JP2020046063A - トリポード型等速自在継手 - Google Patents

トリポード型等速自在継手 Download PDF

Info

Publication number
JP2020046063A
JP2020046063A JP2018177657A JP2018177657A JP2020046063A JP 2020046063 A JP2020046063 A JP 2020046063A JP 2018177657 A JP2018177657 A JP 2018177657A JP 2018177657 A JP2018177657 A JP 2018177657A JP 2020046063 A JP2020046063 A JP 2020046063A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roller
constant velocity
velocity universal
universal joint
tripod
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018177657A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7166859B2 (ja
Inventor
石島 実
Minoru Ishijima
実 石島
卓 板垣
Taku Itagaki
卓 板垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
Priority to JP2018177657A priority Critical patent/JP7166859B2/ja
Publication of JP2020046063A publication Critical patent/JP2020046063A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7166859B2 publication Critical patent/JP7166859B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D3/00Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive
    • F16D3/16Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts
    • F16D3/20Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members
    • F16D3/202Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members one coupling part having radially projecting pins, e.g. tripod joints
    • F16D3/205Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members one coupling part having radially projecting pins, e.g. tripod joints the pins extending radially outwardly from the coupling part
    • F16D3/2055Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members one coupling part having radially projecting pins, e.g. tripod joints the pins extending radially outwardly from the coupling part having three pins, i.e. true tripod joints
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D3/00Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive
    • F16D3/16Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts
    • F16D3/20Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members
    • F16D3/202Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members one coupling part having radially projecting pins, e.g. tripod joints
    • F16D2003/2026Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members one coupling part having radially projecting pins, e.g. tripod joints with trunnion rings, i.e. with tripod joints having rollers supported by a ring on the trunnion

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Abstract

【課題】 ダブルローラタイプのトリポート型等速自在継手において、摺動抵抗、スライド抵抗、あるいは誘起スラストを低減させる。【解決手段】 トリポード型等速自在継手1は、トラック溝5に挿入されたアウタリング11と、トリポード部材3の脚軸7に外嵌され、ローラ11を回転自在に支持するインナリング12とを備える。アウタリング11の外周面のうち、アウタリング11の幅方向中心を挟む両側に円すい面状の円すい面部11b1,11b2を設けると共に、円すい面部の間に両側の円すい面部と滑らかにつながる円環部11aを設ける。また、ローラ案内面6のうち、アウタリング11の幅方向中心を挟む両側にテーパ面状のテーパ面部6b1,6b2を設ける共に、テーパ面部の間に両側のテーパ面部と滑らかにつながる部分円筒面状の円筒面部6aを設ける。【選択図】図5

