JP2020124142A - 酢酸含有製品の酢酸臭マスキング剤 - Google Patents

酢酸含有製品の酢酸臭マスキング剤 Download PDF

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Abstract

【課題】酢酸含有製品の酢酸臭の新規マスキング剤を提供すること。【解決手段】リナロールオキシド、ベンジルアルコール、エチルピルベート、イソブチルアルコール、マルトールイソブチレート、及びネオヘスペリジンジヒドロカルコンからなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含有する、酢酸含有製品の酢酸臭マスキング剤。【選択図】なし

Description

本発明は、酢酸含有製品の酢酸臭マスキング剤及びその使用方法に関する。より詳細には、本発明は、酢酸臭を抑制するためのマスキング剤、当該マスキング剤を含有する香料組成物、当該マスキング剤による酢酸含有製品の酢酸臭のマスキング方法、当該酢酸含有製品の製造方法、及び当該マスキング剤を含有する酢酸含有製品に関する。
食品に関して、従来、栄養、生理機能、又は物性等を付与若しくは改善するために酢酸が用いられている。
しかしながら、酢酸を用いて食品を調製すると、酢酸特有の刺激臭が生じる。
このような酢酸臭を低減させるため、酢酸中の香気成分の生成を抑制すること、あるいは、マスキング剤により酢酸臭を抑制することが試みられてきた。
例えば、特許文献1にはクロトン酸およびマルトールを含有することを特徴とする食酢が開示されている。
特許文献2には糠を含有する原料を使用する食酢の製造方法であって、5−アセトキシメチルフルフラールを食酢中に最終濃度0.5〜50ppmとなるように含有させることを特徴とする食酢の製造方法が開示されている。
特許文献3にはぶどう果実由来原料(これを用いて製造した酢を除く)、糖類、食用有機酸一種以上及び3−ヒドロキシ4,5−ジメチル−2(5H)−フラノンを含有することを特徴とするバルサミコ酢様調味料が開示されている。
特許文献4には酢酸を0.1〜10質量%含有し、且つ、酢酸とヘキサナールの含有質量比が100対0.00001〜100対0.001となるようにヘキサナールを含有することを特徴とする酢酸含有飲食物が開示されている。
特許文献5には酢酸を0.01〜10質量%含有し、且つ、カンファーを酢酸100に対する含有質量比が0.00001〜0.001となる量で含有すること及び/又はオイゲノールを酢酸100に対する含有質量比が0.0001〜0.01となる量で含有すること、を特徴とする酢酸含有飲食物が開示されている。
特許文献6にはβ−ダマセノンを5〜1300ppbおよび/またはβ−イオノンを5〜1000ppbおよび/または6−メチル−5−ヘプテン−2−オールを1000〜5000ppbの濃度で含有する調味料が開示されている。
特許文献7にはpH2.3〜3.5の酢酸含有酸性液状調味料において、蛋白質0.01〜0.8%と、グルコース、麦芽糖、蔗糖及び果糖の合計0.01〜9.0%とを含有し、かつ、酸性液状調味料の香気成分を固相マイクロ抽出−ガスクロマトグラフ分析質量分析法で測定した場合に、酢酸1部に対しHexyl acetate0.0002〜0.1部及びPhenethyl alcohol0.0005〜0.25部を含有することを特徴とする酸性液状調味料が開示されている。
特許文献8にはpH2.3〜3.5の酢酸含有酸性液状調味料において、蛋白質0.01〜0.8%と、グルコース、麦芽糖、蔗糖及び果糖の合計0.01〜9%とを含有し、かつ、酸性液状調味料の香気成分を固相マイクロ抽出−ガスクロマトグラフ分析質量分析法で測定した場合に、酢酸1部に対しBenzaldehyde0.0004〜0.2部及びPhenethyl alcohol0.0005〜0.25部を含有することを特徴とする酸性液状調味料が開示されている。
