JP2020089471A - 医療機器の接続構造、雌コネクタ及び雄コネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】より使い勝手に優れた医療機器の接続構造、雌コネクタ及び雄コネクタを提供する。【解決手段】医療機器の接続構造10は、雌コネクタ14の空洞部25に雄コネクタ18を挿入して、雌コネクタ14と雄コネクタ18との接続状態を形成する。空洞部25を構成する内周面は、雄コネクタ18の挿入方向奥側に向かって直径が漸減するテーパ内周面28に形成される。雄コネクタ18の空洞部25に挿入される部分の外周面は、テーパ内周面28に対応するテーパ外周面44に形成される。テーパ内周面28及びテーパ外周面44の少なくとも一方は、粘弾性高分子材料によって構成されたコーティング層30を有する。【選択図】図2
Description
本発明は、雌コネクタに雄コネクタを挿入して接続状態を形成する医療機器の接続構造、雌コネクタ及び雄コネクタに関する。
医療現場では、医療従事者等のユーザにより、医療機器の一方であるカテーテルハブ等の雌コネクタに、医療機器の他方である雄コネクタを挿入して接続状態とすることで、シリンジや医療バッグ等から患者に繋がる流体経路が構築される。この種の接続構造は、例えば特許文献1に開示されているように、雌コネクタがテーパ内周面を有する一方で、雄コネクタがテーパ外周面を有するように形成される。すなわち、雌コネクタに対する雄コネクタの挿入に基づき、相互にテーパ嵌合(ルアーロック)を行うように構成される。
しかしながら、上記のようにテーパ嵌合を行う医療機器の接続構造では、ユーザによる接続操作が弱い場合に、雌コネクタから雄コネクタが比較的容易に外れてしまう。また流体経路の構築後も、例えば、患者が動く等の外的要因、及び流体を高圧で注入する等の内的要因により接続が外れる可能性がある。
本発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであり、雌コネクタに雄コネクタを容易に接続可能とする一方で、接続後は外れ難い構成とすることで、より使い勝手に優れた医療機器の接続構造、雌コネクタ及び雄コネクタを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明の第1態様は、雌コネクタと、前記雌コネクタの空洞部に挿入されて接続状態を形成する雄コネクタとを有する医療機器の接続構造であって、前記空洞部を構成する内周面は、前記雄コネクタの挿入方向奥側に向かって直径が漸減するテーパ内周面に形成される一方で、前記雄コネクタの前記空洞部に挿入される部分の外周面は、前記テーパ内周面に対応するテーパ外周面に形成され、前記テーパ内周面及び前記テーパ外周面の少なくとも一方は、粘弾性高分子材料によって構成されたコーティング層を有する。
また前記の目的を達成するために、本発明の第2態様は、雄コネクタが挿入される空洞部を有し、当該雄コネクタと接続状態を形成する医療機器の雌コネクタであって、前記空洞部を構成する内周面は、前記雄コネクタの挿入方向奥側に向かって直径が漸減するテーパ内周面に形成され、前記テーパ内周面は、粘弾性高分子材料によって構成されたコーティング層を有する。
またさらに、前記の目的を達成するために、本発明の第3態様は、雌コネクタの空洞部に挿入されて当該雌コネクタと接続状態を形成する医療機器の雄コネクタであって、前記雌コネクタの前記空洞部に挿入される部分の外周面は、前記空洞部の被挿入方向奥側に向かって直径が漸減するテーパ外周面に形成され、前記テーパ外周面は、粘弾性高分子材料によって構成されたコーティング層を有する。
上記の医療機器の接続構造、雌コネクタ及び雄コネクタは、コーティング層を有することで、その粘弾性により雄コネクタの押し込みに伴い径方向に潰れて雄コネクタの挿入を円滑化する。これにより接続時のユーザの操作感覚を向上させることができる。さらにコーティング層は、接続後に、雄コネクタに対し強い摩擦力を発揮して、雄コネクタの抜けを抑制する。すなわち、医療機器の接続構造は、雌コネクタに雄コネクタを容易に接続可能とする一方で、接続後も外れ難い構成とすることができ、より使い勝手に優れたものとなる。
以下、本発明について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
本発明の一実施形態に係る医療機器の接続構造10は、第1医療機器12が有する雌コネクタ14と、第2医療機器16が有する雄コネクタ18とで構成される。以下では、図1A及び図1Bに示すように、第1医療機器12としてカテーテル20を適用し、第2医療機器16としてシリンジ40を適用した例について説明していく。
