JP2020163761A - 加飾シート及び加飾樹脂成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】加飾シートの製造時における低艶絵柄インキ層の見当合わせが容易であり、かつ、優れた意匠性を発揮し得る、加飾シートを提供する。【解決手段】 基材上に、少なくとも、絵柄層と、部分的に設けられた低艶絵柄インキ層と、表面保護層とをこの順に有し、 前記低艶絵柄インキ層が、樹脂100質量部に対して、着色剤を0.7質量部以上2.0質量部以下含む樹脂組成物から形成されている、加飾シート。【選択図】なし

Description

本発明は、加飾シート及び加飾樹脂成形品に関する。
車両内装部品、建材内装材、家電筐体等には、樹脂成形品の表面に加飾シートを積層させた加飾樹脂成形品が使用されている。このような加飾樹脂成形品の成形方法としては、加飾シートを真空成形型により予め立体形状に成形しておき、該成形シートを射出成形型に挿入し、流動状態の樹脂を型内に射出して樹脂と成形シートを一体化するインサート成形法、射出成形の際に金型内に挿入された加飾シートを、キャビティ内に射出注入された溶融樹脂と一体化させ、樹脂成形体表面に加飾を施す射出成形同時加飾法、予め成形された樹脂成形体上に加熱や加圧を伴いながら加飾シートを貼着するオーバーレイ法などが知られている。
例えば、特許文献1には、支持体上に、絵柄層、部分的に設けられた低艶絵柄インキ層、及び表面保護層をこの順に有するインサート成形用加飾シートであって、該表面保護層は低艶絵柄インキ層上に存在してこれと接触すると共に、該低艶絵柄インキ層が形成された領域及び該低艶絵柄インキ層が形成されていない領域とを含む全面にわたって被覆され、表面保護層が電離放射線硬化性樹脂組成物を架橋硬化したものであり、かつ、表面保護層の厚さが1〜30μmであるインサート成形用加飾シートが開示されている。
特許文献1に記載された加飾シートにおいては、低艶絵柄インキ層と表面保護層とが相互作用することで、低艶絵柄インキ層の直上部及びその近傍における表面保護層に低光沢領域が形成される。そして、表面保護層側から加飾シートを見ると、低光沢領域は視覚的に凹部として認識されるため、全体として、この低光沢領域によって視覚的に凹凸模様として認識される。さらに、絵柄層が表現しようとする模様のうち、艶を消して、視覚的に凹部を表現したい部分と低艶絵柄インキ層を同調させることにより、艶差による視覚的凹部を有する模様が得られ、優れた意匠表現を実現させることができる。
特開2010−30277号公報
特許文献1の加飾シートのように、絵柄層と、低艶絵柄インキ層と、表面保護層とを積層し、絵柄層の模様と、低艶絵柄インキ層とを同調させることにより、艶差による視覚的凹部を有する模様に基づいて、優れた意匠が奏される。
このような加飾シートの製造においては、絵柄層と低艶絵柄インキ層との見当合わせが必要である。見当合わせは、各層を印刷するごとに形成されたレジスターマーク(見当合わせのための印)を用いて行われている。レジスターマークは、各層を形成するインキを用いて、余白部分に印刷される。また、加飾シートの見当合わせについては、縦方向、横方向それぞれについて、機械制御や作業者の目視により行われている。
ここで、低艶絵柄インキ層には、低艶とするためにシリカ粒子などの艶消剤が含まれることで、艶消し調となっている(白濁している)。一方、加飾シートの製造工程において、絵柄層を印刷する際のシートの余白部分(絵柄層の下地であり、例えば、基材や隠蔽層など)には、白色系のものが使用されることがある。このように、絵柄層の下地として白色系のものが使用されると、加飾シートの製造時において、レジスターマークを形成する余白部分も白色系となり、余白部分に形成された白色系の低艶絵柄インキ層のレジスターマークの、目視による視認や機械による検出がしづらくなり見当合わせが困難となり、加飾シートの意匠性の低下に繋がることが見出された。
一方、本発明者らは、低艶絵柄インキ層のレジスターマークを視認しやすくするために、低艶絵柄インキ層を着色することを検討した。ところが、低艶絵柄インキ層を着色すると、加飾シートの意匠性に大きく影響する場合があるという問題に直面した。
このような状況下、本発明は、加飾シートの製造時における見当合わせが容易であり、かつ、優れた意匠性を発揮し得る、加飾シートを提供することを主な目的とする。また、本発明は、当該加飾シートを利用した加飾樹脂成形品及びその製造方法を提供することも目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、基材上に、少なくとも、絵柄層と、部分的に設けられた低艶絵柄インキ層と、表面保護層とをこの順に有し、低艶絵柄インキ層が、樹脂100質量部に対して、着色剤を0.7質量部以上2.0質量部以下含む樹脂組成物から形成されている加飾シートは、加飾シートの製造時における低艶絵柄インキ層の見当合わせが容易であり、かつ、優れた意匠性を発揮し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて、更に検討を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. 基材上に、少なくとも、絵柄層と、部分的に設けられた低艶絵柄インキ層と、表面保護層とをこの順に有し、
前記低艶絵柄インキ層が、樹脂100質量部に対して、着色剤を0.7質量部以上2.0質量部以下含む樹脂組成物から形成されている、加飾シート。
項2. 前記加飾シートの前記表面保護層側の表面の色について、明るい部分を5箇所選択し、CIE1976 L***(CIELAB) 色度座標における明度L*値を測定した場合に、明度L*値の平均値が50以上になる部分を有している、項1に記載の加飾シート。
項3. 前記絵柄層の下地の色は、CIE1976 L***(CIELAB) 色度座標における明度L*値が70以上である、項1又は2に記載の加飾シート。
項4. 前記絵柄層と前記低艶絵柄インキ層が、同調している、項1〜3のいずれか1項に記載の加飾シート。
項5. 前記絵柄層と前記低艶絵柄インキ層との間に、プライマー層を有する、項1〜4のいずれか1項に記載の加飾シート。
項6. 前記絵柄層と前記基材との間に、隠蔽層を有する、項1〜5のいずれか1項に記載の加飾シート。
項7. 少なくとも、成形樹脂層と、基材と、絵柄層と、部分的に設けられた低艶絵柄インキ層と、表面保護層とをこの順に有し、
前記低艶絵柄インキ層が、樹脂100質量部に対して、着色剤を0.7質量部以上2.0質量部以下含む樹脂組成物から形成されている、加飾脂成形品。
本発明によれば、基材上に、少なくとも、絵柄層と、部分的に設けられた低艶絵柄インキ層と、表面保護層とをこの順に有する加飾シートであって、加飾シートの製造時における低艶絵柄インキ層の見当合わせが容易であり、かつ、優れた意匠性を発揮し得る加飾シートを提供することができる。また、本発明によれば、当該加飾シートを利用した加飾樹脂成形品を提供することもできる。
本発明の加飾シートの一形態の断面構造の模式図である。 本発明の加飾シートの一形態の断面構造の模式図である。 本発明の加飾シートの一形態の断面構造の模式図である。 本発明の加飾樹脂成形品の一形態の断面構造の模式図である。
1.加飾シート
本発明の加飾シートは、基材上に、少なくとも、絵柄層と、部分的に設けられた低艶絵柄インキ層と、表面保護層とをこの順に有し、低艶絵柄インキ層が、樹脂100質量部に対して、着色剤を0.7質量部以上2.0質量部以下含む樹脂組成物から形成されていることを特徴とする。本発明の加飾シートは、加飾シートの製造時における低艶絵柄インキ層の見当合わせが容易であり、かつ、優れた意匠性を発揮し得る加飾シートとなる。
以下、本発明の加飾シートについて詳述する。なお、本明細書において、「〜」で示される数値範囲は「以上」、「以下」を意味する。例えば、2〜15mmとの表記は、2mm以上15mm以下を意味する。また、本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレートまたはメタクリレート」を意味し、他の類似するものも同様の意である。
加飾シートの積層構造と物性
図1から図3に示されるように、本発明の加飾シートは、基材11上に、少なくとも、絵柄層12と、部分的に設けられた低艶絵柄インキ層13と、表面保護層14とをこの順に有する積層構造を有している。
本発明の加飾シートは、基材11の色の変化やバラツキを抑制する目的で、基材11と絵柄層12との間などに、必要に応じて、隠蔽層17を設けることができる。また、低艶絵柄インキ層13と絵柄層12との間には、プライマー層16を設けることができる。プライマー層16は、低艶絵柄インキ層13が設けられていない部分において、表面保護層14と接触していることが好ましい。これにより、表面保護層14の密着性を向上させることができる。さらに、基材11の裏面に、成形樹脂層18との密着性を向上させることなどを目的として、接着層(図示を省略する)を設けてもよい。