特許文献9には食酢の香気成分を固相マイクロ抽出−ガスクロマトグラフ分析質量分析法で測定した場合に、βダマセノンを0.01ppb以上0.5ppb以下含有し、フェネチルアルコール1部に対するβダマセノンの含有質量比が0.00015部以上0.003部以下である、食酢が開示されている。
特許文献10には脂肪族脂肪酸を含む飲食品の酸臭低減剤であって、スピラントール又はスピラントールを含有する植物抽出物若しくは植物精油を有効成分として含むことを特徴とする上記の酸臭低減剤が開示されている。
特許文献11には以下(A)及び(B)から選ばれる少なくとも1種の香気成分を以下の分量含有し、喫食時における酢酸含有量が0.015質量%以上5質量%以下であることを特徴とする酢酸含有飲食品が開示されている:
(A)1−オクテン−3−オール;固相マイクロ抽出−ガスクロマトグラフ分析質量分析法で測定した場合におけるピーク面積比が、酢酸1部に対して1ppm部以上5部以下
(B)リモネン、テルピネン、p−シメン、ムロロール及びカダレンから選ばれる少なくとも1種のモノテルペン類またはセスキテルペン類;固相マイクロ抽出−ガスクロマトグラフ分析質量分析法で測定した場合におけるピーク面積比が、リモネン、テルピネン及びp−シメンのときに酢酸1部に対して1ppm部以上5部以下、ムロロール及びカダレンのときに酢酸1部に対して1ppm部以上10部以下。
しかしながら、いかなる成分により酢酸の鋭い刺激臭をマスキングできるかについて、いまだ不明な点は多い。不快な酢酸臭を選択的にマスキングできれば酢酸含有製品の嗜好度は飛躍的に増し、当該市場の拡大が大いに期待できる。
特開平6−335379号公報 WO2007/129405 特開2001−061439号公報 特開2010−124696号公報 特開2011−217655号公報 特開2012−143190号公報 特開2014−103946号公報 特開2014−103947号公報 特開2015−104335号公報 特開2017−023064号公報 特許第6382461号公報
本発明は、上記従来技術における問題点に鑑み、最終製品本来の香味または香気に影響を与えることなく、不快な酢酸臭を選択的にマスキングすることができる酢酸含有製品の酢酸臭の新規マスキング剤を提供することを課題とする。また、新規マスキング剤を含有する香料組成物、新規マスキング剤を用いた酢酸臭の新規マスキング方法、酢酸含有製品の製造方法、及び当該マスキング剤を含有する酢酸含有製品を提供することを目的とする。
かかる状況の下、本発明者らは、鋭意検討した結果、酢酸含有製品に含まれる酢酸に対しマスキング効果を有するマスキング剤成分を特定し、これらのマスキング剤成分が酢酸含有製品の酢酸臭マスキング効果を奏することを確認することにより、本発明を完成するに至った。
従って、本発明は、以下の項を提供する:
項1.リナロールオキシド、ベンジルアルコール、エチルピルベート、イソブチルアルコール、マルトールイソブチレート、及びネオヘスペリジンジヒドロカルコンからなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含有する、酢酸含有製品の酢酸臭マスキング剤。
項2.項1に記載のマスキング剤と、香料成分とを含有する香料組成物。
項3.項1に記載のマスキング剤又は項2に記載の香料組成物を、酢酸含有製品に添加することを含む、酢酸含有製品の酢酸臭をマスキングする方法。
項4.項1に記載のマスキング剤又は項2に記載の香料組成物を、酢酸含有製品に添加することを含む、酢酸含有製品の製造方法。
項5.項1に記載のマスキング剤又は項2に記載の香料組成物を含有する酢酸含有製品。
項6.食品である項5に記載の酢酸含有製品。
