JP2020064050A - インデント加工により摩擦を生成する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】単純で、信頼性があり、再現可能な摩擦装置、および摩擦装置の製造方法を提供する。【解決手段】管1と心棒2を、特にピニオン心棒周りを摺動するように設けられた管を含む摩擦システム用の管の製造方法であって、管の塑性変形の第1段階、具体的には変形が制御される管の塑性変形の第1段階と、その後管を硬化する。具体的には熱処理により硬化する第2段階と、を含む方法。【選択図】図1

Description

本発明は、摩擦システム用の管の製造方法に関する。本発明はまた、心棒と当該管の間に摩擦を生成する方法に関する。本発明は更に、当該摩擦を生じさせるための管に関する。本発明は更に、当該摩擦を生成する組立体に関する。本発明は更に、当該管または当該組立体を含むムーブメントに関する。本発明は最後に、当該管または当該組立体または当該ムーブメントを含む時計、特に腕時計に関する。
小型時計上で時刻を表示するための針またはディスクの駆動は、一般的には、締め付けられ、その後二番車の旋回軸に打ち込まれる筒かなを用いて行われる。締め付けは、管内にまたは筒かなの内径に2つの隆起を生成し、この隆起は旋回軸と接触し、時刻表示の通常の動作態様において、隆起の旋回軸への摩擦により、二番車の回転の筒かなへの伝達を保証する。
旋回軸の直径と隆起間の距離の調整により、分針の回転を容易にするトルクの伝達が保証される。当該トルクが高いほど、衝撃があっても針が良く働く。時刻設定モードにおいて、巻真の回転は、修正機構を用いた筒かなの回転をもたらし、修正機構は文字盤に対して針を正しい場所に位置させるために、二番車上に滑動する。
このような筒かな/二番車構造は、例えば、インデント加工を構成する。
高すぎる摺動トルクまたは摩擦トルクの結果は、設定が困難だという印象であり、またインデント加工の摩耗を引き起こす。
このため、筒かなが伝達するトルクは、針の時機を逸した滑動を防止するために十分に高いものの、時刻の設定にあたり定性的な印象を得るために、高すぎてはいけない。
パーツの素材と寸法に関連する理由により、従来の態様で製造された筒かなにおいて、内径が0.3から1mm程度の筒かなは高い摩擦トルクを得ることが難しい。当該トルクは従来の針にとっては十分であるが、貴金属の針や大きなサイズの針の使用には、具体的には衝撃に曝されたときの保持を保証するために、より高い締め付けトルクを必要とする。
トルクを増加させるためにより大きな隆起を製造することをもくろむと、素材は割れ、結果は不規則となる。このため、インデント加工作業時点で筒かなを割ることなく、高い慣性を有する針の抵抗を、特に衝撃への抵抗を保証することは不可能である。
伝統的に、インデント加工作業は、旋回軸の段または窪みに対して筒かなの管を縮小する目的のために、締め付けにより行われた。当該締め付けは手動作業であり、その結果は時計職人の器用さと繊細さに左右され、このためふぞろいである。これは、上述のように、インデント加工の目的が、装着者による時刻の主導の設定作業中には摩擦よりも高いトルクが付与されるものの、時刻を表示させる意図を有する小型時計の通常の操作中に旋回軸と筒かなとの間で特定のレベルの摩擦を保証することにあるため、不都合である。このため、摩擦トルクは高すぎてはならない。
このため、摩擦トルクの正確な調節は困難である。筒かなは脆弱な部品であり、取り外し後のインデント加工の再加工は、度々、筒かなの代替を必要とする劣化につながる。
このため、適用された締め付け力の正確な監視が重要となり、伝統的な手動インデント加工では、この正確性も、要求される再現性も達成不可能である。
特許文献1において、筒かなは、通常は筒かなの壁に形成された2つの隆起を収容するための溝(インデント加工切欠き)を含む、分ピニオンの心棒へ摩擦噛み合いにより調節される。当該組立体の十分な品質は、筒かながぐらつき、針が不適切な瞬間に動くリスクを覚悟して、筒かなと二番車とを、インデント加工が完全に調節されるような態様で適合させることのみにより保証される。特許文献1は、インデント加工前に二番車上の筒かなの中心決めを保証する、支持円錐を有するピニオンの使用を含む、伝統となった解決策を提案する。
