JP2020196960A - メルトブロー装置及びナノファイバ製造方法 - Google Patents

メルトブロー装置及びナノファイバ製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】紡糸される繊維の直径を小さくすることができるメルトブロー装置の提供。【解決手段】中心軸が略鉛直方向に沿った樹脂ノズル14から溶融ポリマーを吐出し、中心軸が略水平方向に沿ったエアノズル25から高温かつ高圧の空気を吐出する。過熱蒸気ノズル43は、過熱蒸気を吐出して、樹脂ノズル、エアノズル及び捕集部30により囲まれた空間に過熱蒸気を供給し、この加熱蒸気が供給された空間においてエアノズルから吐出された空気が溶融ポリマーを延伸して繊維状の樹脂を生成する。【選択図】図1

Description

本発明は、メルトブロー装置及びナノファイバ製造方法に関する。
特許文献1には、熱可塑性ポリマーに熱を加えて膨潤状態にし、高速高温エアーと電荷を使ってナノ繊維を生成する溶融電解紡糸方法が開示されている。
特許第6187925号
しかしながら、特許文献1に記載の発明では、高速高温エアーが溶融ポリマーを延伸するときに高速高温エアーの温度が低下することで、溶融ポリマーが十分に延伸されないおそれがある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、紡糸される繊維の直径を小さくすることができるメルトブロー装置及びナノファイバ製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るメルトブロー装置は、例えば、溶融ポリマーを吐出する樹脂ノズルと、高温かつ高圧の空気を生成する高温高圧空気生成部と、前記高温高圧空気生成部で生成された高温かつ高圧の空気を吐出するエアノズルであって、前記樹脂ノズルに隣接して設けられたエアノズルと、を有する空気流発生部と、前記溶融ポリマーが前記エアノズルから吐出された空気により延伸されて生成された繊維状の樹脂を捕集する捕集部と、過熱蒸気を生成する過熱器と、前記過熱器で生成されした過熱蒸気を吐出する過熱蒸気ノズルと、を有する過熱蒸気供給部と、を備え、前記樹脂ノズルは、中心軸が略鉛直方向に沿っており、前記エアノズルは、中心軸が略水平方向に沿っており、前記過熱蒸気ノズルは、前記樹脂ノズル、前記エアノズル及び前記捕集部により囲まれた空間に過熱蒸気を供給することを特徴とする。
本発明に係るメルトブロー装置によれば、中心軸が略鉛直方向に沿った樹脂ノズルから溶融ポリマーを吐出し、中心軸が略水平方向に沿ったエアノズルから高温かつ高圧の空気を吐出する。過熱蒸気ノズルは、過熱蒸気を吐出して、樹脂ノズル、エアノズル及び捕集部により囲まれた空間に過熱蒸気を供給し、この加熱蒸気が供給された空間においてエアノズルから吐出された空気が溶融ポリマーを延伸して繊維状の樹脂を生成する。したがって、樹脂ノズル、エアノズル及び捕集部により囲まれた空間の温度を高温状態のまま保ち、紡糸される繊維の直径を小さくすることができる。
ここで、前記エアノズルは、前記樹脂ノズルの中心軸と交差する位置に配置されてもよい。これにより、自重で落下する溶融ポリマーをできるだけ早い段階で空気流に乗せて、空気による延伸の効果を高くすることができる。
ここで、前記樹脂ノズルの中心軸と前記エアノズルの先端との距離は、前記樹脂ノズルの先端と前記エアノズルの中心軸との距離より近くてもよい。これにより、樹脂ノズルから吐出された溶融ポリマーが、エアノズルから吐出される空気が生成する随伴流に乗りやすくなる。
ここで、前記過熱蒸気ノズルは、中心軸が水平方向に対して傾いており、前記エアノズルの下方かつ後方から前記エアノズルに向けて前記過熱蒸気を吐出してもよい。したがって、過熱蒸気を随伴流に乗せて、樹脂ノズル、エアノズル及び捕集部により囲まれた空間に過熱蒸気を広げることができる。
