JP2020045255A - 波長変換部材用原料粉末 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造時の焼成によりガラス粉末中に失透物が発生しにくく、光取出し効率に優れた波長変換部材を得ることが可能な波長変換部材用原料粉末を提供する。【解決手段】質量%で、SiO270〜90%、B2O310〜25%を含有するガラス粉末、及び、蛍光体粉末を含有することを特徴とする波長変換部材用原料粉末。【選択図】図1

Description

本発明は、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)やレーザーダイオード(LD:Laser Diode)等の発光素子の発する光の波長を別の波長に変換するための波長変換部材を作製するための原料粉末に関するものである。
近年、蛍光ランプや白熱灯に変わる次世代の光源として、低消費電力、小型軽量、容易な光量調節という観点から、LEDやLDを用いた光源に対する注目が高まってきている。そのような次世代光源の一例として、例えば特許文献1には、青色光を出射するLED上に、LEDからの光の一部を吸収して黄色光に変換する波長変換部材が配置された光源が開示されている。この光源は、LEDから出射された青色光と、波長変換部材から出射された黄色光との合成光である白色光を発する。
波長変換部材としては、従来、樹脂マトリクス中に蛍光体粉末を分散させたものが用いられている。しかしながら、当該波長変換部材を用いた場合、LEDからの光により樹脂が劣化し、光源の輝度が低くなりやすいという問題がある。特に、LEDが発する熱や高エネルギーの短波長(青色〜紫外)光によって樹脂マトリクスが劣化し、変色や変形を起こすという問題がある。
そこで、樹脂に代えてガラスマトリクス中に蛍光体粉末を分散固定した完全無機固体からなる波長変換部材が提案されている(例えば、特許文献2参照)。当該波長変換部材は、母材となるガラスがLEDチップの熱や照射光により劣化しにくく、変色や変形といった問題が生じにくいという特徴を有している。
特開2000−208815号公報 特開2003−258308号公報
しかしながら、特許文献2に記載の波長変換部材は、製造時の焼成によりガラスマトリクス中に失透物が発生しやすいという問題がある。その結果、波長変換部材内に入射した励起光や変換された蛍光光が、当該失透物により過剰散乱してしまい、光源側への戻り光が増加することによって、光取出し効率が低下する傾向がある。
以上に鑑み、本発明は、製造時の焼成によりガラス粉末中に失透物が発生しにくく、光取出し効率に優れた波長変換部材を得ることが可能な波長変換部材用原料粉末を提供することを目的とする。
本発明者等が鋭意検討した結果、特定の組成を有するガラス粉末を使用した波長変換部材用原料粉末により、上記課題を解決できることを見出した。
即ち、本発明の波長変換部材用原料粉末は、質量%で、SiO 70〜90%、B 10〜25%を含有するガラス粉末、及び、蛍光体粉末を含有することを特徴とする。当該組成を有するガラス粉末は、焼成時に失透しにくいという特徴とを有する。そのため、本発明の波長変換部材用原料粉末を焼成して得られる波長変換部材は、ガラスマトリクス中に失透物が少なくなり、励起光や蛍光の過剰散乱が抑制されるため、結果として光取出し効率を向上させることができる。
本発明の波長変換部材用原料粉末は、質量%で、KO 0〜5%、Al 0〜5%を含有することが好ましい。
本発明の波長変換部材用原料粉末は、ガラス粉末の軟化点が700〜1100℃であることが好ましい。
本発明の波長変換部材用原料粉末は、ガラス粉末の屈折率(nd)が1.55以下であることが好ましい。