このため、筒かなのインデント加工は、時計職人側では器用さを要求する伝統的方法であり、時計職人は、ピニオンに適用させるために時には筒かなを再加工する必要があり、より工業的な生産の場合には、得られる形状またはトルクについて徹底的な理解を有さねばならない。
部品の機能耐性は小さく、部品の呼び寸法も小さい。寸法を修正することは、潜在的にシステムの機能不全を伴い、工業生産において、組立に進む前に、寸法的に互換性がある筒かなとピニオンのバッチ同士のマッチングを行うことが必要である。これは、相当な物流上の制限につながる。
筒かなは、伝統的には快削鋼(20APまたはFinemac)から機械加工され、その後、550±50HVの硬度を達成するために、供業者の指示に従った熱処理により硬化される。当該硬度は、インデント加工段階で筒かなが割れることなく変形することと、経時的にトルクを維持することの両方を可能にするための妥協に対応する。素材は、正しいトルクが得られるまで時計職人によりインデント加工が修正されることを可能にする、治金的段階に至らされる。
この硬化熱処理の結果は、摩耗耐性を向上させるために筒かなの硬度を向上させることに加えて、スプリングバックを向上させて破断点伸びを減少させる。他方では、硬化熱処理は筒かなの寸法を、時計の縮尺においても、無視可能な範囲だが、修正する。
筒かなと二番車の工業的製造公差に鑑み、両者の寸法的一致を保証するように、筒かなのバッチは二番車のバッチとマッチングされなくてはならない。
インデント加工段階は、隆起間の距離が選択された理論値を実現するよう、筒かなの軸に垂直な平面に位置する軸上の筒かなの内径の収縮を発生させる。
パーツは続いてムーブメントに組み立てられる。筒かなは二番車へ打ち込まれ、前段階中に形成された2つの隆起は、ピニオンへの挿入中にわずかに弾性的に広げられ、その後、ピニオンに形成された溝へまたは円錐へ収容され、筒かなの軸上の2つのパーツに対する位置決めを保証し、同じくパーツの形状と剛性により定義される摩擦トルクが達成されるまで2つのパーツの回転上の相対的保持を保証する。
当該トルクは制御されまたは測定され、トルクが十分でない場合には、筒かなは除去されて、代替され、または再度締め付けられる。
2つの部品の素材の特徴は、硬度がそれぞれ筒かなについて550±50HVで、ピニオンについては650±50HVであり、両者とも20AP鋼製である。
特許文献2は、筒かなを旋回軸周りに締め付けることが意図される、形状記憶合金製のリングを用いて達成されるインデント加工の最近の代替案である。リングは低温で拡大され(マルテンサイト状態)、筒かなの区域に対向して位置決めされ、その後旋回軸への筒かなの構造と制御された保持を可能にする、オーステナイト構造を得るために加熱される。
特許文献3は、二番車への筒かなの挿入を容易にする、縦に分割されたカノンを有する筒かなを提案する。筒かなの下部に形成された円形端部は、二番車の段の間に位置する溝に挿入される。
先行技術から既知の解決策には、いくつかの問題が関連する。第一に、従来の態様で得られた筒かなで測定される典型的なトルク値は限定され、高いトルクは寸法変更によってのみ得られるが、これは部品がそれぞれ有する寸法のため、また素材の機械的性質のため、常に可能というわけではない。
このため、インデント加工トルクの制御は、トルクが筒かなの内径と二番車の外径によって非常に正確に決まるため、既知の方法ではマッチングなくして工業化は不可能であった。機械加工の許容差と、熱処理とその後の締め付けにより引き起こされる追加的な分散は、既定の許容差内に摩擦トルクを納めることを保証するために、バッチをマッチングさせることを必要とする。このようなマッチングによっても、少なくとも500本の心棒に組みつけられた500個の管の組で測定されたトルクの標準偏差は、0.3から0.35mNm程度である。
