本出願は、フレキシブルイーサネットテクノロジーの分野に関し、より具体的には、フレキシブルイーサネットに基づいてサービスフローを送信するための方法および装置、ならびに通信システムに関する。
本出願は、2016年12月26日に中国特許庁に出願された「METHOD AND APPARATUS FOR TRANSMITTING SERVICE FLOW BASED ON FLEXIBLE ETHERNET, AND COMMUNICATIONS SYSTEM」と題されている中国特許出願第201611216544.7号明細書に対する優先権を主張するものであり、その中国特許出願明細書は、全体が参照によって本明細書に組み込まれている。
フレキシブルイーサネット(Flexible Ethernet、略してFlex EthまたはFlexE)は、トランスポートイーサネットに基づいて開発されたさらに進んだイーサネットテクノロジーである。FlexEは、ルータと光伝送ネットワーク(Optical Transport Network、OTN)との間における可変レートインターフェースを定義するために使用され得、主として、OTNにおけるイーサネットインターフェースのマッピングモードおよび送信モードをできるだけ簡略化するために使用される。FlexEは、イーサネットインターフェースとOTNとの間におけるレートバインディングテクノロジーおよびフレキシブルマッピング方式に基づいて、より大きな送信レートおよびより大きな送信帯域幅を実施し得る。
図1に示されているように、従来のイーサネットに基づくFlexEにフレキシブルイーサネットバンドリンググループ(FlexE Group、略してバンドリンググループ)のコンセプトが導入されている。バンドリンググループは、複数のPHYをバンドルすることによって入手され得る。1つのバンドリンググループに対応する帯域幅リソースは、そのバンドリンググループ内のPHYに対応する帯域幅リソースの合計である。したがってFlexEは、バンドリンググループに基づいて、より大きな送信レートおよびより大きな送信帯域幅に関する要件を満たすことが可能である。
FlexEは、バンドリンググループを使用することによって、複数のサービスフローが同時に送信されることを可能にする。同じサービスフローのサービスデータが、バンドリンググループ内の1つのPHY上で搬送され得、またはバンドリンググループ内の別々のPHY上で搬送され得る。言い換えれば、同じサービスフローのサービスデータは、バンドリンググループ内の1つのPHYを使用することによってピアエンドへ送信され得、またはバンドリンググループ内の複数のPHYを使用することによってピアエンドへ送信され得る。バンドリンググループ内のPHYが1つまたは複数のサービスフローのサービスデータを搬送すると想定すると、そのPHYが障害をきたした場合には、それらの1つまたは複数のサービスフローの送信は中断される。
本出願は、バンドリンググループ内のPHYが障害をきたしているためにサービスフローが中断される現象を緩和するために、フレキシブルイーサネットに基づいてサービスフローを送信するための方法および装置、ならびに通信システムを提供する。
第1の態様によれば、フレキシブルイーサネットに基づいてサービスフローを送信するための方法が提供され、フレキシブルイーサネットは、バンドリンググループを使用することによって少なくとも1つのサービスフローを送信し、バンドリンググループに対応する帯域幅リソースは、M個のタイムスロットへと分割され、少なくとも1つのサービスフローのサービスデータは、M個のタイムスロットのうちのN個のタイムスロット内にカプセル化され、N個のタイムスロット内のそれぞれのタイムスロットは、バンドリンググループ内の1つのPHYにマップされ、それぞれのタイムスロット内にカプセル化されたサービスデータは、タイムスロットがマップされているPHYを使用することによって送信され、MおよびNの両方は、1以上の整数であり、M≧Nであり、この方法は、バンドリンググループ内の第1のPHYが障害をきたした場合に、事前に構成された第1のタイムスロット構成テーブルに基づいて、第1のPHYにマップされているN個のタイムスロット内のターゲットタイムスロットを決定するステップであって、第1のタイムスロット構成テーブルは、M個のタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係を示すために使用される、ステップと、第1のタイムスロット構成テーブルに基づいてアイドルタイムスロットを探してM個のタイムスロットを探索するステップと、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、すべてのN個のタイムスロットがバンドリンググループ内の第1のPHY以外のその他のPHYにマップされるように第1のタイムスロット構成テーブルを調整して、第2のタイムスロット構成テーブルを入手するステップと、バンドリンググループを使用することによって第2のタイムスロット構成テーブルに基づいて少なくとも1つのサービスフローを送信するステップとを含む。
第1の態様に関連して、第1の態様のいくつかの実装においては、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、第1のタイムスロット構成テーブルを調整するステップは、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、M個のタイムスロットからK個のアイドルタイムスロットを選択するステップであって、Kは、ターゲットタイムスロットの量に等しい、ステップと、K個のアイドルタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係、およびK個のターゲットタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係が交換可能であるように第1のタイムスロット構成テーブルを調整するステップとを含む。
第1の態様に関連して、第1の態様のいくつかの実装においては、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、M個のタイムスロットからK個のアイドルタイムスロットを選択するステップは、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、その他のPHYの負荷状況に基づいてM個のタイムスロットからK個のアイドルタイムスロットを選択するステップを含む。
第1の態様に関連して、第1の態様のいくつかの実装においては、少なくとも1つのサービスフローは、複数のサービスフローを含み、この方法は、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量未満である場合に、バンドリンググループの現在の送信帯域幅を計算するステップであって、バンドリンググループの現在の送信帯域幅は、バンドリンググループ内の第1のPHY以外のその他のPHYの送信帯域幅の合計に等しい、ステップと、バンドリンググループの現在の送信帯域幅、および複数のサービスフローのために必要とされる送信帯域幅に基づいて、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフロー以外の残りのサービスフローのために必要とされる送信帯域幅がバンドリンググループの現在の送信帯域幅以下になるように複数のサービスフロー内のターゲットサービスフローを破棄するステップとをさらに含む。
第1の態様に関連して、第1の態様のいくつかの実装においては、バンドリンググループの現在の送信帯域幅、および複数のサービスフローのために必要とされる送信帯域幅に基づいて、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフローを破棄するステップは、フレキシブルイーサネットのサービス品質QoSメカニズムを使用することによって、バンドリンググループの現在の送信帯域幅、および複数のサービスフローのために必要とされる送信帯域幅に基づいて、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフローを破棄するステップであって、ターゲットサービスフローの優先度は、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフロー以外の残りのサービスフローの優先度よりも低い、ステップを含む。
第2の態様によれば、第1の態様または第1の態様のさまざまな可能な実装における方法を実行するように構成されているモジュールを含むフレキシブルイーサネットベースのサービスフロー送信装置が提供される。
第3の態様によれば、メモリと、プロセッサと、通信インターフェースとを含むフレキシブルイーサネットベースのサービスフロー送信装置が提供され、メモリは、プログラムコードを格納するように構成されており、プロセッサは、メモリ内に格納されているプログラムコードを実行して、第1の態様または第1の態様のさまざまな可能な実装における方法に対応するオペレーションを実行するように構成されている。
第4の態様によれば、フレキシブルイーサネットベースのネットワークデバイスを含む通信システムが提供され、フレキシブルイーサネットは、バンドリンググループを使用することによって少なくとも1つのサービスフローを送信し、バンドリンググループに対応する帯域幅リソースは、M個のタイムスロットへと分割され、少なくとも1つのサービスフローのサービスデータは、M個のタイムスロットのうちのN個のタイムスロット内にカプセル化され、N個のタイムスロット内のそれぞれのタイムスロットは、バンドリンググループ内の1つのPHYにマップされ、それぞれのタイムスロット内にカプセル化されたサービスデータは、タイムスロットがマップされているPHYを使用することによって送信され、MおよびNの両方は、1以上の整数であり、M≧Nである。ネットワークデバイスは、バンドリンググループ内の第1のPHYが障害をきたした場合に、事前に構成された第1のタイムスロット構成テーブルに基づいて、第1のPHYにマップされているN個のタイムスロット内のターゲットタイムスロットを決定するように構成されており、第1のタイムスロット構成テーブルは、M個のタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係を示すために使用される。ネットワークデバイスは、第1のタイムスロット構成テーブルに基づいてアイドルタイムスロットを探してM個のタイムスロットを探索するように、およびM個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、すべてのN個のタイムスロットがバンドリンググループ内の第1のPHY以外のその他のPHYにマップされるように第1のタイムスロット構成テーブルを調整して、第2のタイムスロット構成テーブルを入手するようにさらに構成されている。ネットワークデバイスは、バンドリンググループを使用することによって第2のタイムスロット構成テーブルに基づいて少なくとも1つのサービスフローを送信するようにさらに構成されている。
第4の態様に関連して、第4の態様のいくつかの実装においては、ネットワークデバイスは、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、M個のタイムスロットからK個のアイドルタイムスロットを選択することであって、Kは、ターゲットタイムスロットの量に等しい、選択することと、K個のアイドルタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係、およびK個のターゲットタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係が交換可能であるように第1のタイムスロット構成テーブルを調整することとを行うように特に構成されている。
第4の態様に関連して、第4の態様のいくつかの実装においては、ネットワークデバイスは、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、その他のPHYの負荷状況に基づいてM個のタイムスロットからK個のアイドルタイムスロットを選択するように特に構成されている。
第4の態様に関連して、第4の態様のいくつかの実装においては、少なくとも1つのサービスフローは、複数のサービスフローを含み、ネットワークデバイスは、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量未満である場合に、バンドリンググループの現在の送信帯域幅を計算することであって、バンドリンググループの現在の送信帯域幅は、バンドリンググループ内の第1のPHY以外のその他のPHYの送信帯域幅の合計に等しい、計算することと、バンドリンググループの現在の送信帯域幅、および複数のサービスフローのために必要とされる送信帯域幅に基づいて、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフロー以外の残りのサービスフローのために必要とされる送信帯域幅がバンドリンググループの現在の送信帯域幅以下になるように複数のサービスフロー内のターゲットサービスフローを破棄することとを行うようにさらに構成されている。
第4の態様に関連して、第4の態様のいくつかの実装においては、ネットワークデバイスは、フレキシブルイーサネットのサービス品質QoSメカニズムを使用することによって、バンドリンググループの現在の送信帯域幅、および複数のサービスフローのために必要とされる送信帯域幅に基づいて、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフローを破棄するように特に構成されており、ターゲットサービスフローの優先度は、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフロー以外の残りのサービスフローの優先度よりも低い。
第5の態様によれば、コンピュータ可読媒体が提供され、このコンピュータ可読媒体は、プログラムコードを格納しており、このプログラムコードは、第1の態様または第1の態様のさまざまな可能な実装における方法を実行するために使用される命令を含む。
このソリューションにおいては、バンドリンググループ内の第1のPHYが障害をきたした場合に、タイムスロットが、アイドルタイムスロットを探して最初に探索され、アイドルタイムスロットの量が十分である場合には、サービスデータを搬送するすべてのN個のタイムスロットがバンドリンググループ内のその他の有効なPHYにマップされるように第1のタイムスロット構成テーブルが調整される。この方法においては、N個のタイムスロット内にカプセル化されているすべてのサービスデータが受信端へ円滑に送信されることが可能であり、サービスフローの中断が回避される。
既存のフレキシブルイーサネットのアーキテクチャー図である。
フレキシブルイーサネットにおける従来のサービスフロー処理手順の概略図である。
PHY障害に起因してサービスフローが中断されるシナリオの概略図である。
本出願の実施形態による、フレキシブルイーサネットに基づいてサービスフローを送信するための方法の概略フローチャートである。
本出願の実施形態による、フレキシブルイーサネットに基づいてサービスフローを送信するための方法の概略フローチャートである。
本出願の別の実施形態による、フレキシブルイーサネットに基づいてサービスフローを送信するための方法の概略フローチャートである。
本出願の実施形態による、フレキシブルイーサネットに基づいてサービスフローを送信するための装置の概略構造図である。
本出願の別の実施形態による、フレキシブルイーサネットに基づいてサービスフローを送信するための装置の概略構造図である。
本出願の実施形態による通信システムの概略構造図である。
