JP2020124459A - 転倒防止具 - Google Patents

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JP2020124459A JP2019060009A JP2019060009A JP2020124459A JP 2020124459 A JP2020124459 A JP 2020124459A JP 2019060009 A JP2019060009 A JP 2019060009A JP 2019060009 A JP2019060009 A JP 2019060009A JP 2020124459 A JP2020124459 A JP 2020124459A
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恭敏 木ノ内
Yasutoshi Kinouchi
恭敏 木ノ内
秀雄 瀧田
Hideo Takita
秀雄 瀧田
富田 真次
Shinji Tomita
真次 富田
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【課題】地震時の什器の転倒を防止する様々な設置状況で転倒を簡便に防止する転倒防止具を提供することである。また、取り外しが簡便で什器の移動が容易な転倒防止具を提供することである。【解決手段】建造物と什器の間を接続して什器の転倒を防止する転倒防止具において、一方面に第1の接着部を備える第1の固定部と、一方面に第2の接着部を備える第2の固定部と、前記第1の固定部の他方面に設けられた第1の通過部と前記第2の固定部の他方面に設けられた第2の通過部とに掛け渡される連結部材と、を備える転倒防止具であって、前記第1の通過部と前記第2の通過部の近傍で前記連結部材のそれぞれの端部側の前記連結部材へ解除可能な移動防止部が設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、本棚やキャビネットまたは机等の什器、冷蔵庫やピアノまたは各種家具、または各種機器等の什器が地震等による振動で転倒することを防止する転倒防止具に関する。
従来、家庭の食器棚、本棚、洋服ダンス等の収納家具や冷蔵庫またはピアノ、事務所の各種キャビネットや机、さらには工場等のオープン棚や各種機器等の什器の転倒を防止する器具が提案されている。
例えば、非特許文献1に開示される「東京消防庁 電子図書館」の「職場の地震対策(平成20年8月発行)(http://www.tfd.metoro.tokyo.jp/hp−sidouka/2008−2350−3/)」における「オフィス家具類の転倒・落下防止対策」によれば、キャビネット等の天井面と建造物とをネジ等を用いてL型金具で固定する方法が開示されている。
また、特許文献1に開示されるバネ式ターンバックルでは、家具の天井面と部屋の建造物に各々転倒防止用金具を釘やネジで取り付け、該転倒防止用金具の間に引バネ体を備えるターンバックルを掛け渡す構造が開示されている。
また、特許文献2に開示される耐震用家具転倒防止具では、T型の部材の一方を建造物に、他の一方を家具に各々粘着材等で貼り付ける構造が開示されている。
特開2002−248023号公報 特開2005−224562号公報
特許文献1に開示されるバネ式ターンバックルは、転倒防止用金具に伝わる荷重を緩和する緩衝機能を付与するためにバネを用いている。しかしながら、この緩衝機能は、瞬間的にかかる荷重である所謂撃力の作用する時間を長くするためのものであり、転倒防止用金具に伝わる荷重を減らすものではないため、石膏ボード等の破壊されやすい建造物に使用されている釘やネジが外れないようにするには不十分であった。
また、特許文献2に開示される耐震用家具転倒防止具は、開示されているとおり荷重を所定の面積を有する粘着面で受けるため、釘やネジとめられたL型金具よりは建造物が破壊される可能性は低くなる。しかしながら、構成材料が剛体なので耐震用家具転倒防止具の片端が固定される壁面と什器の側面との距離の設定の柔軟性が限定されるという問題が有った。
