JP2020203563A - 動力伝達装置及びパワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】従動歯車の回転方向の違いに起因する従動歯車と駆動歯車軸との間に発生する摩擦抵抗の差異を低減する。【解決手段】動力伝達装置100は、駆動源7に連結された駆動歯車軸2と、駆動歯車軸2に噛み合う従動歯車1と、駆動歯車軸2の先端側を回転自在に支持する軸受11と、軸受11を介して、駆動歯車軸2を従動歯車1へ向けて付勢する付勢部材12と、従動歯車1の回転方向に基づいて付勢部材12のセット荷重を調整する調整装置110と、を備える。【選択図】図2
Description
本発明は、動力伝達装置及びパワーステアリング装置に関する。
動力伝達装置としてのウォーム減速機を備えたパワーステアリング装置が知られている(特許文献1参照)。ウォーム減速機は、電動モータ等の駆動源により回転駆動されるウォーム軸と、ウォーム軸と噛み合うウォームホイールと、を備える。ウォーム軸は、両端部が軸受によって回転可能に支持される。
このようなウォーム減速機では、ウォーム軸の先端部が付勢部材によってウォームホイール側に付勢されている。ウォーム軸の先端部を付勢部材によって付勢することにより、ウォーム軸とウォームホイールとの間のバックラッシが小さくなるので、ウォーム軸の歯部とウォームホイールの歯部の歯打ち音が抑制される。
パワーステアリング装置では、左操舵のときと右操舵のときとでウォームホイールの回転方向が逆になる。したがって、左操舵のときと右操舵のときとでウォームホイールからウォーム軸に作用する反力の向きも逆になる。
ここで、ウォーム軸とウォームホイールとの噛み合い点は、ウォーム軸中心からウォームホイール側に所定距離だけ離れているため、ウォーム軸にはウォームホイールからの反力によるモーメントが作用する。左操舵のときと右操舵のときとで、ウォームホイールからウォーム軸に作用する反力の向きが逆になるため、その反力によるモーメントの向きも逆になる。その結果、左操舵のときと右操舵のときとで、ウォームホイールとウォーム軸との間のバックラッシに差異が生じ、ウォームホイールとウォーム軸との間に発生する摩擦抵抗に差異が生じることにより、操舵フィーリングにおいて左右差が生じるおそれがある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、従動歯車の回転方向の違いに起因する従動歯車と駆動歯車軸との間に発生する摩擦抵抗の差異を低減することを目的とする。
本発明は、動力伝達装置であって、駆動源に連結された駆動歯車軸と、駆動歯車軸に噛み合う従動歯車と、駆動歯車軸の先端側を回転自在に支持する軸受と、軸受を介して、駆動歯車軸を従動歯車へ向けて付勢する付勢部材と、従動歯車の回転方向に基づいて付勢部材のセット荷重を調整する調整装置と、を備えることを特徴とする。
この発明では、従動歯車の回転方向に基づいて、セット荷重を調整することができるので、従動歯車の回転方向の違いに起因する従動歯車と駆動歯車軸との間に発生する摩擦抵抗の差異を低減することができる。
本発明は、調整装置が、従動歯車が第1回転方向に回転する際に、駆動歯車軸の先端側が従動歯車から離れる方向に従動歯車から力を受けたときのセット荷重が、従動歯車が第1回転方向とは反対の第2回転方向に回転する際のセット荷重よりも大きくなるように、セット荷重を調整することを特徴とする。
この発明では、従動歯車が第1回転方向に回転する際の従動歯車と駆動歯車軸との間のバックラッシと、従動歯車が第2回転方向に回転する際の従動歯車と駆動歯車軸との間のバックラッシとの差を小さくすることができる。
本発明は、調整装置が、従動歯車が回転することに伴って軸方向に移動する駆動歯車軸の移動量に基づいて、セット荷重を調整することを特徴とする。
この発明では、駆動歯車軸の移動量に基づいてセット荷重を調整することができるので、セット荷重の調整を精度よく行うことができる。
本発明は、付勢部材が、コイルスプリングであって、調整装置が、コイルスプリングを支持する支持部材と、駆動歯車軸の軸方向の移動に応じて回動する回動部材と、を有し、回動部材の回動に伴って回動部材が支持部材を押圧することにより、セット荷重を調整することを特徴とする。
この発明では、駆動歯車軸の移動に応じて回動する回動部材がコイルスプリングを支持する支持部材を押圧するという簡素な構成で、コイルスプリングのセット荷重の調整が可能であるので、動力伝達装置の製造コストを低減することができる。
本発明は、上記動力伝達装置と、駆動源としての電動モータと、を備え、従動歯車が、操舵部材に連結されるステアリングシャフトに設けられ、動力伝達装置が、駆動歯車軸の回転を減速して従動歯車に伝達する減速機であることを特徴とする。
この発明では、上記動力伝達装置を備えることにより、操舵フィーリングにおける左右差を抑制することのできるパワーステアリング装置を提供することができる。
本発明によれば、従動歯車の回転方向の違いに起因する従動歯車と駆動歯車軸との間に発生する摩擦抵抗の差異を低減することができる。