Description

本発明は、トリポード型等速自在継手に関する。
自動車の動力伝達系で使用されるドライブシャフトにおいては、中間軸のインボード側(車幅方向の中央側)に摺動式等速自在継手を結合し、アウトボード側(車幅方向の端部側)に固定式等速自在継手を結合する場合が多い。ここでいう摺動式等速自在継手は、二軸間の角度変位および軸方向相対移動の双方を許容するものであり、固定式等速自在継手は、二軸間での角度変位を許容するが、二軸間の軸方向相対移動は許容しないものである。
摺動式等速自在継手としてトリポート型等速自在継手が公知である。このトリポート型等速自在継手としては、シングルローラタイプとダブルローラタイプとが存在する。ダブルローラタイプは、外側継手部材のトラック溝に挿入されるローラと、トリポード部材の脚軸に外嵌して前記ローラを回転自在に支持するインナリングとを備えるものであり、シングルローラタイプに比べ、誘起スラスト(継手内部での部品間の摩擦により誘起される軸力)とスライド抵抗の低減を達成できるという利点を有する。ダブルローラタイプのトリポード型等速自在継手の一例が、例えば特許第3599618号公報に記載されている。
特許第3599618号公報
従来のダブルローラタイプのトリポード型等速自在継手では、ローラの外周面は円弧を母線とする凸曲面とされ、トラック溝のローラ案内面はゴシックアーチ形状やテーパ形状とされている(特許文献1の段落0020および0021)。また、ローラとトラック溝の接触態様はアンギュラコンタクトとされている。
このようにローラの外周面を、円弧を母線とする凸曲面とすると、トリポード型等速自在継手が作動角をとって回転する際に、図13に示すように、ローラ111とインナリング112とを含むユニット104(ローラユニット)が継手軸方向と直交する断面上で傾く左右傾きや、図14に示すように、ローラユニット104が継手軸方向と平行な断面上で傾く前後傾きを生じることがある。
左右傾きや前後傾きが発生すると、ローラ111とトラック溝105のローラ案内面106との転がり接触部で摺動抵抗が増大する。また、ローラ111の外径側の端面111aとトラック溝105の底とが接触し、あるいはローラ111の外周面とトラック溝105の非負荷側のローラ案内面106’とが接触することで(図13に回転方向を矢印で示す)、トルク伝達部以外での接触が生じ、誘起スラストやスライド抵抗が増大する。これらは何れも自動車のNVH特性を悪化させる要因となる。
また、高速回転中に継手へのトルクが無負荷状態(あるいは無負荷に近い状態)になると、遠心力によりローラ111が外径側に押しつけられた際に、図15に示すように、ローラ111とローラ案内面106の間に生じた楔角で楔効果が発生し、摺動抵抗が大きくなることも懸念される。
なお、ローラの外周面を円筒面状に形成すれば左右傾きを抑えることができるが、図13や図14に示すように、外周面を非円筒面形状に形成する場合と比べ、前後傾きを生じ易くなるため、転がり摺動抵抗が却って増加する問題がある。
そこで、本発明は、ダブルローラタイプのトリポート型等速自在継手において、摺動抵抗、スライド抵抗、あるいは誘起スラストを低減することを目的とする。
以上の目的を達成するための技術的手段として、本発明は、円周方向の三カ所に軸方向に延びるトラック溝を備え、各トラック溝が円周方向に対向して配置された一対のローラ案内面を有する外側継手部材と、半径方向に突出した三つの脚軸を備えたトリポード部材と、前記トラック溝に挿入されたローラと、前記脚軸に外嵌され、前記ローラを回転自在に支持するインナリングとを備え、前記ローラが前記ローラ案内面に沿って前記外側継手部材の軸方向に移動可能に構成されたトリポード型等速自在継手において、前記ローラの外周面のうち、前記ローラの幅方向中心を挟む両側に円すい面状の円すい面部を設けると共に、前記円すい面部の間に両側の円すい面部と滑らかにつながる円環部を設け、前記ローラ案内面のうち、前記ローラの幅方向中心を挟む両側にテーパ面状のテーパ面部を設ける共に、当該テーパ面部の間に前記両側のテーパ面部と滑らかにつながる部分円筒面状の円筒面部を設けたことを特徴とするものである。
かかる構成から、作動角をとった場合でも、ローラの円すい面部がローラ案内面のテーパ面部と線接触するため、ローラの左右傾きが抑制される。また、ローラの円環部とローラ案内面の円筒面部とが線接触するため、ローラの前後傾きが抑制される。これにより、ローラの姿勢変化に対する拘束力が高まるため、ローラをトラック溝に対して水平に保つことが可能となり、トルク伝達個所以外でのローラと外側継手部材の不要な接触を防止することができる。
ローラの円環部の曲率半径が大きすぎると、ローラの外周面の円すい長さを確保できず、左右傾きに対する抑制効果が不十分となる。その一方で、円環部の曲率半径が小さすぎると、円環部の幅が小さくなり、前後傾きに対する抑制効果が不十分となる。以上の観点から、ローラの外周面の円環部の曲率半径をRとして、0.2≦継手PCD/R≦0.3の範囲に設定するのが好ましい。
ローラ案内面のテーパ面部のテーパ角度と、ローラの外周面の円すい面部の円すい角度とは同じにすることができる。あるいは、ローラ案内面のテーパ面部のテーパ角度θ’を、ローラの外周面の円すい面部の円すい角度θよりも大きくすることもできる。
