JP2020125988A - 進入車線推定システム、進入車線推定方法、及び進入車線推定プログラム - Google Patents

進入車線推定システム、進入車線推定方法、及び進入車線推定プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】対象車両が旋回を開始してから比較的早い段階で、対象車両が進入しようとしている進入車線を推定できる技術を提供する。【解決手段】進入車線推定システムにおいて、走行軌跡情報、車線情報及び相対関係情報に基づいて進入車線Liを推定する進入車線推定部は、交差点Cにおいて対象車両Vが旋回を開始した後、走行軌跡情報に基づく対象車両Vの旋回中の走行軌跡Tである実旋回軌跡T1が、曲率半径が次第に小さくなるクロソイド曲線状である第1曲線C1から、曲率半径rが一定の円弧状である第2曲線C2に変化したと判定した場合に、第1曲線C1から第2曲線C2に移行したと判定した位置P4から進入車線Liに進入するまでの対象車両Vの走行軌跡Tである推定旋回軌跡T2を、第1曲線C1の形状と、第2曲線C2の曲率半径rと、に基づいて推定する。【選択図】図2

Description

本発明は、交差点から旋回する対象車両が進入しようとしている車線を推定する技術に関する。
下記の特許文献1には、対象車両が道路を正規の走行方向に対して逆方向に走行している逆走状態であるか否かを判定し、逆走状態であると判定された場合に、運転者に対してその旨を報知する技術が開示されている。
特開2008−3801号公報(図3)
特許文献1の技術では、対象車両が実際に対向車線に進入した後に、逆走状態であると判定される。つまり、特許文献1の技術は、対象車両が逆走状態となることを回避するものではない。安全性の観点から、対象車両が旋回を開始してから比較的早い段階で、対象車両が対向車線に進入しようとしていることを検知できることが好ましい。
そこで、対象車両が旋回を開始してから比較的早い段階で、対象車両が進入しようとしている進入車線を推定できる進入車線推定システムの実現が望まれる。
上記に鑑みた、進入車線推定システムの特徴構成は、
交差点に接続された複数の道路の1つである進入道路が有する複数の車線の1つであり、前記交差点から前記進入道路に向けて旋回する対象車両が進入しようとしている車線である進入車線を推定する進入車線推定システムであって、
前記対象車両の走行軌跡を示す走行軌跡情報を取得する走行軌跡情報取得部と、
前記交差点における前記進入道路の複数の前記車線の位置関係を示す車線情報を取得する車線情報取得部と、
前記交差点の基準位置と前記対象車両との相対位置関係を示す相対関係情報を取得する相対関係情報取得部と、
前記走行軌跡情報、前記車線情報、及び前記相対関係情報に基づいて、前記進入車線を推定する進入車線推定部と、を備え、
前記進入車線推定部は、
前記交差点において前記対象車両が旋回を開始した後、前記走行軌跡情報に基づく前記対象車両の旋回中の走行軌跡である実旋回軌跡が、曲率半径が次第に小さくなるクロソイド曲線状である第1曲線から、曲率半径が一定の円弧状である第2曲線に変化したと判定した場合に、
前記第1曲線から前記第2曲線に移行したと判定した位置から前記進入車線に進入するまでの前記対象車両の走行軌跡である推定旋回軌跡を、前記第1曲線の形状と、前記第2曲線の曲率半径と、に基づいて推定する点にある。
また、上記に鑑みた、進入車線推定システムの技術的特徴は、進入車線推定方法や進入車線推定プログラムにも適用可能であり、そのような方法やプログラム、更には、そのようなプログラムが記憶された記憶媒体(例えば、光ディスク、フラッシュメモリ等)も、本明細書によって開示される。
その場合における、進入車線推定方法の特徴構成は、
交差点に接続された複数の道路の1つである進入道路が有する複数の車線の1つであり、前記交差点から前記進入道路に向けて旋回する対象車両が進入しようとしている車線である進入車線を推定する進入車線推定方法であって、
前記対象車両の走行軌跡を示す走行軌跡情報を取得する走行軌跡情報取得ステップと、
前記交差点における前記進入道路の複数の前記車線の位置関係を示す車線情報を取得する車線情報取得ステップと、
前記交差点の基準位置と前記対象車両との相対位置関係を示す相対関係情報を取得する相対関係情報取得ステップと、
前記走行軌跡情報、前記車線情報、及び前記相対関係情報に基づいて、前記進入車線を推定する進入車線推定ステップと、を備え、
前記進入車線推定ステップでは、
前記交差点において前記対象車両が旋回を開始した後、前記走行軌跡情報に基づく前記対象車両の旋回中の走行軌跡が、曲率半径が次第に小さくなるクロソイド曲線状である第1曲線から、曲率半径が一定の円弧状である第2曲線に変化したと判定した場合に、
前記第1曲線から前記第2曲線に移行したと判定した位置から前記進入車線に進入するまでの前記対象車両の走行軌跡である推定旋回軌跡を、前記第1曲線の形状と、前記第2曲線の曲率半径と、に基づいて推定する点にある。
また、その場合における、進入車線推定プログラムの特徴構成は、
交差点に接続された複数の道路の1つである進入道路が有する複数の車線の1つであり、前記交差点から前記進入道路に向けて旋回する対象車両が進入しようとしている車線である進入車線を推定する進入車線推定プログラムであって、
前記対象車両の走行軌跡を示す走行軌跡情報を取得する走行軌跡情報取得機能と、
前記交差点における前記進入道路の複数の前記車線の位置関係を示す車線情報を取得する車線情報取得機能と、
前記交差点の基準位置と前記対象車両との相対位置関係を示す相対関係情報を取得する相対関係情報取得機能と、
前記走行軌跡情報、前記車線情報、及び前記相対関係情報に基づいて、前記進入車線を推定する進入車線推定機能と、をコンピュータに実現させ、
前記進入車線推定機能では、
前記交差点において前記対象車両が旋回を開始した後、前記走行軌跡情報に基づく前記対象車両の旋回中の走行軌跡が、曲率半径が次第に小さくなるクロソイド曲線状である第1曲線から、曲率半径が一定の円弧状である第2曲線に変化したと判定した場合に、
