JP2020157272A - 分離回収システムおよび分離回収方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】システムの大型化や高価格化を防止することができる分離回収システムを提供する。【解決手段】分離回収システムは、第1の燃焼装置から排出される排ガスと洗浄液とを気液接触させる第1の吸収塔と、第2の燃焼装置から排出される排ガスと洗浄液とを気液接触させる第2の吸収塔と、洗浄液から生成物を分離回収する第1〜第3の固液分離装置と、第1の吸収塔から第1の固液分離装置に洗浄液を送る第1の洗浄液導入ラインと、第2の吸収塔から第2の固液分離装置に洗浄液を送る第2の洗浄液導入ラインと、第1の吸収塔および第2の吸収塔の夫々から第3の固液分離装置に洗浄液を送る第3の洗浄液導入ラインと、を備える。【選択図】 図2

Description

本開示は、燃焼装置から排出される排ガスと排ガスを洗浄するための洗浄液との反応により生成される生成物を、洗浄液から分離回収するように構成された複数の固液分離装置を含む分離回収システム、および上記分離回収システムを用いた分離回収方法に関する。
例えばボイラなどの燃焼機関から排出される排ガスには、SOx(硫黄酸化物)などの大気汚染物質が含まれている。排ガスに含まれるSOxを低減するための方法には、アルカリ水溶液やアルカリ成分を含むスラリー液などの洗浄液でSO(亜硫酸ガス)などを除去する湿式の脱硫方法がある。
上記湿式の脱硫方法を用いる脱硫装置として、内部に導入された排ガスと、内部に設置されたスプレーノズルにより噴霧される石灰石スラリーと、を接触させることで、排ガス中のSOxを洗浄液に吸収させる吸収塔が知られている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1には、噴霧された洗浄液により、吸収塔内で除去された排ガス中のSOxは洗浄液中のカルシウムと反応し、中間生成物として亜硫酸カルシウムになり、吸収塔に供給される空気により石膏に酸化され最終生成物(石膏)となることが開示されている。また、特許文献1には、抜出しポンプにより吸収塔の外部に抜き出された洗浄液が石膏分離機に送られ、上記最終生成物が粉体の石膏として回収されることが開示されている。
一般的に、一系統の燃焼機関につき、一つの吸収塔と、一つの常用の石膏分離機と、一つの予備の石膏分離機とが設けられる。燃焼機関が複数系統の場合には、各々の系統毎に一つの吸収塔と、一つの常用の石膏分離機と、一つの予備の石膏分離機とが設けられる。上記吸収塔は、上記燃焼機関が設計上の全負荷時に排出する排ガスを洗浄可能な処理容量を有している。また、上記常用の石膏分離機および上記予備の石膏分離機の夫々は、上記燃焼機関が設計上の全負荷時に排ガスと洗浄液との反応により生成される生成物(石膏)を処理可能な処理容量を有している。
特開2005−334770号公報
例えば、設計条件よりも硫黄含有量の低い燃料を使用する場合や設計条件よりも燃焼装置の負荷が低い場合などには、吸収塔の脱硫負荷が低いので、吸収塔で生成される生成物の生成量が少なくなり、石膏分離機における生成物の処理量も少なくなる。つまり、上記の常用の石膏分離機は、導入される生成物の量に対して処理容量が過大である虞がある。石膏分離機の処理容量が過大なものであると、石膏分離機の大型化や高価格化、石膏分離機を備えるシステム全体の大型化や高価格化を招く虞がある。
上述した事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態の目的は、システムの大型化や高価格化を防止することができる分離回収システムを提供することにある。
(1)本発明の少なくとも一実施形態にかかる分離回収システムは、
燃焼装置から排出される排ガスと上記排ガスを洗浄するための洗浄液との反応により生成される生成物を上記洗浄液から分離回収するように構成された複数の固液分離装置を含む分離回収システムであって、
上記燃焼装置は、第1の燃焼装置と、上記第1の燃焼装置とは異なる第2の燃焼装置とを含み、
上記分離回収システムは、
上記第1の燃焼装置から排出される排ガスと上記洗浄液とを気液接触させるように構成された第1の吸収塔と、
上記第1の吸収塔とは異なる第2の吸収塔であって、上記第2の燃焼装置から排出される排ガスと上記洗浄液とを気液接触させるように構成された第2の吸収塔と、
上記洗浄液から上記生成物を分離回収するように構成された第1の固液分離装置と、
上記第1の固液分離装置とは異なる第2の固液分離装置であって、上記洗浄液から上記生成物を分離回収するように構成された第2の固液分離装置と、
上記第1の固液分離装置および上記第2の固液分離装置とは異なる第3の固液分離装置であって、上記洗浄液から上記生成物を分離回収するように構成された第3の固液分離装置と、
上記第1の吸収塔から上記第1の固液分離装置に上記洗浄液を送るように構成された第1の洗浄液導入ラインと、
上記第2の吸収塔から上記第2の固液分離装置に上記洗浄液を送るように構成された第2の洗浄液導入ラインと、
上記第1の吸収塔および上記第2の吸収塔の夫々から上記第3の固液分離装置に上記洗浄液を送るように構成された第3の洗浄液導入ラインと、を備える。
上記(1)の構成によれば、分離回収システムは、第1の吸収塔および第2の吸収塔の夫々から第3の固液分離装置に洗浄液を送るように構成された第3の洗浄液導入ラインを備える。このため、第3の固液分離装置は、第1の燃焼装置から排出された排ガスに、第1の吸収塔において気液接触した後の洗浄液である、第1系統の洗浄液から生成物を分離回収することができる。また、第3の固液分離装置は、第2の燃焼装置から排出された排ガスに、第2の吸収塔において気液接触した後の洗浄液である、第2系統の洗浄液から生成物を分離回収することもできる。よって、上記の構成によれば、第3の固液分離装置を第1の固液分離装置および第2の固液分離装置の兼用の予備機とすることができるため、第1の固液分離装置および第2の固液分離装置の夫々に専用の予備機を設ける場合に比べて、分離回収システムにおける固液分離装置の数を減らすことができ、ひいては分離回収システムの大型化や高価格化を防止することができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)に記載の分離回収システムであって、上記第1の燃焼装置の全負荷時において、上記第1の燃焼装置から排出される上記排ガスと上記洗浄液との反応により生成される上記生成物を分離回収するために必要とする上記固液分離装置の処理量を第1必要処理量N1とし、上記第2の燃焼装置の全負荷時において、上記第2の燃焼装置から排出される上記排ガスと上記洗浄液との反応により生成される上記生成物を分離回収するために必要とする上記固液分離装置の処理量を第2必要処理量N2とし、上記第1の固液分離装置の処理容量をC1とし、上記第2の固液分離装置の処理容量をC2とし、上記第3の固液分離装置の処理容量をC3としたときに、上記分離回収システムは、以下の(A)の条件式を満たすように構成された。
N1+N2<C1+C2+C3 (A)
上記(2)の構成によれば、分離回収システムは、上記(A)の条件式を満たすので、全負荷時における第1の燃焼装置から排出される排ガスと洗浄液との反応により生成される生成物、および全負荷時における第2の燃焼装置から排出される排ガスと洗浄液との反応により生成される生成物を、第1〜第3の固液分離装置により分離回収することができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(2)に記載の分離回収システムであって、上記分離回収システムは、以下の(B)の条件式を満たすように構成された。
C1<N1 (B)
上記(3)の構成によれば、第1の固液分離装置の処理容量C1を第1必要処理量N1よりも小さくしても、第1の吸収塔から送られた洗浄液を第1の固液分離装置と第3の固液分離装置とで分担して処理することができる。また、第1の固液分離装置の処理容量C1を第1必要処理量N1よりも小さくすることで、第1の固液分離装置の大型化や高価格化を防止することができ、ひいては分離回収システムの大型化や高価格化を防止することができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(3)に記載の分離回収システムであって、上記分離回収システムは、以下の(C)の条件式を満たすように構成された。
C2<N2 (C)
上記(4)の構成によれば、第2の固液分離装置の処理容量C2を第2必要処理量N2よりも小さくしても、第2の吸収塔から送られた洗浄液を第2の固液分離装置と第3の固液分離装置とで分担して処理することができる。また、第2の固液分離装置の処理容量C2を第2必要処理量N2よりも小さくすることで、第2の固液分離装置の大型化や高価格化を防止することができ、ひいては分離回収システムの大型化や高価格化を防止することができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(2)〜(4)の何れかに記載の分離回収システムであって、上記第3の固液分離装置の処理容量C3は、上記第1の固液分離装置の処理容量C1の±10%、又は上記第2の固液分離装置の処理容量C2の±10%の少なくとも何れかの一方の範囲内になるように構成された。
上記(5)の構成によれば、第3の固液分離装置は、第1の固液分離装置又は第2の固液分離装置の何れかと同等の処理容量を有している。このため、第3の固液分離装置は、第1の固液分離装置又は第2の固液分離装置を参考にして設計や製作を行うことができるため、第3の固液分離装置の設計作業や製作作業にかかる労力や時間を削減することができ、ひいては第3の固液分離装置を備える分離回収システムの高価格化を防止することができる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(5)の何れかに記載の分離回収システムは、上記第3の固液分離装置に送られる上記洗浄液の送出元を、上記第1の吸収塔又は上記第2の吸収塔の何れか一方に切り替え可能に構成された切替装置をさらに備える。
上記(6)の構成によれば、分離回収システムは、第3の固液分離装置に送られる洗浄液の送出元を、第1の吸収塔又は第2の吸収塔の何れか一方に切り替え可能に構成された切替装置を備えるので、上記第1系統の洗浄液と上記第2系統の洗浄液の夫々を互いに混合させることなく、第3の固液分離装置において個別に処理することができる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(6)に記載の分離回収システムは、上記第1の燃焼装置から排出される上記排ガスと上記洗浄液との反応により生成される上記生成物の生成量が第1の閾値を超え、且つ、上記第2の燃焼装置から排出される上記排ガスと上記洗浄液との反応により生成される上記生成物の生成量が第2の閾値を超える場合に、上記第3の固液分離装置に送られる上記洗浄液の上記送出元を、上記第1の吸収塔と上記第2の吸収塔とに交互に切り替えるように上記切替装置に対して指示するように構成された制御装置をさらに備える。