スイス国特許出願公開第129931号明細書 欧州特許出願公開第2881803号明細書 スイス国特許出願公開第41140号明細書
本発明の目標は、上記の欠点に対応するため、インデント加工による摩擦装置を入手可能にすること、および先行技術から既知の措置を改善することである。具体的には、本発明は、単純で、信頼性があり、再現可能な摩擦装置、および当該装置の製造方法を提案する。
本発明にかかる方法は、請求項1で定義される。
方法の異なる実施態様は、請求項2から7で定義される。
本発明にかかる管は、請求項8で定義される。
本発明にかかる管の組は、請求項9で定義される。
本発明にかかる組立体は、請求項10で定義される。
組立体の様々な実施態様は、請求項11および12で定義される。
本発明にかかる小型時計ムーブメントは、請求項13で定義される。
本発明にかかる時計は、請求項14で定義される。
添付の図面は、時計の一実施形態を例示するものである。
図1は、時計の実施形態の図である。
本発明にかかる時計200の実施形態を、図1を参照して以下に説明する。時計は、例えば小型時計または腕時計である。時計は小型時計ムーブメント100、特に機械式小型時計ムーブメント、具体的には自動式または電子式の機械式小型時計ムーブメントである。時計は更に、小型時計組立体を、具体的にはムーブメントを収容することが意図される小型時計ケースを含んでもよい。
ムーブメントは、心棒2及び管1を、特にピニオン心棒周りを擦るために提供される管、または軸が設けられたピニオンの心棒周りを擦るために提供される管を含む、組立体3または摩擦システム3を含む。心棒は管1内に収容される。例えば、管1は筒かなまたは筒かな円筒であり、心棒2は二番車、特に軸が設けられた二番車である。
心棒2と管1はそれぞれ、管1を心棒2に対して軸Aに沿って摺動自在にし、管1を心棒2に対して軸A周りに回転自在にする、最終動作間隙に等しい直径Dを有する。直径Dは、例えば0.3mmから2mmの間からなり、または0.6mmから1mmの間からなる。好ましくは、直径Dは、2mm以下、または1mm以下である。
組立体は、インデント加工を含み、すなわち心棒2及びまたは管は更に、管と心棒2との間に摩擦を生成するために、特定の構造11、21を含む。
心棒2は、溝または円錐状窪み21を含む。
管は、少なくとも1つの隆起11または少なくとも1つのボスを、好ましくは軸Aに垂直な同一平面Pに、または少なくとも実質的に軸Aに垂直な同一平面P内に製造された、2つ、3つ、または4つの隆起を含む。好ましくは、1以上の隆起は、筒かなの減肉部分12に製造される。
有利には、一方では溝または円錐状窪みは、他方では1以上の隆起は、心棒2が管1内に位置するとき、具体的には心棒2に形成された肩部22が管の当接面13と接触するまで管が心棒2に打ち込まれると、互いに接触により相互作用するよう配置される。
図1に示す構造において、1以上の隆起は、直径d1を有する溝または窪みの円または一部分と接触する。
心棒2の管1内への位置決めの前に、隆起間の(図示しない)距離d2、または隆起の頂点の高さでのまたは隆起の頂点の近傍の高さでの管の水平断面に内接される円の直径d2は、直径d1より小さい。
例えば、1.01<d1/d2<1.1、または1.02<d1/d2<1.09、または1.03<d1/d2<1.08である。
管1が心棒2上に挿入されると、隆起間の距離または隆起の頂点の高さでのまたは隆起の頂点の近傍の高さでの管の水平断面に内接される円の直径が値d1を有するように、管1は隆起の高さで弾性的に変形される。その結果、管1は、心棒2上に半径方向または実質的に半径方向の力を発揮する。心棒と管間の摺動と組み合わされると、これらの力は、心棒と管との間の摩擦トルクを規定する。当該トルクは、主として、隆起の硬さ及びまたは隆起の弾性変形及びまたは心棒と管との間の接触面における摩擦係数に依存する。
好ましくは、心棒2と管1との間の摩擦トルクは、1.8mNm以上、または2.0mNm以上である。
