以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の発明を実施するための形態(以下、実施形態という)により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。なお、「IN」は車室内側、「OUT」はエンジンルーム側を示すものとする。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係るステアリング装置の概略を示す模式図である。図2は、第1実施形態に係るステアリング装置の概略を示す斜視図である。図1に示すように、ステアリング装置80は、操作者から与えられる力が伝達する順に、ステアリングホイール81と、第1ステアリングシャフト82と、操舵力アシスト機構83と、ユニバーサルジョイント84と、第2ステアリングシャフト85と、ユニバーサルジョイント86と、を備え第3ステアリングシャフト87に接合されている。また、ステアリング装置80は、ECU(Electronic Control Unit)90と、トルクセンサ94とを備える。車速センサ95は、車体に備えられ、CAN(Controller Area Network)通信により車速信号VをECU90に出力する。
図1に示すように、第1ステアリングシャフト82は、入力軸82aと、出力軸82bとを備える。入力軸82aの一方の端部がステアリングホイール81に連結され、入力軸82aの他方の端部が出力軸82bに連結される。また、出力軸82bの一方の端部が入力軸82aに連結され、出力軸82bの他方の端部がユニバーサルジョイント84に連結される。第1実施形態では、入力軸82a及び出力軸82bは、機械構造用炭素鋼(SC材(Carbon Steel for Machine Structural Use))又は機械構造用炭素鋼鋼管(いわゆるSTKM材(Carbon Steel Tubes for Machine Structural Purposes))等の一般的な鋼材等から形成される。
図1に示すように、第2ステアリングシャフト85は、ユニバーサルジョイント84を介して出力軸82bに連結される。第2ステアリングシャフト85の一方の端部がユニバーサルジョイント84に連結され、他方の端部がユニバーサルジョイント86に連結される。第3ステアリングシャフト87の一方の端部がユニバーサルジョイント86に連結され、第3ステアリングシャフト87の他方の端部がステアリングギヤ88に連結される。また、図2に示すように、第2ステアリングシャフト85は、ダッシュパネル10を貫通している。ダッシュパネル10は、車室とエンジンルームとを隔てる仕切り板である。
図1に示すように、ステアリングギヤ88は、ピニオン88aと、ラック88bとを備える。ピニオン88aは、第3ステアリングシャフト87に連結される。ラック88bは、ピニオン88aに噛み合う。ステアリングギヤ88は、ピニオン88aに伝達された回転運動をラック88bで直進運動に変換する。ラック88bは、タイロッド89に連結される。すなわち、ステアリング装置80は、ラックアンドピニオン式である。
図1に示すように、操舵力アシスト機構83は、減速装置92と、電動モータ93とを備える。電動モータ93は、例えばブラシレスモータであるが、ブラシ(摺動子)及びコンミテータ(整流子)を備えるモータであってもよい。減速装置92は、例えばウォーム減速装置である。電動モータ93で生じたトルクは、減速装置92の内部のウォームを介してウォームホイールに伝達され、ウォームホイールを回転させる。減速装置92は、ウォーム及びウォームホイールによって、電動モータ93で生じたトルクを増加させる。そして、減速装置92は、出力軸82bに補助操舵トルクを与える。すなわち、ステアリング装置80は、コラムアシスト方式である。
トルクセンサ94は、ステアリングホイール81を介して入力軸82aに伝達された操作者(運転者)の操舵力を操舵トルクとして検出する。車速センサ95は、ステアリング装置80が搭載される車体の走行速度(車速)を検出する。電動モータ93、トルクセンサ94及び車速センサ95は、ECU90と電気的に接続される。
