JP2020126430A - 保守時期予測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】大きな処理コストを掛けずに産業機械の保守時期のタイミングを適切に推定する保守時期予測装置を提供すること。【解決手段】本発明の保守時期予測装置1は、少なくとも産業機械の動作に係るデータを取得するデータ取得部30と、産業機械の各可動部を所定の基準で分類し、該分類毎にデータ取得部30が取得した産業機械の動作に係るデータを統計処理して算出した統計値を含む動作状況データを作成する動作状況把握部32と、動作状況把握部32が作成した動作状況データに基づいて、産業機械において発生したイベントと、該イベントが発生する所定時間前における産業機械の動作状況との相関性を示す学習モデルに関する機械学習に係る処理を実行する機械学習装置300と、を備え、該学習モデルは、動作状況が観測された後に発生する所定のイベントに係る保守作業の時期を予測するために用いられる。【選択図】図3

Description

本発明は、保守時期予測装置に関する。
工場において用いられる工作機械やロボット、ワイヤ放電加工機等の産業機械には、制御装置において実行される制御用プログラムによる指令に基づいて直接的に制御される機構(移動軸等)の他に、該機構の動作を補助する機構や連動して動作する機構等を備えている。
ワイヤ放電加工機を例として説明すると、ワイヤ放電加工機を制御する制御装置上で実行される制御用プログラムでは、ワイヤ放電加工機が備える上ガイド及び下ガイドのワークに対する相対的な位置を指令することで、該指令に基づいて各移動軸が制御されてワークの加工が行われる。また、ワイヤ放電加工機は、このような制御用プログラムの指令により直接的に制御される機構以外にも、自動結線機構(AWF:Automatic Wire Feed mechanism)等のような加工中に自動的にワイヤ電極を送給したりワイヤ電極の断線時に自動的に結線をしたりする機構(例えば、特許文献1等)や、加工液供給装置等のように加工中に加工位置に対して自動的に加工液を供給する機構(例えば、特許文献2等)を備え、これらが連動してワイヤ放電加工機としての動作を実現している。
特許第5276731号公報 特開2015−136768号公報
このような可動部を備えた機構は、該可動部の摩耗や破損等により稼働状況が悪化するため、該機構を備える産業機械の保守は所定の周期で定期的に、又は異常発生時に行われる。しかしながら、産業機械の保守作業中は、該産業機械を使った工場での作業は停止することとなるため、産業機械の定期的な保守の周期を短く設定すると、産業機械を停止する頻度が上昇して該産業機械の稼働率の低下につながる。一方で、産業機械の定期的な保守の周期を長く設定した場合、その長い周期の間に可動部が故障する可能性が増加する。そして、次回の保守のタイミングが来る前に産業機械の動作に異常が発生すると、メーカ等に連絡をして保守作業者に来てもらい、該産業機械の異常を修繕するまでの間、該産業機械の動作を停止せざるを得ず、やはり該産業機械の稼働率の低下につながる。そのため、適切なタイミングで保守作業を行う必要がある。
保守時期を予測するためには、例えば各々の機構が備える可動部の動作を記録しておき、所定の基準に基づいて保守のタイミングを通知するという方法が考えられる。しかしながら、産業機械の各機構が備える可動部の数は膨大であり、これらの動作状況を全て記録しておいた場合、記録するべきデータ量が膨大になり、そのような膨大なデータに基づく解析処理も大きな負荷となるという課題がある。
そこで、大きな処理コストを掛けずに産業機械の保守時期のタイミングを適切に予測する保守時期予測装置が望まれている。
本発明の一態様による保守時期予測装置は、産業機械が備える機構の各可動部を、例えば「回転」、「往復」、「オン/オフ」等の動作要素等を基準として分類し、各分類毎に可動部の動作回数等に基づく統計値を求め、この統計値に対して産業機械において発生したイベントを関連付けて学習し、その学習結果を用いて産業機械の予防保全のタイミングを予測することで、上記課題を解決する。