前記第1曲線から前記第2曲線に移行したと判定した位置から前記進入車線に進入するまでの前記対象車両の走行軌跡である推定旋回軌跡を、前記第1曲線の形状と、前記第2曲線の曲率半径と、に基づいて推定する点にある。
これらの特徴構成によれば、実旋回軌跡が、第1曲線から第2曲線に変化したと判定した時点で、進入車線の推定を行うことができる。その結果、対象車両が旋回を開始してから比較的早い段階で、対象車両が進入しようとしている進入車線を推定することができる。
また、本構成によれば、対象車両の走行軌跡を示す走行軌跡情報に基づいて、第1曲線及び第2曲線に関する情報を取得することができる。これにより、第1曲線の形状と第2曲線の曲率半径とに基づいて、推定旋回軌跡を精度良く推定することができ、延いては進入車線を精度良く推定することができる。
第1の実施形態に係る進入車線推定システムの概略構成を示すブロック図 第1の実施形態に係る進入車線推定部による進入車線の推定の一例を示す図 第1の実施形態に係る進入車線推定部による進入車線の推定の一例を示す図 進入車線推定処理の手順の一例を示すフローチャート 第2の実施形態に係る進入車線推定部による進入車線の推定の一例を示す図
1.第1の実施形態
以下では、実施形態に係る進入車線推定システム(進入車線推定方法及び進入車線推定プログラムを含む)の第1の実施形態について、図面を参照して説明する。図1に示すように、第1の実施形態に係る進入車線推定システム100は、制御ユニット10を備えている。図示は省略するが、制御ユニット10は、単数又は複数のCPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置を中核部材として備えると共に、当該演算処理装置が参照可能な主記憶装置を備えている。この主記憶装置は、例えば、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等とされる。なお、演算処理装置が参照可能な記憶装置として、制御ユニット10とは別に設けられる二次記憶装置を用いることも可能である。この二次記憶装置は、例えばフラッシュメモリやハードディスク等の、情報を記憶及び書き換え可能な記憶媒体をハードウェア構成として備える。以下の説明では、これら主記憶装置及び二次記憶装置を含む概念として「記憶装置」を用いる。
制御ユニット10は、記憶装置に記憶されている各種プログラム(進入車線推定プログラムを構成する各プログラム)を実行することで、図1に示す制御ユニット10の各機能部の機能を実現する。つまり、進入車線推定システム100の各機能部は、記憶装置に記憶されたソフトウェア(プログラム)若しくは別途設けられた演算回路等のハードウェア、又はそれらの両方により構成される。換言すれば、進入車線推定システム100の各機能部の機能を演算処理装置(コンピュータ)に実現させるためのプログラム(進入車線推定プログラム)は、当該演算処理装置が参照可能な記憶装置に記憶される。進入車線推定プログラムは、例えば、記憶媒体により提供され、或いは、通信ネットワークを介して提供される。進入車線推定システム100が、車両用のナビゲーションシステムに組み込まれて利用される場合、提供された進入車線推定プログラムは例えばナビゲーションシステムの車載装置にインストールされて、進入車線推定システム100が実現される。なお、進入車線推定システム100は、車載装置に限らず、ユーザが持ち運び可能な可搬装置(ポータブルナビゲーション装置、携帯型情報端末装置、多機能携帯電話等)を用いて実現されても良い。
進入車線推定システム100は、交差点Cに接続された複数の道路Rの1つである進入道路Riが有する複数の車線Lの1つであり、交差点Cから進入道路Riに向けて旋回する対象車両Vが進入しようとしている車線Lである進入車線Liを推定するシステムである。
図2に示すように、本実施形態では、交差点Cは十字路であり、交差点Cに4つの道路Rが接続されている。なお、本実施形態では、道路Rは左側通行である。本実施形態では、進入道路Riに対して直角を成す道路Rである退出道路Roが有する複数の車線Lの1つである退出車線Loに位置する対象車両Vが、交差点Cで旋回して進入道路Riに移動しようとしている。なお、以下の説明では、進入道路Riの延在方向に平面視で直交する方向を「道路幅方向W」とする。
本実施形態では、進入道路Riの複数の車線Lは、適正車線L1と対向車線L2とを含む。適正車線L1は、交差点Cから進入道路Riへの車両の進入方向と同一方向に車両が走行することが規定された車線Lである。対向車線L2は、交差点Cから進入道路Riへの車両の進入方向とは逆方向に車両が走行することが規定された車線Lである。図示の例では、2つの適正車線L1と2つの対向車線L2とが、中央線CLを挟んで互いに道路幅方向Wの反対側に配置されている。また、図示の例では、交差点Cに接続された、進入道路Riを除く3つの道路Rのそれぞれについても、進入道路Riと同様に、互いに車両の進行方向が逆方向である車線Lが2つずつ設けられている。
図1に示すように、進入車線推定システム100は、走行軌跡情報取得部1と、車線情報取得部2と、相対関係情報取得部3と、進入車線推定部4と、を備えている。本実施形態では、進入車線推定システム100は、画像取得部5と、画像認識部6と、基準位置情報取得部7と、を更に備えている。
走行軌跡情報取得部1は、対象車両Vの走行軌跡T(現在位置の推移)(図2参照)を示す走行軌跡情報D1を取得する機能部である。本実施形態では、走行軌跡情報取得部1により実行される処理が「走行軌跡情報取得ステップ」に相当し、その処理の実行により実現される機能が「走行軌跡情報取得機能」に相当する。
