JP2020137395A - エネルギー管理方法およびエネルギー管理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】調整力の発動時刻の不確実性に対応しつつ、エネルギーコストを低減させる。【解決手段】調整力発動予測部103は、実績DB100に蓄積された実績情報、予測DB101に蓄積された予測情報および系統解析部102の系統潮流解析結果に基づいて、調整力の複数の発動時刻および発動確率を予測し、運転計画部104は、調整力の複数の発動時刻に対して、事業体4のエネルギー設備における省エネおよび調整力生成のための複数の運転計画を立案し、調整力の各発動時刻に対して、各運転計画の削減エネルギーコストと調整力の発動確率の積に基づいて、各運転計画の削減エネルギーコストの期待値を評価し、削減エネルギーコスト期待値比較部105は、調整力の複数の発動時刻における削減エネルギーコストの期待値を比較し、運転計画出力部106は、削減エネルギーコストの期待値の比較結果に基づいて選択した運転計画をオペレータに出力する。【選択図】図2

Description

本発明は、エネルギープラントのエネルギーコスト削減と電力系統への調整力提供の両立を目的としたエネルギー管理方法およびエネルギー管理装置に関する。
近年、再生可能エネルギーの導入量の増大により、電力系統では需給バランス調整のニーズが増大しており、2021年に需給調整市場が開設する予定である。従来、ビルや工場等の需要家は、エネルギーコストの低減およびCOの排出削減を目的として、コージェネレーションシステムまたは蓄電池等を導入したり、エネルギーマネジメントシステムによりエネルギー設備の省エネルギー(以下、省エネと言う)運転制御を実施してきた。
しかし、今後は、電力系統側からアグリゲータを介して調整力の提供が要請され、需要家は、省エネ運転制御とデマンドレスポンス等による調整力の提供との両立が必要となる。
従来の調整力の提供に関する技術として、特許文献1には、コージェネレーションシステムを有する需要家は、デマンドレスポンス時間帯以外の通常の時間帯は発電機を上限値(例えば定格の80%)以下の出力で運転し、デマンドレスポンス時間帯は発電機を定格運転して、定格値と上限値の差分の発電量を調整力として提供する運転方法が開示されている。
特開2017−129323号公報
しかしながら、特許文献1に開示された方法では、通常運転時に発電機の出力を上限値以下に抑制する。このため、特許文献1に開示された方法では、定格値と上限値の差分の発電余力があるにもかかわらず、その発電余力が活用されないため、エネルギーコストの低減の余地が残っている可能性があった。
一般に、電力系統の需給バランスは、気象条件に大きく左右される再生可能エネルギーの発電量に依存し、調整力の発動時刻に不確実性があるため、需要家は調整力の発動に対して待機している必要がある。このため、その待機の間は、調整力を生成するエネルギー設備を省エネという観点で十分に活用できず、エネルギーコストの低減の機会損失が発生していた。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、その目的は、調整力の発動時刻の不確実性に対応しつつ、エネルギーコストを低減させることが可能なエネルギー管理方法およびエネルギー管理装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、第1の観点に係るエネルギー管理方法は、調整力の発動時刻が異なる複数の運転計画を生成し、前記発動時刻における前記調整力の発動確率および前記運転計画の削減エネルギーコストに基づいて、前記運転計画を選択する。
本発明によれば、調整力の発動時刻の不確実性に対応しつつ、エネルギーコストを低減させることができる。
図1は、実施形態に係るエネルギー管理装置が適用される事業体の構成例を示すブロック図である。 図2は、実施形態に係るエネルギー管理装置の機能的な構成を示すブロック図である。 図3は、実施形態に係るエネルギー管理装置による調整力の発動時刻と発動確率の予測結果の一例を示す図である。 図4は、実施形態に係るエネルギー管理装置によるエネルギー設備の運転計画の一例を示す図である。 図5は、実施形態に係るエネルギー管理装置によるエネルギー設備の運転計画のその他の例を示す図である。 図6は、実施形態に係るエネルギー管理装置による調整力の発動時刻に対する削減エネルギーコストの期待値の予測結果の一例を示す図である。 図7は、実施形態に係るエネルギー管理装置によるエネルギー設備の調整力の生成方法を示す図である。 図8は、図7のNo.9の調整力を生成する事業所の構成例を示すブロック図である。 図9(a)は、図7のNo.10の調整力を生成する事業所の構成例を示すブロック図、図9(b)は、図9(a)の排熱利用吸収式冷凍機から空調設備への冷水系配管の詳細を示すブロック図である。 図10は、図7のNo.11の調整力を生成する事業所の構成例を示すブロック図である。 図11(a)は、図7のNo.16の調整力を生成する事業所の構成例を示すブロック図、図11(b)は、図11(a)のターボ冷凍機から空調設備への冷水系配管の詳細を示すブロック図である。 図12は、図7のNo.17の調整力を生成する事業所の構成例を示すブロック図である。 図13は、図1のエネルギー管理装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている諸要素およびその組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、実施形態に係るエネルギー管理装置が適用される事業体の構成例を示すブロック図である。なお、図1では、ビル、工場または大学等で構成される複数の事業所5−1〜5−N(Nは2以上の整数)を含む事業体4の地域エネルギーマネジメントにエネルギー管理装置6Aを適用した例を示す。