後者であれば、ローラの外周面の円環部と、ローラ案内面の円筒面部との間に隙間を形成し、この隙間をグリースの充填部として活用することができる。
この隙間は、等速自在継手に負荷される最大トルクの15%程度のトルクが負荷された際に、ローラ案内面の弾性変形により、この隙間が消失し、ローラの外周面とローラ案内面とが全面的に面接触するように設定することができる。
トリポード型等速自在継手の高速回転中にトルクが無負荷となり、遠心力でローラが外側継手部材の外径側に押し付けられた場合には、ローラの円すい面部とローラ案内面の継手外径側のテーパ面部が接触する。この際、ローラの円すい面部の円すい角度が小さすぎると、楔作用により両者が食い付いて摺動抵抗が増大する。また、円すい角度が大きすぎると、ローラ案内面との接触時のローラの中央寄りと幅面寄りの間で転がり周速差が大きくなり、転がり抵抗が増大する。また、接触荷重の増大による耐久性の低下も懸念される。以上の問題を回避するため、ローラの外周面の円すい面部の円すい角度θは15°以上25°以下にするのが好ましい。
トリポード型等速自在継手としては、脚軸の外周面が、縦断面においてはストレートで、かつ横断面においては略楕円となる形状をなし、インナリングの内周面が凸曲面で形成されているものを用いることができる。
この他、脚軸の外周面が凸曲面で形成され、インナリングの内周面が円筒面で形成されているものや、脚軸の外周面が凸曲面で形成され、インナリングの内周面が凹曲面で形成されているもの、を用いることもできる。
本発明によれば、ダブルローラタイプのトリポート型等速自在継手において、摺動抵抗、スライド抵抗、あるいは誘起スラストを低減させることが可能となる。
トリポード型等速自在継手の第一の実施形態の縦断面図である。 図1のK−K線で矢視した部分横断面図である。 図1のL−L線で矢視した横断面図である。 図1のトリポード型等速自在継手が作動角をとった状態を表す縦断面図である。 図2のアウタリングとローラ案内面の接触部を示す拡大横断面図である。 図2のアウタリングとローラ案内面の接触部を示す拡大横断面図である。 図2のアウタリングとローラ案内面の接触部を示す拡大横断面図である。 図2のアウタリングとローラ案内面の接触部を示す拡大横断面図である。 図2のアウタリングとローラ案内面の接触部を示す拡大横断面図である(第二の実施形態)。 図2のアウタリングとローラ案内面の接触部を示す拡大横断面図である(第二の実施形態)。 他の実施形態にかかるトリポード型等速自在継手の横断面図である。 他の実施形態にかかるトリポード型等速自在継手の横断面図である。 左右傾きを説明する、トリポード型等速自在継手の横断面図である。 前後傾きを説明する、トリポード型等速自在継手の縦断面図である。 楔角を説明する、トリポード型等速自在継手の横断面図である。
本発明に係るトリポード型等速自在継手の第一の実施形態を図1〜図8に基づいて説明する。
本実施形態のトリポード型等速自在継手1はダブルローラタイプである。なお、図1は、ダブルローラタイプのトリポード型等速自在継手を示す縦断面図であり、図2は図1のK−K線で矢視した部分横断面図である。図3は、図1のL−L線で矢視した横断面図であり、図4は、作動角をとった時のトリポード型等速自在継手を示す縦断面図である。図5〜図9は、何れも図2の横断面図において、アウタリングとローラ案内面の接触部を拡大して示す断面図である。
図1および図2に示すように、このトリポード型等速自在継手1は、外側継手部材2と、内側継手部材としてのトリポード部材3と、トルク伝達部材としてのローラユニット4とで主要部が構成されている。外側継手部材2は、一端が開口したカップ状をなし、内周面に軸方向に延びる3本の直線状トラック溝5が周方向等間隔に形成される。各トラック溝5には、外側継手部材2の円周方向に対向して配置され、それぞれ外側継手部材2の軸方向に延びるローラ案内面6が形成されている。外側継手部材2の内部には、トリポード部材3とローラユニット4が収容されている。
トリポード部材3は、半径方向に突出した3本の脚軸7を有する。トリポード部材3は、中心孔8に形成された雌スプライン23にシャフト9に形成された雄スプライン24を嵌合させることで、シャフト9とトルク伝達可能に結合される。シャフト9の先端に装着した止め輪10をトリポード部材3の端面と係合させることで、トリポード部材3がシャフト9に対して軸方向に固定される。
ローラユニット4は、ローラであるアウタリング11と、このアウタリング11の内側に配置されて脚軸7に外嵌された円環状のインナリング12と、アウタリング11とインナリング12との間に介在された多数の針状ころ13とで主要部が構成されており、外側継手部材2のトラック溝5に収容されている。
インナリング12の内周面12aは凸曲面状、具体的にはインナリング12の軸線を含む縦断面において凸円弧状をなす。インナリング12、針状ころ13およびアウタリング11からなるローラユニット4は、ワッシャ14、15により分離しない構造となっている。
