JP2020093770A - 状態診断装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】鉄道車両の異常を精度よく診断できる異常診断装置及び方法を提供する。【解決手段】一実施形態に係る異常診断装置は、学習部と、診断部と、を備える。学習部は、鉄道車両における診断対象のセンサデータに基づいて生成されるモデルに基づいて、診断対象の診断に利用するセンサデータを選択するためのデータ選択条件を学習する。診断部は、データ選択条件を満たすセンサデータと、センサデータと診断対象の異常との関係をモデル化した診断モデルと、に基づいて、診断対象の異常を診断する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、状態診断装置及び方法に関する。
鉄道車両の安全運行のために、鉄道車両の異常を診断する異常診断装置が利用されている。このような異常診断装置として、鉄道車両に搭載されたセンサから取得したセンサデータと、センサデータと異常の有無との関係をモデル化した診断モデルと、に基づいて、鉄道車両の異常を診断するものが知られている。
従来の異常診断装置では、診断モデルに、任意のセンサデータを適用することにより、異常の診断が行われていた。しかしながら、このような従来の異常診断装置では、鉄道車両の異常を精度良く診断することが困難であった。これは、鉄道車両のセンサデータが、時間帯、走行位置、天候、及び乗客数などの条件と、ダイナミックかつ相互的な依存関係にあるためである。
例えば、鉄道車両のブレーキの性能は、鉄道車両が平坦な区間を走行している場合と、鉄道車両が傾斜した区間を走行している場合と、で異なる特性を有する。これらの条件を区別せずに、センサデータを診断モデルに適用しても、ブレーキの異常を精度良く診断することは困難である。
特開2013−100111号公報 特開2012−205332号公報 特開2013−139205号公報
診断対象の状態を精度よく診断できる状態診断装置及び方法を提供する。
一実施形態に係る異常診断装置は、学習部と、診断部と、を備える。学習部は、鉄道車両における診断対象のセンサデータに基づいて生成されるモデルに基づいて、診断対象の診断に利用するセンサデータを選択するためのデータ選択条件を学習する。診断部は、データ選択条件を満たすセンサデータと、センサデータと診断対象の異常との関係をモデル化した診断モデルと、に基づいて、診断対象の異常を診断する。
第1実施形態に係る異常診断装置の機能構成の一例を示す図。 車両データの一例を示す図。 学習対象設定部の一例を示す図。 学習条件設定部の一例を示す図。 データ選択条件の学習方法の一例を説明する図。 学習条件設定部の他の例を示す図。 データ選択条件の学習方法の他の例を説明する図。 選択条件DBに記憶されたデータ選択条件の一例を示す図。 診断内容設定部の一例を示す図。 鉄道車両の異常の診断結果の一例を示す図。 鉄道車両の異常の診断結果の他の例を示す図。 異常診断装置のハードウェア構成の一例を示す図。 データ選択条件の学習処理の一例を示すフローチャート。 異常診断処理の一例を示すフローチャート。 診断結果を表示する診断結果画面の一例を示す図。 第2実施形態に係る異常診断装置の機能構成の一例を示す図。 保守データの一例を示す図。 異常報告データの一例を示す図。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
まず、第1実施形態に係る異常診断装置(以下、「診断装置」という)の機能構成について、図1〜図11を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る診断装置の機能構成の一例を示す図である。
図1の診断装置は、車両DB(データベース)1と、選択条件学習部2と、学習対象設定部3と、学習条件設定部4と、選択条件DB5と、診断内容設定部6と、データ抽出部7と、診断モデルDB8と、異常診断部9と、を備える。
車両DB1は、1つ又は複数の鉄道車両の、車両データを記憶する。ここでいう鉄道車両とは、1つ又は複数の車両が連結された列車のことである。各鉄道車両は、その鉄道車両が備える各機器の状態を計測する1つ又は複数のセンサを備える。
鉄道車両が備える機器は、例えば、メインモータ、インバータ、静止型インバータ、架線、パンタグラフ、車輪、ブレーキライニング、ブレーキシュー、空調、及びドアの少なくとも1つであるが、これに限られない。
センサは、機器の状態として、例えば、電圧、電流、温度、加速度、速度、位置、及び圧力などを計測する。これらの状態を計測するセンサとして、既存の任意のセンサが利用される。また、センサは、機器の状態として、機器の制御値(例えば、ブレーキノッチや力行ノッチなど)を出力してもよい。センサは、鉄道車両の主幹制御器の制御信号から、制御値を取得すればよい。以下、センサが出力した計測値(例えば、電圧値など)のデータを、センサデータという。
鉄道車両のセンサデータは、鉄道車両が備える通信装置により、有線又は無線の通信網を介して、鉄道車両の外部の装置に送信される。こうして送信されたセンサデータが、車両データとして車両DB1に記憶される。図1には図示されていないが、本実施形態に係る診断装置は、鉄道車両から送信されたセンサデータを受信するための通信装置を備えてもよい。また、診断装置は、鉄道車両から送信されたセンサデータを受信した他の装置と、直接的に、又は通信網を介して間接的に接続され、他の装置からセンサデータを入力されてもよい。
車両データは、1つ又は複数のセンサデータを含む時系列データである。ある鉄道車両の車両データには、その鉄道車両に搭載されたセンサが出力したセンサデータが含まれる。
