JP2020085690A - 積層型電池の検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】正極像と負極像のギャップ計測精度を向上させ、ズレ検査精度を向上した検査装置を提供する。【解決手段】検査装置は、複数の電極板が積層された積層体を含む積層型電池の検査装置において、各電極板の積層方向と垂直な面内方向の位置ズレを検査する検査装置であって、積層方向にわたって電極板の端部にX線を照射するX線源と、積層体を積層方向に沿って搬送移動させるステージと、積層体を透過したX線を受け、透過X線画像を得るディテクタと、積層方向に沿った複数枚の透過X線画像について、透過X線画像における電極板による像の積層方向に沿った強度のラインプロファイルの値が最大強度に対する閾値以上の領域を用いて、隣接する透過X線画像で対応する電極板の像を接続して、積層方向の全体にわたる全体透過X線画像を画像合成する画像合成部と、全体透過X線画像に基づいて積層体を構成する電極板の前記面内方向の位置を検出し、電極板の位置ズレを検査する検査部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、複数の電極板が積層された積層体を含む積層型電池の検査装置に関する。特に、積層型リチウム2次電池の電極体の放射線による透視検査に関する。
近年、電気自動車やハイブリット自動車等の電源として、リチウム2次電池が用いられ、大容量化と安全性の両立が求められている。これらの要求を実現するには、より安全性の高い積層型のリチウム2次電池が必要とされる。
一般的に積層型のリチウム2次電池は、銅箔やアルミニウム箔などの集電体上に、活物質等を塗料化した合剤塗料を塗布し、乾燥後にプレス機等で規定厚みまで圧縮する方法で作られた正極および負極を用いて、負極、セパレータ、正極、セパレータの順で繰り返し積層された電極体で構成されている。以下、積層型のリチウム2次電池を積層型電池、積層された電極体を積層体と記述する。
このような積層体を簡略化して構築するには、セパレータを負極に接着し、セパレータ付き負極と正極とを交互に複数枚積層した積層体と電解液とを、フィルムや缶などの外装体内に収め、外装体から外部に突出した複数枚の正極のリードと負極リードをそれぞれ接続し、さらに正極リードと負極リードを接続したものがある。(例えば、特許文献1参照。)
(積層型電池)
特許文献1記載の積層型電池70について図33を用いて説明する。図33は、積層型電池70の展開図で、上部外装体71と下部外装体72に積層体77が収納されている。積層体77は、複数の正極とセパレータと負極とを積層したものである。
次に、図34、図35、図36、図37を用いて積層体77を構成する正極、負極、セパレータについて述べる。図34は、積層体77の構成を示す図である。図35は、セパレータ付き負極81の構成図である。図36は、正極79の断面図で図34のA−A’断面である。図37は、図34のB−B’断面であり、セパレータ付き負極81の断面図である。
積層体77は、正極リード部78が形成された正極79とセパレータ付き負極リード部80が形成されたセパレータ付き負極81とで構成されている。セパレータ付き負極81は、負極85に貼り付けられた上部セパレータ86と下部セパレータ87とで構成されている。また、下部セパレータ87、負極85、上部セパレータ86の順で、それぞれの対角線中心が重なるように、重ね合わせられ、接着されている。よって、セパレータ付き負極81のセパレータ付き負極リード部80は、負極85に形成された負極リード部88である。この構成において、積層体77の構成時に、正極79と負極85の短絡を防止するには、上部セパレータ86と下部セパレータ87の外形は、負極85の外形以上であることが必要である。正極79は、正極芯材90に上部正極活物質91と下部正極活物質92が塗布されている。セパレータ付き負極81は、負極芯材96に上部負極活物質97と下部負極活物質98が塗布された負極85に上部セパレータ86、下部セパレータ87が貼り付けられている。
しかしながら、積層体を構成する正極が負極よりも、はみ出していると、充放電の繰り返しの使用で、リチウム析出が発生し、短絡による電気的な不良が発生する場合がある。正極のはみ出しは、積層体構築時や積層体を外装体に収める際に発生することが多い。
そのため、正極と負極とを外装体に収めた後に、正極と負極の相対位置について放射線による透視検査が行われている。正極と負極の相対位置を高精度に検査する従来の検査方法としては、例えば、特許文献2記載の方法がある。
(従来の検査方法)
セパレータ付き負極81と正極79にて構築された、積層体77が、上部外装体71と下部外装体72に収められた積層型電池70において、特許文献2記載の従来の検査方法について図38を用いて説明する。図38は、特許文献2に記載の従来の検査装置100の構成を示す概略側面図である。
この検査装置100は、X線を照射するX線源101と、X線を受線して透過X線画像を出力するディテクタ102と、測定物を搭載するステージ103と、で構成されている。
次に、ステージ103について、説明する。ステージ103は、積層型電池70を搭載し、z方向、x方向、y方向に移動することが出来る。さらにyθに傾斜することと、zθに回転させることが出来る。この時のx方向は、ディテクタ102とX線源101の方向である。また、y方向は、図38の紙面上の手前奧の方向である。さらに、z方向は、ステージ103と搭載された積層型電池70の方向である。また、yθは、y方向の軸を中心に傾斜する方向で、積層型電池70をディテクタ102とX線源101の方向に傾斜させる。また、zθは、z方向の軸を中心に積層型電池70を回転させる。
次に、撮影について、説明する。
ステージ103に搭載された積層型電池70は、所定の撮影位置になるようにステージ103にて、移動される。移動された積層型電池70にX線源101から出力されたX線が照射され、積層型電池70を透過したX線をディテクタ102にて受線することで透過X線画像が得られる。
次に、図39を用いて積層型電池70の撮影箇所について、説明する。図39は、図38の概略斜視図である。
図39に示すように、積層型電池70の1つ角にX線が照射され、撮影される。この時の図39のC−C‘断面を図40に示す。
図40及び図41を用いて、ズレ量の測定部について、説明をする。図40は、図39のC−C‘断面図であり、上部外装体71と下部外装体72に積層体77が収められている様子を示す。図41は、積層型電池70の負極板85のズレを示す概略断面図である。積層体77の正極79と負極85の各層のギャップ量を測ることで電極板のズレ量を測定することができる。
図42A乃至図44は、従来の測定手順を示す図である。図42Aは、積層体77の上部撮影時の検査装置の配置を示す概略側面図である。図42Bは、積層体77の中央部撮影時の検査装置の配置を示す概略側面図である。図42Cは、積層体77の下部撮影時の検査装置の配置を示す概略側面図である。図43Aは、図42Aから図42Cによる各X線画像を合成して得られた積層体の端部の合成X線画像の模式図である。図43Bは、図43Aの合成X線画像である。図44は、図43Aの合成X線画像の模式図に基づく正極板と負極板とのギャップの測定を示す概略図である。
図40Aに示すように、ステージ103に搭載された積層型電池70の角の上部中心に撮影する状態で、積層型電池70の角の上部を撮影し、上部画像104を得る。また、図42Bに示すように、ステージ103により、積層型電池70の角の中央部を中心に撮影する状態で、中央部画像105を得る。さらに、図42Cに示すように、ステージ103により、積層型電池70の角の下部を中心に撮影する状態で、下部画像106を得る。
