JP2020096565A - 栽培ハウス - Google Patents
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Abstract
【課題】太陽光パネルを用いて植物の栽培空間を作り出し、その栽培空間内での植物栽培に利用する設備に対してその太陽光パネルによる発電電力を利用することのできる栽培ハウスを提供する。【解決手段】複数の太陽光パネル2により発電された電力は、給電装置によって、給気ファン10a、排気ファン11a、温度設定器、温度センサ、制御装置、照明装置15などの植物栽培に利用する設備に供給される。よって、給気ファン10aおよび排気ファン11aを稼働して温度調節をすることもでき、照明装置15を点灯して栽培容器16に収容された植物P1に照射することで植物P1の促成栽培を行える。また、太陽光パネル2の発電量が少なく電力不足のときは、日中でも二次電池に蓄電された電力を用いて給気ファン10a、排気ファン11a及び照明装置15を稼働できる。【選択図】図4
Description
本発明は、植物の栽培を行う栽培ハウスに関するものである。
従来、植物を促成栽培するための設備としてビニルハウスなどの栽培ハウスがあった。このような栽培ハウスでは、暖房設備や換気設備を備えており、これらが化石燃料や電気で稼働されており、発電所や変電所などの電力供給施設からの送電が必要となるため、送電線による送電を受けなければならなかった。
しかしながら、栽培ハウスでの植物栽培は、必ずしも既存の送電線がある地域のみで行われるものではなく、例えば、送電線が未設の場所でも当然に行うことができるものであるが、このような場所では、電力供給施設からの給電を受けることができないため、栽培ハウスでの植物栽培に電力を使用した設備を利用することができず、栽培ハウスを用いたより効率的な植物栽培を行えないという問題点があった。
そこで、本発明は、かかる問題点を解決するためになされたものであり、太陽光パネルを用いて植物の栽培空間を作り出し、その栽培空間内での植物栽培に利用する設備に対してその太陽光パネルによる発電電力を利用することのできる栽培ハウスを提供することを目的としている。
この目的を達成するために本発明の栽培ハウスは、所定方向に傾斜した片流れ屋根状に並べられる複数の太陽光パネルと、その複数の太陽光パネルの隣り合うもの同士の間にある間隙を塞ぐ閉塞部材とを有した屋根体と、その屋根体を設置地面から所定高さ上方に支持するフレーム体と、そのフレーム体の内側であって前記屋根体と設置地面との間に設けられる栽培空間と、その栽培空間に連通して前記フレーム体に設けられる開口部と、その開口部を塞いで前記屋根体及び設置地面とともに前記栽培空間を包囲するものであって太陽光を前記開口部から前記栽培空間内へ採光可能な透光性を有する外壁体と、その栽培空間内での植物栽培に利用する設備に対して前記太陽光パネルによる発電電力を供給する給電装置とを備えている。
本発明の栽培ハウスによれば、屋根体となる複数の太陽光パネルが発電を行い、この発電電力が給電装置によって栽培空間内での植物栽培に利用される設備に供給され、この給電装置の電力供給(給電)により当該設備を稼働させることができる。このため、栽培空間内での植物栽培に利用する設備の稼働に必要な電力をを自給でき、別途、他の発電所などからの供給を受ける必要がない。
したがって、本発明の栽培ハウスによれば、例えば、送電線がなく電力供給が困難な場所でも電力供給が必要な設備を利用しながら植物栽培を行えるという効果がある。また、農作地域に設置した場合には、この栽培ハウスを用いて農作物の生産事業を行いつつ、発電した電力を販売することができ、当該地域での経済的な生活環境の改善を図ることができるという効果がある。
以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1(a)は、本発明の実施形態である栽培ハウス1の正面図であり、図1(b)は、栽培ハウス1の正面図であって外壁体8を取り外した状態を示したものである。図2(a)は、栽培ハウス1を部分的に図示した左側面図であり、図2(b)は、栽培ハウス1を部分的に図示した左側面図であって外壁体8を取り外した状態を示したものである。