図2は、車両DB1に記憶された車両データの一例を示す図である。図2の例では、各センサデータは、その計測日時ごとに対応付けられている。以下では、計測日時毎の車両データを、レコードという。各レコードは、図2の各行に相当する。図2の車両データのレコードには、それぞれ、日時、列車番号、位置、乗車率、速度、ブレーキノッチ、力行ノッチ、回生量、及び架線電圧、の値が含まれる。
日時は、センサによる計測日時である。列車番号は、鉄道車両の固有の識別子(ID)である。位置は、鉄道車両が走行していた位置を示す。位置は、路線上の区間で表されてもよいし、路線上における所定の地点(例えば、駅など)からの距離で表されてもよいし、緯度及び経度で表されてもよい。乗車率は、鉄道車両に乗車していた乗客数に相当する量である。乗客率は、基準となる乗客の総重量に対する百分率で表されてもよいし、乗客の総重量で表されてもよいし、乗客の総重量から計算された乗客数で表されてもよい。速度は、鉄道車両の速度である。ブレーキノッチは、ブレーキハンドルの制御値である。力行ノッチは、主幹制御器のハンドルの制御値である。回生量は、鉄道車両が備える回生ブレーキによる回生電力に相当する量である。回生量は、電流、電圧、電力、力、及びエネルギーなど、任意の単位で表すことができる。架線電圧は、鉄道車両に給電している架線の電圧であり、鉄道車両のパンタグラフの電圧に相当する。
なお、図2の車両データは一例に過ぎず、車両データには、他のセンサデータが含まれてもよい。また、車両データには、センサデータの粒度を粗くした統計的なセンサデータが含まれてもよい。これにより、センサデータのデータ量を抑制し、車両DB1に要求される容量や診断装置に要求される通信速度などを低下させることができる。
選択条件学習部2(以下、「学習部2」という)は、診断対象(鉄道車両の機器)の異常を診断するために利用するセンサデータ(以下、「対象データ」という)のデータ選択条件を学習する。ここで、学習部2の概要について説明する。なお、以下では、診断対象と、対象データと、は予め対応付けられているものとする。
例えば、診断対象が鉄道車両のブレーキである場合、対象データとして、車両DB1に記憶された減速度などが利用される。しかしながら、車両DB1に記憶された減速度(対象データ)には、ブレーキの異常の診断に適さないものが含まれている可能性がある。例えば、鉄道車両が坂道を登坂中の減速度や、鉄道車両の混雑時の減速度は、通常時の減速度とは特性が異なり、ブレーキの異常の診断に適さないことが考えられる。このような減速度を利用すると、ブレーキの異常を精度良く診断できない恐れがある。
このため、診断精度の向上のためには、診断装置が、車両DB1に記憶された対象データの中から、診断対象の診断のために有利な対象データを選択的に利用することが重要となる。そこで、学習部2は、車両DB1に記憶された対象データの中から、有利な対象データを選択するためのデータ選択条件を学習する。上記の例では、例えば、鉄道車両が平地を走行中であることや、鉄道車両の乗車率が所定値以下であることがデータ選択条件となる。
具体的には、学習部2は、対象データと、学習項目及びその粒度と、車両DB1に記憶された車両データと、学習条件と、に基づいて、データ選択条件を学習する。
学習項目とは、車両データを分割可能な任意のパラメータである。学習項目は、例えば、時間範囲(時間帯、曜日、月、及び季節など)、センサデータ(乗車率及び位置(経緯又は区間)など)、環境要因(天候、気温、湿度など)、鉄道車両における号車、及び鉄道車両の運転パターンなどの少なくとも1つであるが、これに限られない。
学習項目は、車両データを分割可能な複数の値を有する。例えば、学習項目が時間帯である場合、0時(0:00〜0:59)から23時(23:00〜23:59)までの24個の時間帯が、学習項目の値となる。この例では、時間帯の各値は、1時間の時間幅を有するが、この時間幅は、粒度に応じて任意に設定可能である。また、例えば、学習項目が天候である場合、晴天、雨天、曇天などの離散値が、学習項目の値となる。
まず、学習部2は、学習項目の値毎に、車両データを分割する。学習項目が時間帯である場合、学習部2は、例えば、車両データを計測日時の時間帯毎に分割する。上記の例では、車両DB1に記憶された車両データは、0時の車両データから23時の車両データを含む、24個の車両データに分割される。このように、学習項目が車両データに含まれる場合には、学習部2は、車両DB1を参照することにより、車両データを分割することができる。
また、学習項目が車両データに含まれない場合には、診断装置は、車両DB1とは別に、学習項目に関する履歴データや設定情報を記憶した学習項目DBを備えればよい。例えば、学習項目が天候であり、車両データに天候が含まれていない場合、診断装置は、天候の履歴データを記憶した天候DBを備えればよい。この場合、学習部2は、天候DBを参照して、天候の各値(晴天、雨天、曇天など)に対応する日時を取得し、取得した日時毎に車両データを分割すればよい。これにより、車両データを学習項目の値毎に分割することができる。
次に、学習部2は、分割した車両データ毎に、学習モデルを生成する。学習モデルは、対象データを目的変数、他のセンサデータを説明変数とした回帰モデルである。他のセンサデータは、対象データに応じて任意に選択可能である。学習モデルは、例えば、線形回帰モデルであるが、これに限られない。