この発明の目的は、上述した事情に鑑みなされたもので、家庭の食器棚、本棚、洋服ダンス等の収納家具や冷蔵庫またはピアノ、事務所の各種キャビネットや机、さらには工場等のオープン棚や各種機器等が置かれる様々な設置状況で転倒を簡便に防止する転倒防止具を提供することである。
また、この発明の別の目的は、取り外しが簡便で什器の移動が容易な転倒防止具を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明に係わる転倒防止具は、請求項1の記載によれば、建造物と什器の間を接続して什器の転倒を防止する転倒防止具において、 一方面に第1の接着部を備える第1の固定部と、一方面に第2の接着部を備える第2の固定部と、前記第1の固定部の他方面に設けられた第1の通過部と前記第2の固定部の他方面に設けられた第2の通過部とに掛け渡される連結部材と、を備える転倒防止具であって、前記第1の通過部と前記第2の通過部の近傍で前記連結部材のそれぞれの端部側の前記連結部材へ解除可能な移動防止部が設けられていることを特徴とする。
本発明の転倒防止具は通過部の近傍で前記連結部材のそれぞれの端部側の前記連結部材へ解除可能な移動防止部が設けられているので前記連結部材の中央方向への移動を防止するとともに二つの固定部間の距離を簡便に変えることができる。
この発明に係わる転倒防止具は、請求項2の記載によれば、請求項1に記載の転倒防止具において、前記連結部材が帯状の形態を有し、前記移動防止部が前記連結部材を折り返して重ねることで形成される折り返し部であり、該折り返し部の厚さが、前記第1の通過部と前記第1の固定部又は前記第2の通過部と前記第2の固定部の間の隙間よりも大きいことを特徴とする。
移動防止部が前記連結部材を折り返して重ねることで形成される折り返し部であり、該折り返し部の厚さが、前記第1の通過部と前記第1の固定部又は前記第2の通過部と前記第2の固定部の間の隙間よりも大きいので、折り返し部が通過部を連結部材が通り抜けることが困難となる。
この発明に係わる転倒防止具は、請求項3の記載によれば、請求項2に記載の転倒防止具において、前記第1の固定部又は前記第2の固定部の厚みが、前記折り返し部が接する部分において端部から次第に増加して前記第1の通過部又は前記第2の通過部に対向する部分で最大となる様に形成されることを特徴とする。
前記第1の固定部又は前記第2の固定部の厚みが、前記折り返し部が接する部分において端部から次第に増加して前記第1の通過部又は前記第2の通過部に対向する部分で最大となる様に形成されるので、折り返し部が上下に拡がりやすくなり連結部材が通過部を通過するのが困難になる。
この発明に係わる転倒防止具は、請求項4の記載によれば、請求項2に記載の転倒防止具において、前記連結部材の表面に凹凸部が形成され、前記通過部の前記凹凸部に係合する部分が該凹凸部の凹部に挿入可能な寸法に形成され、前記凹凸部に係合する部分の先端から前記固定面の表面までの寸法が、重ねられた前記連結部材の凸部から凸部までの寸法よりも小さく形成されることを特徴とする。
前記連結部材の表面に凹凸部が形成され、前記通過部の前記凹凸部に係合する部分が該凹凸部の凹部に挿入して係合可能な寸法に形成され、前記凹凸部に係合する部分の先端から前記固定面の表面までの寸法が、重ねられた前記連結部材の凸部から凸部までの寸法よりも小さく形成されるので、重ねられた連結部材が通過部を通過することが困難になる。
この発明に係わる転倒防止具は、請求項5の記載によれば、請求項2乃至4何れかに記載の転倒防止具において、前記移動防止部が移動防止部材を巻き込んで形成されることを特徴とする。
移動防止部が移動防止部材を巻き込んで形成され、折り返し部で重なった連結部材の間に移動防止部材が有るので、折り返し部の厚みが移動防止部材の寸法分だけ大きくなり折り返し部が通過部を通過することの困難性が増加する。