そして、本発明の一態様は、産業機械の可動部の動作状況に基づいて該産業機械の保守時期を検知する保守時期予測装置であって、少なくとも前記産業機械の動作に係るデータを取得するデータ取得部と、前記産業機械の各可動部を所定の基準で分類し、該分類毎に前記データ取得部が取得した前記産業機械の動作に係るデータを統計処理して算出した統計値を含む動作状況データを作成する動作状況把握部と、前記動作状況把握部が作成した動作状況データに基づいて、前記産業機械において発生したイベントと、該イベントが発生する所定時間前における前記産業機械の動作状況との相関性を示す学習モデルに関する機械学習に係る処理を実行する機械学習装置と、を備え、該学習モデルは、前記産業機械に所定の動作状況が観測された際に、該動作状況が観測された後に発生する所定のイベントに係る保守作業の時期を予測するために用いられる保守時期予測装置である。
本発明の一態様によれば、学習結果より、イベントと各動作要素の値との相関性を求め、イベントを予測して作業者に予防保全などの対応を促し、機械の稼働率を向上させることが可能となると見込まれる。
一実施形態による保守時期予測装置の概略的なハードウェア構成図である。 一実施形態によるワイヤ放電加工機の概略的な構成図である。 第1実施形態による保守時期予測装置の概略的な機能ブロック図である。 ワイヤ放電加工機の可動部を動作要素で分類する例を示す図である。 動作状況把握部が作成する動作状況データの例を示す図である。 前処理部による学習データの作成について説明する図である。 第2実施形態による保守時期予測装置の概略的な機能ブロック図である。 予測部による保守時期の予測について説明する図である。
以下、本発明の実施形態を図面と共に説明する。なお、以下の実施形態では保守時期予測装置が保守作業を行う時期を予測する対象となる産業機械としてワイヤ放電加工機を例に取り説明するが、本発明の保守時期予測装置が保守作業を行う時期を予測する対象とする産業機械としては、工作機械、ロボット、射出成形機、鉱山機械、木工機械、農業機械、建設機械等を対象とすることができる。
図1は本発明の一実施形態による保守時期予測装置の要部を示す概略的なハードウェア構成図である。本実施形態の保守時期予測装置1は、ワイヤ放電加工機を制御する制御装置として実装することができる。また、保守時期予測装置1は、ワイヤ放電加工機を制御する制御装置と併設されたパソコンや、ワイヤ放電加工機を制御する制御装置とネットワークを介して接続された管理装置3、セルコンピュータ、フォグコンピュータ、クラウドサーバ等のコンピュータとして実装することが出来る。本実施形態では、保守時期予測装置1を、ワイヤ放電加工機を制御する制御装置と有線/無線のネットワーク7を介して接続されたコンピュータとして実装した場合の例を示す。
本実施形態による保守時期予測装置1が備えるCPU11は、保守時期予測装置1を全体的に制御するプロセッサである。CPU11は、バス22を介して接続されているROM12に格納されたシステム・プログラムを読み出し、該システム・プログラムに従って保守時期予測装置1全体を制御する。RAM13には一時的な計算データや表示装置70に表示するための表示データ、入力装置71を介してオペレータが入力した各種データ等が格納される。
不揮発性メモリ14は、例えば図示しないバッテリでバックアップされたメモリやSSD(Solid State Drive)等で構成され、保守時期予測装置1の電源がオフされても記憶状態が保持されるメモリとして構成される。不揮発性メモリ14には、保守時期予測装置1の動作に係る設定情報が格納される設定領域や、入力装置71から入力されたデータ、それぞれのワイヤ放電加工機2から取得される各種データ(ワイヤ放電加工機2を構成する各機構が備えた可動部の動作履歴、ワイヤ放電加工機2で発生した断線、消耗品の寿命、各種アラームといったイベント、保守点検が行われた時に行われた保守作業に係る情報等)、図示しない外部記憶装置やネットワークを介して読み込まれたデータ等が記憶される。不揮発性メモリ14に記憶されたプログラムや各種データは、実行時/利用時にはRAM13に展開されても良い。また、ROM12には、各種データを解析するための公知の解析プログラム等を含むシステム・プログラムが予め書き込まれている。
保守時期予測装置1は、インタフェース20を介して有線/無線のネットワーク7と接続されている。ネットワーク7には、少なくとも1つのワイヤ放電加工機2や、該ワイヤ放電加工機2による加工作業を管理する管理装置3等が接続され、保守時期予測装置1との間で相互にデータのやり取りを行っている。