続いて、学習部2は、学習項目の各値に対応する学習モデルと、学習条件と、を比較する。学習条件とは、センサデータに基づいて生成されるモデルの特徴量の条件のことである。本実施形態では、学習条件は、学習モデルの特徴量の条件に相当し、例えば、学習モデルの決定係数、相関係数、残差により設定される。ここでいう残差とは、学習モデルの理論値と、計測値と、の誤差のことである。学習部2は、学習条件を満たす学習モデルが生成された学習項目の値を、データ選択条件として学習する。
なお、学習部2が、1つの対象データに対してデータ選択条件を学習する学習項目は、1つで有ってもよいし、複数であってもよい。また、各学習項目に対して、複数の値がデータ選択条件として学習されてもよい。
学習対象設定部3は、CUI(Character User Interface)やGUI(Graphical User Interface)などにより構成され、学習部2がデータ選択条件を学習する対象データと、学習項目及びその粒度と、をユーザにより設定可能にする。ユーザにより設定された対象データと、学習項目及びその粒度と、は学習部2により利用される。
例えば、学習対象設定部3は、予め設定された1つ又は複数の、対象データの候補及び学習項目の候補を表示する。ユーザは、表示された対象データの候補及び学習項目の候補の中から、対象データ及び学習項目を選択する。学習項目は、1つの対象データに対して、1つ又は複数選択可能である。
図3は、GUIにより構成された学習対象設定部3の一例を示す図である。図3の例では、対象データとして、架線電圧が選択されている。対象データの候補は、例えば、プルダウンメニューで表示される。
また、図3の例では、学習項目の候補として、位置、時間帯、乗車率、及び天候が一覧表示されている。図3における学習可否は、ユーザによる選択結果を示しており、学習粒度は、ユーザにより設定された、各学習項目の粒度を示している。学習項目の粒度の単位は、学習項目の種類に応じて任意に設定可能である。学習項目の粒度の単位は、ユーザが選択可能であってもよい。
図3の例では、学習項目として、位置及び時間帯が選択されている。位置の粒度は1、時間帯の粒度は2に設定されている。位置の粒度の単位は、例えば、1区間である。この場合、学習部2は、車両DB1に記憶された車両データを、1区間毎に分割する。また、時間帯の粒度の単位は、例えば、1時間である。この場合、時間帯の粒度は2に設定されているため、学習部2は、車両DB1に記憶された車両データを、2時間毎に分割する。
なお、診断装置は、学習対象設定部3を備えなくてもよい。この場合、学習部2に、対象データと、学習項目及びその粒度と、を予め設定しておけばよい。
学習条件設定部4は、CUIやGUIにより構成され、学習部2の学習条件を、ユーザにより設定可能にする。ユーザにより設定された学習条件は、学習部2により利用される。
学習条件設定部4は、予め設定された1つ又は複数の学習条件の候補を表示してもよいし、学習条件として利用されるパラメータ(決定係数など)の値を、ユーザにより入力可能にしてもよい。
図4は、GUIにより構成された学習条件設定部4の一例を示す図である。図4の例では、学習条件は、学習モデルの決定係数により設定され、その値(設定値)がユーザにより入力可能になっている。図4の例では、学習モデルの決定係数が0.8以上であることが学習条件となる。したがって、学習部2は、決定係数が0.8以上の学習モデルが生成された学習項目の値を、データ選択条件として学習する。
図5は、このような学習方法を説明する図である。図5の横軸は学習項目(区間)であり、縦軸は区間毎に生成された学習モデルの決定係数である。以下では、駅Xから駅Yまでの区間を、区間XYという。
図5の例では、区間AB(駅Aから駅Bまでの区間)の車両データに基づいて生成された学習モデルの決定係数が0.8以上であるため、学習部2は、区間ABをデータ選択条件として学習する。区間BC及び区間DEについても同様である。
図6は、GUIにより構成された学習条件設定部4の他の例を示す図である。図6の例では、学習条件は、残差及びその割合により設定され、その値(設定値)がユーザにより入力可能になっている。図6の例では、学習モデルの全体に対して、残差が0.8以上となる部分が20%以下であることが学習条件となる。したがって、学習部2は、残差が0.8以上となる部分が20%以下となる学習モデルが生成された学習項目の値を、データ選択条件として学習する。
図7は、このような学習方法を説明する図である。図7の上のグラフの縦軸は路線の標高、下のグラフの縦軸は、区間毎の学習モデルの各位置における残差、両グラフの横軸は位置である。図7において、学習項目は区間である。図7の例では、区間ABにおける残差が0.8以上の部分は20%以下であるため、学習部2は、区間ABをデータ選択条件として学習する。区間BC及び区間DEについても同様である。
なお、診断装置は、学習条件設定部4を備えなくてもよい。この場合、学習部2に、学習条件を予め設定しておけばよい。
選択条件DB5は、学習部2が学習したデータ選択条件を、対象データごとに記憶する。図8は、選択条件DB5に記憶された、ある対象データに対して学習されたデータ選択条件の一例を示す図である。図8の例では、対象データに対して、区間のデータ選択条件と、時間帯の学習条件と、が記憶されている。図8において、「利用する」は、データ選択条件であることを示し、「利用しない」は、データ選択条件ではないことを示す。
図8の例では、区間のデータ選択条件は、区間ABと、区間BCと、区間DEと、である。また、図8の例では、時間帯のデータ選択条件は、5:00から7:00までの時間帯と、11:00から13:00までの時間帯と、13:00から15:00までの時間帯と、である。
