JP2020152767A - 樹脂組成物及び成形体 - Google Patents

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希 稲垣
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Abstract

【課題】本発明は、耐衝撃性に優れ、成形体の光沢度を抑えることが可能な樹脂組成物及び該樹脂組成物を含む成形体を提供することを目的とする。【解決手段】ポリフェニレンエーテル系樹脂(I)と、ゴム粒子を含むゴム変性スチレン系樹脂(II)とを含有し、クロロホルムに溶解させ、液中パーティクルカウンターで測定したときの、粒子径2.0μm以上のゴム粒子の粒子数Aに対する、粒子径0.2μm以上2.0μm未満のゴム粒子の粒子数Bの割合(B/A)が、1.0×105以下であることを特徴とする、樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂組成物及び成形体に関する。
ポリフェニレンエーテル(以下、単に「PPE」と称する場合がある)は、耐熱性、低比重、難燃性等の長所を持っており、OA、自動車用途をはじめとする多種の用途で利用されている。ところが、ポリフェニレンエーテルはニートポリマーの状態では加工性が悪く、種々の他樹脂とのアロイとして使用されることがほとんどである。中でも、ポリスチレン系樹脂とのアロイは従来から最も多く検討されてきた系の一つであり、使用されている用途範囲も多岐にわたっている。
ポリスチレン系樹脂の中でもハイイパクトポリスチレン(以下、単に「HIPS」と称する場合がある)は、PPEの加工性とともに耐衝撃性を付与できる材料であるが、耐衝撃性を付与すると加工性が低下するという課題が従来から指摘されていた。
これに対して、耐衝撃性とMFR(メルトフローレート)とのバランスを取る技術(例えば、特許文献1)や、特定の構造のグラフト共重合体をPPEに添加することで低温衝撃性とMFRとのバランスを取る技術(例えば、特許文献2)が提案されている。
特許第3647189号公報 特許第4907814号公報
しかし、特許文献1、2に記載の技術においては、耐衝撃性と流動性とのバランスを取る効果は得られるものの、例えば、住宅や自動車の内装に要求されるような、樹脂組成物を成形した際の成形体の光沢度を抑えた組成物を得ることが難しい状況にあった。
そこで、本発明は、耐衝撃性に優れ、成形体の光沢度を抑えることが可能な樹脂組成物及び該樹脂組成物を含む成形体を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、PPE系樹脂とアロイさせるゴム変性スチレン系樹脂中のゴム粒子の粒径分布が特定の条件を満たす場合に上記課題を有利に解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は下記のとおりである。
[1]
ポリフェニレンエーテル系樹脂(I)と、ゴム粒子を含むゴム変性スチレン系樹脂(II)とを含有し、
クロロホルムに溶解させ、液中パーティクルカウンターで測定したときの、粒子径2.0μm以上の前記ゴム粒子の粒子数Aに対する、粒子径0.2μm以上2.0μm未満の前記ゴム粒子の粒子数Bの割合(B/A)が、1.0×10以下であることを特徴とする、樹脂組成物。
[2]
前記割合(B/A)が5.0×10以下である、[1]に記載の樹脂組成物。
[3]
前記ポリフェニレンエーテル系樹脂(I)と前記ゴム変性スチレン系樹脂(II)との質量比((I)/(II))が、90/10〜20/80である、[1]又は[2]に記載の樹脂組成物。
[4]
前記質量比((I)/(II))が75/25〜25/75である、[3]に記載の樹脂組成物。
[5]
前記ゴム粒子が、ポリブタジエン、スチレン・ブタジエン共重合ゴム、及びアクリロニトリル・ブタジエン共重合ゴムからなる群から選択される少なくとも1種であるゴム質重合体を含む、[1]〜[4]いずれかに記載の樹脂組成物。
[6]
[1]〜[5]いずれかに記載の樹脂組成物を含むことを特徴とする、成形体。
本発明によれば、耐衝撃性に優れ、成形体の光沢度を抑えることが可能な樹脂組成物及び該樹脂組成物を含む成形体を得ることができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」ともいう)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
(樹脂組成物)
本実施形態の樹脂組成物は、ポリフェニレンエーテル系樹脂(I)と、ゴム粒子を含むゴム変性スチレン系樹脂(II)とを含有し、クロロホルムに溶解させ、液中パーティクルカウンターで測定したときの、粒子径2.0μm以上の前記ゴム粒子の粒子数Aに対する、粒子径0.2μm以上2.0μm未満の前記ゴム粒子の粒子数Bの割合(B/A)が、1.0×10以下である。
以下、本実施形態の樹脂組成物の成分について詳細に説明する。
−ポリフェニレンエーテル系樹脂(I)−
本実施形態で用いられるポリフェニレンエーテル系樹脂(I)(以下、単に「成分(I)」と称する場合がある)としては、特に限定されることなく、例えば、ポリフェニレンエーテル、変性ポリフェニレンエーテル、及び両者の混合物等が挙げられる。ポリフェニレンエーテル系樹脂(I)は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて併用してもよい。
ポリフェニレンエーテル系樹脂(I)の還元粘度は、樹脂組成物の機械的特性を向上させる観点から、0.25dL/g以上であることが好ましく、0.28dL/g以上であることが更に好ましく、また、加工性の観点から0.60dL/g以下であることが好ましく、0.57dL/g以下であることが更に好ましく、0.55dL/g以下であることが特に好ましい。還元粘度は、重合時間や触媒量により制御することができる。
なお、還元粘度は、ηsp/c:0.5g/dLのクロロホルム溶液を用いて、温度30℃の条件下、ウベローデ型粘度管で測定することができる。
−−ポリフェニレンエーテル−−
ポリフェニレンエーテルとしては、特に限定されることなく、例えば、下記式(1)で表される繰り返し単位構造からなる単独重合体、及び/又は下記式(1)で表される繰り返し単位構造を有する共重合体が挙げられる。
Figure 2020152767
[式中、R31、R32、R33、及びR34は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜7の第1級のアルキル基、炭素原子数1〜7の第2級のアルキル基、フェニル基、ハロアルキル基、アミノアルキル基、炭化水素オキシ基、及び少なくとも2個の炭素原子がハロゲン原子と酸素原子とを隔てているハロ炭化水素オキシ基からなる群より選ばれる一価の基である。]