<第1実施形態>
図1〜図8を参照して、本発明の第1実施形態に係るパワーステアリング装置10について説明する。パワーステアリング装置10は、車両に搭載され、運転者が操舵部材である操舵ハンドル16に加える操舵力を補助する装置である。
図1〜図8を参照して、本発明の第1実施形態に係るパワーステアリング装置10について説明する。パワーステアリング装置10は、車両に搭載され、運転者が操舵部材である操舵ハンドル16に加える操舵力を補助する装置である。
図1及び図2に示すように、パワーステアリング装置10は、駆動源としての電動モータ7と、電動モータ7の駆動力を減速して伝達する動力伝達装置である減速機100と、を備える。減速機100は、駆動源としての電動モータ7の出力シャフト7aに連結され電動モータ7の駆動に伴って回転する駆動歯車軸としてのウォーム軸2と、ウォーム軸2に形成された駆動歯車としてのウォーム2aに噛み合う従動歯車としてのウォームホイール1と、ウォームホイール1及びウォーム軸2を収容するギヤケース3と、を備える。ウォーム軸2と電動モータ7の出力シャフト7aとは、軸ずれを許容する軸連結器19によって連結される。
操舵ハンドル16にはステアリングシャフト20が連結され、ステアリングシャフト20は操舵ハンドル16の回転に伴って回転する。ステアリングシャフト20は、操舵ハンドル16に連係する入力軸21と、ラック軸8に連係する出力軸22と、入力軸21と出力軸22を連結するトーションバー23と、を備える。ウォームホイール1は出力軸22に設けられる。
パワーステアリング装置10は、運転者によるステアリング操舵に伴う入力軸21と出力軸22との相対回転によってトーションバー23に作用する操舵トルクを検出するトルクセンサ24と、トルクセンサ24にて検出された操舵トルクに基づいて電動モータ7の駆動を制御するコントローラ25と、をさらに備える。電動モータ7から出力されたトルクは、ウォーム軸2からウォームホイール1に伝達されて出力軸22にアシストトルクとして付与される。このように、パワーステアリング装置10は、トルクセンサ24の検出結果に基づいて電動モータ7の駆動をコントローラ25にて制御して運転者のステアリング操舵を補助する。
減速機100は、電動モータ7の駆動に伴ってウォーム軸2が回転すると、ウォーム軸2の回転を減速してウォームホイール1に伝達する。これにより、ウォームホイール1が設けられる出力軸22が、車輪6を転舵するラック軸8に電動モータ7の回転力を伝達する。
図2に示すように、ウォーム軸2は金属製のギヤケース3に収容され、電動モータ7はギヤケース3に取り付けられる。ウォーム2aには、ウォームホイール1の歯部1aと噛み合う歯部2eが形成される。ギヤケース3には歯部2eに対応する位置に開口部3cが形成され、その開口部3cを通じてウォーム2aの歯部2eとウォームホイール1の歯部1aとが噛み合う。
図2及び図3に示すように、減速機100は、ウォーム軸2の基端側(電動モータ7側)を回転自在に支持する第1軸受4と、ウォーム軸2の先端側(電動モータ7側とは反対側)を回転自在に支持する第2軸受11と、第2軸受11を介して、ウォーム軸2をウォームホイール1へ向けて付勢する付勢部材としてのコイルスプリング12と、を備える。つまり、ウォーム軸2は、ギヤケース3内において、一対の軸受(第1軸受4及び第2軸受11)によって回転自在に支持される。以下、ウォーム軸2の回転中心軸に沿った方向、すなわちウォーム軸2の軸方向(図2における左右方向)を第1方向(D1)とも記す。
ギヤケース3は、第1方向(D1)に沿って貫通し、一端側(図示右端側)の開口が電動モータ7によって閉止され、他端側(図示左端側)の開口が円板状のカバー18によって閉止される。カバー18は、ボルト等の締結具によってギヤケース3に固定される。
軸連結器19は、電動モータ7の出力シャフト7aに固定されるモータ側ジョイント7j(図2参照)と、ウォーム軸2に固定されるウォーム側ジョイント2j(図2及び図3参照)と、を有する。ウォーム側ジョイント2j及びモータ側ジョイント7jは、それぞれ複数の突出部が周方向に所定の間隔で設けられている。ウォーム側ジョイント2j及びモータ側ジョイント7jは、互いの突出部が周方向に交互に並ぶように配置される。このため、後述するように、ウォーム軸2とともにウォーム側ジョイント2jが第1方向(D1)に移動した場合であても、ウォーム側ジョイント2jとモータ側ジョイント7jとの連結状態は維持される。
図2に示すように、第1軸受4及び第2軸受11は、環状の外輪と内輪の間に転動体としての玉が介在される深溝玉軸受である。第1軸受4は、ギヤケース3の貫通孔における電動モータ7側の端部に設けられる収容孔3d内に収容される。第1軸受4の外輪は、ギヤケース3に形成された段部3aとギヤケース3内に締結されたロックナット5との間で第1方向(D1)に挟持される。
ウォーム軸2の基端側には、第1軸受4の内輪の内側に摺動自在に配置される円柱状の摺動部26と、摺動部26から電動モータ7側に突出するように設けられ、軸連結器19のウォーム側ジョイント2jが取り付けられるジョイント取付部27と、が形成される。ジョイント取付部27は、ウォーム側ジョイント2jの取付孔に圧入される。