上記(7)の構成によれば、制御装置が第3の固液分離装置に送られる洗浄液の送出元を第1の吸収塔と第2の吸収塔とに交互に切り替えることで、第3の固液分離装置では、第1の吸収塔において気液接触した後の洗浄液から生成物を分離回収する第1の処理と、第2の吸収塔において気液接触した後の洗浄液から生成物を分離回収する第2の処理とが交互に行われるようになっている。つまり、第3の固液分離装置では、上記第1の処理と上記第2の処理がバッチ処理方式で行われるようになっている。第3の固液分離装置における処理をバッチ処理方式にすることで、分離回収システムにおける制御を簡単なものにすることができる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(7)に記載の分離回収システムは、上記第1の燃焼装置から排出される上記排ガスと気液接触した後の上記洗浄液のスラリー濃度である第1のスラリー濃度を取得するように構成された第1のスラリー濃度取得装置と、上記第2の燃焼装置から排出される上記排ガスと気液接触した後の上記洗浄液のスラリー濃度である第2のスラリー濃度を取得するように構成された第2のスラリー濃度取得装置と、をさらに備え、上記制御装置は、上記第1のスラリー濃度取得装置が取得した上記第1のスラリー濃度、および上記第2のスラリー濃度取得装置が取得した上記第2のスラリー濃度に応じて、上記第3の固液分離装置に送られる上記洗浄液の送出元を切り替えるように、上記切替装置に対して指示するように構成された。
上記(8)の構成によれば、制御装置は、第1のスラリー濃度取得装置が取得した第1のスラリー濃度、および第2のスラリー濃度取得装置が取得した第2のスラリー濃度に応じて、第3の固液分離装置に送られる洗浄液の送出元を切り替えるように、切替装置に対して指示するように構成されているので、第1のスラリー濃度や第2のスラリー濃度が上昇し過ぎたり、下降し過ぎることを防止することができる。固液分離装置に導入される洗浄液のスラリー濃度を安定させることで、固液分離装置における処理を安定させることができるとともに、固液分離装置により分離回収される生成物の性状のばらつきを抑制することができるため、固液分離装置における処理の効率化を図ることができる。
(9)幾つかの実施形態では、上記(8)に記載の分離回収システムは、上記第1の洗浄液導入ラインに設けられるとともに、上記第1の固液分離装置に送られる上記洗浄液の量を調整可能に構成された第1の流量調整弁と、上記第2の洗浄液導入ラインに設けられるとともに、上記第2の固液分離装置に送られる上記洗浄液の量を調整可能に構成された第2の流量調整弁と、上記第3の洗浄液導入ラインに設けられるとともに、上記第3の固液分離装置に送られる上記洗浄液の量を調整可能に構成された第3の流量調整弁と、をさらに備え、上記制御装置は、上記第1のスラリー濃度取得装置が取得した上記第1のスラリー濃度、および上記第2のスラリー濃度取得装置が取得した上記第2のスラリー濃度に応じて、上記第1の流量調整弁、上記第2の流量調整弁および上記第3の流量調整弁の夫々に対して開度を指示するように構成された。
上記(9)の構成によれば、制御装置は、第1のスラリー濃度取得装置が取得した第1のスラリー濃度、および第2のスラリー濃度取得装置が取得した第2のスラリー濃度に応じて、第1の流量調整弁、第2の流量調整弁および第3の流量調整弁の夫々に対して開度を指示するように構成されている。第1の流量調整弁、第2の流量調整弁および第3の流量調整弁の夫々の開度を調整することで、第1〜第3の固液分離装置で処理される洗浄液の量を調整することができるため、バッチ処理方式における第1のスラリー濃度や第2のスラリー濃度の上昇速度や下降速度を調整することができる。上述したように、固液分離装置に導入される洗浄液のスラリー濃度を安定させることで、固液分離装置における処理の効率化を図ることができる。
(10)幾つかの実施形態では、上記(9)に記載の分離回収システムであって、上記制御装置は、上記第3の固液分離装置に送られる上記洗浄液の上記送出元が上記第1の吸収塔であるときの上記第1のスラリー濃度の所定範囲における下降時間が、上記送出元が上記第2の吸収塔であるときの上記第1のスラリー濃度の上記所定範囲における上昇時間と同じになるように、上記第1の流量調整弁および上記第3の流量調整弁の夫々に対して開度を指示するように構成された。
第3の固液分離装置では、第1の吸収塔において気液接触した後の洗浄液から生成物を分離回収する第1の処理と、第2の吸収塔において気液接触した後の洗浄液から生成物を分離回収する第2の処理とが交互に行われるようになっている。第1の処理では、第1のスラリー濃度が下降し、第2の処理では、第1のスラリー濃度が上昇する。上記(10)の構成によれば、第1のスラリー濃度の所定範囲における下降時間を、第1のスラリー濃度の上記所定範囲における上昇時間と同じにすることで、上述した第1の処理と第2の処理とが交互に行われる場合における、第1のスラリー濃度を安定的なものにすることができる。
(11)幾つかの実施形態では、上記(7)〜(10)の何れかに記載の分離回収システムは、上記洗浄液から上記生成物が分離回収されたろ液を貯留するように構成された第1のろ液貯留装置と、上記第1のろ液貯留装置とは異なる第2のろ液貯留装置であって、上記洗浄液から上記生成物が分離回収されたろ液を貯留するように構成された第2のろ液貯留装置と、上記第1の固液分離装置から上記第1のろ液貯留装置に上記ろ液を送るように構成された第1のろ液送出ラインと、上記第2の固液分離装置から上記第2のろ液貯留装置に上記ろ液を送るように構成された第2のろ液送出ラインと、上記第1のろ液貯留装置および上記第2のろ液貯留装置の夫々に上記第3の固液分離装置から上記ろ液を送るように構成された第3のろ液送出ラインと、上記第3の固液分離装置から送られる上記ろ液の送出先を、上記第1のろ液貯留装置又は上記第2のろ液貯留装置の何れか一方に切り替え可能に構成された送出先切替装置をさらに備え、上記制御装置は、上記第3の固液分離装置に送られる上記洗浄液の上記送出元が、上記第1の吸収塔であるときに、上記第3の固液分離装置から送られる上記ろ液の送出先を上記第1のろ液貯留装置に切り替えるように、上記送出先切替装置に対して指示するように構成され、且つ、上記第3の固液分離装置に送られる上記洗浄液の上記送出元が、上記第2の吸収塔であるときに、上記第3の固液分離装置から送られる上記ろ液の送出先を上記第2のろ液貯留装置に切り替えるように、上記送出先切替装置に対して指示するように構成された。
上記(11)の構成によれば、分離回収システムは、第3の固液分離装置に送られる洗浄液の送出元が第1の吸収塔であるときには、第3の固液分離装置から送られるろ液の送出先を第1のろ液貯留装置にすることができ、また、第3の固液分離装置に送られる洗浄液の送出元が第2の吸収塔であるときには、第3の固液分離装置から送られるろ液の送出先を第2のろ液貯留装置にすることができる。このため、分離回収システムは、第1の吸収塔や第2の吸収塔から固液分離装置に送られた洗浄液を、固液分離装置で固液分離した後に、分離液であるろ液を第1の吸収塔や第2の吸収塔に戻すときに、各吸収塔への配分割合を算出することなく、ろ液を各吸収塔に戻すことができるので、分離回収システムにおける制御を簡単なものにすることができる。
(12)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(11)の何れかに記載の分離回収システムであって、上記第1の固液分離装置、上記第2の固液分離装置又は上記第3の固液分離装置の少なくとも一つは、複数のローラと、上記複数のローラに無端状に掛け渡されたベルトフィルタと、上記ベルトフィルタを一方向に回転駆動するように構成された駆動装置と、を備える。
上記(12)の構成によれば、第1の固液分離装置、第2の固液分離装置又は第3の固液分離装置の少なくとも一つは、上記複数のローラと、上記ベルトフィルタと、上記駆動装置と、を備える、いわゆるベルトフィルタ式の固液分離装置である。ベルトフィルタ式の固液分離装置では、生成物の品質確保のために、ベルトフィルタの送り速度を調整することで、生成物の含水率を調整している。このようなベルトフィルタ式の固液分離装置は、時々刻々と処理が行われるので、いわゆるバッチ処理方式である遠心式の固液分離装置に比べて、洗浄液を連続的且つ安定的に供給する必要がある。上記の構成によれば、切替装置により第3の固液分離装置に送られる洗浄液の送出元を切り替えることで、固液分離装置の夫々に対して連続的に且つ安定的に洗浄液を送ることができる。
(13)本発明の少なくとも一実施形態にかかる分離回収方法は、
燃焼装置から排出される排ガスと上記排ガスを洗浄するための洗浄液との反応により生成される生成物を上記洗浄液から分離回収するように構成された複数の固液分離装置を含む分離回収システムを用いた分離回収方法であって、
上記燃焼装置は、第1の燃焼装置と、上記第1の燃焼装置とは異なる第2の燃焼装置とを含み、
上記分離回収システムは、
上記第1の燃焼装置から排出される排ガスと上記洗浄液とを気液接触させるように構成された第1の吸収塔と、
上記第1の吸収塔とは異なる第2の吸収塔であって、上記第2の燃焼装置から排出される排ガスと上記洗浄液とを気液接触させるように構成された第2の吸収塔と、
上記洗浄液から上記生成物を分離回収するように構成された第1の固液分離装置と、
上記第1の固液分離装置とは異なる第2の固液分離装置であって、上記洗浄液から上記生成物を分離回収するように構成された第2の固液分離装置と、
上記第1の固液分離装置および上記第2の固液分離装置とは異なる第3の固液分離装置であって、上記洗浄液から上記生成物を分離回収するように構成された第3の固液分離装置と、
上記第1の吸収塔から上記第1の固液分離装置に上記洗浄液を送るように構成された第1の洗浄液導入ラインと、
上記第2の吸収塔から上記第2の固液分離装置に上記洗浄液を送るように構成された第2の洗浄液導入ラインと、
上記第1の吸収塔および上記第2の吸収塔の夫々から上記第3の固液分離装置に上記洗浄液を送るように構成された第3の洗浄液導入ラインと、
上記第3の固液分離装置に送られる上記洗浄液の送出元を、上記第1の吸収塔又は上記第2の吸収塔の何れか一方に切り替え可能に構成された切替装置と、を備え、
上記分離回収方法は、上記送出元を上記第1の吸収塔、又は上記第2の吸収塔の何れかに切替える送出元切替ステップを備える。
上記(13)の方法によれば、上記分離回収方法は、上記送出元を上記第1の吸収塔、又は上記第2の吸収塔の何れかに切替える送出元切替ステップを備えるので、上記第1系統の洗浄液と上記第2系統の洗浄液の夫々を互いに混合させることなく、第3の固液分離装置において個別に処理することができる。よって、上記の方法によれば、第3の固液分離装置を第1の固液分離装置および第2の固液分離装置の兼用の予備機とすることができるため、第1の固液分離装置および第2の固液分離装置の夫々に専用の予備機を設ける場合に比べて、分離回収システムにおける固液分離装置の数を減らすことができ、ひいては分離回収システムの大型化や高価格化を防止することができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、システムの大型化や高価格化を防止することができる分離回収システムが提供される。
