイッチ151SG023Gに検出されたか否かを判定する。第7カウントスイッチ151SG023GがONとなった場合(151SGS276;Y)は、賞球数カウンタの値を+3するとともにアウト数カウンタの値を+1して151SGS279に進み(151SGS277、151SGS278)、第7カウントスイッチ151SG023GがOFFである場合(151SGS276;N)は、151SGS277及び151SGS278の処理を実行せずに151SGS279に進む。
151SGS279においてCPU103は、第1アウトスイッチ151SG041A、第3アウトスイッチ151SG041C、第5カウントスイッチ151SG023E、第6カウントスイッチ151SG023FのいずれかがONとなったか否か、つまり、遊技球がこれら第1アウトスイッチ151SG041A、第3アウトスイッチ151SG041C、第5カウントスイッチ151SG023E、第6カウントスイッチ151SG023Fを通過して遊技盤2の背面側に誘導されて排出されたか否かを判定する。第1アウトスイッチ151SG041A、第3アウトスイッチ151SG041C、第5カウントスイッチ151SG023E、第6カウントスイッチ151SG023FのいずれかがONとなった場合(151SGS279;Y)は、アウト数カウンタの値を+1して151SGS281に進み(151SGS280)、第1アウトスイッチ151SG041A、第3アウトスイッチ151SG041C、第5カウントスイッチ151SG023E、第6カウントスイッチ151SG023FのいずれもOFFである場合(151SGS279;N)は、151SGS280の処理を実行せずに151SGS281に進む。
151SGS281においてCPU103は、第2アウトスイッチ151SG041BがONとなったか否か、つまり、遊技球が第2アウトスイッチ151SG041Bを通過して遊技盤2の背面側に誘導されて排出されたか否かを判定する。第2アウトスイッチ151SG041BがONとなった場合(151SGS281;Y)は、更に残留数カウンタの値が1以上であるか否か、つまり、第1始動入賞口Bや第2始動入賞口入賞した遊技球のうち未だアウト用流路151SG714を流下している遊技球が有るか否かを判定する(151SGS282)。
残留数カウンタの値が1以上である場合(151SGS282;Y)は、残留数カウンタの値を−1するとともにアウト数カウンタの値を+1して151SGS291に進む(151SGS283、151SGS284)。つまり、本特徴部048IWでは、第1始動入賞口Bや第2始動入賞口に遊技球が入賞した場合には、該入賞タイミングではアウト数カウンタの値を変化させず、該入賞した遊技球が第2アウト靴を通過したことにもとづいてアウト数カウンタの値を+1するようになっている。
一方で、残留数カウンタの値が0である場合(151SGS282;N)は、151SGS283の処理を実行すること無くアウト数カウンタの値を+1して151SGS291に進む(151SGS284)。尚、151SGS281において第2アウトスイッチ151SG041BがOFFである場合(151SGS281;N)は、151SGS282〜151SGS284の処理を実行すること無く151SGS291に進む。
また、151SGS262において遊技状態が小当り遊技状態であると判定した場合(151SGS262;Y)、CPU103は、低ベース時小当りフラグがセットされているか否かを判定する(151SGS286)。低ベース時小当りフラグがセットされていない場合(151SGS286;N)はベース値算出処理を終了し、低ベース時小当りフラグがセットされている場合(151SGS286;Y)は、更に第1カウントスイッチ151SG023AがONとなったか否かを判定する(151SGS287)。
第1カウントスイッチ151SG023AがOFFである場合(151SGS287;N)は151SGS291に進み、第1カウントスイッチ151SG023AがONとなった場合(151SGS287;Y)は、更にV入賞フラグがセットされているか否か、つまり、第1カウントスイッチ151SG023AがONとなったタイミングがV入賞の後であるか否かを判定する(151SGS288)。V入賞フラグがセットされている場合、つまり、第1カウントスイッチ151SG023AがONとなったタイミングがV入賞の後である場合(151SGS288;Y)は151SGS291に進み、V入賞フラグがセットされていない場合、つまり、第1カウントスイッチ151SG023AがONとなったタイミングはV入賞よりも前(未だV入賞が発生していない)である場合(151SGS288;N)は、賞球数カウンタの値を+15するとともにアウト数カウンタの値を+1して151SGS291に進む(151SGS289、151SGS290)。
そして、151SGS291においてCPU103は、アウト数カウンタの値が6000以上であるか否かを判定する。アウト数カウンタの値が5999以下である場合(151SGS291;N)はベース値算出処理を終了し、アウト数カウンタの値が6000以上である場合(151SGS291;Y)は、アウト数カウンタの値と賞球数カウンタの値とから低ベース状態におけるベース値を算出する(151SGS292)。そして、該算出した低ベース状態でのベース値を表示モニタ151SG029に更新表示するとともに(151SGS293)、アウト数カウンタ及び賞球数カウンタの値を0にリセットしてベース値算出処理を終了する(151SGS294)。
以上のように、本特徴部048IWにおいては、遊技状態が低ベース状態である場合の6000球毎のベース値を算出し、該算出したベース値を表示モニタ151SG029に更新表示するようになっている。
特に図8−41及び図8−42(A)に示すように、低ベース状態の第1特別図柄の可変表示において小当りに当選した場合(可変表示結果が小当りとなった場合)は、小当り遊技が開始されてからV入賞が発生するまで(遊技球が第2カウントスイッチ151SG023Bにて検出されるまで)に第1始動入賞口Bや第2始動入賞口、大入賞口に遊技球が入賞したことにもとづく賞球についてはベース値を算出するための賞球数に含める(賞球数カウンタに加算する対象に含める)一方で、V入賞が発生した後に第1始動入賞口Bや第2始動入賞口、大入賞口に遊技球が入賞したことにもとづく賞球についてはベース値を算出するための賞球数に含めない(賞球数カウンタに加算する対象に含めない)ようになっている。
また、図8−41及び図8−42(B)に示すように、大当りB〜大当りFの大当り遊技終了後の中ベース状態(第1中ベース状態もしくは第2中ベース状態)または高ベース状態での可変表示において小当りに当選した場合(可変表示結果が小当りとなった場合)は、小当り遊技中にV入賞が発生したか否かにかかわらず第1始動入賞口Bや第2始動入賞口、大入賞口に遊技球が入賞したことにもとづく賞球についてはベース値を算出するための賞球数に含めない(賞球数カウンタに加算する対象に含めない)ようになっている。
更に、図8−41及び図8−42(C)に示すように、中ベース状態(第1中ベース状態もしくは第2中ベース状態)または高ベース状態の終了条件(図8−19(B)参照)が成立したことにもとづき遊技状態が中ベース状態(第1中ベース状態もしくは第2中ベース状態)または高ベース状態から低ベース状態に変化(移行)した場合は、中ベース状態(第1中ベース状態もしくは第2中ベース状態)または高ベース状態中に第2特別図柄の保留記憶が最大で4個記憶されている場合がある。このため、遊技状態が低ベース状態である場合においても第2特別図柄の可変表示が最大で4回実行されるが、該最大で4回の第2特別図柄の可変表示において小当りに当選した場合(可変表示結果が小当りとなった場合)は、小当り遊技が開始されてからV入賞が発生するまで(遊技球が第2カウントスイッチ151SG023Bにて検出されるまで)に第1始動入賞口Bや第2始動入賞口、大入賞口に遊技球が入賞したことにもとづく賞球についてはベース値を算出するための賞球数に含める(賞球数カウンタに加算する対象に含める)一方で、V入賞が発生した後に第1始動入賞口Bや第2始動入賞口、大入賞口に遊技球が入賞したことにもとづく賞球についてはベース値を算出するための賞球数に含めない(賞球数カウンタに加算する対象に含めない)ようになっている。
尚、図8−42(C)に示すように、遊技状態が中ベース状態(第1中ベース状態もしくは第2中ベース状態)または高ベース状態から低ベース状態に移行した直後は、最大で4回の第2特別図柄の可変表示が実行されるが、画像表示装置5に低ベース状態用の背景画像を表示することや、スピーカ8L、8Rから右遊技領域151SG002Rに向けての遊技球の打ち出しを停止して左遊技領域151SG002Lに向けての遊技球の打ち出しに切り替える旨の指示を行うことによって、遊技者に対して遊技状態が低ベース状態に移行したことを報知してもよい。
以上、本特徴部048IWにおけるパチンコ遊技機1にあっては、図8−42(A)に示すように、低ベース状態の第1特別図柄の可変表示において可変表示結果が小当りとなった場合は、該可変表示にもとづく小当り遊技中に付与された賞球数を賞球数カウンタに加算するので、低ベース状態において開放状態に変化した大入賞口に遊技球が入賞することによって付与された賞球数を賞球数カウンタに加算することによって低ベース状態におけるベース値を表示モニタ151SG029に算出することができるようになっている。
また、入賞ユニット151SG700内には、大入賞口に入賞した遊技球を検出可能な第2カウントスイッチ151SG023Bが設けられており、小当り遊技中に遊技球が第2カウントスイッチ151SG023Bによって検出される(小当り遊技中に遊技球が第2カウントスイッチ151SG023Bを通過する)ことによって大当り遊技状態に制御されるようになっているので、小当り遊技中に遊技球が第2カウントスイッチ151SG023Bを通過するか否かに遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
また、低ベース状態において第1特別図柄の可変表示結果が小当りとなる場合においては、該可変表示にもとづく小当り遊技中のV入賞が発生する前(遊技球が第2カウントスイッチ151SG023Bを通過する前)の期間においては、大入賞口に遊技球が入賞することによって付与された賞球数を賞球数カウンタに加算する一方で、該可変表示にもとづく小当り遊技中のV入賞が発生した後の期間においては、大入賞口に遊技球が入賞することによって付与された賞球数を賞球数カウンタに加算しないようになっているので、小当り遊技中において遊技球が第2カウントスイッチ151SG023Bを通過した後、すなわち大当り遊技中に遊技球が大入賞口に入賞することによって付与された賞球数が賞球数カウンタに加算されることによって低ベース状態のベース値として不適切な値が表示モニタ151SG029に表示されてしまうことを防ぐことができる。
