JP2020085331A - 受液器およびこれを用いたコンデンサ - Google Patents
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Abstract
【課題】切れたり、損傷したりするおそれのあるOリングを用いる必要のない受液器を提供する。【解決手段】受液器4は、上下両端が開口した筒状の受液器本体23と、受液器本体23の両端開口を閉鎖する2つの閉鎖部材24,25と、受液器本体24,25内の長手方向の中間部に配置されかつ受液器4内を第1空間27と第2空間28とに仕切る仕切部材26とを備えている。受液器本体23に、第1空間27を外部に通じさせる冷媒流入穴29と、第2空間28を外部に通じさせる冷媒流出穴31とを形成する。仕切部材26はOリング用ゴムで形成されかつ厚み方向を受液器本体23の長手方向に向けた板状である。仕切部材26の周縁部を受液器本体23の内周面に密着させて、第1空間27と第2空間28との間をシールする。【選択図】図3
Description
この発明は、たとえば自動車に搭載される冷凍サイクルであるカーエアコンにおいて、気液混相冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離する受液器およびこれを用いたコンデンサに関する。
この明細書および特許請求の範囲において、図1および図2の上下を上下というものとする。
また、この明細書において、「液相冷媒」という用語には、微量の気相冷媒が混入した液相主体混相冷媒を含むものとする。
カーエアコンのコンデンサとして、凝縮部と、凝縮部の上方に設けられた過冷却部と、凝縮部と過冷却部との間に設けられ、かつ長手方向を上下方向に向けた受液器とを備えており、凝縮部の受液器側に、冷媒が凝縮部から受液器に流出する凝縮部出口ヘッダが設けられ、過冷却部の受液器側に、凝縮部出口ヘッダの上方に位置しかつ冷媒が受液器から流入する過冷却部入口ヘッダが設けられ、受液器が、上端が開口するとともに下端が閉鎖された受液器本体と、受液器本体の上端開口内に着脱自在に嵌め入れられて受液器本体の上端開口を閉鎖するプラグと、受液器本体内における閉鎖端とプラグとの間の中間部分に配置された仕切部材とを備えており、受液器の内部に、受液器本体の閉鎖端(下端)と仕切部材との間に位置しかつ冷媒が流入する第1空間と、プラグと仕切部材との間に位置しかつ冷媒が流出する第2空間とが形成され、受液器本体の周壁に、第1空間を外部に通じさせかつ冷媒が凝縮部出口ヘッダから第1空間に流入する冷媒流入穴と、第2空間を外部に通じさせかつ冷媒が第2空間から過冷却部入口ヘッダに流出する冷媒流出穴とが形成されており、第1空間と第2空間との間が、仕切部材の外周面と受液器本体の周壁の内周面との間に配置された内側Oリングによりシールされ、第2空間と受液器外部との間が、プラグの外周面と受液器本体の周壁の内周面との間に配置された外側Oリングによりシールされ、第1空間内に、第1空間の下部と第2空間とを通じさせ、かつ冷媒流入穴から第1空間に流入した冷媒を第2空間に導く吸い上げ管が配置され、吸い上げ管の上端部が仕切部材に固定され、凝縮部の凝縮部出口ヘッダから流出した冷媒が、受液器の第1空間、吸い上げ管および受液器の第2空間を経て過冷却部の過冷却部入口ヘッダに流入するようになっているコンデンサが知られている(特許文献1参照)。
特許文献1記載のコンデンサの受液器において、2つのOリングを仕切部材およびプラグの外周に装着した後に、仕切部材が受液器本体に挿入され、さらにプラグが受液器本体内に挿入されるようになっている。