このようなポリフェニレンエーテルとしては、特に限定されることなく、公知のものを用いることができる。ポリフェニレンエーテルの具体例としては、例えば、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−フェニル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジクロロ−1,4−フェニレンエーテル)等の単独重合体;2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールや2−メチル−6−ブチルフェノール等の他のフェノール類との共重合物等の共重合体;等が挙げられ、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合物が好ましく、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)が更に好ましい。
ポリフェニレンエーテルの製造方法としては、特に限定されることなく、従来公知の方法を用いることができる。ポリフェニレンエーテルの製造方法の具体例としては、例えば、第一銅塩とアミンとのコンプレックスを触媒として用いて、例えば、2,6−キシレノールを酸化重合することによって製造する、米国特許第3306874号明細書等に記載される方法や、米国特許第3306875号明細書、米国特許第3257357号明細書、米国特許第3257358号明細書、特公昭52−17880号公報、特開昭50−51197号公報、特開昭63−152628号公報等に記載される方法等が挙げられる。
−−変性ポリフェニレンエーテル−−
変性ポリフェニレンエーテルとしては、特に限定されることなく、例えば、上記ポリフェニレンエーテルに、スチレン系重合体及び/又はその誘導体をグラフト化及び/又は付加させたもの等が挙げられる。グラフト化及び/又は付加による質量増加の割合は、特に限定されることなく、変性ポリフェニレンエーテル100質量%に対して、0.01質量%以上であることが好ましく、また、10質量%以下であることが好ましく、7質量%以下であることが更に好ましく、5質量%以下であることが特に好ましい。
変性ポリフェニレンエーテルの製造方法としては、特に限定されることなく、例えば、ラジカル発生剤の存在下又は非存在下で、溶融状態、溶液状態又はスラリー状態において、80〜350℃の条件下で、上記ポリフェニレンエーテルと、スチレン系重合体及び/又はその誘導体とを反応させる方法等が挙げられる。
ポリフェニレンエーテル系樹脂(I)が、ポリフェニレンエーテルと変性ポリフェニレンエーテルとの混合物である場合には、上記ポリフェニレンエーテルと上記変性ポリフェニレンエーテルとの混合割合は、特に限定されることなく、任意の割合としてよい。
―ゴム変性スチレン系樹脂(II)―
本実施形態で用いられるゴム変性スチレン系樹脂(II)(以下、単に「成分(II)」と称する場合がある)とは、ゴム質重合体を含むゴム粒子、及び、1種又は2種以上のスチレン系樹脂を含むゴム変性スチレン系樹脂全般を表す。
本実施形態のゴム変性スチレン系樹脂(II)は、スチレン系樹脂のマトリクス中にゴム質重合体を含むゴム粒子が分散されたものであり、スチレン系化合物、又はスチレン系化合物と該スチレン系化合物と共重合可能な化合物とを、ゴム質重合体存在下で重合して得られる樹脂(重合体)である。
ゴム質重合体を含むゴム粒子は、ゴム質重合体の内側にスチレン系樹脂が内包されたもの及び/又はゴム質重合体の外側にスチレン系樹脂がグラフトされたものであってもよい。
ゴム変性スチレン系樹脂(II)中のゴム粒子に含まれるゴム質重合体としては、特に限定されるものではないが、ガラス転移温度が0℃以下のものが好ましい。具体的には、ポリブタジエン、スチレン・ブタジエン共重合ゴム、ブタジエン・アクリル酸ブチル共重合ゴム、アクリロニトリル・ブタジエン共重合ゴム等のジエン系ゴム、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系ゴム、シリコン・アクリル複合ゴム、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、エチレン・プロピレンゴム、エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合ゴム、スチレン・ブタジエンブロック共重合ゴム、スチレン・イソプレンブロック共重合ゴム等のブロック共重合体、及びそれらの水素添加物等を使用することができる。これらのゴム質重合体の中で、好ましくは、ポリブタジエン、スチレン・ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル・ブタジエン共重合ゴム、ポリアクリル酸ブチル等が挙げられる。これらのゴム質重合体は、1種単独であってもよく、2種以上の組み合わせであってもよい。
ゴム変性スチレン系樹脂(II)に含まれるゴム粒子の平均粒子径は、0.05〜1.00μmであることが好ましく、より好ましくは0.10〜0.90μm、更に好ましくは0.15〜0.80μmである。ゴム変性スチレン系樹脂(II)に含まれるゴム粒子の平均粒子径が上記範囲であると、樹脂組成物の耐衝撃性を向上させ、成形体の光沢度を抑えることができる。
なお、ゴム変性スチレン系樹脂(II)に含まれるゴム粒子の平均粒子径は、スチレン系樹脂マトリックスの良溶媒であり、かつゴム質重合体の貧溶媒である有機溶剤にゴム変性スチレン系樹脂(II)を溶解させた溶液の液中パーティクルカウンター測定等により測定することができる。
ゴム変性スチレン系樹脂(II)は、粒子径が2.0μm以上であるゴム粒子の粒子数Aに対する、粒子径が0.2μm以上2.0μm未満であるゴム粒子の粒子数Bの割合(B/A)が、2.0×10以下であることが好ましく、好ましくは1.0×10以下、更に好ましくは5.0×10以下である。
なお、ゴム変性スチレン系樹脂(II)中のゴム粒子の上記粒子数A及びBは、ゴム変性スチレン系樹脂(II)をクロロホルムに溶解させ、液中パーティクルカウンターを用いて測定することができ、具体的には、後述する実施例に記載の方法により測定することができる。
ゴム変性スチレン系樹脂(II)中のゴム質重合体の含有量は、1〜95質量%であることが好ましく、樹脂組成物の衝撃性と成形加工性の観点から、より好ましくは3〜70質量%であり、更に好ましくは5〜45質量%であり、より更に好ましくは10〜40質量%である。
