JP2020056106A - ニッケル基合金製または鉄基合金製の耐熱部材の製造方法 - Google Patents

ニッケル基合金製または鉄基合金製の耐熱部材の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020056106A
JP2020056106A JP2019175732A JP2019175732A JP2020056106A JP 2020056106 A JP2020056106 A JP 2020056106A JP 2019175732 A JP2019175732 A JP 2019175732A JP 2019175732 A JP2019175732 A JP 2019175732A JP 2020056106 A JP2020056106 A JP 2020056106A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
based alloy
resistant member
powder
nickel
mechanical property
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019175732A
Other languages
English (en)
Inventor
小高 得央
Narihisa Odaka
得央 小高
恵一 香川
Keiichi Kagawa
恵一 香川
良高 福島
Yoshitaka Fukushima
良高 福島
武正 石川
Takemasa Ishikawa
武正 石川
康大 西田
Yasuhiro Nishida
康大 西田
晃仁 安井
Akihito Yasui
晃仁 安井
田中 祐介
Yusuke Tanaka
祐介 田中
宗貴 橋本
Munetaka Hashimoto
宗貴 橋本
国雄 林田
Kunio Hayashida
国雄 林田
桧垣 忠宏
Tadahiro Higaki
忠宏 桧垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Atect Corp
Original Assignee
Atect Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Atect Corp filed Critical Atect Corp
Publication of JP2020056106A publication Critical patent/JP2020056106A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Supercharger (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)