しかしながら、仕切部材に装着された内側Oリングが冷媒流出穴を通過する際に、冷媒流出穴内に入り込み、内側Oリングが切れたり、あるいは切れないまでも損傷したりするおそれがある。
この発明の目的は、上記問題を解決し、切れたり、損傷したりするおそれのあるOリングを用いる必要のない受液器およびこれを用いたコンデンサを提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために以下の態様からなる。
1)長手方向の両端が開口した筒状である受液器本体と、受液器本体の両端開口を閉鎖する2つの閉鎖部材と、受液器本体内における長手方向の中間部に配置された仕切部材とを備えており、内部に、第1の閉鎖部材と仕切部材との間に位置する第1空間と、第2の閉鎖部材と仕切部材との間に位置する第2空間とが形成され、受液器本体に、第1空間を外部に通じさせる第1冷媒通過穴と、第2空間を外部に通じさせる第2冷媒通過穴とが形成されている受液器であって、
仕切部材が厚み方向を受液器本体の長手方向に向けた板状であり、仕切部材の周縁部が受液器本体の内周面に密着することにより、第1空間と第2空間との間がシールされている受液器。
仕切部材が厚み方向を受液器本体の長手方向に向けた板状であり、仕切部材の周縁部が受液器本体の内周面に密着することにより、第1空間と第2空間との間がシールされている受液器。
2)仕切部材がOリング用のゴムで形成されている上記1)記載の受液器。
3)仕切部材を形成するOリング用のゴムが、エチレンプロピレンジエンゴムまたは水素化ニトリルゴムである上記2)記載の受液器。
4)第2の閉鎖部材が受液器本体の一端部に着脱自在に取り付けられており、第2空間が第2の閉鎖部材側に位置するように形成され、第2冷媒通過穴が円形であり、当該第2冷媒通過穴の直径をLmm、仕切部材の肉厚をRmmとした場合、L≦1.4Rという関係を満たしている上記2)または3)記載の受液器。
5)凝縮部と、凝縮部の上方に設けられた過冷却部と、凝縮部と過冷却部との間に設けられ、かつ長手方向の両端部を上下方向に向けた受液器とを備えており、凝縮部が、長手方向を上下方向に向けて配置されかつ冷媒流出口が形成された凝縮部出口ヘッダを有し、過冷却部が、長手方向を上下方向に向けて凝縮部出口ヘッダの上方に並んで配置されかつ冷媒流入口が形成された過冷却部入口ヘッダを有しているコンデンサであって、
受液器が、上記1)〜4)のうちのいずれかに記載された受液器からなり、受液器本体の上端開口を閉鎖する上側閉鎖部材が、受液器本体の上端部に着脱自在に取り付けられ、受液器本体の第1冷媒通過穴が凝縮部出口ヘッダの冷媒流出口に通じさせられるとともに、第2冷媒通過穴が過冷却部入口ヘッダの冷媒流入口に通じさせられ、受液器の第1空間内に、上下両端が開口し、かつ下端開口が第1空間に通じるとともに上端開口が第2空間に通じる吸い上げ管が配置され、吸い上げ管の上端部が、仕切部材に形成されかつ第1空間と第2空間とを通じさせる貫通穴内に挿入されて仕切部材に固定され、凝縮部の凝縮部出口ヘッダから冷媒流出口および第1冷媒通過穴を通って受液器の第1空間に流入した冷媒が、吸い上げ管を通って第2空間に入り、さらに第2冷媒通過穴および冷媒流入口を通って過冷却部入口ヘッダに流出するようになされているコンデンサ。
受液器が、上記1)〜4)のうちのいずれかに記載された受液器からなり、受液器本体の上端開口を閉鎖する上側閉鎖部材が、受液器本体の上端部に着脱自在に取り付けられ、受液器本体の第1冷媒通過穴が凝縮部出口ヘッダの冷媒流出口に通じさせられるとともに、第2冷媒通過穴が過冷却部入口ヘッダの冷媒流入口に通じさせられ、受液器の第1空間内に、上下両端が開口し、かつ下端開口が第1空間に通じるとともに上端開口が第2空間に通じる吸い上げ管が配置され、吸い上げ管の上端部が、仕切部材に形成されかつ第1空間と第2空間とを通じさせる貫通穴内に挿入されて仕切部材に固定され、凝縮部の凝縮部出口ヘッダから冷媒流出口および第1冷媒通過穴を通って受液器の第1空間に流入した冷媒が、吸い上げ管を通って第2空間に入り、さらに第2冷媒通過穴および冷媒流入口を通って過冷却部入口ヘッダに流出するようになされているコンデンサ。