この発明に係わる転倒防止具は、請求項6の記載によれば、請求項5に記載の転倒防止具において、前記移動防止部材が楔形状を有し、該楔形状の先端部が前記第1の通過部と前記第1の固定部又は前記第2の通過部と前記第2の固定部の間の隙間へ向いて挿入されることを特徴とする。
移動防止部材が楔形状を有し、該楔形状の先端部が前記第1の通過部と前記第1の固定部又は前記第2の通過部と前記第2の固定部の間の隙間へ向いて挿入されるので、折り返し部が通過部を通過することが困難になる。
この発明に係わる転倒防止具は、請求項7の記載によれば、請求項5又は6に記載の転倒防止具において、前記移動防止部材が、前記連結部材の幅よりも大きい長さを有し、前記折り返し部に挿入された状態で前記連結部材からはみ出た部分が前記第1の通過部又は前記第2の通過部に当たるように形成されることを特徴とする。
前記移動防止部材が、前記連結部材の幅よりも大きい長さを有し、前記折り返し部に挿入された状態で前記連結部材からはみ出た部分が前記第1の通過部又は前記第2の通過部に当たるように形成されるので、折り返し部が通過部を通過することが困難になる。また、連結部材に巻き込まれる部分以外が連結部材の外部に有るのでそこに力を加えて移動防磁部材の取り外しが容易にできる。
この発明に係わる転倒防止具は、請求項8の記載によれば、一方面に第1の接着部を備える第1の固定部と、一方面に第2の接着部を備える第2の固定部と、前記第1の固定部の他方面に設けられた第1の通過部と前記第2の固定部の他方面に設けられた第2の通過部とに掛け渡される連結部材と、を備える転倒防止具であって、前記第1の通過部又は前記第2の通過部の天井へ切り欠きが設けられ、該切り欠きへ嵌まるロック部材を回転することで該ロック部材の一部が前記第1の通過部又は前記第2の通過部の天井の下へ入ることで前記連結部材が前記固定部へ係止されることを特徴とする。
通過部の天井へ切り欠きが設けられ、該切り欠きへ嵌まるロック部材を回転することで該ロック部材の一部が通過部の天井の下へ入ることで連結部材が固定部へ係止されるので、連結部材を固定部へ容易に係止することができる。
この発明に係わる転倒防止具は、請求項9の記載によれば、前記通過部の前記連結部材が通過する底面又は固定部の表面に前記連結部材の移動を妨げるような摩擦面が設けられていることを特徴とする請求項8に記載の転倒防止具である。
通過部の前記連結部材が通過する底面又は固定部の表面に前記連結部材の移動を妨げるような摩擦面が設けられているのでロック部材を回転して連結部材を連結部材保持部の底面へ押し付けることで摩擦面による摩擦により連結部材の移動を妨げる。
この発明に係わる転倒防止具は、請求項10の記載によれば、前記摩擦面が前記連結部材の中央方向への移動に対して逆方向への前記連結部材の移動と比較して摩擦力が増える態様であることを特徴とする請求項9に記載の転倒防止具である。
連結部材の中央方向への移動に対して逆方向への前記連結部材の移動と比較して摩擦力が増える態様であるので地震などで連結部材保持間の距離が増えるときにその方向への摩擦力が大きいので連結部材の固定部による係止力が高まる。
この発明に係わる転倒防止具は、請求項11の記載によれば、前記第1の固定部又は前記第2の固定部に、前記第1の通過部或いは前記第1の固定部又は前記第2の通過部或いは前記第2の固定部と前記連結部材の間の摩擦力が逆方向に比べて小さい前記連結部材の移動方向を示す記号が付されていることを特徴とする請求項10に記載の転倒防止具である。
固定部に前記固定部又は通過部と前記連結部材の摩擦力が小さい前記連結部材の移動方向を示す記号が付されているので連結部材を連結部材保持部へ挿入する際に間違え難くなる。
この発明に係わる転倒防止具は、請求項12の記載によれば、前記第1の通過部又は前記第2の通過部に挿入された前記連結部材のそれぞれの端部方向から前記第1の通過部又は前記第2の通過部と前記連結部材の隙間に楔状の楔部材が挿入されて前記移動防止部を形成することを特徴とする請求項1に記載の転倒防止具である。