本発明の波長変換部材用原料粉末は、蛍光体粉末が、酸化物蛍光体、窒化物蛍光体、酸窒化物蛍光体、塩化物蛍光体、酸塩化物蛍光体、ハロゲン化物蛍光体、アルミン酸塩蛍光体及びハロリン酸塩化物蛍光体からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
本発明の波長変換部材用原料粉末は、蛍光体粉末を0.01〜70質量%含有することが好ましい。
本発明の波長変換部材は、上記の波長変換部材用原料粉末の焼結体からなることが好ましい。
本発明の波長変換部材は、質量%で、SiO 70〜90%、B 10〜25%を含有するガラスマトリクス中に、蛍光体粉末が分散してなることを特徴とする。
本発明の発光デバイスは、上記の波長変換部材、及び、波長変換部材に励起光を照射する光源を備えてなることを特徴とする。
本発明の車載用照明は、上記の発光デバイスを用いたことを特徴とする。
本発明の車載用照明は、前照灯として使用されることが好ましい。
本発明の波長変換部材用原料粉末は、焼成時にガラス粉末中に失透物が発生しにくいため、光取出し効率に優れた波長変換部材を得ることが可能となる。
本発明の一実施形態に係る発光デバイスの模式的側面図である。
本発明の波長変換部材用原料粉末は、質量%で、SiO 70〜90%、B 10〜25%を含有するガラス粉末、及び、蛍光体粉末を含有することを特徴とする。ガラス粉末の組成範囲をこのようにを限定した理由を以下に説明する。なお、以下の説明において、特に断りのない限り「%」は「質量%」を意味する。
SiOはガラスネットワークを形成する成分である。SiOの含有量は70〜90%であり、72〜85%、75〜83%、特に77〜82%であることが好ましい。SiOの含有量が少なすぎると、焼成時に失透が発生しやすくなる。また、耐候性や機械的強度が低下する傾向がある。一方、SiOの含有量が多すぎると、焼結温度が高温になるため、焼成時に蛍光体粉末が劣化しやすくなる。また、焼成時におけるガラス粉末の流動性に劣り、焼成後のガラスマトリクス中に気泡が残存しやすくなる。当該気泡は失透物と同様に光散乱要因となり、波長変換部材の光取出し効率が低下するおそれがある。
は溶融温度を低下させて溶融性を著しく改善する成分である。Bの含有量は10〜25%であり、12〜24%、15〜21%、特に15〜20%であることが好ましい。Bの含有量が少なすぎると、焼成時に失透が発生しやすくなる。また、焼成時におけるガラス粉末の流動性に劣り、上述の理由から、波長変換部材の光取出し効率が低下するおそれがある。一方、Bの含有量が多すぎると、耐候性が低下しやすくなる。
ガラス粉末中には、上記成分以外にも以下の成分を含有させることができる。
Oは溶融温度を低下させて溶融性を改善するとともに、軟化点を低下させる成分である。しかしながら、KOは含有量が多すぎると、耐候性が低下しやすくなる。また、KOは着色中心となって励起光や蛍光を吸収し、発光強度低下の原因となる傾向がある。よって、KOの含有量は0〜5%、0.5〜4%、1〜3%、特に1〜2%であることが好ましい。
Alは耐候性、化学的耐久性、及び機械的強度を向上させる成分である。Alの含有量は0〜5%、0.01〜3%、0.1〜2%、特に0.2〜1%であることが好ましい。Alの含有量が多すぎると、溶融性が低下する傾向がある。
LiO及びNaOは、KOと同様に溶融温度を低下させて溶融性を改善するとともに、軟化点を低下させる成分である。しかしながら、これらの成分の含有量が多すぎると、耐候性が低下しやすくなる。また、着色中心となって励起光や蛍光を吸収し、発光強度低下の原因となる傾向がある。よって、LiO及びNaOの含有量は各々0〜5%、0.5〜4%、1〜3%、特に1〜2%であることが好ましい。
MgO、CaO、SrO及びBaOは溶融温度を低下させて溶融性を改善し、軟化点を低下させる成分である。なお、これらの成分はアルカリ金属成分と異なり、波長変換部材における発光強度の低下に影響を与えない。これらの成分の含有量は、各々0〜5%、0.01〜3%、0.03〜2%、特に0.05〜1%であることが好ましい。これらの成分の含有量が多すぎると、耐候性が低下しやすくなる。なお、MgO、CaO、SrO及びBaOの合量も上記範囲内であることが好ましい。