上記1)〜4)の受液器によれば、仕切部材が厚み方向を受液器本体の長手方向に向けた板状であり、仕切部材の周縁部が受液器本体の内周面に密着することにより、第1空間と第2空間との間がシールされているので、特許文献1記載のコンデンサに用いられている受液器のように、仕切部材に装着されかつ受液器内の第1空間と第2空間との間をシールするのに用いられる破断や損傷の虞のあるOリングを必要としない。しかも、部品点数が少なくなる。
上記2)および3)の受液器によれば、受液器本体内における長手方向の中間部に配置された仕切部材によって、第1空間と第2空間との間を効果的にシールすることができる。しかも、仕切部材を比較的簡単に形成することができる。
上記4)の受液器によれば、上端開口を通して受液器本体内に仕切部材を嵌め入れる嵌め入れ時において、仕切部材の厚み方向の中心が第2冷媒通過穴の中心上に来た際に、第2冷媒通過穴における仕切部材により塞がれていない部分の最長部の長さが、仕切部材の肉厚よりも短くなる。したがって、仕切部材が冷媒流出穴を越える際に、仕切部材における第2冷媒通過穴の範囲内にある部分の多くが第2冷媒通過穴内にはみ出すことが防止され、その結果仕切部材の周縁部の損傷が抑制される。
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
以下の説明において、図1および図2の左右を左右というものとする。
また、以下の説明において、「アルミニウム」という用語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとする。
図1はこの発明の受液器を用いたコンデンサの全体構成を具体的に示し、図2は図1のコンデンサを模式的に示し、図3および図4は図1のコンデンサの要部の構成を示す。図2においては、個々の熱交換管の図示は省略されるとともに、コルゲートフィン、サイドプレート、冷媒入口部材および冷媒出口部材の図示も省略されている。
図1および図2において、コンデンサ(1)は、凝縮部(2)と、凝縮部(2)の上方に設けられた過冷却部(3)と、長手方向を上下方向に向けた状態で凝縮部(2)と過冷却部(3)との間に設けられ、かつ凝縮部(2)で凝縮した気液混相冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して液相冷媒を貯留するとともに液相冷媒を過冷却部(3)に供給するアルミニウム製タンク状受液器(4)とからなる。コンデンサ(1)は、圧縮機、膨張弁(減圧器)およびエバポレータとともに冷凍サイクルを構成し、カーエアコンとして車両に搭載される。
コンデンサ(1)は、幅方向を通風方向(図1および図2の紙面表裏方向)に向けるとともに長手方向を左右方向に向け、さらに高さ方向を上下方向に向けた状態で上下方向に間隔をおいて配置された複数のアルミニウム製扁平状熱交換管(5)と、長手方向を上下方向に向けた状態で左右方向に間隔をおいて配置されるとともに熱交換管(5)の長手方向の両端部が接続された2つのアルミニウム製ヘッダタンク(6)(7)と、隣り合う熱交換管(5)どうしの間および上下両端の熱交換管(5)の外側に配置されて熱交換管(5)にろう材により接合されたアルミニウム製コルゲートフィン(8)と、上下両端のコルゲートフィン(8)の外側に配置されてコルゲートフィン(8)にろう材により接合されたアルミニウム製サイドプレート(9)とを備えている。以下、ろう材による接合をろう付というものとする。