Abstract

【課題】耐熱疲労性が従来のものより格段に向上したニッケル基合金製もしくは鉄基合金製の耐熱部材を製造する。【解決手段】本発明のニッケル基合金製もしくは鉄基合金製の耐熱部材の製造方法は、最終製品である耐熱部材の機械特性を向上させるための金属が含有されたニッケル基合金の粉末もしくは最終製品である耐熱部材の機械特性を向上させるための金属が含有された鉄基合金の粉末を用意する機械特性向上剤を添加した合金粉末準備工程と、前記機械特性向上剤を添加した合金粉末準備工程にて用意された粉末を成形する成形工程と、前記成形工程で成形された成形体を焼結し、前記耐熱部材とする焼結工程と、を備えることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、ターボチャージャーなどのように高温の使用域で優れた機械的特性を有するニッケル基または鉄基合金製の耐熱部材を製造する製造技術に関するものである。
昨今、欧州、日本、米国などでの排気ガス規制の動きに伴い、従来から用いられてきたウェイストゲートバルブを有するターボチャージャーに代わり、VG(Variable Geometry)ターボチャージャーが用いられている。VGターボチャージャーは、例えば、クリーンディーゼルエンジンの高出力化にはなくてはならない機構とされている。
例えば、特許文献1には、内燃機関の排ガスを導入することにより回転するタービンホイールと、該タービンホイールの周囲に形成されたガス通路と、該ガス通路から上記タービンホイールに流入する排ガスの流速を調整するために回動軸を中心に回動可能に設けられた複数のノズルベーンと、該複数のノズルベーンを同期して回動させるための回動支持部材とを有し、該回動支持部材によって上記ノズルベーンを回動させることにより、該各ノズルベーン間のクリアランスを変化させて上記ガス通路から上記タービンホイールに流入する排ガスの流速を調整可能な可変ノズルターボチャージャにおいて、上記ノズルベーンは、少なくとも、その先端部が上記タービンホイールに近づく方向に回動して上記各ノズルベーン間のクリアランスを大きくした際には、初期状態と比べて上記先端部がその回動方向と反対側の方向に反り返って変形するように構成されていることを特徴とする可変ノズルターボチャージャが開示されている。
そして、特許文献1には、上述したターボチャージャーの材料としてニッケル基合金を選択可能である点も記載されている。
特開2010−151008号公報
ところで、上述したVGターボチャージャーのノズルベーンには、高温の使用域で高い排気圧の燃焼ガスを受けても破損が起きないような機械的特性が求められる。そのため、一般的なノズルベーンには耐熱疲労性に優れるニッケル基合金の焼結体などが用いられる。
ただ、耐熱疲労性に優れるニッケル基合金の焼結体をノズルベーンに用いたとしても、一般的な製造方法で得られる焼結体は十分なクリープ特性を有していないことが多く、ノズルベーンなどとして満足に用いることができない場合も多かった。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、耐熱疲労性が従来のものより格段に向上したニッケル基合金製または鉄基合金製の耐熱部材を製造することができる、ニッケル基合金製または鉄基合金製の耐熱部材の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のニッケル基合金製または鉄基合金製の耐熱部材の製造方法は以下の技術的手段を講じている。
即ち、本発明のニッケル基合金製または鉄基合金製の耐熱部材の製造方法は、ニッケル基合金の粉末もしくは鉄基合金の粉末に、最終製品である耐熱部材の機械特性を向上させるための金属の粉末を混合する機械特性向上剤添加工程と、前記機械特性向上剤添加工程にて金属の粉末が混合された合金の粉末を、成形する成形工程と、前記成形工程で成形された成形体を焼結し、前記耐熱部材とする焼結工程と、を備えることを特徴とする。
なお、好ましくは、最終製品である耐熱部材の機械特性を向上させるための金属が含有されたニッケル基合金の粉末もしくは最終製品である耐熱部材の機械特性を向上させるための金属が含有された鉄基合金の粉末を用意する合金準備工程と、前記合金準備工程にて用意された粉末を成形する成形工程と、前記成形工程で成形された成形体を焼結し、前記
耐熱部材とする焼結工程と、を備えるとよい。
なお、好ましくは、機械特性向上剤添加工程で添加する副金属が、Ti、Co、Cu、Zr、Nb、Mo、Hf、Ta、Wから選ばれる少なくとも1つ以上を含むとよい。
本発明の技術によれば、耐熱疲労性が従来のものより格段に向上したニッケル基合金製または鉄基合金製の耐熱部材を製造することができる。
本実施形態に係る耐熱部材の製造方法の手順を示したブロック図である。
以下、本発明に係る耐熱部材の製造方法の実施形態を、図面に基づき詳しく説明する。
図1は、本発明の製造方法で製造される耐熱部材は、ロケットや宇宙船などの宇宙産業部品、ジェットエンジンやアフターバーナーなどの航空機産業部品(軍事産業部品)、産業用タービン、自動車のエンジンやマフラーなどで用いられる部材となっている。このような部材の中でも、本発明の耐熱部材は、特に自動車用エンジンのターボチャージャーに用いられるタービンブレードやノズルベーンなどの部材に好適に用いられる。以降に示す実施形態は、ターボチャージャーのノズルベーンに本発明の製造方法で製造した耐熱部材を用いた例を挙げる。
上述した耐熱部材は、ニッケル基合金または鉄基合金製の焼結体で形成されており、耐熱性や耐酸化性などの優れた高温特性を備えている。特に、本発明の耐熱部材は、高温特性の中でも、耐クリープ性、すなわち高温環境下一定荷重を加えた状態での変形(ひずみ)の進行程度の評価が良好なものとなっている。本発明の耐熱部材はこのような耐クリープ性を満足するものとなっている。
具体的には、本実施形態の耐熱部材の製造方法は、以降の図1に示すような手順で製造される。
図1に示すように、本実施形態の耐熱部材の製造方法は、
(i) 鉄もしくはニッケル以外の合金成分(例えば、クロムやモリブデンなど)を含むニッケルもしくは鉄を主成分とする合金の粉末(主金属の粉末)に、最終製品である焼結体の機械特性を向上させるための金属の粉末(副金属の粉末)を混合する機械特性向上剤添加工程1と、