本発明の一実施形態における吸収塔を備える排ガス洗浄システムの全体構成を概略的に示す概略構成図である。 本発明の一実施形態にかかる分離回収システムの全体構成を概略的に示す概略構成図である。 本発明の一実施形態にかかる分離回収方法の一例を示すフロー図である。 本発明の一実施形態における制御装置による制御の一例を説明するためのグラフである。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
なお、同様の構成については同じ符号を付し説明を省略することがある。
本発明の幾つかの実施形態にかかる分離回収システムは、互いの系統が異なる複数の吸収塔を備える排ガス脱硫システムに搭載されるものである。まず、一系統の吸収塔を備える排ガス脱硫システムについて説明する。
図1は、本発明の一実施形態における吸収塔を備える排ガス洗浄システムの全体構成を概略的に示す概略構成図である。
図1に示されるように、排ガス脱硫システム10は、吸収塔3と、洗浄液循環ライン11と、洗浄液循環ライン11に設けられる循環ポンプ110と、洗浄液抜き出しライン12と、洗浄液返送ライン13と、固液分離装置4と、ろ液貯留装置14と、ろ液ライン15と、ろ液ライン15に設けられるろ液送出ポンプ150と、石灰石スラリー貯留装置16と、石灰石スラリーライン17と、石灰石スラリーライン17に設けられる供給ポンプ170と、を備える。
吸収塔3(脱硫装置)は、燃焼装置2から排出される排ガスを脱硫するための装置である。図示される実施形態では、吸収塔3は、湿式石灰石膏法により排ガスを脱硫するように構成されている。燃焼装置2としては、ディーゼルエンジン、ガスタービンエンジン又は蒸気タービンエンジンなどのエンジンやボイラなどが挙げられる。
吸収塔3は、燃焼装置2から排出された排ガスが導入される内部空間32を有する吸収塔本体31を備える。
図示される実施形態では、吸収塔3は、内部空間32に排ガスを導入するための排ガス導入部33と、内部空間32から排ガスを排出するための排ガス排出部34と、をさらに備える。
吸収塔本体31は、内部に導入される排ガスに洗浄液として石灰石スラリー(アルカリ成分を含むスラリー液)を噴霧することで、排ガスと洗浄液とを気液接触させる気液接触部32A、および気液接触部32Aよりも下方に位置し、気液接触部32Aで排ガス中のSOxを吸収した洗浄液が貯留される液だまり部32B、を内部に画定するように構成される。内部空間32における気液接触部32Aよりも下方に位置する空間を下方側内部空間32Cとし、内部空間32における気液接触部32Aよりも上方に位置する空間を上方側内部空間32Dとする。
吸収塔本体31と排ガス導入部33とが隣接する方向を第1方向、第1方向における排ガス導入部33側を一方側、第1方向における排ガス排出部34側を他方側、と定義する。
図1に示されるように、吸収塔本体31の上記第1方向における一方側の側壁35には、下方側内部空間32Cと連通する排ガス導入口351が形成されている。また、吸収塔本体31の上記第1方向における他方側の側壁36には、上方側内部空間32Dと連通する排ガス排出口361が排ガス導入口351よりも高い位置に形成されている。
燃焼装置2から排ガス導入部33に導かれた排ガスは、排ガス導入部33を通過した後、排ガス導入口351を介して内部空間32(下方側内部空間32C)に導入される。内部空間32に導かれた排ガスは、下方側内部空間32Cを一方側に位置する側壁35から他方側に位置する側壁36に向かって流れた後、内部空間32を上昇しながら流れていく。上方側内部空間32Dまで上昇した排ガスは、側壁36に向かって流れた後、排ガス排出口361を介して排ガス排出部34に排出される。
気液接触部32Aには、内部空間32に上述した洗浄液を噴霧するための噴霧装置38が配置されている。噴霧装置38は、気液接触部32Aを通過する排ガスに対して洗浄液を噴霧し、排ガスと洗浄液とを気液接触させることで、排ガス中に含まれるSOx(SOを含む)を吸収除去するように構成される。
噴霧装置38は、吸収塔本体31の内部空間32において第1方向に沿って延在する噴霧管381と、噴霧管381に設けられた複数の噴霧ノズル382と、を含む。噴霧ノズル382は、排ガスの流れ方向における下流側に向かって、すなわち、鉛直方向における上方に向かって、洗浄液を噴霧するように構成される。
図示される実施形態では、噴霧ノズル382は、洗浄液を液柱状に噴射するように構成される液柱ノズルからなる。つまり、図示される吸収塔3は、液柱式の吸収塔である。
なお、吸収塔3は、内部に導入される排ガスに洗浄液を気液接触させるように構成されていればよく、上述した液柱式に限定されない。例えば、吸収塔3は、内部空間32に気液接触を促進させるための充填材が充填される充填層を備えるグリッド式の吸収塔や、洗浄液を放射状に噴霧する噴霧ノズル(スプレーノズル)を備えるスプレー式の吸収塔などであってもよい。
また、噴霧管381は、上面視において上記第1方向に直交(交差)する方向に沿って延在してもよい。噴霧ノズル382は、鉛直方向における下方に向かって、洗浄液を噴霧するように構成されていてもよい。
気液接触部32Aよりも排ガスの流れ方向における下流側には、ミストエリミネータ37が配置されている。ミストエリミネータ37は、ミストエリミネータ37を通過する排ガスから水分を除去するように構成される。ミストエリミネータ37を通過した排ガスは、吸収塔3の外部に排出される。
図示される実施形態では、ミストエリミネータ37は、排ガス排出部34に配置され、排ガス排出部34に排ガスの流れ方向における上流側と下流側とを隔てるように、鉛直方向に沿って延在している。なお、ミストエリミネータ37は、上方側内部空間32Dに配置されて、水平方向に沿って延在してもよい。また、ミストエリミネータ37は、多段構成であってもよい。
液だまり部32Bは、内部空間32に導かれた排ガスに対して噴霧された噴霧済みの洗浄液が貯留されるように構成される。図示される実施形態では、液だまり部32Bは、下方側内部空間32Cの下方、且つ排ガス導入口351よりも低い位置に、液面が位置するように設けられる。
液だまり部32Bに貯留される洗浄液には、排ガスから吸収したSOxにより生じた反応生成物や、反応生成物が酸化することで生成される酸化生成物が含まれることがある。ここで、反応生成物としては、SOが洗浄液に吸収されることで生成される亜硫酸塩などが挙げられる。また、酸化生成物としては、石膏などが挙げられる。
側壁36には、鉛直方向における液だまり部32Bの底面311近傍の位置に、液だまり部32Bに貯留される洗浄液を外部に抜き出すための洗浄液抜出口362が開口している。洗浄液抜出口362は、液だまり部32Bに連通している。また、側壁36には、石灰石スラリーを導入するための開口363と、洗浄液を返送するための開口364と、が開口している。開口363および開口364の夫々は、内部空間32と連通している。
洗浄液循環ライン11は、液だまり部32Bに貯留された洗浄液を噴霧装置38に送るための流路である。図示される実施形態では、洗浄液循環ライン11は、洗浄液抜出口362および噴霧管381に接続される。
循環ポンプ110は、図1に示されるように、液だまり部32Bに貯留された洗浄液の少なくとも一部を洗浄液循環ライン11を通して噴霧装置38に圧送するように構成される。
洗浄液抜き出しライン12は、液だまり部32Bに貯留された洗浄液を固液分離装置4に送るための流路である。
図示される実施形態では、洗浄液抜き出しライン12は、洗浄液循環ライン11の循環ポンプ110よりも下流側(噴霧装置38側)に位置する分岐部111および固液分離装置4に接続される。噴霧装置38から噴霧されて液だまり部32Bに貯留された洗浄液の少なくとも一部は、循環ポンプ110により圧送されて、洗浄液循環ライン11の分岐部111よりも上流側および洗浄液抜き出しライン12を通り、固液分離装置4に送られる。
排ガス脱硫システム10は、洗浄液抜き出しライン12の分岐部111よりも下流側(固液分離装置4側)に設けられる調整弁121を備える。
調整弁121は、洗浄液の流路である洗浄液抜き出しライン12を開閉するための可動機構を有し、洗浄液抜き出しライン12を流れて固液分離装置4に供給される洗浄液の流量を調整可能に構成されている。
洗浄液の固液分離装置4への供給量は、脱硫負荷により増減する。例えば、燃料中の硫黄分が少ない場合や燃焼装置2の負荷が低い場合には、脱硫負荷が低いため、洗浄液の固液分離装置4への供給量が少ない。洗浄液の固液分離装置4への供給量(供給流量)が少ないと、洗浄液抜き出しライン12を流れる洗浄液の流速が低下し、洗浄液抜き出しライン12に洗浄液中の固形分が沈降する虞がある。また、洗浄液中の固形分が調整弁121に付着して調整弁121の応答性能を低下させる虞がある。
洗浄液返送ライン13は、洗浄液抜き出しライン12の分岐部111よりも下流側、且つ、調整弁121よりも上流側に位置する分岐部122から分岐し、洗浄液を吸収塔3に戻すための流路である。図示される実施形態では、洗浄液返送ライン13は、分岐部122および吸収塔3の開口364に接続される。
洗浄液抜き出しライン12を流れる洗浄液の少なくとも一部は、循環ポンプ110により圧送されて、洗浄液抜き出しライン12の分岐部122よりも上流側および洗浄液返送ライン13を通り、吸収塔3に戻される。
上述した洗浄液の固液分離装置4への必要供給量が少ない場合には、調整弁121の開度を小さくするとともに、洗浄液抜き出しライン12に、固液分離装置4への必要供給量よりも多い量の洗浄液を流し、余剰分の洗浄液を、洗浄液返送ライン13を経由させて吸収塔3に戻すことで、洗浄液抜き出しライン12における洗浄液の流速を所定速度以上に保持し、洗浄液中の固形分が洗浄液抜き出しライン12内で沈降することを防止している。
固液分離装置4は、吸収塔3において生成された生成物P(酸化生成物)を洗浄液から分離するように構成されている。固液分離装置4により洗浄液から分離された生成物Pは、生成物送出ライン45を通り、固液分離装置4の外部に排出される。固液分離装置4により洗浄液から生成物Pが分離されたろ液は、ろ液送出ライン46を通り、固液分離装置4からろ液貯留装置14に送られる。
ろ液貯留装置14(貯留タンク)は、内部空間140を有し、内部空間140にろ液を貯留するように構成されている。
ろ液ライン15は、ろ液をろ液貯留装置14から石灰石スラリー貯留装置16に送るための流路である。
ろ液送出ポンプ150は、ろ液貯留装置14から石灰石スラリー貯留装置16にろ液を送るように構成される。