ECU90は、電動モータ93の動作を制御する。また、ECU90は、トルクセンサ94及び車速センサ95のそれぞれから信号を取得する。すなわち、ECU90は、トルクセンサ94から操舵トルクTを取得し、且つ車速センサ95から車体の車速信号Vを取得する。ECU90は、イグニッションスイッチ98がオンの状態で、電源装置99(例えば車載のバッテリ)から電力が供給される。ECU90は、操舵トルクTと車速信号Vとに基づいてアシスト指令の補助操舵指令値を算出する。そして、ECU90は、その算出された補助操舵指令値に基づいて電動モータ93へ供給する電力値Xを調節する。ECU90は、電動モータ93から誘起電圧の情報又は電動モータ93に設けられたレゾルバ等から出力される情報を動作情報Yとして取得する。
ステアリングホイール81に入力された操作者の操舵力は、入力軸82aを介して操舵力アシスト機構83の減速装置92に伝わる。この時、ECU90は、入力軸82aに入力された操舵トルクTをトルクセンサ94から取得し、且つ車速信号Vを車速センサ95から取得する。そして、ECU90は、電動モータ93の動作を制御する。電動モータ93が作り出した補助操舵トルクは、減速装置92に伝えられる。
出力軸82bを介して出力された操舵トルク(補助操舵トルクを含む)は、ユニバーサルジョイント84を介して第2ステアリングシャフト85に伝達され、さらにユニバーサルジョイント86を介して第3ステアリングシャフト87に伝達される。第3ステアリングシャフト87に伝達された操舵力は、ステアリングギヤ88を介してタイロッド89に伝達され、車輪を変位させる。
図3は、第1実施形態に係るダストカバーの周辺を示す断面図である。図4は、第1実施形態に係るダストカバーの正面図である。図5は、図4におけるA−A断面図である。以下の説明において、第2ステアリングシャフト85の回転中心軸Zに沿う方向は軸方向と記載され、軸方向に対する直交方向は径方向と記載され、回転中心軸Zを中心とした円の接線方向は周方向と記載される。
図3に示すように、ダッシュパネル10は、筒状部101を備える。筒状部101の内周面は、第2ステアリングシャフト85の外周面と対向する。第2ステアリングシャフト85は、ステアリングホイール81の位置の調整又は走行中の振動等に伴って移動することがある。このため、筒状部101の内周面と第2ステアリングシャフト85の外周面との間には、環状の隙間Gが設けられている。この隙間Gを塞ぐために、ステアリング装置80は、ダストカバー1を備える。ダストカバー1は、筒状部101の内周面に嵌められており、且つ筒状部101の端部に設けられたフランジ102によって位置決めされている。筒状部101の外周面に設けられたバンド103によって、ダストカバー1が筒状部101に固定されている。
図5に示すように、ダストカバー1は、ベローズ2と、ブッシュ5と、シールリップ6と、固定部材14と、第2シールリップ12と、を備える。
ベローズ2は、ダッシュパネル10の筒状部101に支持されている。ベローズ2は、図5に示すようにベローズ本体部21と、補強部材22と、を備える。ベローズ2は、ブッシュ5と筒状部101との間の隙間を塞ぐための部材である。ベローズ2は、第2ステアリングシャフト85の偏芯によって生じるブッシュ5の移動に伴って変形することができる。
ベローズ本体部21は、筒状部101からブッシュ5に亘って設けられる部材であって、例えば合成ゴムで形成されている。より具体的には、ベローズ本体部21は軟質ゴムが好ましい。ベローズ本体部21は、ブッシュ5の移動に応じて容易に変形可能である。ベローズ本体部21は、支持部211と、第1可撓部212と、第1嵌合部213と、第2可撓部215と、第2嵌合部216を含む。支持部211、第1可撓部212、第1嵌合部213、第2可撓部215及び第2嵌合部216は、一体成形されている。支持部211は、筒状部101の端部及びフランジ102に接する円環状の部位である。第1可撓部212は、支持部211と第1嵌合部213とを繋ぐ部位である。