また、上記成分以外にも、本発明の効果を損なわない範囲で種々の成分を含有させることができる。例えば、ZnO、P、La、Ta、TeO、TiO、Nb、Gd、Y、CeO、Sb、SnO、Bi、As及びZrO等を各々10%以下、特に5%以下、合量で15%以下の範囲で含有させてもよい。またFを含有させることもできる。Fは軟化点を低減する効果があるため、着色中心形成の原因の1つであるアルカリ金属成分の代わりに含有させることにより、低軟化点を維持したまま、発光強度の経時的な低下を抑制することができる。Fの含有量はアニオン%で0〜10%、0〜8%、特に0.1〜5%であることが好ましい。
Fe及びCrは可視光透過率を低下させ、発光強度低下の原因となる成分である。よって、Feの含有量は1000ppm以下、500ppm以下、特に100ppm以下であることが好ましい。また、Crの含有量は500ppm以下、特に100ppm以下であることであることが好ましい。ただし、ガラス中にFe及びCrを含有しないようにするためには、高価な高純度原料を使用する必要があるため、製造コストが高騰しやすくなる。よって、製造コストを低減する観点からは、Fe及びCrの含有量は各々5ppm以上、特に10ppm以上であることが好ましい。
ガラス粉末の軟化点は700〜1100℃、750〜1050℃、特に800〜1000℃であることが好ましい。ガラス粉末の軟化点が低すぎると、機械的強度及び耐候性が低下しやすくなる。一方、軟化点が高すぎると焼結温度も高くなるため、製造時の焼成工程において蛍光体粉末が劣化しやすくなる。
ガラス粉末の屈折率(nd)は1.55以下、1.52以下、1.5以下、特に1.48以下であることが好ましい。屈折率が高すぎると、空気との屈折率差が大きくなり、波長変換部材の光出射面で蛍光や励起光が反射しやすくなるため、光取出し効率が低下しやすくなる。一方、屈折率の下限は特に限定されないが、現実的には1.4以上、さらには1.42以上である。
ガラス粉末の平均粒子径D50は100μm以下、50μm以下、20μm以下、特に10μm以下であることが好ましい。ガラス粉末の平均粒子径D50が大きすぎると、得られる波長変換部材において、焼成後のガラスマトリクス中に気泡が残存しやすくなり、上述の理由から、波長変換部材の光取出し効率が低下するおそれがある。ガラス粉末の平均粒子径D50の下限は特に限定されないが、生産コストや取扱い性を考慮し、0.1μm以上、1μm以上、特に2μm以上であることが好ましい。なお本発明において、平均粒子径D50はレーザー回折法により測定した値を指す。
上述の通り、本発明で使用するガラス粉末は焼成により失透が生じにくい。例えば、本発明で使用するガラス粉末の焼結体は、波長550nm、厚さ1mmにおいて、70%以上、73%以上、特に75%以上の全光線透過率を達成することができる。
蛍光体粉末としては、酸化物蛍光体(YAG蛍光体等のガーネット系蛍光体を含む)、窒化物蛍光体、酸窒化物蛍光体、塩化物蛍光体、酸塩化物蛍光体、ハロゲン化物蛍光体、アルミン酸塩蛍光体及びハロリン酸塩化物蛍光体からなる群より選択される少なくとも1種の無機蛍光体を使用することができる。これらの蛍光体粉末のうち、酸化物蛍光体、窒化物蛍光体及び酸窒化物蛍光体は耐熱性が高く、焼成時に比較的劣化しにくいため好ましい。なお、上記以外の蛍光体として硫化物蛍光体を使用することもできる。
上記蛍光体粉末としては、波長300〜500nmに励起帯を有し波長380〜780nmに発光ピークを有するもの、特に青色(波長440〜480nm)、緑色(波長500〜540nm)、黄色(波長540〜595nm)、赤色(波長600〜700nm)に発光するものが挙げられる。