本発明の加飾シートの積層構造として、基材/絵柄層/低艶絵柄インキ層/表面保護層がこの順に積層された積層構造;基材/絵柄層/プライマー層/低艶絵柄インキ層/表面保護層がこの順に積層された積層構造;基材/隠蔽層/絵柄層/プライマー層/低艶絵柄インキ層/表面保護層がこの順に積層された積層構造;接着層/基材/隠蔽層/絵柄層/プライマー層/低艶絵柄インキ層/表面保護層がこの順に積層された積層構造などが挙げられる。図1に、本発明の加飾シートの積層構造の一態様として、基材/絵柄層/低艶絵柄インキ層/表面保護層がこの順に積層された加飾シートの一例の略図的断面図を示す。図2に、本発明の加飾シートの積層構造の一態様として、基材/絵柄層/プライマー層/低艶絵柄インキ層/表面保護層がこの順に積層された加飾シートの一例の略図的断面図を示す。図3に、本発明の加飾シートの積層構造の一態様として、基材/隠蔽層/絵柄層/プライマー層/低艶絵柄インキ層/表面保護層がこの順に積層された加飾シートの一例の略図的断面図を示す。
加飾シート10の製造時における低艶絵柄インキ層の見当合わせを容易とし、かつ、優れた意匠性を発揮させる観点から、加飾シート本発明の加飾シート10は、加飾シート10の表面保護層14側の表面の色について、明るい部分を5箇所選択し、CIE1976 L***(CIELAB) 色度座標における明度L*値を測定した場合に、明度L*値の平均値が50以上になる部分を有していることが好ましい。当該明度L*値の平均値としては、好ましくは50以上、より好ましくは60以上程度である。当該明度L*値の平均値は、具体的には、実施例に記載の方法により測定される。
また、本発明の加飾シート10において、絵柄層12の下地(例えば、基材11、隠蔽層17など)の色は、CIE1976 L***(CIELAB) 色度座標における明度L*値が70以上であってもよい。前述の通り、低艶絵柄インキ層には、低艶とするためにシリカ粒子などの艶消剤が含まれることで、艶消し調となっている(白濁している)。一方、加飾シートの製造工程において、絵柄層を印刷する際のシートの余白部分(絵柄層の下地であり、例えば、基材や隠蔽層など)には、白色系(例えば、前記下地の明度L*値が70以上)のものが使用されることがある。このように、絵柄層の下地として白色系のものが使用されると、加飾シートの製造時において、レジスターマークを形成する余白部分も白色系となり、余白部分に形成された白色系の低艶絵柄インキ層のレジスターマークが、目視によって視認しづらくなり、低艶絵柄インキ層の見当合わせが困難となり、加飾シートの意匠性の低下に繋がる。これに対して、本発明の加飾シート10においては、絵柄層12の下地の明度L*値が70以上であっても、低艶絵柄インキ層13が所定量の着色剤を含むことで着色されていることにより、レジスターマークが、目視によって視認しやすく、低艶絵柄インキ層13の見当合わせが容易である。絵柄層12の下地の明度L*値は、好ましくは70以上であり、より好ましくは85以上である。絵柄層12の下地の明度L*値は、具体的には、実施例に記載の方法により測定される。
加飾シートの各層の組成
[基材11]
基材11は、本発明の加飾シートにおいて支持体としての役割を果たす樹脂シート(樹脂フィルム)である。基材11に使用される樹脂成分については、特に制限されず、三次元成形性や成形樹脂との相性等に応じて適宜選定すればよいが、好ましくは、熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムが挙げられる。当該熱可塑性樹脂としては、具体的には、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(以下「ABS樹脂」と表記することもある)、アクリロニトリル−スチレン−アクリル酸エステル樹脂(以下「ASA樹脂」と表記することもある)、アクリロニトリル−エチレン−スチレン樹脂(以下「AES樹脂」と表記することもある)、アクリル樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)等が挙げられる。これらの中でも、ABS樹脂及びアクリル樹脂が三次元成形性の観点から好ましい。また、基材11は、これら樹脂の単層シートで形成されていてもよく、また同種又は異種樹脂による複層シートで形成されていてもよい。
基材11は、単層シートで形成されていてもよく、また同種又は異種樹脂による複層シートで形成されていてもよい。
基材11の曲げ弾性率については、特に制限されない。例えば、本発明の加飾シートをインサート成形法によって成形樹脂と一体化させる場合には、本発明の加飾シートにおける基材11の25℃における曲げ弾性率が500〜4,000MPa、好ましくは750〜3,000MPaが挙げられる。ここで、25℃における曲げ弾性率は、JIS K7171に準拠して測定された値である。25℃における曲げ弾性率が500MPa以上であると、加飾シートは十分な剛性を備え、インサート成形法に供しても、表面特性と成形性がより一層良好になる。また、25℃における曲げ弾性率が3,000MPa以下であると、ロール トゥ ロールで製造する場合に十分な張力をかけることができ、たるみが発生し難くなるため、絵柄がずれることなく重ねて印刷することができ、所謂絵柄見当が良好となる。
基材11は、その上に設けられる層との密着性を向上させるために、必要に応じて、片面又は両面に酸化法や凹凸化法等の物理的又は化学的表面処理が施されていてもよい。基材11の表面処理として行われる酸化法としては、例えば、コロナ放電処理、クロム酸化処理、火炎処理、熱風処理、オゾン紫外線処理法等が挙げられる。また、基材11の表面処理として行われる凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法等が挙げられる。これらの表面処理は、基材11を構成する樹脂成分の種類に応じて適宜選択されるが、効果及び操作性等の観点から、好ましくはコロナ放電処理法が挙げられる。
また、基材11は公知の接着層を形成する等の処理を施してもよい。
更に、基材11は、着色剤を用いて着色されていてもよく、着色されていなくてもよい。また、基材11は、無色透明、着色透明、及び半透明のいずれの態様であってもよい。基材11に用いられる着色剤としては、特に制限されないが、好ましくは150℃以上の温度条件でも変色しない着色剤が挙げられ、具体的には、既存のドライカラー、ペーストカラー、マスターバッチ樹脂組成物等が挙げられる。
基材11の厚みは、加飾シートの用途、成形樹脂と一体化させる成形法等に応じて適宜設定されるが、通常25〜1000μm程度、50〜700μm程度が挙げられる。より具体的には、本発明の加飾シートをインサート成形法に供する場合であれば、基材11の厚みとして、通常50〜1000μm程度、好ましくは100〜700μm程度、更に好ましくは100〜500μm程度が挙げられる。また、本発明の加飾シートを射出成形同時加飾法に供する場合であれば、基材11の厚みとして、通常25〜200μm程度、好ましくは50〜200μm程度、更に好ましくは70〜200μm程度が挙げられる。また、本発明の加飾シートをオーバーレイ法に供する場合であれば、基材11の厚みとして、通常50〜350μm程度、好ましくは100〜300μm程度が挙げられる。
[絵柄層12]
絵柄層12は加飾樹脂成形品に装飾性を与えるものであり、種々の模様をインキと印刷機を使用して印刷することにより形成される。すなわち、絵柄層12の印刷は、通常、複数回行われ(例えば絵柄層12を3〜4層の構成とする)、各層ごとにレジスターマークがシートの余白部分に付与される。前述の通り、加飾シートの製造工程において、絵柄層12を印刷する際のシートの余白部分とは、絵柄層12の下地であり、例えば、基材11の表面や隠蔽層17の表面である。
絵柄層12によって形成される模様としては、木目模様、大理石模様(例えばトラバーチン大理石模様)などの岩石の表面を模した石目模様、布目や布状の模様を模した布地模様、タイル貼模様、煉瓦積模様などがあり、これらを複合した寄木、パッチワークなどの模様もある。これらの模様は通常の黄色、赤色、青色、及び黒色のプロセスカラーによる多色印刷によって形成される他、模様を構成する個々の色の版を用意して行う特色による多色印刷などによっても形成される。
絵柄層12に用いる絵柄インキとしては、バインダーに顔料、染料などの着色剤、体質顔料、溶剤、安定剤、可塑剤、触媒、硬化剤などを適宜混合したものが使用される。該バインダーとしては特に制限はなく、例えば、ポリウレタン系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−アクリル系共重合体樹脂、塩素化ポリプロピレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ブチラール系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、酢酸セルロース系樹脂などの中から任意のものが、1種単独で又は2種以上を混合して用いられる。