図1において、事業体4は、複数の事業所5−1〜5−Nおよびコミュニティエネルギーマネジメントシステム(CEMS)6を備える。各事業所5−1〜5−Nは、電源設備(G)8、熱源設備(H)9、負荷設備(L)10およびエネルギーマネジメントシステム(EMS)7を備える。
電源設備8は、例えば、コージェネレーションシステムの発電機、蓄電池または太陽光発電機である。熱源設備9は、例えば、コージェネレーションシステムの冷凍機またはボイラーである。負荷設備10は、例えば、空調、照明または生産設備である。エネルギーマネジメントシステム7は、電源設備8、熱源設備9および負荷設備10の運転管理を行い、各設備の運転計画の立案および制御を行う。各事業所5−1〜5−Nの電源設備8は、電力系統1に接続されている。
コミュニティエネルギーマネジメントシステム6は、通信ネットワーク11を介して各事業所5−1〜5−Nのエネルギーマネジメントシステム7と連携し、事業体4全体のエネルギーを管理する。コミュニティエネルギーマネジメントシステム6は、アグリゲータ3に接続されている。アグリゲータ3は、送配電事業者2に接続されている。アグリゲータ3は、多数の需要家に対して調整力を要請し、集約する。図1の例では、需要家は事業体4である。
コミュニティエネルギーマネジメントシステム6は、エネルギー管理装置6Aを備える。エネルギー管理装置6Aは、調整力の発動時刻が異なる複数の運転計画を生成し、調整力の発動時刻における調整力の発動確率および運転計画の削減エネルギーコストに基づいて、運転計画を選択する。このとき、エネルギー管理装置6Aは、調整力の発動確率および運転計画の削減エネルギーコストに基づいて、削減エネルギーコストの期待値を算出し、削減エネルギーコストの期待値に基づいて運転計画の優先順位を決定し、その優先順位に基づいて運転計画を提示することができる。
削減エネルギーコストは、調整力のインセンティブと省エネ運転による削減コストの和で評価することができる。削減エネルギーコストの期待値は、調整力の発動確率と運転計画の削減エネルギーコストの積で評価することができる。
なお、ここで言う調整力は、送配電事業者が、供給区域におけるアンシラリーサービス(周波数制御、需給バランス調整その他の系統安定化業務(潮流調整、電圧調整等))を行うために必要となる発電設備、電力貯蔵装置、デマンドレスポンス(DR:Demand Response)その他の電力需給を制御するシステムその他これに準ずるものの能力である。ここで言う調整力には、送配電事業者が電力需給を制御する場合だけでなく、小売電気事業者が電力需給を制御する場合も含む。
ここで、各事業所5−1〜5−Nの電源設備8は、熱源設備9および負荷設備10に電力12を供給する。電源設備8のコージェネレーションシステムの発電機は、排熱13を熱源設備9のコージェネレーションシステムの排熱利用吸収式冷凍機に供給することができる。熱源設備9は、冷水、温水または蒸気の熱エネルギー14を負荷設備10に供給することができる。電源設備8のみで電力が不足する場合、コミュニティエネルギーマネジメントシステム6は、電力会社から電力を購入することができる。
コミュニティエネルギーマネジメントシステム6は、各事業所5−1〜5−Nにおける余剰電力または不足電力が発生した場合、各事業所5−1〜5−N間の電力融通を行い、事業体4全体のエネルギーの最適化を行う。
また、電力系統1で需給バランスの調整が必要な場合、送配電事業者2は、アグリゲータ3に調整力を要請し、アグリゲータ3は、事業体4に調整力を要請する。コミュニティエネルギーマネジメントシステム6は、アグリゲータ3からの調整力の要請に対して、各事業所5−1〜5−Nの各エネルギーマネジメントシステム7と連携して調整力を生成するための運転計画を立案する。
このとき、エネルギー管理装置6Aは、調整力の発動時刻が異なる複数の運転計画を生成する。そして、エネルギー管理装置6Aは、その調整力の発動確率および運転計画の削減エネルギーコストに基づいて、運転計画を選択する。これにより、調整力の発動時刻に不確実性がある場合においても、発動時刻の異なる複数の運転計画のエネルギーコストを計算し、エネルギーコストの低減効果の高い運転計画を選択することができる。このため、需要家は、調整力の発動に対して待機することなく運転計画を実施することができ、調整力を生成するエネルギー設備を省エネという観点で十分に活用可能となることから、エネルギーコストの削減の機会損失を低減することができる。