図3(a)は、栽培ハウス1を部分的に図示した右側面図であり、図3(b)は、栽培ハウス1を部分的に図示した右側面図であって外壁体8を取り外した状態を示したものである。図4(a)は、栽培ハウス1の内部状態を示した断面図であって図2のIV−IV線における縦断面図であり、図4(b)は、図1のIVb部分の拡大図であり、図4(c)は、図2のIVc部分の拡大図で有り、図4(d)は、図4(a)のIVd部分の拡大図で有り、図4(e)は、図4(a)のIVe部分の拡大図である。図5は、栽培ハウス1の電気的構成を示したブロック図である。
なお、栽培ハウス1の背面図はその正面図と左右対称に表われ、図2(a)及び図2(b)に図示を省略した部分は同図に図示した部分と左右対称に表われ、図3(a)及び図2(b)に図示を省略した部分は同図に図示した部分と左右対称に表われる。
図1から図5に示すように、栽培ハウス1は、所定方向に傾斜した片流れ屋根状に並べられる複数の太陽光パネル2と、その複数の太陽光パネル2の隣り合うもの同士の間にある間隙を塞ぐ閉鎖部材3とを有した屋根体4と、その屋根体4を設置地面Gから所定高さ上方に支持するフレーム体5と、そのフレーム体5の内側であって屋根体4と設置地面Gとの間に設けられる栽培空間6と、その栽培空間6に連通してフレーム体5に設けられる開口部7と、その開口部7を塞いで屋根体4及び設置地面Gとともに栽培空間6を包囲するものであって太陽光を開口部7から栽培空間6内へ採光可能な透光性を有する外壁体8と、その栽培空間6内での植物栽培に利用する設備に対して太陽光パネル2による発電電力を供給する給電装置9とを備えている。
ここで、太陽光パネル2は、太陽光を受光面で受けて発電するデバイスである。なお、複数の太陽光パネルは、例えば、水平面に対して約22°で傾斜している。
この栽培ハウス1によれば、複数の太陽光パネル2は、その受光面2aが太陽光を適切に受光するように同一の方角の上空へ向けられ、全体として所定方向に傾斜した片流れ屋根状に並べられて屋根体4となっている。屋根体4はフレーム体5によって設置地面Gから所定高さ上方に支持され、この屋根体4と設置地面Gとの間であってフレーム体5の内側に栽培空間6が設けられる。複数の太陽光パネル2のうち隣り合うもの同士間にある間隙は閉鎖部材3により塞がれており、かかる間隙から栽培空間6内に雨水や融雪水などの水が流れ落ちることを防止できる。
フレーム体5には栽培空間6内に採光するための開口部7が形成してあり、この開口部7は外壁体8によって塞がれているが、外壁体8は透光性を有するので、フレーム体5の開口部7から外壁体8を介して太陽光(外光)を栽培空間6内へ採光できる。よって、この採光を用いて屋根体4により遮光された状態でも栽培空間6内では植物P1,P2の栽培を行える。
この栽培空間6内での植物栽培に利用する設備には、給電装置9によって複数の太陽光パネル2により発電された電力が供給される。ここで、給電装置9からの給電を受けて植物栽培に利用する設備には、例えば、後述する給気ファン10a、排気ファン11a、温度設定器12、温度センサ13、制御装置14、照明装置15その他の設備が含まれている。
また、栽培空間6は屋根体4、外壁体8及び設置地面Gにより包囲されているので、冷えた外気が栽培空間6内に流入することを防止でき、気温低下や風雨などの悪天候による植物栽培の生育不良を抑制できる。また、栽培ハウス1は、給電装置9からの給電により駆動され、空気を強制的に外から栽培空間6内へ給気する給気ファン10aを有する給気装置10と、給電装置9からの給電により駆動され、空気を強制的に栽培空間6内から外へ排気する排気ファン11aを有する排気装置11とを備えている。
なお、給気ファン10a及び排気ファン11aには送風状態で空気が通過する送風口がそれぞれあるが、これらの送風口からの栽培空間6内への害虫等の侵入を防止するため、これら給気ファン10a及び排気ファン11aの送風口全体は防虫用ネットで覆われていることが好ましく、また、給気ファン10a及び排気ファン11aは、省電力で駆動可能なPC冷却用の薄型軸流型の送風ファンであることがより好ましい。