(ii)機械特性向上剤添加工程1にて副金属の粉末が混合された合金の粉末を成形する成形工程2と、
(iii) 成形工程2で成形された成形体を焼結する焼結工程3と、
を行って上述した耐熱部材を製造するものとなっている。
なお、機械特性向上剤添加工程1の前乃至は後に、成形のためのバインダーを混合するバインダー混合工程を有していてもよい。
また、上記した(i)、(ii)に代えて、(i)'、(ii)'を有していてもよい。
(i)' 最終製品である耐熱部材の機械特性を向上させるための金属が含有されたニッケル基合金の粉末もしくは最終製品である耐熱部材の機械特性を向上させるための金属が含有された鉄基合金の粉末を用意する合金準備工程。
(ii)' 合金準備工程にて用意された粉末を成形する成形工程。
また、機械特性向上剤の添加は粉末原料となる合金のインゴット(溶製材)を調製する工程で添加してもよく、最終的な機械特性向上剤の元素含有濃度が0.01〜10wt%の範囲にあればよい。
以降、本実施形態の耐熱部材の製造方法を構成する機械特性向上剤添加工程1、成形工程2、焼結工程3について説明する。
機械特性向上剤添加工程1は、成形工程2の前、鉄もしくはニッケル以外の合金成分(例えば、クロムやモリブデンなど)を含むニッケルもしくは鉄合金の粉末に、最終製品である焼結体の機械特性を向上させるための金属の粉末(副金属の粉末)を添加するものとなっている。
機械特性向上剤添加工程1で添加される金属は、ニッケル、鉄、及びクロムよりも炭化
物を形成しやすい金属元素、言い換えれば炭素と化合しやすい元素を含んでいる。このような金属元素には、Ta、V、Nb、Ti、Zr、またはHfから選ばれる少なくとも1つ以上の添加元素が用いられる。これらの添加元素は、1種類でも良いし複数種でも良い。
例えば、ニッケル基合金に上述した機械特性向上剤としてTaが含まれたものを用いた場合には、ニッケル基合金の粉末及びバインダーに混合された添加元素が焼結中に拡散し、ニッケル基合金中の炭素の元素と化合し炭化物を形成する。機械特性向上剤添加工程が含まれない従来の耐熱部材の製造方法では、成形体や合金中に含まれる炭素とクロムが化合し、生成した炭化クロムが結晶粒界に偏析しやすくなるため、合金粉末粒子の焼結や結晶粒の成長を阻害していた。それに対して本発明の機械特性向上剤添加工程で例えばTaが含まれたものを用いた場合には、結晶粒の成長を阻害する炭化クロムの生成を抑制できるため、焼結中に形成されるニッケル基合金の結晶粒子を粗大化し、クリープ強度のような高温での機械特性(耐熱疲労性)を高めることができると、本出願人は考えている。
これ以外にも、クロムの偏析や炭化は固溶体の安定性が関わっているため、クロムと安定な固溶体を生成するTi、Co、Cu、Zr、Nb、Mo、Hf、Ta、Wから選ばれる少なくとも1つ以上の金属を添加してもよい。なお、前記メカニズムは推測によるものであり、本発明は前記メカニズムに何ら限定されるものではない。
機械特性向上剤添加工程1にて、主金属の粉末に副金属の粉末が混合された粉末体が形成される。この粉末体は、成形工程2にて、所望とする形状へと成形される。
成形工程2は、機械特性向上剤が混合されたニッケル基または鉄基合金の粉末を、型を用いて成形して、成形体を成形する工程である。より正確には、合金の粉末と、機械特性向上剤とを連続混練機のような混合設備に投入し、混合設備で両材料を十分に混合する。このように混合設備で十分に混合された原料は、次に成形金型に供給される。
上述した成形金型は耐熱部材の外形を象った形状を有しており、金型に供給された原料は耐熱部材の外形形状に合わせて成形される。以上が、金属粉末成形工程2である。金属粉末成形工程2としては、一軸方向に圧縮する一軸圧縮成形法、ゴム型に金属粉末を充填し、溶媒もしくは加圧気体中で三軸方向から圧縮成形する冷間等方圧加工法(CIP:cold isostatic pressing)、射出成形機を用いて射出成形金型に原料の金属粉末を射出して成形する金属粉末射出成形法(MIM:metal injection molding)、3Dプリンターによる造形(AM:additive manufacturing)から選ばれる方法を採用可能である。
焼結工程3は、成形工程2で成形された成形体を、加熱炉などを用いて加熱することで、成形工程2において製造された成形体中の合金の粒子同士を、拡散接合により結着する(焼結する)ものとなっている。また、焼結工程3は、焼結前にバインダー等の有機物を除去する脱脂工程を含んでも良い。
具体的には、焼結工程3は、加熱炉の中で、成形された成形体を高温で真空もしくは不活性ガス雰囲気中で、所定時間以上に亘ってニッケル基もしくは鉄基合金の融点の80%以上の温度で加熱することにより、ニッケル基または鉄基合金の粒子の拡散接合が可能となる。焼結工程3で用いる不活性ガスとしては、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴンから選ばれる少なくとも1つ以上を用いることができる。上述した焼結工程3を実施することで、耐熱部材(焼結体)が製造される。また、焼結工程3には、焼き入れや焼きなましなどの追加で加熱する熱処理工程を含んでも良い。
ところで、上述したターボチャージャーのタービンブレードやノズルベーンなどの部材に用いるに際しては、耐熱部材には、高温の使用環境で連続して使用しても部材の破損が生じないように、高温特性、言い換えれば高温環境下での機械特性が要求される。
上述した高温特性の中でも、特に「耐クリープ性」に関しては、過酷な条件が科されており、耐熱部材にはこの「耐クリープ性」を満足させることが必要となる。
上述したバインダーを配合しただけの合金の粉末を成形・焼結するだけでは、要求された「耐クリープ性」を満足することができない場合があった。
しかしながら、本発明の製造方法では、成形工程2の前に、機械特性向上剤添加工程1
を設け、最終製品である焼結体の機械特性を向上させるための金属の粉末を、ニッケル基もしくは鉄基合金の粉末に混合することで、最終製品の機械特性(例えば、クリープ強度)の向上を図るようにしている。