図2は、実施形態に係るエネルギー管理装置の機能的な構成を示すブロック図である。以下の説明では、“○○部は”と動作主体を記した場合、プロセッサがプログラムである○○部を読み出し、DRAM(Dynamic Random Access Memory)にロードした上で○○部の機能を実現することを意味するものとする。
図2において、エネルギー管理装置6Aは、実績DB(Data Base)100、予測DB101、系統解析部102、調整力発動予測部103、運転計画部104、削減エネルギーコスト期待値比較部105および運転計画出力部106を備える。
実績DB100は、調整力の発動時刻および発動確率の推定に用いる実績情報を蓄積する。この実績情報は、例えば、過去の日時DA0、気象情報DA1、系統電力需要情報DA2、電力市場価情報格DA3および調整力発動実績情報DA4である。予測DB101は、調整力の発動時刻および発動確率の推定に用いる予測情報を取得し蓄積する。この予測情報は、例えば、運転計画作成当日の気象情報DP1、系統電力需要情報DP2、電力市場価格情報DP3および系統潮流情報DP4である。
系統解析部102は、実績DB100に蓄積された実績情報および予測DB101に蓄積された予測情報に基づいて系統潮流解析を実施し、系統潮流予測精度を向上させる。調整力発動予測部103は、実績DB100に蓄積された実績情報、予測DB101に蓄積された予測情報および系統解析部102の系統潮流解析結果に基づいて、調整力の複数の発動時刻および発動確率を予測する。
運転計画部104は、調整力の複数の発動時刻に対して、事業体4のエネルギー設備における省エネおよび調整力生成のための複数の運転計画を立案し、各運転計画のエネルギーコストを評価する。また、運転計画部104は、調整力の各発動時刻に対して、各運転計画の削減エネルギーコストと調整力の発動確率の積に基づいて、各運転計画の削減エネルギーコストの期待値を評価する。
削減エネルギーコスト期待値比較部105は、調整力の複数の発動時刻における削減エネルギーコストの期待値を比較し、削減エネルギーコストの期待値に基づいて運転計画の優先順位を決定する。運転計画出力部106は、運転計画の優先順位に基づいて選択した運転計画をオペレータに出力する。
図3は、実施形態に係るエネルギー管理装置による調整力の発動時刻と発動確率の予測結果の一例を示す図である。なお、図3では、現在時刻から24時間後までの調整力の発動時刻および発動確率の予測例を示した。
図3において、図2の調整力発動予測部103は、調整力の発動時刻をt1〜tmと予測し、各発動時刻t1〜tmにおける発動確率を予測する。図3の例では、発動時刻tiの調整力が最も発動確率が高い。
図4は、実施形態に係るエネルギー管理装置によるエネルギー設備の運転計画の一例を示す図である。なお、図4では、現在時刻から24時間後までの運転計画の立案例を示した。また、図4では、運転計画の時間帯における電力単価および蓄電池の充電率も示した。
図4において、電力単価PUは、3段階で設定されているものとする。電力単価PUは、0時〜tb時およびte時〜24時が最も低く、tc時〜td時が最も高く、tb時〜tc時およびtd時〜te時がそれらの中間であるものとする。
図2の運転計画部104は、電力単価PUに基づいて調整力の発動時刻がt1のときの運転計画を立案するものとする。ここで、調整力提供時間は、t1時〜tf時に設定されているものとする。このとき、運転計画部104は、例えば、調整力の提供の目的で蓄電池を運転する運転計画P11と、ピークシフトによる省エネ運転と調整力の提供の目的で蓄電池を運転する運転計画P12を立案することができる。
運転計画P11では、ta時〜tb時で最も安い電力単価PUの購入電力で蓄電池を上限値まで充電し、tb時〜t1時で蓄電池の待機運転を行う。また、運転計画P11では、t1時〜tf時で蓄電池を下限値まで放電し、調整力を提供する。
運転計画P12では、ta時〜tb時で最も安い電力単価PUの購入電力で蓄電池を上限値まで充電し、電力単価の最も高いtc時〜td時で蓄電池は一部放電し、ピークシフトによる省エネ運転を行う。このピークシフトによる省エネ運転により、エネルギーコストを低減させることができる。また、運転計画P12では、td時〜t1時で蓄電池の待機運転を行い、t1時〜tf時で蓄電池の残りの充電分を放電し、調整力を提供する。
運転計画P11では、蓄電池を上限値まで充電した後、調整力の発動時刻t1まで蓄電池の充電率H11が上限値に維持される。運転計画P12では、蓄電池を上限値まで充電した後、調整力の発動時刻t1までに蓄電池の充電率H12が上限値よりも減少する。このため、運転計画P12は、運転計画P11に比べて、調整力提供時間の放電量が小さくなる。この結果、運転計画P12の調整力インセンティブN12は、運転計画P11の調整力インセンティブN11より小さい。
一方、運転計画P12では、ピークシフトによる省エネ運転の削減コストE12が発生する。このため、運転計画P11の1日の削減エネルギーコストは、調整力インセンティブN11に基づいて評価され、運転計画P12の1日の削減エネルギーコストは、調整力インセンティブN12と、ピークシフトによる省エネ運転の削減コストE12の和に基づいて評価される。