連結部材の端部方向から通過部と連結部材の隙間に楔状の楔部材が挿入されるので連結部材の中央方向へ連結部材が移動することを妨げる。
この発明に係わる転倒防止具は、請求項13の記載によれば、前記楔部材の前記連結部材に接する面が前記連結部材の中央方向への移動を妨げるような態様であることを特徴とする請求項12に記載の転倒防止具である。
楔部材の前記連結部材に接する面が前記連結部材の中央方向への移動を妨げるような態様であるので楔による連結部材の移動を効果的に妨げる。
この発明に係わる転倒防止具は、請求項14の記載によれば、建造物と什器の間を接続して什器の転倒を防止する転倒防止具において、一方面に第1の接着部を備える第1の固定部と、一方面に第2の接着部を備える第2の固定部と、前記第1の固定部の他方面に設けられた第1の通過部と前記第2の固定部の他方面に設けられた第2の通過部とに掛け渡される連結部材と、を具備する転倒防止具であって、前記第1の通過部或いは第1の固定部又は前記第2の通過部或いは第2の固定部と前記連結部材とが接着で係止されることを特徴とする転倒防止具である。
固定部又は通過部とが連結部材へ接着で係止されるので、固定部の部品が少なくなり安価な製造が可能になる。
この発明に係わる転倒防止具は、請求項15の記載によれば、前記移動防止部が、前記第1の通過部と前記第2の通過部の近傍で前記連結部材のそれぞれの端部側の前記連結部材へ装脱着可能なバネで挟むクリップを設けることを特徴とする請求項1に記載の転倒防止具である。
移動防止部が連結部材をバネで留めるクリップであるので装脱着が容易で固定部間の距離を簡便に変えることができる。
この発明に係わる転倒防止具は、請求項16の記載によれば、前記第1の通過部又は前記第2の通過部の天井が前記連結部材のそれぞれの端部方向へ延長され前記クリップを覆うクリップカバーになることを特徴とする請求項15に記載の転倒防止具である。
前記第1の通過部又は前記第2の通過部の天井が前記連結部材のそれぞれの端部方向へ延長され前記クリップを覆うクリップカバーになるので美観が優れる。
この発明に係わる転倒防止具は、請求項17の記載によれば、前記連結部材が弾性体であることを特徴とする請求項1乃至16何れかに記載の転倒防止具である。
連結部材が弾性体なので揺れによる衝撃を減少させる。
この発明に係わる転倒防止方法は、請求項18の記載によれば、前記建造物と前記什器との間へ前記請求項1乃至17何れかに記載の転倒防止具が前記什器の天板及び側面にそれぞれ用いられる什器の転倒防止方法である。
什器の天板と側面へ請求項1乃至17何れかに記載の転倒防止具を複数用いるので確実な什器の転倒防止とともに滑り出しの防止を図れる。
この発明によれば、様々な状況で什器の転倒を防止する転倒防止具及び転倒防止方法を提供することが可能となる。
また、この発明によれば、使用が簡便で取り外しが容易なので什器等の移動が容易な転倒防止具及び転倒防止方法を提供することが可能となる。
連結部材を折り返して連結部材の長さを調節する転倒防止具の説明図である。 連結部材ロックで連結部材の長さを調節する転倒防止具の斜視図である。 連結部材ロック機構の説明図である。 固定部の表面の様子の説明図である。 楔による連結部材連結部材の長さを調節する転倒防止具の斜視図である。 楔による連結部材の固定部への保持の様子の説明図である。 連結部材を固定部へ接着して固定する様子の説明図である。 クリップで連結部材の長さを調節する転倒防止具の斜視図である。 帯状の連結部材に開けられた穴へ移動防止部材が挿入される楔型開口を有する固定部の説明 図である。 什器のゆれによる什器の滑り出しの様子の説明図である。 転倒防止具の設置方法の一例を示す図である。