図5に示すように、回転中心軸Zを含む断面において、第1可撓部212は、エンジンルーム側に凸の略U字状である。第1可撓部212は、支持部211からブッシュ5に向けて延びる。第1嵌合部213は、ブッシュ5の外周面に嵌められる。第2可撓部215は、支持部211と第2嵌合部216とを繋ぐ部材である。図5に示すように、回転中心軸Zを含む断面において、第2可撓部215は、エンジンルーム側に凸の略U字状である。第2可撓部215は、第1可撓部212に対して隙間を空けて対向している。すなわち、第2可撓部215は、支持部211からブッシュ5に向けて延び且つ第1可撓部212とは軸方向で異なる位置に配置される。第2嵌合部216は、ブッシュ5の外周面に嵌められる。第2嵌合部216は、第1嵌合部213の外周面に重なっている。
補強部材22は、ベローズ本体部21の全周に亘って配置された環状の部材である。補強部材22については、詳細に後述する。
ブッシュ5は、第2ステアリングシャフト85を回転可能に支持する軸受である。ブッシュ5は、環状の部材であって、例えば合成樹脂で形成されている。図5に示すように、ブッシュ5は、基部50と、フランジ51と、凹部57と、返し部58と、複数の溝59とを備える。基部50の内周面が第2ステアリングシャフト85に接しており、基部50の外周面が第1嵌合部213及び第2嵌合部216に接している。
フランジ51は、基部50の軸方向の端部から径方向外側に突出している。フランジ51には第1嵌合部213が接している。フランジ51は、第1嵌合部213を軸方向に位置決めしている。凹部57には、固定部材14が嵌まる。返し部58が固定部材14を軸方向に位置決めしている。溝59は、例えば軸方向に沿う溝であって、ブッシュ5の軸方向の全長に亘って設けられている。例えば複数の溝59が周方向に等間隔に配置されている。溝59には、グリース54が充填されている。グリース54は、ブッシュ5と第2ステアリングシャフト85との間の摩擦を抑制するための潤滑剤である。
シールリップ6は、ブッシュ5の内側とエンジンルームとを隔てるための密封部材である。シールリップ6は、例えば合成ゴムであって、ブッシュ5と一体成形されている。より具体的には、シールリップ6は、ベローズ本体部21とは異なる硬質ゴムが好ましい。ベローズ本体部21は、第2ステアリングシャフト85の偏芯に追従させるために軟質ゴムが好ましい。しかし、シールリップ6は、第2ステアリングシャフト85の外周面との摺動時に異音が発生することを抑制するために硬質ゴムが好ましい。シールリップ6は、具体的には、内周面613のエンジンルーム側の端部に位置するシール部611が第2ステアリングシャフト85の外周面に接する。内周面613にはグリース64が塗布されている。グリース64は、シールリップ6と第2ステアリングシャフト85との間の摩擦を抑制するための潤滑剤である。
固定部材14は、ベローズ2をブッシュ5に固定するための部材である。固定部材14は、例えば金属で形成された環状の部材である。固定部材14は、ブッシュ5の返し部58側から凹部57に嵌められる。固定部材14が返し部58の外周面に押し付けられると返し部58が変形し、固定部材14が凹部57に達すると返し部58の変形が戻る。これにより、固定部材14がブッシュ5に固定される。
固定部材14により、第2嵌合部216及び第1嵌合部213がブッシュ5に押し付けられる。また、固定部材14が第2嵌合部216の車室側端部に接する。このため、軸方向に重ねられた第1嵌合部213及び第2嵌合部216が、ブッシュ5のフランジ51と固定部材14とによって挟まれる。すなわち、フランジ51及び固定部材14によって第2嵌合部216及び第1嵌合部213が軸方向に位置決めされる。フランジ51及び固定部材14は、ベローズ2がブッシュ5から脱落することを防止している。
第2シールリップ12は、ブッシュ5の内側と車室とを隔てるための密封部材である。第2シールリップ12は、例えば合成ゴムであって、固定部材14と一体成形されている。より具体的には、第2シールリップ12は、ベローズ本体部21とは異なる硬質ゴムが好ましい。