走行軌跡情報取得部1は、走行軌跡検出装置11の検出信号に基づいて、走行軌跡情報D1を取得する。具体的には、走行軌跡情報取得部1は、複数の時点における対象車両Vの現在位置を特定することで、走行軌跡情報D1を取得する。各時点で特定される対象車両Vの現在位置は、1つ前の時点で特定された現在位置からの相対位置とすることもできるし、絶対位置とすることもできる。相対位置又は絶対位置の情報は、例えば、緯度及び経度の情報(座標情報)とされる。また、走行軌跡情報取得部1が、走行軌跡情報D1として、各位置での対象車両Vの進行方向の情報も取得する構成とされても良い。走行軌跡検出装置11は、例えば、GPS(Global Positioning System)センサ、車速センサ、角速度センサ等の各種センサを備える。
車線情報取得部2は、交差点Cにおける進入道路Riの複数の車線Lの位置関係を示す車線情報D2を取得する機能部である。本実施形態では、車線情報取得部2により実行される処理が「車線情報取得ステップ」に相当し、その処理の実行により実現される機能が「車線情報取得機能」に相当する。
車線情報D2は、進入道路Riの各車線Lの道路幅方向Wの位置を直接的に示す情報であっても良いし、間接的に示す情報であっても良い。つまり、車線情報D2に示された進入道路Riの各車線Lの道路幅方向Wの位置は、絶対位置であっても相対位置(例えば、進入道路Riの道路幅方向Wの中心(中央線CL)に対する相対位置、進入道路Riの道路幅方向Wの端部に対する相対位置等)であっても良い。例えば、車線情報D2を、進入道路Riの道路幅方向Wの中心(中央線CL)の位置、進入道路Riの道路幅方向Wの端部の位置、進入道路Riにおける車線Lの数、進入道路Riにおける各車線Lの道路幅方向Wの長さ、進入道路Riにおける各車線Lの道路幅方向Wの中心位置、及び、進入道路Riにおける各車線Lの道路幅方向Wの端部の位置(車線L間の境界位置等)の少なくとも1つを含む情報とすることができる。
本実施形態では、車線情報取得部2は、データベース20から車線情報D2を取得する。データベース20には、経路案内、交通情報案内、及び地図表示等に必要な地図情報が記憶されている。地図情報には、道路情報が含まれている。道路情報は、道路ネットワークの情報であり、交差点Cに対応するノードの情報と、ノード間を接続する道路Rに対応するリンクの情報とを含む。リンクは、各車線Lに対応して整備されても良い。道路情報には、ノードの情報として、例えば、ノードの位置、ノードの属性(例えば、交差点種別)等の情報が含まれる。また、道路情報には、リンクの情報として、例えば、リンクの端点(始点及び終点)の位置、リンク長、車線Lの数、道路Rの道路幅方向Wの長さ、車線Lの道路幅方向Wの長さ、車線L毎の進行方向の区分等の情報が含まれる。ノードの位置の情報やリンクの端点の位置の情報は、緯度及び経度の情報(座標情報)とされる。ノードの位置の情報やリンクの端点の位置の情報は、基本的に絶対位置の情報とされる。道路情報には、2つのノードの間(すなわち、リンク上)に配置されてリンクの詳細形状を示す形状補間点の情報も含まれている。
相対関係情報取得部3は、交差点Cの基準位置Pと対象車両Vとの相対位置関係を示す相対関係情報D3を取得する機能部である。相対関係情報D3に示された基準位置Pと対象車両Vとの相対関係は、例えば、緯度及び経度で表される座標上での相対位置関係(緯度の差及び経度の差)とされる。本実施形態では、相対関係情報取得部3により実行される処理が「相対関係情報取得ステップ」に相当し、その処理の実行により実現される機能が「相対関係情報取得機能」に相当する。
基準位置Pは、交差点Cの中心(ノード)に対する位置が固定された位置である。本実施形態では、基準位置Pは、交差点Cの中心から規定範囲内に設けられた地物である対象地物Fの位置である。対象地物Fは、例えば、停止線標示M1、横断歩道標示M2、進行方向標示等の道路標示、一時停止標識等の道路標識、又は信号機等とすることができる。つまり、対象地物Fは、道路R上に設けられた道路標示等の平面的な地物であっても良いし、道路標識や信号機等の立体的な地物であっても良い。本例では、対象地物Fは、退出道路Ro上に設けられた停止線標示M1である。
本実施形態では、相対関係情報取得部3は、相対関係情報D3を画像認識部6から取得する。画像認識部6は、画像取得部5が取得した対象画像IMに対して画像認識処理を行う。
画像取得部5は、対象車両Vに搭載された車載カメラ51により撮影された対象画像IMを取得する。対象画像IMは、対象地物F(本例では、停止線標示M1)が含まれる画像である。本実施形態では、車載カメラ51は、対象車両Vの前方を撮影するフロントカメラである。なお、対象車両Vには、対象車両Vの側方を撮影するサイドカメラ、対象車両Vの後方を撮影するバックカメラ等も搭載されている場合があり、これらを車載カメラ51として利用してもよい。
画像認識部6は、対象画像IMに対する画像認識処理を行って、当該対象画像IM中の対象地物Fを認識する。画像認識部6は、例えば、対象画像IMの二値化処理を行った後にエッジ検出処理を行い、検出されたエッジ形状に基づいてパターンマッチング等を行うことにより、対象地物Fを認識する処理を行う。
本実施形態では、相対関係情報取得部3は、画像認識部6による対象画像IMに対する画像認識処理の結果に基づいて、対象地物Fに対する対象車両Vの相対位置である車両相対位置Pv1を演算する。車両相対位置Pv1は、例えば、対象画像IMを平面視の画像に射影変換する、又は、対象画像IM中の位置と実際の地表面における各地点との関係が示された変換テーブルを利用する等して、対象画像IM中の対象地物Fの位置から演算することができる。このように、相対関係情報取得部3は、交差点Cの基準位置Pと対象車両Vとの相対位置関係を示す相対関係情報D3を、画像認識部6による画像認識結果に基づいて取得する。
また、本実施形態では、相対関係情報取得部3は、車両相対位置Pv1と、基準位置情報取得部7が取得した基準位置情報D4に示された対象地物Fの絶対位置と、に基づいて、対象画像IMが撮影された時点での対象車両Vの絶対位置である車両絶対位置Pv2を演算する。これにより、対象車両Vの絶対位置を、GPSセンサの検出結果に基づく場合よりも高精度に取得することができる。