本発明によれば、酢酸含有製品の酢酸臭の新規マスキング剤、当該新規マスキング剤を含有する香料組成物、当該新規マスキング剤を用いた酢酸臭の新規マスキング方法、酢酸含有製品の製造方法、及び当該製造方法により得られる酢酸含有製品を提供することができる。本発明は、不快な酢酸臭を選択的にマスキングすることができるため、最終製品本来の香味または香気に影響を与えることなく酢酸含有製品の酢酸臭をマスキングすることができる。それにより、酢酸含有製品の嗜好性を向上することができる。
本明細書中、語句「含む」又は語句「含有する」は、語句「からなる」、及び語句「のみからなる」を包含することを意図して用いられる。
本明細書中に記載の操作、及び工程は、特に記載のない限り、室温で実施され得る。
本明細書中、用語「室温」は、技術常識に従って理解され、例えば、10℃〜35℃の範囲内の温度を意味することができる。
1.酢酸臭マスキング剤
以下、本発明について、詳細に説明する。
本発明の酢酸含有製品の酢酸臭マスキング剤(本明細書中、これを「酢酸臭マスキング剤」又は「マスキング剤」ということがある)は、以下の(1)〜(6)の化合物が有する、酢酸に対するマスキング作用(酢酸臭抑制作用)を利用したものであり、これらの化合物の中から選択される1種又は2種以上の化合物(本明細書中、これをマスキング化合物と称する場合がある。)を有効成分として含む:
(1)リナロールオキシド、
(2)ベンジルアルコール、
(3)エチルピルベート、
(4)イソブチルアルコール、
(5)マルトールイソブチレート、及び
(6)ネオヘスペリジンジヒドロカルコン。
これらの化合物はいずれも公知の香料成分であり、天然香料からの精製物、化学反応による合成物、いずれも商業的に入手可能なものを制限なく用いることができる。簡便には、本発明において、これらの化合物の市販品を好適に使用することができる。なお、本発明において、リナロールオキシドとはピラノイド型をいう。
本発明の酢酸臭マスキング剤は、有効成分として、上記マスキング化合物の1種のみを含むものであってもよいし、また2種以上を任意に組み合わせて含有するものであってもよい。酢酸臭マスキング剤を2種以上組み合わせることにより、酢酸臭のマスキング効果を向上し得る。
マスキング化合物の組み合わせの例としては、リナロールオキシド、ベンジルアルコール、エチルピルベート、イソブチルアルコール、マルトールイソブチレート、及びネオヘスペリジンジヒドロカルコンからなる群より選択される少なくとも2種の化合物の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
そのような例としては、リナロールオキシドとベンジルアルコールの組み合わせ、リナロールオキシドとエチルピルベートの組み合わせ、リナロールオキシドとイソブチルアルコールの組み合わせ、リナロールオキシドとマルトールイソブチレートの組み合わせ、リナロールオキシドとネオヘスペリジンジヒドロカルコンの組み合わせ、ベンジルアルコールとエチルピルベートの組み合わせ、ベンジルアルコールとイソブチルアルコールの組み合わせ、ベンジルアルコールとマルトールイソブチレートの組み合わせ、ベンジルアルコールとネオヘスペリジンジヒドロカルコンの組み合わせ、エチルピルベートとイソブチルアルコールの組み合わせ、エチルピルベートとマルトールイソブチレートの組み合わせ、エチルピルベートとネオヘスペリジンジヒドロカルコンの組み合わせ、イソブチルアルコールとマルトールイソブチレートの組み合わせ、イソブチルアルコールとネオヘスペリジンジヒドロカルコンの組み合わせ、マルトールイソブチレートとネオヘスペリジンジヒドロカルコンの組み合わせ、リナロールオキシドとベンジルアルコールとエチルピルベートとマルトールイソブチレートの組み合わせ、ベンジルアルコールとイソブチルアルコールとマルトールイソブチレートとネオヘスペリジンジヒドロカルコンの組み合わせ、及びリナロールオキシドとベンジルアルコールとエチルピルベートとイソブチルアルコールとマルトールイソブチレートとネオヘスペリジンジヒドロカルコンの組み合わせ等が挙げられるが、これらに限定されない。