コンデンサ(1)の凝縮部(2)および過冷却部(3)には、それぞれ上下に連続して並んだ複数の熱交換管(5)からなる少なくとも1つ、ここでは1つの熱交換パス(P1)(P2)が設けられており、凝縮部(2)に設けられた熱交換パス(P1)が冷媒凝縮パスとなり、過冷却部(3)に設けられた熱交換パス(P2)が冷媒過冷却パスとなっている。そして、各熱交換パス(P1)(P2)を構成する全ての熱交換管(5)の冷媒流れ方向が同一となっているとともに、隣り合う2つの熱交換パスの熱交換管(5)の冷媒流れ方向が異なっている。ここで、凝縮部(2)の熱交換パス(P1)を第1熱交換パスといい、過冷却部(3)の熱交換パス(P2)を第2熱交換パスというものとする。なお、この実施形態においては、凝縮部(2)および過冷却部(3)にそれぞれ1つの熱交換パスが設けられているが、熱交換パスの数はこれに限定されるものではなく、凝縮部(2)の冷媒流れ方向最下流側の熱交換パスの熱交換管(5)における冷媒流れ方向下流側端部と、過冷却部(3)の冷媒流れ方向最上流側の熱交換パスの熱交換管(5)における冷媒流れ方向上流側端部とが、左右いずれか同じ側に位置するのであれば、適宜変更可能である。ここでは、凝縮部(2)および過冷却部(3)のそれぞれ1つの熱交換パス(P1)(P2)が設けられているので、第1熱交換パス(P1)が、凝縮部(2)の冷媒流れ方向最上流側の熱交換パスであると同時に、冷媒流れ方向最下流側の熱交換パスとなり、第2熱交換パス(P2)が、過冷却部(3)の冷媒流れ方向最上流側の熱交換パスであると同時に、冷媒流れ方向最下流側の熱交換パスとなっている。
両ヘッダタンク(6)(7)内は、第1熱交換パス(P1)と第2熱交換パス(P2)との間でかつ下側の同一高さ位置に設けられたアルミニウム製仕切板(11)により上下方向に並んだ2つの区画に仕切られており、コンデンサ(1)における両仕切板(11)よりも下方に位置する部分が凝縮部(2)となり、両仕切板(11)よりも上方に位置する部分が過冷却部(3)となっている。
右側ヘッダタンク(6)の周壁における仕切板(11)よりも下方の部分に,圧縮機により圧縮された気相冷媒が流入する冷媒入口(12)が形成され、右側ヘッダタンク(6)の周壁における仕切板(11)よりも上方の部分に、液相冷媒が膨張弁に向かって流出する冷媒出口(13)が形成されている。また、右側ヘッダタンク(6)に、冷媒入口(12)に通じるアルミニウム製冷媒入口部材(14)と、冷媒出口(13)に通じるアルミニウム製冷媒出口部材(15)とがろう付されている。左側ヘッダタンク(7)の周壁における仕切板(11)よりも下方の部分に、気液混相冷媒が受液器(4)内に流出する冷媒流出口(16)が形成され、左側ヘッダタンク(7)の周壁における仕切板(11)よりも上方の部分に、液相冷媒が過冷却部(3)に流入する冷媒流入口(17)が形成されている。したがって、右側ヘッダタンク(6)における仕切板(11)よりも下方の区画が凝縮部入口ヘッダ(18)となっているとともに、左側ヘッダタンク(7)における仕切板(11)よりも下方の区画が凝縮部出口ヘッダ(19)となり、左側ヘッダタンク(7)における仕切板(11)よりも上方の区画が過冷却部入口ヘッダ(21)となっているとともに、右側ヘッダタンク(6)における仕切板(11)よりも上方の区画が過冷却部出口ヘッダ(22)となっている。