この栽培ハウス1によれば、給気ファン10a及び排気ファン11aは、複数の太陽光パネル2により発電された電力が給電装置9により供給されることで駆動される。給気ファン10aによって外の空気(外気)が栽培空間6内へ強制的に給気でき、排気ファン11aによって栽培空間6内の空気を外へ強制的に排気できる。この給気ファン10a及び排気ファン11aの駆動によって栽培空間6内に気流を作り出し。この気流によって、栽培空間6内の温度上昇を低減又は抑制し、或いは、温度低下を促すことができる。
また、栽培ハウス1は、給気ファン10aが栽培空間6の下部であって設置地面G側に空気を外から強制的に給気するものであり、排気ファン11aが栽培空間6の上部であって屋根体4の裏側にある空気を外へ強制的に排出するものであり、栽培空間6内の設置地面Gが土で形成されている。
この栽培ハウス1によれば、給気ファン10aが栽培空間6内の下部における設置地面G側へ給気する一方、排気ファン11aが栽培空間6内の上部における屋根体4裏側から排気する。この給排気によって栽培空間6内には、その下部の設置地面G側からその上部の屋根体4裏側へ向かう気流が生じ、この気流によって、栽培空間6内の風通しが良くなってその温度上昇が抑制される。しかも、屋根体4裏側近傍からの排気は、栽培空間6内の上部における屋根体4裏側に溜まった高温の空気を栽培空間6の外へ排出でき、太陽光パネル2を裏側から空冷することもできる。そのうえ、設置地面G側近傍での給気は、取り込んだ空気を冷えた土の設置地面G付近を通過させることで更に冷やすことができ、給排気による冷却効果を更に高めることができる。
また、栽培ハウス1は、給気ファン10aが栽培空間6の下部における横断方向一側に、排気ファン11aが栽培空間6の上部における横断方向他側に、それぞれ設けられている。
よって、栽培ハウス1によれば、給気ファン10aから排気ファン11aへ向けた気流は、栽培空間6の横断方向一側の下部から横断方向他側の上部へと栽培空間6内を横断して上昇するように流れて換気を行う。このため、栽培空間6をその横断方向にムラなく換気し易くなり、栽培空間6内の気温ムラを低減でき、栽培空間6全体の温度管理をより正確に行うことができる。
また、栽培ハウス1は、複数の給気ファン10aを有する給気装置10と、複数の排気ファン11aを有する排気装置11と、栽培空間6内の気温を設定する温度設定器12と、栽培空間6内の気温を検出する温度センサ13と、その温度センサ13による検出気温Tsが温度設定器12による設定気温Trに比べて高い場合であってその温度差ΔT(=Ts−Tr)が所定値(例えば、以下のΔT1又はΔT2)以上である場合に給気ファン10a及び排気ファン11aを駆動する制御装置14とを備えており、その制御装置14は、温度差ΔTが第1温度差ΔT1以上でかつそれより差が大きな第2温度差ΔT2(>ΔT1)以下である場合に複数の給気ファン10aの一部及び複数の排気ファン11aの一部(例えば2個)を駆動する一方、温度差ΔTが第2温度差ΔT2を超える場合に給気ファン10a及び排気ファン11aの全てを駆動するものである。
例えば、上記した複数の給気ファン10a及び複数の排気ファン11aの一部とは、給気ファン10a及び排気ファン11aの全体数の2/3の割合としても良く、その他の割合を用いても良い。
この栽培ハウス1によれば、制御装置14は、温度センサ13による検出気温Tsが温度設定器12による設定気温Trより高くて、その温度差ΔTが第1温度差ΔT1以上でかつそれより差が大きな第2温度差ΔT2以下である場合(Ts>TrΔT1≦ΔT≦ΔT2)は、複数の給気ファン10aの一部(低風量及び中風量のもの)及び複数の排気ファン11aの一部(低風量及び中風量のもの)を駆動する。その一方で、制御装置14は、温度センサ13による検出気温Tsが温度設定器12による設定気温Trより高くて、温度センサ13による検出気温Tsと温度設定器12による設定気温Trとの温度差ΔTが第2温度差ΔT2を超える場合(Ts>Tr,ΔT2<ΔT)は、給気ファン10a及び排気ファン11aの全てを駆動する。
なお、制御装置14は、演算装置であるCPU14aとメモリ14bとを備えており、CPU14aは、上記した検出気温Tsと設定気温Trとから温度差ΔTを演算し、また、温度差ΔTと第1温度差ΔT1及び第2温度差ΔT2との比較を行い、その比較結果に基づいて、給気ファン10a及び排気ファン11aの駆動指令信号を出力し、メモリ14bは、上記した第1温度差ΔT1の値と第2温度差ΔT2の値とを記憶している。