着色剤としては、着色顔料(例えば、カーボンブラック(墨)、鉄黒、チタン白、アンチモン白、黄鉛、チタン黄、弁柄、カドミウム赤、群青、コバルトブルーなどの無機顔料、キナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルーなどの有機顔料、アルミニウム、真鍮などの鱗片状箔片からなる金属顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛などの鱗片状箔片からなる真珠光沢(パール)顔料)、染料などが用いられる。
絵柄層12の厚みは、特に制限されないが、例えば1〜30μm程度、好ましくは1〜20μm程度が挙げられる。
[隠蔽層17]
隠蔽層17は、基材11の色の変化やバラツキを抑制する目的で、基材11と絵柄層12との間などに、必要に応じて設けられる層である。
隠蔽層17は、基材11が加飾シートの色調や絵柄に悪影響を及ぼすのを抑制するために設けられるため、一般には不透明色(好ましくは白色系)の層として形成される。前記の通り、本発明の加飾シート10においては、隠蔽層17を絵柄層12の下地とし、前記した下地の明度L*値に設定することができる。
隠蔽層17は、バインダーに、顔料、染料などの着色剤、体質顔料、溶剤、安定剤、可塑剤、触媒、硬化剤などを適宜混合したインキ組成物を用いて形成される。隠蔽層17を形成するインキ組成物は、前述の絵柄層12に使用されるものから適宜選択して使用される。
隠蔽層17は、通常、厚みが1〜20μm程度に設定され、所謂ベタ印刷層(加飾シートの全面に印刷された層)として形成されることが望ましい。
[低艶絵柄インキ層13]
本発明の加飾シート10において、低艶絵柄インキ層13は、樹脂100質量部に対して、着色剤を0.7〜2.0質量部含む樹脂組成物から形成されていることを特徴としている。本発明の加飾シート10は、このような特定の含有量となるようにして着色剤を含む低艶絵柄インキ層13を備えていることにより、加飾シートの製造時における低艶絵柄インキ層13の見当合わせが容易であり、かつ、優れた意匠性を発揮し得る。より具体的には、本発明の加飾シート10は、絵柄層12の下地として白色系のものが使用された場合であっても、低艶絵柄インキ層13が所定量の着色剤を含むことで着色されていることにより、下地の上に形成された低艶絵柄インキ層13のレジスターマークが目視によって視認しやすく、低艶絵柄インキ層13の見当合わせが容易である。
加飾シートの製造時における低艶絵柄インキ層13の見当合わせを容易とし、かつ、低艶絵柄インキ層13に着色剤を配合することによる意匠への影響を低減して、優れた意匠を発揮させる観点から、低艶絵柄インキ層13を形成する樹脂組成物中における低艶絵柄インキ層13の含有量としては、好ましくは0.70〜1.50程度、より好ましくは0.70〜1.20程度が挙げられる。
低艶絵柄インキ層13に含まれる着色剤としては、低艶絵柄インキ層13の着色によって見当合わせを容易にすることができれば、特に制限されず、着色顔料(例えば、カーボンブラック(墨)、鉄黒、チタン白、アンチモン白、黄鉛、チタン黄、弁柄、カドミウム赤、群青、コバルトブルーなどの無機顔料、キナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルーなどの有機顔料、アルミニウム、真鍮などの鱗片状箔片からなる金属顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛などの鱗片状箔片からなる真珠光沢(パール)顔料)、染料などが用いられる。
低艶絵柄インキ層13は部分的に存在し、その直上部及びその近傍における表面保護層14には低光沢領域15が形成される。表面保護層14側から本発明の加飾シート10を見ると、低光沢領域15は視覚的に凹部として認識されるため、全体として、この低光沢領域15によって視覚的に凹凸模様として認識される。なお、図1から図4において、低光沢領域15は点の集合により表現されている。
表面保護層14の最表面における、低光沢領域15の上部は、低艶絵柄インキ層13の形成に伴って隆起し、凸形状を有していてもよい。表面保護層14の表面がこのように凸形状を有することによって、この部分で光が散乱されるため、また表面積が増加し、かつ低艶が認識できる視野角も広がるため、上記低光沢領域15の効果と協調してさらに視覚的な凹凸感が強調される。
低艶絵柄インキ層13は絵柄層12と同調していることが望ましい。ここで同調とは、絵柄層12が形成する模様(複数の模様を含む場合は少なくとも一部の模様)と低艶絵柄インキ層13が形成する模様とが平面視において互いに関連性のある位置に存在することを意味するものとする。具体的には、平面視において(a)絵柄層12が形成する模様と同一の位置に低艶絵柄インキ層13が形成する模様が存在する場合、(b)絵柄層12が形成する模様以外の位置に低艶絵柄インキ層13が形成する模様が存在する場合、(c)絵柄層12が形成する模様と離れた位置で一定の距離、方向を保って低艶絵柄インキ層13が形成する模様が存在する場合、などが包含される。
絵柄層12が表現しようとする模様のうち、例えば、艶を消して、視覚的に凹部を表現したい部分と低艶絵柄インキ層13を同調させることによって艶差による視覚的凹部を有する模様が得られる。絵柄層12によって木目模様を表現しようとする場合には、木目の導管部分に低艶絵柄インキ層13のインキ部分を同調させることにより、艶差により導管部分が視覚的に凹部となった模様が得られる。
低艶絵柄インキ層13の厚さは、0.1〜10μmの範囲内であることが好ましい。また、低艶絵柄インキ層13の厚さと後述する表面保護層14の厚さとの関係は、表面保護層14の厚さが低艶絵柄インキ層13の厚さの1.5倍以上であることが好ましく、2倍以上であることが好ましい。表面保護層の厚さが上記範囲内であると、低艶絵柄インキ層13の厚さが相対的に薄くなるので、塗膜割れや白化が生じにくく優れた成形性が得られる。また、表面保護層14の厚さが低艶絵柄インキ層13の厚さの5倍以下であると、高い意匠性が得られるので好ましい。これらの観点から、低艶絵柄インキ層13の厚さは、0.6〜7μmの範囲内であることがより好ましい。
低艶絵柄インキ層13を形成する低艶絵柄インキは、表面保護層14との相互作用を起こす性質を有するものであり、表面保護層14を形成する樹脂組成物(未硬化物)との関連で適宜選定されるものである。低艶絵柄インキは、バインダー樹脂と、着色剤と、体質顔料を含んでいることが好ましい。バインダー樹脂としては、非架橋性樹脂を含むことが好ましく、例えば熱可塑性(非架橋型)ウレタン樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ニトロセルロース樹脂などの非架橋性樹脂が好適である。また、必要に応じて、低光沢領域15の発現の程度、低艶領域とその周囲との艶差のコントラストを調整するため、不飽和ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、又は塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体などを混合することができる。
低艶絵柄インキ層13を形成する低艶絵柄インキは、低艶絵柄インキ層13を低艶とするために、体質顔料を含有することが好ましい。体質顔料としては、例えばシリカ、タルク、クレー、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどが好ましく挙げられ、吸油量、粒径、細孔容積等の材料設計の自由度が高く、意匠性、インキとしての塗工安定性に優れていることから、シリカ粒子が好ましく、特に微粉末のシリカが好ましい。
体質顔料の平均粒径は、0.1〜7μmであることが好ましい。0.1μm以上であるとインキに添加した際にインキのチキソ性が極端に高くならず、またインキの粘性が上がりすぎず印刷のコントロールがしやすい。また、導管模様部分の艶消しを表現しようとした場合、導管模様部分の低艶絵柄インキ層13の好適な厚さが7μm以下であるので、シリカの平均粒径が低艶絵柄インキ層13の厚さ以下であれば粒子の頭だしが比較的押えられ目立たなくなり、視覚的な違和感がおこりにくくなるからである。このような観点から、体質顔料の平均粒径は、3〜6.5μmであることがより好ましい。
