JP2020075434A - 偽造防止帳票 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】赤外光または紫外光を吸収する透明塗料により印字された光学的に読取可能な潜在情報コード21と、該潜在情報コード21の少なくとも一部と重なるように印字された視認可能な可視情報画像11とを備えたものであるから、該可視情報画像11の偽造に伴って該潜在情報コード21が損傷するため、該偽造を正確かつ容易に判別することができる。これにより、可視情報画像11の偽造を可及的に抑制できる。
【選択図】図2
Description
一方、会員カード等の偽造として、会員カード等に印字された顔写真画像を削除して他の顔写真画像を印字することが行われる。こうした顔写真画像が偽造された会員カード等が用いられると、前記した目視のみで本人確認される場合に、本人になりすますことができてしまう。さらに、前記従来構成のようにバーコード等が印字された構成であっても、正しく発行されたカードの顔写真のみが偽造された場合には、該バーコードから読み取った氏名やIDナンバー等の情報を照合しても、本人になりすまして使用することが可能である。このように目視により本人確認する現場では、顔写真の偽造に対応が難しいという問題があった。
具体的に言えば、可視情報画像として顔写真の画像が印字された構成にあって、該顔写真の画像が他人の画像に差し替えられた場合に、差し替えられた顔写真の画像を目視するだけでは偽造を判別し難いものの、潜在情報コードの読み取りを行うことにより、偽造を検知できる。このように潜在情報コードの読み取りを行うだけで、偽造されたか否かを正確かつ容易に判別できる。
尚、本構成は、潜在検証画像が前記透明塗料で印字されていることから、その存在に気付かれ難く、隠蔽する効果が極めて高い。これにより、前述した潜在情報コードを隠蔽する効果に寄与できる。
さらに、潜在情報コード(および潜在検証画像)は、透明塗料により印字されており、読み取り作業する係員にも視認できないものの、可視情報画像の近辺で潜在情報コードの読み取り作業を行うことで、該潜在情報コードを比較的容易に読み取ることができるという利点もある。
こうした会員カードである偽造防止帳票1は、例えば、所定場所(テーマパーク、スポーツジム、専用ラウンジ等)への入場口で係員に提示されたり、所定商品の購入場所や交換場所で係員に提示されたりすることによって、本人確認に使用される。
こうした顔写真画像11と文字画像12とは、予め定められたフォームに従って所定位置に印字され、図2,4に示すように、潜在情報コード21は、その一部分が該顔写真画像11と重なるように印字されている。本実施例1の構成は、潜在情報コード21の三隅に配置された位置検出パターン(潜在検証画像)25が顔写真画像11と重ならならないように、該潜在情報コード21上に顔写真画像11が重ねられている(図3参照)。そして、潜在情報コード21の、顔写真画像11と重なった領域は、後述する誤り訂正率よりも大きい領域としている。
尚、図2,4は、潜在情報コード21の印字位置を示すために仮表示しているが、実際には、図1のように該潜在情報コード21を視認不能である。図5も同様である。
さらに、潜在情報コード21は、前述したように、誤り訂正率よりも大きな領域が前記顔写真画像11と重なっている。そのため、潜在情報コード21は、顔写真画像11の削除に伴って、該顔写真画像11と重なった領域が削除された場合に、符号化領域23に記録したデータを検出できず、エラーとなる。
真贋判定システム51は、図6に示すように、当該システムを管理する管理サーバ52と、該管理サーバ52にインターネット等の通信ネットワークを介して接続されるパソコン端末53と、赤外光を照射して前記潜在情報コード21を読み取る光学読取装置54とを備える。ここで、パソコン端末53は、会員カード(偽造防止帳票1)を確認する場所に夫々配設されている。そして、パソコン端末53に前記光学読取装置54が接続されており、該光学読取装置54により読み取った情報がパソコン端末53に入力される。尚、通信ネットワークを介して接続されるパソコン端末53は、一台であっても良いし、複数台であっても良い。
さらに、この管理サーバ52には、前記したプリンタ55が接続されており、前記記憶装置に記憶された個人情報に基づいて、シート状基材2の表面に、顔写真画像11、文字画像12、および潜在情報コード21を印字できる。このように管理サーバ52とプリンタ55とは、偽造防止帳票1である会員カードを発行する機能も備えている。
ここで、光学読取装置54の読取手段は、赤外光センサにより、潜在情報コード21の位置検出パターン25を検出し、該検出に基づいて、符号化領域23に記録され個人情報データを読み取る。そして、位置検出パターン25の検出を示すデータと、前記個人情報データとを、前記送信手段を介してパソコン端末53に送信する。さらに、読取手段は、位置検出パターン25を検出できない場合に、該位置検出パターン25の非検出を示すデータ(以下、検証エラーデータという)を送信する。また、個人情報データを検出できない場合には、個人情報データの非検出を示すデータ(以下、情報エラーデータという)を送信する。このように本実施例1の光学読取装置54は、潜在情報コード21の読み取りにより、QRコードの符号化領域23に記録された個人情報データまたは情報エラーデータに加えて、位置検出パターン25の検出データまたは検証エラーデータを,パソコン端末53に送信する機能を有する。