図3に示すように、受液器(4)は、長手方向が上下方向を向き、かつ上下両端が開口した円筒状であるアルミニウム製受液器本体(23)と、受液器本体(23)の下端開口を閉鎖する下側閉鎖部材(24)(第1の閉鎖部材)と、受液器本体(23)の上端開口を閉鎖する上側閉鎖部材(25)(第2の閉鎖部材)と、受液器本体(23)内における長手方向の中間部に配置された仕切部材(26)とを備えており、受液器(4)の内部に、下側閉鎖部材(24)と仕切部材(26)との間に位置しかつ凝縮部出口ヘッダ(19)から冷媒が流入する第1空間(27)と、上側閉鎖部材(25)と仕切部材(26)との間に位置しかつ過冷却部入口ヘッダ(21)に冷媒が流出する第2空間(28)とが形成されている。
受液器本体(23)の下端寄りの部分に第1空間(27)を外部に通じさせる冷媒流入穴(29)(第1冷媒通過穴)が形成され、受液器本体(23)の仕切部材(26)よりも上方の高さ位置に第2空間(28)を外部に通じさせる冷媒流出穴(31)(第2冷媒通過穴)が形成されている。受液器本体(23)は、冷媒流入穴(29)が左側ヘッダタンク(7)の冷媒流出口(16)に通じるとともに、冷媒流出穴(31)が左側ヘッダタンク(7)の冷媒流入口(17)に通じるように左側ヘッダタンク(7)にろう付されている。
受液器(4)の下側閉鎖部材(24)はアルミニウム製であって、受液器本体(23)の下端部にろう付されている。受液器(4)の上側閉鎖部材(25)は、受液器本体(23)内に着脱自在に嵌め入れられた円柱状の合成樹脂製プラグからなる。受液器本体(23)の内周面における冷媒流出穴(31)よりも上側の部分にめねじ(32)が形成されるとともに、上側閉鎖部材(25)の外周面におねじ(33)が形成されており、上側閉鎖部材(25)のおねじ(33)が受液器本体(23)のめねじ(32)にねじ嵌められることによって上側閉鎖部材(25)が受液器本体(23)に固定されている。受液器本体(23)の内周面と上側閉鎖部材(25)の外周面との間には、上側閉鎖部材(25)の外周面におけるおねじ(33)の上下両側に装着されたOリング(34)が配置されており、両Oリング(34)によって第2空間(28)と外部との間がシールされている。
受液器(4)の仕切部材(26)は厚み方向を上下方向に向けた板状であり、仕切部材(26)の周縁部が受液器本体(23)の内周面に密着することにより、第1空間(27)と第2空間(28)との間がシールされている。仕切部材(26)は、上側閉鎖部材(25)のおねじ(33)を受液器本体(23)のめねじ(32)にねじ嵌める前に、上端開口を通して受液器本体(23)内に嵌め入れられている。仕切部材(26)は、Oリング用のゴム、たとえばエチレンプロピレンジエンゴムまたは水素化ニトリルゴムによって形成されていることが好ましい。また、仕切部材(26)に、第1空間(27)と第2空間(28)とを通じさせる貫通穴(26a)が形成されている。
仕切部材(26)が、エチレンプロピレンジエンゴムまたは水素化ニトリルゴムのようなOリング用のゴムで形成されている場合、図4に示すように、冷媒流出穴(31)の直径(d)をLmm、仕切部材(26)の肉厚(T)をRmmとした場合、L≦1.4Rという関係を満たしていることが好ましい。当該関係を満たしていると、仕切部材(26)の受液器本体(23)内への上方からの嵌め入れ時において、仕切部材(26)の肉厚(T)の中心が冷媒流出穴(31)の中心上に来た際に、冷媒流出穴(31)における仕切部材(26)により塞がれていない非閉塞部分(31A)の最長部(31a)の長さ(X)が、仕切部材(26)の肉厚(T)よりも短くなる。