トリポード部材3の各脚軸7の外周面は、脚軸7の軸線O−Oを含んだ縦断面においてストレート形状をなす。また、図3に示すように、脚軸7の外周面は、脚軸7の軸線O−Oに直交する横断面において略楕円形状をなす。脚軸7の外周面は、継手の軸線と直交する方向、すなわち長軸aの方向でインナリング12の内周面12aと接触する。継手の軸線方向、すなわち短軸bの方向では、脚軸7の外周面とインナリング12の内周面12aとの間に隙間mが形成されている。
トリポード部材3の脚軸7に装着されたローラユニット4のアウタリング11は、針状ころ13を介してインナリング12によって回転自在に支持される。トリポード型等速自在継手1が作動角をとって回転すると、アウタリング11が外側継手部材2のトラック溝5のローラ案内面6上を転動する。脚軸7の横断面が略楕円形状であるので、図4に示すように、トリポード型等速自在継手1が作動角を取ったとき、外側継手部材2の軸線に対してトリポード部材3の軸線は傾斜するが、ローラユニット4はトリポード部材3の脚軸7の軸線に対して傾斜可能である。従って、ローラユニット4のアウタリング11とローラ案内面6とが斜交した状態になることを回避することができる。これにより、アウタリング11がローラ案内面6に対して正しく転動するので、誘起スラストやスライド抵抗の低減を図ることができ、継手の低振動化を実現することができる。
図5に拡大して示すように、アウタリング11の外周面は、断面凸形状に形成される。中央領域11aは、アウタリング11の幅方向(以下、ローラ幅方向と呼ぶ)の中心P−P上に位置する。また、中央領域11aのローラ幅方向両側に、中央領域11aと隣接して領域11b1,11b2が設けられる。
本実施形態において、中央領域11aは円環形状で形成される。中央領域11aの曲率半径R(図8参照)は、アウタリング11の最大半径よりも小さい。また、中央領域11aと隣接して設けられる領域11b1,11b2は、何れも母線形状をテーパ状の直線とした、脚軸7の軸線O−Oを中心とする円すい面状に形成される。以下では、中央領域11aを円環部と呼び、領域11b1,11b2を円すい面部と呼ぶ。
図5の断面において、継手外径側の円すい面部11b1と継手内径側の円すい面部11b2は、ローラ幅方向の中心P−Pに対して線対称の関係にある。円環部11aと各円すい面部11b1,11b2は、各円すい面部11b1,11b2を円環部11aの接線上に配置することで滑らかに連続している。
ローラ案内面6は、中央領域6aと領域6b1,6b2とを有する断面凹形状に形成される。中央領域6aは、アウタリング11の幅方向(以下、ローラ幅方向と呼ぶ)の中心P−P上に位置する。また、領域6b1,6b2は、中央領域6aのローラ幅方向両側に、中央領域6aと隣接して設けられる。
本実施形態において、中央領域6aは継手軸方向に軸心を有する部分円筒面状に形成される。また、領域6b1,6b2は、何れも中央領域6aに対する接線上にあり、かつ継手軸方向に延びたテーパ面状に形成される。以下では、ローラ案内面6の中央領域6aを円筒面部と呼び、領域6b1,6b2をテーパ面部と呼ぶ。
アウタリング11の外周面と同様に、ローラ案内面6の継手外径側となる円すい面部6b1と継手内径側となる円すい面部6b2は、ローラ幅方向の中心P−Pに対して線対称の関係にある。また、円筒面部6aと各テーパ面部6b1,6b2は滑らかに連続させる。
本実施形態では、図5に示す断面において、ローラ案内面6の円筒面部6aおよび円すい面部6b1,6b2の輪郭と、アウタリング11の円環部11aおよび円すい面部11b1,11b2の輪郭とを一致させ、ローラ案内面6の外周面を、アウタリング11の外周面の形状に倣った形状にしている。
以上に述べたアウタリング11の外周面およびローラ案内面6には、何れも高周波焼入れ等により表面硬化層が形成される。
以上の構成を有するトリポード型等速自在継手1の回転中は、負荷側において、アウタリング11の継手外径側の円すい面部11b1がローラ案内面6の継手外径側のテーパ面部6b1と線接触し、アウタリング11の継手内径側の円すい面部11b2がローラ案内面6の継手内径側のテーパ面6b2と線接触する。これにより、それぞれの接触部でトルク伝達が行われる。
作動角をとった場合でも、アウタリング11の円すい面部11b1,11b2がローラ案内面6のテーパ面部6b1,6b2と線接触するため、アウタリング11の左右傾きが抑制される。また、アウタリング11の円環部11aとローラ案内面6の円筒面部6aとが線接触するため、アウタリング11の前後傾きが抑制される。
これにより、アウタリング11の姿勢変化に対する拘束力が高まる。そのため、ローラユニット4をトラック溝5に対して水平に保つことが可能となり、トルク伝達個所以外でのアウタリング11と外側継手部材2の不要な接触を防止することができる。従って、誘起スラストあるいはスライド抵抗等の増大を回避し、自動車のNVH特性を改善することができる。
トリポード型等速自在継手の高速回転中にトルクが無負荷となり、図6に示すように、遠心力でアウタリング11が外側継手部材2の外径側に押し付けられた場合には、アウタリング11の継手外径側の円すい面部11b1とローラ案内面6の継手外径側のテーパ面部6b1が接触する。その際の楔作用で両者が食い付くことによる摺動抵抗の増大を回避するため、アウタリング11の継手外径側の円すい面部11b1の円すい角度θ(図7参照)は、15°以上に設定するのが好ましい。円すい角度θは、脚軸7の軸線O−Oに対する円すい面部11b1,11b2の傾斜角度を意味する。