具体的には、機械特性向上剤添加工程1において、最終製品である焼結体の機械特性を向上させるための金属の粉末を、ニッケル基もしくは鉄基合金の粉末に混合すれば、上述した成形工程2、焼結工程3を経て得られる焼結体は、混合していないものに比べて平均結晶サイズが大きくなり、LMP(ラーソン・ミラー・パラメータ)で表すことができるクリープ強度も高くなる。
次に、実施例および比較例を用いて、本発明の製造方法の作用効果をさらに詳しく説明する。
実施例および比較例は、次に示すような組成の焼結体について、平均結晶サイズおよびクリープ強度を計測したものである。
すなわち、比較例1、実施例1-1〜1-4は、「Ni基合金(1)」として、NiにCr及びMoと、微量のNb、Al、Ti、Fe、Zr、Cなどが含まれたニッケル基合金を選択し、この合金の粉末に機械特性向上剤添加工程1でCuの粉末を混合し、1300℃で焼結して焼結体を得たものである。比較例1はCuの添加がないものであり、実施例1-1〜1-4はCuの添加量が1wt%、2wt%、5wt%、10wt%のものである。
また、比較例2、実施例2-1〜2-2は、「Ni基合金(2)」として、NiにCr及びMoと、微量のNb、Al、Ti、Fe、Zr、Si、Cなどが含まれたニッケル基合金を選択し、この合金の粉末に機械特性向上剤添加工程1でTi、Taの粉末を混合し、1300℃で焼結して焼結体を得たものである。
さらに、比較例3および実施例3は、「Ni基合金(3)」として、NiにCr及びMoと、微量のNb、Al、Ti、Fe、Si、Cなどが含まれたニッケル基合金を選択し、この合金の粉末に機械特性向上剤添加工程1でHfの粉末を混合し、1300℃で焼結して焼結体を得たものである。
一方、比較例4、実施例4-1〜4-12、参考例4-1〜4-2は、「Fe基合金(1)」として、FeにCr及びNiと、微量のNb、Mn、Si、Cなどが含まれた鉄基合金を選択し、この合金の粉末に機械特性向上剤添加工程1でW、MoSi2、MoSi2とWの混合粉、Mo、Co、TiSi2、Nb、ZrSi2、WSi2、MoAl、AlFe(参考例)、FeSi2(参考例)の粉末を混合し、1280℃で焼結して焼結体を得たものである。
上述した実施例および比較例の焼結体については、平均結晶サイズの計測、およびクリープ強度の計測を行った。
平均結晶サイズは、実施例および比較例の焼結体を平面研磨し、研磨後に必要に応じて王水でエッチングして、組織構造を研磨面上に浮かび上がらせる。そして、浮かび上がった組織構造の粒界を1個の粒子とし、それを光学顕微鏡で観察し、画像を撮影した。撮影した画像は、JIS Z8827-1:2018に準拠した方法で粒子径を測定し、その平均値を「平均結晶サイズ」として記載している。
また、クリープ強度は、時間と温度とのパラメータとして示されるクリープ破断強度であり、以前より一般的に使用されてきたものである。このクリープ強度は、時間や温度が異なる条件で得られる破断強度を下記の計算式から算出することができ、一般にLMPという数値で示されている。この数値が大きいほどクリープ強度が強いことを意味する。
LMP = (クリープ試験温度の絶対温度)×(log(破断時間)+20)
クリープ強度については、「プラント機器の余寿命評価技術−クリープ余寿命評価―」、こべるにくす、Vol.4,4月,1995年、インターネット(https://www.kobelcokaken.co.jp/tech_library/pdf/no07/a.pdf)などに詳しく記載されている。
上述した実施例および比較例について平均結晶サイズ、負荷応力40MPaの条件でクリープ強度を計測した結果を表1に示す。
(比較例1と、実施例1-1〜実施例1-4との比較)
これらの実験例は、NiにCr及びMoと、微量のNb、Al、Ti、Fe、Zr、Cなどが含まれた「Ni基合金(1)」を主金属の粉末とし、この粉末に機械特性向上剤添加工程1でCuの粉末(副金属の粉末)を添加したものである。具体的には、比較例1はCuの添加がないもの(Cuの添加量が0wt%のもの)であり、実施例1-1〜実施例1-4はCuの添加量が1wt%、2wt%、5wt%、10wt%のものとなっている。機械特性向上剤を添加した粉末体は、成形工程2で成形されて成形体となり、成形体を焼結工程3において1300℃で焼結して焼結体とした。
表1の結果を見ると、Cuの添加量が0wt%の場合には、平均結晶サイズは17.7μmであるが、Cuを機械特性向上剤添加工程で1wt%、2wt%、5wt%、10wt%添加した焼結体では、平均結晶サイズは18.0μm、18.2μm、18.6μm、28.3μmと大きくなり、焼結体中の結晶粒が粗大化していることがわかる。
また、Cuの添加量が0wt%の場合には、LMPで表したクリープ強度は26445であるが、Cuを機械特性向上剤添加工程で1wt%、2wt%、5wt%、10wt%添加した焼結体では、クリープ強度は26998、27050、26499、26515と0wt%のLMPよりも大きくなり、焼結体のクリープ強度も向上していることがわかる。
これらのことから、ニッケル基合金の主金属の粉末に、機械特性向上剤としてCuの粉末(副金属の粉末)を1wt%〜10wt%添加すると、焼結体中の結晶粒が粗大化し、焼結体のクリープ強度も向上すると判断される。ここで、Cuの添加濃度を増加させた場合、粒子の粗大化に応じてLMPが増加していない理由として、副金属の濃度が一定以上に高まると、副金属の機械特性も現れるようになるため、Cuを添加した場合では2wt%がLMPの極大値になったものと考えられる。なお、前記メカニズムは推測によるものであり、本発明は前記メカニズムに何ら限定されるものではない。
(比較例2と、実施例2-1〜実施例2-2との比較)
これらの実験例は、NiにCr及びMoと、微量のNb、Al、Ti、Fe、Zr、Si、Cなどが含まれた「Ni基合金(2)」を主金属の粉末とし、この粉末に機械特性向上剤添加工程1でTi、Taの粉末(副金属の粉末)を添加したものである。具体的には、比較例2はTiやTaの添加がないもの(添加量が0wt%のもの)であり、実施例2-1はTiの添加量が2wt%、実施例2-2はTa