石灰石スラリー貯留装置16(貯留タンク)は、内部空間160を有し、内部空間160に石灰石スラリー(スラリー液)を貯留するように構成されている。
排ガス脱硫システム10は、石灰石(吸収剤)を貯留するように構成される石灰石貯留装置18(石灰石サイロ)と、石灰石貯留装置18から石灰石スラリー貯留装置16に石灰石を送るための石灰石供給ライン19と、を備える。
なお、上述した石灰石スラリー貯留装置16は、ろ液と石灰石とを混合させて石灰石スラリーを生成するように構成される不図示の混合装置を備えていてもよい。
石灰石スラリーライン17は、石灰石スラリー貯留装置16から吸収塔3に石灰石スラリーを送るための流路である。図示される実施形態では、石灰石スラリーライン17は、石灰石スラリー貯留装置16および開口363に接続される。
供給ポンプ170は、石灰石スラリー貯留装置16から吸収塔本体31の内部空間32に石灰石スラリーを送るように構成される。石灰石スラリー貯留装置16に貯留された石灰石スラリーは、供給ポンプ170により圧送されて、吸収塔本体31の内部空間32に送られる。
図2は、本発明の一実施形態にかかる分離回収システムの全体構成を概略的に示す概略構成図である。
幾つかの実施形態にかかる分離回収システム1は、図2に示されるように、上述した燃焼装置2から排出される排ガスと洗浄液とを気液接触させるように構成された複数の上述した吸収塔3(脱硫装置)と、燃焼装置2から排出される排ガスと、上記排ガスを洗浄するための洗浄液との反応により生成される生成物Pを洗浄液から分離回収するように構成された複数の上述した固液分離装置4と吸収塔3から固液分離装置4に洗浄液を送るように構成された複数の洗浄液導入ライン5と、を備える。
燃焼装置2は、第1の燃焼装置2Aと、第1の燃焼装置2Aとは異なる第2の燃焼装置2Bとを含む。複数の吸収塔3は、第1の吸収塔3Aと、第1の吸収塔3Aとは異なる第2の吸収塔3Bとを含む。第1の吸収塔3Aは、第1の燃焼装置2Aから排出される排ガスと洗浄液とを気液接触させるように構成されており、第2の吸収塔3Bは、第2の燃焼装置2Bから排出される排ガスと洗浄液とを気液接触させるように構成されている。つまり、分離回収システム1は、2系統の燃焼装置2と吸収塔3とを備える。
以下、第1系統に属する装置や設備には、冒頭に「第1の」を、符号にAを付けることがあり、第2系統に属する装置や設備には、冒頭に「第2の」を、符号にBを付けることがある。例えば、第1系統に属する洗浄液抜き出しライン12は、第1の洗浄液抜き出しライン12Aであり、第2系統に属する洗浄液抜き出しライン12は、第2の洗浄液抜き出しライン12Bである。
複数の固液分離装置4は、第1の固液分離装置4Aと、第1の固液分離装置4Aとは異なる第2の固液分離装置4Bと、第1の固液分離装置4Aおよび第2の固液分離装置4Bの夫々とは異なる第3の固液分離装置4Cとを含む。
図示される実施形態では、複数の固液分離装置4(4A、4B、4C)の夫々は、複数のローラ41と、複数のローラ41に無端状に掛け渡されたベルトフィルタ42と、ベルトフィルタ42を一方向に回転駆動するように構成された駆動装置43(電動機)と、を備える、いわゆるベルトフィルタ式の固液分離装置である。
複数の洗浄液導入ライン5は、第1の洗浄液導入ライン5Aと、第2の洗浄液導入ライン5Bと、第3の洗浄液導入ライン5Cと、を含む。第1の洗浄液導入ライン5Aは、第1の吸収塔3Aから第1の固液分離装置4Aに洗浄液を送るように構成されており、第2の洗浄液導入ライン5Bは、第2の吸収塔3Bから第2の固液分離装置4Bに洗浄液を送るように構成されている。第3の洗浄液導入ライン5Cは、第1の吸収塔3Aおよび第2の吸収塔3Bの夫々から第3の固液分離装置4Cに洗浄液を送るように構成されている。
図示される実施形態では、第1の洗浄液導入ライン5Aは、第1の洗浄液循環ライン11Aの分岐部111Aよりも上流側部分と、第1の洗浄液抜き出しライン12Aの分岐部51よりも上流側部分と、第1の洗浄液抜き出しライン12Aの分岐部51よりも下流側部分57と、を含む。分岐部51は、第1の洗浄液抜き出しライン12Aの第1の調整弁121Aよりも下流に設けられる。下流側部分57は、分岐部51および第1の固液分離装置4Aに接続される。
第2の洗浄液導入ライン5Bは、第2の洗浄液循環ライン11Bの分岐部111Bよりも上流側部分と、第2の洗浄液抜き出しライン12Bの分岐部52よりも上流側部分と、第2の洗浄液抜き出しライン12Bの分岐部52よりも下流側部分58と、を含む。分岐部52は、第2の洗浄液抜き出しライン12Bの第2の調整弁121Bよりも下流に設けられる。下流側部分58は、分岐部52および第2の固液分離装置4Bに接続される。
第3の洗浄液導入ライン5Cは、第1の吸収塔3Aから第3の固液分離装置4Cに洗浄液を送るように構成された第1系統側洗浄液導入ライン6と、第2の吸収塔3Bから第3の固液分離装置4Cに洗浄液を送るように構成された第2系統側洗浄液導入ライン7と、を含む。
図示される実施形態では、第1系統側洗浄液導入ライン6は、第1の洗浄液循環ライン11Aの分岐部111Aよりも上流側部分と、第1の洗浄液抜き出しライン12Aの分岐部51よりも上流側部分と、第1の洗浄液抜き出しライン12Aの分岐部51よりも下流側であり、且つ、上記下流側部分57とは異なる下流側部分55と、下流側部分55および下流側部分56の合流部53よりも下流側部分54と、を含む。下流側部分54は、合流部53および第3の固液分離装置4Cに接続される。
つまり、図示される実施形態では、第1系統側洗浄液導入ライン6は、第1の洗浄液循環ライン11Aの分岐部111Aよりも上流側部分、および第1の洗浄液抜き出しライン12Aの分岐部51よりも上流側部分、を第1の洗浄液導入ライン5Aとの共有部としている。この場合には、第1の循環ポンプ110Aや第1の調整弁121Aが共有設備となるので、分離回収システム1の大型化や高価格化を防止することができる。
なお、他の幾つかの実施形態では、第1系統側洗浄液導入ライン6は、第1の洗浄液導入ライン5Aとの間に共有部を有しない独立ラインにしてもよい。
図示される実施形態では、第2系統側洗浄液導入ライン7は、第2の洗浄液循環ライン11Bの分岐部111Bよりも上流側部分と、第2の洗浄液抜き出しライン12Bの分岐部52よりも上流側部分と、第2の洗浄液抜き出しライン12Bの分岐部52よりも下流側であり、且つ、上記下流側部分58とは異なる下流側部分56と、上記合流部53よりも下流側部分54と、を含む。
つまり、図示される実施形態では、第2系統側洗浄液導入ライン7は、第2の洗浄液循環ライン11Bの分岐部111Bよりも上流側部分、および第2の洗浄液抜き出しライン12Bの分岐部52よりも上流側部分、を第2の洗浄液導入ライン5Bとの共有部としている。この場合には、第2の循環ポンプ110Bや第2の調整弁121Bが共有設備となるので、分離回収システム1の大型化や高価格化を防止することができる。
なお、他の幾つかの実施形態では、第2系統側洗浄液導入ライン7は、第2の洗浄液導入ライン5Bとの間に共有部を有しない独立ラインにしてもよい。
図示される実施形態では、第2系統側洗浄液導入ライン7は、合流部53よりも下流側である下流側部分54を、第1系統側洗浄液導入ライン6との共有部としている。この場合には、例えば配管などを削減できるため、分離回収システム1の大型化や高価格化を防止することができる。
なお、他の幾つかの実施形態では、第2系統側洗浄液導入ライン7は、第1系統側洗浄液導入ライン6との間に共有部を有しない独立ラインにしてもよい。
図示される実施形態では、第1系統側洗浄液導入ライン6の分岐部51よりも下流側、且つ、合流部53よりも上流側である上述した下流側部分55には、逆止弁85が設けられる。また、第2系統側洗浄液導入ライン7の分岐部52よりも下流側、且つ、合流部53よりも上流側である上述した下流側部分56には、逆止弁86が設けられる。
分離回収システム1は、第3の固液分離装置4Cに送られる洗浄液の送出元を、第1の吸収塔3A又は第2の吸収塔3Bの何れか一方に切り替え可能に構成された切替装置8を備える。ここで、「何れか一方に切り替え可能」とは、洗浄液の送出元が、第1の吸収塔3A又は第2の吸収塔3Bの一方に完全に切り替えられる場合だけでなく、第3の固液分離装置4Cに洗浄液を送らない場合を含むものである。
図示される実施形態では、切替装置8は、第1系統側洗浄液導入ライン6の上記下流側部分55の逆止弁85よりも上流側に設けられる弁81と、第2系統側洗浄液導入ライン7の上記下流側部分56の逆止弁86よりも上流側に設けられる弁82と、を含む。なお、弁81および弁82の夫々は、開閉弁でも流量調整弁でもよい。また、他の幾つかの実施形態では、切替装置8は、合流部53に設けられる三方弁であってもよい。
図示される実施形態では、分離回収システム1は、第1の洗浄液導入ライン5Aの下流側部分57に設けられる弁83と、第2の洗浄液導入ライン5Bの下流側部分58に設けられる弁84と、を備える。なお、弁83および弁84の夫々は、開閉弁でも流量調整弁でもよい。
図示される実施形態では、分離回収システム1は、複数の上述したろ液送出ライン46を備える。複数の固液分離装置4(4A、4B、4C)の夫々は、固液分離装置4により洗浄液から生成物Pが分離されたろ液を貯留するための貯留部44を備える。
ろ液送出ライン46は、第1のろ液送出ライン46Aと、第2のろ液送出ライン46Bと、第3のろ液送出ライン46Cと、を含む。第1のろ液送出ライン46Aは、第1の固液分離装置4Aの貯留部44から第1のろ液貯留装置14Aにろ液を送るように構成されており、第2のろ液送出ライン46Bは、第2の固液分離装置4Bの貯留部44から第2のろ液貯留装置14Bにろ液を送るように構成されている。ここで、第1のろ液貯留装置14Aに貯留されたろ液は、上述した石灰石スラリー貯留装置16(図1参照)にて石灰石と混合されて石灰石スラリーとなった後に、吸収塔3Aの液だまり部32Bに送られる。第2のろ液貯留装置14Bに貯留されたろ液は、上述した石灰石スラリー貯留装置16にて石灰石と混合されて石灰石スラリーとなった後に、吸収塔3Bの液だまり部32Bに送られる。
第3のろ液送出ライン46Cは、第1のろ液貯留装置14Aおよび第2のろ液貯留装置14Bの夫々に、第3の固液分離装置4Cの貯留部44からろ液を送るように構成されている。
図示される実施形態では、第3のろ液送出ライン46Cは、第3の固液分離装置4Cの貯留部44と分岐部461とを接続する上流部分462と、分岐部461と第1のろ液貯留装置14Aとを接続する第1系統側下流部分463と、分岐部461と第2のろ液貯留装置14Bとを接続する第2系統側下流部分464と、を含む。
図示される実施形態では、分離回収システム1は、第3の固液分離装置4Cの貯留部44から送られるろ液の送出先を、第1のろ液貯留装置14A又は第2のろ液貯留装置14Bの何れか一方に切り替え可能に構成された送出先切替装置87を備える。