従来のイーサネットにおいては、サービスフローは、スイッチングボードを通過した後に、処理のためにトラフィック管理(Traffic Management、TM)モジュール、ネットワークプロセッサ(Network Processor、NP)、メディアアクセス制御(Media Access Control、MAC)レイヤモジュール、および物理レイヤモジュール(またはPHYと呼ばれる)などのモジュールまたはコンポーネントを、通常は順次通過する。
TMモジュールは、主として、ネットワーク送信帯域幅およびサービスフローの優先度に基づいてサービスフローのサービス品質(Quality of Service、QoS)を制御する。たとえば、すべてのサービスフローが前述のモジュールまたはコンポーネントを通過することを確実にする上で現在の送信帯域幅が不十分である場合には、TMモジュールは、高い優先度を有するサービスフローが前述のモジュールまたはコンポーネントを通過することを優先的に確実にし、低い優先度を有するサービスフロー上でパケット破棄処理を実行し得る。
NPは、イーサネットサービスを処理するためのコアチップであり、主として、さまざまなイーサネットサービスに関する転送タスクおよび処理タスクを実行し、たとえば、イーサネットサービスデータ上でのパケット処理、プロトコル分析、ルート探索などを実行する。
MACレイヤモジュールは、主として、物理レイヤにおいて物理媒体を接続および制御することを担当する。イーサネットサービスパケットに関しては、物理レイヤ情報がレイヤにおいてカプセル化およびカプセル解除され得る。
PHYは、データ送信のために必要とされる物理リンクをセットアップ、保持、および解体するための機械的な、電子的な、機能的な、および規範的な特徴を提供することとして定義され得る。本明細書において言及されているPHYは、送信端および受信端における物理レイヤワーキングコンポーネント、ならびに送信端と受信端との間における光ファイバを含み得る。物理レイヤワーキングコンポーネントは、たとえば、イーサネットにおける物理レイヤインターフェースデバイス(Physical Layer Interface Devices)を含み得る。
図1を参照すると、バンドリンググループ、フレキシブルイーサネットクライアント(FlexE Client、略してクライアント)、タイムスロット(Calendar)、およびフレキシブルイーサネット時分割多重化レイヤ(FlexE Shim、略して時分割多重化レイヤ)などの新たなコンセプトが、従来のイーサネットに基づくFlexEに導入されている。
バンドリンググループ: バンドリンググループは、複数のPHYを含み得、たとえば、100GEのレートをサポートする1から256個のPHYを含み得る。
クライアント: 同じバンドリンググループを使用することによって送信を実行するクライアント同士は、同じクロックを共有することを必要とし、これらのクライアントは、割り当てられているタイムスロットレートに基づいて適合して動作することを必要とする。アイドル(idle)ブロックを挿入/削除することによって、それぞれのクライアントの帯域幅オーバーヘッドが適合され得る。
タイムスロット: 1つのPHYの帯域幅リソースは、通常は複数のタイムスロット(たとえば、20個のタイムスロット)へと分割される。実際の使用においては、サービスデータが、はじめにタイムスロット内にカプセル化され、次いでそのタイムスロットが、バンドリンググループ内のPHYにマップされる。タイムスロットとPHYとの間におけるマッピング関係が、FlexEのタイムスロット構成テーブル内に記録される。FlexEは、通常は2つのタイムスロット構成テーブルをサポートする。一方のタイムスロット構成テーブルは、現在使用中のタイムスロット構成テーブルであり、他方のタイムスロット構成テーブルは、代替として使用され得る。これらの2つのタイムスロット構成テーブルは、互いに切り替えられ得る。具体的な切り替え時間は、アップストリームクライアントおよびダウンストリームクライアントによって交渉され得、切り替えは、同期的に実行される。この方法においては、クライアントのサービス構成が変わった場合に、別のクライアントのサービスは影響されない。
時分割多重化レイヤ: 時分割多重化レイヤは、主として、同じクロックに基づいてサービスデータ上でスライシングを実行し、スライスされたサービスデータを、事前に実行された分割を通じて入手されているタイムスロット内にカプセル化し、次いで、分割を通じて入手されているタイムスロットを、送信のための(ユーザによって特別に構成され得る)事前に構成されたタイムスロット構成テーブルに基づいてバンドリンググループ内のPHYにマップするために使用される。それぞれのタイムスロットは、バンドリンググループ内の1つのPHYにマップされる。
図2および図3を参照して、以降では、例を使用することによって、フレキシブルイーサネットにおける従来のサービスフロー処理プロセス、およびPHYが障害をきたした場合にサービスフローが中断される現象について個別に記述する。
図2は、従来のFlexEサービスフロー処理プロセスについて記述している。
図2に示されているように、バンドリンググループが、PHY1から4を含み、このバンドリンググループは、サービスフロー1から3を送信するために使用され得る。サービスフロー1を送信するプロセスが、例として使用される。送信側では、従来のサービス処理が、はじめにクライアントのサービスフロー1上で実行され得る。たとえば、TMモジュールを使用することによってQoS制御が実行され得、次いでMACレイヤモジュールを使用することによって物理レイヤ情報がカプセル化され得る。クライアントは、処理後に入手されるサービスデータを時分割多重化レイヤへ送信する。
次いで時分割多重化レイヤは、受信されたサービスデータ上でスライシングおよびタイムスロットのカプセル化を実行し得る(具体的には、サービスデータを、事前に実行された分割を通じて入手されているタイムスロット内にカプセル化し得る)。さらに時分割多重化レイヤは、サービスフロー1のサービスデータがカプセル化されているタイムスロットを、事前に構成されたタイムスロット構成テーブルに基づいてバンドリンググループ内のPHYにマップし得る。図2に示されているように、サービスフロー1のサービスデータがカプセル化されているタイムスロットは、PHY1およびPHY2にマップされる。次いで、バンドリンググループ内のPHYは、光モジュールを使用することによってデータを受信端へ送信し得る。受信端は、バンドリンググループ内のPHYによって送信されたデータを、送信端上での処理プロセスの逆のプロセスに従ってサービスフローへと再び組み立てる。
サービスフロー2および3の処理プロセスは、サービスフロー1の処理プロセスと同様である。ここでは詳細は記述されない。
図3を参照すると、バンドリンググループ内のPHY1が障害をきたしており、サービスフロー1に対応するサービスデータ、およびサービスフロー2に対応するサービスデータの両方が、PHY1にマップされているタイムスロット内にカプセル化されている。したがって、PHY1の障害に起因して、それらのタイムスロット内にカプセル化されているすべてのサービスデータが受信端へ送信されることが不可能である。サービスフロー1およびサービスフロー2が不連続である、または中断されている(この現象は、図3における黒色のブロックによって示されている)ということが、受信端において受信されるサービスフローから知られることも可能である。これは、サービスフロー全体の送信障害につながる。
PHY障害に起因してサービスフロー全体が中断される現象を緩和するために、本出願の実施形態は、フレキシブルイーサネットに基づいてサービスフローを送信するための方法を提供する。以降では、図4を参照しながら本出願の方法実施形態について詳細に記述する。
図4は、本出願の実施形態による、フレキシブルイーサネットに基づいてサービスフローを送信するための方法の概略フローチャートである。フレキシブルイーサネットは、バンドリンググループを使用することによって少なくとも1つのサービスフローを送信し、バンドリンググループに対応する帯域幅リソースは、M個のタイムスロットへと分割され、少なくとも1つのサービスフローのサービスデータは、M個のタイムスロットのうちのN個のタイムスロット内にカプセル化され、N個のタイムスロット内のそれぞれのタイムスロットは、バンドリンググループ内の1つのPHYにマップされ、それぞれのタイムスロット内にカプセル化されたサービスデータは、タイムスロットがマップされているPHYを使用することによって送信される。MおよびNの両方は、1以上の整数であり、M≧Nである。実際に、フレキシブルイーサネットは、それぞれのPHYの帯域幅リソースを複数のタイムスロットへと分割する(たとえば、1つのPHYの帯域幅リソースは、20個のタイムスロットへと分割され得る)。前述のM個のタイムスロットは、バンドリンググループ内のすべてのPHYを分割することによって入手されるタイムスロットの合計であり得る。
図4における方法は、下記のステップを含む。
410. バンドリンググループ内の第1のPHYが障害をきたした場合に、事前に構成された第1のタイムスロット構成テーブルに基づいて、第1のPHYにマップされているN個のタイムスロット内のターゲットタイムスロットを決定し、第1のタイムスロット構成テーブルは、M個のタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係を示すために使用される。
第1のPHYは、バンドリンググループ内の任意のPHYであり得るということを理解されたい。
タイムスロット構成テーブルは、タイムスロットマッピング関係テーブルとも呼ばれ得るということを理解されたい。タイムスロット構成テーブルは、M個のタイムスロット内のそれぞれのタイムスロットがマップされている、バンドリンググループ内にある特定のPHYを示すために特に使用され得る。
420. 第1のタイムスロット構成テーブルに基づいてアイドルタイムスロットを探してM個のタイムスロットを探索する。
430. M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、すべてのN個のタイムスロットがバンドリンググループ内の第1のPHY以外のその他のPHYにマップされるように第1のタイムスロット構成テーブルを調整して、第2のタイムスロット構成テーブルを入手する。
440. バンドリンググループを使用することによって第2のタイムスロット構成テーブルに基づいて少なくとも1つのサービスフローを送信する。
バンドリンググループ内の第1のPHYが障害をきたした場合には、第1のPHYにマップされているタイムスロット内にカプセル化されているサービスデータは、受信端へ送信されることが不可能である。したがって、1つまたは複数のサービスフローが中断される。サービスフローの中断を回避するために、本出願の実施形態においては、事前に実行された分割を通じて入手されているM個のタイムスロットが、アイドルタイムスロットを探して最初に探索され、アイドルタイムスロットの量が十分である場合には、サービスデータを搬送するすべてのN個のタイムスロットがバンドリンググループ内のその他の有効なPHYにマップされるように第1のタイムスロット構成テーブルが調整される。この方法においては、N個のタイムスロット内にカプセル化されているすべてのサービスデータが受信端へ円滑に送信されることが可能であり、サービスフローの中断が回避される。
タイムスロット構成テーブルの調整、および送信端と受信端との間におけるタイムスロット構成テーブルの切り替えが、FlexEオーバーヘッドメカニズムに基づいて実施され得る。理解しやすくするために、FlexEオーバーヘッドメカニズムが、はじめに簡単に記述される。
具体的には、バンドリンググループ内のPHYが、情報コードブロックを送信するだけでなく、オーバーヘッド(overhead)コードブロックも送信する。いくつかのオーバーヘッドコードブロック(たとえば、1つの基本フレーム周期において送信されるオーバーヘッドコードブロック)内に含まれているビット情報が結合されて、オーバーヘッドエリアを形成する。オーバーヘッドエリアは、コード情報および制御情報など、サービスデータ以外の情報を送信するために使用され得る。タイムスロット構成テーブルと、要求/応答メカニズムを使用することによって送信端と受信端との間においてタイムスロット構成テーブルを切り替えるために使用される情報とが、送信のためにオーバーヘッドエリアにおけるいくつかのフィールド内に含めて搬送され得る。詳細に関しては、従来技術を参照されたい。ここでは詳細は記述されていない。
ステップ430の複数の実装があり得る。以降では、特定の実施形態を参照しながらステップ430の実装について詳細に記述する。
いくつかの実施形態においては、ステップ430は、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、M個のタイムスロットからK個のアイドルタイムスロットを選択するステップであって、Kは、ターゲットタイムスロットの量に等しい、ステップと、K個のアイドルタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係、およびK個のターゲットタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係が交換可能であるように第1のタイムスロット構成テーブルを調整するステップとを含み得る。
N個のタイムスロット内のK個のターゲットタイムスロット以外のその他のタイムスロットは、第1のPHYにマップされていないので、これらのタイムスロット内のサービスデータの送信は影響されない。これに基づいて、本出願の実施形態においては、これらのタイムスロットのマッピング関係は変更されないままであり、K個のアイドルタイムスロットのマッピング関係、およびK個のターゲットタイムスロットのマッピング関係のみが置換または交換される。この方法においては、タイムスロット構成テーブルがわずかに変更され得、送信端上でのオペレーションが簡略化される。
たとえば、バンドリンググループがPHY1から4を含み、PHY1が障害をきたしている。K個のターゲットタイムスロットが、ターゲットタイムスロット1およびターゲットタイムスロット2を含み、K個のアイドルタイムスロットが、アイドルタイムスロット1およびアイドルタイムスロット2を含み、すべてのK個のターゲットタイムスロットが、PHY1にマップされている。アイドルタイムスロット1がPHY2にマップされており、アイドルタイムスロット2がPHY3にマップされていると想定すると、K個のアイドルタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係、およびK個のターゲットタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係が交換可能であるということは、ターゲットタイムスロット1がPHY2にマップされ、ターゲットタイムスロット2がPHY3にマップされ、アイドルタイムスロット1およびアイドルタイムスロット2の両方がPHY1にマップされるということを示し得る。
以降では、図3および図5を参照しながらステップ430の前述の実装についてさらに詳細に記述する。
図3に示されているように、バンドリンググループが、PHY1から4を含み、バンドリンググループに対応する帯域幅リソースが、32個のタイムスロットへと分割され、それぞれのPHYが、32個のタイムスロットのうちの8個のタイムスロットに対応しており、サービスフロー1から3が、32個のタイムスロットのうちの24個のタイムスロット内にカプセル化されている(24個のタイムスロットは、PHY1から3に対応するタイムスロットであり、PHY4上の8個のタイムスロットは、アイドルタイムスロットである)。
PHY1が障害をきたした場合には、PHY1にマップされている8個のタイムスロット内のすべてのサービスデータが影響される。図3を参照すると、PHY1にマップされているサービスデータは、サービスフロー1内のサービスデータを含むだけでなく、サービスフロー2内のサービスデータも含む。したがって、サービスフロー1の送信、およびサービスフロー2の送信が中断される。
