JP2020132655A - 樹脂成形体 - Google Patents
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Abstract
Description
[1]
(A)ポリアセタール樹脂、(B)ポリエーテルエステルアミドコポリマーを含むポリマー型帯電防止剤、及び(C)ポリアルキレングリコールを少なくとも含み、ATR法により測定された赤外線吸収スペクトルのC=O伸縮振動ピークのピーク強度(D1640)に対するC−O伸縮振動ピークのピーク強度(D1090)の割合(D1090/D1640)が40以上である表面を有することを特徴とする、樹脂成形体。
[2]
前記(A)ポリアセタール樹脂100質量部に対して、前記(B)ポリエーテルエステルアミドコポリマーを含むポリマー型帯電防止剤の含有量が5〜20質量部、前記(C)ポリアルキレングリコールの含有量が1〜10質量部である、[1]に記載の樹脂成形体。
[3]
メルトフローレート(MFR)(ISO1133に準拠し、190℃、2.16kgの荷重で測定)が8.0g/10分以下である、[1]又は[2]に記載の樹脂成形体。
[4]
前記(C)ポリアルキレングリコールがポリエチレングリコールである、[1]〜[3]のいずれかに記載の樹脂成形体。
[5]
前記(C)ポリアルキレングリコールが、数平均分子量が10,000〜25,000のポリエチレングリコールである、[1]〜[4]のいずれかに記載の樹脂成形体。
[6]
前記(B)成分と前記(C)成分との合計含有量が、前記(A)成分100質量部に対して16〜30質量部である、[1]〜[5]のいずれかに記載の樹脂成形体。
[7]
前記(B)成分と前記(C)成分との質量比((B)/(C))が90/10〜50/50である、[1]〜[6]のいずれかに記載の樹脂成形体。
本実施形態の樹脂成形体(以下、「ポリアセタール樹脂成形体」又は単に「成形体」ということもある。)は、(A)ポリアセタール樹脂、(B)ポリエーテルエステルアミドコポリマーを含むポリマー型帯電防止剤、及び(C)ポリアルキレングリコールを少なくとも含み、ATR法により測定された赤外線吸収スペクトルのC=O伸縮振動ピークのピーク強度(D1640)に対するC−O伸縮振動ピークのピーク強度(D1090)の割合(D1090/D1640)が40以上である表面を有する。
以下、本実施形態の樹脂成形体を構成する各成分について詳述する。
なお、本明細書において、本実施形態の樹脂成形体の原料混合物を、「ポリアセタール樹脂組成物」又は単に「樹脂組成物」と称する場合がある。ポリアセタール樹脂組成物は、(A)ポリアセタール樹脂、(B)ポリエーテルエステルアミドコポリマーを含むポリマー型帯電防止剤、及び(C)ポリアルキレングリコールを少なくとも含み、後述するその他の成分を更に含んでいてもよい。
本実施形態に係る(A)ポリアセタール樹脂(以下、単に「(A)成分」と称する場合がある。)としては、ポリアセタールホモポリマー及びポリアセタールコポリマーが挙げられ、公知のものを用いてもよい。
本実施形態において、ポリアセタールコポリマーの好適な融点は162℃〜173℃であり、より好ましくは167℃〜173℃、更に好ましくは167℃〜171℃であるところ、その融点が167℃〜171℃であるポリアセタールコポリマーは、トリオキサン100mol%に対して1.3〜3.5mol%程度のコモノマーを用いることにより得ることができる。
[R1R2R3R4N+]nXn- (1)
ここで、式(1)中、R1、R2、R3及びR4は、各々独立して、炭素数1〜30の置換又は非置換のアルキル基;炭素数6〜20のアリール基;炭素数1〜30の置換又は非置換のアルキル基における少なくとも1個の水素原子が炭素数6〜20のアリール基で置換されたアラルキル基;又は、炭素数6〜20のアリール基における少なくとも1個の水素原子が炭素数1〜30の置換又は非置換のアルキル基で置換されたアルキルアリール基を示し、置換又は非置換のアルキル基は直鎖状、分岐状、若しくは環状である。上記置換アルキル基における置換基は、ハロゲン原子、水酸基、アルデヒド基、カルボキシル基、アミノ基、又はアミド基であると好ましい。また、上記非置換のアルキル基、アリール基、アラルキル基及びアルキルアリール基において、水素原子がハロゲン原子で置換されていてもよい。nは1〜3の整数を示す。Xは水酸基、又は、炭素数1〜20のカルボン酸、ハロゲン化水素以外の水素酸、オキソ酸、無機チオ酸若しくは炭素数1〜20の有機チオ酸の酸残基を示す。