図2に示される実施形態では、送出先切替装置87は、第3のろ液送出ライン46Cの第1系統側下流部分463に設けられる弁88と、第3のろ液送出ライン46Cの第2系統側下流部分464に設けられる弁89と、を含む。なお、弁88および弁89の夫々は、開閉弁でも流量調整弁でもよい。また、他の幾つかの実施形態では、送出先切替装置87は、分岐部461に設けられる三方弁であってもよい。
幾つかの実施形態にかかる分離回収システム1は、図2に示されるように、上述した第1の吸収塔3Aと、上述した第2の吸収塔3Bと、上述した第1の固液分離装置4Aと、上述した第2の固液分離装置4Bと、上述した第3の固液分離装置4Cと、上述した第1の洗浄液導入ライン5Aと、上述した第2の洗浄液導入ライン5Bと、上述した第3の洗浄液導入ライン5Cと、を備える。
上記の構成によれば、分離回収システム1は、図2に示されるように、第1の吸収塔3Aおよび第2の吸収塔3Bの夫々から第3の固液分離装置4Cに洗浄液を送るように構成された第3の洗浄液導入ライン5Cを備える。このため、第3の固液分離装置4Cは、第1の燃焼装置2Aから排出された排ガスに、第1の吸収塔3Aにおいて気液接触した後の洗浄液である、第1系統の洗浄液から生成物Pを分離回収することができる。また、第3の固液分離装置4Cは、第2の燃焼装置2Bから排出された排ガスに、第2の吸収塔3Bにおいて気液接触した後の洗浄液である、第2系統の洗浄液から生成物Pを分離回収することもできる。よって、上記の構成によれば、第3の固液分離装置4Cを第1の固液分離装置4Aおよび第2の固液分離装置4Bの兼用の予備機とすることができるため、第1の固液分離装置4Aおよび第2の固液分離装置4Bの夫々に専用の予備機を設ける場合に比べて、分離回収システム1における固液分離装置4の数を減らすことができ、ひいては分離回収システム1の大型化や高価格化を防止することができる。
幾つかの実施形態では、分離回収システム1は、図2に示されるように、上述した切替装置8を備える。この場合には、分離回収システム1は、第3の固液分離装置4Cに送られる洗浄液の送出元を、第1の吸収塔3A又は第2の吸収塔3Bの何れか一方に切り替え可能に構成された切替装置8を備えるので、第1系統の洗浄液と第2系統の洗浄液の夫々を互いに混合させることなく、第3の固液分離装置4Cにおいて個別に処理することができる。
第1の燃焼装置2Aの全負荷(定格負荷)時において、第1の燃焼装置2Aから排出される排ガスと洗浄液との反応により生成される生成物Pを分離回収するために必要とする固液分離装置4の処理量を第1必要処理量N1とし、第2の燃焼装置2Bの全負荷(定格負荷)時において、第2の燃焼装置2Bから排出される排ガスと洗浄液との反応により生成される生成物Pを分離回収するために必要とする固液分離装置4の処理量を第2必要処理量N2とする。第1の固液分離装置4Aの処理容量をC1として、第2の固液分離装置4Bの処理容量をC2とし、第3の固液分離装置4Cの処理容量をC3とする。或る実施形態では、上記N1、N2、C1、C2およびC3の夫々は、定格値(定格容量)を用いてもよいし、他の或る実施形態では、設計条件から求められる設計値(設計容量)を用いてもよい。
幾つかの実施形態では、上述した分離回収システム1は、以下の(A)の条件式を満たすように構成された。
N1+N2<C1+C2+C3 (A)
上記N1+N2は、第1の燃焼装置2Aおよび第2の燃焼装置2Bの両方が全負荷時において、第1の燃焼装置2Aおよび第2の燃焼装置2Bから排出される排ガスと洗浄液との反応により生成される生成物Pを分離回収するために必要とする固液分離装置4の必要処理量である。また、上記C1+C2+C3は、第1の固液分離装置4A、第2の固液分離装置4Bおよび第3の固液分離装置4Cの合計処理容量である。上記合計処理容量が、上記N1+N2を超える場合、すなわち、上記(A)の条件式を満たす場合には、複数の固液分離装置4(4A〜4C)により、第1の燃焼装置2Aおよび第2の燃焼装置2Bから排出される排ガスと洗浄液との反応により生成される生成物Pを分離回収することが可能である。
上記の構成によれば、分離回収システム1は、上記(A)の条件式を満たすので、全負荷時における第1の燃焼装置2Aから排出される排ガスと洗浄液との反応により生成される生成物P、および全負荷時における第2の燃焼装置2Bから排出される排ガスと洗浄液との反応により生成される生成物Pを、第1〜第3の固液分離装置4A〜4Cにより分離回収することができる。
幾つかの実施形態では、上述した分離回収システム1は、以下の(B)の条件式を満たすように構成された。
C1<N1 (B)
上記の構成によれば、第1の固液分離装置4Aの処理容量C1を第1必要処理量N1よりも小さくしても、第1の吸収塔3Aから送られた洗浄液を第1の固液分離装置4Aと第3の固液分離装置4Cとで分担して処理することができる。また、第1の固液分離装置4Aの処理容量C1を第1必要処理量N1よりも小さくすることで、第1の固液分離装置4Aの大型化や高価格化を防止することができ、ひいては分離回収システム1の大型化や高価格化を防止することができる。
幾つかの実施形態では、上述した分離回収システム1は、以下の(C)の条件式を満たすように構成された。
C2<N2 (C)
上記の構成によれば、第2の固液分離装置4Bの処理容量C2を第2必要処理量N2よりも小さくしても、第2の吸収塔3Bから送られた洗浄液を第2の固液分離装置4Bと第3の固液分離装置4Cとで分担して処理することができる。また、第2の固液分離装置4Bの処理容量C2を第2必要処理量N2よりも小さくすることで、第2の固液分離装置4Bの大型化や高価格化を防止することができ、ひいては分離回収システム1の大型化や高価格化を防止することができる。
幾つかの実施形態では、上述した第3の固液分離装置4Cの処理容量C3は、第1の固液分離装置4Aの処理容量C1の±10%、又は上記第2の固液分離装置4Bの処理容量C2の±10%の少なくとも何れかの一方の範囲内になるように構成された。
好ましくは、第3の固液分離装置4Cの処理容量C3は、第1の固液分離装置4Aの処理容量C1の±5%、又は上記第2の固液分離装置4Bの処理容量C2の±5%の少なくとも何れかの一方の範囲内になるように構成された。
上記の構成によれば、第3の固液分離装置4Cは、第1の固液分離装置4A又は第2の固液分離装置4Bの何れかと同等の処理容量C3を有している。このため、第3の固液分離装置4Cは、第1の固液分離装置4A又は第2の固液分離装置4Bを参考にして設計や製作を行うことができるため、第3の固液分離装置4Cの設計作業や製作作業にかかる労力や時間を削減することができ、ひいては第3の固液分離装置4Cを備える分離回収システム1の高価格化を防止することができる。また、第3の固液分離装置4Cは、第1の固液分離装置4A又は第2の固液分離装置4Bと、保守部品の共用化が図れる。
図3は、本発明の一実施形態にかかる分離回収方法の一例を示すフロー図である。
幾つかの実施形態にかかる分離回収方法100は、図3に示されるように、第1の燃焼装置2Aから排出される排ガスと洗浄液との反応により生成される生成物Pの生成量A1を取得するステップS101と、第2の燃焼装置2Bから排出される排ガスと洗浄液との反応により生成される生成物Pの生成量A2を取得するステップS102と、上記生成量A1と第1の閾値V1を比較する第1比較ステップS103と、上記生成量A2と第2の閾値V2を比較する第2比較ステップS104およびS105と、上記生成量A1と第1の閾値V1との比較結果および上記生成量A2と第2の閾値V2との比較結果に応じて、第3の固液分離装置4Cに送られる洗浄液の送出元を決定する送出元決定ステップS106〜S109と、上記送出元決定ステップS106〜S109で決定された送出元に切り替えるステップS110と、を備える。なお、上記第1の閾値V1は、第1の固液分離装置4Aの処理容量C1であってもよく、上記第2の閾値V2は、第2の固液分離装置4Bの処理容量C2であってもよい。
幾つかの実施形態では、上述した分離回収システム1は、図2に示されるように、上述した生成量A1を取得するように構成された第1の生成量取得装置95と、上述した生成量A2を取得するように構成された第2の生成量取得装置96と、上述した生成量A1および生成量A2に基づいて、第3の固液分離装置4Cに送られる洗浄液の送出元を、第1の吸収塔3Aと第2の吸収塔3Bとに交互に切り替えるように切替装置8に対して指示するように構成された制御装置9と、を備える。このような分離回収システム1は、上述した分離回収方法100を実行可能である。
制御装置9は、切替装置8を制御するための電子制御ユニットである。制御装置9は、中央処理装置(CPU)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、およびI/Oインターフェイスなどからなるマイクロコンピュータとして構成されていてもよい。また、制御装置9は、上述した第1の生成量取得装置95および第2の生成量取得装置96などのセンサ類で測定された信号に基づく制御を、切替装置8(弁81、82)などに対して実行可能に構成されている。
図示される実施形態では、第1の生成量取得装置95は、第1の吸収塔3Aの排ガス導入部におけるSO濃度を取得するように構成された入口SO濃度計95Aと、第1の吸収塔3Aの排ガス導入部における排ガス流量を取得するように構成された入口排ガス流量計95Bと、第1の吸収塔3Aの排ガス排出部におけるSO濃度を取得するように構成された出口SO濃度計95Cと、第1の吸収塔3Aの排ガス排出部における排ガス流量を取得するように構成された出口排ガス流量計95Dと、を含む。第1の吸収塔3Aの排ガス導入部におけるSO濃度と排ガス流量の積と、第1の吸収塔3Aの排ガス排出部におけるSO濃度と排ガス流量の積と、の差分が生成量A1となる。
図示される実施形態では、第2の生成量取得装置96は、第2の吸収塔3Bの排ガス導入部におけるSO濃度を取得するように構成された入口SO濃度計96Aと、第2の吸収塔3Bの排ガス導入部における排ガス流量を取得するように構成された入口排ガス流量計96Bと、第2の吸収塔3Bの排ガス排出部におけるSO濃度を取得するように構成された出口SO濃度計96Cと、第2の吸収塔3Bの排ガス排出部における排ガス流量を取得するように構成された出口排ガス流量計96Dと、を含む。第2の吸収塔3Bの排ガス導入部におけるSO濃度と排ガス流量の積と、第2の吸収塔3Bの排ガス排出部におけるSO濃度と排ガス流量の積と、の差分が生成量A2となる。
図3に示されるように、生成量A1が第1の閾値V1以下であり(S103で「NO」)、且つ、生成量A2が第2の閾値V2以下である(S104で「NO」)場合には、第1の固液分離装置4Aのみにより、第1の燃焼装置2Aから排出される排ガスと洗浄液との反応により生成される生成物P(第1系統の生成物P)の全量を分離回収することが可能である。また、第2の固液分離装置のみにより、第2の燃焼装置2Bから排出される排ガスと洗浄液との反応により生成される生成物P(第2系統の生成物P)の全量を分離回収することが可能である。このため、第1の吸収塔3Aや第2の吸収塔3Bから第3の固液分離装置4Cに洗浄液を送らない(S106)。制御装置9は、弁81、82を閉じるように指示する(S110)。この場合には、第1の吸収塔3Aから抜き出された洗浄液は、第1の固液分離装置4Aに送られ、第2の吸収塔3Bから抜き出された洗浄液は、第2の固液分離装置4Bに送られる。