表示装置70には、メモリ上に読み込まれた各データ、プログラム等が実行された結果として得られたデータ等がインタフェース18を介して出力されて表示される。また、キーボードやポインティングデバイス等から構成される入力装置71は、作業者による操作に基づく指令,データ等をインタフェース19を介してCPU11に渡す。
インタフェース23は、保守時期予測装置1へ機械学習装置300を接続するためのインタフェースである。機械学習装置300は、機械学習装置300全体を統御するプロセッサ301と、システム・プログラム等を記憶したROM302、機械学習に係る各処理における一時的な記憶を行うためのRAM303、及び学習モデル等の記憶に用いられる不揮発性メモリ304を備える。機械学習装置300は、インタフェース23を介して保守時期予測装置1で取得可能な各情報(例えば、ワイヤ放電加工機2を構成する各機構が備えた可動部の動作履歴、ワイヤ放電加工機2で発生した断線、消耗品の寿命、各種アラームといったイベント、保守点検が行われた時に行われた保守作業に係る情報等)を観測することができる。また、保守時期予測装置1は、機械学習装置300から出力される処理結果をインタフェース23を介して取得し、取得した結果を記憶したり、表示したり、他の装置に対してネットワーク7等を介して送信する。
図2は、ワイヤ放電加工機2の概略構成図である。ワイヤ電極201が巻かれたワイヤボビン211は、送り出し部トルクモータ210で、ワイヤ電極201の引き出し方向とは逆方向に指令された所定低トルクが付与される。ワイヤボビン211から繰り出されたワイヤ電極201は、複数のガイドローラを経由し(図示せず)、ブレーキモータ212により駆動されるブレーキシュー213により、ブレーキシュー213とワイヤ電極送りモータ(図示せず)で駆動されるフィードローラ222の間の張力が調節される。
張力検出器214は上ガイド215と下ガイド217間を走行するワイヤ電極201の張力の大きさを検出する検出器である。ブレーキシュー213を通過したワイヤ電極201は、上ガイド215に備えられた上ワイヤ支持ガイド216、下ガイド217に備えられた下ワイヤ支持ガイド218、下ガイドローラ219を経由し、ピンチローラ221とワイヤ電極送りモータ(図示せず)で駆動されるフィードローラ222で挟まれ、ワイヤ電極回収箱220に回収される。
上ガイド215と下ガイド217の間の放電加工領域には放電加工対象となるワークがテーブル(図示せず)に載置され、ワイヤ電極201に加工用電源から高周波電圧が印加され放電加工がなされる。また、ワイヤ放電加工機2本体は制御装置240によって制御される。
上記した構成を持つワイヤ放電加工機2は、加工液中のワイヤ電極201とワーク(図示せず)に電圧を印加して、アーク放電を発生させ、この放電の熱でワークを溶融すると同時に、急激に加熱された加工液の気化爆発により溶融したワークを吹き飛ばすことでワークを加工する。ワイヤ放電加工機2は、各部の状態がセンサ等で検出され、検出された値は制御装置240上でワイヤ放電加工機2が備える各機構の制御に用いられる。
図3は、第1実施形態による保守時期予測装置1と機械学習装置300の概略的な機能ブロック図である。図3に示される保守時期予測装置1は、機械学習装置300が学習を行う場合に必要とされる構成を備えている(学習モード)。図3に示した各機能ブロックは、図1に示した保守時期予測装置1が備えるCPU11、及び機械学習装置300のプロセッサ301が、それぞれのシステム・プログラムを実行し、保守時期予測装置1及び機械学習装置300の各部の動作を制御することにより実現される。
本実施形態の保守時期予測装置1は、データ取得部30、動作状況把握部32、前処理部34を備え、保守時期予測装置1が備える機械学習装置300は、学習部310を備えている。また、図1で示した不揮発性メモリ14上には、ワイヤ放電加工機2の動作状況を示すデータを記憶する動作状況記憶部50が設けられており、図1で示した機械学習装置300の不揮発性メモリ304上には、学習部310による機械学習により構築された学習モデルを記憶する学習モデル記憶部330が設けられている。