サービスフローの送信の中断を回避するために、PHY1が障害をきたした場合に、送信端は、タイムスロット構成テーブルを探索することによって、事前に実行された分割を通じて入手されている32個のタイムスロットが8個のアイドルタイムスロットを含み、それらの8個のアイドルタイムスロットはPHY4にマップされているということに気づく。したがって、図5を参照すると、送信端は、PHY1にマップされている8個のタイムスロットをPHY4に再マップし、PHY4にマップされているアイドルタイムスロットをPHY1に再マップし得る。これは、PHY1にマップされている8個のタイムスロットのマッピング関係、およびPHY4にマップされている8個のタイムスロットのマッピング関係を置換または交換することに相当する。タイムスロットのマッピング関係が調整された後に、新たなタイムスロット構成テーブルが入手され得る。送信端は、新たなタイムスロット構成テーブルをFlexEのハードウェアに書き込み得る。FlexEは、FlexEのオーバーヘッドメカニズムに基づいて新たなタイムスロット構成テーブルを受信端へ転送し、FlexEのオーバーヘッドメカニズムに基づいて送信端および受信端を制御して、新たなタイムスロット構成テーブルを有効にする。前述の調整の後に、サービスデータがカプセル化されている24個のタイムスロットが受信端へ円滑に送信され得、サービスフローの中断が回避される。
PHY1が障害をきたした場合に、影響されるタイムスロットが送信端によってタイムスロット構成テーブルに基づいて見つからないならば、それは、PHY1がいかなるサービスも搬送していないということを示しているということに留意されたい。このケースにおいては、送信端は、その後のオペレーションを実行しなくてよい。
M個のタイムスロットからK個のアイドルタイムスロットを選択する複数の方式があり得るということを理解されたい。たとえば、K個のアイドルタイムスロットは、ランダムに選択され得、または特定のルールに従って選択され得る。本出願の実施形態は、それに対して特定の制限を課していない。
たとえば、いくつかの実施形態においては、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、M個のタイムスロットからK個のアイドルタイムスロットを選択するステップは、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、その他のPHYの負荷状況に基づいてM個のタイムスロットからK個のアイドルタイムスロットを選択するステップを含み得る。
本出願の実施形態においては、その他のPHYの負荷状況に基づいてアイドルタイムスロットを選択するステップは、その他のPHY上でのサービスデータの分配をより適切にし得る。たとえば、K個のアイドルタイムスロットは、負荷バランシングルールに従ってM個のタイムスロットから選択され得、それによって、K個のターゲットタイムスロット内のサービスデータは、K個のアイドルタイムスロットのマッピング関係、およびK個のターゲットタイムスロットのマッピング関係が交換された後に、できるだけ、軽い負荷を課されているPHY上で搬送される。
前述の実施形態においては、N個のタイムスロット内のK個のターゲットタイムスロット以外のその他のタイムスロットのマッピング関係は変更されないままであり、K個のターゲットタイムスロットのマッピング関係、およびK個のアイドルタイムスロットのマッピング関係のみが交換される。しかしながら、本出願の実施形態は、それに限定されない。N個のタイムスロット内のそれぞれのタイムスロットのマッピング関係はまた、特定のポリシーまたはルールに基づいて調整され得る。バンドリンググループがPHY1から4を含み、バンドリンググループを使用することによって送信されるサービスフローが8個のタイムスロット(タイムスロット1から8)内にカプセル化される例を使用することによって、説明が提供される。PHY1が障害をきたしていると想定すると、タイムスロット1は、PHY2にマップされ得、タイムスロット2は、PHY3にマップされ得、タイムスロット3は、PHY4にマップされ得、タイムスロット4は、PHY2にマップされ得、タイムスロット5は、PHY3にマップされ得、タイムスロット6は、PHY4にマップされ得、マッピングは、タイムスロット8とバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係が決定されるまで、循環して実行される。
前述の内容は、特定の実施形態を参照しながら、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合にサービスフローをどのようにして送信するかについて詳細に記述している。以降では、特定の実施形態を参照しながら、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量未満である場合にサービスフローをどのようにして送信するかについて詳細に記述している。
任意選択で、いくつかの実施形態においては、バンドリンググループを使用することによって送信される少なくとも1つのサービスフローは、複数のサービスフローを含み得、図4における方法は、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量未満である場合に、バンドリンググループの現在の送信帯域幅を計算するステップであって、バンドリンググループの現在の送信帯域幅は、バンドリンググループ内の第1のPHY以外のその他のPHYの送信帯域幅の合計に等しい、ステップと、バンドリンググループの現在の送信帯域幅、および複数のサービスフローのために必要とされる送信帯域幅に基づいて、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフロー以外の残りのサービスフローのために必要とされる送信帯域幅がバンドリンググループの現在の送信帯域幅以下になるように複数のサービスフロー内のターゲットサービスフローを破棄するステップとをさらに含み得る。
バンドリンググループの送信帯域幅は、第1のPHYの障害のインパクトに起因して減少するということを理解されたい。M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量未満であるということは、バンドリンググループの現在の送信帯域幅が、第1のPHYの障害のインパクトに起因して、複数の送信されることになるサービスフローのために必要とされる送信帯域幅未満であり、バンドリンググループの現在の送信帯域幅は、複数のサービスフローを同時に送信するには不十分であるということを示している。このケースにおいて、本出願の実施形態においては、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフローが破棄されて、残りのサービスフローの正常な送信を確実にする。
破棄されることを必要とするサービスフローを選択する複数の方式があり得る。たとえば、破棄されることを必要とするサービスフローは、複数のサービスフローからランダムに選択され得、または破棄されることを必要とするサービスフローは、QoSメカニズムに基づいて選択され得る。
たとえば、いくつかの実施形態においては、バンドリンググループの現在の送信帯域幅、および複数のサービスフローのために必要とされる送信帯域幅に基づいて、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフローを破棄するステップは、フレキシブルイーサネットのQoSメカニズムを使用することによって、バンドリンググループの現在の送信帯域幅、および複数のサービスフローのために必要とされる送信帯域幅に基づいて、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフローを破棄するステップであって、破棄されるターゲットサービスフローの優先度は、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフロー以外の残りのサービスフローの優先度よりも低い、ステップを含み得る。
特に、送信端はTMモジュールを含み得る。バンドリンググループの現在の送信帯域幅が計算を通じて入手された場合には、バンドリンググループの現在の送信帯域幅は、TMモジュールへフィードバックされ得る。TMモジュールは、複数のサービスフロー上でQoS制御を実行して、破棄されることを必要とするサービスフローを選択する。
本出願の実施形態においては、QoS制御が、複数のサービスフローの優先度に基づいて複数のサービスフロー上で実行されて、高い優先度を有するサービスフローの送信を優先的に確実にする。
図6を参照して、以降では、例を使用することによって前述の実施形態について記述する。図6は、実質的に図2と同様であり、存在する違いとしては、図2においては、アイドルタイムスロットがPHY4にマップされているが、図6においては、サービスデータ(サービスフロー1のサービスデータ、およびサービスフロー2のサービスデータ)がカプセル化されているタイムスロットがPHY4にマップされている。
PHY1が障害をきたした場合に、事前に実行された分割を通じて入手されている32個のタイムスロット内にはアイドルタイムスロットがないので、より低い優先度を有するサービスフロー3が破棄され得、それによって、PHY3にマップされている8個のタイムスロットがアイドル状態になるということが図6から知られることが可能である。次いで、PHY1にマップされている8個のタイムスロットのマッピング関係が調整され得、それによって、それらの8個のタイムスロットはPHY3にマップされる。これは、サービスフロー3を破棄して、より高い優先度を有するサービスフロー1および2の送信を確実にすることに相当する。
以降では、本出願の装置実施形態について記述する。装置実施形態は、前述の方法を実行することが可能であるので、詳細に記述されていない部分に関しては、前述の方法実施形態を参照されたい。
図7は、本出願の実施形態によるフレキシブルイーサネットベースのサービスフロー送信装置の概略構造図である。フレキシブルイーサネットは、バンドリンググループを使用することによって少なくとも1つのサービスフローを送信し、バンドリンググループに対応する帯域幅リソースは、M個のタイムスロットへと分割され、少なくとも1つのサービスフローのサービスデータは、M個のタイムスロットのうちのN個のタイムスロット内にカプセル化され、N個のタイムスロット内のそれぞれのタイムスロットは、バンドリンググループ内の1つのPHYにマップされ、それぞれのタイムスロット内にカプセル化されたサービスデータは、タイムスロットがマップされているPHYを使用することによって送信される。MおよびNの両方は、1以上の整数であり、M≧Nである。図7における装置700は、
バンドリンググループ内の第1のPHYが障害をきたした場合に、事前に構成された第1のタイムスロット構成テーブルに基づいて、第1のPHYにマップされているN個のタイムスロット内のターゲットタイムスロットを決定するように構成されている決定モジュール710であって、第1のタイムスロット構成テーブルは、M個のタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係を示すために使用される、決定モジュール710と、
第1のタイムスロット構成テーブルに基づいてアイドルタイムスロットを探してM個のタイムスロットを探索するように構成されている探索モジュール720と、
M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、すべてのN個のタイムスロットがバンドリンググループ内の第1のPHY以外のその他のPHYにマップされるように第1のタイムスロット構成テーブルを調整して、第2のタイムスロット構成テーブルを入手するように構成されている調整モジュール730と、
バンドリンググループを使用することによって第2のタイムスロット構成テーブルに基づいて少なくとも1つのサービスフローを送信するように構成されている送信モジュール740とを含む。
本出願の実施形態においては、バンドリンググループ内の第1のPHYが障害をきたした場合に、タイムスロットが、アイドルタイムスロットを探して最初に探索され、アイドルタイムスロットの量が十分である場合には、サービスデータを搬送するすべてのN個のタイムスロットがバンドリンググループ内のその他の有効なPHYにマップされるように第1のタイムスロット構成テーブルが調整される。この方法においては、N個のタイムスロット内にカプセル化されているすべてのサービスデータが受信端へ円滑に送信されることが可能であり、サービスフローの中断が回避される。
任意選択で、いくつかの実施形態においては、調整モジュール730は、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、M個のタイムスロットからK個のアイドルタイムスロットを選択することであって、Kは、ターゲットタイムスロットの量に等しい、選択することと、K個のアイドルタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係、およびK個のターゲットタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係が交換可能であるように第1のタイムスロット構成テーブルを調整することとを行うように特に構成されている。
任意選択で、いくつかの実施形態においては、調整モジュール730は、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、その他のPHYの負荷状況に基づいてM個のタイムスロットからK個のアイドルタイムスロットを選択するように特に構成されている。
任意選択で、いくつかの実施形態においては、少なくとも1つのサービスフローは、複数のサービスフローを含み、装置700は、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量未満である場合に、バンドリンググループの現在の送信帯域幅を計算するように構成されている計算モジュールであって、バンドリンググループの現在の送信帯域幅は、バンドリンググループ内の第1のPHY以外のその他のPHYの送信帯域幅の合計に等しい、計算モジュールと、バンドリンググループの現在の送信帯域幅、および複数のサービスフローのために必要とされる送信帯域幅に基づいて、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフロー以外の残りのサービスフローのために必要とされる送信帯域幅がバンドリンググループの現在の送信帯域幅以下になるように複数のサービスフロー内のターゲットサービスフローを破棄するように構成されているサービス処理モジュールとをさらに含む。
任意選択で、いくつかの実施形態においては、サービス処理モジュールは、フレキシブルイーサネットのサービス品質QoSメカニズムを使用することによって、バンドリンググループの現在の送信帯域幅、および複数のサービスフローのために必要とされる送信帯域幅に基づいて、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフローを破棄するように特に構成されており、ターゲットサービスフローの優先度は、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフロー以外の残りのサービスフローの優先度よりも低い。