第1軸受4の内輪は、ウォーム軸2の段部2bとウォーム側ジョイント2jとの間に配置される。摺動部26は、第1軸受4の内輪に対して第1方向(D1)に対向するように形成される段部3aと、ジョイント取付部27との間の部位である。摺動部26の軸方向長さは、第1軸受4の内輪の軸方向長さよりも長い。このため、摺動部26は、摺動部26の軸方向長さと第1軸受4の内輪の軸方向長さの差の分だけ、ギヤケース3に固定される第1軸受4に対して、軸方向に摺動が可能である。
第1軸受4は、ウォームホイール1に向かうウォーム軸2の揺動を許容するための内部隙間(不図示)を有する。つまり、ウォーム軸2は、第1軸受4を中心に揺動可能に支持される。
第2軸受11は、ギヤケース3の貫通孔におけるカバー18側の端部に設けられる収容孔3b内に収容される。第2軸受11の内輪は、ギヤケース3におけるウォーム軸2の先端部付近に形成された段部2cに係止される。
ギヤケース3の貫通孔におけるカバー18側の開口端部には、断面がL字状であって、環状の弾性部材15が取り付けられる。第2軸受11は、弾性部材15の付勢力によってウォーム軸2の段部2cに押し付けられる。これにより、第2軸受11の軸方向のガタつきが低減される。つまり、弾性部材15は、カバー18と第2軸受11との間で圧縮され、第2軸受11を軸方向に与圧している。なお、弾性部材15は、弾性を有しているため、後述するように、ウォーム軸2が第1方向(D1)に移動することを許容する。
ギヤケース3のカバー18側の端部には、ウォームホイール1側とは反対側(図示下側)に向かって突出する円筒部17が形成される。円筒部17には、第2軸受11の外周面に臨んで開口する貫通孔13が形成される。貫通孔13には、コイルスプリング12が収容される。貫通孔13には、支持部材111が挿入され、支持部材111によってコイルスプリング12が支持されている。コイルスプリング12は、ウォーム軸2がウォームホイール1に近づくように、第2軸受11を付勢する。また、コイルスプリング12は、支持部材111がウォームホイール1から離れるように、支持部材111を付勢する。
以下、コイルスプリング12が第2軸受11及び支持部材111を付勢する方向、すなわちコイルスプリング12の中心軸方向(図2における上下方向)を第2方向(D2)と記す。また、第1方向(D1)及び第2方向(D2)に直交する方向(図2における紙面垂直方向)を第3方向(D3)と記す。
図4に示すように、貫通孔13は、コイルスプリング12の径方向の位置ずれを規制する小径開口部13aと、支持部材111の一部が挿入される大径開口部13bと、を有する。小径開口部13aの内径は、大径開口部13bの内径よりも小さい。支持部材111は、円柱状部材であって、その一部が大径開口部13bの開口からギヤケース3の外側に突出するように配置される。支持部材111は、大径開口部13b内を第2方向(D2)に沿って摺動自在に配置される。
コイルスプリング12は、貫通孔13において、支持部材111の支持面111aと第2軸受11の外周面との間で圧縮された状態で収装される。コイルスプリング12は、ウォーム2aの歯部2eとウォームホイール1の歯部1aとの隙間が小さくなる方向に、つまりウォーム2aがウォームホイール1に噛み合う方向に、第2軸受11を付勢する。
ギヤケース3における第2軸受11の外周面を囲う収容孔3bの内周面は、第2軸受11がコイルスプリング12の付勢力によってウォームホイール1に向けて移動できるように、互いに平行な一対の平面部を有する長穴形状に形成される。なお、収容孔3bの内周面は、第2軸受11が第2方向(D2)に移動可能な形状であれば、どのような形状であってもよい。例えば、収容孔3bの内周面は、その内径が第2軸受11の外径よりも大きい丸穴形状であってもよく、互いに平行な一対の平面部が形成されている必要はない。
ギヤケース3内へのウォーム軸2の組み付けが完了した初期時点では、第2軸受11は、コイルスプリング12の付勢力によってウォームホイール1側に付勢され、ウォーム2aとウォームホイール1との間のバックラッシ(隙間)がない状態となる。この状態では、ウォーム軸2は、コイルスプリング12の付勢力によって第1軸受4を支点として傾く。
パワーステアリング装置10の駆動に伴ってウォーム2aとウォームホイール1の歯部1a,2eの摩耗が進むと、コイルスプリング12の付勢力によって第2軸受11がギヤケース3の長穴内を移動し、ウォーム軸2とウォームホイール1との歯部1a,2eのバックラッシが低減する。
ところで、パワーステアリング装置10では、左操舵のときと右操舵のときとでウォームホイール1の回転方向が逆になる。したがって、左操舵のときと右操舵のときとでウォームホイール1からウォーム軸2に作用する反力の向きも逆になる。