真贋判定処理は、S10で、光学読取装置54からデータ受信したか否かを判定し、データ受信した場合には(肯定判定)、S15のデータ記憶処理に進む。一方、光学読取装置54からデータ受信していない場合には(否定判定)、真贋判定処理を終了する。
S15のデータ記憶処理では、前記S10で受信したデータを記憶装置に記憶し、S20に進む。
会員カード(偽造防止帳票1)を確認する係員は、モニタの正常表示を確認すると、該会員カードが正しいものであると判断し、該会員カード(偽造防止帳票1)の顔写真画像11と本人とを見比べて、本人確認する。
前記係員は、会員カードに記載された顔写真画像、氏名、性別、IDナンバー等を、モニタに表示された情報と見比べて、本人確認する。ここで、仮に、偽造防止帳票1の顔写真画像11が偽造されていた場合には、モニタに表示された顔写真画像と異なることから、偽造されていることを明確に見分けることができる。また、潜在情報コード21が印字されていない正規の会員カードである場合には、該会員カードに記載された情報とモニタに表示された情報とが一致するため、本人確認できる。
そして、実施例1の構成は、潜在情報コード21が透明塗料で印字されており、視認不能であることから、前記のように顔写真画像11を偽造しようとする者が該潜在情報コード21の存在に気付き難い。又は、例え潜在情報コード21の存在を知っていたとしても、該潜在情報コード21の位置検出パターン25の正確な位置が分かり難い。そのため、顔写真画像11を削除する際に、潜在情報コード21の位置検出パターン25が残留し易く、前述したように偽造を明確に見分けることができる。
こうしたことから、本実施例1の構成によれば、顔写真画像11の偽造を防止することができる。
また、潜在情報コード21,62に記録された個人情報データ(氏名、性別、IDナンバー等)が、本発明にかかる隠蔽情報に相当する。
例えば、実施例1の潜在情報コード21と実施例2の潜在情報コード62および潜在検証画像65とは、赤外光を吸収し且つ可視光を透過する透明塗料により印字されたものであるが、この他の構成として、紫外光を吸収し且つ可視光を透過する透明塗料により印字されたものとしても良い。この場合には、真贋判定システムの光学読取装置が、紫外光センサを備え、潜在情報コードと潜在検証画像とを読取可能な構成とする。この場合にも、前述した実施例1,2と同様の作用効果を奏し得る。
又は、実施例2にあって、潜在情報コードの一部が顔写真画像により覆われる構成とすることもできる。この場合には、潜在情報コードのサイズは、顔写真画像よりも大きくても小さくても良いし、同サイズであっても良い。ここで、潜在情報コードは、顔写真画像と重なる領域が誤り訂正率よりも大きくする。こうした構成によれば、前述の実施例1と同様、顔写真画像が偽造された場合に、潜在情報コードに記録された情報データを検出不能とできる。
さらにまた、実施例2にあって、潜在検証画像の印字位置は、顔写真画像の印字位置と別であれば、適宜変更することが可能である。また、潜在検証画像は、その形状やサイズを適宜変更することも可能である。
かかる別例の偽造防止帳票71は、前述した実施例1と同様、顔写真画像11が削除されて他の顔写真画像が印字される偽造が行われた場合に、潜在情報コード72のスタートキャラクタ73aとストップキャラクタ73bとを検出できるものの、データ領域74からデータを読み込みできない。そのため、顔写真画像の偽造を明確かつ容易に判別することができる。このように別例の構成によれば、前述の実施例1と同様の作用効果を奏し得る。
さらにまた、他の真贋判定システムとして、光学読取装置が会員カード(偽造防止帳票)に印字された顔写真画像と個人情報とを読み取り可能とすると共に、該会員カードに印字された個人情報を、管理サーバから取得した個人情報データと照合する機能(真贋判定処理)を備えた構成とすることもできる。ここで、光学読取装置は、赤外光センサに加えて可視光センサを備え、赤外光センサと可視光センサとで読み取った情報をパソコン端末に送信するものとする。かかる構成によれば、光学読取装置で偽造防止帳票を読み取ることにより、容易かつ確実に偽造を見分けることができる。
2 シート状基材
11 顔写真画像(可視情報画像)
21,62,72 潜在情報コード
25 位置検出パターン(潜在検証画像)
65 潜在検証画像
73a スタートキャラクタ(潜在検証画像)
73b ストップキャラクタ(潜在検証画像)
Claims (4)
- シート状基材の表面に、所定の必要情報が視認可能に印字された可視情報画像と、
赤外光または紫外光を吸収する透明塗料によって、少なくとも一部が前記可視情報画像と重なるように印字され、該可視情報画像の必要情報に係る隠蔽情報が記録された光学的に読取可能な潜在情報コードと
を備えていることを特徴とする偽造防止帳票。 - 前記シート状基材の、前記可視情報画像が印字された領域と異なる領域に、前記潜在情報コードが印字されていることを検証可能な潜在検証画像が、前記透明塗料により光学的に読取可能に印字されていることを特徴とする請求項1に記載の偽造防止帳票。
- 前記潜在情報コードは、前記可視情報画像と重ならない部位を備えたものであって、当該部位の少なくとも一部により前記潜在検証画像が構成されていることを特徴とする請求項2に記載の偽造防止帳票。
- 前記潜在検証画像は、潜在情報コードと別に独立して形成されてなるものであることを特徴とする請求項2に記載の偽造防止帳票。
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