カテーテル20は、例えば、末梢静脈カテーテル、中心静脈カテーテル、PICC、ミッドラインカテーテル、動脈用カテーテル等として構成され、輸液や輸血等において液体(薬液や血液)の入出部を構築するために用いられる。なお、カテーテル20は、シリンジ40や医療用バッグ(不図示)に接続される流体流動ラインの一部を構成するものでもよい。
カテーテル20は、長尺なシャフト22と、シャフト22に連結されたハブ24とを備える。すなわち、ハブ24が上記の雌コネクタ14に相当する。このカテーテル20は、例えば、シャフト22内に図示しない内針が挿入されると共に、ハブ24が図示しない内針ハブに保持されたカテーテル組立体として、医療従事者(ユーザ)に製品提供される。カテーテル組立体のユーザは、シャフト22及び内針を患者に穿刺し、この穿刺状態でシャフト22を血管内に進出させる一方で、内針及び内針ハブをカテーテル20と相対的に後退させる。これによりカテーテル20が患者側に留置される。
カテーテル20のシャフト22は、ルーメン23を内側に有する中空体に構成されている。シャフト22の外周面及び内周面は、シャフト22の軸方向に直交する断面視で、正円形状に形成されている。ルーメン23は、カテーテル組立体の使用前に内針が貫通配置されると共に、患者への留置後に血液、薬液等の流体が流動する流動路として使用される。ルーメン23は、シャフト22の先端に形成された図示しない先端開口と、シャフト22の基端に形成された基端開口22aとに連通している。
シャフト22を構成する材料は、特に限定されるものではないが、透明性を有する軟質樹脂材料を適用するとよい。例えば、シャフト22の構成材料としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)等のフッ素系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂又はこれらの混合物、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリエーテルナイロン樹脂、オレフィン系樹脂とエチレン・酢酸ビニル共重合体との混合物等があげられる。
シャフト22の長さは、特に限定されず用途や諸条件等に応じて適宜設計可能であり、例えば、14〜500mm程度に設定される。シャフト22の基端は、ハブ24の内部に挿入されて、かしめ、融着、接着等の適宜の固着手段によって固着されている。
ハブ24は、先端方向に向かって先細りの筒状に形成され、またシャフト22よりも硬質に構成されている。ハブ24は、例えば、シャフト22が患者の血管内に挿入された状態で患者の皮膚上に露出され、テープ等により貼り付けられてシャフト22と共に留置される。
ハブ24の基端側の外周面には、周方向に沿って延在するフランジ26が設けられている。フランジ26は、シリンジ40(雄コネクタ18)の図示しない雌ネジ構造に螺合されてもよい。なお、ハブ24の外周面には、ユーザの操作性を高めるためのウイング(不図示)等が設けられていてもよい。
ハブ24の内側には、シャフト22のルーメン23(基端開口22a)に連通する空洞部25が設けられている。空洞部25は、ハブ24の基端に形成された基端開放部24aを介して、ハブ24の外部に連通している。
空洞部25は、ハブ24の軸方向に直交する断面視で、正円形状に形成されている。この空洞部25は、ハブ24の軸方向に沿った断面視で、基端側において先端方向に向かって直径が漸減する基端側空間25aと、基端側空間25aよりも先端側で直径が略一定に形成された先端側空間25bとを有する。
基端側空間25aは、基端開放部24aに連通し、カテーテル20の留置時に、シリンジ40が挿入される部分を構成している。基端側空間25aを構成するハブ24の内周面は、上述したように、基端開放部24aから先端側空間25bに向かって直径が漸減するテーパ内周面28に形成されている。すなわち、テーパ内周面28は、ハブ24の軸方向に対して所定角度傾斜し且つ直線状に延在している。またハブ24の軸方向に対するテーパ内周面28(及び後述のテーパ外周面44)の傾斜角度θは、特に限定されるものではないが、例えば、0°<θ≦10°の範囲に設定されるとよい。
テーパ内周面28は、シリンジ40の挿入時に、シリンジ40の先端接続部42と面接触して当該先端接続部42と嵌合する。このテーパ内周面28には、粘弾性高分子材料を含んで構成されるコーティング層30が形成されている。このコーティング層30については、後に詳述する。
また、先端側空間25bを構成するハブ24の内周面は、ハブ24の軸方向に対して平行に延在している。先端側空間25bの先端側には、シャフト22の基端開口22aに向かって小径となるテーパ部32が設けられている。なお、図示は省略するが、先端側空間25bには、血液の逆流を防止する弁、及び弁の基端側に配置され弁を開通する開通部材等が収容されていてもよい。
