JP2020092477A - モータ及びモータの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】回路基板にグリスが付着することを抑制できるモータを提供する。【解決手段】ギヤハウジング31は、ウォーム42及びウォームホイール43を収容している。ウォームホイール43の回転は出力軸44に伝達される。ギヤハウジング31の開口部33cはアウタカバー61にて閉塞されている。アウタカバー61の内側には回路基板95が固定されている。インナカバー101は、アウタカバー61との間に回路基板95を挟む位置に位置し出力軸44の軸方向D1に回路基板95の全体と重なる。コンタクトブラシ91,92は、ウォームホイール43と一体回転するコンタクトプレート51に摺接しコンタクトプレート51の回転に伴ってコンタクトプレート51との導通状態と非導通状態とが切り替えられる。コンタクトブラシ91,92は、少なくとも一部がウォームホイール43とインナカバー101との間で軸方向D1にインナカバー101と重なる。【選択図】図3

Description

本発明は、モータ及びモータの製造方法に関する。
従来、車両に搭載されるワイパ装置等の駆動源には、モータ部と、モータ部で発生された回転を減速して高トルク化して出力する減速部とが一体に組み付けられたモータが用いられることがある。
例えば特許文献1に記載されたモータの減速部は、ギヤハウジングと、ギヤハウジングに収容されモータ部の回転を減速する減速機構と、ギヤハウジングの開口部を閉塞するアウタカバーとを有する。減速機構は、ウォームとウォームホイールとを有する。ウォームホイールの軸心には出力軸が一体回転可能に固定されるとともに、出力軸にはワイパが接続される。また、アウタカバーの内側には、出力軸の回転位置、即ちモータ部の回転数を制御する回路基板が固定されるとともに、回路基板とウォームホイールとの間にはインナカバーが設けられている。そして、ウォームホイールにおける回路基板側の端面には、センサマグネットが固定されるとともに、回路基板には、センサマグネットと対向する位置に磁気センサが取り付けられている。磁気センサは、ウォームホイールの回転に伴う磁気の変化を検出することにより、出力軸の回転方向や回転位置を検出する。回路基板に取り付けられたCPU(Central Processing Unit)等は、磁気センサの検出結果に基づいてモータ部に電力を供給する。
特開2011−234453号公報
ところで、特許文献1に記載されたモータでは、インナカバーは、ウォームとウォームホイールとの噛み合い部分を覆うように設けられているものの、磁気センサとセンサマグネットとを直接対向させるために貫通孔が設けられている。そのため、ギヤハウジングとアウタカバーとの間の空間において、この貫通孔から回路基板がウォームホイール側の空間に露出しているため、ウォームやウォームホイールに塗布されたグリスが貫通孔から回路基板に付着する虞を払拭しきれないという問題があった。なお、回路基板にグリスが付着すると、モータの誤作動を招く虞がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、回路基板にグリスが付着することを抑制できるモータ及びモータの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するモータは、回転駆動力を発生させるモータ部(20)と、前記回転駆動力により回転されるウォーム(42)及び前記ウォームの回転が伝達される減速ギヤ(43)を収容するギヤハウジング(31)と、前記減速ギヤの回転軸線(L1)方向に延び前記減速ギヤの回転が伝達される出力軸(44)と、前記ギヤハウジングの開口部(33c)を閉塞するアウタカバー(61,61A)と、前記アウタカバーの内側に固定される回路基板(95,95A)と、前記アウタカバーとの間に前記回路基板を挟む位置に位置し前記アウタカバーに固定されるインナカバー(101,101A,101B)と、導電性を有し前記減速ギヤと一体回転するコンタクトプレート(51)と、前記コンタクトプレートに摺接し前記コンタクトプレートの回転に伴って前記コンタクトプレートとの導通状態と非導通状態とが切り替えられるコンタクトブラシ(91,92)と、を備え、前記インナカバーは、前記出力軸の軸方向に前記回路基板の全体と重なり、前記コンタクトブラシは、少なくとも一部が前記減速ギヤと前記インナカバーとの間で前記出力軸の軸方向に前記インナカバーと重なる。
上記態様によれば、コンタクトプレートとコンタクトブラシとが導通状態にあるか非導通状態にあるかを検出することにより、減速ギヤの回転位置、即ち出力軸の回転位置を検出できる。また、コンタクトブラシは、コンタクトプレートに摺接可能な位置であれば、回路基板から離れた位置や、出力軸の軸方向において回路基板との間に別の部品が介在される位置に配置されることが可能である。そのため、出力軸の軸方向において、コンタクトブラシの少なくとも一部と回路基板との間にインナカバーを介在させることができる。また、コンタクトブラシを、その少なくとも一部が減速ギヤとインナカバーとの間で出力軸の軸方向にインナカバーと重なるように配置することができる。従って、出力軸の回転位置を検出するために回路基板を減速ギヤ側に露出させるような孔や切り欠きをインナカバーに設けなくてもよくなる。そして、インナカバーは、出力軸の軸方向に回路基板の全体と重なるため、回路基板は、インナカバーから減速ギヤ側に露出することが抑制されている。よって、減速ギヤやウォームに塗布されたグリスが回路基板に付着することを抑制できる。その結果、回路基板にグリスが付着したことによるモータの誤作動の発生を抑制することができる。
上記課題を解決するモータの製造方法は、回転駆動力を発生させるモータ部(20)と、前記回転駆動力により回転されるウォーム(42)及び前記ウォームの回転が伝達される減速ギヤ(43)を収容するギヤハウジング(31)と、前記減速ギヤの回転軸線(L1)方向に延び前記減速ギヤの回転が伝達される出力軸(44)と、前記ギヤハウジングの開口部(33c)を閉塞するアウタカバー(61,61A)と、前記アウタカバーの内側に固定される回路基板(95,95A)と、前記アウタカバーとの間に前記回路基板を挟む位置に位置し前記アウタカバーに固定されるインナカバー(101,101A,101B)と、を有するモータ(10)の製造方法であって、前記モータは、導電性を有し前記減速ギヤと一体回転するコンタクトプレート(51)と、前記コンタクトプレートに摺接し前記コンタクトプレートの回転に伴って前記コンタクトプレートとの導通状態と非導通状態とが切り替えられるコンタクトブラシ(91,92)と、を備え、前記アウタカバーは、前記モータ部と前記回路基板とを接続するためのモータ側ターミナル(81,82)と、前記コンタクトブラシが接続されるブラシ接続部(86b,86c)を有するコネクタ側ターミナル(86x,86y)とを保持しており、前記インナカバーは、前記出力軸の軸方向に前記回路基板の全体と重なり、且つ前記出力軸の軸方向に前記ブラシ接続部と重ならないものであり、前記コンタクトブラシは、少なくとも一部が前記減速ギヤと前記インナカバーとの間で前記出力軸の軸方向に前記インナカバーと重なるものであり、前記アウタカバーに対して前記回路基板を配置する基板配置工程と、前記基板配置工程よりも後に前記モータ側ターミナルと前記回路基板とを電気的に接続する基板接続工程と、前記基板配置工程よりも後に前記アウタカバーに前記回路基板を固定する基板固定工程と、前記基板接続工程よりも後に前記アウタカバーに対して前記インナカバーを配置するインナカバー配置工程と、前記インナカバー配置工程よりも後に前記アウタカバーに前記インナカバーを固定するインナカバー固定工程と、前記基板固定工程及び前記インナカバー固定工程よりも後に、前記コンタクトブラシを前記ブラシ接続部に電気的に接続するコンタクトブラシ接続工程と、を有する。
上記態様によれば、製造されたモータにおいては、コンタクトプレートとコンタクトブラシとが導通状態にあるか非導通状態にあるかを検出することにより、減速ギヤの回転位置、即ち出力軸の回転位置を検出できる。また、コンタクトブラシは、コンタクトプレートに摺接可能な位置であれば、回路基板から離れた位置や、出力軸の軸方向において回路基板との間に別の部品が介在される位置に配置されることが可能である。そのため、出力軸の軸方向において、コンタクトブラシの少なくとも一部と回路基板との間にインナカバーを介在させることができる。また、コンタクトブラシを、その少なくとも一部が減速ギヤとインナカバーとの間で出力軸の軸方向にインナカバーと重なるように配置することができる。従って、出力軸の回転位置を検出するために回路基板を減速ギヤ側に露出させるような孔や切り欠きをインナカバーに設けなくてもよくなる。また、カバー固定工程よりも後にコンタクトブラシ接続工程が行われるため、コンタクトブラシを避けるための孔や切り欠きをインナカバーに設けなくてもよい。従って、回路基板が減速ギヤ側に露出することを抑制できる。そして、インナカバーは、出力軸の軸方向に回路基板の全体と重なるため、回路基板は、インナカバーから減速ギヤ側に露出することが抑制されている。よって、製造されたモータにおいて、減速ギヤやウォームに塗布されたグリスが回路基板に付着することを抑制できる。その結果、回路基板にグリスが付着したことによるモータの誤作動の発生を抑制することができる。