図5に示すように、第2シールリップ12は、固定部材14の端面から車室側に突出している。例えば、第2シールリップ12は、第2ステアリングシャフト85の外周面に接している。第2ステアリングシャフト85に接する前における第2シールリップ12の最小内径は、第2ステアリングシャフト85の外径より小さい。このため、第2シールリップ12が第2ステアリングシャフト85に接すると、第2シールリップ12が変形する。第2シールリップ12の弾性により、第2シールリップ12と第2ステアリングシャフト85との間の隙間が生じにくくなっている。このため、第2シールリップ12は、ブッシュ5の内側から車室へのグリース54の漏洩を防ぐことができる。また、第2シールリップ12は、エンジンルームで生じる音の車室への漏洩を抑制することができる。さらに、第2シールリップ12は、車室からブッシュ5へ埃が侵入することを防ぐことができる。
図6は、図5の支持部を拡大した断面図である。図7は、ベローズ本体部の変形状態を示す模式図である。図8は、補強部材の斜視図である。図9は、図8におけるB−B断面図である。
図6に示すように、ベローズ本体部21の支持部211は、軸方向に延びる軸方向壁部2112と、径方向に広がって延びる径方向壁部2111と、を有する。軸方向壁部2112の内周側(径方向内側)には、溝3が設けられている。溝3は、軸方向壁部2112の内周面2112aから外周側(径方向外側)に向けて凹む凹部である。溝3は、周方向に沿って環状に繋がって延びている。溝3は、第1可撓部212と第2可撓部215との間に配置される。溝3は、底面31と、内側縦面32と、外側縦面33と、を有する。回転中心軸Zを含む断面において、溝3は、矩形状である。
図6、図8及び図9に示すように、第1実施形態に係る補強部材22は、周方向に沿って環状に繋がって延びる円環状部材である。補強部材22は、例えば樹脂又は軽金属である。軽金属として、例えばアルミニウム合金等が適用可能である。なお、補強部材22は、樹脂又は軽金属に限定されず、例えば鋼板等でもよい。補強部材22は、径方向から見て図3に示すバンド103と重なる。すなわち、補強部材22は、径方向に対して直交する平面視で図3に示すバンド103と重なる。これにより、筒状部101とベローズ本体部21との間の隙間が密封されやすくなる。
補強部材22は、外周面221と、内周面222と、第1側面223と、第2側面224と、を有する。回転中心軸Zを含む断面において、補強部材22は、矩形状である。外周面221及び内周面222は、回転中心軸Zの軸方向に沿うと共に周方向に沿って延びる。内周面222は、外周面221と平行に延びる。内周面222は、ベローズ本体部21から露出している。第1側面223及び第2側面224は、回転中心軸Zの径方向に沿うと共に周方向に沿って延びる。第2側面224は、第1側面223と平行に延びる。
また、補強部材22の角部は、曲面状である。外周面221と第1側面223との間は、第1角部225である。第1側面223と内周面222との間は、第2角部226である。内周面222と第2側面224との間は、第3角部228である。第2側面224と外周面221との間は、第4角部227である。第1実施形態においては、第1角部225、第2角部226、第3角部228及び第4角部227は、全て曲面状である。なお、4つの角部の全て曲面状とする必要はなく、少なくとも1つの角部を曲面状としてもよい。また、補強部材22の角部は、面取りされていてもよい。
次いで、ベローズ2のベローズ本体部21の溝3に補強部材22を嵌合させる手順を説明する。
ベローズ本体部21は、金型の内部に溶融ゴムを充填して冷却する成形工程によって成形される。成形工程の後に金型からベローズ本体部21が抜き出されると、第2可撓部215は、図7の二点鎖線で示すように第1可撓部212から遠ざかる方向(図7の右側)に凸の略U字形状を有している。すなわち、第1可撓部212と第2可撓部215とは互いに逆向きに凸の形状であるため、ベローズ本体部21が金型から抜けやすくなっている。また、径方向において第2可撓部215が溝3と重なっておらず、溝3の径方向内側が開放された形状になっている。従って、この状態で、補強部材22を径方向内側から溝3に嵌め込むことが容易になる。そして、補強部材22を溝3に嵌め込んだ後、第2可撓部215が裏返される。すなわち、第2可撓部215が第1可撓部212に向かって(図7の左側に向けて)押し込まれ、実線で示す形状となる。