生成量A1が第1の閾値V1以下であり(S103で「NO」)、且つ、生成量A2が第2の閾値V2を超える(S104で「YES」)場合には、第1の固液分離装置4Aのみにより、第1系統の生成物Pの全量を分離回収することが可能であるが、第2の固液分離装置のみにより、第2系統の生成物Pの全量を分離回収することは困難である。このため、第2の吸収塔3Bから第2の固液分離装置4Bおよび第3の固液分離装置4Cの夫々に洗浄液が送られる。つまり、第3の固液分離装置4Cに送られる洗浄液の送出元は、第2の吸収塔3Bとなる(S107)。制御装置9は、弁81、88を閉じ、弁82、89を開けるように指示する(S110)。この場合には、第2の吸収塔3Bから抜き出された洗浄液は、第2の固液分離装置4Bおよび第3の固液分離装置4Cに送られる。第3の固液分離装置4Cにより生成物Pから分離したろ液は、第3のろ液送出ライン46Cの上流部分462および第2系統側下流部分464を通り、第2のろ液貯留装置14Bに送られる。
生成量A1が第1の閾値V1を超え(S103で「YES」)、且つ、生成量A2が第2の閾値V2以下である(S104で「NO」)場合には、第2の固液分離装置4Bのみにより、第2系統の生成物Pの全量を分離回収することが可能であるが、第1の固液分離装置4Aのみにより、第1系統の生成物Pの全量を分離回収することは困難である。このため、第1の吸収塔3Aから第1の固液分離装置4Aおよび第3の固液分離装置4Cの夫々に洗浄液が送られる。つまり、第3の固液分離装置4Cに送られる洗浄液の送出元は、第1の吸収塔3Aとなる(S108)。制御装置9は、弁82、89を閉じ、弁81、88を開けるように指示する(S110)。この場合には、第1の吸収塔3Aから抜き出された洗浄液は、第1の固液分離装置4Aおよび第3の固液分離装置4Cに送られる。第3の固液分離装置4Cにより生成物Pから分離したろ液は、第3のろ液送出ライン46Cの上流部分462および第1系統側下流部分463を通り、第1のろ液貯留装置14Aに送られる。
生成量A1が第1の閾値V1を超え(S103で「YES」)、且つ、生成量A2が第2の閾値V2を超える(S104で「YES」)場合には、第1の固液分離装置4Aのみにより、第1系統の生成物Pの全量を分離回収することは困難であり、第2の固液分離装置4Bのみにより、第2系統の生成物Pの全量を分離回収することは困難である。このため、第1の吸収塔3Aから第1の固液分離装置4Aおよび第3の固液分離装置4Cの夫々に洗浄液が送られ、第2の吸収塔3Bから第2の固液分離装置4Bおよび第3の固液分離装置4Cの夫々に洗浄液が送られる。つまり、第3の固液分離装置4Cに送られる洗浄液の送出元は、第1の吸収塔3Aと第2の吸収塔3Bとなる(S109)。
仮に、分離回収システム1が上述した切替装置8を備えない場合には、第1の吸収塔3Aから送られる洗浄液と、第2の吸収塔3Bから送られる洗浄液であって、上記第1の吸収塔3Aから送られる洗浄液とは生成物の含有率が異なる洗浄液と、が混合した混合液を第3の固液分離装置4Cが処理することになる。この場合には、混合液は生成物の含有率が安定しないので、第3の固液分離装置4Cにて混合液から分離される生成物の品質低下を招く虞がある。また、第3の固液分離装置4Cにて混合液を処理可能とするために、第3の固液分離装置4Cを備える分離回収システム全体の制御の複雑化を招く虞がある。上記制御の複雑化は、弁などの分離回収システムを構成する部品の増大化を招き、分離回収システムの大型化や高価格化を招く虞がある。
図4は、本発明の一実施形態における制御装置による制御の一例を説明するためのグラフである。
制御装置9は、第3の固液分離装置4Cに送られる洗浄液の送出元を、第1の吸収塔3Aと第2の吸収塔3Bとに交互に切り替えるように切替装置8に対して指示可能に構成されている。上述したステップS110では、第3の固液分離装置4Cに送られる洗浄液の送出元が、第1の吸収塔3Aと第2の吸収塔3Bである場合には、送出元が第1の吸収塔3Aと第2の吸収塔3Bとに交互に切り替えられるようになっている。このため、第3の固液分離装置4Cでは、第1の吸収塔3Aにおいて気液接触した後の洗浄液から生成物Pを分離回収する第1の処理と、第2の吸収塔3Bにおいて気液接触した後の洗浄液から生成物Pを分離回収する第2の処理とが交互に行われるようになっている。つまり、第3の固液分離装置4Cでは、上記第1の処理と上記第2の処理がバッチ処理方式で行われるようになっている。
図4に示される実施形態では、第1の期間T1において、上記第1の処理が行われており、第2の期間T2において、上記第2の処理が行われている。
上記第1の処理では、制御装置9は、弁82、89を閉じ、弁81、88を開けるように指示する。この場合には、第1の吸収塔3Aから抜き出された洗浄液は、第1の固液分離装置4Aおよび第3の固液分離装置4Cに送られる。第3の固液分離装置4Cにより洗浄液から生成物Pが分離されたろ液は、第3のろ液送出ライン46Cの上流部分462および第1系統側下流部分463を通り、第1のろ液貯留装置14Aに送られる。
上記第2の処理では、制御装置9は、弁81、88を閉じ、弁82、89を開けるように指示する。この場合には、第2の吸収塔3Bから抜き出された洗浄液は、第2の固液分離装置4Bおよび第3の固液分離装置4Cに送られる。第3の固液分離装置4Cにより洗浄液から生成物Pが分離されたろ液は、第3のろ液送出ライン46Cの上流部分462および第2系統側下流部分464を通り、第2のろ液貯留装置14Bに送られる。
幾つかの実施形態では、例えば上述した生成量A1が第1の閾値V1を超え、且つ、上述した生成量A2が第2の閾値V2を超える場合に、第3の固液分離装置4Cに送られる洗浄液の送出元を、第1の吸収塔3Aと、第2の吸収塔3Bとに交互に切り替えるように切替装置8に対して指示するように構成された上述した制御装置9を備える。
上記の構成によれば、制御装置9が第3の固液分離装置4Cに送られる洗浄液の送出元を第1の吸収塔3Aと第2の吸収塔3Bとに交互に切り替えることで、第3の固液分離装置4Cでは、上述した第1の処理と上述した第2の処理とが交互に行われるようになっている。つまり、第3の固液分離装置4Cでは、上記第1の処理と上記第2の処理がバッチ処理方式で行われるようになっている。第3の固液分離装置4Cにおける処理をバッチ処理方式にすることで、分離回収システム1における制御を簡単なものにすることができる。分離回収システム1における制御を簡単なものにすることで、分離回収システム1の大型化や高価格化を防止することができる。
幾つかの実施形態では、上述した分離回収システム1は、図2に示されるように、上述した第1のろ液貯留装置14Aと、上述した第2のろ液貯留装置14Bと、上述した第1のろ液送出ライン46Aと、上述した第2のろ液送出ライン46Bと、上述した第3のろ液送出ライン46Cと、第3の固液分離装置4Cから送られるろ液の送出先を、第1のろ液貯留装置14A又は第2のろ液貯留装置14Bの何れか一方に切り替え可能に構成された上述した送出先切替装置87(弁88、89)を備える。
上述した制御装置9は、第3の固液分離装置4Cに送られる洗浄液の送出元が、第1の吸収塔3Aであるときに、第3の固液分離装置4Cから送られるろ液の送出先を第1のろ液貯留装置14Aに切り替えるように、送出先切替装置87に対して指示するように構成されている。また、上述した制御装置9は、第3の固液分離装置4Cに送られる洗浄液の送出元が、第2の吸収塔3Bであるときに、第3の固液分離装置4Cから送られるろ液の送出先を第2のろ液貯留装置14Bに切り替えるように、送出先切替装置87に対して指示するように構成されている。
上記の構成によれば、分離回収システム1は、第3の固液分離装置4Cに送られる洗浄液の送出元が第1の吸収塔3Aであるときには、第3の固液分離装置4Cから送られるろ液の送出先を第1のろ液貯留装置14Aにすることができ、また、第3の固液分離装置4Cに送られる洗浄液の送出元が第2の吸収塔3Bであるときには、第3の固液分離装置4Cから送られるろ液の送出先を第2のろ液貯留装置14Bにすることができる。このため、分離回収システム1は、第1の吸収塔3Aや第2の吸収塔3Bから固液分離装置4(第1〜第3の固液分離装置4A〜4C)に送られた洗浄液を、固液分離装置4で固液分離した後に、分離液であるろ液を第1の吸収塔3Aや第2の吸収塔3Bに戻すときに、各吸収塔3A、3Bへの配分割合を算出することなく、ろ液を各吸収塔3A、3Bに戻すことができるので、分離回収システム1における制御を簡単なものにすることができる。
すなわち、第1の吸収塔3Aから送られた洗浄液は、固液分離装置4(4A、4C)で固液分離され、分離液であるろ液の全てが、第1のろ液貯留装置14Aに送出され、その後、石灰石スラリー貯留装置16(図1参照)で石灰石スラリーとなり、第1の吸収塔3Aに供給される。一方、第2の吸収塔3Bから送られた洗浄液は、固液分離装置4(4B、4C)で固液分離され、分離液であるろ液の全てが、第2のろ液貯留装置14Bに送出され、その後、石灰石スラリー貯留装置16で石灰石スラリーとなり、第2の吸収塔3Bに供給される。
幾つかの実施形態では、図2に示されるように、上述した分離回収システム1は、第1の燃焼装置2Aから排出される排ガスと気液接触した後の洗浄液のスラリー濃度(洗浄液単位体積中の固形分の重量)である第1のスラリー濃度を取得するように構成された第1のスラリー濃度取得装置97と、第2の燃焼装置2Bから排出される排ガスと気液接触した後の洗浄液のスラリー濃度である第2のスラリー濃度を取得するように構成された第2のスラリー濃度取得装置98と、を備える。上述した制御装置9は、第1のスラリー濃度取得装置97が取得した第1のスラリー濃度、および第2のスラリー濃度取得装置98が取得した第2のスラリー濃度に応じて、第3の固液分離装置4Cに送られる洗浄液の送出元を切り替えるように、切替装置8に対して指示するように構成された。
図示される実施形態では、第1のスラリー濃度取得装置97は、第1の吸収塔3Aの液だまり部32Bに貯留される洗浄液のスラリー濃度を測定するように構成されたスラリー濃度計であり、第2のスラリー濃度取得装置98は、第2の吸収塔3Bの液だまり部32Bに貯留される洗浄液のスラリー濃度を測定するように構成されたスラリー濃度計である。
図示される実施形態では、制御装置9は、図4に示されるように、第1のスラリー濃度(第1系統のスラリー濃度)が上限値H1を超えた場合、又は、第2のスラリー濃度(第2系統のスラリー濃度)が下限値L2を下回った場合に、上記送出元を第2の吸収塔3Bから第1の吸収塔3Aに切り替えるように、切替装置8に対して指示するように構成された。