図8は、本出願の別の実施形態によるフレキシブルイーサネットベースのサービスフロー送信装置の概略構造図である。フレキシブルイーサネットは、バンドリンググループを使用することによって少なくとも1つのサービスフローを送信し、バンドリンググループに対応する帯域幅リソースは、M個のタイムスロットへと分割され、少なくとも1つのサービスフローのサービスデータは、M個のタイムスロットのうちのN個のタイムスロット内にカプセル化され、N個のタイムスロット内のそれぞれのタイムスロットは、バンドリンググループ内の1つのPHYにマップされ、それぞれのタイムスロット内にカプセル化されたサービスデータは、タイムスロットがマップされているPHYを使用することによって送信される。MおよびNの両方は、1以上の整数であり、M≧Nである。図8におけるフレキシブルイーサネットベースのサービスフロー送信装置800は、メモリ810、プロセッサ820、および通信インターフェース830を含む。メモリ810、プロセッサ820、および通信インターフェース830は、バス840を使用することによって接続されている。プロセッサ820は、図7における決定モジュール710、探索モジュール720、および調整モジュール730に対応している。言い換えれば、プロセッサ820は、図7における決定モジュール710、探索モジュール720、および調整モジュール730によって実行されるオペレーションを実行することが可能である。通信インターフェース830は、図7における送信モジュール740に対応している。言い換えれば、通信インターフェース830は、図7における送信モジュール740によって実行されるオペレーションを実行することが可能である。以降では、メモリ810、プロセッサ820、および通信インターフェース830について詳細に記述する。
メモリ810は、プログラムコードを格納するように構成されている。
プロセッサ820は、メモリ810内に格納されているプログラムコードを実行するように構成されている。プログラムコードが実行されたときに、プロセッサ820は、バンドリンググループ内の第1のPHYが障害をきたした場合に、事前に構成された第1のタイムスロット構成テーブルに基づいて、第1のPHYにマップされているN個のタイムスロット内のターゲットタイムスロットを決定することであって、第1のタイムスロット構成テーブルは、M個のタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係を示すために使用される、決定することと、第1のタイムスロット構成テーブルに基づいてアイドルタイムスロットを探してM個のタイムスロットを探索することと、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、すべてのN個のタイムスロットがバンドリンググループ内の第1のPHY以外のその他のPHYにマップされるように第1のタイムスロット構成テーブルを調整して、第2のタイムスロット構成テーブルを入手することとを行うように構成されている。
送信インターフェース830は、バンドリンググループを使用することによって第2のタイムスロット構成テーブルに基づいて少なくとも1つのサービスフローを送信するように構成されている。
本出願の実施形態においては、バンドリンググループ内の第1のPHYが障害をきたした場合に、タイムスロットが、アイドルタイムスロットを探して最初に探索され、アイドルタイムスロットの量が十分である場合には、サービスデータを搬送するすべてのN個のタイムスロットがバンドリンググループ内のその他の有効なPHYにマップされるように第1のタイムスロット構成テーブルが調整される。この方法においては、N個のタイムスロット内にカプセル化されているすべてのサービスデータが受信端へ円滑に送信されることが可能であり、サービスフローの中断が回避される。
任意選択で、いくつかの実施形態においては、プロセッサ820は、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、M個のタイムスロットからK個のアイドルタイムスロットを選択することであって、Kは、ターゲットタイムスロットの量に等しい、選択することと、K個のアイドルタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係、およびK個のターゲットタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係が交換可能であるように第1のタイムスロット構成テーブルを調整することとを行うように特に構成されている。
任意選択で、いくつかの実施形態においては、プロセッサ820は、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、その他のPHYの負荷状況に基づいてM個のタイムスロットからK個のアイドルタイムスロットを選択するように特に構成されている。
任意選択で、いくつかの実施形態においては、プロセッサ820は、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量未満である場合に、バンドリンググループの現在の送信帯域幅を計算することであって、バンドリンググループの現在の送信帯域幅は、バンドリンググループ内の第1のPHY以外のその他のPHYの送信帯域幅の合計に等しい、計算することと、バンドリンググループの現在の送信帯域幅、および複数のサービスフローのために必要とされる送信帯域幅に基づいて、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフロー以外の残りのサービスフローのために必要とされる送信帯域幅がバンドリンググループの現在の送信帯域幅以下になるように複数のサービスフロー内のターゲットサービスフローを破棄することとを行うようにさらに構成されている。
任意選択で、いくつかの実施形態においては、プロセッサ820は、フレキシブルイーサネットのサービス品質QoSメカニズムを使用することによって、バンドリンググループの現在の送信帯域幅、および複数のサービスフローのために必要とされる送信帯域幅に基づいて、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフローを破棄するように特に構成されており、ターゲットサービスフローの優先度は、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフロー以外の残りのサービスフローの優先度よりも低い。
前述のサービスフロー送信装置800は、フレキシブルイーサネット内のネットワークデバイスであり得、たとえば、フレキシブルイーサネット内のルーティングデバイスであり得、またはそのルーティングデバイス内のボードであり得るということを理解されたい。
図9は、本出願の実施形態による通信システムの概略構造図である。図9における通信システム900は、フレキシブルイーサネットベースのネットワークデバイス910を含み得る。フレキシブルイーサネットは、バンドリンググループを使用することによって少なくとも1つのサービスフローを送信し、バンドリンググループに対応する帯域幅リソースは、M個のタイムスロットへと分割され、少なくとも1つのサービスフローのサービスデータは、M個のタイムスロットのうちのN個のタイムスロット内にカプセル化され、N個のタイムスロット内のそれぞれのタイムスロットは、バンドリンググループ内の1つのPHYにマップされ、それぞれのタイムスロット内にカプセル化されたサービスデータは、タイムスロットがマップされているPHYを使用することによって送信される。MおよびNの両方は、1以上の整数であり、M≧Nである。ネットワークデバイス910は、図8において記述されているサービスフロー送信装置800に対応していてよい。言い換えれば、ネットワークデバイス910は、サービスフロー送信装置800によって実行されるオペレーションを実行し得る。具体的な説明は、下記のとおりである。
ネットワークデバイス910は、バンドリンググループ内の第1のPHYが障害をきたした場合に、事前に構成された第1のタイムスロット構成テーブルに基づいて、第1のPHYにマップされているN個のタイムスロット内のターゲットタイムスロットを決定するように構成されており、第1のタイムスロット構成テーブルは、M個のタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係を示すために使用される。
ネットワークデバイス910は、第1のタイムスロット構成テーブルに基づいてアイドルタイムスロットを探してM個のタイムスロットを探索することと、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、すべてのN個のタイムスロットがバンドリンググループ内の第1のPHY以外のその他のPHYにマップされるように第1のタイムスロット構成テーブルを調整して、第2のタイムスロット構成テーブルを入手することとを行うようにさらに構成されている。
ネットワークデバイス910は、バンドリンググループを使用することによって第2のタイムスロット構成テーブルに基づいて少なくとも1つのサービスフローを送信するようにさらに構成されている。
本出願の実施形態においては、バンドリンググループ内の第1のPHYが障害をきたした場合に、タイムスロットが、アイドルタイムスロットを探して最初に探索され、アイドルタイムスロットの量が十分である場合には、サービスデータを搬送するすべてのN個のタイムスロットがバンドリンググループ内のその他の有効なPHYにマップされるように第1のタイムスロット構成テーブルが調整される。この方法においては、N個のタイムスロット内にカプセル化されているすべてのサービスデータが受信端へ円滑に送信されることが可能であり、サービスフローの中断が回避される。
任意選択で、いくつかの実施形態においては、ネットワークデバイス910は、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、M個のタイムスロットからK個のアイドルタイムスロットを選択することであって、Kは、ターゲットタイムスロットの量に等しい、選択することと、K個のアイドルタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係、およびK個のターゲットタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係が交換可能であるように第1のタイムスロット構成テーブルを調整することとを行うように特に構成され得る。
任意選択で、いくつかの実施形態においては、ネットワークデバイス910は、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、その他のPHYの負荷状況に基づいてM個のタイムスロットからK個のアイドルタイムスロットを選択するように特に構成され得る。
任意選択で、いくつかの実施形態においては、少なくとも1つのサービスフローは、複数のサービスフローを含み、ネットワークデバイス910は、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量未満である場合に、バンドリンググループの現在の送信帯域幅を計算することであって、バンドリンググループの現在の送信帯域幅は、バンドリンググループ内の第1のPHY以外のその他のPHYの送信帯域幅の合計に等しい、計算することと、バンドリンググループの現在の送信帯域幅、および複数のサービスフローのために必要とされる送信帯域幅に基づいて、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフロー以外の残りのサービスフローのために必要とされる送信帯域幅がバンドリンググループの現在の送信帯域幅以下になるように複数のサービスフロー内のターゲットサービスフローを破棄することとを行うようにさらに構成され得る。
任意選択で、いくつかの実施形態においては、ネットワークデバイス910は、フレキシブルイーサネットのサービス品質QoSメカニズムを使用することによって、バンドリンググループの現在の送信帯域幅、および複数のサービスフローのために必要とされる送信帯域幅に基づいて、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフローを破棄するように特に構成され得、ターゲットサービスフローの優先度は、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフロー以外の残りのサービスフローの優先度よりも低い。
本明細書において開示されている実施形態において記述されている例と組み合わせて、電子ハードウェア、またはコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアとの組合せによって、ユニットおよびアルゴリズムステップが実施され得るということを当技術分野における標準的な技術者なら認識し得る。機能がハードウェアによって実行されるか、またはソフトウェアによって実行されるかは、技術的なソリューションの個別の用途および設計制約条件に依存する。当業者なら、記述されている機能をそれぞれの個別の用途のために実施する目的でさまざまな方法を使用し得るが、その実装は本出願の範囲を超えるものとみなされるべきではない。
便利で簡単な説明の目的のために、前述のシステム、装置、およびユニットの詳細な機能プロセスに関しては、前述の方法実施形態における対応するプロセスを参照されたいということが当業者によって明らかに理解され得、詳細がここで再び記述されることはない。
本出願において提供されているいくつかの実施形態においては、開示されているシステム、装置、および方法がその他の方式で実施され得るということを理解されたい。たとえば、記述されている装置実施形態は、例にすぎない。たとえば、ユニットの区分は、論理的な機能区分にすぎず、実際の実装においてはその他の区分であってもよい。たとえば、複数のユニットもしくはコンポーネントが組み合わされてもしくは統合されて別のシステムになってもよく、またはいくつかの機能が無視されてもよく、もしくは実行されなくてもよい。加えて、表示されているまたは論じられている相互の結合または直接の結合または通信接続は、いくつかのインターフェースを使用することによって実施され得る。装置間またはユニット間における間接的な結合または通信接続は、電子的な形態、機械的な形態、またはその他の形態で実施され得る。
別々の部分として記述されているユニット同士は、物理的に別々であってもよく、または物理的に別々でなくてもよく、ユニットとして表示されている部分は、物理的なユニットであってもよく、または物理的なユニットでなくてもよく、1つの位置に配置されてもよく、または複数のネットワークユニット上に分散されてもよい。ユニットのうちのいくつかまたはすべては、実施形態のソリューションの目的を達成するために実際の要件に基づいて選択され得る。
加えて、本出願の実施形態における機能ユニット同士が統合されて1つの処理ユニットになってもよく、またはそれらのユニットのそれぞれが物理的に単独で存在してもよく、または2つ以上のユニットが統合されて1つのユニットになる。
機能がソフトウェア機能ユニットの形態で実装されて、独立した製品として販売または使用される場合には、それらの機能は、コンピュータ可読記憶媒体内に格納され得る。そのような理解に基づいて、本質的に本出願の技術的なソリューション、または従来技術に貢献する部分、またはそれらの技術的なソリューションのいくつかが、ソフトウェア製品の形態で実装され得る。そのソフトウェア製品は、記憶媒体内に格納され、本出願の実施形態において記述されている方法のステップのうちのすべてまたはいくつかを実行するようコンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、ネットワークデバイスなどであり得る)に指示するためのいくつかの命令を含む。前述の記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、取り外し可能なハードディスク、読み取り専用メモリ(ROM、Read−Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク、または光ディスクなど、プログラムコードを格納することが可能である任意の媒体を含む。
前述の説明は、本発明の特定の実装にすぎず、本発明の保護範囲を限定することを意図されているものではない。本発明において開示されている技術的な範囲内で当業者によって容易に考え出されるいかなる変形形態または代替形態も、本発明の保護範囲内に収まるものとする。したがって、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。