ゴム変性スチレン系樹脂(II)を重合する際に使用されるスチレン系化合物としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、モノクロロスチレン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、エチルスチレン等が挙げられる。中でも、樹脂組成物の衝撃性と成形加工性の観点から、スチレンが好ましい。
ゴム変性スチレン系樹脂(II)を重合する際に使用されるスチレン系化合物と共重合可能な化合物としては、例えば、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、ブチルアクリレート、エチルアクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート類、アクリル酸、メタクリル酸等の(メタ)アクリル酸類、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のシアン化ビニル単量体、無水マレイン酸等のα,β−不飽和カルボン酸、N−フェニルマレイミド、N−メチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド系単量体、グリシジルメタクリレート等のグリシジル基含有単量体が挙げられる。
これらの中でも、樹脂組成物の衝撃性と成形加工性の観点から、好ましくは、アルキル(メタ)アクリレート類、シアン化ビニル単量体、マレイミド系単量体であり、さらに好ましくは、アクリロニトリル、N−フェニルマレイミド、ブチルアクリレートである。これらのスチレン系化合物と共重合可能な化合物は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
スチレン系化合物とスチレン系化合物と共重合可能な化合物とは、任意の割合で用いることができるが、スチレン系化合物と共重合可能な化合物の好ましい使用量は、スチレン系化合物とスチレン系化合物と共重合可能な化合物との合計量に対して、5〜80質量%であることが好ましく、10〜75質量%であることがより好ましい。
ゴム変性スチレン系樹脂(II)に含まれるスチレン系樹脂としては、ABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂)、AAS樹脂(アクリロニトリル・ブチルアクリレート・スチレン樹脂)、ホモポリスチレン樹脂等を挙げることができる。
これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ゴム変性スチレン系樹脂(II)のメルトフローレート(以下、「MFR」ともいう)は、樹脂組成物の耐衝撃性を向上させる観点から、0.5〜50g/10分であることが好ましく、1〜30g/10分であることがより好ましい。
なお、ゴム変性スチレン系樹脂(II)のMFRは、ISO1133に準拠し、温度200℃、荷重5kgの条件下で測定される値である。
ゴム変性スチレン系樹脂(II)の製造方法としては、特に限定されず、バルク重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合等の従来公知の製造方法を挙げることができる。中でも、バルク重合、あるいは溶液重合により製造されたゴム変性スチレン系樹脂(II)は、乳化剤を使用せずにゴム変性スチレン系樹脂(II)を得ることができることから、乳化剤に由来する脂肪酸あるいは脂肪酸金属塩をゴム変性スチレン系樹脂(II)中に実質的に含まないので、特に好適に使用できる。
−その他の樹脂成分(III)−
本実施形態の樹脂組成物を構成するその他の樹脂成分(III)(以下、単に「成分(III)」と称する場合がある)としては、特に制限されるものではないが、ゴム変性されていないポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂から選択される1種又は2種以上であることが好ましい。また、上記樹脂以外の熱可塑性樹脂、ビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物のブロック共重合体、オレフィン系エラストマー、フッ素系ポリマー等を含むこともできる。
−−ゴム変性されていないポリスチレン系樹脂−−
ゴム変性されていないポリスチレン系樹脂とは、スチレン系化合物、又はスチレン系化合物と該スチレン系化合物と共重合可能な化合物とを、ゴム質重合体非存在下に重合して得られる重合体である。
ゴム変性されていないポリスチレン系樹脂は、1種類のみを単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
ゴム変性されていないポリスチレン系樹脂を構成するスチレン系化合物とは、下記式(2)
Figure 2020152767
(式中、Rは水素、低級アルキル基又はハロゲンを示し、Zはビニル基、水素、ハロゲン及び低級アルキル基よりなる群から選択され、pは0〜5の整数である。)で表される化合物を意味する。
スチレン系化合物の具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、モノクロロスチレン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、エチルスチレン等が挙げられる。
また、スチレン系化合物と共重合可能な化合物としては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート等のメタクリル酸エステル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル化合物類;無水マレイン酸等の酸無水物等が挙げられ、スチレン系化合物と共に使用される。
スチレン系化合物と共重合可能な化合物の使用量は、スチレン系化合物とスチレン系化合物と共重合可能な化合物との合計量に対して、95質量%以下が好ましく、90質量%以下がより好ましい。
ゴム変性されていないポリスチレン系樹脂としては、ABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂)、AAS樹脂(アクリロニトリル・ブチルアクリレート・スチレン樹脂)、ホモポリスチレン樹脂等が挙げられる。
ゴム変性されていないポリスチレン系樹脂の含有量は、成分(I)と成分(II)との合計100質量部に対して、1〜300質量部であることが好ましく、2〜200質量部であることが更に好ましい。
−−ポリアミド系樹脂−−