ここで、前記過熱蒸気ノズルは、水平方向の位置が前記エアノズルと前記捕集部との間に位置するように設けられていてもよい。したがって、空気流を発生させる前にあらかじめ過熱蒸気供給部を動作させて、樹脂ノズル、エアノズル及び捕集部により囲まれた空間を高温雰囲気下に置くことができる。
上記課題を解決するために、本発明に係るナノファイバ製造方法は、例えば、過熱蒸気により高温雰囲気にするステップと、溶融ポリマーを上方から下方に向けて吐出するステップと、高温雰囲気下で前記溶融ポリマーに向けて水平方向から高温かつ高圧の空気を吹き付けて前記溶融ポリマーを繊維状の樹脂とするステップと、前記繊維状の樹脂を捕集するステップと、を有することを特徴とする。これにより、紡糸される繊維の直径を小さくすることができる。
本発明によれば、紡糸される繊維の直径を小さくすることができる。
メルトブロー装置1の概略を示す模式図である。 メルトブロー装置1の一部を拡大して模式的に示した斜視図である。 メルトブロー装置1の一部を拡大して表示した模式図である。 メルトブロー装置2の一部を拡大して表示した模式図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。本発明のメルトブロー装置は、熱可塑性プラスチック樹脂を溶融して押出機のノズルから吐出し、高速高温の気流で吹き出すメルトブロー法により繊維径の小さい繊維(ナノファイバー)を製造するのに用いられる装置である。
<第1の実施の形態>
図1は、メルトブロー装置1の概略を示す模式図である。図2は、メルトブロー装置1の一部を拡大して模式的に示した斜視図である。メルトブロー装置1は、主として、樹脂供給部10と、空気流発生部20と、捕集部30と、過熱蒸気供給部40と、を有する。
樹脂供給部10は、主として、ホッパ11と、押出機12と、ダイ13と、樹脂ノズル14と、を有する。熱可塑性プラスチック樹脂の原料チップをホッパ11に投入し、押出機12に備えられた図示しないヒータで加熱して熱可塑性プラスチック樹脂を溶融し、溶融ポリマーを得る。押出機12は、溶融ポリマーをダイ13へと押し出す。
樹脂ノズル14は、ダイ13に設けられており、溶融ポリマーを吐出する。樹脂ノズル14は、図2に示すように、一列に並んで設けられている。樹脂ノズル14からは、溶融ポリマーが上方から下方に向けて吐出される。
本実施の形態では、熱可塑性プラスチック樹脂として、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)が用いられるが、これに限定されるものではない。
空気流発生部20は、主として、圧縮空気を生成するコンプレッサ21と、圧縮空気が通過する配管22と、レギュレータ23と、配管22を加熱するヒータ24と、エアノズル25と、を有する。コンプレッサ21、配管22、及びヒータ24は、高温かつ高圧の空気を生成する高温高圧空気生成部に相当する。エアノズル25は、樹脂ノズル14に隣接して設けられており、高温高圧空気生成部で生成された高温かつ高圧の空気を吐出する。
本実施の形態では、エアノズル25から吐出するときの空気の温度が略700℃となるように、ヒータ24で配管22を加熱する。エアノズル25が樹脂ノズル14と別の部材であるため、エアノズル25から吐出するときの空気の温度をポリマーの熱分解温度以上にすることができる。
空気流発生部20、すなわちエアノズル25は、図2に示すように、一列に並んで設けられている。エアノズル25の配列方向は、樹脂ノズル14の配列方向と略平行であり、エアノズル25の配置領域は樹脂ノズル14の配置領域を含む。
