JP2020099254A - 魚釣用リール - Google Patents

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Tomoaki Sakiyama
知明 崎山
剛史 永山
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Abstract

【課題】クラッチOFF状態の認識精度を向上させて、誤操作を確実に防止できる魚釣用リールを提供する。【解決手段】魚釣用リールは、操作部材21が押圧操作力により押し込まれてスプールが釣糸放出状態(クラッチOFF状態)に切り換えられた際に操作部材21に節度感のある抵抗力を付与する抵抗力付与手段80,82を備える。【選択図】図5

Description

本発明は、リール本体の側板間に回転自在に支持されたスプールを釣糸巻取状態と釣糸放出状態とに切換えるクラッチ機構を備える魚釣用リールに関する。
対象魚、釣り場、釣りの時間帯等によっては、実釣時に、ポイントへキャストした仕掛けが着水すると同時に魚が食い付くことがあり、そのような場合には、糸ふけを防止するべく親指の腹で軽くスプールを押さえるサミング操作をしているその手の親指でスプールの釣糸巻着面又はスプールフランジ外周を強く圧接することにより、或いは、ハンドルを回転操作してクラッチ機構を釣糸巻取状態に復帰させることにより、魚を針に掛けるフッキング(合わせ操作)を行なうことになるため、確実且つ迅速な合わせ操作を行なうことが難しく、したがって、魚を逃がしてしまったり、仕掛けが岩場や水草等に引き込まれて根掛かり等のトラブルが生じ易くなり、釣果に大きく影響する。
このような事態は、スプールを釣糸放出状態から釣糸巻取状態へとスムーズに移行させることができれば、ある程度防止できる。そのため、例えば特許文献1及び特許文献2は、リール本体を保持する手の親指で操作部材を押圧操作している最中にのみピニオンをスプールから離脱させてスプールを釣糸放出状態(クラッチOFF状態)に保持し、操作部材への押圧が解除されるとスプールを釣糸巻取状態(クラッチON状態)に瞬時に復帰させるクラッチ機構を搭載した魚釣用リールを提案している。
具体的には、特許文献1のクラッチ機構は、クラッチ操作部材の移動量を外部操作部材の回動位置で規制して、クラッチ操作部材の押圧移動規制範囲内でのみクラッチOFF状態を実現する構造形態を成す。一方、特許文献2のクラッチ機構は、デットポイントバネの基端の係止位置を外部操作により変位させて、クラッチ操作部材の移動範囲にわたってデットポイントを無くす(デットポイントバネがクラッチON位置からデットポイントを越えてクラッチOFF位置へと振り分けられてクラッチOFF状態が保持されないようにする)ことにより、クラッチOFF状態からクラッチON状態への瞬時の移行を可能にしている。
特開昭59−102343号公報 特許第1614508号
ところで、前述した特許文献1及び特許文献2に開示されるクラッチ機構において、クラッチ操作部材によってクラッチON状態からクラッチOFF状態へと切り換えてクラッチOFF状態を保持する操作は、リール本体を保持した手の親指でクラッチ操作部材を押圧してその押し切った状態を保持することにより行なわれ、その場合、ユーザ(釣人)は、その保持している状態をクラッチOFF状態と認識して仕掛けの放出操作を行なうとともに、親指による押圧状態を解除することによりクラッチON状態に復帰させて合わせ操作(フッキング)を行なっているのが現状である。
そのため、実釣時において、このようなクラッチ操作部材による押圧/解除操作が頻繁に繰り返されると、指が疲労して指の感覚が鈍る場合があり、また、釣り場の寒さの影響等も加わると、クラッチ操作部材を完全に押し切っていない状態(クラッチOFF状態になっていない状態)でクラッチOFF状態であると誤って認識し、仕掛けをキャストしてしまう場合がある。そのような場合には、釣糸の切断、仕掛けの紛失、或いは、クラッチ機構の摩耗・故障等のトラブルが生じる虞がある。