上述のように、管1は、筒かなの管であってもよい。好ましくは当該管には針を固定してもよい。代替として、針は、当該針に運動学的に接続されてもよい。このため、組立体は小型時計情報の表示用の一つまたは複数の針の修正のために利用可能である。代替的に、組立体は小型時計情報または時刻から派生する情報の表示用のあらゆる種類の装置の修正のために、具体的にはディスクを修正するために、用いられてもよい。更に代替的に、組立体は、クラッチまたはトルクリミッタであってもよい。垂直クラッチの場合、心棒2は、図1に示すような位置(係合位置)と、隆起が摺り合わない、心棒2のより深い溝に対向する位置(管1が心棒周りに自由に回転する解放位置)との間で、管1に対して軸方向に可動であってもよい。
好ましくは、管1は20AP合金またはFinemac合金製である。代替的に、管1はステンレス鋼製であってもよい。更に代替的に、管1はCuBe2のような銅−ベリリウム合金製であってもよい。
例えば、心棒2は20AP合金またはFinemac合金製である。
管1と心棒2を含む摩擦システム用の管1の製造方法の実施態様を、以下に説明する。
第1実施態様によれば、管1の製造方法は、
− 管1の塑性変形の第1段階、その後
− 管1の硬化の第2段階、具体的には、熱処理による硬化の第2段階、
を含む。
第2実施態様によれば、管1の製造方法は、管1の塑性変形段階を、具体的には変形が制御される管1の塑性変形の段階を含み、変形段階は、焼きなまし状態の、及びまたは弾性限界が1000MPaより小さい、及びまたは硬度が400HVより小さいまたは350HVより小さい、管の部分に行われる。
研究により、(従来技術から既知のような、力に関してではなく)寸法に関しての管1の締め付けの制御は、器具をより良く制御すること、およびある程度まで管1の最終寸法の標準偏差を、具体的には(図示しない)隆起間の距離D2を狭めることを可能にすることが明らかになった。
このため、第3実施態様によれば、管1の製造方法は、
− 管1の、具体的には変形が制御される、塑性変形の第1段階であって、当該変形段階は、焼きなまし状態の、及びまたは弾性限界が1000MPaより小さい、及びまたは硬度が400HVより小さいまたは350HVより小さい、管の部分に行われ、その後、
− 管の硬化の第2段階、具体的には熱処理による第2段階、
を含む。
驚くべきことに、適用された熱処理はパーツの寸法に実質的になんら影響を及ぼさないが、機械的応力に対するパーツの反応の変更をもたらす。このためトルクへの反応は、焼きなまし状態、または引き渡し状態で締め付けられたパーツの場合は、事前に硬化されその後締め付けられたパーツの場合よりも、より均一である。
更に、寸法に関して制御された締め付けの性能は、隆起間の空間の寸法上の規則性を改善させる。最後に、非硬化素材の締め付けにより誘発されたばらつきは、硬化素材の場合に比べて低い。この結果、締め付けは、熱硬化素材の場合と比較してより均一且つ繰り返し可能な挙動を有し、方法と関連する管1の最終寸法の、具体的には隆起間の寸法d2のばらつきは、著しく低くなる。
このため、加工された素材は熱硬化された素材に比べ、より延性を有し、変動が少ない。例えば、塑性変形の段階は、引き渡された素材、軽く冷間加工された素材、または焼きなまし状態の素材で実施される。これは、より大きな塑性変形を許容し、その後より高い、例えば1.6mNmを超える、摩擦トルクを得ることを可能にする。力に関してではなく、寸法に関しての締め付けの制御と組み合わせると、当該解決策は、筒かなのバッチ内のばらつきを更に減少させることを可能にし、管1と心棒2とのマッチングを回避することを可能にする。
様々な実施形態において、管1の塑性変形段階は、管に少なくとも1つの隆起を形成することを含む。当該変形は、好ましくは、締め付けにより形成される。
様々な実施態様において、また合金の種類に応じて、管の硬化段階は、焼き入れ処理とその後の応力緩和焼きなまし、そして必要な場合には、焼き戻し処理または構造的硬化のための焼きなまし処理を含んでもよい。
上述の実施態様に従って進行することにより、管/心棒組立体についてより高い摩擦トルクを得ることができる。そのためには、管の製造範囲が修正され、隆起は硬化熱処理前に管に形成される。摩擦トルクが高いほど、具体的には衝撃を受けた場合に、二番車に対する分針の滑動のリスクがより防止される。(貴金属製の)針が重い場合、または寸法が大きい場合、所定の摩擦トルクについて、衝撃の場合の滑動のリスクは高い。