の添加量が1wt%のものとなっている。機械特性向上剤を添加した粉末体は、成形工程2で成形されて成形体となり、成形体を焼結工程3において1300℃で焼結して焼結体とした。
表1の結果を見ると、TiやTaの添加量が0wt%の場合には、平均結晶サイズは13.7μmであるが、Tiの添加量が2wt%になると平均結晶サイズは60.6μm、Taの添加量が1wt%になると平均結晶サイズは34.8μmと大きくなり、焼結体中の結晶粒が粗大化していることがわかる。
また、TiやTaの添加量が0wt%の場合には、クリープ強度は26009であるが、Tiの添加量が2wt%と多くなるに連れて、クリープ強度は27795と大きくなり、またTaの添加量が1wt%と多くなるに連れて、クリープ強度は26009〜27795と大きくなって、焼結体のクリープ強度も向上していることがわかる。
これらのことから、Ni基合金の主金属の粉末に、機械特性向上剤としてTiやTaの粉末(副金属の粉末)を1wt%〜2wt%まで添加すると、焼結体中の結晶粒が粗大化し、焼結体のクリープ強度も向上することがわかる。
(比較例3と、実施例3との比較)
これらの実験例は、NiにCr及びMoと、微量のNb、Al、Ti、Fe、Si、Cなどが含まれた「Ni基合金(3)」を主金属の粉末とし、この粉末に機械特性向上剤添加工程1でHfの粉末(副金属の粉末)を添加したものである。具体的には、比較例3はHfの添加がないもの(Hfの添加量が0wt%のもの)であり、実施例3はHfの添加量が1wt%のものとなっている。機械特性向上剤を添加した粉末体は、成形工程2で成形されて成形体となり、成形体を焼結工程3において1300℃で焼結して焼結体とした。
表1の結果を見ると、Hfの添加量が0wt%の場合には、平均結晶サイズは44.9μmであるが、Hfの添加量が1wt%と多くなると、平均結晶サイズは75.8μmと大きくなり、焼結体中の結晶粒が粗大化していることがわかる。
また、Hfの添加量が0wt%の場合には、クリープ強度は25882であるが、Hfの添加量が1wt%と多くなると、クリープ強度は26402となり、焼結体のクリープ強度も向上していることがわかる。
これらのことから、Ni基合金の主金属の粉末に、機械特性向上剤としてHfの粉末(副金属の粉末)を1wt%程度まで添加すると、焼結体中の結晶粒が粗大化し、焼結体のクリープ強度も向上すると判断される。
(比較例4、実施例4-1〜4-10、及び参考例4-1〜4-2の比較)
これらの実験例は、FeにCr及びNiと、微量のNb、Mn、Si、Cなどが含まれた「Fe基合金(1)」を主金属の粉末とし、この粉末に機械特性向上剤添加工程1でW、MoSi2、Mo、Co、TiSi2、Nb、ZrSi2、WSi2、MoAl、AlFe(参考例)、FeSi2(参考例)の粉末(副金属の粉末)を添加したものである。具体的には、比較例4は副金属の粉末の添加がないもの(副金属の粉末の添加量が0wt%のもの)であり、実施例4-1〜実施例4-3は機械特性向上剤としてWの粉末を添加量1wt%、2.5wt%、5wt%添加したものとなっている。また、実施例4-4〜実施例4-12は機械特性向上剤がいずれも1.5wt%添加された実験例であり、添加する機械特性向上剤の粉末の種類が、MoSi2、MoSi2とWの混合粉、Mo、Co、TiSi2、Nb、ZrSi2、WSi2、MoAlとされたものである。機械特性向上剤を添加した粉末体は、成形工程2で成形されて成形体となり、成形体を焼結工程3において1280℃で焼結して焼結体とした。
表1の結果を見ると、副金属の粉末の添加量が0wt%の場合には、平均結晶サイズは22.4μmであるが、Wの添加量が1wt%、2.5wt%、5wt%と多くなると、平均結晶サイズは35.1μm、26.6μm、39.6μmと大きくなり、焼結体中の結晶粒が粗大化していることがわかる。
また、副金属の粉末の添加量が0wt%の場合には、クリープ強度は24820であるが、Wの添加量が1wt%、2.5wt%、5wt%と多くなると、クリープ強度は25268、25512、25391となり、焼結体のクリープ強度も向上していることがわかる。
これらのことから、Fe基合金の主金属の粉末に、機械特性向上剤としてWの粉末(副金属の粉末)を1wt%〜5wt%まで添加すると、焼結体中の結晶粒が粗大化し、焼結体のクリープ強度も向上すると判断される。
一方、機械特性向上剤の粉末の種類が、MoSi2、MoSi2とWの混合粉、Mo、Co、TiSi2、Nb、ZrSi2、WSi2、MoAlであって、添加量が1.5wt%とされた実施例4-4〜実施例4-12では、平均結晶サイズは添加量0wt%の22.4μmに対して、各実施例の平均結晶サイズは37.8μm〜80.3μmと大きくなっている。
また、焼結体のクリープ強度は、添加量0wt%の24820に対して、25131〜25793と高くなっている。ここで、機械特性向上剤の粉末が、AlFe、FeSi2の場合には、焼結体のクリープ強度は、いずれも23855、23946となることから、機械特性向上剤の種類がTi、Co、Cu、Zr、Nb、Mo、Hf、TaまたはW以外の場合には、クリープ強度は低いままとなることがわかる。
このことから、Fe基合金の主金属の粉末に、機械特性向上剤としてTi、Co、Cu、Zr、Nb、Mo、Hf、TaまたはWから選ばれる少なくとも1種以上の粉末(副金属の粉末)を1wt%〜5wt%まで添加すると、焼結体中の結晶粒が粗大化し、焼結体のクリープ強度も向上すると判断される。
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。特に、今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、運転条件や操業条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な値を採用している。
なお、上述した実施形態では、金属粉末成形工程2として金属粉末射出成形法(MIM)を例示したが、金属粉末成形工程2としては一軸圧縮成形法や冷間等方圧加工法(CIP)、3Dプリンターによる造形(AM)を採用しても良い。
1 機械特性向上剤添加工程
2 成形工程
3 焼結工程