診断内容設定部6は、CUIやGUIにより構成され、異常診断部9による診断内容を、ユーザにより設定可能にする。診断内容には、診断対象のID(鉄道車両のIDや機器のID)と、診断期間と、が含まれる。診断期間とは、診断のために利用する対象データの計測日時の期間のことである。ユーザにより設定された診断内容は、異常診断部9により利用される。
診断内容設定部6は、予め設定された1つ又は複数の診断対象の候補を表示してもよいし、診断対象のIDを、ユーザにより入力可能にしてもよい。
また、診断内容設定部6は、ユーザにより設定された診断対象に対応する対象データのデータ選択条件を、ユーザにより変更可能にしてもよい。具体的には、診断内容設定部6は、ユーザにより診断対象を入力されると、その診断対象に対応する対象データのデータ選択条件を、選択条件DB5から取得し、取得したデータ選択条件を表示する。表示されたデータ選択条件を変更することにより、ユーザは自由にデータ選択条件を設定することができる。
図9は、GUIにより構成された診断内容設定部6の一例を示す図である。図9の例では、対象データのデータ選択条件として、区間のデータ選択条件と、時間対のデータ選択条件と、が表示されている。このデータ選択条件は、図8と同様であり、選択条件DB5から取得したものである。図9の例では、ユーザは、カーソル(図9の矢印)の操作によりデータ選択条件を変更可能である。
このように、データ選択条件を可変とすることにより、診断の自由度を向上させることができる。例えば、図9の例では、区間のデータ選択条件として、3つの区間(区間AB,区間BC,区間DE)が表示されているが、データ選択条件として利用する区間を、1つ又は2つに減らすことが考えられる。データ選択条件を減らすことにより、診断に利用される車両データのデータ量が減少し、診断に要する時間を短縮することができる。
データ抽出部7(以下、「抽出部7」という)は、ユーザにより設定された診断内容に応じた車両データを、車両DB1から抽出する。まず、抽出部7は、選択条件DB5から、診断対象に対応した対象データのデータ選択条件を取得する。次に、抽出部7は、取得したデータ選択条件を満たす、診断期間の車両データを、車両DB1から抽出する。この際、抽出部7は、車両データ全体を抽出してもよいし、対象データを含む車両データの一部を抽出してもよいし、対象データだけを抽出してもよい。
ここで、診断対象が鉄道車両Xのブレーキであり、対象データが減速度であり、データ選択条件が図8に示す3つの区間である場合について考える。この場合、抽出部7は、車両DB1を参照して、車両DB1に記憶された鉄道車両Xの減速度の中から、データ選択条件である3つの区間を走行中の減速度を含む、車両データの少なくとも一部を抽出する。
診断モデルDB8は、対象データに基づいて診断対象の異常を診断するための診断モデルを記憶する。診断モデルは、センサデータと、診断対象の異常の有無又は程度と、の関係をモデル化したものである。各診断対象の診断モデルは、診断モデルDB8に予め記憶される。診断モデルの変数は、対象データだけであってもよいし、対象データを含む複数種類のセンサデータであってもよい。
診断モデルとして、例えば、対象データの統計値(平均値、最大値、最小値、標準偏差など)と、所定の閾値と、を比較して、比較結果に応じた診断結果を出力するものが考えられる。このような診断モデルとして、対象データの平均値が閾値以上(又は以下)の場合に、診断対象は異常と診断するものが挙げられる。
また、診断モデルは、対象データを含む複数のセンサデータから算出されるパラメータと、所定の閾値と、を比較して、比較結果に応じた診断結果を出力するものであってもよい。さらに、診断モデルは、上記の統計値やパラメータに応じて、診断対象の異常(又は正常)の程度を示す値を出力するものであってもよい。
異常診断部9(以下、「診断部9」という)は、抽出部7が抽出した車両データと、診断モデルと、に基づいて、診断対象の異常を診断し、診断結果を出力する。診断部9が出力する診断結果は、異常又は正常の2値であってもよいし、異常(又は正常)の程度を示す値であってもよい。また、診断部9は、抽出部7が抽出した車両データ全体から、1つの診断結果を出力してもよいし、データ選択条件毎に診断結果を出力し、データ選択条件毎の診断結果に基づいて、総合的な診断結果を出力してもよい。
図10は、診断部9が出力する診断結果の一例を示す図である。図10の例では、診断部9は、データ選択条件毎の診断結果と、データ選択条件毎の診断結果に基づく総合的な診断結果(総合異常診断結果)と、を出力している。診断結果は、正常又は異常の2値で表されている。
データ選択条件毎の診断結果は、抽出部7が抽出したそのデータ選択条件を満たす車両データと、診断モデルと、に基づいて出力される。例えば、区間ABの診断結果は、区間ABの車両データと、診断モデルと、に基づいて出力される。区間BC及び区間DEについても同様である。図10の例では、区間ABの診断結果は異常、区間BC及び区間DEの診断結果は正常である。
総合的な診断結果の決定方法は任意である。総合的な診断結果は、例えば、データ選択条件毎の診断結果の多数決により決定されてもよいし、図10の例のように、データ選択条件毎の診断結果の少なくとも1つが異常の場合に異常と決定されてもよい。
図11は、診断部9が出力する診断結果の他の例を示す図である。図11の例では、図10とは異なり、診断結果は、異常の程度を示す値で表されている。区間ABの診断結果は0.7、区間BCの診断結果は0.8、区間DEの診断結果は0.3、総合的な診断結果は0.6である。図11の例では、総合的な診断結果として、データ選択条件毎の診断結果の平均値が出力されている。