以下に図面を用いて本発明の実施例を説明する。図1は、本発明の転倒防止具10を示す斜視図である。本発明の転倒防止具10は、家庭の食器棚、本棚、洋服ダンス等の収納家具や冷蔵庫またはピアノ、事務所の各種キャビネットや机、さらには工場等のオープン棚や各種機器等の什器100の転倒防止に用いられる。
転倒防止具10は、一方面に建造物50又は什器100に接着固定される第1の接着部54を備える第1の固定部51と、一方面に什器100の表面又は建造物50に接着固定される第2の接着部54を備える第2の固定部57を備える。第1の固定部51の他方面に設けられた第1の通過部と第2の固定部7の他方面に設けられた第2の通過部に掛け渡される連結部材2により建造物と什器を接続する。
連結部材2は、例えば天然ゴム、合成ゴム等、その材質や種類は什器の転倒を防止する機能を満たすものであればどのようなものでも使用可能である。同様に、形状も図1に示すような帯状でも良いし、軸状体または角状体でも問題はない。
転倒防止具10を使用するに際しては固定部51,57の間の距離を適宜に変える必要が生じるので移動防止部の構成は必要に応じて解除可能な形態が望ましい。図1(A)に示す第1実施例では固定部に挿通された連結部材の端部側の固定部近傍の連結部材へ移動防止部となる折り返し部が設けられる。折り返し部は連結部材を折り返して厚みを増した状態にして、通過部と固定部の隙間を連結部材が通過困難な状態にする。
図1(B)は、連結部材2で移動防止部材60を巻き込んで2重にすることで厚みを増して折り返し部を形成した様子を示す。固定部の厚みは折り返し部が接する部分は固定部の端部から厚みが増加しては通過部に対向する部分が最大となる。折り返し部は上下に広がるので固定部の厚みが少ない分だけ広がりやすくなる。図1(A)の左端に示す移動防止部材は上部に連結部材を通す枠部61を有し下端62が楔状に形成される。移動防止部は移動防止部材60の枠部61へ連結部材を通し折返して形成する。
移動防止部材60の連結部材からはみ出た係止部64は通過部52,53の立設部に当たって移動防止部の移動を防ぐ。図1(C)の移動防止部材60において、係止部64はここへ力を加えて移動防止部材60を取り外すことができる。また、通過部に当たる係止部64を有しない移動防止部材の形態も可能である。図1(B)に示す移動防止部は移動防止部材60を巻き込み、移動防止部材60の楔形状の先端部が通過部と固定部の間へ食い込む形になって連結部材の移動防止の効果を高める。
図1(D)は連結部材の表面に凹凸部を設けその凹部へ通過部の下端が係合して連結部材の移動を防止する様子を示す。下端の寸法は下端を凹部に挿入して係合可能な寸法に選ぶ。通過部の下端から固定部の表面までの距離をS,帯状の連結部材の厚みをt,凸部の頂点の連結部材の表面からの高さをhとする。2t+h<S<2t+2hにすると、通過部の下端が凹部にあるときは通過部と固定部の隙間Sが2重になった連結部材と一つの凸部を合わせた高さ(2t+h)よりも大きいので連結部材が移動できる。連結部材が移動して凸部に通過部の先端が当たると、通過部と固定部の隙間Sが連結部材2枚と2つの凸部を合わせた高さ(2t+2h)よりも小さいので連結部材の通過が阻止される。固定部の表面は略平坦でそこへ複数の凸部が当たり2重になった連結部材の厚みが確保される。
本発明に係る転倒防止具を使うには、長さを適宜に調節した転倒防止具10の固定部51を什器へ、固定部57を建造物の例えば壁面へそれぞれ接着部を用いて接着する。接着部は施工時に接着剤を塗布してもよいが両面テープを用いるのが好適である。
接着部は、例えば、アクリルフォームを基材とし、その両面にアクリル系粘着材を有し、引張強度120N/cm2の接合テープ(いわゆる両面テープ)が用いられている。なお、建造物に接着される第1の接着部52は、例えば基材に厚みと柔軟性を有することで凹凸のある壁紙に確実に接着される接合テープを使用しても良い。