以上で説明したように、第1実施形態に係るダストカバー1は、ダッシュパネル10を貫通する第2ステアリングシャフト85(ステアリングシャフト)の外周面に取り付けられるブッシュ5と、ダッシュパネル10とブッシュ5との間に配置される環状のベローズ2と、を備える。ベローズ2は、ブッシュ5の移動に応じて変形可能であるベローズ本体部21と、ベローズ本体部21の内周側に設けられた溝3に嵌められた補強部材22と、を備える。
これにより、補強部材22をベローズ本体部21に組み付けやすくなるため、ダストカバー1の製造工数がより低減される。すなわち、ベローズ本体部21の内周側には、溝3が設けられており、補強部材22を溝3に嵌めるという簡単な作業によって補強部材22をベローズ本体部に取り付けることができる。
ここで、上述したように、特許文献1のダストカバーにおいては、補強部材22がインサート成形によって取付部(支持部)の内部に埋設されている。従って、補強部材22をインサート成形する場合、補強部材22の脱脂工程や接着剤の塗布工程、及び補強部材22の成形金型への供給工程などが必要であった。しかし、本実施形態によれば、補強部材22を支持部211の内部に埋設する構造ではないため、補強部材22の脱脂工程や接着剤の塗布工程、及び補強部材22の成形金型への供給工程などが不要となる。以上より、本実施形態によれば、製造工数がより低減されるダストカバー1を得ることができる。
ベローズ本体部21は、ダッシュパネル10に接する支持部211と、支持部211からブッシュ5に向けて延びる第1可撓部212と、支持部211からブッシュ5に向けて延び且つ第1可撓部212とは軸方向で異なる位置に配置される第2可撓部215とを含む。溝3は、第1可撓部212と第2可撓部215との間に配置される。これにより、第1可撓部212と第2可撓部215とを有するダストカバー1であっても、第1可撓部212と第2可撓部215との間に配置された溝3に補強部材22を嵌める作業が容易になる。
また、補強部材22は、樹脂又は軽金属である。これにより、補強部材22の重量が軽減され、ひいてはダストカバー1全体の重量を軽減することができる。なお、補強部材22を樹脂とした場合、厚さを大きくすることにより、剛性を高めることができる。
さらに、補強部材22の角部の少なくとも一部は、曲面状である。このため、補強部材22をベローズ本体部21に組み付けやすくなる効果や補強部材22の角部がベローズ本体部21に接触してもベローズ本体部21の摩耗を抑制することができる効果などを得ることができる。すなわち、補強部材22の径方向外側の角部が曲面状であることにより、補強部材22をベローズ本体部21の溝3に組み付ける際、補強部材22の角部がベローズ本体部21の溝3の一部に接触しても引っかかりにくくなる。従って、補強部材22をベローズ本体部21に組み付けやすくなる。また、補強部材22の径方向内側の角部が曲面状の場合、回転中心軸Zの偏芯などで動くときに補強部材22の角部が第2可撓部215に接触しても第2可撓部215の摩耗を抑制することができる。なお、前述したように、補強部材22の角部の少なくとも一部は、面取りされていてもよい。
(第2実施形態)
図10は、第2実施形態に係るダストカバーにおける図5に相当する断面図である。図11は、図10の支持部を拡大した断面図である。なお、上述した第1実施形態で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
図10及び図11に示すように、第2実施形態に係るダストカバー1Aは、ベローズ2Aを備える。ベローズ2Aは、ダッシュパネル10の筒状部101に支持されている。ベローズ2Aは、ベローズ本体部21Aと、補強部材22Aと、を備える。ベローズ2Aは、ブッシュ5と筒状部101との間の隙間を塞ぐための部材である。ベローズ2Aは、第2ステアリングシャフト85の偏芯によって生じるブッシュ5の移動に伴って変形することができる。