波長300〜440nmの紫外〜近紫外の励起光を照射すると青色の発光を発する蛍光体粉末としては、(Sr,Ba)MgAl1017:Eu2+、(Sr,Ba)MgSi:Eu2+等が挙げられる。
波長300〜440nmの紫外〜近紫外の励起光を照射すると緑色の蛍光を発する蛍光体粉末としては、SrAl:Eu2+、SrBaSiO:Eu2+、(Y,Gd)Al12:Ce3+、SrSiON:Eu2+、BaMgAl1017:Eu2+,Mn2+、BaMgSi:Eu2+、BaSiO:Eu2+、BaLiSi:Eu2+、BaAl:Eu2+等が挙げられる。
波長440〜480nmの青色の励起光を照射すると緑色の蛍光を発する蛍光体粉末としては、SrAl:Eu2+、SrBaSiO:Eu2+、(Y,Gd)Al12:Ce3+、SrSiON:Eu2+、β−SiAlON:Eu2+、LuAl12:Ce3+等が挙げられる。
波長300〜440nmの紫外〜近紫外の励起光を照射すると黄色の蛍光を発する蛍光体粉末としては、LaSi11:Ce3+等が挙げられる。
波長440〜480nmの青色の励起光を照射すると黄色の蛍光を発する蛍光体粉末としては、(Y,Gd)Al12:Ce3+、SrSiO:Eu2+が挙げられる。
波長300〜440nmの紫外〜近紫外の励起光を照射すると赤色の蛍光を発する蛍光体粉末としては、MgSrSi:Eu2+,Mn2+、CaMgSi:Eu2+,Mn2+等が挙げられる。
波長440〜480nmの青色の励起光を照射すると赤色の蛍光を発する蛍光体粉末としては、CaAlSiN:Eu2+、CaSiN:Eu2+、(Ca,Sr)Si:Eu2+、α−SiAlON:Eu2+等が挙げられる。
なお、励起光や発光の波長域に合わせて、複数の蛍光体粉末を混合して用いてもよい。例えば、紫外域の励起光を照射して白色光を得る場合は、青色、緑色、黄色、赤色の蛍光を発する蛍光体粉末を混合して使用すればよい。
波長変換部材の発光効率(lm/W)は、蛍光体粉末の種類や含有量、さらには波長変換部材の厚み等によって変化する。蛍光体粉末の含有量と波長変換部材の厚みは、発光効率や色度が最適になるように適宜調整すればよい。例えば、波長変換部材の厚みが小さい場合は、所望の発光効率や色度が得られるよう蛍光体粉末の含有量を多くすればよい。ただし、蛍光体粉末の含有量が多くなりすぎると、焼結しにくくなったり、気孔率が大きくなって、励起光が効率良く蛍光体粉末に照射されにくくなったり、波長変換部材の機械的強度が低下する等の問題が生じるおそれがある。一方、蛍光体粉末の含有量が少なすぎると、所望の発光強度を得ることが困難になる。このような観点から、本発明の波長変換部材用原料粉末における蛍光体粉末の含有量は、0.01〜70質量%であることが好ましく、0.05〜50質量%であることがより好ましく、0.08〜30質量%であることがさらに好ましい。
なお、波長変換部材において発生した蛍光を、励起光入射側へ反射させ、主に蛍光のみを外部に取り出すことを目的とした波長変換部材においては、上記の限りではなく、発光強度が最大になるように、蛍光体粉末の含有量を多くする(例えば、30〜80質量%、さらには40〜75質量%)ことができる。
本発明の波長変換部材は上記の波長変換部材用原料粉末の焼結体からなる。具体的には、本発明の波長変換部材は、質量%で、SiO 70〜90%、B 10〜25%を含有するガラスマトリクス中に、蛍光体粉末が分散してなることを特徴とする。ガラスマトリクスの組成をこのように限定した理由は上述の通りであり、説明を割愛する。
波長変換部材用原料粉末の焼成温度は、ガラス粉末の軟化点±150℃以内、特にガラス粉末の軟化点±100℃以内であることが好ましい。焼成温度が低すぎると、ガラス粉末が十分に流動せず、緻密な焼結体が得にくい。一方、焼成温度が高すぎると、蛍光体粉末成分が熱劣化して発光強度が低下するおそれがある。