つまり、栽培空間6内の検出気温Tsが設定気温Trに比べて高いが温度差ΔTが比較的小さい場合は、少数の給気ファン10a及び排気ファン11aを駆動することで、電力消費を抑制しつつ栽培空間6内を換気して気温上昇を抑制できる一方で、栽培空間6内の検出気温Tsが設定気温Trに比べて高くかつ温度差ΔTが比較的大きい場合は、植物P1,P2の生育に大きな支障を来すおそれがあることから、全ての給気ファン10a(低風量、中風量及び高風量の全てのもの)及び排気ファン11a(低風量、中風量及び高風量の全てのもの)を駆動して、栽培空間6内を急速に換気して気温上昇を抑制できる。
なお、例えば、温度差ΔTが拡大するに従って、まず低風量の給気ファン10a及び排気ファン11aのみ、次に中風量の給気ファン10a及び排気ファン11aのみ、次に大風量の給気ファン10a及び排気ファン11aのみ、次に低風量及び中風量の給気ファン10a及び排気ファン11aのみ、最後に低風量、中風量及び高風量の給気ファン10a及び排気ファン11aの全て、という順に段階的に風量を変更するようにしても良い。
また、栽培ハウス1は、複数の給気ファン10a及び複数の排気ファン11aのうち、第2温度差ΔT2以上で駆動される給気ファン10a及び排気ファン11aは、その残りの給気ファン10a及び排気ファン11aに比べて大きな風量(高風量)のものである。
この栽培ハウス1によれば、温度センサ13による検出気温Tsが温度設定器12による設定気温Trに比べて高くてその温度差ΔTがより大きな第2温度差ΔT2を超えるような高温状態の場合、高風量の給気ファン10a及び排気ファン11aを駆動することができ、栽培空間6内の気流の流速を高めてより短時間で換気を行うことができ、植物P1,P2の生育状態の悪化を短時間で回避できる。また、温度差ΔTが第2温度差ΔT2未満であって第1温度差ΔT1以上である場合は、高風量の給気ファン10a及び排気ファン11aは駆動停止するので、省電力かつ低流速での換気を行える。
また、栽培ハウス1は、太陽光パネル2及び閉鎖部材3が遮光性を備えている。
なお、屋根体4は栽培空間6内を日陰にして太陽光などの外光の入射を遮るが、外壁体8が透光性を有することから、例えば、暗所で栽培することに適した榊などの植物(以下「暗所栽培植物」という。)P2を栽培する場合、栽培空間6は、外壁体8を通じて外光が入射することを踏まえて、全体として遮光率80%程度となるようにすることが好ましい。
この栽培ハウス1によれば、複数の太陽光パネル2及び閉鎖部材3によって太陽光が栽培空間6内に入射することを防止しつつ栽培空間6内に日陰を作り出すことができる。仮に太陽光パネル2及び閉鎖部材3の遮光率が屋根体4全体で100%であったとしても、栽培空間6には、透光性のある外壁体8を通して太陽光の一部が入射するので、例えば、暗所栽培植物P2の生育に必要となる低量の光は確保できる。
また、栽培ハウス1は、給電装置9の給電により点灯可能であって栽培空間6内に設けられる照明装置15と、その照明装置15の下方に設けられ植物P1を収容する栽培容器16と、その栽培容器16を設置地面Gから所定高さ上方であって作業者が当該栽培容器16に対して直立姿勢で作業可能な高さに支持する容器支持体17とを備えている。
この栽培ハウス1によれば、栽培空間6には、植物P1を収容した栽培容器16があり、この栽培容器16が容器支持体17によって、設置地面Gから所定高さ上方に支持されており、この高さが作業者が直立姿勢で栽培容器16に対して作業可能なものとなっている。このため、作業者は、自らの身体を屈めるなど無理な体勢をとらず、直立姿勢で栽培容器16に収容された植物P1の栽培作業を行える。
そのうえ、栽培容器16の上方には照明装置15が設けられ、その照明装置15が給電装置9からの給電により点灯されるので、例えば、日中の栽培空間6内への外光の入射量が少ない場合でも、栽培容器16に収容された植物P1に対してその栽培に必要な光量を照射できる。