Claims (3)

  1. 最終製品である耐熱部材の機械特性を向上させるための金属が含有されたニッケル基合金の粉末もしくは最終製品である耐熱部材の機械特性を向上させるための金属が含有された鉄基合金の粉末を用意する機械特性向上剤を添加した合金粉末準備工程と、
    前記機械特性向上剤を添加した合金粉末準備工程にて用意された粉末を成形する成形工程と、
    前記成形工程で成形された成形体を焼結し、前記耐熱部材とする焼結工程と、
    を備えることを特徴とするニッケル基合金製または鉄基合金製の耐熱部材の製造方法。
  2. ニッケル基合金の粉末もしくは鉄基合金の粉末に、最終製品である耐熱部材の機械特性を向上させるための金属の粉末を混合する機械特性向上剤添加工程と、
    前記機械特性向上剤添加工程にて金属の粉末が混合された合金の粉末を、成形する成形工程と、
    前記成形工程で成形された成形体を焼結し、前記耐熱部材とする焼結工程と、
    を備えることを特徴とするニッケル基合金製または鉄基合金製の耐熱部材の製造方法。
  3. 機械特性向上剤添加工程で添加する副金属元素が、Ti、Co、Cu、Zr、Nb、Mo、Hf、Ta、Wから選ばれる少なくとも1つ以上を含む
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のニッケル基合金製または鉄基合金製の耐熱部材の製造方法。
JP2019175732A 2018-09-27 2019-09-26 ニッケル基合金製または鉄基合金製の耐熱部材の製造方法 Pending JP2020056106A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018182131 2018-09-27
JP2018182131 2018-09-27