図5は、実施形態に係るエネルギー管理装置によるエネルギー設備の運転計画のその他の例を示す図である。なお、図5では、現在時刻から24時間後までの運転計画の立案例を示した。また、図5では、運転計画の時間帯における電力単価および蓄電池の充電率も示した。
図5において、電力単価PUは、3段階で設定されているものとする。電力単価PUは、0時〜tb時およびte時〜24時が最も低く、tc時〜td時が最も高く、tb時〜tc時およびtd時〜te時がそれらの中間であるものとする。
図2の運転計画部104は、電力単価PUに基づいて調整力の発動時刻がt2のときの運転計画を立案するものとする。ここで、調整力提供時間は、t2時〜ti時に設定されているものとする。このとき、運転計画部104は、例えば、調整力の提供の目的で蓄電池を運転する運転計画P21と、ピークシフトによる省エネ運転と調整力の提供の目的で蓄電池を運転する運転計画P22を立案することができる。
運転計画P21では、ta時〜tb時で最も安い電力単価PUの購入電力で蓄電池を上限値まで充電し、tb時〜t2時で蓄電池の待機運転を行う。t2時〜ti時で蓄電池の下限値まで放電し、調整力を提供する。
運転計画P22では、ta時〜tb時で最も安い電力単価PUの購入電力で蓄電池を上限値まで充電し、tc時〜td時で蓄電池を下限値まで放電し、ピークシフトによる省エネ運転を行う。このピークシフトによる省エネ運転により、エネルギーコストを低減させることができる。このとき、運転計画P22の調整力の発動時刻t2は、図4の運転計画P12の調整力の発動時刻t1よりも遅く、運転計画P22のピークシフトによる省エネ運転後かつ調整力の発動時刻t2前に蓄電池の充電期間が確保できることを見越して、運転計画P22のピークシフトによる省エネ運転時の放電量を運転計画P12のピークシフトによる省エネ運転時の放電量より大きくすることができる。このため、運転計画P22のピークシフトによる省エネ運転のエネルギーコストを図4の運転計画P21のピークシフトによる省エネ運転のエネルギーコストよりもさらに低減することができる。また、運転計画P22では、tg時〜th時で蓄電池を上限値まで充電し、t2時〜ti時で蓄電池を下限値まで放電し、調整力を提供する。
運転計画P21では、蓄電池を上限値まで充電した後、調整力の発動時刻t2まで蓄電池の充電率H21が上限値に維持される。運転計画P22では、蓄電池を上限値まで充電した後、調整力の発動時刻t2までに蓄電池の放電および充電を行うことで、調整力の発動時刻t2には蓄電池の充電率H22が上限値に達する。このため、運転計画P22の調整力提供時間の放電量は、運転計画P21の調整力提供時間の放電量と等しくなる。この結果、運転計画P22の調整力インセンティブN21と、運転計画P21の調整力インセンティブN21とは等しい。
一方、運転計画P22では、ピークシフトによる省エネ運転の削減コストE22が発生し、ピークシフトによる省エネ運転後の充電の余剰コストA22が発生する。ピークシフトによる省エネ運転は、最も高い電力単価PUの購入電力が使用される。ピークシフトによる省エネ運転後の充電は、中間の電力単価PUの購入電力が使用される。このため、運転計画P22の削減コストE22は、余剰コストA22よりも大きい。従って、運転計画P22の1日の削減エネルギーコストは、運転計画P21の1日の削減エネルギーコストよりも大きい。この結果、調整力の発動時刻がt2のときの運転計画P21、P22を立案した場合、運転計画P22の優先順位を運転計画P21の優先順位よりも高くすることができる。
図6は、実施形態に係るエネルギー管理装置による調整力の発動時刻に対する削減エネルギーコストの期待値の予測結果の一例を示す図である。
図6において、図2の調整力発動予測部103が、例えば、図3の発動時刻に対する発動確率を予測したものとする。
運転計画部104は、各発動時刻について運転計画の削減エネルギーコストを計算し、各運転計画の削減エネルギーコストと調整力の発動確率の積に基づいて、各運転計画の削減エネルギーコストの期待値を評価する。
そして、削減エネルギーコスト期待値比較部105は、各発動時刻における運転計画の削減エネルギーコストの期待値を比較し、運転計画出力部106は、その比較結果に基づいて選択した運転計画をオペレータに出力する。例えば、発動時刻がt1からtmまでの運転計画のうち、発動時刻t2の運転計画の削減エネルギーコストの期待値が最も大きいものとすると、運転計画出力部106は、発動時刻t2の運転計画をオペレータに出力することができる。
このとき、オペレータは、発動時刻t2の運転計画を採用することにより、エネルギーコストを削減できる可能性を高くすることができる。
なお、図4および図5では、各発動時刻t1、t2について、調整力の提供の目的で蓄電池を運転する運転計画と、ピークシフトによる省エネ運転と調整力の提供の目的で蓄電池を運転する運転計画の2つの運転計画を立案した場合を示した。
このように、発動時刻t1、t2のそれぞれについて複数の運転計画を立案した場合、各発動時刻t1、t2のそれぞれについての複数の運転計画の削減エネルギーコストの期待値を比較し、その比較結果に基づいて運転計画を選択することができる。