エアノズル25からは、高温かつ高圧の空気が水平方向に吐出される。エアノズル25から吐出される空気の風量は約70リットル/分であり、吐出された空気の風速は音速程度と速い。エアノズル25から吐出された空気を吹き付けることにより、樹脂ノズル14から吐出された溶融ポリマーが延伸されて、繊維状の樹脂(ナノファイバ)となる。
捕集部30は、主として、繊維状の樹脂を捕集する略円筒形状のサクションドラム31と、ブロワ32と、ブロワ32に接続された吸引部33と、不織布51、52が巻回された不織布ロール34、35と、巻取りドラム36と、を有する。ここで、不織布51は基材であり、不織布52はカバー材である。
エアノズル25から吐出された空気により、樹脂ノズル14から吐出された溶融ポリマーはナノファイバとなり、サクションドラム31に吹き付けられる。サクションドラム31には不織布ロール34から引き出された不織布51が巻き掛けられており、吸引部33から空気が吸引されることでナノファイバが不織布51の表面に吸着する。
不織布51の端は巻取りドラム36に設けられている。巻取りドラム36が一定の速度で回転することで、ナノファイバが表面に吸着した不織布51は、巻取りドラム36に向けて一定速度で移動する。
また、不織布ロール35から引き出された不織布52も、端が巻取りドラム36に設けられている。したがって、巻取りドラム36が一定の速度で回転することで、不織布52が不織布51表面のナノファイバ層を覆う。そして、不織布52が不織布51表面のナノファイバ層を覆ったものをカレンダー加工等により一体化することで、ナノファイバが不織布51、52によって挟持された完成品(布状の製品)となり、巻取りドラム36に巻回される。この布状の製品は、例えば濾材として用いることができる。ナノファイバが不織布51、52によって狭持されることにより形成された濾材は、空隙率が高く、通期抵抗が低いという利点がある。
過熱蒸気供給部40は、樹脂ノズル14、エアノズル25及びサクションドラム31により囲まれた空間に過熱蒸気を供給する。樹脂ノズル14、エアノズル25及びサクションドラム31により囲まれた空間は、エアノズル25から噴き出された空気が溶融ポリマーを繊維化する領域である。過熱蒸気供給部40は、主として、過熱蒸気を発生させる過熱器41と、配管42と、過熱蒸気ノズル43と、を有する。
過熱器41は、ボイラー(図示せず)等により発生する飽和蒸気をさらに熱し、高い温度の過熱蒸気を発生させる。過熱蒸気は、沸点より高い温度の乾いた水蒸気であり、例えば200℃から700℃程度の温度帯で使用される。
過熱器41で生成された過熱蒸気は、配管42を介して過熱蒸気ノズル43に供給され、過熱蒸気ノズル43から吐出される。過熱蒸気ノズル43は、図2に示すように、一列に並んで設けられている。過熱蒸気ノズル43の配列方向は、樹脂ノズル14及びエアノズル25の配列方向と略平行であり、過熱蒸気ノズル43の配置領域は樹脂ノズル14及びエアノズル25の配置領域を含む。
本実施の形態では、過熱蒸気ノズル43から合わせて略20kg/時間の過熱蒸気を供給する。過熱蒸気を大量に供給することで、樹脂ノズル14、エアノズル25及びサクションドラム31により囲まれた空間を高温高湿雰囲気下におくことができる。
図3は、メルトブロー装置1の一部を拡大して表示した模式図である。樹脂ノズル14は、中心軸14aが略鉛直方向に沿っている。したがって、樹脂ノズル14から吐出された溶融ポリマーは、自重で鉛直下向きに落下する。
また、エアノズル25は、中心軸25aが略水平方向に沿っている。したがって、高温かつ高圧の空気は、図3の実線矢印で示すように、エアノズル25から水平方向に噴き出す。
エアノズル25から吐出される空気は大風量(約70リットル/分)であり、風速も早いため、エアノズル25の周囲には、図3の実線矢印で示すように、エアノズル25から吐出される空気に沿った水平方向の随伴流(図3では左から右に流れる流れ、図3の実線矢印参照)が発生する。