基準位置情報取得部7は、データベース20から基準位置情報D4を取得する。本実施形態では、データベース20に記憶された地図情報には、上述した道路情報に加えて地物情報が含まれている。地物情報は、道路R上や道路R周辺に設けられた各種地物(例えば、道路標示、道路標識、信号機等)の情報である。データベース20には、地物情報として、対象地物Fの絶対位置を示す基準位置情報D4が記憶されている。
本実施形態では、相対関係情報取得部3により演算された車両絶対位置Pv2を走行軌跡情報取得部1が取得する。そして、走行軌跡情報取得部1は、車両絶対位置Pv2を基準とした対象車両Vの走行軌跡Tを演算する。車両絶対位置Pv2は、対象画像IMが撮影された時点の対象車両Vの絶対位置を示している。そのため、車両絶対位置Pv2を基準とした対象車両Vの走行軌跡Tを演算することで、走行軌跡Tの各地点の絶対位置を取得することができる。
進入車線推定部4は、走行軌跡情報D1、車線情報D2、及び相対関係情報D3に基づいて、進入車線Liを推定する。本実施形態では、進入車線推定部4により実行される処理が「進入車線推定ステップ」に相当し、その処理の実行により実現される機能が「進入車線推定機能」に相当する。
図2に示すように、進入車線推定部4は、交差点Cにおいて対象車両Vが旋回を開始した後、走行軌跡情報D1に基づく対象車両Vの旋回中の走行軌跡Tである実旋回軌跡T1が、第1曲線C1から第2曲線C2に変化したと判定した場合に、当該判定した位置から進入車線Liに進入するまでの対象車両Vの走行軌跡Tである推定旋回軌跡T2を、第1曲線C1の形状と第2曲線C2の曲率半径rとに基づいて推定する。第1曲線C1は、クロソイド曲線状の曲線である。第1曲線C1の曲率半径は、対象車両Vの進行方向に向かって次第に小さくなる。第2曲線C2は、円弧状の曲線である。第2曲線C2の曲率半径rは一定である。
本実施形態では、対象車両Vが、以下のように退出道路Ro及び交差点Cを走行する場合を例として説明する。
即ち、退出車線Loにおける停止線標示M1手前の第1地点P1に位置する対象車両Vが、退出車線Loを直進し、退出道路Roと交差点Cとの境界部の第2地点P2に到達している。そして、対象車両Vは、第2地点P2において旋回(右折)を開始している。対象車両Vは、第2地点P2から第3地点P3までは、走行軌跡Tが第1曲線C1となるように旋回し、第3地点P3から第4地点P4までは、走行軌跡Tが第2曲線C2となるように旋回している。
第4地点P4は、走行軌跡Tが第1曲線C1から第2曲線C2に変化したと判定される地点である。そのため、第4地点P4以降の対象車両Vの旋回中の走行軌跡Tが、進入車線推定部4による進入車線推定処理の対象と推定される。つまり、対象車両Vの旋回中の走行軌跡Tにおいて、第2地点P2から第4地点P4までの部分が実旋回軌跡T1に相当し、第4地点P4以降の部分が推定旋回軌跡T2に相当する。
一般的に、車両の運転者は、車両を旋回させる場合、車両の直進状態からステアリングホイールを旋回方向側に一定の回転速度で旋回させ、一定の舵角となった後はステアリングホイールの位置を一定期間保持し、車両の旋回終了が近付くと、ステアリングホイールを旋回方向側とは反対側に一定の回転速度で旋回させ、直進状態に復帰させるというような操作を行うことが多いと考えられる。そして、ステアリングホイールを一定の回転速度で旋回させている状態での車両の走行軌跡はクロソイド曲線状となる。そこで、本実施形態では、進入車線推定部4は、推定旋回軌跡T2が、延長第2曲線C2aと第3曲線C3とを含む曲線であると推定する。ここで、延長第2曲線C2aは、第2曲線C2を当該第2曲線C2と同じ曲率半径(曲率半径r)で延長した円弧状の曲線である。第3曲線C3は、第1曲線C1に線対称の形状であって曲率半径が次第に大きくなるクロソイド曲線状の曲線である。
図示の例では、推定旋回軌跡T2は、第4地点P4から第5地点P5にかけて位置する延長第2曲線C2a、及び、第5地点P5から第6地点P6にかけて位置する第3曲線C3から構成されている。そして、第3曲線C3は、第2曲線C2又は延長第2曲線C2aの曲率中心Oを通り、第2曲線C2と延長第2曲線C2aとを繋げた円弧状の曲線を二等分する仮想線Xを対称軸として、第1曲線C1に対して線対称の曲線としている。
なお、推定旋回軌跡T2の第3曲線C3は実旋回軌跡T1の第1曲線C1に線対称であり、第1曲線C1の長さは既知であるため、第3曲線C3の長さも既知である。更に、実旋回軌跡T1の第2曲線C2の長さも既知である。一方、推定旋回軌跡T2の延長第2曲線C2aの長さは未知である。そのため、延長第2曲線C2aの長さに依存する第5地点P5の位置を特定することは困難である。しかし、第3曲線C3の形状が既知であるため、第6地点P6の位置に応じて第5地点P5の位置を特定することができる。ここでは、対象車両Vは、推定旋回軌跡T2の終点である第6地点P6において、当該対象車両Vの向き(前後方向)が進入道路Riの延在方向に対して平行となるように、進入道路Riに進入すると仮定できる。そのため、第6地点P6を通る第3曲線C3の接線が、進入道路Riの延在方向に対して平行となるような第3曲線C3の配置を特定することで、第5地点P5及び第6地点P6の位置を特定することができる。
図2に示す例では、道路幅方向Wにおいて、推定旋回軌跡T2の終点である第6地点P6が、中央線CLに隣接する適正車線L1の配置領域内に位置している。そのため、進入車線推定部4は、中央線CLに隣接する適正車線L1が進入車線Liであると推定する。