また、特徴部048IWのパチンコ遊技機1においては、左遊技領域151SG002Lと右遊技領域151SG002Rとが設けられているとともに、低ベース状態では主に左遊技領域151SG002Lに向けて遊技球を発射することで遊技を行うことが可能である一方で、中ベース状態(第1中ベース状態もしくは第2中ベース状態)または高ベース状態では主に右遊技領域151SG002Rに向けて遊技球を発射することで遊技を行うことが可能となっており、図8−1及び図8−5に示すように、大入賞口を有する特別可変入賞球装置151SG701は右遊技領域151SG002Rに設けられている。このため、第1特別図柄の可変表示結果が小当りとなった場合は、該可変表示にもとづく小当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞することによって付与された賞球数を考慮して低ベース状態のベース値を表示モニタ151SG029に表示することができる。
尚、本特徴部048IWでは、右遊技領域151SG002Rに大入賞口を設けることによって、左遊技領域151SG002Lを流下する遊技球は大入賞口に入賞不能である形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、大入賞口を入賞球装置6Aと第1アウト口との間に設けることによって、右遊技領域151SG002Rを流下する遊技球と左遊技領域151SG002Lを流下する遊技球の両方が大入賞口に入賞可能としてもよい。
また、図8−42(C)に示すように、CPU103は、遊技状態が中ベース状態(第1中ベース状態もしくは第2中ベース状態)または高ベース状態から低ベース状態に移行した直後の最大で4回の第2特別図柄の可変表示において可変表示結果が小当りとなることによって小当り遊技状態に制御するので、低ベース状態における第2特別図柄の可変表示結果が小当りとなることによって開放状態となった大入賞口に遊技球が入賞することにより付与された賞球数を考慮した低ベース状態におけるベース値を表示モニタ151SG029に表示することができる。
また、図8−41に示すベース値算出処理においてCPU103は、151SGS264〜151SGS266の処理に示すように、第1始動口Aスイッチ151SG022AがONとなった場合(第1始動口Aスイッチ151SG022Aが遊技球を検出した場合)は、アウト数カウンタの値と賞球数カウンタの値の両方を加算するが、151SGS271〜151SGS273aの処理に示すように、第2始動口スイッチ151SG022CがONとなった場合(第2始動口スイッチ151SG022Cが遊技球を検出した場合)は、アウト数カウンタの値の加算を行わずに賞球数カウンタの値のみ加算するので、CPU103によって算出される低ベース状態でのベース値が不正確となってしまうことを防ぐことができる。
また、図8−41に示ベース値算出処理においてCPU103は、151SGS281〜151SGS284に示すように、遊技球が第2始動口スイッチ151SG022Cにて検出された後、該遊技球が第2アウトスイッチ151SG041Bにて検出されたことによりアウト数カウンタの値を加算するので、遊技球が遊技盤2から排出されたタイミングで正確にアウト数カウンタの値を加算することできるとともに、遊技球が第2アウトスイッチ151SG041Bにて検出されたことによるアウト数カウンタの加算処理が複雑化してしまうことを防ぐことができる。
また、図8−1及び図8−5に示すように、第1アウト口は左遊技領域151SG002Lを流下する遊技球と右遊技領域151SG002Rを流下する遊技球が進入可能に設けられている一方で、第2アウト口は右遊技領域151SG002Rを流下する遊技球が進入可能であるとともに左遊技領域151SG002Lを流下する遊技球が進入不能に設けられているので、左遊技領域151SG002Lを流下する遊技球や右遊技領域151SG002Rを流下する遊技球を的確に遊技盤2か排出することができるとともに、や右遊技領域151SG002Rを流下する遊技球について正確な割合を算出することができる。
また、図8−5に示すように、右遊技領域151SG002Rには、第2始動入賞口及び第2始動口スイッチ151SG022C、第2アウト口及び第2アウトスイッチ151SG041Bが一体に設けられた入賞ユニット151SG700が設けられているので、第2入賞口および第2アウト口に進入した遊技媒体を第2アウトスイッチ151SG041Bにて検出可能とするためのアウト用流路151SG714を入賞ユニット151SG700内に的確に設けることができる。
また、図8−41におけるベース値算出処理においてCPU103は、151SGS271〜151SGS273aに示すように、遊技球が第2始動口スイッチ151SG022Cにて検出されたことによりアウト数カウンタの値に0を加算する処理を実行するので、遊技球が第1始動口スイッチA151SG022Aにて検出されたときと処理を共通化することができるので、ベース値算出処理のプログラムを簡素化することができる。特に本特徴部048IWでは、第2アウトスイッチ151SG041Bにて遊技球が検出されたタイミングでアウト数カウンタの値に1を加算する処理を実行しているので、遊技球が第2始動口スイッチ151SG022Cにて検出されたタイミングでアウト数カウンタの値に0を加算する処理を実行することで、二重にアウト数カウンタに1が加算されてしまうことを防ぐことができる。
尚、本特徴部048IWでは、ベース値算出処理において、遊技球が第2始動口スイッチ151SG022Cにて検出されたことによりアウト数カウンタの値に0を加算する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技球が第2始動口スイッチ151SG022Cにて検出された場合には、前述したアウト数カウンタの値に0を加算する処理を実行しない(アウト数カウンタの値にいずれの数値も加算しない)ようにしてもよい。
次に、本特徴部048IWにおいて演出制御用CPU120が実行する処理について説明する。本特徴部048IWでは、遊技者が演出モードを選択可能であり、選択された演出モードに応じて特定の演出(本例では、第1演出態様の特別示唆演出)の実行タイミングや実行態様が変更されるように構成されている。
図8−43は、演出モード選択画面の一例を示す説明図である。図8−43(1),(2)に示す例では、画像表示装置5において、可変表示が行われていないときに、演出モードを選択する操作(例えば、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bを用いた所定の操作)が検出されると、選択可能な演出モードとして第1演出モードと第2演出モードとが表示され、いずれかを選択可能となる。なお、このような演出モードを選択する操作については、図8−43に示すタイミングに限らず、例えば、デモンストレーション演出の実行中や、大当り遊技中、可変表示中などの任意の期間で有効となり、操作に応じて演出モードが選択されるようにしてもよい。
図8−44は、本特徴部001IWにおける演出制御プロセス処理(ステップS76)のフローチャートの一部である。本特徴部001IWにおける演出制御プロセス処理では、図7に示される先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる先読予告設定処理(ステップS161)の実行後に、通常示唆演出を実行するための通常示唆演出設定処理(ステップ020IWS300)を実行し、その後、図7に示されるステップS170〜S177のいずれかの処理を実行するようになっている。
本特徴部048IWでは、所定の事項を示唆する示唆演出として、通常示唆演出および特別示唆演出を実行可能に構成されている。図8−45は、通常示唆演出および特別示唆演出の実行例を示す説明図である。図88−37に示す例では、図8−45(A)の画面表示から、図8−45(B1)、図8−45(B2)、図8−45(B3−1)および図8−45(B3−2)のうちのいずれかの画面表示に移行する。なお、中ベース状態においては、右打ちを促す右打ち指示画像020IW003などの画像も表示されるが(図8−52参照)、それらについては後述する。
通常示唆演出は、普通図柄の可変表示結果が当りとなってスライド部材151S704が動作すること(すなわち普通電動役物が開放されること)を示唆し、演出結果として、普通電動役物が開放されることを確定的に報知する普電開放報知と、はずれ報知(ここでは、普電開放報知が実行されないことを報知することになる)とのいずれかが実行される演出である。
特別示唆演出は、第2保留記憶にもとづいて有利な状態(例えば、大当り遊技状態や小当り遊技状態)となることを示唆し、演出結果として、第2保留記憶にもとづいて有利な状態(例えば、大当り遊技状態や小当り遊技状態)となることを確定的に報知する第2特図保留報知と、はずれ報知(ここでは、第2特図保留報知が実行されないことを報知することになる)とのいずれかが実行される演出である。
本特徴部048IWの構成では、第2保留記憶にもとづいて第2特別図柄の可変表示が実行されると、100%の割合で大当りまたは小当りとなるため(図8−18(A)参照)、第2保留記憶が記憶されていれば、第2保留記憶にもとづいて有利な状態となるといえる。そのため、本特徴部048IWの構成では、第2保留記憶にもとづいて有利な状態(例えば、大当り遊技状態や小当り遊技状態)となることの示唆には、第2保留記憶が記憶されていることの示唆も含まれる。
なお、本特徴部048IWの構成に代えて、第2特別図柄の可変表示が実行されても、100%の割合で大当りまたは小当りとはならず、はずれとなる場合があるように構成してもよい。例えば、有利度(例えば大当り確率等)が異なる複数の設定値のいずれかに設定可能な構成において、大当り確率が最も高い設定値に設定されている場合には第2特別図柄の可変表示が実行されると100%の割合で大当りまたは小当りとなり、それ以外の設定値に設定されている場合には第2特別図柄の可変表示が実行されても100%の割合で大当りまたは小当りとはならず、はずれとなる場合があるようにしてもよい。そして、このような構成においては、可変表示結果が大当りまたは小当りとなる第2保留記憶が記憶されている場合にのみ第2特図保留報知が実行されるようにすればよい。
図8−45に示すように、本特徴部048IWでは、通常示唆演出と特別示唆演出とは、演出開始時から所定タイミング(本例では演出結果を報知するタイミング)までは、共通の態様により演出が実行されるように構成されている。具体的には、図8−45(A)に示すように、画像表示装置5の下部に設けられた矩形領域において、複数の図柄(本例では、マル図柄、バツ図柄、ホシ図柄またはキャラクタ図柄)の変動表示が実行される。
そして、通常示唆演出の演出結果として、普電開放報知が実行されるときには、図8−45(B1)に示すように、画像表示装置5の下部に設けられた矩形領域において、マル図柄が停止表示される。
通常示唆演出の演出結果として、はずれ報知が実行されるとき、または特別示唆演出の演出結果として、はずれ報知が実行されるときには、図8−45(B2)に示すように、画像表示装置5の下部に設けられた矩形領域において、バツ図柄が停止表示される。このように、通常示唆演出のはずれ報知と、特別示唆演出のはずれ報知とは、共通の態様により実行される。そのため、図8−45(B2)に示すバツ図柄が停止表示されるはずれ報知は、普電開放報知が実行されないことを報知するものであると同時に、第2特図保留報知が実行されないことを報知するものであるといえる。