エアノズル25は、樹脂ノズル14の中心軸と交差する。つまり、エアノズル25の先端は、樹脂ノズル14の中心軸よりも前方に位置する。随伴流が発生しているため、図3の二点鎖線矢印で示すように、樹脂ノズル14から吐出された溶融ポリマーは、まず随伴流に乗って水平方向(図3における右方向)に吹き飛ばされ、その後エアノズル25から吐出された空気により前方に吹き飛ばされることで延伸されて繊維状の樹脂(ナノファイバ)となり、エアノズル25の前方(図3における右側)に配置されたサクションドラム31に吹き付けられる。ここで、前方とは、エアノズル25から吐出された空気の流れの下流側である。
このように、エアノズル25を樹脂ノズル14の中心軸と交差する位置に配置することで、自重で落下する溶融ポリマーをできるだけ早い段階で空気流にのせ、空気による延伸の効果を高くすることができる。
樹脂ノズル14の中心軸14aとエアノズル25の先端との距離aは、樹脂ノズル14の先端とエアノズル25の中心軸25aとの距離bより近い。本実施の形態では、距離aは2〜5mm(好ましくは2〜3mm)であり、距離bは5〜10mm(好ましくは5〜6mm)である。これにより、樹脂ノズル14から吐出された溶融ポリマーが随伴流に乗りやすくなる。
過熱蒸気ノズル43は、中心軸が水平方向に対して傾いており、エアノズル25の下方かつ後方からエアノズル25に向けて過熱蒸気を吐出する。ここで、後方とは、前方の反対であり、エアノズル25から吐出された空気の流れの上流側である。
過熱蒸気ノズル43から吐出された過熱蒸気は、図3の破線矢印で示すように、随伴流に乗って水平方向に流れる。その結果、過熱蒸気は、樹脂ノズル14、エアノズル25及びサクションドラム31により囲まれた空間に供給される。また、過熱蒸気を随伴流に乗せることで、樹脂ノズル14、エアノズル25及びサクションドラム31により囲まれた空間に過熱蒸気が広がりやすい。
樹脂ノズル14から吐出された溶融ポリマーは、過熱蒸気が樹脂ノズル14、エアノズル25及びサクションドラム31により囲まれた空間に供給されているため、高温雰囲気下で延伸されてナノファイバとなる。
なお、ナノファイバを紡糸する前に、過熱蒸気ノズル43から過熱蒸気を吐出して、樹脂ノズル14、エアノズル25及びサクションドラム31により囲まれた空間を高温高湿雰囲気にすることが望ましい。また、樹脂ノズル14、エアノズル25及びサクションドラム31により囲まれた空間に効率よく過熱蒸気を広げるためには、ナノファイバを紡糸する前に、過熱蒸気ノズル43から過熱蒸気を吐出すると共にエアノズル25から空気を吐出することが望ましい。
本実施の形態によれば、樹脂ノズル14、エアノズル25及びサクションドラム31により囲まれた空間を過熱蒸気で満たし、過熱蒸気による高温雰囲気下で溶融ポリマーを繊維化するため、生成されるナノファイバの繊維径を小さくすることができる。特に、過熱蒸気は高圧ではなく、拡散したときの温度低下も少ないため、樹脂ノズル14、エアノズル25及びサクションドラム31により囲まれた空間の温度を高温のまま保つことができる。
例えば、過熱蒸気供給部40を用いない場合には、エアノズル25から高温かつ高圧の空気を吐出したとしても、空気の膨張とともに空気の温度が低下してしまう。例えば、エアノズル25から吐出するときの空気の温度が略700℃であったとしても、溶融ポリマーに空気が当たるときには略200℃以下に低下してしまう。その結果、溶融ポリマーを加熱する効果が低下し、ナノファイバが太くなってしまう。
それに対し、本実施の形態では、過熱蒸気による高温雰囲気下で溶融ポリマーを繊維化するため、繊維化するときに溶融ポリマーを加熱し続けることができる。その結果、紡糸されるナノファイバを細くすることができる。