ポリアミド系樹脂としては、ポリマー主鎖の繰り返し単位中にアミド結合{−NH−C(=O)−}を有するものであれば、いずれも使用することができる。
一般にポリアミドは、ラクタム類の開環重合、ジアミンとジカルボン酸の重縮合、アミノカルボン酸の重縮合等によって得られるが、これらに限定されるものではない。
ラクタム類としては、具体的にはεカプロラクタム、エナントラクタム、ωラウロラクタム等が挙げられる。
上記ジアミンとしては、大別して脂肪族、脂環式及び芳香族ジアミンが挙げられる。ジアミンの具体例としては、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、トリデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、1,9−ノナンジアミン、2−メチル−1,8−オクタンジアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,12−ドデカンジアミン、3−メチル−1,5−ペンタンジアミン、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン、2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン、5−メチル−1,9−ノナンジアミン等の脂肪族ジアミン1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、1,4−ビスアミノメチルシクロヘキサン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン等が挙げられる。
ジカルボン酸としては、大別して脂肪族、脂環式及び芳香族ジカルボン酸が挙げられる。ジカルボン酸の具体例としては、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、1,1,3−トリデカン二酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ダイマー酸等が挙げられる。
また、アミノカルボン酸としては、具体的にはεアミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、8−アミノオクタン酸、9−アミノナノン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、13−アミノトリデカン酸等が挙げられる。
本実施形態においては、これらラクタム類、ジアミン、ジカルボン酸、ωアミノカルボン酸は、1種単独あるいは2種以上の混合物にして重縮合を行って得られる共重合ポリアミド類はいずれも使用することができる。
また、これらラクタム類、ジアミン、ジカルボン酸、ωアミノカルボン酸を重合反応機内で低分子量のオリゴマーの段階まで重合し、押出機等で高分子量化したものも好適に使用することができる。
特に本発明で有用に用いることのできるポリアミド系樹脂としては、ポリアミド6、ポリアミド6,6、ポリアミド4,6、ポリアミド11,ポリアミド12,ポリアミド6,10、ポリアミド6,12、ポリアミド6/6,6、ポリアミド6/6,12、ポリアミド6/MXD(m−キシリレンジアミン)、ポリアミド6,T、ポリアミド6,I、ポリアミド6/6,T、ポリアミド6/6,I、ポリアミド6,6/6,T、ポリアミド6,6/6,I、ポリアミド6/6,T/6,I、ポリアミド6,6/6,T/6,I、ポリアミド6/12/6,T、ポリアミド6,6/12/6,T、ポリアミド6/12/6,I、ポリアミド6,6/12/6,I等が挙げられ、複数のポリアミドを押出機等で共重合化したポリアミド類も使用することができる。
中でも好ましいポリアミド系樹脂は、ポリアミド6、ポリアミド6,6、ポリアミド6/6,6及び、それらの混合物である。
本発明で使用されるポリアミド系樹脂の好ましい数平均分子量は5,000〜100,000であり、より好ましくは10,000〜30,000である。
本発明におけるポリアミド系樹脂はこれらに限定されるものではなく、分子量の異なる複数のポリアミド系樹脂の混合物であってもよい。例えば数平均分子量15,000未満の低分子量ポリアミドと、15,000以上の高分子量ポリアミドとの混合物等である。
また、ポリアミド系樹脂の耐熱安定性を向上させる目的で公知となっている特開平1−163262号公報に記載されているような金属系安定剤も、問題なく使用することができる。
これら金属系安定剤の中で特に好ましく使用することのできるものとしては、CuI、CuCl、酢酸銅、ステアリン酸セリウム等が挙げられる。また、ヨウ化カリウム、臭化カリウム等に代表されるアルカリ金属のハロゲン化塩も好適に使用することができる。
これらは、もちろん併用添加しても構わない。
金属系安定剤及び/又はアルカリ金属のハロゲン化塩の好ましい配合量は、ポリアミド系樹脂の100質量部に対して、合計量として0.001〜1質量部である。
更に、上記の他にポリアミドに添加することが可能な公知の添加剤等もポリアミド100質量部に対して10質量部未満の量で添加してもかまわない。
ポリアミド系樹脂の含有量は、成分(I)と成分(II)との合計100質量部に対して、1〜300質量部であることが好ましく、2〜200質量部であることが更に好ましい。
−−ポリプロピレン系樹脂−−
ポリプロピレン系樹脂としては、特に限定されることなく、例えば、ポリプロピレン、変性ポリプロピレン、及び両者の混合物等が挙げられる。ポリプロピレン系樹脂は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて併用してもよい。
ポリプロピレンとしては、特に限定されることなく、例えば、プロピレンを繰り返し単位構造とする単独重合体及び/又は共重合体等が挙げられ、結晶性プロピレン単独重合体、結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体、結晶性プロピレン単独重合体と結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体との混合物が好ましい。
結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体としては、特に限定されることなく、例えば、結晶性プロピレン単独重合体部分とプロピレン−エチレンランダム共重合体部分とを有するもの等が挙げられる。