特別示唆演出の演出結果として、第2特図保留報知が実行されるときには、演出モードが第1演出モードに設定されている場合には、図8−45(B3−1)に示すように、画像表示装置5の下部に設けられた矩形領域において、ホシ図柄が停止表示され、演出モードが第2演出モードに設定されている場合には、図8−45(B3−2)に示すように、画像表示装置5の下部に設けられた矩形領域において、キャラクタ図柄が停止表示される。
このように、本特徴部048IWでは、通常示唆演出と特別示唆演出とは、演出開始時から所定タイミング(本例では演出結果を報知するタイミング)までは、いずれが実行されているか遊技者には判別できないように構成されている。そのため、通常示唆演出と特別示唆演出とのいずれが実行されたときにも、演出開始時から所定タイミングまでは、普通図柄の可変表示結果が当りとなってスライド部材151S704が動作すること(すなわち普通電動役物が開放されること)と、第2保留記憶にもとづいて大当り遊技状態や小当り遊技状態となること(第2保留記憶が記憶されていること)との両方が示唆されることになる。このような構成により、演出の多様性を高めることができるとともに、遊技者に意外性を与えることができ、演出効果を高めることができる。なお、本例では、特別示唆演出については、中ベース状態に制御されている期間のみ実行されるように構成しているため、通常示唆演出についても中ベース状態に制御されている期間のみ実行されるようにしてもよい。
本特徴部048IWでは、中ベース状態において普図当りが発生すると、第1始動入賞口Bに入賞可能となるスライド部材151S704の動作パターンB〜Dのいずれかに95%以上の割合で決定されるように構成されている(図8−7参照)。また、第1特別図柄の変動表示が第2特別図柄の変動表示に優先して実行されるように構成されている。そのため、中ベース状態では、主として第1保留記憶が記憶され、第1特別図柄の変動表示が実行され続ける。
一方で、第1中ベース状態では、普図当り時に第2始動入賞口に入賞可能となるスライド部材151S704の動作パターンEに1%の割合で決定され、第2中ベース状態では、普図当り時に動作パターンEに5%の割合で決定されるようにも構成されている。すなわち、中ベース状態では、低い割合ではあるものの第2始動入賞口への入賞が発生して第2保留記憶が記憶され得る(ただし、第1特別図柄の変動表示が実行され続けると、第2特別図柄の変動表示は実行されない)。そして、例えば、中ベース状態(すなわち時短制御)が終了した後に第1保留記憶が全て消化されると、中ベース状態中に記憶された第2保留記憶にもとづいて第2特別図柄の変動表示が実行されて、大当りまたは小当りが発生することになる。
本特徴部048IWにおける特別示唆演出は、そのような中ベース状態において記憶された第2保留記憶にもとづいて大当り遊技状態や小当り遊技状態となること(または、単に中ベース状態において第2保留記憶が記憶されたこと)を示唆するものであり、遊技興趣を高めることができるものである。
本特徴部048IWにおける通常示唆演出は、普図当りが発生することを示唆するものであると同時に、普図当りの発生によって第2始動入賞口に入賞可能となる可能性がある(すなわち、普図当り時にスライド部材151S704の動作パターンA〜Eのうちの動作パターンEに決定される可能性がある)ことを示唆するものであり、遊技興趣を高めることができるものであるが、特別示唆演出(第2特図保留報知)に比べると有利度が劣るものである。
なお、通常示唆演出については、普図当り時に動作パターンEとなる場合と他の動作パターンとなる場合とで異なる態様により普電開放報知を実行可能としてもよいし、普図当り時に動作パターンEとなる場合にのみ普電開放報知を実行可能としてもよい。
また、図8−45に示す例に限らず、大当り等の期待度が高い特定演出(例えば、スーパーリーチ演出)が実行される場合には、特定演出の妨げとならないように、通常示唆演出および特別示唆演出の実行が制限されるようにしてもよい。例えば、特定演出(例えば、スーパーリーチ演出)が実行される場合には、特定演出の妨げとならないように、通常示唆演出および特別示唆演出に係る矩形領域や図柄が縮小されて、より目立たない位置(例えば、画像表示装置5の表示領域のうちの左下隅の位置)に表示されるようにしてよい。また、通常示唆演出および特別示唆演出が、特定演出の開始される前から実行される場合には、特定演出と並行して実行される期間のみ、矩形領域や図柄が縮小されて、より目立たない位置に表示されるようにしてもよい。また、例えば、大当り等の期待度が高い特定演出(例えば、スーパーリーチ演出)が実行される場合には、通常示唆演出および特別示唆演出が実行されない、または実行される割合が低くなるようにしてもよい。また、例えば、はずれ報知以外の報知を行う通常示唆演出または特別示唆演出のみ、特定演出(例えば、スーパーリーチ演出)と並行して実行可能としてもよい。また、例えば、始動入賞時に表示結果や変動パターンを先読み判定する処理を実行し、表示結果が大当りであるときや、特定演出(例えば、スーパーリーチ演出)を含む変動パターンであるときには、通常示唆演出および特別示唆演出の実行を制限するようにしてもよい。
図8−45は、演出制御用CPU120が図8−44に示す演出制御プロセス処理において実行する通常示唆演出設定処理(ステップ020IWS300)を示すフローチャートである。
通常示唆演出設定処理において演出制御用CPU120は、まず、普通図柄表示器20における普通図柄の可変表示の開始を指定する普図可変表示開始コマンドを新たに受信したか否かを確認する(ステップ020IWS301)。普図可変表示開始コマンドを新たに受信していなければ、そのまま処理を終了する。
普図可変表示開始コマンドを新たに受信している場合には、演出制御用CPU120は、通常示唆演出を実行するか否か、実行する場合の実行態様を決定する(ステップ020IWS302)。
図8−47は、通常示唆演出決定テーブルの一例を示す説明図である。ステップ020IWS302では、演出決定用の乱数を抽出し、通常示唆演出決定テーブルを参照して、新たに受信した普図可変表示開始コマンドが、普通図柄の可変表示結果として「当り」および「はずれ」のいずれを指定するものであるかにもとづいて、通常示唆演出決定について、「実行なし」、「第1演出態様(普電開放報知)」および「第2演出態様(はずれ報知)」のいずれかの決定事項に決定する。
なお、通常示唆演出決定テーブルに示される決定実行の「実行なし」は、通常示唆演出を実行しないと決定するものであり、「第1演出態様(普電開放報知)」は、通常示唆演出を第1演出態様で実行する(本例では演出結果として普電開放報知を実行する)と決定するものであり、「第2演出態様(はずれ報知)」は、通常示唆演出を第2演出態様で実行する(本例では演出結果としてはずれ報知を実行する)と決定するものである。
図8−47に示す通常示唆演出決定テーブルでは、普通図柄の可変表示結果ごとに演出決定用の乱数に対応する判定値が割り当てられているが、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。つまり、普通図柄の可変表示結果ごとに、通常示唆演出について、いずれの決定事項に決定されるかの割合が示されている。本例では、図8−47に示す通常示唆演出決定テーブルの他に、図8−49に示す各特別示唆演出決定テーブルや、図8−51に示す各背景切替演出決定テーブルについても、説明を簡略化するために、いずれの決定事項に決定されるかの割合が示されている。
通常示唆演出決定テーブルの特徴について説明する。図8−47に示すように、通常示唆演出決定テーブルでは、普通図柄の可変表示結果が「当り」の場合には、「はずれ」の場合に比べて、通常示唆演出について「実行なし」よりも「第1演出態様(普電開放報知)」および「第2演出態様(はずれ報知)」と決定される割合が高く、特に「第1演出態様(普電開放報知)」と決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、通常示唆演出が実行されたときに、普通図柄の可変表示結果が当りとなってスライド部材151S704が動作すること(すなわち普通電動役物が開放されること)が示唆されることになる。
ステップ020IWS302において、通常示唆演出を実行すると決定した場合には、演出制御用CPU120は、決定した実行態様により通常示唆演出の実行を開始する制御を行う(ステップ020IWS303)。なお、実行決定した通常示唆演出については、直ちに実行開始するようにしてもよいし、実行開始タイミングによって通常示唆演出または特別示唆演出と容易に判別されないように、次の特別図柄の可変表示が開始されるタイミングで実行開始するようにしてもよい。
図8−48は、演出制御用CPU120が図7に示すステップS171の可変表示開始設定処理内において実行する特別示唆演出設定処理を示すフローチャートである。
特別示唆演出設定処理において演出制御用CPU120は、まず、第2特別保留報知待機フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ020IWS401)。第2特別保留報知待機フラグは、演出結果として第2特図保留報知を行う特別示唆演出の実行を待機していることを示すフラグである。第2特別保留報知待機フラグがセットされている場合には、ステップ020IWS408に移行する。
第2特別保留報知待機フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU120は、中ベース状態であるか否かを確認する(ステップ020IWS402)。中ベース状態であるか否かは、例えば、主基板31から送信された遊技状態指定コマンドを確認することにより判定することができる。
中ベース状態である場合には、演出制御用CPU120は、通常示唆演出の実行中であるか否かを確認する(ステップ020IWS403)。そして、通常示唆演出の実行でなければ、演出制御用CPU120は、特別示唆演出を実行するか否か、実行する場合の実行態様を決定する(ステップ020IWS404)。
図8−49は、特別示唆演出決定テーブルの一例を示す説明図である。図8−49(A)は、第1中ベース状態において用いられる第1特別示唆演出決定テーブルであり、図8−49(B)は、第2中ベース状態において用いられる第2特別示唆演出決定テーブルである。ステップ020IWS404では、遊技状態に応じて特別示唆演出決定テーブルを選択する。そして、演出決定用の乱数を抽出し、選択した特別示唆演出決定テーブルを参照して、第2保留記憶数にもとづいて、特別示唆演出決定について、「実行なし」、「第1演出態様(第2特図保留報知)」および「第2演出態様(はずれ報知)」のいずれかの決定事項に決定する。
なお、特別示唆演出決定テーブルに示される決定実行の「実行なし」は、特別示唆演出を実行しないと決定するものであり、「第1演出態様(第2特図保留報知)」は、特別示唆演出を第1演出態様で実行する(本例では演出結果として第2特図保留報知を実行する)と決定するものであり、「第2演出態様(はずれ報知)」は、特別示唆演出を第2演出態様で実行する(本例では演出結果としてはずれ報知を実行する)と決定するものである。