体質顔料の吸油量は、吸油量(JIS K 5101−13−1:2004に準拠する)100〜350ml/100gであることが好ましく、150〜300ml/100gであることがより好ましい。体質顔料の吸油量が150ml/100g以上であれば、低艶絵柄インキ層13が形成された領域と、それを被覆する表面保護層14(以下、「低艶絵柄インキ層形成領域/表面保護層」という)のグロス値が高くなることがないので、低艶絵柄インキ層13が形成されていない領域とそれを被覆する表面保護層14(以下、「低艶絵柄インキ層非形成領域/表面保護層」という)と低艶絵柄インキ層形成領域/表面保護層との艶差が大きくなり、高い意匠性を発揮することができる。また、体質顔料の吸油量が350ml/100g以下であれば、表面保護層/低艶絵柄インキ層のグロス値を低くする効果を有効に得ることができる。また、チキソ性を適当に維持することができるため、塗工適性が損なわれず高意匠性を有する印刷が容易となる。
低艶絵柄インキ層13の体質顔料/樹脂の質量比(P/V比)は0.2〜1.5の範囲であることが好ましく、0.2〜1.2であることがより好ましく、0.5〜1.2であることがさらに好ましい。P/V比が0.2以上であれば、高い意匠性を発揮することができ、1.5以下であれば、成形時に表面保護層14に塗膜割れや白化が生じにくくなるからである。
本発明では低艶絵柄インキ層13に用いる体質顔料の例として、上記の材料を挙げたが、本発明の意図を超えない範囲でより高意匠にするために有機又は無機着色顔料を加えてもよい。顔料としては公知の顔料を使用することができ、所望の絵柄により使用する色(顔料)及び添加量は適宜決めればよいものである。
[表面保護層14]
本発明の加飾シート10は、部分的に設けられた低艶絵柄インキ層13の上に、全面にわたって表面保護層14が設けられている。より具体的には、表面保護層14は、基材上に部分的に設けられた低艶絵柄インキ層13と、低艶絵柄インキ層13が設けられていない領域を含む全面にわたって被覆する層である。本発明の加飾シートは、低艶絵柄インキ層形成領域/表面保護層と、低艶絵柄インキ層非形成領域/表面保護層との光沢度の差を有していることで視覚的な凹凸感といった意匠性を発現させるものである。意匠表現の種類により、様々な光沢度の差を利用して意匠性良好な加飾シートを製造するため、以下のように制限されるものではないが、低艶絵柄インキ層形成領域/表面保護層の光沢度(グロス値)が、20以下であるとき、より意匠性を増す点で好ましい。また低艶絵柄インキ層形成領域/表面保護層と、低艶絵柄インキ層非形成領域/表面保護層との光沢度の差が10以上であると、より意匠性が増すことができる点でさらに好ましい。
表面保護層14は、上記したように低艶絵柄インキ層13との相乗効果により視覚的な凹凸感を発現させるほか、加飾成形品に耐摩耗性や耐擦傷性とともに、優れた耐溶剤性、耐薬品性を付与する層であり、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、あるいは電離放射線硬化性樹脂などを含む樹脂組成物により形成される。
表面保護層14に用いられる熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、熱可塑性ウレタン樹脂、酢酸ビニル系樹脂、セルロース系樹脂などが挙げられる。熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラニン樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、ケイ素樹脂、ポリシロキサン樹脂、硬化性アクリル樹脂などが挙げられる。
電離放射線硬化性樹脂とは、電磁波または荷電粒子線の中で分子を架橋、重合させ得るエネルギー量子を有するもの、すなわち、紫外線または電子線などを照射することにより、架橋、硬化する樹脂を指す。具体的には、従来電離放射線硬化性樹脂として慣用されている重合性モノマー及び重合性オリゴマーないしはプレポリマーの中から適宜選択して用いることができる。
代表的には、重合性モノマーとして、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つ(メタ)アクリレート系モノマーが好適であり、中でも多官能性(メタ)アクリレートが好ましい。なお、ここで「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート又はメタクリレート」を意味し、他の類似するものも同様の意である。多官能性(メタ)アクリレートとしては、分子内にエチレン性不飽和結合を2個以上有する(メタ)アクリレートであればよく、特に制限はない。具体的にはエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの多官能性(メタ)アクリレートは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明においては、前記多官能性(メタ)アクリレートとともに、その粘度を低下させるなどの目的で、単官能性(メタ)アクリレートを、本発明の目的を損なわない範囲で適宜併用することができる。単官能性(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの単官能性(メタ)アクリレートは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
次に、重合性オリゴマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つオリゴマー、例えばエポキシ(メタ)アクリレート系、ウレタン(メタ)アクリレート系、ポリエステル(メタ)アクリレート系、ポリエーテル(メタ)アクリレート系などが挙げられる。ここで、エポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマーは、例えば、比較的低分子量のビスフェノール型エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂のオキシラン環に、(メタ)アクリル酸を反応しエステル化することにより得ることができる。また、このエポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマーを部分的に二塩基性カルボン酸無水物で変性したカルボキシル変性型のエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーも用いることができる。ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマーは、例えば、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールとポリイソシアネートの反応によって得られるポリウレタンオリゴマーを、(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。ポリエステル(メタ)アクリレート系オリゴマーとしては、例えば多価カルボン酸と多価アルコールの縮合によって得られる両末端に水酸基を有するポリエステルオリゴマーの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより、あるいは、多価カルボン酸にアルキレンオキシドを付加して得られるオリゴマーの末端の水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。ポリエーテル(メタ)アクリレート系オリゴマーは、ポリエーテルポリオールの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。
さらに、重合性オリゴマーとしては、他にポリブタジエンオリゴマーの側鎖に(メタ)アクリレート基をもつ疎水性の高いポリブタジエン(メタ)アクリレート系オリゴマー、主鎖にポリシロキサン結合をもつシリコーン(メタ)アクリレート系オリゴマー、小さな分子内に多くの反応性基をもつアミノプラスト樹脂を変性したアミノプラスト樹脂(メタ)アクリレート系オリゴマー、あるいはノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、脂肪族ビニルエーテル、芳香族ビニルエーテル等の分子中にカチオン重合性官能基を有するオリゴマーなどがある。
上記重合性モノマー及び重合性オリゴマーないしはプレポリマーのうち、加飾シートに成形性を付与するとの観点から、重量平均分子量Mw10,000以上のポリエステル(メタ)アクリレート系オリゴマーを少なくとも一部に用いることが好ましく、特に2官能のポリエステル(メタ)アクリレート系オリゴマーが好ましい。