一実施形態におけるコントロールアセンブリを除くモータの正面図。 一実施形態におけるコントロールアセンブリの正面図。 (a)は一実施形態における減速部の断面図(図2における3a−3a断面指示線における減速部の断面図)、(b)は同減速部の部分拡大断面図。 (a)は一実施形態におけるコントロールアセンブリの断面図(図2における4a−4a断面図)、(b)及び(c)は同コントロールアセンブリの部分拡大断面図。 一実施形態におけるコントロールアセンブリの分解斜視図。 一実施形態におけるコントロールアセンブリの分解斜視図。 一実施形態におけるモータの電気的構成を説明するための回路図。 変更例のコントロールアセンブリの断面図。 (a)は変更例のコントロールアセンブリの正面図、(b)は同コントロールアセンブリの部分拡大図。
以下、モータの一実施形態について説明する。
図1に示す本実施形態のモータ10は、例えば自動車等のウインドガラスの払拭面をワイパWで払拭するワイパ装置の駆動源として用いられるものである。モータ10は、回転駆動力を発生させるモータ部20と、モータ部20に一体に組み付けられモータ部20にて発生された回転駆動力を高トルク化して出力する減速部30とを有する。
モータ部20は、有底円筒状をなすヨークハウジング21を有する。ヨークハウジング21の内周面には一対のマグネット22が固定されている。一対のマグネット22の内側には、電機子23が回転可能に配置されている。電機子23は、図示しない軸受にて軸支された回転軸24と、回転軸24に固定されたコア25と、コア25に巻回された巻線26と、回転軸24におけるコア25よりも先端側(即ち、減速部30側)の部分に固定された整流子27とを有する。巻線26は整流子27に接続されている。整流子27には、図7に図示する3つの給電ブラシ28a,28b,28cが摺接可能に接触している。これら給電ブラシ28a,28b,28c及び整流子27を介して巻線26に電機子23を回転駆動するための電力を供給可能となっている。なお、給電ブラシ28a,28b,28cは、ヨークハウジング21の開口部に配設された図示しないブラシホルダにて保持されている。そして、ヨークハウジング21は、回転軸24の先端側の部分が減速部30のギヤハウジング31内に挿入された状態でギヤハウジング31に対して固定されている。
減速部30の外郭を構成するギヤハウジング31は、モータ部20と固定される略有底円筒状のモータ固定部32と、モータ固定部32の底部に一体に設けられたギヤ収容部33とを有する。ギヤ収容部33は皿状をなしている。また、モータ固定部32の内部空間とギヤ収容部33の内部空間とは、モータ固定部32の底部において繋がっている。
ギヤ収容部33には減速機構41が収容されている。減速機構41は、回転軸24と同軸上に配置され同回転軸24と一体回転可能に連結されるウォーム42と、ウォーム42と噛合するウォームホイール43とを含む。ウォームホイール43は、絶縁性の樹脂材料よりなる。なお、ウォームホイール43は、減速ギヤに該当する。ウォームホイール43とウォーム42との噛合部分には、図示しないグリスが塗布されている。
図1及び図3(a)に示すように、ウォームホイール43の中心部には出力軸44が設けられている。出力軸44は、ウォームホイール43の回転軸線L1方向に延びている。出力軸44は、その基端部がウォームホイール43の径方向の中央部に固定されており、同ウォームホイール43と一体回転可能である。即ち、出力軸44は、ウォームホイール43の回転が伝達される。出力軸44の先端部は、ギヤハウジング31の外部に突出するとともに、出力軸44の先端部にはワイパWが固定される。なお、ワイパWは、図1において模式的に図示している。また、図3(a)においては、ウォームホイール43の回転軸線L1及び出力軸44の回転軸線L2を一転鎖線で図示している。出力軸44の回転軸線L2は、ウォームホイール43の回転軸線L1と一致している。
モータ部20の回転駆動力は、回転軸24からウォーム42に伝達される。ウォーム42とウォームホイール43とは、伝達された回転を減速して高トルク化して出力軸44から出力する。そして、出力軸44の回転に伴ってワイパWが往復払拭動作を行う。
ウォームホイール43には、導電性を有するコンタクトプレート51が取り付けられている。コンタクトプレート51は、導電性を有する金属板材よりなる。コンタクトプレート51は、固定部52と、第1摺動部53と、第2摺動部54とを有する。固定部52は、ウォームホイール43の周方向に沿った扇状をなしている。第1摺動部53は、固定部52の径方向外側に位置しウォームホイール43の周方向に沿った扇状をなしている。第1摺動部53の周方向の幅は、固定部52の周方向の幅より狭い。第2摺動部54は、第1摺動部53の径方向外側に位置しウォームホイール43の周方向に沿った扇状をなしている。第2摺動部54の周方向の幅は、第1摺動部53の周方向の幅より僅かに広い。固定部52、第1摺動部53、及び第2摺動部54は、各々の周方向中央位置が一致するようにウォームホイール43の径方向に並んでいる。
ウォームホイール43の軸方向の側面43aには、固定部52、第1摺動部53、及び第2摺動部54を嵌合可能な嵌合凹部43bが形成されている。側面43aは、ウォームホイール43におけるギヤ収容部33の底部33aと反対側の側面である。嵌合凹部43bに嵌合された固定部52、第1摺動部53、及び第2摺動部54の側面51aは、ウォームホイール43の側面43aと略面一になっている。なお、側面51aは、コンタクトプレート51における出力軸44の軸方向D1の両側面のうち、嵌合凹部43bの底面と反対側の側面である。ここで、出力軸44の軸方向D1とは、出力軸44の回転軸線L2方向であり、以下、単に「軸方向D1」とする。図1においては、軸方向D1は紙面垂直方向である。
固定部52の径方向外側の端部には、第2摺動部54の周方向の両側となる2箇所に固定爪55が一体に設けられている。ウォームホイール43には、嵌合凹部43bと連続して設けられ同ウォームホイール43を軸方向に貫通した2つの挿通孔43cが設けられている。そして、固定部52に対して屈曲された各固定爪55は、それぞれ挿通孔43cを貫通するとともに、挿通孔43cから突出した先端部がかしめられている。コンタクトプレート51は、固定爪55の先端部と固定部52との間にウォームホイール43を挟持することにより、ウォームホイール43に対する軸方向D1の移動が阻止されている。そして、コンタクトプレート51は、ウォームホイール43と一体回転することにより、ウォームホイール43の回転方向の位置が変化する。
また、ギヤハウジング31の外周面には、後述のアウタカバー61を固定するための複数の固定突起34が設けられている。各固定突起34は、ギヤ収容部33の側壁33bの外周面から突出している。また、複数の固定突起34は、ウォームホイール43の周方向に離間している。
図1、図2、図3(a)及び図5に示すように、ギヤハウジング31の開口部、即ちギヤ収容部33の開口部33cは、アウタカバー61にて閉塞される。アウタカバー61は、ギヤ収容部33の開口部33cに対応した外形形状をなしている。また、アウタカバー61は、絶縁性の樹脂材料よりなる。
アウタカバー61は、略平板状をなす底部62と、底部62の周縁部から立設された周壁63とを有し、皿状をなしている。アウタカバー61において、モータ固定部32と隣接する部分、即ちギヤ収容部33の開口縁部33dにおけるモータ固定部32と隣接する部分に重ね合わされる部分には、周壁63が設けられていない。即ち、ギヤ収容部33の開口縁部33dにおけるモータ固定部32と隣接する部分には、底部62の周縁部が重ね合わされる。底部62において周壁63が設けられない当該部分を重ね縁部62aとする。そして、周壁63は、重ね縁部62aの一方側の端から他方側の端まで底部62の周縁部に沿って設けられている。周壁63における重ね縁部62aの両側の部分は、重ね縁部62aに近づくほど底部62からの高さが低くなるように傾斜している。
アウタカバー61において、底部62及び周壁63を含む部分が構成する凹部は、ギヤハウジング31側に開口する収容部64である。収容部64の開口縁部64aは、ギヤ収容部33の開口縁部33dに応じた形状をなしており、開口縁部33dと軸方向D1に対向する。図2においては、軸方向D1は紙面垂直方向である。本実施形態では、開口縁部64aは、周壁63の先端部、即ち周壁63における底部62と反対側の軸方向D1の端部と、重ね縁部62aとを含む環状の部分である。