特別示唆演出決定テーブルの特徴について説明する。図8−49に示すように、特別示唆演出決定テーブルでは、第2保留記憶数が多い程、特別示唆演出について「実行なし」よりも「第1演出態様(第2特図保留報知)」および「第2演出態様(はずれ報知)」と決定される割合が高く、特に「第1演出態様(第2特図保留報知)」と決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、特別示唆演出が実行されたときに、第2保留記憶数が記憶されていること、また記憶されている第2保留記憶数が多いことが示唆されることになる。
既に説明したように、本特徴部048IWでは、中ベース状態として、第1中ベース状態と第2中ベース状態とが設けられており、それぞれスライド部材151S704の動作パターンの決定割合が異なるように構成されている(図8−7(B))。具体的には、第2中ベース状態は、第1中ベース状態に比べて、第2始動入賞口に入賞可能となる動作パターンEに決定される割合が高く、遊技者にとって有利な状態である。
また、本特徴部048IWでは、大当りBと大当りCとで共通の大当り遊技が実行され、大当り遊技後に第1中ベース状態と第2中ベース状態とのいずれに制御されているかを遊技者に対して報知しないように構成されている(例外的に、第1中ベース状態または第2中ベース状態に制御されてから所定期間が経過すると、後述する背景切替演出によって報知される場合もある)。
そして、図8−49(A),(B)に示すように、第2特別示唆演出決定テーブルでは、第1特別示唆演出決定テーブルに比べて、特別示唆演出について「実行なし」よりも「第1演出態様(第2特図保留報知)」および「第2演出態様(はずれ報知)」と決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、特別示唆演出が実行される頻度によって、第2中ベース状態に制御されていることが示唆されることになる。
なお、図8−49(A),(B)に示す例に限らず、第1中ベース状態と第2中ベース状態とで、第1演出態様(第2特図保留報知)と第2演出態様(はずれ報知)との割合は異なるものの、特別示唆演出の実行割合は同じであるようにしてもよい。また、例えば、第1中ベース状態と第2中ベース状態とで、第2演出態様(はずれ報知)の実行割合が同じである(すなわち実行される頻度が変わらない)ようにしてもよい。
また、通常示唆演出についても、特別示唆演出と同様に、第1中ベース状態と第2中ベース状態とで実行割合が異なるようにして、実行頻度によって第2中ベース状態に制御されていることが示唆されるようにしてもよい。
ステップ020IWS404に次いで、演出制御用CPU120は、第2演出態様の特別示唆演出を実行すると決定した場合(ステップ020IWS405のY)には、第2演出態様の特別示唆演出の実行設定を行い(ステップ020IWS406)、特別示唆演出設定処理を終了する。
また、第1演出態様の特別示唆演出を実行すると決定した場合(ステップ020IWS407のY)には、演出制御用CPU120は、設定されている演出モードが第2演出モードであるか否かを確認する(ステップ020IWS408)。設定されている演出モードが第2演出モードではない場合には、ステップ020IWS410に移行する。
設定されている演出モードが第2演出モードである場合には、演出制御用CPU120は、中ベース状態における最終変動(時短最終変動)であるか否かを確認する(ステップ020IWS409)。
中ベース状態における最終変動(時短最終変動)である場合(ステップ020IWS409のY)には、演出制御用CPU120は、演出結果として演出モードに応じた態様による第2特図保留報知を実行する第1演出態様の特別示唆演出の実行設定を行う(ステップ020IWS411)。その後、セットされていれば第2特図保留報知待機フラグをリセットし(ステップ020IWS411)、特別示唆演出設定処理を終了する。
一方、中ベース状態における最終変動(時短最終変動)ではない場合(ステップ020IWS409のN)には、演出制御用CPU120は、第2特図保留報知待機フラグをセットし(ステップ020IWS412)、特別示唆演出設定処理を終了する。
本特徴部048IWでは、変動開始時に第1演出態様の特別示唆演出(第2特図保留報知)の実行を決定すると、演出モードが第1演出モードである場合には、その変動中に第1演出態様の特別示唆演出(第2特図保留報知)を実行する一方、演出モードが第2演出モードである場合には、その変動中ではなく、中ベース状態における最終変動(時短最終変動)中に第1演出態様の特別示唆演出(第2特図保留報知)を実行する。
本特徴部048IWでは、第1特別図柄の変動表示が第2特別図柄の変動表示に優先して実行されるため、中ベース状態では、第2保留記憶が記憶されても第2特別図柄の変動表示が実行されることなく、第1特別図柄の変動表示が実行され続ける。そして、中ベース状態(時短状態)が終了した後に第1保留記憶が全て消化されると、第2保留記憶にもとづいて第2特別図柄の変動表示が実行されて、大当りまたは小当りが発生することになる。そのため、中ベース状態における最終変動(時短最終変動)のタイミングは、第1演出態様の特別示唆演出(すなわち、第2保留記憶にもとづいて有利な状態(例えば、大当り遊技状態や小当り遊技状態)となることを確定的に報知する第2特図保留報知)の実行タイミングとして好適なタイミングの一つである。
このように、本特徴部048IWでは、遊技者によって選択された演出モードに応じて、第1演出態様の特別示唆演出が異なる態様により実行されるとともに、異なるタイミングにおいて実行される。このような構成により、遊技者の嗜好に合わせた演出を実現することができ、演出効果を高めることができる。
なお、本特徴部048IWの構成に限らず、例えば、第2演出モードに設定されているときには、中ベース状態において第1特別図柄の可変表示にもとづいて発生した大当り遊技中または大当り遊技終了時に第1演出態様の特別示唆演出を実行するようにしてもよい。
また、例えば、設定されている演出モードに応じて、特別示唆演出(または第1演出態様の特別示唆演出)の実行頻度を異ならせるようにしてもよい。また、例えば、第1演出モードに設定されているときには、複数の特別図柄の可変表示に亘って特別示唆演出が実行され、第2演出モードに設定されているときには、単一の特別図柄の可変表示中に特別示唆演出が実行されるようにしてもよい。
また、ステップ020IWS406,020IWS410において実行設定される特別示唆演出については、特別図柄の変動表示が開始されると直ちに実行開始するようにしてもよいし、実行開始タイミングによって通常示唆演出または特別示唆演出であると容易に判別されないように、特別図柄の変動表示が開始された後、所定期間経過したタイミングで実行開始するようにしてもよい。
また、中ベース状態に制御された後に第2特図保留報知が1回実行されると、以降は通常示唆演出および特別示唆演出の実行頻度を低下させるようにしてもよい。
本特徴部048IWでは、通常示唆演出および特別示唆演出に加えて、背景切替演出を実行可能に構成されている。
背景切替演出は、画像表示装置5の表示領域における背景画像が通常背景画像から特別背景画像に切り替えられる演出である。なお、通常背景画像には、少なくとも序盤用背景画像と中盤用背景画像とが含まれる。
図8−50は、演出制御用CPU120が図7に示すステップS171の可変表示開始設定処理内において実行する背景切替演出設定処理を示すフローチャートである。
背景切替演出設定処理において演出制御用CPU120は、まず、中ベース状態であるか否かを判定し(ステップ048IWS500a)、中ベース状態ではない場合には、処理を終了する。中ベース状態である場合には、演出制御用CPU120は、中ベース状態における第1特別図柄の可変表示回数と第2特別図柄の可変表示回数との和が100であるか否かを判定する(ステップ048IWS500b)。そして、和が100である場合、すなわち開始する変動表示が中ベース状態における最終変動である場合には、演出制御用CPU120は、背景画像を終盤用背景画像に切り替える設定を行う(ステップ048IWS500h)。なお、ステップ048IWS500hの処理を実行する時点において、背景が特別背景画像であるときと、特別背景画像ではないときとで、異なる態様の終盤用背景画像を用いるようにしてもよい。
中ベース状態における第1特別図柄の可変表示回数と第2特別図柄の可変表示回数との和が100ではない場合(ステップ048IWS500bのN)、演出制御用CPU120は、背景画像が特別背景画像であるか否かを判定する(ステップ048IWS500c)。特別背景画像である場合には、ステップ020IWS501に移行する。
背景画像が特別背景画像ではない場合(ステップ048IWS500cのN)、演出制御用CPU120は、背景画像が序盤用背景画像であるか否かを判定する(ステップ048IWS500d)。序盤用背景画像ではない場合には、ステップ020IWS501に移行する。
背景画像が序盤用背景画像である場合(ステップ048IWS500dのY)、演出制御用CPU120は、中ベース状態における第2特別図柄の可変表示回数が7以上であるかを判定する(ステップ048IWS500e)。そして、7以上である場合には、演出制御用CPU120は、背景画像を中盤用背景画像に切り替える設定を行う(ステップ048IWS500g)。また、中ベース状態における第2特別図柄の可変表示回数が7以上ではない場合(ステップ048IWS500eのN)、演出制御用CPU120は、中ベース状態における第1特別図柄の可変表示回数と第2特別図柄の可変表示回数との和が11以上であるか否かを判定する(ステップ048IWS500f)。そして、11以上である場合には、演出制御用CPU120は、背景画像を中盤用背景画像に切り替える設定を行う(ステップ048IWS500g)。その後、処理を終了する。
本特徴部048IWでは、大当り遊技後に中ベース状態に制御されると、背景画像として、通常背景画像のうちの序盤用背景画像が用いられる。そして、第2特別図柄の可変表示回数が7以上となったとき、または第1特別図柄の可変表示回数と第2特別図柄の可変表示回数との和が11となったときに、背景画像が序盤用背景画像から中盤用背景画像に切り替えられる。また、中ベース状態における最終変動となったときに、背景画像が終盤用背景画像に切り替えられる。このような構成により、中ベース状態に制御される期間のうちの序盤と中盤と終盤とで背景画像を切り替えることができ(例えば、序盤、中盤、終盤の順にストーリーが展開していくような態様とすることができ)、興趣を高めることができる。
以下、背景画像として、序盤用背景画像が用いられる状態を序盤モードともいい、中盤用背景画像が用いられる状態を中盤モードともいい、終盤用背景画像が用いられる状態を終盤モードともいう。なお、中盤用背景画像に切り替えられた後、さらに特別背景画像に切り替えられる場合があるが、この特別背景画像が用いられる状態(すなわち終盤用背景画像に切り替えられる前の状態)も中盤用背景画像が用いられる状態と同様に中盤モードともいう。
また、本特徴部048IWでは、序盤モードから中盤モードへの移行条件は特別図柄の変動回数に起因して成立するが、移行条件が成立する特別図柄の変動回数は第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれの変動表示であるかに応じて異なるように構成されている。具体的には、有利度が高い第2特別図柄の変動表示であれば変動回数が7回に達すると中盤モードへの移行条件が成立するが、第1特別図柄の変動表示では変動回数が7回に達しても中盤モードへの移行条件は成立せず、第1特別図柄の変動回数と第2特別図柄の変動回数との和が11に達すると中盤モードへの移行条件が成立する。このような構成により、中ベース状態における遊技の状況に応じて、背景画像を切り替えることができ(例えば、ストーリーを展開していくことができ)、興趣を高めることができる。