図43Aに示すように、得られた上部画像104と中央部画像105と下部画像106をステージ103のz方向の移動量に基づいて画像を合成し、合成画像107を得る。
図44に示すように、合成画像107の正極像109と負極像108のギャップを測定する。このギャップ量から正極板のズレ量を把握し検査を行う。これらの作業をステージ103により、他の角に対して繰り返し行うことでズレ検査が可能である。
(フロー)
次に、このような検査方法のフローについて図45を用いて述べる。図45は従来の検査方法のフローチャートである。図45において、積層型電池70にある角は4個として、それぞれの角をC1、C2、C3、C4として説明する。
(1)検査装置100のステージ103に積層型電池70をセットする(S101)。
(2)積層型電池70のC1を撮影できるようにステージ103のzθで積層型電池70を移動する(S102)。
(3)角C1の上部を中心に撮影できる状態になるようにステージ103でx方向、y方向、z方向で積層型電池70の位置を移動する(S103)。
(4)上部を中心で撮影し、上部画像104を得る(S104)。
(5)角C1の中央部を中心に撮影できる状態になるようにステージ103でx方向、y方向、z方向で積層型電池70の位置を移動する(S105)。
(6)中央部を中心で撮影し、中央部画像105を得る(S106)。
(7)角C1の下部を中心に撮影できる状態になるようにステージ103でx方向、y方向、z方向で積層型電池70の位置を移動する(S107)。
(8)下部を中心で撮影し、下部画像106を得る(S108)。
(9)上部画像104と中央部画像105と下部画像106をステージ103の移動量に基づき、画像を合成し、合成画像107を得る(S109)。
(10)得られた合成画像107の負極像108、正極像109の各層でのギャップを測定し、ズレを判定する(S110)。
(11)ステップS102からS110を角C2、C3、C4についても同様に繰り返し、角C1〜C4における電極板のズレを検査する。
(12)ステージ103のx方向、y方向、z方向で積層型電池70を取り出し位置へ移動する(S111)。
(13)積層型電池70を検査装置100から取り出す(S112)。
以上の工程によって取り出された積層型電池70は、次の工程に進められる。
特開2014−120456号公報 特開2016−109654号公報
しかしながら、上記従来の検査方法では、X線ビームは平行光線でなく、コーン光線であるため、X線を積層体の中央部に照射した場合にも中央部では鮮明な電極板の像が得られるのに対して、両端部では電極板の正極像及び負極像に拡がりを含み、コントラストが低下する。その結果、電極板の位置及びギャップの計測に誤差が発生し、電極板のズレ検査の精度が低下してしまうという問題があった。特に、車載用途等、長期間にわたり、振動や衝撃が加わる環境下で、充放電の繰り返しが想定される電池の場合は、対向精度のマージンが非常に重要となる。
そこで、本発明は、前記従来の課題を解決するもので、正極像と負極像のギャップ計測精度を向上させ、ズレ検査精度を向上した積層型電池の検査装置を提供することを目的とする。
本発明に係る積層型電池の検査装置は、複数の電極板が積層された積層体を含む積層型電池の検査装置において、前記積層体を構成する前記各電極板の積層方向と垂直な面内方向の位置ズレを検査する積層型電池の検査装置であって、
前記積層体の前記積層方向にわたって前記電極板の端部にX線を照射するX線源と、
前記積層体を前記積層方向に沿って搬送移動させるステージと、
前記積層体の端部に照射され、前記積層体を透過したX線を受け、透過X線画像を得るディテクタと、
前記積層体の前記積層方向に沿った複数枚の透過X線画像について、前記透過X線画像における前記電極板による像の前記積層方向に沿った強度のラインプロファイルの値が最大強度に対する閾値以上の領域を用いて、隣接する2つの前記透過X線画像で対応する前記電極板の像を接続して、前記積層体の前記積層方向の全体にわたる全体透過X線画像を画像合成する画像合成部と、
前記全体透過X線画像に基づいて前記積層体を構成する前記電極板の前記面内方向の位置を検出し、前記電極板の位置ズレを検査する検査部と、
を備える。
本発明に係る検査装置によれば、正極と負極のギャップ計測精度を向上させ、ズレ検査精度を向上した検査方法を向上することができる。
実施の形態1に係る積層型電池の検査装置の構成を示すブロック図である。 積層型電池の複数の電極板が積層された積層体の端部にX線を照射し、透過した透過X線画像との関係を示す概略図である。 図2における透過X線画像における電極板による負極像及び正極像を示す概略図及びその強度の積層方向に沿ったラインプロファイルである。 積層体の上部にX線を照射した場合の照射位置と積層体との配置関係を示す概略図である。 積層体の中央部にX線を照射した場合の照射位置と積層体との配置関係を示す概略図である。 積層体の下部にX線を照射した場合の照射位置と積層体との配置関係を示す概略図である。 図4Aの積層体の上部にX線を照射した場合に得られる透過X線画像を示す概略図である。 図4Bの積層体の中央部にX線を照射した場合に得られる透過X線画像を示す概略図である。 図4Cの積層体の下部にX線を照射した場合に得られる透過X線画像を示す概略図である。 図5A、図5B、図5Cの透過X線画像を画像合成して得られる全体透過X線画像である。 積層体の中央部にX線を照射した場合のX線源からのX線の拡がりを示す概略図である。 積層体の中央部にX線を照射した場合に、積層体の下部、中央部、上部のそれぞれで得られる透過X線画像における電極板による像の拡がりを示す概略図である。 図8Aの積層体の下部、中央部、上部のそれぞれで得られる透過X線画像における電極板による像の積層方向についての強度のラインプロファイルである。 画像合成部による画像合成方法のフローチャートである。 検査部による検査方法のフローチャートである。 積層体の上部の角にX線を照射した場合の照射位置と積層体との配置関係を示す概略図である。 積層体の中央部の角にX線を照射した場合の照射位置と積層体との配置関係を示す概略図である。 積層体の下部の角にX線を照射した場合の照射位置と積層体との配置関係を示す概略図である。 図11Aの積層体の上部の角にX線を照射した場合に得られる透過X線画像を示す概略図である。 図11Bの積層体の中央部の角にX線を照射した場合に得られる透過X線画像を示す概略図である。 図11Cの積層体の下部の角にX線を照射した場合に得られる透過X線画像を示す概略図である。 図12Bの透過X線画像において電極板による影の積層方向に沿った強度のラインプロファイルを得る線を示す概略図である。 図13Aの透過X線画像から得られるラインプロファイルを示す概略図である。 図12Bの透過X線画像のみを用いた全体透過X線画像を示す概略図である。 図14Aの端部のみを拡大した部分拡大図である。 図12A、図12B、図12Cの透過X線画像を用いて画像合成した全体透過X線画像を示す概略図である。 図15Aの端部のみを拡大した部分拡大図である。 実施の形態2に係る積層型電池の検査装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態2に係る積層型電池の検査装置におけるX線源と積層体とディテクタとの配置関係を示す側面図である。 図17の積層型電池の検査装置の斜視図である。 