また、過熱蒸気は100℃以上の水蒸気であるため、通常の水蒸気(100℃)よりも熱エネルギーが高い。したがって、過熱蒸気が樹脂ノズル14周辺の低温の空気に触れると、過熱蒸気が凝縮すると同時に熱エネルギー(潜熱)を空気に与え、ダイ13や樹脂ノズル14周辺の雰囲気温度を高く保つことができる。
また、本実施の形態によれば、過熱蒸気により高温雰囲気にするため、エアノズル25から噴き出す空気の風速を上げることなく紡糸されるナノファイバの繊維径を細くすることができる。エアノズル25から噴き出す空気の風速を上げれば上げるほど紡糸されるナノファイバの繊維径は細くなるが、空気流によりナノファイバが引きちぎられて空気中に舞ってしまい、サクションドラム31にナノファイバがうまく捕集されないおそれがある。例えば、ナノファイバが不織布51の表面に均一に吸着されないと、繊維の粗密が発生し、布状の製品を濾材として用いたときの濾過性能が劣化してしまったり、見た目が悪くなり製品として成立しなくなったりしてしまう。それに対し、過熱蒸気により高温雰囲気にすることで、風速を上げることなく紡糸されるナノファイバの繊維径を細くすることができ、布状の製品の厚さを均一にし、例えば濾材としての所望の性能を発揮することができる。
また、本実施の形態によれば、過熱蒸気により高温雰囲気にするため、外気温に左右されず、繊維径の小さいナノファイバを紡糸することができる。また、外気温にかかわらず、紡糸されるナノファイバの繊維径を一定にすることができる。
なお、本実施の形態では、ナノファイバを紡糸し、当該紡糸したナノファイバを不織布51、52によって挟持された布状の製品を製造したが、紡糸したナノファイバの形態はこれに限られない。例えば、紡糸したナノファイバを固めて綿形状としてもよい。
<第2の実施の形態>
本発明の第2の実施の形態は、過熱蒸気供給部40を設ける位置が異なる形態である。以下、第2の実施の形態にかかるメルトブロー装置2について説明する。なお、第1の実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
図4は、メルトブロー装置2の一部を拡大して表示した模式図である。メルトブロー装置2は、主として、樹脂供給部10と、空気流発生部20(配管22及びエアノズル25以外図示省略)と、捕集部30(サクションドラム31以外図示省略)と、過熱蒸気供給部40と、を有する。
過熱蒸気供給部40は、過熱器41(図示省略)と、配管42(図示省略)と、過熱蒸気ノズル43と、を有し、樹脂ノズル14、エアノズル25及びサクションドラム31により囲まれた空間に過熱蒸気を供給する。過熱蒸気ノズル43は、水平方向の位置がエアノズル25とサクションドラム31との間に位置するように設けられている。
過熱蒸気ノズル43は、中心軸が略鉛直方向に沿っており、樹脂ノズル14、エアノズル25及びサクションドラム31により囲まれた空間に下方から過熱蒸気を吐出する。過熱蒸気は、エアノズル25から吐出される空気及び随伴流により、樹脂ノズル14、エアノズル25及びサクションドラム31により囲まれた空間全体に広がる。
なお、過熱蒸気ノズル43の配置位置はこれに限られない。例えば、樹脂ノズル14、エアノズル25及びサクションドラム31により囲まれた空間に上方から過熱蒸気を吐出してもよい。
本実施の形態によれば、樹脂ノズル14、エアノズル25及びサクションドラム31により囲まれた空間に直接加熱蒸気を供給するため、空気流を発生させる前に予め過熱蒸気供給部40を動作させておくことで樹脂ノズル14、エアノズル25及びサクションドラム31により囲まれた空間を高温雰囲気下に置くことができる。
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。例えば、上記の実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、実施形態の構成に他の構成の追加、削除、置換等をすることが可能である。