ハブ24を構成する材料は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリサルホン、ポリアリレート、メタクリレート−ブチレン−スチレン共重合体等の熱可塑性樹脂を適用することができる。
一方、ハブ24に接続されるシリンジ40は、雄コネクタ18を構成する先端接続部42を先端に有すると共に、先端接続部42の基端に連なり薬液を内部の貯留空間に貯留する胴体部(不図示)を有する。先端接続部42は、流体吐出路43を内側に有する円筒状に形成されている。流体吐出路43は、シリンジ40の軸方向に沿って直線状に延在し、先端接続部42の先端開口42aに連通している。
シリンジ40において先端接続部42を構成する外周面は、ハブ24のテーパ内周面28に対応して先端方向に向かって外径が小径となる円錐状のテーパ外周面44に形成されている。すなわち、テーパ外周面44は、シリンジ40の軸方向に沿った断面視で、テーパ内周面28と略同じ角度で傾斜し且つ直線状に延在している。
シリンジ40の胴体部の貯留空間には、図示しないプランジャが収容されている。ユーザは、胴体部と相対的にプランジャを進出させることで、流体吐出路43を通して薬液等の流体を流動させて先端開口42aから流体を吐出する。
そして、本実施形態に係る医療機器の接続構造10は、上述したように、粘弾性高分子材料によって構成されたコーティング層30をテーパ内周面28に有する。コーティング層30は、テーパ内周面28の軸方向全長且つ周方向全周に設けられる。なお、コーティング層30は、ハブ24(雌コネクタ14)側に設けられることに限定されず、先端接続部42(雄コネクタ18)のテーパ外周面44に設けられてもよい(図4の医療機器の接続構造10Aを参照)。或いは、コーティング層30は、テーパ内周面28とテーパ外周面44の両方に設けられていてもよい。
具体的には、コーティング層30は、ポリオルガノシロキサン結合(Si−O−Si)で構成されたシリコーンレジンを主成分とするシリコーンレジンコーティングにより構成される。シリコーンレジンコーティングは、薄肉の被膜(固体)に形成されてテーパ内周面28上に密着される。
ここで、シリコーンレジンは、3次元網目(骨格)構造のゲル化していない固体(硬化物)を呈している。これによりコーティング層30は、高い粘弾性を有する。すなわち、コーティング層30は、シリコーンレジンにより、適宜の粘性力と適宜の弾性力(ゴム質)とを具備し、しなやかに弾性変形すると共に、テーパ内周面28上で殆ど動かないことで接触物(雄コネクタ18)に対し強い摩擦抵抗を生じさせる。すなわち、コーティング層30は、コーティング対象のハブ24及び先端接続部42よりも摩擦抵抗が高く且つ充分な柔軟性を有している。
また、コーティング層30の厚み(膜厚T)は、粘弾性を勘案して適切な値に設定されることが好ましい。具体的には、コーティング層30は、粘性が小さいシリコーンレジンを適用することが好ましい。粘性が小さいシリコーンレジンは、テーパ内周面28上での膜厚Tを薄く加工することができる。コーティング層30の膜厚Tが薄ければ、コーティング層30の弾性力が抑えられて、シリンジ40の先端接続部42をハブ24の空洞部25に挿入した際に、先端接続部42を挿入方向の反対側に押し戻す力が弱まる。これによりハブ24に対するシリンジ40の接続状態が良好に構成される。
これに対し、粘性が大きいシリコーンレジンは、テーパ内周面28上で厚く加工され易い。そして、コーティング層30の膜厚Tが厚いと、弾性力が高まることになり、シリンジ40の先端接続部42をハブ24の空洞部25に挿入した際に、先端接続部42を挿入方向の反対側に押し戻す力が強くなる。
コーティング層30の膜厚Tは、例えば、10μm〜100μmに設定されることが好ましい。また、上記の膜厚Tを得るために、シリコーンレジンは、低分子量に構成されているとよく、例えば、有機置換機がフェニル基で構成されたフェニルレジンを適用するとよい。コーティング層30の膜厚Tは、ハブ24の軸方向に沿って変化していてもよい。一例として、コーティング層30の膜厚Tは、基端側空間25aの奥側に向かって徐々に厚くなるように形成されることが可能である。
シリコーンレジンは、有機置換機がメチル基で構成されたメチルシリコーンレジン、又は有機置換機がメチル基及びフェニル基で構成されたメチルフェニルシリコーンレジンを適用してもよい。またシリコーンは、他の樹脂と混合(変性)していてもよく、この樹脂としては、例えば、シアルキッド、エポキシ、アクリル、ポリエステル等があげられる。
なお、コーティング層30は、シリコーンレジンに限定されるものではなく、ポリウレタンを主成分とするポリウレタンレジンや他の有機系レジンによって構成されてもよい。