図2を用いて第2実施例のロック方式の転倒防止について説明する。ここでは通過部の中央部に切り欠きが設けられる。切り欠きは中央部が円形に広がっている。この切り欠きへロック部材となるロックつまみ3を上から嵌め入れる。切り欠きの方向は任意であるが、ロック時の様子が分かりやすい向きに選び連結部材の移動方向又は移動方向の直角方向に取ってもよい。
ロックつまみ3は中央部が円形で水平方向へロック部材の一部がつば32として出ているので、切り欠きへこのつば32を合わせる様にして通過部へ納める。
連結部材は弾性体なのでロックつまみ3を下へ押して90度回転させてロックつまみ3のつば32を固定部の通過部の天井の下へ納め連結部材を抑える。
ここで、第1の通過部又は第2の固定部の表面には凹凸など摩擦が大きくなる態様として摩擦増加の加工がされている摩擦面を設ける。ロックつまみ3で圧縮されている連結部材はこの摩擦面に押し付けられて固定部へ係止される。
図3を用いてロックつまみ3の構造を説明する。ロックつまみ3は回転部31の下へプレスプレート4を介して連結部材を押さえる。プレスプレートの下面8は連結部材2との間の摩擦を増すような摩擦面8にされることで連結部材の保持が容易になる。摩擦を増すには連結部材に当たる部分に凹凸などを設けることが好適である。
連結部材を効果的に保持するために摩擦を増す方策として連結部材に当たる部分へ凹凸などの加工を施す。図4にその例を示す。図4(A)は三角形の凹凸である三角形の先端部が連結部材へ喰い込むことで連結部材の移動が防止される。
図4(B)は矩形の凹凸を設けることで矩形の角が連結部材へ喰い込むことで連結部材の移動が防止される。図4(C)は鋸歯状に通過部の底面が加工された場合で、図4(C)の左方向への連結部材の移動と逆方向の連結部材の移動では摩擦の大きさが異なり、左方向の方が逆方向に比較して摩擦が小さくなる。連結部材の中央方向への移動の摩擦力が逆方向に比べて増すことが望ましい。
摩擦面の凹凸の形状に方向性がある場合は固定部に対して連結部材の移動の難易度が変わるので図2の固定部の見やすい場所へ連結部材の移動が容易な摩擦力が逆方向に比べて小さい方向へ記号として矢印15を付して固定部の装着方向を定めやすくする。
第3の実施例について図5を用いて説明する。図5に示すように固定部による連結部材の係止に楔部材16を用いる。地震などの揺れで二つの固定部の距離が大きくなる方向へ連結部材が引っ張られた際に図5のように通過部と連結部材の間へ楔部材16を挿入することで連結部材の移動を防止する。
図6に示すように、固定部の通過部の天井と連結部材の間へ楔を挿入して連結部材が図6の左方向へ移動すると楔の傾斜により楔の底面が連結部材2を抑える力が強まり楔部材16により連結部材の移動が妨げられる。
ここで楔16の底面に図6に示すように摩擦力を増やす態様として鋸歯状の加工をすることで連結部材の中央方向への移動が妨げられて楔による連結部材2の係止の効果が向上する。
また第4の実施例として、図7に示すように楔部材の代わりに、第1固定部と第2固定部の間隔が定まっているときは、通過部と連結部材との間を接着で係止してもよい。
第5の実施例として、移動防止部をクリップで形成する様子を図8に示す。固定部に挿通された連結部材の端部側の固定部近傍の連結部材へ移動防止部となるバネで挟むクリップ6を取り付ける。このクリップは装脱着可能なので固定部1,7の間の距離を適宜に変えることが容易になっている。
美感上はクリップが見えない方が良いので、第1の通過部又は第2の通過部の天井が連結部材のそれぞれの端部方向へ延長され前記クリップを覆うクリップカバーになる。
図7を用いて第6の実施例を説明する。連結部材は合成樹脂の編みベルト21であり、幅の中央部部分に複数の穴25が開けられている。穴の位置を選んで移動防止部材22をネジ止めして固定部間の距離を調節する。大きな揺れが有ると編みベルトが図の右方向へ固定部の楔状の開口を押し広げながら移動する。固定部材を押し広げるときに編みベルトの移動にブレーキがかかりゆれによる衝撃が緩和される。