周壁63の外周面には、ギヤハウジング31の固定突起34に掛止される複数の固定爪65が一体に設けられている。各固定爪65は、軸方向D1に沿って周壁63よりもギヤハウジング31側に突出するとともに、係合孔65aを有する。そして、アウタカバー61は、各固定爪65の係合孔65aに固定突起34が嵌ることにより、即ち固定爪65と固定突起34とがスナップフィット係合することにより、ギヤハウジング31に対して固定されている。
図2、図3(a)及び図3(b)に示すように、アウタカバー61の開口縁部64aには、防水部材66が配置されるシール溝67が設けられている。シール溝67は、開口縁部64aに沿って延びるとともに、収容部64の開口部64bを囲む環状をなしている。
シール溝67には、ギヤハウジング31の開口縁部33dとアウタカバー61の開口縁部64aとの間からギヤハウジング31及びアウタカバー61の内部へ液体が浸入することを防止する防水部材66が配置されている。防水部材66は、シール溝67に沿った環状をなしている。そして、防水部材66は、アウタカバー61の開口縁部64aとギヤハウジング31の開口縁部33dとによって挟持されている。防水部材66には、ゴム、エラストマ等の弾性材料が用いられる。本実施形態では、防水部材66は、ブチルゴムである。なお、防水部材66は、図3(a)及び図3(b)にのみ図示している。
図5に示すように、アウタカバー61は、2つのモータ側ターミナル81,82を保持している。モータ側ターミナル81,82は、導電性の金属板材よりなる。モータ側ターミナル81は、モータ部20に接続されるモータ接続部81aと、後述の回路基板95に接続される基板接続部81bと、収容部64内に配置されたコンデンサ83に接続されるコンデンサ接続部81cとを有する。また、モータ側ターミナル82は、モータ部20に接続されるモータ接続部82aと、後述の回路基板95に接続される基板接続部82bと、収容部64内に配置されたコンデンサ84に接続されるコンデンサ接続部82cとを有する。
モータ側ターミナル81,82は、重ね縁部62aの近傍に位置するとともに、アウタカバー61の底部62にインサート成形されて底部62内に部分的に埋設されることによりアウタカバー61にて保持されている。モータ側ターミナル81,82において、モータ接続部81a,82a、基板接続部81b,82b及びコンデンサ接続部81c,82cは底部62から収容部64の内部に突出するとともに、軸方向D1に沿って延びている。モータ接続部81a,82aは、重ね縁部62aと隣り合っている。
コンデンサ83,84は収容部64内で底部62上に配置されている。そして、モータ側ターミナル81のコンデンサ接続部81cは、コンデンサ83の一方の接続端子に接続されるとともに、コンデンサ83の他方の接続端子は、底部62にインサート成形された接続ターミナル85に接続されている。また、モータ側ターミナル82のコンデンサ接続部82cは、コンデンサ84の一方の接続端子に接続されるとともに、コンデンサ84の他方の接続端子は、接続ターミナル85に接続されている。
また、アウタカバー61は、車両側の図示しない外部コネクタが接続されるコネクタ部68を有する。コネクタ部68は、周壁63からアウタカバー61の外側に突出した略筒状をなしている。
また、アウタカバー61は、コネクタ部68の近傍に複数のコネクタ側ターミナル86を保持している。各コネクタ側ターミナル86は、一部がアウタカバー61の底部62にインサート成形されて底部62内に部分的に埋設されることによりアウタカバー61にて保持されている。また、所定のコネクタ側ターミナル86は、後述の回路基板95に接続される基板接続部86aを有するとともに、各基板接続部86aは、底部62から収容部64の内部に突出し軸方向D1に沿って延びている。
また、アウタカバー61は、周壁63と一体に設けられたターミナルボックス69を有する。ターミナルボックス69は、周壁63から収容部64の内側に突出するとともに、底部62から軸方向D1に突出している。ターミナルボックス69の高さは、周壁63の高さと略等しい。ターミナルボックス69は、複数のコネクタ側ターミナル86のうち2つのコネクタ側ターミナル86x,86yのブラシ接続部86b,86cを保持している。ブラシ接続部86b,86cは、ターミナルボックス69内で軸方向D1に沿って延びるとともに、その先端部がターミナルボックス69の上端部から突出している。コネクタ側ターミナル86x,86yのうち一方のコネクタ側ターミナル86xは、図示しないボルトによってアウタカバー61及びギヤハウジング31と共に締結される接地部86dを有する。接地部86dは、アウタカバー61の開口縁部64a上に設けられている。接地部86dはギヤハウジング31に電気的に接続されることによりグランドに接続される。
図2に示すように、ブラシ接続部86b,86cには、導電性を有する第1及び第2コンタクトブラシ91,92が接続されている。第1及び第2コンタクトブラシ91,92はそれぞれ帯状をなしている。第1コンタクトブラシ91は、コネクタ側ターミナル86yのブラシ接続部86bに基端部が電気的に接続されることにより、コネクタ側ターミナル86yを介して後述の回路基板95に接続される。第1コンタクトブラシ91は、第1コンタクトブラシ91の基端部を貫通したブラシ接続部86cの先端部がかしめられることにより、ブラシ接続部86cに接続されている。また、第2コンタクトブラシ92は、コネクタ側ターミナル86xのブラシ接続部86cに基端部が電気的に接続されることにより、コネクタ側ターミナル86xを介してグランドに接続される。第2コンタクトブラシ92は、第2コンタクトブラシ92の基端部を貫通したブラシ接続部86cの先端部がかしめられることにより、ブラシ接続部86cに接続されている。第1及び第2コンタクトブラシ91,92の基端部は、ターミナルボックス69によって支持されている。
図2及び図3に示すように、第1及び第2コンタクトブラシ91,92は、基端部から先端部に向かうにつれて底部62から離間するように傾斜している。また、第1及び第2コンタクトブラシ91,92の先端側の部位は、軸方向D1にウォームホイール43と重なる。更に、第1コンタクトブラシ91の先端部は、コンタクトプレート51の第1摺動部53に摺接可能に当接するとともに、第2コンタクトブラシ92の先端部は、コンタクトプレート51の第2摺動部54に摺接可能に当接する。第1コンタクトブラシ91は、ウォームホイール43の回転に伴って、即ちコンタクトプレート51の回転に伴って、第1摺動部53に接触しコンタクトプレート51と導通される導通状態と、ウォームホイール43の側面43aに接触しコンタクトプレート51と導通されない非導通状態とが切り替わる。また、第2コンタクトブラシ92は、ウォームホイール43の回転に伴って、即ちコンタクトプレート51の回転に伴って、第2摺動部54に接触しコンタクトプレート51と導通される導通状態と、ウォームホイール43の側面43aに接触しコンタクトプレート51と導通されない非導通状態とが切り替わる。そして、ウォームホイール43と一体回転する出力軸44がワイパWを所定の停止位置に配置する位置にある場合に、第1及び第2コンタクトブラシ91,92はコンタクトプレート51と導通状態になる。
図3(a)、図5及び図6に示すように、アウタカバー61の内側には、回路基板95が固定されている。回路基板95には、モータ10を制御する制御回路装置110を構成する複数の回路素子が実装されている。回路基板95は、収容部64の開口部64bよりも一回り小さい平板状をなしている。そして、回路基板95は、底部62と平行をなすように収容部64内に配置されており、回路基板95の厚さ方向が軸方向D1と一致している。
アウタカバー61には、収容部64内に複数の第1固定ピン71が形成されている。図3(a)、図5及び図6には、複数ある第1固定ピン71のうち1つのみを図示している。複数の第1固定ピン71は、底部62における互いに離間した箇所に設けられている。各第1固定ピン71は、底部62から軸方向D1に沿って収容部64内に突出、即ち底部62からギヤハウジング31側に延びている。一方、回路基板95には、第1固定ピン71が挿通される固定孔95aが設けられている。回路基板95は、固定孔95aを貫通した第1固定ピン71の先端が熱かしめされることによりアウタカバー61に固定されている。なお、図3(a)、図5及び図6に図示した第1固定ピン71は、熱かしめされる前の状態である。
図6に示すように、回路基板95は、収容部64の開口部64b側から見て、モータ接続部81a,82aを避けるように、且つ重ね縁部62aから遠ざかるように矩形状に凹んだ端子露出部95bを有する。そのため、モータ接続部81a,82aは、軸方向D1から見て、回路基板95よりも外側に位置している。即ち、モータ接続部81a,82aは、軸方向D1から見て、回路基板95と重ね縁部62aとの間に位置している。