図18のd−d’断面であり、積層体と基準マーカとの配置関係を示す概略側面図である。 積層体の上部撮影時の検査装置の配置を示す概略側面図である。 積層体の中央部撮影時の検査装置の配置を示す概略側面図である。 積層体の下部撮影時の検査装置の配置を示す概略側面図である。 図20Aから図20Cによる各X線画像を合成して得られた積層体の端部の合成X線画像である。 図21の合成X線画像に基づく正極板と負極板とのギャップの測定を示す概略図である。 実施の形態2において用いる基準マーカの構成を示す概略斜視図である。 図23Aの基準マーカの詳細なサイズを示す図である。 上部画像を示す図である。 中央部画像を示す図である。 下部画像を示す図である。 合成画像を示す図である。 補正後画像を示す図である。 実施の形態2の検査方法のフローチャートである。 従来の検査方法のズレ量の結果とX線CT装置のズレ量の相関を示す図である。 本実施の形態2に係る検査方法のズレ量の結果とX線CT装置のズレ量の相関を示す図である。 実施の形態3に係る積層型電池の検査装置におけるX線源と積層体とディテクタとの配置関係を示す斜視図である。 図29のf−f’断面であり、積層体と基準マーカとの配置関係を示す概略側面図である。 マーカ付き積層型電池の展開図である。 外装体の基準マーカを示す図である。 特許文献1に記載の従来の積層型電池の展開図である。 特許文献1に記載の積層体の構成を示す図である。 セパレータ付き負極の構成図である。 正極の断面図で図34のA−A’断面である。 図34のB−B’断面であり、セパレータ付き負極の断面図である。 特許文献2に記載の従来の検査装置の構成を示す概略側面図である。 図38の概略斜視図である。 図39のC−C’断面図である。 積層型電池の正極板のズレを示す概略断面図である。 積層体の上部撮影時の検査装置の配置を示す概略側面図である。 積層体の中央部撮影時の検査装置の配置を示す概略側面図である。 積層体の下部撮影時の検査装置の配置を示す概略側面図である。 図42Aから図42Cによる各X線画像を合成して得られた積層体の端部の合成X線画像の模式図である。 図43Aの合成X線画像である。 図43Aの合成X線画像の模式図に基づく正極板と負極板とのギャップの測定を示す概略図である。 特許文献2に記載の従来の検査方法のフローチャートである。
第1の態様に係る積層型電池の検査装置は、複数の電極板が積層された積層体を含む積層型電池の検査装置において、前記積層体を構成する前記各電極板の積層方向と垂直な面内方向の位置ズレを検査する積層型電池の検査装置であって、
前記積層体の前記積層方向にわたって前記電極板の端部にX線を照射するX線源と、
前記積層体を前記積層方向に沿って搬送移動させるステージと、
前記積層体の端部に照射され、前記積層体を透過したX線を受け、透過X線画像を得るディテクタと、
前記積層体の前記積層方向に沿った複数枚の透過X線画像について、前記透過X線画像における前記電極板による像の前記積層方向に沿った強度のラインプロファイルの値が最大強度に対する閾値以上の領域を用いて、隣接する2つの前記透過X線画像で対応する前記電極板の像を接続して、前記積層体の前記積層方向の全体にわたる全体透過X線画像を画像合成する画像合成部と、
前記全体透過X線画像に基づいて前記積層体を構成する前記電極板の前記面内方向の位置を検出し、前記電極板の位置ズレを検査する検査部と、
を備える。
第2の態様に係る積層型電池の検査装置は、上記第1の態様において、前記画像合成部において画像合成する領域を判定するための前記閾値は、前記ラインプロファイルの最大強度に対して75%であってもよい。
第3の態様に係る積層型電池の検査装置は、上記第1又は第2の態様において、前記透過X線画像に、前記積層体と一緒に映りこむ位置に設けられ、前記積層方向に沿って、一定の長さが繰り返されて延在し、前記透過X線画像に像として映る材料を含む基準マーカをさらに備えてもよい。
第4の態様に係る積層型電池の検査装置は、上記第3の態様において、前記各透過X線画像に映り込んでいる前記基準マーカを用いて、前記基準マーカの前記一定の長さに対応する箇所を前記一定の長さとなるように換算する倍率を各部分ごとに算出し、前記全体透過X線画像における複数の前記透過X線画像の前記各部分に前記倍率を乗じて画像補正を行う画像補正部をさらに備え、
前記検査部は、画像補正後の前記全体透過X線画像に基づいて位置ズレを検査してもよい。
第5の態様に係る積層型電池の検査装置は、上記第3又は第4の態様において、前記基準マーカは、等ピッチで溝を形成した基準マーカであってもよい。
第6の態様に係る積層型電池の検査装置は、上記第3又は第4の態様において、前記基準マーカは、等ピッチで凹凸を形成した基準マーカであってもよい。
第7の態様に係る積層型電池の検査装置は、上記第3又は第4の態様において、前記基準マーカは、前記積層体を含む電池の外装体に形成されていてもよい。
第8の態様に係る積層型電池の検査装置は、上記第3から第7のいずれかの態様において、前記基準マーカは、ステンレスを含んでもよい。
第9の態様に係る積層型電池の検査装置は、上記第3から第8のいずれかの態様において、前記基準マーカは、アルミニウムを含んでもよい。
第10の態様に係る積層型電池の検査装置は、上記第1から第9のいずれかの態様において、前記X線源は、マイクロフォーカスX線源を含んでもよい。
以下、実施の形態に係る積層型電池の検査装置について、添付図面を参照しながら説明する。なお、図面において実質的に同一の部材については同一の符号を付している。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る積層型電池の検査装置10の構成を示すブロック図である。図2は、積層型電池の複数の電極板が積層された積層体15の端部にX線を照射し、透過した透過X線画像との関係を示す概略図である。実施の形態1に係る積層型電池の検査装置10は、複数の電極板が積層された積層体を含む積層型電池の検査装置であり、積層体を構成する前記各電極板の積層方向と垂直な面内方向の位置ズレを検査する。
この積層型電池の検査装置10は、X線源11と、ステージ(図示せず)と、ディテクタ12と、画像合成部35aと、検査部35bと、を備える。X線源11によって、積層体15の積層方向にわたって電極板の端部にX線を照射する。ステージによって積層体15を積層方向に沿って搬送移動させる。ディテクタ12によって、積層体15の端部に照射され、積層体15を透過したX線を受け、透過X線画像を得る。画像合成部35aによって、積層体15の積層方向(Z方向)に沿った複数枚の透過X線画像について、透過X線画像における電極板16、17による像26、27の積層方向に沿った強度のラインプロファイルの値が最大強度に対する閾値以上の領域を用いて、隣接する2つの透過X線画像で対応する電極板16、17の像26、27を接続して、積層体15の積層方向の全体にわたる全体透過X線画像を画像合成する。検査部35bによって、全体透過X線画像に基づいて積層体15を構成する電極板16、17の面内方向の位置を検出し、電極板16、17の位置ズレを検査する。
上記検査装置10によって、直進方向から外れた両端のX線ビームによる電極板の像26、27の拡がりを含む箇所を除いた最適な部分を用いて画像合成を行って良好なコントラストを有する全体透過X線画像を得ることができる。そこで、より正確に電極板の積層ズレを検査できる。