本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、クラッチOFF状態の認識精度を向上させて、誤操作を確実に防止できる魚釣用リールを提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明は、リール本体に回転可能に支持されるスプールと、前記スプールを釣糸放出状態と釣糸巻取状態との間で切り換え可能にするクラッチ機構とを備え、前記クラッチ機構は、前記リール本体に設けられる操作部材が押圧操作力により押し込まれた状態に保持されることにより前記スプールを前記釣糸巻取状態から前記釣糸放出状態へ切り換えるとともに、前記操作部材を押し込まれた状態に保持している前記押圧操作力が解除された時点で前記スプールを前記釣糸巻取状態に復帰させる、魚釣用リールにおいて、前記操作部材が前記押圧操作力により押し込まれて前記スプールが前記釣糸放出状態に切り換えられた際に前記操作部材に節度感のある抵抗力を付与する抵抗力付与手段を備えることを特徴とする。
上記構成の魚釣用リールによれば、操作部材が押圧操作力により押し込まれてスプールが釣糸放出状態に切り換えられた際に操作部材に節度感のある抵抗力を付与する抵抗力付与手段が設けられているため、魚釣用リールのユーザ(釣人)は、操作部材の押し込み操作時のクラッチOFF位置(スプールが釣糸放出状態に切り換わった位置)で、従来の押圧作動感とは異なる節度感のある抵抗力を操作部材を介して認識でき(抵抗力が例えば操作部材を操作する親指に作用する)、したがって、スプールの釣糸放出状態(クラッチOFF状態)を確実に把握できる。言い換えると、操作部材を完全に押し切っていない状態では、操作部材の操作に抵抗力が付与されないため、この状態をクラッチOFF状態であると誤って認識することがなく、したがって、クラッチOFF状態になっていない状態で誤って仕掛けをキャストしてしまうといった事態を回避でき、釣糸の切断、仕掛けの紛失、或いは、クラッチ機構の摩耗・故障等のトラブルを生じさせないで済む。このように、本発明によれば、操作部材の押圧操作時の押し切りによるクラッチOFF認識に、節度のある抵抗を付加させて、認識感度の向上を図っているため、クラッチを切り換えてキャスティングを行なう一連の操作において誤操作を確実に防止できる。
なお、上記構成において、「節度感のある抵抗力」とは、少なくとも触覚(例えば手元に感じるクリック感)によって操作部材の操作位置(クラッチOFF位置)をユーザに感じさせる抵抗力のことであり、この抵抗力は、釣糸放出状態から釣糸巻取状態へと機械的にスムーズに移行させることができる(操作部材をクラッチOFF位置からクラッチON位置へと違和感なくスムーズに戻し操作できる)程度の大きさであることが好ましい。また、操作部材を押し込む操作方向としては、下方又は前方など、様々な方向を想定することができ、また、操作部材の移動形態も、回動又はスライド等、様々な形態を想定することができる。また、上記構成において、クラッチ機構は、操作部材が押圧操作力により押し込まれた状態に保持されることによりスプールを釣糸巻取状態から釣糸放出状態へ切り換えるとともに、操作部材を押し込まれた状態に保持している押圧操作力が解除された時点でスプールを釣糸巻取状態に復帰させるという機能を少なくとも実現できればよく、したがって、そのような機能と他の機能(例えば、クラッチON状態とクラッチOFF状態とが完全に振り分けられる機能、操作部材の操作位置がクラッチON位置とクラッチOFF位置とに振り分けられ、操作部材に対する押圧操作力が解除されてもクラッチOFF位置が機械的に保持される機能など)とを例えば外部操作により切り換えることができるようになっていてもよく(例えば、前述した特許文献2参照)、或いは、操作部材を押し込み操作している時にしかクラッチOFF状態を実現できなくてもよい。
また、上記構成において、抵抗力付与手段は、操作部材又は該操作部材の動きに連動する可動部材とリール本体又は該リール本体に固定される固定部材との間に介在して設けられてもよい。具体的には、例えば、操作部材とリール本体を構成するフレームとの間、又は、操作部材の動きに連動するクラッチ機構のクラッチカムと前記フレームとの間に抵抗力付与手段が介挿して設けられてもよい。これによれば、より簡単に抵抗力付与手段を配設することも可能になり、操作部材に対して抵抗力を効果的に作用させることができる。