また、回路基板95の外周縁における端子露出部95b以外の部分は、収容部64の内壁面64cと近接して対向している。ここで、本明細書では、内壁面64cは、周壁63と一体に設けられ周壁63から収容部64の内側に突出し周壁63の内周面と連続する表面を有するものがある場合には、周壁63の内周面だけでなく、当該ものの表面も含むものとする。従って、本実施形態では、ターミナルボックス69を周壁63の一部とみなすとともに、ターミナルボックス69の外周面は、内壁面64cの一部である。そのため、回路基板95は、軸方向D1から見て、即ち収容部64の開口部64b側から見て、端子露出部95bから露出する部分を除く底部62の殆どの部分と軸方向D1に重なって底部62を覆っている。
また、回路基板95には、モータ側ターミナル81,82の基板接続部81b,82b、接続ターミナル85、及びコネクタ側ターミナル86の基板接続部86aが電気的に接続されている。本実施形態では、これらのターミナル81,82,85,86は、はんだにより回路基板95に接続されている。
図2、図4(a)及び図6に示すように、アウタカバー61の開口部、即ち収容部64の開口部64bは、インナカバー101にて覆われている。インナカバー101は、絶縁性の樹脂材料よりなる。インナカバー101は、略平板状をなすとともに、収容部64の開口部64bに対応した外形形状をなしている。
インナカバー101は、モータ接続部81a,82aを露出させる露出部102を有する。露出部102は、インナカバー101の厚さ方向から見て、インナカバー101の外周縁から凹設されインナカバー101を軸方向D1に貫通している。そして、露出部102の内側には、モータ接続部81a,82aが挿入される。即ち、露出部102は、モータ接続部81a,82aを避けるように凹んでいる。このため、インナカバー101は、モータ接続部81a,82aと軸方向D1に重ならない。なお、本実施形態では、インナカバー101の厚さ方向は、モータ10において軸方向D1と同方向である。また、インナカバー101は、露出部102の内周面に沿ってアウタカバー61の底部62まで軸方向D1に延びる延出部103を有する。
また、インナカバー101は、周壁63の内壁面64cに沿った縁部104と、縁部104の内側に縁部104と一体に設けられた被覆部105とを有する。
図2及び図4(c)に示すように、縁部104は、インナカバー101の外周縁部であって露出部102の一方側から他方側まで収容部64の内壁面64cに沿って連続している。また、縁部104は、軸方向D1に収容部64の周壁63と近接して対向している。本実施形態では、縁部104は、軸方向D1に収容部64の周壁63に当接するとともに、縁部104は周壁63の先端部と軸方向D1に重なる。なお、縁部104においてターミナルボックス69の外周面に沿った部分は、軸方向D1と直交する平面方向にターミナルボックス69の外周面に近接しており、ターミナルボックス69の外周面との間に僅かな隙間を有する。但し、当該隙間は、想定される異物の侵入を阻止可能な幅の隙間である。例えば、当該隙間は、アウタカバー61の内部への侵入を阻止したい異物の大きさよりも狭い幅に設定される。なお、縁部104は、ターミナルボックス69の外周面と部分的に当接するように構成されてもよい。
また、図2及び図4(b)に示すように、縁部104には、複数の固定孔106が設けられている。各固定孔106は、縁部104を軸方向D1に貫通している。アウタカバー61において縁部104と軸方向D1に重なる部分には、複数の第2固定ピン72が形成されている。複数の第2固定ピン72は、互いに離間した箇所に設けられている。各第2固定ピン72は、周壁63と一体に設けられるとともに、軸方向D1に沿って周壁63の先端部よりもギヤハウジング31側に突出している。そして、インナカバー101は、アウタカバー61の周壁63の先端部に縁部104が重ね合わされるとともに、固定孔106を貫通した第2固定ピン72の先端が熱かしめされることによりアウタカバー61に固定されている。なお、図2及び図4〜図6に図示した第2固定ピン72は、熱かしめされる前の状態である。
図2、図3(b)、図4(a)及び図4(b)に示すように、インナカバー101の厚さ方向から見て、縁部104は、アウタカバー61のシール溝67よりも内側に位置する。即ち、インナカバー101は、軸方向D1から見て、防水部材66よりも内側に位置する。また、縁部104は、シール溝67の内側、即ち防水部材66の内側で収容部64の開口縁部64aよりもギヤハウジング31側に突出するとともに、収容部64の開口縁部64aに当接している。本実施形態では、縁部104は、収容部64の開口縁部64aにおけるシール溝67よりも内側の部分に、軸方向D1から当接している。但し、縁部104は、ターミナルボックス69及び重ね縁部62aには軸方向D1から当接していない。即ち、縁部104は、ターミナルボックス69を除く周壁63の先端部におけるシール溝67よりも内側の部分に、軸方向D1から当接している。なお、縁部104は、漏れ防止部に該当する。
図2、図4(a)〜図4(c)及び図5に示すように、被覆部105は、露出部102及び縁部104にて囲まれた内側の部分を塞いでいる。被覆部105は、回路基板95と平行な平板状をなしている。被覆部105は、収容部64の開口部64bよりも一回り小さい大きさに形成されている。また、被覆部105は、縁部104よりも収容部64の底部62側に位置しているため、インナカバー101の外側面101aには、縁部104と被覆部105との間に段差部107が形成されている。そして、被覆部105は、収容部64内に配置されるとともに、被覆部105の外周面105aは、収容部64の内壁面64cに近接して軸方向D1と直交する平面方向に対向している。
図2及び図3(a)に示すように、インナカバー101は、アウタカバー61との間に回路基板95を挟む位置に位置する。そして、インナカバー101において、被覆部105は、インナカバー101の厚さ方向に、即ち軸方向D1に回路基板95の全体と重なる。また、インナカバー101は、回路基板95とウォームホイール43との間に介在されて、軸方向D1にウォームホイール43と重なるとともに、ウォームホイール43と軸方向D1に対向している。更に、インナカバー101は、ウォーム42におけるギヤ収容部33内に配置された部分の全体と軸方向D1に重なるとともに軸方向D1に対向している。また、第1及び第2コンタクトブラシ91,92は、先端側の部位がウォームホイール43とインナカバー101との間でウォームホイール43及びインナカバー101の両方と軸方向D1に重なっている。そして、第1及び第2コンタクトブラシ91,92は、軸方向D1において回路基板95との間にインナカバー101が介在される位置に配置されている。
図7に示すように、本実施形態のモータ10は、回路基板95を含む制御回路装置110によって制御される。制御回路装置110は、車両のボディECU(Engine Control Unit)111から入力される指令信号に基づいてモータ10の回転を制御する。これにより、モータ10の出力軸44に連結されたワイパWの駆動が制御される。なお、図7は、制御回路装置110を簡略化して図示している。
制御回路装置110は、CPU(Central Processing Unit)112と、リレー113,114と、スイッチング素子115,116と、抵抗117,118,119とを有する。
CPU112は、車両のバッテリBに接続されている。CPU112とボディECU111との間では各種信号の入出力が実施される。そして、CPU112は、ボディECU111からの指令信号に基づいて制御回路装置110内の各素子を作動させる。また、CPU112は、各スイッチング素子115,116と接続されている。
リレー113,114は、それぞれスイッチング素子115,116と接続されている。
スイッチング素子115は、例えばNPN型のバイポーラトランジスタである。スイッチング素子115のベースにはCPU112が接続されるとともに、スイッチング素子115のコレクタにはリレー113を構成するリレーコイル113aが接続されている。また、スイッチング素子115のエミッタは接地されている。CPU112は、スイッチング素子115をオン状態にすることで、リレー113をオンする。これにより、バッテリBからモータ10に電力が供給される。
スイッチング素子116は、例えばNPN型のバイポーラトランジスタである。スイッチング素子116のベースにはCPU112が接続されるとともに、スイッチング素子116のコレクタにはリレー114を構成するリレーコイル114aが接続されている。また、スイッチング素子116のエミッタは接地されている。CPU112は、スイッチング素子116をオン状態にすることで、リレー114をオンする。これにより、接点121aを介して高速駆動用の給電ブラシ28a側に電力が供給されてワイパWが高速駆動される。一方、CPU112は、スイッチング素子116をオン状態にすることで、リレー114をオフにする。これにより、接点121bを介して低速駆動用の給電ブラシ28b側に電力が供給されてワイパWが低速駆動される。