なお、診断部9による診断結果の出力方法は、図10及び図11の例に限られない。診断部9は、2値の診断結果と、異常(又は正常)の程度を示す値と、を併用してもよい。
このような診断結果の出力方法として、例えば、異常(又は正常)の程度を示す値と共に、この値に応じた2値の診断結果を出力する方法が考えられる。
次に、本実施形態に係る診断装置のハードウェア構成について、図12を参照して説明する。本実施形態に係る診断装置は、コンピュータ100により構成される。コンピュータ100には、サーバ、クライアント、マイコン、及び汎用コンピュータなどが含まれる。図12は、コンピュータ100の一例を示す図である。
図12のコンピュータ100は、CPU(中央演算装置)101と、入力装置102と、表示装置103と、通信装置104と、記憶装置105と、を備える。プロセッサ101、入力装置102、表示装置103、通信装置104、及び記憶装置105は、バス106により相互に接続されている。
プロセッサ101は、コンピュータ100の制御装置及び演算装置を含む電子回路である。プロセッサ101として、例えば、汎用目的プロセッサ、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、コントローラ、マイクロコントローラ、状態マシン、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラム可能論理回路(PLD)、及びこれらの組合せを用いることができる。
プロセッサ101は、バス106を介して接続された各装置(例えば、入力装置102、通信装置104、記憶装置105)から入力されたデータやプログラムに基づいて演算処理を行い、演算結果や制御信号を、バス106を介して接続された各装置(例えば、表示装置103、通信装置104、記憶装置105)に出力する。具体的には、プロセッサ101は、コンピュータ100のOS(オペレーティングシステム)や、異常診断プログラムなどを実行し、コンピュータ100を構成する各装置を制御する。
異常診断プログラムとは、コンピュータ100に、診断装置の上述の各機能構成を実現させるプログラムである。異常診断プログラムは、一時的でない有形のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体 に記憶される。上記の記憶媒体は、例えば、光ディスク、光磁気ディスク、磁気ディスク、磁気テープ、フラッシュメモリ、半導体メモリであるが、これに限られない。プロセッサ101が異常診断プログラムを実行 することにより、コンピュータ100が診断装置として機能する。
入力装置102は、コンピュータ100に情報を入力するための装置である。入力装置102は、例えば、キーボード、マウス、及びタッチパネルであるが、これに限られない。ユーザは、入力装置102を用いることにより、学習対象設定部3、学習条件設定部4、及び診断内容設定部6を介して、各種の設定を行うことができる。
表示装置103は、画像や映像を表示するための装置である。表示装置103は、例えば、LCD(液晶ディスプレイ)、CRT(ブラウン管)、及びPDP(プラズマディスプレイ)であるが、これに限られない。表示装置103は、学習対象設定部3、学習条件設定部4、及び診断内容設定部6などを構成するGUI又はCUIを表示する。また、表示装置103は、車両DB1、選択条件DB5、及び診断モデルDB8に記憶された各種のデータや、診断部9が出力した図10及び図11のような診断結果を表示してもよい。
通信装置104は、コンピュータ100が外部装置と無線又は有線で通信するための装置である。通信装置104は、例えば、モデム、ハブ、及びルータであるが、これに限られない。車両データは、通信装置104を介して外部装置(例えば、鉄道車両に搭載された通信装置)から入力され、車両DB1に記憶される。
記憶装置105は、コンピュータ100のOSや、異常診断プログラム、異常診断プログラムの実行に必要なデータ、及び異常診断プログラムの実行により生成されたデータなどを記憶する記憶媒体である。記憶装置105には、主記憶装置と外部記憶装置とが含まれる。主記憶装置は、例えば、RAM、DRAM、SRAMであるが、これに限られない。また、外部記憶装置は、例えば、ハードディスク、光ディスク、フラッシュメモリ、及び磁気テープであるが、これに限られない。車両DB1、選択条件DB5、及び診断モデルDB8は、記憶装置105上に構築されてもよいし、外部のサーバ上に構築されてもよい。
なお、コンピュータ100は、プロセッサ101、入力装置102、表示装置103、通信装置104、及び記憶装置105を、それぞれ1つ又は複数備えてもよいし、プリンタやスキャナなどの周辺機器を接続されていてもよい。
また、診断装置は、単一のコンピュータ100により構成されてもよいし、相互に接続された複数のコンピュータ100からなるシステムとして構成されてもよい。
さらに、異常診断プログラムは、コンピュータ100の記憶装置105に予め記憶されていてもよいし、コンピュータ100の外部の記憶媒体に記憶されていてもよいし、インターネット上にアップロードされていてもよい。いずれの場合も、異常診断プログラムをコンピュータ100にインストールして実行することにより、診断装置の機能が実現される。
次に、本実施形態に係る診断装置の動作について、図13〜図15を参照して説明する。まず、診断装置によるデータ選択条件の学習処理について、図13を参照して説明する。図13は、データ選択条件の学習処理を示すフローチャートである。
まず、診断装置は、学習対象設定部3を表示装置103に表示する。ユーザは、入力装置102を用いて、対象データと、学習項目及びその粒度と、を入力する。これにより、学習部2が利用する対象データと、学習項目及びその粒度と、が設定される(ステップS11)。