また、栽培ハウス1は、給電装置9が太陽光パネル2による発電電力を蓄電する二次電池18を備えており、その二次電池18に蓄電された電力を植物栽培に利用する設備に給電可能である。
この栽培ハウス1によれば、給電装置9は、太陽光パネル2により発電された電気を植物栽培に利用する設備に供給することができるが、太陽光パネル2により発電された電気を二次電池18に一旦蓄電したうえで、その二次電池18から電力を植物栽培に利用する設備に供給することもできる。したがって、太陽光のない夜間や、日照量が少なく発電量が不足する場合などには、二次電池18を用いた給電によって、植物栽培に利用する設備を稼働することができる。
例えば、給電装置9は、その太陽光パネル2により発電された電力を給電することによって、給気ファン10aおよび排気ファン11aを稼働して温度調節をすることもでき、照明装置15を点灯して栽培容器16に収容された植物P1に照射することで植物P1の促成栽培を行える。また、太陽光パネル2の発電量が少なく電力不足のときは、日中でも二次電池18に蓄電された電力を用いて給気ファン10a、排気ファン11a及び照明装置15を稼働できるが、これら設備への給電を二次電池18を用いて行うことができる。
なお、給電装置9は、太陽光パネル2により発電された電力を、送電線を通じて売電することもできる。
また、栽培ハウス1は、遮光性のある複数の太陽光パネル2及び閉鎖部材3を有する屋根体4と、遮光性のある栽培容器16と、その栽培容器16と設置地面Gとの間に設けられその栽培容器16によって上方からの光が遮られた暗所空間29とを備えている。
この栽培ハウス1によれば、複数の太陽光パネル2及び閉鎖部材3が遮光性を有するので、太陽光が栽培空間6内に入射することを防止しつつ栽培空間6内に日陰を作り出すことができる。
ただし、仮に太陽光パネル2及び閉鎖部材3の遮光率が屋根体4全体で100%であっても、栽培空間6には、外壁体8を透過する太陽光の一部が入射可能となっているので、暗所栽培植物P2の生育に必要な低量の光を確保できる。例えば、屋根体4により形成された日陰で太陽光などの外部光量が低減していても、栽培空間6には、外壁体8を介して遮光率80%程度となる外部光が入射するようになっている。
そのうえ、栽培空間6内でその生育に十分な光量が必要となる植物P1を栽培する場合は、不足する光を照明装置15によって栽培容器16内で栽培される植物P1に供給できる。また、その一方で、榊などの暗所栽培植物P2を同時に栽培するような場合は、照明装置15の光が却って暗所栽培邪魔となるが、遮光性のある栽培容器16によってその下方にある暗所空間29への光の入射が遮られるので、暗所空間29での暗所栽培植物P2の生育環境を確保できる。
また、栽培ハウス1は、給気装置10が栽培空間6の内外を連通させる開放状態とその栽培空間6の内外を隔絶する閉鎖状態とを切替可能な下部換気口19を備えており、排気装置11が栽培空間6の内外を連通させる開放状態とその栽培空間6の内外を隔絶する閉鎖状態とを切替可能な上部換気口20を備えている。
さらに、下部換気口19及び上部換気口20は、そこから栽培空間6内への害虫の侵入を防止するため、それらの空気が通る開口部分全体が防虫用ネットで覆われていることが好ましい。また、この下部換気口19と上部換気口20の開閉は、手動により行っても良く、手動でオンオフ可能な電動モータ及び伝達機構を用いて電動駆動装置(図示せず。以下同じ。植物栽培に利用する設備)により行っても良く、又は、電動モータ及び伝達機構を用いた電動駆動装置を制御装置14により気温に基づいて制御して開閉させても良い。
例えば、栽培ハウス1によれば、給気ファン10a及び排気ファン11aを使用するほどでない状態、例えば、栽培空間6内の検出気温Tsが設定気温Trに比べて高いがその温度差ΔTが第1温度差ΔT1未満の状態などでは、給気ファン10a及び排気ファン11aの全てを駆動させず、制御装置14によって、上記電動駆動装置を駆動させて上部換気口20及び下部換気口19を開放することで、栽培空間6内に外気を導入することで、栽培空間6内の換気を行って気温上昇を抑制しても良い。