酢酸臭マスキング剤中の上記マスキング化合物の割合は、酢酸臭マスキング剤が酢酸臭の抑制効果を発揮する量であればよく、0.000001〜99質量%(0.01〜990000ppm)の範囲で適宜設定することができる。
また、酢酸含有製品中の上記マスキング化合物の量は、酢酸臭マスキング剤が酢酸臭の抑制効果を発揮する量であればよく、具体的には当該化合物各々の酢酸含有製品全体に対する濃度が、
1.0×10-10〜0.1質量%(0.001ppb〜1000000ppb)の範囲であることが好ましく、
1.0×10-9〜0.01質量%(0.01ppb〜100000ppb)の範囲であることがより好ましく、及び
1.0×10-8〜0.001質量%(0.1ppb〜10000ppb)の範囲であることが更に好ましい。
上記の量が少なすぎると酢酸臭のマスキング効果が不十分になることがあり、一方、当上記の量が多すぎると、前記マスキング化合物自体が有する香り及び/又は味が酢酸含有製品の香り及び/又は味に望ましくない影響を与えることがある。
本発明の好ましい実施形態においては、酢酸とマスキング化合物の合計との質量比([酢酸]:[マスキング化合物の合計])は、例えば1:10〜500000000:1の範囲内の比、1:5〜100000000:1の範囲内の比、1:1〜50000000:1の範囲内の比である。
本発明は、上記マスキング化合物の1種又は2種以上を用いることによって、酢酸含有製品の製造、流通、保管、及び販売等の各段階で、酢酸臭を、簡便に、かつ安全性が高く、しかも最終製品の香り、及び/又は味に影響を与えることなく、マスキングすることができる。
本発明の酢酸臭マスキング剤は、マスキング化合物のみからなるものであってもよいし、当該マスキング化合物以外の化合物を含有してもよい。本発明の酢酸臭マスキング剤の形態、及び当該マスキング化合物以外の化合物の種類及び量は、適宜、本発明の酢酸臭マスキング剤の使用態様等に応じて、設定することができる。
本発明の酢酸臭マスキング剤は、マスキング化合物に加えて適当な希釈剤(増粘剤)若しくは担体を含有するものであってもよい。
マスキング化合物と併用する希釈剤若しくは担体としては、マスキング化合物の酢酸臭抑制作用を損なわないものであればよく、その限りにおいて特に制限されるものではない。一例を挙げると、例えばアラビアガム、デキストリン、サイクロデキストリン、グルコース、スクロース等の固体状の希釈剤若しくは担体;又は水、エタノール、プロピレングリコール、グリセリン、グリセリン脂肪酸エステル、食用油脂等の液状の希釈剤若しくは担体を挙げることができる。これらの希釈剤若しくは担体には、本発明の酢酸臭マスキング剤を所望の形状(剤型)に調製するために用いられる添加剤、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、乳化剤、溶解剤、増粘剤、滑沢剤、矯味剤、着色料等が含まれる。なかでも乳化剤は、液状の希釈剤中にマスキング化合物を分散させて水溶液(分散液、懸濁液)又は乳液状の酢酸臭マスキング剤を調製するために好適に使用することができる。かかる乳化剤としては、制限されないものの、例えばショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、レシチン、酵素分解レシチン、キラヤ抽出物、サポニン、ポリソルベート、アラビアガム、及びガティガムなどを挙げることができる。かかる希釈剤若しくは担体を用いることで、本発明の酢酸臭マスキング剤は、液状、懸濁液状、乳液状、ペースト状、粉末状、顆粒状、及びその他、任意の剤型にすることができる。当該本発明の酢酸臭マスキング剤の剤型は、酢酸臭を抑制する対象物の種類やその形状に応じて、適宜設定することができる。