次に、診断装置は、学習条件設定部4を表示装置103に表示する。ユーザは、入力装置102を用いて、学習条件を入力する。これにより、学習部2が利用する学習条件が設定される(ステップS12)。
なお、ステップS11,S12は、順番が逆でもよい。また、学習対象設定部3及び学習条件設定部4は、同一のウィンドウに表示されてもよいし、それぞれ異なるウィンドウに表示されてもよい。
続いて、学習部2が、設定された対象データと、学習項目及びその粒度と、学習条件と、車両データと、に基づいて、データ選択条件を学習する(ステップS13)。具体的には、学習部2は、車両データDB1から車両データを取得し、取得した車両データを学習項目の値ごとに分割する。次に、学習部2は、分割した車両データ毎に学習モデルを生成する。そして、学習部2は、学習条件を満たす学習モデルが生成された学習項目の値を、対象データのデータ選択条件として学習する。
その後、学習部2は、学習したデータ選択条件を選択条件DB5に入力する。選択条件DB5は、入力されたデータ選択条件を、対象データのデータ選択条件として記憶する(ステップS14)。
なお、以上の説明では、診断装置は、ユーザにより設定された対象データや学習項目に基づいて、データ選択条件の学習を行った。しかしながら、対象データや学習項目は、予め学習部2に設定されていてもよい。この場合、学習部2は、所定の時間間隔で、設定された対象データや学習項目に基づいて、データ選択条件を学習し、学習したデータ選択条件を更新してもよい。
次に、診断装置による診断対象の異常診断処理について、図14及び図15を参照して説明する。図14は、異常診断処理を示すフローチャートである。
まず、診断装置は、診断内容設定部6を表示装置103に表示する。ユーザは、入力装置102を用いて、診断対象のIDと、診断期間と、を入力する。これにより、診断部9が異常を診断する診断対象及び診断期間が設定される(ステップS21)。
次に、抽出部7が、選択条件DB5から、診断対象に対応した対象データのデータ選択条件を取得する(ステップS22)。ここで取得されるデータ選択条件は、上述の学習処理で学習されたデータ選択条件である。
続いて、抽出部7は、車両DB1から、データ選択条件を満たす診断期間の車両データを抽出する(ステップS23)。抽出される車両データには、対象データが含まれる。抽出部7は、抽出した車両データを、診断部9に入力する。
次に、診断部9が、診断モデルDB8から、診断対象の異常を診断するための診断モデルを取得する(ステップS24)。
そして、診断部9は、抽出部7から入力された車両データと、診断モデルと、に基づいて、診断対象の異常を診断し、診断結果を出力する(ステップS25)。
その後、表示装置103が、診断部9が出力した診断結果を表示する(ステップS26)。図15は、表示装置103が表示する診断結果画面の一例を示す図である。
図15の診断結果画面には、診断対象の基本情報と、診断結果と、が表示されている。
図15の例では、基本情報として、鉄道車両のID(列車番号)、形式名、運転士、及び路線名などが表示されている。また、基本情報と共に、通話釦(中央監視センター通話)が表示されている。診断装置のユーザは、入力装置102を操作して通話釦を押すことにより、中央監視センターと通話することができる。
また、図15の診断結果画面には、診断結果として、車両DB1に記憶された対象データ(ドア開時間)の計測値の履歴データと、対象データの現在値(ドア開時間総合係数)と、対象データの正常範囲と、診断対象の異常の程度を示す値(異常確率)と、が表示されている。対象データの現在値は、対象データの計測値のグラフの右端の値に相当する。
図15の例では、ドア開時間の正常範囲は、0.9〜1.1であり、現在値は1.9である。また、現在(グラフの右端)の異常確率が、高いレベルにある。この診断結果画面を見たユーザは、列車番号1234Aのドアに異常が生じていることを、容易に把握することができる。
図15の診断結果画面では、診断結果が表示される機器(ブレーキ、ドア、及びエアコン)を、タブで切り替え可能になっている。ユーザは、タブを切り替えることにより、所望の機器の診断結果を確認することができる。
以上説明した通り、本実施形態に係る診断装置は、車両DB1に記憶された車両データに基づいて、診断対象を診断するために有利な対象データを選択するためのデータ選択条件を学習し、学習したデータ選択条件を満たす対象データに基づいて、診断対象の異常を診断する。これにより、診断装置は、鉄道車両の異常を精度よく診断することができる。
なお、以上では、診断装置が、鉄道車両の中央監視センターなどに設置されたサーバにより構成される場合を想定して説明したが、診断装置の構成はこれに限られない。例えば、診断装置は、一部が中央監視センターに設置されたサーバにより構成され、一部が各鉄道車両に搭載されたクライアントにより構成されてもよい。
この場合、中央監視センターに設置されたサーバにより、車両DB1、学習部2、学習対象設定部3、学習条件設定部4、及び選択条件DB5を構成し、各鉄道車両に搭載されたクライアントにより、診断内容設定部6、抽出部7、診断モデルDB8、及び診断部9を構成することが考えられる。
このような構成により、各鉄道車両の運転士は、クライアントにより構成された診断内容設定部8を操作することによって、自身が運転している鉄道車両の異常をその場で診断することができる。クライアントは、有線又は無線の通信網を介して、中央監視センターのサーバ上に構成された選択条件DB5から選択条件を取得してもよいし、選択条件DB5がクライアント上に予め構成されていてもよい。