図3に示す例では、道路幅方向Wにおいて、推定旋回軌跡T2の終点である第6地点P6が、中央線CLに隣接する対向車線L2の配置領域内に位置している。そのため、進入車線推定部4は、中央線CLに隣接する対向車線L2が進入車線Liであると推定する。このような場合、進入車線推定部4は、対象車両Vが逆走しようとしていると判定すると好適である。そして、対象車両Vが逆走しようとしていると判定された場合は、例えば、対象車両Vの運転者に対して逆走についての警告を発する、逆走を回避するための車両制御を行う等、対象車両Vの逆走を回避するための処理を行うと好適である。
なお、図2に示す例のように適正車線L1が進入車線Liであると推定された場合であっても、進入車線Liに故障車や落下物等の障害物が存在するか否かを判定すると好適である。そして、進入車線Liに障害物が存在すると判定された場合は、例えば、対象車両Vの運転者に対して障害物の存在についての警告を発する、障害物を回避するための車両制御を行う等、対象車両Vの障害物を回避するための処理を行うと好適である。進入車線Liに障害物が存在するか否かは、道路Rの周辺に設置された通信装置(光ビーコン等の路側通信機)からの情報、車載カメラ51により撮影された対象車両Vの前方の画像に対する画像認識処理の結果等に基づいて判定することができる。
以下では、図4を参照して、本実施形態の進入車線推定システム100において実行される車進入車線推定処理の手順の一例について説明する。
図4に示すように、まず、車載カメラ51により撮影された対象画像IMが、画像取得部5によって取得された場合に(ステップ#1:Yes)、画像認識部6が対象画像IMに対する画像認識処理を行って、当該対象画像IM中の対象地物Fを認識する(ステップ#2)。なお、本例では、退出車線Loにおける停止線標示M1手前の第1地点P1(図2,3参照)に対象車両Vが位置する時点で、対象地物Fとしての停止線標示M1が含まれる対象画像IMを車載カメラ51が撮影する。車載カメラ51による撮影は、予め設定された時間間隔で行っても良いし、予め設定された道路R上の位置(例えば、第1地点P1)に対象車両Vが到達した時点で行っても良い。
次に、相対関係情報取得部3が、画像認識部6による対象画像IMに対する画像認識処理の結果に基づいて、対象地物F(ここでは、停止線標示M1)に対する対象車両Vの相対位置である車両相対位置Pv1を演算する(ステップ#3)。
そして、基準位置情報取得部7が、対象地物F(ここでは、停止線標示M1)の絶対位置を示す基準位置情報D4をデータベース20から取得する(ステップ#4)。
続いて、相対関係情報取得部3が、車両相対位置Pv1と、基準位置情報D4に示された対象地物F(ここでは、停止線標示M1)の絶対位置と、に基づいて、対象車両Vの絶対位置である車両絶対位置Pv2を演算する(ステップ#5)。
そして、走行軌跡情報取得部1が、車両絶対位置Pv2を基準とした対象車両Vの走行軌跡Tの演算を開始する(ステップ#6)。本例では、走行軌跡情報取得部1は、走行軌跡検出装置11の車速センサ及び角速度センサを用いて、第1地点P1を基点とする対象車両Vの相対位置を取得する。本例では、車両絶対位置Pv2は、対象画像IMが撮影された時点での対象車両Vの絶対位置であるため、第1地点P1の絶対位置に対応する。そのため、走行軌跡情報取得部1は、走行軌跡検出装置11の車速センサ及び角速度センサを用いて取得された、第1地点P1を基点とする対象車両Vの相対位置と、車両絶対位置Pv2と、に基づいて、走行軌跡Tの各地点の絶対位置を演算することができる。
その後、進入車線推定部4が、対象車両Vが交差点Cで旋回を開始したか否かを判定する(ステップ#7)。換言すれば、対象車両Vが第2地点P2に到達したか否かが判定される。対象車両Vが交差点Cで旋回を開始したか否かは、例えば、走行軌跡Tを示す走行軌跡情報D1に基づき、或いは、走行軌跡検出装置11の角速度センサの検出結果に基づき判定することができる。なお、対象車両Vが交差点Cで旋回を開始したと判定されない状態で、対象車両Vが交差点Cの中心を越えた場合には、進入車線推定部4は進入車線Liの推定を行わない。
進入車線推定部4は、対象車両Vが交差点Cで旋回を開始したと判定した場合(ステップ#7:Yes)、実旋回軌跡T1が第1曲線C1から第2曲線C2に変化したか否かを判定する(ステップ#8)。実旋回軌跡T1が第1曲線C1から第2曲線C2に変化したか否かは、例えば、走行軌跡Tを示す走行軌跡情報D1に基づき、或いは、走行軌跡検出装置11の角速度センサの検出結果に基づき判定することができる。進入車線推定部4は、実旋回軌跡T1が第1曲線C1から第2曲線C2に変化したと判定した場合(ステップ#8:Yes)、上述したように、推定旋回軌跡T2を第1曲線C1の形状と第2曲線C2の曲率半径rとに基づいて推定する(ステップ#9)。
最後に、進入車線推定部4は、推定旋回軌跡T2と、車線情報取得部2により取得された車線情報D2又は地図情報と、に基づいて、対象車両Vが進入しようとしている進入車線Liを推定する(ステップ#10)。
2.第2の実施形態
以下では、進入車線推定システム(進入車線推定方法及び進入車線推定プログラムを含む)の第2の実施形態について、図5を参照して説明する。本実施形態では、推定旋回軌跡T2の推定方法が、上記第1の実施形態のものとは異なっている。以下では、上記第1の実施形態との相違点を中心として説明する。なお、特に説明しない点については、上記第1の実施形態と同様とする。
図5に示すように、本実施形態では、進入車線推定部4は、推定旋回軌跡T2が、延長第2曲線C2aと第4曲線C4とを含む曲線であると推定する。第4曲線C4は、第1曲線C1の長さに応じた長さを有すると共に予め設定された形状を有する曲線である。本例では、第4曲線C4は、仮想線Xを対称軸とした第1曲線C1に線対称な形状とは異なる形状となっている。
図5に示す例では、推定旋回軌跡T2は、第4地点P4から第5地点P5にかけて位置する延長第2曲線C2a、及び、第5地点P5から第6地点P6にかけて位置する第4曲線C4から構成されている。