このように、本実施形態の制御回路装置110では、高速駆動用の給電ブラシ28aと低速駆動用の給電ブラシ28bとの何れの給電ブラシに電流を供給するかは、リレー114によって切り替えられる。従って、回転軸24の回転速度を変更するために制御回路装置110に電界効果トランジスタを備えなくてもよい。そして、本実施形態の制御回路装置110は、電界効果トランジスタを備えていない。
また、CPU112は、抵抗119,118、接点121c、及びコネクタ側ターミナル86yを介して第1コンタクトブラシ91と電気的に接続される。第1及び第2コンタクトブラシ91,92とコンタクトプレート51とが非導通状態の場合には、第1コンタクトブラシ91と第2コンタクトブラシ92とがコンタクトプレート51を介して導通されないため、CPU112の抵抗119との接続点112aにはH信号が入力される。一方、第1及び第2コンタクトブラシ91,92がコンタクトプレート51と導通状態の場合には、第1コンタクトブラシ91は、コンタクトプレート51、第2コンタクトブラシ92、及びコネクタ側ターミナル86xを介して接地されるため、グランド電位となる。従って、接続点112aにはL信号が入力される。つまり、接続点112aに入力される信号がH信号からL信号になった場合に、第1及び第2コンタクトブラシ91,92とコンタクトプレート51とが導通状態であると判定することが可能になっている。
次に、モータ10を駆動源とするワイパ装置の動作を説明する。
例えば運転者がワイパスイッチを操作すると、その操作に基づく信号がボディECU111に入力される。すると、ボディECU111は、ワイパWを払拭動作させるための指令信号を制御回路装置110のCPU112に出力する。CPU112は、当該指令信号に基づいてスイッチング素子115,116を制御し、モータ10に対してバッテリBからの電力を供給する。これにより、電機子23が回転、即ち回転軸24が回転する。回転軸24の回転はウォーム42に伝達され、これによりウォーム42が回転軸24と一体回転する。ウォーム42に伝達された回転軸24の回転は、ウォーム42及びウォームホイール43にて減速及び高トルク化されて、ウォームホイール43から出力軸44に伝達される。このとき、ウォームホイール43の回転に伴ってコンタクトプレート51が回転する。コンタクトプレート51が回転すると、所定の回転位置において第1及び第2コンタクトブラシ91,92がコンタクトプレート51に摺接して第1及び第2コンタクトブラシ91,92とコンタクトプレート51とが導通状態となる。これにより、第1コンタクトブラシ91がグランド電位となり、第1及び第2コンタクトブラシ91,92とコンタクトプレート51とが導通状態であることを示すL信号がCPU112に入力される。CPU112は、L信号に基づいて、出力軸44が所定位置(即ち、ワイパWを停止位置に配置する位置)に位置していることを検出する。出力軸44が所定位置に位置していることを検出すると、CPU112は、スイッチング素子115を制御してバッテリBからモータ部20への電力供給を遮断することにより、出力軸44を所定位置で停止させる。
次に、図5及び図6を参照してモータ10の製造方法について説明する。
まず、回路基板95をアウタカバー61に対して配置する基板配置工程を行う。基板配置工程のために準備されたアウタカバー61は、モータ側ターミナル81,82、接続ターミナル85、コネクタ側ターミナル86がインサート成形されることにより、これらターミナル81,82,85,86を保持している。また、基板配置工程のために準備された回路基板95には、制御回路装置110を構成する複数の回路素子が実装されている。そして、基板配置工程では、アウタカバー61の第1固定ピン71を回路基板95の固定孔95aに挿通しつつ、回路基板95を収容部64内に配置する。このとき、モータ側ターミナル81,82の基板接続部81b,82b、コネクタ側ターミナル86の基板接続部86a、及び接続ターミナル85も回路基板95に挿通される。
次に、回路基板95をアウタカバー61に固定する基板固定工程を行う。基板固定工程では、固定孔95aを貫通した第1固定ピン71の先端部を熱かしめすることにより、回路基板95をアウタカバー61に固定する。
次に、モータ側ターミナル81,82、所定のコネクタ側ターミナル86及び接続ターミナル85を回路基板95に電気的に接続する基板接続工程を行う。基板接続工程では、はんだにより、モータ側ターミナル81,82の基板接続部81b,82b、コネクタ側ターミナル86の基板接続部86a、及び接続ターミナル85を回路基板95に電気的に接続する。
次に、アウタカバー61に対してインナカバー101を配置するインナカバー配置工程を行う。インナカバー配置工程では、固定孔106に第2固定ピン72を挿通しつつ、インナカバー101をアウタカバー61に対して配置する。このとき、インナカバー101の縁部104は、シール溝67よりも内側でアウタカバー61の周壁63の先端部に重ね合わされる。
次に、インナカバー101をアウタカバー61に固定するインナカバー固定工程を行う。インナカバー固定工程では、固定孔106を貫通した第2固定ピン72の先端を熱かしめすることにより、インナカバー101をアウタカバー61に固定する。
次に、第1及び第2コンタクトブラシ91,92をコネクタ側ターミナル86x,86yに電気的に接続するコンタクトブラシ接続工程を行う。コンタクトブラシ接続工程では、第1コンタクトブラシ91の基端部に、ターミナルボックス69から突出したブラシ接続部86bの先端部を挿通してかしめることにより、第1コンタクトブラシ91をコネクタ側ターミナル86yに電気的に接続する。このとき、第1コンタクトブラシ91の先端側の部分は、回路基板95との間にインナカバー101が介在される状態に配置される。また、第2コンタクトブラシ92の基端部に、ターミナルボックス69から突出したブラシ接続部86cの先端部を挿通してかしめることにより、第2コンタクトブラシ92をコネクタ側ターミナル86xに電気的に接続する。このとき、第2コンタクトブラシ92の先端側の部分は、回路基板95との間にインナカバー101が介在される状態に配置される。なお、第1コンタクトブラシ91と第2コンタクトブラシ92とを接続する順序は問わない。第1コンタクトブラシ91から接続してもよいし、第2コンタクトブラシ92から接続してもよい。また、第1コンタクトブラシ91と第2コンタクトブラシ92とを同時に接続してもよい。このコンタクトブラシ接続工程が完了すると、モータ側ターミナル81,82、接続ターミナル85、コネクタ側ターミナル86を保持したアウタカバー61に、回路基板95、インナカバー101、並びに、第1及び第2コンタクトブラシ91,92が組み付けられたコントロールアセンブリ130が形成される。
次に、アウタカバー61のシール溝67に防水部材66を配置する防水部材配置工程を行う。防水部材配置工程では、図3(b)に示す防水部材66となるブチルゴムを、加熱した状態でシール溝67の全周に塗布する。
次に、アウタカバー61をギヤハウジング31に固定するアウタカバー固定工程を行う。アウタカバー固定工程のために準備されたギヤハウジング31には、減速機構41及び出力軸44が組み付けられている。アウタカバー固定工程では、収容部64の開口縁部64aをギヤ収容部33の開口縁部33dに重ね合わせながら、固定爪65を固定突起34にスナップフィット係合させることにより、アウタカバー61をギヤハウジング31に固定する。このとき、アウタカバー61の開口縁部64aとギヤハウジング31の開口縁部33dとの間に防水部材66が挟み込まれる。因みに、アウタカバー固定工程では、アウタカバー61をギヤハウジング31に固定することにより、コントロールアセンブリ130をギヤハウジング31に対して固定する。
アウタカバー固定工程が完了すると、減速部30が完成する。そして、減速部30とモータ部20とを固定することによりモータ10が完成する。なお、本実施形態では、コントロールアセンブリ130をギヤハウジング31に固定した後に、ギヤハウジング31にモータ部20を固定している。しかしながら、ギヤハウジング31にモータ部20を固定した後に、コントロールアセンブリ130をギヤハウジング31に固定してもよい。
本実施形態の作用及び効果について説明する。
(1)コンタクトプレート51と第1及び第2コンタクトブラシ91,92とが導通状態にあるか非導通状態にあるかを検出することにより、ウォームホイール43の回転位置、即ち出力軸44の回転位置を検出できる。また、第1及び第2コンタクトブラシ91,92は、コンタクトプレート51に摺接可能な位置であれば、回路基板95から離れた位置や、軸方向D1において回路基板95との間に別の部品が介在される位置に配置されることが可能である。そのため、軸方向D1において、第1及び第2コンタクトブラシ91,92の先端側の部分と回路基板95との間にインナカバー101を介在させることができる。また、第1及び第2コンタクトブラシ91,92を、その少なくとも一部がウォームホイール43とインナカバー101との間で軸方向D1にインナカバー101と重なるように配置することができる。従って、出力軸44の回転位置を検出するために回路基板95をウォームホイール43側に露出させるような孔や切り欠きをインナカバー101に設けなくてもよくなる。そして、インナカバー101は、軸方向D1に回路基板95の全体と重なるため、回路基板95は、インナカバー101からウォームホイール43側に露出することが抑制されている。よって、ウォームホイール43やウォーム42に塗布されたグリスが回路基板95に付着することを抑制できる。その結果、回路基板95にグリスが付着したことによるモータ10の誤作動の発生を抑制することができる。