ベローズ本体部21Aの支持部211Aは、軸方向に延びる軸方向壁部2112Aと、径方向に広がって延びる径方向壁部2111Aと、を有する。軸方向壁部2112Aの内周側(径方向内側)から径方向壁部2111Aの内部にかけて溝3Aが設けられている。溝3Aは、周方向に沿って環状に繋がって延びている。溝3Aは、軸方向に延びる軸方向溝部3Aaと、軸方向溝部3Aaの端部から径方向外側に向けて延びる径方向溝部3Abと、を有する。回転中心軸Zを含む断面において、溝3Aは、L字状である。
図11に示すように、第2実施形態に係る補強部材22Aは、周方向に沿って環状に繋がって延びる環状部材である。補強部材22Aは、例えば樹脂又は軽金属である。軽金属として、例えばアルミニウム合金等が適用可能である。具体的には、補強部材22Aは、第2ステアリングシャフト85の軸方向に沿って延びる環状の補強部材本体部221Aと、補強部材本体部221Aの軸方向の端部から径方向の外側に沿って広がるフランジ222Aと、を有する。回転中心軸Zを含む断面において、補強部材22Aは、L字状である。軸方向溝部3Aaには補強部材本体部221Aが嵌められ、径方向溝部3Abにはフランジ222Aが嵌められることによって、補強部材22Aが溝3Aに保持されている。
また、補強部材22Aの角部は、第1実施形態の補強部材22と同様に、曲面状である。なお、全ての角部が曲面状である必要はなく、少なくとも1つの角部が曲面状であってもよい。また、角部を面取りしてもよい。
以上で説明したように、第2実施形態に係るダストカバー1Aにおいては、補強部材22Aは、軸方向に沿って延びる環状の補強部材本体部221Aと、補強部材本体部221Aの軸方向の端部から軸方向に直交する径方向に沿って広がるフランジ222Aと、を有する。これにより、さらに強固に補強部材22Aをベローズ本体部21Aに組み付けることができる。また、補強部材22Aが補強部材本体部221Aとフランジ222Aと有する形状である。従って、補強部材22Aの剛性も向上し、補強部材22Aの板厚を薄くして軽量化を図ることができる。
(第3実施形態)
図12は、第3実施形態に係るダストカバーにおける図5に相当する断面図である。図13は、図12の支持部を拡大した断面図である。なお、上述した第1及び第2実施形態で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
図12及び図13に示すように、第3実施形態に係るダストカバー1Bは、ベローズ2Bを備える。ベローズ2Bは、ダッシュパネル10の筒状部101に支持されている。ベローズ2Bは、ベローズ本体部21Bと、補強部材22Bと、を備える。ベローズ2Bは、ブッシュ5と筒状部101との間の隙間を塞ぐための部材である。ベローズ2Bは、第2ステアリングシャフト85の偏芯によって生じるブッシュ5の移動に伴って変形することができる。
図13に示すように、ベローズ本体部21Bの支持部211Bは、軸方向に延びる軸方向壁部2112Bと、径方向に広がって延びる径方向壁部2111Bと、を有する。軸方向壁部2112Bの内周側(径方向内側)には、溝3Bが設けられている。溝3Bは、軸方向壁部2112Bの内周面2112Baから外周側(径方向外側)に向けて凹む凹部である。溝3Bは、周方向に沿って環状に繋がって延びている。溝3Bは、第1可撓部212及び第2可撓部215よりも車室側に配置される。換言すると、第1可撓部212よりも軸方向の一方側である車室側(図13での右側)であって、且つ第2可撓部215よりも車室側(図13での右側)に、溝3Bが配置されている。溝3Bは、底面31Bと、内側縦面32Bと、外側縦面33Bと、を有する。回転中心軸Zを含む断面において、溝3Bは、矩形状である。
補強部材22Bは、周方向に沿って環状に繋がって延びる円環状部材である。補強部材22Bは、例えば樹脂又は軽金属である。軽金属として、例えばアルミニウム合金等が適用可能である。なお、補強部材22Bは、樹脂又は軽金属に限定されず、例えば鋼板等でもよい。補強部材22Bは、径方向から見て図3に示すバンド103と重なる。すなわち、補強部材22Bは、径方向に対して直交する平面視で図3に示すバンド103と重なる。これにより、筒状部101とベローズ本体部21Bとの間の隙間が密封されやすくなる。