図5A及び図5Bに示すように、ウォーム軸2とウォームホイール1との噛み合い点Pは、ウォーム軸2の中心軸からウォームホイール1側に所定距離X(>0)だけ離れている。このため、ウォーム軸2には、ウォームホイール1に電動モータ7の駆動力を伝達する際に発生するウォームホイール1からの反力によるモーメントである反力モーメントM1,M2が作用する。左操舵のときと右操舵のときとで、ウォームホイール1からウォーム軸2に作用する反力の向きが逆になるため、反力モーメントM1,M2の向きも逆になる。
例えば、図5Aに示すように、左操舵が行われ、ウォームホイール1が第1回転方向R1に回転したときには、ウォーム軸2は、その先端側がウォームホイール1から離れる方向にウォームホイール1から力を受けることになる。これに対して、図5Bに示すように、右操舵が行われ、ウォームホイール1が第1回転方向R1とは反対の第2回転方向R2に回転したときには、ウォーム軸2は、その先端側がウォームホイール1に近づく方向にウォームホイール1から力を受けることになる。
ここで、ウォームホイール1の回転方向に関わらず、コイルスプリング12のセット荷重が一定である場合、左操舵のときと右操舵のときとで、ウォームホイール1とウォーム軸2との間のバックラッシに差異が生じ、ウォームホイール1とウォーム軸2との間に発生する摩擦抵抗に差異が生じることにより、操舵フィーリングにおいて左右差が生じるおそれがある。
これに対して、本実施形態に係る減速機100は、図2〜図4に示すように、ウォームホイール1の回転方向に基づいてコイルスプリング12のセット荷重を調整する調整装置110を備えている。本実施形態に係る調整装置110は、ウォームホイール1が回転することに伴って軸方向である第1方向(D1)に移動するウォーム軸2の移動量に基づいて、コイルスプリング12のセット荷重を調整する。以下、調整装置110について、詳しく説明する。
調整装置110は、上述したコイルスプリング12を支持する支持部材111と、ウォーム軸2の軸方向である第1方向(D1)の移動に応じて回動する回動部材112と、ウォーム軸2の先端部と回動部材112との間に配置される球体113と、を有する。調整装置110は、回動部材112の回動に伴って回動部材112が支持部材111を押圧することにより、コイルスプリング12のセット荷重を調整する。
回動部材112は、カバー18によって回動自在に支持される。図3に示すように、カバー18には、一対の支持ブラケット18aが第1方向(D1)に突出するように形成される。一対の支持ブラケット18aには、第3方向(D3)に貫通する貫通孔が形成され、貫通孔には支持ピン18bが挿通される。これにより、回動部材112が、第3方向(D3)に延在する支持ピン18bを支点として、カバー18に回動自在に支持される。
図4に示すように、回動部材112は、支持ピン18bが挿通される孔を有し、支持ピン18bを介してカバー18に取り付けられる取付部121と、取付部121から第2方向(D2)に延在するI字状のI字部122と、取付部121からI字部122とは反対側に設けられるL字状のL字部123と、を有する。
I字部122は、球体113が接触する平面を有する。ウォーム軸2の先端面には、略円錐状の凹部2fが設けられ、球体113は凹部2fの内周面とI字部122の平面の間で挟持される。なお、カバー18には、球体113が配置される円形状の開口部18cが形成されている。
L字部123は、取付部121から第2方向に沿って、I字部122とは反対側に延在する第1延在部123aと、第1延在部123aの先端部において略90度折り曲げられ、第1方向に沿って、ウォーム軸2側に延在する第2延在部123bと、を有する。第2延在部123bの先端部には、支持部材111が接触する平面が形成されている。なお、支持部材111が第2延在部123bの平面に接触する面は、中心部が外側に膨出する凸曲面状に形成されている。
このように、ウォーム軸2の軸方向の移動に連動して回動部材112が回動し、回動部材112の回動に応じて、支持部材111が移動するように調整装置110が構成されている。このため、ウォーム軸2が軸方向に移動すると、支持部材111と第2軸受11との間の距離が変化し、コイルスプリング12の圧縮量が変化する。すなわち、回動部材112の回動量に応じて、コイルスプリング12のセット荷重が変化する。
図6、図7及び図8を参照して、操舵ハンドル16(図1参照)の操舵に応じた減速機100の動作について説明する。図6、図7及び図8は、減速機100の部分断面図であり、ギヤケース3については、二点鎖線で示している。図6は、操舵ハンドル16が操舵されていない状態、すなわちトーションバー23(図1参照)にトルクが作用していない中立状態を示している。この状態において、支持部材111におけるコイルスプリング12を支持する支持面111aの位置を中立位置(N0)と定義する。
図6に示す中立状態から操舵ハンドル16により左操舵が行われると、操舵力及び電動モータ7の駆動力によって、図7に示すように、ウォームホイール1が第1回転方向R1に回転する。ウォームホイール1が第1回転方向R1に回転する際、電動モータ7の駆動力がウォーム軸2を介してウォームホイール1に伝達されるとともに、ウォームホイール1からウォーム軸2に反力が作用する。このため、ウォーム軸2がカバー18に向かって移動する。このとき、ウォーム軸2の摺動部26は、第1軸受4の内輪を摺動する。なお、ウォーム軸2がカバー18に向かって移動することに伴い、第2軸受11もカバー18に向かって移動する。