(2)必ずしも各生産拠点で部品の製造からモータの組み立てまでを行うわけではないため、回路基板をアセンブリ化して、電子部品を扱う拠点まで搬送可能な構造とすることが望まれている。アウタカバーとインナカバーとの間に回路基板が介在されたコントロールアセンブリの場合、インナカバーに回路基板が露出するようなや切り欠きが設けられていると、搬送中にアウタカバー内に異物が侵入し当該異物が回路基板に付着する虞がある。そして、回路基板に異物が付着すると、モータの誤作動を招く一因となる。これに対し、本実施形態では、インナカバー101において露出部102及び縁部104に囲まれた内側の部分は、被覆部105にて塞がれている。また、縁部104は、軸方向D1と直交する平面方向もしくは軸方向D1に収容部64の周壁63と近接して対向しているため、縁部104と周壁63との間を異物が通り抜けることが抑制されている。従って、回路基板95が収容されているアウタカバー61の内部に異物が侵入することがインナカバー101によって抑制される。即ち、コントロールアセンブリ130の搬送中にアウタカバー61内に異物が侵入することを抑制できる。
(3)インナカバー101は、軸方向D1から見て防水部材66よりも内側に位置するため、ギヤハウジング31の開口縁部33dとアウタカバー61の開口縁部64aとによって防水部材66を挟持することができる。従って、ギヤハウジング31の開口縁部33dとアウタカバー61の開口縁部64aとの間にインナカバー101が挟持される場合よりも少ない量の防水部材66で、ギヤハウジング31及びアウタカバー61の内部に液体が浸入することを抑制できる。
(4)インナカバー101の縁部104は、インナカバー101の外周縁に沿って設けられ、防水部材66の内側で収容部64の開口縁部64aよりもギヤハウジング31側に突出するとともに収容部64の開口縁部64aに当接する。そのため、防水部材66を収容部64の開口縁部64aに配置する際に、防水部材66がアウタカバー61の内部に漏れることが縁部104によって抑制される。例えば、収容部64の開口縁部64aにおいて、シール溝67よりも内側の部分に壁を設けることにより防水部材66がアウタカバー61の内部に漏れることを抑制することも可能である。しかしながら、この場合には、当該壁を設けた分だけ開口縁部64aが一回り大きくなり、その結果、アウタカバー61が大型化されることが懸念される。これに対し、本実施形態では、モータ10の大型化を抑制しつつ、防水部材66がアウタカバー61の内部に漏れることを抑制できる。
(5)カバー固定工程よりも後にコンタクトブラシ接続工程が行われるため、第1及び第2コンタクトブラシ91,92を避けるための孔や切り欠きをインナカバー101に設けなくてもよい。従って、回路基板95がウォームホイール43側に露出することを抑制できる。よって、ウォームホイール43やウォーム42に塗布されたグリスが回路基板95に付着することを抑制できる。その結果、回路基板95にグリスが付着したことによるモータ10の誤作動の発生を抑制することができる。
(6)回路基板95に挿通された第1固定ピン71を熱かしめすることにより、回路基板95をアウタカバー61に固定している。そのため、簡単な構成で回路基板95をアウタカバー61に容易に固定することができる。また、回路基板95をアウタカバー61に固定するために、別途螺子等の部品を使用しなくてもよい。従って、部品点数の増加を抑制することができる。
また、インナカバー101に挿通された第2固定ピン72を熱かしめすることにより、インナカバー101をアウタカバー61に固定している。そのため、簡単な構成で回路基板95をアウタカバー61に容易に固定することができる。また、インナカバー101をアウタカバー61に固定するために、別途螺子等の部品を使用しなくてもよい。従って、部品点数の増加を抑制することができる。
また、これらのことから、容易にコントロールアセンブリ130を製造できる。
(7)インナカバー101は、ウォーム42におけるギヤ収容部33内に配置された部分の全体と軸方向D1に重なるとともに軸方向D1に対向している。従って、グリスが塗布されたウォーム42がインナカバー101にて覆われるため、回路基板95にグリスが付着することをより抑制できる。
また、モータ部20の駆動時には、モータ部20にて発生した熱が回転軸24を介してウォーム42に伝達される。しかし、ウォーム42におけるギヤ収容部33内に配置された部分の全体がインナカバー101と軸方向D1に重なるとともに軸方向D1に対向しているため、ウォーム42に伝達された熱が回路基板95に直接伝達されることを抑制できる。従って、回路基板95の温度上昇が抑制されるため、モータ10の誤作動の発生をより抑制することができる。
(8)電界効果トランジスタを用いてモータ部への給電を制御するモータの場合、電界効果トランジスタが発熱するため、電界効果トランジスタが配置される空間、即ちアウタカバーとインナカバーとの間の空間に熱が籠らないように、インナカバーにおける電界効果トランジスタと重なる部分に放熱用の孔や切り欠きを設けることが一般的である。これに対し、本実施形態では、リレー114によって、高速駆動用の給電ブラシ28aと低速駆動用の給電ブラシ28bとの何れの給電ブラシに電流を供給するかの切り替えを行ってモータ部20への給電を制御する。従って、放熱用の孔や切り欠きをインナカバー101に設けなくてもよいため、インナカバー101は、回路基板95の全体と軸方向D1に重なることができる。従って、ウォームホイール43やウォーム42に塗布されたグリスや、ウォームホイール43の摩耗粉等が回路基板95に付着することを容易に抑制できる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。なお、本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、基板固定工程よりも後に、インナカバー配置工程及びインナカバー固定工程が行われる。しかしながら、基板固定工程、インナカバー配置工程及びインナカバー固定工程の順序はこれに限らない。
例えば、図8に示すアウタカバー61Aは、複数の共通ピン73を有する。なお、図8では、上記実施形態と同一の構成もしくは対応する構成に同一の符号を付している。図8には、複数の共通ピン73のうち1つのみを図示している。共通ピン73は、収容部64の内部でアウタカバー61Aに一体に設けられるとともに、軸方向D1に沿ってギヤハウジング31側に延びる柱状をなしている。なお、図8では、ギヤハウジング31の図示を省略しているが、ギヤハウジング31は、図8においてアウタカバー61Aの上方に位置する。また、回路基板95Aには、複数の共通ピン73に対応する位置に軸方向D1に貫通する固定孔95cが設けられている。また、インナカバー101Aの被覆部105には、複数の共通ピン73に対応する位置に軸方向D1に貫通する固定孔106Aがそれぞれ設けられている。図8には、複数の固定孔95c及び固定孔106Aのうち1つのみを図示している。また、被覆部105には、固定孔106Aの内周面を軸方向に延長するように延びる支持筒部108が一体に設けられている。支持筒部108は、被覆部105において固定孔106Aの周縁部から軸方向D1の両側に延びている。
このようなアウタカバー61を備えたモータを製造する際には、まず、基板配置工程を行って、共通ピン73を固定孔95cに挿通しつつアウタカバー61Aに対して回路基板95Aを配置する。
次に、基板接続工程を行って、モータ側ターミナル81,82、所定のコネクタ側ターミナル86及び接続ターミナル85を回路基板95Aに電気的に接続する。
次に、インナカバー配置工程を行って、共通ピン73を固定孔106Aに挿通しつつインナカバー101Aをアウタカバー61Aに対して配置する。このとき、共通ピン73は、支持筒部108に挿通されることで固定孔106Aに挿通される。また、支持筒部108の軸方向D1の一端が回路基板95Aに当接する。
次に、回路基板95Aをアウタカバー61Aに固定する基板固定工程と、インナカバー101Aをアウタカバー61Aに固定するインナカバー固定工程とを1つの工程で行う。この工程では、回路基板95Aの固定孔95c及びインナカバー101Aの固定孔106Aを貫通した共通ピン73の先端部を熱かしめすることにより、回路基板95Aとインナカバー101Aとを同時にアウタカバー61Aに固定する。