補強部材22Bは、外周面221Bと、内周面222Bと、第1側面223Bと、第2側面224Bと、を有する。回転中心軸Zを含む断面において、補強部材22Bは、矩形状である。外周面221B及び内周面222Bは、回転中心軸Zの軸方向に沿うと共に周方向に沿って延びる。内周面222Bは、外周面221Bと平行に延びる。内周面222Bは、ベローズ本体部21Bから露出している。第1側面223B及び第2側面224Bは、回転中心軸Zの径方向に沿うと共に周方向に沿って延びる。第2側面224Bは、第1側面223Bと平行に延びる。なお、補強部材22Bの角部は、第1実施形態の補強部材22のように、曲面状としてもよい。また、角部の全てを曲面状とする必要はなく、少なくとも1つの角部を曲面状としてもよい。また、補強部材22Bの角部は、面取りされていてもよい。
以上で説明したように、第3実施形態に係るダストカバー1Bにおいて、溝3B及び補強部材22Bは、第1可撓部212及び第2可撓部215よりも軸方向で車室側に配置される。従って、ベローズ2Bにブッシュ5を取り付けた後でも、補強部材22Bをベローズ本体部21Bに組み付けることが容易になる。これにより、ダストカバー1Bの製造工数がより低減される。
(第4実施形態)
図14は、第4実施形態に係るダストカバーにおける図5に相当する断面図である。図15は、図14の支持部を拡大した断面図である。なお、上述した第1から第3実施形態で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
図14及び図15に示すように、第4実施形態に係るダストカバー1Cは、ベローズ2Cを備える。ベローズ2Cは、ダッシュパネル10の筒状部101に支持されている。ベローズ2Cは、ベローズ本体部21Cと、補強部材22Cと、を備える。ベローズ2Cは、ブッシュ5と筒状部101との間の隙間を塞ぐための部材である。ベローズ2Cは、第2ステアリングシャフト85の偏芯によって生じるブッシュ5の移動に伴って変形することができる。
図15に示すように、ベローズ本体部21Cの支持部211Cは、軸方向に延びる軸方向壁部2112Cと、径方向に広がって延びる径方向壁部2111Cと、を有する。軸方向壁部2112Cの内周側(径方向内側)の内周面2112Caに溝3Cが設けられている。溝3Cは、周方向に沿って環状に繋がって延びている。溝3Cは、第1可撓部212及び第2可撓部215よりも車室側に配置される。換言すると、第1可撓部212よりも軸方向の一方側である車室側(図15での右側)であって、且つ第2可撓部215よりも車室側(図15での右側)に、溝3Cが配置されている。溝3Cは、軸方向に延びる軸方向溝部3Caと、軸方向溝部3Caの端部から径方向外側に向けて延びる径方向溝部3Cbと、を有する。回転中心軸Zを含む断面において、溝3Cは、L字状である。
図15に示すように、第4実施形態に係る補強部材22Cは、周方向に沿って環状に繋がって延びる環状部材である。補強部材22Cは、例えば樹脂又は軽金属である。軽金属として、例えばアルミニウム合金等が適用可能である。具体的には、図15及び図16に示すように、補強部材22Cは、第2ステアリングシャフト85の軸方向に沿って延びる環状の補強部材本体部221Cと、補強部材本体部221Cの軸方向の端部から径方向の外側に沿って広がるフランジ222Cと、を有する。回転中心軸Zを含む断面において、補強部材22CはL字状である。軸方向溝部3Caに補強部材本体部221Cが嵌められ、径方向溝部3Cbにフランジ222Cが嵌められることによって、補強部材22Cが溝3Cに保持されている。
なお、補強部材22Cの角部は、第1実施形態の補強部材22のように、曲面状としてもよい。また、角部の全てを曲面状とする必要はなく、少なくとも1つの角部を曲面状としてもよい。また、補強部材22Cの角部は、面取りされていてもよい。
以上で説明したように、第4実施形態に係るダストカバー1Cにおいては、溝3C及び補強部材22Cは、第1可撓部212及び第2可撓部215よりも軸方向で車室側に配置される。従って、ベローズ2Cにブッシュ5を組み付けた後でも、補強部材22Cをベローズ本体部21Cに組み付けることが容易になるため、ダストカバー1Cの製造工数がより低減される。