(第2実施形態)
第2実施形態に係る診断装置について、図16〜図18を参照して説明する。第1実施形態に係る診断装置は、学習モデルを利用して、データ選択条件を学習した。これに対して、本実施形態に係る診断装置は、異常データを利用して、データ選択条件を学習する。
図16は、本実施形態に係る診断装置の機能構成の一例を示す図である。図16の診断装置は、異常DB10を備える。他の構成は、第1実施形態と同様である。
異常DB10は、異常データを記憶する。異常データとは、鉄道車両の異常に関する履歴データである。異常データには、保守データと、異常報告データと、が含まれる。
保守データとは、鉄道車両の保守作業に関する履歴データである。保守データには、保守作業の内容や日付などのデータが含まれる。
図17は、保守データの一例を示す図である。図17の例では、保守データには、保守作業の日付と、保守作業が行われた鉄道車両のID(列車番号)と、交換部品と、交換理由と、が含まれている。例えば、図17の1行目のレコードによれば、2015年1月1日に、列車番号1234Aを有する鉄道車両のブレーキライニングが、摩擦損傷のため、交換されている。
図17のような保守データは、鉄道車両の機器に実際に生じた異常、の履歴データに相当する。保守データは、例えば、保守作業の作業員により入力され、異常DB10に記憶される。
異常報告データとは、鉄道車両の運転士が行った異常に関する報告の履歴データである。異常報告データには、報告の内容や日付などのデータが含まれる。
図18は、異常報告データの一例を示す図である。図18の例では、異常報告データには、報告の日付と、異常が報告された鉄道車両のID(列車番号)と、報告した運転士の氏名と、報告内容と、が含まれている。例えば、図18の1行目のレコードによれば、2014年12月29日に、列車番号1234Aを有する鉄道車両に対して、運転士の東芝太郎が、ブレーキがかかりにくい、という内容の報告を行っている。
図18のような異常報告データは、鉄道車両の機器に生じた可能性が高い異常、の履歴データに相当する。異常報告データは、例えば、鉄道車両の運転士により入力され、異常DB10に記憶される。
本実施形態において、学習部2は、異常DB10に記憶された上記のような異常データを用いて、有利な対象データを選択するためのデータ選択条件を学習する。具体的には、学習部2は、車両DB1から車両データを取得し、取得した車両データを、学習項目の値毎に分割する。この際、車両データから、異常データの各レコードに対応する車両データを除外する。例えば、図17の例では、列車番号1234Aを有する鉄道車両の2015年1月1日の車両データと、列車番号5678Bを有する鉄道車両の2015年1月2日の車両データと、列車番号9012Cを有する鉄道車両の2015年1月3日の車両データと、が除外される。
次に、学習部2は、分割した各車両データに基づいて、学習モデルを生成し、生成した学習モデルと、異常データの各レコードに対応する車両データと、に基づいて、異常データの各レコードに対応する異常を検出する。
そして、学習部2は、検出された異常の正解率が高い学習項目の値を、データ選択条件として学習する。この際、学習部2は、正解率が最も高い学習項目の値をデータ選択条件として学習してもよいし、正解率が所定値以上の学習項目の値をデータ選択条件として学習してもよい。データ選択条件として学習するこれらの条件は、学習条件として、予め設定されていてもよいし、学習条件設定部3を介してユーザにより設定されてもよい。
以上説明した通り、本実施形態に係る診断装置は、異常データに対する正解率が高くなるように、有利な対象データを選択するためのデータ選択条件を学習する。これにより、診断装置は、鉄道車両の異常を精度よく診断することができる。
なお、学習モデルに基づく異常検出において、学習部2は、異常データ全体を正解データとして利用してもよいし、異常データの一部を正解データとして利用してもよい。正解データとして一部の異常データを利用する場合、正解データとして利用する異常データは、その記載内容にテキストマイニングなどの手法を適用することにより選択すればよい。
また、学習部2は、本実施形態に係る学習方法と、第1実施形態に係る学習方法と、を併用して、データ選択条件を学習してもよい。
なお、本発明は上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって種々の発明を形成できる。また例えば、各実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除した構成も考えられる。さらに、異なる実施形態に記載した構成要素を適宜組み合わせてもよい。
以下、原出願の特許査定時における特許請求の範囲の記載を付記する。
[項目1]
鉄道車両における診断対象の複数種類のセンサデータから生成されるモデルに基づいて、前記複数種類のセンサデータのうち前記診断対象の診断に利用する前記センサデータである対象データの値を選択するためのデータ選択条件を学習する学習部と、
前記データ選択条件を満たす前記対象データの値と、前記対象データと前記診断対象の異常との関係をモデル化した診断モデルと、に基づいて、前記診断対象の異常を診断する診断部と、
を備える異常診断装置。
[項目2]
前記データ選択条件は、時間範囲、センサデータ、環境要因、前記鉄道車両における号車、及び前記鉄道車両の運転パターンの少なくとも1つである
項目1に記載の異常診断装置。
[項目3]