また逆に、これら上部換気口20及び下部換気口19を閉鎖することで、例えば、上部換気口20及び下部換気口19から栽培空間6内へ外部の冷気が流入することも防止できる。例えば、栽培空間内の検出気温Tsが設定気温Trを下回り、その温度差ΔTが第3温度差T3(但し、T3<T1<T2)となった場合に、制御装置14によって、上記電動駆動装置を駆動させて下部換気口19及び上部換気口20を閉鎖するようにしても良い。
また、栽培ハウス1は、給気装置10が1又は2以上の給気ファン10aを配置してユニット化した給気ファンユニット21を備えており、排気装置11が1又は2以上の排気ファン11aを配置してユニット化した排気ファンユニット22を備えている。
この栽培ハウス1によれば、例えば、給気ファンユニット21又は排気ファンユニット22は1若しくは2以上の給気ファン10a又は排気ファン11aがユニット化されたものであるので、ユニット毎に取り外して修理又は交換ができる。なお、図中では、各給気ユニットファン21及び各排気ユニットファン22は、それぞれ給気ファン10a及び排気ファン11aがそれぞれ3つずつ配置されている。
また、栽培ハウス1は、給気装置10は、1又は2以上の給気ファン10aと1又は2以上の下部換気口19とが交互に配置されており、排気装置11は、1又は2以上の排気ファン11aと1又は2以上の上部換気口20とが交互に配置されている。
なお、1又は2以上の給気ファン10aをユニット化した給気ファンユニット21と1又は2以上の下部換気口19をユニット化した下部換気ユニット23とを交互に配置し、1又は2以上の排気ファン11aをユニット化した排気ファンユニット22と1又は2以上の上部換気口20をユニット化した上部換気ユニット24とを交互に配置するようにしても良い。
また、栽培ハウス1は、その外壁体8が、透光性及び可撓性を有したシート状に形成される外壁シート体25と、その外壁シート体25の上端部に接続され、当該外壁シート体25を屋根体4から吊り下げた状態で保持する上部保持体26と、外壁シート体25の下端部に接続され当該外壁シート体25の下端部を設置地面G近傍で保持する下部保持体27と、その下部保持体27及び上部保持体26と外壁シート体25とを分離可能に接続するファスナー28とを備えている。
この栽培ハウス1によれば、外壁シート体25は可撓性を有したシート状なので、その修理交換時に取り扱いが容易である。また、上部保持体26と下部保持体27との接続はファスナー28を介して行われるので、その修理交換時の取り付けや取り外し付け作業が容易である。
また、栽培ハウス1は、下部保持体27が、設置地面Gに立ち姿勢で設けられ外壁シート体25が接続される立設部27aと、その立設部27aの下端部から横向きに延出され当該立設部27aを設置地面G上で支える基礎部27bと、その基礎部27bの上面に形成され物を載荷可能な載荷面27cとを備えている。
なお、下部保持体27は、その立設部27aが基礎部27bに対して直角を成した状態で、その立設部27aと基礎部27bとが断面視逆T字形又はL字形に接合したものであっても良い。
この栽培ハウス1によれば、下部保持体27は、その基礎部27bを設置地面Gに載せることで立設部27aを立ち姿勢にでき、載荷面27cに重しとなる物を載荷することで定位置に固定でき、その施工作業が簡便である。例えば、基礎部27bを設置地面Gに置いて載荷面27cに設置場所にある土砂や石を載荷したり、基礎部27bを設置地面Gの地中に埋設して載荷面27cに掘り起こした土砂を載荷するように埋め戻したりすることもできる。
また、栽培ハウス1は、閉鎖部材3が太陽光パネル2の受光面2aから凹んだ溝部3aを有し、閉鎖部材3がその溝部3aに太陽光パネル2の表面から流れ落ちる雨水や融雪水等の水を屋根体4の傾斜方向下端部へ流下させる樋部材である。
よって、この栽培ハウス1によれば、閉鎖部材3は、雨水や融雪水等の水が流れる溝部3aを有した樋部材であるので、この樋部材を介して屋根体4にある水を排水できる。
1 栽培ハウス
2 太陽光パネル
3 閉塞部材
4 屋根体
G 設置地面
5 フレーム体
6 栽培空間
7 フレーム体の開口部
8 外壁体
9 給電装置
10a 給気ファン(植物栽培に利用する設備)
11a 排気ファン(植物栽培に利用する設備)
12 温度設定器(植物栽培に利用する設備)
13 温度センサ(植物栽培に利用する設備)