図3は、図2における透過X線画像における電極板16、17による負極像26及び正極像27を示す概略図及びその強度の積層方向に沿ったラインプロファイルである。図4Aは、積層体15の上部にX線を照射した場合の照射位置と積層体15との配置関係を示す概略図である。図4Bは、積層体15の中央部にX線を照射した場合の照射位置と積層体15との配置関係を示す概略図である。図4Cは、積層体15の下部にX線を照射した場合の照射位置と積層体15との配置関係を示す概略図である。図5Aは、図4Aの積層体15の上部にX線を照射した場合に得られる透過X線画像を示す概略図である。図5Bは、図4Bの積層体15の中央部にX線を照射した場合に得られる透過X線画像を示す概略図である。図5Cは、図4Cの積層体15の下部にX線を照射した場合に得られる透過X線画像を示す概略図である。図6は、図5A、図5B、図5Cの透過X線画像を画像合成して得られる全体透過X線画像である。図7は、積層体15の中央部にX線を照射した場合のX線源からのX線の拡がりを示す概略図である。図8Aは、積層体15の中央部にX線を照射した場合に、積層体の下部、中央部、上部のそれぞれで得られる透過X線画像における電極板による像26、27の拡がりを示す概略図である。図8Bは、図8Aの積層体の下部、中央部、上部のそれぞれで得られる透過X線画像における電極板による像の積層方向についての強度のラインプロファイル(LP1、LP2、LP3)である。
図3及び図5Bに示すように、X線を積層体の中央部に照射した場合、中央部を透過して得られる電極板の像はコントラストの明瞭な像となるが、上部及び下部を透過して得られる電極板の像26、27は、拡がってしまう。同様に、図5Aに示すように、X線を積層体の上部に照射した場合、上部を透過して得られる電極板の像はコントラストの明瞭な像となるが、中央部を透過して得られる電極板の像26、27は、拡がってしまう。また、図5Cに示すように、X線を積層体の下部に照射した場合、下部を透過して得られる電極板の像はコントラストの明瞭な像となるが、中央部を透過して得られる電極板の像26、27は、拡がってしまう。
上記の電極板の像の拡がりについて、図7、図8A及び図8Bを用いて説明する。図7に示すように、積層体15の中央部にX線を照射した場合、中央部へのX線に比べて上部及び下部へのX線は若干拡がって照射される。そのため、図8Aの(b)に示すように中央部の電極板による像26、27はコントラストの良好なものとなる。一方、図8Aの(a)及び(c)に示すように、上部及び下部の電極板による像26、27は、直進方向から外れるため拡がったものとなり、その影28も現れる。図8Bに示すラインプロファイルにおいても、中央部の電極板の像のラインプロファイル(b:LP2)は鋭いピークを描くが、上部及び下部の電極板の像のラインプロファイル(a:LP1)及び(c:LP3)は、最大強度も低くブロードなピークを描く。
そこで、図5Bからは中央部の領域のみを用い、図5Aからは上部の領域のみを用い、図5Cからは下部の領域のみを用いて画像合成を行う。画像合成は、図5BのX線を中央部に照射した透過X線画像に基づいて、上部の領域と、下部の領域とを接続するように行う。この場合において、ラインプロファイルで所定の閾値以上の領域について画像合成を行うことで良好なコントラストを有する全体透過X線画像を得ることができる。
以下に、この積層型電池の検査装置10を構成する構成部材について説明する。
<X線源>
X線源11によって、積層体15の積層方向(Z方向)にわたって電極板16、17の端部にX線を照射する。X線源11には、例えば、拡大時の輪郭ボケを低減するマイクロファーカスX線で、透過性の観点から200kVのものを用いることができる。
<ステージ>
ステージ(図示せず)によって、積層体15を積層方向(Z方向)に沿って搬送移動させる。この場合、積層体15の中央部と、上部及び下部による透過X線画像において重なりが生じるように積層体15を移動させているが、これに限られない。例えば、それぞれの透過X線画像において積層体の積層方向の全体にわたって電極板の像のラインプロファイルが閾値以上となる場合には、それぞれの透過X線画像に重なりがほとんどないように移動させてもよい。
<制御部(コンピュータ装置)>
制御部30は、例えば、コンピュータ装置である。このコンピュータ装置としては、汎用的なコンピュータ装置を用いることができ、例えば、図3に示すように、処理部31、記憶部32、表示部33を含む。なお、さらに、入力装置、記憶装置、インタフェース等を含んでもよい。
制御部30によって、X線源11と、ディテクタ12、ステージ13と、を制御する。
<処理部>
処理部31は、例えば、中央処理演算子(CPU)、マイクロコンピュータ、又は、コンピュータで実行可能な命令を実行できる処理装置であればよい。
<記憶部>
記憶部32は、例えば、ROM、EEPROM、RAM、フラッシュSSD、ハードディスク、USBメモリ、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク等の少なくとも一つであってもよい。
記憶部32には、プログラム35を含む。なお、制御部30がネットワークに接続されている場合には、必要に応じてプログラム35をネットワークからダウンロードしてもよい。
<プログラム>
プログラム35には、画像合成部35aと、検査部35bとを含んでいる。画像合成部35aと、検査部35bとは、実行時には、記憶部32から読み出されて処理部31にて実行される。図9は、画像合成部35aによる画像合成方法のフローチャートである。図10は、検査部35bによる検査方法のフローチャートである。
図9に示すように、画像合成部35aによる画像合成は、以下のステップで行われる。
(1)積層体の前記積層方向に沿った複数枚の透過X線画像を得る(S01)。
(2)複数枚の透過X線画像について、各透過X線画像における電極板による像の積層方向(Z方向)に沿った強度のラインプロファイルを得る(S02)。
(3)ラインプロファイルの値が最大強度に対する閾値以上の領域を用いて、隣接する2つの透過X線画像で対応する電極板の像を接続して、積層体の積層方向の全体にわたる全体透過X線画像を画像合成する(S03)。なお、上記閾値は、例えば、ラインプロファイルにおける最大強度の75%である。閾値が最大強度の75%以上の領域は、図8A、図8B等に示すように、電極板の像26、27が良好なコントラストを有する領域である。
以上によって良好なコントラストを有する全体透過X線画像を得ることができる。
図10に示すように、検査部35bによる検査は、以下のステップで行われる。
(a)全体透過X線画像に基づいて積層体を構成する電極板の面内方向の位置を検出する(S11)。
(b)検出した電極板の面内位置が許容範囲か否か判断して位置ズレを検査する(S12)。
以上によって、積層型電池における電極板の位置ズレをより正確に検査できる。
<表示部>
表示部33は、例えば、画像合成部35aによって算出されたラインプロファイルや、各透過X線画像、全体透過X線画像等を表示してもよい。
(実施例1)
図11Aは、積層体の上部の角にX線を照射した場合の照射位置と積層体との配置関係を示す概略図である。図11Bは、積層体の中央部の角にX線を照射した場合の照射位置と積層体との配置関係を示す概略図である。図11Cは、積層体の下部の角にX線を照射した場合の照射位置と積層体との配置関係を示す概略図である。図12Aは、図11Aの積層体の上部の角にX線を照射した場合に得られる透過X線画像を示す概略図である。図12Bは、図11Bの積層体の中央部の角にX線を照射した場合に得られる透過X線画像を示す概略図である。図12Cは、図11Cの積層体の下部の角にX線を照射した場合に得られる透過X線画像を示す概略図である。