その一方、円すい角度θが大きすぎると、ローラ案内面6との接触でアウタリング11の中央寄りと幅面寄りの間で転がり周速差が大きくなり、転がり抵抗が増大する。また、接触荷重の増大による耐久性の低下も懸念される。従って、上記円すい角度θは25°以下に設定するのが好ましい。
なお、継手内径側の円すい面部11b2の円すい角度θについても、製作上の都合等から、継手外径側の円すい面部11b1の円すい角度θと同じ値に設定するのが好ましい。
従って、アウタリング11の円すい面部11b1,11b2の円すい角度θは、15°以上25°以下の範囲(20°±5°)に設定するのが好ましい。
また、図8に示すアウタリング11の円環部11aの曲率半径Rが大きすぎると、アウタリング11の外周面の円すい長さを確保できず、左右傾きに対する抑制効果が不十分となる。その一方で、円環部11aの曲率半径Rが小さすぎると、円環部11aの幅が小さくなり、前後傾きに対する抑制効果が不十分となる。従って、円環部11の曲率半径Rは、継手PCDとの関係において、0.2≦R/継手PCD≦0.3の範囲内に設定するのが好ましい。この範囲であれば、アウタリング11の前後傾きと左右傾きをバランスよく抑制し、NVH特性の優れたトリポード型等速自在継手を提供することができる。
次に、本発明に係るトリポード型等速自在継手の第二の実施形態を図9および図10に基づいて説明する。なお、図9および図10は何れもアウタリング11とローラ案内面の接触部を拡大して示す断面図である。
図9に示すように、第二の実施形態のトリポード型等速自在継手では、第一の実施形態と同様に、アウタリング11の外周面に円環部11aと円環部11aに滑らかにつながった円錐面部11b1,11b2とが形成される。また、ローラ案内面6に円筒面部6aと円筒面部6aに滑らかにつながったテーパ面部6b1,6b2とが形成される。
その一方で、第二の実施形態では、図10に示すように、アウタリング11の円すい面部11b1,11b2の円すい角度θ(図面下側)よりも、ローラ案内面6のテーパ面部6b1,6b2のテーパ角度θ’を大きくしている(θ’>θ)。この際、テーパ角度θ’は、θ’=円すい角度θ+αとし、0<α≦2°程度に設定するのが好ましい。なお、テーパ角度θ’は、脚軸7の軸線O−Oに対するテーパ面部6b1,6b2の傾斜角度を意味する。
係る構成から、アウタリング11の円環部11aとローラ案内面6の円筒面部6aとの間に隙間Cを形成し、この隙間Cをグリースの充填部として活用することができる。これによりアウタリング11の外周面とローラ案内面6との間に確実にグリースを介在させることが可能となり、トリポード型等速自在継手の耐久性を高めることができる。
かかる構成では、車両に装着されたトランスミッションの1速時における最大トルクの15%程度のトルクが負荷された時に、外側継手部材2の弾性変形により、隙間Cが消失し、アウタリング11の外周面とローラ案内面6とが全面的に面接触するように隙間を設定するのが好ましい。
また、この第二の実施形態においては、図9に示すように、アウタリング11のチャンファに隣接する円すい面部11b1,11b2の外端部に、円弧状のアール部11cが形成されている。このアール部11cの接線上に円すい面部11b1,11b2が位置する。このようなアール部11cを設けることにより、接触面圧を低減して、トリポード型等速自在継手の耐久性をさらに向上させることができる。
以上に説明した事項を除き、第二の実施形態の各部の構成や機能は第一の実施形態と共通するので、重複部分についての説明は省略する。
本発明は以上に述べた実施形態には限定されず、ダブルローラタイプであれば、その他の構成を有するトリポード型等速自在継手に広く適用することができる。
例えば、図11に示す実施形態のように、脚軸7の外周面7aを凸曲面(例えば断面凸円弧状)に形成し、インナリング12の内周面12aを円筒面状に形成することもできる。また、図12に示す実施形態のように、脚軸7の外周面7aを凸曲面(例えば断面凸円弧状)に形成し、インナリング12の内周面12aを脚軸外周面7aと嵌合する凹球面に形成することもできる(アウタリングの内径両端部に鍔を設けることにより、ワッシャ14,15を不要とすることもできる)。何れの実施形態でも、以上に述べた相違点を除き、図1〜図10で述べた第一実施形態および第二実施形態と共通する部材および要素には同一の参照番号を付して重複説明を省略する。
以上に述べたトリポード型等速自在継手1は、自動車のドライブシャフトに限って適用されるものではなく、自動車や産業機器等の動力伝達経路に広く用いることができる。
1 トリポード型等速自在継手
2 外側継手部材
3 トリポード部材
4 ローラユニット
5 トラック溝
6 ローラ案内面
6a 円筒面部
6b1 テーパ面部
6b2 テーパ面部
7 脚軸
7a 脚軸の外周面
8 中心孔
11 ローラ(アウタリング)
11a 円環部
11b1 円すい面部
11b2 円すい面部
12 インナリング
O 脚軸の軸線
P ローラ幅方向中心
θ 円すい角度