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020056106A true JP2020056106A (ja) 2020-04-09

Family

ID=70106627

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019175732A Pending JP2020056106A (ja) 2018-09-27 2019-09-26 ニッケル基合金製または鉄基合金製の耐熱部材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020056106A (ja)

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH046250A (ja) * 1990-04-25 1992-01-10 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 高温構造部材用射出成形粉末冶金用高強度耐熱合金
JPH0559482A (ja) * 1991-08-28 1993-03-09 Hitachi Ltd 窒化物分散耐熱性強化合金
JPH08225891A (ja) * 1995-02-17 1996-09-03 Power Reactor & Nuclear Fuel Dev Corp 再結晶組織を有する酸化物分散強化型フェライト鋼とその製造方法
JP2003105458A (ja) * 2001-07-24 2003-04-09 Mitsubishi Heavy Ind Ltd Ni基焼結合金
JP2004068121A (ja) * 2002-08-08 2004-03-04 Japan Nuclear Cycle Development Inst States Of Projects 粗大結晶粒組織を有する高温クリープ強度に優れたフェライト系酸化物分散強化型鋼の製造方法
JP2006283186A (ja) * 2005-03-30 2006-10-19 United Technol Corp <Utc> 超合金組成物、物品及び製造方法
WO2013058338A1 (ja) * 2011-10-19 2013-04-25 公立大学法人大阪府立大学 ニッケル基金属間化合物複合焼結材料およびその製造方法
JP2014169468A (ja) * 2013-03-01 2014-09-18 Hitachi Chemical Co Ltd 焼結合金およびその製造方法
JP2016211043A (ja) * 2015-05-11 2016-12-15 株式会社アテクト タービンホイールの製造方法
JP2017036485A (ja) * 2015-08-12 2017-02-16 山陽特殊製鋼株式会社 積層造形用Ni基超合金粉末