P×14/Q (2)
ここで、式(2)中、Pは第4級アンモニウム化合物のポリアセタールコポリマーに対する濃度(質量ppm)を示し、14は窒素の原子量であり、Qは第4級アンモニウム化合物の分子量を示す。
第4級アンモニウム化合物の使用量が0.05質量ppm以上であると不安定末端部の分解除去速度の低下を抑制しやすくなり、50質量ppm以下であると不安定末端部の分解除去後のポリアセタールコポリマーの色調の悪化を抑制しやすくなる。
なお本開示で、(A)ポリアセタール樹脂のMFRは、ISO1133に準拠して、温度190℃、荷重2.16kgの条件下で測定される値である。
75質量%以上としてよく、好ましくは78質量%以上であり、より好ましくは80質量%以上である。
本実施形態のポリアセタール樹脂成形体は、(B)ポリエーテルエステルアミドコポリマーを含むポリマー型帯電防止剤(以下、単に「(B)ポリマー型帯電防止剤」又は「(B)成分」と称する場合がある。)を含む。
本実施形態で使用する(B)ポリマー型帯電防止剤としては、従来公知のものを好適に用いることができるが、ポリマー型帯電防止剤からの揮発性成分やナトリウムイオン、カリウムイオンの溶出量が問題とならないものを使用することが好ましい。
(B)ポリマー型帯電防止剤のMFR(ISO1133準拠して、温度190℃、荷重2.16kgの条件下で測定)は、好ましくは5〜30g/10分、より好ましくは10〜25g/10分である。
(B)ポリマー型帯電防止剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(B)ポリマー型帯電防止剤に含まれるポリエーテルエステルアミドコポリマーは、基本単位がアミド結合しているポリアミドセグメントと、基本単位がエーテル結合しているポリエーテルセグメントとがエステル結合してなる重合体である。ポリエーテルエステルアミドコポリマーは、ポリエーテルセグメントが親水性セグメントとして機能するとともに、ポリアミドセグメントが疎水性セグメントとして機能する。すなわち、親水性セグメントは、その吸湿性によって成形体の表面抵抗を低下させる作用を奏し、疎水性セグメントは、基材である(A)ポリアセタール樹脂との相溶性を高める作用を奏することから、ポリエーテルエステルアミドコポリマーは、特に優れた帯電防止剤である。なお、ポリエーテルエステルアミドコポリマーは、ポリエーテルエステルアミドブロックコポリマーであることが好ましい。
ポリエーテルセグメントを構成するオキシアルキレン鎖中におけるオキシエチレン基の占める割合は、帯電防止性を高めるという観点から、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10〜100質量%、更に好ましくは60〜100質量%である。
本実施形態のポリアセタール樹脂成形体に含まれる(C)ポリアルキレングリコール(以下、単に「(C)成分」と称する場合がある。)としては、特に限定はないが、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールがより好ましく、特に好ましいのはポリエチレングリコールである。
なお、(C)ポリアルキレングリコールの数平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定することができる。
本実施形態のポリアセタール樹脂成形体は、更に、任意成分として以下に説明するその他の成分を含んでいてもよい。
本実施形態のポリアセタール樹脂成形体は、窒素化合物を含んでいてもよい。
窒素化合物とは、ポリアセタール樹脂の熱加工時に発生するホルムアルデヒドと反応し、ホルムアルデヒドを捕捉する性能を有するものである。例えば、高分子反応性窒素化合物や非高分子反応性窒素化合物が挙げられる。また、高分子の反応性窒素化合物を除くものであり、従来、そのような性能を有する反応性窒素化合物として知られている化合物であってもよい。
これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
これらのベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
これらのヒンダードアミン系光安定剤は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