次に、揺れによる什器の滑り出しの防止について説明する。図10は、建造物50に隣接して床60へ什器100を設置した状態で左右の水平方向へ大きな振動が加わった様子を示す。大きな振動を受け什器が転倒しないで揺れの方向へ什器100が滑り出した状態を示している。
図10の状態は、大きな振動で什器100が建造物50から離反する方向へ床面を滑るように平行移動した際に、天板が転倒防止具10を介して建造物50に固定されているために、什器100が天板を支点として揺動するために発生すると考えられる。
次に上記の状態を防止するために本発明の転倒防止具10の使用方法について、以下に説明する。図11は、複数の転倒防止具10を什器100の天板と側面に取り付けた状態を示す図である。図11は、図10の状態を防止するために什器100の側面に取り付ける転倒防止具10の取付位置は什器100の略重心位置よりも下となっている。
図11に示すように転倒防止具10をキャビネットの側面へ取り付けることで、転倒防止具が天板に取り付けた転倒防止具を支点とした揺動を制限するので、図10に示すように什器100が建造物50に向かって倒れかかる状態が発生し難い。
本発明により、接着により什器に簡便に取り付けられ構造が簡単で安価に製造可能な什器の転倒防止具が提供可能である。
そして、接合テープを利用した接着固定の固定具は、その接着面に平行な面での回転力により取り外しが容易なので室内の配置換えでの什器の移動を容易にする転倒防止具を提供可能である。
また、上記にて説明したように本発明に係る転倒防止具を用いて什器の転倒を効果的に防止する転倒防止方法を提供可能である。
1 第1の固定部
2 弾性体(ゴム製連結部材)
3 ロック部材
4 プレスプレート
6 移動阻止部材(クリップ)
7 第2の固定部
8 摩擦面
10 転倒防止具
11 摩擦面
12 接着層
13 接着層
15 矢印
16 楔材
17 滑り止め用凹凸
20 楔形開口の第1固定部
21 編みベルト
22 移動防止部材(長ナット)
25 穴
26 接着層
31 ロックつまみ
32 ロック用突起
51 第1の固定部
52 第1の通過部
53 第2の通過部
54 接着部
57 第2の固定部
60 移動防止部材
61 枠部
62 楔状の先端部
64 係止部

Claims (18)

  1. 建造物と什器の間を接続して什器の転倒を防止する転倒防止具において、
    一方面に第1の接着部を備える第1の固定部と、
    一方面に第2の接着部を備える第2の固定部と、
    前記第1の固定部の他方面に設けられた第1の通過部と前記第2の固定部の他方面に設けられた第2の通過部とに掛け渡される連結部材と、を備える転倒防止具であって、
    前記第1の通過部と前記第2の通過部の近傍で前記連結部材のそれぞれの端部側の前記連結部材へ解除可能な移動防止部が設けられていることを特徴とする転倒防止具。
  2. 前記連結部材が帯状の形態を有し、前記移動防止部が前記連結部材を折り返して重ねることで形成される折り返し部であり、該折り返し部の厚さが、前記第1の通過部と前記第1の固定部又は前記第2の通過部と前記第2の固定部の間の隙間よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の転倒防止具。
  3. 前記第1の固定部又は前記第2の固定部の厚みが、前記折り返し部が接する部分において端部から次第に増加して前記第1の通過部又は前記第2の通過部に対向する部分で最大となる様に形成されことを特徴とする請求項2に記載の転倒防止具。
  4. 前記連結部材の表面に凹凸部が形成され、前記第1の通過部又は前記第2の通過部の前記凹凸部に係合する部分が該凹凸部の凹部に挿入して係合可能な寸法に形成され、前記凹凸部に係合する部分の先端から前記第1の固定部又は前記第2の固定部の表面までの寸法が、重ねられた前記連結部材の凸部から凸部までの寸法よりも小さく形成されることを特徴とする請求項2に記載の転倒防止具。