すなわち、冷媒流出穴(31)の非閉塞部分(31A)の最長部(31a)の長さ(X)は、仕切部材(26)における冷媒流出穴(31)の範囲内にある部分(26A)(図4において網掛けを付した部分)の最短部(26a)の長さと等しくなるが、当該最短部(26a)の長さが冷媒流出穴(31)の直径(d)と等しくなるのはL=R×21/2(≒R×1.414)の場合である。そして、L≦1.4Rという関係を満たしていると、最短部(26a)の長さ、すなわち非閉塞部分(31A)の最長部(31a)の長さ(X)は仕切部材(26)の肉厚(T)よりも短くなる。したがって、仕切部材(26)が冷媒流出穴(31)を上方から下方に越える際に、仕切部材(26)における冷媒流出穴(31)の範囲内にある部分(26A)の多くが冷媒流出穴(31)内にはみ出すことが防止され、その結果仕切部材(26)の周縁部の損傷が抑制される。
受液器(4)内の第1空間(27)の上端は凝縮部出口ヘッダ(19)の上端近傍に位置し、第2空間(28)の下端は過冷却部入口ヘッダ(21)の下端近傍に位置している。受液器(4)内の第1空間(27)に、上下両端が開口し、かつ第1空間(27)の下端寄りの部分と第2空間(28)とを通じさせる横断面円形の吸い上げ管(35)が配置されている。吸い上げ管(35)の上端部は、仕切部材(26)の貫通穴(26a)内に嵌め入れられて仕切部材(26)に固定されている。吸い上げ管(35)の下端部には、第1空間(27)から吸い上げ管(35)内に流入する冷媒から異物を除去する異物除去部材(36)が設けられている。また、第1空間(27)内には通気性および通液性を有するとともに乾燥剤が収容された乾燥剤バッグ(37)が配置されている。
上述した構成のコンデンサ(1)を備えたカーエアコンにおいて、圧縮機により圧縮された高温高圧の気相冷媒が、冷媒入口部材(14)および冷媒入口(12)を通って右側ヘッダタンク(6)の凝縮部入口ヘッダ(18)内に流入し、第1熱交換パス(P1)の熱交換管(5)内を左方に流れる間に凝縮させられて左側ヘッダタンク(7)の凝縮部出口ヘッダ(19)内に流入する。左側ヘッダタンク(7)の凝縮部出口ヘッダ(19)内に流入した冷媒は、冷媒流出口(16)および冷媒流入穴(29)を通って受液器(4)内の第1空間(27)に入る。
受液器(4)内の第1空間(27)に流入した冷媒は気液混相冷媒であり、第1空間(27)において重力により気相と液相に分離され、液相冷媒は受液器(4)の第1空間(27)内の下部に溜まり、気相冷媒は受液器(4)の第1空間(27)の上部に溜まる。受液器(4)内の下部に溜まった液相冷媒は吸い上げ管(35)内に入り、吸い上げ管(35)を通って第2空間(28)内に流入する。
受液器(4)内の第2空間(28)に流入した液相冷媒は、冷媒流出穴(31)および冷媒流入口(17)を通って左側ヘッダタンク(7)の過冷却部入口ヘッダ(21)内に入る。
左側ヘッダタンク(7)の過冷却部入口ヘッダ(21)内に入った冷媒は、第2熱交換パス(P2)の熱交換管(5)内を右方に流れる間に過冷却された後、右側ヘッダタンク(6)の過冷却部出口ヘッダ(22)内に入り、冷媒出口(13)および冷媒出口部材(15)を通って流出し、膨張弁を経てエバポレータに送られる。
この発明による受液器を備えたコンデンサは、自動車に搭載されるカーエアコンに好適に用いられる。
(1):コンデンサ
(2):凝縮部
(3):過冷却部
(4):受液器
(5):熱交換管
(16):冷媒流出口
(17):冷媒流入口
(19):凝縮部出口ヘッダ
(21):過冷却部入口ヘッダ
(23):受液器本体
(24):下側閉鎖部材(第1の閉鎖部材)
(25):上側閉鎖部材(第2の閉鎖部材)
(26):仕切部材
(26a):貫通穴
(27):第1空間
(28):第2空間
(29):冷媒流入穴(第1冷媒通過穴)
(31):冷媒流出穴(第2冷媒通過穴)