また、補強部材22Cは、軸方向に沿って延びる環状の補強部材本体部221Cと、補強部材本体部221Cの軸方向の端部から軸方向に直交する径方向に沿って広がるフランジ222Cと、を有する。これにより、さらに強固に補強部材22Cをベローズ本体部21Cに組み付けることができる。また、補強部材22Cが補強部材本体部221Cとフランジ222Cと有する形状であるため、補強部材22Cの剛性も向上し、補強部材22Cの板厚を薄くして軽量化を図ることができる。
(第5実施形態)
図17は、第5実施形態に係るダストカバーにおける図5に相当する断面図である。図18は、図17の支持部を拡大した断面図である。なお、上述した第1から第4実施形態で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
図17及び図18に示すように、第5実施形態に係るダストカバー1Dは、ベローズ2Dを備える。ベローズ2Dは、ダッシュパネル10の筒状部101に支持されている。ベローズ2Dは、ベローズ本体部21Dと、補強部材22Dと、を備える。ベローズ2Dは、ブッシュ5と筒状部101との間の隙間を塞ぐための部材である。ベローズ2Dは、第2ステアリングシャフト85の偏芯によって生じるブッシュ5の移動に伴って変形することができる。
図18に示すように、ベローズ本体部21Dの支持部211Dは、軸方向に延びる軸方向壁部2112Dを備える。軸方向壁部2112Dは、車室側の端部2111Dと、端部2111Dから径方向内側(内周側)に突出する径方向凸部2113Dと、を有する。軸方向壁部2112Dの内周側(径方向内側)の内周側に溝3Dが設けられている。溝3Dは、周方向に沿って環状に繋がって延びている。溝3Dは、第1可撓部212及び第2可撓部215よりも車室側に配置される。換言すると、第1可撓部212よりも軸方向の一方側である車室側(図18での右側)であって、且つ第2可撓部215よりも車室側(図18での右側)に、溝3Dが配置されている。溝3Dは、底面31Dと、内側縦面32Dと、外側縦面33Dと、を有する。回転中心軸Zを含む断面において、溝3Dは、矩形状である。
図18に示すように、第5実施形態に係る補強部材22Dは、周方向に沿って環状に繋がって延びる環状部材である。補強部材22Dは、例えば樹脂又は軽金属である。軽金属として、例えばアルミニウム合金等が適用可能である。具体的には、図18に示すように、補強部材22Dは、第2ステアリングシャフト85の軸方向に沿って延びる環状の補強部材本体部221Dと、補強部材本体部221Dの軸方向の端部から径方向の外側に沿って広がるフランジ222Dと、を有する。補強部材本体部221Dにおける車室側の端部の外周面には、径方向内側に凹む凹溝223Dが設けられる。回転中心軸Zを含む断面において、補強部材22Dは、L字状である。凹溝223Dには径方向凸部2113Dが嵌められる。凹溝223Dに径方向凸部2113Dが嵌められた状態において、端部2111Dの車室側の端面2114Dは、フランジ222Dに接する。
なお、補強部材22Dの角部は、第1実施形態の補強部材22のように、曲面状としてもよい。また、角部の全てを曲面状とする必要はなく、少なくとも1つの角部を曲面状としてもよい。また、補強部材22Dの角部は、面取りされていてもよい。
以上で説明したように、第5実施形態に係るダストカバー1Dにおいては、溝3D及び補強部材22Dは、第1可撓部212及び第2可撓部215よりも軸方向で車室側に配置される。従って、ベローズ2Dにブッシュ5を組み付けた後でも、補強部材22Dをベローズ本体部21Dに組み付けることが容易になるため、ダストカバー1Dの製造工数がより低減される。
また、補強部材22Dの凹溝223Dに、ベローズ本体部21Dの径方向凸部2113Dが嵌められる。これにより、補強部材22Dをより強固にベローズ本体部21Dに固定することができる。
なお、補強部材22Dは、軸方向に沿って延びる環状の補強部材本体部221Dと、補強部材本体部221Dの軸方向の端部から軸方向に直交する径方向に沿って広がるフランジ222Dと、を有する。これにより、補強部材22Dの剛性も向上し、補強部材22Dの板厚を薄くして軽量化を図ることができる。