また、上記重量平均分子量Mw10,000以上のポリエステル(メタ)アクリレート系オリゴマーに加えて、付与したい物性に応じて、他の重合性モノマー、重合性オリゴマー及びプレポリマーを適宜併用することができる。具体的には、表面硬度、耐傷性を付与するには、2官能以上、好ましくは3官能以上のウレタンアクリレートをポリエステルアクリレート100質量部に対して10質量部以上配合していることが好ましい。単官能では硬化後の成形性は優れるが架橋密度が疎となり表面硬度に劣る場合がある。また、10質量部未満では、用途によっては、表面硬度、耐傷性の効果が十分得られない場合がある。
電離放射線硬化性樹脂として紫外線硬化性樹脂を用いる場合には、光重合用開始剤を樹脂100質量部に対して、0.1〜5質量部程度添加することが望ましい。光重合用開始剤としては、従来慣用されているものから適宜選択することができ、特に限定されず、例えば、分子中にラジカル重合性不飽和基を有する重合性モノマーや重合性オリゴマーに対しては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−2(ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、ベンゾフェノン、p−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロロベンゾフェノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリーブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジメチルケタールなどが挙げられる。
また、分子中にカチオン重合性官能基を有する重合性オリゴマー等に対しては、芳香族スルホニウム塩、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタロセン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル等が挙げられる。
また、光増感剤としては、例えばp−ジメチル安息香酸エステル、第三級アミン類、チオール系増感剤などを用いることができる。
本発明においては、電離放射線硬化性樹脂として電子線硬化性樹脂を用いることが好ましい。電子線硬化性樹脂は無溶剤化が可能であって、環境や健康の観点からより好ましく、かつ、光重合用開始剤を必要とせず、安定な硬化特性が得られるからである。
上記電離放射線硬化性樹脂組成物中には、本発明の効果を奏する範囲で他の樹脂を含有させることができる。例えば、本発明の加飾シート10に柔軟性を付与したい場合には、熱可塑性樹脂を添加することができる。一方、溶剤への耐性が必要な場合には、熱可塑性樹脂を含有しないことが好ましい。
熱可塑性樹脂としては、(メタ)アクリル酸エステルなどの(メタ)アクリル系樹脂、ポリビニルブチラールなどのポリビニルアセタール(ブチラール樹脂)、ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチレン,ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリスチレン,α−メチルスチレンなどのスチレン系樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリオキシメチレン等のアセタール樹脂、エチレン−4フッ化エチレン共重合体等のフッ素樹脂、ポリイミド、ポリ乳酸、ポリビニルアセタール樹脂、液晶性ポリエステル樹脂などが挙げられ、これらは1種単独でも又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。2種以上組み合わせる場合は、これらの樹脂を構成するモノマーの共重合体でもよいし、それぞれの樹脂を混合して用いてもよい。
上記熱可塑性樹脂のうち、本発明では(メタ)アクリル系樹脂を主成分とするものが好ましく、なかでもモノマー成分として少なくとも(メタ)アクリル酸エステルを含有する単量体を重合してなるものが好ましい。
より具体的には、(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体、2種以上の異なる(メタ)アクリル酸エステルモノマーの共重合体、又は(メタ)アクリル酸エステルと他のモノマーとの共重合体が好ましい。
前記熱可塑性樹脂は、重量平均分子量が9万〜12万の範囲である。重量平均分子量がこの範囲であると、架橋硬化して表面保護層14を形成した後の成形性及び表面の耐摩耗性、耐擦傷性のいずれも高いレベルで得ることができる。
なお、ここで重量平均分子量とは、ゲルパーミエションクロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算のものである。ここで用いる溶媒としては通常用いられるものを適宜選択して行うことができ、例えば、テトラヒドロフラン(THF)又はN−メチル−2−ピロリジノン(NMP)などが挙げられる。
また、前記熱可塑性樹脂の多分散度(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)が1.1〜3.0の範囲であることが好ましい。多分散度がこの範囲内であると、やはり架橋硬化して表面保護層14を形成した後の成形性及び表面の耐摩耗性、耐擦傷性のいずれも高いレベルで得ることができる。以上の点から、該(メタ)アクリル系樹脂の多分散度は、さらに1.5〜2.5の範囲であることが好ましい。
また本発明における表面保護層14を構成する樹脂組成物には、得られる硬化樹脂層の所望物性に応じて、各種添加剤を配合することができる。特に、表面の耐擦傷性等をさらに改善するために、滑剤を含有させることが好ましい。滑剤としては、合成ワックス、石油ワックス、動物由来のワックス、植物由来のワックス等のワックス類、反応性シリコーン、フッ素系滑剤などが挙げられる。
合成ワックスは、炭化水素系化合物を化学合成して作られるものであり、炭化水素系合成ワックスと、高級脂肪酸エステル、脂肪酸アミド等の非炭化水素系合成ワックスとに大別される。
炭化水素系合成ワックスとしては、エチレンの重合やポリエチレンの熱分解により製造されるポリエチレンワックスと、一酸化炭素と水素を反応させて製造されるフィッシャー・トロプシュ(Fischer-Tropsch)ワックスとがある。
石油ワックスとしては、パラフィンワックス{原油の減圧蒸留留出油部分から、結晶性の良い炭化水素を分離抽出したもので、直鎖状炭化水素(ノルマルパラフィン)が主成分であり、融点は大多数のものが40℃〜70℃程度である。}やマイクロクリスタリンワックス{主として原油の減圧蒸留残渣油部分から取り出されるワックスで、構成している炭化水素は分岐炭化水素(イソパラフィン)や飽和環状炭化水素(シクロパラフィン)が多い。このためパラフィンワックスに比較して結晶が小さい。また分子量も大きく、その為融点も60℃〜90℃程度と高くなる。}等が挙げられる。
動物由来のワックスとしては、蜜蝋(Bees Wax)、ウールワックス、鯨蝋(Spermaceti Wax)、シェラック蝋(Shellac Wax)、いぼた蝋(Chinese Wax)等が挙げられる。
また、植物由来のワックスとしては、カルナバワックス、キャンデリラワックス、木蝋、ライスワックス(米ぬか蝋)とが挙げられる。
上述の各種ワックスの内、合成ワックスが好ましく、ポリエチレンワックスが特に好ましい。ポリエチレンワックスは摩擦係数が極めて低く、しかも強靭性を合わせ持っているので、表面保護層14の表面を保護し、指紋が付着しても拭き取り易くする効果が高い。
ワックスの融点としては、90〜140℃が好ましい。また、ワックスの平均粒径としては、特に限定されないが、表面保護層14の膜厚に応じて適宜設定することが好ましい。本用途では1〜30μmが好ましく、1〜20μmが特に好ましい。
また、本発明においては、反応性シリコーンを滑剤として用いることも好ましい態様である。ここで反応性シリコーンとは、側鎖及び/又は末端に有機基を導入した変性シリコーンオイルであって、有機基が反応性を有するものをいう。この反応性シリコーンは電離放射線硬化性樹脂組成物が硬化する際に、該樹脂と反応し、結合して一体化するため、表面にブリードアウトすることなく、本発明の加飾シートの表面に滑性を付与し、耐擦傷性等を向上させるため、特に好ましい。
反応性シリコーンの種類としては、変性シリコーンオイルの側鎖型、変性シリコーンオイルの両末端型、変性シリコーンオイルの側鎖両末端型があり、導入する有機基により、アミノ変性、エポキシ変性、メルカプト変性、カルボキシル変性、カルビノール変性、フェノール変性、メタクリル変性、異種官能基変性などがある。
反応性シリコーンの含有量としては、電離放射線硬化性樹脂100質量部に対して、0.1〜50質量部の範囲が好ましい。0.1質量部以上であると表面に十分な滑性を付与することができ、50質量部以下であると、塗工の際にはじきが発生せず、塗膜面が荒れることがなく、しかも塗料安定性を向上させることができる。以上の観点から、該含有量は0.5〜10質量部の範囲がさらに好ましい。