焼成は減圧雰囲気中で行うことが好ましい。具体的には、焼成中の雰囲気は1.013×10Pa未満、1000Pa以下、特に400Pa以下であることが好ましい。それにより、波長変換部材中に残存する気泡の量を少なくすることができ、上述の理由から、発光強度を向上させることができる。なお、焼成工程全体を減圧雰囲気中で行ってもよいし、例えば焼成工程のみを減圧雰囲気中で行い、その前後の昇温工程や降温工程を、減圧雰囲気ではない雰囲気(例えば大気圧下)で行ってもよい。
本発明の波長変換部材の形状は特に制限されず、例えば、板状、柱状、半球状、半球ドーム状等、それ自身が特定の形状を有する部材だけでなく、ガラス基板やセラミック基板等の基材表面に形成された被膜状の焼結体等も含まれる。
なお、波長変換部材表面に反射防止膜や微細凹凸構造層が設けられていてもよい。このようにすれば、波長変換部材表面での光反射率が低減して、光取出し効率が改善し、発光強度を向上させることができる。
反射防止膜としては酸化物、窒化物、フッ化物等からなる単層膜または多層膜(誘電体多層膜)が挙げられ、スパッタ法、蒸着法、コーティング法等により形成することができる。反射防止膜の光反射率は、波長380〜780nmにおいて5%以下、4%以下、特に3%以下であることが好ましい。
なお、蛍光体粉末を含有する波長変換層と、蛍光体粉末を含有しないガラス層との積層体であってもよい。このようにすれば、ガラス層が反射防止膜の役割を果たすため、光取出し効率を向上させることができる。ここで、ガラス層としては、ガラス粉末焼結体やバルク状ガラスを使用することができる。使用するガラスは波長変換層に使用するガラスと同一組成であることが好ましく、それにより波長変換層とガラス層との界面での光反射ロスを低減することができる。
微細凹凸構造層としては、可視光の波長以下のサイズからなるモスアイ構造等が挙げられる。微細凹凸構造層の作製方法としては、ナノインプリント法やフォトリソグラフィ法が挙げられる。あるいは、サンドブラスト、エッチング、研磨等により波長変換部材表面を粗面化することにより微細凹凸構造層を形成することもできる。凹凸構造層の表面粗さRaは0.001〜0.3μm、0.003〜0.2μm、特に0.005〜0.15μmであることが好ましい。表面粗さRaが小さすぎると、所望の反射防止効果が得られにくくなる。一方、表面粗さRaが大きすぎると、光散乱が大きくなって、発光強度が低下しやすくなる。
図1に、本発明の発光デバイスの実施形態の一例を示す。図1に示すように、発光デバイス1は波長変換部材2及び光源3を備えてなる。光源3は、波長変換部材2に対して励起光L1を照射する。波長変換部材2に入射した励起光L1は、別の波長の蛍光L2に変換され、光源3とは反対側から出射する。この際、波長変換されずに透過した励起光L1と、蛍光L2との合成光を出射させるようにしてもよい。
以下に、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1は実施例(No.1〜No.7)及び比較例(No.8)を示している。
(1)ガラス粉末の作製
表1に示すガラス組成となるように原料を調合し、白金坩堝を用いて1200〜1700℃で1〜2時間溶融してガラス化した。溶融ガラスを一対の冷却ローラー間に流し出すことによりフィルム状に成形した。得られたフィルム状ガラス成形体をボールミルで粉砕した後、分級して平均粒子径D50が2.5μmのガラス粉末を得た。得られたガラス粉末につき、下記の方法により、全光線透過率、屈折率、軟化点を測定した。
全光線透過率は以下のようにして測定した。ガラス粉末を金型でプレス成形することにより圧粉体を作製した。圧粉体を表1に記載の温度かつ50Pa以下の減圧雰囲気下で焼成し、得られた焼結体を厚み1mmとなるように鏡面研磨加工を施した。得られた試料についてJIS K7105に準拠した方法で全光線透過率を測定した。表1には、波長550nmにおける透過率を示した。