上述の実施態様に従って進行することにより、例えば組立体の挙動に影響を及ぼすことなく、Finemac合金用にわずかに大きなサイズのカーバイドを用いる、従来技術の範囲に従って進行することに比べて、隆起の高さで様々な微細構造を得ることができる。
好ましくは、隆起を形成するための管1の塑性変形は、管に押圧される締め付け工具の力を制御するのではなく、管1の内部の素材の変位を制御及びまたは測定することで実施される。代替として、隆起の実現または形成の途中で、隆起間に存在する距離を測定及びまたは制御することも可能である。
管1の隆起が、焼きなまし状態の、または一般的には硬化前の素材の部分に形成されると、必要となる力はより弱く、素材のスプリングバックはより低く、素材はより延性を有するため、亀裂を防止でき、より大きな寸法の隆起を、すなわち隆起間の寸法d2が小さい隆起を形成可能である。
他方で、従来技術によれば、管を締め付ける作業は、硬化素材(例えば、熱硬化処理後に、Rp0.2[20AP]>1800MPa且つRp0.2[Finemac]>1600MPa)に実施される。これは、高い力を要求する一方、許容可能な変形を約3%に制限する。この素材の状態において、より大きな変形は管の亀裂を引き起こす。
このため従来技術によれば、機械加工され完成した、熱硬化された筒かなが従来態様で締め付けられる場合、大きな質量の針が滑動することを防止するために十分に高いトルクを得るために必要な変形は、筒かなの壁を亀裂させるリスクなくして得ることができない場合がある。加えて、二番車の円錐の直径の自然なばらつきに照らせば、トルクを保証するために、意図された筒かなのバッチとピニオンのバッチを合致させる必要があり、同様に組立段階で締め付けを修正する必要がある。このため、従来技術にかかる製造方法は複雑であり、方法が進むにつれて、組立の最中に2つのバッチの合致を確認するために、トルクを繰り返し測定することを必要とする。特に筒かな上のひび割れの外観を防止することが求められると、製造方法は締め付けトルクを制限する。従来技術から既知の製造方法によれば、高い摩擦トルクは、組立体を1つずつ処理する手動の態様のみで到達可能である。
様々な実施態様において、変形段階は、例えば、管1を締め付けることで実施される。
様々な実施態様において、変形段階は、例えば、破断点伸びが2%以上、または5%以上である、管の部分12に実施される。
様々な実施態様において、変形段階は、変形の光学的測定により制御されてもよい。代替として、様々な実施態様において、変形段階は、変形段階中に管に配置された型板によって、またはゲージを通過することにより、制御されてもよい。このような場合には、締め付け工具の作用中、管は、管に形成された隆起が型板に接触するまで変形される。型板は、変形動作の最後での素材の弾性引き抜き後に、隆起間の距離、または隆起の頂点でまたは隆起の頂点の近傍の高さでの管の水平断面に内接する円の直径が値d2を有するように、直径d2よりも小さい直径から選択される。
本発明にかかる管の実施形態は、上述した方法の実施により得られる。
焼きなまし状態で提供されたバッチ内の全ての管1は、繰り返し可能な態様で変形されてもよい。塑性変形に応じた熱処理により誘発されるばらつきと反対に、塑性変形後に適用される熱処理は、管1の寸法に強い影響を持たず、その結果許容差はより小さくなる。説明した方法によれば、軸Aに中心を取り、隆起の頂点の高さでの水平断面内に内接する円の直径の標準偏差が、0.758mmの公称値に対して0.2μmより小さい、少なくとも500個の管のセットを得ることが可能になる。軸Aに対して2つの対向する隆起を有する管の場合、隆起の頂点間の寸法の標準偏差が、0.758mmの公称値に対して0.2μmより小さい。説明した方法によれば、2.0mNmの公称値に対して0.20mNmの測定トルクの平均標準偏差を有する、500本の心棒に組み立てられた少なくとも500個の管のセットを得ることが可能になる。
