JP2020084741A - 支柱の設置構造及びその施工方法 - Google Patents
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特許文献1に記載の支柱の設置構造においては、デッキの貫通穴において、デッキと柱との間の隙間には、デッキ側に固定されたデッキ側カバーの一部と、柱側に固定された柱側カバーの一部とを、重ねた状態で配置されている。これにより、デッキと柱との間の隙間を塞ぐように構成されている。
デッキ6は、図1に示すように、デッキ本体61と、デッキ本体61を支持する複数の束柱62と、を備える。デッキ本体61は、躯体10の外部に張り出して設けられた床として構成される。デッキ本体61は、複数の床板材611と、デッキ幕板612と、を備える。複数の束柱62は、それぞれ、基礎石63から立設して配置される。テラス1の支柱2が配置される部分は、デッキ6の床板材611の一部が方形状に切り欠かれることで、方形状の貫通穴65(図5及び図6参照)が形成されている。
テラス1は、屋根体4を前後方向Yの基端側(図1における左手前側)において一対の支柱2で支持する、いわゆる、片持ち構造のテラスである。また、本実施形態のテラス1は、支柱2に接続された梁3の下部(下方)に、屋根体4が吊られて接続される吊構造で構成される。
また、テラス1は、屋根体4の先端が、建物壁面や建物開口を有する躯体10から離間して、躯体10に対向して配置される独立型のテラスである。屋根体4と躯体10との間の隙間は、隙間塞ぎユニット5により塞がれている。
図2は、支柱2の設置構造60を上方側から見た斜視図である。図3は、支柱2の設置構造60を下方側から見た斜視図である。図4は、図2のA−A線断面図である。図5は、支柱2の設置構造60の縦断面図である。図6は、隙間塞ぎカバー部材7を支柱2に取り付ける状態を示す図である。図7は、隙間塞ぎカバー部材7を裏面側から見た斜視図である。図8は、隙間塞ぎカバー部材7の裏面から緩衝材75を外した状態を示す斜視図である。図9は、(a)は図2のB−B線断面図であり、(b)は図2のC−C線断面図である。
支柱2は、図2及び図3に示すように、デッキ6の下方に配置される基礎石11から立設して配置されている。支柱2が配置される部分において、図5及び図6に示すように、デッキ6の複数の床板材611の一部が方形状に切り欠かれて形成された貫通穴65が形成されている。支柱2は、図5及び図6に示すように、デッキ6の貫通穴65に貫通されて配置されている。
支柱本体部21の屋根体4側の側壁25と、一対のカバー取付壁22と、支柱カバー部材23とにより囲まれる部分は、例えば、屋根照明用の電源ケーブルが配置される。
なお、図4に示す支柱2の内部には、ホロー形状の補強用の補強形材が配置されている。支柱2の内部に配置される補強形材は、主に、支柱2が長い場合に使用される。そのため、支柱2に補強形材を使用しなくてもよい。
また、支柱2は、デッキ6の下方側において、L字状の支持板金66が固定されている。支持板金66は、デッキ6には固定されていない。支持板金66は、上面板661と、側面板662と、を有し、側面板662において、支柱2の側面に固定され、上面板661において、デッキ6を下方から支持する。なお、本実施形態においては、デッキ6を下方から支持板金66により支持するように構成したが、これに限定されない。例えば、デッキ6の床板材611を支持する大引が近傍に配置されている場合などには、支持板金66を使用しなくてもよい。また、デッキがタイルデッキで構成される場合には、支持板金66は不要である。
第1立設延在板731は、長尺側底面延在板721の内縁から立ち上がる。
第2立設延在板732は、閉鎖側底面延在板722の内縁から立ち上がる。
第3立設延在板733は、短尺側底面延在板723の内縁から立ち上がる。
図6及び図8に示すように、第1開放端部81には、第1嵌合部810が形成され、第2開放端部82には、第2嵌合部820が形成される。
第1底面側嵌合部811は、長尺側底面延在板721の第1開放端部81の裏面において平面状に窪む第1底面側窪み平面部811aと、第1底面側窪み平面部811aにおける開放端縁と反対側に形成され三角形状に突出する第1底面側三角状凸部811bと、を有する。