データ取得部30は、ワイヤ放電加工機2から各種データを取得する機能手段である。データ取得部30は、例えば、ワイヤ放電加工機2の加工中に、ワイヤ放電加工機2を構成する各機構が備えた可動部の動作状況、ワイヤ放電加工機2で発生した断線、消耗品の寿命、各種アラームといったイベントの発生状況、保守点検が行われた時に行われた保守作業に係る情報等の各データを取得する。データ取得部30が取得したデータの内で、ワイヤ放電加工機2が備えた各機構の可動部の動作状況に係るデータは、動作状況把握部32がワイヤ放電加工機2の動作状況を示す動作状況データを作成するために用いられ、その他の情報(イベントの発生状況、保守作業にかかる情報等)については、動作状況記憶部50に記憶される。
動作状況把握部32は、データ取得部30がワイヤ放電加工機2から取得した各種データに対して統計的処理を施し、ワイヤ放電加工機2の概略的な動作状況を把握できる統計値を算出し、動作状況記憶部50に記憶する機能手段である。動作状況把握部32は、ワイヤ放電加工機2から取得されるワイヤ放電加工機2が備える各機構の可動部の動作について、予め定めた所定の基準に基づいて分類し、該分類毎に統計値を算出する。一例として、動作状況把握部32は、ワイヤ放電加工機2が備える各機構の可動部について、その動作の種別を示す動作要素に基づいて分類し、その動作要素の分類毎に各可動部の所定時間毎の動作回数を積算して、動作状況記憶部50に記憶するようにしても良い。他の例としては、動作状況把握部32は、ワイヤ放電加工機2が備える各機構の可動部について、互いにその動作が影響し合う(その動作が互いに負荷を与える)可動部を1つの分類にまとめた上で、その分類毎に各可動部の所定時間毎の累積動作時間を積算して、動作状況記憶部50に記憶するようにしても良い。動作状況把握部32は、統計値の算出において、1つの動作が比較的短時間で終了する可動部については動作回数を用いるようにすればよく、また、1つの動作が連続して継続する可動部については、予め定めた所定時間だけ動作が継続した場合に1回の動作回数として計数するようにして統計値を求めるようにしても良いし、動作時間を累積した累積動作時間を用いるようにしても良い(累積動作時間は、1秒を動作時間の単位として動作回数を計数している場合と同義である)。
図4は、ワイヤ放電加工機2が備える各機構の可動部の分類としての動作要素の例を示している。図4の例では、ローラ(一例として、図2のワイヤボビン211やフィードローラ222)、ベアリング(一例として、図2のブレーキモータ212内のベアリング等)、ポンプ等の可動部は回転動作を行うため回転要素、ボールねじ、LMガイド、ロッドレスシリンダ、ロータリシリンダ等の可動部は往復動作を行うため往復要素、操作盤の各種スイッチ、エアシリンダ、電磁弁等の可動部はスイッチのオン/オフ動作を行うため接点要素として分類している。
図4に例示されるようにワイヤ放電加工機2が備える各機構の可動部が動作要素として分類されている時、動作状況把握部32は、データ取得部30が取得したワイヤ放電加工機2の動作状況を示すデータを解析して、各々の可動部の動作回数を計数して、所定周期毎の動作回数を動作要素の分類毎に積算した統計値を作成し、動作状況記憶部50に記憶する。図5は、動作状況把握部32が、動作要素の分類毎にワイヤ放電加工機2が備える各機構の可動部の動作回数を積算した統計値の例を示している。図5の例では、動作状況把握部32は、ワイヤ放電加工機2が備える各機構の可動部の動作回数の積算値を10秒周期で計数しているが、動作要素の分類毎にまとめるだけでなく、所定周期毎に統計値をまとめた時系列データとすることで、時間の推移に伴う各値の変化(時間的な統計値)を考慮した学習を行うことが可能となる。
前処理部34は、動作状況データに基づいて、機械学習装置300による学習に用いられる学習データを作成する。前処理部34は、各データを機械学習装置300において扱われる統一的な形式へと変換(数値化、サンプリング等)した学習データを作成する。前処理部34は、機械学習装置300が行う所謂教師あり学習のための所定の形式の状態データS及びラベルデータLを学習データとして作成する。前処理部34が作成する状態データSは、ワイヤ放電加工機2の動作要素毎の動作状況を示す動作状況データS1を含む。また、前処理部34が作成するラベルデータLは、ワイヤ放電加工機2でのイベントの発生状況を示す発生イベントデータL1を少なくとも含む。