(35):吸い上げ管
(d):冷媒流出穴の直径
(T):仕切部材の肉厚
(2):凝縮部
(3):過冷却部
(4):受液器
(5):熱交換管
(16):冷媒流出口
(17):冷媒流入口
(19):凝縮部出口ヘッダ
(21):過冷却部入口ヘッダ
(23):受液器本体
(24):下側閉鎖部材(第1の閉鎖部材)
(25):上側閉鎖部材(第2の閉鎖部材)
(26):仕切部材
(26a):貫通穴
(27):第1空間
(28):第2空間
(29):冷媒流入穴(第1冷媒通過穴)
(31):冷媒流出穴(第2冷媒通過穴)
(35):吸い上げ管
(d):冷媒流出穴の直径
(T):仕切部材の肉厚
Claims (5)
- 長手方向の両端が開口した筒状である受液器本体と、受液器本体の両端開口を閉鎖する2つの閉鎖部材と、受液器本体内における長手方向の中間部に配置された仕切部材とを備えており、内部に、第1の閉鎖部材と仕切部材との間に位置する第1空間と、第2の閉鎖部材と仕切部材との間に位置する第2空間とが形成され、受液器本体に、第1空間を外部に通じさせる第1冷媒通過穴と、第2空間を外部に通じさせる第2冷媒通過穴とが形成されている受液器であって、
仕切部材が厚み方向を受液器本体の長手方向に向けた板状であり、仕切部材の周縁部が受液器本体の内周面に密着することにより、第1空間と第2空間との間がシールされている受液器。 - 仕切部材がOリング用のゴムで形成されている請求項1記載の受液器。
- 仕切部材を形成するOリング用のゴムが、エチレンプロピレンジエンゴムまたは水素化ニトリルゴムである請求項2記載の受液器。
- 第2の閉鎖部材が受液器本体の一端部に着脱自在に取り付けられており、第2空間が第2の閉鎖部材側に位置するように形成され、第2冷媒通過穴が円形であり、当該第2冷媒通過穴の直径をLmm、仕切部材の肉厚をRmmとした場合、L≦1.4Rという関係を満たしている請求項2または3記載の受液器。
- 凝縮部と、凝縮部の上方に設けられた過冷却部と、凝縮部と過冷却部との間に設けられ、かつ長手方向の両端部を上下方向に向けた受液器とを備えており、凝縮部が、長手方向を上下方向に向けて配置されかつ冷媒流出口が形成された凝縮部出口ヘッダを有し、過冷却部が、長手方向を上下方向に向けて凝縮部出口ヘッダの上方に並んで配置されかつ冷媒流入口が形成された過冷却部入口ヘッダを有しているコンデンサであって、
受液器が、請求項1〜4のうちのいずれかに記載された受液器からなり、受液器本体の上端開口を閉鎖する上側閉鎖部材が、受液器本体の上端部に着脱自在に取り付けられ、受液器本体の第1冷媒通過穴が凝縮部出口ヘッダの冷媒流出口に通じさせられるとともに、第2冷媒通過穴が過冷却部入口ヘッダの冷媒流入口に通じさせられ、受液器の第1空間内に、上下両端が開口し、かつ下端開口が第1空間に通じるとともに上端開口が第2空間に通じる吸い上げ管が配置され、吸い上げ管の上端部が、仕切部材に形成されかつ第1空間と第2空間とを通じさせる貫通穴内に挿入されて仕切部材に固定され、凝縮部の凝縮部出口ヘッダから冷媒流出口および第1冷媒通過穴を通って受液器の第1空間に流入した冷媒が、吸い上げ管を通って第2空間に入り、さらに第2冷媒通過穴および冷媒流入口を通って過冷却部入口ヘッダに流出するようになされているコンデンサ。
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JP2018219903A JP2020085331A (ja) | 2018-11-26 | 2018-11-26 | 受液器およびこれを用いたコンデンサ |
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