ポリプロピレンのメルトフローレート(以下、「MFR」ともいう)は、樹脂組成物について、燃焼時のドローダウンを抑制し、流動性と機械的強度とのバランスを高める観点から、0.1g/10分以上であることが好ましく、0.3g/10分以上であることが更に好ましく、また、10g/10分以下であることが好ましく、6g/10分以下であることが更に好ましく、3g/10分以下であることが特に好ましい。
なお、MFRは、ISO1133に準拠し、温度230℃、荷重2.16kgの条件下で測定することができる。
ポリプロピレンの製造方法としては、特に限定されることなく、公知のものを用いることができる。
ポリプロピレンの製造方法の具体例としては、例えば、三塩化チタン触媒又は塩化マグネシウム等の担体に担持されたハロゲン化チタン触媒等とアルキルアルミニウム化合物とを含む重合触媒組成物の存在下で、温度0〜100℃、圧力3〜100気圧の条件下で、プロピレンを重合する方法等が挙げられる。
上記方法では、重合体の分子量を調整するため、水素等の連鎖移動剤を添加してもよい。
また、上記方法では、重合系に、上記の重合触媒組成物以外に、得られるポリプロピレンのアイソタクティシティ及び重合系の重合活性を高めるため、電子供与性化合物を内部ドナー成分又は外部ドナー成分として、更に含めることができる。これらの電子供与性化合物としては、特に限定されることなく、公知のものを用いることができる。電子供与性化合物の具体例としては、例えば、ε−カプロラクトン、メタクリル酸メチル、安息香酸エチル、トルイル酸メチル等のエステル化合物;亜リン酸トリフェニル、亜リン酸トリブチル等の亜リン酸エステル;ヘキサメチルホスホリックトリアミド等のリン酸誘導体;アルコキシエステル化合物;芳香族モノカルボン酸エステル;芳香族アルキルアルコキシシラン;脂肪族炭化水素アルコキシシラン;各種エーテル化合物;各種アルコール類;各種フェノール類等が挙げられる。
上記方法における重合方式としては、バッチ式、連続式いずれの方式としてもよく、重合方法としては、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の溶媒を用いた溶液重合やスラリー重合、更には、無溶媒で、単量体中での塊状重合やガス状重合体中での気相重合方法等としてよい。
ポリプロピレンの製造方法の中でも、特に、結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体の製造方法としては、特に限定されることなく、例えば、結晶性プロピレン単独重合体部分を得る第一工程と、該結晶性プロピレン単独重合体部分と、エチレン及び必要に応じて加えられる他のα−オレフィンと、を共重合することによって、結晶性プロピレン単独重合体部分と結合したプロピレン−エチレンブロック共重合体部分を得る第二工程と、を含む方法等が挙げられる。ここで、他のα−オレフィンとしては、特に限定されることなく、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン等が挙げられる。
変性ポリプロピレンとしては、特に限定されることなく、例えば、上記のポリプロピレンに、α,β−不飽和カルボン酸又はその誘導体(例えば、酸無水物、エステル等)等をグラフト化又は付加させたもの等が挙げられる。
グラフト化又は付加による質量増加の割合は、特に限定されることなく、変性ポリプロピレン100質量%に対して、0.01質量%以上であることが好ましく、10質量%以下であることが好ましく、7質量%以下であることが更に好ましく、5質量%以下であることが特に好ましい。
変性ポリプロピレンの製造方法としては、特に限定されることなく、例えば、ラジカル発生剤の存在下又は非存在下で、溶融状態、溶液状態又はスラリー状態において、30〜350℃の条件下で、上記のポリプロピレンとα,β−不飽和カルボン酸又はその誘導体とを反応させる方法等が挙げられる。
ポリプロピレン系樹脂が、ポリプロピレンと変性ポリプロピレンとの混合物である場合には、上記のポリプロピレンと変性ポリプロピレンとの混合割合は、特に限定されることなく、任意の割合としてよい。
ポリプロピレン系樹脂の含有量は、成分(I)と成分(II)との合計100質量部に対して、1〜300質量部であることが好ましく、2〜200質量部であることが更に好ましい。
−−ポリフェニレンスルフィド系樹脂−−
ポリフェニレンスルフィド系樹脂(以下「PPS」とも略記する。)としては、その製造方法により、リニアポリフェニレンスルフィド樹脂(以下「リニアPPS」とも略記する。)及び架橋ポリフェニレンスルフィド樹脂(以下「架橋PPS」とも略記する。)に二分されるが、これらのうち、いずれか1種を単独で用いても、両者を併用しても構わない。
リニアPPSは、下記一般式(3)で示されるアリーレンスルフィドの繰返し単位を通常50モル%以上、好ましくは70モル%以上、更に好ましくは90モル%以上を含む重合体である。
[−Ar−S−] ・・・(3)
(ここで、Arはアリーレン基を示し、該アリーレン基としては、特に限定されないが、例えば、p−フェニレン基、m−フェニレン基、置換フェニレン基(置換基としては炭素数1〜10のアルキル基、フェニル基が好ましい。)、p,p′−ジフェニレンスルホン基、p,p′−ビフェニレン基、p,p′−ジフェニレンカルボニル基、ナフチレン基等が挙げられる。)
リニアPPSは構成単位であるアリーレン基が1種であるホモポリマーであってもよく、加工性や耐熱性の観点から、2種以上の異なるアリーレン基を混合して用いて得られるコポリマーであってもよい。中でも、主構成要素としてp−フェニレンスルフィドの繰り返し単位を有するリニアポリフェニレンスルフィド樹脂が、加工性、耐熱性に優れ、かつ、工業的に入手が容易なことから好ましい。
このリニアPPSの製造方法としては、例えば、米国特許第2513188号明細書、特公昭44−27671号公報、特公昭45−3368号公報、特公昭52−12240号公報、特開昭61−225217号公報及び米国特許第3274165号明細書、更に特公昭46−27255号公報、ベルギー特許第29437号明細書、特開平5−222196号公報等に記載された方法やこれらの文献等に例示された先行技術の方法が挙げられる。
架橋(半架橋型も含む)ポリフェニレンスルフィド樹脂は、上記したリニアポリフェニレンスルフィド樹脂を重合した後に、更に酸素の存在下でポリフェニレンスルフィド樹脂の融点以下の温度で加熱処理し酸化架橋を促進してポリマー分子量、粘度を適度に高めたものである。
この架橋PPSの中で好ましい架橋PPSは、本実施形態の樹脂組成物を成形する際のガス・ヤニ発生の観点及び離型性の観点より、320℃溶融状態で捕集される揮発分が1000質量ppm以下の架橋ポリフェニレンスルフィド樹脂である。ここで言う320℃溶融状態で捕集される揮発分は以下の方法により求めることができる。