図12Bに示すように、X線を中央部に照射した場合には、中央部は良好なコントラストを有するが、上部及び下部に電極板の像が拡がった様子が見られる。図12Aに示すように、X線を上部に照射した場合には、上部は良好なコントラストを有するが、中央部に電極板の像が拡がった様子が見られる。図12Cに示すように、X線を下部に照射した場合には、下部は良好なコントラストを有するが、中央部に電極板の像が拡がった様子が見られる。
図13Aは、図12Bの透過X線画像において電極板による影の積層方向に沿った強度のラインプロファイルを得る線を示す概略図である。図13Bは、図13Aの透過X線画像から得られるラインプロファイルを示す概略図である。図14Aは、図12Bの透過X線画像のみを用いた全体透過X線画像を示す概略図である。図14Bは、図14Aの端部のみを拡大した部分拡大図である。図15Aは、図12A、図12B、図12Cの透過X線画像を用いて画像合成した全体透過X線画像を示す概略図である。図15Bは、図15Aの端部のみを拡大した部分拡大図である。
図14Aに示すように、X線を中央部に照射した場合に得られる透過X線画像では、中央部のコントラストは良好であるが、上部及び下部のコントラストは十分とは言えない。具体的には、図13Bのラインプロファイル41に示すように、中央部のラインプロファイルは高い強度を示すものの、上部及び下部では低い強度となることがわかる。そこで、所定のコントラストが得られる閾値42を設定し、図12Bの閾値42以上の強度となる領域と、図12Aの閾値以上の領域と、図12Cの閾値以上の領域とを用いて画像合成を行って、図15A及び図15Bに示す全体透過X線画像を得た。
なお、上記閾値42は、例えば、ラインプロファイルにおける最大強度の75%である。これは、2つの明点が近接した場合にそれぞれを2つの点として認識するには2つの点境界を弁別する必要があり、その点境界の弁別条件として一般に最大強度の25%未満であることが知られていることに基づくものである。上記明点は、輝度が反転した黒点であっても同様である。また、透過X線画像では、電極板の像はX線が透過しない影として形成されるので、ディテクタによる透過X線画像において上記強度は、100%透過する場合の透過X線の強度からの差分として換算すればよい。
(実施の形態2)
図16は、実施の形態2に係る積層型電池の検査装置10aの構成を示すブロック図である。図17は、実施の形態1に係る積層型電池の検査装置の方法を示す図である。図18は、図17の積層型電池の検査装置の斜視図である。図19は、積層体77と基準マーカ201との配置関係を示す概略図である。図16において、図1と同じ構成要素については説明を省略する。図17において、図33〜図44と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
実施の形態2に係る積層型電池の検査装置10aは、実施の形態1に係る積層型電池の検査装置と対比すると、基準マーカをさらに備える点で相違する。基準マーカ201は、透過X線画像に、積層体と一緒に映りこむ位置に設けられている。また、基準マーカ201は、積層方向(Z方向)に沿って、一定の長さが繰り返されて延在し、透過X線画像に像として映る材料を含んでもよい。さらに、画像補正部35cを備える点で相違する。画像補正部35cによって、各透過X線画像に映り込んでいる基準マーカ201を用いて、基準マーカの一定の長さに対応する箇所を一定の長さとなるように換算する倍率を各部分ごとに算出し、全体透過X線画像における複数の透過X線画像の前記各部分に倍率を乗じて画像補正を行う。
(実施の形態2に係る開示に至る経緯について)
本発明者は、特許文献1及び2等に記載の従来の検査方法において、次の問題点があることも見出していた。つまり、図42A乃至図42Cに示すように、上部画像104の両端部と中央部で倍率が異なる。同様に中央部画像105と下部画像106も両端部と中央部で異なる。そのため、上部画像104と中央部画像105と下部画像106との画像をステージ103の移動量に基づき、画像を合成しても、誤差が生じてしまいギャップ計測に誤差が発生し、ズレ検査の精度が低下してしまうという課題を有している。
そこで、本発明者は、各画像に写り込むように基準マーカを配置し、基準マーカ像が映り込んだ透過X線画像を基準マーカ像に基づいて各画像について画像補正を行うことで、全体合成X線画像における誤差を抑制できることを見出し、実施の形態2に係る開示に至ったものである。
この積層型電池の検査装置10aによれば、上述のように、基準マーカ201を用いて、画像における基準マーカ201の一定長さに対応する各部分の長さを互いに対応するように換算する倍率を算出している。この倍率を用いて画像の各部分を較正して正確な長さの全体透過X線画像を得ることができる。そこで、より正確に電極板の位置ずれを検出できる。、
以下に、この積層型電池の検査装置10を構成する構成部材について説明する。
<基準マーカ>
図23Aは、実施の形態2において用いる基準マーカの較正を示す概略斜視図である。図23Bは、図23Aの基準マーカの詳細なサイズを示す図である。
基準マーカ201は、マーカ取付部材202により、ステージ103に取り付けられており、ステージ103にて、幅150mm、高さ80mm、厚み28.8mmの積層型電池70と一緒に、z方向、x方向、y方向に移動することが出来る。さらにyθに傾斜することと、zθに回転させることが出来る。
また、基準マーカ201は、積層型電池70の各角の近接に、配置されている。例えば、積層型電池70の各角の頂点と基準マーカ201との間隔は、位置による倍率誤差を最小限に留めるため1mmとしてもよい。なお、ここでは、透過X線画像における一定の長さとして、図23Bでは凹凸の幅をそれぞれ1.6mmとしているが、これに限られず、それ以下の幅としてもよい。
また、基準マーカ201は、透過X線画像に像として映る材料を含んでもよい。
次に、撮影について、説明する。
(1)ステージ103に搭載された積層型電池70と基準マーカ201は、積層型電池70の角と基準マーカ201の配置を保ったまま、所定の撮影位置になるようにステージ103にて移動される。
(2)移動された積層型電池70にX線源101から出力されたX線が照射され、積層型電池70を透過したX線をディテクタにて受線することで透過X線画像が得られる。
次に、図18を用いて積層型電池70と基準マーカ201の撮影箇所について、説明する。図18は、図17の積層型電池の検査装置の斜視図である。
積層型電池70の1つ角と基準マーカ201にX線が照射し、撮影される。
図19を用いて、検査部による電極板のズレ量の測定について説明をする。図19は、図18のd−d‘断面であり、積層体と基準マーカとの配置関係を示す概略側面図である。
図19に示すように、上部外装体71と下部外装体72に画成された内部に積層体77が収められており、その近傍に基準マーカ201が一緒に透過X線画像に映りこむように配置されている。ズレ量の測定は、積層体77の正極79と負極85の各層のギャップ量を測ることで測定できるので、積層体77と基準マーカ201が一緒に映った画像を測定に用いることで可能となる。
図20A乃至図20Cは、従来の測定手順を示す図である。図21は、図20Aから図20Cによる各X線画像をそのまま合成して得られた積層体の端部の合成X線画像である。図22は、図21の合成X線画像に基づく正極板と負極板とのギャップの測定を示す概略図である。