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH046250A (ja) * 1990-04-25 1992-01-10 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 高温構造部材用射出成形粉末冶金用高強度耐熱合金
JPH0559482A (ja) * 1991-08-28 1993-03-09 Hitachi Ltd 窒化物分散耐熱性強化合金
JPH08225891A (ja) * 1995-02-17 1996-09-03 Power Reactor & Nuclear Fuel Dev Corp 再結晶組織を有する酸化物分散強化型フェライト鋼とその製造方法
JP2003105458A (ja) * 2001-07-24 2003-04-09 Mitsubishi Heavy Ind Ltd Ni基焼結合金
JP2004068121A (ja) * 2002-08-08 2004-03-04 Japan Nuclear Cycle Development Inst States Of Projects 粗大結晶粒組織を有する高温クリープ強度に優れたフェライト系酸化物分散強化型鋼の製造方法
JP2006283186A (ja) * 2005-03-30 2006-10-19 United Technol Corp <Utc> 超合金組成物、物品及び製造方法
WO2013058338A1 (ja) * 2011-10-19 2013-04-25 公立大学法人大阪府立大学 ニッケル基金属間化合物複合焼結材料およびその製造方法
JP2014169468A (ja) * 2013-03-01 2014-09-18 Hitachi Chemical Co Ltd 焼結合金およびその製造方法
JP2016211043A (ja) * 2015-05-11 2016-12-15 株式会社アテクト タービンホイールの製造方法
JP2017036485A (ja) * 2015-08-12 2017-02-16 山陽特殊製鋼株式会社 積層造形用Ni基超合金粉末

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102168845B1 (ko) 코발트기 합금 적층 조형체의 제조 방법
JP6713071B2 (ja) コバルト基合金積層造形体の製造方法
CN112004952B (zh) 钴基合金制造物的制造方法
EP0333129B1 (en) Gas turbine, shroud for gas turbine and method of producing the shroud
WO2020121367A1 (ja) コバルト基合金積層造形体、コバルト基合金製造物、およびそれらの製造方法
WO2020179083A1 (ja) コバルト基合金製造物およびその製造方法
US20090269235A1 (en) Production method for sintered machine components
JP6924874B2 (ja) コバルト基合金材料
CN112004950B (zh) 钴基合金制造物以及钴基合金物品
US20120073303A1 (en) Metal injection molding process and components formed therewith
JP2005171382A (ja) 粉末金属から部品を製造する方法
JP2020056106A (ja) ニッケル基合金製または鉄基合金製の耐熱部材の製造方法
KR102435878B1 (ko) 코발트기 합금 분말, 코발트기 합금 소결체 및 코발트기 합금 소결체의 제조 방법
CN114466945A (zh) 钴基合金制造物及其制造方法
JPWO2020050211A1 (ja) 耐熱焼結合金材
JP6489684B2 (ja) 耐酸化性、高温耐摩耗性、耐塩害性に優れる耐熱焼結材およびその製造方法
JP2020158876A (ja) 水素及び/又は水素化物を用いた耐熱性合金製の耐熱部材の製造方法
CN101429607B (zh) 特种颗粒增强高温合金及其制备方法
JPH0517839A (ja) 高温用軸受合金およびその製造方法
JP2020050944A (ja) ニッケル基合金製または鉄基合金製の耐熱部材の製造方法
JP5100486B2 (ja) ターボチャージャー用ターボ部品の製造方法
JP2021095599A (ja) 焼結合金及び焼結合金の製造方法
JP6678038B2 (ja) 耐酸化性、高温耐摩耗性、耐塩害性に優れる耐熱焼結材およびその製造方法
KR102490974B1 (ko) Co기 합금 구조체 및 그 제조 방법
JP6827683B2 (ja) 内燃機関用鉄基焼結合金製バルブシートおよびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200526

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210302

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210430

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210914

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220308