また図2中において、コーティング層30の表面30aは、平坦状に形成されているが、これに限定されるものではない。例えば、表面30aは、ハブ24の軸方向に沿って微量に起伏が変化する凹凸や波状に形成されていてもよい。さらに、コーティング層30は、テーパ内周面28(又はテーパ外周面44)の周方向全周にわたって設けられるだけでなく、周方向に部分的に設けられてもよい。例えば、コーティング層30は、テーパ内周面28をストライプ状に露出する構成としても、充分な粘弾性を得ることができる。またさらに、コーティング層30は、テーパ内周面28(又はテーパ外周面44)の軸方向全長にわたって設けられるだけでなく、軸方向に部分的に設けられてもよい。例えば、コーティング層30は、ハブ24の基端開放部24a寄りに設けられる一方で、先端側空間25b寄りに設けられていない構成とすることができる。
本実施形態に係る医療機器の接続構造10は、基本的には以上のように構成されるものであり、以下その動作について説明する。
カテーテル20は、ユーザの操作下に、シャフト22の一部が患者の体内(血管内)に挿入され、ハブ24が患者の体表に露出された留置状態となる。ユーザは、この留置状態のハブ24の空洞部25にシリンジ40の先端接続部42を挿入していく。
先端接続部42の挿入時に、図3Aに示すように、ハブ24のテーパ内周面28に設けられたコーティング層30は、先端接続部42のテーパ外周面44に接触する。接触の初期段階では、コーティング層30の粘性力によりテーパ外周面44に対して適度な摩擦力をかける。しかしながら、コーティング層30は、その弾性力により弾性変形することで、先端接続部42の先端方向への進出を継続させる。
従って、ユーザは、シリンジ40をハブ24に挿入する際に、テーパ外周面44とコーティング層30が接触した後も多少先端方向に押し進むことが可能な感覚(雄コネクタ18の挿入に余裕がある感覚)を受ける。そのためユーザは、ハブ24に対してシリンジ40を充分に押し込むことができる。
図3Bに示すように、接触タイミングから先端接続部42を先端方向に進めると、先端接続部42と接触するコーティング層30が径方向外側に充分に押し潰される(膜厚Tが小さくなる)。これにより、テーパ内周面28(コーティング層30)とテーパ外周面44がテーパ嵌合(ルアーロック)し、ユーザはハブ24とシリンジ40が接続したことの感覚を良好に受ける。
また、接続状態において、コーティング層30は、径方向内側に向かって弾性復元力を発生させる。このため、医療機器の接続構造10はテーパ外周面44とコーティング層30の密着力が高められ、コーティング層30がテーパ外周面44に強い摩擦力をかけることで、ハブ24から先端接続部42を抜け難くすることができる。すなわち、コーティング層30は、ハブ24への先端接続部42の押し込み荷重に対して、ハブ24から先端接続部42を引き抜く引っ張り荷重の割合を大幅に高める。
従って、ハブ24と先端接続部42が強固に接続され、輸液や輸血の流体流動ラインを安定的に維持することが可能となる。またハブ24と先端接続部42がテーパ嵌合している状態なので、接続の解除時には、ユーザがハブ24とシリンジ40との間に適度な(摩擦力を超える)引っ張り荷重を一旦かけると、コーティング層30とテーパ外周面44が直ぐに離間する。そして、離間後は、殆ど力をかけることなくシリンジ40を引き抜くことができる。
上述の実施形態から把握し得る技術的思想及び効果について、以下に記載する。
上記の医療機器の接続構造10は、テーパ内周面28及びテーパ外周面44の少なくとも一方に設けられたコーティング層30の粘弾性によって、雄コネクタ18の押し込みに伴い径方向に潰れて雄コネクタ18の挿入を円滑化する。これにより接続時のユーザの操作感覚を向上させることができる。さらにコーティング層30は、接続後に、その粘弾性によって雄コネクタ18に対し強い摩擦力を発揮して、雄コネクタ18の抜けを抑制する。すなわち、医療機器の接続構造10は、雌コネクタ14に雄コネクタ18を容易に接続可能とする一方で、接続後は外れ難い構成とすることができ、より使い勝手に優れたものとなる。
また、コーティング層30は、シリコーンレジンコーティングにより構成される。これにより、コーティング層30は、適度な粘弾性を有するようになり、テーパ内周面28とテーパ外周面44の接続状態をより良好に構築することができる。
また、コーティング層30の膜厚Tは、10μm〜100μmに設定されている。これにより、コーティング層30は、適度な粘弾性を有しつつ膜厚Tが薄く形成される。そのため、雌コネクタ14に雄コネクタ18を挿入した際にコーティング層30が雄コネクタ18を押し戻すことを抑制して、雌コネクタ14と雄コネクタ18を強固に接続することができる。
