JP2020186865A - 熱交換器及び給湯器 - Google Patents
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Abstract
Description
一方、二次熱交換器としては、一対の伝熱プレート同士を接合して内部流路を形成したペアプレートを、厚み方向に複数重ねて各ペアプレート間に排気通路を形成し、各ペアプレートの内部流路の両端同士を互いに連通させて一方を流入経路、他方を流出経路としたプレート式が知られている。この伝熱プレートとして、特許文献1には、くの字状の凸部を設けて凸部間に排気通路を形成した発明が開示されている。
各伝熱プレートに、燃焼排気の通過方向に対して所定角度傾斜して直線状に伸びる複数の突条を所定間隔をおいて並設して、各突条の間に排気通路を形成すると共に、少なくとも一部の突条における少なくとも通過方向の下流側の端部に、隣接する突条との間の排気通路を通過方向の上流側よりも狭くする幅広部が形成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成において、幅広部は、突条の幅を通過方向の上流端から下流端へ行くに従って徐々に広くするテーパ状とすることで形成されていることを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、顕熱回収用の一次熱交換器と、潜熱回収用の二次熱交換器とを備えた給湯器であって、
二次熱交換器として請求項1又は2に記載の熱交換器を用いたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、上記効果に加えて、幅広部を、突条の幅を通過方向の上流端から下流端へ行くに従って徐々に広くするテーパ状とすることで形成しているので、乱流を長く発生させることができ、突条の全長に亘って効果的な熱回収が可能となる。
図1は、給湯器の一例を示す正面図で、フロントカバーを外した状態で示している。図2は図1において、樹脂シート及びコントローラ、表示操作パネルを除いた状態を示している。
この給湯器1は、前面を開口した四角箱状の筐体2内に、バーナ4と、一次熱交換器5と、二次熱交換器6とが上から順に設けられる内胴3を収容した逆燃焼式となっている。また、筐体2内には、内胴3の下部から後方へ回り込んで上向きに設けられる排気部7と、内胴3の右側方でバーナ4に連結されたファンユニット8と、ファンユニット8の下側でファンユニット8に連結され、ガスガバナ9を介してガス導入管11から燃料ガスが供給されるガス供給ユニット10とが設けられている。内胴3の下方右側には、電装基板を収容してなるコントローラ12が横向きに設置され、その下方中央には、フロントカバーから露出する表示操作パネル13が設けられている。
ファンユニット8は、平面視円形のファンケース17内に図示しないファンを収容し、ファンケース17の上側中央に、ファンを回転駆動させるファンモータ18を設けている。
ここでの伝熱管22は、最下段で前後方向に所定間隔をおいて配設される横断面楕円形で、長軸を上下方向とした8本の直線状の大径管23,23・・と、その上方で中ケーシング20の前後外側へそれぞれ上下方向に所定間隔をおいて3本ずつ配設される横断面円形の直線状の小径管24,24・・とを含んでいる。このうち大径管23は、中ケーシング20の左右の側面に設けられた下側ヘッダ25により、前後に隣接する2本の端部同士が左右で交互に接続されて、全体で1本に繋がる蛇行状となっている。但し、最後部の大径管23の右端部には、二次熱交換器6との接続管26が接続され、最前部の大径管23の右端部は、上下に延びる前側ヘッダ27により、前側3本の小径管24の右端部と接続されている。中ケーシング20の左側面には、前後の3本の小径管24の左端部同士を接続する左側ヘッダ28が設けられている。中ケーシング20の右側面には、後側3本の小径管24の右端部同士を接続する右側ヘッダ29が設けられて、右側ヘッダ29に出湯管30が接続される。
中ケーシング20の上側外周には、略全面に導電パターンが蛇行状に網羅されてなる帯状の樹脂シート31が巻回されて、中ケーシング20からの燃焼排気の漏洩を検知可能となっている。各大径管23には、通過する湯水を撹拌するための乱流板32が挿入されている。
よって、この二次熱交換器6では、給水管47から入口44を介して流入経路43に流入した水は、各ペアプレート36の流入部40を介して内部流路39にそれぞれ流れ、流出部41を介して流出経路45に流れ、出口46から接続管26へ流れることになる。
排気ダクト51は、合成樹脂製の横長角筒状で、排気ダクト51の上端の開口には、筐体2の上面に突出する円筒状の排気筒部55を備えた上カバー54が接合される。
各フィン21,21の間を通過した燃焼排気は、中ケーシング20から二次熱交換器6の下ケーシング35内に至る。よって、図5に点線で示す(ここでは一部のみ示す)ように、燃焼排気Gは、左右の流入部40と流出部41との間で各排気通路42を通過することになり、内部流路39を流れる水と熱交換して潜熱が回収される。
このとき、各排気通路42は、隣接する突条38,38の幅広部38a,38aにより、下流側へ行くに従って先細りとなっているため、ここを流れる燃焼排気Gは、下流側へ行くに従って流速が上がることで乱れを起こして層流が破壊され、これが拡散されてG1のように乱流となる。よって、潜熱が十分に回収されることになる。
特にここでは、幅広部38aを、突条38の幅を通過方向の上流端から下流端へ行くに従って徐々に広くするテーパ状とすることで形成しているので、乱流を長く発生させることができ、突条38の全長に亘って効果的な熱回収が可能となる。
また、全ての突条に幅広部を形成する形態に限らず、例えば並列方向に1つおきとなる突条等、一部の突条のみに幅広部を形成しても熱効率の向上は期待できる。
さらに、突条の数や傾斜角度も適宜変更可能で、流入部や流出部の位置、流入経路や流出経路も上記形態に限定されない。
また、一次熱交換器では、大径管の数は適宜増減可能であるし、伝熱管として小径管がない形態であっても差し支えない。横断面形状が楕円形でなく円形であってもよい。フィン及び伝熱管の向きも上記形態と逆であってもよいし、フィン及び伝熱管は1段でなく複数段設けてもよい。
さらに、ファンユニットで燃料ガスと燃焼用空気とを混合した混合気をチャンバへ供給する予混合式となっているが、これに限らず、ファンからは燃焼用空気のみを供給させてファンの下流側で燃料ガスと燃焼用空気とをチャンバに導入させる給湯器であっても本発明は適用可能である。
Claims (3)
- 2枚の伝熱プレートを互いに組み合わせて両前記伝熱プレート間に内部流路を形成したペアプレートを、ケーシング内に厚み方向へ複数組並設して各前記ペアプレート間に燃焼排気が通過する排気通路を形成すると共に、各前記内部流路の両端同士を連通させて一端に流入経路を、他端に流出経路をそれぞれ形成してなる熱交換器であって、
各前記伝熱プレートに、燃焼排気の通過方向に対して所定角度傾斜して直線状に伸びる複数の突条を所定間隔をおいて並設して、各前記突条の間に前記排気通路を形成すると共に、
少なくとも一部の前記突条における少なくとも前記通過方向の下流側の端部に、隣接する前記突条との間の前記排気通路を前記通過方向の上流側よりも狭くする幅広部が形成されていることを特徴とする熱交換器。 - 前記幅広部は、前記突条の幅を前記通過方向の上流端から下流端へ行くに従って徐々に広くするテーパ状とすることで形成されていることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
- 顕熱回収用の一次熱交換器と、潜熱回収用の二次熱交換器とを備えた給湯器であって、
前記二次熱交換器として請求項1又は2に記載の熱交換器を用いたことを特徴とする給湯器。
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