また、上記構成では、抵抗力付与手段により付与される抵抗力が弾性部材の弾発力によりもたらされてもよい。これによれば、省スペースで効率的に抵抗力を操作部材に対して付与することが可能となり、また、抵抗力の付与及びその解除も容易に実現できる。この場合の一例として、抵抗力付与手段は、可動部材及び固定部材の一方に設けられる凹部と、可動部材及び固定部材の他方に設けられて凹部に係合可能な凸状部材(例えば係合ピンや板バネ突起など)と、凸状部材を凹部に係合させる方向に付勢する付勢部材とを有してもよい。これによれば、弾性部材の弾発力による抵抗力付与を簡単な構造で実現できるとともに、付勢部材の付勢力による凸状部材と凹部との係合に伴う保持力が操作部材を押し込まれた状態に保持している押圧操作力を補助するように作用し得るため、クラッチOFF位置にある操作部材を軽い力で保持する(支える)ことができ、ユーザの操作に伴う疲れを軽減できる。
また、上記構成では、抵抗力付与手段が抵抗力の付与時に音(例えばクリック音)を発することが好ましい。これによれば、操作部材のクラッチOFF位置(釣糸放出状態)を触覚だけではなく聴覚によっても報知できるため、クラッチOFF状態の認識精度を更に向上させることができる。
本発明によれば、クラッチOFF状態の認識精度を向上させて、誤操作を確実に防止できる魚釣用リールが得られる。
本発明の一実施形態に係る魚釣用リールの断面図である。 図1の魚釣用リールの上面図である。 図1の魚釣用リールにおいて、クラッチ機構の動力伝達部分の構成を示す一部断面を有する側面図(クラッチON状態)である。 図3のクラッチON状態における要部拡大縦断面図である。 図1の魚釣用リールにおいて、クラッチ機構の動力伝達部分の構成を示す一部断面を有する側面図(クラッチOFF状態)である。 図5のクラッチOFF状態における要部拡大縦断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1および図2に示されるように、本実施形態に係る魚釣用リール1は、左右フレーム2a,2bと、これら左右フレーム2a,2bに装着される円形状の左右側板3a,3bとによってリール本体が構成されている。左右フレーム2a,2bは、複数の支柱を介して一体化されており、下方の支柱には、釣竿のリールシートに装着されるリール脚2cが設けられている(図3参照)。
左右フレーム2a,2b(左右側板3a,3b)間には、スプール軸5が軸受6を介して回転可能に支持されており、このスプール軸5には、釣糸が巻回されるスプール5aが取り付けられている。
右フレーム2bおよび右側板3bには軸受8を介してハンドル軸9が回転可能に支持されており、ハンドル軸9の端部にはハンドル9aが装着されている。この場合、ハンドル9aを回転操作すると、その操作力は、駆動力伝達機構10を介してスプール5aに伝達され、スプール5aを回転駆動するようになっている。なお、ハンドル軸9は、右側板3bとの間に介在された転がり式の一方向クラッチ11(逆転防止機構)によって、釣糸巻取方向にのみ回転可能となっている。
また、右フレーム2bと右側板3bとの間には、駆動力伝達機構10の駆動力の伝達を継脱するクラッチ機構12と、魚釣時にスプール5aから釣糸が繰り出された際にスプール5aにドラグ力を付与する公知のドラグ機構13とが収容されている。
なお、ハンドル9aの近傍には、ドラグ機構13によるドラグ力の調整を行なうためのドラグ調整ノブ13aが設けられており、また、スプール5aの前側には、スプール5aに対して釣糸を均一に平行巻きするためのレベルワインド機構50が設けられている。また、スプール5aの後側(スプール5aに対してレベルワインド機構50と反対側に位置する側)の左右フレーム2a,2b(左右側板3a,3b)間には、スプール5aに当て付く指(親指)を載置できる指当て部材(サムレスト)としての機能も有するクラッチ機構12の操作部材21が設けられている。
駆動力伝達機構10は、ハンドル軸9に回転可能に支持された駆動歯車14と、この駆動歯車14に噛合するピニオン15とを備えている。ピニオン15は、スプール軸5と同軸的に延出し且つ右側板3bに軸受を介して回転可能に支持されたピニオン軸5b(スプール軸5aと一体形成され又は別体に形成される)に設けられており、このピニオン軸5bに沿って軸方向に移動できる。また、ピニオン15の外周には円周溝15aが形成されており、この円周溝15aには、ピニオン15を軸方向に移動させるクラッチ機構12の後述するヨーク22が係合している。