また、本特徴部048IWでは、第2始動入賞の発生頻度が高い場合には、中盤モードに移行させるタイミングを早め、第2始動入賞の発生頻度が高くない場合には、中盤モードに移行させるタイミングを遅らせるように構成されている。
加えて、本特徴部048IWでは、序盤モードであるときに、図8−30(1)に示す第1中ベース用変動パターン決定テーブル選択テーブルが用いられ、中盤モードであるときに、図8−30(2)に示す第2中ベース用変動パターン決定テーブル選択テーブルが用いられる。そして、第2中ベース用変動パターン決定テーブル選択テーブルは、第1中ベース用変動パターン決定テーブル選択テーブルよりも、変動時間が短い変動パターンに決定されやすくなるように構成されている。
すると、本特徴部048IWでは、中盤モードの方が序盤モードよりも第2始動入賞の発生機会が低下することになる。このような構成により、想定よりも第2始動入賞の発生頻度が高い場合には、中盤モードに移行させるタイミングを早め、第2始動入賞の発生を抑制することができる。すなわち、第2始動入賞の発生を調整することができる。
背景画像が序盤用背景画像ではない場合(ステップ048IWS500dのN)、演出制御用CPU120は、第2中ベース状態であるか否かを確認する(ステップ020IWS501)。第2中ベース状態ではない場合には、背景切替演出設定処理を終了する。
第2中ベース状態である場合には、演出制御用CPU120は、背景切替演出を実行するか否かを決定する(ステップ020IWS502)。そして、演出制御用CPU120は、背景切替演出を実行すると決定した場合(ステップ020IWS503のY)には、背景切替演出の実行設定を行い(ステップ020IWS406)、背景切替演出設定処理を終了する。
図8−51は、背景切替演出決定テーブルの一例を示す説明図である。図8−51に示す背景切替演出決定テーブルのうち、図8−51(A)は、本例として示す第1背景切替演出決定テーブルであり、図8−51(B)は、変形例として示す第2背景切替演出決定テーブルである。ステップ020IWS502では、演出決定用の乱数を抽出し、背景切替演出決定テーブルを参照して、第2保留記憶数にもとづいて、背景切替演出決定について、「実行なし」および「実行あり(特別背景に切り替え)」のいずれかの決定事項に決定する。
なお、背景切替演出決定テーブルに示される決定事項の「実行なし」は、背景切替演出を実行しないと決定するものであり、「実行あり(特別背景に切り替え)」は、背景切替演出を実行する(本例では背景画像を通常背景画像から特別背景画像に切り替える)と決定するものである。
本特徴部048IWでは、中ベース状態のうちの第2中ベース状態に制御されている場合に、背景切替演出を実行可能に構成されている。そのため、背景切替演出が実行されることによって、第2中ベース状態に制御されていることが確定的に報知されることになる。
一方で、本特徴部048IWでは、第2始動入賞口に入賞した回数や、特別示唆演出が実行された頻度にもとづいて、第1中ベース状態と第2中ベース状態とのいずれに制御されているかを推測して楽しむという遊技性を有する。すると、第1中ベース状態または第2中ベース状態に制御された後、早期に第2中ベース状態に制御されていることが確定的に報知されると、推測して楽しむことができず、十分に興趣を向上させることができないおそれがある。
そこで、本特徴部048IWでは、図8−51(A)に示すように、第1背景切替演出決定テーブルでは、第2保留記憶数が少ない程、背景切替演出について「実行あり(特別背景に切り替え)」よりも「実行なし」と決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、第1中ベース状態または第2中ベース状態に制御された後、早期に第2中ベース状態に制御されていることが確定的に報知されることを抑制することができる。また、第2中ベース状態に制御された場合、第2始動入賞口に入賞した回数が多いことや、特別示唆演出が実行された頻度が高いことを体感した後(すなわち遊技者の期待度が高まった後)に、第2中ベース状態に制御されていることが確定的に報知されやすくなるため、演出効果を向上させることができる。
なお、図8−51(A)に示す第1背景切替演出決定テーブルに代えて、中ベース状態において第2始動入賞口が開放された回数に応じて「実行なし」および「実行あり(特別背景に切り替え)」のいずれかの決定事項に決定するテーブルを用いてもよい。例えばこのテーブルでは、中ベース状態において第2始動入賞口が開放された回数が少ない程、背景切替演出について「実行あり(特別背景に切り替え)」よりも「実行なし」と決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられていれば、同様の効果を得ることができる。また、ステップ020IWS502では、図8−51(A)に示す第1背景切替演出決定テーブルに代えて、図8−51(B)に示す第2背景切替演出決定テーブルを用いるようにしてもよい。
図8−51(B)に示す第2背景切替演出決定テーブルでは、中ベース状態における変動回数が90回未満である場合には、変動回数が少ない程、背景切替演出について「実行あり(特別背景に切り替え)」よりも「実行なし」と決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、第1中ベース状態または第2中ベース状態に制御された後、早期に第2中ベース状態に制御されていることが確定的に報知されることを抑制することができる。また、第2中ベース状態に制御された場合、第2始動入賞口に入賞した回数が多いことや、特別示唆演出が実行された頻度が高いことを体感した後(すなわち遊技者の期待度が高まった後)に、第2中ベース状態に制御されていることが確定的に報知されやすくなるため、演出効果を向上させることができる。
ただし、本特徴部048IWでは、中ベース状態は、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示が合計で100回実行されることにもとづいて終了する(遊技状態が低ベース状態に移行する)ように構成されている。すると、中ベース状態の終了(つまり低ベース状態への移行)が差し迫っているときに、第2中ベース状態に制御されていることが確定的に報知されても、もはや第2中ベース状態中にその利点をいかして大当りが発生する可能性は高くないため、却って興趣を低下させてしまうおそれがある。
そこで、本特徴部048IWでは、図8−51(B)に示すように、第2背景切替演出決定テーブルでは、中ベース状態における変動回数が91回以上である場合には、背景切替演出について「実行あり(特別背景に切り替え)」と決定されず「実行なし」と決定されるように判定値が割り当てられている。このような構成により、演出効果を向上させるとともに、演出の実行により却って興趣を低下させてしまうことを防ぐことができる。
なお、本特徴部048IWでは、背景切替演出により通常背景画像から特別背景画像に切り替えられると、中ベース状態が終了するまで特別背景画像が表示されるが、このような構成例に限らず、例えば、一の変動中に背景切替演出によって通常背景画像から特別背景画像に切り替えられると、次の変動または所定回数後の変動開始時には特別背景画像から通常背景画像に切り替えられるようにしてもよい。そして、通常背景画像である場合には、変動開始毎に背景切替演出の実行の有無を決定するようにしてもよい。このように構成することにより、背景切替演出により通常背景画像から特別背景画像に切り替えられることは、第2中ベース状態に制御されていることが確定的に報知されることとはならず、特別背景画像となっている期間が長い程、第2中ベース状態に制御されている可能性が高いことが示唆されることになり、興趣を向上させることができる。
次に、中ベース状態における画面表示について説明する。図8−52は、中ベース状態における画面表示例を示す説明図である。図8−52(A)は、低ベース状態における画面表示例であり、図8−52(B1),(B2)は、中ベース状態における画面表示例である。図8−52(B1),(B2)に示すように、中ベース状態においては、画像表示装置5の右上領域において、右打ちを促す右打ち指示画像020IW003が表示される。
本特徴部048IWでは、保留記憶に関して、第1保留表示器151SG025Aにおいて第1保留記憶数が表示され、第2保留表示器151SG025Bにおいて第2保留記憶数が表示される。また、低ベース状態では、画像表示装置5において保留記憶数に対応する保留表示が表示される。図8−52(A)に示す例では、第1保留表示器151SG025Aにおいて第1保留記憶数「3」が表示され、第2保留表示器151SG025Bにおいて第2保留記憶数「0」が表示され、画像表示装置5において第1保留記憶数「3」に対応する保留表示020IW002が表示されている。
また、図8−52(A)に示す例では、画像表示装置5の右下領域において、特別図柄の変動表示に同期する第4図柄020IW001が表示されている。具体的には、第1特別図柄の変動表示に同期する三角形の第4図柄と、第2特別図柄の変動表示に同期する星型の第4図柄とが表示されている。第4図柄は、例えば、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期して点滅するように表示制御される。なお、第4図柄は、基本的に画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽したりすることはないため、常に視認することができる。
本特徴部048IWでは、上述したように、中ベース状態では主として第1保留記憶が記憶されて第1特別図柄の変動表示が実行され続けるように構成されており、そのような中ベース状態において記憶された第2保留記憶にもとづいて大当り遊技状態や小当り遊技状態となること(または、単に中ベース状態において第2保留記憶が記憶されたこと)や、その旨を示唆する第2特図保留報知を実行することで、遊技興趣を高めることができるように構成されている。
このような構成を備えた上で、本特徴部048IWでは、図8−52(B1)に示すように、中ベース状態では、画像表示装置5においては保留表示020IW002を表示せず、第1保留表示器151SG025Aおよび第2保留表示器151SG025Bにおいてのみ保留記憶数を表示するように構成されている。このような構成により、中ベース状態において記憶された第2保留記憶にもとづいて大当り遊技状態や小当り遊技状態となること(または、単に中ベース状態において第2保留記憶が記憶されたこと)や、その旨を示唆する第2特図保留報知の演出効果をさらに向上させることができる。