ウォーム軸2がカバー18に向かって移動することに伴い、ウォーム軸2は球体113を介して回動部材112のI字部122を押圧する。回動部材112のI字部122が押圧されると、回動部材112が支持ピン18bを支点として図示反時計回りに回動し、支持部材111を押圧する。支持部材111が押圧されると、支持部材111は貫通孔13内に押し込まれる。これにより、支持部材111の支持面111aは、中立位置(N0)から距離L1だけウォーム軸2に近づくように変位する。支持部材111の支持面111aが距離L1だけ変位した分、コイルスプリング12のセット荷重が増加する。なお、中立位置(N0)から支持面111aまでの距離L1(>0)は、中立状態からのウォーム軸2の図示左方向への移動量が大きくなるにしたがって、大きくなる。
このように、調整装置110は、ウォームホイール1が第1回転方向R1に回転する際に、ウォーム軸2の先端側がウォームホイール1から離れる方向にウォームホイール1から反力を受けたとき(反力によるモーメントM1が作用したとき)のセット荷重が、中立状態のときのセット荷重よりも大きくなるように、セット荷重を調整する。
これにより、ウォームホイール1とウォーム軸2との間のバックラッシが適正量よりも大きくなってしまうことを防止できる。
図6に示す中立状態から操舵ハンドル16により右操舵が行われると、操舵力及び電動モータ7の駆動力によって、図8に示すように、ウォームホイール1が第2回転方向R2に回転する。ウォームホイール1が第2回転方向R2に回転する際、電動モータ7の駆動力がウォーム軸2を介してウォームホイール1に伝達されるとともに、ウォームホイール1からウォーム軸2に反力が作用する。このため、ウォーム軸2が電動モータ7に向かって移動する。このとき、ウォーム軸2の摺動部26は、第1軸受4の内輪を摺動する。なお、ウォーム軸2が電動モータ7に向かって移動することに伴い、第2軸受11も電動モータ7に向かって移動する。
ウォーム軸2が電動モータ7に向かって移動すると、コイルスプリング12の付勢力により、支持部材111が貫通孔13の外側に向けて押圧される。支持部材111は回動部材112のL字部123に当接しているため、支持部材111がコイルスプリング12によって押圧され、貫通孔13からの支持部材111の突出量が増加すると、回動部材112が支持ピン18bを支点として図示時計回りに回動する。回動部材112が回動すると、I字部122が球体113を電動モータ7に向けて押圧し、球体113がウォーム軸2とともに電動モータ7に向かって移動する。つまり、ウォーム軸2が電動モータ7に向かって移動する際、球体113はウォーム軸2及び回動部材112と接触した状態を維持しながら、電動モータ7に向かって移動する。
これにより、支持部材111の支持面111aは、中立位置(N0)から距離L2だけウォーム軸2から離れるように変位する。支持部材111の支持面111aが距離L2だけ変位した分、コイルスプリング12のセット荷重が減少する。なお、中立位置(N0)から支持面111aまでの距離L2(>0)は、中立状態からのウォーム軸2の図示右方向への移動量が大きくなるにしたがって、大きくなる。
このように、調整装置110は、ウォームホイール1が第2回転方向R2に回転する際に、ウォーム軸2の先端側がウォームホイール1に近づく方向にウォームホイール1から反力を受けたとき(反力によるモーメントM2が作用したとき)のセット荷重が、中立状態のときのセット荷重よりも小さくなるように、セット荷重を調整する。
これにより、ウォームホイール1とウォーム軸2との間のバックラッシが適正量よりも小さくなってしまうことを防止できる。
ここで、コイルスプリング12のセット荷重を調整しない場合、すなわち、支持部材111の支持面111aが中立位置(N0)で固定されている場合、左操舵の際には、ウォームホイール1とウォーム軸2との間のバックラッシが適正量よりも大きくなる。一方、右操舵の際には、ウォームホイール1とウォーム軸2との間のバックラッシが適正量よりも小さくなる。このため、運転者は、左操舵に比べて右操舵が重いと感じる場合がある。
これに対して、本実施形態では、調整装置110が、ウォームホイール1が第1回転方向R1に回転する際に、ウォーム軸2の先端側がウォームホイール1から離れる方向にウォームホイール1から力を受けたときのセット荷重が、ウォームホイール1が第1回転方向R1とは反対の第2回転方向R2に回転する際のセット荷重よりも大きくなるように、セット荷重を調整する。