また、制御装置9は、第2のスラリー濃度(第2系統のスラリー濃度)が上限値H2を超えた場合、又は、第1のスラリー濃度(第1系統のスラリー濃度)が下限値L1を下回った場合に、上記送出元を第1の吸収塔3Aから第2の吸収塔3Bに切り替えるように、切替装置8に対して指示するように構成された。
或る実施形態では、上限値H1、H2の夫々は、吸収塔3の構造や強度、循環ポンプ110の揚程の少なくとも一つに基づいて決定されている。また、下限値L1、L2の夫々は、第3の固液分離装置4Cにて分離される生成物の品質に基づいて決定されている。
上記の構成によれば、制御装置9は、第1のスラリー濃度取得装置97が取得した第1のスラリー濃度、および第2のスラリー濃度取得装置98が取得した第2のスラリー濃度に応じて、第3の固液分離装置4Cに送られる洗浄液の送出元を切り替えるように、切替装置8に対して指示するように構成されているので、第1のスラリー濃度や第2のスラリー濃度が上昇し過ぎたり、下降し過ぎることを防止することができる。固液分離装置4(第1〜第3の固液分離装置4A〜4C)に導入される洗浄液のスラリー濃度を安定させることで、固液分離装置4における処理を安定させることができるとともに、固液分離装置4により分離回収される生成物Pの性状のばらつきを抑制することができるため、固液分離装置4における処理の効率化を図ることができる。
他の幾つかの実施形態では、制御装置9は、一定期間を経過する度に、第3の固液分離装置4Cに送られる洗浄液の送出元を、第1の吸収塔3Aと、第2の吸収塔3Bとに交互に切り替えるように切替装置8に対して指示するように構成された。送出元を第1の吸収塔3Aにしている第1の期間T1と、送出元を第2の吸収塔3Bにしている第2の期間T2は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
幾つかの実施形態では、図2に示されるように、上述した分離回収システムは、第1の洗浄液導入ライン5Aに設けられるとともに、第1の固液分離装置4Aに送られる洗浄液の量を調整可能に構成された第1の流量調整弁(上述した弁83)と、第2の洗浄液導入ライン5Bに設けられるとともに、第2の固液分離装置4Bに送られる洗浄液の量を調整可能に構成された第2の流量調整弁(上述した弁84)と、第3の洗浄液導入ライン5Cに設けられるとともに、第3の固液分離装置4Cに送られる洗浄液の量を調整可能に構成された第3の流量調整弁(上述した弁81、82)と、を備える。上述した制御装置9は、第1のスラリー濃度取得装置97が取得した第1のスラリー濃度、および第2のスラリー濃度取得装置98が取得した第2のスラリー濃度に応じて、上記第1の流量調整弁、上記第2の流量調整弁および上記第3の流量調整弁の夫々に対して開度を指示するように構成された。
上記の構成によれば、制御装置9は、第1のスラリー濃度取得装置97が取得した第1のスラリー濃度、および第2のスラリー濃度取得装置98が取得した第2のスラリー濃度に応じて、第1の流量調整弁(弁83)、第2の流量調整弁(弁84)および第3の流量調整弁(弁81、82)の夫々に対して開度を指示するように構成されている。第1の流量調整弁、第2の流量調整弁および第3の流量調整弁の夫々の開度を調整することで、第1〜第3の固液分離装置4A〜4Cで処理される洗浄液の量を調整することができるため、バッチ処理方式における第1のスラリー濃度や第2のスラリー濃度の上昇速度や下降速度を調整することができる。上述したように、固液分離装置4に導入される洗浄液のスラリー濃度を安定させることで、固液分離装置4における処理の効率化を図ることができる。
幾つかの実施形態では、図4に示されるように、上述した制御装置9は、第3の固液分離装置4Cに送られる洗浄液の送出元が第1の吸収塔3Aであるとき(第1の処理時)の第1のスラリー濃度の所定範囲における下降時間(第1の期間T1)が、上記送出元が第2の吸収塔3Bであるとき(第2の処理時)の上記第1のスラリー濃度の上記所定範囲における上昇時間(第2の期間T2)と同じになるように、第1の流量調整弁(弁83)および第3の流量調整弁(弁81)の夫々に対して開度を指示するように構成された。
第3の固液分離装置4Cでは、第1の吸収塔3Aにおいて気液接触した後の洗浄液から生成物を分離回収する第1の処理と、第2の吸収塔3Bにおいて気液接触した後の洗浄液から生成物を分離回収する第2の処理とが交互に行われるようになっている。第1の処理では、第1のスラリー濃度が下降し、第2の処理では、第1のスラリー濃度が上昇する。上記の構成によれば、第1のスラリー濃度の所定範囲における下降時間(第1の期間T1)を、第1のスラリー濃度の上記所定範囲における上昇時間(第2の期間T2)と同じにすることで、すなわち、第1の処理時における第1のスラリー濃度の下降速度と、第2の処理時における第1のスラリー濃度の上昇速度と、を揃えることで、上述した第1の処理と第2の処理とが交互に行われる場合における、第1のスラリー濃度を安定的なものにすることができる。
また、幾つかの実施形態では、上述した制御装置9は、第3の固液分離装置4Cに送られる洗浄液の送出元が第2の吸収塔3Bであるとき(第2の処理時)の上記第2のスラリー濃度の上記所定範囲における下降時間(第2の期間T2)が、上記送出元が第1の吸収塔3Aであるとき(第1の処理時)の第2のスラリー濃度の所定範囲における上昇時間(第1の期間T1)と同じになるように、第2の流量調整弁(弁84)および第3の流量調整弁(弁82)の夫々に対して開度を指示するように構成された。
上記の構成によれば、第2のスラリー濃度の所定範囲における下降時間(第2の期間T2)を、第2のスラリー濃度の上記所定範囲における上昇時間(第2の期間T2)と同じにすることで、すなわち、第2の処理時における第2のスラリー濃度の下降速度と、第1の処理時における第2のスラリー濃度の上昇速度と、を揃えることで、上述した第1の処理と第2の処理とが交互に行われる場合における、第2のスラリー濃度を安定的なものにすることができる。
幾つかの実施形態では、第3の固液分離装置4Cに送られる洗浄液の送出元が第1の吸収塔3Aであるとき(第1の処理時)、第2のスラリー濃度取得装置98が取得した第2のスラリー濃度が、許容される濃度範囲の上限値(例えば上限値H2)を下回っている間は、そのまま運転を継続し、第2のスラリー濃度が、上記上限値に達したときは、制御装置9は、切替装置8を制御して、第3の固液分離装置4Cに送られる洗浄液の送出元を第2の吸収塔3Bに切り替える。また、第3の固液分離装置4Cに送られる洗浄液の送出元が第2の吸収塔3Bであるとき(第2の処理時)、第1のスラリー濃度取得装置97が取得した第1のスラリー濃度が、許容される濃度範囲の上限値(例えば上限値H1)を下回っている間は、そのまま運転を継続し、第1のスラリー濃度が、上記上限値に達したときは、制御装置9は、切替装置8を制御して、第3の固液分離装置4Cに送られる洗浄液の送出元を第1の吸収塔3Aに切り替える。
このように、第1のスラリー濃度と第2のスラリー濃度に基づき、第3の固液分離装置4Cに送られる洗浄液の送出元を第1の吸収塔3Aと第2の吸収塔3Bとに交互に切り替えて、分離回収システム1を運転することにより、第3の固液分離装置4Cにおける処理をバッチ処理方式とすることができる。
幾つかの実施形態では、図2に示されるように、上述した第1の固液分離装置4A、第2の固液分離装置4B又は第3の固液分離装置4Cの少なくとも一つは、上述した複数のローラ41と、複数のローラ41に無端状に掛け渡された上述したベルトフィルタ42と、ベルトフィルタ42を一方向に回転駆動するように構成された上述した駆動装置43と、を備える。
上記の構成によれば、第1の固液分離装置4A、第2の固液分離装置4B又は第3の固液分離装置4Cの少なくとも一つは、複数のローラ41と、ベルトフィルタ42と、駆動装置43と、を備える、いわゆるベルトフィルタ式の固液分離装置である。ベルトフィルタ式の固液分離装置では、生成物の品質確保のために、ベルトフィルタ42の送り速度を調整することで、生成物Pの含水率を調整している。このようなベルトフィルタ式の固液分離装置は、時々刻々と処理が行われるので、いわゆるバッチ処理方式である遠心式の固液分離装置に比べて、洗浄液を連続的且つ安定的に供給する必要がある。上記の構成によれば、切替装置8により第3の固液分離装置4Cに送られる洗浄液の送出元を切り替えることで、固液分離装置4(第1〜第3の固液分離装置4A〜4C)の夫々に対して連続的に且つ安定的に洗浄液を送ることができる。
幾つかの実施形態にかかる分離回収方法100は、複数の固液分離装置4(第1〜第3の固液分離装置4A〜4C)を含む上述した分離回収システム1を用いた方法である。分離回収方法100は、図3に示されるように、第3の固液分離装置4Cに送られる洗浄液の送出元を第1の吸収塔3A、又は第2の吸収塔3Bの何れかに切替える送出元切替ステップ(上述したステップS110)を備える。
上記の方法によれば、分離回収方法100は、第3の固液分離装置4Cに送られる洗浄液の送出元を、第1の吸収塔3A又は第2の吸収塔3Bの何れかに切替える送出元切替ステップを備えるので、上記第1系統の洗浄液と上記第2系統の洗浄液の夫々を互いに混合させることなく、第3の固液分離装置4Cにおいて個別に処理することができる。よって、上記の方法によれば、第3の固液分離装置4Cを第1の固液分離装置4Aおよび第2の固液分離装置4Bの兼用の予備機とすることができるため、第1の固液分離装置4Aおよび第2の固液分離装置4Bの夫々に専用の予備機を設ける場合に比べて、分離回収システム1における固液分離装置4の数を減らすことができ、ひいては分離回収システム1の大型化や高価格化を防止することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。上述した幾つかの実施形態では、2系統の吸収塔を備える場合について説明したが、3系統以上の吸収塔を備える場合にも本発明は適用可能である。
上述した幾つかの実施形態では、固液分離装置として、連続処理方式のベルトフィルタを例に挙げて説明したが、固液分離装置は、ベルトフィルタに限定されることはなく、遠心分離機、デカンタなど、バッチ処理方式のものを用いることもできる。
1 分離回収システム
2 燃焼装置
2A 第1の燃焼装置
2B 第2の燃焼装置
3 吸収塔
3A 第1の吸収塔
3B 第2の吸収塔
31 吸収塔本体
32 内部空間
32A 気液接触部
32B 液だまり部
32C 下方側内部空間
32D 上方側内部空間
33 排ガス導入部
34 排ガス排出部
35,36 側壁
37 ミストエリミネータ
38 噴霧装置
4 固液分離装置
4A 第1の固液分離装置
4B 第2の固液分離装置
4C 第3の固液分離装置
41 ローラ
42 ベルトフィルタ
43 駆動装置
44 貯留部
45 生成物送出ライン
46 ろ液送出ライン
46A 第1のろ液送出ライン
46B 第2のろ液送出ライン
46C 第3のろ液送出ライン
5 洗浄液導入ライン
5A 第1の洗浄液導入ライン
5B 第2の洗浄液導入ライン