上述した実施形態では、需要家の電力需要を購入電力で賄い、蓄電池を用いた場合の運転計画を示した。一般に、エネルギー設備は、複数の電源設備8、熱源設備9および負荷設備10を備える。このため、図2の運転計画部104は、蓄電池だけでなく、他の設備を用いて調整力を提供する運転計画を立案するようにしてもよい。
図7は、実施形態に係るエネルギー管理装置によるエネルギー設備の調整力の生成方法を示す図である。
図7において、No.1、2は、図1の電力系統1の周波数調整用の調整力の生成方法である。この生成方法では、図1のアグリゲータ3が、需要家の設備(発電機または蓄電池など)を直接制御する。この場合、どの時間帯にどの設備をアグリゲータ制御用の設備に割当てるかが運転計画となる。
No.3〜11は、電力系統1の需給バランス調整用の調整力の生成方法であり、需要家の電力消費を削減するデマンドレスポンス(下げDR)である。
No.3〜5は、図1の負荷設備10を用いたDRであり、需要家の快適性を考慮して照明停止や個別空調停止/出力低下を実施し、工場の場合は生産効率等を考慮して生産設備のスケジュールを変更して電力消費を削減する。
No.6は、図4および図5で示した蓄電池を活用した下げDRであり、蓄電池の放電を実施し、電力消費を削減させる。
No.7は、ターボ冷凍機の冷水出力を低下させて電力消費を低下させる代わりに、ガス消費を増加させて吸収式冷凍機で冷水を生成させる。
No.8は、蓄熱槽の冷水を放熱させてターボ冷凍機の冷水出力を低下させ、電力消費を低下させる。
No.9は、発電機の出力を増加し、電力消費を削減させて下げDRを行い、発電コストを低減するため、発電機の排熱を用いて排熱利用吸収式冷凍機で冷水を生成させて蓄熱槽で蓄熱させる。
No.10は、発電機の出力を増加し、電力消費を削減させて下げDRを行い、発電コストを低減するため、発電機の排熱を用いて排熱利用吸収式冷凍機で冷水を生成させ、冷水出口温度を低下させて冷水系配管に蓄熱させる。
No.11は、発電機の出力を増加し、電力消費を削減させて下げDRを行い、発電コストを低減するため、発電機の排熱を用いて排熱利用吸収式冷凍機で冷水を生成させ、セントラル空調の出力を増加させて冷房空調温度を低下させる。
No.12〜17は、電力系統1の需給バランス調整用の調整力の生成方法であり、電力系統1の余剰電力を吸収するため、需要家の電力消費を増大させるデマンドレスポンス(上げDR)である。
No.12は、蓄電池を活用した上げDRであり、蓄電池の充電を実施させる。
No.13は、個別空調の空調温度を低下させて、電力消費を増加させる。
No.14は、工場の生産効率等を考慮して生産設備のスケジュールを変更する。
No.15は、電力消費を増加させるため、ターボ冷凍機で冷水を生成させ、蓄熱槽に蓄熱させる。
No.16は、ターボ冷凍機で冷水を生成させ、冷水出口温度を低下させて冷水系配管に蓄熱させる。
No.17は、ターボ冷凍機で冷水を生成させ、セントラル空調の出力を増加させて冷房空調温度を低下させる。
図8は、図7のNo.9の調整力を生成する事業所の構成例を示すブロック図である。
図8において、事業所5−1は、発電機(G)15−1、排熱利用吸収式冷凍機(AR)19−1、蓄熱槽(ST)17−1、負荷設備(L)10−1および空調設備(AC)18−1を備える。
負荷設備10−1には、発電機15−1と電力系統1から電力12が供給される。排熱利用吸収式冷凍機19−1は、発電機15−1から発生した排熱13を回収して冷水16を生成し、蓄熱槽17−1に蓄熱させる。蓄熱槽17−1は、空調設備18−1の需要に応じて冷水16を供給する。
事業所5−1は、発電単価の安い調整力を以下の方法で調達する。発電機15−1の出力を増加させて下げDRを行い、発電単価を低減するため、発電機15−1の排熱を回収させて排熱利用吸収式冷凍機19−1で冷水を生成させて蓄熱槽17−1に一時的に蓄熱させる。そして、蓄熱槽17−1に蓄熱させた冷水16を、後の時間帯で空調設備18−1に供給させる。
図9(a)は、図7のNo.10の調整力を生成する事業所の構成例を示すブロック図、図9(b)は、図9(a)の排熱利用吸収式冷凍機から空調設備への冷水系配管の詳細を示すブロック図である。
図9(a)において、事業所5−2は、発電機(G)15−2、排熱利用吸収式冷凍機(AR)19−2、負荷設備(L)10−2および空調設備(AC)18−2を備える。
負荷設備10−2には、発電機15−2と電力系統1から電力12が供給される。排熱利用吸収式冷凍機19−2は、発電機15−2から発生した排熱13を回収して冷水16を生成し、空調設備18−2の需要に応じて冷水16を供給する。
事業所5−2は、発電単価の安い調整力を以下の方法で調達する。発電機15−2の出力を増加させて下げDRを行い、発電単価を低減するため、発電機15−2の排熱を回収させて排熱利用吸収式冷凍機19−2に冷水16を生成させ、空調設備18−2に供給させる。