そして、コンタクト接続工程以降の工程を上記実施形態と同様に行うことで当該モータが完成する。
このようにすると、回路基板95A及びインナカバー101Aを1つの工程でアウタカバー61Aに固定することができるため、組付け工数を低減することができる。また、回路基板95Aとインナカバー101Aとを個別にアウタカバー61Aに固定する場合に比べて、アウタカバー61Aに設けられる固定用のピンの数を低減することができる。従って、アウタカバー61の形状を簡単化することができる。
・上記実施形態では、回路基板95は、複数の第1固定ピン71を熱かしめすることによりアウタカバー61に固定される。しかしながら、回路基板95をアウタカバー61に固定する手段はこれに限らない。例えば、回路基板95は、アウタカバー61に設けられ固定孔95aを貫通したピンを熱かしめ以外の方法でかしめることによりアウタカバー61に固定されてもよい。また例えば、回路基板95は、螺子によりアウタカバー61に固定されてもよい。また例えば、回路基板95は、回路基板95にスナップフィット係合する係合爪によりアウタカバー61に固定されてもよい。この場合、係合爪は、アウタカバー61に一体に設けられる。
・上記実施形態では、インナカバー101は、複数の第2固定ピン72を熱かしめすることによりアウタカバー61に固定される。しかしながら、インナカバー101をアウタカバー61に固定する手段はこれに限らない。例えば、インナカバー101は、アウタカバー61に設けられ固定孔106を貫通したピンを熱かしめ以外の方法でかしめることによりアウタカバー61に固定されてもよい。また例えば、インナカバー101は、螺子によりアウタカバー61に固定されてもよい。また例えば、インナカバー101は、インナカバー101にスナップフィット係合する係合爪によりアウタカバー61に固定されてもよい。この場合、係合爪は、アウタカバー61に一体に設けられる。
・上記実施形態では、基板固定工程の後に基板接続工程を行っている。しかしながら、基端接続工程の後に基板固定工程を行ってもよい。
・上記実施形態では、インナカバー101は、軸方向D1から見て防水部材66よりも内側に位置する。そして、防水部材66は、ギヤハウジング31の開口縁部33dとアウタカバー61の開口縁部64aとによって挟持されている。しかしながら、軸方向D1から見て防水部材66よりも外側にインナカバー101の外周縁が位置する構成としてもよい。この場合、インナカバー101の外周縁部は、ギヤハウジング31の開口縁部33dとアウタカバー61の開口縁部64aとによって挟み込まれる。そして、インナカバー101の外周縁部とギヤハウジング31の開口縁部33dとの間、並びに、インナカバー101の外周縁部とアウタカバー61の開口縁部64aとの間にそれぞれ防水部材66が設けられる。
・インナカバー101に代えて、図9に示すインナカバー101Bをモータ10に備えてもよい。なお、図9(a)及び図9(b)では、上記実施形態と同一の構成もしくは対応する構成に同一の符号を付している。
図9(a)及び図9(b)に示すように、インナカバー101Bの縁部104Bは、インナカバー101の外周縁部であって露出部102の一方側から他方側まで収容部64の内壁面64cに沿って連続して延びている。なお、縁部104Bは、図2に示すターミナルボックス69よりも外側を通って延びている。そして、被覆部105Bは、露出部102及び縁部104Bに囲まれた内側の部分を覆っている。なお、被覆部105Bは、ターミナルボックス69と軸方向D1に重なる部分を有する。また、被覆部105Bには、ブラシ接続部86b,86cが挿通される接続孔109a,109bが設けられている。ブラシ接続部86bは、接続孔109aを貫通して先端部が外部に突出している。同様に、ブラシ接続部86cは、接続孔109bを貫通して先端部が外部に突出している。そして、接続孔109a,109bから突出したブラシ接続部86b,86cの先端部に、第1及び第2コンタクトブラシ91,92が接続されている。なお、図9(a)及び図9(b)においては、第1及び第2コンタクトブラシ91,92を二点鎖線で図示している。
このようにすると、収容部64の密閉性がより高まるため、収容部64の開口部64bから収容部64の内部に異物がより侵入し難くなる。従って、回路基板95、インナカバー101B、並びに、第1及び第2コンタクトブラシ91,92がアウタカバー61に組み付けられてなるコントロールアセンブリを搬送により適した形態とすることができる。
なお、第1及び第2コンタクトブラシ91,92は、インナカバー101Bにインサート成形してもよい。この場合、第1及び第2コンタクトブラシ91,92は、基端部がインナカバー101Bに埋設される。また、ブラシ接続部86b,86cを有するコネクタ側ターミナル86x,86yをインナカバー101Bにインサート成形すると、インナカバー101Bの内部でコネクタ側ターミナル86x,86yと第1及び第2コンタクトブラシ91,92とを接続することが可能になるため、接続孔109a,109bを設けなくともよくなる。即ち、被覆部105Bを、孔や切り欠きを備えない構成とすることが可能になる。その結果、収容部64の密閉性が更に高まるため、回路基板95、インナカバー101B、並びに、第1及び第2コンタクトブラシ91,92がアウタカバー61に組み付けられてなるコントロールアセンブリを搬送に更に適した形態とすることができる。
・インナカバー101の縁部104の形状は上記実施形態の形状に限らない。上記実施形態では、縁部104は、軸方向D1に収容部64の周壁63と近接して対向している。しかし、縁部104は、軸方向D1と直交する平面方向に収容部64の周壁63と近接して対向していてもよい。また、縁部104は、縁部104は、軸方向D1と直交する平面方向及び軸方向D1の両方の方向に収容部64の周壁63と近接して対向していてもよい。なお、本明細書では、「近接して対向する」とは、縁部104と収容部64の周壁63とが当接することも意味する。また、本明細書では、「近接」は、コントロールアセンブリ130の搬送中や、モータ10が使用される環境において、アウタカバー61の内部に侵入することを抑制したい異物の大きさに応じて、当該異物の侵入を抑制できる程度に縁部104と収容部64の周壁63とが近づいていることを意味する。従って、例えば、縁部104と収容部64の周壁63とが近接して対向している場合には、縁部104と収容部64の周壁63との間の隙間は、当該異物の大きさよりも狭い。
例えば、縁部104は、内壁面64cよりも内側に位置する構成であってもよい。即ち、インナカバー101が収容部64の開口部64bに内嵌される構成としてもよい。この場合、縁部104は、軸方向D1と直交する平面方向に収容部64の周壁63と近接して対向する。なお、縁部104は、軸方向D1と直交する平面方向に収容部64の周壁63と当接してもよい。また、この場合、縁部104は、収容部64の開口縁部64aよりもギヤハウジング31側に突出するとともに収容部64の開口縁部64aに内側から当接するように形成されると、漏れ防止部に該当することになる。
また、上記実施形態では、縁部104は、インナカバー101の外周縁部であって露出部102の一方側から他方側まで収容部64の内壁面64cに沿っている。しかし、縁部104は、部分的に内壁面64cから離間した形状であってもよい。
・インナカバー101は、回路基板95と軸方向D1に重ならない部分であれば、軸方向D1に貫通する孔や切り欠きを備えていてもよい。
・上記実施形態では、モータ側ターミナル81,82、接続ターミナル85、及びコネクタ側ターミナル86は、アウタカバー61にインサート成形されることにより同アウタカバー61に保持されている。しかしながら、モータ側ターミナル81,82、接続ターミナル85、及びコネクタ側ターミナル86は、アウタカバー61とは別部品で設けられて、アウタカバー61に固定されることにより同アウタカバー61に保持されるものであってもよい。また、モータ側ターミナル81,82、接続ターミナル85、及びコネクタ側ターミナル86は、インナカバー101にインサート成形もしくは固定されることによりインナカバー101に保持されるものであってもよい。
・第1及び第2コンタクトブラシ91,92は、その少なくとも一部がウォームホイール43とインナカバー101との間で軸方向D1にインナカバー101と重なるように配置されるのであれば、形状や配置位置は適宜変更してもよい。
・上記実施形態では、モータ10は、第1コンタクトブラシ91と第2コンタクトブラシ92との2つのコンタクトブラシを備えている。しかしながら、モータ10に供えられるコンタクトブラシの数はこれに限らない。例えば、1本もしくは3本であってもよい。
・コンタクトプレート51の形状は、上記実施形態の形状に限らない。また、コンタクトプレート51は、ウォームホイール43に一体成形されてもよい。