また、ピニオン15は、スプール軸5の端部に形成された断面が非円形の係合部94と嵌合する嵌合部92を端部に有しており(図4及び図6も参照)、ヨーク22によってスプール5a側に移動されると、嵌合部92がスプール軸5の係合部94に嵌合状態で係合して(図4参照)ハンドル9aの操作力(駆動歯車14の回転駆動力)をスプール軸5(スプール5a)に伝達する(クラッチON状態(釣糸巻取状態))とともに、ヨーク22によって右側板3b側に移動されると、嵌合部92がスプール軸5の係合部94から外れて(図6参照)ハンドル9aの操作力をスプール軸5(スプール5a)に伝達しない(クラッチOFF状態(釣糸放出状態))。
図3に示されるように、クラッチ機構12は、スプール軸5(ピニオン軸5b)を中心に回動可能なクラッチ作動板(クラッチカム)20と、クラッチ作動板20の回動動作に連動してピニオン軸5bに沿って移動するヨーク22とを備えている。この場合、ヨーク22は、ピニオン15の円周溝15aに略180°に亘って嵌合するとともに、径方向に延出する一対の腕部22a,22bを有している。
また、クラッチ作動板20は、その外周側で周方向に沿って延びるアーム部20Aの折れ曲がり端部20Aaがフレーム2bに上下方向に形成された連結孔2dを介して操作部材21に一体的に連結されている。
操作部材21は、スプール5aを釣糸巻取状態(スプール5aの釣糸巻取方向への回転のみを許容する状態)と釣糸放出状態(スプール5aを自由に正逆回転させる状態)とに切換えるためのクラッチレバーとして構成されており、クラッチ作動板20と一体に回動して、連結孔2dに沿って上下に移動できる。
クラッチ作動板20の表面には、ヨーク22と係合可能な一対のカム面23が形成されている。これらのカム面23は、クラッチ作動板20の回動に伴ってヨーク22の各腕部22a,22bの裏面に対して係脱し、ヨーク22をピニオン軸5bに沿って移動させる。なお、ヨーク22は、右フレーム2bに突設された支持ピン25によって各腕部22a,22bが保持されており、各支持ピン25に配設されたバネ部材90(図4及び図6参照)によりクラッチ作動板20に向けて常時付勢されている。
また、右フレーム2bにはボス(ネジの軸部)26が突設されるとともに、クラッチ作動板20のアーム部20Aにはボス26が係合する周方向溝27が形成されている。これらの周方向溝27およびボス26は、周方向溝27の両端にボス26が突き当たることにより、クラッチ作動板20の回動範囲を規定する。
右フレーム2bとクラッチ作動板20との間には、付勢手段としてのバネ28が介挿されている。このバネ28は、カム面23がヨーク22の各腕部22a,22bの裏面から離脱する位置(クラッチON状態・・・図3及び図4の状態)へとクラッチ作動板20を回動させる(図3において時計周りに回動させる)ように常時付勢する。
したがって、このような構成のクラッチ機構12において、図3及び図4に示されるクラッチON状態では、バネ28の付勢力によりクラッチ作動板20を介して操作部材21が上側に位置されている。また、このクラッチON状態では、クラッチ作動板20のカム面23が作動部材22の各腕部22a,22bの裏面から離脱して、ヨーク22と係合するピニオン15がスプール軸5と係合している。したがって、この状態でハンドル9aを回転操作すると、その操作力は、駆動歯車14及びピニオン15を介してスプール軸5に伝達され、スプール5aを釣糸巻取方向に回転させることができる。
一方、このクラッチON状態から、図3に示されるように操作部材21に親指Tを載置した状態で、操作部材21を押圧操作して(押圧操作力を作用させて)下方に移動させる(押し込み操作する)と、この動作がクラッチ作動板20に伝えられ、このクラッチ作動板20をバネ28の付勢力に抗して図3において反時計周りに回動させる。
このようにしてクラッチ作動板20が回動すると、クラッチ作動板20のカム面23は、ヨーク材22の各腕部22a,22bの裏面に係合し、各支持ピン25に配設されたバネ部材90の付勢力に抗してヨーク22をクラッチ作動板20から離間させるようにピニオン軸5bに沿って移動させる。そして、この移動により、ヨーク22と係合するピニオン15がスプール軸5から完全に外れる(クラッチOFF)。このとき、操作部材21の完全押し込み位置では、バネ28のデッドポイトを越えないようになっている。そのため、クラッチ機構12は、操作部材21が押圧操作力により押し込まれた状態に保持されることによりスプール5aを釣糸巻取状態(図3及び図4の状態)から釣糸放出状態(図5及び図6の状態)へ切り換えるが、操作部材21を押し込まれた状態に保持している押圧操作力が解除された時点でスプール5aを釣糸巻取状態へと瞬時に復帰させる。つまり、クラッチ機構12は、操作部材21が介在する動作では、操作部材21が押し込み操作されているときにしかクラッチOFF状態を実現できない。