(a)図20Aに示すように、ステージ103に搭載された積層型電池70の角と基準マーカ201の積層型電池70の厚み方向の上部中心に撮影する状態で、積層型電池70の角と基準マーカ201の上部を一緒に撮影し、上部画像204を得る。
(b)図20Bに示すように、ステージ103により、積層型電池70の角と基準マーカ201の積層型電池70の厚み方向の中央部を中心に一緒に撮影する状態で、中央部画像205を得る。
(c)図20Cに示すように、ステージ103により、積層型電池70の角と基準マーカ201の積層型電池70の厚み方向の下部を中心に一緒に撮影する状態で、下部画像206を得る。
以上、図20A乃至図20Cに示すように、上部画像204と中央部画像205と下部画像206において、それぞれ正極像209と負極像208と基準マーカ像210が得られる。
図21に示すように、基準マーカ像を用いて各画像を補正して、画像を合成して補正された合成画像を得る。具体的には、各画像204、205、206におけるステージ103のz方向の移動量と、各画像に映り込んだ基準マーカ201の像、及び、基準マーカ像210より得られる倍率差に基づき、各画像を合成して、補正された合成画像207を得る。
図22に示すように、合成画像207を、さらに、中央部画像205に映り込んだ基準マーカ像210より得られる倍率差に基づき、補正後の合成画像211を得る。補正後の合成画像211の正極像209と負極像208のギャップを測定する。このギャップ量からズレ量を把握し検査を行う。これらの作業をステージ103により、他の角に対して繰り返し行うことでズレ検査が可能となる。
次に、図23A及び図23Bを用いて、基準マーカ201について説明する。図23A及び図23Bは、実施の形態2に係る積層型電池の検査装置に用いる基準マーカ201の説明図である。図23Aは、基準マーカ201の概略斜視図である。基準マーカ201は、基準マーカ部302とマーカ取付部材202と接続する取付フランジ303で構成されており、角度の依存性を低減する目的で円柱形状のものとした。基準マーカ201の材質には、強度があり、X線の透過率が低い、例えば、ステンレス鋼を用いた。次に、図23Bの基準マーカ201のe−e‘断面図を用いて、寸法を説明する。
基準マーカ部302は、積層型電池70の厚み28.8mmの長さで、太い部分、細い分が1.6mmピッチで交互に配置されている。そこで、透過X線画像における基準マーカ像210では、A〜Iの幅を測定することで各部分の倍率の差を求めることができる。ステージ103のz方向の移動で得られる上部画像204、中央部画像205、下部画像206のうち、中央部画像205が積層型電池70の厚み方向の全域で幅A〜Iが映るように、幅Eの中点を中心に、撮影される。また、上部画像204が、幅A,B,Cが映り込むように撮影される。さらに、下部画像206が、幅G、H、I、が映り込むように撮影される。またさらに、上部画像204は、幅Bの中点が中心に±4.8mmで撮影され、下部画像206は、幅Hの中点が中心に±4.8mmで撮影される。よって、ステージ103のz方向の位置は、この時、上側をプラスとすると中央部画像205に撮像位置に対して、+19.2mmで上部画像204、−19.2mmで下部画像206が撮影されることとなる。
次に、図24A乃至図24C、図25及び図26を用いて、画像合成と画像補正について説明する。図24A乃至図24C、図25及び図26は、実施の形態2の画像合成と画像補正の説明図である。図24Aは、上部画像204を示す図である。図24Bは、中央部画像205を示す図である。図24Cは、下部画像206を示す図である。図25は、合成画像207を示す図である。図26は、補正後画像211を示す図である。
これらの画像では、特に説明に関係しない外装体の像を省略し、説明に関係する正極像209と、負極像208と、基準マーカ像210と、基準マーカ像210の幅A〜Iとを用いて説明する。
<画像合成>
先ず初めに、画像合成について説明する。
(1)上部画像204の基準マーカ像210の幅A,B,Cのピクセル数をそれぞれ測定し、理論上の画素分解能0.03mm/ピクセルを掛けて幅をそれぞれ算出する。これらの算出結果と基準マーカ201の実寸法1.6mmから倍率の分布を求める。
(2)同様に、下部画像206も基準マーカ像210の幅G、H、Iのピクセル数をそれぞれ測定し、理論上の画素分解能0.03mm/ピクセルを掛けて幅をそれぞれ算出する。これらの算出結果と基準マーカ201の実寸法1.6mmから倍率の分布を求める。
(3)さらに、中央部画像205も、基準マーカ像210の幅A〜Iのピクセル数をそれぞれ測定し、理論上の画素分解能0.03mm/ピクセルを掛けて幅をそれぞれ算出する。これらの算出結果と基準マーカ201の実寸法1.6mmから倍率の分布を求める。
(4)このようにして、得られた上部画像204、中央部画像205、下部画像206、のそれぞれの倍率の分布を用いて、各画像の補正を実施し、補正後の各画像を合成する。具体的には、中央部画像205の基準マーカ像210の幅A,B,Cの倍率と、上部画像204の基準マーカ像210の幅A,B,Cの倍率とが同じになるように、倍率補正をする。ここでは、中央部画像205に、上部画像204を合わせ込む。
(5)次に、中央部画像205の基準マーカ像210の幅G、H、Iの倍率と、下部画像206の基準マーカ像210の幅G、H、Iの倍率が同じになるように、倍率補正をする。ここでは、中央部画像205に、下部画像206を合わせ込む。
(6)そして、合わせ込んだ画像を、ステージ103のz方向の移動量に基づき、中央部画像205の上部画像204と下部画像206の対応範囲を削除し、連結する画像合成を行うと合成画像207となる。ステージ103のz方向移動量については、理論上の画素分解能0.03mm/ピクセルと実際の移動量の中央部画像205の撮影位置±19.3mmより算出された中央部画像205のピクセル位置で行う。
<画像補正>
次に、画像補正について説明する。
(i)合成画像207の基準マーカ像210の幅A〜Iのピクセル数をそれぞれ測定し、理論上の画素分解能0.03mm/ピクセルを掛けて幅をそれぞれ算出する。これらの算出結果と基準マーカ201の実寸法1.6mmから倍率の分布を求め、幅A〜Iの倍率の分布が全て等しくなるように、合成画像207を倍率補正する。この時の幅A〜Iの補正処理を施す領域は、画像の幅方向では、各幅A〜Iの中心±1.6mmで、画像の高さ方向とする。つまり、合成画像207のサイズが幅28.8mm×高さ28.8mmであった場合、各幅A〜Iの中心±1.6mm×28.8mmということになる。このようにして、補正された画像が補正後画像211となる。
(ii)そして、補正後画像211の正極像109と負極像108のギャップを測定することで、電極板のズレ量を把握し、検査を行うことが出来る。
(フロー)
次に、実施の形態2に係る積層型電池の検査方法のフローについて図27を用いて述べる。図27は、実施の形態2に係る検査方法のフローチャートである。
図27において、積層型電池70にある角と基準マーカ201は4個として、それぞれの角をC1、C2、C3、C4として説明する。
(1)積層型電池の検査装置200に積層型電池70をセットする(S21)。
(2)積層型電池70のC1と基準マーカ201を撮影できるようにステージ103のzθで積層型電池70を移動する(S22)。
(3)角C1と基準マーカ201の上部を中心に撮影できる状態になるようにステージ103でx方向、y方向、z方向で積層型電池70の位置を移動する(S23)。
(4)角C1と基準マーカ201の上部を中心で撮影し、上部画像204を得る(S24)。