第1立設側嵌合部812は、第1立設延在板731の第1開放端部81の内面において平面状に窪む第1立設窪み平面部812aと、第1立設窪み平面部812aにおける開放端縁と反対側に形成され第1立設窪み平面部812aから三角形状に窪む第1立設側三角状凹部812bと、を有する。
第2底面側嵌合部821は、短尺側底面延在板723の第2開放端部の表面において平面状に窪む第2底面側窪み平面部821aと、第2底面側窪み平面部821aにおける開放端縁に形成され第2底面側窪み平面部821aから三角形状に突出する第2底面側三角状凸部821bと、を有する。
第2立設側嵌合部822は、第3立設延在板733の第2開放端部の内面において平面状に窪む第2立設窪み平面部822aと、第2立設窪み平面部822aにおける開放端縁に形成され第2立設窪み平面部822aから三角形状に突出する第2立設側三角状凸部822bと、を有する。
同時に、立設板73においては、一方の分割カバー部71の第2嵌合部820の第2立設側三角状凸部822bが、他方の分割カバー部71の第1嵌合部810の第1立設側窪み平面部812aに沿って移動されて、図9(b)に示すように、他方の第1嵌合部810の第1立設側三角状凹部812bに、嵌り込む。この状態においては、第1立設側窪み平面部812aと第2立設側窪み平面部822aとが対向して重ね合されると共に、2つの分割カバー部71の外面が同一面上に配置された状態で、嵌合する。
図10(a)に示す第1変形形態の支柱2Aは、図4に示す支柱2と比べて、支柱カバー部材23の前後方向Yの一方側の端部に、例えば、拡大枠26が設けられている。そのため、図10(a)に示す支柱2Aの前後方向Yの長さYaは、図4に示す支柱2の前後方向Yの長さY1よりも長い(Ya>Y1)。
また、図10(b)に示す第2変形形態の支柱2Bは、支柱カバー部材23の前後方向Yの一方側の端部に、図10(a)に示す支柱2Aの拡大枠26よりも大きなカメラや照明の配線用の拡大枠27が設けられている。そのため、図10(b)に示す支柱2Bの前後方向Yの長さYbは。図10(a)に示す支柱2Aの前後方向Yの長さYaよりも長い(Yb>Ya)。
本実施形態においては、前後方向Yの長さが異なる支柱2、2A、2Bについて、支柱2、2A、2Bの前後方向Yの長さY1,Ya,Ybは、例えば、短い方から長い方に順に、図4に示す支柱2、図10(a)に示す支柱2A、及び図10(b)に示す支柱2Bである(Y1<Ya<Yb)。
第1切断予定ラインL1は、分割カバー部71の第1開放端部81から第1距離Laの位置に形成されている。
第2切断予定ラインL2は、分割カバー部71の第1開放端部81から第2距離Lb(>第1距離La)の位置に形成されている。
第1切断用矢印表示M1は、第1切断予定ラインL1において切断する際の目印となる表示であり、第1切断予定ラインL1において切断する場合に、第1切断用矢印表示M1の矢印の基端の位置において切断可能であることを示している。
第2切断用矢印表示M2は、第2切断予定ラインL2において切断する際の目印となる表示であり、第2切断予定ラインL2において切断する場合に、第2切断用矢印表示M2の矢印の基端の位置において切断可能であることを示している。
また、図10(a)に示す支柱A(前後方向Yの長さが支柱2と支柱2Bとの間の長さYaの支柱)に隙間塞ぎカバー部材7Bを取り付ける場合には、図11に示す分割カバー部71Aを第1切断予定ラインL1において切断して、図13(b)に示すように、分割カバー部71Bに加工する。そして、2つの分割カバー部71Bを嵌合により組み合わせることで、隙間塞ぎカバー部材7Bを組み立てることができる。
また、図4に示す支柱2(前後方向Yの長さが最も短い長さY1の支柱)に隙間塞ぎカバー部材7Cを取り付ける場合には、図11に示す分割カバー部71Aを第2切断予定ラインL2において切断して、図13(c)に示すように、分割カバー部71Cに加工する。そして、2つの分割カバー部71Cを嵌合により組み合わせることで、隙間塞ぎカバー部材7Cを組み立てることができる。