なお、図8−52(B1)に示す例に限らず、例えば、図8−52(B2)に示すように、中ベース状態では、画像表示装置5において保留表示020IW002よりも簡素に保留記憶数を示す保留表示020IW004(図8−52(B1)の例では、上部の数値が第1保留記憶数を示し、下部の数値が第2保留記憶数を示す)を表示するようにしてもよい。なお、この場合、第2保留記憶数が0であるときには、第2保留記憶数に対応する下部の数値「0」を表示しないようにしてもよい。
また、例えば、中ベース状態では、画像表示装置5において第1保留記憶数を示す情報のみが表示され、第2保留記憶数を示す情報は表示されないようにしてもよい。また、例えば、中ベース状態では、画像表示装置5において第1特別図柄の変動表示に同期する三角形の第4図柄のみが表示され、第2特別図柄の変動表示に同期する星型の第4図柄は表示されないようにしてもよい。
また、例えば、中ベース状態に制御される期間のうち、第2特図保留報知が実行された時点以降の期間のみ、画像表示装置5において第2保留記憶数を示す情報が表示されるようにしてもよい。
以上、本実施の形態の特徴部048IWを図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら特徴部に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記特徴部048IWでは、可変表示結果が大当りとなったことにもとづいて大当り遊技状態に制御可能であるとともに、小当り遊技中にV入賞が発生したことにもとづいて大当り遊技状態に制御可能なパチンコ遊技機1(所謂1種2種混合機)に本発明を適用する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、大当り遊技終了後に小当りの発生頻度が向上する、或いは、小当り遊技中における大入賞口への入賞頻度が向上する特殊状態(所謂小当りラッシュ)に制御可能なパチンコ遊技機に本発明を適用してもよい。尚、このように所謂小当りラッシュ機能を搭載したパチンコ遊技機1に本発明を適用する場合は、前記特徴部048IWと同様に、小当りラッシュ中に遊技球が大入賞口に入賞したことにもとづいて付与された賞球については、ベース値を算出するための賞球数に含めない(大入賞口に入賞したことにより付与された賞球数を賞球数カウンタに加算しない)ようにすることで、表示モニタ151SG029に不適切なベース値が表示されてしまうことを防ぐようにすればよい。
また、前記特徴部048IWでは、図8−5に示すように、普電入賞口に入賞した遊技球は第4カウントスイッチ151SG023Dを通過した後に第5カウントスイッチ151SG023Eまたは第6カウントスイッチ151SG023Fを通過する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第4カウントスイッチ151SG023Dを通過した遊技球と第5カウントスイッチ151SG023E及び第6カウントスイッチ151SG023Fを通過した遊技球数をカウントすることによって、同一の遊技球が第5カウントスイッチ151SG023E及び第6カウントスイッチ151SG023Fを繰返し通過して第1始動入賞口Bや第2始動入賞口を開放するといった不正行為を検出可能としてもよい。
また、前記特徴部048IWでは、表示モニタ151SG029において低ベース状態でのベース値を表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、該ベース値に関する情報であれば表示モニタ151SG029に表示する情報は低ベース状態におけるベース値以外の情報(例えば、算出したベース値が予め定められている基準値よりも高いか否か等)でもよい。
また、前記特徴部048IWでは、CPU103がベース値算出処理(図8−20参照)を実行することで低ベース状態でのベース値を算出する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、該ベース値の算出に係るプログラムは、ROM101における遊技の進行に係るプログラムが記憶されている領域とは異なる領域に記憶されていてもよい。また、このように遊技の進行とは関連しないプログラムに使用されるデータ(ベース値の算出に用いる数値データや、算出された数値データ等)は、RAM102における遊技の進行に係るデータが記憶されている領域とは異なる領域に記憶されるものとしてもよい。
また、前記特徴部048IWでは、アウト球数が6000球に達する毎に低ベース状態におけるベース値を算出して表示モニタ151SG029に更新表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1高ベース状態や第2高ベース状態におけるベース値を算出して表示モニタ151SG029に更新表示可能としてもよいし、また、過去に算出したベース値を記憶しておき、これら記憶しているベース値の平均値を表示モニタ151SG029にて表示可能としてもよい。
また、前記特徴部048IWでは、時短最終変動の開始時に時短フラグをリセットするとともに、第2保留記憶数が上限値に達していない場合には時短延長フラグをセットして、時短最終変動においては時短延長フラグにより時短状態であるか否かを管理していた。これに限定されず、時短延長フラグを設けずに、時短フラグのみにより時短状態であるか否かを管理するようにしてもよい。この場合、時短最終変動において時短状態の終了条件が成立した時点で時短フラグをリセットして、時短状態を終了させる。
図8−53は、時短延長フラグを設けない変形例における変動中時短終了判定処理の一例を示すフローチャートである。図8−53に示す変形例の変動中時短終了判定処理では、CPU103は、まず、時短フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ020IWS601)。時短フラグがセットされていなければ(ステップ020IWS601;No)、変動中時短終了判定処理を終了する。
時短フラグがセットされていれば(ステップ020IWS601;Yes)、今回の変動表示が時短状態における最終変動であるか否かを判定する(ステップ020IWS602)。
今回の変動表示が時短状態における最終変動である場合には、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を判定する(ステップ020IWS603)。第2保留記憶数が上限値に達していなければ(ステップ020IWS603;No)、変動中時短終了判定処理を終了する。
時短最終変動において、第2保留記憶数が上限値に達した場合(ステップ020IWS603;Yes)、時短状態の終了条件が成立し、時短フラグや第1中ベース状態フラグ、第2中ベース状態フラグ、高ベースフラグをリセットし(ステップ020IWS604)、変動中時短終了判定処理を終了する。
なお、図8−34に示す変動中時短判定処理に代えて、図8−53に示す変形例を適用する場合には、図8−33に示した変動開始時時短終了判定処理における時短延長フラグをセットするステップ020IWS006の処理や、図8−36に示した特別図柄停止処理における時短延長フラグをリセットするステップ020IWS210の処理は実行されない。
この変形例によれば、時短延長フラグといった新たなフラグを設ける必要がなく、時短最終変動において、第2保留記憶数が上限数に達した時点で時短状態を終了させることができる。
また、前記特徴部048IWでは、時短最終変動において、第2保留記憶数が上限数に達した時点で時短状態(高ベース制御)を終了させるようになっていたが、時短最終変動において、第2保留記憶数が上限数未満の所定数(例えば3等)になったことに基づいて時短状態を終了させるようにしてもよい。また、時短最終変動において第2保留記憶数が上限数未満の所定数となったときに直ちに時短状態を終了させるのではなく、所定の猶予時間が経過した後に終了させるようにしてもよい。また、時短最終変動において増加した第2保留記憶数が特定数(例えば2等)となったことに基づいて時短状態を終了させるようにしてもよい。
また、時短最終変動において、第2保留記憶数が上限数に達していなくても、変動終了の所定期間前のタイミングで時短状態を終了させるようにしてもよい。
なお、時短最終変動において、第2保留記憶数が上限数(所定数)になったことに基づいて時短状態を終了させる制御は、前記特徴部048IWや変形例の制御に限定されず、任意の制御により実現されてもよい。
また、時短最終変動において、第2保留記憶情報を先読みして、有利な表示結果(小当りや大当り)となるものがあるか否かに応じて、時短状態の終了条件を異ならせてもよい。例えば、時短最終変動において、第2保留記憶情報に有利な表示結果となるものがなければ、第2保留記憶数が上限数になったことに基づいて時短状態を終了させ、第2保留記憶情報に有利な表示結果となるものがあれば、第2保留記憶数が上限数未満の所定数になったことに基づいて時短状態を終了させるようにしてもよい。このようにすることで、遊技状況に応じた高ベース制御を実行できる。
また、前記特徴部048IWでは、中ベース状態または高ベース状態における可変表示の回数をカウントし、可変表示の回数が所定回数となったときに、中ベース状態または高ベース状態を終了するように構成しているが、このような構成に加えて、中ベース状態または高ベース状態における小当り遊技状態の回数が特定回数(例えば、5回)となったときに、中ベース状態または高ベース状態を終了するように構成してもよい。また、第1特別図柄の可変表示にもとづいて小当り遊技状態に制御されるときよりも、第2特別図柄の可変表示にもとづいて小当り遊技状態に制御されるときの方が、遊技者にとって有利になりやすいように構成してもよい。例えば、第1特別図柄の可変表示にもとづく小当り遊技状態においてV入賞大当りが発生した場合は、大当り遊技後に低ベース状態に制御される種別の大当りとなる割合が高く、第2特別図柄の可変表示にもとづく小当り遊技状態においてV入賞大当りが発生した場合は、大当り遊技後に中ベース状態または高ベース状態に制御される種別の大当りとなる割合が高いようにしてもよい。そして、これらの構成を組み合わせて適用する場合には、中ベース状態または高ベース状態における小当り遊技状態の回数として、第2特別図柄の可変表示にもとづく小当り遊技状態の回数のみをカウントして、第1特別図柄の可変表示にもとづく小当り遊技状態はカウントしないようにしてもよい。このように構成することにより、有利度が低い第1特別図柄の可変表示にもとづく小当りの発生により早期に中ベース状態または高ベース状態が終了してしまうことを防止し、好適に中ベース状態または高ベース状態に制御することができる。
また、前記特徴部048IWの構成に加えて、遊技球が第2カウントスイッチ151SG023Bを通過すると、直ちにV入賞大当りによる大当り遊技が開始されるのではなく、その後に通過ゲートを通過した遊技球がゲートスイッチ151SG021によって検出されたことを条件として大当り遊技が開始される構成としてもよい。このような構成により、遊技者の休憩の機会を好適に設けることができる。また加えて、遊技球が第2カウントスイッチ151SG023Bを通過した後、所定期間が経過するまでは、通過ゲートを通過した遊技球がゲートスイッチ151SG021によって検出されても、大当り遊技が開始されないように構成してもよい。このような構成により、遊技者が意図しないうちに大当り遊技が開始されてしまうことを防ぐことができる。