しかしながら、クラッチ機構12の他の機能により、クラッチON状態とクラッチOFF状態とが(例えばバネ28のデッドポイントを越えて)完全に振り分けられてクラッチOFF状態が機械的に保持されるようになっていてもよい。そのような場合には、クラッチをOFF状態からON状態にする自動復帰機構30(図3及び図5参照)がクラッチ作動板20に設けられてもよい。この自動復帰機構30は、クラッチ作動板20に一体的に設けられるキック部材31と、ハンドル軸9に回り止め固定されるラチェット32とを備えており、キック部材31は、クラッチON状態からクラッチOFF状態へと切り換えられると、図5に示すように、ラチェット32の回転軌跡内に侵入するように配置、構成されている。このため、クラッチOFF状態において、ハンドル9aを巻き取り操作すると、ラチェット32の回転により、キック部材31は、キックされて自動的にクラッチ作動板20をクラッチON状態の位置に復帰させ、バネ28のバネ力で保持される。
以上のようなクラッチ機構12の構成及び作用に加えて、本実施形態では、操作部材21が前述したように押圧操作力により押し込まれてスプール5aが釣糸放出状態に切り換えられた際に操作部材21に節度感のある抵抗力を付与する抵抗力付与手段が設けられている。具体的に、そのような抵抗力付与手段は、操作部材21又は該操作部材21の動きに連動する可動部材とリール本体又は該リール本体に固定される固定部材との間に介在して設けられる。特に、本実施形態では、抵抗力付与手段が、前記可動部材であるクラッチ作動板20のアーム部20Aの裏面(右フレーム2bと対向する面)に設けられる凹部(係合穴)80と、前記固定部材である右フレーム2bに設けられて凹部80に係合可能な係合ピン(凸状部材)82と、係合ピン82を凹部80に係合させる方向に付勢する付勢部材としてのバネ84とを有しており、操作部材21が押圧操作力により押し込まれてクラッチ作動板20(アーム部20A)が回動しスプール5aが釣糸放出状態に切り換えられた時点で、凹部80が係合ピン82に対して係脱可能に係合する(図5及び図6参照)ようになっている。したがって、操作部材21を操作するユーザ(釣人)は、触覚(例えば手元に感じるクリック感)によって操作部材21のクラッチOFF位置を従来の押圧作動感とは異なる節度感のある抵抗力(弾性部材であるバネ84の弾発力によりもたらされる)によって感じ取ることができるだけでなく、凹部80と係合ピン82との係脱時に生じるクリック音によっても操作部材21のクラッチOFF位置を聴覚で感じ取ることができるようになる。この場合、節度感のある抵抗力は、釣糸放出状態から釣糸巻取状態へと機械的にスムーズに移行させることができる(操作部材21をクラッチOFF位置からクラッチON位置へと違和感なくスムーズに戻し操作できる)程度の大きさであることが好ましく、そのため、特に本実施形態では、凹部80と係合する係合ピン82の頭部は、先細る円錐台状の周面82aを有するとともに、凹部80もそれに対したテーパ状の内面を有する係合穴として形成される。
なお、本実施形態では、クラッチOFF位置で互いに係合する凹部80及び係合ピン82が設けられているが、これに加えて、クラッチON位置で互いに係合する別個の凹部及び係合ピンが設けられても構わない。また、本実施形態では、凹部80がクラッチ作動板20(可動部材)側に設けられ、係合ピン82が右フレーム2b(固定部材)側に設けられているが、これと逆の配置形態であっても構わない。すなわち、凹部80が右フレーム2b(固定部材)側に設けられ、係合ピン82がクラッチ作動板20(可動部材)側に設けられていてもよい。