第4曲線C4は、例えば、車両特性、車速、運転者による運転操作の癖等の各種要因に応じて設定される。具体的には、上記の各種要因に応じた複数の形状の曲線が用意されており、進入車線推定部4が推定旋回軌跡T2を推定する時点での対象車両Vの状況に応じて適切な曲線が第4曲線C4として採用される。また、互いに異なる長さを有する複数の曲線が用意されており、第1曲線C1の長さに応じた長さを有する曲線が第4曲線C4として採用される。例えば、第1曲線C1と同一の長さを有する曲線が第4曲線C4として採用される。また、例えば、第4曲線C4は、運転者毎、及び、対象車両Vの状況を分類した条件毎に走行軌跡Tを学習し、当該学習結果に基づいて設定される曲線としても好適である。
3.その他の実施形態
(1)上記の実施形態では、相対関係情報取得部3が相対関係情報D3を画像認識部6から取得すると共に、基準位置情報取得部7が基準位置情報D4をデータベース20から取得する構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、道路Rの周辺に設置された光ビーコン等の路側通信機を対象地物Fとし、路側通信機と路車間通信を行う通信装置を利用することによって、相対関係情報D3及び基準位置情報D4を取得しても良い。具体的には、通信装置が、路側通信機の設置位置の情報(例えば、緯度及び経度の情報)を路側通信機から受信し、当該情報を基準位置情報D4として基準位置情報取得部7が取得する。更に、相対関係情報取得部3が、通信装置の対象車両Vへの設置形態や路側通信機の設置形態等に基づき、通信装置による路側通信機との通信時における、路側通信機の位置である基準位置Pと対象車両Vとの相対位置関係を示す相対関係情報D3を取得する。
(2)上記の実施形態では、車線情報取得部2がデータベース20から車線情報D2を取得する構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、車線情報取得部2が、例えば、上述した路側通信機との間での路車間通信によって車線情報D2を取得する構成としても良い。また例えば、対象車両Vの前方を撮影した画像に含まれる路面の区画線等の画像認識部6による画像認識結果に基づいて、車線情報取得部2が車線情報D2を取得する構成としても良い。
(3)上記の実施形態では、進入道路Riが退出道路Roに対して直角を成す道路Rである場合を例として説明した。しかし、進入道路Riが退出道路Roと同一であっても良い。これは、対象車両Vが交差点CにおいてUターンを行う場合である。このような場合、進入車線Liは、退出道路Roにおける、車両の進行方向が退出車線Loとは逆方向の車線Lとなる。進入車線推定部4は、例えば、第1曲線C1の長さが規定の第1閾値以下であり、かつ、第2曲線C2の曲率半径rが規定の第2閾値以下の場合に、対象車両Vが交差点CにおいてUターンを行おうとしていると推定することができる。
(4)上記の実施形態では、対象車両Vが交差点Cで右折して進入道路Riに移動しようとしている場合や、道路Rが左側通行である場合を例として説明した。しかし、対象車両Vが交差点Cで左折して進入道路Riに移動しようとしている場合や、道路Rが右側通行である場合であっても、上記の実施形態と同様に、進入車線推定システム100は、第1曲線C1の形状と第2曲線C2の曲率半径rとに基づいて推定旋回軌跡T2を推定し、進入車線Liを推定することができる。
(5)上記の実施形態で示した進入車線推定システム100(制御ユニット10)の各機能部の割り当ては単なる一例であり、複数の機能部を組み合わせたり、1つの機能部を更に区分けしたりすることも可能である。
(6)なお、上述した各実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用することも可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。従って、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
4.上記実施形態の概要
以下では、上記において説明した進入車線推定システム(100)の概要について説明する。
進入車線推定システム(100)は、
交差点(C)に接続された複数の道路(R)の1つである進入道路(Ri)が有する複数の車線(L)の1つであり、前記交差点(C)から前記進入道路(Ri)に向けて旋回する対象車両(V)が進入しようとしている車線(L)である進入車線(Li)を推定する進入車線推定システム(100)であって、
前記対象車両(V)の走行軌跡(T)を示す走行軌跡情報(D1)を取得する走行軌跡情報取得部(1)と、
前記交差点(C)における前記進入道路(Ri)の複数の前記車線(L)の位置関係を示す車線情報(D2)を取得する車線情報取得部(2)と、
前記交差点(C)の基準位置(P)と前記対象車両(V)との相対位置関係を示す相対関係情報(D3)を取得する相対関係情報取得部(3)と、
前記走行軌跡情報(D1)、前記車線情報(D2)、及び前記相対関係情報(D3)に基づいて、前記進入車線(Li)を推定する進入車線推定部(4)と、を備え、
前記進入車線推定部(4)は、
前記交差点(C)において前記対象車両(V)が旋回を開始した後、前記走行軌跡情報(D1)に基づく前記対象車両(V)の旋回中の走行軌跡(T)である実旋回軌跡(T1)が、曲率半径が次第に小さくなるクロソイド曲線状である第1曲線(C1)から、曲率半径(r)が一定の円弧状である第2曲線(C2)に変化したと判定した場合に、
前記第1曲線(C1)から前記第2曲線(C2)に移行したと判定した位置(P4)から前記進入車線(Li)に進入するまでの前記対象車両(V)の走行軌跡(T)である推定旋回軌跡(T2)を、前記第1曲線(C1)の形状と、前記第2曲線(C2)の曲率半径(r)と、に基づいて推定する。
この構成によれば、実旋回軌跡(T1)が、第1曲線(C1)から第2曲線(C2)に変化したと判定した時点で、進入車線(Li)の推定を行うことができる。その結果、対象車両(V)が旋回を開始してから比較的早い段階で、対象車両(V)が進入しようとしている進入車線(Li)を推定することができる。