前処理部34は、図6に例示されるように、ワイヤ放電加工機2において断線(断線修復)やアラーム等のイベントEが発生した時刻から予め定めた所定の限界時間TLだけ前の時点までに取得されたデータに基づいて作成された動作状況データを、発生イベントデータL1(イベントE)に対する動作状況データS1とし、これらを組にした学習データを作成する。また、前処理部34は、ワイヤ放電加工機2において特にイベントが発生していない時刻から予め定めた所定の限界時間TLだけ前の時点までに取得されたデータに基づいて作成された動作状況データを、発生イベントデータL1(イベント無し)に対する動作状況データS1とし、これらを組にした学習データを作成する。なお、限界時間TLは、複数の異なる限界時間TL1,TL2,TL3,…を定義しても良く、この場合、前処理部34は、同じイベントEに対して、それぞれの限界時間TL1,TL2,TL3,…だけ前の時点までに取得されたデータに基づいて作成された動作状況データのそれぞれを、発生イベントデータL1(イベントE)及び限界時間データL2に対する動作状況データS1とした複数の学習データを作成するようにしても良い。
前処理部34が作成する動作状況データS1は、動作状況データに含まれる動作要素等の分類毎に算出された統計値を含む。これは、例えば動作状況把握部32が作成した動作状況データが、例えば図5に示されるような、動作要素毎の各可動部の動作回数を所定時間毎に積算した時系列データである場合には、動作状況データS1として、回転要素の時系列データ、往復要素の時系列データ、接点要素の時系列データ等のセットを用いることができることを意味する。
発生イベントデータL1は、ワイヤ放電加工機2で発生するイベントをラベル値としたデータである。発生イベントデータL1が取り得るラベル値には、「イベント無し」を示すラベル値を含んでいても良い。発生イベントデータL1が取り得るラベル値には、ワイヤ放電加工機2で発生するアラームの原因と成る可動部の情報を含むラベル値が含まれていても良く、例えば「アラーム(ロッドレスシリンダ故障)」、「アラーム(ベアリング摩耗)」等といったラベル値を含んでいても良い。このようなラベル値は、アラームが発生し、ワイヤ放電加工機2の動作が停止してから、保守作業者が保守作業を行い、保守作業完了後にワイヤ放電加工機2に対して入力した保守履歴にかかる情報等に基づいて作成することができる。
学習部110は、前処理部34が作成した学習データを用いて、公知の機械学習の手法である教師あり学習を行い、ワイヤ放電加工機2が備える各機構の可動部の動作状況(状態データS)に対するイベントの発生状況(ラベルデータL)の相関性を学習した学習モデルを生成する(学習する)機能手段である。学習部310が行う教師あり学習の手法としては、例えばmultilayer perceptron法、recurrent neural network法、Long Short−Term Memory法、convolutional neural network法等が挙げられる。
上記構成を備えた保守時期予測装置1は、ワイヤ放電加工機2から取得された各機構の可動部の動作状況に係るデータから、動作状況把握部32が所定の基準に基づいてまとめた動作状況データを作成し、その動作状況データと、ワイヤ放電加工機2で発生したイベントとの相関性を学習する。動作状況把握部32が作成する動作状況データは、例えばワイヤ放電加工機2が備える各機構の可動部を、その動作の種別を示す動作要素で分類したり、互いに関連性が強い可動部毎に分類して、該分類毎に算出した統計値であり、ワイヤ放電加工機2が備える各機構の可動部の動作について一定の傾向を示しながらそのデータ規模は大幅に縮小されている。そして、保守時期予測装置1が備える機械学習装置300は、この様に規模が縮小されたデータを用いた機械学習を行うため、その処理コストは、全ての可動部の動作状況を示すデータに基づく機械学習と比べて大幅に縮小され、比較的処理能力が低い装置であっても十分に対応可能なものとなり、保守時期予測装置1の導入にかかるコストも軽減できる。
図7は、第2実施形態による保守時期予測装置1と機械学習装置300の概略的な機能ブロック図である。本実施形態の保守時期予測装置1は、機械学習装置300が保守時期の予測を行う場合に必要とされる構成を備えている(推定モード)。図7に示した各機能ブロックは、図1に示した保守時期予測装置1が備えるCPU11、及び機械学習装置300のプロセッサ301が、それぞれのシステム・プログラムを実行し、保守時期予測装置1及び機械学習装置300の各部の動作を制御することにより実現される。