Claims (9)

  1. 円周方向の三カ所に軸方向に延びるトラック溝を備え、各トラック溝が円周方向に対向して配置された一対のローラ案内面を有する外側継手部材と、半径方向に突出した三つの脚軸を備えたトリポード部材と、前記トラック溝に挿入されたローラと、前記脚軸に外嵌され、前記ローラを回転自在に支持するインナリングとを備え、前記ローラが前記ローラ案内面に沿って前記外側継手部材の軸方向に移動可能に構成されたトリポード型等速自在継手において、
    前記ローラの外周面のうち、前記ローラの幅方向中心を挟む両側に円すい面状の円すい面部を設けると共に、前記円すい面部の間に両側の円すい面部と滑らかにつながる球帯状の円環部を設け、
    前記ローラ案内面のうち、前記ローラの幅方向中心を挟む両側にテーパ面状のテーパ面部を設ける共に、当該テーパ面部の間に前記両側のテーパ面部と滑らかにつながる部分円筒面状の円筒面部を設けたことを特徴とするトリポード型等速自在継手。
  2. 前記ローラの外周面の円環部の曲率半径をRとして、
    0.2≦R/継手PCD≦0.3にした請求項1に記載のトリポード型等速自在継手。
  3. 前記ローラ案内面のテーパ面部のテーパ角度と、前記ローラの外周面の円すい面部の円すい角度とを同じにした請求項1または2に記載のトリポード型等速自在継手。
  4. 前記ローラ案内面のテーパ面部のテーパ角度θ’を、前記ローラの外周面の円すい面部の円すい角度θよりも大きくした請求項1または2に記載のトリポード型等速自在継手。
  5. 前記ローラの外周面の円環部と、前記ローラ案内面の円筒面部との間に隙間を形成した請求項4に記載のトリポード型等速自在継手。
  6. 前記ローラの外周面の円すい面部の円すい角度θを15°以上25°以下にした請求項1〜5の何れか1項に記載のトリポード型等速自在継手。
  7. 前記脚軸の外周面が、縦断面においてはストレートで、かつ横断面においては略楕円となる形状をなし、
    前記インナリングの内周面が凸曲面で形成されている請求項1〜6の何れか1項に記載のトリポード型等速自在継手。
  8. 前記脚軸の外周面が凸曲面で形成され、前記インナリングの内周面が円筒面で形成されている請求項1〜6の何れか1項に記載のトリポート型等速自在継手。
  9. 前記脚軸の外周面が凸曲面で形成され、前記インナリングの内周面が凹球面で形成されている請求項1〜6の何れか1項に記載のトリポード型等速自在継手。
JP2018177657A 2018-09-21 2018-09-21 トリポード型等速自在継手 Active JP7166859B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018177657A JP7166859B2 (ja) 2018-09-21 2018-09-21 トリポード型等速自在継手