前記時間範囲は、時間帯、曜日、月、及び季節の少なくとも1つを含み、前記センサデータは、乗車率、経緯、及び区間の少なくとも1つを含み、前記環境要因は、天候、気温、及び湿度の少なくとも1つを含む
項目2に記載の異常診断装置。
[項目4]
前記モデルは、前記対象データを、他のセンサデータにより説明する回帰モデルである項目1乃至項目3のいずれか1項に記載の異常診断装置。
[項目5]
前記学習部は、前記モデルの決定係数、相関係数、及び残差の少なくとも1つに基づいて、前記データ選択条件を学習する
項目1乃至項目4のいずれか1項に記載の異常診断装置。
[項目6]
前記センサデータを記憶する車両DBと、
前記車両DBから、前記データ選択条件を満たす前記対象データの値を抽出するデータ抽出部と、
を備える項目1乃至項目5のいずれか1項に記載の異常診断装置。
[項目7]
前記診断部は、前記データ選択条件毎に、前記診断対象の異常を診断する
項目1乃至項目6のいずれか1項に記載の異常診断装置。
[項目8]
前記診断部は、前記データ選択条件毎の診断結果に基づいて、総合的な診断結果を出力する
項目7に記載の異常診断装置。
[項目9]
前記学習部は、前記鉄道車両の異常に関する履歴データに対する正解率が高くなるように、前記データ選択条件を学習する
項目1乃至項目8のいずれか1項に記載の異常診断装置。
[項目10]
鉄道車両における診断対象の複数種類のセンサデータから生成されるモデルに基づいて、前記複数種類のセンサデータのうち前記診断対象の診断に利用する前記センサデータである対象データの値を選択するためのデータ選択条件を学習する工程と、
前記データ選択条件を満たす前記対象データの値と、前記対象データと前記診断対象の異常との関係をモデル化した診断モデルと、に基づいて、前記診断対象の異常を診断する工程と、
を含む異常診断方法。
1:車両DB、2:選択条件学習部、3:学習対象設定部、4:学習条件設定部、5:選択条件DB、6:診断内容設定部、7:データ抽出部、8:診断モデルDB、9:異常診断部、10:異常DB、100:コンピュータ、101:プロセッサ、102:入力装置、103:表示装置、104:通信装置、105:記憶装置

Claims (14)

  1. 診断対象の複数種類のセンサデータから生成されるモデルに基づいて、前記複数種類のセンサデータのうち前記診断対象の診断に利用する第1センサデータの値を選択するための条件を決定する決定部と、
    前記条件を満たす前記第1センサデータの値に基づいて、前記診断対象の状態を診断する診断部と、
    を備える状態診断装置。
  2. 前記条件は、時間範囲、センサデータ及び環境要因の少なくとも1つである
    請求項1に記載の状態診断装置。
  3. 前記時間範囲は、時間帯、曜日、月、及び季節の少なくとも1つを含み、前記センサデータは、乗車率、経緯、及び区間の少なくとも1つを含み、前記環境要因は、天候、気温、及び湿度の少なくとも1つを含む
    請求項2に記載の状態診断装置。
  4. 前記モデルは、前記第1センサデータを、他のセンサデータにより説明する回帰モデルである請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の状態診断装置。
  5. 前記決定部は、前記モデルの決定係数、相関係数、及び残差の少なくとも1つに基づいて、前記条件を決定する
    請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の状態診断装置。
  6. 前記センサデータを記憶する車両DBと、
    前記車両DBから、前記条件を満たす前記第1センサデータの値を抽出するデータ抽出部と、
    を備える請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の状態診断装置。
  7. 前記診断部は、前記条件毎に、前記診断対象の状態を診断する
    請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の状態診断装置。
  8. 前記診断部は、前記条件毎の診断結果に基づいて、総合的な診断結果を出力する
    請求項7に記載の状態診断装置。
  9. 前記決定部は、前記状態に関する履歴データに対する正解率が高くなるように、前記条件を決定する
    請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の状態診断装置。
  10. 前記診断対象は鉄道車両である
    請求項1〜9のいずれか一項に記載の状態診断装置。
  11. 前記条件は、前記鉄道車両における号車及び前記鉄道車両の運転パターンの少なくとも1つである
    請求項10に記載の状態診断装置。
  12. 前記診断部は、前記診断対象の状態として前記診断対象の異常を診断する
    請求項1〜11のいずれか一項に記載の状態診断装置。
  13. 前記診断部は、前記条件を満たす前記第1センサデータの値と、前記第1センサデータと前記診断対象の状態との関係をモデル化した診断モデルとに基づいて、前記診断対象の状態を診断する
    請求項1〜12のいずれか一項に記載の状態診断装置。
  14. 診断対象の複数種類のセンサデータから生成されるモデルに基づいて、前記複数種類のセンサデータのうち前記診断対象の診断に利用する第1センサデータの値を選択するための条件を決定する工程と、
    前記条件を満たす前記第1センサデータの値に基づいて、前記診断対象の状態を診断する工程と、
    を含む状態診断方法。
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