(5)角C1と基準マーカ201の中央部を中心に撮影できる状態になるようにステージ103でx方向、y方向、z方向で積層型電池70の位置を移動する(S25)。
(6)角C1と基準マーカ201の中央部を中心で撮影し、中央部画像205を得る(S26)。
(7)角C1と基準マーカ201の下部を中心に撮影できる状態になるようにステージ103でx方向、y方向、z方向で積層型電池70の位置を移動する(S27)。
(8)角C1と基準マーカ201の下部を中心で撮影し、下部画像206を得る(S28)。
(9)上部画像204、中央部画像205、下部画像206のそれぞれの基準マーカ像210より倍率分布を測定する(S29)。
(10)ステップS29で得られた倍率の分布に基づき、画像合成を行うために倍率を調整する(S30)。
(11)上部画像204、下部画像206の各画像より得られた倍率分布に基づき補正した画像をステージ103の移動量と中央部画像205の倍率分布に基づき、画像を合成し、合成画像207を得る(S31)。
(12)合成画像207の倍率分布を測定する(S32)。
(13)合成画像207の基準マーカ像210より、倍率分布と中央部画像205の倍率分布に基づき、合成画像207を補正し、補正後の合成画像211を得る(S33)。
(14)得られた補正後の合成画像211の負極像208、正極像209の各層でのギャップを測定し、ズレを判定する(S34)。
(15)ステップS22からS34を角C2、C3、C4についても同様に繰り返し、角C1〜C4における電極板のズレを検査する。
(16)ステージ103のx方向、y方向、z方向で積層型電池70を取り出し位置へ移動する(S35)。
(17)積層型電池70を積層型電池の検査装置200から取り出す(S36)。
以上の工程によって取り出された積層型電池70は、次の工程に進められる。
次に、効果について、図28A及び図28Bを用いて述べる。図28A及び図28Bは、効果確認実験の結果を示す図である。図28Aは、従来の検査方法のズレ量の結果とX線CT装置のズレ量の相関を示す図である。図28Bは、本実施の形態2に係る検査方法のズレ量の結果とX線CT装置のズレ量の相関を示す図である。
効果確認実験は、同一の積層型電池70を用いて、従来の検査方法のズレ量、本実施の形態2に係る検査方法とのズレ量、X線CT装置のズレ量を測定した。X線CT装置のズレ量は、撮影後、データの再構成処理を行い積層型電池70の角の断面形成を行い、断面にて、正極、負極のギャップを測定し、ズレ量を導いた。このCTより得られたズレ量と従来の検査方法のズレ量、本発明の検査方法のズレ量でそれぞれ相関をとった。つまり、X線CT装置によるズレ量を基準として評価した。
図28Aでは、縦軸が従来の検査方法によるズレ量で、横軸がX線CT装置によるズレである。縦軸、横軸ともに、単位はmmである。
図28Bでは、縦軸が本実施の形態2に係る検査方法によるズレ量で、横軸がX線CT装置によるズレである。縦軸、横軸ともに、単位はmmである。
図28A及び図28Bを比較してみると、図28Aの相関係数は0.9252、図28Bの相関係数は0.9639であった。よって、本実施の形態2に係る検査方法により相関係数が向上したので、効果があったと判断できる。
次に、効果確認用に用いた積層型電池70について、図33を用いて述べる。効果確認用に用いた積層型電池70は、セパレータ付き負極81と正極79を交互に積層した積層体77を上部外装体71と下部外装体72に収められた積層型の電池である。セパレータ付き負極81は、セパレータ部が142mm×72mmで、セパレータ負極リード部80が10mm×10mmのものである。セパレータ付き負極81は、負極芯材96の上部に塗布された上部負極活物質97と負極芯材96の下部に塗布された下部負極活物質98からなる、合剤塗料の塗布部が140mm×70mmの負極85と、負極85の上部に配置し接着された上部セパレータ86と負極85の下部に配置し接着された下部セパレータ87とで構成されているものである。厚みについては、上部セパレータ86、下部セパレータ87が厚み15μmで、負極85が厚み150μmである。
正極79は、正極芯材90の上部に塗布された上部正極活物質91と正極芯材90の下部に塗布された下部正極活物質92からなり、合剤塗料の塗布部が135mm×65mmで、正極リード部78が10mm×10mmのものである。厚みは、正極79が180μmである。なお、実施の形態2では、基準マーカ201に円柱形状のものを用いたが、基準の幅が画像上でピクセル測定可能であれば、板形状や穴の形成されたマーカであっても、問題はない。また、基準マーカ201にステンレスを用いたが、アルミニウムや真鍮であっても、基準の幅が画像上でピクセル測定可能であれば、問題はない。
なお、実施の形態2では、実施の形態1に基づいて、さらに基準マーカを用いて画像補正を行うことについて記載してきたが、これに限定されるものではない。例えば、複数の透過X線画像の画像合成にあたって、境界となる領域に重複がない場合には実施の形態1の画像合成の方法を用いる必要がない場合がある。この場合には、上記実施の形態2に記載の構成のみによって積層型電池の検査装置を構成してもよい。
(実施の形態3)
次に、実施の形態2における基準マーカ201が装置の空間的な制約で設置できない場合について図29乃至図32を用いて説明する。図29は、実施の形態3の基準マーカの説明図である。図29乃至32において、図17から図28B及び図34乃至図37、図38乃至図44と同じ構成要素や原理については、同じ符号を用い、説明を省略する。
図29は、基準マーカ201が装置の空間的な制約で設置できない場合を示す場合の装置構成300を示す斜視図である。
この積層型電池の検査装置300は、X線を照射するX線源101と、X線を受線してX線画像を出力するディテクタ102と、測定物を搭載するステージ103と、で構成されている。
次に、ステージ103について、説明する。
ステージ103は、マーカ付き積層型電池700を搭載し、z方向、x方向、y方向に移動することが出来る。さらにyθに傾斜することと、zθに回転させることが出来る。この時のx方向は、ディテクタ102とX線源101の方向である。y方向は、図36の紙面上の手前奧の方向である。z方向は、ステージ103と搭載されたマーカ付き積層型電池700の方向である。yθは、y方向の軸を中心に傾斜する方向で、マーカ付き積層型電池700をディテクタ102とX線源101の方向に傾斜させる。また、zθは、z方向の軸を中心に積層型電池700を回転させる。
次に、撮影について、説明する。
ステージ103に搭載されたマーカ付き積層型電池700は、所定の撮影位置になるようにステージ103にて、移動される。移動されたマーカ付き積層型電池700にX線源101から出力されたX線が照射され、マーカ付き積層型電池700を透過したX線をディテクタにて受線することで透過X線画像が得られる。
次に、マーカ付き積層型電池700について図28を用いて述べる。図30は、図29のf−f‘断面図である。図30のf−f‘断面図で、マーカ付き積層型電池700では、マーカ付き上部外装体701とマーカ付き下部外装体702に積層体77が収められている。マーカ付き上部外装体701とマーカ付き下部外装体702により、外装体の基準マーカ711が形成されている。外装体の基準マーカ711は、積層体77の近傍にあり、画像に一緒に映りこむように配置されている。
積層体77と外装体の基準マーカ711が一緒に映った画像を用いることで、実施の形態2と同様の要領で倍率分布が把握でき、合成画像及び補正画像を得られるので、正極像と負極像のギャップを正確に測定することが出来る。