本実施形態による保守時期予測装置1は、第1実施形態と同様にデータ取得部30、動作状況把握部32、前処理部34を備える。また、保守時期予測装置1が備える機械学習装置300は、予測部320を備えている。更に、図1で示した不揮発性メモリ14上には、ワイヤ放電加工機2の動作状況を示すデータを記憶する動作状況記憶部50が設けられており、図1で示した機械学習装置300の不揮発性メモリ304上には、図3で示した学習部110による機械学習により生成された学習モデルを記憶する学習モデル記憶部330が設けられている。
本実施形態によるデータ取得部30、動作状況把握部32は、第1実施形態のデータ取得部30、動作状況把握部32と同様の機能を備える。また、本実施形態による前処理部34は、第1実施形態で説明したのと同様の手法により、動作状況データに基づいて、機械学習装置300によるワイヤ放電加工機2の保守時期の予測に用いられる状態データSを作成する。
予測部320は、前処理部34が作成した状態データSに基づいて、学習モデル記憶部330に記憶された学習モデルを用いたワイヤ放電加工機2の保守時期の予測を行う。本実施形態の予測部320では、図3で示した学習部310により作成された学習モデル(ワイヤ放電加工機2が備える各機構の可動部の動作状況と、ワイヤ放電加工機2で発生したイベントとの相関性を機械学習した学習モデル)に対して、前処理部34から入力された状態データSを入力し、その出力として得られた出力値(ワイヤ放電加工機2で発生するイベントをラベル値)に基づいて、ワイヤ放電加工機2における保守作業の時期や、保守の対象となる可動部の予測を行う。
予測部320は、状態データSを学習モデルに対して入力した結果、「イベント無し」が出力された場合には、保守作業の必要はない旨を表示装置70に対して出力する。また、予測部320は、状態データSを学習モデルに対して入力した結果、例えば「アラーム(ロッドレスシリンダ故障)」が出力された場合には、例えば図8に示されるように限界時間TL後にロッドレスシリンダに関するアラームが発生することが予測されるため、限界時間TL後から予め定めた対応時間TMだけ前の時点で保守作業が必要となると予測し、その予測結果(例えば、TL−TM時間後に保守作業が必要になること等)を表示装置70に対して出力する。同様に、予測部320は、状態データSを学習モデルに対して入力した結果、例えば「アラーム(フィードローラ故障)」が出力された場合には、限界時間TL後にフィードローラに関するアラームが発生することが予測されるため、限界時間TL後から予め定めた対応時間TMだけ前の時点で保守作業が必要となると予測し、その予測結果(例えば、TL−TM時間後に保守作業が必要になること等)を表示装置70に対して出力する。上記した対応時間TMは、例えば、ロッドレスシリンダに関するアラームが発生することが予測される場合には、対応時間をTMRSとし、フィードローラに関するアラームが発生することが予測される場合には、対応時間をTMFRとする等、予測されるイベントの種類に応じて異なる値としても良い。
なお、図3に示した学習部310が生成した学習モデルが、動作状況データS1と発生イベントデータL1及び限界時間データL2との組を学習データとした機械学習をして生成されたものである場合には、予測部320は、状態データSを学習モデルに対して入力した結果として、所定のイベントとそのイベントが発生するまでの限界時間を出力として得ることができる。このような場合、予測部320は、出力された限界時間後に、出力されたイベントに係るアラームが発生すると予測し、予測された限界時間に基づいて求めた保守時期を表示装置70に対して出力するようにすれば良い。
上記構成を備えた保守時期予測装置1では、ワイヤ放電加工機2から取得された各機構の可動部の動作状況に係るデータから、動作状況把握部32が所定の基準に基づいてまとめた動作状況データを作成し、その動作状況データを用いて予測部320がワイヤ放電加工機2の現在の動作状況における保守作業が必要となる時期とその内容を予測する。動作状況把握部32が作成する動作状況データは、例えばワイヤ放電加工機2が備える各機構の可動部を、その動作の種別を示す動作要素で分類したり、互いに関連性が強い可動部毎に分類して、該分類毎に算出した統計値であり、ワイヤ放電加工機2が備える各機構の可動部の動作について一定の傾向を示しながらそのデータ規模は大幅に縮小されている。そして、保守時期予測装置1が備える機械学習装置300は、この様に規模が縮小されたデータを用いた保守時期の予測を行うため、その処理コストは、全ての可動部の動作状況を示すデータに基づく予測処理と比べて大幅に縮小され、比較的処理能力が低い装置であっても十分に対応可能なものとなり、保守時期予測装置1の導入にかかるコストも軽減できる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上述した実施の形態の例のみに限定されることなく、適宜の変更を加えることにより様々な態様で実施することができる。