本出願は、フレキシブルイーサネットテクノロジーの分野に関し、より具体的には、フレキシブルイーサネットに基づいてサービスフローを送信するための方法および装置、ならびに通信システムに関する。
本出願は、2016年12月26日に中国特許庁に出願された「METHOD AND APPARATUS FOR TRANSMITTING SERVICE FLOW BASED ON FLEXIBLE ETHERNET, AND COMMUNICATIONS SYSTEM」と題されている中国特許出願第201611216544.7号明細書に対する優先権を主張するものであり、その中国特許出願明細書は、全体が参照によって本明細書に組み込まれている。
フレキシブルイーサネット(Flexible Ethernet、略してFlex EthまたはFlexE)は、従来のイーサネットに基づいて開発されたさらに進んだイーサネットテクノロジーである。FlexEは、ルータと光伝送ネットワーク(Optical Transport Network、OTN)との間における可変レートインターフェースを定義するために使用され得、主として、OTNにおけるイーサネットインターフェースのマッピングモードおよび送信モードをできるだけ簡略化するために使用される。FlexEは、イーサネットインターフェースとOTNとの間におけるレートバインディングテクノロジーおよびフレキシブルマッピング方式に基づいて、より大きな送信レートおよびより大きな送信帯域幅を実施し得る。
図1に示されているように、従来のイーサネットに基づくFlexEにフレキシブルイーサネットバンドリンググループ(FlexE Group、略してバンドリンググループ)のコンセプトが導入されている。バンドリンググループは、複数のPHYをバンドルすることによって入手され得る。1つのバンドリンググループに対応する帯域幅リソースは、そのバンドリンググループ内のPHYに対応する帯域幅リソースの合計である。したがってFlexEは、バンドリンググループに基づいて、より大きな送信レートおよびより大きな送信帯域幅に関する要件を満たすことが可能である。
FlexEは、バンドリンググループを使用することによって、複数のサービスフローが同時に送信されることを可能にする。同じサービスフローのサービスデータが、バンドリンググループ内の1つのPHY上で搬送され得、またはバンドリンググループ内の別々のPHY上で搬送され得る。言い換えれば、同じサービスフローのサービスデータは、バンドリンググループ内の1つのPHYを使用することによってピアエンドへ送信され得、またはバンドリンググループ内の複数のPHYを使用することによってピアエンドへ送信され得る。バンドリンググループ内のPHYが1つまたは複数のサービスフローのサービスデータを搬送すると想定すると、そのPHYが障害をきたした場合には、それらの1つまたは複数のサービスフローの送信は中断される。
本出願は、バンドリンググループ内のPHYが障害をきたしているためにサービスフローが中断される現象を緩和するために、フレキシブルイーサネットに基づいてサービスフローを送信するための方法および装置、ならびに通信システムを提供する。
第1の態様によれば、フレキシブルイーサネットに基づいてサービスフローを送信するための方法が提供され、フレキシブルイーサネットは、バンドリンググループを使用することによって少なくとも1つのサービスフローを送信し、バンドリンググループに対応する帯域幅リソースは、M個のタイムスロットへと分割され、少なくとも1つのサービスフローのサービスデータは、M個のタイムスロットのうちのN個のタイムスロット内にカプセル化され、N個のタイムスロット内のそれぞれのタイムスロットは、バンドリンググループ内の1つのPHYにマップされ、それぞれのタイムスロット内にカプセル化されたサービスデータは、タイムスロットがマップされているPHYを使用することによって送信され、MおよびNの両方は、1以上の整数であり、M≧Nであり、この方法は、バンドリンググループ内の第1のPHYが障害をきたした場合に、事前に構成された第1のタイムスロット構成テーブルに基づいて、第1のPHYにマップされているN個のタイムスロット内のターゲットタイムスロットを決定するステップであって、第1のタイムスロット構成テーブルは、M個のタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係を示すために使用される、ステップと、第1のタイムスロット構成テーブルに基づいてアイドルタイムスロットを探してM個のタイムスロットを探索するステップと、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、すべてのN個のタイムスロットがバンドリンググループ内の第1のPHY以外のその他のPHYにマップされるように第1のタイムスロット構成テーブルを調整して、第2のタイムスロット構成テーブルを入手するステップと、バンドリンググループを使用することによって第2のタイムスロット構成テーブルに基づいて少なくとも1つのサービスフローを送信するステップとを含む。
第1の態様に関連して、第1の態様のいくつかの実装においては、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、第1のタイムスロット構成テーブルを調整するステップは、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、M個のタイムスロットからK個のアイドルタイムスロットを選択するステップであって、Kは、ターゲットタイムスロットの量に等しい、ステップと、K個のアイドルタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係、およびK個のターゲットタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係が交換可能であるように第1のタイムスロット構成テーブルを調整するステップとを含む。
第1の態様に関連して、第1の態様のいくつかの実装においては、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、M個のタイムスロットからK個のアイドルタイムスロットを選択するステップは、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、その他のPHYの負荷状況に基づいてM個のタイムスロットからK個のアイドルタイムスロットを選択するステップを含む。
第1の態様に関連して、第1の態様のいくつかの実装においては、少なくとも1つのサービスフローは、複数のサービスフローを含み、この方法は、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量未満である場合に、バンドリンググループの現在の送信帯域幅を計算するステップであって、バンドリンググループの現在の送信帯域幅は、バンドリンググループ内の第1のPHY以外のその他のPHYの送信帯域幅の合計に等しい、ステップと、バンドリンググループの現在の送信帯域幅、および複数のサービスフローのために必要とされる送信帯域幅に基づいて、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフロー以外の残りのサービスフローのために必要とされる送信帯域幅がバンドリンググループの現在の送信帯域幅以下になるように複数のサービスフロー内のターゲットサービスフローを破棄するステップとをさらに含む。
第1の態様に関連して、第1の態様のいくつかの実装においては、バンドリンググループの現在の送信帯域幅、および複数のサービスフローのために必要とされる送信帯域幅に基づいて、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフローを破棄するステップは、フレキシブルイーサネットのサービス品質QoSメカニズムを使用することによって、バンドリンググループの現在の送信帯域幅、および複数のサービスフローのために必要とされる送信帯域幅に基づいて、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフローを破棄するステップであって、ターゲットサービスフローの優先度は、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフロー以外の残りのサービスフローの優先度よりも低い、ステップを含む。
第2の態様によれば、第1の態様または第1の態様のさまざまな可能な実装における方法を実行するように構成されているモジュールを含むフレキシブルイーサネットベースのサービスフロー送信装置が提供される。
第3の態様によれば、メモリと、プロセッサと、通信インターフェースとを含むフレキシブルイーサネットベースのサービスフロー送信装置が提供され、メモリは、プログラムコードを格納するように構成されており、プロセッサは、メモリ内に格納されているプログラムコードを実行して、第1の態様または第1の態様のさまざまな可能な実装における方法に対応するオペレーションを実行するように構成されている。
第4の態様によれば、フレキシブルイーサネットベースのネットワークデバイスを含む通信システムが提供され、フレキシブルイーサネットは、バンドリンググループを使用することによって少なくとも1つのサービスフローを送信し、バンドリンググループに対応する帯域幅リソースは、M個のタイムスロットへと分割され、少なくとも1つのサービスフローのサービスデータは、M個のタイムスロットのうちのN個のタイムスロット内にカプセル化され、N個のタイムスロット内のそれぞれのタイムスロットは、バンドリンググループ内の1つのPHYにマップされ、それぞれのタイムスロット内にカプセル化されたサービスデータは、タイムスロットがマップされているPHYを使用することによって送信され、MおよびNの両方は、1以上の整数であり、M≧Nである。ネットワークデバイスは、バンドリンググループ内の第1のPHYが障害をきたした場合に、事前に構成された第1のタイムスロット構成テーブルに基づいて、第1のPHYにマップされているN個のタイムスロット内のターゲットタイムスロットを決定するように構成されており、第1のタイムスロット構成テーブルは、M個のタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係を示すために使用される。ネットワークデバイスは、第1のタイムスロット構成テーブルに基づいてアイドルタイムスロットを探してM個のタイムスロットを探索するように、およびM個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、すべてのN個のタイムスロットがバンドリンググループ内の第1のPHY以外のその他のPHYにマップされるように第1のタイムスロット構成テーブルを調整して、第2のタイムスロット構成テーブルを入手するようにさらに構成されている。ネットワークデバイスは、バンドリンググループを使用することによって第2のタイムスロット構成テーブルに基づいて少なくとも1つのサービスフローを送信するようにさらに構成されている。
第4の態様に関連して、第4の態様のいくつかの実装においては、ネットワークデバイスは、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、M個のタイムスロットからK個のアイドルタイムスロットを選択することであって、Kは、ターゲットタイムスロットの量に等しい、選択することと、K個のアイドルタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係、およびK個のターゲットタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係が交換可能であるように第1のタイムスロット構成テーブルを調整することとを行うように特に構成されている。
第4の態様に関連して、第4の態様のいくつかの実装においては、ネットワークデバイスは、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、その他のPHYの負荷状況に基づいてM個のタイムスロットからK個のアイドルタイムスロットを選択するように特に構成されている。
第4の態様に関連して、第4の態様のいくつかの実装においては、少なくとも1つのサービスフローは、複数のサービスフローを含み、ネットワークデバイスは、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量未満である場合に、バンドリンググループの現在の送信帯域幅を計算することであって、バンドリンググループの現在の送信帯域幅は、バンドリンググループ内の第1のPHY以外のその他のPHYの送信帯域幅の合計に等しい、計算することと、バンドリンググループの現在の送信帯域幅、および複数のサービスフローのために必要とされる送信帯域幅に基づいて、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフロー以外の残りのサービスフローのために必要とされる送信帯域幅がバンドリンググループの現在の送信帯域幅以下になるように複数のサービスフロー内のターゲットサービスフローを破棄することとを行うようにさらに構成されている。
第4の態様に関連して、第4の態様のいくつかの実装においては、ネットワークデバイスは、フレキシブルイーサネットのサービス品質QoSメカニズムを使用することによって、バンドリンググループの現在の送信帯域幅、および複数のサービスフローのために必要とされる送信帯域幅に基づいて、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフローを破棄するように特に構成されており、ターゲットサービスフローの優先度は、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフロー以外の残りのサービスフローの優先度よりも低い。
第5の態様によれば、コンピュータ可読媒体が提供され、このコンピュータ可読媒体は、プログラムコードを格納しており、このプログラムコードは、第1の態様または第1の態様のさまざまな可能な実装における方法を実行するために使用される命令を含む。
このソリューションにおいては、バンドリンググループ内の第1のPHYが障害をきたした場合に、タイムスロットが、アイドルタイムスロットを探して最初に探索され、アイドルタイムスロットの量が十分である場合には、サービスデータを搬送するすべてのN個のタイムスロットがバンドリンググループ内のその他の有効なPHYにマップされるように第1のタイムスロット構成テーブルが調整される。この方法においては、N個のタイムスロット内にカプセル化されているすべてのサービスデータが受信端へ円滑に送信されることが可能であり、サービスフローの中断が回避される。
既存のフレキシブルイーサネットのアーキテクチャー図である。
フレキシブルイーサネットにおける従来のサービスフロー処理手順の概略図である。
PHY障害に起因してサービスフローが中断されるシナリオの概略図である。
本出願の実施形態による、フレキシブルイーサネットに基づいてサービスフローを送信するための方法の概略フローチャートである。
本出願の実施形態による、フレキシブルイーサネットに基づいてサービスフローを送信するための方法の概略フローチャートである。
本出願の別の実施形態による、フレキシブルイーサネットに基づいてサービスフローを送信するための方法の概略フローチャートである。
本出願の実施形態による、フレキシブルイーサネットに基づいてサービスフローを送信するための装置の概略構造図である。
本出願の別の実施形態による、フレキシブルイーサネットに基づいてサービスフローを送信するための装置の概略構造図である。
本出願の実施形態による通信システムの概略構造図である。