まず、架橋PPS粉末0.5gを気流入り口と出口とを有する密栓付き試験管に秤量する。この試験管に秤量した架橋PPS粉末を、320℃に加熱したハンダ浴に30分間浸漬しながら、試験管の気流入り口より窒素ガスを100cc/minの流速で注入する。
試験管内に発生した架橋PPSに由来する揮発分を含むガスを試験管の気流出口よりパージする。パージしたガスを、アセトンを入れた気流入り口と出口とを有する密栓付き試験管の気流入り口より注入し、試験管内のアセトン中でバブリングさせ、架橋PPS中の揮発分をアセトン中に溶解させる。アセトン中に溶解した架橋PPSの揮発分を、ガスクロマトグラフ質量分析器(GC−MS)を用いて、50℃〜290℃の範囲で昇温分析する。この昇温分析により検出される全成分をモノクロロベンゼンと同一感度と仮定して定量し、架橋PS中の揮発分を求めるができる。
この320℃溶融状態で捕集される揮発分が1000質量ppm以下の架橋PPSを得る方法としては、特に限定されないが、例えば、リニアPPSを重合する段階のポリマー濃度、溶媒組成を調整する方法、重合した段階でポリマーを回収する際に特定の洗浄を行う方法、その後の架橋段階での高温処理の温度、時間等を調整する方法が挙げられる。
また架橋PPSは、1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
更に、これらのPPS(リニアPPS、架橋PPS)は酸変性されたPPSでも構わない。ここで酸変性したPPSとは、上記PPSを酸化合物で変性することによって得られるものであり、該酸化合物としては、特に限定されないが、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸又はその無水物や、飽和型の脂肪族カルボン酸や芳香族置換カルボン酸等も挙げることができる。更に、酢酸、塩酸、硫酸、リン酸、ケイ酸、炭酸等の無機化合物系の酸化合物も該酸化合物として挙げることができる。
リニアPPSの溶融粘度は、好ましくは40〜120Pa・sであり、より好ましくは50〜100Pa・sである。架橋PPSの溶融粘度は、好ましくは40〜200Pa・sであり、より好ましくは60〜100Pa・sである。かかるリニアPPS及び架橋PPSの溶融粘度が40Pa・s以上であることで、樹脂組成物の靱性と剛性とのバランス及び振動疲労特性を向上させることができる。また、リニアPPSの溶融粘度が120Pa・s以下であり、架橋PPSの溶融粘度が200Pa・s以下であることで、ポリフェニレンエーテル系樹脂との混和性が良好となる。これにより得られる樹脂組成物は、その成型品のバリ発生を大きく抑制することができる他に、靱性(衝撃強度)と剛性とのバランスに優れるという効果をもたらす。
ここでいう溶融粘度とは、JIS K−7210を参考試験法とし、フローテスター((株))島津製作所製CFT−500型)を用いて、PPSを300℃、6分間予熱した後、荷重196N、ダイ長さ(L)/ダイ径(D)=10mm/1mmで測定した値である。
ポリフェニレンスルフィド系樹脂の含有量は、成分(I)と成分(II)との合計100質量部に対して、1〜300質量部であることが好ましく、2〜200質量部であることが更に好ましい。
−その他の成分(IV)−
本実施形態で任意選択的に用いられる、上記以外のその他の成分(IV)(以下、単に「成分(IV)」と称する場合がある)としては、特に限定されることなく、例えば、酸化防止剤(例えば、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト)、金属不活性化剤、熱安定剤、難燃剤(リン酸エステル系化合物、ポリリン酸アンモニウム系化合物、水酸化マグネシウム、芳香族ハロゲン系難燃剤、シリコーン系難燃剤、ホウ酸亜鉛等)、可塑剤(低分子量ポリエチレン、エポキシ化大豆油、ポリエチレングリコール、脂肪酸エステル類等)、三酸化アンチモン等の難燃助剤、耐候(光)性改良剤、ポリオレフィン用造核剤、スリップ剤、各種着色剤、離型剤等が挙げられる。
以下、本実施形態の樹脂組成物中のゴム粒子の粒径分布に関して記載する。
本実施形態の樹脂組成物は、粒子径2.0μm以上のゴム粒子の粒子数Aに対する、粒子径0.2μm以上2.0μm未満のゴム粒子の粒子数Bの割合(B/A)が、1.0×10以下であり、好ましくは5.0×10以下、より好ましくは3.0×10以下である。
なお、樹脂組成物中のゴム粒子の上記粒子数A及びBは、樹脂組成物をクロロホルムに溶解させ、液中パーティクルカウンターを用いて測定することができ、具体的には、後述する実施例に記載の方法により測定することができる。
樹脂組成物に無機フィラーが含まれる場合、予めその無機フィラー含有樹脂組成物の強熱残渣物の粒度分布を測定しておき、クロロホルム不溶成分の測定結果から差し引くことで、ゴム粒子の粒子径の分布の測定が可能となる。
また、樹脂組成物がゴム粒子以外のクロロホルム不溶樹脂成分を含む場合は、各種有機溶剤に対するゴム粒子と該クロロホルム不溶樹脂成分との溶解性の差を利用して有機溶剤を適切に選択することにより、ゴム粒子の粒子径の分布の測定が可能となる。
割合(B/A)を上述の範囲内にコントロールする方法としては、例えば、原料として用いる成分(II)中のゴム粒子の粒子径を制御する方法、成分(I)と成分(II)との質量比を制御する方法等が挙げられる。成分(I)と成分(II)との質量比としては、成分(II)の比率が高いほど、溶融混練機での混練時に剪断によるゴム粒子の粒子径の小粒径化が起こりにくく、割合(B/A)が小さくなる傾向にある。
以下、本実施形態の樹脂組成物の成分の含有量について記載する。
本実施形態の樹脂組成物における成分(I)の含有量は、樹脂組成物の成形流動性と耐熱性の観点から、樹脂組成物100質量%に対して、1〜99質量%であることが好ましく、より好ましくは2〜90質量%、更に好ましくは5〜80質量%である。
本実施形態の樹脂組成物における成分(II)の含有量は、樹脂組成物の成形流動性と耐熱性の観点から、樹脂組成物100質量%に対して、1〜99質量%であることが好ましく、より好ましくは2〜90質量%、更に好ましくは5〜80質量%である。
また、本実施形態の樹脂組成物における成分(I)と成分(II)との質量比((I)/(II))は、樹脂組成物の衝撃性、成形流動性の観点から、90/10〜20/80であることが好ましく、より好ましくは75/25〜25/75、更に好ましくは70/30〜30/70である。