例えば、上記した実施形態では保守時期予測装置1と機械学習装置300が異なるCPU(プロセッサ)を有する装置として説明しているが、機械学習装置300は保守時期予測装置1が備えるCPU11と、ROM12に記憶されるシステム・プログラムにより実現するようにしても良い。
1 保守時期予測装置
2 ワイヤ放電加工機
3 管理装置
7 ネットワーク
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 不揮発性メモリ
18,19,20 インタフェース
22 バス
23 インタフェース
30 データ取得部
32 動作状況把握部
34 前処理部
50 動作状況記憶部
70 表示装置
71 入力装置
201 ワイヤ電極
210 送り出し部トルクモータ
211 ワイヤボビン
212 ブレーキモータ
213 ブレーキシュー
214 張力検出器
215 上ガイド
216 上ワイヤ支持ガイド
217 下ガイド
218 下ワイヤ支持ガイド
219 下ガイドローラ
220 ワイヤ電極回収箱
221 ピンチローラ
222 フィードローラ
240 制御装置
300 機械学習装置
301 プロセッサ
302 ROM
303 RAM
304 不揮発性メモリ
310 学習部
320 予測部
330 学習モデル記憶部

Claims (4)

  1. 産業機械の可動部の動作状況に基づいて該産業機械の保守時期を検知する保守時期予測装置であって、
    少なくとも前記産業機械の動作に係るデータを取得するデータ取得部と、
    前記産業機械の各可動部を所定の基準で分類し、該分類毎に前記データ取得部が取得した前記産業機械の動作に係るデータを統計処理して算出した統計値を含む動作状況データを作成する動作状況把握部と、
    前記動作状況把握部が作成した動作状況データに基づいて、前記産業機械において発生したイベントと、該イベントが発生する所定時間前における前記産業機械の動作状況との相関性を示す学習モデルに関する機械学習に係る処理を実行する機械学習装置と、
    を備え、
    該学習モデルは、前記産業機械に所定の動作状況が観測された際に、該動作状況が観測された後に発生する所定のイベントに係る保守作業の時期を予測するために用いられる
    保守時期予測装置。
  2. 前記データ取得部は、更に前記産業機械で発生したイベントに係るデータと、前記産業機械の保守作業に係るデータとを取得し、
    前記機械学習装置は、
    前記データ取得部が取得した前記産業機械で発生したイベントに係るデータ及び前記産業機械の保守作業に係るデータと、前記動作状況把握部が作成した前記イベントが発生する所定時間前における前記産業機械の動作状況を示す動作状況データとに基づいて、前記産業機械において発生したイベントと、該イベントが発生する所定時間前における前記産業機械の動作状況との相関性を示す学習モデルを生成する学習部を備える、
    請求項1に記載の保守時期予測装置。
  3. 前記機械学習装置は、
    前記産業機械において発生したイベントと、該イベントが発生する所定時間前における前記産業機械の動作状況との相関性を示す学習モデルを記憶する学習モデル記憶部と、
    前記動作状況把握部が作成した動作状況データに基づいて、前記学習モデル記憶部に記憶された学習モデルを用いた前記産業機械における所定のイベントの発生時期を予測し、予測した該イベントの発生時期から保守作業の時期を予測する予測部と、を備える、
    請求項1に記載の保守時期予測装置。
  4. 動作状況把握部は、前記産業機械の各可動部を動作の種別を示す動作要素で分類し、該分類毎に前記データ取得部が取得した前記産業機械の動作に係るデータを統計処理して算出した統計値を含む動作状況データを作成する、
    請求項1〜3のいずれか1つに記載の保守時期予測装置。
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