以上に説明したように、本特徴部048IWでは、第1始動条件が成立したこと(例えば、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したこと)にもとづいて第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示を実行可能であり、第2始動条件が成立したこと(例えば、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したこと)にもとづいて第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示を実行可能な遊技機であって、第1識別情報の可変表示に関する情報を第1保留記憶として記憶する第1保留記憶手段(例えば、第1特図保留記憶部)と、第2識別情報の可変表示に関する情報を第2保留記憶として記憶する第2保留記憶手段(例えば、第2特図保留記憶部)と、可変表示を開始するときに、複数の可変表示パターンのうちから可変表示パターンを選択する可変表示パターン選択手段(例えば、CPU103が変動パターン設定処理(S111)を実行する部分)と、可変表示パターン選択手段によって選択された可変表示パターンに従って可変表示を実行する可変表示実行手段(例えば、CPU103が特別図柄変動処理(S112)を実行する部分)と、通常状態(例えば、低ベース状態)よりも第1始動条件および第2始動条件の少なくともいずれかが成立しやすい特別状態(例えば、中ベース状態や高ベース状態)に制御可能な状態制御手段と、を備え、特別状態として、第1特別状態と、該第1特別状態とは第1始動条件および第2始動条件の少なくともいずれかの成立しやすさが異なる第2特別状態と、を含み(例えば、中ベース状態と高ベース状態とを含む。また、第1中ベース状態と第2中ベース状態とを含む)、可変表示パターン選択手段は、可変表示を開始するときの第1保留記憶手段が記憶する第1保留記憶の数である第1保留記憶数と第2保留記憶手段が記憶する第2保留記憶の数である第2保留記憶数との組み合わせに応じて、異なる選択割合により複数の可変表示パターンのうちから可変表示パターンを選択し(例えば、CPU103が、ステップ048IWS102において、いずれかの変動パターン決定テーブル選択テーブルを用いて、第1保留記憶数と第2保留記憶数とにもとづいて変動パターン決定テーブルを選択する部分や、ステップ048IWS103において、選択した変動パターン決定テーブルを用いて変動パターンを決定する部分。図8−25〜図8−32参照)、第1特別状態と第2特別状態とのいずれに制御されているかに応じて、異なる選択割合により複数の可変表示パターンのうちから可変表示パターンを選択する(例えば、CPU103が、中ベース状態と高ベース状態とで、異なる変動パターン決定テーブル選択テーブルを選択する部分。図8−26〜図8−27、図8−30〜図8−31参照)。そのため、特別状態の特性に応じて好適に可変表示パターンを選択することができる。
また、本特徴部048IWでは、第1特別状態に制御されているときよりも第2特別状態に制御されているときの方が、第2始動条件が成立しやすく(例えば、中ベース状態よりも高ベース状態の方が、遊技球が第2始動入賞口に入賞しやすい。また、第1中ベース状態よりも第2中ベース状態の方が、遊技球が第2始動入賞口に入賞しやすい)、可変表示パターン選択手段は、前記第2特別状態に制御されているときに、可変表示期間が長い可変表示パターンを選択することが可能である(例えば、CPU103が、ステップ048IWS214、048IWS215、048IWS217を実行する部分。高ベース状態のときには、中ベース状態のときには選択されない、変動時間が長い第2特殊変動パターン(PD1−2)に決定される第2特殊変動パターン決定テーブルが選択され得る。また、第2中ベース状態のときには、第1中ベース状態のときには選択されない、変動時間が長い第4特殊変動パターン(PD1−4)に決定される第4特殊変動パターン決定テーブルが選択され得る)。そのため、特別状態の特性に応じて好適に可変表示パターンを選択することができる。
また、本特徴部048IWでは、可変表示パターン選択手段は、可変表示を開始するときに、複数の選択テーブル(例えば、各変動パターン決定テーブル選択テーブル。図8−29〜図8−32参照)のうちのいずれかにもとづいて、複数の可変表示パターンのうちから可変表示パターンを選択し、可変表示の実行回数に起因して成立する所定条件が成立しているか否かに応じて(例えば、序盤モードから中盤モードへの移行条件や、中盤モードから終盤モードへの移行条件が成立しているか否かに応じて)、異なる選択テーブルにもとづいて可変表示パターンを選択し、所定条件が成立する可変表示の実行回数は、第1識別情報と第2識別情報とのいずれの可変表示であるかに応じて異なる(例えば、CPU103が、ステップ048IWS208〜048IWS211を実行する部分。中ベース状態において第2特別図柄の変動回数が7以上となることと、第1特別図柄の変動回数と第2特別図柄の変動回数との和が11以上となることとの少なくともいずれかが達成されたときに、序盤モードから非序盤モードへの移行条件が成立する。)。そのため、所定条件の成立状況に応じて好適に可変表示パターンを選択することができる。
また、本特徴部048IWでは、所定条件は複数種類あり(例えば、中ベース状態における序盤モードから中盤モードへの移行条件や、中盤モードから終盤モードへの移行条件など)、可変表示パターン選択手段は、複数種類のうちの特定の所定条件(例えば、中盤モードから終盤モードへの移行条件)が成立したときに、第1保留記憶数および第2保留記憶数に関わらず共通の変動パターン(例えば、中ベース終了時用変動パターン)を選択する(例えば、CPU103が、ステップ048IWS104を実行する部分。)。そのため、特定の所定条件が成立したときに、共通の変動パターンにより共通の時間で演出を実行することができ、興趣を向上させることができる。
また、本特徴部048IWでは、可変表示結果として特定表示結果が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な特定状態制御手段と、可変表示結果として所定表示結果が導出表示されたときに前記特定状態とは異なる所定状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な所定状態制御手段と、を備え、前記特定状態制御手段は、前記所定状態において遊技媒体が所定領域を通過したこと(例えば、遊技球が第2カウントスイッチ151SG023Bを通過したこと)にもとづいて前記特定状態(例えば、V入賞大当りによる大当り遊技状態)に制御可能であり、第1識別情報の可変表示が実行されるときよりも、第2識別情報の可変表示が実行されるときの方が、可変表示結果が前記所定表示結果となる割合が高く、前記特定状態に制御される割合が高い(例えば、図8−18(A)参照)。そのため、第2識別情報の可変表示に注目を集めることができる。
また、本特徴部048IWでは、第1識別情報の可変表示は、第2識別情報の可変表示よりも優先して実行され(例えば、CPU103が、ステップ151SG141〜151SG142を実行する部分)、特別状態に制御されているときに、第1保留記憶手段に記憶されている第1保留記憶がなくなるまで第2保留記憶手段に第2保留記憶を記憶させておくことが可能である(例えば、第1特別図柄の可変表示が第2特別図柄の可変表示よりも優先して実行されるため、第1保留記憶が存在する限り第2保留記憶が消化されることはない)。そのため、特別状態に制御されているときに第2保留記憶を増加させることができ、興趣を向上させることができる。
また、本特徴部048IWでは、可変表示パターン選択手段は、可変表示結果が特定表示結果であるときに、可変表示結果が該特定表示結果ではないときと共通の選択割合により複数の可変表示パターンのうちから可変表示パターンを選択する(例えば、中ベース状態において残り変動回数が30回の場合には、変動表示結果が大当り、小当りおよびはずれのいずれの場合にも、共通の変動パターンを選択する)。そのため、可変表示パターンにより可変表示結果が見分けられてしまうことを防ぐことができる。
また、本特徴部048IWでは、第1可変表示手段(例えば、第1特別図柄表示装置151SG004A)と第2可変表示手段(例えば第2特別図柄表示装置151SG004B)とにおいて可変表示を実行可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、第1可変表示手段における可変表示が実行されるときよりも、第2可変表示手段における可変表示が実行されるときの方が、遊技者にとって有利になりやすく(例えば、図8−18参照)、遊技媒体が通過可能な第1作動領域(例えば、第5カウントスイッチ151SG023E)と第2作動領域(例えば、第6カウントスイッチ151SG023F)とを有する作動手段(例えば、入賞ユニット151SG700の一部。図8−5、図8−6(A),(B)参照)と、遊技媒体が第1作動領域を通過すると、閉状態から該閉状態よりも遊技媒体が入賞しやすい開状態に変化する第1可変入賞手段(例えば、第1揺動部材151SG702が開放位置に移動する第1始動入賞口B)と、遊技媒体が第2作動領域を通過すると、閉状態から該閉状態よりも遊技媒体が入賞しやすい開状態に変化する第2可変入賞手段(例えば、第2揺動部材151SG703が開放位置に移動する第2始動入賞口)と、第1可変入賞手段に遊技媒体が入賞したことにもとづいて、第1可変表示手段における可変表示に関する情報を第1保留情報として記憶可能であり、第2可変入賞手段に遊技媒体が入賞したことにもとづいて、第2可変表示手段における可変表示に関する情報を第2保留情報として記憶可能である保留記憶手段(例えば、第1特図保留記憶部および第2特図保留記憶部)と、通常状態(例えば、低ベース状態)よりも第1可変入賞手段が開状態となる割合が高い第1状態(例えば、中ベース状態)と、通常状態および第1状態よりも第2可変入賞手段が開状態となる割合が高い第2状態(例えば、高ベース状態)とに制御可能な状態制御手段(例えば、CPU103が大当り終了処理(117)において第1中ベース状態フラグや、第2中ベース状態フラグ、高ベース状態フラグをセットする部分。図8−7(B)参照)とを備え、第1状態において、第1可変入賞手段が開状態となる割合よりも低い割合で第2可変入賞手段が開状態となるように制御可能であり(例えば、第2始動入賞口に入賞可能となるスライド部材動作パターンEに、第1中ベース状態では1%の割合で決定され、第2中ベース状態では5%の割合で決定される。図8−7(A),(B)参照)、第1状態において、保留記憶手段が記憶する第2保留情報にもとづいて有利状態に制御されることを報知する報知演出(例えば、特別示唆演出)を実行可能な報知演出実行手段をさらに備え、報知演出実行手段は、複数種類の態様により報知演出を実行可能である(例えば、演出モードに応じた態様により第1演出態様の特別示唆演出(第2特図保留報知)を実行可能である。図8−45(B3−1),(B3−2)参照)。そのため、演出効果を高めることができ、興趣を向上させることができる。