本実施形態の樹脂組成物が成分(III)及び/又は成分(IV)を含む場合、成分(III)の合計含有量及び成分(IV)の合計含有量は、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されることなく、例えば、成分(I)と成分(II)との合計100質量部に対して、いずれも0〜400質量部としてよく、0〜5質量部であってもよく、0〜2質量部以下であってもよい。
本実施形態の樹脂組成物のシャルピー衝撃強度(23℃)は、樹脂組成物の実用性の観点から、5kJ/m以上であることが好ましく、より好ましくは7kJ/m以上である。
また、本実施形態の樹脂組成物のシャルピー衝撃強度(−30℃)は、樹脂組成物の実用性の観点から、3kJ/m以上であることが好ましく、より好ましくは5kJ/m以上である。
なお、樹脂組成物のシャルピー衝撃強度(23℃又は−30℃)は、ISO179に準拠して23℃又は−30℃で測定される値であり、具体的には、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
−樹脂組成物の製造方法−
本実施形態の樹脂組成物は、前述の成分(I)及び成分(II)、必要に応じて、成分(III)、成分(IV)を溶融混練することによって製造することができる。
本実施形態の樹脂組成物の製造方法において、各成分の溶融混練を行うために好適に用いられる溶融混練機としては、特に限定されることなく、例えば、単軸押出機や二軸押出機等の多軸押出機等の押出機、ロール、ニーダー、ブラベンダープラストグラフ、バンバリーミキサー等による加熱溶融混練機等が挙げられるが、特に、混練性の観点から、二軸押出機が好ましい。二軸押出機としては、具体的には、コペリオン社製のZSKシリーズ、東芝機械(株)製のTEMシリーズ、日本製鋼所(株)製のTEXシリーズが挙げられる。
押出機の種類や規格等は、特に限定されることなく、公知のものとしてよい。
以下、単軸押出機や二軸押出機等の多軸押出機等の押出機を用いた場合の好適な実施形態について記載する。
押出機のL/D(バレル有効長/バレル内径)は、20以上であることが好ましく、30以上であることが更に好ましく、また、75以下であることが好ましく、60以下であることが更に好ましい。
押出機の構成は、特に限定されることなく、例えば、原料が流れる方向について上流側に第1原料供給口、該第1原料供給口よりも下流に第1真空ベント、該第1真空ベントよりも下流に第2原料供給口、該第2原料供給口よりも下流に第1液添ポンプ、該第1液添ポンプよりも下流に第2真空ベント、該第2真空ベントよりも下流に第2液添ポンプを備えるものとすることができる。
また、第2原料供給口における原料の供給方法としては、特に限定されることなく、原料供給口の上部開放口から単に添加する方法としても、サイド開放口から強制サイドフィーダーを用いて添加する方法としてもよく、特に、安定供給の観点から、サイド開放口から強制サイドフィーダーを用いて添加する方法が好ましい。
各成分を溶融混練する際、溶融混練温度は、特に限定されることなく、200〜370℃としてよく、スクリュー回転数は、特に限定されることなく、100〜1200rpmとしてよい。
液状の原料を添加する場合、押出機シリンダー部分において液添ポンプ等を用いて、液状の原料をシリンダー系中に直接送り込むことによって、添加することができる。液添ポンプとしては、特に限定されることなく、例えば、ギアポンプやフランジ式ポンプ等が挙げられ、ギアポンプが好ましい。このとき、液添ポンプにかかる負荷を小さくし、原料の操作性を高める観点から、液状原料を貯めておくタンク、該タンクと液添ポンプとの間の配管や、該ポンプと押出機シリンダーとの間の配管等の液状の原料の流路となる部分を、ヒーター等を用いて加熱して、液状の原料の粘度を小さくしておくことが好ましい。
(成形体)
本実施形態の成形体は、本実施形態の樹脂組成物を含む。
本実施形態の成形体は、本実施形態の樹脂組成物を、従来公知の、射出成形、押出成形、押出異形成形、中空成形、圧縮成形等により成形することで製造することができ、本実施形態の成形体としては、特に限定されることなく、例えば、自動車部品、電気機器の内外装部品、その他の部品等が挙げられる。
自動車部品としては、特に限定されることなく、例えば、バンパー、フェンダー、ドアーパネル、各種モール、エンブレム、エンジンフード、ホイールキャップ、ルーフ、スポイラー、各種エアロパーツ等の外装部品;インストゥルメントパネル、コンソールボックス、トリム等の内装部品;自動車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車等に搭載される二次電池電槽部品;リチウムイオン二次電池部品等が挙げられる。
また、電気機器の内外装部品としては、特に限定されることなく、例えば、各種コンピューター及びその周辺機器、ジャンクションボックス、各種コネクター、その他のOA機器、テレビ、ビデオ、各種ディスクプレーヤー等のキャビネット、シャーシ、冷蔵庫、エアコン、液晶プロジェクターに用いられる部品等が挙げられる。
その他の部品としては、金属導体又は光ファイバーに被覆を施すことによって得られる電線・ケーブル、固体メタノール電池用燃料ケース、燃料電池配水管、水冷用タンク、ボイラー外装ケース、インクジェットプリンターのインク周辺部品・部材、家具(椅子等)、シャーシ、水配管、継ぎ手等が挙げられる。また、食品用のケース、包装用材料、ブリスター等にも好適に用いることができる。
本実施形態の成形体の光沢度は、樹脂組成物のより精密な構造の部品への適用が可能となるという観点から、50Gloss Unit(GU)以下であることが好ましく、より好ましくは45GU以下である。
なお、成形体の光沢度は、ASTM D2457に従い、入射角60度の条件で60度方向の反射角の光沢度として測定される値であり、具体的には、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
以下、実施例を挙げて本発明の実施の形態を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例の樹脂組成物及び成形体に用いた原材料を以下に示す。
−ポリフェニレンエーテル系樹脂(I)−
2,6−キシレノールを酸化重合して得た、還元粘度(ηsp/c:0.5g/dLのクロロホルム溶液)0.51dL/gのポリフェニレンエーテル。
なお、還元粘度は、ηsp/c:0.5g/dLのクロロホルム溶液を用いて、温度30℃の条件下、ウベローデ型粘度管で測定した。
−ゴム変性ポリスチレン系樹脂(II)−