また、フッ素系滑剤としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリヘキサフルオロプロピレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン二元共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビニリデン三元共重合体などが挙げられる。
また本発明における表面保護層14を構成する樹脂組成物には、より意匠性を向上するために、艶消し剤を配合することができる。表面保護層14に艶消し剤を配合することによって、低艶絵柄インキ層13の艶消し効果と相俟って、より高い意匠性を付与することができる。
艶消し剤としては、例えばシリカ、タルク、クレー、硫酸バリウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等から適宜選択される。これらのうち吸油度、粒径、細孔容積等の材料設計の自由度が高く、意匠性、白さ、インキとしての塗工安定性に優れた材料であるシリカが好ましく、特に微粉末のシリカが好ましい。
艶消し剤の粒径としては、0.1〜20μm、好ましくは1〜10μmが好ましい。
これらの艶消し剤の表面保護層14を構成する樹脂組成物における含有量は、1〜80質量%の範囲であることが好ましい。
その他の添加剤としては、例えば耐候性改善剤、耐摩耗性向上剤、重合禁止剤、架橋剤、赤外線吸収剤、帯電防止剤、接着性向上剤、レベリング剤、チクソ性付与剤、カップリング剤、可塑剤、消泡剤、充填剤、溶剤、着色剤などが挙げられる。
ここで、耐候性改善剤としては、紫外線吸収剤や光安定剤を用いることができる。紫外線吸収剤は、無機系、有機系のいずれでもよく、無機系紫外線吸収剤としては、平均粒径が5〜120nm程度の二酸化チタン、酸化セリウム、酸化亜鉛などを好ましく用いることができる。また、有機系紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ベンゾエート系、トリアジン系、シアノアクリレート系等が挙げられ、例えば、ベンゾトリアゾール系として、具体的には、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、ポリエチレングリコールの3−[3−(ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオン酸エステルなどが挙げられる。一方、光安定剤としては、例えばヒンダードアミン系、具体的には2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2’−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートなどが挙げられる。また、紫外線吸収剤や光安定剤として、分子内に(メタ)アクリロイル基などの重合性基を有する反応性の紫外線吸収剤や光安定剤を用いることもできる。
耐摩耗性向上剤としては、例えば無機物ではα−アルミナ、シリカ、カオリナイト、酸化鉄、ダイヤモンド、炭化ケイ素等の球状粒子が挙げられる。粒子形状は、球、楕円体、多面体、鱗片形等が挙げられ、特に制限はないが、球状が好ましい。有機物では架橋アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の合成樹脂ビーズが挙げられる。粒径は、通常膜厚の30〜200%程度とする。これらの中でも球状のα−アルミナは、硬度が高く、耐摩耗性の向上に対する効果が大きいこと、また、球状の粒子を比較的得やすい点で特に好ましいものである。
重合禁止剤としては、例えばハイドロキノン、p−ベンゾキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、t−ブチルカテコールなどが、架橋剤としては、例えばポリイソシアネート化合物、エポキシ化合物、金属キレート化合物、アジリジン化合物、オキサゾリン化合物などが用いられる。
充填剤としては、例えば硫酸バリウム、タルク、クレー、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウムなどが用いられる。
着色剤としては、例えばキナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、酸化チタン、カーボンブラックなどの公知の着色用顔料などが用いられる。
赤外線吸収剤としては、例えば、ジチオール系金属錯体、フタロシアニン系化合物、ジインモニウム化合物等が用いられる。
表面保護層14の形成は上述の表面保護層形成用樹脂組成物を含有する塗工液を調製し、これを塗布し、架橋硬化することで得ることができる。なお、塗工液の粘度は、後述の塗工方式により、基材の表面に未硬化樹脂層を形成し得る粘度であればよく、特に制限はない。
本発明においては、調製された塗工液を、基材11の表面に、硬化後の厚さが1〜30μmになるように、グラビアコート、バーコート、ロールコート、リバースロールコート、コンマコートなどの公知の方式、好ましくはグラビアコートにより塗工し、未硬化樹脂層を形成させる。
本発明においては、上記のようにして形成された未硬化樹脂層に、電子線、紫外線等の電離放射線を照射して該未硬化樹脂層を硬化させる。ここで、電離放射線として電子線を用いる場合、その加速電圧については、用いる樹脂や層の厚みに応じて適宜選定し得るが、通常加速電圧70〜300kV程度で未硬化樹脂層を硬化させることが好ましい。
なお、電子線の照射においては、加速電圧が高いほど透過能力が増加するため、基材11として電子線により劣化する基材を使用する場合には、電子線の透過深さと樹脂層の厚みが実質的に等しくなるように、加速電圧を選定することにより、基材11への余分な電子線の照射を抑制することができ、過剰電子線による基材の劣化を最小限にとどめることができる。
また、照射線量は、樹脂層の架橋密度が飽和する量が好ましく、通常5〜300kGy(0.5〜30Mrad)、好ましくは10〜100kGy(1〜10Mrad)の範囲で選定される。
さらに、電子線源としては、特に制限はなく、例えばコックロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、あるいは直線型、ダイナミトロン型、高周波型などの各種電子線加速器を用いることができる。
電離放射線として紫外線を用いる場合には、波長190〜380nmの紫外線を含むものを放射する。紫外線源としては特に制限はなく、例えば高圧水銀燈、低圧水銀燈、メタルハライドランプ、カーボンアーク燈等が用いられる。
このようにして、形成された硬化樹脂層には、各種の添加剤を添加して各種の機能、例えば、高硬度で耐擦傷性を有する、いわゆるハードコート機能、防曇コート機能、防汚コート機能、防眩コート機能、反射防止コート機能、紫外線遮蔽コート機能、赤外線遮蔽コート機能などを付与することもできる。
本発明においては、表面保護層14の硬化後の厚さが1〜30μmであることが特徴である。表面保護層14の硬化後の厚さが1μm未満であると耐汚染性、耐擦傷性、耐候性などの保護層としての十分な物性が得られない。一方、30μmを超えると低艶インキ層の効果が不十分になるとともに、成形性が不十分となる。成形性を損なうことなく、十分な耐擦傷性及び耐候性を得るとの観点から、表面保護層14の硬化後の厚さは2〜20μmの範囲が好ましく、3〜10μmの範囲がさらに好ましい。
[プライマー層16]
本発明の加飾シート10は、表面保護層14の延伸部に微細な割れや白化を生じにくくするため、所望により、低艶絵柄インキ層13と絵柄層12との間には、プライマー層16を設けることができる。プライマー層16は、低艶絵柄インキ層13が設けられていない部分において、表面保護層14と接触していることが好ましい。
プライマー層16を構成するプライマー組成物は、(メタ)アクリル樹脂、ウレタン樹脂、(メタ)アクリル・ウレタン共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、ブチラール樹脂、塩素化ポリプロピレン、塩素化ポリエチレンなどが用いられる。
(メタ)アクリル樹脂としては、(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体、2種以上の異なる(メタ)アクリル酸エステルモノマーの共重合体、又は(メタ)アクリル酸エステルと他のモノマーとの共重合体が挙げられ、具体的には、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸プロピル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、(メタ)アクリル酸エチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体などの(メタ)アクリル酸エステルを含む単独又は共重合体からなる(メタ)アクリル樹脂が好適に用いられる。ここで(メタ)アクリルとはアクリル又はメタクリルを意味する。