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018177657A JP7166859B2 (ja) 2018-09-21 2018-09-21 トリポード型等速自在継手

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020046063A true JP2020046063A (ja) 2020-03-26
JP7166859B2 JP7166859B2 (ja) 2022-11-08

Family

ID=69901085

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018177657A Active JP7166859B2 (ja) 2018-09-21 2018-09-21 トリポード型等速自在継手

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7166859B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021246129A1 (ja) * 2020-06-01 2021-12-09 Ntn株式会社 トリポード型等速自在継手
WO2024017468A1 (de) * 2022-07-20 2024-01-25 Gkn Driveline International Gmbh Tripodegelenk und gelenkinnenteil eines tripodegelenks

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000154832A (ja) * 1998-11-17 2000-06-06 Ntn Corp 等速自在継手
JP2002327773A (ja) * 2001-05-07 2002-11-15 Ntn Corp 等速自在継手
JP3599618B2 (ja) * 1999-03-05 2004-12-08 Ntn株式会社 等速自在継手
JP2006112495A (ja) * 2004-10-13 2006-04-27 Toyoda Mach Works Ltd 等速ジョイント

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000154832A (ja) * 1998-11-17 2000-06-06 Ntn Corp 等速自在継手
JP3599618B2 (ja) * 1999-03-05 2004-12-08 Ntn株式会社 等速自在継手
JP2002327773A (ja) * 2001-05-07 2002-11-15 Ntn Corp 等速自在継手
JP2006112495A (ja) * 2004-10-13 2006-04-27 Toyoda Mach Works Ltd 等速ジョイント

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021246129A1 (ja) * 2020-06-01 2021-12-09 Ntn株式会社 トリポード型等速自在継手
EP4160031A4 (en) * 2020-06-01 2024-07-10 Ntn Toyo Bearing Co Ltd TRIPOD TYPE CV JOINT
WO2024017468A1 (de) * 2022-07-20 2024-01-25 Gkn Driveline International Gmbh Tripodegelenk und gelenkinnenteil eines tripodegelenks

Also Published As

Publication number Publication date
JP7166859B2 (ja) 2022-11-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3599618B2 (ja) 等速自在継手
JP2020046063A (ja) トリポード型等速自在継手
US8608578B2 (en) Constant velocity joint of tripod type
US7160193B2 (en) Constant velocity universal joint
JP2018155378A (ja) トリポード型等速自在継手
JP2008261391A (ja) トリポード型等速自在継手
JP2008286330A (ja) トリポード型等速自在継手
JP2018155379A (ja) トリポード型等速自在継手
JPH10184715A (ja) トリポード型等速自在継手
JP2008190621A (ja) トリポード型等速自在継手
WO2024127952A1 (ja) トリポード型等速自在継手
JP2009014179A (ja) トリポード型等速自在継手
JP2002081459A (ja) 等速自在継手
WO2019059204A1 (ja) トリポード型等速自在継手
JP6904891B2 (ja) 車両の等速自在継手
WO2023047930A1 (ja) トリポード型等速自在継手
JP7071854B2 (ja) 等速自在継手
KR101891135B1 (ko) 트라이포드 등속 조인트
JP2019052744A (ja) トリポード型等速自在継手
JP2008281182A (ja) トリポード型等速自在継手
TW202426785A (zh) 三腳式等速萬向接頭
JP2001311432A (ja) 等速自在継手
JP2023077101A (ja) トリポード型等速自在継手
JP2008002567A (ja) トリポード型等速ジョイント
JP2007127177A (ja) 固定式等速自在継手

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210311

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211021

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211029

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220408

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220603

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20221006

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221026

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7166859

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150