また本発明の酢酸臭マスキング剤は、前述するマスキング化合物を溶解又は分散した水溶液にデキストリン等の賦形剤を配合し、噴霧乾燥又は凍結乾燥等の定法に従って粉末化して粉末製剤として調製されてもよいし、さらに造粒されることで顆粒製剤として調製されてもよい。
本発明の酢酸臭マスキング剤は、酢酸を含有する製品(つまり酢酸含有製品)に添加して用いられることで、酢酸臭を抑制することができる。酢酸含有製品としては、飲料を含む食品が挙げられる。このため、本発明の酢酸臭マスキング剤は、酢酸を含有する食品の食品添加物として有効に使用することができる。当該添加物には、食品の製造段階で、これらの製造原料に添加配合して使用される添加物が含まれ、これらの添加物には例えば香料組成物などが含まれる。
2.香料組成物
本発明の酢酸臭マスキング剤は、香料製剤の形態を有し、香料組成物として使用することもできる。このため、本発明は、本発明の酢酸臭マスキング剤の香料組成物としての用途、並びに本発明の酢酸臭マスキング剤を含有する香料組成物を提供するものでもある。
当該香料組成物は、上述の1種又は2種以上のマスキング化合物を含有し、さらに、香料製剤の形態に応じて、上述の希釈剤又は担体を含有してもよいし、当該マスキング化合物以外の1種又は2種以上の他の香料成分を含有してもよい。
かかる他の香料成分は、上記マスキング化合物と併用することで本発明の効果を損なうものでなければよく、また、酢酸臭マスキング剤を配合する酢酸含有製品の香調に悪影響しないものであることが好ましい。このような香料成分としては、例えば日本国特許庁編集の「特許庁公報 周知・慣用技術集(香料)第II部食品用香料」(平成12年1月14日発行)に記載されている天然香料及び合成香料などを挙げることができる。具体的には、シトラス系果実(オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツ、ユズ・スダチ等)の香りを有するシトラス系香料(88〜135頁)、シトラス系果実以外の果実(アップル、グレープ、イチゴ、バナナ、ピーチ、メロン、アンズ、ウメ、サクランボ、ベリー類等)の香りを有するフルーツ系香料(136〜257頁)、乳製品の香りを有するミルク系香料(ミルクフレーバー、バターフレーバー、チーズフレーバー、クリームフレーバー、ヨーグルトフレーバー等)(258〜347頁)、バニラビーンズの香りを有するバニラ系香料(348〜366頁)、緑茶、烏龍茶、紅茶などの香りを有する茶系香料(367〜426頁)、ココアやチョコレートの香りを有するココア・チョコレート香料(427〜446頁)、コーヒーの香りを有するコーヒー香料(447〜475頁)、ペパーミントやスペアミントなどの香りを有するミント系香料(476〜495頁)、香辛料の香りを有するスパイス系香料(496〜580頁)、アーモンドなどのナッツ類の香りを有するナッツ系香料(581〜608頁)、洋酒(例えばワイン、ウイスキー、ブランデー、ラム酒、ジン、リキュール等)の香りを有する洋酒系香料(759〜825頁)、花の香りを有するフラワー系香料(826〜836頁)、野菜(例えばオニオン、ガーリック、ネギ、人参、ゴボウ、椎茸、松茸、三つ葉等)の香りを有する野菜系香料(837〜907頁)などを例示することができる。好ましくはシトラス系香料、フルーツ系香料、ミルク系香料、ココア・チョコレート系香料、ミント系香料、野菜系香料を挙げることができる。
本発明の香料組成物は、本発明の効果を奏することを限度として、前述する1種又は2種以上のマスキング化合物を0.000001〜99質量%(0.01〜990000ppm)の割合で含有するものであればよい。本発明の香料組成物が、上記マスキング剤化合物以外に他の香料成分を含有する場合、当該他の香料成分の配合割合として、制限されないものの好ましくは0.000001〜99質量%(0.01〜990000ppm)、より好ましくは0.00001〜10質量%(0.1〜100000ppm)の割合を例示することができる。