したがって、ウォームホイール1が第1回転方向R1に回転する際のウォームホイール1とウォーム軸2との間のバックラッシと、ウォームホイール1が第2回転方向R2に回転する際のウォームホイール1とウォーム軸2との間のバックラッシとの差を小さくすることができる。このため、ウォームホイール1の回転方向の違いに起因するウォームホイール1とウォーム軸2との間に発生する摩擦抵抗の差異を低減することができる。その結果、操舵フィーリングにおける左右差を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、ウォーム軸2の移動に応じて回動する回動部材112がコイルスプリング12を支持する支持部材111を押圧するという簡素な構成で、コイルスプリング12のセット荷重の調整が可能であるので、減速機100の製造コストを低減することができる。さらに、ウォーム軸2の移動量に基づいてセット荷重を調整することができるので、セット荷重の調整を精度よく行うことができる。
上述した実施形態によれば、次の作用効果を奏する。
本実施形態に係る減速機100は、ウォームホイール1の回転方向に基づいてコイルスプリング12のセット荷重を調整する調整装置110を備えている。本実施形態では、ウォームホイール1の回転方向に基づいて、コイルスプリング12のセット荷重を調整することができるので、ウォームホイール1の回転方向に関わらず、ウォームホイール1とウォーム軸2との間のバックラッシを安定的に低減することができる。このため、ウォームホイール1の回転方向の違いに起因するウォームホイール1とウォーム軸2との間に発生する摩擦抵抗の差異を低減することができる。したがって、本実施形態によれば、上記減速機100を備えることにより、操舵フィーリングにおける左右差を抑制することのできるパワーステアリング装置10を提供することができる。
<第2実施形態>
図9を参照して、本発明の第2実施形態に係る減速機200に用いられる調整装置210について説明する。以下では、上記第1実施形態と異なる点を中心に説明し、図中、上記第1実施形態で説明した構成と同一の構成または相当する構成には同一の符号を付して説明を省略する。
図9を参照して、本発明の第2実施形態に係る減速機200に用いられる調整装置210について説明する。以下では、上記第1実施形態と異なる点を中心に説明し、図中、上記第1実施形態で説明した構成と同一の構成または相当する構成には同一の符号を付して説明を省略する。
上記第1実施形態に係る調整装置110は、ウォームホイール1が回転することに伴って軸方向に移動するウォーム軸2の移動量に基づいて、コイルスプリング12のセット荷重を調整するように構成されていた(図2〜図4参照)。これに対して、本第2実施形態に係る調整装置210は、ウォームホイール1の回転方向を検出し、ソレノイドアクチュエータ231を駆動させることにより、コイルスプリング12のセット荷重を調整する構成とされている。
図9に示すように、第2実施形態に係る調整装置210は、ウォームホイール1の回転方向を検出する検出部としての回転センサ230と、コイルスプリング12のセット荷重を調整する調整部としてのソレノイドアクチュエータ231と、回転センサ230での検出結果に応じてウォームホイール1の回転方向を判定し、回転方向に応じてソレノイドアクチュエータ231を駆動するコントローラ225と、を有する。
回転センサ230は、ウォームホイール1の回転方向を検出できるものであればよい。このため、回転センサ230には、ステアリングシャフト20の回転方向を検出するセンサ、ウォーム軸2の回転方向を検出するセンサ、電動モータ7の回転方向を検出するセンサ等を用いることができる。
ソレノイドアクチュエータ231は、コイルに通電することで発生する磁力によってプランジャ231aを第2方向(D2)に移動させ、プランジャ231aの移動によって支持部材111を第2方向(D2)に沿って移動させる電磁アクチュエータである。
コントローラ225は、動作回路としてのCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及び入出力インタフェース(I/Oインタフェース)、その他の周辺回路を備えたマイクロコンピュータで構成される。コントローラ225は、複数のマイクロコンピュータで構成することも可能である。
コントローラ225は、回転センサ230からの検出信号が入力されると、その検出信号に基づいて、ウォームホイール1の回転方向が第1回転方向R1であるのか、または、第2回転方向R2であるのかを判定する。また、コントローラ225は、回転センサ230からの検出信号に基づいて、ウォームホイール1の回転速度を演算する。
ウォームホイール1の回転方向が第1回転方向R1である場合、コントローラ225は、支持部材111の支持面111aが中立位置N0よりもウォーム軸2に近い位置となるように、すなわちコイルスプリング12のセット荷重が中立状態のときよりも大きくなるように、ソレノイドアクチュエータ231を駆動する。また、コントローラ225は、ウォームホイール1の回転速度に基づいて、支持部材111の支持面111aの位置を設定する。
ウォームホイール1の回転方向が第2回転方向R2である場合、コントローラ225は、支持部材111の支持面111aが中立位置N0よりもウォーム軸2から遠い位置となるように、すなわちコイルスプリング12のセット荷重が中立状態のときよりも小さくなるように、ソレノイドアクチュエータ231を駆動する。また、コントローラ225は、ウォームホイール1の回転速度に基づいて、支持部材111の支持面111aの位置を設定する。