従来のイーサネットにおいては、サービスフローは、スイッチングボードを通過した後に、処理のためにトラフィック管理(Traffic Management、TM)モジュール、ネットワークプロセッサ(Network Processor、NP)、メディアアクセス制御(Media Access Control、MAC)レイヤモジュール、および物理レイヤモジュール(またはPHYと呼ばれる)などのモジュールまたはコンポーネントを、通常は順次通過する。
TMモジュールは、主として、ネットワーク送信帯域幅およびサービスフローの優先度に基づいてサービスフローのサービス品質(Quality of Service、QoS)を制御する。たとえば、すべてのサービスフローが前述のモジュールまたはコンポーネントを通過することを確実にする上で現在の送信帯域幅が不十分である場合には、TMモジュールは、高い優先度を有するサービスフローが前述のモジュールまたはコンポーネントを通過することを優先的に確実にし、低い優先度を有するサービスフロー上でパケット破棄処理を実行し得る。
NPは、イーサネットサービスを処理するためのコアチップであり、主として、さまざまなイーサネットサービスに関する転送タスクおよび処理タスクを実行し、たとえば、イーサネットサービスデータ上でのパケット処理、プロトコル分析、ルート探索などを実行する。
MACレイヤモジュールは、主として、物理レイヤにおいて物理媒体を接続および制御することを担当する。イーサネットサービスパケットに関しては、物理レイヤ情報がレイヤにおいてカプセル化およびカプセル解除され得る。
PHYは、データ送信のために必要とされる物理リンクをセットアップ、保持、および解体するための機械的な、電子的な、機能的な、および規範的な特徴を提供することとして定義され得る。本明細書において言及されているPHYは、送信端および受信端における物理レイヤワーキングコンポーネント、ならびに送信端と受信端との間における光ファイバを含み得る。物理レイヤワーキングコンポーネントは、たとえば、イーサネットにおける物理レイヤインターフェースデバイス(Physical Layer Interface Devices)を含み得る。
図1を参照すると、バンドリンググループ、フレキシブルイーサネットクライアント(FlexE Client、略してクライアント)、タイムスロット(Calendar)、およびフレキシブルイーサネット時分割多重化レイヤ(FlexE Shim、略して時分割多重化レイヤ)などの新たなコンセプトが、従来のイーサネットに基づくFlexEに導入されている。
バンドリンググループ: バンドリンググループは、複数のPHYを含み得、たとえば、100GEのレートをサポートする1から256個のPHYを含み得る。
クライアント: 同じバンドリンググループを使用することによって送信を実行するクライアント同士は、同じクロックを共有することを必要とし、これらのクライアントは、割り当てられているタイムスロットレートに基づいて適合して動作することを必要とする。アイドル(idle)ブロックを挿入/削除することによって、それぞれのクライアントの帯域幅オーバーヘッドが適合され得る。
タイムスロット: 1つのPHYの帯域幅リソースは、通常は複数のタイムスロット(たとえば、20個のタイムスロット)へと分割される。実際の使用においては、サービスデータが、はじめにタイムスロット内にカプセル化され、次いでそのタイムスロットが、バンドリンググループ内のPHYにマップされる。タイムスロットとPHYとの間におけるマッピング関係が、FlexEのタイムスロット構成テーブル内に記録される。FlexEは、通常は2つのタイムスロット構成テーブルをサポートする。一方のタイムスロット構成テーブルは、現在使用中のタイムスロット構成テーブルであり、他方のタイムスロット構成テーブルは、代替として使用され得る。これらの2つのタイムスロット構成テーブルは、互いに切り替えられ得る。具体的な切り替え時間は、アップストリームクライアントおよびダウンストリームクライアントによって交渉され得、切り替えは、同期的に実行される。この方法においては、クライアントのサービス構成が変わった場合に、別のクライアントのサービスは影響されない。
時分割多重化レイヤ: 時分割多重化レイヤは、主として、同じクロックに基づいてサービスデータ上でスライシングを実行し、スライスされたサービスデータを、事前に実行された分割を通じて入手されているタイムスロット内にカプセル化し、次いで、分割を通じて入手されているタイムスロットを、送信のための(ユーザによって特別に構成され得る)事前に構成されたタイムスロット構成テーブルに基づいてバンドリンググループ内のPHYにマップするために使用される。それぞれのタイムスロットは、バンドリンググループ内の1つのPHYにマップされる。
図2および図3を参照して、以降では、例を使用することによって、フレキシブルイーサネットにおける従来のサービスフロー処理プロセス、およびPHYが障害をきたした場合にサービスフローが中断される現象について個別に記述する。
図2は、従来のFlexEサービスフロー処理プロセスについて記述している。
図2に示されているように、バンドリンググループが、PHY1から4を含み、このバンドリンググループは、サービスフロー1から3を送信するために使用され得る。サービスフロー1を送信するプロセスが、例として使用される。送信側では、従来のサービス処理が、はじめにクライアントのサービスフロー1上で実行され得る。たとえば、TMモジュールを使用することによってQoS制御が実行され得、次いでMACレイヤモジュールを使用することによって物理レイヤ情報がカプセル化され得る。クライアントは、処理後に入手されるサービスデータを時分割多重化レイヤへ送信する。
次いで時分割多重化レイヤは、受信されたサービスデータ上でスライシングおよびタイムスロットのカプセル化を実行し得る(具体的には、サービスデータを、事前に実行された分割を通じて入手されているタイムスロット内にカプセル化し得る)。さらに時分割多重化レイヤは、サービスフロー1のサービスデータがカプセル化されているタイムスロットを、事前に構成されたタイムスロット構成テーブルに基づいてバンドリンググループ内のPHYにマップし得る。図2に示されているように、サービスフロー1のサービスデータがカプセル化されているタイムスロットは、PHY1およびPHY2にマップされる。次いで、バンドリンググループ内のPHYは、光モジュールを使用することによってデータを受信端へ送信し得る。受信端は、バンドリンググループ内のPHYによって送信されたデータを、送信端上での処理プロセスの逆のプロセスに従ってサービスフローへと再び組み立てる。
サービスフロー2および3の処理プロセスは、サービスフロー1の処理プロセスと同様である。ここでは詳細は記述されない。
図3を参照すると、バンドリンググループ内のPHY1が障害をきたしており、サービスフロー1に対応するサービスデータ、およびサービスフロー2に対応するサービスデータの両方が、PHY1にマップされているタイムスロット内にカプセル化されている。したがって、PHY1の障害に起因して、それらのタイムスロット内にカプセル化されているすべてのサービスデータが受信端へ送信されることが不可能である。サービスフロー1およびサービスフロー2が不連続である、または中断されている(この現象は、図3における黒色のブロックによって示されている)ということが、受信端において受信されるサービスフローから知られることも可能である。これは、サービスフロー全体の送信障害につながる。
PHY障害に起因してサービスフロー全体が中断される現象を緩和するために、本出願の実施形態は、フレキシブルイーサネットに基づいてサービスフローを送信するための方法を提供する。以降では、図4を参照しながら本出願の方法実施形態について詳細に記述する。
図4は、本出願の実施形態による、フレキシブルイーサネットに基づいてサービスフローを送信するための方法の概略フローチャートである。フレキシブルイーサネットは、バンドリンググループを使用することによって少なくとも1つのサービスフローを送信し、バンドリンググループに対応する帯域幅リソースは、M個のタイムスロットへと分割され、少なくとも1つのサービスフローのサービスデータは、M個のタイムスロットのうちのN個のタイムスロット内にカプセル化され、N個のタイムスロット内のそれぞれのタイムスロットは、バンドリンググループ内の1つのPHYにマップされ、それぞれのタイムスロット内にカプセル化されたサービスデータは、タイムスロットがマップされているPHYを使用することによって送信される。MおよびNの両方は、1以上の整数であり、M≧Nである。実際に、フレキシブルイーサネットは、それぞれのPHYの帯域幅リソースを複数のタイムスロットへと分割する(たとえば、1つのPHYの帯域幅リソースは、20個のタイムスロットへと分割され得る)。前述のM個のタイムスロットは、バンドリンググループ内のすべてのPHYを分割することによって入手されるタイムスロットの合計であり得る。
図4における方法は、下記のステップを含む。
410. バンドリンググループ内の第1のPHYが障害をきたした場合に、事前に構成された第1のタイムスロット構成テーブルに基づいて、第1のPHYにマップされているN個のタイムスロット内のターゲットタイムスロットを決定し、第1のタイムスロット構成テーブルは、M個のタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係を示すために使用される。
第1のPHYは、バンドリンググループ内の任意のPHYであり得るということを理解されたい。
タイムスロット構成テーブルは、タイムスロットマッピング関係テーブルとも呼ばれ得るということを理解されたい。タイムスロット構成テーブルは、M個のタイムスロット内のそれぞれのタイムスロットがマップされている、バンドリンググループ内にある特定のPHYを示すために特に使用され得る。
420. 第1のタイムスロット構成テーブルに基づいてアイドルタイムスロットを探してM個のタイムスロットを探索する。
430. M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、すべてのN個のタイムスロットがバンドリンググループ内の第1のPHY以外のその他のPHYにマップされるように第1のタイムスロット構成テーブルを調整して、第2のタイムスロット構成テーブルを入手する。
440. バンドリンググループを使用することによって第2のタイムスロット構成テーブルに基づいて少なくとも1つのサービスフローを送信する。
バンドリンググループ内の第1のPHYが障害をきたした場合には、第1のPHYにマップされているタイムスロット内にカプセル化されているサービスデータは、受信端へ送信されることが不可能である。したがって、1つまたは複数のサービスフローが中断される。サービスフローの中断を回避するために、本出願の実施形態においては、事前に実行された分割を通じて入手されているM個のタイムスロットが、アイドルタイムスロットを探して最初に探索され、アイドルタイムスロットの量が十分である場合には、サービスデータを搬送するすべてのN個のタイムスロットがバンドリンググループ内のその他の有効なPHYにマップされるように第1のタイムスロット構成テーブルが調整される。この方法においては、N個のタイムスロット内にカプセル化されているすべてのサービスデータが受信端へ円滑に送信されることが可能であり、サービスフローの中断が回避される。
タイムスロット構成テーブルの調整、および送信端と受信端との間におけるタイムスロット構成テーブルの切り替えが、FlexEオーバーヘッドメカニズムに基づいて実施され得る。理解しやすくするために、FlexEオーバーヘッドメカニズムが、はじめに簡単に記述される。
具体的には、バンドリンググループ内のPHYが、情報コードブロックを送信するだけでなく、オーバーヘッド(overhead)コードブロックも送信する。いくつかのオーバーヘッドコードブロック(たとえば、1つの基本フレーム周期において送信されるオーバーヘッドコードブロック)内に含まれているビット情報が結合されて、オーバーヘッドエリアを形成する。オーバーヘッドエリアは、コード情報および制御情報など、サービスデータ以外の情報を送信するために使用され得る。タイムスロット構成テーブルと、要求/応答メカニズムを使用することによって送信端と受信端との間においてタイムスロット構成テーブルを切り替えるために使用される情報とが、送信のためにオーバーヘッドエリアにおけるいくつかのフィールド内に含めて搬送され得る。詳細に関しては、従来技術を参照されたい。ここでは詳細は記述されていない。
ステップ430の複数の実装があり得る。以降では、特定の実施形態を参照しながらステップ430の実装について詳細に記述する。
いくつかの実施形態においては、ステップ430は、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、M個のタイムスロットからK個のアイドルタイムスロットを選択するステップであって、Kは、ターゲットタイムスロットの量に等しい、ステップと、K個のアイドルタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係、およびK個のターゲットタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係が交換可能であるように第1のタイムスロット構成テーブルを調整するステップとを含み得る。
N個のタイムスロット内のK個のターゲットタイムスロット以外のその他のタイムスロットは、第1のPHYにマップされていないので、これらのタイムスロット内のサービスデータの送信は影響されない。これに基づいて、本出願の実施形態においては、これらのタイムスロットのマッピング関係は変更されないままであり、K個のアイドルタイムスロットのマッピング関係、およびK個のターゲットタイムスロットのマッピング関係のみが置換または交換される。この方法においては、タイムスロット構成テーブルがわずかに変更され得、送信端上でのオペレーションが簡略化される。
たとえば、バンドリンググループがPHY1から4を含み、PHY1が障害をきたしている。K個のターゲットタイムスロットが、ターゲットタイムスロット1およびターゲットタイムスロット2を含み、K個のアイドルタイムスロットが、アイドルタイムスロット1およびアイドルタイムスロット2を含み、すべてのK個のターゲットタイムスロットが、PHY1にマップされている。アイドルタイムスロット1がPHY2にマップされており、アイドルタイムスロット2がPHY3にマップされていると想定すると、K個のアイドルタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係、およびK個のターゲットタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係が交換可能であるということは、ターゲットタイムスロット1がPHY2にマップされ、ターゲットタイムスロット2がPHY3にマップされ、アイドルタイムスロット1およびアイドルタイムスロット2の両方がPHY1にマップされるということを示し得る。
以降では、図3および図5を参照しながらステップ430の前述の実装についてさらに詳細に記述する。
図3に示されているように、バンドリンググループが、PHY1から4を含み、バンドリンググループに対応する帯域幅リソースが、32個のタイムスロットへと分割され、それぞれのPHYが、32個のタイムスロットのうちの8個のタイムスロットに対応しており、サービスフロー1から3が、32個のタイムスロットのうちの24個のタイムスロット内にカプセル化されている(24個のタイムスロットは、PHY1から3に対応するタイムスロットであり、PHY4上の8個のタイムスロットは、アイドルタイムスロットである)。
PHY1が障害をきたした場合には、PHY1にマップされている8個のタイムスロット内のすべてのサービスデータが影響される。図3を参照すると、PHY1にマップされているサービスデータは、サービスフロー1内のサービスデータを含むだけでなく、サービスフロー2内のサービスデータも含む。したがって、サービスフロー1の送信、およびサービスフロー2の送信が中断される。