3.酢酸臭がマスキングされた酢酸含有製品及びその製造方法
本発明が対象とする酢酸含有製品としては、食品が挙げられる。酢酸含有製品はヒト又は非ヒト動物に適用される。
食品としては、清涼飲料、乳酸菌飲料、炭酸飲料、栄養ドリンク剤等の飲料;パン類;麺類;菓子類;ゼリー;アイスクリーム、ヨーグルト、チーズ等の乳製品;冷凍食品;粉末コーヒー等のインスタント食品;でんぷん加工製品;加工肉製品;調味料;惣菜;漬物;醗酵食品等が挙げられるがこれらに限定されない。
酢酸含有製品が食品の場合、酢酸含有製品は各種食品素材を含有することができる。
当該食品素材としては、例えば、糖質、甘味料、増粘剤、乳化剤、ビタミン類、乳、乳製品、油脂、酸味料、調味料、香辛料、香料、でん粉、デキストリン、グリセリン、卵、及び色素等を挙げることができる。当該食品素材としては、より具体的には、例えば、
ショ糖、グルコース、フルクトース、パラチノース、キシロース、水あめ及び麦芽糖等の糖質;
ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、パラチニット、及び還元水飴等の糖アルコール;
アスパルテーム、ソーマチン、スクラロース、アセスルファムカリウム、及びステビア等の高甘味度甘味料;
寒天、ゼラチン、カラギーナン、グアーガム、キサンタンガム、ペクチン、ローカストビーンガム、ガラクトマンナン、グルコマンナン及びジェランガム等の増粘剤;
ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、及びレシチン等の乳化剤;
ビタミンA、ビタミンB類、ビタミンC、及びビタミンE等のビタミン類;
生乳、牛乳、脱脂乳、及び加工乳等の乳;
発酵乳、濃縮乳、練乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリーム、チーズ、及びバター等の乳製品;
パーム油、ヤシ油等の油脂;
クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸等の酸味料;
醤油、味噌、かつお節、アミノ酸等の調味料;
シソ、ショウガ、トウガラシ等の香辛料;
上記「他の香料成分」にて例示した香料
等を挙げることができる。
上記本発明の酢酸臭マスキング剤又は香料組成物を、酢酸を含有する製品に配合することで、当該酢酸臭が抑制された酢酸含有製品を製造することができる。
制限されないものの、酢酸含有製品中の酢酸の量は好ましくは0.0001〜10質量%であり、より好ましくは0.001〜5質量%であることができる。
酢酸含有食品に本発明の酢酸臭マスキング剤又は香料組成物を配合する時期及びその方法は特に限定されず、これらの製品を製造する任意の段階で定法に従って行うことができる。例えば、食品の原材料に、本発明の酢酸臭マスキング剤又は香料組成物を添加し、定法に従って食品を製造する方法を挙げることができる。
こうした本発明の製造方法によれば、酢酸を含有しながらも、酢酸臭がマスキングされた食品を調製することができる。
4.酢酸臭のマスキング方法
本発明はまた、酢酸臭を有する酢酸含有製品の臭いをマスキングする方法を提供する。
当該方法は、前記「3.酢酸臭がマスキングされた酢酸含有製品及びその製造方法」の欄に記載する方法に従って実施することできる。
以下、本発明を実施例を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。なお、以下の実施例は、特に言及しない限り、室温(25±5℃)及び大気圧条件下で行われたものとする。