屈折率は、測定用に作製したバルク状ガラス試料を用いて、ヘリウムランプのd線(587.6nm)に対する測定値で示した。
軟化点はファイバーエロンゲーション法を用い、粘度が107.6dPa・sとなる温度を採用した。
表1に示すように、実施例であるNo.1〜No.7におけるガラス粉末は、全光線透過率が72〜77.5%と高く、焼成による失透が抑制されていることがわかる。
(2)波長変換部材の作製
各ガラス粉末試料に、同等色度が得られるように、YAG蛍光体粉末を原料粉末中に8〜12体積%混合することにより、波長変換部材用原料粉末を得た。原料粉末を金型でプレス成形して直径1cmの円柱状予備成形体を作製した。予備成形体を表1に記載の温度かつ50Pa以下の減圧雰囲気下で焼成した後、得られた焼結体に加工を施すことにより、1.2mm角、厚さ0.2mmの波長変換部材を得た。
上記波長変換部材を、800mAで通電した発光波長445nmのLEDチップ上に載置し照射試験を行った。積分球内で波長変換部材上面から発せられる光のエネルギー分布スペクトルを、汎用の発光スペクトル測定装置を用いて測定した。得られた発光スペクトルに標準比視感度を掛け合わせることにより全光束値を算出した。結果を表1に示す。なお、表にはNo.8の試料の全光束値を1とした場合の相対値で示している。
表1に示すように、実施例であるNo.1〜No.7の波長変換部材は全光束値が1.01〜1.05であり、比較例であるNo.8の波長変換部材よりも高かった。
本発明の波長変換部材は、白色LED等の一般照明や特殊照明(例えば、プロジェクター光源、車載用前照灯等の車載用照明)等の構成部材として好適である。
1 発光デバイス
2 波長変換部材
3 光源

Claims (11)

  1. 質量%で、SiO 70〜90%、B 10〜25%を含有するガラス粉末、及び、蛍光体粉末を含有することを特徴とする波長変換部材用原料粉末。
  2. 質量%で、KO 0〜5%、Al 0〜5%を含有することを特徴とする請求項1に記載の波長変換部材用原料粉末。
  3. ガラス粉末の軟化点が700〜1100℃であることを特徴とする請求項1または2に記載の波長変換部材用原料粉末。
  4. ガラス粉末の屈折率(nd)が1.55以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の波長変換部材用原料粉末。
  5. 蛍光体粉末が、酸化物蛍光体、窒化物蛍光体、酸窒化物蛍光体、塩化物蛍光体、酸塩化物蛍光体、ハロゲン化物蛍光体、アルミン酸塩蛍光体及びハロリン酸塩化物蛍光体からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の波長変換部材用原料粉末。
  6. 蛍光体粉末を0.01〜70質量%含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の波長変換部材用原料粉末。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の波長変換部材用原料粉末の焼結体からなることを特徴とする波長変換部材。
  8. 質量%で、SiO 70〜90%、B 10〜25%を含有するガラスマトリクス中に、蛍光体粉末が分散してなることを特徴とする波長変換部材。
  9. 請求項7または8に記載の波長変換部材、及び、波長変換部材に励起光を照射する光源を備えてなることを特徴とする発光デバイス。
  10. 請求項9に記載の発光デバイスを用いたことを特徴とする車載用照明。
  11. 前照灯として使用されることを特徴とする請求項10に記載の車載用照明。
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