5C 第3の洗浄液導入ライン
51,52 分岐部
53 合流部
54〜58 下流側部分
6 第1系統側洗浄液導入ライン
7 第2系統側洗浄液導入ライン
8 切替装置
81〜84 弁
85,86 逆止弁
87 送出先切替装置
88,89 弁
9 制御装置
10 排ガス脱硫システム
11 洗浄液循環ライン
12 洗浄液抜き出しライン
13 洗浄液返送ライン
14 ろ液貯留装置
15 ろ液ライン
16 石灰石スラリー貯留装置
17 石灰石スラリーライン
18 石灰石貯留装置
19 石灰石供給ライン
A1,A2 生成量
C1,C2,C3 処理容量
H1,H2 上限値
L1,L2 下限値
N1 第1必要処理量
N2 第2必要処理量
P 生成物
T1 第1の期間
T2 第2の期間
V1 第1の閾値
V2 第2の閾値

Claims (13)

  1. 燃焼装置から排出される排ガスと前記排ガスを洗浄するための洗浄液との反応により生成される生成物を前記洗浄液から分離回収するように構成された複数の固液分離装置を含む分離回収システムであって、
    前記燃焼装置は、第1の燃焼装置と、前記第1の燃焼装置とは異なる第2の燃焼装置とを含み、
    前記分離回収システムは、
    前記第1の燃焼装置から排出される排ガスと前記洗浄液とを気液接触させるように構成された第1の吸収塔と、
    前記第1の吸収塔とは異なる第2の吸収塔であって、前記第2の燃焼装置から排出される排ガスと前記洗浄液とを気液接触させるように構成された第2の吸収塔と、
    前記洗浄液から前記生成物を分離回収するように構成された第1の固液分離装置と、
    前記第1の固液分離装置とは異なる第2の固液分離装置であって、前記洗浄液から前記生成物を分離回収するように構成された第2の固液分離装置と、
    前記第1の固液分離装置および前記第2の固液分離装置とは異なる第3の固液分離装置であって、前記洗浄液から前記生成物を分離回収するように構成された第3の固液分離装置と、
    前記第1の吸収塔から前記第1の固液分離装置に前記洗浄液を送るように構成された第1の洗浄液導入ラインと、
    前記第2の吸収塔から前記第2の固液分離装置に前記洗浄液を送るように構成された第2の洗浄液導入ラインと、
    前記第1の吸収塔および前記第2の吸収塔の夫々から前記第3の固液分離装置に前記洗浄液を送るように構成された第3の洗浄液導入ラインと、を備える
    分離回収システム。
  2. 前記第1の燃焼装置の全負荷時において、前記第1の燃焼装置から排出される前記排ガスと前記洗浄液との反応により生成される前記生成物を分離回収するために必要とする前記固液分離装置の処理量を第1必要処理量N1とし、前記第2の燃焼装置の全負荷時において、前記第2の燃焼装置から排出される前記排ガスと前記洗浄液との反応により生成される前記生成物を分離回収するために必要とする前記固液分離装置の処理量を第2必要処理量N2とし、前記第1の固液分離装置の処理容量をC1とし、前記第2の固液分離装置の処理容量をC2とし、前記第3の固液分離装置の処理容量をC3としたときに、前記分離回収システムは、以下の(A)の条件式を満たすように構成された
    請求項1に記載の分離回収システム。
    N1+N2<C1+C2+C3 (A)
  3. 前記分離回収システムは、以下の(B)の条件式を満たすように構成された
    請求項2に記載の分離回収システム。
    C1<N1 (B)
  4. 前記分離回収システムは、以下の(C)の条件式を満たすように構成された
    請求項3に記載の分離回収システム。
    C2<N2 (C)
  5. 前記第3の固液分離装置の処理容量C3は、前記第1の固液分離装置の処理容量C1の±10%、又は前記第2の固液分離装置の処理容量C2の±10%の少なくとも何れかの一方の範囲内になるように構成された
    請求項2乃至4の何れか1項に記載の分離回収システム。
  6. 前記第3の固液分離装置に送られる前記洗浄液の送出元を、前記第1の吸収塔又は前記第2の吸収塔の何れか一方に切り替え可能に構成された切替装置をさらに備える
    請求項1乃至5の何れか1項に記載の分離回収システム。
  7. 前記第1の燃焼装置から排出される前記排ガスと前記洗浄液との反応により生成される前記生成物の生成量が第1の閾値を超え、且つ、前記第2の燃焼装置から排出される前記排ガスと前記洗浄液との反応により生成される前記生成物の生成量が第2の閾値を超える場合に、前記第3の固液分離装置に送られる前記洗浄液の前記送出元を、前記第1の吸収塔と前記第2の吸収塔とに交互に切り替えるように前記切替装置に対して指示するように構成された制御装置をさらに備える
    請求項6に記載の分離回収システム。
  8. 前記分離回収システムは、
    前記第1の燃焼装置から排出される前記排ガスと気液接触した後の前記洗浄液のスラリー濃度である第1のスラリー濃度を取得するように構成された第1のスラリー濃度取得装置と、
    前記第2の燃焼装置から排出される前記排ガスと気液接触した後の前記洗浄液のスラリー濃度である第2のスラリー濃度を取得するように構成された第2のスラリー濃度取得装置と、をさらに備え、
    前記制御装置は、前記第1のスラリー濃度取得装置が取得した前記第1のスラリー濃度、および前記第2のスラリー濃度取得装置が取得した前記第2のスラリー濃度に応じて、前記第3の固液分離装置に送られる前記洗浄液の前記送出元を切り替えるように、前記切替装置に対して指示するように構成された
    請求項7に記載の分離回収システム。
  9. 前記分離回収システムは、
    前記第1の洗浄液導入ラインに設けられるとともに、前記第1の固液分離装置に送られる前記洗浄液の量を調整可能に構成された第1の流量調整弁と、
    前記第2の洗浄液導入ラインに設けられるとともに、前記第2の固液分離装置に送られる前記洗浄液の量を調整可能に構成された第2の流量調整弁と、
    前記第3の洗浄液導入ラインに設けられるとともに、前記第3の固液分離装置に送られる前記洗浄液の量を調整可能に構成された第3の流量調整弁と、をさらに備え、
    前記制御装置は、前記第1のスラリー濃度取得装置が取得した前記第1のスラリー濃度、および前記第2のスラリー濃度取得装置が取得した前記第2のスラリー濃度に応じて、前記第1の流量調整弁、前記第2の流量調整弁および前記第3の流量調整弁の夫々に対して開度を指示するように構成された
    請求項8に記載の分離回収システム。
  10. 前記制御装置は、前記第3の固液分離装置に送られる前記洗浄液の前記送出元が前記第1の吸収塔であるときの前記第1のスラリー濃度の所定範囲における下降時間が、前記送出元が前記第2の吸収塔であるときの前記第1のスラリー濃度の前記所定範囲における上昇時間と同じになるように、前記第1の流量調整弁および前記第3の流量調整弁の夫々に対して開度を指示するように構成された
    請求項9に記載の分離回収システム。
  11. 前記分離回収システムは、
    前記洗浄液から前記生成物が分離回収されたろ液を貯留するように構成された第1のろ液貯留装置と、
    前記第1のろ液貯留装置とは異なる第2のろ液貯留装置であって、前記洗浄液から前記生成物が分離回収されたろ液を貯留するように構成された第2のろ液貯留装置と、
    前記第1の固液分離装置から前記第1のろ液貯留装置に前記ろ液を送るように構成された第1のろ液送出ラインと、
    前記第2の固液分離装置から前記第2のろ液貯留装置に前記ろ液を送るように構成された第2のろ液送出ラインと、
    前記第1のろ液貯留装置および前記第2のろ液貯留装置の夫々に前記第3の固液分離装置から前記ろ液を送るように構成された第3のろ液送出ラインと、
    前記第3の固液分離装置から送られる前記ろ液の送出先を、前記第1のろ液貯留装置又は前記第2のろ液貯留装置の何れか一方に切り替え可能に構成された送出先切替装置をさらに備え、
    前記制御装置は、
    前記第3の固液分離装置に送られる前記洗浄液の前記送出元が、前記第1の吸収塔であるときに、前記第3の固液分離装置から送られる前記ろ液の送出先を前記第1のろ液貯留装置に切り替えるように、前記送出先切替装置に対して指示するように構成され、且つ、
    前記第3の固液分離装置に送られる前記洗浄液の前記送出元が、前記第2の吸収塔であるときに、前記第3の固液分離装置から送られる前記ろ液の送出先を前記第2のろ液貯留装置に切り替えるように、前記送出先切替装置に対して指示するように構成された
    請求項7乃至10の何れか1項に記載の分離回収システム。
  12. 前記第1の固液分離装置、前記第2の固液分離装置又は前記第3の固液分離装置の少なくとも一つは、複数のローラと、前記複数のローラに無端状に掛け渡されたベルトフィルタと、前記ベルトフィルタを一方向に回転駆動するように構成された駆動装置と、を備える
    請求項1乃至11の何れか1項に記載の分離回収システム。
  13. 燃焼装置から排出される排ガスと前記排ガスを洗浄するための洗浄液との反応により生成される生成物を前記洗浄液から分離回収するように構成された複数の固液分離装置を含む分離回収システムを用いた分離回収方法であって、
    前記燃焼装置は、第1の燃焼装置と、前記第1の燃焼装置とは異なる第2の燃焼装置とを含み、
    前記分離回収システムは、
    前記第1の燃焼装置から排出される排ガスと前記洗浄液とを気液接触させるように構成された第1の吸収塔と、
    前記第1の吸収塔とは異なる第2の吸収塔であって、前記第2の燃焼装置から排出される排ガスと前記洗浄液とを気液接触させるように構成された第2の吸収塔と、
    前記洗浄液から前記生成物を分離回収するように構成された第1の固液分離装置と、
    前記第1の固液分離装置とは異なる第2の固液分離装置であって、前記洗浄液から前記生成物を分離回収するように構成された第2の固液分離装置と、
    前記第1の固液分離装置および前記第2の固液分離装置とは異なる第3の固液分離装置であって、前記洗浄液から前記生成物を分離回収するように構成された第3の固液分離装置と、
    前記第1の吸収塔から前記第1の固液分離装置に前記洗浄液を送るように構成された第1の洗浄液導入ラインと、
    前記第2の吸収塔から前記第2の固液分離装置に前記洗浄液を送るように構成された第2の洗浄液導入ラインと、
    前記第1の吸収塔および前記第2の吸収塔の夫々から前記第3の固液分離装置に前記洗浄液を送るように構成された第3の洗浄液導入ラインと、
    前記第3の固液分離装置に送られる前記洗浄液の送出元を、前記第1の吸収塔又は前記第2の吸収塔の何れか一方に切り替え可能に構成された切替装置と、を備え、
    前記分離回収方法は、前記送出元を前記第1の吸収塔、又は前記第2の吸収塔の何れかに切替える送出元切替ステップを備える
    分離回収方法。
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