以下の例において、量、及び濃度を示す数値は、特に限定が無い限り、質量に基づくことができる。
実施例1 酢酸に対するマスキング化合物によるマスキング効果
以下の6つの被験化合物について、酢酸臭に対するマスキング効果を評価した。
<被験化合物>
(1)リナロールオキシド
(2)ベンジルアルコール
(3)エチルピルベート
(4)イソブチルアルコール
(5)マルトールイソブチレート
(6)ネオヘスペリジンジヒドロカルコン
1.評価液の調製
酢酸含有製品として、グラニュー糖100gにイオン交換水を加えて溶かし、酢酸2gを加え、全量が1000gとなるようにイオン交換水を追加して評価液を調製した。
被験化合物を95%エタノール溶液に予め溶解させてマスキング剤を調製し、評価液に対し0.1%添加した。マスキング剤中の各被験化合物の濃度は、評価液中の各被験化合物の最終濃度が表1中の量となるように調整した。
被験化合物を添加しない評価液を対照液とした。
2.官能評価試験
各化合物を上記評価液に添加して調製した被験化合物添加評価液の臭気を、臭いの官能評価についてよく訓練された5人のパネラーにより、以下の評価基準を設定し、被験化合物を添加しない評価液(対照液)と対比して評価した。評価点の平均を表1に示す。
<評価基準>
酢酸臭を強く感じる:4点 (対照液と同等)
酢酸臭をやや強く感じる:3点
酢酸臭を感じる:2点
酢酸臭をやや感じる:1点
酢酸臭を感じない:0点(酢酸を含有しないグラニュー糖液と同等)
3.評価結果
Figure 2020124142
表1の結果から、いずれの被験化合物も評価液の酢酸臭を抑制することができることが確認された。また、被験化合物の添加濃度が増大するにつれて酢酸臭の抑制効果は強くなる傾向にあるが、被験化合物の種類によっては被験化合物自体の風味が発現するようになった。被験化合物自体の風味の発現の影響なく、酢酸(0.2質量%)の臭いがマスキングできる各被験化合物の濃度としては下記を挙げることができる。
被験化合物(1):0.00001ppm〜10ppm、好ましくは0.0001ppm〜5ppm
被験化合物(2):0.00001ppm〜10ppm、好ましくは0.0001ppm〜5ppm
被験化合物(3):0.00001ppm〜7ppm、好ましくは0.0001ppm〜5ppm
被験化合物(4):0.00001ppm〜10ppm、好ましくは0.0001ppm〜5ppm
被験化合物(5):0.00001ppm〜7ppm、好ましくは0.0001ppm〜5ppm
被験化合物(6):0.00001ppm〜7ppm、好ましくは0.0001ppm〜5ppm
実施例2 2種以上のマスキング化合物によるマスキング効果
2種以上の被験化合物を併用した場合の酢酸臭に対するマスキング効果を評価した。
被験化合物は表2中の量となるように濃度調整した。評価液の調製及び官能評価試験は実施例1と同じ方法とし、臭いの官能評価についてよく訓練された5人のパネラーにより、被験化合物を添加しない評価液(対照液)と対比して評価した。
Figure 2020124142
上記の結果から、2種以上の被験化合物を組み合わせた実施例2−1〜2−5の評価液のいずれにおいても酢酸臭を抑制できることが示された。
実施例3 市販の酢酸含有飲料に対するマスキング化合物による酢酸臭マスキング
実施例1の被験化合物を用いて、市販の3種の酢酸含有飲料の酢酸臭に対するマスキング効果を評価した。
<酢酸含有飲料>
(1)市販の黒酢飲料(ストレートタイプ、黒酢15cc/200mL、200mL紙パック入り)
(2)市販のブルーベリー黒酢飲料(ストレートタイプ、酢酸750mg/500mL、1Lペットボトル入り)
(3)市販のりんご黒酢飲料(ストレートタイプ、酢酸750mg/500mL、1Lペットボトル入り)
1.評価液の調製