サービスフローの送信の中断を回避するために、PHY1が障害をきたした場合に、送信端は、タイムスロット構成テーブルを探索することによって、事前に実行された分割を通じて入手されている32個のタイムスロットが8個のアイドルタイムスロットを含み、それらの8個のアイドルタイムスロットはPHY4にマップされているということに気づく。したがって、図5を参照すると、送信端は、PHY1にマップされている8個のタイムスロットをPHY4に再マップし、PHY4にマップされているアイドルタイムスロットをPHY1に再マップし得る。これは、PHY1にマップされている8個のタイムスロットのマッピング関係、およびPHY4にマップされている8個のタイムスロットのマッピング関係を置換または交換することに相当する。タイムスロットのマッピング関係が調整された後に、新たなタイムスロット構成テーブルが入手され得る。送信端は、新たなタイムスロット構成テーブルをFlexEのハードウェアに書き込み得る。FlexEは、FlexEのオーバーヘッドメカニズムに基づいて新たなタイムスロット構成テーブルを受信端へ転送し、FlexEのオーバーヘッドメカニズムに基づいて送信端および受信端を制御して、新たなタイムスロット構成テーブルを有効にする。前述の調整の後に、サービスデータがカプセル化されている24個のタイムスロットが受信端へ円滑に送信され得、サービスフローの中断が回避される。
PHY1が障害をきたした場合に、影響されるタイムスロットが送信端によってタイムスロット構成テーブルに基づいて見つからないならば、それは、PHY1がいかなるサービスも搬送していないということを示しているということに留意されたい。このケースにおいては、送信端は、その後のオペレーションを実行しなくてよい。
M個のタイムスロットからK個のアイドルタイムスロットを選択する複数の方式があり得るということを理解されたい。たとえば、K個のアイドルタイムスロットは、ランダムに選択され得、または特定のルールに従って選択され得る。本出願の実施形態は、それに対して特定の制限を課していない。
たとえば、いくつかの実施形態においては、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、M個のタイムスロットからK個のアイドルタイムスロットを選択するステップは、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、その他のPHYの負荷状況に基づいてM個のタイムスロットからK個のアイドルタイムスロットを選択するステップを含み得る。
本出願の実施形態においては、その他のPHYの負荷状況に基づいてアイドルタイムスロットを選択するステップは、その他のPHY上でのサービスデータの分配をより適切にし得る。たとえば、K個のアイドルタイムスロットは、負荷バランシングルールに従ってM個のタイムスロットから選択され得、それによって、K個のターゲットタイムスロット内のサービスデータは、K個のアイドルタイムスロットのマッピング関係、およびK個のターゲットタイムスロットのマッピング関係が交換された後に、できるだけ、軽い負荷を課されているPHY上で搬送される。
前述の実施形態においては、N個のタイムスロット内のK個のターゲットタイムスロット以外のその他のタイムスロットのマッピング関係は変更されないままであり、K個のターゲットタイムスロットのマッピング関係、およびK個のアイドルタイムスロットのマッピング関係のみが交換される。しかしながら、本出願の実施形態は、それに限定されない。N個のタイムスロット内のそれぞれのタイムスロットのマッピング関係はまた、特定のポリシーまたはルールに基づいて調整され得る。バンドリンググループがPHY1から4を含み、バンドリンググループを使用することによって送信されるサービスフローが8個のタイムスロット(タイムスロット1から8)内にカプセル化される例を使用することによって、説明が提供される。PHY1が障害をきたしていると想定すると、タイムスロット1は、PHY2にマップされ得、タイムスロット2は、PHY3にマップされ得、タイムスロット3は、PHY4にマップされ得、タイムスロット4は、PHY2にマップされ得、タイムスロット5は、PHY3にマップされ得、タイムスロット6は、PHY4にマップされ得、マッピングは、タイムスロット8とバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係が決定されるまで、循環して実行される。
前述の内容は、特定の実施形態を参照しながら、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合にサービスフローをどのようにして送信するかについて詳細に記述している。以降では、特定の実施形態を参照しながら、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量未満である場合にサービスフローをどのようにして送信するかについて詳細に記述している。
任意選択で、いくつかの実施形態においては、バンドリンググループを使用することによって送信される少なくとも1つのサービスフローは、複数のサービスフローを含み得、図4における方法は、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量未満である場合に、バンドリンググループの現在の送信帯域幅を計算するステップであって、バンドリンググループの現在の送信帯域幅は、バンドリンググループ内の第1のPHY以外のその他のPHYの送信帯域幅の合計に等しい、ステップと、バンドリンググループの現在の送信帯域幅、および複数のサービスフローのために必要とされる送信帯域幅に基づいて、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフロー以外の残りのサービスフローのために必要とされる送信帯域幅がバンドリンググループの現在の送信帯域幅以下になるように複数のサービスフロー内のターゲットサービスフローを破棄するステップとをさらに含み得る。
バンドリンググループの送信帯域幅は、第1のPHYの障害のインパクトに起因して減少するということを理解されたい。M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量未満であるということは、バンドリンググループの現在の送信帯域幅が、第1のPHYの障害のインパクトに起因して、複数の送信されることになるサービスフローのために必要とされる送信帯域幅未満であり、バンドリンググループの現在の送信帯域幅は、複数のサービスフローを同時に送信するには不十分であるということを示している。このケースにおいて、本出願の実施形態においては、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフローが破棄されて、残りのサービスフローの正常な送信を確実にする。
破棄されることを必要とするサービスフローを選択する複数の方式があり得る。たとえば、破棄されることを必要とするサービスフローは、複数のサービスフローからランダムに選択され得、または破棄されることを必要とするサービスフローは、QoSメカニズムに基づいて選択され得る。
たとえば、いくつかの実施形態においては、バンドリンググループの現在の送信帯域幅、および複数のサービスフローのために必要とされる送信帯域幅に基づいて、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフローを破棄するステップは、フレキシブルイーサネットのQoSメカニズムを使用することによって、バンドリンググループの現在の送信帯域幅、および複数のサービスフローのために必要とされる送信帯域幅に基づいて、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフローを破棄するステップであって、破棄されるターゲットサービスフローの優先度は、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフロー以外の残りのサービスフローの優先度よりも低い、ステップを含み得る。
特に、送信端はTMモジュールを含み得る。バンドリンググループの現在の送信帯域幅が計算を通じて入手された場合には、バンドリンググループの現在の送信帯域幅は、TMモジュールへフィードバックされ得る。TMモジュールは、複数のサービスフロー上でQoS制御を実行して、破棄されることを必要とするサービスフローを選択する。
本出願の実施形態においては、QoS制御が、複数のサービスフローの優先度に基づいて複数のサービスフロー上で実行されて、高い優先度を有するサービスフローの送信を優先的に確実にする。
図6を参照して、以降では、例を使用することによって前述の実施形態について記述する。図6は、実質的に図2と同様であり、存在する違いとしては、図2においては、アイドルタイムスロットがPHY4にマップされているが、図6においては、サービスデータ(サービスフロー1のサービスデータ、およびサービスフロー2のサービスデータ)がカプセル化されているタイムスロットがPHY4にマップされている。
PHY1が障害をきたした場合に、事前に実行された分割を通じて入手されている32個のタイムスロット内にはアイドルタイムスロットがないので、より低い優先度を有するサービスフロー3が破棄され得、それによって、PHY3にマップされている8個のタイムスロットがアイドル状態になるということが図6から知られることが可能である。次いで、PHY1にマップされている8個のタイムスロットのマッピング関係が調整され得、それによって、それらの8個のタイムスロットはPHY3にマップされる。これは、サービスフロー3を破棄して、より高い優先度を有するサービスフロー1および2の送信を確実にすることに相当する。
以降では、本出願の装置実施形態について記述する。装置は、前述の方法を実行することが可能であるので、詳細に記述されていない部分に関しては、前述の方法実施形態を参照されたい。
図7は、本出願の実施形態によるフレキシブルイーサネットベースのサービスフロー送信装置の概略構造図である。フレキシブルイーサネットは、バンドリンググループを使用することによって少なくとも1つのサービスフローを送信し、バンドリンググループに対応する帯域幅リソースは、M個のタイムスロットへと分割され、少なくとも1つのサービスフローのサービスデータは、M個のタイムスロットのうちのN個のタイムスロット内にカプセル化され、N個のタイムスロット内のそれぞれのタイムスロットは、バンドリンググループ内の1つのPHYにマップされ、それぞれのタイムスロット内にカプセル化されたサービスデータは、タイムスロットがマップされているPHYを使用することによって送信される。MおよびNの両方は、1以上の整数であり、M≧Nである。図7における装置700は、
バンドリンググループ内の第1のPHYが障害をきたした場合に、事前に構成された第1のタイムスロット構成テーブルに基づいて、第1のPHYにマップされているN個のタイムスロット内のターゲットタイムスロットを決定するように構成されている決定モジュール710であって、第1のタイムスロット構成テーブルは、M個のタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係を示すために使用される、決定モジュール710と、
第1のタイムスロット構成テーブルに基づいてアイドルタイムスロットを探してM個のタイムスロットを探索するように構成されている探索モジュール720と、
M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、すべてのN個のタイムスロットがバンドリンググループ内の第1のPHY以外のその他のPHYにマップされるように第1のタイムスロット構成テーブルを調整して、第2のタイムスロット構成テーブルを入手するように構成されている調整モジュール730と、
バンドリンググループを使用することによって第2のタイムスロット構成テーブルに基づいて少なくとも1つのサービスフローを送信するように構成されている送信モジュール740とを含む。
本出願の実施形態においては、バンドリンググループ内の第1のPHYが障害をきたした場合に、タイムスロットが、アイドルタイムスロットを探して最初に探索され、アイドルタイムスロットの量が十分である場合には、サービスデータを搬送するすべてのN個のタイムスロットがバンドリンググループ内のその他の有効なPHYにマップされるように第1のタイムスロット構成テーブルが調整される。この方法においては、N個のタイムスロット内にカプセル化されているすべてのサービスデータが受信端へ円滑に送信されることが可能であり、サービスフローの中断が回避される。
任意選択で、いくつかの実施形態においては、調整モジュール730は、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、M個のタイムスロットからK個のアイドルタイムスロットを選択することであって、Kは、ターゲットタイムスロットの量に等しい、選択することと、K個のアイドルタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係、およびK個のターゲットタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係が交換可能であるように第1のタイムスロット構成テーブルを調整することとを行うように特に構成されている。
任意選択で、いくつかの実施形態においては、調整モジュール730は、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、その他のPHYの負荷状況に基づいてM個のタイムスロットからK個のアイドルタイムスロットを選択するように特に構成されている。
任意選択で、いくつかの実施形態においては、少なくとも1つのサービスフローは、複数のサービスフローを含み、装置700は、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量未満である場合に、バンドリンググループの現在の送信帯域幅を計算するように構成されている計算モジュールであって、バンドリンググループの現在の送信帯域幅は、バンドリンググループ内の第1のPHY以外のその他のPHYの送信帯域幅の合計に等しい、計算モジュールと、バンドリンググループの現在の送信帯域幅、および複数のサービスフローのために必要とされる送信帯域幅に基づいて、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフロー以外の残りのサービスフローのために必要とされる送信帯域幅がバンドリンググループの現在の送信帯域幅以下になるように複数のサービスフロー内のターゲットサービスフローを破棄するように構成されているサービス処理モジュールとをさらに含む。
任意選択で、いくつかの実施形態においては、サービス処理モジュールは、フレキシブルイーサネットのサービス品質QoSメカニズムを使用することによって、バンドリンググループの現在の送信帯域幅、および複数のサービスフローのために必要とされる送信帯域幅に基づいて、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフローを破棄するように特に構成されており、ターゲットサービスフローの優先度は、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフロー以外の残りのサービスフローの優先度よりも低い。