また、本発明において、「略」とは、厳密に同一である場合のみでなく、同一性を失わない程度の誤差や変形を含む概念である。例えば、「略鉛直方向」とは、厳密に鉛直方向の場合には限られず、例えば数度程度の誤差を含む概念である。また、例えば、単に直交、平行、一致等と表現する場合において、厳密に直交、平行、一致等の場合のみでなく、略平行、略直交、略一致等の場合を含むものとする。
また、本発明において「近傍」とは、基準となる位置の近くのある範囲(任意に定めることができる)の領域を含むことを意味する。例えば、端近傍という場合に、端の近くのある範囲の領域であって、端を含んでもいても含んでいなくてもよいことを示す概念である。
1、2 :メルトブロー装置
10 :樹脂供給部
11 :ホッパ
12 :押出機
13 :ダイ
14 :樹脂ノズル
14a :中心軸
20 :空気流発生部
21 :コンプレッサ
22 :配管
23 :レギュレータ
24 :ヒータ
25 :エアノズル
25a :中心軸
30 :捕集部
31 :サクションドラム
32 :ブロワ
33 :吸引部
34、35:不織布ロール
36 :巻取りドラム
40 :過熱蒸気供給部
41 :過熱器
42 :配管
43 :過熱蒸気ノズル
51、52:不織布

Claims (6)

  1. 溶融ポリマーを吐出する樹脂ノズルと、
    高温かつ高圧の空気を生成する高温高圧空気生成部と、前記高温高圧空気生成部で生成された高温かつ高圧の空気を吐出するエアノズルであって、前記樹脂ノズルに隣接して設けられたエアノズルと、を有する空気流発生部と、
    前記溶融ポリマーが前記エアノズルから吐出された空気により延伸されて生成された繊維状の樹脂を捕集する捕集部と、
    過熱蒸気を生成する過熱器と、前記過熱器で生成されした過熱蒸気を吐出する過熱蒸気ノズルと、を有する過熱蒸気供給部と、
    を備え、
    前記樹脂ノズルは、中心軸が略鉛直方向に沿っており、
    前記エアノズルは、中心軸が略水平方向に沿っており、
    前記過熱蒸気ノズルは、前記樹脂ノズル、前記エアノズル及び前記捕集部により囲まれた空間に過熱蒸気を供給する
    ことを特徴とするメルトブロー装置。
  2. 請求項1に記載のメルトブロー装置であって、
    前記エアノズルは、前記樹脂ノズルの中心軸と交差する位置に配置される
    ことを特徴とするメルトブロー装置。
  3. 請求項2に記載のメルトブロー装置であって、
    前記樹脂ノズルの中心軸と前記エアノズルの先端との距離は、前記樹脂ノズルの先端と前記エアノズルの中心軸との距離より近い
    ことを特徴とするメルトブロー装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載のメルトブロー装置であって、
    前記過熱蒸気ノズルは、中心軸が水平方向に対して傾いており、前記エアノズルの下方かつ後方から前記エアノズルに向けて前記過熱蒸気を吐出する
    ことを特徴とするメルトブロー装置。
  5. 請求項1から3のいずれか一項に記載のメルトブロー装置であって、
    前記過熱蒸気ノズルは、水平方向の位置が前記エアノズルと前記捕集部との間に位置するように設けられている
    ことを特徴とするメルトブロー装置。
  6. 過熱蒸気により高温雰囲気にするステップと、
    溶融ポリマーを上方から下方に向けて吐出するステップと、
    高温雰囲気下で前記溶融ポリマーに向けて水平方向から高温かつ高圧の空気を吹き付けて前記溶融ポリマーを繊維状の樹脂とするステップと、
    前記繊維状の樹脂を捕集するステップと、
    を有することを特徴とするナノファイバ製造方法。
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