また、本構成によれば、対象車両(V)の走行軌跡(T)を示す走行軌跡情報(D1)に基づいて、第1曲線(C1)及び第2曲線(C2)に関する情報を取得することができる。これにより、第1曲線(C1)の形状と第2曲線(C2)の曲率半径(r)とに基づいて、推定旋回軌跡(T2)を精度良く推定することができ、延いては進入車線(Li)を精度良く推定することができる。
ここで、前記基準位置(P)は、前記交差点(C)の中心から規定範囲内に設けられた地物である対象地物(F)の位置であり、
前記対象車両(V)に搭載された車載カメラ(51)により撮影された、前記対象地物(F)が含まれる画像である対象画像(IM)を取得する画像取得部(5)と、
前記対象画像(IM)に対する画像認識処理を行って、当該対象画像(IM)中の前記対象地物(F)を認識する画像認識部(6)と、
前記対象地物(F)の絶対位置を示す基準位置情報(D4)が記憶されたデータベース(20)から前記基準位置情報(D4)を取得する基準位置情報取得部(7)と、を更に備え、
前記相対関係情報取得部(3)は、
前記画像認識処理の結果に基づいて、前記対象地物(F)に対する前記対象車両(V)の相対位置である車両相対位置(Pv1)を演算し、
前記車両相対位置(Pv1)と、前記基準位置情報(D4)に示された前記対象地物(F)の絶対位置と、に基づいて、前記対象車両(V)の絶対位置である車両絶対位置(Pv2)を演算し、
前記走行軌跡情報取得部(1)は、前記車両絶対位置(Pv2)を基準とした前記対象車両(V)の走行軌跡(T)を演算すると好適である。
この構成によれば、対象画像(IM)に対する画像認識処理の結果に基づいて演算された車両相対位置(Pv1)と、データベース(20)から取得された基準位置情報(D4)に示された対象地物(F)の絶対位置と、に基づいて、車両絶対位置(Pv2)が演算される。これにより、例えば交差点(C)における旋回開始前等、対象画像(IM)が車載カメラ(51)により撮影された時点での対象車両(V)の位置を精度良く推定することができる。したがって、車両絶対位置(Pv2)を基準とした、高精度の走行軌跡(T)を取得することができる。その結果、進入車線(Li)を更に精度良く推定することができる。
また、前記進入車線推定部(4)は、前記推定旋回軌跡(T2)が、前記第2曲線(C2)を当該第2曲線(C2)と同じ曲率半径(r)で延長した円弧状の曲線(C2a)と、前記第1曲線(C1)に線対称の形状であって曲率半径が次第に大きくなるクロソイド曲線状である第3曲線(C3)と、を含む曲線であると推定すると好適である。
一般的に、車両の旋回中の走行軌跡は、線対称となる場合が多い。例えば、車両の旋回中の走行軌跡が、曲率半径が次第に小さくなるクロソイド曲線状である第1曲線(C1)から、曲率半径(r)が一定の円弧状である第2曲線(C2)へと変化する場合、その後の走行軌跡は、第2曲線(C2)を当該第2曲線(C2)と同じ曲率半径(r)で延長した円弧状の曲線(C2a)から、第1曲線(C1)に線対称の形状であって曲率半径が次第に大きくなるクロソイド曲線状である第3曲線(C3)となる場合が多い。本構成によれば、このような傾向を用いて、推定旋回軌跡(T2)を精度良く推定することができる。
また、前記進入車線推定部(4)は、前記推定旋回軌跡(T2)が、前記第2曲線(C2)を当該第2曲線(C2)と同じ曲率半径(r)で延長した円弧状の曲線(C2a)と、前記第1曲線(C1)の長さに応じた長さを有すると共に予め設定された形状を有する第4曲線(C4)と、を含む曲線であると推定すると好適である。
車両の旋回中の走行軌跡は、車両特性、車速、運転者による運転操作の癖等の各種要因に応じて異なる場合がある。本構成によれば、これらの要因に応じた適切な形状の第4曲線(C4)を予め設定しておき、第2曲線(C2)と同じ曲率半径(r)で延長した円弧状の曲線(C2a)と当該第4曲線(C4)とを用いることにより、推定旋回軌跡(T2)を精度良く推定することができる。
また、前記進入車線推定部(4)は、推定した前記進入車線(Li)が前記進入道路(Ri)の対向車線(L2)である場合に、前記対象車両(V)が逆走しようとしていると判定すると好適である。
この構成によれば、例えば、対象車両(V)の運転者に対して逆走についての警告を発する、逆走を回避するための車両制御を行う等、対象車両(V)の逆走を回避するための処理を行うことができる。
上述した進入車線推定システム(100)の種々の技術的特徴は、進入車線推定方法や進入車線推定プログラムにも適用可能である。例えば、進入車線推定方法は、上述した進入車線推定システム(100)の特徴を備えたステップを有することができる。また、進入車線推定プログラムは、上述した進入車線推定システム(100)の特徴を備えた機能をコンピュータに実現させることが可能である。当然ながらこれらの方法及びプログラムも、上述した進入車線推定システム(100)の作用効果を奏することができる。更に、進入車線推定システム(100)の好適な態様として例示した種々の付加的特徴を、これら進入車線推定方法及び進入車線推定プログラムに組み込むことも可能であり、当該方法及び当該プログラムはそれぞれの付加的特徴に対応する作用効果も奏することができる。
本開示に係る技術は、交差点から旋回する対象車両が進入しようとしている車線を推定する技術に利用することができる。
100 :進入車線推定システム
1 :走行軌跡情報取得部
2 :車線情報取得部
3 :相対関係情報取得部
4 :進入車線推定部
D1 :走行軌跡情報
D2 :車線情報
D3 :相対関係情報
T :走行軌跡
T1 :実旋回軌跡
T2 :推定旋回軌跡
C1 :第1曲線
C2 :第2曲線
P :基準位置
C :交差点
R :道路
Ri :進入道路
L :車線
Li :進入車線

Claims (7)