図8は、本出願の別の実施形態によるフレキシブルイーサネットベースのサービスフロー送信装置の概略構造図である。フレキシブルイーサネットは、バンドリンググループを使用することによって少なくとも1つのサービスフローを送信し、バンドリンググループに対応する帯域幅リソースは、M個のタイムスロットへと分割され、少なくとも1つのサービスフローのサービスデータは、M個のタイムスロットのうちのN個のタイムスロット内にカプセル化され、N個のタイムスロット内のそれぞれのタイムスロットは、バンドリンググループ内の1つのPHYにマップされ、それぞれのタイムスロット内にカプセル化されたサービスデータは、タイムスロットがマップされているPHYを使用することによって送信される。MおよびNの両方は、1以上の整数であり、M≧Nである。図8におけるフレキシブルイーサネットベースのサービスフロー送信装置800は、メモリ810、プロセッサ820、および通信インターフェース830を含む。メモリ810、プロセッサ820、および通信インターフェース830は、バス840を使用することによって接続されている。プロセッサ820は、図7における決定モジュール710、探索モジュール720、および調整モジュール730に対応している。言い換えれば、プロセッサ820は、図7における決定モジュール710、探索モジュール720、および調整モジュール730によって実行されるオペレーションを実行することが可能である。通信インターフェース830は、図7における送信モジュール740に対応している。言い換えれば、通信インターフェース830は、図7における送信モジュール740によって実行されるオペレーションを実行することが可能である。以降では、メモリ810、プロセッサ820、および通信インターフェース830について詳細に記述する。
メモリ810は、プログラムコードを格納するように構成されている。
プロセッサ820は、メモリ810内に格納されているプログラムコードを実行するように構成されている。プログラムコードが実行されたときに、プロセッサ820は、バンドリンググループ内の第1のPHYが障害をきたした場合に、事前に構成された第1のタイムスロット構成テーブルに基づいて、第1のPHYにマップされているN個のタイムスロット内のターゲットタイムスロットを決定することであって、第1のタイムスロット構成テーブルは、M個のタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係を示すために使用される、決定することと、第1のタイムスロット構成テーブルに基づいてアイドルタイムスロットを探してM個のタイムスロットを探索することと、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、すべてのN個のタイムスロットがバンドリンググループ内の第1のPHY以外のその他のPHYにマップされるように第1のタイムスロット構成テーブルを調整して、第2のタイムスロット構成テーブルを入手することとを行うように構成されている。
送信インターフェース830は、バンドリンググループを使用することによって第2のタイムスロット構成テーブルに基づいて少なくとも1つのサービスフローを送信するように構成されている。
本出願の実施形態においては、バンドリンググループ内の第1のPHYが障害をきたした場合に、タイムスロットが、アイドルタイムスロットを探して最初に探索され、アイドルタイムスロットの量が十分である場合には、サービスデータを搬送するすべてのN個のタイムスロットがバンドリンググループ内のその他の有効なPHYにマップされるように第1のタイムスロット構成テーブルが調整される。この方法においては、N個のタイムスロット内にカプセル化されているすべてのサービスデータが受信端へ円滑に送信されることが可能であり、サービスフローの中断が回避される。
任意選択で、いくつかの実施形態においては、プロセッサ820は、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、M個のタイムスロットからK個のアイドルタイムスロットを選択することであって、Kは、ターゲットタイムスロットの量に等しい、選択することと、K個のアイドルタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係、およびK個のターゲットタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係が交換可能であるように第1のタイムスロット構成テーブルを調整することとを行うように特に構成されている。
任意選択で、いくつかの実施形態においては、プロセッサ820は、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、その他のPHYの負荷状況に基づいてM個のタイムスロットからK個のアイドルタイムスロットを選択するように特に構成されている。
任意選択で、いくつかの実施形態においては、プロセッサ820は、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量未満である場合に、バンドリンググループの現在の送信帯域幅を計算することであって、バンドリンググループの現在の送信帯域幅は、バンドリンググループ内の第1のPHY以外のその他のPHYの送信帯域幅の合計に等しい、計算することと、バンドリンググループの現在の送信帯域幅、および複数のサービスフローのために必要とされる送信帯域幅に基づいて、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフロー以外の残りのサービスフローのために必要とされる送信帯域幅がバンドリンググループの現在の送信帯域幅以下になるように複数のサービスフロー内のターゲットサービスフローを破棄することとを行うようにさらに構成されている。
任意選択で、いくつかの実施形態においては、プロセッサ820は、フレキシブルイーサネットのサービス品質QoSメカニズムを使用することによって、バンドリンググループの現在の送信帯域幅、および複数のサービスフローのために必要とされる送信帯域幅に基づいて、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフローを破棄するように特に構成されており、ターゲットサービスフローの優先度は、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフロー以外の残りのサービスフローの優先度よりも低い。
前述のサービスフロー送信装置800は、フレキシブルイーサネット内のネットワークデバイスであり得、たとえば、フレキシブルイーサネット内のルーティングデバイスであり得、またはルーティングデバイス内のボードであり得るということを理解されたい。
図9は、本出願の実施形態による通信システムの概略構造図である。図9における通信システム900は、フレキシブルイーサネットベースのネットワークデバイス910を含み得る。フレキシブルイーサネットは、バンドリンググループを使用することによって少なくとも1つのサービスフローを送信し、バンドリンググループに対応する帯域幅リソースは、M個のタイムスロットへと分割され、少なくとも1つのサービスフローのサービスデータは、M個のタイムスロットのうちのN個のタイムスロット内にカプセル化され、N個のタイムスロット内のそれぞれのタイムスロットは、バンドリンググループ内の1つのPHYにマップされ、それぞれのタイムスロット内にカプセル化されたサービスデータは、タイムスロットがマップされているPHYを使用することによって送信される。MおよびNの両方は、1以上の整数であり、M≧Nである。ネットワークデバイス910は、図8において記述されているサービスフロー送信装置800に対応していてよい。言い換えれば、ネットワークデバイス910は、サービスフロー送信装置800によって実行されるオペレーションを実行し得る。具体的な説明は、下記のとおりである。
ネットワークデバイス910は、バンドリンググループ内の第1のPHYが障害をきたした場合に、事前に構成された第1のタイムスロット構成テーブルに基づいて、第1のPHYにマップされているN個のタイムスロット内のターゲットタイムスロットを決定するように構成されており、第1のタイムスロット構成テーブルは、M個のタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係を示すために使用される。
ネットワークデバイス910は、第1のタイムスロット構成テーブルに基づいてアイドルタイムスロットを探してM個のタイムスロットを探索することと、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、すべてのN個のタイムスロットがバンドリンググループ内の第1のPHY以外のその他のPHYにマップされるように第1のタイムスロット構成テーブルを調整して、第2のタイムスロット構成テーブルを入手することとを行うようにさらに構成されている。
ネットワークデバイス910は、バンドリンググループを使用することによって第2のタイムスロット構成テーブルに基づいて少なくとも1つのサービスフローを送信するようにさらに構成されている。
本出願の実施形態においては、バンドリンググループ内の第1のPHYが障害をきたした場合に、タイムスロットが、アイドルタイムスロットを探して最初に探索され、アイドルタイムスロットの量が十分である場合には、サービスデータを搬送するすべてのN個のタイムスロットがバンドリンググループ内のその他の有効なPHYにマップされるように第1のタイムスロット構成テーブルが調整される。この方法においては、N個のタイムスロット内にカプセル化されているすべてのサービスデータが受信端へ円滑に送信されることが可能であり、サービスフローの中断が回避される。
任意選択で、いくつかの実施形態においては、ネットワークデバイス910は、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、M個のタイムスロットからK個のアイドルタイムスロットを選択することであって、Kは、ターゲットタイムスロットの量に等しい、選択することと、K個のアイドルタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係、およびK個のターゲットタイムスロットとバンドリンググループ内のPHYとの間におけるマッピング関係が交換可能であるように第1のタイムスロット構成テーブルを調整することとを行うように特に構成され得る。
任意選択で、いくつかの実施形態においては、ネットワークデバイス910は、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量以上である場合に、その他のPHYの負荷状況に基づいてM個のタイムスロットからK個のアイドルタイムスロットを選択するように特に構成され得る。
任意選択で、いくつかの実施形態においては、少なくとも1つのサービスフローは、複数のサービスフローを含み、ネットワークデバイス910は、M個のタイムスロット内のアイドルタイムスロットの量がターゲットタイムスロットの量未満である場合に、バンドリンググループの現在の送信帯域幅を計算することであって、バンドリンググループの現在の送信帯域幅は、バンドリンググループ内の第1のPHY以外のその他のPHYの送信帯域幅の合計に等しい、計算することと、バンドリンググループの現在の送信帯域幅、および複数のサービスフローのために必要とされる送信帯域幅に基づいて、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフロー以外の残りのサービスフローのために必要とされる送信帯域幅がバンドリンググループの現在の送信帯域幅以下になるように複数のサービスフロー内のターゲットサービスフローを破棄することとを行うようにさらに構成され得る。
任意選択で、いくつかの実施形態においては、ネットワークデバイス910は、フレキシブルイーサネットのサービス品質QoSメカニズムを使用することによって、バンドリンググループの現在の送信帯域幅、および複数のサービスフローのために必要とされる送信帯域幅に基づいて、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフローを破棄するように特に構成され得、ターゲットサービスフローの優先度は、複数のサービスフロー内のターゲットサービスフロー以外の残りのサービスフローの優先度よりも低い。
本明細書において開示されている実施形態において記述されている例と組み合わせて、電子ハードウェア、またはコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアとの組合せによって、ユニットおよびアルゴリズムステップが実施され得るということを当技術分野における標準的な技術者なら認識し得る。機能がハードウェアによって実行されるか、またはソフトウェアによって実行されるかは、技術的なソリューションの個別の用途および設計制約条件に依存する。当業者なら、記述されている機能をそれぞれの個別の用途のために実施する目的でさまざまな方法を使用し得るが、その実装は本出願の範囲を超えるものとみなされるべきではない。
便利で簡単な説明の目的のために、前述のシステム、装置、およびユニットの詳細な機能プロセスに関しては、前述の方法実施形態における対応するプロセスを参照されたいということが当業者によって明らかに理解され得、詳細がここで再び記述されることはない。
本出願において提供されているいくつかの実施形態においては、開示されているシステム、装置、および方法がその他の方式で実施され得るということを理解されたい。たとえば、記述されている装置実施形態は、例にすぎない。たとえば、ユニットの区分は、論理的な機能区分にすぎず、実際の実装においてはその他の区分であってもよい。たとえば、複数のユニットもしくはコンポーネントが組み合わされてもしくは統合されて別のシステムになってもよく、またはいくつかの機能が無視されてもよく、もしくは実行されなくてもよい。加えて、表示されているまたは論じられている相互の結合または直接の結合または通信接続は、いくつかのインターフェースを使用することによって実施され得る。装置間またはユニット間における間接的な結合または通信接続は、電子的な形態、機械的な形態、またはその他の形態で実施され得る。
別々の部分として記述されているユニット同士は、物理的に別々であってもよく、または物理的に別々でなくてもよく、ユニットとして表示されている部分は、物理的なユニットであってもよく、または物理的なユニットでなくてもよく、1つの位置に配置されてもよく、または複数のネットワークユニット上に分散されてもよい。ユニットのうちのいくつかまたはすべては、実施形態のソリューションの目的を達成するために実際の要件に基づいて選択され得る。
加えて、本出願の実施形態における機能ユニット同士が統合されて1つの処理ユニットになってもよく、またはそれらのユニットのそれぞれが物理的に単独で存在してもよく、または2つ以上のユニットが統合されて1つのユニットになる。
機能がソフトウェア機能ユニットの形態で実装されて、独立した製品として販売または使用される場合には、それらの機能は、コンピュータ可読記憶媒体内に格納され得る。そのような理解に基づいて、本質的に本出願の技術的なソリューション、または従来技術に貢献する部分、またはそれらの技術的なソリューションのいくつかが、ソフトウェア製品の形態で実装され得る。そのソフトウェア製品は、記憶媒体内に格納され、本出願の実施形態において記述されている方法のステップのうちのすべてまたはいくつかを実行するようコンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、ネットワークデバイスなどであり得る)に指示するためのいくつかの命令を含む。前述の記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、取り外し可能なハードディスク、読み取り専用メモリ(ROM、Read−Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク、または光ディスクなど、プログラムコードを格納することが可能である任意の媒体を含む。
前述の説明は、本発明の特定の実装にすぎず、本発明の保護範囲を限定することを意図されているものではない。本発明において開示されている技術的な範囲内で当業者によって容易に考え出されるいかなる変形形態または代替形態も、本発明の保護範囲内に収まるものとする。したがって、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。