14 制御装置(植物栽培に利用する設備)
15 照明装置(植物栽培に利用する設備)
18 二次電池(給電装置の一部)
29 暗所栽培空間(栽培空間の一部)
P1,P2 植物
2 太陽光パネル
3 閉塞部材
4 屋根体
G 設置地面
5 フレーム体
6 栽培空間
7 フレーム体の開口部
8 外壁体
9 給電装置
10a 給気ファン(植物栽培に利用する設備)
11a 排気ファン(植物栽培に利用する設備)
12 温度設定器(植物栽培に利用する設備)
13 温度センサ(植物栽培に利用する設備)
14 制御装置(植物栽培に利用する設備)
15 照明装置(植物栽培に利用する設備)
18 二次電池(給電装置の一部)
29 暗所栽培空間(栽培空間の一部)
P1,P2 植物
Claims (1)
- 所定方向に傾斜した片流れ屋根状に並べられる複数の太陽光パネルと、その複数の太陽光パネルの隣り合うもの同士の間にある間隙を塞ぐ閉塞部材とを有した屋根体と、
その屋根体を設置地面から所定高さ上方に支持するフレーム体と、
そのフレーム体の内側であって前記屋根体と設置地面との間に設けられる栽培空間と、
その栽培空間に連通して前記フレーム体に設けられる開口部と、
その開口部を塞いで前記屋根体及び設置地面とともに前記栽培空間を包囲するものであって太陽光を前記開口部から前記栽培空間内へ採光可能な透光性を有する外壁体と、
その栽培空間内での植物栽培に利用する設備に対して前記太陽光パネルによる発電電力を供給する給電装置とを備えていることを特徴とする栽培ハウス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018236832A JP2020096565A (ja) | 2018-12-19 | 2018-12-19 | 栽培ハウス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018236832A JP2020096565A (ja) | 2018-12-19 | 2018-12-19 | 栽培ハウス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2020096565A true JP2020096565A (ja) | 2020-06-25 |
Family
ID=71105564
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018236832A Pending JP2020096565A (ja) | 2018-12-19 | 2018-12-19 | 栽培ハウス |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2020096565A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102288527B1 (ko) | 2020-08-25 | 2021-08-09 | 남궁성 | 이동식 작물 재배 장치 |
KR20220071471A (ko) * | 2020-11-24 | 2022-05-31 | 주식회사 아이택트 | 태양광발전시설의 유휴공간을 이용한 작물 생장 시스템 |
-
2018
- 2018-12-19 JP JP2018236832A patent/JP2020096565A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102288527B1 (ko) | 2020-08-25 | 2021-08-09 | 남궁성 | 이동식 작물 재배 장치 |
KR20220071471A (ko) * | 2020-11-24 | 2022-05-31 | 주식회사 아이택트 | 태양광발전시설의 유휴공간을 이용한 작물 생장 시스템 |
KR102562431B1 (ko) * | 2020-11-24 | 2023-08-03 | 주식회사 아이택트 | 태양광발전시설의 유휴공간을 이용한 작물 생장 시스템 |
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