  1. 交差点に接続された複数の道路の1つである進入道路が有する複数の車線の1つであり、前記交差点から前記進入道路に向けて旋回する対象車両が進入しようとしている車線である進入車線を推定する進入車線推定システムであって、
    前記対象車両の走行軌跡を示す走行軌跡情報を取得する走行軌跡情報取得部と、
    前記交差点における前記進入道路の複数の前記車線の位置関係を示す車線情報を取得する車線情報取得部と、
    前記交差点の基準位置と前記対象車両との相対位置関係を示す相対関係情報を取得する相対関係情報取得部と、
    前記走行軌跡情報、前記車線情報、及び前記相対関係情報に基づいて、前記進入車線を推定する進入車線推定部と、を備え、
    前記進入車線推定部は、
    前記交差点において前記対象車両が旋回を開始した後、前記走行軌跡情報に基づく前記対象車両の旋回中の走行軌跡である実旋回軌跡が、曲率半径が次第に小さくなるクロソイド曲線状である第1曲線から、曲率半径が一定の円弧状である第2曲線に変化したと判定した場合に、
    前記第1曲線から前記第2曲線に移行したと判定した位置から前記進入車線に進入するまでの前記対象車両の走行軌跡である推定旋回軌跡を、前記第1曲線の形状と、前記第2曲線の曲率半径と、に基づいて推定する、進入車線推定システム。
  2. 前記基準位置は、前記交差点の中心から規定範囲内に設けられた地物である対象地物の位置であり、
    前記対象車両に搭載された車載カメラにより撮影された、前記対象地物が含まれる画像である対象画像を取得する画像取得部と、
    前記対象画像に対する画像認識処理を行って、当該対象画像中の前記対象地物を認識する画像認識部と、
    前記対象地物の絶対位置を示す基準位置情報が記憶されたデータベースから前記基準位置情報を取得する基準位置情報取得部と、を更に備え、
    前記相対関係情報取得部は、
    前記画像認識処理の結果に基づいて、前記対象地物に対する前記対象車両の相対位置である車両相対位置を演算し、
    前記車両相対位置と、前記基準位置情報に示された前記対象地物の絶対位置と、に基づいて、前記対象車両の絶対位置である車両絶対位置を演算し、
    前記走行軌跡情報取得部は、前記車両絶対位置を基準とした前記対象車両の走行軌跡を演算する、請求項1に記載の進入車線推定システム。
  3. 前記進入車線推定部は、前記推定旋回軌跡が、前記第2曲線を当該第2曲線と同じ曲率半径で延長した円弧状の曲線と、前記第1曲線に線対称の形状であって曲率半径が次第に大きくなるクロソイド曲線状である第3曲線と、を含む曲線であると推定する、請求項1又は2に記載の進入車線推定システム。
  4. 前記進入車線推定部は、前記推定旋回軌跡が、前記第2曲線を当該第2曲線と同じ曲率半径で延長した円弧状の曲線と、前記第1曲線の長さに応じた長さを有すると共に予め設定された形状を有する第4曲線と、を含む曲線であると推定する、請求項1又は2に記載の進入車線推定システム。
  5. 前記進入車線推定部は、推定した前記進入車線が前記進入道路の対向車線である場合に、前記対象車両が逆走しようとしていると判定する、請求項1から4のいずれか一項に記載の進入車線推定システム。
  6. 交差点に接続された複数の道路の1つである進入道路が有する複数の車線の1つであり、前記交差点から前記進入道路に向けて旋回する対象車両が進入しようとしている車線である進入車線を推定する進入車線推定方法であって、
    前記対象車両の走行軌跡を示す走行軌跡情報を取得する走行軌跡情報取得ステップと、
    前記交差点における前記進入道路の複数の前記車線の位置関係を示す車線情報を取得する車線情報取得ステップと、
    前記交差点の基準位置と前記対象車両との相対位置関係を示す相対関係情報を取得する相対関係情報取得ステップと、
    前記走行軌跡情報、前記車線情報、及び前記相対関係情報に基づいて、前記進入車線を推定する進入車線推定ステップと、を備え、
    前記進入車線推定ステップでは、
    前記交差点において前記対象車両が旋回を開始した後、前記走行軌跡情報に基づく前記対象車両の旋回中の走行軌跡が、曲率半径が次第に小さくなるクロソイド曲線状である第1曲線から、曲率半径が一定の円弧状である第2曲線に変化したと判定した場合に、
    前記第1曲線から前記第2曲線に移行したと判定した位置から前記進入車線に進入するまでの前記対象車両の走行軌跡である推定旋回軌跡を、前記第1曲線の形状と、前記第2曲線の曲率半径と、に基づいて推定する、進入車線推定方法。
  7. 交差点に接続された複数の道路の1つである進入道路が有する複数の車線の1つであり、前記交差点から前記進入道路に向けて旋回する対象車両が進入しようとしている車線である進入車線を推定する進入車線推定プログラムであって、
    前記対象車両の走行軌跡を示す走行軌跡情報を取得する走行軌跡情報取得機能と、
    前記交差点における前記進入道路の複数の前記車線の位置関係を示す車線情報を取得する車線情報取得機能と、
    前記交差点の基準位置と前記対象車両との相対位置関係を示す相対関係情報を取得する相対関係情報取得機能と、
    前記走行軌跡情報、前記車線情報、及び前記相対関係情報に基づいて、前記進入車線を推定する進入車線推定機能と、をコンピュータに実現させ、
    前記進入車線推定機能では、
    前記交差点において前記対象車両が旋回を開始した後、前記走行軌跡情報に基づく前記対象車両の旋回中の走行軌跡が、曲率半径が次第に小さくなるクロソイド曲線状である第1曲線から、曲率半径が一定の円弧状である第2曲線に変化したと判定した場合に、
    前記第1曲線から前記第2曲線に移行したと判定した位置から前記進入車線に進入するまでの前記対象車両の走行軌跡である推定旋回軌跡を、前記第1曲線の形状と、前記第2曲線の曲率半径と、に基づいて推定する、進入車線推定プログラム。
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