図14は、支柱2の設置構造60を組み立てる手順を示す図であって、支柱2の周囲にデッキ6を設置する手順を示す図である。図15は、支柱2の設置構造60を組み立てる手順を示す図であって、隙間塞ぎカバー部材7を取付位置に仮配置した状態で、支柱側ネジ孔28を形成するために、支柱2にマーキングを記す状態を示す図である。図16は、支柱2の設置構造60を組み立てる手順を示す図であって、(a)は、取付位置に仮配置した隙間塞ぎカバー部材7を上方側に移動させて、マーキングを利用して支柱側ネジ孔28を形成する状態を示す図であり、(b)は、隙間塞ぎカバー部材7を取付位置に戻して本固定する状態を示す図である。
その後、図16(b)に示すように、隙間塞ぎカバー部材7を取付位置に戻す。そして、分割カバー部71の第1立設延在板731に形成されたネジ用貫通孔731aにネジ部材731bを挿入して、分割カバー部71を、1つのネジ部材731bにより支柱2に固定する(固定する工程)。本実施形態においては、2つの分割カバー部71を用いているため、1つの分割カバー部71において1つずつ、計2つのネジ部材731bにより固定する。ここで、2つの分割カバー部71は、嵌合して組み合わされているため、隙間塞ぎカバー部材7が一体で構成されており、少ない数のネジ部材で固定できる。
本実施形態の支柱2の設置構造60は、デッキ6の貫通穴65に貫通して配置された支柱2を備え、支柱2とデッキ6との間の隙間Sを塞ぐように配置され、デッキ6には固定されずに、支柱2に固定される隙間塞ぎカバー部材7と、を備える。
また、施工時には、複数段階に切断可能な切断前の分割カバー部を準備しておき、支柱の前後方向の長さに応じて、施工現場で切断すればよい。これにより、分割カバー部の大きさの種類を少なくできるため、製造コストを低減できる。
例えば、デッキとしては、木材を使用したウッドデッキ、木粉を混ぜた樹脂材料により形成された人工木材を使用した人工木デッキ、タイルデッキなどのデッキ適用できる。
6 デッキ
7 隙間塞ぎカバー部材(カバー部材)
60 支柱の設置構造
65 貫通穴
71 分割カバー部(分割部分)
75 緩衝材
S 隙間
M1 第1切断用矢印表示(切断用の目印)
M2 第2切断用矢印表示(切断用の目印)
Claims (9)
- デッキの貫通穴に貫通して配置された支柱を備える支柱の設置構造であって、
前記支柱と前記デッキとの間の隙間を塞ぐように配置され、前記デッキには固定されずに、前記支柱に固定されるカバー部材と、を備える
支柱の設置構造。 - 前記カバー部材は、複数の分割部分から構成され、前記複数の分割部分の一部分同士を重ね合わせて嵌合することで作製可能である
請求項1に記載の支柱の設置構造。 - 前記カバー部材は、2つの分割部分から構成され、
前記2つの分割部分は、対称形状に形成される
請求項1又は2に記載の支柱の設置構造。 - 前記カバー部材は、2つの分割部分から構成され、
前記2つの分割部分は、平面視でコ字状又はL字状に形成される
請求項1〜3のいずれかに記載の支柱の設置構造。 - 前記カバー部材は、複数の分割部分から構成され、
前記複数の分割部分は、切断可能に構成され、前記支柱の外形の大きさに合わせて切断して組み合わせることで前記カバー部材を作製可能である
請求項1〜4のいずれかに記載の支柱の設置構造。 - 前記分割部分を切断する部分には切断用の目印が設けられる請求項5に記載の支柱の設置構造。
- 前記カバー部材の下面には、前記カバー部材と前記デッキとの間に配置される緩衝材が取り付けられる請求項1〜5のいずれかに記載の支柱の設置構造。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の支柱の設置構造の施工方法であって、
前記支柱が前記デッキの貫通穴に挿入された状態において、
前記カバー部材を前記デッキに対して位置決めする工程と、
前記デッキに対して位置決めした前記カバー部材を前記支柱に固定する工程と、を含む支柱の設置構造の施工方法。 - 請求項8に記載の支柱の設置構造の施工方法であって、
前記位置決めする工程の前に、前記カバー部材の大きさを前記支柱の外形の大きさに合わせるために前記カバー部材の複数の分割部分を切断する工程を更に含む、
支柱の設置構造の施工方法。
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