このような第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
次のような変形例も本発明の範囲内であり、変形例に示す構成と上述の実施形態で説明した構成を組み合わせたり、上述の異なる実施形態で説明した構成同士を組み合わせたり、以下の異なる変形例で説明する構成同士を組み合わせることも可能である。
<変形例1>
上記第1実施形態では、ウォーム軸2の先端部が、球体113を介して回動部材112を押圧し、回動部材112を回動させる例(図4参照)について説明したが、本発明はこれに限定されない。球体113を省略し、ウォーム軸2の先端部を回動部材112に直接接触させるようにしてもよい。
上記第1実施形態では、ウォーム軸2の先端部が、球体113を介して回動部材112を押圧し、回動部材112を回動させる例(図4参照)について説明したが、本発明はこれに限定されない。球体113を省略し、ウォーム軸2の先端部を回動部材112に直接接触させるようにしてもよい。
<変形例2>
また、第1軸受4をウォーム軸2とともに軸方向に移動可能に構成し、第1軸受4の外輪の軸方向移動に伴って支持部材111を移動可能なリンク機構を設けるようにしてもよい。
また、第1軸受4をウォーム軸2とともに軸方向に移動可能に構成し、第1軸受4の外輪の軸方向移動に伴って支持部材111を移動可能なリンク機構を設けるようにしてもよい。
<変形例3>
上記実施形態では、ウォーム軸2をウォームホイール1へ向けて付勢する付勢部材が、コイルスプリング12である例について説明したが、本発明はこれに限定されない。ウォーム軸2をウォームホイール1へ向けて付勢する付勢部材は、板ばね等の弾性部材であってもよい。
上記実施形態では、ウォーム軸2をウォームホイール1へ向けて付勢する付勢部材が、コイルスプリング12である例について説明したが、本発明はこれに限定されない。ウォーム軸2をウォームホイール1へ向けて付勢する付勢部材は、板ばね等の弾性部材であってもよい。
<変形例4>
上記実施形態では、第2軸受11を軸方向に付勢する弾性部材15を設ける例について説明したが、弾性部材15を省略することもできる。
上記実施形態では、第2軸受11を軸方向に付勢する弾性部材15を設ける例について説明したが、弾性部材15を省略することもできる。
<変形例5>
上記実施形態では、駆動歯車としてのウォーム2aと、従動歯車としてのウォームホイール1と、を有するウォームギヤを減速機100として用いる例について説明したが、本発明はこれに限定されない。駆動歯車としてのハイポイドピニオンと、従動歯車としてのハイポイドホイールと、を有するハイポイドギヤを減速機として用いてもよい。また、ベベルギヤを減速機として用いてもよい。
上記実施形態では、駆動歯車としてのウォーム2aと、従動歯車としてのウォームホイール1と、を有するウォームギヤを減速機100として用いる例について説明したが、本発明はこれに限定されない。駆動歯車としてのハイポイドピニオンと、従動歯車としてのハイポイドホイールと、を有するハイポイドギヤを減速機として用いてもよい。また、ベベルギヤを減速機として用いてもよい。
<変形例6>
上記実施形態では、駆動歯車軸の回転を減速して従動歯車に伝達する減速機100に本発明を適用する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。増速機、変速機等、駆動歯車軸の回転を従動歯車に伝達する種々の動力伝達装置に本発明を適用することができる。
上記実施形態では、駆動歯車軸の回転を減速して従動歯車に伝達する減速機100に本発明を適用する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。増速機、変速機等、駆動歯車軸の回転を従動歯車に伝達する種々の動力伝達装置に本発明を適用することができる。
以上のように構成された本発明の実施形態の構成、作用、および効果をまとめて説明する。
動力伝達装置(減速機100,200)は、駆動源(電動モータ7)に連結された駆動歯車軸(ウォーム軸2)と、駆動歯車軸(ウォーム軸2)に噛み合う従動歯車(ウォームホイール1)と、駆動歯車軸(ウォーム軸2)の先端側を回転自在に支持する軸受(第2軸受11)と、軸受(第2軸受11)を介して、駆動歯車軸(ウォーム軸2)を従動歯車(ウォームホイール1)へ向けて付勢する付勢部材(コイルスプリング12)と、従動歯車(ウォームホイール1)の回転方向に基づいて付勢部材(コイルスプリング12)のセット荷重を調整する調整装置110,210と、を備える。
この構成では、従動歯車(ウォームホイール1)の回転方向に基づいて、セット荷重を調整することができるので、従動歯車(ウォームホイール1)の回転方向の違いに起因する従動歯車(ウォームホイール1)と駆動歯車軸(ウォーム軸2)との間に発生する摩擦抵抗の差異を低減することができる。