表面処理剤として、例えば、シラン系、チタネート系、アルミニウム系、ジルコニウム系等の各種カップリング処理剤を用いることができる。具体的には、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリスステアロイルチタネート、ジイソプロポキシアンモニウムエチルアセテート及びn−ブチルジルコネートが挙げられる。
本実施形態のポリアセタール樹脂成形体において、顔料の含有量は、求められる色調により大幅に変化するため明確に規定することは困難であるが、一般的には、(A)ポリアセタール樹脂100質量部に対して、0.005〜5質量部の範囲程度である。
本実施形態の樹脂成形体は、特殊な表面を有することにより、帯電防止性及び外観において優れた効果を奏すると考えられる。
上記特殊な表面とは、赤外分光光度計の全反射法(ATR法)により測定された赤外線吸収スペクトルから得られる、成形体表面におけるC−O伸縮振動ピークのピーク強度(吸光度)(D1090)の、C=O伸縮振動ピークのピーク強度(D1640)に対する割合(D1090/D1640)が、40以上である表面を指す。
ATR法によれば、成形体の表面から数μmの深さにおける赤外線吸収スペクトルが得られるため、本実施形態の樹脂成形体において、表面のピーク強度の割合(D1090/D1640)は、表面近傍(表面からの深さ数μm以内)に存在する(B)ポリマー型帯電防止剤の量の指標となる。
初めに、樹脂成形体表面のピーク強度の割合(D1090/D1640)を得るための測定機器(赤外分光光度計)としては、例えば、Agilent社製Cary620等を
用いることができる。
赤外分光光度計により得られたスペクトルは、ピーク強度(吸光度)の割合として解析される。具体的には、C−O(ポリアセタール由来)の信号「D1090」として、1040cm-1から1160cm-1の間にあるピークの強度(ピーク高さ)を、C=O(アミド由来)の信号「D1640」として、1600cm-1から1700cm-1の間にあるピークの強度をそれぞれ算出し、その割合(D1090/D1640)を樹脂成形体表面のピーク強度の割合(D1090/D1640)とする。この際、誤差をなくすため、ピーク強度を求める際のベースラインとして、それぞれ1030cm-1から1170cm-1、1590cm-1から1710cm-1に直線に引き、該ベースラインより正の高さをピーク強度として読み取る。
本実施形態の樹脂成形体は、曲げ弾性率が、1800MPa以上であることが好ましく、1830MPa以上であることがより好ましい。
なお本開示で、曲げ弾性率は、ISO294−1に準拠して成形された多目的試験片を用いて、ISO178に準拠して測定される値であり、具体的には、後述の実施例に記載の方法で測定することができる。
本実施形態のポリアセタール樹脂組成物のメルトフローレート(MFR)は、0.1〜15g/10分であることが好ましく、1.0〜8.0g/10分であることがさらに好ましい。
なお本開示で、ポリアセタール樹脂組成物のMFRは、ISO1133に準拠して、温度190℃、荷重2.16kgの条件下で測定される値であり、具体的には、後述の実施例に記載の方法で測定することができる。
本実施形態の樹脂成形体は、体積固有抵抗率が、1011Ωcm以下であることが好ましく、1010Ωcm以下であることがより好ましく、5×109Ωcm以下であることが更に好ましい。
なお本開示で、体積固有抵抗率は、ISO294−1に準拠して成形された多目的試験片を用いて、JIS K7194に準拠して測定される値であり、具体的には、後述の実施例に記載の方法で測定することができる。
本実施形態のポリアセタール樹脂成形体は、原料混合物であるポリアセタール樹脂組成物を成形することにより得ることができる。
樹脂組成物を溶融混練する装置としては、一般に実用されている混練機を適用することができ、例えば、一軸又は多軸混練押出機、ロール、バンバリーミキサー等が挙げられるが、中でも、減圧装置やサイドフィーダー設備等を装備した二軸押出機が特に好ましく使用できる。
例えば、樹脂温度が好ましくは225℃以下、より好ましくは223℃以下となるように、スクリュー構成、回転数、押出温度を設定することが挙げられる。