以上説明したように、本実施形態の魚釣用リールによれば、操作部材21が押圧操作力により押し込まれてスプール5aが釣糸放出状態に切り換えられた際に操作部材21に節度感のある抵抗力を付与する抵抗力付与手段80,82,84が設けられているため、魚釣用リールのユーザ(釣人)は、操作部材21の押し込み操作時のクラッチOFF位置(スプール5aが釣糸放出状態に切り換わった位置)で、節度感のある抵抗力を操作部材21を介して認識でき、したがって、スプール5aの釣糸放出状態(クラッチOFF状態)を確実に把握できる。言い換えると、操作部材21を完全に押し切っていない状態では、操作部材21の操作に抵抗力が付与されないため、この状態をクラッチOFF状態であると誤って認識することがなく、したがって、クラッチOFF状態になっていない状態で誤って仕掛けをキャストしてしまうといった事態を回避でき、釣糸の切断、仕掛けの紛失、或いは、クラッチ機構の摩耗・故障等のトラブルを生じさせないで済む。
また、本実施形態では、抵抗力付与手段が係合ピン82、凹部80、及び、バネ84によって構成されているため、弾性部材の弾発力による抵抗力付与を簡単な構造で実現できるとともに、バネ84の付勢力による係合ピン82と凹部80との係合に伴う保持力が操作部材21を押し込まれた状態に保持している押圧操作力を補助するように作用し得るため、クラッチOFF位置にある操作部材21を軽い力で保持する(支える)ことができ(係合ピン82と凹部80との係合に伴う保持力が無ければバネ28の付勢力に抗して例えば1800kgfの作動力で操作部材21を押し込まなければならないところを、例えば500kgf程度の軽い力で操作部材21を押し込むだけで済む)、ユーザの操作に伴う疲れを軽減できる。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できることは言うまでもない。例えば、前述した実施形態では、操作部材の押し込み方向が上下方向であったが、この方向に限定されない。操作部材を押し込む操作方向としては、上下方向以外に前後方向を挙げることもでき、様々な方向を想定することができ、また、操作部材の移動形態も、回動又はスライド等、様々な形態を想定することができる。また、本実施形態では、抵抗力付与手段として、凹部と係合ピンとの係脱構造が例示されているが、抵抗力付与手段の形態は、それに限定れず、操作部材が押圧操作力により押し込まれてスプールが釣糸放出状態に切り換えられた際に操作部材に節度感のある抵抗力を付与できればどのような形態であっても構わない。
2b 右フレーム(固定部材)
5a スプール
12 クラッチ機構
20 クラッチ作動板(可動部材)
21 操作部材
80 凹部(抵抗力付与手段)
82 係合ピン(抵抗力付与手段;凸状部材)
84 バネ(抵抗力付与手段;付勢部材)

Claims (5)

  1. リール本体に回転可能に支持されるスプールと、前記スプールを釣糸放出状態と釣糸巻取状態との間で切り換え可能にするクラッチ機構とを備え、前記クラッチ機構は、前記リール本体に設けられる操作部材が押圧操作力により押し込まれた状態に保持されることにより前記スプールを前記釣糸巻取状態から前記釣糸放出状態へ切り換えるとともに、前記操作部材を押し込まれた状態に保持している前記押圧操作力が解除された時点で前記スプールを前記釣糸巻取状態に復帰させる、魚釣用リールにおいて、
    前記操作部材が前記押圧操作力により押し込まれて前記スプールが前記釣糸放出状態に切り換えられた際に前記操作部材に節度感のある抵抗力を付与する抵抗力付与手段を備えることを特徴とする魚釣用リール。
  2. 前記抵抗力付与手段は、前記操作部材又は該操作部材の動きに連動する可動部材と前記リール本体又は該リール本体に固定される固定部材との間に介在して設けられることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用リール。
  3. 前記抵抗力付与手段により付与される前記抵抗力が弾性部材の弾発力によりもたらされることを特徴とする請求項1又は2に記載の魚釣用リール。
  4. 前記抵抗力付与手段は、前記可動部材及び前記固定部材の一方に設けられる凹部と、前記可動部材及び前記固定部材の他方に設けられて前記凹部に係合可能な凸状部材と、前記凸状部材を前記凹部に係合させる方向に付勢する付勢部材とを有することを特徴とする請求項2又は3に記載の魚釣用リール。
  5. 前記抵抗力付与手段が前記抵抗力の付与時に音を発することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の魚釣用リール。
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