このとき、図9(b)に示すように、排熱利用吸収式冷凍機19−2で生成された温度Tc℃の冷水16aは、空調設備18−2で冷熱が消費されることで、温度がΔT℃上昇し、温度Tc+ΔT℃の冷水16bとして排熱利用吸収式冷凍機19−2に戻る。排熱利用吸収式冷凍機19−2で生成された冷水16の冷熱を冷水系配管に一時的に蓄熱させるため、排熱利用吸収式冷凍機19−2の出口の温度Tc℃を一時的にTc’℃に低下させる。そのとき、排熱利用吸収式冷凍機19−2に戻る冷水16の温度はTc’+ΔT℃となり、温度差(Tc−Tc’)℃に相当する冷熱量が冷水系配管に蓄熱される。そして、冷水系配管に蓄熱された冷熱を、後の時間帯で排熱利用吸収式冷凍機19−2の出口の温度Tc℃に戻された時点で空調設備18−2に供給させる。
図10は、図7のNo.11の調整力を生成する事業所の構成例を示すブロック図である。
図10において、事業所5−3は、発電機(G)15−3、排熱利用吸収式冷凍機(AR)19−3、負荷設備(L)10−3および空調設備(AC)18−3を備える。
負荷設備10−3には、発電機15−3と電力系統1から電力12が供給される。排熱利用吸収式冷凍機19−3は、発電機15−3から発生した排熱13を回収して冷水16を生成し、空調設備18−3に冷水16を供給する。
事業所5−3は、発電単価の安い調整力を以下の方法で調達する。発電機15−3の出力を増加させて下げDRを行い、発電単価を低減するため、発電機15−3の排熱13を回収させて排熱利用吸収式冷凍機19−3に冷水16を生成させる。そして、空調設備18−3の出力を増加させて冷房温度をTa℃からTb℃に低下させる。そのとき、空調の温度差(Ta−Tb)℃に相当する冷熱量が空調を行う室内に蓄熱される。室内に蓄熱された冷熱は、後の時間帯で冷房温度Ta℃に戻された時点で消費される。
図11(a)は、図7のNo.16の調整力を生成する事業所の構成例を示すブロック図、図11(b)は、図11(a)のターボ冷凍機から空調設備への冷水系配管の詳細を示すブロック図である。
図11(a)において、事業所5−4は、発電機(G)15−4、ターボ冷凍機(TR)20−4、負荷設備(L)10−4および空調設備(AC)18−4を備える。
負荷設備10−4には、発電機15−4と電力系統1から電力12が供給される。ターボ冷凍機20−4は、発電機15−4および電力系統1からの電力12を用いて冷水16を生成し、空調設備18−4の需要に応じて冷水16を供給する。
事業所5−4は、上げDRとしての調整力を以下の方法で調達する。電力系統1からの電力12を増加させて上げDRを行い、ターボ冷凍機20−4で冷水16を増加させ、空調設備18−4に供給させる。
このとき、図11(b)に示すように、ターボ冷凍機20−4で生成された温度Tc℃の冷水16aは、空調設備18−4で冷熱が消費されることにより、温度がΔT℃上昇し、温度Tc+ΔT℃の冷水16bとしてターボ冷凍機20−4に戻る。ターボ冷凍機20−4で生成された冷水16aの冷熱を冷水系配管に一時的に蓄熱させるため、ターボ冷凍機20−4の出口の温度Tc℃を一時的にTc’℃に低下させる。そのとき、ターボ冷凍機20−4に戻る冷水16bの温度は、Tc’+ΔT℃となり、温度差(Tc−Tc’)℃に相当する冷熱量が冷水系配管に蓄熱される。冷水系配管に蓄熱された冷熱は、後の時間帯でターボ冷凍機20−4の出口の温度Tc℃に戻された時点で空調設備18−4に供給される。
図12は、図7のNo.17の調整力を生成する事業所の構成例を示すブロック図である。
図12において、事業所5−5は、発電機(G)15−5、ターボ冷凍機(TR)20−5、負荷設備(L)10−5および空調設備(AC)18−5を備える。
負荷設備10−5には、発電機15−5と電力系統1から電力12が供給される。ターボ冷凍機20−5は、発電機15−5および電力系統1からの電力12を用いて冷水16を生成し、空調設備18−5に冷水16を供給する。
事業所5−5は、上げDRとしての調整力を以下の方法で調達する。電力系統1からの電力12を増加させて上げDRを行い、ターボ冷凍機20−5で冷水16を増加させ、空調設備18−5に供給させる。そして、空調設備18−5の出力を増加させて冷房温度をTa℃からTb℃に低下させる。そのとき、空調の温度差(Ta−Tb)℃に相当する冷熱量が空調を行う室内に蓄熱される。室内に蓄熱された冷熱は、後の時間帯で冷房温度Ta℃に戻された時点で消費される。
なお、図7では、各項目(No.)ごとに調整力の生成方法を示したが、運転計画部104は、複数の項目を組合わせた運転計画を立案するようにしてもよい。例えば、調整力の生成方法を所定の時間間隔で入れ替えることにより、複数の項目を組合わせた運転計画を立案することができる。これにより、調整力提供時間内において、ある設備の調整力の提供能力を使い切った場合においても、別の設備の調整力の提供能力を活用することができ、調整力の増大が可能となる。
あるいは、例えば、図1の各事業所5−1〜5−Nから提供される異なる生成方法の調整力の組み合わせることにより、複数の項目を組合わせた運転計画を立案するようにしてもよい。これにより、調整力提供時間内において、ある事業所の設備の調整力の提供能力を使い切った場合においても、別の事業所の設備の調整力の提供能力を活用することができ、調整力の増大が可能となる。このとき、各事業所5−1〜5−Nでの潜在的な調整力の生成方法に基づくエネルギーコストを安い順に可視化するようにしてもよい。