  5. 前記折り返し部が、移動防止部材を巻き込んで形成されることを特徴とする請求項2乃至4何れかに記載の転倒防止具。
  6. 前記移動防止部材が楔形状を有し、該楔形状の先端部が前記第1の通過部と前記第1の固定部又は前記第2の通過部と前記第2の固定部の間の隙間へ向いて挿入されることを特徴とする請求項5に記載の転倒防止具。
  7. 前記移動防止部材が、前記連結部材の幅よりも大きい長さを有し、前記折り返し部に挿入された状態で前記連結部材からはみ出た部分が前記第1の通過部又は前記第2の通過部に当たるように形成されることを特徴とする請求項5又は6に記載の転倒防止具。
  8. 建造物と什器の間を接続して什器の転倒を防止する転倒防止具において、
    一方面に第1の接着部を備える第1の固定部と、
    一方面に第2の接着部を備える第2の固定部と、
    前記第1の固定部の他方面に設けられた第1の通過部と前記第2の固定部の他方面に設けられた第2の通過部とに掛け渡される連結部材と、を備える転倒防止具であって、
    前記第1の通過部又は前記第2の通過部の天井へ切り欠きが設けられ、該切り欠きへ嵌まるロック部材を回転することで該ロック部材の一部が前記第1の通過部又は前記第2の通過部の天井の下へ入ることで前記連結部材が前記第1の固定部又は前記第2の固定部へ係止されることを特徴とする転倒防止具。
  9. 前記第1の通過部又は前記第2の通過部の底面又は固定部の表面に前記連結部材の移動を妨げるような摩擦面が設けられていることを特徴とする請求項8に記載の転倒防止具。
  10. 前記摩擦面が前記連結部材の中央方向への移動に対して逆方向への前記連結部材の移動と比較して摩擦力が増える態様であることを特徴とする請求項9に記載の転倒防止具。
  11. 前記第1の固定部又は前記第2の固定部に、前記第1の通過部あるいは前記第1の固定部又は前記第2の通過部あるいは前記第2の固定部と前記連結部材の間の摩擦力が逆方向に比べて小さい前記連結部材の移動方向を示す記号が付されていることを特徴とする請求項10に記載の転倒防止具。
  12. 前記第1の通過部又は前記第2の通過部に挿入された前記連結部材のそれぞれの端部方向から前記第1の通過部又は前記第2の通過部と前記連結部材の隙間に楔状の楔部材が挿入されて前記移動防止部を形成することを特徴とする請求項1に記載の転倒防止具。
  13. 前記楔部材の前記連結部材に接する面が前記連結部材の中央方向への移動を妨げるような態様であることを特徴とする請求項12に記載の転倒防止具。
  14. 建造物と什器の間を接続して什器の転倒を防止する転倒防止具において、
    一方面に第1の接着部を備える第1の固定部と、
    一方面に第2の接着部を備える第2の固定部と、
    前記第1の固定部の他方面に設けられた第1の通過部と前記第2の固定部の他方面に設けられた第2の通過部とに掛け渡される連結部材と、を備える転倒防止具であって、
    前記第1の通過部あるいは前記第1の固定部又は前記第2の通過部あるいは前記第2の固定部と前記連結部材とが接着で係止されることを特徴とする転倒防止具。
  15. 前記移動防止部が、前記第1の通過部と前記第2の通過部の近傍で前記連結部材のそれぞれの端部側の前記連結部材へ装脱着可能なバネで挟むクリップを設けることを特徴とする請求項1に記載の転倒防止具。
  16. 前記第1の通過部又は前記第2の通過部の天井が前記連結部材のそれぞれの端部方向へ延長され前記クリップを覆うクリップカバーになることを特徴とする請求項15に記載の転倒防止具。
  17. 前記連結部材が弾性体であることを特徴とする請求項1乃至16何れかに記載の転倒防止具。
  18. 請求項1乃至請求項17の何れか1項に記載の転倒防止具が前記什器の天板及び側面にそれぞれ用いられる前記什器の転倒防止方法。
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