被験化合物を95%エタノール溶液に予め溶解させてマスキング剤を調製し、上記酢酸含有飲料に対し0.1%添加した。マスキング剤中の各被験化合物の濃度は、評価液中の各被験化合物の最終濃度が表3中の量となるように調整した。
被験化合物を添加しない評価液を対照液とした。
2.官能評価試験
各化合物を上記酢酸含有飲料に添加して調製した被験化合物添加酢酸含有飲料の臭気を、臭いの官能評価についてよく訓練された7人のパネラーにより、以下の評価基準を設定し、被験化合物を添加しない評価液(対照液)と対比して評価した。評価点の平均を表3に示す。
<評価基準>
酢酸臭を強く感じる:4点 (対照液と同等)
酢酸臭をやや強く感じる:3点
酢酸臭を感じる:2点
酢酸臭をやや感じる:1点
酢酸臭を感じない:0点
3.評価結果
Figure 2020124142
表3の結果から、本発明のマスキング化合物は市販の酢酸含有飲料の酢酸臭を抑制できることが確認された。
実施例4 ヨーグルトに対するマスキング化合物による酢酸臭マスキング
実施例1の被験化合物を用いて、製造後の経日により増加するヨーグルトの酢酸臭に対するマスキング効果を評価した。<ヨーグルト>
(1)市販のプレーンヨーグルト(無糖タイプ、500gパック入り)100gにグラニュー糖5gを加えてよく混ぜたもの
(2)市販のいちごヨーグルト(加糖4連タイプ)
1.評価試料の調製
上記ヨーグルトを5℃の冷蔵庫中で、プレーンヨーグルトは9日間、いちごヨーグルトは14日間保管した。5℃保管後のヨーグルトに対して、被験化合物を95%エタノール溶液に予め溶解させて調製したマスキング剤を0.1質量%添加した。なおマスキング剤中の各被験化合物の濃度は、ヨーグルト中の各被験化合物の最終濃度が表4中の量となるように調整した。
2.官能評価試験
各化合物をヨーグルトに添加して調製した被験化合物添加ヨーグルトの臭気を、臭いの官能評価についてよく訓練された7人のパネラーにより、以下の評価方法にしたがって評価した。
<評価方法>
5℃で9日間保管したプレーンヨーグルト(被験化合物未添加・グラニュー糖5g/100g添加)の酢酸臭の程度を4点とし、前記5℃で9日間保管したプレーンヨーグルトの賞味期限日の9日後の賞味期限日が表示されたプレーンヨーグルト(被験化合物未添加・グラニュー糖5g/100g添加)の酢酸臭の程度を0点として、被験化合物添加プレーンヨーグルトの酢酸臭の程度を5段階で評価した。なお、評価は後者のプレーンヨーグルトの購入日に実施した。
いちごヨーグルトにおいては、前記プレーンヨーグルトの保管期間および賞味期限に係わる日数を14とし、グラニュー糖を未添加とした以外は、プレーンヨーグルトと同様の方法により評価を実施した。
3.評価結果
Figure 2020124142
表4の結果から、本発明のマスキング化合物は市販のヨーグルトの酢酸臭を抑制できることが確認された。

Claims (6)

  1. リナロールオキシド、ベンジルアルコール、エチルピルベート、イソブチルアルコール、マルトールイソブチレート、及びネオヘスペリジンジヒドロカルコンからなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含有する、酢酸含有製品の酢酸臭マスキング剤。
  2. 請求項1に記載のマスキング剤と、香料成分とを含有する香料組成物。
  3. 請求項1に記載のマスキング剤又は請求項2に記載の香料組成物を、酢酸含有製品に添加することを含む、酢酸含有製品の酢酸臭をマスキングする方法。
  4. 請求項1に記載のマスキング剤又は請求項2に記載の香料組成物を、酢酸含有製品に添加することを含む、酢酸含有製品の製造方法。
  5. 請求項1に記載のマスキング剤又は請求項2に記載の香料組成物を含有する酢酸含有製品。
  6. 食品である請求項5に記載の酢酸含有製品。
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