また、本特徴部048IWでは、報知演出実行手段は、複数のタイミングで報知演出を実行可能である(例えば、演出モードに応じて異なるタイミングで第1演出態様の特別示唆演出(第2特図保留報知)を実行可能である(図8−48参照)。また、第1演出モードである場合には、中ベース状態において各変動表示の開始時に抽選を行い、第1演出態様の特別示唆演出(第2特図保留報知)の実行を決定すると、その変動中に実行するように構成されている)。そのため、演出効果を高めることができ、興趣を向上させることができる。
また、本特徴部048IWでは、報知演出が実行されることを示唆する示唆演出(例えば、通常示唆演出と特別示唆演出とで共通態様により演出が実行される部分。図8−45(A)参照)を実行可能な示唆演出実行手段を備える。そのため、演出効果を高めることができ、興趣を向上させることができる。
また、本特徴部048IWでは、作動手段は、第2可変入賞手段を開状態に変化させる場合と、第2可変入賞手段を開状態に変化させない場合とで、少なくとも一部が共通する態様により動作可能である(例えば、第2始動入賞口に入賞可能とならないスライド部材動作パターンC,Dと、第2始動入賞口に入賞可能となるスライド部材動作パターンEとでは、スライド部材151SG704を16msに亘り突出位置に維持した後に退避位置に移動させる動作が共通する。図8−7(A)参照)。そのため、演出効果を高めることができ、興趣を向上させることができる。
また、本特徴部048IWでは、示唆演出とは異なる特定演出(例えば、スーパーリーチ演出)を実行可能な特定演出実行手段を備え、示唆演出実行手段は、特定演出が実行されているときと実行されていないときとで、異なる態様により示唆演出を実行可能である(例えば、スーパーリーチ演出が実行されている場合には、通常示唆演出および特別示唆演出に係る矩形領域や図柄が縮小されて、より目立たない位置に表示される)ようにしてもよい。そのため、特定演出の妨げとなることなく好適に示唆演出を実行することで演出効果を高めることができ、興趣を向上させることができる。
また、本特徴部048IWでは、第1状態は、第1割合(例えば、1%)で第2可変入賞手段を開状態とすることが可能な特定第1状態(例えば、第1中ベース状態)と、第1割合よりも高い割合である第2割合(例えば、5%)で第2可変入賞手段を開状態とすることが可能な特別第1状態(例えば、第2中ベース状態)とを含み(図8−7(B)参照)、特定第1状態において第1所定演出(例えば、通常背景画像を表示する演出)を実行可能であり、特別第1状態において第2所定演出(例えば、特別背景画像を表示する演出)を実行可能である所定演出実行手段を備え、所定演出実行手段は、特別第1状態において第1所定演出を実行した後に第2所定演出を実行可能である(例えば、通常背景画像が表示されているときに背景切替演出を実行して特別背景画像を表示する)。そのため、演出効果を高めることができ、興趣を向上させることができる。
また、本特徴部048IWでは、示唆演出実行手段は、特定第1状態であるときと特別第1状態であるときとで、示唆演出を実行する割合が異なる(例えば、図8−49参照)。そのため、演出効果を高めることができ、興趣を向上させることができる。
また、本特徴部048IWでは、所定演出実行手段は、特別第1状態であるときに、第2可変入賞手段が開状態となった回数に応じて異なる割合により第2所定演出を実行可能である(例えば、図8−51(A)参照)。そのため、演出効果を高めることができ、興趣を向上させることができる。
また、本特徴部048IWでは、所定演出実行手段は、特別第1状態であるときに、可変表示が行われた回数に応じて異なる割合により第2所定演出を実行可能である(例えば、図8−51(B)参照)ようにしてもよい。そのため、演出効果を高めることができ、興趣を向上させることができる。
また、本特徴部048IWでは、報知演出実行手段は、保留記憶手段が記憶する第2保留情報の数が所定数に達した後の所定期間(例えば、時短終了時や大当り時など)において報知演出を実行可能である。そのため、そのような構成によれば、演出効果を高めることができ、興趣を向上させることができる。
また、本特徴部048IWでは、第1可変表示手段(例えば、第1特別図柄表示装置151SG004A)と第2可変表示手段(例えば第2特別図柄表示装置151SG004B)とにおいて可変表示を実行可能な遊技機であって、第1可変表示手段における可変表示が実行されるときよりも、第2可変表示手段における可変表示が実行されるときの方が、遊技者にとって有利になりやすく(例えば、図8−18参照)、普通図柄の可変表示の表示結果が所定結果(例えば普通図柄が当り)となったことにもとづいて、閉状態から該閉状態よりも遊技媒体が入賞しやすい開状態に変化する可変入賞手段(例えば、第2始動入賞口)と、可変入賞手段に遊技媒体が入賞したことにもとづいて、第2可変表示手段における可変表示に関する情報を第2保留情報として記憶可能な保留記憶手段(例えば、第2特図保留記憶部)と、通常状態よりも可変入賞手段が開状態になりやすい特別状態(例えば、中ベース状態や高ベース状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、CPU103が大当り終了処理(117)において第1中ベース状態フラグや、第2中ベース状態フラグ、高ベース状態フラグをセットする部分。図8−7(B)参照)と、特別状態における可変表示の実行回数にもとづいて特別状態を終了させる特別状態終了手段(例えば、CPU103がステップ151SGS194などを実行する部分。図8−19(B)、図8−36参照)とを備え、特別状態終了手段は、特別状態における最終回の可変表示において、最終回の可変表示の開始時に保留記憶手段が記憶する第2保留情報の数が所定数であることを条件に、特別状態を終了可能である(例えば、CPU103がステップ020IWS002〜020IWS005を実行する部分。図8−33参照)。そのため、特別状態終了後に第2保留情報の上限数より多い回数有利な第2可変表示手段で可変表示が実行されてしまうことを防止でき、遊技の公平性を担保できる。
また、本特徴部048IWでは、特別状態終了手段は、特別状態における最終回の可変表示において、保留記憶手段が記憶する第2保留情報の数が所定数に達しなかった場合、該可変表示の終了時に特別状態を終了させる(例えば、CPU103がステップ020ISW210を実行する部分。図8−36参照)。そのため、遊技の公平性を担保できる。
また、本特徴部048IWでは、特別状態に制御されたときに第1フラグ(例えば、時短フラグ)をオン状態とし、特別状態における最終回の可変表示において、可変表示開始時に第1フラグをオフ状態とするとともに第2フラグをオン状態(例えば、時短延長フラグ)とし、所定条件が成立したときに第2フラグをオフ状態とするフラグ管理手段(例えば、CPU103がステップ020IW003,020IW006,020IW103を実行する部分。図8−33,図8−34参照)を備え、特別状態終了手段は、第2フラグがオフ状態となったことにもとづいて、特別状態を終了させる。そのため、特別状態終了後に第2保留情報の上限数より多い回数有利な第2可変表示手段で可変表示が実行されてしまうことを防止でき、遊技の公平性を担保できる。
また、本特徴部048IWでは、特別状態に制御されたときに第1フラグ(例えば、時短フラグ)をオン状態とし、特別状態における最終回の可変表示において所定条件が成立したときに第1フラグをオフ状態とするフラグ管理手段(例えば、CPU103がステップ020IWS604を実行する部分。図8−53参照)を備え、特別状態終了手段は、第1フラグがオフ状態となったことにもとづいて、特別状態を終了させるようにしてもよい。そのため、特別状態終了後に第2保留情報の上限数より多い回数有利な第2可変表示手段で可変表示が実行されてしまうことを防止でき、遊技の公平性を担保できる。
また、本特徴部048IWでは、第1可変表示手段における可変表示にもとづいて小当り遊技状態に制御されるときよりも、第2可変表示手段における可変表示にもとづいて小当り遊技状態に制御されるときの方が、遊技者にとって有利になりやすく、特別状態終了手段は、特別状態における可変表示の回数をカウントし、特別状態における可変表示の回数が第1回数となったときに、特別状態を終了可能であるとともに、特別状態における小当り遊技状態の回数をカウントし、特別状態における小当り遊技状態の回数が第2回数となったときに、特別状態を終了可能であり、特別状態における可変表示の回数として、第1可変表示手段および第2可変表示手段における可変表示の回数をカウントし、特別状態における小当り遊技状態の回数として、第2可変表示手段における可変表示にもとづく小当り遊技状態の回数のみをカウントして、第1可変表示手段における可変表示にもとづく小当り遊技状態はカウントしないようにしてもよい。そのため、好適に特別状態へ制御することができる。
また、本特徴部048IWでは、外部へ特別状態であることを示す信号(例えば、時短中信号)を送出する外部信号送出手段(例えば、CPU103がステップS29の処理を実行する部分)を備え、外部信号送出手段は、特別状態の終了後も所定期間特別状態であることを示す信号を送出可能である(例えば、図8−35参照)。そのため、外部機器にて好適に有利状態の連続を認識することができる。
1 パチンコ遊技機
4A 第1特別図柄表示装置
4B 第2特別図柄表示装置
5 画像表示装置
103 CPU
120 演出制御用CPU

Claims (1)

  1. 第1始動条件が成立したことにもとづいて第1識別情報の可変表示を実行可能であり、第2始動条件が成立したことにもとづいて第2識別情報の可変表示を実行可能な遊技機であって、
    第1識別情報の可変表示に関する情報を第1保留記憶として記憶する第1保留記憶手段と、
    第2識別情報の可変表示に関する情報を第2保留記憶として記憶する第2保留記憶手段と、
    可変表示を開始するときに、複数の選択テーブルのうちのいずれかにもとづいて、複数の可変表示パターンのうちから可変表示パターンを選択する可変表示パターン選択手段と、
    前記可変表示パターン選択手段によって選択された可変表示パターンに従って可変表示を実行する可変表示実行手段と、
    通常状態よりも前記第1始動条件および前記第2始動条件の少なくともいずれかが成立しやすい特別状態に制御可手段は、
    可変表示を開始するときの前記第1保留記憶手段が記憶する第1保留記憶の数である第1保留記憶数と前記第2保留記憶能な状態制御手段と、を備え、
    前記特別状態として、第1特別状態と、該第1特別状態とは前記第1始動条件および前記第2始動条件の少なくともいずれかの成立しやすさが異なる第2特別状態と、を含み、
    前記可変表示パターン選択手段が記憶する第2保留記憶の数である第2保留記憶数との組み合わせに応じて、異なる選択割合により複数の可変表示パターンのうちから可変表示パターンを選択し、
    可変表示の実行回数に起因して成立する所定条件が成立しているか否かに応じて、異なる選択テーブルにもとづいて可変表示パターンを選択し、
    前記所定条件が成立する可変表示の実行回数は、第1識別情報と第2識別情報とのいずれの可変表示であるかに応じて異なる
    ことを特徴とする遊技機。
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