また、雌コネクタ14は、カテーテル20の基端に固定されたハブ24であり、コーティング層30は、ハブ24内に形成されたテーパ内周面28に設けられている。これにより、カテーテル20に対して医療機器を良好に接続することが可能となり、例えば、カテーテル20を使用した輸液や輸血の流体流動ラインを安定的に維持することができる。
また、本発明は、雄コネクタ18が挿入される空洞部25を有し、当該雄コネクタ18と接続状態を形成する医療機器の雌コネクタ14であって、前記空洞部25を構成する内周面は、前記雄コネクタ18の挿入方向奥側に向かって直径が漸減するテーパ内周面28に形成され、前記テーパ内周面28は、粘弾性高分子材料によって構成されたコーティング層30を有する。これにより、雌コネクタ14は、雄コネクタ18を容易に接続可能とする一方で、接続後は外れ難い構成となり、より使い勝手に優れたものとなる。
また、本発明は、雌コネクタ14の空洞部25に挿入されて当該雌コネクタ14と接続状態を形成する医療機器の雄コネクタ18であって、前記雌コネクタ14の前記空洞部25に挿入される部分の外周面は、前記空洞部25の被挿入方向奥側に向かって直径が漸減するテーパ外周面44に形成され、前記テーパ外周面44は、粘弾性高分子材料によって構成されたコーティング層30を有する。これにより、雄コネクタ18は、雌コネクタ14を容易に接続可能とする一方で、接続後は外れ難い構成となり、より使い勝手に優れたものとなる。
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されず、発明の要旨に沿って種々の改変が可能である。例えば、医療機器の接続構造10は、上記のように第1医療機器12としてカテーテル20を適用し、第2医療機器16としてシリンジ40を適用することに限定されない。医療機器の接続構造10は、相互にテーパ嵌合する雌コネクタ14及び雄コネクタ18を有する種々の医療機器(第1医療機器12、第2医療機器14)に適用し得る。
10…接続構造 12…第1医療機器
14…雌コネクタ 16…第2医療機器
18…雄コネクタ 20…カテーテル
24…ハブ 25…空洞部
28…テーパ内周面 30…コーティング層
40…シリンジ 42…先端接続部
44…テーパ外周面
14…雌コネクタ 16…第2医療機器
18…雄コネクタ 20…カテーテル
24…ハブ 25…空洞部
28…テーパ内周面 30…コーティング層
40…シリンジ 42…先端接続部
44…テーパ外周面
Claims (6)
- 雌コネクタと、前記雌コネクタの空洞部に挿入されて接続状態を形成する雄コネクタとを有する医療機器の接続構造であって、
前記空洞部を構成する内周面は、前記雄コネクタの挿入方向奥側に向かって直径が漸減するテーパ内周面に形成される一方で、
前記雄コネクタの前記空洞部に挿入される部分の外周面は、前記テーパ内周面に対応するテーパ外周面に形成され、
前記テーパ内周面及び前記テーパ外周面の少なくとも一方は、粘弾性高分子材料によって構成されたコーティング層を有する
医療機器の接続構造。 - 請求項1記載の医療機器の接続構造において、
前記コーティング層は、シリコーンレジンコーティングにより構成される
医療機器の接続構造。 - 請求項1又は2記載の医療機器の接続構造において、
前記コーティング層の膜厚は、10μm〜100μmに設定されている
医療機器の接続構造。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の接続構造において、
前記雌コネクタは、カテーテルの基端に固定されたハブであり、
前記コーティング層は、前記ハブ内に形成された前記テーパ内周面に設けられている
医療機器の接続構造。 - 雄コネクタが挿入される空洞部を有し、当該雄コネクタと接続状態を形成する医療機器の雌コネクタであって、
前記空洞部を構成する内周面は、前記雄コネクタの挿入方向奥側に向かって直径が漸減するテーパ内周面に形成され、
前記テーパ内周面は、粘弾性高分子材料によって構成されたコーティング層を有する
雌コネクタ。 - 雌コネクタの空洞部に挿入されて当該雌コネクタと接続状態を形成する医療機器の雄コネクタであって、
前記雌コネクタの前記空洞部に挿入される部分の外周面は、前記空洞部の被挿入方向奥側に向かって直径が漸減するテーパ外周面に形成され、
前記テーパ外周面は、粘弾性高分子材料によって構成されたコーティング層を有する
雄コネクタ。
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220906 |
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A02 | Decision of refusal |
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