以上説明したように、上述した実施形態によれば、各種の電源設備、熱源設備および負荷設備を備える需要家において、電力系統の電力需要情報、潮流状態情報、電力市場価格情報および調整力発動実績などに基づいて、調整力の発動時刻および発動確率を推定し、推定した複数の発動時刻に対し、1つ以上の設備を用いた運転計画および運転コストを複数パターン計算し、オペレータに提示することにより、需要家のエネルギーコストを低減させるとともに、不確実な調整力の発動時刻に対してロバストな運転計画を実現することができる。
図13は、図1のエネルギー管理装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図13において、エネルギー管理装置6Aは、プロセッサ21、通信制御デバイス22、通信インターフェース23、主記憶デバイス24および外部記憶デバイス25を備える。プロセッサ21、通信制御デバイス22、通信インターフェース23、主記憶デバイス24および外部記憶デバイス25は、内部バス26を介して相互に接続されている。主記憶デバイス24および外部記憶デバイス25は、プロセッサ21からアクセス可能である。
また、エネルギー管理装置6Aの外部には、入力装置30および出力装置31が設けられている。入力装置30および出力装置31は、入出力インターフェース27を介して内部バス26に接続されている。入力装置30は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、カードリーダ、音声入力装置等である。出力装置31は、例えば、画面表示装置(液晶モニタ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、グラフィックカード等)、音声出力装置(スピーカ等)、印字装置等である。
プロセッサ21は、エネルギー管理装置6A全体の動作制御を司るハードウェアである。プロセッサ21は、CPU(Central Processing Unit)であってもよいし、GPU(Graphics Processing Unit)であってもよい。プロセッサ21は、シングルコアロセッサであってもよいし、マルチコアロセッサであってもよい。プロセッサ21は、処理の一部または全部を行うハードウェア回路(例えば、FPGA(Field−Programmable Gate Array)またはASIC(Application Specific Integrated Circuit))を備えていてもよい。プロセッサ21は、ニューラルネットワークを備えていてもよい。
主記憶デバイス24は、例えば、SRAMまたはDRAMなどの半導体メモリから構成することができる。主記憶デバイス24には、プロセッサ21が実行中のプログラムを格納したり、プロセッサ21がプログラムを実行するためのワークエリアを設けたりすることができる。
外部記憶デバイス25は、大容量の記憶容量を備える記憶デバイスであり、例えば、ハードディスク装置またはSSD(Solid State Drive)である。外部記憶デバイス25は、各種プログラムの実行ファイルやプログラムの実行に用いられるデータを保持することができる。外部記憶デバイス25には、エネルギー管理プログラム25Aを格納することができる。エネルギー管理プログラム25Aは、エネルギー管理装置6Aにインストール可能なソフトウェアであってもよいし、エネルギー管理装置6Aにファームウェアとして組み込まれていてもよい。
通信制御デバイス22は、外部との通信を制御する機能を備えるハードウェアである。通信制御デバイス22は、通信インターフェース23を介してネットワーク29に接続される。ネットワーク29は、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)であってもよいし、WiFiまたはイーサネット(登録商標)などのLAN(Local Area Network)であってもよいし、WANとLANが混在していてもよい。
入出力インターフェース27は、入力装置30から入力されるデータをプロセッサ21が処理可能なデータ形式に変換したり、プロセッサ21から出力されるデータを出力装置31が処理可能なデータ形式に変換したりする。
プロセッサ21がエネルギー管理プログラム25Aを主記憶デバイス24に読み出し、エネルギー管理プログラム25Aを実行することにより、調整力の発動時刻が異なる複数の運転計画を生成し、その調整力の発動確率および運転計画の削減エネルギーコストに基づいて、運転計画を選択することができる。このとき、プロセッサ21は、図2の系統解析部102、調整力発動予測部103、運転計画部104、削減エネルギーコスト期待値比較部105および運転計画出力部106の機能を実現することができる。
なお、エネルギー管理プログラム25Aの実行は、複数のプロセッサやコンピュータに分担させてもよい。あるいは、プロセッサ21は、ネットワーク29を介してクラウドコンピュータなどにエネルギー管理プログラム25Aの全部または一部の実行を指示し、その実行結果を受け取るようにしてもよい。