具体例としては、二軸押出機のシリンダー温度を180〜210℃に設定し、スクリュー構成は、二軸押出機のスクリューに2つの混練ブロックを設ける。第一の混練ブロックは、二軸押出機の上流から約20/100〜40/100の位置のバレルに設け、その構成を、例えば、上流側より、L(混練ブロックを構成するスクリューのスクリュー軸方向の長さ)が20mmのR−KD(送り型:Rタイプニーディングディスク)を1個、27mmのN−KD(無搬送型:Nタイプニーディングディスク)を1個、20mmのR−KDを1個、27mmのN−KDを1個、及び20mmのL−KD(逆送り型:Lタイプニーディングディスク)を1個とする。第二の混連ブロックは、二軸押出機の上流から約60/100〜75/100の位置のバレルに設け、その構成を、例えば、上流側より、Lが20mmのR−KDを2個、及びLが27mmのN−KDを1個とする。また、真空ベントを最終バレルに設置し、−0.06〜−0.09MPaで真空引きする。
なお、「混練ブロック」とは、ニーディングディスクと呼ばれる混練効果の高いスクリューエレメントが複数個連続したブロックを指す。
本実施形態の樹脂成形体の用途としては、靭性と高い帯電防止性能が要求される用途が好適である。具体的には、ローラー等により好適に用いられる。
(A)ポリアセタール樹脂
(A−1)ポリアセタール樹脂
トリオキサン100mol%に対して、1,3−ジオキソラン0.5mol%を共重合成分として含む、メルトマスフローレート(条件:ISO1133準拠、190℃、2.16kg荷重)が2.5g/10分のポリアセタールコポリマー
(A−2)ポリアセタール樹脂
トリオキサン100mol%に対して、1,3−ジオキソラン0.5mol%を共重合成分として含む、MFR(条件:ISO1133準拠、190℃、2.16kg荷重)が8.0g/10分のポリアセタールコポリマー
(B−1)ペレクトロンLIP(三洋化成工業(株)社製)
(B−2)メルポールF−220(三洋化成工業(株)社製)(ポリエーテル系水溶性高分子であり、ポリエーテルエステルアミドコポリマーを含まない)
(C−1)ポリエチレングリコール(数平均分子量:20000)
(C−2)ポリエチレングリコール(数平均分子量:400)
<MFR>
実施例及び比較例で得られた樹脂組成物ペレットのMFR(g/10分)は、ISO1133に準拠して、190℃、2.16kgの荷重で測定した。
東芝機械(株)製EC−75NII成形機を用いて、シリンダー温度を205℃、金型温度90℃に設定し、射出時間35秒、冷却時間15秒の射出条件で、実施例及び比較例で得られたポリアセタール樹脂組成物を成形することにより、ISOダンベル(ISO294−1に準拠して成形された多目的試験片)を得た。
この試験片の表面におけるC−O伸縮振動ピークのピーク強度(D1090)のC=O伸縮振動ピークのピーク強度(D1640)に対する割合(D1090/D1640)を、以下のとおり赤外分光法で解析することにより得た。
測定機器としてAgilent社製のCary620を用い、ATR法により行った。
測定範囲を500cm-1から4000cm-1、波数分解能を4cm-1とし、積算回数を64回とした。測定時のC−O(ポリアセタール由来)の信号(D1090)として、1040cm-1から1160cm-1の間にあるピークの強度(ピーク高さ)、C=O(アミド由来)の信号(D1640)として1600cm-1から1700cm-1のピークの強度をそれぞれ算出し、「ピーク強度の割合(D1090/D1640)」を求めた。
なお、各ピーク強度を求める際に、直線のベースラインを、それぞれ1030cm-1から1170cm-1、1590cm-1から1710cm-1に引いた上で、ベースラインより正の高さをピーク強度として読み取った。
<曲げ弾性率>
東芝機械(株)製EC−75NII成形機を用いて、シリンダー温度を205℃、金型温度90℃に設定し、射出時間35秒、冷却時間15秒の射出条件で、実施例及び比較例で得られたポリアセタール樹脂組成物を成形することにより、ISOダンベル(ISO294−1に準拠して成形された多目的試験片)を得た。
得られた成形体を用いて曲げ試験(ISO178準拠)を行い、曲げ弾性率(MPa)を測定した。
上記<曲げ弾性率>で得た試験片から30mm×20mm×4mmの平板を切り出し、この平板を体積固有抵抗率測定用のサンプルとした。
URS型リングプローブ(JIS K6911準拠)を上記作製したサンプル(平板)に押し当て、三菱化学(株)製ハイレスタ(登録商標)−UPにより測定電圧250Vで、体積固有抵抗率(Ωcm)を測定した。
実施例・比較例得られた樹脂組成物ペレットを80℃で3時間乾燥した後、シリンダー温度180℃に設定されたL/D=25の30mmφ単軸押出機を用いて押出しを行い、押出機の先端部に設置された丸棒成形用金型(長さ0.5m、内径55mmφ、温度20℃)に流し込み、丸棒状の成形体を得た。この55mmφの丸棒を140℃のギヤオーブンで24時間アニーリングを行った。