(II−i)ゴム質重合体としてスチレン・ブタジエンブロック共重合体ゴムを12質量%含有するHIPS。成分(II−i)をクロロホルムに溶解させ、液中パーティクルカウンターを用いて下記の条件で測定したときの、粒子径2.0μm以上のゴム粒子の粒子数Aに対する、粒子径0.2μm以上2.0μm未満のゴム粒子の粒子数Bの割合(B/A):3.9×10。メルトフローレート(ISO1133準拠、温度200℃、荷重5kgの条件下で測定):3g/10min。
(II−ii)ゴム質重合体としてスチレン・ブタジエンブロック共重合体ゴムを12質量%含有するHIPS。成分(II−ii)をクロロホルムに溶解させ、液中パーティクルカウンターを用いて下記の条件で測定したときの、粒子径2.0μm以上のゴム粒子の粒子数Aに対する、粒子径0.2μm以上2.0μm未満のゴム粒子の粒子数Bの割合(B/A):1.2×10。メルトフローレート(ISO1133準拠、温度200℃、荷重5kgの条件下で測定):3g/10min。
[成分(II)中のゴム粒子の粒子数の測定条件]
測定機器:パーティクルカウンター(リオン社製)
粒径範囲≧0.2〜≧1.5μm:コントローラ KE−40B
パーティクルセンサ KS−42BF
粒径範囲≧2.0〜≧10μm:コントローラ KE−40B1
パーティクルセンサ KS−42D
サンプルを溶解させた溶媒:クロロホルム
なお、ゴム粒子の粒子数濃度が装置の可測最大個数である1.2×10個/mL以内となるようにクロロホルムの量を調整し測定した。
実施例及び比較例における物性の測定方法(1)〜(3)を以下に示す。
(1)樹脂組成物中のゴム粒子の粒子数
得られた樹脂組成物ペレットをクロロホルムに溶解させ、粒子径2.0μm以上のゴム粒子の粒子数Aと、粒子径0.2μm以上2.0μm未満のゴム粒子の粒子数Bとを、液中パーティクルカウンターを用いて下記の測定条件で測定した。得られた測定値から、粒子径2.0μm以上のゴム粒子の粒子数Aに対する、粒子径0.2μm以上2.0μm未満のゴム粒子の粒子数Bの割合(B/A)を算出した。
[測定条件]
測定機器:パーティクルカウンター(リオン社製)
粒径範囲≧0.2〜≧1.5μm:コントローラ KE−40B
パーティクルセンサ KS−42BF
粒径範囲≧2.0〜≧10μm:コントローラ KE−40B1
パーティクルセンサ KS−42D
サンプルを溶解させた溶媒:クロロホルム
なお、ゴム粒子の粒子数濃度が装置の可測最大個数である1.2×10個/mL以内となるようにクロロホルムの量を調整し測定した。
(2)シャルピー衝撃強度
得られた樹脂組成物ペレットを、シリンダー温度280℃に設定した小型射出成形機(商品名:IS−100GN、東芝機械社製)に供給し、金型温度70℃、射出圧力70MPa、射出時間20秒、冷却時間15秒の条件で成形し、評価用ISOダンベルを作製した。
このISOダンベルをから80mm×10mm×4mmの試験片を切り出し、ISO179に従い、23℃及び−30℃でシャルピー衝撃強度(kJ/m)を測定した。
評価基準としては、シャルピー衝撃強度の値が高いほど、耐衝撃性に優れていると判定した。
(3)成形体の光沢度の測定
得られた樹脂組成物ペレットを、シリンダー温度280℃に設定した小型射出成形機(商品名:IS−100GN、東芝機械社製)に供給し、金型温度70℃、射出圧力70MPa、射出時間20秒、冷却時間20秒の条件で75mm×75mm×3mmの平板を成形した。得られた平板の表面中央部の樹脂流動方向の光沢度を光沢度計(コニカミノルタ製、製品名「Multi−Gloss MG−268Plus」)を用い、ASTM D2457に従い、入射角60度の条件で、60度方向の反射角の光沢度(Gloss Unit(GU))を測定した。
各例につき、それぞれ5枚の平板を作製して測定を実施し、その平均値を算出し、成形体の光沢度とした。
評価基準としては、光沢度の値が低いほど、艶消し性に優れていると判定した。
(実施例1〜3、比較例1〜3)
以下、各実施例及び各比較例について詳述する。
各実施例及び各比較例の樹脂組成物の製造に用いる溶融混練機として、二軸押出機(コペリオン製、ZSK−25WLE)を用いた。
二軸押出機の構成として、原料が流れる方向について上流側に第1原料供給口(第1バレル部分)、該第1原料供給口よりも下流に第1真空ベント(第4バレル部分)、該第1真空ベントよりも下流に第2真空ベント(第10バレル部分)を備えるものとし、押出機のL/Dは48とした。
二軸押出機のバレル設定温度は300℃の設定とし、スクリュー回転数400rpm、押出レート20kg/hの条件で樹脂組成物のペレットを製造した。
各実施例及び各比較例について、前述の測定方法(1)〜(3)により物性試験を行った。結果を表1に示す
Figure 2020152767
表1に示すとおり、実施例の樹脂組成物は、比較例の樹脂組成物と比較して、耐衝撃性に優れ、成形体の光沢度が抑えられているため、従来既存の樹脂組成物と比較して、より精密な構造の部品への適用が可能となる。
本発明によれば、耐衝撃性に優れ、成形体の光沢度を抑えることが可能な樹脂組成物が得られるため、従来既存の樹脂組成物と比較して、例えば、住宅や自動車の内装のような用途や、より精密な構造の部品への適用が可能となる。

Claims (6)

  1. ポリフェニレンエーテル系樹脂(I)と、ゴム粒子を含むゴム変性スチレン系樹脂(II)とを含有し、
    クロロホルムに溶解させ、液中パーティクルカウンターで測定したときの、粒子径2.0μm以上の前記ゴム粒子の粒子数Aに対する、粒子径0.2μm以上2.0μm未満の前記ゴム粒子の粒子数Bの割合(B/A)が、1.0×10以下であることを特徴とする、樹脂組成物。
  2. 前記割合(B/A)が5.0×10以下である、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記ポリフェニレンエーテル系樹脂(I)と前記ゴム変性スチレン系樹脂(II)との質量比((I)/(II))が、90/10〜20/80である、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記質量比((I)/(II))が75/25〜25/75である、請求項3に記載の樹脂組成物。
  5. 前記ゴム粒子が、ポリブタジエン、スチレン・ブタジエン共重合ゴム、及びアクリロニトリル・ブタジエン共重合ゴムからなる群から選択される少なくとも1種であるゴム質重合体を含む、請求項1〜4いずれか一項に記載の樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5いずれか一項に記載の樹脂組成物を含むことを特徴とする、成形体。
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