ウレタン樹脂としては、ポリオール(多価アルコール)を主剤とし、イソシアネートを架橋剤(硬化剤)とするポリウレタンを使用できる。ポリオールとしては、分子中に2個以上の水酸基を有するもので、例えばポリエステルポリオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アクリルポリオール、ポリエーテルポリオールなどが使用される。前記イソシアネートとしては、分子中に2個以上のイソシアネート基を有する多価イソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネートなどの芳香族イソシアネート、或いはヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネートなどの脂肪族(又は脂環族)イソシアネートが用いられる。また、ウレタン樹脂とブチラール樹脂を混ぜて構成することも可能である。
(メタ)アクリル−ウレタン共重合体樹脂としては、例えばアクリル/ウレタン(ポリエステルウレタン)ブロック共重合系樹脂が好ましい。硬化剤としては、上記の各種イソシアネートが用いられる。アクリル−ウレタン(ポリエステルウレタン)ブロック共重合系樹脂は所望により、アクリル/ウレタン比(質量比)を好ましくは(9/1)〜(1/9)、より好ましくは(8/2)〜(2/8)の範囲で調整し、種々の加飾シートに用いることができるので、プライマー組成物に用いられる樹脂として特に好ましい。
[接着層]
接着層は、加飾シートと射出樹脂との密着性を向上させることなどを目的として、基材11の裏面に必要に応じて設けられる層である。接着層を形成する樹脂としては、加飾シートと射出樹脂との密着性を向上させることができるものであれば、特に制限されず、例えば、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂が用いられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、アクリル変性ポリオレフィン樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、熱可塑性ウレタン樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂などが挙げられる。熱可塑性樹脂は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。また、熱硬化性樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等挙げられる。熱硬化性樹脂は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
接着層は必ずしも必要な層ではないが、本発明の加飾シートを、後述する真空圧着法など、予め用意された樹脂成形体上への貼着による加飾方法に適用することを想定した場合は、設けられていることが好ましい。真空圧着法に用いる場合、上記した各種の樹脂のうち、加圧又は加熱により接着性を発現する樹脂として慣用のものを使用して接着層を形成することが好ましい。
接着層は、上記の樹脂を基材11の表面に塗工することにより形成することができる。接着層の厚みは、特に制限されないが、好ましくは1〜20μm程度が挙げられる。
2.加飾樹脂成形品
本発明の加飾樹脂成形品20は、本発明の加飾シートに成形樹脂を一体化させることにより成形されてなるものである。即ち、本発明の加飾樹脂成形品は、少なくとも、成形樹脂層18と、基材11と、絵柄層12と、部分的に設けられた低艶絵柄インキ層13と、表面保護層14とをこの順に有し、低艶絵柄インキ層13が、樹脂100質量部に対して、着色剤を0.7質量部以上2.0質量部以下含む樹脂組成物から形成されていることを特徴とする。本発明の加飾樹脂成形品20では、必要に応じて、前述のプライマー層16、隠蔽層17、接着層などの少なくとも1層がさらに設けられていてもよい。
本発明の加飾樹脂成形品20は、例えば、本発明の加飾シート10を用いて、インサート成形法、射出成形同時加飾法、ブロー成形法、ガスインジェクション成形法等の各種射出成形法により作製される。これらの射出成形法の中でも、好ましくはインサート成形法及び射出成形同時加飾法が挙げられる。
インサート成形法では、まず、真空成形工程において、本発明の加飾シートを真空成形型により予め成形品表面形状に真空成形(オフライン予備成形)し、次いで必要に応じて余分な部分をトリミングして成形シートを得る。この成形シートを射出成形型に挿入し、射出成形型を型締めし、流動状態の樹脂を型内に射出し、固化させて、射出成形と同時に樹脂成形物の外表面に加飾シートを一体化させることにより、加飾樹脂成形品が製造される。
より具体的には、下記の工程を含むインサート成形法によって、本発明の加飾樹脂成形品が製造される。
本発明の加飾シートを真空成形型により予め立体形状に成形する真空成形工程、
真空成形された加飾シートの余分な部分をトリミングして成形シートを得るトリミング工程、及び
成形シートを射出成形型に挿入し、射出成形型を閉じ、流動状態の樹脂を射出成形型内に射出して樹脂と成形シートを一体化する一体化工程。
インサート成形法における真空成形工程では、加飾シートを加熱して成形してもよい。この時の加熱温度は、特に限定されず、加飾シートを構成する樹脂の種類や、加飾シートの厚みなどによって適宜選択すればよいが、例えば基材としてABS樹脂フィルムを使用する場合であれば、通常120〜200℃程度とすることができる。また、一体化工程において、流動状態の樹脂の温度は、特に限定されないが、通常180〜320℃程度とすることができる。
また、射出成形同時加飾法では、本発明の加飾シートを射出成形の吸引孔が設けられた真空成形型との兼用雌型に配置し、この雌型で予備成形(インライン予備成形)を行った後、射出成形型を型締めして、流動状態の樹脂を型内に射出充填し、固化させて、射出成形と同時に樹脂成形物の外表面に本発明の加飾シートを一体化させることにより、加飾樹脂成形品が製造される。
より具体的には、下記の工程を含む射出成形同時加飾法によって、本発明の加飾樹脂成形品が製造される。
本発明の加飾シートを、所定形状の成形面を有する可動金型の当該成形面に対し、加飾シートの基材の表面が対面するように設置した後、当該加飾シートを加熱、軟化させると共に、可動金型側から真空吸引して、軟化した加飾シートを当該可動金型の成形面に沿って密着させることにより、加飾シートを予備成形する予備成形工程、
成形面に沿って密着された加飾シートを有する可動金型と固定金型とを型締めした後、両金型で形成されるキャビティ内に、流動状態の樹脂を射出、充填して固化させることにより樹脂成形体を形成し、樹脂成形体と加飾シートを積層一体化させる一体化工程、及び
可動金型を固定金型から離間させて、加飾シート全層が積層されてなる樹脂成形体を取り出す取出工程。
射出成形同時加飾法の予備成形工程において、加飾シートの加熱温度は、特に限定されず、加飾シートを構成する樹脂の種類や、加飾シートの厚みなどによって適宜選択すればよいが、基材としてポリエステル樹脂フィルムやアクリル樹脂フィルムを使用する場合であれば、通常70〜130℃程度とすることができる。また、射出成形工程において、流動状態の樹脂の温度は、特に限定されないが、通常180〜320℃程度とすることができる。
また、本発明の加飾樹脂成形品は、真空圧着法等の、予め用意された立体的な樹脂成形体(成形樹脂層)上に、本発明の加飾シートを貼着する加飾方法によっても作製することができる。真空圧着法では、まず、上側に位置する第1真空室及び下側に位置する第2真空室からなる真空圧着機内に、本発明の加飾シート及び樹脂成形体を、加飾シートが第1真空室側、樹脂成形体が第2真空室側となるように、且つ加飾シートの基材11側が樹脂成形体側に向くように真空圧着機内に設置し、2つの真空室を真空状態とする。樹脂成形体は、第2真空室側に備えられた、上下に昇降可能な昇降台上に設置される。次いで、第1の真空室を加圧すると共に、昇降台を用いて成形体を加飾シートに押し当て、2つの真空室間の圧力差を利用して、加飾シートを延伸しながら樹脂成形体の表面に貼着する。最後に2つの真空室を大気圧に開放し、必要に応じて加飾シートの余分な部分をトリミングすることにより、本発明の加飾樹脂成形品を得ることができる。