心棒2と管1との間に摩擦を発生させる方法の実施の状態は、前述の管1の製造方法の実施段階と、管1内に心棒2を位置決めする段階を含む。
前述の解決策によれば、先行技術に関する範囲の変更により、締め付けに対する反応が硬化素材よりも冷間加工素材においてより均一である、また硬化過程における熱処理がパーツの寸法に影響を与えないという、素材の驚くべき挙動をもたらした。このため範囲の変更は、管の変形の増加を可能にし、同一の初期寸法から始まり、より重要な最終トルクを誘導する、より大きくより均一な隆起を形成することを可能にする。しかしながら、これにより、より重い針を支持することを可能とする、管と心棒との間の十分に高いトルクを保証する。加えて、再加工の程度は著しく低くなる。
1 管
2 心棒
3 組立体

Claims (14)

  1. 管(1)と心棒(2)を、特にピニオン心棒周りを摺動するように設けられた管を含む摩擦システム用の管(1)の製造方法であって、前記方法は、
    前記管の塑性変形の第1段階、具体的には変形が制御される前記管の塑性変形の第1段階と、その後
    前記管を硬化する、具体的には熱処理により硬化する、第2段階と、
    を含む、方法。
  2. 管と心棒(2)を、特にピニオン心棒周りを摺動するように設けられた管を含む摩擦システム用の管(1)の製造方法であって、前記方法は、
    変形が制御される前記管の塑性変形段階を含み、当該変形段階は、焼きなまし状態の、及びまたは弾性限界が1000MPaより小さい、及びまたは硬度が400HVより小さいまたは350HVより小さい、前記管の部分に行われる、
    方法。
  3. 前記管は、筒かなの、またはクラッチ要素の、及びまたはトルクリミッタ要素の管である、
    請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記変形段階は、前記管の締め付けにより実施される、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記変形段階は、400Hv以下の、または350Hv以下の硬度を有する、20AP合金またはFinemac合金製の管に実施される、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記変形段階は、前記変形の光学測定により、または前記変形段階中に前記管に配置される型板により、またはゲージ通過により、制御される、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記変形は、前記管の、破断点伸びが2%以上の、または3%以上の部分に実施される、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の方法の実施により得られる、管(1)、具体的には筒かな、特にインデント加工された筒かな。
  9. 前記管の軸(A)に中心を取り、前記管の前記隆起の頂点の高さでの水平断面に内接する円の直径の標準偏差が、0.2マイクロメートルより小さい、
    少なくとも500個の請求項8に記載の管(1)の組。
  10. 請求項8に記載の管と心棒を含む、組立体(3)、具体的には二番車−筒かなの組。
  11. 前記心棒(2)と前記管(1)との間の前記摩擦トルクは、1.8mNm以上、または2.0mNm以上である、
    請求項10に記載の組立体(3)。
  12. 前記心棒の前記直径は、2mm以下、または1mm以下である、
    請求項10または11に記載の組立体(3)。
  13. 請求項8に記載の管(1)及びまたは請求項10から12のいずれか一項に記載の組立体を含む、小型時計ムーブメント(100)。
  14. 請求項13に記載のムーブメント(100)及びまたは請求項8に記載の管(1)及びまたは請求項10から12のいずれか一項に記載の組立体を含む、時計(200)、具体的には腕時計。
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