上記アニーリング後の丸棒の外観を目視により下記評価基準で判定した。
[評価基準]
+++:剥離なし、++:一部剥離がある、+:全体的に剥離がある
表1に示す配合に従い、二軸押出機(東芝機械(株)製TEM−26SS押出機(バレル数12、L/D=48、ベント付き)を用いて、シリンダー温度をすべて200℃に設定し、(A)〜(C)成分を押出機メインスロート部より定量フィーダーから供給して、押出量15kg/時間、スクリュー回転数150rpmの条件で樹脂混練物をストランド状に押出し、ストランドバスにて急冷し、ストランドカッターで切断して樹脂組成物のペレットを得た。
押出機のスクリューには、2つの混練ブロックを設けた。その第一の混練ブロックは、押出機の第4バレルに位置し、その構成は、上流側より、L(混練ブロックを構成するスクリューのスクリュー軸方向の長さ)が20mmのR−KD(送り型:Rタイプニーディングディスク)を1個、27mmのN−KD(無搬送型:Nタイプニーディングディスク)を1個、20mmのR−KDを1個、27mmのN−KDを1個、及び20mmのL−KD(逆送り型:Lタイプニーディングディスク)を1個とした。第二の混連ブロックは、押出機の第8バレルに位置し、その構成は、上流側より、Lが20mmのR−KDを2個、及びLが27mmのN−KDを1個とした。また、真空ベントを第11バレルに設置し、−0.08MPaで真空引きした。
なお、「混練ブロック」とは、ニーディングディスクと呼ばれる混練効果の高いスクリューエレメントが複数個連続したブロックを指す。
得られた樹脂組成物を用いて上述の測定・評価方法により成形体を作製し、各物性を評価した。これらの評価結果等を表1に記載した。
押出機のスクリューにおける2つの混練ブロックを以下のように設けた以外は、実施例1と同様とした。
第一の混練ブロックは、押出機の第4バレルに位置し、その構成は、上流側より、Lが20mmのR−KDを1個、20mmのL−KDを1個、20mmのR−KDを1個、27mmのN−KDを1個、及び20mmのL−KDを1個である。第二の混連ブロックは、押出機の第8バレルに位置し、その構成は、第一の混連ブロックと同様とした。
押出機のスクリュー回転数を225rpmとした以外は、実施例1と同様とした。
ポリマー型帯電防止剤として10質量部の(B−2)成分を使用した以外は、実施例1と同様とした。
ポリマー型帯電防止剤を使用しなかったこと以外は、実施例1と同様とした。
Claims (7)
- (A)ポリアセタール樹脂、(B)ポリエーテルエステルアミドコポリマーを含むポリマー型帯電防止剤、及び(C)ポリアルキレングリコールを少なくとも含み、ATR法により測定された赤外線吸収スペクトルのC=O伸縮振動ピークのピーク強度(D1640)に対するC−O伸縮振動ピークのピーク強度(D1090)の割合(D1090/D1640)が40以上である表面を有することを特徴とする、樹脂成形体。
- 前記(A)ポリアセタール樹脂100質量部に対して、前記(B)ポリエーテルエステルアミドコポリマーを含むポリマー型帯電防止剤の含有量が5〜20質量部、前記(C)ポリアルキレングリコールの含有量が1〜10質量部である、請求項1に記載の樹脂成形体。
- メルトフローレート(MFR)(ISO1133に準拠し、190℃、2.16kgの荷重で測定)が8.0g/10分以下である、請求項1又は2に記載の樹脂成形体。
- 前記(C)ポリアルキレングリコールがポリエチレングリコールである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂成形体。
- 前記(C)ポリアルキレングリコールが、数平均分子量が10,000〜25,000のポリエチレングリコールである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の樹脂成形体。
- 前記(B)成分と前記(C)成分との合計含有量が、前記(A)成分100質量部に対して16〜30質量部である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の樹脂成形体。
- 前記(B)成分と前記(C)成分との質量比((B)/(C))が90/10〜50/50である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の樹脂成形体。
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