・上記実施形態では、減速機構41を構成する減速ギヤは、ウォームホイール43のみである。しかしながら、減速機構41は、複数の減速ギヤを含むものであってもよい。この場合、複数の減速ギヤのうち何れか1つの減速ギヤに出力軸44が一体回転可能に設けられる。また、コンタクトプレート51は、複数の減速ギヤのうち何れか1つの減速ギヤに一体回転可能に設けられる。
・ギヤハウジング31及びアウタカバー61の形状は、上記実施形態の形状に限らず、適宜変更してもよい。また、上記実施形態では、ギヤハウジング31とアウタカバー61とは、ギヤハウジング31の固定突起34とアウタカバー61の固定爪65とがスナップフィット係合することにより互いに固定される。しかしながら、アウタカバー61に固定突起を設けるとともに、ギヤハウジング31に固定爪を設けて、これら固定突起と固定爪とをスナップフィット係合させることによりギヤハウジング31とアウタカバー61とを固定してもよい。また、ギヤハウジング31とアウタカバー61とは、螺子により締結されて固定されてもよい。
・上記実施形態では、回転軸24とウォーム42とは別体になっているが、一体に設けられてもよい。
・上記実施形態では、モータ10は、ワイパ装置の駆動源として用いられている。しかしながら、モータ10は、ワイパ装置以外の装置の駆動源として用いられてもよい。
10…モータ、20…モータ部、31…ギヤハウジング、33c…開口部、33d…開口縁部、42…ウォーム、43…減速ギヤとしてのウォームホイール、44…出力軸、51…コンタクトプレート、61,61A…アウタカバー、63…周壁、64…収容部、64a…開口縁部、64c…内壁面、66…防水部材、71…第1固定ピン、72…第2固定ピン、73…共通ピン、81,82…モータ側ターミナル、81a,82a…モータ接続部、86b,86c…ブラシ接続部、86x,86y…コネクタ側ターミナル、91,92…コンタクトブラシ、95,95A…回路基板、101,101A,101B…インナカバー、102…露出部、104,104B…縁部、105,105B…被覆部、L1…回転軸線。

Claims (7)

  1. 回転駆動力を発生させるモータ部(20)と、
    前記回転駆動力により回転されるウォーム(42)及び前記ウォームの回転が伝達される減速ギヤ(43)を収容するギヤハウジング(31)と、
    前記減速ギヤの回転軸線(L1)方向に延び前記減速ギヤの回転が伝達される出力軸(44)と、
    前記ギヤハウジングの開口部(33c)を閉塞するアウタカバー(61,61A)と、
    前記アウタカバーの内側に固定される回路基板(95,95A)と、
    前記アウタカバーとの間に前記回路基板を挟む位置に位置し前記アウタカバーに固定されるインナカバー(101,101A,101B)と、
    導電性を有し前記減速ギヤと一体回転するコンタクトプレート(51)と、
    前記コンタクトプレートに摺接し前記コンタクトプレートの回転に伴って前記コンタクトプレートとの導通状態と非導通状態とが切り替えられるコンタクトブラシ(91,92)と、
    を備え、
    前記インナカバーは、前記出力軸の軸方向に前記回路基板の全体と重なり、
    前記コンタクトブラシは、少なくとも一部が前記減速ギヤと前記インナカバーとの間で前記出力軸の軸方向に前記インナカバーと重なるモータ。
  2. 前記アウタカバーは、前記ギヤハウジング側に開口し前記回路基板を収容する収容部(64)を有し、
    前記アウタカバー及び前記インナカバーの何れか一方は、前記モータ部と前記回路基板とを接続するモータ側ターミナル(81,82)を保持し、
    前記モータ側ターミナルにおける前記モータ部と接続されるモータ接続部(81a,82a)は、前記収容部の内部で前記出力軸の軸方向から見て前記回路基板よりも外側に位置し、
    前記インナカバーは、前記インナカバーの外周縁から凹設されるとともに前記インナカバーを前記出力軸の軸方向に貫通し内側に前記モータ接続部が挿入される露出部(102)と、前記インナカバーの外周縁部であって前記露出部の一方側から他方側まで前記収容部の内壁面(64c)に沿った縁部(104,104B)と、前記露出部及び前記縁部に囲まれた内側の部分を塞ぐ被覆部(105,105B)とを含み、
    前記縁部は、前記出力軸の軸方向と直交する平面方向及び前記出力軸の軸方向の少なくとも一方の方向に前記収容部の周壁(63)と近接して対向する請求項1に記載のモータ。
  3. 前記アウタカバーは、前記ギヤハウジング側に開口し前記回路基板を収容する収容部を有し、
    前記収容部の開口縁部(64a)に沿って設けられ前記ギヤハウジングの開口縁部(33d)と前記収容部の開口縁部とに挟持される防水部材(66)を備え、
    前記インナカバーは、前記出力軸の軸方向から見て前記防水部材よりも内側に位置する請求項1又は請求項2に記載のモータ。
  4. 前記インナカバーは、前記インナカバーの外周縁に沿って設けられ、前記防水部材の内側で前記収容部の開口縁部よりもギヤハウジング側に突出するとともに前記収容部の開口縁部に当接する漏れ防止部(104)を有する請求項3に記載のモータ。
  5. 回転駆動力を発生させるモータ部(20)と、
    前記回転駆動力により回転されるウォーム(42)及び前記ウォームの回転が伝達される減速ギヤ(43)を収容するギヤハウジング(31)と、
    前記減速ギヤの回転軸線(L1)方向に延び前記減速ギヤの回転が伝達される出力軸(44)と、
    前記ギヤハウジングの開口部(33c)を閉塞するアウタカバー(61,61A)と、
    前記アウタカバーの内側に固定される回路基板(95,95A)と、
    前記アウタカバーとの間に前記回路基板を挟む位置に位置し前記アウタカバーに固定されるインナカバー(101,101A,101B)と、を有するモータ(10)の製造方法であって、
    前記モータは、
    導電性を有し前記減速ギヤと一体回転するコンタクトプレート(51)と、
    前記コンタクトプレートに摺接し前記コンタクトプレートの回転に伴って前記コンタクトプレートとの導通状態と非導通状態とが切り替えられるコンタクトブラシ(91,92)と、
    を備え、
    前記アウタカバーは、前記モータ部と前記回路基板とを接続するためのモータ側ターミナル(81,82)と、前記コンタクトブラシが接続されるブラシ接続部(86b,86c)を有するコネクタ側ターミナル(86x,86y)とを保持しており、
    前記インナカバーは、前記出力軸の軸方向に前記回路基板の全体と重なり、且つ前記出力軸の軸方向に前記ブラシ接続部と重ならないものであり、
    前記コンタクトブラシは、少なくとも一部が前記減速ギヤと前記インナカバーとの間で前記出力軸の軸方向に前記インナカバーと重なるものであり、
    前記アウタカバーに対して前記回路基板を配置する基板配置工程と、
    前記基板配置工程よりも後に前記モータ側ターミナルと前記回路基板とを電気的に接続する基板接続工程と、
    前記基板配置工程よりも後に前記アウタカバーに前記回路基板を固定する基板固定工程と、
    前記基板接続工程よりも後に前記アウタカバーに対して前記インナカバーを配置するインナカバー配置工程と、
    前記インナカバー配置工程よりも後に前記アウタカバーに前記インナカバーを固定するインナカバー固定工程と、
    前記基板固定工程及び前記インナカバー固定工程よりも後に、前記コンタクトブラシを前記ブラシ接続部に電気的に接続するコンタクトブラシ接続工程と、
    を有するモータの製造方法。
  6. 前記アウタカバーは、前記ギヤハウジング側に突出する複数の第1固定ピン(71)及び複数の第2固定ピン(72)を有し、
    前記基板配置工程では、前記第1固定ピンを前記回路基板に挿通しつつ前記アウタカバーに対して前記回路基板を配置し、
    前記基板固定工程では、前記第1固定ピンをかしめることで前記回路基板を前記アウタカバーに固定し、
    前記インナカバー配置工程では、前記第2固定ピンを前記インナカバーに挿通しつつ前記アウタカバーに対して前記インナカバーを配置し、
    前記インナカバー固定工程では、前記第2固定ピンをかしめることで前記インナカバーを前記アウタカバーに固定する、請求項5に記載のモータの製造方法。
  7. 前記アウタカバーは、前記ギヤハウジング側に突出する複数の共通ピン(73)を有し、
    前記基板配置工程では、前記共通ピンを前記回路基板に挿通しつつ前記アウタカバーに対して前記回路基板を配置し、
    前記インナカバー配置工程では、前記共通ピンを前記インナカバーに挿通しつつ前記アウタカバーに対して前記インナカバーを配置し、
    前記共通ピンをかしめて前記回路基板及び前記インナカバーを同時に前記アウタカバーに固定することにより、前記基板固定工程と前記インナカバー固定工程とを1つの工程で行う、請求項5に記載のモータの製造方法。
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