図31は、マーカ付き積層型電池700の展開図である。マーカ付き積層型電池700の外装体の基準マーカ711について述べる。マーカ付き積層型電池700の各角C1〜C4に、外装体の基準マーカ711は配置されている。
次に、外装体の基準マーカ711について図32を用いて述べる。図32は、外装体の基準マーカ711を示す図である。
外装体の基準マーカ711には、基準マーカ部712が形成されている。外装体の材質は、積層型電池の外装体に一般的に用いられるアルミニウムの複合材料である。基準マーカ部712は、マーカ付き積層型電池700の厚み28.8mmの長さで、凸部分、凹分が1.6mmピッチで交互に配置されている。外装体の基準マーカ711の像では、A〜Iの幅を測定することで倍率の差を求めることができる。
そこで、実施の形態2と同様の要領で、上部画像、中央部画像、下部画像は、ステージ103のz方向の移動で得られる。具体的には、中央部画像がマーカ付き積層型電池700の厚み方向の全域で幅A〜Iが映るように、幅Eの中点を中心に撮影される。また、上部画像が、幅A,B,Cが映り込むように撮影される。さらに、下部画像が、幅G、H、I、が映り込むように撮影される。
さらに、上部画像は、幅Bの中点が中心に±4.8mmで撮影され、下部画像は、幅Hの中点が中心に±4.8mmで撮影される。よって、ステージ103のz方向の位置は、この時、上側をプラスとすると中央部画像に撮像位置に対して、+19.2mmで上部画像、−19.2mmで下部画像が撮影される。
したがって、実施の形態3においても実施の形態2と同等の補正後画像が得られ、正極像と負極像のギャップを測定することで、実施の形態2と同等の精度で、ズレ量を把握し検査を行うことが出来る。なお、基準マーカ部712を外装体に形成したが、缶形状の外装体に、基準マーカ711のような部材を装着しても、基準の幅が画像上でピクセル測定可能であれば、問題はない。
なお、上記各実施の形態に係る積層型電池の検査装置及び検査方法とは直接に関係なく、任意的に画像繋ぎのミスや積層枚数の過不足を検知してもよい。この場合には、例えば、合成された画像において、正極79及び負極85と認知されるものをカウントし、規定の枚数となっていることを確認してもよい。
なお、本開示においては、前述した様々な実施の形態及び/又は実施例のうちの任意の実施の形態及び/又は実施例を適宜組み合わせることを含むものであり、それぞれの実施の形態及び/又は実施例が有する効果を奏することができる。
本発明に係る積層型電池の検査装置は、各透過X線画像における電極板による像の積層方向(Z方向)に沿った強度のラインプロファイルを得ている。このラインプロファイルの値が最大強度に対する閾値以上の領域を用いて画像合成を行っているので、良好なコントラストを有する全体透過X線画像が得られる。そこで、正極と負極のギャップの測定精度が向上できるので、1次電池や全個体電池等の2次電池やコンデンサ等の積層型デバイスの検査にも適用できる。
10、10a 積層型電池の検査装置
11 X線源
12 ディテクタ
13 ステージ
14 角
15 積層体
16 負極板
17 正極板
21、21a、21b、21c X線ビーム
26 負極像
27 正極像
28 負極影
30 制御部(コンピュータ装置)
31 処理部
32 記憶部
33 表示部
35 プログラム
35a 画像合成部
35b 検査部
35c 画像補正部
41 ラインプロファイル
42 閾値
43a、43b 繋ぎ位置
70 積層型電池
71 上部外装体
72 下部外装体
77 積層体
78 正極リード部
79 正極
80 セパレータ付き負極リード部
81 セパレータ付き負極
85 負極
86 上部セパレータ
87 下部セパレータ
88 負極リード部
90 正極芯材
91 上部正極活物質
92 下部正極活物質
96 負極芯材
97 上部負極活物質
98 下部負極活物質
100 検査装置
101 X線源
102 ディテクタ
103 ステージ
104 上部画像
105 中央部画像
106 下部画像
107 合成画像
108 負極像
109 正極像
200 積層型電池の検査装置
201 基準マーカ
202 マーカ取付部材
204 上部画像
205 中央部画像
206 下部画像
207 合成画像
208 負極像
209 正極像
210 基準マーカ像
211 補正後の合成画像
302 基準マーカ部
303 取付フランジ
600 積層型電池の検査装置
700 マーカ付き積層型電池
701 マーカ付き上部外装体
702 マーカ付き下部外装体
711 外装体の基準マーカ
712 外装体の基準マーカ部

Claims (10)

  1. 複数の電極板が積層された積層体を含む積層型電池の検査装置において、前記積層体を構成する前記各電極板の積層方向と垂直な面内方向の位置ズレを検査する積層型電池の検査装置であって、
    前記積層体の前記積層方向にわたって前記電極板の端部にX線を照射するX線源と、
    前記積層体を前記積層方向に沿って搬送移動させるステージと、
    前記積層体の端部に照射され、前記積層体を透過したX線を受け、透過X線画像を得るディテクタと、
    前記積層体の前記積層方向に沿った複数枚の透過X線画像について、前記透過X線画像における前記電極板による像の前記積層方向に沿った強度のラインプロファイルの値が最大強度に対する閾値以上の領域を用いて、隣接する2つの前記透過X線画像で対応する前記電極板の像を接続して、前記積層体の前記積層方向の全体にわたる全体透過X線画像を画像合成する画像合成部と、
    前記全体透過X線画像に基づいて前記積層体を構成する前記電極板の前記面内方向の位置を検出し、前記電極板の位置ズレを検査する検査部と、
    を備えた、検査装置。
  2. 前記画像合成部において画像合成する領域を判定するための前記閾値は、前記ラインプロファイルの最大強度に対して75%である、請求項1に記載の検査装置。
  3. 前記透過X線画像に、前記積層体と一緒に映りこむ位置に設けられ、前記積層方向に沿って、一定の長さが繰り返されて延在し、前記透過X線画像に影として映る材料を含む基準マーカをさらに備えた、請求項1又は2に記載の検査装置。
  4. 前記各透過X線画像に映り込んでいる前記基準マーカを用いて、前記基準マーカの前記一定の長さに対応する箇所を前記一定の長さとなるように換算する倍率を各部分ごとに算出し、前記全体透過X線画像における複数の前記透過X線画像の前記各部分に前記倍率を乗じて画像補正を行う画像補正部をさらに備え、
    前記検査部は、画像補正後の前記全体透過X線画像に基づいて位置ズレを検査する、請求項3に記載の検査装置。
  5. 前記基準マーカは、等ピッチで溝を形成した基準マーカである、請求項3又は4に記載の検査装置。
  6. 前記基準マーカは、等ピッチで凹凸を形成した基準マーカである、請求項3又は4に記載の検査装置。
  7. 前記基準マーカは、前記積層体を含む電池の外装体に形成されている、請求項3又は4に記載の検査装置。
  8. 前記基準マーカは、ステンレスを含む、請求項3から7のいずれか一項に記載の検査装置。
  9. 前記基準マーカは、アルミニウムを含む、請求項3から8のいずれか一項に記載の検査装置。
  10. 前記X線源は、マイクロフォーカスX線源を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の検査装置。
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