動力伝達装置(減速機100,200)は、調整装置110,210が、従動歯車(ウォームホイール1)が第1回転方向R1に回転する際に、駆動歯車軸(ウォーム軸2)の先端側が従動歯車(ウォームホイール1)から離れる方向に従動歯車(ウォームホイール1)から力を受けたときのセット荷重が、従動歯車(ウォームホイール1)が第1回転方向R1とは反対の第2回転方向R2に回転する際のセット荷重よりも大きくなるように、セット荷重を調整する。
この構成では、従動歯車(ウォームホイール1)が第1回転方向R1に回転する際の従動歯車(ウォームホイール1)と駆動歯車軸(ウォーム軸2)との間のバックラッシと、従動歯車(ウォームホイール1)が第2回転方向R2に回転する際の従動歯車(ウォームホイール1)と駆動歯車軸(ウォーム軸2)との間のバックラッシとの差を小さくすることができる。
動力伝達装置(減速機100)は、調整装置110が、従動歯車(ウォームホイール1)が回転することに伴って軸方向に移動する駆動歯車軸(ウォーム軸2)の移動量に基づいて、セット荷重を調整する。
この構成では、駆動歯車軸(ウォーム軸2)の移動量に基づいてセット荷重を調整することができるので、セット荷重の調整を精度よく行うことができる。
動力伝達装置(減速機100)は、付勢部材が、コイルスプリング12であって、調整装置110が、コイルスプリング12を支持する支持部材111と、駆動歯車軸(ウォーム軸2)の軸方向の移動に応じて回動する回動部材112と、を有し、回動部材112の回動に伴って回動部材112が支持部材111を押圧することにより、セット荷重を調整する。
この構成では、駆動歯車軸(ウォーム軸2)の移動に応じて回動する回動部材112がコイルスプリング12を支持する支持部材111を押圧するという簡素な構成で、コイルスプリング12のセット荷重の調整が可能であるので、動力伝達装置(減速機100)の製造コストを低減することができる。
パワーステアリング装置は、上記動力伝達装置(減速機100,200)と、駆動源としての電動モータ7と、を備え、従動歯車(ウォームホイール1)が、操舵部材(操舵ハンドル16)に連結されるステアリングシャフト20に設けられ、動力伝達装置(減速機100,200)が、駆動歯車軸(ウォーム軸2)の回転を減速して従動歯車(ウォームホイール1)に伝達する。
この構成では、上記動力伝達装置(減速機100,200)を備えることにより、操舵フィーリングにおける左右差を抑制することのできるパワーステアリング装置10を提供することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
1・・・ウォームホイール(従動歯車)、2・・・ウォーム軸(駆動歯車軸)、7・・・電動モータ(駆動源)、10・・・パワーステアリング装置、11・・・第2軸受(軸受)、12・・・コイルスプリング(付勢部材)、16・・・操舵ハンドル(操舵部材)、20・・・ステアリングシャフト、100,200・・・減速機(動力伝達装置)、110,210・・・調整装置、111・・・支持部材、112・・・回動部材、R1・・・第1回転方向、R2・・・第2回転方向
Claims (5)
- 駆動源に連結された駆動歯車軸と、
前記駆動歯車軸に噛み合う従動歯車と、
前記駆動歯車軸の先端側を回転自在に支持する軸受と、
前記軸受を介して、前記駆動歯車軸を前記従動歯車へ向けて付勢する付勢部材と、
前記従動歯車の回転方向に基づいて前記付勢部材のセット荷重を調整する調整装置と、を備えることを特徴とする動力伝達装置。 - 請求項1に記載の動力伝達装置であって、
前記調整装置は、前記従動歯車が第1回転方向に回転する際に、前記駆動歯車軸の先端側が前記従動歯車から離れる方向に前記従動歯車から力を受けたときの前記セット荷重が、前記従動歯車が前記第1回転方向とは反対の第2回転方向に回転する際の前記セット荷重よりも大きくなるように、前記セット荷重を調整する
ことを特徴とする動力伝達装置。 - 請求項1または請求項2に記載の動力伝達装置であって、
前記調整装置は、前記従動歯車が回転することに伴って軸方向に移動する前記駆動歯車軸の移動量に基づいて、前記セット荷重を調整する
ことを特徴とする動力伝達装置。 - 請求項3に記載の動力伝達装置であって、
前記付勢部材は、コイルスプリングであって、
前記調整装置は、前記コイルスプリングを支持する支持部材と、前記駆動歯車軸の軸方向の移動に応じて回動する回動部材と、を有し、前記回動部材の回動に伴って前記回動部材が前記支持部材を押圧することにより、前記セット荷重を調整する
ことを特徴とする動力伝達装置。 - 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の動力伝達装置と、
前記駆動源としての電動モータと、を備え、
前記従動歯車は、操舵部材に連結されるステアリングシャフトに設けられ、
前記動力伝達装置は、前記駆動歯車軸の回転を減速して前記従動歯車に伝達する減速機である
ことを特徴とするパワーステアリング装置。
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