上述した実施形態では、図1の事業体4のCEMS6にエネルギー管理装置6Aを設置し、複数の事業所5−1〜5−NのEMS7を介して、各設備(例えば、発電機および冷凍機など)の運転計画を立案した例を示した。
別の実施形態として、CEMS6は、アグリゲータ3からの調整力指令を事業所5−1〜5−NのEMS7に伝え、各EMS7で調達された調整力をまとめるようにしてもよい。この場合、各事業所5−1〜5−NのEMS7にエネルギー管理装置を設置し、各EMS7のエネルギー管理装置が、各設備の運転計画を立案するようにしてもよい。
1…電力系統、2…送配電事業者、3…アグリゲータ、4…事業体、5…事業所、6…コミュニティエネルギーマネジメントシステム、6A…エネルギー管理装置、7…エネルギーマネジメントシステム、8…電源設備、9…熱源設備、10…負荷設備、11…通信ネットワーク、12…電力、13…排熱、14…熱エネルギー、15…発電機、16…冷水、17−1…蓄熱槽、18−1…空調設備、19−1…排熱利用吸収式冷凍機、20−4…ターボ冷凍機、100…実績DB、101…予測DB、102…系統解析部、103…調整力発動予測部、104…運転計画部、105…削減エネルギーコスト期待値比較部、106…運転計画出力部

Claims (15)

  1. 調整力の発動時刻が異なる複数の運転計画を生成し、
    前記発動時刻における前記調整力の発動確率および前記運転計画の削減エネルギーコストに基づいて、前記運転計画を選択するエネルギー管理方法。
  2. 前記調整力の発動確率および前記運転計画の削減エネルギーコストに基づいて、前記削減エネルギーコストの期待値を算出し、
    前記削減エネルギーコストの期待値に基づいて前記運転計画の優先順位を決定し、
    前記優先順位に基づいて前記運転計画を提示する請求項1に記載のエネルギー管理方法。
  3. 前記削減エネルギーコストは、前記調整力のインセンティブと省エネ運転による削減コストの和で評価する請求項2に記載のエネルギー管理方法。
  4. 電力系統の系統電力需要情報、潮流状態情報、電力市場価格情報および調整力発動実績情報に基づいて、前記調整力の発動時刻および発動確率を推定する請求項1に記載のエネルギー管理方法。
  5. アグリゲータが調整力用に直接制御する設備の運転計画は、運転計画期間の前記設備の制御可能または制御不可能を評価する請求項1に記載のエネルギー管理方法。
  6. 前記運転計画において、発電機の出力を増加させて下げDR(Demand Response)を行い、前記発電機の排熱を利用させて排熱利用吸収式冷凍機で冷水を生成させて蓄熱槽で蓄熱させる請求項1に記載のエネルギー管理方法。
  7. 前記運転計画において、発電機の出力を増加させて下げDRを行い、前記発電機の排熱を利用させて排熱利用吸収式冷凍機で冷水を生成させ、冷水出口温度を低下させて冷水系配管に蓄熱させる請求項1に記載のエネルギー管理方法。
  8. 前記運転計画において、発電機の出力を増加させて下げDRを行い、前記発電機の排熱を利用させて排熱利用吸収式冷凍機で冷水を生成させ、空調設備の出力を増加させて冷房空調温度を低下させる請求項1に記載のエネルギー管理方法。
  9. 前記運転計画において、上げDRを行うため、ターボ冷凍機で冷水を生成させ、冷水出口温度を低下させて冷水系配管に蓄熱させる請求項1に記載のエネルギー管理方法。
  10. 前記運転計画において、上げDRを行うため、ターボ冷凍機で冷水を生成させ、空調設備の出力を増加させて冷房空調温度を低下させる請求項1に記載のエネルギー管理方法。
  11. 調整力の発動時刻が異なる複数の運転計画を生成し、
    前記発動時刻における前記調整力の発動確率および前記運転計画の削減エネルギーコストに基づいて、前記運転計画を選択するエネルギー管理装置。
  12. 調整力の発動時刻および発動確率を予測する調整力発動予測部と、
    前記調整力の発動時刻が異なる複数の運転計画を生成する運転計画部と、
    前記発動時刻における前記調整力の発動確率および前記運転計画の削減エネルギーコストに基づいて前記削減エネルギーコストの期待値を計算し、前記運転計画の削減エネルギーコストの期待値を比較する削減エネルギーコスト期待値比較部と、
    前記削減エネルギーコストの期待値の比較結果に基づいて選択した運転計画を出力する運転計画出力部とを備える請求項11に記載のエネルギー管理装置。
  13. 前記運転計画部は、前記調整力のインセンティブと省エネ運転による削減コストの和で前記削減エネルギーコストを評価する請求項12に記載のエネルギー管理装置。
  14. 前記調整力発動予測部は、電力系統の系統電力需要情報、潮流状態情報、電力市場価格情報および調整力発動実績情報に基づいて、前記調整力の発動時刻および発動確率を推定する請求項12に記載のエネルギー管理装置。
  15. 前記運転計画部は、アグリゲータが調整力用に直接制御する設備の運転計画を、運転計画期間の前記設備の制御可能または制御不可能で評価する請求項12に記載のエネルギー管理装置。

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