真空圧着法においては、上記の成形体を加飾シートに押し当てる工程の前に、加飾シートを軟化させて成形性を高めるため、加飾シートを加熱する工程を備えることが好ましい。当該工程を備える真空圧着法は、特に真空加熱圧着法と呼ばれることがある。当該工程における加熱温度は、加飾シートを構成する樹脂の種類や、加飾シートの厚みなどによって適宜選択すればよいが、基材としてポリエステル樹脂フィルムやアクリル樹脂フィルムを使用する場合であれば、通常60〜200℃程度とすることができる。
本発明の加飾樹脂成形品において、成形樹脂層は、用途に応じた樹脂を選択して形成すればよい。成形樹脂層を形成する成形樹脂としては、熱可塑性樹脂であってもよく、また熱硬化性樹脂であってもよい。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ABS樹脂、スチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル系樹脂等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、熱硬化性樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの熱硬化性樹脂は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の加飾樹脂成形品は、表面の凹凸形状と艶差に基づく優れた意匠性と、優れた耐薬品性を有するので、例えば、自動車等の車両の内装材又は外装材;窓枠、扉枠等の建具;壁、床、天井等の建築物の内装材;テレビ受像機、空調機等の家電製品の筐体;容器等として利用することができる。
以下に実施例及び比較例を示して本発明を詳細に説明する。但し本発明は実施例に限定されるものではない。
[実施例1〜3及び比較例1〜3]
<加飾シートの製造>
基材11としてABS樹脂フィルム(曲げ弾性率2000MPa、厚さ400μm)を用いた。基材の一方面の全面に、アクリル系樹脂組成物からなる隠蔽層形成用インキを用いて、白色系の隠蔽層17(ベタ印刷層)を形成した。なお、白色系の隠蔽層について、CIE1976 L***(CIELAB) 色度座標における明度L*値を後述の方法により測定したところ、88.38であった。次に、隠蔽層17の上に、着色顔料を配合したアクリル系樹脂組成物からなる絵柄層形成用インキを用い、グラビア印刷により木目柄の絵柄層12を形成した。このとき、木目柄となるように、複数層の印刷を行い、隠蔽層が露出している余白部分に絵柄層12の各層の印刷ごとにレジスターマーク(縦方向及び横方向)を付し、縦方向については機械制御、横方向については作業者による目視で各層の見当合わせを行った。次に、絵柄層12の上から、アクリルポリオールとポリウレタンの混合樹脂と、多官能イソシアネートを含むプライマー層形成用インキを用いて、グラビア印刷によりプライマー層16を全面に形成した。次に、プライマー層16の上に、ニトロセルロース樹脂100質量部とシリカ粒子(吸油量:150ml/100g、平均粒径:5μm)120質量部と着色顔料(カーボンブラック)とを含む低艶絵柄インキを用いて、グラビア印刷にて、上記絵柄層12の木目柄の導管部と同調するように塗工して低艶絵柄インキ層13を形成した。低艶絵柄インキ層13のニトロセルロース樹脂100質量部に対する、着色顔料の含有量は、それぞれ表1に記載の通りである。このとき、隠蔽層が露出している余白部分に低艶絵柄インキ層13の印刷と同時にレジスターマーク(縦方向及び横方向)を付し、縦方向については機械制御、横方向については作業者による目視で絵柄層と低艶絵柄インキ層の見当合わせを行った。さらに、低艶絵柄インキ層13の上から、後述の電離放射線硬化性樹脂組成物を、硬化後の厚さが3μmとなるように塗工した。この未硬化樹脂層に加速電圧165kV、照射線量50kGy(5Mrad)の電子線を照射して、電離放射線硬化性樹脂組成物を硬化させて、表面保護層14を形成して、加飾シートを得た。
<電離放射線硬化性樹脂組成物>
ポリカーボネート骨格を有するウレタンアクリレート(2官能,重量平均分子量:10000) :94質量部
ウレタンアクリレートオリゴマー(6官能,重量平均分子量:6000) :6質量部
シリカ粒子(平均粒径:5μm) :10質量部
ポリエチレンワックス(平均粒径:5μm) :5質量部
[隠蔽層の明度L*の測定]
各加飾シートの製造過程において、基材の上に隠蔽層を形成した後、隠蔽層の上から、CIE1976 L***(CIELAB)色度座標における明度L*値を測定した。明度の測定には、コニカミノルタ社製の分光測色計(CM-3700d)を用い、測定範囲は色差計の視野の範囲である直径8mmの円内とした。結果を表1示す。
[加飾シートの明度L*の測定]
前記で得られた各加飾シートの表面保護層14側の表面の色について、明るい部分を5箇所選択し、CIE1976 L***(CIELAB)色度座標における明度L*値を測定し、平均値を算出した。明度L*の測定には、コニカミノルタ社製の分光測色計(CM-3700d)を用い、1箇所における測定範囲は色差計の視野の範囲である直径8mmの円内とした。なお、5箇所の測定箇所は、目視で最も明るいと視認される箇所から選択した。結果を表1に示す。
[見当の合わせやすさ]
前記の各加飾シートの製造において、低艶絵柄インキ層13の形成時に付されたレジスターマークの見やすさについて、以下の規準により評価した。なお、レジスターマークの区別は、シートが40m/分の速度で一方向に搬送されている状況で行った。結果を表1に示す。
+:下地(隠蔽層)の白色と、低艶絵柄インキ層13のレジスターマークとの区別が目視で明確であり、見当合わせが容易である。
A:下地(隠蔽層)の白色と、低艶絵柄インキ層13のレジスターマークとの区別が目視で容易であり、見当合わせが比較的容易である。
B:下地(隠蔽層)の白色と、低艶絵柄インキ層13のレジスターマークとの区別が目視で可能であるが、見当合わせはやや難しい。
C:下地(隠蔽層)の白色と、低艶絵柄インキ層13のレジスターマークとの区別が目視で難しく、見当合わせは難しい。
[意匠性の評価]
低艶絵柄インキ層13に着色顔料が配合されていない比較例1の加飾シートの意匠を規準として、比較例1の加飾シートと、実施例1〜3及び比較例2〜3の各加飾シートとの色差ΔE*を色差計(コニカミノルタ社製の分光測色計(CM-3700d))で、測定範囲は色差計の視野の範囲である直径25.4mmの円内として測定し、以下の規準により、着色顔料を配合することによる意匠への影響を評価した。なお、測定する位置は、目視で低艶絵柄インキ層の印刷されている面積が最も多いと視認される箇所を選択し、全て比較例1と同柄の位置とした。結果を表1に示す。
+:色差ΔE*が0.70以下であり、意匠への影響が非常に小さい。
A:色差ΔE*が0.70超1.20以下であり、意匠への影響が小さい。
B:色差ΔE*が1.20超2.50以下であり、意匠への影響がやや小さい(実用上の問題はない)。
C:色差ΔE*が2.50超であり、意匠への影響が大きい(実用上の問題がある)。
10 加飾シート
11 基材
12 絵柄層
13 低艶絵柄インキ層
14 表面保護層
15 低光沢領域
16 プライマー層
17 隠蔽層
18 成形樹脂層
20 加飾樹脂成形品

Claims (7)

  1. 基材上に、少なくとも、絵柄層と、部分的に設けられた低艶絵柄インキ層と、表面保護層とをこの順に有し、
    前記低艶絵柄インキ層が、樹脂100質量部に対して、着色剤を0.7質量部以上2.0質量部以下含む樹脂組成物から形成されている、加飾シート。
  2. 前記加飾シートの前記表面保護層側の表面の色について、明るい部分を5箇所選択し、CIE1976 L***(CIELAB) 色度座標における明度L*値を測定した場合に、明度L*値の平均値が50以上になる部分を有している、請求項1に記載の加飾シート。
  3. 前記絵柄層の下地の色は、CIE1976 L***(CIELAB) 色度座標における明度L*値が70以上である、請求項1又は2に記載の加飾シート。
  4. 前記絵柄層と前記低艶絵柄インキ層が、同調している、請求項1〜3のいずれか1項に記載の加飾シート。
  5. 前記絵柄層と前記低艶絵柄インキ層との間に、プライマー層を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の加飾シート。
  6. 前記絵柄層と前記基材との間に、隠蔽層を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の加飾シート。
  7. 少なくとも、成形樹脂層と、基材と、絵柄層と、部分的に設けられた低艶絵柄インキ層と、表面保護層とをこの順に有し、
    前記低艶絵柄インキ層が、樹脂100質量部に対して、着色剤を0.7質量部以上2.0質量部以下含む樹脂組成物から形成されている、加飾脂成形品。
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